JP4593147B2 - オゾン発生方法及びオゾン発生装置 - Google Patents

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この発明は、飲料水や食品、医療器具その他各種生活用品の滅菌処理・消毒などの外、病院、学校、動物飼育場、工場などにおける空気浄化・脱臭脱色・除菌、品質管理或いは酸化処理などに使用されるオゾンを簡便に効率よく発生するための、新しい方式のオゾン発生方法および装置に関するものである。
オゾンを発生させる手段としては、酸素を含む気体を紫外線やレーザーで励起する方式、無声放電と呼ばれる高電圧放電による方式などが広く用いられており、最近はX線によるオゾン化方式も知られている。
これらの従来の方式は数十万ボルトの高圧大電力の電源装置が必要であり、食品店やレストラン・ホテル・調理場などで手軽に利用できるものではない。
この発明は、X線を利用するオゾン発生方式ではあるが、従来のようなX線管を使用することなく、全く異なった発想のX線励起によるオゾン発生方法および装置を提供するものである。
特開平8−33886号公開公報
この発明は、X線管球や高圧電源を一切使用しない小形で簡便なX線発生方式を採用したオゾン発生方法および装置であって、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)、タンタル酸リチウム
(LiTaO3)などの異極像結晶体の熱励起によるX線を効果的に利用したオゾン発生方式である。即ち異極像結晶体の熱励起によって発生する面状発散X線を連続的・効果的にオゾン生成に寄与させるための新規な方法および装置を提供したもので、異極像結晶体を所定の周期で繰り返し加熱・冷却する「熱サイクル励起」という新しい励起方式を採択しこれをオゾン生成装置と有機的に組み合わせることによって、高電圧設備などを必要としない小形で簡単なオゾン発生方式を提案するものである。
上記課題を解決するため、請求項1に記載した発明は、低気体圧力筐体内に異極像結晶体を複数個対向させて配置し、各結晶体を所定の時間サイクルで繰り返し熱励起するとともに、各結晶体の熱励起サイクルを同相または逆相的に制御することによって、結晶体から連続的に軟X線を発生させ、このX線をオゾン発生用原料ガスに照射してオゾンを生成する方法を提供する。
請求項2に記載した発明は、低気体圧力筐体内に対向配置した複数個の異極像結晶体を、同相または逆相的なサイクルで熱励起することによって誘起される強電界によって、結晶体から発生する荷電粒子線・X線を一旦X線ターゲットに衝突させ、このターゲットから更に2次X線を発生させて、このターゲット材からの特性X線をオゾン生成に利用する方法を提供する。
請求項3〜請求項6に記載した発明は、前記のオゾン発生方法を具現化するための装置の発明で、異極像結晶体の熱サイクル励起手段とオゾン化室との新しい組み合わせ構造を備えたオゾン発生装置を提供する。
本発明のオゾン発生方法及び装置は、小形の異極像結晶体を、所定の熱サイクルをもって繰り返し加熱冷却するだけで、連続的な軟X線を面状または三次元方向に発生させ、この面状放射X線をもってオゾン化を行うので、高圧高電位の電源装置などは一切必要なく、家庭や病院・店舗・調理場などで簡単に利用できる外、使用するX線も低エネルギーの軟X線であるので、大気中で直ちに吸収され消滅し、人体その他への放射線障害などの影響も全くない。
又実施態様例のように、小形の異極像結晶を複数個組み合わせて軟X線を集中的にオゾン化室に投射することにより、オゾン化効率を更に向上させることができ、大量のオゾンを連続的に発生させることができる。
更に、図2のように異極像結晶体とオゾン化室との間に、銅、アルミニウム、マグネシウム、バナジウムなどの金属対陰極板またはその薄膜からなるX線ターゲットを配置し、異極像結晶体の熱励起により発生する荷電粒子線・X線をこのターゲットに照射して得られる2次X線(特性X線)および連続的なエネルギーを持つ白色X線をオゾン化室に投射することにより、オゾン化に最適な特有の波長の特性X線を選択的に発生させ、オゾン反応を効率的に促進させることも可能である。
[実施例1]
図1は、本発明のオゾン発生方法及び装置の基本概念を説明する図で、1、1’は3〜6Pa程度の低気圧域を囲む筺体、2、2’は異極像結晶体でニオブ酸リチウム(LiNbO)などの単結晶板で、正の電気面を上(オゾン室に対向する方向)にして設置される。3、3’は前記結晶板2、2’を所定の周期で加熱・冷却するための温度サイクル付与ステージ(熱サイクル付与ステージ)で、Hは加熱用ヒータ線、Pは冷却水還流パイプを示す。5、5’はこのヒータの通電・遮断、冷却水の供給・遮断を制御する制御部、6はオゾン化室を構成する容器で、図1の左側から酸素(O)を含むガスが導入され、容器6内でオゾン化反応が進行し、右側からオゾン(O)を含むガスが放出される。4、4’は結晶板2、2’と温度サイクル付与ステージ3、3’との間に設置された低仕事関数をもつ活性層で、酸化マグネシウム(MgO)または酸化カルシウム(CaO)などが適当である。この活性層4、4’はステージ3、3’のブロックの上面に銀ペーストなどの接着層を介して導電接着される。
温度サイクル付与ステージ3、3’は、ヒータHによって例えば約200℃程度まで昇温され、その後ヒータの通電が遮断され、同時に冷却水がパイプPに還流され、例えば常温程度まで急冷されるという動作が一定のサイクルで繰り返される。この昇温・降温サイクルは、温度制御部5、5’によってプログラム制御される。
これにより、異極像結晶板2、2’は活性層4、4’を介して200℃から常温まで昇温・降温が繰り返され、結晶2、2’内の自発分極が進行する結果、結晶の上面及び下面が交互に高電位面となる。これによって結晶のまわりに強電界が発生し、この強電界による励起作用によって結晶の表面からこの結晶を構成する元素に由来する特性X線が発生する。この場合の温度サイクルは、5分ないし10分間隔で加熱・冷却が繰り返される程度の周期が望ましい。本発明者等の実験によれば、LiNbO結晶の場合、降温過程で結晶構成元素即ちニオブ(Nb)・リチウム(Li)酸素(O)の特性X線と共に連続的なエネルギーを持つ白色X線が発生する。これらの低エネルギーのX線は結晶表面から図のxで示すように各方向に放射状に発生し、筺体1、1’内が低気体圧雰囲気であるので、筺体1、1’の上部のX線透過窓1a、1a’(例えば、この部分だけベリリウム膜となっている)を通して、オゾン化室6へ到達する。又、結晶体2、2’の前記熱励起に伴う強電界によって活性層4、4’からも電子などの荷電粒子が放出され、この電子が前記電界によって加速され、筺体1、1’内の微量のガス分子と衝突してX線を発生するので、このX線もオゾン化室におけるオゾン化反応に貢献する。
更に、結晶周辺に放出された電子は、結晶の温度サイクルの変化に伴う電位の変化によって結晶自体にも衝突し、これによっても結晶から特性X線が発生する。
このようにして、結晶板に昇温・降温の温度サイクルを与えることによって、その表面、側面または下面から連続的に特性X線、白色X線が発生するので、これをX線透過窓を通してオゾン化室に照射することにより、連続的にオゾン反応を進行させることができる。尚、オゾン化室6のX線入射面6aは、X線透過性薄膜で構成するか、または室6の構成部材全体をX線透過性のプラスチックで構成してもよい。
又、このようにして発生したX線は、3〜6KeVの低エネルギーの軟X線であるので、オゾン化室(通常大気圧)でオゾン反応に関与した後、直ちに消滅し、室外まで到達することは殆どない。従って、放射線障害や放射線防護を考える必要はない。
尚、図1の例は、1、1’、2、2’、3、3’、4、4’で示した異極像結晶板の熱サイクル励起によるX線発生部を、オゾン化室6の上方に更に1個設置した例を示したもので、オゾン化室に2倍のX線を照射して、オゾン化効率を高めたものである。この場合一方の結晶板2が昇温サイクルにあるとき、他方の結晶板2’は冷却サイクルになるように、熱励起サイクルを逆相的に制御すれば、交互にX線がオゾン生成部に投射されるので、効率的にX線を連続的に発生させることができる。勿論2個の結晶体の熱励起サイクルを同相で制御することも可能であり、この場合は同一タイミングに2倍のX線が間歇的にオゾン生成部に照射される。
オゾン化室が更に大きい場合は、このX線発生部を四方、六方に設置すれば、より多量のオゾンを連続的に発生できることは明らかである。この場合活性化層4、4’は、特に設けなくても本発明の目的は達せられる。
[実施例2] 図2は、オゾン化室6を低気体圧力筺体1内に導入し、異極像結晶板2とオゾン化室6との間に銅(Cu)アルミニウム(Al)マグネシウム(Mg)バナジウム(V)などの金属のX線ターゲット7を設けた例である。結晶板2の熱サイクル励起による面X線発生のメカニズムは、図1の場合と略同じであるが、結晶自体から放射されたX線を再度X線ターゲット7に衝撃させるとともに、結晶のまわりに放出された電子(e-)をもこのターゲット7に衝突させることにより、このターゲット7から、これを構成する元素、例えば、銅などに由来するより高エネルギーの2次特性X線とともに連続的なエネルギーを持つ白色X線x’を発生させ、この高エネルギーの特性X線でオゾン化を行う例である。図の符号は図1と同様の部材を示す。このようにターゲットを設けることにより、その材質をAl、Ti、など任意に選択変更できるので、オゾン化原料ガスの特性に応じてそのオゾン化に最適な波長範囲のX線をこのターゲットから選択的に発生させることができ、最適条件でのオゾン化が可能となる。このターゲットは薄膜材料でもよく、又結晶板(接地電位)とターゲット間に電位を印加してもよいが、オゾン化の場合は一般的には電位付与は不要である。
尚8はグラファイト(絶縁体)などのホローカソード管で、前記結晶から放出された荷電粒子をこのホローカソード8による電界によって円滑にターゲットに指向誘導し、結晶から発生した電子線・X線による2次X線の発生を助長する。このカソード管は他の絶縁性材料、半導体物質、あるいは金属でもよい。
[実施例3]
図3、4は、低気体圧力筺体1内に2個の異極像結晶体2、2’を対向的に配置しそれぞれの結晶体を、熱サイクル励起するためのステージ3、3’をその基面に設けたもので、筺体1の外側の側部に矩形断面の環状オゾン化室6’を筺体を取り囲むように配置した例である。この例では、熱サイクル励起ステージ3、3’はペルチエ効果素子で構成し、その付勢電流を制御回路9によって周期的に正逆方向に切換えることにより、結晶体を繰り返し加熱・冷却するようにする。この場合、対向する結晶体の一方側2が冷却サイクルにあるとき、他方側結晶体2’が加熱サイクルにあるようにペルチエ電流を逆位相的に制御する。即ち結晶体2が冷却過程にあるときはこの結晶体2から特性X線、連続的なエネルギーを持つ白色X線が放射状に発生し、これがX線透過窓6’aを通してオゾン化室6’内に投射され、室内ガスのオゾン化反応に寄与する。またこれによって発生したX線の一部は対向する結晶体2’にも衝突するので、対向結晶体2’からもX線が励起される。このように結晶体2から直接発生したX線も対向結晶体2’からの2次X線も、ともにオゾン化室6’へ投射されるので、オゾン化室へはより多量のX線が投射されることになる。
次のサイクルにおいて、結晶体2が昇温過程、2’が降温過程となったときは、結晶体2’から軟X線が放射状に発生し、これがオゾン化室6’に投射され、同時に前述と同様にこのX線が対向する他方の結晶体2にも衝突し、更にこれからも2次X線が放射されるので、これらが合わさってオゾン化が促進される。
このように一方の結晶体の加熱・冷却サイクルと他方の結晶体の冷却・加熱サイクルを逆位相的に制御すれば、相乗作用により多量のX線を連続的に発生させることができるので、オゾン生成効率は一層向上する。又若し両結晶体の熱励起サイクルを同相制御すれば、約2倍のエネルギーの軟X線を間歇的に発生させることができる。尚、図4の斜視図では熱サイクル励起ステージ3、3’、真空(低気体圧力)筺体1及び制御回路9の図示を省略したが、各結晶体にはペルチエ効果素子からなる加熱冷却ステージが付設されそれぞれ制御部9からその加熱・冷却タイミングがコントロールされる。この場合筺体1はドラム缶状に形成されている。
[実施例4] 図5は、2個の異極像結晶体2b、2b’を点0を中心とする円弧面に沿って対向配置し、中心付近にオゾン化室6”を設けた例である。各結晶体の熱サイクル励起は、便宜上ヒーター線h、h’で行う例を示した。この場合、各結晶体からの発生X線は折れ線矢印xで示したように、略中心0の方向に集中指向するので、オゾン化室6”にはより高い密度でX線を投射できる。この場合、オゾン化室には紙面に垂直方向にオゾン原料ガスが導入・排出される。又、パイプ状オゾン化室の管材は、X線透過性のプラスチック又はアルミなどX線透過性の材料が選ばれる。
この場合、図では結晶板2個を円弧面に沿って対向配置したが、4個を略90°間隔で円弧面に対向配置してもよく、また更に多数の異極像結晶板を円弧面に沿って配置してもよい。また対向結晶板の一対はニオブ酸リチウム、他の一対はタンタル酸リチウムの単結晶板で構成し、それぞれの結晶板の熱励起サイクルの周期を同相、逆相又は異なった位相で加熱・冷却するように制御するなど、オゾン室の容量、原料ガスの組成・流量などに合わせて最適な条件でX線励起できるように工夫してもよい。勿論、結晶板は図3に示したような平行平板状のものでもよく、小さな平板結晶を多数円弧面または球面に沿って配置することにより、発生X線を中心方向に指向させることができる。尚オゾン化室は真空または低気体圧力筺体内に配置され、筺体外から導管を介して原料ガスを連続的に供給し、発生したオゾンガスは排気管を介して滅菌室や消毒室へ供給される。
[実施例の展開]
以上の実施例において、X線発生源となる異極像結晶体としては、LiNbO3、LiTaO3、硫酸グリシン(TGS)が実用的であるが、他の異極像結晶体(焦電結晶体)も利用できる。
またその大きさはできるだけ面積の広いものが望ましいが製造コストなどから、直径30〜60mm程度の円板状又は角形の結晶板で十分であり、その厚みは熱励起の際の熱伝播効率の面から薄いものが望ましく1〜5mm程度のものが実用的である。このようなものであれば比較的簡単に市販で入手できるので汎用性も高くなる。
次に本発明の要部となる熱サイクル励起のための昇温、降温ステージは、通常の熱線ヒータ又はシーズヒータと冷却水又は冷媒ガス還流装置を組み合わせた装置が汎用的であるが、ペルチエ素子を利用した加熱冷却装置も有効である。これらによる熱励起サイクルは例えば結晶板を常温からキューリー点(LiNbO3の場合は1200℃)以下の適当な温度例えば200℃まで約5〜10分で昇温し、ついで同じタイミングで常温程度まで降温し、再び200℃まで昇温するという動作を繰り返すという熱サイクルを付与するものが望ましい。ペルチエ素子の場合はその付勢電圧および電流をプログラム制御することによって簡単に上記所定周期の熱サイクルを与えることができる。尚この上限、下限の温度およびサイクル時間は、結晶板の組成、大きさなどによって最適な条件を選ぶことになる。
次にこの結晶板を収容する低気体圧力筐体の真空度は、3〜6Pa程度の低圧で十分であり、これ以上の高真空は必要でない。図1のようにオゾン生成部をX線発生筐体1の外側へ配置する場合は、この筐体の大きさは結晶板の大きさより若干大きい程度でよいので、筐体の大きさは100mm角程度の小型のものでよい。
又結晶板自体は接地電位に維持され、対向配置した場合でもこの間に電位を印加することは必要でないので、高電圧設備などは全く必要でない。従って店舗や病院、畜舎、レストラン、ホテルなどでも簡単に設置可能である。もちろん結晶板を熱サイクル励起するためにペルチエ効果素子を使用する場合でも、大型の電源設備は必要でない。
さらに、オゾン生成用原料ガス容器は、通常は大気圧付近で使用されるのでそれほど強靭な材質でなくてもよいが、X線刺激やオゾン反応に伴って不純分子が発生しないような化学的に安定な材料が望ましい。
また実施例で説明したように、X線が入射する部分はX線透過性材料とするのが通常であるが、別の態様として容器のX線入射部にX線ターゲットの性質をもたせることも考えられる。この場合は、オゾン容器全体またはX線のあたる部分を薄い銅膜・アルミ膜などで構成してこの部分から内側へでる2次X線をオゾン反応に寄与させることになる。
[変形例]
以上主として異極像結晶体の熱励起による発生X線をオゾン化反応に利用する方式について述べたが、X線励起の手法として異極像結晶を電気的、機械的に刺激してX線を励起させることも可能である。図6は真空(低気体圧力)筐体内に載置した異極像結晶体2の上面(正の電気面)にニオブ、タンタルなどの導電性膜10を貼りつけ、これと結晶の負の電気面(接地側)との間に制御回路11によって、交番電圧を印加し、結晶自体に電歪現象による周期的な歪みを与え、この歪による自発分極によって励起されるX線をオゾン発生に利用するものである。前記電歪を周期的に付与するための交番電圧の極性反転周期は、60サイクル、その電位は1kV程度で、電流は殆ど流さなくてよい。勿論他の機構・加圧手段などで結晶に周期的歪を付与することも可能である。オゾン生成容器、X線ターゲット、ホローカソード管、電源制御部などは前述の実施例と同じものでよい。
図の例は熱サイクル励起手段3とこの電歪サイクル励起手段10,11とを併用してより効率的にオゾンを発生させる例で、両者を同時に或いは切り換えて駆動してもよく、また何れか一方だけのX線でオゾンを発生させるようにしてもよい。この場合は一方の手段は省略できる。
以上のように本発明のオゾン発生方法、装置は、小規模の殺菌・滅菌需要に即応して手軽にオゾンが得られるという特徴をもつものである。
本発明のオゾン発生方法および装置の基本概念を説明する図で、オゾン化室に対して2個の熱励起X線発生源を対向設置した例である。 異極像結晶の熱励起によるX線および荷電粒子線をX線ターゲットおよびホローカソードに照射し、これから発生する2次X線によってオゾンを発生させる例を示す例である。 低圧密封筐体内に2個の異極像結晶体を対向配置し、双方からの熱励起X線を相乗的にオゾン生成に寄与させるようにしたオゾン発生装置の断面図である。 図3のオゾン発生装置の動作原理説明用斜視図である。 複数の異極像結晶板を円弧面に沿って配置したオゾン発生装置の例を示す動作説明図である。 異極像結晶体を熱サイクル励起と電歪サイクル励起を併用または切替え的に使用できるようにした実施例の原理説明図である。
符号の説明
1 真空(低気体圧力)筐体
2 異極像結晶
3 熱サイクル付与ステージ
4 活性層
5 熱サイクル励起用制御部
6 オゾン生成用原料ガス容器(オゾン発生部)
7 X線ターゲット
8 ホローカソード管
9 ペルチエ電流制御回路
10 電歪用電位を印加するための電極膜
11 電歪サイクル励起用制御部

Claims (6)

  1. 低気体圧力密封筐体内に異極像結晶体を複数個対向させて配置し、結晶体を所定の時間サイクルをもって繰り返し熱励起するとともに、各結晶体の熱励起サイクルを同相または逆相的に制御することによって、結晶体から連続的に軟X線を発生させ、このX線をオゾン生成用原料ガスに照射してオゾンを生成することを特徴とするオゾン発生方法。
  2. 密封した低気体圧力筐体内に対向配置した複数個の異極像結晶体を、同相または逆相的なサイクルで熱励起しこれによって誘起される強電界によって、この結晶体から発生する荷電粒子及びX線をX線ターゲットに投射し、このターゲットから励起される2次X線をオゾン生成用原料ガスに照射してオゾンを生成することを特徴とするオゾン発生方法。
  3. 低気体圧力密封筐体内に、異極像結晶体とこの結晶体を繰り返し加熱、冷却する熱サイクル付与手段とを配置するとともに、前記異極像結晶体の周りにホローカソードを設け、前記筐体の外側又は内側にオゾン生成用原料ガス容器を隣接して併設し、前記異極像結晶体から発生する軟X線をX線透過窓を介して前記原料ガス容器に照射するように構成したことを特徴とするオゾン発生装置。
  4. 低気体圧力密封筐体内に、少なくとも2個の異極像結晶体を、空間を隔てて対向配置するとともに、前記異極像結晶体のそれぞれを同相または逆相的なサイクルで加熱、冷却する熱サイクル付与手段を設け、各結晶体の対向空間の側方に環状のオゾン化室を設け、前記筐体の外側又は内側にオゾン生成用原料ガス容器を隣接して併設し、前記異極像結晶体から発生する軟X線を、X線透過窓を介して前記原料ガス容器に照射するように構成したことを特徴とするオゾン発生装置。
  5. 低気体圧力密封筐体内に、異極像結晶体を円弧面に沿って複数個配置し、各結晶体に当該結晶体を繰り返し加熱、冷却する熱サイクル付与手段を設け、前記円弧の中心部にはオゾン化室を設け、前記筐体の外側又は内側にオゾン生成用原料ガス容器を隣接して併設し、前記異極像結晶体から発生する軟X線を、X線透過窓を介して前記原料ガス容器に照射するように構成したことを特徴とするオゾン発生装置。
  6. 低気体圧力密封筐体内にX線ターゲットを設け、異極像結晶体から発生する軟X線および荷電粒子線をこのX線ターゲットに投射し、これによってターゲットから発生する2次X線をオゾン生成用原料ガス容器に照射することを特徴とする請求項3または請求項4に記載のオゾン発生装置。
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