JP4592148B2 - 前立腺癌の予後を決定するための方法およびプローブセット - Google Patents

前立腺癌の予後を決定するための方法およびプローブセット Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、前立腺癌の予後を決定する方法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
前立腺癌は男性における最も一般的な悪性腫瘍であり、米国では1998年にこの癌に関わる死亡者数が約39,000人であると推定されている。前立腺癌の症例中約59%以下が限局的な腫瘍(即ち段階A及びB)として現れ、この腫瘍は前立腺に限られている。臨床段階Cでは、腫瘍は臨床的に前立腺周囲の領域に限局しているが前立腺包を介して拡大し、精嚢を含むこともあり、症例の約14%〜18%が段階Cである。
【0003】
一般に臨床的に侵襲的な挙動は、ある種の固形腫瘍(例えば大腸癌や膀胱癌)では遺伝子異常の蓄積と関連している。類似した複数の遺伝子変化も前立腺癌で起こり得る。前立腺癌は米国の男性の死亡原因のトップであるため、腫瘍が急速に進行する運命にある患者の識別が現在の研究の主たる目的である。残念ながら、単一の等級と段階の前立腺癌をもつ男性群においては、臨床的侵襲を示すマーカーは少ない。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は8番染色体の8p遺伝子座、8番染色体の動原体および8q24遺伝子座の欠損(loss)又は獲得(gain)の評価が前立腺癌の予後の指標を与えるという知見に一部基いている。これらのマーカーのハイブリダイゼーションパターンを組合わせて評価することが、前立腺癌の進行と予後を決定する感度の高い方法となるし、また特定の症例ではより早期の治療に結びつく。
【0005】
本発明は、その一態様において、被検体からの生物学的サンプルにおいて染色体プローブセットのハイブリダイゼーションパターンを測定することを含む該被検体において前立腺癌の予後を決定するための方法を特徴とする。染色体プローブセットは、8番染色体の8p遺伝子座に対するプローブと8番染色体の8q24遺伝子座に対するプローブとを含み、さらに8番染色体の動原体に対するプローブを含むことができる。8p遺伝子座はさらに8p21-22として特定できるし、また8q24遺伝子座はさらにc-myc遺伝子として特定され得る。生物学的サンプルは、前立腺の組織切除物、前立腺の組織生検材料、尿および膀胱洗浄液からなる群から選択され、前立腺の組織生検材料が特に有用である。
【0006】
被検体の予後は、ハイブリダイゼーションパターンが8p遺伝子座の欠損、8番染色体の獲得、および動原体のコピー数に対するc-mycのコピー数の追加的増加を示す場合、悪いと決定される。ハイブリダイゼーションパターンは、染色体プローブセットを生物学的サンプルにハイブリダイズさせ、ハイブリダイズしたプローブの有無を検出することによって測定できる。プローブを標識してもよく、例えば蛍光標識することができる。
【0007】
本発明はまた、被検体における癌の予後を決定するためのキットを特徴とする。このキットは、8番染色体の8p遺伝子座に対するプローブと8番染色体の8q24遺伝子座に対するプローブとを含む染色体プローブセットを含むが、このセットにはさらに8番染色体の動原体に対するプローブを含むことができる。8p遺伝子座はさらに8p21-22として特定できるし、また8q24遺伝子座はさらにc-myc遺伝子として特定できる。プローブを標識してもよく、例えば蛍光標識することができる。キットはさらに、染色体プローブセットのハイブリダイゼーションパターンが8p遺伝子座の欠損、8番染色体の獲得、および動原体のコピー数に対するc-mycのコピー数の追加的増加を示す場合前記予後は悪いと決定する予後を示す説明書を含むことができる。
【0008】
特に断らない限り、本明細書中で使用する全ての科学技術用語は本発明が属する当業者が共通に理解するものと同じ意味を有する。本明細書に記載するものと同様の又は等価な方法及び材料を用いて本発明を実施することができるが、適切な方法及び材料を以下に説明する。本明細書に記載する全ての刊行物、特許出願、特許及びその他の参考文献はその全体を参考として本明細書中に取り入れるものとする。争議の場合には定義を含む本明細書が支配することになろう。さらに、材料、方法及び具体例は単に例示であって制限することを意図したものではない。
【0009】
本発明の他の特徴及び利点は下記の詳細な説明並びに特許請求の範囲から明らかになるだろう。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明は、被検体において前立腺癌の予後を決定するための迅速かつ高感度の方法を提供する。一般に、染色体プローブセットのハイブリダイゼーションパターンは被検体からの生物学的サンプルにおいて測定され、前立腺癌の予後と相関させる。
【0011】
in situハイブリダイゼーション
ハイブリダイゼーションパターンは典型的にはin situハイブリダイゼーションによって評価される。一般にin situハイブリダイゼーションは生物学的サンプルを固定する工程、固定された生物学的サンプル内に含まれる標的DNAに染色体プローブをハイブリダイズさせる工程、非特異的結合を除くために洗浄する工程、並びにハイブリダイズしたプローブを検出する工程を含む。「生物学的サンプル」は細胞又は細胞物質を含むサンプルである。生物学的サンプルの非限定例は、前立腺の組織切除物、前立腺の組織生検材料、尿および膀胱洗浄液を含む。
【0012】
組織サンプルは典型的には切片化のためのパラフィン中に固定及び配置されるか、或いは凍結され、そして薄い切片に切断される。例えば組織サンプルを酸アルコール溶液、酸アセトン溶液、又はアルデヒド(例えばホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド及びグルタルアルデヒド)中に固定することができる。固定した組織サンプルを、脱水及び洗浄の後にパラフィン又は他の包埋媒体中に埋め込むことができる。一般に、水溶液中に固定された組織は一連のアルコール洗浄、例えば70%、95%及び無水アルコールの各々での洗浄により脱水される。パラフィンのような包埋め媒体と混和性の例えばキシレン、トルエン、クロロホルム又はその他の物質を用いて脱水剤を除去した後、組織を包埋媒体中に埋め込む。パラフィンに埋め込まれた組織を例えば、ミクロトーム(microtome)を使用して約3μm〜約8μmのような適当な厚さに切片化し、スライド上に置く。パラフィン包埋媒体の代替例は例えばメタクリル酸メチル、メタクリル酸グリコール、アラルデート(araldete)及びエポン(epon)のようなプラスチックである。あるいは、組織サンプルを約-20℃〜約-70℃で急冷凍結(snap frozen)してもよい。凍結組織はクリオスタットを用いて適当な厚さに切片化されスライド上に配置されうる。
【0013】
in situ ハイブリダイゼーション前に、包埋媒体は、埋め込まれた組織から除去されねばならない。脱パラフィン化は例えばキシレン、アルコール及び水での一連の濯ぎによって行われる。脱パラフィン化された組織は脱水され、クエン酸とペプシンで処理された後、変性される。
【0014】
尿や膀胱洗浄液のようなサンプルは、標準技法を用いてハイブリダイゼーション用に調製される。例えば生物学的サンプルを遠心分離し細胞ペレットを再懸濁することによって細胞を採集する。一般に細胞はリン酸緩衝塩水(PBS)中に再懸濁される。細胞懸濁液を遠心分離して細胞ペレットを得た後、組織サンプルについて上記したように細胞を固定することができる。例えば、メタノール若しくはエタノール、クロロホルム及び氷酢酸をそれぞれ6:3:1の比で含むCarnoy固定液(fixative)を固定液として用いることができる。中性に緩衝化したホルマリン溶液も使用可能であり、リン酸ナトリウム水溶液中1%から10%の37〜40%ホルムアルデヒドを含む。大部分の固定液を除去し、その溶液の一部のみに懸濁された濃縮細胞を残すことによって、細胞を有するスライドを調製することができる。
【0015】
生物学的サンプル内に含まれる染色体プローブ及び染色体DNAの各々を変性する。変性は一般に、高pH、熱(例えば約70℃〜約95℃の温度)、有機溶媒(例えばホルムアミド及びハロゲン化テトラアルキルアンモニウム)、及びそれらの組合わせの存在下でインキュベーションすることによって行われる。例えば染色体DNAは、70℃以上(例えば約73℃)の温度と、70%ホルムアミド及び2xSSC(0.3M塩化ナトリウム及び0.03Mクエン酸ナトリウム)を含有する変性緩衝液との組合わせによって染色体DNAを変性しうる。変性条件は一般に細胞形態が維持されるように確立される。染色体プローブは熱によって変性可能であり、例えば約70℃〜約75℃に約5分間プローブを加熱することができる。
【0016】
変性薬剤又は条件を排除した後、ハイブリダイゼーション条件下で染色体DNAにプローブをアニーリングする。「ハイブリダイゼーション条件」とは、プローブと標的染色体DNAとのアニーリングを容易にする条件である。このハイブリダイゼーション条件は、プローブの濃度、塩基組成、複雑度及び長さ、並びに塩濃度、温度及びインキュベーションの長さに応じて変化する。プローブの濃度が高まると、ハイブリッドを形成する確率が高くなる。一般にハイブリダイゼーション溶液は硫酸デキストラン、ホルムアミド及びSSCを含む。例えば約55%ホルムアミド、10%硫酸デキストラン及び2xSSCを含有する溶液が使用できる。一般にハイブリダイゼーション条件は、約25℃〜約55℃の温度、及び約0.5時間〜約96時間のインキュベーション長さを含む。より具体的には、ハイブリダイゼーションは約32℃〜約40℃で約2〜約16時間行うことができる。
【0017】
標的領域外のDNAへの染色体プローブの非特異的結合は一連の洗浄によって排除できる。各洗浄での塩濃度と温度は所望のストリンジェンシィに依存する。例えば高ストリンジェンシィ条件については1.5M尿素と0.1xSSC、pH7.2を用いて約45℃で洗浄を行うことができる。或いは、洗浄は、0.2xSSC〜約2xSSC及び約0.1%〜約1%の非イオン性界面活性剤(例えばNonidet P-40 (NP40))を用いて約50℃〜約80℃で行うことができる。洗浄温度を下げるとか、洗浄での塩濃度を高めるとかによってストリンジェンシィを低下させることができる。
【0018】
核の対比染色はヨウ化プロピジウム又は4,6-ジアミジノ-2-フェニルインドール二塩酸塩(DAPI)の溶液を使用して行うことができる。ヨウ化プロピジウムは赤色蛍光性DNA特異的染料であり、614nmの発光ピーク波長で観察可能である。一般にヨウ化プロピジウムは約0.4μg/ml〜約5μg/mlの濃度で使用される。DAPI、即ち452nmの発光ピーク波長で観察できる青色蛍光性DNA特異的染色、は一般に約125ng/ml〜約1000ng/mlの範囲の濃度で使用される。
【0019】
染色体プローブ
本発明によるin situハイブリダイゼーションに適したプローブは、8番染色体の動原体と結合した反復DNAとハイブリダイズする(すなわち、二重らせんを形成する)。霊長類染色体の動原体はDNAの長い縦列配列の複合体ファミリー(約171塩基対のモノマー反復長からなり、アルファサテライトDNAと呼ばれる)を含む。分離染色体領域にハイブリダイズする染色体遺伝子座特異的なプローブもまた適している。”分離(critical)染色体領域”とは、異型接合性の欠損または癌中の増幅と関連する染色体領域をいう。”異型接合性の欠損”とは、腫瘍中の母性または父性の対立遺伝子の欠損をいう。例えば、前立腺癌の分離染色体領域としては、8pおよび8q24、そしてより特定すると、8p21〜22および8q24.1が挙げられる。8p21〜22領域は、とりわけリポタンパク質リパーゼ(LPL)遺伝子を含む。8q24.1領域は、前立腺癌において頻繁に過剰発現され、しばしば増幅されるc-mycを含む(Cherら、Gene Chromosomes Cancer、1994, 11:153-162)。前立腺癌腫の進行に重要な他の遺伝子が8q24内に存在する可能性もある。例えば,前立腺幹細胞抗原(PSCA)は、8q24内に位置し、これもまた、悪性度が高く末期の前立腺癌において、頻繁に過剰発現される(Reiterら、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A, 1998, 95:1735-1740)。
【0020】
染色体プローブは、典型的には、長さで約50〜約1x105 ヌクレオチドであり、より長いプローブは、典型的には長さが約100〜約500ヌクレオチドの、より小さな断片を含む。動原体DNAおよび遺伝子座特異的DNAとハイブリダイズするプローブは、例えば、Vysis,Inc.(Downers Grove,IL)、Molecular Probes,Inc.(Eugene,OR)、またはCytocell(Oxfordshire,UK)から市販のものが手に入る。あるいは、染色体またはゲノムDNAを用いて標準的な技術により、プローブを作製することができる。例えば、DNA源としては、ゲノムDNA、クローン化DNA配列、DNAのまたはその一部を含有する体細胞ハイブリッド、宿主細胞の正常な染色体相捕体をともなうヒト染色体、および、フローサイトメトリーまたは顕微解剖によって精製した染色体が挙げられる。目的の領域は、クローニングまたはPCRによる部位特異的増幅によりた単離することができる。例えば、Nath およびJohnson, Biotechnic Histochem, 1998, 73(1):6-22, Wheelessら、Cytometry, 1994, 17:319-326, および米国特許第 5,491,224号を参照されたい。
【0021】
染色体プローブは、典型的には、蛍光団(光エネルギーを吸収すると放射線、例えば光を放出する有機分子)により直接標識され、第2の検出分子なしでも該プローブは可視化される。蛍光団がヌクレオチドに共有結合した後、該ヌクレオチドは、ニックトランスレーション、ランダムプライミング、および、PCR標識のような標準的な技術によって、プローブに直接組み込むことができる。あるいは、プローブ中のデオキシシチジンヌクレオチドをリンカーでアミノ基転位してもよい。そして、蛍光団を、アミノ基転位したデオキシシチジンヌクレオチドに共有結合させる。米国特許第5,491,224号を参照されたい。
【0022】
蛍光団は、セットになっている各染色体プローブが、区別されて可視化されるように選択する。したがって、セットの染色体プローブのそれぞれを、他の蛍光団の色と対比可能な色の光を放出する蛍光団で標識する。例えば、次の蛍光団の組み合わせを用いてもよい。:7-アミノ-4-メチルクマリン-3-酢酸(AMCA)、Texas RedTM(Molecular Probes,Inc., Eugene, OR)、5-(および-6)-カルボキシ-X-ロダミン、リサミンロダミンB、5-(および-6)-カルボキシフルオレセイン、フルオレセイン-5-イソチオシアネート(FITC)、7-ジエチルアミノクマリン-3-カルボン酸、テトラメチルロダミン-5-(および-6)-イソチオシアネート、5-(および-6)-カルボキシテトラメチルロダミン、7-ヒドロキシクマリン-3-カルボン酸、6-[フルオレセイン5-(および-6)-カルボキシアミド]ヘキサン酸、N-(4,4-ジフルオロ-5,7-ジメチル-4-ボラ-3a,4aジアザ-3-インダセン(indacenc)プロピオン酸、エオシン-5-イソチオシアネート、エリトロシン-5-イソチオシアネート、およびCascadeTMブルーアセチルアジド(Molecular Probes, Inc., Eugene, OR)。プローブを蛍光顕微鏡および各蛍光団に適したフィルター、または複数の蛍光団を観察するための2重または3重バンドパスフィルターセットを用いて観察する。例えば、米国特許第5,776,688号を参照されたい。あるいは、フローサイトメトリーのような技術を用いて染色体プローブのハイブリダイゼーションパターンを調査してもよい。
【0023】
プローブは、ビオチンまたはジゴキシゲニンで間接的に標識してもよいし、32Pおよび3Hのような放射性同位体で標識してもよい。ただしその場合には、プローブを視覚化するために第2の検出分子または更なる次のプロセシングが必要とされる。例えば,ビオチンで間接的に標識されたプローブは、検出可能なマーカーにコンジュゲートしたアビジンによって検出できる。アビジンは、例えば、アルカリホスファターゼまたは西洋わさびペルオキシダーゼのような酵素マーカーにコンジュゲートできる。酵素マーカーは、その酵素の基質および/または触媒を用いて標準的な比色反応で検出できる。アルカリホスファターゼの触媒には、5-ブロモ-4-クロロ-3-インドリル(indolyl)ホスフェートおよびニトロブルーテトラゾリウムがある。ジアミノベンゾエートを西洋わさびペルオキシダーゼの触媒として用いてもよい。
【0024】
予後決定
生物学的サンプル中の染色体プローブのセットのハイブリダイゼーションパターンは、“欠損”、“獲得”、および“追加的増加”というカテゴリーを用いて評価できる。“欠損”は、細胞核が特定のプローブに対する2未満のハイブリダイゼーションシグナルを有することを指し、一方、“獲得”は、特定のプローブに対する3以上のシグナルをいう。追加的増加(AI)は、動原体コピー数に関連するc-mycコピー数をいう。
【0025】
一般的に、適用したプローブに対して上皮細胞核の約10%未満が“獲得”を有するとき、および上皮細胞核の約55%未満が “欠損”を有するときは、サンプルを正常と分類する。従って、動原体プローブについては、10%以上の上皮細胞核が適用したプローブに対して3以上のシグナルを有するときは染色体数において獲得を有すると分類し、55%以上の上皮細胞核が2未満のシグナルを有するときは、染色体数において欠損を有すると分類する。具体的には、8pの8番染色体に対する比率の全平均が約0.85未満のときは、サンプルは8pの欠損を有するとして分類できる。c-mycの8番染色体に対する比率の全平均が約0.90未満のときは、サンプルはc-mycの欠損を有するとして分類できる。c-mycの8番染色体に対する比率の全平均が約1.3より大きく、10%以上の上皮細胞核がc-mycに対して3以上のシグナルを有するときは、サンプルはAIカテゴリーに分類できる。
【0026】
ハイブリダイゼーションパターンは、次のガイドラインを用いて、被験体の前立腺癌予後に関連づけることができる。例えば、8p(LPL遺伝子)、動原体8(8cen)、および144パソロジカルステージC前立腺癌(すなわち、T3N0M0,腫瘍は前立腺芙膜を突きぬけて伸びているが,局所的リンパ節または遠隔の転位はない)内のc-mycのDNAプローブとのデュアル‐プローブ蛍光団in situハイブリダイゼーション(FISH)により、およそ79%の前立腺癌が8番染色体に頻繁な遺伝的異常を有していたことが観察された。8番染色体が獲得を有し、かつc-mycがAIであることは、染色体異形数の増加ととも増加するグリーソンスコアに有意に関連づけられた。グリーソンスコアは、前立腺腫瘍を悪性度分類する一つの手段である。スコアは2〜10の範囲にあり、スコアが高いほど腫瘍の悪性度が高いことを示す。さらに、c-mycのAIは全身的な進行および患者の生存率に関連するが、一方、8pの欠損は関連しない。腫瘍が図1に示すような提案した経路にそって進行するに従って、前立腺癌の全身的な進行および全体的な患者の生存率は有意に悪化した。
【0027】
多変量解析は、正常‐正常‐正常(8p,8cen,c-myc)、欠損-正常-正常、欠損-獲得-獲得および欠損-獲得-AIの組み合わせは、この腫瘍のセットにおける主要なパターンであることを示した。欠損-獲得-AIパターンは、全身の癌の進行の高い危険度を持ち、全体的な患者の生存率を減じる有意かつ独立の予後的因子であった。さらに、8pの欠損は前立腺発癌の初期の遺伝的事象であると考えられた。8pの欠損は高い頻度で起こるが,全身的な進行および全体的な患者の生存率に対する予後的な有意は8pの欠損単独に基づいては見られなかった。前立腺癌内の染色体8p-armについての過去の研究はこれらの知見と一致する。
【0028】
本明細書に記載されたFISH異形パターンの頻度に基づき、前立腺癌内の遺伝子異常の蓄積は、主要な3段階で起こり得る(図1の太い矢印)。第1の段階では、8p-armが抹消され得る。FISHでは検出できない8p上の1以上の遺伝子の突然変異、または小さな欠失も起こり得る。2番目に、8番染色体の全体が得られる(おそらく第1の8p欠損を受けた8番染色体)。3番目に8q-armが得られ、正常な8番染色体のうちの一つがおそらく同位染色体8qの形成を行い、同時に得られた8qだけでなく正常な8p領域も抹消する。続いて、c-mycを含むより小さな領域が増幅される。正常-正常-AIパターンも、めったにないが観察されたため、c-myc遺伝子の増幅は、pT3N0M0前立腺癌における第1番目の遺伝的事象として起こり得、この段階の前立腺癌はDNAを増幅するにはすでに十分に遺伝的に不安定であることが示される。特に8p-armの欠損と動原体8の獲得をともなう、c-myc遺伝子の実質的な増幅は、全身的な進行を予兆するものと考えられ、前立腺癌患者の早期の補助的治療の十分な根拠と成り得る。本明細書に記載したように、前立腺元癌は8q24の余分なコピーが蓄積するとき(すなわちc-mycのAI)に、実質的により攻撃的である。
【0029】
本明細書で記載したように、c-myc遺伝子は前立腺癌の悪性の潜在性のマーカーである。c-myc遺伝子の過剰発現は前立腺癌で発見されており、c-myc遺伝子の実質的増幅は、c-mycタンパク質過剰発現の免疫組織化学的な証拠と強く関連付けられる。c-mycタンパク質の過剰発現はp27kip iの分解を起こし、サイクリンE/cdk2の活性化を導き、次に細胞の増殖をもたらすとの仮説が有る。最近、p27kip iのレベルが、前立腺癌のグリーソンスコア、腫瘍再発、および患者の生存率と関連することが示された。例えば、Chevilleら、Mod tathol, 1998, 11:324-328を参照されたい。in vivoでの前立腺癌細胞へのアンチセンスc-mycの導入を用いた研究は、腫瘍の成長がc-mycタンパク質を抑制することにより逓減されることを示した(Steinerら、Hum Gene Ther., 1998, 9:747-755)。まとめると、これらの観察は、増加したコピー数を通じたc-mycの過剰発現は細胞増殖の制御の統制を失わせ、前立腺癌細胞の増殖をもたらすことを示唆する。
【0030】
事後調査を受けた130の患者のなかで、治療のための外科手術の後、35に全身進行があり、28の疾患特異的な死亡があり、これらの患者には手術の前にすでに臨床上検出不可能な転位があったことを示した。AI c-mycを有する腫瘍を持つ患者は、急速な進行を受け、癌の早期に死亡し、これは、AI c-mycが転位した腫瘍細胞の増殖を増強することを示す。この場合、およそ10〜12年における後期の全身的な進行が、前立腺癌に8cenの獲得とc-mycの獲得のあった患者にみられ、これは転位腫瘍細胞の新規な遺伝的事象として起こったc-mycのAIに起因するかもしれない。残念なことに、そのような後期の転位病変からの標本を得ることは困難である。8q24などの8qDNA配列の増幅は、転位リンパ節病変4のうちの3(75%)で観察され、一方、原発の前立腺癌44のうちの4(9%)で観察された。転位病巣のc-myc遺伝子(21%)は、原発の病巣(8%)にくらべ、頻繁に増幅された。したがって、c-myc遺伝子の状態は、転位前立腺癌病巣が進行するかどうかを決定し得る。
【0031】
さらに、その腫瘍が正常かまたは獲得したc-mycを有し、全身的な進行を受けた患者もおり、前立腺癌の転位はc-myc遺伝子の増幅がなくても起こり得、転位の誘発に関与するその他の遺伝子が存在し得ることを示唆した。
【0032】
本発明は、次の実施例に詳細に記載するが、請求の範囲に記載された発明の範囲を限定するものではない。
【0033】
【実施例】
実施例 1 −材料と方法
染色体腕7q、8p、16q、および18qの対立遺伝子平衡異常の解析は、かなりの群の病理学的ステージC(pT3N0M0)の前立腺癌において以前から行われてきた(Jenkinsら、Genes Chromosomes Cancer、1998、21:131−143)。これらの腫瘍のうち、ブロックに十分な数の腫瘍細胞をもつ157の腫瘍を選択した。全患者は1966年〜1987年において骨盤リンパ節切除を同時期に受けており、骨盤リンパ節に転移性付着物がないとわかっていた。この患者集団の平均フォローアップは7.7年だった(中央値7.5年)。
【0034】
これらの患者から得られる臨床病理学的データには、患者の年齢、グリーソン腫瘍分類スコア、精嚢併発(ある場合には)、辺縁状態(margin status)、および手術後の補助的療法(実施した場合には)が含まれた。手術前血清前立腺特異抗原(PSA)レベル(1987年頃利用可能となった)は含まれていなかった。ホルマリン固定パラフィン包埋前立腺切除標本(formalin-fixed paraffin-embedded prostatectomy specimen)におけるフローサイトメトリ(FCM)分析をPersonsらによって記載(J. Urol., 1993, 150:120-125)のように行った。正式に進行中のMayo Clinic Radical Prostatectomy Tumor Registryによる電話または筆記により、看護婦が毎年連絡を取ることで臨床的にフォローアップデータを得た。簡単にいうと、全身性の前立腺癌の進行および前立腺癌特異的死を臨床的終末点として用いた。全身性進行は遠隔転移性疾患の臨床的証拠として定義され、骨スキャンまたは他の放射線学的臨床画像法における陽性の所見によって確認される。前立腺癌特異的死は患者の死亡時に死亡証明検査、主治医との接触、および必要であれば患者の家族との話し合いを組み合わせて確定する。
【0035】
患者のリストは無作為化し、FISH分析は臨床病理学的所見の知識および患者の生存情報のない腫瘍標本で行った。
【0036】
各組織試料のために、組織学的グレードの最も高い前立腺癌を含む単一の前立腺標本ブロックを用いた。これらのパラフィン包埋腫瘍ブロックそれぞれから15の5μm厚さの組織切片を切り取り、ガラススライドにのせた。目的の領域を突き止めるため、第一組織切片をヘマトキシリンとエオシン(H&E)で染色した。
【0037】
動原体 8 および部位特異的プローブを有する二重プローブ FISH
簡単にいうと、組織切片をパラフィン除去し、脱水し、クエン酸(10mM、pH6.0)中で10分間マイクロウェーブで処理し、ペプシン溶液(0.9%NaCl中で4mg/ml、pH1.5)中で12分間37℃で分解し、2X SSC(pH7.2)中で室温ですすぎ、空気乾燥した。染色体8の動原体(Vysis Inc., Downers Grove, IL)に対する染色体計数プローブ(CED)を、遺伝子座特異的プローブ(LSP)、すなわち8pプローブ(LPL gene Vysis, Inc.)か又はan 8q24.1プローブ(c-myc)(Vysis Inc.)のどちらかと共に用いて二重プローブハイブリダイゼーションを行った。プローブおよび標的DNAを80℃で2分間共に変性し、50℃で30分間アニール化し、その後一晩37℃でインキュベートした。ハイブリダイゼーション後に1.5M 尿素/0.1X SSC、pH7.2中で45℃で30分間洗浄した。157例の腫瘍をFISH分析にかけ、c-myc/CEP 8に対し144(91.7%)、8p/CEP 8に対し143(91.1%)において首尾よくFISH法を行った。その後核を4,6-ジアミジノ-2-フェニルインドール(DAPI)およびアンチフェード(antifade)化合物p-フェニレンジアミンで対比染色した。
【0038】
三重パス(triple-pass)フィルターを備えるディアプラン(Diaplan)顕微鏡を使用して、良性の上皮および腺癌の病巣から、それぞれのプローブにつき300の非重複間期核が数えられた。隣接切片の参照H&E染色スライドを用いて、同一優性腫瘍病巣をそれぞれのプローブで評価した。いくつかの場合においては、1つの腫瘍病巣中のFISH所見に多様性がみられた。これらの場合において、初期のグリーソンパターン(Gleason pattern)を有する腫瘍細胞増殖巣を評価した。ストローマ要素からの核は計数しなかった。それぞれの核に対して、遺伝子座特異的プローブシグナル(8pまたはc-myc)およびCEP 8シグナル数を数えた。
【0039】
c-myc/CEP 8および8p/CEP 8プローブ対の症例37(ステージpT3N0M0)から得た代表的な腫瘍病巣についての一般的な表にしたデータをそれぞれ図2Aおよび2Bに示す。この腫瘍に関して、8p:CEP 8比で示したように、動原体8数に対する8pシグナル数の欠損があり、CEP 8シグナル数は増加していた。動原体8の計数データは、8p/CEP 8およびc-myc/CEP 8の2つの二重プローブハイブリダイゼーションの試験間において、類似であった。図2の結合したデータ表における横列は、異なる数のCEP 8シグナルを有する核の百分率を示している。0〜1および3以上のCEP 8シグナルを有する核は、それぞれCEP 8の明らかな欠損(−CEP 8)および獲得(+CEP 8)がある細胞を明確にした。結合したデータ表における縦列は、異なる数のLSPシグナルを有する核の百分率を示している。0〜1および3以上のLSPシグナルを有する核は、それぞれLSPの明らかな欠損(−LSP)および獲得(+LSP)がある細胞を明確にした。最終的にLSP:CEP 8シグナル比の平均値を、各細胞増殖巣の各LSPについて計算した。これらの変化量(−CEP 8、+CEP 8、−LSP、+LSP、およびLSP:CEP比の平均値)は、染色体動原体および/または染色体領域が獲得(増加)または欠損されたかどうかを確定するのに用いてもよい。重要なのは、これらそれぞれの変化量の正常範囲を、外見上わかる正常前立腺上皮を評価することによって確立できるはずである。
【0040】
統計的な分析
ピアソンχ2検定およびスチューデントt検定(student’s t test)を用いて前立腺癌におけるFISH異常の頻度および分布を比較した。グリーソン腫瘍分類スコアとFISH異常の関係は、ピアソンχ2検定で評価した。全身性無進行生存または原因特異的死を推定するためにカプラン・メイアー曲線(Kaplan-Meier curve)および対数順位検定を用いた。対数順位検定を用いて生存曲線の一変量の比較をした。コックスプロポーショナルハザードモデル(Cox proportional hazards model)を用いて進行または生存に対する全危険率を推定した。予測因子は、FISH所見、グリーソン腫瘍分類スコア、精嚢併発、外科的辺縁状態(surgical margin status)、補助的療法、およびFCM倍数性パターン(FCM ploidy pattern)であった。全統計学的検定は、0.05%の有意水準(alpha level)で両側試験された。全検定において、0.05以下のp値は有効であるとみなした。
【0041】
実施例 2. 対照の FISH 分析
10患者の組織学的正常前立腺上皮核におけるC-mycおよびCEP 8シグナルを数えた。おそらく核切断(nuclear truncation)によって、これらの核のc-mycおよびCEP 8プローブのうちどちらか一つまたは両方においてシグナルの欠損(2未満シグナル)が頻繁にみられた。しかし、3以上のシグナルを有する核は各プローブにおいてまれであった。二つのc-mycシグナルおよび二つのCEP 8シグナルを有する上皮核の百分率は、54.1〜82.4%(平均値±標準偏差;68±79.2%)の範囲であった。0~1、2、3、および3以上のc-mycシグナルを有する上皮核の百分率の範囲は、それぞれ12.5~39.5%、59.3~85.6%、0.0~1.2%、および0.0~1.9%であった。0~1、2、3、および3以上のCEP 8シグナルを有する上皮核の百分率の範囲は、それぞれ13.4~37.4%、61.7~84.7%、0.0~1.0%、および0.0~1.9%であった。正常上皮核におけるc-myc:CEP 8比の平均値は1.00±0.00(0.98〜1.02の範囲)であった。良性上皮核は5以上のc-mycまたはCEP 8シグナルをもたなかった。
【0042】
8pおよびCEP 8プローブに対する同様の評価が行われた(表1)。0~1、2、3、および3以上のCEP 8シグナルを有する上皮核の百分率は、8pシグナルおよびc-myc/CEP 8二重プローブハイブリダイゼーションのシグナルと同様であった(全比較のp値、0.05未満、t検定)。二つの8pシグナルおよび二つのCEP 8シグナルを有する上皮核の百分率は、51.77〜77.66%(平均値±標準偏差;67±17.4%)の範囲であった。正常上皮核における8p:CEP 8比の平均値は0.98±0.02(0.95〜1.00の範囲)であった。良性上皮核は5以上の8pまたはCEP 8シグナルをもたなかった
【0043】
【表1】
Figure 0004592148
【0044】
実施例3 - 前立腺癌患者における FISH 異常
腫瘍病巣の8p、c-mycおよびCEP 8コピー数の状態を、健常者の研究および腫瘍病巣におけるFISHシグナルの分布検査に基づいて正常、獲得、または欠損と特徴づけた。さらに、セントロメアコピー数に対するc-mycコピー数のAIというカテゴリーもまた用いた。これらのカテゴリーに対する閾値は、誤った陽性変化の検出を最小限にするように選択された。正常は、上皮核の<10%が適用したプローブに対して≧3個のシグナルを有すること、および上皮核の<55%が0-1 個のシグナルを有することを必要とした。獲得は、上皮核の>10%が適用したプローブに対して≧3個のシグナルを有することを必要とした。CEP 8の欠損は、上皮核の>55% がCEP 8に対して0-1 個のシグナルを有することを必要とした。8pの欠損は、総合平均8p:CEP 8の比が<0.85であることを必要とした。c-mycの欠損は、総合平均c-myc:CEP 8の比が<0.90であることを必要とした。AIはc-mycにのみ適用され、これは総合平均c-myc:CEP 8の比が>1.3であること、および≧10% の上皮核がc-mycに対して≧3個のシグナルを有することを必要とした。
【0045】
図2は、癌症例の代表的な例としての症例37に由来するデータ一覧を提供する。この癌病巣については、c-mycおよびCEP 8に対して≧3個のシグナルを有する上皮核の百分率はそれぞれ73.4% および50.9% であった(図2A)。c-mycおよびCEP 8に対して0-1 個のシグナルを有する上皮核の百分率はそれぞれ0.3%および7.0%であった(図2A)。総合平均c-myc:CEP 8の比は1.32であった。上に規定した基準に基づくならば、この病巣は8cenの獲得、c-mycのAIを有すると分類された。
【0046】
同様の方法で症例37の8pおよびCEP 8に関するFISH結果を分析した。8pおよびCEP 8に対して≧3個のシグナルを有する上皮核の百分率はそれぞれ23.9% および51.4% であった(図2B)。8pおよびCEP 8に対して0-1 個のシグナルを有する上皮核の百分率はそれぞれ38.7% および6.7%であった(図2B)。総合平均8p:CEP 8の比は0.69であった。したがって、この病巣は8cenの獲得、8pの欠損を有すると規定された。これらの結果を組み合わせると、この患者の前立腺癌は8pの欠損、8 cenの獲得、およびc-mycのAIを有すると規定された。
【0047】
各腫瘍について、総合平均c-myc:CEP 8の比、および≧3個のCEP 8シグナルを有する上皮核の百分率を図3Aにプロットする。この表示法は同一のFISH異常を共有する腫瘍グループを目立たせる。上記の区分(cut off)値を適用することによって、144の前立腺癌のうち78(54.2%)がc-myc遺伝子コピー数の獲得を有すると規定された。これら78の前立腺癌のうち、8cenの獲得およびc-mycの比例的に類似した獲得を示す50(34.7%)(図3Aの黄色いダイヤモンド型)は、c-mycのAIを有する28 (19.4%)(図3Aのオレンジ色および赤色のダイヤモンド型)から明確に区別された。c-mycのAIを有する症例のうち、8cenの獲得およびc-mycのAIを有する16症例(11.1%)(オレンジ色のダイヤモンド型)もまた、c-mycのAIのみを有する12症例(8.3%)(赤色のダイヤモンド型)から区別できた。c-mycのAIのみを有するグループは、8cenの欠損を有する2症例の腫瘍および8cenについて何ら外見的異常を示さない10症例の腫瘍からなっていた。c-mycの欠損は全く見いだされなかった。8cenの欠損と規定された2症例の腫瘍(1.4%)は、8cenの欠損のためc-myc :CEP 8の比が高く(1.28 および1.68、図3Aの緑色のダイヤモンド型)、核あたりc-mycシグナル≧3個という実際の獲得はなかった。
【0048】
各腫瘍について、総合平均8p:CEP 8の比および0-1 個のCEP 8シグナルを有する上皮核の百分率を図3Bにプロットした。8pの欠損を有する腫瘍は、8p:CEP 8の区分比0.85によって、8pの欠損を有さない腫瘍から明確に分離された。143の前立腺癌のうち109 (76.2%)は8p異常を有すると規定された。これらの症例のうち、89 (62.2%)は8pの欠損を示し、20 (14.0%)は8pの獲得を示した。この試験では、8pの明らかなホモ接合欠失は見いだされなかった。
【0049】
c-mycおよび8pに対する二重プローブハイブリダイゼーション実験によって規定されるCEP 8コピー数の状態は類似していて、2つの実験の間でCEP 8のFISH 分類は完全に一致していた。66人の患者(45.8%)が8cenの獲得を示す腫瘍を有し、4人の患者(2.7%) が8cenの欠損を示す腫瘍を有していた。
【0050】
表2は全144名の患者について8p、8cenおよびc-mycのFISH所見を要約したものである。FISH異常は11のパターンに分類された。全3個の遺伝子座に対する正常なFISH所見(8p-8cen-c-myc: 正常-正常-正常)が31症例(21.5%) に観察された。異常なFISH所見を有する113の腫瘍が、他の10個のパターン(78.5%) に分類された。
【0051】
【表2】
Figure 0004592148
【0052】
実施例4 - 染色体異常と病理学的特徴との相関性
FISH結果とGleasonスコアとの関係を評価した(表3Aおよび3B)。患者数を示し、括弧内にパーセントを示す。Gleasonスコアを5-6、7および8-10という3つのグループに分けた。高度の腫瘍を選択したので、144の前立腺癌のうちGleasonスコアが5-6 だったものは16(11.1%)にすぎなかった。残りの128 腫瘍のうち、64 (44.4%)はGleasonスコアが8-10であった。表3に示すように、Gleasonスコアと8p状態の間に有意な関連は何ら存在しなかった(p=0.74)。しかし、高いGleasonスコアは8cenの獲得、c-mycの獲得、およびc-mycのAIと有意に関連していた(それぞれp<0.01, 0.03および0.01)。8p、8cenおよびc-myc の組み合わせたFISH所見を考慮すると、獲得-獲得-獲得パターンを有する腫瘍はより高いGleasonスコアと関連していた (p<0.03)。Gleasonスコアが8-10である腫瘍の百分率は優勢なFISH異常パターンである正常-正常-正常、欠損-正常-正常、欠損-獲得-獲得および欠損-獲得-AIのそれぞれについて、29.0% から36.4%、50.0%、63.6%に増加した。
【0053】
【表3】
Figure 0004592148
【0054】
手術時の総合平均年齢(範囲)は66才で、53〜59才の範囲であった。前立腺切除に先立ってホルモン療法を受けた14人の患者は、予後研究から除外した。予後研究に適格な130人の患者のうち、78人(60%)に精嚢併発が観察された。外科手術辺縁は50人(39%) の患者において腫瘍陽性であった。29人(24%) および22人(17%) の患者は手術後にそれぞれ補助的ホルモン療法および放射線療法を受け、2人(2%) の患者は両方を受けた。
【0055】
これら130人の患者のうち、35人(26.0%) は全身性の進行を示し、28人(21.5%)は前立腺癌のため死亡した。c-mycのAIは、全身性進行の確率の増大(p=0.024)および総合生存(overall survival)の確率の低下(p=0.039) と有意に関連していた。正常なc-mycを有するグループ、8cenの獲得およびc-mycの獲得を有するグループ、およびc-mycのAIを有するグループにおいて、10年間無進行(progression-free)生存率はそれぞれ80.6%、71.3%および57.5%であった(図4A)。同様に、正常なc-mycを有するグループ、8cenの獲得およびc-mycの獲得を有するグループ、およびc-mycのAIを有するグループにおける10年間原因別(cause-specific)生存率はそれぞれ87.6%、83.3%および63.7%であった(図4B)。
【0056】
8pの欠損が患者の予後に及ぼす影響を評価するため、予後データを正常な8p、8pの欠損、及び8pの獲得の間で比較した。8pの変化は全身性進行(p=0.63)とも患者の死亡(p=0.14)とも関連していなかった。正常な8pを有するグループ、8pの欠損を有するグループ、および8pの獲得を有するグループにおいて、10年間無進行生存率はそれぞれ77.1%、72.9%および69.7%であった。他方、正常な8pを有するグループ、8pの欠損を有するグループ、および8pの獲得を有するグループにおける10年間原因別生存率はそれぞれ90.3%、76.4%および94.1%であった。
【0057】
変化のパターンを考慮に入れて、8p-8cen-c-myc 遺伝子座について組み合わせられた遺伝子変化を有する腫瘍の間で予後の結果を比較した。正常-正常-正常、欠損-正常-正常、欠損-獲得-獲得および欠損-獲得-AIというパターンを有する優勢なグループにおいて、10年間無進行生存率はそれぞれ78.2%、82.3%、78.4%および30.0%であった(図5A)。正常-正常-正常、欠損-正常-正常、欠損-獲得-獲得および欠損-獲得-AIというパターンを有する優勢なグループにおいて、10年間原因別生存率はそれぞれ89.3%、85.7%、82.0%および40.0%であった(図5B)。欠損-獲得-AIというパターンを有する患者は、無進行生存率(p=0.0002)および原因別生存率(p=0.008)が他のパターンを有する患者と比較して有意に低かった。
【0058】
多変量解析は、欠損-獲得-AIというパターンがそれぞれ危険率(risk ratio)4.18 [95% 信頼区間(CI) 1.69-10.30; p=0.0019]および2.97 (95% CI, 1.12-7.89; p=0.029)で全身性進行および総合生存を予測する重大な予言物であることを示した。欠損-獲得-AIというパターンは、全身性進行および総合生存を予測する上でGleasonスコア、精嚢併発、外科手術辺縁の状態、および手術後の補助的療法から独立していた(図4Aおよび4B、モデル1)。
【0059】
標準的FCM DNA 倍数性分析が119人の患者に対して可能であった。42人(35%) は二倍体、62人(52%) は三倍体、そして15人(13%) は異数体腫瘍であった。これらのFCM 倍数性パターンを多変量解析に含めた場合でも、欠損-獲得-AIというパターンはなお全身性進行および原因別生存に対してそれぞれ5.53(95% CI, 2.02-15.12; p=0.0009) および3.50 (95% CI, 1.20-10-19; p=0.021)という最も高い危険率を有していた。FCM 異数体パターンを有する患者グループは、全身性進行および原因別生存に対してそれぞれ2.51(p=0.67) および3.01 (p=0.037)という危険率を有していた(図4Aおよび4B、モデル2)。
【0060】
【表4】
Figure 0004592148
Figure 0004592148
【0061】
図1において欠損-正常-正常パターン(22.9%) は獲得-獲得-獲得パターン(10.4%)(太い矢印)よりも頻度が高いので、腫瘍は8pの欠損を有する傾向があるのかもしれない。次に、染色体8の獲得(23.6%)は8pの欠損に続いて起こるようであり、欠損-獲得-獲得パターンをもたらす。最後に腫瘍はc-mycのAIを獲得した時に欠損-獲得-AIパターンを達成する。平行した経路で(図1の細い矢印)、最初に染色体8を獲得させる腫瘍もまた、8pの欠損およびc-mycのAIを獲得した時に欠損-獲得-AIパターンを達成するであろう。
【0062】
少数の患者からなる他の組合せの中で(表2参照)、欠損-欠損-正常パターンを有する2人の患者は8pの欠損の変異型として主要経路に入れることが可能であろう。他方、c-mycのAIを有する他の組合せはそのような経路には適さないかもしれない。
【0063】
他の実施形態
本発明をその詳細な説明と関連させて記述してきたが、これまでの記述は説明的なものであって本発明の範囲を限定するものではない。本発明の範囲は添付の請求の範囲によって規定される。他の態様、利点および改変は以下の請求項の範囲内にある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この図は、前立腺癌における可能な遺伝子経路を示す概略図である。括弧は患者数を示す。-8pは8pの欠損(loss)を、+8は染色体8の獲得(gain)を、AI c-mycはc-myc遺伝子の追加的増加(additional increase)をそれぞれ示す。
8pの欠損と8番染色体の獲得(獲得8p-獲得8cen-獲得c-mycパターン)は前立腺癌における2つの可能な最初の8番染色体遺伝子事象である。
【図2】この図は、8pとc-myc用の遺伝子座特異的プローブ及び動原体8のプローブを使用した症例37のデータを表で示したものである。図2Aには種々のCEP8及びc-mycシグナル組合わせをもつ核のパーセント(%核)が示されている。図2Bには種々のCEP8及び8pシグナル組合わせをもつ核のパーセント(%核)が示されている。
【図3】この図は、144(3A)及び143(3B)段階pT3N0M0患者の群についての動原体8、c-myc及び8pのコピー数の分布を示す点図表である。図3Aは(3以上のCEP8シグナルをもつ%核)対(c-myc:CEP8の比)を示す。CEP8及びc-mycドットのこの点図表は、8cenとc-mycに明らかな異常がない(青色の菱形)、8cenの獲得およびc-mycの獲得(黄色の菱形)、8cenの獲得及びc-mycのAI(橙色の菱形)、並びにc-mycだけのAI(赤色の菱形)をもつ腫瘍群を強調して示す。この図はまた8cenの欠損(緑色の菱形)をもつ2つの腫瘍を示す。8cenの欠損とc-mycのAIをもつ2つの腫瘍はc-myc単独群(赤色の菱形)に含めた。図3Bは(0〜1のCEP8シグナルをもつ%核)対(8p:CEP8の比)を示す。CEP8及び8pドットのこの点図表は、8cenと8pに明らかな異常がない(青色の菱形)、8cenの獲得および8pの獲得(黄色の菱形)、8cenの獲得及び8pの欠損(赤色の菱形)、並びに8pだけの欠損(橙色の菱形)をもつ腫瘍群を強調して示す。この図はまた、8cenの欠損(緑色の菱形)をもつ4つの腫瘍も示す。
【図4】この図は、腫瘍がc-mycの正常、獲得又はAIをもつ患者についての無進行(progression-free)Kaplan-Meier生存曲線(A)及び原因特異的(cause-specific)Kaplan-Meier生存曲線(B)である。括弧は5年と10年での危険性のある患者の数を示す。
【図5】無進行Kaplan-Meier生存曲線(A)及び原因特異的Kaplan-Meier生存曲線(B)であり、それぞれ腫瘍が8p-8cen-c-mycについて正常-正常-正常、欠損-正常-正常、欠損-獲得-獲得又は欠損-獲得-AIパターンをもつ患者についてのものである。括弧は5年と10年での危険性のある患者の数を示す。

Claims (11)

  1. 被検体において前立腺癌の予後を決定するための方法であって、
    (a) 該被検体からの生物学的サンプルにおいて、8番染色体の8p遺伝子座に対するプローブと8番染色体のc-myc遺伝子に対するプローブと8番染色体の動原体に対するプローブとを含む染色体プローブセットのハイブリダイゼーションパターンを測定すること、および
    (b) 該ハイブリダイゼーションパターンが8p遺伝子座の欠損、8番染色体の獲得、および動原体のコピー数に対するc-mycのコピー数の追加的増加を示す場合、前記予後は悪いと決定すること
    を含む、前記方法。
  2. 前記8p遺伝子座がさらに8p21-22として特定される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記生物学的サンプルが前立腺の組織切除物、前立腺の組織生検材料、尿および膀胱洗浄液からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  4. 前記生物学的サンプルが前立腺の組織生検材料である、請求項1に記載の方法。
  5. 前記ハイブリダイゼーションパターンの測定が、前記染色体プローブセットを前記生物学的サンプルにハイブリダイズさせ、ハイブリダイズしたプローブの有無を検出することを含む、請求項1に記載の方法。
  6. 前記プローブが標識されている、請求項1に記載の方法。
  7. 前記プローブが蛍光標識されている、請求項に記載の方法。
  8. 被検体において前立腺癌の予後を決定するためのキットであって、8番染色体の8p遺伝子座に対するプローブと8番染色体のc-myc遺伝子に対するプローブと8番染色体の動原体に対するプローブとを含む染色体プローブセットと、前記染色体プローブセットのハイブリダイゼーションパターンが8p遺伝子座の欠損、8番染色体の獲得、および動原体のコピー数に対するc-mycのコピー数の追加的増加を示す場合前記予後は悪いと決定する予後を示す説明書を含む、前記キット。
  9. 前記プローブが標識されている、請求項に記載のキット。
  10. 前記プローブが蛍光標識されている、請求項に記載のキット。
  11. 前記8p遺伝子座が8p21-22として特定される、請求項に記載のキット。
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