JP4605180B2 - 小型化学反応装置 - Google Patents

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Description

この発明は小型化学反応装置に関する。
化学反応の技術分野では、流体化された混合物質を流路内に設けられた触媒による化学反応(触媒反応)により、所望の流体物質を生成する化学反応装置が知られている。従来のこのような化学反応装置には、半導体集積回路等の半導体製造技術で蓄積された微細加工技術を用いて、小型の基板上にミクロンオーダーあるいはミリメートルオーダーの流路を形成した小型のものがあり、中には、基板に並列した複数の細い流路を設けて反応温度のばらつきを解消させるものがある(例えば特許文献1参照。)。
特表2001−524019号公報
ところで、上記従来の小型化学反応装置では、1つの小型の基に複数の流路を設けて並行して1つの化学反応を行うので、複数の異なる化学反応を連続して行う場合、複数の小型化学反応装置を必要としていた。このため、複数の異なる化学反応を行う複数の流路を1つの小型の基体が備える場合に、各流路間の基体を介した伝熱を調整することができないという問題があった。
そこで、この発明は、基体に設けられた流路のうち互いに異なる化学反応が行われる複数の部位間の基体を介した伝熱を調整することができる小型化学反応装置を提供することを利点とする。
請求項1に記載の発明は、部に流路が設けられた基体を有する小型の流路構造体を含み、前記流路は異なる化学反応が行われる少なくとも3種類の部位が連続してなるとともに前記少なくとも3種類の部位の間に前記基体よりも熱伝導率の低い低効率熱伝導部が設けられ、前記少なくとも3種類の部位のうちの第1流路で発電用燃料の供給を受けて該発電用燃料を気化させて発電用燃料ガスを生成し、第2流路で前記発電用燃料ガスの供給を受けて該発電用燃料ガスを改質して発電用燃料改質ガスを生成し、第3流路で前記発電用燃料改質ガスの供給を受けてそのうちの一酸化酸素の濃度を低くすることを特徴とするものである。
そして、この発明によれば、部に流路が設けられた基体を有する小型の流路構造体を含み、前記流路は異なる化学反応が行われる少なくとも3種類の部位が連続してなるとともに前記少なくとも3種類の部位の間に前記基体よりも熱伝導率の低い低効率熱伝導部が設けられているので、基体に設けられた流路のうち互いに異なる化学反応が行われる少なくとも3種類の部位間の基体を介した伝熱を調整することができる。
以上説明したように、この発明によれば、小型の流路構造体の内部に流路が設けられた基体を含み、前記流路は異なる化学反応が行われる複数の部位が連続してなるとともに前記複数の部位の間に前記基体よりも熱伝導率の低い低効率熱伝導部が設けられているので、基体に設けられた流路のうち互いに異なる化学反応が行われる複数の部位間の基体を介した伝熱を調整することができる。
次に、この発明の一実施形態としての小型化学反応装置を燃料改質型の燃料電池を用いた燃料電池システムに適用した場合について説明する。図1は燃料電池システム1の一例の要部のブロック図を示したものである。この燃料電池システム1は、発電用燃料部2、燃焼用燃料部3、小型化学反応装置4、発電部5、充電部6等を備えている。
発電用燃料部2は、発電用燃料(例えばメタノール水溶液)が封入された発電用燃料貯蔵容器からなり、発電用燃料を小型化学反応装置4に供給する。燃焼用燃料部3は、燃焼用燃料(例えばメタノール)が封入された燃焼用燃料貯蔵容器からなり、燃焼用燃料を小型化学反応装置4に供給する。小型化学反応装置4は、燃料気化部7、改質部8、一酸化炭素除去部9、燃焼部10、薄膜ヒータ11等を備えている。
次に、図2は小型化学反応装置4の要部の斜視図を示したものである。この小型化学反応装置4は、互いに積層された小型の第1〜第3基板12〜14を備えている。第1〜第3基板12〜14は、互いに接合された第1と第2外装板15、16からなる外装体内に収容されている。すなわち、第1及び第2外装板15、16の互いに対向する面には凹部17、18が形成され、これらの凹部17、18内には第1〜第3基板12〜14が収容されている。第1〜第3基板12〜14及び第1、第2外装板15、16の材料は一例としてガラスであるが、後述する流路が形成されている第1基板12及び第3基板14は加工性に優れたシリコン、セラミック、金属(例えばアルミニウム)等であってもよい。
第1外装板15の所定の3箇所には発電用燃料供給用細管21、発電用生成物排出用細管22及び酸素供給用細管23の各一端部が挿通される円孔24、25、26が設けられている。第2外装板16の所定の3箇所には燃焼用燃料供給用細管27、燃焼ガス排出用細管28及び酸素供給用細管29の各一端部が挿通される円孔30、31、32が設けられている。第1外装板15の所定の箇所には複数本の丸棒状の電極33の各一端部が挿通される円孔34が設けられている。電極33は、後述する発電用燃料噴射器46や小型化学反応装置4の燃料気化部7、改質部8を加熱する薄膜ヒータ11等を電気的に制御するための信号配線や小型化学反応装置4内の温度を検知するための配線で構成されている。
次に、図3は図2のX−X線(参考のため図4のX−X線)に沿う断面図を示し、図4は第1基板12の部分の透過平面図を示し、図5は第2基板13の部分の透過平面図を示し、図6は第3基板14の部分の透過平面図を示したものである。第1、第2外装板15、16の凹部17、18の内壁面において、図2に示す円孔24、25、26、30、31、32、34に対応する部分を除く部分には、熱線反射率の高いAu、Ag、Al等の金属からなる放熱防止膜35が設けられている。
第1〜第3基板12〜14の最外面つまり第1基板1の外面(第2基板13と対向する側とは反対側の面)と側面、第2基板13の側面及び第3基板の外面(第2基板13と対向する側とは反対側の面)と側面において、図2に示す円孔24、25、26、30、31、32、34に対応する部分及び後述するスリット56に対応する部分を除く部分には、上記と同様の材料からなる放熱防止膜36が設けられている。
第1〜第3基板12〜14の最外面に設けられた放熱防止膜35と第1及び第2外装体15、16の内面に設けられた放熱防止膜36との間には隙間37が設けられている。隙間37の所定の複数箇所には、この隙間37を保持するための耐圧スペーサ38が設けられている。
隙間37は、第1〜第3基板12〜14で後述の如く発生する熱の大気中への放熱を抑制するためのものであり、真空または低熱伝導率の気体(空気、炭酸ガス、フロンガス、不活性ガス等)が充満されている。放熱防止膜35、36は、第1〜第3基板12〜14の最外面からの放熱を抑制するためのものであり、いずれか一方の放熱防止膜のみとしてもよい。
図4に示すように、第1基板12の内面には、連続した流路の複数の部位として第1〜第3流路41〜43が設けられている。第1基板12の内面(第2基板13と対向する側の面)周辺部には第1流路41が左下隅から時計方向に約1周半にわたって、計1cm以上10cm以下の長さで設けられている。第1基板12の内面中央部には、斜線(ハッチング)で示すように、蛇行する第2流路42が第1流路41に連続して計3cm以上20cm以下の長さで設けられている。第1基板12の内面において周辺部及び中央部を除く部分には、適宜に蛇行する第3流路43が第2流路42に連続して計3cm以上20cm以下の長さで設けられている。第1〜第3流路41〜43の幅及び深さは、一例として、共に500μm程度以下となっている。
そして、第1流路41により、図1に示す燃料気化部7の反応炉が構成されている。この場合、第1流路41内には反応触媒は何ら設けられていない。また、第2流路42により、図1に示す改質部8の反応炉が構成されている。この場合、第2流路42内にはCu、ZnO、Al23等からなる改質触媒層44(図3参照)が設けられている。さらに、第3流路43により、図1に示す一酸化炭素除去部9の反応炉が構成されている。この場合、第3流路43内にはPt、Al23等からなる選択酸化触媒層45(図3参照)が設けられている。
第1基板12の内面の左下隅の所定の箇所には発電用燃料噴射器46が設けられている。発電用燃料噴射器46には、図1に示す発電用燃料部2から発電用燃料が、図2に示す発電用燃料供給用細管21を介して、毛細管現象により自動的に供給されるようになっている。発電用燃料噴射器46は、燃料電池システム1の制御回路から電極33等を介して供給される信号に応じて、第1流路41の始端部に発電用燃料をその噴射量を制御して噴射するようになっている。
すなわち、発電用燃料噴射器46は、超小型でノズルから液体を粒子状に且つその噴射量を制御して噴射させるものであり、ノズル内の液体を加熱して膜沸騰によりノズル内に発生した気泡による圧力でノズル内の液体を粒子状に噴射させる噴射器、電歪素子(ピエゾ素子)の変形によりノズル内に発生した圧力波でノズル内の液体を粒子状に噴射させる噴射器(いわゆるピエゾジェット方式)、ノズル内の振動板の静電力による振動によりノズル内の液体を粒子状に噴射させる噴射器(いわゆる静電ジェット方式)等からなっている。後述の燃焼用燃料噴射器55も同様である。
第3流路43の始端部の近傍の所定の箇所43aには、図2に示す酸素供給用細管23の一端部が接続されている。そして、小型化学反応装置4の外部に設けられた第1マイクロポンプ(図示せず)の駆動により、大気中の酸素(空気)が酸素供給用細管23を介して第3流路43の始端部の近傍の所定の箇所43aに供給されるようになっている。第1マイクロポンプは、燃料電池システム1の制御回路から供給される信号に応じて、酸素の供給量を制御するようになっている。第3流路43の終端部には、図2に示す発電用生成物排出用細管22の一端部が接続されている。
図3及び図5に示すように、第2基板13の第1基板12との対向面において第2流路42と対向する部分にはTaSiOxやTaSiOxN等の抵抗体薄膜からなる薄膜ヒータ11が設けられている。薄膜ヒータ11は、第2流路42内に配置され、第2流路42内の加熱温度を制御するためのものであり、同時に化学反応の初期状態で第1流路41等を加熱するためのものである。すなわち、後述するように、第2流路42内の加熱は、主に図1に示す燃焼部10(その詳細は後で説明する。)で発生する熱エネルギーによって行われ、薄膜ヒータ11による加熱は補助的に用いるものである。薄膜ヒータ11は、燃料電池システム1の制御回路から電極33等を介して供給される信号に応じて、適温に制御されるようになっている。
第2流路42の近傍には薄膜サーミスタや半導体薄膜熱電対等からなる薄膜温度センサ(図示せず)が設けられている。薄膜温度センサは、第2流路42内の温度を検出し、その温度検出信号を電極33等を介して燃料電池システム1の制御回路に供給するようになっている。そして、燃料電池システム1の制御回路は、この温度検出信号に基づいて、第2流路42内の温度が適温となるように、薄膜ヒータ11の発熱を制御するようになっている。高密度実装のために薄膜ヒータ11が加熱温度tに対し比較的リニアな抵抗変化を示すのであれば、薄膜温度センサとして薄膜ヒータ11の抵抗r(t)を測定する少なくとも2つの端子を別途に設け、これらを電極33に接続させて制御回路に抵抗r(t)から第2流路42内の温度を計測することができる。
図6に示すように、第3基板14の内面(第2基板13と対向する側の面)周辺部には第1基板12の第1流路41に沿うように第4流路51が左下隅から時計方向に約1周半にわたって設けられている。第3基板14の内面中央部には、斜線(ハッチング)で示すように、蛇行する第5流路52が第1基板12の第2流路42に沿うように第4流路51に連続して設けられている。第3基板14の内面中央部の左下には直線状の第6流路53が第5流路52に連続して設けられている。そして、第4〜第6流路51〜53により、図1に示す燃焼部10の反応炉が構成されているが、図3に示すように、このうちの第5流路52内にのみPt、Au、Ag等からなる燃焼触媒層54が設けられている。第4〜第6流路51〜53の幅及び深さは、一例として、共に500μm程度以下となっている。
第3基板14の内面の左下隅の所定の箇所には燃焼用燃料噴射器55が設けられている。燃焼用燃料噴射器55には、図1に示す燃焼用燃料部3から燃焼用燃料が、図2に示す燃焼用燃料供給用細管27を介して、毛細管現象により自動的に供給されるようになっている。燃焼用燃料噴射器55は、燃料電池システム1の制御回路から電極33等を介して供給される信号に応じて、第4流路51の始端部に燃焼用燃料をその噴射量を制御して噴射するようになっている。
第4流路51の終端部の近傍の所定の箇所51aには、図2に示す酸素供給用細管29の一端部が接続されている。そして、小型化学反応装置4の外部に設けられた第2マイクロポンプ(図示せず)の駆動により、大気中の酸素(空気)が酸素供給用細管29を介して第4流路51の終端部の近傍の所定の箇所51aに供給されるようになっている。第2マイクロポンプは、燃料電池システム1の制御回路から供給される信号に応じて、酸素の供給量を制御するようになっている。第6流路53の終端部には、図2に示す燃焼ガス排出用細管28の一端部が接続されている。燃焼ガス排出用細管28の他端部は大気中に開放されている。
ここで、図3〜図6に示すように、第2流路42、薄膜ヒータ11及び第5流路52は、平面的に見て、同一の位置に配置されている。薄膜ヒータ11は第2流路42内に収容できるように第2流路42より幅狭になっている。そして、これらの配置領域の周囲における第1〜第3基板12〜14には、4つのスリット56が設けられている。スリット56は、第1〜第3基板12〜14よりも熱伝導率の低い低効率熱伝導部を構成して、第5流路52及び薄膜ヒータ11で後述の如く発生する熱エネルギーの第1〜第3基板12〜14を介しての第3流路43内及び第1流路41内への伝熱を調整するためのものであり、真空または低熱伝導率の気体(空気、炭酸ガス、フロンガス、不活性ガス等)が充満されている。
次に、上記構成の小型化学反応装置4の動作について説明する。まず、燃焼用燃料噴射器55から液状の燃焼用燃料(例えばメタノール)が第4流路51の始端部に供給されると、このとき薄膜ヒータ11の初期だけの発熱による熱エネルギーが第1〜第3基板12〜14を介して第4流路51内に伝熱され、第4流路51内が所定温度に加熱されていることにより、第4流路51内で燃焼用燃料を気化させ、燃焼用燃料ガス(例えば燃焼用燃料がメタノールの場合、CH3OH)を生成する。
この生成された燃焼用燃料ガス(CH3OH)は、第4流路51の終端部の近傍の所定の箇所51aにおいて、大気中から酸素供給用細管29を介して供給された酸素(空気)と混合される。そして、この混合ガス(CH3OH+O2)が燃焼触媒層54を有する第5流路52内に供給されると、この供給された混合ガスが燃焼触媒層54上で次の式(1)に示す燃焼反応により燃焼し、この燃焼により熱エネルギーが発生する。
CH3OH+(3/2)O2→CO2+2H2O……(1)
この熱エネルギーは、主として第2流路42内を加熱し、次いで第1〜第3基板12〜14を伝熱し、第3流路43内及び第1流路41内を加熱する。また、この後、薄膜ヒータ11は初期だけの発熱を停止し、以後の発熱は燃料電池システム1の制御回路により薄膜温度センサの温度検出信号に基づいて制御される。一方、上記式(1)の右辺の燃焼ガス(CO2+2H2O)は第5流路53及び燃焼ガス排出用細管28を介して大気中に放出される。
ここで、第2流路42により構成される改質部8の反応炉内の必要加熱温度は200〜300℃程度であり、第3流路43により構成される一酸化炭素除去部9の反応炉内の必要加熱温度はそれよりも低く120〜200℃程度であり、第1流路41により構成される燃料気化部7の反応炉内の必要加熱温度はさらに低く100〜180℃程度である。
そこで、上述の如く、第1〜第3基板12〜14の中央部に熱源である第5流路52及び薄膜ヒータ11を配置するとともに、同中央部に必要加熱温度(200〜300℃程度)が最も高い第2流路42を配置し、その外側に必要加熱温度(120〜200℃程度第)がそれよりも低い第3流路43を配置し、さらにその外側に必要加熱温度(100〜180℃程度第)がさらに低い第1流路41を配置すると、基本的には、第1〜第3流路41〜43内をそれぞれ効率良く加熱することができる。
ところで、薄膜ヒータ11は加熱温度制御が容易なのに対して第5流路52内の燃焼反応の制御では、第2流路42内の加熱温度を精密に制御するのは困難である。そこで、第5流路52内で燃焼反応により発生した熱エネルギーのみによる第2流路42内の加熱温度は必要加熱温度200〜300℃程度よりもやや低い、例えば概ね190〜290℃程度となるようにする。そして、制御回路が第2流路42内の温度情報を電極33から受けて薄膜ヒータ11に供給する電力をフィードバックすることで速やかに必要温度に達し、また必要温度を継続的に維持するような細かい温度制御が可能になり、第2流路42内の加熱温度が必要加熱温度200〜300℃程度とすることができる。
また、第1〜第3基板12〜14の材料がガラス、シリコン、セラミック、金属等であると、その熱伝導率が空気に比べて格段に大きいため、何ら対策を講じない場合には、第1〜第3基板12〜14の温度がその全体にわたってほぼ同一となる。そこで、上述の如く、第5流路52、薄膜ヒータ11及び第2流路42の配置領域の周囲における第1〜第3基板12〜14に4つのスリット56を設け、これらのスリット56を真空または低熱伝導率の気体(空気、炭酸ガス、フロンガス等)を充満させると、第5流路52及び薄膜ヒータ11で発生する熱エネルギーの第1〜第3基板12〜14を介しての第3流路42内及び第1の流路41内への伝熱を調整することができる。なお、スリット56内にセラミック等からなる多孔質構造体を収容してもよい。
さらに、第1〜第3基板12〜14のみの場合には、そのサイズが小さく、表面積対体積比が大きくなるため、大気中に放熱される熱エネルギーが大きくなり、熱エネルギーの利用効率が悪くなる。そこで、上述の如く、第1〜第3基板12〜14を第1、第2外装板15、16で覆い、その間に隙間37を設け、この隙間37を真空または低熱伝導率の気体(空気、炭酸ガス、フロンガス、不活性ガス等)を充満させると、大気中への放熱を抑制することができ、熱エネルギーの利用効率を良くすることができる。
ところで、第1〜第3基板12〜14を第1、第2外装板15、16で覆い、大気中への放熱を抑制したところ、第2外装板15、16内の温度が上がり過ぎ、スリット56による伝熱調整を行っても、第1〜第3基板12〜14内の温度分布を所期の値に維持するのが困難となる場合は、複数の耐圧スペーサ38の全部または一部を金属やガラス等の熱伝導率の高い材料によって形成し、この耐圧スペーサ38を介して小型化学反応装置4の外に適度に放熱し、第1〜第3基板12〜14内の温度分布を所期の値とすることができる。また、このような耐圧スペーサ38によれば、薄膜ヒータ11や燃焼部10の発熱を停止したときに、第2外装板15、16内の温度を速やかに下げることができる。
このように、耐圧スペーサ38を介しての大気中への放熱を調整することにより、第1〜第3基板12〜14内の温度分布を所期の値を維持ることができたが、さらに第1、第2外装板15、16の内面及び第1〜第3基板12〜14の最外面に放熱防止膜35、36を設けると、所期の温度分布を確保した上、小型化学反応装置4の外への放熱を最小限に抑制することができる。
ここで、第5流路52内で発生した熱エネルギーと薄膜ヒータ11の発熱による熱エネルギーとで加熱し、第1〜第3流路41〜43内の各加熱温度の経時変化について調べたところ、図7に示す結果が得られた。この図7において、実線は第2流路13内の加熱温度を示し、点線は第3流路14内の加熱温度を示し、一点鎖線は第1流路12内の加熱温度を示す。
この図7から明らかなように、加熱を開始してから40sec程度経過すると、各加熱温度がほぼ安定し、実線で示す第2流路13内の加熱温度は300℃程度となり、点線で示す第3流路14内の加熱温度は200℃程度となり、一点鎖線で示す第1流路12内の加熱温度は140℃程度となる。
このようにして、第5流路52内で発生した熱エネルギーと薄膜ヒータ11の発熱による熱エネルギーとによる加熱により、第2流路42により構成される改質部8の反応炉内の加熱温度を必要加熱温度200〜300℃程度とし、第3流路43により構成される一酸化炭素除去部9の反応炉内の加熱温度を必要加熱温度120〜200℃程度でとし、第1流路41により構成される燃料気化部7の反応炉内の加熱温度を必要加熱温度100〜180℃程度とする。
そして、発電用燃料噴射器46から発電用燃料(例えばメタノール水溶液)が第1流路41の始端部に供給されると、第1流路41内が必要加熱温度100〜180℃程度に加熱されていることにより、第1流路41内で発電用燃料を気化させ、発電用燃料ガス(例えば発電用燃料がメタノール水溶液の場合、CH3OH(g)+H2O(g))を生成する。すなわち、燃料気化部7では発電用燃料ガス(CH3OH+H2O)が生成される。
この生成された発電用燃料ガス(CH3OH+H2O)は第2流路42内に供給される。すなわち、燃料気化部7で生成された発電用燃料ガス(CH3OH+H2O)は改質部8に供給される。そして、発電用燃料ガス(CH3OH+H2O)が改質触媒層44を有する第2流路42内に供給されると、第2流路42内が必要加熱温度200〜300℃程度に加熱されていることにより、第2流路42内で次の式(2)に示すような吸熱反応を引き起こし、水素と副生成物の二酸化炭素とを生成する。
CH3OH+H2O→3H2+CO2……(2)
なお、このとき微量ではあるが、第2流路42内で一酸化炭素が生成されることがある。そして、これらの生成物(水素、二酸化炭素、微量の一酸化炭素)は第3流路43内に供給される。すなわち、改質部8で生成された水素、二酸化炭素、微量の一酸化炭素は一酸化炭素除去部9に供給される。そして、これらの生成物(水素、二酸化炭素、微量の一酸化炭素)は、第3流路43の始端部の近傍の所定の箇所43aにおいて、大気中から酸素供給用細管23を介して供給された酸素(空気)と混合される。
この混合物(水素、二酸化炭素、微量の一酸化炭素、酸素)が選択酸化触媒層45を有する第3流路43内に供給されると、第3流路43内が必要加熱温度120〜200℃程度に加熱されていることにより、第3流路43内で一酸化炭素と酸素とが反応し、次の式(3)に示すように、二酸化炭素が生成される。
CO+(1/2)O2→CO2……(3)
そして、最終的に一酸化炭素除去部9の反応炉を構成する第3流路43の終端部に到達する流体はそのほとんどが水素、二酸化炭素となる。これらの生成物は発電用生成物排出用細管22を介して外部に排出されるが、そのうちの二酸化炭素は水素から分離されて大気中に放出される。したがって、一酸化炭素除去部9から発電部5には水素のみが供給される。
以上のように、上記構成の小型化学反応装置4では、第1基板12の内面に、燃料気化部7の反応炉を構成する第1流路41、改質部7の反応炉を構成する第2流路42及び一酸化炭素除去部7の反応炉を構成する第3流路43を一筆書き状に連続して設けられているので、3種類の第1〜第3流路41〜43で3つの化学反応を連続して行うことができ、装置全体を簡素化及び小型化することができる。
また、第1〜第3基板12〜14の中央部に熱源である第5流路52及び薄膜ヒータ11を配置するとともに、同中央部に必要加熱温度(200〜300℃程度)が最も高い第2流路42を配置し、その外側に必要加熱温度(120〜200℃程度第)がそれよりも低い第3流路43を配置し、さらにその外側に必要加熱温度(100〜180℃程度第)がさらに低い第3流路43を配置し、スリット56により伝熱調整を行っているので、第1〜第3流路41〜43内をそれぞれ効率良く加熱して発電用燃料を改質することができる。
次に、発電部5及び充電部6について説明する。発電部5は、図8に示すように、周知の固体高分子型の燃料電池からなっている。すなわち、発電部5は、Pt、C等の触媒が付着された炭素電極からなるカソード61と、Pt、Ru、C等の触媒が付着された炭素電極からなるアノード62と、カソード61とアノード62との間に介在されたフィルム状のイオン導電膜63と、を有して構成され、カソード61とアノード62との間に設けられた2次電池やコンデンサ等からなる充電部6に電力を供給するものである。
この場合、カソード61の外側には空間部64が設けられている。この空間部64内には一酸化炭素除去部9からの水素が供給され、カソード61に水素が供給される。また、アノード62の外側には空間部65が設けられている。この空間部65内には大気中からマイクロポンプを介して取り込まれた酸素が供給され、アノード62に酸素が供給される。
そして、カソード61側では、次の式(4)に示すように、水素から電子(e-)が分離した水素イオン(プロトン;H+)が発生し、イオン導電膜63を介してアノード62側に通過するとともに、カソード61により電子(e-)が取り出されて充電部6に供給される。
3H2→6H++6e-……(4)
一方、アノード62側では、次の式(5)に示すように、充電部6を経由して供給された電子(e-)とイオン導電膜63を通過した水素イオン(H+)と酸素とが反応して副生成物の水が生成される。
6H++(3/2)O2+6e-→3H2O……(5)
以上のような一連の電気化学反応(式(4)及び式(5))は概ね室温〜80℃程度の比較的低温の環境下で進行し、電力以外の副生成物は、基本的に水のみとなる。発電部5で生成された電力は充電部6に供給され、これにより充電部6が充電される。発電部5で生成された副生成物としての水は回収される。
ところで、現在、研究開発が行われている燃料改質方式の燃料電池に適用されている燃料としては、少なくとも、水素元素を含む液体燃料または液化燃料または気体燃料であって、発電部5により、比較的高いエネルギー変換効率で電気エネルギーを生成することができる燃料であればよく、上記のメタノールの他、例えば、エタノール、ブタノール等のアルコール系の液体燃料や、ジメチルエーテル、イソブタン、天然ガス(CNG)等の液化ガス等の常温常圧で気化される炭化水素からなる液体燃料、あるいは、水素ガス等の気体燃料等を良好に適用することができる。
ここで、上記構成の小型化学反応装置4では、互いに積層された第1〜第3基板12〜14を互いに接合された第1、第2外装板15、16内に収納しているので、省スペース化することができ、燃料電池システム1自体の寸法並びに形状を、乾電池等の汎用の化学電池の寸法並びに形状と一致するように設計することができる。
なお、上記実施形態では、熱源の一部として薄膜ヒータ11を用いた場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、図9及び図10に示すこの発明の他の実施形態のようにしてもよい。すなわち、図9はこの発明の他の実施形態としての小型化学反応装置の要部の図3同様の断面図を示し、図10は第4基板の部分の透過平面図を示したものである。
この場合、第1基板12と第2基板13との間には第4基板71が設けられている。第2基板13の第4基板41との対向面の中央部には薄膜ヒータは設けられていない。その代わりに、第4基板71の第2基板13との対向面の中央部には熱流体流路72が第2流路42及び第5流路52と同じように蛇行して設けられている。熱流体流路72の流入側には流入側流路73が設けられ、流出側には流出側流路74が設けられている。
流入側流路73の流入側端部は、図4に示す第1流路41の終端部と重合しない位置に配置され、図示していないが、第1外装板15及び第1基板12の所定の箇所に設けられた円孔に挿通された熱流体供給用細管の一端部に接続されている。流出側流路74の流出側端部は、図4に示す第3流路43の始端部と重合しない位置に配置され、図示していないが、第1外装板15及び第1基板12の他の所定の箇所に設けられた円孔に挿通された熱流体排出用細管の一端部に接続されている。
熱流体供給用細管の他端部及び熱流体排出用細管の他端部は、図示していないが、小型化学反応装置4の外部に設けられた、マイクロポンプ及びヒータを有する熱流体回路の両端部に接続されている。そして、熱流体として、シリコンオイル等の液体、あるいは、水蒸気、空気、窒素等の気体を熱流体流路72内に供給し、この供給された熱流体による熱エネルギーで第1〜第3流路41〜43内を加熱する。ただし、この場合も、第5流路52内での触媒燃焼反応による燃焼により発生した熱エネルギーでの加熱を主とし、熱流体による熱エネルギーでの加熱は補助的なものとする。
また上記実施形態では、第1基板12及び第3基板14に、溝を設け、流路を形成したが、図11に示すように、第2基板13に溝を形成することで第1流路41、第2流路42、第3流路43、第4流路51、第5流路52及び第6流路53を形成してもよい。なお図11は図2のX−X線同様の線に沿う断面図であり、図中の発電用燃料供給用細管21、酸素供給用細管23、燃焼用燃料供給用細管27、電極33及び第6流路53の記載を省略している。第2基板13を、加工性に優れ且つ比較的熱伝導率の高いシリコンとし、その周囲の第1基板12及び第3基板14をシリコンよりも熱伝導率が低いガラスとすることで第1流路41、第2流路42、第3流路43を熱しやすく、また熱が極端に外に逃げないように蓄熱できる構造にすることができる。改質触媒層44、選択酸化触媒層45は、溝の3面に形成されたが、少なくとも一面以上に形成されていればよい。
上記各実施形態では、一酸化炭素除去部9が上記式(3)に示す反応式で一酸化炭素を酸化させたが、次の式(6)に示す水性シフト反応により酸化させてもよく、また式(6)と式(3)の化学反応を引き起こす部位の両方を第3流路43に設けてもよい。
CO+H2O→CO2+H2……(6)
なお、一酸化炭素を水性シフトさせる水は、発電用燃料部2中に含まれ、上記式(2)で未反応だった水を用いることで可能となる。式(6)の反応では水素が生成されるため、燃料電池の発電部5に供給する水素の量を増やすことができるので式(6)の部位は、式(3)の部位よりも第3流路43の始端部の近傍の所定の箇所43a側に設けることが好ましい。
上記各実施形態では、スリット56が第1基板12、第2基板13及び第3基板14に連続して設けられたが、強度を向上するため、第1基板12、第2基板13及び第3基板14にそれぞれ隣り合って設けられたスリットを重ならないようにずらして配置させてもよい。
この発明の一実施形態としての小型化学反応装置を備えた燃料電池システムの一例の要部のブロック図。 図1に示す小型化学反応装置の要部の斜視図。 図2のX−X線(参考のため図4のX−X線)に沿う断面図。 図3に示す第1基板の部分の透過平面図。 図3に示す第2基板の部分の透過平面図。 図3に示す第3基板の部分の透過平面図。 第1〜第3流路内の各加熱温度の経時変化を示す図。 図1に示す発電部及び充電部の概略構成図。 この発明の他の実施形態としての小型化学反応装置の要部の図3同様の断面図。 図9に示す第4基板の部分の透過平面図。 この発明のさらに他の実施形態としての小型化学反応装置の要部の図3同様の断面図。
符号の説明
1 燃料電池システム
2 発電用燃料部
3 燃焼用燃料部
4 小型化学反応装置
5 発電部
6 充電部
7 燃料気化部
8 改質部
9 一酸化炭素除去部
10 燃焼部
11 薄膜ヒータ
12 第1基板
13 第2基板
14 第3基板
15 第1外装板
16 第2外装板
21 発電用燃料供給用細管
22 発電用生成物排出用細管
23 酸素供給用細管
27 燃焼用燃料供給用細管
28 燃焼ガス排出用細管
29 酸素供給用細管
35、36 放熱防止膜
37 隙間
38 耐圧スペーサ
41 第1流路
42 第2流路
43 第3流路
44 改質触媒層
45 選択酸化触媒層
46 発電用燃料噴射器
51 第4流路
52 第5流路
53 第6流路
54 燃焼触媒層
55 燃焼用燃料噴射器
56 スリット
71 第4基板
72 熱流体流路

Claims (17)

  1. 部に流路が設けられた基体を有する小型の流路構造体を含み、前記流路は異なる化学反応が行われる少なくとも3種類の部位が連続してなるとともに前記少なくとも3種類の部位の間に前記基体よりも熱伝導率の低い低効率熱伝導部が設けられ、前記少なくとも3種類の部位のうちの第1流路で発電用燃料の供給を受けて該発電用燃料を気化させて発電用燃料ガスを生成し、第2流路で前記発電用燃料ガスの供給を受けて該発電用燃料ガスを改質して発電用燃料改質ガスを生成し、第3流路で前記発電用燃料改質ガスの供給を受けてそのうちの一酸化酸素の濃度を低くすることを特徴とする小型化学反応装置。
  2. 請求項1に記載の発明において、前記流路構造体には化学反応を促進する熱源が設けられていることを特徴とする小型化学反応装置。
  3. 請求項2に記載の発明において、前記流路は、反応温度の最も高く設定される部位が前記熱源から最も近くに設けられ、反応温度の最も低く設定される部位が前記熱源から最も離れて設けられていることを特徴とする小型化学反応装置。
  4. 請求項1に記載の発明において、前記流路は、反応温度のより低く設定される部位が、反応温度のより高く設定される部位の外側に配置されることを特徴とする小型化学反応装置。
  5. 請求項に記載の発明において、前記流路構造体では、前記第3流路は前記第2流路の外側に設けられ、前記第1流路はさらにその外側に設けられていることを特徴とする小型化学反応装置。
  6. 請求項に記載の発明において、前記流路構造体には熱源が設けられ、前記第1流路、前記第2流路及び前記第3流路の中で前記第2流路が前記熱源に最も近接することを特徴とする小型化学反応装置。
  7. 請求項に記載の発明において、前記流路構造体は第1基板、第2基板及び第3基板を有し、前記熱源は薄膜ヒータと燃焼反応により発熱する触媒燃焼流路とを含み、前記第1基板の一面には前記第2、第3基板がこの順で積層され、前記第1基板の前記第2基板との対向面に前記第1〜第3流路が設けられ、前記第2基板の前記第1基板との対向面の中央部に前記薄膜ヒータが設けられ、前記第3基板の前記第2基板との対向面の中央部に前記触媒燃焼流路が設けられ、前記触媒燃焼流路内に供給された燃焼用燃料を触媒燃焼反応により燃焼させ、この燃焼により発生した熱エネルギーと、前記薄膜ヒータの発熱による熱エネルギーとで前記第1〜第3流路内を加熱することを特徴とする小型化学反応装置。
  8. 請求項に記載の発明において、前記流路構造体は前記基体としての第1基板と、第2基板、第3基板及び第4基板とを有し、前記熱源は熱流体が供給される熱流体流路と燃焼反応により発熱する触媒燃焼流路とを含み、前記第1基板の一面には第4基板、第2基板及び第3基板がこの順で積層され、前記第1基板の前記第4基板との対向面に前記第1〜第3流路が設けられ、前記第4基板の前記第2基板との対向面の中央部に前記熱流体流路が設けられ、前記第3基板の前記第2基板との対向面の中央部に前記触媒燃焼流路が設けられ、前記触媒燃焼流路内に供給された燃焼用燃料を触媒燃焼反応により燃焼させ、この燃焼により発生した熱エネルギーと、前記熱流体流路内に供給された熱流体による熱エネルギーとで前記第1〜第3流路内を加熱することを特徴とする小型化学反応装置。
  9. 請求項に記載の発明において、前記流路構造体は第1基板、第2基板及び第3基板を有し、前記第2基板に形成された溝を前記第1基板で覆うことにより前記第1〜第3流路が設けられていることを特徴とする小型化学反応装置。
  10. 請求項乃至のいずれかに記載の発明において、前記第1基板、第2基板及び第3基板の少なくとも1つに、前記低効率熱伝導部が設けられていることを特徴とする小型化学反応装置。
  11. 請求項1に記載の発明において、前記低効率熱伝導部は真空または前記各基板よりも熱伝導率の低い気体が充満されたスリットからなることを特徴とする小型化学反応装置。
  12. 請求項1に記載の発明において、前記低効率熱伝導部は多孔質構造体が収容されたスリットからなることを特徴とする小型化学反応装置。
  13. 請求項乃至のいずれかに記載の発明において、前記すべての基板の最外面の少なくとも一部に放熱防止膜が設けられていることを特徴とする小型化学反応装置。
  14. 請求乃至のいずれかに記載の発明において、前記すべての基板は外装体でその間に隙間をおいて覆われ、前記隙間の複数箇所に当該隙間を保持するための耐圧スペーサが設けられていることを特徴とする小型化学反応装置。
  15. 請求項1に記載の発明において、前記耐圧スペーサは前記低効率熱伝導部よりも熱伝導率の高い材料からなることを特徴とする小型化学反応装置。
  16. 請求項1に記載の発明において、前記隙間は真空または前記各基板よりも熱伝導率の低い気体が充満されていることを特徴とする小型化学反応装置。
  17. 請求項1に記載の発明において、前記すべての基板の最外面の少なくとも一部と、前記外装体の内面の少なくとも一部とのうちの少なくとも一方に放熱防止膜が設けられていることを特徴とする小型化学反応装置。
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