JP4584130B2 - 平版刷版の耐刷性向上用の後露光方法及び装置 - Google Patents

平版刷版の耐刷性向上用の後露光方法及び装置 Download PDF

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この発明は、平板状の支持体の表面にラジカル光重合によって潜像を記録するための画像記録層を設けた平版刷版に対して露光処理、現像処理をした後に、画像記録層表面に酸素遮断層が無い状態で光重合層硬化処理を行うための平版刷版の耐刷性向上用の後露光方法及び装置に関する。
一般に、平版刷版の作成方法では、支持体上に光重合性の感光膜(画像記録層)を設けた平版刷版の原版の感光膜を、露光装置で露光して重合反応を起こさせることによって、画像部を固化させた潜像を形成した後、平版刷版の潜像が形成された感光膜における重合されなかった非画像部を、現像液で除去して平版刷版を作成する方法が広く行なわれている。
近年、平版印刷の分野では、未露光の平版刷版の供給を受けて、この平版刷版に対し、画像データをコンピュータ処理することで光源のレーザー光を直接変調し、平版刷版の原版に変調されたレーザー光を投影して平版刷版の原版の画像記録層に直接画像を記録するレーザー露光処理をし、自動現像機で感光性平版刷版上に形成された潜像を顕像に変換する現像処理をして直接平版刷版を製版するCTP(Computer to Plate)システムが実用化されている。
また、このようなCTPシステムで利用するために、レーザー光を直接照射して高感度で微細な露光を可能とした、ラジカル連鎖重合反応を利用したレーザー対応の平版刷版の開発が進んでいる。
このラジカル連鎖重合反応を利用したレーザー対応の平版刷版に対する露光処理では、画像記録層に対してレーザー光によって露光して画像記録層の露光した領域でラジカル重合反応を生じさせることによりポリマー化して硬化させる。
この露光処理においては、空気中の酸素が、露光により発生した画像記録層中のラジカルを失活化させる作用により、ラジカル重合反応を妨げる要因になっている。このため、平版刷版は、画像記録層の露光された領域で空気中の酸素によりラジカル重合反応を妨げられることにより感度が低下するので、ある程度以上に高感度化することが困難である。
そこで、平版刷版では、アルミ支持体上に形成された画像記録層の上にPVA(ポリビニルアルコール)などのオーバーコート層を形成して空気中の酸素を遮断し、空気中の酸素が画像記録層内に入り込まないようにして高感度化する手段がとられている。
従来、上述のようなラジカル光重合によって潜像を記録する画像記録層を設けた平版刷版を製版する際に、耐刷性を向上させるため、露光・現像の処理後に後露光処理し、又は加熱処理することにより、現像後の平版刷版に形成された顕像部分をさらに重合させて硬化させるため、平版刷版の製版方法や後露光装置が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4及び特許文献5参照)。
しかし、このような後露光処理を行う平版刷版の製版方法や後露光装置では、現像又は現像前処理の段階で、オーバーコート層が除去されているので、平版刷版に対して後露光を行う際に、露光により発生した画像記録層中のラジカルを失活化させる作用をもつ空気中の酸素が画像記録層内に入り込み、酸素による重合阻害の影響を大きく受けることになる。
このため、十分な後露光効果を得る為には、後露光装置に非常に照度が高い大型の光源を装着しなければならなくなり、後露光装置が大型化するという問題があった。
さらに、例えば、後露光装置に装着する照度が高い光源として水銀ランプを用いた場合には、水銀ランプに電力を供給する高圧電源が必要な上、水銀ランプの点灯後輝度が安定するまでに時間がかかるため、電源投入後処理可能となるまでに5〜10分の待機時間が必要となり作業効率が低下すると共に、待機時間程度の間隔で断続的に平版刷版が後露光装置に搬入されて来る場合でも、常に水銀ランプを点灯しておかなければならないため、水銀ランプの寿命が尽きて交換する期間が短くなるという問題がある。
特開2001−48326号公報 特開2001−51426号公報 特開2001−159811号公報 特開平11−265069号公報 特開2002−162753号公報
本発明は、上述の問題に鑑み、平版刷版の現像処理後に後露光処理を行う際に、空気中の酸素を遮断し空気中の酸素が画像記録層内に入り込まないようにした状態にして所要の少ない光量で全面露光を行うことにより後露光処理をできるようにすると共に、後露光処理に必要な波長の光を出射して均一に照明でき、しかも平版刷版に対する後露光処理を行うときにのみ点灯し待機時間無しで後露光処理を開始できるため寿命が尽きて交換する期間を長くできる光源を利用可能とした、平版刷版の耐刷性向上用の後露光方法及び装置を新たに提供することを目的とする。
上記課題は、下記の発明によって解決される。
本発明の請求項1に記載の平版刷版の後露光方法は、支持体の表面にラジカル光重合反応によって潜像が形成される画像記録層を有する平版刷版に対して、画像に対応した露光用の光を照射してラジカル光重合反応を起こさせることにより画像部を固化させた潜像を形成し、前記平版刷版の潜像が形成された前記画像記録層におけるラジカル光重合されなかった非画像部を除去する現像処理をし、液体循環手段で液体を循環させながら、液体供給手段から滴下させた前記液体で、前記平版刷版の上面に表面張力による薄膜を形成し、 記画像記録層の上を前記薄膜で覆って酸素を遮断した状態で、ラジカル光重合を起こさせる波長の光で全面露光を行うことにより後露光処理することを特徴としている。
請求項2に記載の本願発明は、請求項1に記載の平版刷版用の後露光方法において、前記液体は、前記平版刷版に対して不活性で前記画像記録層にラジカル光重合を起こさせる波長の光を透過可能であり、前記液体循環手段は、前記液体供給手段、前記平版刷版、受け皿、フィルター、ポンプの順に前記液体を循環させることを特徴としている。
上述の後露光方法によれば、現像処理されて平版刷版の表面に画像を形成するように残っている画像記録層の上を液体の層で覆って酸素を遮断する状態で、ラジカル光重合を起こさせる波長の光を液体の層を通して照射することにより全面露光を行うので、酸素によるラジカル光重合の阻害を防止して、少ない光量で十分なラジカル光重合反応を得られるので、後露光処理に必要な波長の光を出射して均一に照明できて平版刷版に対する後露光処理を行うときにのみ点灯し待機時間無しで後露光処理を開始できるため寿命が尽きて交換する期間を長くできる光源を利用することができる。
また、平版刷版に対して不活性で画像記録層にラジカル光重合を起こさせる波長の光を透過可能な液体が使用され、液体循環手段により、液体供給手段、平版刷版、受け皿、フィルター、ポンプの順に液体が循環される。
これにより、表面張力により平版刷版の表面に薄膜が形成され、処理用の液体量が最小限となる。また、フルターで液体中のゴミが除去でき、連続処理が可能となる。
本発明の請求項に記載の平版刷版の後露光装置は、板状の支持体の表面にラジカル光重合によって潜像が記録される画像記録層を形成した平版刷版に対する露光処理で画像に対応した露光用の光を照射して画像部を固化させた潜像を形成し、前記平版刷版に対する現像処理で潜像が形成された前記画像記録層におけるラジカル光重合されなかった非画像部を除去した前記平版刷版に対して光重合層硬化処理を行う、平版刷版の耐刷性向上用の後露光装置において、前記平版刷版を気体中で搬送する搬送路と、前記搬送路上を搬送されている前記画像記録層の上に、酸素を遮断するため、前記平版刷版に対して不活性で前記画像記録層にラジカル光重合を起こさせる波長の光を透過可能な液体の薄膜を作るための液体供給手段と、前記搬送路上を搬送されている前記平版刷版の全面に対して、前記薄膜を通してラジカル光重合を起こさせる波長の光を照射する光照射手段と、を有することを特徴としている。
上述のように構成することにより、平版刷版が気体中で搬送する搬送路上を搬送されている状態で、現像処理されて平版刷版の表面に画像を形成するように残っている画像記録層の上を液体の層で覆った状態で後露光用の光を全面に照射するので、酸素による重合阻害の影響を受けることなくラジカル重合反応を残らず進めるようにして、画像を形成している画像記録層全体をポリマー化して硬化し、平版刷版の耐刷性を向上することができる。さらに、酸素を遮断する状態で、ラジカル光重合を起こさせる波長の光を液体の層を通して照射することにより全面露光を行うので、酸素によるラジカル光重合の阻害を防止して、少ない光量で十分なラジカル光重合反応を得られるので、後露光処理に必要な波長の光を出射して均一に照明できて平版刷版に対する後露光処理を行うときにのみ点灯し待機時間無しで後露光処理を開始できるため寿命が尽きて交換する期間を長くできる光源を利用して、廉価な平版刷版の耐刷性向上用の後露光装置を提供できる。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の平版刷版の耐刷性向上用の後露光装置において、光照射手段を、発光ダイオード(LED)で構成したことを特徴としている。
上述のように構成することにより、請求項に記載の発明の作用、効果に加えて、LEDが点灯後直ちに所定の光量で発光する特性があるので、通電してから所定の発光量に至るまで長い待機時間を要する他の光源と異なり、後露光処理に必要なときだけ点灯させることができる。よって、平版刷版に対して後露光処理を行うときだけLEDを点灯するように制御することにより、後露光処理をしていないときにLEDを点灯するようなエネルギーの無駄を省き、後露光装置でLEDを使用できる期間(後露光装置で使用されているときのLEDの使用寿命)を長くすることができ、しかもLEDは廉価であるので、これを用いた平版刷版の耐刷性向上用の後露光装置を廉価に製造することができる。
本発明の平版刷版の耐刷性向上用の後露光方法及び装置によれば、平版刷版の現像処理後に後露光処理を行う際に、空気中の酸素を遮断し空気中の酸素が画像記録層内に入り込まないようにした状態にして所要の少ない光量で全面露光を行うことにより後露光処理ができるようにし、発光する光量が少ないが、平版刷版の後露光処理に必要な波長の光を出射して均一に照明でき、しかも平版刷版に対する後露光処理を行うときにのみ点灯し待機時間無しで後露光処理を開始できるため寿命が尽きて交換する期間を長くできる小型で廉価な光源を用いることによって後露光装置を小型で廉価にできるという効果がある。
本発明の平版刷版の耐刷性向上用の後露光方法及び装置に関する第1実施の形態について、図1及び図2により説明する。
本実施の形態に係わる平版刷版の耐刷性向上用の後露光装置は、平板状の支持体の表面にラジカル光重合によって潜像を記録するための画像記録層を設けた平版刷版に対して、露光処理によりポリマー化させて潜像を形成し、この後、平版刷版に対して現像処理として、現像液に浸漬した状態でブラシローラによって潜像が形成された画像記録層における未露光の部分を除去し露光された画像記録層部分だけを残すことにより画像を顕在化したものを、後露光処理するための装置として構成する。
なお、本実施の形態に係わる平版刷版の耐刷性向上用の後露光方法及び装置は、図示しない平版刷版の自動現像装置と別体となる独立した装置として構成し又は自動現像装置と平版刷版を搬送するための図示しない搬送ベルトコンベヤ等を介して搬送路を接続して一体的に構成し若しくは図示しない平版刷版の自動現像装置における現像処理後の水洗工程(洗浄工程)より後の工程に接続させるため、平版刷版の自動現像装置と一体的に構成しても良い。
この平版刷版の耐刷性向上用の後露光方法及び装置は、大気中を搬送する搬送路上を搬送されている画像が顕在化された平版刷版10に対して、後露光処理を行う平版刷版の耐刷性向上用の後露光方法及び装置として構成する。
この後露光装置では、一般に用いられている光ラジカル重合反応を利用した画像形成の手段としてのフォトンモード記録方式又はヒートモード記録方式の平版刷版10で現像処理を終えたものを対象にして後露光処理を行う。
この一般に用いられている光ラジカル重合反応を利用する平版刷版10(ラジカル重合系の平版印刷版)は、アルミニウム支持体の表面に陽極酸化皮膜を形成し、さらに陽極酸化皮膜の上に画像記録層を設けた多層構造に構成する。なお、この平版刷版10では、画像記録層の表面を覆う保護層を設けたものであっても現像処理を終えるまでに保護層が除去されているので、何ら変わりなく利用できる。
この平版刷版10に設ける画像形成手段としての画像記録層は、光重合性材料にレーザー等の記録光によって露光することにより、ラジカル開始剤から発生したラジカルがモノマーと反応し、このモノマーがラジカル化して更にモノマーと反応を繰り返すラジカル重合反応が連鎖的に継続して起きることによって、大きな分子構造を有するポリマーとなり、このポリマーとなった部分が潜像を構成するものである。なお、画像記録層におけるレーザー記録光が当たらなかった部分は、別途行われる平版刷版10の現像処理により脱膜されて取り除かれ、ポリマーとなった部分により画像が形成される。
また、この平版刷版10では、露光処理後に現像処理することによって画像記録層におけるポリマー化した部分だけがアルミニウム支持体上に残って画像が形成される。さらに、この現像処理後の平版刷版10では、アルミニウム支持体上に画像を形成するように残っている画像記録層の部分が十分にポリマー化されているとは限らず、画像記録層の部分におけるアルミニウム支持体側の一部にポリマー化が不十分な所が残っている場合がある。
そこで、現像処理後の平版刷版10に対する後露光処理では、後露光装置によって平版刷版10の全面に画像記録層の感光領域の波長を有する光で均等に露光することにより、アルミニウム支持体上に画像を形成するように残っている画像記録層の部分を全体に渡って十分にポリマー化することで硬化させ、耐刷性を向上させる。
図1及び図2に示す後露光装置では、平版刷版10を大気中で搬送する搬送路上で後露光処理を行うため、後露光位置前後の各所定位置に一対のニップローラである搬送ローラ12、14を配置する。
各搬送ローラ12、14は、これら搬送ローラ12、14の間に平版刷版10を挟み込んだ状態で、一方の搬送ローラ12又は14を図示しない駆動源であるモータ等で回転駆動することにより、平版刷版10を搬送するよう構成する。なお、これら搬送ローラ12、14は、共にフリーローラとして構成し、又は平版刷版10の表面に転接するローラだけにしてこれをフリーローラで構成し、これらの他に、平版刷版10を搬送するための駆動源で回転駆動されるニップローラを装着して構成しても良い。
2組の搬送ローラ12、14の間に設定された後露光位置には、搬送される平版刷版10の画像記録層側の表面から所定距離(ここでは、略1mmから略3mmに設定する)をおいた位置に、透明な部材として構成された露光補助部材16を配置する。ここで、実際に実験した結果、後述するように平版刷版10上に液体供給手段である液体シャワーバー26によって水を供給したところ、水の表面張力の作用によって、平版刷版10の端部に至るまで、平版刷版10の表面に平均的に広がった厚さ略1mmから略3mmの水の層ができることを確認した。
よって、この後露光装置では、平版刷版10と露光補助部材16の底面との間に水の層だけができて空気が入り込まない状態に設定するため、液体供給手段である液体シャワーバー26による水の供給量を調整して、平版刷版10上にのる水の層の厚さを所定厚さとなるように制御したとき、この制御された水の層の所定厚さに等しい距離か又はこれより短い距離となるように平版刷版10と露光補助部材16の底面との間の距離を設定する。
この露光補助部材16は、レーザービームの入射面と出射面(底面)とを平面に仕上げた透明なガラス又はプラスチック等の材料を矩形板状(直方体状)に形成したものである。なお、この露光補助部材16は、レンズとしての機能を持つように構成しても良い。
この後露光装置では、上述のように構成した露光補助部材16を用いることにより、平版刷版10上にのる水の層の表面に凹凸ができていても、この水の層の表面に露光補助部材16が被さって水の層の表面を平面化できる。また、露光補助部材16は、その表面が平面であるので、この表面に入射した光を部分的な光量の偏りが起こらないように平均的に平版刷版10の画像記録層に照射させて良好に後露光処理することができる。
この後露光装置では、露光補助部材16を介して後露光処理するために、後露光用の光照射手段20を設ける。この光照射手段20は、例えば、平版刷版10の画像記録層にラジカル光重合反応を起こさせるのに適した感光用の波長の光(赤外線、可視光線又は紫外線等の所定の波長を有する光)を発光する複数の発光ダイオード(LED、ここでは、紫外線を発光する紫外線LED)20Aを、例えば千鳥格子状等の高い密度で配置されるように集めて構成した光源であるLEDアレイ光源で構成する。
この後露光装置では、各LED20Aを、図1及び図2に示すように、露光補助部材16の上面部分に埋め込むようにして設置する。なお、複数のLED20Aを設けたLEDアレイ光源を、露光補助部材16と別体に構成しても良い。
なお、光照射手段20は、感光用の波長の光を発光する面光源であるエレクトロルミネセンス(EL:Electro Luminescence)素子で構成しても良い。
この後露光装置では、搬送路における露光補助部材16とこれより搬送方向上流側に配置された搬送ローラ12、14との間の所定位置に、液体供給手段としての液体シャワーバー26を、搬送方向に直交する方向に向けて、平版刷版10の幅方向全体に渡る範囲に対応して配置する。
この液体シャワーバー26は、例えば、円筒形に形成し、その平版刷版10に向けた周側面に等間隔で多数のノズル孔を列状に配置し、この液体シャワーバー26の内部に供給された液体(ここでは水)を各ノズルから噴射して平版刷版10の表面に略均等な薄膜状の液体の層を作るように構成する。なお、この液体シャワーバー26から噴射されて平版刷版10上へ供給された液体は、平版刷版10の表面を濡らすように広がり、その液体の表面張力によって略均等な薄膜状の液体の層を作る。このとき後露光装置では、前述したように、液体シャワーバー26による水の供給量を調整して、平版刷版10上にのる水の層の厚さを所定厚さとなるように制御する。
このように平版刷版10上に作られた略均等な薄膜状の液体の層は、平版刷版10と共に搬送されて、露光補助部材16の位置に至り、露光補助部材16と平版刷版10との間を満たすように入り込んで、露光補助部材16と平版刷版10との間の隙間に空気の泡を残すことなく十分に埋め尽くした後露光処理用の酸素遮断状態を作り出す。
なお、ここで用いる液体は、平版刷版10を後露光するための光ビームが透過可能で、かつ平版刷版10に対して不活性であり平版刷版10に濡れない溶液を用いることができ、ここでは通常の水道水を用いるが、その他に流動パラフィン、シリコンオイル等を用いることができる。
この平版刷版10上に作られた略均等な薄膜状の液体の層は、平版刷版10と共に搬送されて露光補助部材16の位置を離れ、搬送方向下流側の搬送ローラ12、14で絞り落とされることになる。
このように平版刷版10上から絞り落とされ又は平版刷版10の両側から零れ落ちた液体を受けるため、搬送路の下側には、露光位置を挟む2組の搬送ローラ12、14を配置した所定範囲を含む一回り大きな範囲をカバーするように、受け皿部材28を設置する。
また、この受け皿部材28と、液体シャワーバー26との間には、液体循環管路30を設置する。この一連の液体循環管路30を構成する管部材32の途中には、フィルタ34、ポンプ36及びヒータ38を配置する。
この液体循環管路30は、受け皿部材28の底面に開口した取液口から導入した液体を、管部材32を通してフィルタ34へ送ってろ過してからポンプ36へ送る。このポンプ36は、フィルタ34側から吸引した液体を加圧してヒータ38へ送って約60℃から80℃程度(沸点未満でも良い)に加熱してから液体シャワーバー26へ供給し、液体シャワーバー26のノズルから所定の流量で噴射させるという、一連の液体循環系を構成する。
この後露光装置では、平版刷版10上の全面にシャワーバー26から加熱した液体を供給して液体の層で覆うことにより、平版刷版10の画像を形成している画像記録層を加熱して、ラジカル重合反応を促進し、画像を形成している画像記録層全体をポリマー化して硬化し、平版刷版10の耐刷性を向上する一助とすることができる。
また、この後露光装置では、液体シャワーバー26のノズルから噴射された液体が平版刷版10に当たる受液位置の直下である平版刷版10の下側(裏側)に、平版刷版10の裏面に転接して支持することにより平版刷版10にノズルから噴射された液体が当たって振動を生じることを防止するガイドローラ40を装着する。すなわち、このガイドローラ40を配置した場合には、液体シャワーバー26のノズルから噴射された液体を受けているときに平版刷版10に振動を生じることを抑制した状態で後露光処理することができる。
また、この後露光装置では、搬送方向下流側に配置した搬送ローラ12、14から、搬送方向下流側に近接した位置に、平版刷版10の表面に乾燥させるため、約100℃に加熱された熱風を吹き付ける乾燥器39を配置する。
この後露光装置では、乾燥器39から加熱された熱風を平版刷版10の画像を形成している画像記録層全面に吹き付けることにより、この画像を形成している画像記録層を加熱して、ラジカル重合反応を助長し、画像を形成している画像記録層全体をより確実にポリマー化して硬化させ、平版刷版10の耐刷性を向上させる一助とすることができる。
図2に示すように、この後露光装置では、光照射手段20であるLEDアレイ光源のLED20Aを、後露光処理に必要なときだけ点灯させるための点灯制御手段を設ける。
なお、この後露光装置で光照射手段20としてLED20Aを用いる場合には、LED20Aが点灯後直ちに所定の光量で発光するので、通電してから所定の発光量に至るまで長い待機時間を要する他の光源と異なり、後露光処理に必要なときだけ点灯させる制御が可能である。
ここで、通電してから所定の発光量に至るまで長い待機時間を要する他の光源を用いる場合には、平版刷版10が露光補助部材16へ搬入される時より、通電してから所定の発光量に至るまで長い待機時間だけ前の時点でその他の光源を点灯させる操作を行わなければならないため、こまめに点灯と消灯とを繰り返す制御が困難であり、後露光処理に拘わらない無駄な点灯時間が増加してしまう。
この光照射手段20としてのLED20A用の点灯制御手段は、露光補助部材16の搬送方向上流側に直近する搬送ローラ12、14より搬送方向上流側に当たる搬送路上の所定位置に、搬送されている平版刷版10の搬送方向先端と搬送方向後端とをそれぞれ検出可能に構成した版端検出センサ21を配置する。
この版端検出センサ21は、例えば、反射型の光検出センサで構成し、搬送路上の検出位置に照射したセンサ光の反射光を受光して、その受光量の値を光源点灯制御回路23へ送信する。
この光源点灯制御回路23は、平版刷版10の版端が搬送路上の検出位置を通過する際に版端検出センサ21で受光した検出用反射光の光量が変化した時点で平版刷版10の版端を検出したと判断する。なお、この光源点灯制御回路23は、検出用反射光の光量が平版刷版10の表面に反射したときの所定の光量となった時点で平版刷版10の版端を検出したと判断するようにしても良い。
また、この光源点灯制御回路23では、例えば、搬送路上を平版刷版10が搬送開始してから初めて版端を検出したときにこれを、平版刷版10の搬送方向先端と判断し、2度目に版端を検出したときにこれを、平版刷版10の搬送方向後端と判断する。
この光源点灯制御回路23は、平版刷版10の搬送方向先端を検知したときに、ON操作用の制御信号をLED光源用電源25へ送信して、LED20Aを点灯する。なお、このLED20Aを点灯させる制御では、平版刷版10の搬送方向先端を検知したときに直ちにLED20Aを点灯させる。または、この光源点灯制御回路23は、平版刷版10の搬送方向先端が露光補助部材16の直前に至るまでの点灯用所定待機時間をタイマで計るように構成し、平版刷版10の搬送方向先端を検知してから、点灯用所定待機時間を経過した時点でLED20Aを点灯させるように制御しても良い。
また、この光源点灯制御回路23は、平版刷版10の搬送方向後端を検知したときに、平版刷版10の搬送方向後端が露光補助部材16を通過し終えるまでの消灯用所定待機時間をタイマで計り、この消灯用所定待機時間が経過した時点でLED20Aを消灯させるように制御する。
このように点灯制御手段によって、平版刷版10に対して後露光処理を行うときだけLED20Aを点灯するように制御することにより、後露光処理をしていないときにLED20Aを点灯するようなエネルギーの無駄を省き、後露光装置でLED20Aを使用できる期間(後露光装置で使用されているときのLED20Aの使用寿命)を長くすることができる。すなわち、この後露光装置では、LED20Aを点灯し続けて使用するときよりも、こまめに点灯と消灯を行った場合のほうがLED20Aを点灯させている時間を短くできるので、後露光装置でLED20Aを使用できる期間を長くできる。
また、光照射手段20としてLED20Aを用いる場合には、LED20Aが余分な赤外線を発生させることが無く、長寿命で均一な照明が可能となる。
次に、上述のように構成した本第1実施の形態に係わる平版刷版用の後露光装置における、平版刷版の後露光動作について説明する。
この平版刷版用の後露光装置では、現像処理後の平版刷版10を図示しない供給手段によって後露光装置へ搬入する。
そして、後露光装置へ搬入された現像処理後の平版刷版10は、搬送路上流側に配置された一対の搬送ローラ12、14の間へ搬入されて搬送されることにより、液体シャワーバー26の下でノズルから噴射された液体が平版刷版10の表面上に供給されて平版刷版10の表面に液体の薄い膜を形成する。
この平版刷版10は、さらに搬送されて、露光補助部材16の下の後露光位置に至る。このとき、点灯制御手段によって、光照射手段20であるLED20Aが点灯される。さらに、平版刷版10上にある液体の層は、露光補助部材16に押し延べられて平版刷版10と露光補助部材16との間の隙間空間内に液体が充満し、かつ空気の泡等が存在しない状態とされる。
この後露光装置では、平版刷版10を搬送しながら、点灯された千鳥格子状に配置された複数のLED20Aで構成したLEDアレイ光源から、平版刷版10の幅方向全幅に渡りかつ搬送方向に所定の長さを持つ所定範囲をいわゆる面露光状態で露光することにより、平版刷版10の全面を平均的に後露光する。
この後露光装置では、露光補助部材16のある後露光位置から搬送方向下流側の搬送ローラ12、14の位置まで平版刷版10が搬送される間、平版刷版10の画像記録層が液体に被われた状態となり空気中の酸素から遮断された状態を維持するので、画像記録層において、酸素による重合阻害の影響を受けることなくラジカル重合反応を残らず進めるようにして、画像を形成している画像記録層全体をポリマー化して硬化し、平版刷版10の耐刷性を向上することができる。
この後露光装置では、光源点灯制御回路23の制御により、版端検出センサ21が平版刷版10の搬送方向後端を検知したときからタイマで計測して消灯用所定待機時間を経過した時点でLED20Aを消灯させる。
前述のように露光補助部材16がある後露光位置で後露光処理された平版刷版10は、搬送ローラ12、14で表面の液体が絞り落とされ、その搬送方向下流側にある乾燥器39から吹き付けられる温風により乾燥されて搬出される。
この後露光装置では、大気中を搬送する搬送路上を搬送されている平版刷版10に対して、後露光位置前後の所定範囲内でのみ平版刷版10の現像済みの画像記録層上に薄い液体の膜である液膜を形成し酸素を遮断した状態で後露光を行うので、後露光処理時に酸素を遮断するために用いる液体の量を、必要最小限の少ない量にできる。
この後露光装置では、後露光処理時に酸素を遮断するために用いる小量の液体を、液体循環系のフィルタ34とポンプ36とを用いて液に紛れ込むゴミを除去しながら循環して使用することによって、非常に少ない液体量で平版刷版10の後露光処理に必要な部分を確実に酸素遮断して良好に後露光処理することができる。
この後露光装置では、液体循環系のフィルタ34を通すことによりゴミを除去した液体を平版刷版10の画像記録層に供給するので、液中に浮遊するゴミにより後露光されない部分が発生することを防止できる。
この後露光装置では、大気中を搬送する搬送路上を、画像記録層を上に向けて搬送されている平版刷版10に対して後露光用の光を上方から照射して後露光処理できるので、LEDアレイ光源を、平版刷版10上の液体及び液体を流下させる液体シャワーバー26よりも高い位置に配置し、液跳ねが有ったり又は万一液漏れが有った場合でも、LEDアレイ光源が液体で濡れることを防止できる。
次に、本発明の平版刷版用の露光用器具を備えた後露光装置に係わる第2実施の形態について図3乃至図5により説明する。本第2実施の形態に係わる平版刷版用の後露光装置では、露光補助部材16に対して液体を平版刷版10上に供給する手段を一体的に構成する。
この図3に示す第2実施の形態に係わる後露光装置では、平版刷版10を大気中で搬送する搬送路上の後露光位置の前後にそれぞれ一対のニップローラである搬送ローラ12、14を配置すると共に、搬送路の露光位置上に所定距離だけ離間して、後露光に用いる器具である液体供給手段を備えた露光補助部材16を配置する。
この後露光用器具としての液体供給手段を備えた露光補助部材16は、透明のガラス又はプラスチック等の材料で構成するもので、例えば図4及び図5に示すように、矩形状の部材本体16A、長手方向の端面側部材16B、短手方向の一方の端面部材16C、及び管部材32に接続させるための接続端部材16Dとを有する。
この部材本体16Aには、その搬送方向上流側に当たる長手方向の端面部に、コの字状の導液溝17Aを形成する。さらに部材本体16Aには、導液溝17Aの平版刷版10側に隣接させる側に当たる端部17Bを、導液溝17Aの平版刷版10から離間した側に当たる端部17Cよりも突出量が液体供給用開口の幅だけ短くなるように形成する。
この部材本体16Aにおける導液溝17Aの平版刷版10から離間した側に当たる端部17Cには、部材本体16Aの長手方向と同じ長さで部材本体16Aの厚さと同じ幅の直方体に形成した端面側部材16Bを、気密を保つように固着する。
この部材本体16Aに端面側部材16Bを固着したものの長手方向の一方の端部には、端面部材16Cを、気密を保つように固着する。さらに、部材本体16Aに端面側部材16Bを固着したものの長手方向の他方の端部には、接続端部材16Dを、気密を保つように固着する。
この接続端部材16Dには、管部材32の管口部分が固着されている。この接続端部材16Dは、部材本体16Aに固着された状態で、接続端部材16Dに一端部を固着された管部材32の管口を、導液溝17Aと連通させるように構成する。
このように構成された露光用器具としての液体供給手段を備えた露光補助部材16では、管部材32の管口に連通する導液溝17Aが、部材本体16Aの端部17Bと端面側部材16Bとの間に形成された液体供給用開口と相俟って、断面鉤形に連通した液体供給路を形成する。
この後露光に用いる器具である露光補助部材16は、管部材32から送給された液体(ここでは水)を液体供給路の導液溝17Aから液体供給用開口を通じて、平版刷版10上へ適量づつ流下させる機能を持つ。
図3に示すように、この後露光に用いる器具である露光補助部材16を備えた平版刷版用の後露光装置では、露光補助部材16の直下に当たる搬送路の下側にガイドローラ40を配置して、平版刷版10の下側面をガイドするように構成する。
この図3に示す後露光に用いる器具を備えた平版刷版用の後露光装置では、後露光処理を行う際に、搬送ローラ12、14とガイドローラ40とによって搬送されている平版刷版10の画像記録層上に対し、露光補助部材16の搬送方向上流側にある液体供給用開口から、平版刷版10の幅方向全長に渡って略均等に適量の液体を流下させる。
すると、露光補助部材16の液体供給用開口から流下した液体は、平版刷版10の搬送動作と相俟って、平版刷版10の画像記録層と露光補助部材16の下面全体との間に充填され、空気の泡が混入しないように満たされる。この後露光に用いる器具としての液体供給手段を備えた露光補助部材16では、露光補助部材16における搬送方向上流側にある液体供給用開口から液体を流下するので、液体が直ちに平版刷版10と露光補助部材16の下面全体との間に広がって迅速に充満するため、比較的少ない量の液体で効率良く平版刷版10と露光補助部材16との間に液体を充満させることができ、しかも平版刷版10と露光補助部材16との間に充満されてできた液体の層の厚さを比較的容易に厚くすることができる。
なお、このとき、平版刷版10上に供給された液体は、後露光位置より搬送方向上流側の搬送ローラ12、14と、後露光位置より搬送方向下流側の搬送ローラ12、14との間に広がって、表面張力により層状に溜まる状態となる。
この平版刷版用の後露光装置では、露光補助部材16と平版刷版10との間に液体を満たした状態で、搬送ローラ12、14によって平版刷版10を搬送しながら、光照射手段20から出射された後露光用の光を、後露光位置の所定範囲でいわゆる面露光して後露光処理をする。
このとき、現像処理済みの平版刷版10の画像記録層は、液体に被われて空気中の酸素から遮断された状態が維持されるので、現像処理済みの画像記録層において、酸素による重合阻害の影響を受けることなくラジカル重合反応を残らず進めるようにして、画像を形成している画像記録層全体をポリマー化して硬化し、平版刷版10の耐刷性を向上することができる。
なお、本第2実施の形態の後露光装置における以上説明した以外の構成、作用、及び効果は前述した第1実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
次に、本発明の平版刷版用の後露光装置に係わる第3実施の形態について図6により説明する。この第3実施の形態に係わる後露光装置では、搬送路上の後露光位置よりも搬送方向上流側に直近の搬送ローラ12を利用して、液体を平版刷版10上に供給するよう構成する。また、この第3実施の形態に係わる後露光装置では、平版刷版10上に液体の層を形成した状態で、露光補助部材を介することなく直接的に光照射手段20で後露光処理を行うよう構成する。
このため、後露光位置よりも搬送方向上流側に直近の搬送ローラ12における搬送ローラ12の中心を通る鉛直線よりも搬送方向下流側の外周面上に液体シャワーバー26から液体を流下させるように構成する。
また、この後露光装置では、後露光位置よりも搬送方向上流側に直近の搬送ローラ12の外周面に沿って液体を平均的に流すようにガイドする流下ガイド部材15を設置する。
この流下ガイド部材15は、搬送ローラ12の外周面に対して所定間隔を開けて配置される円弧状のガイド部分15Aと、この円弧状のガイド部分15Aの上端部から搬送ローラ12の略ラジアル方向に向けて延出する導入ガイド部15Bと、この円弧状のガイド部分15Aの下端部から平版刷版10の表面に対して所定間隔を開けて平行に延出する排出ガイド部15Cとを有する。
また、この搬送ローラ12の部分には、流下ガイド部材15の導入ガイド部15Bと相俟って液体シャワーバー26から流下する液体を溢さないように受けるために、導入ガイド部15Bと所定間隔を開けて対向する状態で搬送ローラ12の接線方向に延出するように補助流下ガイド部材19を配置する。
このように構成した本第3実施の形態に係わる後露光装置では、液体シャワーバー26から流下した液体を導入ガイド部15Bと補助流下ガイド部材19とで受けて搬送ローラ12の外周面と円弧状のガイド部分15Aとの間に導入し、これらの間を搬送ローラ12の外周面に沿うように流して平版刷版10上へ導く。このように平版刷版10上に導かれた液体は、排出ガイド部15Cにガイドされて平版刷版10の画像記録層全面上に平均的に供給されて、後露光位置より搬送方向上流側と搬送方向下流側とにそれぞれ配置された搬送ローラ12、14との間に広がって、表面張力により所定厚さの層状に溜まる状態となる。
このように構成した場合には、後露光位置より搬送方向上流側の直近に配置された搬送ローラ12と、後露光位置より搬送方向下流側の直近に配置された搬送ローラ12との間に、液体シャワーバー26から液体を流下させるためのスペースを設けないで済むので、後露光位置より搬送方向上流側の直近に配置された搬送ローラ12と、後露光位置より搬送方向下流側の直近に配置された搬送ローラ12との間を接近させて配置することにより、後露光装置を小型化することができる。
また、この後露光装置では、後露光位置の上方に光照射手段20としての複数のLED20Aを設けたLEDアレイ光源を配置し、LED20Aから液体の薄い酸素遮断用の層を介して平版刷版10の現像処理済みの画像記録層に、後露光用の光を照射するよう構成する。
後露光装置では、平版刷版10の現像処理済みの画像記録層に形成される酸素遮断用の液体の層の表面に多少の凹凸が発生しても、LED20Aから光を照射して後露光処理を行う上で支障がない。これは、記録用のレーザービームを平版刷版10の画像記録層に合焦させる場合と異なり、平版刷版10の現像処理済みの画像記録層に後露光用の所定波長の光を照射してラジカル重合反応を生じさせることができれば良いので、酸素遮断用液体層の表面にできた凹凸で、後露光用の光が散乱してもラジカル重合反応を生じさせることに影響が無いためである。
なお、前述した図1及び図2に示す第1実施の形態でも、露光補助部材16を省略してLED20Aから酸素遮断用の液体の層を介して平版刷版10の現像処理済みの画像記録層に後露光用の光を照射するように構成しても良い。
また、この後露光装置では、液体シャワーバー26から液体が流下される搬送ローラ12に対応して流下ガイド部材15を設けることにより、流下した液体が跳ね返って光照射手段20としてのLED20Aに付着することを防止できる。
なお、本第3実施の形態の後露光装置における以上説明した以外の構成、作用、及び効果は前述した第1実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
本発明の第1実施の形態に係わる平版刷版用の後露光装置の概略構成を示す斜視図である。 本発明の第1実施の形態に係わる平版刷版用の後露光装置を部分断面で示す概略構成図である。 本発明の第2実施の形態に係わる平版刷版用の後露光装置を部分断面で示す概略構成図である。 本発明の第2実施の形態に係わる平版刷版用の後露光装置に用いる後露光用器具を取り出して示す斜視図である。 本発明の第2実施の形態に係わる平版刷版用の後露光装置に用いる後露光用器具を取り出して示す分解斜視図である。 本発明の第3実施の形態に係わる平版刷版用の後露光装置を部分断面で示す概略構成図である。
符号の説明
10 平版刷版
12 搬送ローラ
14 搬送ローラ
15 流下ガイド部材
15Aガイド部分
15B導入ガイド部
15C排出ガイド部
16 露光補助部材
16A部材本体
16B端面側部材
16C端面部材
16D接続端部材
17 補助流下ガイド部材
17A導液溝
20 光照射手段
21 版端検出センサ
23 光源点灯制御回路
25 光源用電源
26 液体シャワーバー
28 受け皿部材
30 液体循環管路
32 管部材
34 フィルタ
36 ポンプ
38 ヒータ
39 乾燥器

Claims (4)

  1. 支持体の表面にラジカル光重合反応によって潜像が形成される画像記録層を有する平版刷版に対して、画像に対応した露光用の光を照射してラジカル光重合反応を起こさせることにより画像部を固化させた潜像を形成し、
    前記平版刷版の潜像が形成された前記画像記録層におけるラジカル光重合されなかった非画像部を除去する現像処理をし、
    液体循環手段で液体を循環させながら、液体供給手段から滴下させた前記液体で、前記平版刷版の上面に表面張力による薄膜を形成し、
    記画像記録層の上を前記薄膜で覆って酸素を遮断した状態で、ラジカル光重合を起こさせる波長の光で全面露光を行うことにより後露光処理することを特徴とする平版刷版の後露光方法。
  2. 前記液体は、前記平版刷版に対して不活性で前記画像記録層にラジカル光重合を起こさせる波長の光を透過可能であり、前記液体循環手段は、前記液体供給手段、前記平版刷版、受け皿、フィルター、ポンプの順に前記液体を循環させることを特徴とする請求項1に記載の平版刷版用の後露光方法。
  3. 板状の支持体の表面にラジカル光重合によって潜像が記録される画像記録層を形成した平版刷版に対する露光処理で画像に対応した露光用の光を照射して画像部を固化させた潜像を形成し、前記平版刷版に対する現像処理で潜像が形成された前記画像記録層におけるラジカル光重合されなかった非画像部を除去した前記平版刷版に対して光重合層硬化処理を行う、平版刷版の耐刷性向上用の後露光装置において、
    前記平版刷版を気体中で搬送する搬送路と、
    前記搬送路上を搬送されている前記画像記録層の上に、酸素を遮断するため、前記平版刷版に対して不活性で前記画像記録層にラジカル光重合を起こさせる波長の光を透過可能な液体の薄膜を作るための液体供給手段と、
    前記搬送路上を搬送されている前記平版刷版の全面に対して、前記薄膜を通してラジカル光重合を起こさせる波長の光を照射する光照射手段と、
    を有することを特徴とする平版刷版の後露光装置。
  4. 前記光照射手段を、発光ダイオード(LED)で構成したことを特徴とする請求項3に記載の平版刷版用の後露光装置。
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