JP4586307B2 - ペイロードセミアクティブ制振装置及びその制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、打上用ロケット或いは帰還型宇宙飛行体などの輸送機に備えられるペイロード(人工衛星)を、振動を抑制して支持することを目的とした、減衰力を制御可能な可変減衰ダンパを有するペイロードセミアクティブ制振装置及びその制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ペイロード(人工衛星)は、打上用ロケット或いは帰還型宇宙飛行体などの宇宙空間への輸送機を介して宇宙に送り出される。
【0003】
図10はペイロード打上用ロケットの一例を示したもので、一段ロケット1の先端に設けられた分割可能な周囲のコンポーネント2,2内に、二段ロケット3を収容した多段ロケットである。その二段ロケット3の先端部には、ペイロードアダプタ4と称される支持部材が設けられており、該ペイロードアダプタ4に設けられた固定部材5上に、ペイロード取付部材6を介してペイロード7が配置されている。そして、ペイロード7は、ペイロード取付部材6に内蔵された切り離し機構によって切り離しが行われるようになっている。
【0004】
上記多段ロケットは、先ず一段ロケット1のエンジンを着火して一段ロケット1全体を上空の所定の高さまで打ち上げた後、その一段ロケット1の先端の周囲のコンポーネント2,2を左右に開いて二段ロケット3を露出させ、次にこの二段ロケット3のエンジンを着火して一段ロケット1から分離し、この二段ロケット3側のエンジンの燃焼によって自ら推進して軌道上に達した後、その先端部に搭載されたペイロード7を、ペイロード取付部材6から切り離して軌道上に投入することで、ペイロード7の打ち上げが達成される。
【0005】
上記した打上用ロケット、或いは帰還型宇宙飛行体などの宇宙空間へペイロード7を輸送する輸送機では、エンジンや空気摩擦、誘導制御などの原因により輸送機本体の機軸、機軸に対して直交する軸、又はこれら軸に対して回転する方向に振動が発生する。
【0006】
従来のロケットに代表されるような宇宙空間への輸送機においては、搭載されるペイロードは輸送機本体側と剛に結合しているため、輸送機本体側で発生した振動の伝達によってペイロードに振動が発生し、ペイロードに悪影響を及ぼす虞がある。即ち、輸送機本体側の振動による過大な振動、衝撃によりペイロードが故障する、もしくは、ペイロードを包囲するコンポーネントと接触するといった問題が考えられるため、これらの問題が生じないように、ペイロードの支持剛性を上げることによって、ペイロードに発生する振動レベルを抑制するなどの処置がなされてきた。しかし、ペイロードに加えられる振動レベル自体を低減することはできなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このような観点から、ペイロードの振動抑制を実施しようとした場合には、以下のような課題が存在する。
1.ペイロードを何らかの手段により緩衝した場合には、緩衝体の結合により、ペイロードに多自由度の振動が発生する。即ち、ペイロードは機軸方向、機軸直角方向(水平方向)、各軸周りの回転方向に振動し、更にペイロードにはロッキング及び共振が発生する。
2.ペイロードを包囲するコンポーネントとの相互間隔は非常に狭いため、ロッキング及び共振の発生によって、ペイロードがコンポーネントに接触するなどの問題が発生する虞がある。
3.ペイロードの振動抑制は高周波領域まで考慮する必要がある。
4.ペイロードを能動的に制振するためには、ペイロードの振動を検出するセンサを設置する必要があるが、輸送機飛行時における大きな低周波域での加速度の影響を受けずに、高周波領域の振動を精度良く検出できるセンサが必要である。
5.ペイロードの振動を抑制するために、ペイロードの重量を支持して緩衝する緩衝体と、可変減衰ダンパとを、ペイロードとペイロードアダプタの相互間に併用して備える場合、輸送機の設計上、緩衝体はできる限り小型・軽量化することが要求されるが、緩衝体を小型にすると、可変減衰ダンパの設置スペースを充分確保できなくなり、そのために制振のために必要な可変減衰ダンパの設置角を自由に取れなくなる問題がある。
【0008】
従って、ペイロードの振動を抑制するには、ペイロード及び制振装置の特性を考慮して、制御、共振、ロッキングの抑制及び高周波領域での振動レベルの低減を、制御対象とする任意の自由度に対して同時にしかも確実に制御できる制振装置及び制御装置を開発することが要求される。
【0009】
本発明は、かかる従来の問題点を解決すべくなしたもので、機能的に優れた装置構成を実施することによって、ペイロードに加わる多自由度の振動に対して効果的に制振することができるようにしたペイロードセミアクティブ制振装置及びその制御装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、輸送機内に収容するペイロード7をペイロードアダプタ4に制振して支持させるためのペイロードセミアクティブ制振装置であって、
ペイロード取付部材6の下面とペイロードアダプタ4の上面との間の周方向に複数備えてペイロード7の荷重を支持し、且つ輸送機の振動を遮断する緩衝体8と、
一端がペイロード取付部材6の下面近傍に接続され、他端がペイロードアダプタ4の外側に接続され、且つ機軸Zに対する傾斜角αと、機軸Zを通り直径方向に延びる面Z’に対する傾斜角βとを備えて複数配置され、ペイロード7の振動の減衰効果を高めるための可変減衰ダンパ9と、
前記ペイロード7の機軸Z方向の加速度と、機軸直角面での直角2軸X,Y方向の加速度と、ペイロードのX,Y,Z軸周りの回転方向の加速度とを検出する加速度センサSa1z,Sa2z,Sa3z,Sa4z、Sa1x,Sa2y,Sa3x,Sa4yと、
各加速度センサSa1z,Sa2z,Sa3z,Sa4z、Sa1x,Sa2y,Sa3x,Sa4yで検出した状態量から求めた理論制御力により前記各可変減衰ダンパ9の減衰力を制御する演算制御器11と、
を備えたことを特徴とするペイロードセミアクティブ制振装置、に係るものである。
【0011】
上記手段において、加速度センサSa1z,Sa2z,Sa3z,Sa4z、Sa1x,Sa2y,Sa3x,Sa4yが、検出周波数領域を選定できる圧電型加速度計であってもよく、又、X,Y,Z軸周りの各回転方向の加速度を直接検出するようにした回転計を備えていてもよく、又、緩衝体8は、積層ゴムであってもよく、又、可変減衰ダンパ9は、油圧式可変減衰ダンパ9aであってもよい。
【0012】
本発明は、一端がペイロード取付部材6の下面近傍に接続され、他端がペイロードアダプタ4の外側に接続され、且つ機軸Zに対する傾斜角αと機軸Zを通り直径方向に延びる面Z’に対する傾斜角βとを有して配置した複数の可変減衰ダンパ9と、
ペイロード7の機軸Z方向の加速度と、機軸直角面での直角2軸X,Y方向の加速度と、X,Y,Z軸周りの回転方向の加速度を検出する加速度センサSa1z,Sa2z,Sa3z,Sa4z、Sa1x,Sa2y,Sa3x,Sa4yと、
各可変減衰ダンパ9の相対変位を検出する相対変位センサDと、
各可変減衰ダンパ9が発生する実減衰力を検出する力センサPと、
各加速度センサSa1z,Sa2z,Sa3z,Sa4z、Sa1x,Sa2y,Sa3x,Sa4yにより検出される状態量に基づいて可変減衰ダンパ9の減衰力を制御する演算制御器11と、
を設けたペイロードセミアクティブ制振装置の制御装置であって、前記演算制御器11が、
機軸Z方向の加速度と、機軸直角面での直角2軸X,Y方向の加速度と、X,Y,Z軸周りの回転方向の加速度を検出する加速度センサSa1z,Sa2z,Sa3z,Sa4z、Sa1x,Sa2y,Sa3x,Sa4yの状態量から、検出各点での制御すべき振動の動的成分を求める信号処理手段13と、
信号処理手段13で得た状態量から、機軸Z方向、機軸直角面での直角2軸X,Y方向、X,Y,Z軸周りの回転方向の各自由度の振動を抑制するための理論制御力を演算する各自由度の理論制御力演算手段14と、
各自由度の理論制御力演算手段14で得られた各自由度の理論制御力を、各可変減衰ダンパ9に振り分ける振り分け手段15と、
振り分け手段15で振り分けた各自由度の理論制御力を重ね合わせて、各可変減衰ダンパの目標減衰力を発現させるための理論制御力を導出する重ね合わせ手段16と、
重ね合わせ手段16からの理論制御力を、相対変位センサDから作成される可変減衰ダンパ9の相対速度と比較して目標減衰力の再現の可否を判定する判定手段17と、
力センサPからの可変減衰ダンパ9が発生する実減衰力を入力しており、前記判定手段17において目標減衰力が再現できる場合には、目標減衰力に実減衰力を追随させるように可変減衰ダンパ9を制御し、目標減衰力が再現できない場合には、目標減衰力と実減衰力との差が最小になるように可変減衰ダンパ9の実減衰力を最小に制御する減衰力追従手段18と、
を有することを特徴とするペイロードセミアクティブ制振装置の制御装置、に係るものである。
【0013】
上記手段において、X,Y,Z軸周りの各回転方向の加速度を直接検出するようにした回転計を備えていてもよい。
【0014】
上記手段によれば、以下のように作用する。
【0015】
演算制御器の設計を任意に行うことができるため、ペイロード及び制振装置の特性を考慮し、ペイロードと制振装置からなるシステムが有する多自由度の振動に対して、各自由度ごとに任意の応答特性を設定できる。
【0016】
ペイロードに発生する高周波領域での加速度振動レベルを大幅に低減することができ、更に、共振、ロッキングを効果的に抑制することができることにより、ペイロードの変位によってペイロードを包囲するコンポーネントに接触するのを防止することができ、ペイロードに緩衝体を結合した場合にも安全に輸送することができる。
【0017】
ペイロードのあらゆる方向の振動を効果的に低減できるので、ペイロードの内部機器への悪影響を大幅に低減できる。
【0018】
可変減衰ダンパの一端をペイロード取付部材の下面近傍に接続し、他端をペイロードアダプタの外側に接続したことにより、緩衝体の高さ寸法を小型にしても可変減衰ダンパの傾斜角を自由にとって可変減衰ダンパによる減衰力を適確に発現させることができる。
【0019】
加速度センサに、検出周波数領域を選定できる圧電型加速度計を用いることにより、高周波領域の振動を適確に抽出できる。
【0020】
X,Y,Z軸周りの各回転方向の加速度を直接検出する回転計を備えると、演算制御器による演算操作を簡略化することができる。
【0021】
緩衝体に積層ゴムを用いることにより、ペイロードの荷重支持と、輸送機本体から伝達される振動の遮断を効果的に行える。
【0022】
可変減衰ダンパに油圧式可変減衰ダンパを用いることにより、大きな押し引き方向の減衰力を応答性良く作用させられる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0024】
図1、図2は、本発明のペイロードセミアクティブ制振装置の形態例を示す配置構成図である。ペイロードセミアクティブ制振装置は、ペイロード7に切り離し可能に取付られている截頭円錐形状を有しているペイロード取付部材6の下面と、ペイロードアダプタ4の截頭円錐形状を有している固定部材5の上面との間に、緩衝体8としての積層ゴムを周方向に複数配置している。
【0025】
図2では、積層ゴムによる緩衝体8は120゜ピッチで3点に配置しており、機軸Z方向を向くように内側に傾斜させた状態で設置される。積層ゴムによる緩衝体8は、ペイロード7の荷重支持と、輸送機本体から伝達される振動を遮断する機能を有しており、更に、前記したように傾斜配置とすることで、ペイロード7のロッキングにより発生する変位を低減し、ペイロード7とペイロード7を包囲するコンポーネント2との接触を防止する。
【0026】
更に、ペイロード取付部材6とペイロードアダプタ4との間に複数(図2では6本)の可変減衰ダンパ9を配置し、該可変減衰ダンパ9の一端(上端)はペイロード取付部材6の下面近傍に接続し、他端(下端)はペイロードアダプタ4の外側に接続している。この時、固定部材5は截頭円錐形状を有しているので、この截頭円錐形状の固定部材5外側の傾斜面に、固定ブラケット10を介して接続する。
【0027】
可変減衰ダンパ9は、輸送機の振動と、緩衝体8及び可変減衰ダンパ9を含めた制振装置の振動を減衰するためのものであり、機軸Z方向と、機軸直角面での直角2方向X,Yと、X,Y,Z軸周りの回転方向に対する減衰を行えるように、図2に示す如く、ペイロード7の略重心W方向を向くように機軸Zに対して傾斜角αを有して設けられている。更に、可変減衰ダンパ9は、図3に示す如く、機軸Zを通り直径方向に延びる面Z’に対して傾斜角βを有していて、機軸Zを中心に対称に配置されている。
【0028】
前記した可変減衰ダンパ9を、ペイロード取付部材6の下面とペイロードアダプタ4の固定部材5の上面との間に配置しようとした場合には、前記傾斜角αと傾斜角βを確保するために、ペイロード取付部材6と固定部材5との間隔を大きく保持させる必要があり、このために上記間隔内に設置する積層ゴムによる緩衝体8の高さ寸法が大きくなって緩衝体8の大型・重量化の問題を生じることになる。一方、このために、前記間隔を小さくして可変減衰ダンパ9の長さ寸法を小型化しようとした場合には、可変減衰ダンパ9の伸縮時に前記傾斜角αと傾斜角βが大きく変化することになり、よって可変減衰ダンパ9の伝達力の方向(ベクトル)が変化してしまい、目的とする制御量に誤差が生じることになる。
【0029】
これに対し、前記したように、可変減衰ダンパ9の他端(下端)を、ペイロードアダプタ4の外側に接続すると、ペイロード取付部材6とペイロードアダプタ4との間隔を小さくしても可変減衰ダンパ9の傾斜角αと傾斜角βを自由に選定することができ、しかも緩衝体8を小型・軽量化することができるので好適である。
【0030】
可変減衰ダンパ9としては、油圧式可変減衰ダンパ9aを採用している。この油圧式可変減衰ダンパ9aは、外部からの指令制御値(指令電圧)によりサーボ弁を介してスプール開度を調整することが可能であり、これにより発生減衰力を制御することができる。可変減衰ダンパ9には、大きな押し引き方向の減衰力を応答性良く作用できるものが要求されるが、この点前記油圧式可変減衰ダンパ9aの採用は好適と言える。しかし、可変減衰ダンパ9はこれに限定されるものではない。
【0031】
ペイロード取付部材6の下面周縁部近傍には、機軸Z直角面における直角2軸X,Y方向の4点の検出点に、機軸Z方向の加速度センサSa1z,Sa2z,Sa3z,Sa4zと、X,Y方向の加速度センサSa1x,Sa2y,Sa3x,Sa4yを設け、各加速度センサSa1z,Sa2z,Sa3z,Sa4z、Sa1x,Sa2y,Sa3x,Sa4yの検出信号(状態量)を演算制御器11に入力している。
【0032】
又、各可変減衰ダンパ9の相対変位(伸縮側度)を検出する相対変位センサDを設けており、その各相対変位センサDからの相対変位の検出値(状態量)を演算制御器11に入力している。
【0033】
更に、各可変減衰ダンパ9が発生する実減衰力を検出する力センサPを設けており、その各力センサPからの実減衰力の検出値(状態量)を演算制御器11に入力している。力センサPは、可変減衰ダンパ9が出す力を検出するためのものであり、よって可変減衰ダンパ9のペイロードアダプタ4に対する取付部に設置した力センサであってもよく、又、油圧式可変減衰ダンパ9a内の圧力を検出する油圧計であってもよい。
【0034】
図2の形態では、X,Y,Z軸周りの回転方向の加速度を直接検出するセンサは備えられていないが、機軸Z方向の加速度センサSa1z,Sa2z,Sa3z,Sa4zと、X,Y方向の加速度センサSa1x,Sa2y,Sa3x,Sa4yにて検出した検出信号から、演算制御器11にて演算により回転X,Y,Z軸周りの回転方向の加速度を求めることができる。又、この方法以外に、X,Y,Z軸周りの各回転方向の加速度を直接検出できるようにした回転計をペイロード取付部材6に設置して、この回転計の検出信号を演算制御器11に取り込むようにしてもよい。このように回転計を備えると、演算制御器11による演算操作を簡略化することができる。
【0035】
前記演算制御器11は、各加速度センサSa1z,Sa2z,Sa3z,Sa4z、Sa1x,Sa2y,Sa3x,Sa4yで検出した状態量から、理論制御力を求めて制御指令値12(指令電圧)により前記各可変減衰ダンパ9の減衰力を制御するようになっている。
【0036】
以下に、上記演算制御器11の構成と制御手法の概要を、前記図1、図2及び図4、図5のフローチャートを参照して説明する。
【0037】
各加速度センサSa1z,Sa2z,Sa3z,Sa4z、Sa1x,Sa2y,Sa3x,Sa4yで検出した検出各点での検出信号(状態量)が、まず演算制御器11の信号処理手段13に入力されて、次のような演算を行う。
【0038】
ペイロード取付部材6のx方向の振動の動的成分を導出するには、加速度センサSa1x及びSa3xにより検出した状態量から図6に示すように、x方向に関する絶対加速度A1x、A3xを計測する。次に、この絶対加速度を加えて1/2倍することで、ペイロード取付部材6のx方向の絶対加速度Axが求められる。求められたAxには、輸送機打ち上げに関する静加速度、及び、輸送機の固有振動による準静的な加速度成分が含まれており、ペイロード7の振動を抑制する理論的な制御力を作成するためには、ペイロード7及び制振装置からなるシステムの動的な振動加速度を抽出する必要がある。そこで、フィルタFi−xBにより信号処理を実施する。このフィルタ処理により、低周波領域に存在する静的な打ち上げ加速度及び、輪送機の機体の固有振動などによる準静的な加速度成分と、高周波領域に存在する観測ノイズを除去し、抑制対象とする振動の動的加速度A’xを抽出する。この動的加速度をフィルタFi−xIにより擬似的に積分することで、x方向の動的な絶対速度が算出される。
【0039】
同様に、加速度センサSa2y,Sa4yを用いてy方向の動的な絶対速度A’yを、Sa1z,Sa3zによりA’zを導出する。
【0040】
又、X,Y,Z軸周りの回転方向絶対加速度は、加速度センサSa3zとSa1z、Sa4zとSa2z、Sa2yとSa4yの検出値の差を1/2倍し、設置変形距離で除することにより回転方向絶対加速度A’tx,A’ty,A’tzが導出される。この後の信号処理方法は、上述した並進方向加速度の場合と同様で、ペイロード取付部材6の中心位置の絶対速度の振動の動的成分を抽出することができる。
【0041】
尚、前記各加速度センサSa1z,Sa2z,Sa3z,Sa4z、Sa1x,Sa2y,Sa3x,Sa4yとして、圧電型加速度計を用いると、低周波領域に存在する輸送機飛行時の加速度及び、輪送機の機体の固有振動などによる準静的な加速度成分を除去し、振動制御すべき高周波数領域のみを効果的に選定して検出できる利点がある。例えば、輸送機の飛行時の加速度は、通常略5Hz以下と低いため、例えば5Hz以上の振動を圧電型加速度計で検出することにより、静的及び低周波数の加速度を計測することがなく、よって、計測した信号中のペイロードの振動が大きく検出されてより正確な計測ができる。同時に、ペイロードの振動が大きく検出されるために、計測ノイズが加わった場合にも、より正確な計測ができる。又、計測容量が小さい計測機器とすることができる。
【0042】
続いて、信号処理手段13にて観測された振動の動的成分の絶対速度に基づき、各自由度の振動を抑制するための理論制御力演算手段14により各自由度に対する理論制御力を作成する。本形態例では、制御系設計に関してスカイフック理論を適用した場合、共振の抑制と高周波領域での振動遮断というペイロードの振動遮断に関して有効な特性を得ることができる。同理論を適用した場合、振動を抑制するための理論制御力はその振動の絶対速度に比例した力として作成される。図6に示すように、例えば、x方向の振動を抑制する制御力Fxは、信号処理によって作成されたx方向の絶対速度V’xに制御ゲインKxを乗じることで、導出される。同様に、他の自由度に対する制御力も、上記のように導出した各自由度の絶対速度に対して制御ゲインを乗ずることで求められる。
【0043】
ここで、絶対速度に制御ゲインを乗ずることで求められた制御力は、ペイロードの振動を抑制するために必要なシステム全体の制御力であるために、実際に各可変減衰ダンパ9が出力すべき制御力とは異なる。
【0044】
そこで、各可変減衰ダンパ9への制御力の振り分け手段15により、各可変減衰ダンパ9の配置位置・角度を考慮した力分布マトリクスを作成し、前記制御力を分配する。制御力の分配により、例えばx方向の制御力Fxは、FIxからF6xまで6つの各可変減衰ダンパ9が発生すべき制御力に分配される。同様に他の自由度に対する制御力も分配されるため、6自由度を制御する制御力は合計36個の制御力に分けられる。
【0045】
そして、分配された制御力は、重ね合わせ手段16により重ね合わされる。例えば、F1x+F1y+…+F1tzとなるように各可変減衰ダンパ9に関して、各自由度の分配された制御力を重ね合わせることで、同時に多自由度を制御するために各可変減衰ダンパ9が発現すべき目標減衰力を得るために必要な理論制御力(F1からF6)を導出することができる。
【0046】
前記重ね合わせ手段16からの理論制御力は判定手段17に入力されており、判定手段17は、前記理論制御力と、相対変位センサDから作成される可変減衰ダンパ9の相対速度とを比較して、目標減衰力の再現の可否を判定するようになっている。
【0047】
更に、力センサPからの可変減衰ダンパ9が発生する実減衰力を入力する減衰力追従手段18が設けられており、該減衰力追従手段18は、前記判定手段17において目標減衰力が再現できる場合(理論制御力が相対速度より大きくて差が正の場合)には、目標減衰力に実減衰力を追随させるように制御指令値12により可変減衰ダンパ9を制御し、又、目標減衰力が再現できない場合(理論制御力が相対速度より小さくて差が負の場合)には、目標減衰力と実減衰力との差が最小になるように制御指令値12により可変減衰ダンパ9の実減衰力を最小に制御するようにしている。図5中dは、相対変位センサDから作成した可変減衰ダンパ9の相対速度の信号を処理する信号処理手段、pは、力センサPから作成される可変減衰ダンパ9の実減衰力の信号を処理する信号処理手段である。
【0048】
前記油圧式可変減衰ダンパ9aは、外部からの制御指令値12(指令電圧)によって、サーボ弁を介してスプール開度を調整することが可能である。従って、このスプール開度調整により、油路を流動する油の抵抗を調整し減衰力を変化させることができる。
【0049】
従って、目標減衰力に対して可変減衰ダンパ9の実減衰力が不足する場合は、スプール開度を狭める方向に信号を出力し、反対に目標減衰力に対して可変減衰ダンパ9の実減衰力が過大な場合は、スプール開度を広げる方向に信号を出力することで、目標減衰力と可変減衰ダンパ9の発生する実減衰力との誤差を最小とするように制御する。
【0050】
ただし、可変減衰ダンパ9の出力できる制御力は可変減衰ダンパ9の相対速度に対する抵抗力としての減衰力だけであるために、可変減衰ダンパ9が伸長状態にある場合は、可変減衰ダンパ9の伸長を妨げる方向の力しか発生することはできず、伸長を促進する方向の力を発生することはできず、同様に、収縮状態にある場合は、可変減衰ダンパ9の収縮を促進するような力を発生することはできない。したがって、可変減衰ダンパ9により発生することができる制御力の方向は可変減衰ダンパ9の伸縮状態、つまり可変減衰ダンパ9の相対速度の方向により一意に決定される。このため、目標減衰力の方向と可変減衰ダンパ9の発生できる制御力の方向が異なり、制御力を実現できない場合がある。
【0051】
上記したように、可変減衰ダンパ9によるセミアクティブ制御を実施する際には、目標滅衰力を再現できるかどうかを判定し、再現できる場合には、目標減衰力に可変減衰ダンパ9の発生減衰力を追従させるような制御操作を行い、再現できない場合には、目標減衰力と実減衰力との誤差を最小とするために、スプール開度を最も広げた状態とする信号を発生し、実減衰力を最小とするような制御操作を実行する必要がある。
【0052】
上記のように制御操作を実施することで、目標制御力を再現できる場合には、可変減衰ダンパ9の発生減衰力を目標減衰力に追従させ、再現できない場合には、その誤差が最小化されるために、目標減衰力値と可変減衰ダンパ9から発生される実減衰力値との誤差が最小となり、設計者が制御系設計時に想定した制御特性に近い制御特性を可変減衰ダンパ9により実現することができる。
【0053】
尚、理論的な制御力を導出する際の設計時に、可変減衰ダンパ9の応答遅れを考慮した位相進み・遅れ補償を行うことで、応答遅れによる振動抑制効果の低下を防止することができ、より高性能を実現することができる。
【0054】
又、上記した手法においては、各手段を分けて説明したが、理論制御力の導出手法に関しては、制御系設計手法として1つの手段によりまとめて実施してもよいことは勿論である。
【0055】
上記したような制御操作を行った数値解析結果の例を図7〜図9に示す。解析モデルは図1、図2に示したような3次元6自由度モデルとしたが、ペイロードは簡易解析のため、中実円柱の剛体としてモデル化している。解析結果としては、輸送機の機軸及びその直角方向の軸に対して加速度外乱(入力外乱)を印加した際の、本形態を適用した場合の応答Aと、パッシブ方式を採用した場合の応答Bを示す。結果から分かるように、減衰係数を変化させることのできないパッシブ方式の応答Bと比べて、本形態を適用した場合の応答Aは、機軸直角方向、機軸方向、機軸直角軸周り回転方向ともに大きくペイロードの応答を低減していることが確認できる。特に、機軸直角方向と機軸直角軸周り回転方向の応答は、ペイロードとペイロードを包囲するコンポーネントとの接触問題に関わるため、これらの応答低減は重要な特性であると言うことができる。
【0056】
又、図示し説明したペイロードセミアクティブ制振装置の制御装置によれば、演算制御器11の設計を任意に行うことができるため、ペイロード及び制振装置の特性を考慮し、ペイロードと制振装置からなるシステムが有する多自由度の振動に対して、各自由度ごとに任意の応答特性を設定することができる。即ち、ペイロードに発生する多自由度の振動を選択的に同時制御することができる。
【0057】
ペイロード発生する高周波領域での加速度振動レベルを大幅に低減することができ、更に、共振、ロッキングを効果的に抑制することができることによりペイロードの変位によるペイロードを包囲するコンポーネントとの接触を防止することができ、ペイロードに緩衝体を結合した場合にも安全に輸送することができる。
【0058】
ペイロードのあらゆる方向の振動を効果的に減衰できるので、ペイロードの内部機器への悪影響を大幅に低減できる。
【0059】
尚、本発明は上記形態例にのみ限定されるものではなく、ペイロード打上用ロケットの一例を示したもので、一段ロケットの先端に設け本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0060】
【発明の効果】
本発明によれば、以下の優れた効果を奏し得る。
【0061】
1)演算制御器の設計を任意に行うことができるため、ペイロード及び制振装置の特性を考慮し、ペイロードと制振装置からなるシステムが有する多自由度の振動に対して、各自由度ごとに任意の応答特性を設定できる効果がある。
【0062】
2)ペイロードに発生する高周波領域での加速度振動レベルを大幅に低減することができ、更に、共振、ロッキングを効果的に抑制することができることにより、ペイロードの変位によってペイロードを包囲するコンポーネントに接触するのを防止することができ、ペイロードに緩衝体を結合した場合にも安全に輸送することができる効果がある。
【0063】
3)ペイロードのあらゆる方向の振動を効果的に減衰できるので、ペイロードの内部機器への悪影響を大幅に低減できる効果がある。
【0064】
4)可変減衰ダンパの一端をペイロード取付部材の下面近傍に接続し、他端をペイロードアダプタの外側に接続したことにより、緩衝体の高さ寸法を小型にしても可変減衰ダンパの傾斜角を自由にとって可変減衰ダンパによる減衰力を適確に発現させることができる効果がある。
【0065】
5)加速度センサに、検出周波数領域を選定できる圧電型加速度計を用いることにより、高周波領域の振動を適確に抽出できる効果がある。
【0066】
6)X,Y,Z軸周りの各回転方向の加速度を直接検出する回転計を備えると、演算制御器による演算操作を簡略化できる効果がある。
【0067】
7)緩衝体に積層ゴムを用いることにより、ペイロードの荷重支持と、輸送機本体から伝達される振動の遮断を効果的に行える効果がある。
【0068】
8)可変減衰ダンパに油圧式可変減衰ダンパを用いることにより、大きな押し引き力を応答性良く作用させられる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のペイロードセミアクティブ制振装置の構成外観例を示す斜視図である。
【図2】図1のペイロードセミアクティブ制振装置の配置構成例を示す透視斜視図である。
【図3】可変減衰ダンパの配置を示すための正面図である。
【図4】本発明のペイロードセミアクティブ制振装置の制御装置における制御手法を示すフローチャートである。
【図5】図4のフローチャートを更に具体的に示したフローチャートである。
【図6】加速度センサの状態量から振動の動的成分を導出するフローチャートである。
【図7】機軸直角方向変位応答線図である。
【図8】機軸方向変位応答線図である。
【図9】機軸直角軸周り回転方向変位応答線図である。
【図10】宇宙機としてのペイロード打上用ロケットの一例を示す断面図である。
【符号の説明】
4 ペイロードアダプタ
6 ペイロード取付部材
7 ペイロード
8 緩衝体(積層ゴム)
9 可変減衰ダンパ
9a 油圧式可変減衰ダンパ
11 演算制御器
13 信号処理手段
14 理論制御力演算手段
15 振り分け手段
16 重ね合わせ手段
17 判定手段
18 減衰力追従手段
Sa1z,Sa2z,Sa3z,Sa4z 加速度センサ
Sa1x,Sa2y,Sa3x,Sa4y 加速度センサ
D 相対変位センサ
P 力センサ
X,Y,Z 軸
Z’ 面
α 傾斜角
β 傾斜角
Claims (7)
- 輸送機内に収容するペイロード(7)をペイロードアダプタ(4)に制振して支持させるためのペイロードセミアクティブ制振装置であって、
ペイロード取付部材(6)の下面とペイロードアダプタ(4)の上面との間の周方向に複数備えてペイロード(7)の荷重を支持し、且つ輸送機の振動を遮断する緩衝体(8)と、
一端がペイロード取付部材(6)の下面近傍に接続され、他端がペイロードアダプタ(4)の外側に接続され、且つ機軸Zに対する傾斜角(α)と、機軸Zを通り直径方向に延びる面(Z’)に対する傾斜角(β)とを備えて複数配置され、ペイロード(7)の振動の減衰効果を高めるための可変減衰ダンパ(9)と、
前記ペイロード(7)の機軸Z方向の加速度と、機軸直角面での直角2軸X,Y方向の加速度と、ペイロードのX,Y,Z軸周りの回転方向の加速度とを検出する加速度センサ(Sa1z)(Sa2z)(Sa3z)(Sa4z)(Sa1x)(Sa2y)(Sa3x)(Sa4y)と、
各加速度センサ(Sa1z)(Sa2z)(Sa3z)(Sa4z)(Sa1x)(Sa2y)(Sa3x)(Sa4y)で検出した状態量から求めた理論制御力により前記各可変減衰ダンパ(9)の減衰力を制御する演算制御器(11)と、
を備えたことを特徴とするペイロードセミアクティブ制振装置。 - 加速度センサ(Sa1z)(Sa2z)(Sa3z)(Sa4z)(Sa1x)(Sa2y)(Sa3x)(Sa4y)が、検出周波数領域を選定できる圧電型加速度計であることを特徴とする請求項1に記載のペイロードセミアクティブ制振装置。
- X,Y,Z軸周りの各回転方向の加速度を直接検出するようにした回転計を備えたことを特徴とする請求項1に記載のペイロードセミアクティブ制振装置。
- 緩衝体(8)が、積層ゴムであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のペイロードセミアクティブ制振装置。
- 可変減衰ダンパ(9)が、油圧式可変減衰ダンパ(9a)であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のペイロードセミアクティブ制振装置。
- 一端がペイロード取付部材(6)の下面近傍に接続され、他端がペイロードアダプタ(4)の外側に接続され、且つ機軸Zに対する傾斜角(α)と機軸Zを通り直径方向に延びる面(Z’)に対する傾斜角(β)とを有して配置した複数の可変減衰ダンパ(9)と、
ペイロード(7)の機軸Z方向の加速度と、機軸直角面での直角2軸X,Y方向の加速度と、X,Y,Z軸周りの回転方向の加速度を検出する加速度センサ(Sa1z)(Sa2z)(Sa3z)(Sa4z)(Sa1x)(Sa2y)(Sa3x)(Sa4y)と、
各可変減衰ダンパ(9)の相対変位を検出する相対変位センサ(D)と、
各可変減衰ダンパ(9)が発生する実減衰力を検出する力センサ(P)と、
各加速度センサ(Sa1z)(Sa2z)(Sa3z)(Sa4z)(Sa1x)(Sa2y)(Sa3x)(Sa4y)により検出される状態量に基づいて可変減衰ダンパ(9)の減衰力を制御する演算制御器(11)と、
を設けたペイロードセミアクティブ制振装置の制御装置であって、前記演算制御器(11)が、
機軸Z方向の加速度と、機軸直角面での直角2軸X,Y方向の加速度と、X,Y,Z軸周りの回転方向の加速度を検出する加速度センサ(Sa1z)(Sa2z)(Sa3z)(Sa4z)(Sa1x)(Sa2y)(Sa3x)(Sa4y)の状態量から、検出各点での制御すべき振動の動的成分を求める信号処理手段(13)と、
信号処理手段(13)で得た状態量から、機軸Z方向、機軸直角面での直角2軸X,Y方向、X,Y,Z軸周りの回転方向の各自由度の振動を抑制するための理論制御力を演算する各自由度の理論制御力演算手段(14)と、
各自由度の理論制御力演算手段(14)で得られた各自由度の理論制御力を、各可変減衰ダンパ(9)に振り分ける振り分け手段(15)と、
振り分け手段(15)で振り分けた各自由度の理論制御力を重ね合わせて、各可変減衰ダンパの目標減衰力を発現させるための理論制御力を導出する重ね合わせ手段(16)と、
重ね合わせ手段(16)からの理論制御力を、相対変位センサ(D)から作成される可変減衰ダンパ(9)の相対速度と比較して目標減衰力の再現の可否を判定する判定手段(17)と、
力センサ(P)からの可変減衰ダンパ(9)が発生する実減衰力を入力しており、前記判定手段(17)において目標減衰力が再現できる場合には、目標減衰力に実減衰力を追随させるように可変減衰ダンパ(9)を制御し、目標減衰力が再現できない場合には、目標減衰力と実減衰力との差が最小になるように可変減衰ダンパ(9)の実減衰力を最小に制御する減衰力追従手段(18)と、
を有することを特徴とするペイロードセミアクティブ制振装置の制御装置。 - X,Y,Z軸周りの各回転方向の加速度を直接検出するようにした回転計を備えていることを特徴とする請求項6に記載のペイロードセミアクティブ制振装置の制御装置。
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