JP4593333B2 - 無線通信システム、基地局 - Google Patents

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Description

本発明は、端末装置に対する下り方向のデータの送信方式が時分割方式であり、各端末装置における基地局信号の受信状態を考慮して、時分割スロットへの各端末装置の割り当てを決定する基地局、無線通信システムに関する。
近年、次世代の高速無線通信方式として、cdma2000 1xEV-DO方式が開発されている。cdma2000 1xEV-DO方式は、cdma2000 1x方式をさらにデータ通信に特化して通信速度を改善することを目的とした方式である。cdma2000 1xEV-DO方式において、移動端末から基地局への方向(上り方向)の無線インターフェースの構成はcdma2000 1x方式とほぼ同様であるが、基地局から移動端末への方向(下り方向)については、cdma2000 1x方式と同じ帯域幅(1.23MHz)が使用されるものの、変調方式や多重化方式等は大きく異なる。
変調方式としては、cdma2000 1x方式においてはQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)、HPSK(Hybrid Phase Shift Keying)を使用するのに対し、cdma2000 1xEV-DO方式においては、移動端末での下り方向の受信状態に応じて、QPSK、8-PSK、16QAM(16 Quadrature Amplitude Modulation)と変調方式を切り替え、受信状態が良好なときは、誤り耐性が低いが高速な伝送レートを使用し、受信状態が悪いときは、低速だが誤り耐性の高い伝送レートを使用するように構成されている。
また、多重化(1つの基地局から複数の各移動端末への通信を区別して同時に行うための多重化)方式も、cdmaOne方式およびcdma2000 1x方式で使用されるCDMA(Code Division Multiple Access、コード分割多重アクセス)ではなく、TDMA(Time Division Multiple Access、時分割多重アクセス)が用いられている。CDMAにおいては、移動端末毎に拡散コードを割り当て、各コードでデータが拡散された各移動端末への通信が同時に行われる。また、TDMAにおいては、時間を1/600秒単位で分割し、その単位時間内では1つの移動端末だけとの通信を行い、通信相手の移動端末を、時間に応じて切り替えることによって、複数の移動端末との通信が行われる。
移動端末は、通信相手である基地局からの下り方向の受信状態(具体的には、下りパイロット信号のCIRすなわちキャリア対干渉波比)を測定し、その値に基づいて、期待される「所定の誤り率(システム設計に依存するが、通常1%程度)以下で受信可能な最高伝送速度」(DRC:Data Rate Control Bit)を基地局に通知する。基地局は複数の移動端末からの通知を受信し、各時分割単位(スロット)にどの移動端末と通信するのかを、スケジューラと呼ばれる機能により決定し、基本的に移動端末から通知される伝送速度に基づいた、可能な限り高い伝送レートを使用して、各移動端末と通信を行う。
cdma2000 1xEV-DO方式においては、1セクタ当たり最大2.4Mbpsの下りデータ伝送が可能となる。この値は、1つの基地局が通常複数有するうちの1つのセクタによってサービスする領域内に存在する複数の移動端末とのデータ通信量の合計すなわちセクタスループットである。ただし、これは1つの周波数帯域(1.23MHz)についてのものであり、複数の周波数帯域を使用すれば、その使用数で上記の値が整数倍される。しかし、これはあくまで1つのセクタ当たりの最大値であり、実際にはこのパイプの太さを、そのセクタに接続中の複数の移動端末(ユーザー)で分けて使用することになる。そのため、cdma2000 1xEV-DO方式が持つ能力、パイプの太さを生かすためには、効率的で、ユーザーにとって使い勝手の良い公平なスケジューリング(各時分割単位にどの移動端末と通信を行うかの決定)を行うスケジューラの実現が非常に重要である。
cdma2000 1xEV-DO方式で用いられるスケジューリング方式の例を概略的に説明する。基地局のスケジューラは、各移動端末から通知されたDRCと、各移動端末がこれまでに受信した下り方向の平均データレートR(この平均は、その時点から過去t秒(例えば1000スロット、1.66秒)にわたって計算される)からDRC/Rを計算し、各時分割単位でDRC/Rの値が最も高い移動端末に対して、下りデータの送信を行う。以後、このスケジューリング方式をスケジューリング方式α(あるいは方式α)とする。DRC/Rの値が最も高い移動端末に対して下りデータの送信を行うということは、過去の平均受信データレート(過去の移動端末における下り信号の受信状態の平均)に対して、現在のDRC(現在の移動端末における下り信号の受信状態)の改善度合が大きい移動端末に対して、時分割単位での下りデータの送信を行うことである。
cdma2000 1xEV-DO方式の端末は、携帯電話型端末だけでなく、持ち歩きも可能なモデム型データ通信専用端末(それ自身にはディスプレイやキーはなく、PC(Personal Computer)と接続して使用される)等への展開が考えられ、机上(オフィスや外出先)で静止した状況でも使用が多くなると考えられる。方式αにおいては、各端末からのDRCがある程度変動している状態、つまり移動している端末が多い状態では、公平なスケジューリングが行われると考えられる。しかし、静止しており、DRCの変動が小さい端末が比較的多いような場合には、移動している端末にばかり下りデータの送信が行われ、静止している端末には下りデータの送信がなかなか行われない状況が起こりうる。
つまり、移動している端末には、移動によって、DRCが改善されたところで、基地局から下りデータの送信が行われるが、ある移動中の端末のDRCが下がっても、他の移動中の端末のDRCが改善される状況が繰り返されれば、静止している端末は、Rが低下(基地局からの下りデータ送信が受けられなければ、Rは下がる)して、DRC/Rが大きくなることによってしか、下りデータ受信の機会が得られないような状況が起こりうる。これでは、静止している端末のユーザーに対して、大きなストレスを感じさせることが考えられる。
特許文献1には、上記の問題に対する解決策として、以下の方法が提案されている。端末はGPS等の位置検出機能を持ち、検出した自分の位置情報を定期的に基地局へ報告する。基地局は、各端末から報告された位置情報を記憶部に格納する。基地局は複数のスケジューリング方式を持ち、各端末の位置情報の変化に基づいて、各端末が静止状態であるのか、移動中であるのかを検出し、基地局と通信中の全端末の台数に対する静止状態の端末の台数の割合が所定のしきい値を超えた場合にスケジューリング方式を切り替える。基地局が、端末の移動状況に応じてスケジューリング方式を切り替えることによって、効率的かつ公平なシステムの実現が図られている。
特開2003−259431号公報
しかし、特許文献1に記載された方法においては、端末がGPS等の位置検出機能を持つことが必要となり、端末のコストアップという問題が発生する。また、位置情報を適宜送信したり、取得した位置情報から移動量を検出したりしなければならないという問題も発生する。
本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであって、端末側や通信網側のコストアップを抑えて、公平なスケジューリングを実現することができる無線通信システム、基地局を提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するために、以下の手段を採用する。
発明に係る無線通信システムは、1または複数の端末装置にデータを送信するスケジューリング方式を複数有するスケジューラと、下り方向予想データレートを示す情報を前記端末装置から受信する受信手段と、該受信手段によって受信された前記下り方向予想データレートを示す情報を記憶する記憶手段と、該記憶手段によって記憶されている前記下り方向予想データレートを示す情報に基づいて、所定の下り方向予想データレートの変動を有する端末装置の数を求め、求めた数に基づいて、前記スケジューリング方式を選択する選択手段と、を備える基地局と、前記基地局が送信した信号に基づく前記下り方向予想データレートを示す情報を前記基地局へ送信する送信手段を備える端末装置と、を含む。
発明に係る無線通信システムは、1または複数の端末装置にデータを送信するスケジューリング方式を複数有するスケジューラと、下り方向予想データレートを示す情報を前記端末装置から受信する受信手段と、該受信手段によって受信された前記下り方向予想データレートを示す情報を記憶する記憶手段と、該記憶手段によって記憶されている前記下り方向予想データレートを示す情報に基づいて、所定の下り方向予想データレートの変動を有する端末装置の占める割合を求め、求めた割合に基づいて、前記スケジューリング方式を選択する選択手段と、を備える基地局と、前記基地局が送信した信号に基づく前記下り方向予想データレートを示す情報を前記基地局へ送信する送信手段を備える端末装置と、を含む。
発明に係る基地局は、1または複数の端末装置にデータを送信するスケジューリング方式を複数有するスケジューラと、下り方向予想データレートを示す情報を前記端末装置から受信する受信手段と、該受信手段によって受信された前記下り方向予想データレートを示す情報を記憶する記憶手段と、該記憶手段によって記憶されている前記下り方向予想データレートを示す情報に基づいて、所定の下り方向予想データレートの変動を有する端末装置の数を求め、求めた数に基づいて、前記スケジューリング方式を選択する選択手段と、を備える。
発明に係る基地局は、1または複数の端末装置にデータを送信するスケジューリング方式を複数有するスケジューラと、下り方向予想データレートを示す情報を前記端末装置から受信する受信手段と、該受信手段によって受信された前記下り方向予想データレートを示す情報を記憶する記憶手段と、該記憶手段によって記憶されている前記下り方向予想データレートを示す情報に基づいて、所定の下り方向予想データレートの変動を有する端末装置の占める割合を求め、求めた割合に基づいて、前記スケジューリング方式を選択する選択手段と、を備える。
本発明によれば、端末側や通信網側のコストアップを抑えて、公平なスケジューリングを実現することができるという効果が得られる。
以下、図面を参照し、本発明を実施するための最良の形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態による基地局1(基地局装置)の構成を示すブロック図であり、図2は、基地局1と通信を行う端末(端末装置)の構成を示すブロック図である。基地局1と複数の端末によって、本実施形態の無線通信システムが構成されている。まず、端末の構成を説明する。アンテナ201は基地局1と電波の送受信を行う。共用器202は送信信号と受信信号を1つのアンテナ201で共用するための部品である。復調器203は、QPSK、8PSK、16QAM等の復調方式で受信信号を復調する。
復号器204は受信信号を復号化する。また、復号器204は復号処理の過程でCIRを求める。予測器205は、次の受信スロットタイミングにおけるCIRの値を予測し、予測CIRとして出力する。CIR-DRC変換部206は、図3に示されるようなCIR-DRC変換テーブルを備えており、予測CIRをDRCに変換する。変調器207はQPSK等の変調方式で送信信号を変調する。符号化器208は送信信号を符号化する。マルチプレクサ209は、基地局1へ送信される送信データおよびDRCを多重化する。
CPU(Central Processing Unit)210は、端末内の各部を制御する。メモリ211は各種の情報を記憶する。表示部212は液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等に代表されるディスプレイを備え、情報を表示する。操作部213は、ユーザーによって操作されるキーやボタン等を備えている。また、端末を無線モデムとして使用することができるように、外部装置であるPC等3との外部インターフェース214が設けられている。
次に、端末の動作を説明する。基地局1からのパイロット信号は、アンテナ201によって受信され、共用器202を経由して、復調器203に出力される。復調器203は、基地局1から受信された受信信号の変調方式に対応する復調方式で受信信号を復調し、受信データとして復号器204へ出力する。復号器204は受信データを復号化(逆拡散処理)する。また、復号器204は、復号処理の過程でEc/Io(パイロット信号強度対全受信信号強度)を求め、さらにCIR=(Ec/Io)/(1-Ec/Io)の関係からCIRを求める。
求められたCIRは予測器205に入力され、予測器205によって、次の受信スロットタイミング(1スロットは1.66ms=1/600秒)でのCIRの値が予測される。予測の方法については、スタンダード中に明確に記述されたものはないが、例としては線形予測等の方法が挙げられる。予測器205が何スロット後のCIRを予測すればよいかを指示する情報は、端末の電源がオンとなったときに基地局1から送信されてくる種々の制御信号に含まれている。予測器205によって求められた予測CIRはCIR-DRC変換部206へ出力される。
DRCは、CIRの値から期待される、端末において所定の誤り率以下で受信可能な最高伝送速度であり、基地局1と通信中の端末が1つだけの場合には、DRC=下り方向予想データレートと考えられる。図3に示されるように、CIR-DRC変換テーブルには、基準CIRに対応するDRCが定義されている。CIR-DRC変換部206は、入力された予測CIRが基準CIRであった場合には、そのCIRに対応するDRCをCPU210へ出力する。一方、入力された予測CIRが基準CIRでなかった場合には、CIR-DRC変換部206は、入力された予測CIRに最も近い基準CIRに対応するDRCを取得するか、入力された予測CIRに最も近い2値のCIRから補間したCIRに対応するDRCを取得する。これにより、各予測CIRに対応したDRCを取得することができ、より正確な受信状態を基地局1に通知することが可能となる。なお、本実施形態においては、基地局1が送信した信号の品質を示す品質情報として、DRCを用いているが、システム構成により、信号の品質を示すものであれば、CIRや受信電界強度(RSSI)等を用いてもよい。
このようにして求められたDRCはCPU210へ出力される。DRCが入力されると、CPU210は、端末において生成された送信データ、または外部のPC等3から外部インターフェース214を経由して入力された送信データがあるかどうかを判断する。送信データがある場合には、CPU210は、上述したDRCと共に、送信データをマルチプレクサ209へ出力する。マルチプレクサ209は送信データおよびDRCを多重化し、符号化器208へ出力する。符号化器208は、多重化されたデータを符号化し、変調器207へ出力する。このデータは、変調器207によって変調され、共用器202およびアンテナ201を介して基地局1へ送信される。
次に、基地局1の構成を説明する。アンテナ101は端末と電波の送受信を行う。送信部102は、端末へ送信されるデータを変調する。受信部103は、端末から受信されたデータを復調する。インターフェース部104は図示せぬネットワークとデータを送受信する。制御部105は、基地局1の各部を制御する他、インターフェース部104を介したネットワーク側とのデータの送受信や、データの符号化/復号化、端末へのデータの送受信のタイミング制御等を行う。
端末情報記憶部106は基地局1と通信中の端末の端末情報(DRC等)を記憶する。セクタスループット監視部107は、基地局1と通信中の全ての端末へ送信される全データのスループットを検出し、スケジューラ108に通知する。スケジューラ108は、通信中の端末が移動状態および静止状態のいずれであるのかを判断すると共に、所定のスケジューリング方式に基づいて、各時分割単位(スロット)でデータ送信を行う端末を決定する。スケジューラ108において、選択部108aは、端末の移動状況に基づいて、前述したスケジューリング方式α、および後述するスケジューリング方式β(あるいは方式β)の中からスケジューリング方式を選択する。
次に、基地局1によるスケジューリングについて説明する。前述したように、スケジューリング方式αは、過去の平均受信データレート(過去の端末における下り信号の受信状態の平均)に対して、現在のDRC(現在の端末における下り信号の受信状態)の改善度合が大きい移動端末に対して、時分割単位での下りデータの送信を行う、すなわち基地局信号の受信状態が良好である端末に優先的に下りデータを送信するものである。基地局1はデフォルトではスケジューリング方式αでスケジューリングを行うものとする。これは、セクタ当たり最大2.4Mbpsというパイプの太さを効率よく活用するという観点から適切であると考えられる。
基地局1と通信中の端末は、下り方向の受信状態から求められるDRCを定期的に基地局1へ送信する。基地局1では、アンテナ101によって、端末が送信した信号が受信され、受信部103によって復調された後、制御部105へ出力される。制御部105は、復調された信号(DRCを含む)を復号化した後、端末情報としてDRCを端末情報記憶部106に格納する。この端末情報には、DRC(時刻情報を含む)の他に端末の識別情報が含まれる。
スケジューラ108は端末情報記憶部106から定期的に端末情報を読み出し、前回求められたDRCと、今回求められたDRCとを比較して、通信中の各端末における、予め設定された時間内でのDRCの変動(変化)の幅(量)を求める(図4参照)。この所定時間内でのDRCの変動の幅(量)が、予め設定されたしきい値以上である場合には、スケジューラ108は、その端末は移動していると判断し、しきい値未満である場合には、その端末は静止、もしくはそれに近い状況にあると判断する。基地局1と通信中の全端末に対して、基地局1のエリア内の静止状態であると判定した端末の占める割合が、予め設定されたしきい値以上となった場合には、スケジューラ108はスケジューリング方式を方式βに選択(決定)して切り替える。
なお、基地局1のエリア内の静止状態であると判定した端末の数が一定台数以上であった場合に、スケジューリング方式を方式βに選択(決定)して切り替えてもよい。また、端末が移動状態および静止状態のいずれであるのかを判断する際には、端末が所定の信号品質(DRC等)の変動を有しているか否かを判断すればよい。所定の信号品質の変動を有しているか否かの判断は、上記のようにしきい値を設定し、信号品質の変動がそのしきい値以上となるか否かを判断することによって行ってもよいし、信号品質の変動が所定の範囲内に収まるか否かを判断することによって行ってもよい。
方式βは、端末における受信状態に依存せずに、下りデータを送信する端末を決定するものである。ここでは、一例として、方式βはラウンド・ロビン方式でのスケジューリング方式であるとする。方式βでは、単純に基地局1からの時分割単位での下りデータの送信の割り当てが、DRC/Rの値には関係なく、通信中の各端末に対して順番に行われるものとする。
基地局1からの下りデータの送信割り当てを行う順番としては、一例として、
(1)静止状態であり、かつ高いDRCを報告した端末
(2)静止状態であり、かつ低いDRCを報告した端末
(3)移動中の端末
というようにグループ分けを行い、(1)→(2)→(3)の順で時分割単位での基地局1からの送信の割り当てを行う。時分割単位での各端末への送信に使用される伝送速度については、基本的に端末からのDRCに基づいて、できるだけ高い伝送速度を使用して端末との通信を行う。
方式βによるスケジューリングが行われている状態では、静止している端末が比較的多い場合に、移動中の端末群に基地局1での送信の割り当てが集中し、静止している端末群にはなかなか下りデータの送信の割り当てが行われないという問題は回避される。しかし、方式βによるスケジューリングでは、各端末における下り方向の受信状態の良し悪し(改善度合)に関係なく、平等に全ての通信中の端末に基地局1からの下りデータの送信の割り当てが行われるため、下り方向の受信状態の改善度合が高い端末に優先的に下りデータの送信の割り当てを行う方式αに比べて、セクタ当たりのスループット(無線リソースの利用効率)が低下する可能性があるため、あまり長い時間連続して方式βでスケジューリングを行うことは、システム効率上、好ましくない場合もありうる。
この問題を回避するためには、全端末の中で、静止状態にある端末の台数の割合が所定のしきい値以上となった場合に、それ以降は方式αと方式βをある所定時間間隔で、もしくは所定スロット数毎に切り替えてスケジューリングを行えばよい。また、基地局1がセクタ・スループットを監視し、スケジューリング方式を切り替えた時点から所定の値以上セクタ・スループットの低下が検出されたときに、スケジューリング方式を方式βから方式αへ切り替え、その後、セクタ・スループットが増加して安定する傾向を示したら、再度方式βに切り替えてもよい。上記の方法によって、方式βを長時間使用することによるスループットの低下を抑制することができる。静止状態にある端末の台数の割合が所定のしきい値未満となった場合には、基地局1はスケジューリング方式を方式αに切り替える。
図5は、基地局1によるスケジューリング方式の決定手順の一例を示している。以下、図5を用いて、スケジューリング方式の決定手順を説明する。図5に示される処理は、時分割単位(スロット)毎、あるいはもっと大きな単位(例えば1フレーム=16スロット)毎に繰り返し行われる処理である。また、基地局1はデフォルトで方式αを選択するものとする。
スケジューラ108は通信中の端末毎に所定時間の前後の端末情報(DRC)を端末情報記憶部106から読み出し、端末毎に所定時間前のDRCと所定時間後のDRCとを比較して、端末毎にDRCの変動の幅(量)を求める。そして、スケジューラ108はDRCの変動の幅(量)が所定値以上であるかどうか判断することにより、各端末が移動状態および静止状態のいずれであるのかを判断する。続いて、スケジューラ108の選択部108aは、基地局1と通信中の全端末に対して、静止状態の端末が占める割合を求め、その割合が所定値以上であるかどうか判定する(ステップS51)。
静止状態の端末が占める割合が所定値以上であった場合には、選択部108aは、セクタスループット監視部107から通知されたスループットの値が所定値以上であるかどうか判定する(ステップS52)。スループットの値が所定値以上であった場合には、選択部108aは、一定以上のスループットは確保されていると判断し、静止状態の端末にも下りデータの送信の割り当てが行われるように、方式βを選択する(ステップS53)。これにより、移動中の端末に下りデータの送信が集中することを防ぎ、静止中の端末にも平等に時分割スロットが割り当てられることになる。
ステップS51において、静止状態の端末が占める割合が所定値未満であった場合、およびステップS52において、スループットの値が所定値未満であった場合、選択部108aは方式αを選択する(ステップS54)。方式βでスケジューリングを行っている間は、移動中の端末に下りデータの送信の割り当てが集中することは防止されるが、徐々にスループットが低下する。そして、ステップS52において、スループットの値が所定値未満であると判定された場合に、ステップS54において、方式αが選択される。これによって、DRC/Rが高い端末に対して下りデータの送信が割り当てられるようになるため、徐々にスループットが回復する。
次に、本実施形態の変形例について説明する。上記では、端末が移動状態および静止状態のいずれであるのかを判断するのにDRCを用いているが、端末のタイプ(種類)を用いてもよい。端末のタイプには、例えば携帯電話型(図6の端末2A)や、PCに接続して使用されるモデム型(図6の端末2B)等がある。各端末は、自身のタイプを示す端末タイプ情報を予め保持し(例えばメモリ211に格納されている)、基地局1との通信開始時あるいは通信開始後のデータ送信時等に端末タイプ情報を基地局1へ送信する。基地局1の端末情報記憶部106は、端末タイプ情報を端末情報として記憶する。端末タイプ情報は端末の識別情報も含んでいる。
スケジューリング方式を決定する際、スケジューラ108は端末情報記憶部106から通信中の全端末の端末タイプ情報を読み出す。スケジューラ108は、端末タイプ情報に基づいて、携帯電話型=移動している端末、モデム型=静止している端末と判断し、通信中の全端末に占めるモデム型端末の割合が、予め設定されたしきい値以上となった場合に、スケジューリング方式を方式αから方式βに切り替える。この場合にも、具体的なスケジューリング方式の決定の手順は図5と同じでよい。また、端末タイプ情報に基づいて、携帯電話型=移動している端末、モデム型=静止している端末と判断し、基地局1のエリア内のモデム型であると判定した端末の数が一定台数以上と判断した場合に、スケジューリング方式を方式αから方式βに切り替えてもよい。
本実施形態においては、基地局1と通信中の端末の状況に応じて、スケジューリング方式を動的に切り替えることを説明してきたが、最初から静止状態で通信を行うユーザーが多いと思われる地域、例えばオフィス街や住宅街等では、予めデフォルトで方式βを使用するようにしてもよい。また、逆に幹線道路、高速道路や鉄道等のある地域では、スケジューリング方式を方式αで固定的に使用してもよい。このように、地域条件に応じてスケジューリング方式を切り替えてもよい。
また、朝や夕方等、端末の移動が集中する時間帯はスケジューリング方式を方式αとし、昼や夜等、端末の移動が比較的少なくなる時間帯はスケジューリング方式を方式βに切り替えるというように、時間帯に応じてスケジューリング方式を切り替えてもよい。
また、端末が携帯電話型であっても、外部インターフェースを介してPCに接続してモデムとして使用されている形態の場合は、端末タイプ情報をモデム型として選択し、基地局1に通知してもよい。例えば、携帯電話型の端末がPCに接続された場合、端末のCPU210は、外部インターフェース214を介してPCとの接続を検出し、メモリ211に格納されている端末タイプ情報を読み出して端末タイプ情報の内容をモデム型に変更する。端末がPCから離脱され、携帯電話型としての使用形態に戻った場合、CPU210は、外部インターフェース214を介してPCからの離脱を検出し、メモリ211に格納されている端末タイプ情報を読み出して端末タイプ情報の内容を携帯電話型に変更する。
本実施形態においては、スケジューリング方式として2つの方式を例に挙げ、これらのうちのいずれかを選択する場合について説明したが、スケジューリング方式の数は2以上であれば、いくつでもよい。
上述したように、本実施形態による基地局1は、基地局1と通信中の全端末に対して、静止状態の端末が占める割合が低い場合には、基地局信号の受信状態が良好な端末に優先的にデータを送信するスケジューリング方式を使用し、静止状態の端末が占める割合が高い場合には、端末の受信状態に依存せずに下りデータの送信の割り当てを決定するスケジューリング方式を使用する。これによって、移動中の端末にデータの送信の割り当てが集中することを回避し、静止中および移動中にかかわらず、各端末に公平に(均等に)データを送信することができる。また、端末側にGPS等の測位機能を設ける必要がないため、端末側のコストアップを抑えることができる。また、位置情報を適宜送信したり、取得した位置情報から移動量を検出したりする機能を設ける必要もない。
また、基地局1は、基地局1と通信中の全端末に対して、静止状態の端末が占める割合が高い場合であっても、スループットの値が所定値未満であった場合には、基地局信号の受信状態が良好な端末に優先的にデータを送信するスケジューリング方式を使用する。これによって、スループットの悪化を防止し、通信効率を一定以上に保ちながら、通信中の各端末にできるだけ均等にデータを送信することができる。
また、基地局1は、全端末の中で、静止状態の端末の台数の割合が所定のしきい値以上となった場合に、方式αと方式βをある所定時間間隔で、もしくは所定スロット数毎に切り替えてスケジューリングを行う。これによって、スループットの悪化を防止することができる。
以上、図面を参照して本発明の実施形態について詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
本発明の一実施形態による基地局装置の構成を示すブロック図である。 端末装置の構成を示すブロック図である。 CIRとDRCの変換テーブルの例を示す参考図である。 DRCの変動の例を示す参考図である。 基地局装置によるスケジューリング方式の決定手順の例を示すフローチャートである。 端末のタイプを説明するための概念図である。
符号の説明
1・・・基地局、2A,2B・・・端末、3・・・PC等、101,201・・・アンテナ、102・・・送信部、103・・・受信部、104・・・インターフェース部、105・・・制御部、106・・・端末情報記憶部、107・・・セクタスループット監視部、108・・・スケジューラ、108a・・・選択部、202・・・共用器、203・・・復調器、204・・・復号器、205・・・予測器、206・・・CIR-DRC変換部、207・・・変調器、208・・・符号化器、209・・・マルチプレクサ、210・・・CPU、211・・・メモリ、212・・・表示部、213・・・操作部、214・・・外部インターフェース

Claims (4)

  1. 1または複数の端末装置にデータを送信するスケジューリング方式を複数有するスケジューラと、下り方向予想データレートを示す情報を前記端末装置から受信する受信手段と、該受信手段によって受信された前記下り方向予想データレートを示す情報を記憶する記憶手段と、該記憶手段によって記憶されている前記下り方向予想データレートを示す情報に基づいて、所定の下り方向予想データレートの変動を有する端末装置の数を求め、求めた数に基づいて、前記スケジューリング方式を選択する選択手段と、を備える基地局と、
    前記基地局が送信した信号に基づく前記下り方向予想データレートを示す情報を前記基地局へ送信する送信手段を備える端末装置と、
    を含む無線通信システム。
  2. 1または複数の端末装置にデータを送信するスケジューリング方式を複数有するスケジューラと、下り方向予想データレートを示す情報を前記端末装置から受信する受信手段と、該受信手段によって受信された前記下り方向予想データレートを示す情報を記憶する記憶手段と、該記憶手段によって記憶されている前記下り方向予想データレートを示す情報に基づいて、所定の下り方向予想データレートの変動を有する端末装置の占める割合を求め、求めた割合に基づいて、前記スケジューリング方式を選択する選択手段と、を備える基地局と、
    前記基地局が送信した信号に基づく前記下り方向予想データレートを示す情報を前記基地局へ送信する送信手段を備える端末装置と、
    を含む無線通信システム。
  3. 1または複数の端末装置にデータを送信するスケジューリング方式を複数有するスケジューラと、
    下り方向予想データレートを示す情報を前記端末装置から受信する受信手段と、
    該受信手段によって受信された前記下り方向予想データレートを示す情報を記憶する記憶手段と、
    該記憶手段によって記憶されている前記下り方向予想データレートを示す情報に基づいて、所定の下り方向予想データレートの変動を有する端末装置の数を求め、求めた数に基づいて、前記スケジューリング方式を選択する選択手段と、
    を備える基地局。
  4. 1または複数の端末装置にデータを送信するスケジューリング方式を複数有するスケジューラと、
    下り方向予想データレートを示す情報を前記端末装置から受信する受信手段と、
    該受信手段によって受信された前記下り方向予想データレートを示す情報を記憶する記憶手段と、
    該記憶手段によって記憶されている前記下り方向予想データレートを示す情報に基づいて、所定の下り方向予想データレートの変動を有する端末装置の占める割合を求め、求めた割合に基づいて、前記スケジューリング方式を選択する選択手段と、
    を備える基地局。
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