JP4599147B2 - 飛行船及び飛行船の装備品取付方法 - Google Patents

飛行船及び飛行船の装備品取付方法 Download PDF

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Description

本発明は、飛行船及び飛行船の装備品取付方法に関し、特に、浮揚ガスの浮力を利用して浮揚する軟式の飛行船及びこの飛行船の船体に各種装備品を取り付ける方法に関する。
現在、ヘリウム等の浮揚ガスの浮力を利用して浮揚し、推進装置や操縦装置によって自在に飛行する軟式の飛行船が提案され、実用化されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照。)。軟式の飛行船は、図3に示すように、浮揚ガスが充填される浮揚ガス室110と、姿勢制御用の空気が充填される空気室120と、を備えている。
このような飛行船100の船体には、図3に示すような尾翼130やゴンドラ140に加えて、各種用途に応じて種々の装備品(例えば空撮用の撮像装置や宣伝広告用のスピーカ)が取り付けられる。ここで、飛行船100の船体に浮揚ガスを充填し船体を膨らませると、長時間の繋留や船体の制御が困難となるため、浮揚ガス室110に浮揚ガスを注入して船体を浮揚させた状態では取付作業を行うことができない。従って、従来は、船体の浮揚ガス室110及び空気室120の内部に「空気」を注入して船体全体を一度膨張させた上で、これら装備品を船体に取り付けるという方法が採用されていた。
特開2001−199397号公報 特開2002−331999号公報
しかし、船体に装備品を全て取り付けてしまうと、浮揚ガス室110内の空気の排出や浮揚ガス室110内への浮揚ガスの注入が困難となる。このため、従来においては、まず浮揚ガス室110内に空気を注入して船体を膨張させた状態で「一部」の装備品を船体に取り付けた後、浮揚ガス室110内の空気を完全に排出し、浮揚ガス室110内に浮揚ガスをある程度注入してから「残り」の装備品を船体に取り付ける、という工程を経る必要があった。このような従来の装備品取付方法を採用すると、船体内における気体の入換作業のために装備品取付作業を一時中断する必要があり、作業効率が悪くなっていた。
本発明の課題は、軟式の飛行船において、膨張させた船体形状を維持したまま船体内における気体の入換えを可能とすることにより、船体への装備品取付作業の効率を格段に向上させることである。
以上の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、柔軟な外皮から構成される船体と、この船体内に設けられた気体室と、この気体室に浮揚ガスが充填されて前記船体が空中に浮揚したときに空気を出し入れして前記船体の姿勢を制御する複数の空気室と、を備えた飛行船において、前記気体室を浮揚ガスが注入される上方空間と空気が充填される下方空間とに仕切る隔膜と、前記上方空間内への浮揚ガスの注入を行うための浮揚ガス注入口と、前記下方空間内への空気の注入及び前記下方空間内の空気の排出を行うための空気出入口と、を備え、前記隔膜は、前記空気出入口を開放して前記上方空間内に浮揚ガスを注入した場合に、前記上方空間を前記気体室の全容積と同一容積まで拡張させるとともに、前記浮揚ガス注入口を開放して前記下方空間内に空気を注入した場合に前記下方空間を前記気体室の全容積と同一容積まで拡張させるように構成されてなることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、気体室を上方空間と下方空間とに仕切る隔膜を備え、この隔膜は、上方空間を気体室の全容積と同一容積まで拡張させる一方、下方空間を気体室の全容積と同一容積まで拡張させるように構成されている。このため、下方空間内に空気を注入して気体室の全容積と同一容積まで下方空間を拡張させて船体を膨張させた後、上方空間内に浮揚ガスを注入し下方空間から空気を排出することにより、膨張した船体形状を維持したまま船体内における気体の入換えを実現させることができる。従って、船体内に空気を充填して膨張させた状態で全ての装備品を取付けることができることとなるため、従来のように気体の入換作業(空気排出作業及び浮揚ガス注入作業)によって装備品取付作業が中断されることがないので、装備品取付作業の効率を格段に向上させることができる。
また、請求項1に記載の発明によれば、船体の気体室の全容積と同一容積まで拡張する下方空間内に空気を注入して船体形状を長期間維持したまま繋留することができる。また、このように船体を繋留した状態で気体室の上方空間内に浮揚ガスを注入し下方空間内から空気を排出して、船体内における気体の入換えを容易に行うことができるので、繋留状態から使用状態への移行を円滑に行うことができる。
請求項2に記載の発明は、柔軟な外皮から構成される船体と、この船体内に設けられ浮揚ガスを収容する浮揚ガス室と、を備えた飛行船において、前記浮揚ガス室内に設けられた空気袋と、前記浮揚ガス室内への浮揚ガスの注入を行うための浮揚ガス注入口と、前記空気袋内への空気の注入及び前記空気袋内の空気の排出を行うための空気出入口と、を備え、前記空気袋は、前記浮揚ガス室内に浮揚ガスを注入した場合に収縮して前記浮揚ガス室の全容積への浮揚ガスの注入を許容する一方、その内部に空気を注入した場合に前記浮揚ガス室の全容積と同一容積まで拡張するように構成されてなることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、浮揚ガス室内に設けられた空気袋は、収縮して浮揚ガス室の全容積への浮揚ガスの注入を許容する一方、浮揚ガス室の全容積と同一容積まで拡張するように構成されている。このため、空気袋内に空気を注入して空気袋を浮揚ガス室の全容積と同一容積まで拡張させて船体を膨張させた後、浮揚ガス室内に浮揚ガスを注入し空気袋内の空気を排出することにより、膨張した船体形状を維持したまま船体内における気体の入換えを実現させることができる。従って、船体内に空気を充填して膨張させた状態で全ての装備品を取り付けることができることとなるため、従来のように気体の入換作業(空気排出作業及び浮揚ガス注入作業)によって装備品取付作業が中断されることがないので、装備品取付作業の効率を格段に向上させることができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、船体の浮揚ガス室の全容積と同一容積まで拡張する空気袋内に空気を注入して船体形状を長期間維持したまま繋留することができる。また、このように船体を繋留した状態で浮揚ガス室内に浮揚ガスを注入し空気袋内の空気を排出して、船体内における気体の入換えを容易に行うことができるので、繋留状態から使用状態への移行を円滑に行うことができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の飛行船の前記船体に各種装備品を取り付ける方法であって、前記浮揚ガス注入口を開放し前記空気出入口を介して前記下方空間内に空気を注入することにより、前記下方空間を前記気体室の全容積と同一容積まで拡張させて前記船体を膨張させる空気注入工程と、膨張した前記船体に各種装備品を取り付ける装備品取付工程と、前記空気出入口を開放し前記浮揚ガス注入口を介して前記上方空間内に浮揚ガスを注入することにより、前記船体の形状を維持しながら前記上方空間を前記気体室の全容積と同一容積まで拡張させる浮揚ガス注入工程と、を備えることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、船体の下方空間内に空気を注入して気体室の全容積と同一容積まで下方空間を拡張させて船体を膨張させた状態で、船体に各種装備品を取り付けることができる。そして、装備品取付作業を終えた後に、上方空間内に浮揚ガスを注入し下方空間から空気を排出して、膨張した船体形状を維持したまま船体内における気体の入換えを実現させることができる。従って、船体内に空気を充填して膨張させた状態で全ての装備品を取付けることができることとなるため、従来のように気体の入換作業(空気排出作業及び浮揚ガス注入作業)によって装備品取付作業が中断されることがないので、装備品取付作業の効率を格段に向上させることができる。
請求項1に記載の発明によれば、船体の気体室が隔膜により2つの空間に仕切られ、これら2つの空間がいずれも気体室の全容積と同一容積まで拡張するように構成されているため、船体形状を維持したまま船体内における気体の入換えを実現させることができる。この結果、船体への装備品取付作業の効率を格段に向上させることができる。
請求項2に記載の発明によれば、船体の浮揚ガス室内に設けられた空気袋が、空気の注入により浮揚ガス室の全容積と同一容積まで拡張する一方、空気の排出により収縮して浮揚ガス室の全容積への浮揚ガスの注入を許容するので、船体形状を維持したまま船体内の気体の入換えを実現させることができる。この結果、船体への装備品取付作業の効率を格段に向上させることができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明に係る飛行船を用いるため、船体内に空気を充填して膨張させた状態で全ての装備品を取り付けることができ、従来のように気体の入換作業によって装備品取付作業が中断されることがないので、装備品取付作業の効率を格段に向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態を、図を用いて詳細に説明する。
<第1の実施の形態>
まず、図1を用いて、本発明の第1の実施の形態に係る飛行船1の構成について説明する。
飛行船1は、図1に示すように、柔軟な外皮で構成された船体10、船体10内に設けられた複数の空気室20、船体10内の空気室20を除いた空間(以下「浮揚ガス室」という)30に設けられた隔膜40、船体10の下面に取付けられたゴンドラ50、等を備えて構成されている。
船体10は、合成樹脂製又は軽金属製の柔軟性及び気密性を有する外皮で構成されている。船体10の船尾寄りの上下面には、図1に示すように、方向舵12を備える垂直尾翼11が設けられており、船体10の船尾寄りの側面には、昇降舵を備える図示されていない水平尾翼が設けられている。これら方向舵12及び昇降舵は、ゴンドラ50に搭載された図示されていない操縦装置によって駆動される。
船体10の浮揚ガス室30は、本発明における気体室であり、図1に示すように、隔膜40によって、浮揚ガスが注入される上方空間31と、空気が注入される下方空間32と、に仕切られている。上方空間31には、浮揚ガスを注入するための浮揚ガス注入口13と、船体10内の圧力を検出するための圧力センサ14と、が設けられており、下方空間32には、空気の注入及び排出を行うための空気出入口15が設けられている。空気出入口15には、手動で開閉する図示されていないバルブが設けられている。下方空間32内に空気を充填して船体10を膨張させた状態においては、船体10内の圧力を維持するために空気出入口15のバルブを閉鎖する一方、飛行する際には、浮揚ガスの膨張に対応するために空気出入口15のバルブを開放する。
隔膜40は、船体10の浮揚ガス室30を上方空間31と下方空間32とに仕切るものであり、図1に示すように、その外周が船体10を構成する外皮の上下方向略中央部に結合されている。隔膜40は、浮揚ガス及び空気を遮断する気密性を有する材料で構成されており、上方空間31内に注入された浮揚ガスが下方空間32に侵入するのを防ぐとともに、下方空間32内に注入された空気が上方空間31に進入するのを防ぐ。
また、隔膜40は、自在に曲がる充分な柔軟性及び広さ(面積)を有しており、浮揚ガス注入口13から上方空間31内に浮揚ガスを注入した場合に図1(b)に示すように上方空間31を浮揚ガス室30の膨張時の全容積と同一容積まで拡張させるとともに、空気出入口15から下方空間32内に空気を注入した場合に下方空間32を浮揚ガス室30の全容積と同一容積まで拡張させることができるようになっている。
空気室20は、船体10の姿勢制御用の空気を収容する部分であり、図1に示すように、船体10内の船首寄りの空間と、船体10の船尾寄りの空間と、船体10の前後方向略中央部の空間と、に設けられている。空気室20は、合成樹脂又は軽金属等の柔軟性及び気密性を有する材料で調製された膜体で構成されており、空気の注入による拡張と、空気の排出による収縮と、の双方が可能となっている。
各空気室20には、図1に示すように、空気室20内の圧力を調整する吸排気用のブロア21が設けられている。ブロア21が吸気動作を行うと、外部の空気が空気室20内に充填されるため空気室20は拡張する一方、ブロア21が排気動作を行うと、空気室20内の空気が外部に排出されるため空気室20は収縮する。各ブロア21は、ゴンドラ50に搭載された図示されていないブロア駆動装置により駆動される。
ゴンドラ50には、方向舵12や昇降舵を駆動する操縦装置、エンジン・プロペラ等の推進装置、各ブロア21を駆動するブロア駆動装置、これら各種機器を統合制御する制御装置、等が搭載されている。ゴンドラ50に搭載された制御装置は、操縦装置を駆動制御して方向舵12や昇降舵を駆動するとともに、推進装置を駆動制御して所望の推進力を発生させる。また、制御装置は、圧力センサ14で検出された圧力に係る信号に基づいて、ブロア駆動装置を介して各ブロア21を駆動制御することにより、船体10内の圧力を一定値に維持する。
次に、本実施の形態に係る飛行船1の船体10に各種装備品を取り付ける方法について説明する。
まず、本実施の形態に係る飛行船1の各ブロア21の吸気動作により、船体10内に設けられた各空気室20に空気を注入する。また、浮揚ガス注入口13を開放し、船体10の浮揚ガス室30の下方空間32内に空気出入口15から空気を注入して、下方空間32を浮揚ガス室30の全容積と同一容積まで拡張させ、空気出入口15のバルブを閉鎖する(空気注入工程)。空気注入工程により、隔膜40が船体10の上方に移動して浮揚ガス室30全体に空気が充填され、船体10が膨張した状態となる。なお、空気注入工程においては、圧力センサ14で検出された圧力に係る信号に基づいて制御装置が各ブロア21を駆動制御することにより、船体10内の圧力を一定値に保ち、船体形状を維持するようにする。
次いで、膨張した状態の船体10に、垂直尾翼11やゴンドラ50等の各種装備品を取り付ける(装備品取付工程)。船体10内には空気が充填されているため、船体形状が膨張した状態で維持される。また、船体10内には浮揚ガスが充填されていないので船体10は浮揚することがない。従って、各種装備品の取付作業を安全かつ容易に行うことができるようになっている。
装備品取付工程を経て船体10への各種装備品の取付けを終えた後、船体10の浮揚ガス室30の上方空間31内に浮揚ガス注入口13から浮揚ガスを注入するとともに、浮揚ガス室30の下方空間32内の空気を空気出入口15から排出する(浮揚ガス注入工程)。浮揚ガス注入工程により、隔膜40が船体10の下方に移動して浮揚ガス室30全体に浮揚ガスが充填される。なお、浮揚ガス注入工程においては、空気出入口15のバルブを開放し、上方空間31内に注入した浮揚ガスの圧力により下方空間32内の空気を排出する。また、浮揚ガス注入工程においても、圧力センサ14で検出された圧力に係る信号に基づいて制御装置が各ブロア21を駆動制御して、船体10の形状や姿勢を維持するとよい。
以上説明した実施の形態に係る飛行船1においては、浮揚ガス室30を2つの空間(上方空間31及び下方空間32)に仕切る隔膜40を設けている。そして、この隔膜40は、上方空間31を浮揚ガス室30の全容積と同一容積まで拡張させる一方、下方空間32を浮揚ガス室30の全容積と同一容積まで拡張させるように構成されている。
このため、下方空間32内に空気を注入して浮揚ガス室30の全容積と同一容積まで下方空間32を拡張させて船体10を膨張させた後、上方空間31内に浮揚ガスを注入し下方空間32内の空気を排出することにより、膨張した船体形状を維持したまま船体10内の気体の入換えを実現させることができる。従って、船体10内に空気を充填して膨張させた状態で全ての装備品を取付けることができることとなるため、従来のように気体の入換作業(空気排出作業及び浮揚ガス注入作業)によって装備品取付作業が中断されることがないので、装備品取付作業の効率を格段に向上させることができる。また、必要な浮揚ガスを上方空間31に充填して空気出入口15を開放しておけば、船体10が上昇するにつれて下方空間32から空気が排出されて上方空間31が拡張する。
また、以上説明した実施の形態に係る飛行船1においては、船体10の浮揚ガス室30の全容積と同一容積まで拡張する下方空間32内に空気を注入して船体形状を長期間維持したまま繋留することができる。また、このように船体10を繋留した状態で浮揚ガス室30の上方空間31内に浮揚ガスを注入し下方空間32内の空気を排出して、船体10内における気体の入換えを容易に行うことができるので、繋留状態から使用状態への移行を円滑に行うことができる。
<第2の実施の形態>
続いて、図2を用いて、本発明の第2の実施の形態に係る飛行船1Aの構成について説明する。本実施の形態に係る飛行船1Aは、第1の実施の形態に係る飛行船1の隔膜40を空気袋40Aに変更したものであり、その他の構成は第1の実施の形態に係る飛行船1の構成と実質的に同一である。このため、変更した構成についてのみ説明することとし、第1の実施の形態と重複する構成については、第1の実施の形態と同一の符号を付すこととする。
まず、図2を用いて、本発明の第2の実施の形態に係る飛行船1Aの構成について説明する。飛行船1Aは、図2に示すように、柔軟な外皮で構成された船体10、船体10内に設けられた複数の空気室20、船体10の浮揚ガス室30内に設けられた空気袋40A、船体10の下面に取り付けられたゴンドラ50、等を備えて構成されている。
空気袋40Aは、図2に示すように、その外周が船体10を構成する外皮の上下方向略中央部に結合された閉鎖膜体である。空気袋40Aの下部の空気出入口15に対応する位置には空気出入孔41Aが設けられており、この空気出入孔41Aを介して空気袋40A内に空気が注入され、空気袋40A内の空気を排出することができるようになっている。
空気袋40Aは、浮揚ガス及び空気を遮断する気密性を有する材料で構成されており、浮揚ガス室30内に注入された浮揚ガスがその内部に侵入するのを防ぐとともに、その内部に注入された空気が浮揚ガス室30内に進入するのを防ぐ。また、空気袋40Aは、自在に曲がる充分な柔軟性及び大きさ(容積)を有しており、その内部に空気を注入した場合に、浮揚ガス室30の全容積と同一容積まで拡張するとともに、図2(b)に示すように充分に収縮して浮揚ガス室30の全容積への浮揚ガスの注入を許容するようになっている。
次に、本実施の形態に係る飛行船1Aの船体10に各種装備品を取り付ける方法について説明する。
まず、本実施の形態に係る飛行船1Aの各ブロア21の吸気動作により、船体10内に設けられた各空気室20に空気を注入する。また、浮揚ガス注入口13を開放し、船体10の浮揚ガス室30に設けられた空気袋40A内に空気出入口15及び空気出入孔43Aから空気を注入して、空気袋40Aを浮揚ガス室30の全容積と同一容積まで拡張させ、空気出入口15のバルブを閉鎖する(空気注入工程)。空気注入工程により、船体10全体に空気が充填され、船体10が膨張した状態となる。
次いで、膨張した状態の船体10に、垂直尾翼11やゴンドラ50等の各種装備品を取り付ける(装備品取付工程)。船体10内には空気が充填されているため、船体形状が膨張した状態で維持される。また、船体10内には浮揚ガスが充填されていないので船体10は浮揚することがない。従って、各種装備品の取付作業を安全かつ容易に行うことができるようになっている。
装備品取付工程を経て船体10への各種装備品の取付けを終えた後、船体10の浮揚ガス室30内に浮揚ガス注入口13から浮揚ガスを注入するとともに、空気出入孔41A及び空気出入口15から空気を排出して空気袋40Aを収縮させる(浮揚ガス注入工程)。浮揚ガス注入工程により、浮揚ガス室30全体に浮揚ガスが充填される。なお、浮揚ガス注入工程においては、空気出入口15のバルブを開放し、浮揚ガス室30内に注入した浮揚ガスの圧力により空気袋40A内の空気を排出して、船体形状を維持するようにする。
以上説明した実施の形態に係る飛行船1Aにおいては、浮揚ガス室30内に空気袋40Aが設けられており、この空気袋40Aは、浮揚ガス室30の全容積と同一容積まで拡張する一方、充分に収縮して浮揚ガス室30の全容積への浮揚ガスの注入を許容するように構成されている。
このため、空気袋40A内に空気を注入して浮揚ガス室30の全容積と同一容積まで拡張させて船体10を膨張させた後、浮揚ガス室30内に浮揚ガスを注入し空気袋40A内の空気を排出することにより、膨張した船体形状を維持したまま船体10内の気体の入換えを実現させることができる。従って、船体10内に空気を充填して膨張させた状態で全ての装備品を取り付けることができることとなるため、従来のように気体の入換作業(空気排出作業及び浮揚ガス注入作業)によって装備品取付作業が中断されることがなく、装備品取付作業の効率を格段に向上させることができる。
また、以上説明した実施の形態に係る飛行船1Aにおいては、船体10の浮揚ガス室30の全容積と同一容積まで拡張する空気袋40A内に空気を注入して船体形状を長期間維持したまま繋留することができる。また、このように船体10を繋留した状態で浮揚ガス室30内に浮揚ガスを注入し空気袋40A内の空気を排出して、船体10内における気体の入換えを容易に行うことができるので、繋留状態から使用状態への移行を円滑に行うことができる。
なお、以上説明した実施の形態においては、船体10を構成する外皮の上下方向略中央部に隔膜40や空気袋40Aの外周を結合した例を示したが、隔膜40や空気袋40Aの外周の結合位置は必ずしもこれに限定されるものではなく、空気室20の位置や個数、船体10の重心、ゴンドラ50の取付位置等に応じて適宜変更することができる。
また、以上説明した実施の形態においては、空気注入工程で船体10の浮揚ガス室30の下方空間32(又は空気袋40A)内に空気を注入して、下方空間32(又は空気袋40A)を浮揚ガス室30の全容積と同一容積まで拡張させて船体10を膨張させた例を示したが、かかる空気注入工程において必要量の浮揚ガスを船体10に注入することもできる。すなわち、浮揚ガス室30の下方空間32(又は空気袋40A)を浮揚ガス室30の全容積と同一容積まで拡張させる代わりに、浮揚ガス室30の上方空間31(又は空気袋40Aの上方の空間)に必要量の浮揚ガスを注入して船体10を膨張させ、船体形状を維持することとしてもよい。このように必要量の浮揚ガスを注入することにより、装備品取付時における船体10の重量を軽減することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る飛行船を示すものであり、(a)は飛行船の浮揚ガス室の下方空間に空気が充填された状態を示す説明図であり、(b)は飛行船の浮揚ガス室の上方空間に浮揚ガスが充填された状態を示す説明図である。 本発明の第2の実施の形態に係る飛行船を示すものであり、(a)は飛行船の浮揚ガス室の空気袋に空気が充填され空気袋が拡張した状態を示す説明図であり、(b)は飛行船の浮揚ガス室の空気袋が収縮した状態を示す説明図である。 従来の飛行船の構成を説明するための説明図である。
1、1A 飛行船
10 船体
13 浮揚ガス注入口
15 空気出入口
20 空気室
30 浮揚ガス室(気体室)
31 上方空間
32 下方空間
40 隔膜
40A 空気袋
41A 空気出入孔

Claims (3)

  1. 柔軟な外皮から構成される船体と、この船体内に設けられた気体室と、この気体室に浮揚ガスが充填されて前記船体が空中に浮揚したときに空気を出し入れして前記船体の姿勢を制御する複数の空気室と、を備えた飛行船において、
    前記気体室を浮揚ガスが注入される上方空間と空気が充填される下方空間とに仕切る隔膜と、
    前記上方空間内への浮揚ガスの注入を行うための浮揚ガス注入口と、
    前記下方空間内への空気の注入及び前記下方空間内の空気の排出を行うための空気出入口と、を備え、
    前記隔膜は、
    前記空気出入口を開放して前記上方空間内に浮揚ガスを注入した場合に、前記上方空間を前記気体室の全容積と同一容積まで拡張させるとともに、前記浮揚ガス注入口を開放して前記下方空間内に空気を注入した場合に前記下方空間を前記気体室の全容積と同一容積まで拡張させるように構成されてなることを特徴とする飛行船。
  2. 柔軟な外皮から構成される船体と、この船体内に設けられ浮揚ガスを収容する浮揚ガス室と、を備えた飛行船において、
    前記浮揚ガス室内に設けられた空気袋と、
    前記浮揚ガス室内への浮揚ガスの注入を行うための浮揚ガス注入口と、
    前記空気袋内への空気の注入及び前記空気袋内の空気の排出を行うための空気出入口と、を備え、
    前記空気袋は、
    前記浮揚ガス室内に浮揚ガスを注入した場合に収縮して前記浮揚ガス室の全容積への浮揚ガスの注入を許容する一方、その内部に空気を注入した場合に前記浮揚ガス室の全容積と同一容積まで拡張するように構成されてなることを特徴とする飛行船。
  3. 請求項1に記載の飛行船の前記船体に各種装備品を取り付ける方法であって、
    前記浮揚ガス注入口を開放し前記空気出入口を介して前記下方空間内に空気を注入することにより、前記下方空間を前記気体室の全容積と同一容積まで拡張させて前記船体を膨張させる空気注入工程と、
    膨張した前記船体に各種装備品を取り付ける装備品取付工程と、
    前記空気出入口を開放し前記浮揚ガス注入口を介して前記上方空間内に浮揚ガスを注入することにより、前記船体の形状を維持しながら前記上方空間を前記気体室の全容積と同一容積まで拡張させる浮揚ガス注入工程と、
    を備えることを特徴とする飛行船の装備品取付方法。
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