JP4582549B2 - 心臓形態矯正ネット、およびその製造方法 - Google Patents

心臓形態矯正ネット、およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、心臓の一部を内側に収容して、当該収容した部分を外側から包囲することにより、心臓の過剰な拡張を規制する心臓形態矯正ネットと、その製造方法に関する。
従来、心臓疾患治療用の医療器具の一つとして、心臓の外側に装着される心臓形態矯正ネットが提案されている(特許文献1参照)。
上記医療器具は、メッシュ構造の布をカップ状に形成したもので、拡大した心不全患者の心臓の外側に装着することにより、さらなる心拡大の防止を図り、心不全の悪化を予防しようとするものである。
特表2003−532489号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の医療器具は、手術中に患者の心臓の大きさに合わせて不要部分を切除・縫合する必要があり、しかも、その調節に際しては、心臓中間部の短径を10%未満縫縮する程度といった大雑把な指標しかなく、術中の外科医の判断により、縫縮の程度が左右される。そのため、常に最適な調節がなされるとは限らず、それ故、成果にばらつきが生じるおそれがあった。また、逢着に当たっては、心臓を脱転する必要があるため、患者に大きな負担をかけることになり、人工心肺装置等にかかる手術コストも増大する、という問題があった。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、その目的は、患者毎に形態に個人差がある心臓に対してぴったりと合致する形態を持つ心臓形態矯正ネット、およびその製造方法を提供することにある。
以下、本発明において採用した特徴的構成について説明する。
本発明の心臓形態矯正ネットは、心臓の一部を内側に収容して、当該収容した部分を外側から包囲することにより、心臓の過剰な拡張を規制する心臓形態矯正ネットであって、3次元形状を表す編成データに基づいて編み糸を立体的な形状に編成可能な編み機に対し、前記編成データを与えることによって編成された編み地によって構成されており、前記編み地は、心臓の断層画像を患者毎に断層撮影装置によって撮影するとともに、心臓の拡張末期および収縮末期を特定して、特定された拡張末期および収縮末期それぞれに対応する断層画像データを抽出し、抽出された2次元の断層画像データから心臓の立体的な形状を表す3次元データを構築し、当該3次元データに対し、さらに患者毎の症例に応じて求められる補正値を加味することよって作成される前記編成データを、前記編み機に対して与えることによって編成されたものであることを特徴とする。
本発明の心臓形態矯正ネットにおいて、前記編成データは、僧帽弁弁輪の前後径が正常時の径よりも拡大した径になっている場合、または、乳頭筋の位置が正常時の位置よりも外側ないし下方となる位置へ偏位している場合に、前記3次元データに対し、僧帽弁弁輪の前後径が正常時の径となり、かつ、乳頭筋の位置が正常時の位置となる前記補正値を加味したものとされると好ましい。
また、本発明の心臓形態矯正ネットにおいて、前記編み地は、心基部を包囲する部分と、前記心基部と心尖部との間にある中間部を包囲する部分とを有する形態で、しかも、前記編み地を構成する編み糸のなす升目について、前記中間部に比べ収縮期と拡張期の大きさの差が小さい前記心基部を包囲する部分では、前記中間部を包囲する部分よりも小さい升目としてあり、前記心基部に比べ収縮期に大きく収縮する前記中間部を包囲する部分では、前記心基部を包囲する部分よりも大きい升目としてあると好ましい。
以下、本発明の心臓形態矯正ネットについて、さらに詳しく説明する。
本発明心臓形態矯正ネットは、3次元形状を表す編成データに基づいて編み糸を立体的な形状に編成可能な編み機によって編成されたものである。このような編み機の一例としては、例えば、ホールガーメント(登録商標)対応コンピュータ横編み機(製品名:SWG041、株式会社島精機製作所製)を挙げることができる。このような編み機を利用すれば、編み機制御用のワークステーションから編み機に対して3次元形状を表す編成データを与えることにより、この編成データによって表される立体的な形状を持つ編み地が、編み機において編成される。
編み糸は、生物学的適合性材料からなるもので、心臓形態矯正ネットとして使用するのに適合する性能を持つものであれば、その材質や太さは特に限定されないが、一例としては、ポリエステル、ポリテトラフルオロエチレン、発泡ポリテトラフルオロエチレン(発泡PTFE、ePTFE)、ポリプロピレン、ポリ2フッ化エチレン(ヘキサフルオロプロピレン−フッ化ビニリデン)などの単繊維を撚り合わせたものなどを挙げることができる。これらの材料からなる編み糸は、いずれか1種だけを使用してもよいし、2種以上を使用してもよい。
また、編み機に対して与えられる編成データは、心臓の立体的な形状を患者毎に計測して得られる3次元データに基づくデータである。このような3次元データは、例えば、多列検出器型CT(MD−CT;Multi Detector row Computed Tomography)、核磁気共鳴診断装置(MRI;Magnetic Resonance Imaging)、心臓超音波診断装置などの断層撮影装置(医療画像診断装置)を利用して、心臓の断層画像を複数箇所にわたって撮影し、各断層画像から心臓の輪郭(2次元データ)を抽出して、これら複数箇所の輪郭に基づいて作成することができる。
より具体的な例を挙げれば、先に例示したコンピュータ横編み機(製品名:SWG041)の場合、立体的な形状の表面を事前にいくつかの領域に分割しておき、各領域それぞれの形状を表すデータと、それら複数の領域間をどのように(どことどことを)縫い合わせて立体化すべきかを示すデータとを作成し、それらのデータをコンピュータ横編み機に与えることにより、立体的な形状の編み物を無縫製で編成することができる。
したがって、断層画像から抽出された心臓の輪郭(2次元データ)を事前にいくつかの領域に分割し、各領域それぞれの形状を表すデータと、それら複数の領域間をどのように(どことどことを)縫い合わせて立体化すべきかを示すデータとを作成すれば、後は、そのデータを編成データとして、上記コンピュータ横編み機に与えることにより、心臓の立体的な形状にぴったりとフィットする編み物を編成することができる。
すなわち、本発明の心臓形態矯正ネットは、心臓を撮影対象として、断層撮影装置によって複数の断層画像を撮影する第1の工程と、前記第1の工程において得られた各断層画像から、心臓の拡張末期および収縮末期それぞれに対応する断層画像を抽出するとともに、抽出した断層画像内にある心臓の輪郭を抽出する第2の工程と、前記第2の工程において抽出された前記輪郭に基づいて、心臓の立体的な形状を表す3次元データを作成する第3の工程と、3次元形状を表す編成データに基づいて編み糸を立体的な形状に編成可能な編み機に対し、前記第3の工程で作成された3次元データに基づく前記編成データを与えることにより、前記心臓に合致する形状を持つ編み地を編成する第4の工程とを備え、前記第4の工程は、前記第3の工程で作成された3次元データに対し、さらに患者毎の症例に応じて求められる補正値を加味することよって作成される前記編成データを、前記編み機に対して与えることにより、前記編み地を編成する工程とされていることを特徴とする製造方法によって製造することができる。
以上のように構成された心臓形態矯正ネットによれば、編み地が心臓の立体的な形状に合致する形態となるので、患者毎に心臓の大きさや形状に個人差があっても、各患者にぴったりと適合する形態を持つ心臓形態矯正ネットとなる。
そのため、このように構成された心臓形態矯正ネットによれば、心臓への装着に当たっては、心臓形態矯正ネットを心臓に被せるだけでよい。したがって、大きめに作られた汎用の心臓形態矯正ネットとは異なり、手術中に患者の心臓の大きさに合わせて不要部分を切除する必要がないので、その分だけ迅速に手術を実施でき、手術時間を大幅に短縮できるので、患者にかかる負担を軽減することができる。
また、手術中に外科医が縫縮の程度を判断しなくても、事前に最適な形態を設定した上で心臓形態矯正ネットを編成することができるので、成果のばらつきを抑制することができる。また、心臓を脱転して逢着するようなことをしなくても、ぴったりと心臓に装着できるので、この点でも患者にかかる負担を軽減でき、人工心肺装置等にかかる手術コストも抑制することができる。
さらに、心臓の拡張防止だけでなく、合併する僧帽弁閉鎖不全への対処を行うこともできる。すなわち、大きめに作られた汎用の心臓形態矯正ネットの場合、僧帽弁閉鎖不全を別途人工心肺心停止下に心臓内面から修復する必要があるので、患者の侵襲・医療コストが非常に大きくなる、という問題があるが、本発明の場合、心臓形態矯正ネットの形態をコンピューター上で設計し、僧帽弁弁輪縫縮量の最適化や乳頭筋位置是正を行うことができる。すなわち、患者毎の症例に応じて求められる補正値をコンピュータ上で事前に加味することにより、心臓の拡張防止だけでなく、他の合併症についての処置も実現できるのである。
次に、本発明の実施形態について一例を挙げて説明する。
図1(a)は、本発明の一例に相当する心臓形態矯正ネットの斜視図、同図(b)は、同心臓形態矯正ネットを心臓に装着した状態を示す斜視図である。
心臓形態矯正ネット1は、ポリエステル、ポリテトラフルオロエチレン、発泡ポリテトラフルオロエチレン(発泡PTFE、ePTFE)、ポリプロピレン、ポリ2フッ化エチレン(ヘキサフルオロプロピレン−フッ化ビニリデン)等の編み糸を編成してなるもので、図1(b)に示すように、心臓3の一部を内側に収容して、当該収容した部分を外側から包囲することにより、心臓3の過剰な拡張を規制する医療器具である。
この心臓形態矯正ネット1は、3次元形状を表す編成データに基づいて編み糸を立体的な形状に編成可能な編み機によって編成されたもので、この編み機に対して与えられる編成データとしては、心臓3の立体的な形状を患者毎にMRIによって撮影して得られたデータに基づいて作成された編成データが用いられている。そのため、心臓形態矯正ネット1の形態は、心臓3の立体的な形状に合致する形態となっており、患者毎に心臓の大きさや形状に個人差があっても各患者にぴったりと適合する形態になっている。
なお、図1(a)および同図(b)において、心臓形態矯正ネット1の編み地としては、四角形の編み目をなす編み地が描かれているが、これは図示を簡略にするための便宜的措置に過ぎず、実際の編み地は天竺編みもしくはメッシュ編みとなっている。
次に、この心臓形態矯正ネット1を製造するための設備について説明する。
この心臓形態矯正ネット1の製造設備は、図2に示すように、核磁気共鳴診断装置11(または、多列検出器型CT診断装置11’)、画像処理ワークステーション12、心臓超音波検査装置14、CADワークステーション20、編み機用CADワークステーション21、コンピュータ制御横編み機22などによって構成される。
これらの設備の内、核磁気共鳴診断装置11(または、多列検出器型CT診断装置11’)、画像処理ワークステーション12、および心臓超音波検査装置14は、心臓形態矯正ネット1の発注元となる基幹病院に設置されている設備である。また、CADワークステーション20、編み機用CADワークステーション21、およびコンピュータ制御横編み機22は、心臓形態矯正ネット1を製造するメーカー(製造工場)に設置されている設備である。
核磁気共鳴診断装置11は、周知のように、核磁気共鳴を利用して人体の断層画像を撮影するための装置である。また、多列検出器型CT診断装置11’は、周知のように、X線を利用して人体の断層画像を撮影するための装置である。これら核磁気共鳴診断装置11と多列検出器型CT診断装置11’は、どちらを利用してもよい。
画像処理ワークステーション12は、核磁気共鳴診断装置11(または、多列検出器型CT診断装置11’)において撮影された断層画像データ(MRI撮影データあるいはCT造影データ)に対するデータ処理を行うための装置で、本実施形態においては、この画像処理ワークステーション12において、拡張末期・収縮末期の心臓断層画像データ(心臓MRI画像データまたは心臓CT画像)が抽出される。
心臓超音波検査装置14は、超音波の反射に基づいて心臓の形態を検査する装置であり、核磁気共鳴診断装置11(または、多列検出器型CT診断装置11’)と併用することによって、より正確に心臓の形態を把握するために用いられている。また、心臓超音波検査装置14を利用して、僧帽弁閉鎖不全症患者の個々の病態を正確に診断することにより、心臓形態矯正ネット1による治療の適応の適否と、心臓形態矯正ネット1による僧帽弁縫縮量の設定、乳頭筋レベルでの心臓短径縫縮量の設定が可能となる。
CADワークステーション20は、画像処理ワークステーション12および心臓超音波検査装置14から送られてくるデータに基づくデータ処理を行うための装置で、データ処理用のソフトウェアとして、3次元画像構築ソフト(例えば、商品名:ZedView(登録商標)、株式会社レキシー製)、汎用CADソフト(例えば、商品名:VectorWorks(登録商標)、ネメチェック・ノース・アメリカ社製)などを備えている。
本実施形態においては、上記3次元画像構築ソフトを利用して、画像処理ワークステーション12から取得した2次元断層データ(DICOMデータ)の閾値から境界線を抽出して3次元データを構築する処理が実行される。そして、3次元データが完成したら、上記汎用CADソフトを利用して、上記3次元データのデータ形式を、binaryデータ形式のDXF(Data eXchange Format)ファイルから、コンピュータ制御横編み機22の仕様に準拠したテキストデータ形式のDXFファイル(後述する型紙データ)に変換する。
また、CADワークステーション20では、さらに心臓超音波検査装置14から取得した心臓超音波のデータに基づいて、心臓の縫縮量を調整する等、補正値の設定も行われる。補正値の設定に必要なデータとしては、左室拡張末期径(LVDd)、左室収縮末期径(LVDs)、左室長軸径、僧帽弁輪径(短径、長径)、乳頭筋付着位置、収縮期僧帽弁接合位置の偏位量(tethering or tentingといい、僧帽弁前後の弁輪を結んだ線と僧帽弁弁尖接合部との垂直距離)、僧帽弁逆流量(長軸像で評価)、逆流部位(短軸で評価)などが挙げられる。これら諸データに基づく補正値を設定することで、上述の3次元データは、個々の症例毎に最適と考えられるデータに補正されることになる。
なお、心臓外周の形状はMD−CT像から計算した方が正確なので、心臓超音波検査データによる補正を行わず、MD−CT像に基づいて測定する。すなわち、核磁気共鳴診断装置11(または、多列検出器型CT診断装置11’)、および心臓超音波検査装置14それぞれの長所を活かして最適なデータを構築する。心臓超音波検査データによる補正を行うか否か、行うとすればどの程度の補正が最適かといった事項は、例えば、メーカー側にいる心臓外科医および画像処理担当者の共同作業によって検討され、また、必要があれば発注者(基幹病院側の心臓外科医)とも討議するなどして、最終的には、個々の症例毎に最適と考えられるデータが完成することになる。
編み機用CADワークステーション21は、CADワークステーション20から伝送されてくる3次元データ(テキストデータ形式のDXFファイル)に基づいて、コンピュータ制御横編み機22を制御するための装置である。
コンピュータ制御横編み機22は、編み機用CADワークステーション21からの指令に基づいて、編み糸を立体的な形状を持つ編み地に編成する装置であり、本実施形態においては、ホールガーメント(登録商標)対応コンピュータ横編み機(製品名:SWG041、株式会社島精機製作所製)を利用している。
以上のような設備の内、核磁気共鳴診断装置11(または、多列検出器型CT診断装置11’)、画像処理ワークステーション12、および心臓超音波検査装置14は、基幹病院側の心臓外科医、循環器内科医、あるいは放射線科医によって操作され、心臓の2次元断層データ(DICOMデータ)および心臓超音波検査データが、基幹病院側で用意されることになる。そして、これら2次元断層データおよび心臓超音波検査データが、通信回線を介してメーカー(製造工場)へと伝送される。
メーカー(製造工場)側では、基幹病院側から伝送されてくる諸データを受け取って、上述したようなCADワークステーション20でのデータ処理が行われる。そして、CADワークステーション20上で3次元データに基づく編成データが完成したら、その編成データが編み機用CADワークステーション21へと伝送される。
編み機用CADワークステーション21、およびコンピュータ制御横編み機22は、メーカー側の担当者によって操作され、上記編成データに基づいて編み糸を編成することにより、編成データによって表された形態を持つ心臓形態矯正ネット1が製造される。なお、製造された心臓形態矯正ネット1は、直ちに発注元となる基幹病院へと納品されて使用されることになる。
次に、心臓形態矯正ネット1の製造手順について、さらに詳しく説明する。
心臓形態矯正ネット1を製造する際には、まず、核磁気共鳴診断装置11(または、多列検出器型CT診断装置11’)によって心臓MRI(または心臓CT)の撮影が行われる(S10)。この核磁気共鳴診断装置11(または、多列検出器型CT診断装置11’)は、事前に設定された撮影条件に基づいて自動的に断層画像の撮影を実施する。
そして、断層画像の撮影を終えたら、核磁気共鳴診断装置11(または、多列検出器型CT診断装置11’)から画像処理ワークステーション12へのデータ転送を実施し(S20)、画像処理ワークステーション12において、拡張末期・収縮末期の心臓MRI画像データ(DICOMデータ)を抽出する(S30)。このデータの抽出に当たっては、心電図R波同期により心臓周期を10〜14等分し、心電図R波(拡張末期)から最大収縮時相(収縮末期)を同定する。そして、それら2つの時相での各断面データを抽出し、画像処理ワークステーション12が備えるハードディスク内に用意された別々のフォルダに各断面データを保存する。なお、この作業は手動操作を伴う作業となるが、この作業を一括して実施する抽出プログラム(バッチファイル)を作成すれば、一連の作業を半自動化することもできる。
こうして拡張末期・収縮末期の心臓MRI画像データ(または、心臓CT画像データ)の作成を終えたら、その心臓MRI画像データ(または、心臓CT画像データ)をCADワークステーション20へ転送する(S40)。また、S40の段階では、心臓超音波検査装置14による検査も実施され、この検査によって得られた心臓超音波検査データも、CADワークステーション20へと転送される。本実施形態の場合、これらのデータ転送は、基幹病院からメーカー(製造工場)へのデータ転送となるので、インターネットあるいは専用線などの通信回線を介してデータが転送されるが、所要時間に問題がなければ、DVD等の記録メディアを用いてデータを渡してもよいし、製造設備が基幹病院の中にある場合は、LAN転送であってもよい。
続いて、CADワークステーション20において、3次元画像構築ソフトを用いて二次元心臓断面データ(DICOMデータ)の閾値から境界線を補間・抽出する(S50)。境界線を抽出する処理は、3次元画像構築ソフトが画像の輝度情報に基づいて実施するが、時として境界がずれるので、医師が検証し、必要に応じて補正を行う。これらの作業は、拡張期の断面データ、収縮期の断面データそれぞれについて実施する。
以上のような作業後、CADワークステーション20において、3次元データの表示を行う(S60)。
こうして拡張期形態を設定したら、境界抽出データ(3次元データ)をDXFファイルへ出力・保存する(S70)。なお、本実施形態においては、3次元画像構築ソフトの仕様により、3次元データは、binaryデータ形式のDXF(Data eXchange Format)ファイルとして出力される。ただし、編み機用CADワークステーション21では、3次元画像構築ソフトの仕様とは異なる形式のデータが必要となる。
より具体的には、本実施形態の場合、コンピュータ制御横編み機22は、それぞれが型紙の形状を表す複数のデータ(以下、型紙データという。)に基づいて制御され、各型紙に相当する形状の編み物を編成するとともに、それら各型紙に相当する形状の編み物同士を相互に縫い合わせる部分についても連続的に編成することにより、型紙間部分を別途縫製することなく立体的な編み物を編成できる仕組みになっている。
したがって、このコンピュータ制御横編み機22を制御する編み機用CADワークステーション21では、3次元画像構築ソフトの仕様に準拠した3次元データをそのまま利用することはできず、コンピュータ制御横編み機22の仕様に準拠した型紙データが必要になる。
そこで、CADワークステーション20においては、汎用CADソフトを利用して、3次元画像構築ソフトの仕様に準拠した3次元データのデータ形式を、コンピュータ制御横編み機22の仕様に準拠した形式の型紙データに変換する(S80)。具体的には、3次元画像構築ソフトの仕様に準拠した3次元データに基づいて、適当な境界線(例えば、左室右室の境界線)での縦断面を作成し、その縦断面に直交する横断面の外周を測定することで、境界線で分割された領域の形状を表す型紙データを作成する。
また、このS80の段階で型紙データを作成する際には、心臓超音波のデータを加味して心臓の縫縮量を調整する等、補正値の設定が行われる。より具体的な例を交えて説明すると、例えば、心臓の拡張に伴って、図4(a)に示すように、僧帽弁弁輪の前後径が正常時の径A1よりも拡大した径A2になると、これが原因で僧帽弁閉鎖不全が発生する。また、乳頭筋の位置が正常時の位置B1よりも外側ないし下方となる位置B2へ偏位すると、これが原因で僧帽弁弁尖が偏位し、僧帽弁閉鎖不全が発生する。
そこで、S80の段階で型紙データを作成する際には、心臓超音波のデータに基づいて、僧帽弁弁輪の前後径が正常時の径A1となり、かつ、乳頭筋の位置が正常時の位置B1となるように、実測された心臓の3次元データを補正する。このようなCADワークステーション20上での作業により、心臓形態矯正ネット1の形態を最適な形態に設計することにより、僧帽弁弁輪縫縮量の最適化や乳頭筋位置是正を行うことができる。
以上のような手順で3次元画像構築ソフトの仕様に準拠した3次元データを、コンピュータ制御横編み機22の仕様に準拠した形式の型紙データに変換したら、CADワークステーション20から編み機用CADワークステーション21へのデータ転送を行う(S90)。このデータ転送は、LAN(Local Area Network)等のネットワーク経由で行ってもよいし、DVD(Digital Versatile Disk)等の記録メディアを用いて実施してもよい。
心臓の3次元データを受け取った編み機用CADワークステーション21では、操作者が、編み目のサイズや編み方の指示を入力する(S100)。
より詳しく説明すると、編み目のサイズ(枡目の開放区域)は、一般的に小さくなれば編み目あたりの張力は減少し、引き裂き抵抗性が上がる。しかし、生体には異物にたいする繊維形成作用があり、心臓表面を升目の小さな布で覆うと隙間無く心臓の表面に繊維が形成され心臓の収縮弛緩が傷害され収縮性心膜炎と類似の病態となる。したがって、心臓の収縮弛緩が傷害されない程度の解放空間が残る編み目のサイズ(升目の開放区域)が必要である。
しかしながら、枡目面積が大き過ぎると、拡大し壁張力の増加した心臓に対して十分な拘束力を持たず、線維が心臓の筋肉に食い込み局在性心室瘤が形成されるおそれがある。また、編み目が大きすぎると繊維が冠状血管を局所的に強く遮るためにその血流が障害される可能性がある。したがって、過剰な心表面の繊維形成をきたさず、かつ局所の冠動脈血流を障害せず、心室瘤を形成させない至適編み目サイズが存在する。
この編み目サイズは糸の太さと弾性力にも左右されるが、一般的には1から100mm2、より一般的には3から10mm2である。編み方は、使用する編み機に依存するが、例えば、本実施形態で採用しているコンピュータ制御横編み機22では、天竺編みとメッシュ編みを利用することができる。
天竺編みでは横方向の引っ張り抵抗が高く、縦方向の引っ張り抵抗が低い。このため横方向の動きの大きい心臓を拘束するのに適しているが、通常の天竺編みでは編み目が詰まっているため、針ピッチの大きな編み機(針ゲージ7G、10G)を用いるか、針ピッチの小さな編み機(針ゲージ15G)で針抜き天竺編みを用いる必要がある。
メッシュ編みでは、同じ針ピッチの編み機で作成される天竺編みに較べ、升目の開放区域設定の自由度が大きくなる。したがって、横方向の収縮率が部位毎に違う心臓に対して升目の開放区域を心尖部、中間部、心基部とそれぞれ別な設定をすることが可能となる。すなわち、大きく収縮する中間部は大きな升目構造とし、心基部と心尖部は小さな升目構造とすることでより適切な心臓形態の矯正が可能となる。これら編み目サイズと編み方の項目を編み機用CADワークステーション21に入力する。
以上の項目を入力すると、3次元データに基づく編成データが完成したことになり、この編成データに基づく制御コマンドが、編み機用CADワークステーション21からコンピュータ制御横編み機22へ送信される(S110)。あるいは、外部記憶メディアを介してコンピュータ制御横編み機22へ上記のような制御コマンドが入力される。その結果、コンピュータ制御横編み機22において編み糸が編成され、立体的な形状を持つ心臓形態矯正ネット1が編み上げられることになる。
糸の材質は生体適合性の高い材料を用いる。例えば、ポリエステル、ポリテトラフルオロエチレン、発泡ポリテトラフルオロエチレン(発泡PTFE、ePTFE)、ポリプロピレン、ポリ2フッ化エチレン(ヘキサフルオロプロピレン−フッ化ビニリデン)などが好適である。あるいは、耐疲労性、耐断線性を高めるためにより強度の優れた線維(例えば、芳香族ポリアミド繊維)を心材に用いた複合繊維材料であってもよい。糸の材料は、70デシテックス以上のものが好ましい。
こうして心臓形態矯正ネット1が編み上がったら、編み上がった製品を滅菌包装し(S120)、これにより製品が完成する。完成した製品は、直ちに発注元である基幹病院へ納品されることになる。
以上説明したように、上記心臓形態矯正ネット1は、心臓3の一部を内側に収容して、当該収容した部分を外側から包囲することにより、心臓3の過剰な拡張を規制することができる。しかも、上記心臓形態矯正ネット1の編み地は、心臓3の立体的な形状を患者毎に核磁気共鳴診断装置11(または、多列検出器型CT診断装置11’)によって撮影して得られた3次元データに基づく編成データを、コンピュータ制御横編み機22に対して与えることによって編成されたものである。
そのため、このように構成された心臓形態矯正ネット1によれば、編み地が心臓3の立体的な形状に合致する形態となるので、患者毎に心臓3の大きさや形状に個人差があっても、各患者にぴったりと適合する形態を持つものとなる。したがって、上述の特許文献1に記載の如き汎用の心臓形態矯正ネットとは異なり、手術中に患者の心臓3の大きさに合わせて不要部分を切除する必要がないので、その分だけ迅速に手術を実施でき、患者にかかる負担を軽減することができる。
また、手術中に外科医が縫縮の程度を判断しなくても、心臓形態矯正ネット1の形態をCADワークステーション20上で設計し、僧帽弁弁輪縫縮量の最適化や乳頭筋位置是正を行うことができる。具体的には、心臓形態矯正ネット1の装着により、図4(b)に示すように、僧帽弁弁輪の前後径を正常時の径A1に戻すことができ、また、乳頭筋の位置を正常時の位置B1に戻すことができる。したがって、別途人工心肺心停止下で人工弁輪を用いて心臓内面から僧帽弁弁輪を修復するような大がかりな手術を実施しなくてもよいので、患者の侵襲および医療コストの増大を抑制することができ、しかも、成果のばらつきを抑制することができる。
さらに、心臓3を脱転して逢着するようなことをしなくても、ぴったりと心臓に装着できるので、この点でも患者にかかる負担を軽減でき、人工心肺装置等にかかる手術コストも抑制することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の具体的な一実施形態に限定されず、この他にも種々の形態で実施することができる。以下、有用な別の実施形態について説明する。
例えば、上記実施形態においては、核磁気共鳴診断装置11(または、多列検出器型CT診断装置11’)、画像処理ワークステーション12、および心臓超音波検査装置14を基幹病院側に設置し、CADワークステーション20、編み機用CADワークステーション21、およびコンピュータ制御横編み機22をメーカー(製造工場)側に設置する例を示したが、どの機器を病院側に設置してどの機器をメーカー(製造工場)側に設置するかは任意である。
一例を挙げれば、核磁気共鳴診断装置11(または、多列検出器型CT診断装置11’)、画像処理ワークステーション12、心臓超音波検査装置14、およびCADワークステーション20を基幹病院側に設置し、編み機用CADワークステーション21、およびコンピュータ制御横編み機22をメーカー(製造工場)側に設置してもよい。このようにすれば、基幹病院側において最終的な3次元データが完成するので、メーカー(製造工場)側においては心臓外科医による高度な判断が不要となる。
ただし、この場合、個々の基幹病院側での作業負担が相応に増大するので、心臓表面データの抽出や補正値の設定が基幹病院側で容易に実施可能なシステムを構築して、少しでも個々の基幹病院側の負荷を軽減することが重要である。また、このようなシステムを採用することにより、個々の基幹病院側での作業負担が過大になるようであれば、先に説明した実施形態の如く、メーカー(製造工場)側においてある程度高度な判断ができる体制をとることが有益である。
なお、上記実施形態においては、特定メーカーのコンピュータ制御横編み機22や、特定メーカーのソフトウェアをいくつか例示したが、これらと同等な機能を持つものであれば、例示した特定メーカーの製品以外のものを利用しても、本発明を実施できるのはもちろんである。
(a)は、本発明の心臓形態矯正ネットの斜視図、(b)は、同心臓形態矯正ネットを心臓に装着した状態を示す斜視図。 本発明の心臓形態矯正ネットの製造設備を示すブロック図。 本発明の心臓形態矯正ネットの製造手順を示すフローチャート。 (a)は、僧帽弁閉鎖不全が発生した心臓の状態を示す説明図、(b)は、心臓形態矯正ネットにより、僧帽弁弁輪の前後径を最適化し、乳頭筋の位置を是正した状態を示す説明図
符号の説明
1・・・心臓形態矯正ネット、11・・・核磁気共鳴診断装置、11’・・・多列検出器型CT診断装置、12・・・画像処理ワークステーション、14・・・心臓超音波検査装置、20・・・CADワークステーション、21・・・編み機用CADワークステーション、22・・・コンピュータ制御横編み機。

Claims (6)

  1. 心臓の一部を内側に収容して、当該収容した部分を外側から包囲することにより、心臓の過剰な拡張を規制する心臓形態矯正ネットであって、
    3次元形状を表す編成データに基づいて編み糸を立体的な形状に編成可能な編み機に対し、前記編成データを与えることによって編成された編み地によって構成されており、
    前記編み地は、心臓の断層画像を患者毎に断層撮影装置によって撮影するとともに、心臓の拡張末期および収縮末期を特定して、特定された拡張末期および収縮末期それぞれに対応する断層画像データを抽出し、抽出された2次元の断層画像データから心臓の立体的な形状を表す3次元データを構築し、当該3次元データに対し、さらに患者毎の症例に応じて求められる補正値を加味することよって作成される前記編成データを、前記編み機に対して与えることによって編成されたものである
    ことを特徴とする心臓形態矯正ネット
  2. 前記編成データは、僧帽弁弁輪の前後径が正常時の径よりも拡大した径になっている場合、または、乳頭筋の位置が正常時の位置よりも外側ないし下方となる位置へ偏位している場合に、前記3次元データに対し、僧帽弁弁輪の前後径が正常時の径となり、かつ、乳頭筋の位置が正常時の位置となる前記補正値を加味したものとされる
    ことを特徴とする請求項1に記載の心臓形態矯正ネット。
  3. 前記編み地は、心基部を包囲する部分と、前記心基部と心尖部との間にある中間部を包囲する部分とを有する形態で、しかも、前記編み地を構成する編み糸のなす升目について、前記中間部に比べ収縮期と拡張期の大きさの差が小さい前記心基部を包囲する部分では、前記中間部を包囲する部分よりも小さい升目としてあり、前記心基部に比べ収縮期に大きく収縮する前記中間部を包囲する部分では、前記心基部を包囲する部分よりも大きい升目としてある
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の心臓形態矯正ネット。
  4. 前記編み糸が、ポリエステル、ポリテトラフルオロエチレン、発泡ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、およびポリ2フッ化エチレン(ヘキサフルオロプロピレン−フッ化ビニリデン)の中から選ばれるいずれか1種または2種以上によって構成されたものである
    ことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の医療器具。
  5. 心臓を撮影対象として、断層撮影装置によって複数の断層画像を撮影する第1の工程と、
    前記第1の工程において得られた各断層画像から、心臓の拡張末期および収縮末期それぞれに対応する断層画像を抽出するとともに、抽出した断層画像内にある心臓の輪郭を抽出する第2の工程と、
    前記第2の工程において抽出された前記輪郭に基づいて、心臓の立体的な形状を表す3次元データを作成する第3の工程と、
    3次元形状を表す編成データに基づいて編み糸を立体的な形状に編成可能な編み機に対し、前記第3の工程で作成された3次元データに基づく前記編成データを与えることにより、前記心臓に合致する形状を持つ編み地を編成する第4の工程と
    を備え
    前記第4の工程は、前記第3の工程で作成された3次元データに対し、さらに患者毎の症例に応じて求められる補正値を加味することよって作成される前記編成データを、前記編み機に対して与えることにより、前記編み地を編成する工程とされている
    ことを特徴とする心臓形態矯正ネットの製造方法。
  6. 前記第4の工程において、前記編成データは、僧帽弁弁輪の前後径が正常時の径よりも拡大した径になっている場合、または、乳頭筋の位置が正常時の位置よりも外側ないし下方となる位置へ偏位している場合に、前記3次元データに対し、僧帽弁弁輪の前後径が正常時の径となり、かつ、乳頭筋の位置が正常時の位置となる前記補正値を加味したものとされる
    ことを特徴とする請求項5に記載の心臓形態矯正ネットの製造方法。
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