JP4596299B2 - 表示画面中のストリーク軽減方法及びその画像表示装置 - Google Patents

表示画面中のストリーク軽減方法及びその画像表示装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、テレビカメラ等による撮影画像の走査速度と異なる走査速度による画像の表示画面を被写体として撮影したときに、その撮影画像をテレビ受像機等の画面に映し出したときに発生するストリークを軽減するようにした表示画面中のストリーク軽減方法及びその画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、我が国のテレビ放送を受信してテレビ受像機で映し出される画面においては、通常、走査(フィールド)周波数は59.94Hzで画像フレームを順次連続して表示している。
一方、パソコン(PC)のモニター画面における表示においても、特に、CRTを用いたモニターでは、テレビ受像機と同様の画像の表示原理によって、走査(リフレッシュ)周波数、例えば、60〜70Hzで画像フレームを表示している。
【0003】
ところが、例えば、テレビカメラによって、テレビ放送のための取材を行っている際に、被写体としてPCモニターが撮影される場合がある。
この様に、PCモニターが被写体としてテレビカメラで撮影された場合について、その撮影された映像がテレビ受像機に映し出された様子を、図1に示した。
PCモニター1の画面には、画像Mが表示されている。ここで、この画面をテレビカメラ2で撮影した映像を放送したとする。そして、その映像をテレビ受像機で受信し、テレビ受像機の画面3に表示すると、画面3中には、画像Mを表示したPCモニター1の画面に対応する画像4が、その背景と共に映し出される。
【0004】
しかしながら、画像4に対応するPCモニター1の画面の走査周波数が、テレビ受像機の画面3における走査周波数と異なる場合には、PCモニター1の画面に対応する画像4中に、他の部分より明るい又は暗い帯(これをストリークと呼ぶ。)が発生する。そのストリークについて、図中では、斜線部で示し、その部分に符号Sを付した。
【0005】
そこで、そのストリークSが発生する様子について、図2及び図3を参照して説明する。ここで、テレビ受像機の画面3の走査周波数をfT、PCモニターの画像4の走査周波数をfPとし、それらの1フレームの繰り返し周期をそれぞれτT、τPとする。厳密に言えば、我が国のテレビ放送では、2:1インターレース方式が用いられており、偶数と奇数の2つのフィールドを合わせて1つのフレームを構成するが、ここでは簡単のため、各フィールドともにフレームと同じ意味と考えることにする。即ち、フレーム周波数を59.94Hzとする。そして、図2は、fT<fPである場合を、図3は、fT>fPである場合を示している。
【0006】
なお、以下の説明においては、PCモニター1の走査はテレビカメラ2の撮像機能における電荷の蓄積に相当し、テレビ受像機の画面3における走査はテレビカメラ2に蓄積されている電荷の放出に相当する。
図2において、横軸は、時間tを表している。また、その縦軸は、各画像の縦方向について、走査ラインの上方から下方への走査状況を示しており、その走査ラインの走査開始タイミングと走査終了タイミングを斜線で結んで表している。ここでは、理解を容易にするために、近似的に、各走査ラインの走査終了タイミングは、次の周期における各走査ラインの走査開始タイミングと重なったものとなっている。実際には、周波数fT及びfPは互いに独立であること、及び映像信号に同期信号等が含まれることにより、完全には重ならない。
【0007】
テレビカメラ2及びテレビ受像機の画面3についてはいずれも同じく、走査周波数fT、繰り返し周期τT1乃至τT4で縦方向幅W1の範囲内で走査している(周期τT1乃至τT4のそれぞれの大きさは同じである)。例えば、τT1は、時間tT1からtT2に対応し、この時間の範囲で画面幅W1を斜線に沿って上から下へ1回走査し、1フレームを形成する。図中に示された複数のフレームの繰り返し周期は、画面表示中の一部の期間を示している。
【0008】
また、PCモニターの画像4に関する走査ラインについては、テレビ受像機の画面3内で、走査周波数fP、繰り返し周期τP1乃至τP4で縦方向幅W2の範囲内を走査している(周期τP1乃至τP4のそれぞれの大きさは同じである)。例えば、τP1は、時間tP1からtP2に対応し、この時間の範囲で画面幅W2を斜線に沿って上から下へ1回走査し、1フレームを形成している。
【0009】
なお、図2では、ぞれぞれの幅W1及びW2が、W2≦W1の場合を示したが、テレビカメラ2で被写体としてPCモニター1をアップして撮影したときには、W2>W1となることがあるが、図上では、縦軸において、PCモニターの画像4の幅W2がテレビ受像機の画面3の幅W1を超えるだけであり、時間軸は同一である。そのため、ストリークSの発生に関する説明は、W2≦W1の場合と同様であるので、ここでは、W2≦W1の場合で説明する。
【0010】
テレビカメラ2の走査周波数fTとPCモニター1の周波数fPとは、fT<fPであるため、テレビカメラ2での繰り返し周期τT1乃至τT4と、PCモニター1での繰り返し周期τP1乃至τP4とは同期せず、時間的にずれたものであり、画像4内では、テレビカメラ2の繰り返し周期に無関係で走査ラインの走査が行なわれることになる。
【0011】
そこで、周期τT1についてみると、テレビカメラ2の走査ラインの走査開始は、時間tT1から始まり、時間tT2で1フレーム分を走査終了する。即ち、この間に、テレビカメラ2の撮像機能における電荷が放出される。また、PCモニター1での走査に係る周期τP1では、その走査ラインの走査開始は、時間tP1から始まり、時間tP2で1フレーム分の走査ラインの走査を終了する。即ち、この間に、テレビカメラ2の撮像機能において電荷が順次蓄積される。
【0012】
このとき、テレビカメラ2に撮影されているPCモニター1においては、PCモニター1の走査ラインは、時間tT1から時間tP1までの前の周期τPの一部と、周期τP1における走査ラインの走査開始である時間tP1から2つの走査ラインが交叉する時間tT11間までの走査が行なわれて、τT1に対する1フレーム分が表示される。
【0013】
次いで、テレビカメラ2に係る周期τT2については、以前に、PCモニター1に係る周期τP1からτP2に係る走査ラインの走査が、2つの走査ラインが交叉する時間tT11から開始され、tT21で終了する。そのため、時間tP21から時間tT21までの周期τP2に係る走査ラインは、テレビカメラ2において、周期τP1における走査を更に上書きすることになる。結果として、図2に示すように、帯状の斜線領域に対応する画像領域は、画像4の斜線領域以外の明るさより明るい、つまり輝度が高くなっている。これが、明るく見えるストリークである。
【0014】
この様に、画面3に係る走査ラインが周期τTiで繰り返し走査される各フレームFiの画像中において、PCモニターの画像4中に、図2に示すように、時間tP(i+1)1から時間tT(i+1)1までの間に、幅wのストリークSが発生し、このストリークSは、フレームFiが順次更新される毎に、幅wずつだけ上から下へ移動する。
【0015】
これから、ストリークSの幅wは、|fT−fP|の大きさによって決まることが分かる。図2では、fT≒60Hz、fP≒64Hzとした場合について示したが、更に周波数差のある、例えば、fT≒60Hz、fP≒70Hzとした場合には、ストリークSの幅wは、2.5倍に広がったものとなる。ただ、その移動方向は変わらない。また、ストリークSは、図2に示すように、例えば、時間tT11と時間tP11のように、2つの走査ラインが交叉する始点或いは終点において発生することが分かる。
【0016】
一方、図3には、図2の場合とは反対に、走査周波数について、fT>fPと、繰り返し周期について、τT<τPとした場合を示した。図3においては、この条件以外は、図2に示された条件と同様であり、同じ部分には同じ符号を付した。
図3において、ストリークSの発生原理は図2の場合と同様であるが、図2に示された様子と異なるところは、fT>fP、τT<τPなる条件となっているために、その発生時期がずれていることである。
【0017】
つまり、時間tT(i+1)1から時間tP(i+1)2までの間に、幅wのストリークSが発生し、このストリークSは、フレームFiが順次更新される毎に、幅wずつだけ下から上へ移動する。
さらに、大きく異なるところは、発生するストリークSが他の領域より明るくなるのではなく、暗くなることである。図2の場合は、fT<fPであったために、画面3の1フレーム中で、画像4における走査ラインの走査が二重になる時間が発生することがあった。しかし図3の場合では、fT>fPであるため、反対に、画面3の1フレーム中で、画像4における走査ラインの走査が間に合わない時間が発生し、その部分では暗くなる。
【0018】
以上のように、ある走査周波数で画像を表示している被写体の画面を、異なる走査周波数で撮影した画像を画面3に表示すると、映し出された画像4中に白い帯又は暗い帯によるストリークSが発生し、その画像4中で下方に又は上方移動する現象が生じることが分かる。
そして、テレビカメラ2でPCモニター1を被写体として撮影した場合を説明したが、例に用いたテレビカメラ2とPCモニター1との組み合わせに限らず、互いに走査周波数が異なる表示画像を有する他の機器を用いた場合においても、一方の表示画像を被写体として撮影した場合に、ストリークが発生することが分かる。
【0019】
また、画面3内に、複数の画像4が映し出されている場合にも、各画像内において、その画像固有の走査周波数に応じて異なった幅又は移動方向のストリークが発生する。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
この様に、例えば、テレビ放送を見ているとき、テレビ画面3内に映し出されたPCモニター1の画像4に、その画面4内で白っぽい帯又は黒い帯(ストリーク)が移動していく。この発生するストリークは、その移動速さによっては、人の目にはフリッカとして感知され、或いは、ゆっくり移動するなど、目障りなものとなる。
【0021】
この画面内に映し出された画像中に発生するストリークへの対策は講じられてこなかった。
そこで、本発明は、テレビカメラ等による撮影画像の走査速度と異なる走査速度による画像を表示した画面を被写体として撮影し、その撮影した画像をテレビ受像機等の画面に表示したとき、該画面中に発生するストリークを消去又は軽減することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するために、本発明では、表示画面中のストリーク軽減方法において、フレーム毎に表示される画面から被写体画像を抽出する画像抽出ステップと、前記被写体画像の輝度レベルを用いてストリークを検出するストリーク検出ステップと、前記ストリークを検出した当該被写体画像の前後の一方或いは双方のフレームにおける画像から、前記ストリークと同位置の領域を合成する領域処理ステップと、前記被写体画像のストリークを前記領域で置き換えて当該フレームの画面を表示する表示ステップとを含めた。
【0023】
そして、前記画像抽出ステップでは、前記画面における直線を検出し、該複数の直線で囲まれた領域を前記被写体画像とし、或いは、該領域が抽出できないとき、前記画面を前記被写体画像とするようにし、前記ストリーク検出ステップには、前記ストリークについて縦方向の幅と移動方向を検出することを含めた。
さらに、前記被写体画像中に動画像が含まれているとき、前記領域処理ステップには、前記ストリークを検出した当該被写体画像に係る当該フレームの前及び後のフレームにおける各画像から、前記ストリークと同位置の各領域を切り出し、前記表示ステップには、切り出された前記各領域を合成した領域で、前記被写体画像のストリークを置き換えて当該フレームの画面を表示するようにした。
【0024】
また、本発明では、画像表示装置において、フレーム毎の画面を繰り返し表示する表示手段と、前記画面に係るデータを逐次記憶する記憶手段と、前記画面から被写体画像を抽出する画像抽出手段と、前記画面中の被写体画像からストリークを検出するストリーク検出手段と、前記記憶手段に記憶された前記ストリークを検出した当該被写体画像の前後の一方或いは双方のフレームにおける画像から、前記ストリークと同位置の領域を切り出し、前記動画像部分の変位の量と方向を検出し、切り出された前記各領域を前記変位の量と方向を用いて合成した領域で、前記被写体画像のストリークを置き換えて当該フレームの画面を前記表示手段に表示する領域処理手段とを備えた。
【0025】
そして、前記画像抽出手段は、前記画面における直線を検出し、複数の直線で囲まれた領域を前記被写体画像とするようにし、前記ストリーク検出手段は、前記ストリークについて縦方向の幅と移動方向を検出するようにした。
さらに、前記被写体画像中から動画像の有無を検出する動画像検出手段を含めており、前記被写体画像中に前記動画像がある場合、前記領域処理手段は、前記記憶手段から、前記ストリークを検出した当該被写体画像に係る当該フレームの前及び後のフレームにおける各画像データから、前記ストリークと同位置の各領域のデータを読み出し、前記動画像部分の変位の量と方向を検出し、該変位の量と方向を用いて前記各領域のデータを合成して得られた領域で、前記被写体画像のストリークを置き換えて当該フレームの画面を表示するようにした。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態による具体例ついて、図1に示されるように、PCモニター1に画像Mを表示したPCモニター1の画面を被写体として撮影した画像4が、テレビ受像機の画面3に映し出された場合を例にして、図を参照しながら説明する。
【0027】
本実施形態では、図1に示されるような、画面3内に映し出された画像4内に発生したストリークSを除去又は軽減化するために、画面3に映し出された画像4内のストリークSを検出し、画面4内でストリークSが次のフレームで移動する位置を予測し、そして、前のフレームにおける当該位置の正常な画像領域を当て嵌めるようにした。
【0028】
なお、本実施形態で使用されるテレビ受像機には、少なくとも画面3に映し出されるフレーム毎の画像に係るデータを記憶する記憶手段と、この記憶されたデータに基づいて、表示画面中のストリーク軽減処理を行う制御手段とが備えられているものとする。
そこで、先ず、画面3に映し出された画像4内のストリークSの検出について、図4を参照して説明する。図4は、図1における画像4を拡大したものであるが、画像Mの表示を省略している。同じ部分には同じ符号を付してある。ストリークSは、幅wを有し、画像4内を上から下へD方向に移動していることを示している。
【0029】
ストリークSを検出するには、画面3内において、被写体としてのPCモニター1の画像であることを検出する必要がある。通常、PCモニター1の画面は四角形をなしていることから、直線検出手段を用いて、画面3内において、直線要素を抽出し、交叉した複数の直線を選択する。そして、これらの直線によって、囲まれた領域を、取りあえずPCモニター1の撮影画像とする。この段階では、囲まれた領域が全てPCモニター1の画像であることを必ずしも要しない。
【0030】
ここで用いられる直線検出手段には、ハフ変換手法やエッジ検出手法が代表的であり、更には、PC画面領域を直接検出する手段として、画面間でのフリッカ発生領域検出、その時間積分結果を利用した手法等がある。
さらに、映し出された画像4は、斜め方向から撮影されたため、直角形でなく、平行四辺形であってもよく、また、画面4の一部が画面3で切れていてもよい。そして、画面3内に、複数の領域が検出されてもよく、この場合には、一つずつ順に検出処理していけばよい。図4では、説明の都合上、画面3内にPCモニター1の画像が正面から撮影された状態で表示されているとする。
【0031】
そこで、直線で囲まれた領域、即ち、画像4が、図4のように特定できたとすると、ストリークSの輝度レベルは、例えば、図4の(a)のようになる。図4では、fT<fPの例を示しており、ストリークSは、他の部分より明るいので、縦のピクセル列による輝度レベルにおいては、(a)の信号波形のように他のレベルより突出することになる。ストリークSは、fT>fPの場合には、(a)の信号波形とは逆に、他の部分より低く現れる。
【0032】
この性質を利用して、例えば、(a)の信号波形に対する垂直方向の微分処理により、該信号波形のエッジ検出を行う。その結果、(b)のパルスが作成される。このパルスの存在により、ストリークが発生していると判断し、このパルスの発生位置に基づいてストリークの幅wを特定でき、さらに、前のフレームから取得したパルスとの比較により、当該ストリークの移動方向Dと移動速度vを検出することができる。幅wは、実質的には、移動速度vと同じ情報を持っている。
【0033】
そこで、(a)の信号波形がほぼ平らなものであり、(b)のパルスを作成することができない場合には、ストリークSは発生していない、或いは、PCモニター以外のものによる被写体であるとして、ストリークSの検出処理を終了するか、他の領域の検出処理を行う。
これまで、画面3に映し出されている画像4が、直線検出手法により、画面3中において抽出される場合を説明してきたが、被写体であるPCモニター1をアップで撮影したときには、画像4は、画面3の全面に映し出される。このとき、上述の直線検出手法によっては、画像4を検出できない。しかも、画面3に映し出された画像がPCモニター1を表していると判断できない。
【0034】
この様な場合も想定されるので、複数の直線で囲まれた領域が抽出できないときには、画面3の全画面において、その縦方向の、1列又は複数列におけるピクセル毎の輝度レベルの時間的及び/又は空間的変化を検出するようにする。これによって、ストリークSが存在するかどうかを判断する。
また、当該領域に係る信号波形のエッジが急峻でなく、緩やかなものであっても、信号波形の微分値が、所定の閾値を超えているものであれば、ストリークであると判断して差し支えない。この場合には、ストリークSの幅wを正確に検出できないということになるが、その幅方向の大部分を検出できれば、ストリークSのエッジ部分が残存していたとしても、人の目では感知できない程ストリークの発生を軽減できるものである。勿論、エッジ部分を広めに取ることも可能である。
【0035】
次いで、ストリークSについて、その幅w、移動方向D及び移動速度vが検出されたならば、画面3に映し出されている画像4内において発生したストリークSが表示されないように処理を行う。
図5に、その処理手順を示した。同図では、画面3における3枚の連続するフレームで映し出された画像Xi-1、Xi、Xi+1を示した。この場合、各画像に表示された画像Mは、静止画であり、画像内の定位置にあるものとする。例えば、文書や写真等である。フレーム毎に画像Xi-1、Xi、Xi+1のそれぞれ幅wのストリークS1、S2、S3が発生するものとする。
【0036】
そして、画像Xi-1、Xi、Xi+1に関する画像データは、少なくとも、処理を行う画像より以前のフレーム分について記憶されているものとする。
ここで、フレームFiにおける画像Xiでみると、ストリークS2が発生することになっている。しかし、フレームFi-1の段階で、画像Xi-1におけるストリークS1に関する幅wが検出されるので、次のフレームFiにおいて発生するストリークS2の画像Xi内の位置を予測できる。つまり、それは、ストリークS1の位置から直ぐ下の位置である。
【0037】
そこで、記憶されている画像Xi-1のデータから、ストリークS2の空間位置に該当し、正常画像である領域P1のデータを切り出す。そして、切り出された領域P1のデータを画像XiのストリークS2が発生する位置のデータと置き換える。その置き換えられた画像XiをフレームFiの画面に表示する。
フレームFi+1における画像Xi+1に対しても、同様にして、画像XiのストリークS2が発生する位置の直ぐ下にあり、正常画像である領域P2に係るデータを、記憶されている画像Xiのデータから切り出し、画像Xi+1において、ストリークS3が発生する空間位置のデータと切り出した画像Xiの当該データと置き換えて表示する。
【0038】
この様に、ストリークSの幅wが検出されると、順次連続して繰り返されるフレーム毎に、記憶されている各フレームの直前のフレームにおける画像のデータから、当該画像に発生するストリークSの空間位置に相当し、正常画像であるデータを切り出し、切り出された正常画像のデータを当該画像のストリークSに係る空間位置のデータと置き換え、画面に表示する。
【0039】
そのため、発生するストリークSに係る空間位置のデータは、フレーム毎に、直前のフレームにおける正常画像のデータと置き換えられるので、画面3上では、画像4内に発生するストリークSを消去し、或いは軽減することができる。
これまでは、PCモニター1の画面に静止画が表示された場合について、図5を参照して説明したが、PCモニター1の画面には、静止画ばかりでなく、動画が表示される場合もある。
【0040】
しかし、その画面に動画が表示されている場合には、図6に示されるように、画像Mがフレーム毎に移動していくと、ストリークSの移動とともに正常画像の切り出し位置をそのまま幅wだけずらしただけでは、移動する画像Mの一部が1フレーム時間遅れて表示されることになる。
そのため、この場合には、ストリークSの大部分が除去又は軽減されたとしても、表示される画像Mの形が一部時間的にずれて表示され、これも、目障りな画像となる。この目障りな画像を改善する処理について、図6を参照して説明する。
【0041】
画像4中に、動画である画像Mが表示されている場合として、図6に示したが、同図中において、図5に示したと同じ部分については、同じ符号を付した。動画として、画像Mは、順次連続して繰り返されるフレーム毎に、M1、M2、M3のように、速度Vで右方向に移動しているとする。
発生するストリークS1乃至S3に対する軽減処理は、図5に示した処理手順と同様である。しかし、単にこの軽減処理を適用しただけでは、動画像Mの移動による変化に追随できない。それは、フレーム毎に、下方に移動するストリークSと移動する動画像Mとの重なり具合が変化するためである。
【0042】
例えば、フレームFi-1からフレームFiに移行したとき、画像XiにおけるストリークS2の空間位置に置き換えるべく、記憶された画像Xi-1の正常画像の領域P1を切り出し、該領域P1のデータを画像XiのストリークS2の空間位置に置き換えるとする。そうすると、画像Xiで表示される動画像は、図6のようにM2に移動しているため、ストリークS2に相当する空間位置のデータは、動画像M1の一部M11を含み、動画像M2は、破線で示した動画像M1の一部M12のように置き換えられ、表示時間の遅れが空間的なズレとして画面に表示されてしまう。
【0043】
動画像M2の一部M21についても、同様であり、画像Xi+1に正常画像で置き換えても、動画像M3は、破線で示すような動画像M2の一部M22がずれた形で動画像表示される。
そこで、本実施形態による他の具体例では、前のフレームにおける動画像の一部が残存しないように改善を図った。改善手法の一例として、動画像の動き内挿を採用したストリーク発生の軽減処理について、図7に示した。
【0044】
先ず、画像4から動画像Mの動きの方向と速さを示す動ベクトルVを検出する。動ベクトルVの検出には、例えば、8×8、16×16等のブロックサイズによるブロックマッチング手法を用いることもできる。ただ、この検出する対象位置は、発生するストリークSの領域外で行う必要がある。また、動画像Mは一つの塊として移動する動画像Mに対して処理するものであり、異なる動きをする複数の動画像が存在する場合には、それらの動画像について個別に処理することになる。
【0045】
そこで、特定の動画像Mに関する動ベクトルVが検出できたならば、フレームFi-1における画像Xi-1のストリークS2に対応する領域P1をV/2だけシフトしたデータと、フレームFi+1における画像Xi+1のストリークS2に対応する領域P3を−V/2だけシフトしたデータとに基づいて、フレームFiにおける画像XiのストリークS2に相当するデータを合成する。
【0046】
そして、この合成されたデータを、フレームFiにおける画像Xiに係るストリークS2の空間位置のデータと置き換え、画面3に表示する。
なお、これまで、改善方法の一つとして、動き内挿による場合を説明したが、この他の手法として、フレームFi-1とフレームFi+1とにおけるストリークS2の空間位置に対応する領域に基づいて、それらに含まれる動画像に関するデータの平均値を用いることもできる。
【0047】
この様に、本実施形態による表示画面中のストリーク軽減方法及びその画像表示装置によれば、画像表示装置の走査周波数と、被写体の画面における走査周波数が異なることにより、画像表示装置の表示画面中における被写体の画像にストリークが発生しても、ストリークの幅を検出し、順次連続して繰り返されるフレーム毎に、記憶されている各フレームの直前又は直後の一方或いは双方のフレームにおける画像のデータから、当該画像に発生するストリークの空間位置に相当しかつ正常画像であるデータを切り出し、切り出された正常画像のデータを当該画像のストリークに係る空間位置のデータと置き換えるようにした。
【0048】
そのため、発生するストリークに係る空間位置のデータは、フレーム毎に、直前のフレームにおける正常画像のデータと置き換えられ、画像表示装置の画面上では、被写体に係る画像内に発生するストリークを消去し、或いは軽減することができ、しかも自動化を図ることができる。
また、被写体に係る画像内に動画像が含まれていても、動画像の動ベクトルを抽出して動き内挿等を行うことにより、被写体に係る画像内のストリークを大幅に軽減することができる。
【0049】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、テレビカメラ等による撮影画像の走査速度と異なる走査速度による画像を表示した画面を被写体として撮影し、その撮影した画像をテレビ受像機等の画面に表示したとき、該画面中に発生するストリークを消去又は大幅に軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】テレビカメラでPCモニターを撮影したとき、その撮影画像をテレビ受像機の画面に表示した様子を示す図である。
【図2】PCモニターの走査周波数fTがテレビ受像機の走査周波数fTより大きい場合のストリーク発生状況を説明する図である。
【図3】PCモニターの走査周波数fTがテレビ受像機の走査周波数fTより小さい場合のストリーク発生状況を説明する図である。
【図4】テレビ受像機の画面からPCモニターの表示画像を抽出し、該画像からストリークの検出を説明する図である。
【図5】PCモニターの画面で静止画が表示されている場合において、ストリークを消去する手順を説明する図である。
【図6】PCモニターの画面で動画が表示されている場合において、ストリークを軽減する手順を説明する図である。
【図7】図6の動画処理における動き内挿を説明する図である。
【符号の説明】
1…PCモニター
2…テレビカメラ
3…テレビ受像機画面
4…被写体画像

Claims (7)

  1. フレーム毎に表示される画面から被写体画像を抽出するに当たり前記画面における直線を検出し、該複数の直線で囲まれた領域を前記被写体画像とする画像抽出ステップと、前記被写体画像の輝度レベルを用いてストリークを検出するストリーク検出ステップと、前記ストリークを検出した当該被写体画像の前後の一方或いは双方のフレームにおける画像から、前記ストリークと同位置の領域を合成する領域処理ステップと、前記被写体画像のストリークを前記領域で置き換えて当該フレームの画面を表示する表示ステップとを有する表示画面中のストリーク軽減方法。
  2. 前記画像抽出ステップにおいて、前記画面における直線を検出し、該複数の直線で囲まれた領域を抽出できないとき、前記ストリーク検出ステップでは、前記画面を前記被写体画像として輝度レベルの時間的及び/又は空間的変化からストリークを検出する請求項1に記載の表示画面中のストリーク軽減方法。
  3. 前記ストリーク検出ステップでは、前記ストリークについて縦方向の幅と移動方向を検出することを含む請求項1および2に記載の表示画面中のストリーク軽減方法。
  4. 前記被写体画像中に動画像が含まれているとき、前記領域処理ステップでは、前記ストリークを検出した当該被写体画像に係る当該フレームの前及び後のフレームにおける各画像から、前記ストリークと同位置の各領域を切り出し、前記動画像部分の変位の量と方向を検出し、前記表示ステップでは、切り出された前記各領域を前記変位の量と方向を用いて合成した領域で、前記被写体画像のストリークを置き換えて当該フレームの画面を表示する請求項1乃至のいずれか一項に記載の表示画面中のストリーク軽減方法。
  5. フレーム毎の画面を繰り返し表示する表示手段と、前記画面に係るデータを逐次記憶する記憶手段と、前記画面における直線を検出し、該複数の直線で囲まれた領域を前記被写体画像として前記画面から抽出する画像抽出手段と、前記画面中の被写体画像からストリークを検出するストリーク検出手段と、前記記憶手段に記憶された前記ストリークを検出した当該被写体画像の前後の一方或いは双方のフレームにおける画像から、前記ストリークと同位置の領域を合成し、前記被写体画像のストリークを前記領域で置き換えて当該フレームの画面を前記表示手段に表示する領域処理手段とを有する画像表示装置。
  6. 前記ストリーク検出手段は、前記ストリークについて縦方向の幅と移動方向を検出することを含む請求項に記載の画像表示装置。
  7. 前記被写体画像中から動画像の有無を検出する動画像検出手段を含み、前記被写体画像中に前記動画像がある場合、前記領域処理手段は、前記記憶手段から、前記ストリークを検出した当該被写体画像に係る当該フレームの前及び後のフレームにおける各画像データから、前記ストリークと同位置の各領域のデータを読み出し、前記動画像部分の変位の量と方向を検出し、前記各領域のデータに対して前記変位の量と方向を考慮することにより合成して得られた領域で、前記被写体画像のストリークを置き換えて当該フレームの画面を表示する請求項5または6に記載の画像表示装置。
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