JP4581193B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ機やスロットマシンなどに代表される遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般にパチンコ機は、その製品販売前に、設計値通りに動作するか否かを調べるため、パチンコ機を実際に動作させて各種の試験が行われる。この試験の中には、特別図柄の変動表示(動的表示)がどのように行われるかについての試験も含まれている。かかる試験作業を簡略化するために、特別図柄の変動表示に関する信号を、その図柄の変動表示を制御する表示用制御基板から試験機へ出力し、その信号を試験機へ入力して該試験を行うようにしている。かかる信号を試験機で分析することにより、特別図柄の変動表示が設計値通りに行われているか否かを調べることができる。
【0003】
試験機では、パチンコ機の表示用制御基板から出力される図柄の変動表示の信号を、ノイズなどの影響がある場合にも誤検出しないように入力する必要がある。そこで、試験機では、変動表示の信号を定期的にサンプリングし、そのサンプリングした値が一定期間同一値を示した場合に、はじめてその信号の入力を確定するようにしている。例えば、100μsの間隔で変動表示の信号をサンプリングし、そのサンプリングした値が10回連続で同一値を示した場合に、その信号の入力を確定するのである。このように構成すれば、同一信号が1ms以上継続して出力された場合に限り、試験機へ入力される信号が確定するので、試験機はノイズなどによる悪影響を除いて表示用制御基板から出力される変動表示の信号を入力することができる。
【0004】
変動表示の中でエラーが発生すると、表示用制御基板から試験機へエラー信号が出力される。試験機がこのエラー信号を入力すると、その回の変動表示には何らかエラーが生じたものと判断して、その変動表示のデータを試験の分析対象から除外する。このエラー信号は、変動表示毎に出力されるものであり、次の変動表示が開始されるタイミングで前の変動表示のエラー信号は解除される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した通り、試験機は、サンプリングした値が10回連続で同一値を示す場合に限り、その信号の入力を確定するので、表示用制御基板が、次の変動表示の開始時に前回の変動表示のエラー信号を解除しても、試験機では、そのエラー信号の解除を認識し切れず、エラーの発生していない次回の変動表示についてもエラーが発生したものと判断してしまうという問題点があった。
【0006】
本発明は上記例示した問題点を解決するためになされたものであり、識別情報の動的表示の状態を試験機に正しく認識させることができる遊技機を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために請求項1記載の遊技機は、識別情報を表示する表示手段と、遊技の制御を行う主制御手段と、その主制御手段から送信される制御用コマンドに基づいて前記表示手段により識別情報の動的表示を行わせる表示用制御手段とを備えており、前記表示用制御手段は、前記主制御手段から受信した制御用コマンドが適正であるか否かを判断するコマンドチェック手段と、そのコマンドチェック手段により前記受信した制御用コマンドが適正でないと判断された場合にエラー信号を出力するエラー信号出力手段と、前記受信した制御用コマンドに対応する識別情報の動的表示をその制御用コマンドの受信後実行する動的表示手段と、その動的表示手段による動的表示の状態を示す信号をその動的表示の実行から少なくとも所定時間以上遅延させて出力する信号出力遅延手段と、前記動的表示の終了後に開始される新たな動的表示を制御する制御用コマンドを前記主制御手段から受信した場合に、前記エラー信号出力手段によるエラー信号の出力をその新たな動的表示の開始以前に解除するエラー信号解除手段とをを備えている。
請求項2記載の遊技機は、請求項1記載の遊技機において、前記遊技機はパチンコ遊技機であることを特徴としている。
【0008】
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。本実施例では、遊技機の一例として弾球遊技機の一種であるパチンコ機、特に、第1種パチンコ遊技機を用いて説明する。なお、本発明を第3種パチンコ遊技機や他の遊技機に用いることは、当然に可能である。
【0010】
図1は、本実施例のパチンコ機Pの遊技盤の正面図である。遊技盤1の周囲には、打球が入賞することにより5個から15個の球が払い出される複数の入賞口2が設けられている。また、遊技盤1の中央には、複数種類の識別情報としての図柄などを表示する液晶(LCD)ディスプレイ3が設けられている。このLCDディスプレイ3の表示画面は横方向に3分割されており、3分割された各表示領域において、それぞれ右から左へ横方向にスクロールしながら図柄の変動表示(動的表示)が行われる。
【0011】
LCDディスプレイ3の下方には、図柄作動口(第1種始動口)4が設けられ、打球がこの図柄作動口4を通過することにより、前記したLCDディスプレイ3の変動表示が開始される。図柄作動口4の下方には、特定入賞口(大入賞口)5が設けられている。この特定入賞口5は、LCDディスプレイ3の変動後の表示結果が予め定められた図柄の組み合わせの1つと一致する場合に、大当たりとなって、打球が入賞しやすいように所定時間(例えば、30秒経過するまで、あるいは、打球が10個入賞するまで)開放される入賞口である。この特定入賞口5内には、Vゾーン5aが設けられており、特定入賞口5の開放中に、打球がVゾーン5a内を通過すると、継続権が成立して、特定入賞口5の閉鎖後、再度、その特定入賞口5が所定時間(又は、特定入賞口5に打球が所定個数入賞するまで)開放される。この特定入賞口5の開閉動作は、最高で16回(16ラウンド)繰り返し可能にされており、開閉動作の行われ得る状態が、いわゆる所定の遊技価値の付与された状態(特別遊技状態)である。
【0012】
図2は、かかるパチンコ機Pの電気的構成を示したブロック図である。パチンコ機Pの主制御基板Cには、演算装置であるMPU11と、そのMPU11により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM12と、各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM13とが搭載されている。図9及び図10に示すフローチャートのプログラムは、制御プログラムの一部としてROM12内に記憶されている。
【0013】
RAM13は、送信バッファ13aと、コマンドカウンタ13bとを備えている。送信バッファ13aは、LCDディスプレイ3の変動表示の制御のために、主制御基板Cから表示用制御基板Dへ送信される制御用コマンドを記憶するためのバッファである。制御用コマンドは2バイトで構成されるので、この送信バッファ13aも2バイトで構成される。送信バッファ13aへセット(書き込み)された制御用コマンドは、タイマ割込処理によって、1バイトずつ表示用制御基板Dへ送信される。
【0014】
コマンドカウンタ13bの説明の前に、図3を参照して、LCDディスプレイ3の9つの表示領域3a1〜3c3について説明する。図3は、LCDディスプレイ3の表示画面を9つの表示領域に分割した様子を示した図である。前記した通り、本実施例の変動表示は、横方向に3分割された3つの表示領域3a,3b,3cにおいて、それぞれ矢印A方向へ横方向にスクロールしながら行われる。この横方向に3分割された3つの表示領域3a,3b,3cを、縦方向に更に3分割して9つの表示領域3a1,・・・,3c3とし、その9つの表示領域3a1,・・・,3c3に対して、図3に示すように、それぞれ「図柄1〜図柄9」の9つの図柄番号32aが付されている。
【0015】
コマンドカウンタ13bは(図2参照)、制御用コマンドの一種である停止図柄指定コマンド32(図5参照)が指定するLCDディスプレイ3の表示領域3a1〜3c3を示すためのカウンタであり、「1〜10」の範囲で「1」ずつ更新される。コマンドカウンタ13bの値が「1〜9」の範囲内にある場合には、そのコマンドカウンタ13bの値に対応する図柄番号32a(図3参照)の表示領域3a1〜3c3が指定される。また、コマンドカウンタ13bの値が「10」である場合には、いずれの表示領域も指定されない。
【0016】
図2に示すように、これらMPU11、ROM12、RAM13は、バスライン14を介して互いに接続されており、バスライン14は、また、入出力ポート15にも接続されている。この入出力ポート15は表示用制御基板Dや他の入出力装置16と接続されている。主制御基板Cは、入出力ポート15を介して、表示用制御基板Dや他の入出力装置16へ各種コマンドを送信し、それら各装置を制御する。なお、主制御基板Cと表示用制御基板Dとの接続は、入力および出力が固定的な2つのバッファ(インバータゲート)17,28を介して行われている。よって、主制御基板Cと表示用制御基板Dとの間における制御用コマンドの送受信は、主制御基板Cから表示用制御基板Dへの一方向にのみ行われ、表示用制御基板Dから主制御基板Cへ制御用コマンド等を送信することはできない。
【0017】
表示用制御基板Dは、MPU21と、プログラムROM22と、ワークRAM23と、ビデオRAM24と、キャラクタROM25と、画像コントローラ26と、出力ポート27と、入出力ポート29とを備えている。入出力ポート29にはインバータゲート28の出力が接続される他、MPU21、プログラムROM22、ワークRAM23を接続するバスラインと、この表示用制御基板Dを試験機19と接続するための4つのコネクタ1〜4(20a〜20d)とが接続されている。試験機19及びコネクタ1〜4(20a〜20d)の詳細については、図8を参照して後述する。また、出力ポート27の入力には画像コントローラ26が接続され、その出力ポート27の出力にはLCDディスプレイ3が接続されている。
【0018】
表示用制御基板DのMPU21は、主制御基板Cから送信される制御用コマンドに基づいて、LCDディスプレイ3の(変動)表示を制御するためのものであり、プログラムROM22には、このMPU21により実行される各種の制御プログラムが記憶されている。図11及び図12に示すフローチャートのプログラムは、制御プログラムの一部としてプログラムROM22内に記憶されている。
【0019】
ワークRAM23は、MPU21による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグが記憶されるメモリであり、受信バッファ23aと、コマンド受信フラグ23bと、9つの停止図柄1〜9メモリ23c〜23kとを備えている。
【0020】
受信バッファ23aは、主制御基板Cから送信される制御用コマンドを受信するためのバッファである。制御用コマンドは2バイトで構成されるので、受信バッファ23aも同様に2バイトで構成される。コマンド受信フラグ23bは、2バイトの新たな制御用コマンドが受信バッファ23aへ記憶された場合にオンされるフラグである。コマンド受信フラグ23bがオンされていると、受信バッファ23aに記憶される制御用コマンドが読み出され、その読み出された制御用コマンドに基づいて、LCDディスプレイ3の変動表示の制御が行われる。一旦オンされたコマンド受信フラグ23bは、受信バッファ23aから制御用コマンドを読み出す際にオフされる。
【0021】
停止図柄1〜9メモリ23c〜23kは、制御用コマンドの一種である停止図柄指定コマンド32によって送信される停止図柄の図柄コード32b(図5参照)を記憶するためのメモリであり、LCDディスプレイ3の9つの表示領域3a1〜3c3(図3参照)に対応してそれぞれ1つ、合計9つの停止図柄1〜9メモリ23c〜23kが設けられている。なお、停止図柄1〜9メモリ23c〜23kの詳細については後述する。
【0022】
ビデオRAM24は、LCDディスプレイ3に表示される表示データが記憶されるメモリであり、このビデオRAM24の内容を書き換えることにより、LCDディスプレイ3の表示内容が変更される。即ち、各表示領域3a1〜3c3における図柄の変動表示は、ビデオRAM24の内容が書き換えられることにより行われる。キャラクタROM25は、LCDディスプレイ3に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するためのメモリである。画像コントローラ26は、MPU21、ビデオRAM24、出力ポート27のそれぞれのタイミングを調整して、データの読み書きを介在するとともに、ビデオRAM24に記憶される表示データをキャラクタROM25を参照して所定のタイミングでLCDディスプレイ3に表示させるものである。
【0023】
次に、図4から図7を参照して、変動表示の制御のために主制御基板Cから表示用制御基板Dへ送信される制御用コマンドについて説明する。制御用コマンドは、変動パターン指定コマンド31と、停止図柄指定コマンド32と、図柄停止コマンド33との3種類のコマンドによって構成される。なお、制御用コマンドは2バイトで構成されるので、その1バイト目と2バイト目のコマンドコードを区別するために、1バイト目のコマンドコードは最上位ビットがセットされ、2バイト目のコマンドコードは最上位ビットがリセットされている。
【0024】
図4は、変動パターン指定コマンド31のコマンドコードと、そのコマンド内容とを示した図である。変動パターン指定コマンド31は、変動表示を開始させると共に、変動表示の開始から終了までの一連の変動パターンを指定するためのコマンドである。1バイト目のコマンドコードは「C0H」または「C1H」とされており、図4に示すように合計56種類の変動パターンが用意されている。
【0025】
なお、変動パターン指定コマンド31によって指定される変動表示の制御は、その変動パターン指定コマンド31を受信した表示用制御基板Dによって行われるので、表示用制御基板Dの制御プログラムの内容を変更することにより、同一コードの変動パターン指定コマンド31に対する変動表示の内容を変更することができる。即ち、主制御基板Cの制御プログラムを変更することなく、表示用制御基板Dの制御プログラムを変更するだけで、変動表示の内容を変更することができるのである。
【0026】
図5(a)は、停止図柄指定コマンド32のコマンドコードと、そのコマンドコードによって指定される図柄番号32aとの対応関係を示した図である。前記した通り、各図柄番号32aには、図3に示す各表示領域3a1〜3c3がそれぞれ対応付けされている。また、図5(b)は、20種類の図柄コード32bと図柄名32cとの対応関係を示した図である。
【0027】
停止図柄指定コマンド32は、変動パターン指定コマンド31で指定された変動パターンの変動表示の終了時に、LCDディスプレイ3の各表示領域3a1〜3c3にそれぞれ停止表示される図柄を指定するためのコマンドである。停止図柄指定コマンド32は、変動パターン指定コマンド31が送信され変動表示が開始された後に、LCDディスプレイ3の9つの表示領域3a1〜3c3のそれぞれに対して、主制御基板Cから表示用制御基板Dへ送信される。
【0028】
この停止図柄指定コマンド32は、変動パターン指定コマンド31と同様に2バイトで構成されている。停止図柄指定コマンド32の1バイト目には、図柄1〜9の表示領域3a1〜3c3を指定するコマンドコードがセットされる。図5(a)に示すように、停止図柄指定コマンド32の1バイト目のコマンドコードが「90H」であれば図柄1の表示領域3a1が、「A0H」であれば図柄2の表示領域3b1が、・・・、「B2H」であれば図柄9の表示領域3c3が、それぞれ指定される。停止図柄指定コマンド32の2バイト目には、1バイト目のコマンドコードで指定した図柄1〜9の表示領域3a1〜3c3に停止表示される図柄の図柄コード32bがセットされる。即ち、図5(b)に示すように、停止表示される図柄が「タコ」である場合には「10H」が、「ハリセンボン」である場合には「11H」が、・・・、「サメ(2)」である場合には「23H」が、それぞれ停止図柄指定コマンド32の2バイト目のコードとしてセットされる。
【0029】
表示用制御基板Dは、停止図柄指定コマンド32を受信すると、実行中の変動パターンを考慮した上で、停止図柄指定コマンド32で指定された図柄コード32bの図柄で変動表示が終了するように、変動中の図柄を差し替える。この図柄の差し替えは、変動表示が高速変動されている場合に限って行われるので、遊技者に図柄の差し替えが行われたことを気づかれることがない。
【0030】
図5(b)に示すように、各図柄にはすべて異なった図柄コード32bが付与されている。特に、図柄名32c「サメ(1)」と「サメ(2)」とは、LCDディスプレイ3に全く同じ図柄として表示されるが、図5(b)に示すように、両図柄には「13H」と「23H」との異なった図柄コード32bが付与されている。同様に、図柄名32c「貝(1)」〜「貝(10)」も、LCDディスプレイ3に全く同じ図柄として表示されるが、図5(b)に示すように、「19H」〜「22H」の異なった図柄コード32bが付与されている。
【0031】
図6は、かかる上段・中段・下段の各段の仮想図柄リール41〜43の構成を模式的に示した図である。図6(a)には、LCDディスプレイ3の上段の表示領域3aで変動表示される上段の仮想図柄リール41の構成が模式的に図示されている。図6(a)に示すように、上段の仮想図柄リール41には、18種類の図柄が「貝(9)」,「カニ」,「貝(8)」,・・・,「タコ」の順に配列されており、最終の「タコ」の図柄の次には、先頭の図柄に戻って「貝(9)」,「カニ」,「貝(8)」,・・・の各図柄が配列される。上段の仮想図柄リール41は、かかる図柄の配列順に、LCDディスプレイ3の上段の表示領域3aで変動表示される。
【0032】
同様に、図6(c)には、LCDディスプレイ3の下段の表示領域3cで変動表示される下段の仮想図柄リール43の構成が模式的に図示されている。図6(c)に示すように、下段の仮想図柄リール43には、上段の仮想図柄リール41の配列と全く逆の配列で、18種類の図柄が「タコ」,「貝(1)」,「ハリセンボン」,・・・,「貝(9)」の順に配列されている。最終の「貝(9)」の図柄の次には、先頭の図柄に戻って「タコ」,「貝(1)」,「ハリセンボン」,・・・の各図柄が配列される。下段の仮想図柄リール43は、かかる図柄の配列順に、LCDディスプレイ3の下段の表示領域3cで変動表示される。
【0033】
図6(b)には、LCDディスプレイ3の中段の表示領域3bで変動表示される中段の仮想図柄リール42の構成が模式的に図示されている。図6(b)に示すように、中段の仮想図柄リール42には、下段の仮想図柄リール43の配列の最後尾に「サメ(2)」,「貝(10)」の2種類の図柄を加えた合計20種類の図柄が順に配列されている。上段および下段の仮想図柄リール41,43の場合と同様に、最終の「貝(10)」の図柄の次には、先頭の図柄に戻って「タコ」,「貝(1)」,「ハリセンボン」,・・・の各図柄が配列される。中段の仮想図柄リール42は、かかる図柄の配列順に、LCDディスプレイ3の中段の表示領域3bで変動表示される。
【0034】
図7は、図柄停止コマンド33のコマンドコードと、そのコマンド内容とを示した図である。図柄停止コマンド33は、指定した図柄番号32aの表示領域3a1〜3c3で変動表示されている図柄を停止表示(確定)させるためのコマンドである。表示用制御基板Dが図柄停止コマンド33を受信すると、その図柄停止コマンド33によって指定される表示領域3a1〜3c3に停止図柄指定コマンド32によって既に指定されている停止図柄が停止表示され、その表示領域3a1〜3c3の図柄が確定する。即ち、図柄停止コマンド33で指定された表示領域3a1〜3c3の変動表示が終了する。図柄停止コマンド33によって、9つすべての表示領域3a1〜3c3の図柄が確定すると、変動パターン指定コマンド31によって開始された一連の変動表示が終了する。
【0035】
表示用制御基板Dは、変動パターン指定コマンド31と停止図柄指定コマンド32との内容を考慮しつつ、変動表示終了のタイミングで停止図柄指定コマンド32によって指定された図柄が該当する表示領域3a1〜3c3に表示されるように、変動表示の高速変動中に予め図柄の差し替えを行っている。しかも、主制御基板Cは、変動パターン指定コマンド31で指定した変動表示の変動パターンが終了するタイミングを見計らって、図柄停止コマンド33を表示用制御基板Dへ送信するように制御している。よって、図柄停止コマンド33による図柄の停止表示(確定)は、遊技者に違和感を与えることなく、スムースに行われる。
【0036】
なお、主制御基板Cからの図柄停止コマンド33の送信タイミングが速まった結果、変動パターン指定コマンド31で指定した変動パターンの終了前であるにも拘わらず、表示用制御基板Dが図柄停止コマンド33を受信した場合には、表示用制御基板Dは、変動パターンの終了前であっても、既に停止図柄指定コマンド32で指定されている停止図柄を該当する表示領域3a1〜3c3の中央に停止表示し、その表示領域3a1〜3c3の図柄を確定する。
【0037】
図柄停止コマンド33には、9つの表示領域3a1〜3c3の図柄を個別に確定させる9種類のコマンドと、9つの表示領域3a1〜3c3の図柄をすべて一度に確定させる1種類のコマンドと、上段・中段・下段の3段に分かれた3つの表示領域3a,3b,3cの図柄を各段毎に個別に確定させる3種類のコマンドとがあり、合計13種類のコマンドが用意されている。このうち、スクロールの単位となる上段・中段・下段の各段毎に、3つずつの図柄を一度に確定させる図柄停止コマンド33((1)「80H,0BH」,(2)「80H,0CH」,(3)「80H,0DH」)を用いれば、制御によってLCDディスプレイ3の表示上に表される仮想図柄リール41〜43のスクロールを、実際の図柄リールのスクロールと同じように行わせるができ、遊技者の興趣を一層向上させることができる。
【0038】
次に、図8を参照して、表示用制御基板Dを試験機19と接続するための4つのコネクタ1〜4(20a〜20d)について説明する。まず、試験機19(図2参照)について説明する。試験機19は、パチンコ機Pの生産販売前に、パチンコ機Pが設計値通りに動作するか否かを調べるためのものである。試験機19は、表示用制御基板Dに接続されて、LCDディスプレイ3で行われる特別図柄の変動表示を試験するほか、主制御基板Cにも接続されて、打球の入賞確率や大当たりの発生確率などをも試験する。試験機19では、ノイズなどの影響があっても入力信号を誤って検出しないように、入力信号の確定を次のように行っている。即ち、100μs毎に各入力信号をサンプリングし、その入力信号が10回連続して同一値を示した場合に、はじめてその入力信号を確定するようにしている。なお、当然のことながら、試験機による入力信号のサンプリング間隔および入力信号を確定させるまでのサンプリング回数は、本実施例に何ら限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
【0039】
表示用制御基板Dは、特別図柄の変動表示の試験のために、4つのコネクタ1〜4(20a〜20d)を介して、この試験機19と接続される。図8は、その4つのコネクタ1〜4(20a〜20d)の各ピンから出力される信号を示した図である。図8に示すように、4つのコネクタ1〜4(20a〜20d)から出力される信号は、コネクタ毎に類別されている。
【0040】
具体的には、コネクタ1(20a)からは、図柄変動中信号(ピン番号1)51、図柄確定信号(ピン番号5)52、図柄表示装置エラー信号(ピン番号9)53、図柄1〜16の変動中信号(ピン番号17〜32)54といった、図柄の変動表示のタイミングに関する信号が出力される。なお、本実施例では、図3に示すように、図柄1(3a1)〜図柄9(3c3)のみが使用されるので、図柄10〜16の変動中信号(ピン番号26〜32)は未使用となっている。
【0041】
これに対し、コネクタ2〜4(20b〜20d)からは、変動表示の終了時に確定した図柄を示す図柄データ55がそれぞれ出力される。1の図柄は、6ビットの図柄データと2ビットの図柄色データとの合計8ビット(1バイト)の図柄データで表される。よって、コネクタ2(20b)からは図柄1(3a1)〜図柄4(3a2)の4図柄分の図柄データ55が出力され、コネクタ3(20c)からは図柄5(3b2)〜図柄8(3b3)の4図柄分の図柄データ55が出力され、更にコネクタ4(20d)からは図柄9(3c3)〜図柄12の4図柄分の図柄データ55が出力される。なお、前記した通り、図柄10〜図柄12の各データは、本実施例では未使用となっている。
【0042】
このように、4つのコネクタ1〜4(20a〜20d)から出力される信号はコネクタ毎に類別されているので、試験の際に、必ずしも常にすべてのコネクタ20a〜20dを接続する必要がない。言い替えれば、必要なコネクタ20a〜20dのみを接続して試験を行うことができるので、無駄なコネクタの接続を省略して試験の作業効率を向上することができるのである。
【0043】
なお、各コネクタ1〜4(20a〜20d)の信号線の配列は、必ずしも図8の例に限られるものではない。即ち、出力される信号がコネクタ毎に類別されたものであれば、その配列は種々に変更することができるのである。
【0044】
次に、上記のように構成されたパチンコ機Pで実行される各処理を、図9から図12のフローチャートを参照して説明する。図9は、パチンコ機Pの主制御基板Cにおいて、4ms毎に実行されるリセット割込処理のフローチャートである。パチンコ機Pの主な制御は、このリセット割込処理によって実行される。
【0045】
リセット割込処理では、まず、スタックポインタを設定し(S1)、RAM13の所定エリアに書き込まれているパターンのチェックを行う(S2)。チェックの結果、所定エリアに所定のパターンが書き込まれていれば、RAM13に異常はなく正常であるので(S2:正常)、処理をS3へ移行する。一方、S2のチェックの結果、所定エリアに所定のパターンが書き込まれていなければ、電源投入後最初に実行されたリセット割込処理であるか、或いは、RAM13に異常があるので(S2:異常)、この場合には処理をS21へ移行して、一旦、RAM13の内容をクリアした後、RAM13内へ初期値を書き込んで(S21)、次のリセット割込処理の発生を待機する。なお、このS21の処理でRAM13に書き込まれる初期値の中には、S2の処理でチェックされる所定のパターンが含まれている。
【0046】
S3の処理ではタイマ割込の設定を行う(S3)。ここで設定されるタイマ割込としては、LCDディスプレイ3の変動表示を制御する制御用コマンドを表示用制御基板Dへ送信するためのストローブ信号を発生させるタイマ割込などがある。タイマ割込の設定後は、各割込を許可状態とする(S4)。割込の許可後は、特別図柄変動処理(S15)や、表示データ作成処理(S17)、ランプ・情報処理(S18)などにより、前回のリセット割込処理において更新された出力データを一度に各ポートへ出力するポート出力処理を実行する(S5)。
【0047】
更に、大当たりを決定するための乱数カウンタの値を「+1」更新する乱数更新処理(S6)を実行し、記憶タイマ減算処理を実行する(S7)。記憶タイマ減算処理は、大当たり判定の保留球が所定数以上あり、且つ、LCDディスプレイ3において図柄の変動表示中である場合に、図柄の変動表示の時間短縮を行うものである。
【0048】
スイッチ読込処理(S8)は、各スイッチの値を読み込んで、遊技領域1へ打ち込まれた打球の入賞口2や大入賞口5(Vゾーン5aを含む)への入賞、図柄作動口4の通過、更には賞球や貸球を検出するための処理である。カウント異常監視処理(S9)は、S8のスイッチ読込処理によって読み込まれたスイッチデータに異常があるか否かを監視するための処理である。例えば、大入賞口5が開放され、打球のVゾーン5aの通過を検出するVカウントスイッチで打球が検出されたにも拘わらず、Vゾーン5a以外の大入賞口5への入賞を検出する10カウントスイッチで1球の打球も検出できない場合には、10カウントスイッチが抜き取られるなどして、10カウントスイッチに何らかの異常が発生している。また、賞球を払い出すモータを駆動したにも拘わらず、1球の賞球も払い出されない場合には、賞球の払出装置に何らかの異常が発生している。このようにカウント異常監視処理(S9)では、スイッチ読込処理(S8)によって読み込まれたスイッチデータに基づいて、上記のような異常の有無を監視している。
【0049】
図柄カウンタ更新処理(S10)では、LCDディスプレイ3で行われる変動表示の結果、停止表示される図柄を決定するためのカウンタの更新処理が行われる。また、図柄チェック処理(S11)では、図柄カウンタ更新処理(S10)で更新されたカウンタの値に基づいて、特別図柄変動処理(S15)で使用される大当たり図柄や、はずれ図柄、更にはリーチ図柄などが決定される。
【0050】
S3からS11までの処理において、エラーが発生していなければ(S12:正常)、普通図柄変動処理(S13)によって、7セグメントLED(図示せず)の変動表示を行うと共に、その変動表示の結果、当たりが発生した場合には普通電動役物(図示せず)を所定時間開放する当たり処理を実行する。その後、状態フラグをチェックし(S14)、LCDディスプレイ3において図柄の変動開始または変動表示中であれば(S14:図柄変動中)、特別図柄変動処理(S15)によって、打球が図柄作動口4を通過するタイミングで読み取った乱数カウンタの値に基づいて、大当たりか否かの判定が行われると共に、LCDディスプレイ3において図柄の変動処理を実行する。一方、状態フラグをチェックした結果、大当たり中であれば(S14:大当り中)、大入賞口5を開放するなどの大当たり処理(S16)を実行する。
【0051】
更に、状態フラグをチェックした結果、図柄の変動中でも大当たり中でもなければ(S14:その他)、S15及びS16の処理をスキップして、S17の表示データ作成処理へ移行する。なお、S12の処理において、エラーが確認された場合には(S12:エラー)、S13〜S16の各処理をスキップして、S17の表示データ作成処理へ移行する。
【0052】
表示データ作成処理(S17)では、図柄の変動表示以外にLCDディスプレイ3に表示されるデモデータや、7セグメントLEDの表示データなどが作成され、ランプ・情報処理(S18)では、保留球のランプデータをはじめ、各種のランプデータが作成される。効果音処理(S19)では、遊技の状況に応じた効果音データが作成される。なお、これらの表示データおよび効果音データは、前記したポート出力処理(S5)やタイマ割込処理によって各装置へ出力される。
【0053】
効果音処理(S19)の終了後は、次のリセット割込処理が発生するまでの残余時間の間、S10と同一の処理である図柄カウンタ更新処理(S20)が繰り返し実行される。S1〜S19の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するので、次のリセット割込処理が発生するまでの残余時間は、一定の時間ではない。よって、かかる残余時間を使用して図柄カウンタ更新処理(S20)を繰り返し実行することにより、停止図柄をランダムに変更することができる。
【0054】
図10は、図9におけるリセット割込処理の特別図柄変動処理(S15)内で実行されるコマンド設定処理を示したフローチャートである。このコマンド設定処理は、LCDディスプレイ3の変動表示を制御する制御用コマンドである変動パターン指定コマンド31、停止図柄指定コマンド32、図柄停止コマンド33を、主制御基板Cから表示用制御基板Dへ送信するために、各コマンド31〜33を送信バッファ13aへ書き込む(セットする)ための処理である。
【0055】
コマンド設定処理では、まず、変動表示の状態が状態フラグによってチェックされる(S31)。チェックの結果、変動表示の開始であれば(S31:変動開始)、変動パターン指定コマンド31を送信バッファ13aへ書き込み(S32)、コマンドカウンタ13bの値を「1」として(S33)、この処理を終了する。送信バッファ13aへ書き込まれた変動パターン指定コマンド31は、前記した通り、S3の処理で設定されるタイマ割込処理によって、1バイトずつ表示用制御基板Dへ送信される。
【0056】
S31の処理において、状態フラグをチェックした結果、図柄の変動表示中であれば(S31:変動表示中)、コマンドカウンタ13bの値が「9」以下であるか否かを調べる(S34)。コマンドカウンタ13bの値が「9」以下であれば(S34:Yes)、そのコマンドカウンタ13bの値に対応する停止図柄指定コマンド32の1バイト目を送信バッファ13aの上位バイトへ書き込む(S35)。図5(a)に示す対応関係に基づいて、例えば、コマンドカウンタ13bの値が「1」であれば「90H」が、コマンドカウンタ13bの値が「2」であれば「A0H」が、・・・、コマンドカウンタ13bの値が「9」であれば「B2H」が、それぞれ送信バッファ13aの上位バイトへ書き込まれる。
【0057】
更に、コマンドカウンタ13bの値に対応する停止図柄の図柄コード32bを送信バッファ13aの下位バイトへ書き込む(S36)。例えば、コマンドカウンタ13bの値が「1」であれば図柄1(3a1)の表示領域に停止表示される図柄の図柄コード32bが、コマンドカウンタ13bの値が「2」であれば図柄2(3b1)の表示領域に停止表示される図柄の図柄コード32bが、・・・、コマンドカウンタ13bの値が「9」であれば図柄9(3c3)の表示領域に停止表示される図柄の図柄コード32bが、それぞれ図5(b)に示す対応関係に基づいて、送信バッファ13aの下位バイトへ書き込まれる。ここで、停止図柄として「タコ」の図柄が指定される場合には「10H」の図柄コード32bが、「ハリセンボン」の図柄が指定される場合には「11H」の図柄コード32bが、・・・、「サメ(2)」の図柄が指定される場合には「23H」の図柄コード32bが、それぞれ送信バッファ13aの下位バイトへ書き込まれる。
【0058】
S35およびS36の処理によって、2バイトの停止図柄指定コマンド32を送信バッファ13aへ書き込んだ後は、コマンドカウンタ13bの値を「1」加算して(S37)、この処理を終了する。なお、送信バッファ13aへ書き込まれた停止図柄指定コマンド32は、変動パターン指定コマンド31の場合と同様に、S3の処理で設定されるタイマ割込処理によって、1バイトずつ表示用制御基板Dへ送信される。
【0059】
一方、コマンドカウンタ13bの値が「10」以上であれば(S34:No)、9つ全ての表示領域3a1〜3c3について停止図柄指定コマンド32を送信したということである。よって、かかる場合には、S35からS37の各処理をスキップして、この処理を終了する。
【0060】
S31の処理において、状態フラグをチェックした結果、変動表示の終了のタイミングであれば(S31:変動表示終了)、9つの表示領域3a1〜3c3の全図柄を一度に停止表示(確定)させる図柄停止コマンド33(80H,0AH(図7参照))を送信バッファ13aへ書き込み(S38)、この処理を終了する。送信バッファ13aへ書き込まれた図柄停止コマンド33は、変動パターン指定コマンド31の場合と同様に、S3の処理で設定されるタイマ割込処理により、1バイトずつ表示用制御基板Dへ送信される。この図柄停止コマンド33が表示用制御基板Dへ送信されることにより、変動パターン指定コマンド31によって開始された一連の変動表示が終了する。
【0061】
なお、図柄停止コマンド33による図柄の停止表示(確定)は、必ずしも、9つすべての図柄を一度に確定させる必要はなく、例えば、9つの図柄をそれぞれ別々に確定させたり、或いは、スクロールが行われる単位、即ち、上段の図柄、中段の図柄、下段の図柄の各単位毎に図柄を確定させるようにしても良いのである。前者の場合には、図7に示すように「80H,01H」〜「80H,09H」の図柄停止コマンド33が使用され、後者の場合には「80H,0BH」〜「80H,0DH」の図柄停止コマンド33が使用される。
【0062】
図11は、表示用制御基板Dの受信割込処理で実行されるコマンド受信処理のフローチャートである。このコマンド受信処理は、主制御基板Cから表示用制御基板Dへ制御用コマンドが送信されると実行される。まず、主制御基板Cから送信され表示用制御基板Dで受信した制御用コマンドを受信バッファ23aへ書き込み(S41)、更に、コマンド受信フラグ23bをオンして(S42)、新たな制御用コマンドが受信バッファ23aに記憶されていることを示して、この処理を終了する。
【0063】
図12は、表示用制御基板Dのメイン処理の中で実行される変動表示処理のフローチャートである。変動表示処理では、主制御基板Cから受信した制御用コマンドに基づいて、変動表示の制御が行われると共に、その変動表示に関する信号が変動表示に合わせて試験機19へ出力される。
【0064】
変動表示処理では、まず、コマンド受信フラグ23bがオンされているか否かを確認する(S51)。コマンド受信フラグ23bがオンされていれば(S51:Yes)、これをオフした後に(S52)、コマンドエラーチェック処理(S53)を実行する。コマンドエラーチェック処理(S53)では、受信バッファ23aに記憶される2バイトの制御用コマンドが適正であるか否かが判断される。具体的には、(1)コマンド順番エラー、(2)範囲外コマンドエラー、(3)停止図柄指定コマンド組合せエラー等がチェックされる。
【0065】
なお、制御用コマンドのエラーには、所定時間内に所定の制御用コマンドを受信できない場合に発生するタイムエラーもあるが、このタイムエラーのチェックは、制御用コマンドの受信とは無関係に行う必要があるので、コマンドエラーチェック処理(S53)ではチェックせず、後述するS78の処理でチェックされる。
【0066】
コマンド順番エラーは、制御用コマンドの受信の順番に誤りが生じた場合に発生する。制御用コマンドは、本来、変動パターン指定コマンド31、9つの停止図柄指定コマンド32、図柄停止コマンド33の順に、表示用制御基板Dで受信されるが、受信すべき制御用コマンドが1つでも欠けると、結果として、表示用制御基板Dが受信する制御用コマンドの順番に誤りが生じ、コマンド順番エラーが発生する。
【0067】
コマンド範囲外エラーは、2バイト目(下位バイト)の制御用コマンドが本来取り得る範囲外の値であった場合に発生するエラーである。例えば、図4に示すように、1バイト目のデータが変動パターン指定コマンド31を示す「C0H」又は「C1H」である場合に、2バイト目のデータが変動パターン指定コマンド31の正常値である「10H」〜「2BH」以外の「00H」〜「09H」又は「2CH」〜「FFH」であると、変動パターン指定コマンド31のコマンド範囲外エラーの発生と判断する。同様に、図5(a)及び(b)に示すように、1バイト目のデータが停止図柄指定コマンド32を示す「90H」、「A0H」、・・・、「B2H」である場合に、2バイト目のデータが正常値である「10H」〜「23H」以外の「00H」〜「09H」又は「24H」〜「FFH」であると、停止図柄指定コマンド32のコマンド範囲外エラーの発生と判断する。更に、図7に示すように、1バイト目のデータが図柄停止コマンド33を示す「80H」である場合に、2バイト目のデータが正常値である「01H」〜「0DH」以外の「00H」又は「0EH」〜「FFH」であると、図柄停止コマンド33のコマンド範囲外エラーの発生と判断する。
【0068】
停止図柄指定コマンド組合せエラーは、LCDディスプレイ3の9つの表示領域3a1〜3c3(図3参照)に停止(確定)表示される図柄の組合せが、本来あり得るはずのない組合せである場合に発生するエラーである。図柄の変動表示は、図6(a)〜(c)に示す仮想図柄リール41〜43に基づいて行われるので、その仮想図柄リール41〜43の組合せと異なる組合せが停止図柄指定コマンド32によって指定された場合に、停止図柄指定コマンド組合せエラーが発生する。
【0069】
コマンドエラーチェック処理(S53)の後は、受信バッファ23aの上位バイトに記憶されているデータにより制御用コマンドの種類を確認する(S54)。受信バッファ23aに記憶される制御用コマンドの上位バイトが「C0H」または「C1H」であれば、その制御用コマンドは変動パターン指定コマンド31である。よって、かかる場合には(S54:変動パターン指定コマンド)、まず、S53のコマンドエラーチェック処理でエラーの発生が確認されたか否かを判断し(S55)、エラーの発生が確認されていなければ(S55:No)、図柄表示装置エラー信号53をオフすると共に(S56)、各図柄変動中信号51,54をオフして(S57)、処理をS60へ移行する。これにより、試験機19へ出力される前回の変動表示の信号をクリアした上で、次回の変動表示を開始することができる。
【0070】
一方、S53のコマンドエラーチェック処理でエラーの発生が確認されていれば(S55:Yes)、試験機19へエラーの発生を報せるべく、図柄表示装置エラー信号53をオンする(S58)。そして、受信した変動パターン指定コマンド31が正常であるか否かを確認し(S59)、正常でなければ(S59:No)、変動表示を開始させることができないので、S60〜S63の各処理をスキップして、処理をS80へ移行する。
【0071】
S53のコマンドエラーチェック処理でエラーの発生が確認されても、受信した変動パターン指定コマンド31が正常であれば(S59:Yes)、S60〜S63の各処理を実行して変動表示を開始する。コマンドエラーチェック処理(S53)でエラーの発生が確認されたにも拘わらず、変動パターン指定コマンド31が正常である場合とは、変動パターン指定コマンド31を連続して受信した場合のコマンド順番エラーや、図柄停止コマンド33が欠落したために、停止図柄指定コマンド32の次に変動パターン指定コマンド31を受信した場合のコマンド順番エラーなどがある。後者の場合、S78の処理において、タイムエラーの発生が既に確認されていれば、変動パターン指定コマンド31の受信時にコマンドエラーチェック処理(S53)でエラーが発生することはない。
【0072】
S60〜S63の各処理では、まず、全ての停止図柄1〜9メモリ23c〜23kの内容を0クリアした上で(S60)、変動パターン指定コマンド31に応じた変動表示をLCDディスプレイ3上で開始する(S61)。その後、1msのウエイトをした後(S62)、各図柄変動中信号51,54をオンする(S63)。このように、S56の処理で図柄表示装置エラー信号53がオフされた後、試験機19の入力信号の確定時間(100μs毎に10回サンプリング)である1ms以上が経過してはじめて、各図柄変動中信号51,54が試験機19へ出力される。よって、前回の変動表示でエラーが発生していても、そのエラーが試験機19の中で完全に解除された後に次回の変動表示の各図柄変動中信号51,54が試験機19へ出力されるので、試験機19が前回の変動表示のエラーを次回の変動表示のエラーとして誤って認識してしまうことはない。なお、1msのウエイトは、必ずしも1msに限られるものではなく、1ms以上であれば、1.1msであっても1.2msであっても、或いはそれ以上であっても良いのである。
【0073】
S54の処理において、受信バッファ23aに記憶される制御用コマンドの上位バイトが「90H〜92H」,「A0H〜A2H」または「B0H〜B2H」のいずれかであれば、その制御用コマンドは停止図柄指定コマンド32である。よって、かかる場合には(S54:停止図柄指定コマンド)、S53のコマンドエラーチェック処理でエラーの発生が確認されたか否かを判断し(S64)、エラーの発生が確認されれば(S64:Yes)、試験機19へエラーの発生を報せるべく、図柄表示装置エラー信号53をオンする(S65)。更に、受信した停止図柄指定コマンド32が正常であるか否かを確認し(S66)、正常でなければ(S66:No)、S67及びS68の各処理をスキップして、処理をS80へ移行する。
【0074】
S53のコマンドエラーチェック処理でエラーの発生が確認されていない場合(S64:No)、および、S53のコマンドエラーチェック処理でエラーの発生が確認されても(S64:Yes)、受信した停止図柄指定コマンド32が正常であれば(S66:Yes)、処理をS67へ移行する。
【0075】
S67の処理では、停止図柄指定コマンド32の2バイト目のコマンドである図柄コード32bを対応する停止図柄1〜9メモリ23c〜23kへ書き込む(S67)。図5(a)(b)に示すように、例えば、受信バッファ23aに記憶される停止図柄指定コマンド32が「90H,14H」であれば、「90H」に対応する停止図柄1メモリ23cに、「14H(エビの図柄)」の図柄コード32bが書き込まれる。また、受信バッファ23aに記憶される停止図柄指定コマンド32が「B2H,21H」であれば、「B2H」に対応する停止図柄9メモリ23kに、「21H(貝の図柄)」の図柄コード32bが書き込まれる。
【0076】
その後は、LCDディスプレイ3上で高速に変動されている変動中の図柄を、変動パターンとその変動パターンの進行状況とを考慮して、停止図柄1〜9メモリ23c〜23kに記憶される図柄コード32bの図柄で変動表示が終了するように、変動中の図柄の差し替えを行う(S68)。例えば、停止図柄1メモリ23cに「14H」が記憶されている場合には、図柄1の表示領域3a1の変動表示が「14H」の図柄コード32bである「エビ」の図柄で終了するように、図柄の差し替えが行われる。また、停止図柄9メモリ23kに「21H」が記憶されている場合には、図柄9の表示領域3c3の変動表示が「21H」の図柄コード32bである「貝」の図柄で終了するように、図柄の差し替えが行われる。
【0077】
なお、コマンドエラーチェック処理(S53)でエラーの発生が確認されたにも拘わらず、停止図柄指定コマンド32が正常である場合とは、連続して同じ図柄番号の停止図柄指定コマンド32を受信した場合のコマンド順番エラーや、変動パターン指定コマンド31が欠落したために、図柄停止コマンド33の次に停止図柄指定コマンド32を受信した場合のコマンド順番エラーなどがある。これらの場合にも、停止図柄指定コマンド32が正常であれば、上記の通りS67の処理によって対応する停止図柄1〜9メモリ23c〜23kへ、停止図柄指定コマンド32で指定された図柄コード32bが書き込まれるので、変動表示の終了時に正しい図柄データ55を試験機19へ出力することができる。
【0078】
S54の処理において、受信バッファ23aに記憶される制御用コマンドの上位バイトが「80H」であれば、その制御用コマンドは図柄停止コマンド33である。よって、かかる場合には(S54:図柄停止コマンド)、S53のコマンドエラーチェック処理でエラーの発生が確認されたか否かを判断し(S69)、エラーの発生が確認されれば(S69:Yes)、試験機19へエラーの発生を報せるべく、図柄表示装置エラー信号53をオンする(S70)。更に、受信した図柄停止コマンド33が正常であるか否かを確認し(S71)、正常でなければ(S71:No)、S72〜S77の各処理をスキップして、処理をS80へ移行する。
【0079】
S53のコマンドエラーチェック処理でエラーの発生が確認されていない場合(S69:No)、および、S53のコマンドエラーチェック処理でエラーの発生が確認されても(S69:Yes)、受信した図柄停止コマンド33が正常であれば(S71:Yes)、処理をS72へ移行して、図柄停止コマンド33で指定される図柄の停止表示を行う。
【0080】
なお、コマンドエラーチェック処理(S53)でエラーの発生が確認されたにも拘わらず、図柄停止コマンド33が正常である場合とは、既に停止している図柄に対して図柄停止コマンド33を受信した場合のコマンド順番エラーや、変動パターン指定コマンド31により指定された変動表示の終了タイミングの到来前70ms以前に図柄停止コマンド33を受信した場合のエラー等がある。後者の場合、エラーであっても、図柄停止コマンド33で指定された図柄を停止表示する必要があるので、図柄停止コマンド33が正常である場合にはS72以降の処理を実行するのである。
【0081】
S72の処理では、図柄停止コマンド33で指定された図柄番号32aの表示領域3a1〜3c3の図柄を確定し(S72)、その表示領域3a1〜3c3へ該当する図柄を停止表示する。例えば、「80H,0AH」の図柄停止コマンド33が受信バッファ23aに記憶されていれば、9つすべての表示領域3a1〜3c3の図柄を一度に停止表示して確定する。また、「80H,0CH」の図柄停止コマンド33が受信バッファ23aに記憶されていれば、中段の表示領域3bに表示される3つの図柄2,5,8を一度に停止表示して確定する。
【0082】
図柄の確定後、1msウエイトした後で(S73)、試験機19へ図柄の停止を報せるべく、停止した図柄に対応する図柄変動中信号54をオフする(S74)。すべての図柄の変動表示が終了していなければ(S75:No)、S76及びS77の処理をスキップして、処理をS80へ移行する。一方、すべての図柄の変動表示が終了すれば(すべての図柄が確定すれば)(S75:Yes)、試験機19へすべての図柄の確定を報せるべく、図柄変動中信号51をオフすると共に(S76)、図柄確定信号52をオンする(S77)。その後は、処理をS80へ移行する。なお、オンされた図柄確定信号52は、S80の各処理によって、オン後100ms経過時にオフされる。
【0083】
S54の処理において、受信バッファ23aに記憶される制御用コマンドの上位バイトが「80H」,「90H〜92H」,「A0H〜A2H」,「B0H〜B2H」,「C0H」または「C1H」のいずれでもない場合には、その制御用コマンドは不定義コマンドである。よって、かかる場合には(S54:不定義コマンド)、試験機19へエラーの発生を報せるべく、図柄表示装置エラー信号53をオンし(S79)、その後、処理をS80へ移行する。
【0084】
S51の処理において、コマンド受信フラグ23bがオンされていなければ(S51:No)、新たな制御用コマンドは受信されていないので、処理をS78へ移行してタイムエラーが発生しているか否かを調べる。タイムエラーとは、所定時間内に所定の制御用コマンドを受信できない場合に発生するエラーである。例えば、変動パターン指定コマンド31の受信後70ms以内に停止図柄指定コマンド31を受信できない場合や、図柄1から図柄9までの停止図柄指定コマンド32を70ms以内に受信できない場合、或いは、変動パターン指定コマンド31により指定された変動表示の終了タイミングの到来後70msが経過しても図柄停止コマンド33を受信できない場合などに発生する。これらのタイムエラーは、制御用コマンドの非受信時に発生するので、コマンド受信フラグがオフの場合に(S51:No)、チェックされる。
【0085】
チェックの結果、タイムエラーが発生していれば(S78:Yes)、そのエラーの発生を試験機19へ報せるべく、図柄表示装置エラー信号53をオンして(S79)、処理をS80へ移行する。一方、タイムエラーが発生していなければ(S78:No)、S79の処理をスキップして、処理をS80へ移行する。S80の処理では、その状態における変動表示の各処理が実行され、その後、この変動表示処理が終了する。
【0086】
次に、図13から図17のタイミングチャートを参照して、上述の説明に基づく変動表示のタイミングについて説明する。なお、括弧内に示す番号は、変動表示処理(図12)のステップ番号に対応している。
【0087】
まず、図13を参照して、制御用コマンド正常受信時のタイミングについて説明する。表示用制御基板Dは、変動パターン指定コマンド31を受信すると、各図柄変動中信号51,54及び図柄表示装置エラー信号53をオフし(S56,S57)、変動表示を開始する(S61)。変動表示の開始から1msウエイトした後で(S62)、各図柄変動中信号51,54をオンして(S63)、図柄の変動開始を1ms遅延して試験機19へ報せる。
【0088】
図柄の変動表示中に、図柄1〜9に対応する9つの停止図柄指定コマンド32を受信し、その後、図柄停止コマンド33を受信する。本実施例では、全図柄を一度に停止表示させる「80H,0AH」の図柄停止コマンド33が使用されるので、その図柄停止コマンド33の受信後直ちに、すべての図柄を停止表示して確定する(S72)。その図柄の確定後、1msウエイトした後で(S73)、図柄変動中信号51,54をオフすると共に(S74,S76)、図柄確定信号52を100msの間オンする(S77)。これにより、図柄の変動終了(確定)を1ms遅延して試験機19へ報せる。
【0089】
このように、図柄の変動表示は制御用コマンドの受信後直ちに行われるので、設計値通りのタイミングで図柄の変動表示を実行することができる(図14〜図17の場合についても同様)。なお、図13では、試験機19へ出力される各信号51〜55と共に、図柄が変動中であるか否かを示す「図柄の変動状態50」を併せて図示している。この「図柄の変動状態50」がハイ(オン)である場合には図柄は変動中であり、「図柄の変動状態50」がロウ(オフ)である場合には図柄は停止中である(図14〜図17についても同様)。
【0090】
次に、図14を参照して、停止図柄指定コマンド欠落時のタイミングについて説明する。図13の場合と同様に、変動パターン指定コマンド31の受信後直ちに変動表示を開始し(S61)、その1ms後に(S62)、各図柄変動中信号51,54をオンして(S63)、図柄の変動開始を1ms遅延して試験機19へ報せる。
【0091】
この図柄の変動表示中に、図柄1〜9の9つの停止図柄指定コマンド32のうち、いずれか1以上の停止図柄指定コマンド32を受信できないまま図柄停止コマンド33を受信すると、即ち、いずれか1以上の停止図柄指定コマンド32を欠落した状態で図柄停止コマンド33を受信すると、コマンド順番エラーが発生するので、図柄停止コマンド33の受信後直ちに、図柄表示装置エラー信号53を試験機19へ出力する(S70)。また、図柄停止コマンド33の受信後直ちに、すべての図柄を停止表示して確定する(S72)。図柄の確定から1ms後に(S73)、各図柄変動中信号51,54をオフすると共に(S74,S76)、図柄確定信号52を100msの間オンする(S77)。これにより、図柄の変動終了(確定)を1ms遅延して試験機19へ報せる。
【0092】
その後、次の変動表示のための変動パターン指定コマンド31を受信すると、前回の変動表示でオンした図柄表示装置エラー信号53をオフした後に(S56)、変動表示を開始する(S61)。変動表示の開始から1msウエイトした後(S62)、各図柄変動中信号51,54をオンして(S63)、新たな変動表示の開始を1ms遅延して試験機19へ報せる。
【0093】
このように、前回の変動表示でエラーが発生していても、そのエラー信号の解除(オフ)から、試験機19における入力信号の確定時間に相当する1msの経過後に、次回の変動表示の各図柄変動中信号51,54を出力しているので、即ち、前回の変動表示で発生したエラーが完全に解除された後に、次回の変動表示の開始を報せる各図柄変動中信号51,54を出力しているので、前回の変動表示で発生したエラーを、次回の変動表示のエラーとして、試験機に誤って認識させてしまうことはない。
【0094】
図15を参照して、図柄停止コマンド欠落時のタイミングについて説明する。図13の場合と同様に、変動パターン指定コマンド31の受信後直ちに変動表示を開始し(S61)、その1ms後に(S62)、各図柄変動中信号51,54をオンして(S63)、図柄の変動開始を1ms遅延して試験機19へ報せる。そして、この図柄の変動表示中に、図柄1〜9に対応する9つの停止図柄指定コマンド32を受信する。
【0095】
しかし、変動パターン指定コマンド31の受信から、その変動パターン指定コマンド31によって予め定められた変動時間が経過しても図柄停止コマンド33を受信できない場合には、タイムエラーの発生として(S78:Yes)、図柄表示装置エラー信号53を試験機19へ出力する(S79)。
【0096】
その後、次の変動表示のための変動パターン指定コマンド31を受信すると、前回の変動表示でオンした図柄表示装置エラー信号53をオフした後に(S56)、変動表示を開始する(S61)。変動表示の開始から1msウエイトした後(S62)、各図柄変動中信号51,54をオンして(S63)、新たな変動表示の開始を1ms遅延して試験機19へ報せる。
【0097】
よって、図14の場合と同様に、前回の変動表示でエラーが発生していても、そのエラー信号の解除(オフ)から、試験機19における入力信号の確定時間に相当する1msの経過後に、次回の変動表示の各図柄変動中信号51,54を出力しているので、前回の変動表示で発生したエラーを、次回の変動表示のエラーとして、試験機に誤って認識させてしまうことはない。
【0098】
また、LCDディスプレイ3上での変動表示は継続したままであるものの(図柄の変動状態50を参照)、各図柄変動中信号51,54は、次回の変動表示の開始時に一旦オフされる。よって、図15のように、LCDディスプレイ3上での変動表示が継続する場合であっても、試験機19に変動表示の単位(切り替わり)を確実に認識させることができるのである。
【0099】
図16を参照して、変動パターン指定コマンド欠落時のタイミングについて説明する。変動パターン指定コマンド31を受信していないにも拘わらず、停止図柄指定コマンド32を受信すると、コマンド順番エラーとなるので、最初の停止図柄指定コマンド32の受信時に図柄表示装置エラー信号53を試験機19へ出力する(S65)。
【0100】
その後、9つすべての停止図柄指定コマンド32を受信し、図柄停止コマンド33を受信すると、その受信後直ちにすべての図柄を確定する(S72)。この図柄の確定後、1msウエイトした後で(S73)、図柄確定信号52を100msの間オンする(S77)。これにより、図柄の確定を1ms遅延して試験機19へ報せる。
【0101】
このとき、図柄表示装置エラー信号53はオンされたままであるが、次の変動表示のための変動パターン指定コマンド31を受信すると、前回の変動表示でオンされた図柄表示装置エラー信号53をオフして(S56)、変動表示を開始する(S61)。そして、変動表示の開始から1msウエイトした後(S62)、各図柄変動中信号51,54をオンして(S63)、新たな変動表示の開始を1ms遅延して試験機19へ報せるのである。よって、図16の場合においても、前回の変動表示で発生したエラーを、次回の変動表示のエラーとして、試験機に誤って認識させてしまうことはない。
【0102】
次に、図17を参照して、停止図柄指定コマンド欠落後、更に変動パターン指定コマンドが欠落する時のタイミング、即ちエラーの連続発生時におけるタイミングについて説明する。図13の場合と同様に、変動パターン指定コマンド31の受信後直ちに変動表示を開始し(S61)、その1ms後に(S62)、各図柄変動中信号51,54をオンして(S63)、図柄の変動開始を1ms遅延して試験機19へ報せる。
【0103】
この図柄の変動表示中に、図柄1〜9の9つの停止図柄指定コマンド32のうち、いずれか1以上の停止図柄指定コマンド32を受信できないまま図柄停止コマンド33を受信すると、即ち、いずれか1以上の停止図柄指定コマンド32を欠落した状態で図柄停止コマンド33を受信すると、コマンド順番エラーが発生するので、図柄停止コマンド33の受信後直ちに図柄表示装置エラー信号53を試験機19へ出力する(S70)。また、図柄停止コマンド33の受信後直ちに、すべての図柄を停止表示して確定する(S72)。この図柄の確定から1ms後に(S73)、各図柄変動中信号51,54をオフすると共に(S74,S76)、図柄確定信号52を100msの間オンする(S77)。これにより、図柄の変動終了(確定)を1ms遅延して試験機19へ報せる。
【0104】
その後、更に、次の変動表示のための変動パターン指定コマンド31が欠落すると、図柄表示装置エラー信号53はオンされたままとなるので(S65)、次回の変動表示においても、図柄表示装置エラー信号53のオンを継続することができる。よって、エラーが連続して発生した場合には、試験機19に、前回の変動表示で発生したエラーのみならず、次回の変動表示で発生したエラーをも、正確に認識させることができる。
【0105】
上記実施例において、請求項1記載のコマンドチェック手段としては図12に示すコマンドエラーチェック処理(S53)が該当し、エラー信号出力手段としてはS58,S65,S70及びS79の各処理が該当し、動的表示手段としてはS61及びS72の各処理が該当し、信号出力遅延手段としてはS62及びS63,S73及びS74,S76,S77の各処理が該当する。
【0106】
以上、実施例に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
【0107】
例えば、上記実施例では、図12のS62及びS73の各処理における1msは、ソフトタイマを用いてウエイトした。しかし、かかるウエイトは必ずしもソフトタイマにより行う必要は無く、タイマ割り込みなどのハードウエアタイマや、外部から定期的に入力される信号によってウエイトするようにしても良いのである。なお、ハードウエアタイマ(タイマ割り込み)を用いた場合には、1msの待ち時間の間に他の処理を実行することができるので、表示用制御基板Dにおける処理効率を向上することができるのである。また、本発明は、必ずしも表示用制御基板Dに限定されるものではなく、本発明を主制御基板Cなどの他の制御基板に適用するようにしても良いのである。
【0108】
更に、本発明の識別情報の動的表示としては、上記実施例に示すように、識別情報としての図柄をLCDディスプレイ3上で横方向又は縦方向あるいはL字形等の所定経路に沿って移動表示して行われる図柄の変動表示に限られるものではなく、例えば、1又は複数のキャラクターを図柄と共に、多種多様に動作表示または変化表示させて行われる演出表示なども含まれるのである。この場合、1又は複数のキャラクターが、図柄と共に或いは図柄とは別に、識別情報として用いられる。
【0109】
また、試験機19へ出力される図柄の変動表示の状態を示す信号は、エラーの発生の有無に拘わらず、常に1ms遅延させたが(図12のS62,S73)、これに代えて、エラーが発生した場合にのみ、変動表示の状態を示す信号51,52,54,55の出力を1ms遅延させるように構成しても良い。
【0110】
この場合、変動パターン指定コマンド31の受信時であれば、図12のS62の処理の前で、エラーが発生しているか否かを確認し、エラーが発生していればS62の処理を実行して各図柄変動中信号51,54の試験機19への出力を図柄の変動(S61)から1ms遅延させ、逆に、エラーが発生していなければ、S62の処理をスキップして、図柄の変動(S61)から直ちに各図柄変動中信号51,54を試験機19へ出力する。図柄停止コマンド33の受信時であれば、S73の処理の前で、エラーが発生しているか否かを確認し、エラーが発生していればS73の処理を実行して、S74〜S77の処理の実行を図柄の確定(S72)から1ms遅延させ、逆に、エラーが発生していなければ、S73の処理をスキップして、S74〜S77の処理を図柄の確定後(S72)直ちに実行するのである。
【0111】
また、図柄停止コマンド33の受信時には、図柄停止コマンド33の受信時にエラーが発生していなくても、変動パターン指定コマンド31の受信時にエラーが発生して、その結果、変動表示の開始を示す各図柄変動中信号51,54が1ms遅延して出力された場合に限り、S73の処理を実行して、S74〜S77の処理の実行を1ms遅延させるように構成しても良い。かかる構成によれば、各図柄変動中信号51,54の出力が1ms遅れるのに合わせて、各図柄変動中信号51,54の出力オフおよび図柄確定信号52、図柄データ55の出力がそれぞれ1ms遅れるので、全体として1msタイミングが遅れた状態ではあるものの、変動表示の時間を試験機19に正確に認識させることができる。
【0112】
表示用制御基板Dから試験機19へ出力される変動表示の状態を示す各信号51〜55は、表示用制御基板Dから試験機19へ直接かつ一方向に出力されるように構成しても良い。
【0113】
本発明を上記実施例とは異なるタイプのパチンコ機等に実施しても良い。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される)として実施しても良い。また、大当たり図柄が表示された後に、所定の領域に球を入賞させることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機として実施しても良い。更に、パチンコ機以外にも、アレパチ、雀球、スロットマシン、いわゆるパチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機などの各種遊技機として実施するようにしても良い。
【0114】
なお、スロットマシンは、例えばコインを投入して図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバーを操作することにより図柄が変動され、ストップボタンを操作することにより図柄が停止されて確定される周知のものである。従って、スロットマシンの基本概念としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を変動表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の変動が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えたスロットマシン」となり、この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
【0115】
パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する可変表示手段を備えており、球打出用のハンドルを備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく所定量の球の投入の後、例えば操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボタンの操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊技者に有利な大当たり状態が発生させられ、遊技者には、下部の受皿に多量の球が払い出されるものである。
【0116】
以下に本発明の変形例を示す。請求項1記載の遊技機において、前記信号出力遅延手段は、前記受信した制御用コマンドが前記コマンドチェック手段により適正であると判断されるか否かに拘わらず(又は、前記エラー信号出力手段によりエラー信号が出力されるか否かに拘わらず)、前記動的表示の状態を示す信号をその動的表示の実行から少なくとも所定時間以上遅延させて出力するものであることを特徴とする遊技機1。
【0117】
請求項1記載の遊技機において、前記信号出力遅延手段は、前記受信した制御用コマンドが前記コマンドチェック手段により適正でないと判断された場合に限り(又は、前記エラー信号出力手段によりエラー信号が出力される場合に限り)、前記動的表示の状態を示す信号をその動的表示の実行から少なくとも所定時間以上遅延させて出力するものであることを特徴とする遊技機2。
【0118】
請求項1記載の遊技機または遊技機1又は2において、前記主制御基板から送信される制御用コマンドは、前記動的表示の一連の動的パターンを指定する動的パターン指定コマンドと、前記動的表示の終了時に前記表示装置に停止表示される識別情報を指定する停止識別情報指定コマンドと、その停止識別情報指定コマンドにより指定された識別情報を前記表示装置へ停止表示(確定表示)させるタイミングを指定する識別情報停止コマンドとを備えていることを特徴とする遊技機3。なお、識別情報停止コマンドには、(1)動的表示が行われる表示装置のすべての表示領域に表示される識別情報を一度に停止表示(確定)させるもの、(2)動的表示が行われる表示装置の所定の複数の表示領域に表示される複数の識別情報を一度に停止表示(確定)させるもの、或いは、(3)動的表示が行われる表示装置の複数の表示領域について各表示領域毎にそれぞれ識別情報を1ずつ停止表示(確定)させるもの、の3種類がある。
【0119】
請求項1記載の遊技機または遊技機1から3のいずれかにおいて、前記コマンドチェック手段は、前記制御用コマンドの受信の順番に誤りがある場合、又は、前記制御用コマンドの受信の時期(タイミング)に誤りがある場合、又は、前記制御用コマンドの値が予め定められた範囲外の値である場合、又は、前記制御用コマンドに欠落がある場合に、前記受信した制御用コマンドを適正でないと判断することを特徴とする遊技機4。
【0120】
請求項1記載の遊技機または遊技機1から4のいずれかにおいて、前記表示用制御基板は、新たな動的表示を開始させる制御用コマンドを前記主制御基板から受信した場合に、前記エラー信号出力手段によるエラー信号の出力を解除するエラー信号解除手段を備えていることを特徴とする遊技機5。動的表示の開始ごとに、エラー信号の出力が解除されるので、試験機はエラーの発生を動的表示の単位ごとに認識することができる。なお、「新たな動的表示を開始させる制御用コマンド」としては、例えば、動的表示の一連の動的パターンを指定する動的パターン指定コマンドが例示される。
【0121】
請求項1記載の遊技機または遊技機1から5のいずれかにおいて、前記表示用制御基板は、新たな動的表示を開始させる制御用コマンドを前記主制御基板から受信した場合に、前記動的表示が実行中であることを示す動的中信号の出力を解除する動的中信号解除手段を備えていることを特徴とする遊技機6。動的表示の開始ごとに動的中信号の出力が解除されるので、試験機は動的表示の単位を確実に認識することができる。例えば、図15に示すように、動的表示を終了させる制御用コマンド(図柄停止コマンド33)が欠落した場合、動的表示はそのまま継続する。この状態で新たな動的表示を開始させる制御用コマンド(変動パターン指定コマンド31)を受信すると、動的中信号(変動中信号51,54)は一旦オフ(解除)され、遅延時間の経過後に再度オンされる。即ち、表示装置での動的表示は継続したままであるものの、動的中信号は新たな動的表示の開始時に一旦解除されるので、かかる場合にも、試験機は動的表示の単位を確実に認識することができるのである。なお、「新たな動的表示を開始させる制御用コマンド」としては、例えば、動的表示の一連の動的パターンを指定する動的パターン指定コマンドが例示される。
【0122】
請求項1記載の遊技機または遊技機1から6のいずれかにおいて、前記信号出力遅延手段は、少なくとも前記動的表示が実行中であるか否かを示す動的中信号の出力タイミング(オンタイミング)を遅延させるものであることを特徴とする遊技機7。なお、この場合、動的中信号の解除タイミング(オフタイミング)は、動的表示に対して遅延させるように構成しても、遅延させないように構成しても良い。かかる場合、動的表示の終了(確定)による識別情報の確定信号は、動的中信号の解除タイミング(オフタイミング)に合わせて出力される。即ち、動的中信号の解除が遅延された場合には、確定信号の出力も遅延され、動的中信号の解除が遅延されない場合には、確定信号の出力も遅延されない。
【0123】
請求項1記載の遊技機または遊技機1から6のいずれかにおいて、前記信号出力遅延手段は、少なくとも、前記動的表示が実行中であるか否かを示す動的中信号と、前記動的表示の終了(確定)による前記識別情報の確定信号とを、前記動的表示の実行から遅延させて出力するものであることを特徴とする遊技機8。
【0124】
遊技機8において、前記信号出力遅延手段は、前記動的表示の終了時(確定時)に前記表示装置に表示される識別情報を示すデータ信号を、その動的表示の終了(確定)から遅延させて出力するものであることを特徴とする遊技機9。
【0125】
請求項1記載の遊技機または遊技機1から9のいずれかにおいて、前記信号出力遅延手段による動的表示の状態を示す信号の出力遅延時間は一定にされていることを特徴とする遊技機10。動的表示の状態を示す各信号は一定時間遅延して出力されるので、かかる信号を入力する試験機で、その遅延時間を差し引いて動的表示を分析することにより、動的表示の状態を正確に把握することができる。
【0126】
請求項1記載の遊技機または遊技機1から10のいずれかにおいて、前記表示用制御基板は、他の装置が接続されると共に、前記エラー信号出力手段および信号出力遅延手段からの各信号が出力される複数のコネクタを備えており、その複数のコネクタから出力される各信号は、コネクタ毎に類別されていることを特徴とする遊技機11。出力される信号がコネクタ毎に類別されているので、試験の際に、必ずしもすべてのコネクタを接続する必要がない。即ち、必要なコネクタのみを接続して、試験を行うことができるので、試験時における作業効率を向上することができる。
【0127】
請求項1記載の遊技機または遊技機1から11のいずれかにおいて、前記制御用コマンドを前記主制御基板から一方向にのみ送信する一方向手段を備えていることを特徴とする遊技機12。
【0128】
請求項1記載の遊技機または遊技機1から12のいずれかにおいて、前記主制御基板から送信される制御用コマンドは、前記表示用制御基板へ直接送信されることを特徴とする遊技機13。言い替えれば、請求項1記載の遊技機または遊技機1から12においては、主制御基板から送信される制御用コマンドは、表示用制御基板へ直接送信されなくとも、他の制御基板等を介して間接的に送信されるものであっても良いのである。
【0129】
請求項1記載の遊技機または遊技機1から13のいずれかにおいて、前記動的表示の状態を示す各信号およびエラー信号出力手段から出力されるエラー信号は、前記表示用制御基板から試験機へ直接かつ一方向に出力されるものであることを特徴とする遊技機14。言い替えれば、請求項1記載の遊技機または遊技機1から13においては、動的表示の状態を示す各信号およびエラー信号は、表示用制御基板から試験機へ間接的に又は双方向に出力されるものであっても良いのである。
【0130】
請求項1記載の遊技機または遊技機1から14のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ機であることを特徴とする遊技機15。中でも、パチンコ機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて球を所定の遊技領域へ発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(又は作動口を通過)することを必要条件として、表示装置において動的表示されている識別情報が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞装置(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
【0131】
請求項1記載の遊技機または遊技機1から14のいずれかにおいて、前記遊技機はスロットマシンであることを特徴とする遊技機16。中でも、スロットマシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
【0132】
請求項1記載の遊技機または遊技機1から14のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ機とスロットマシンとを融合させたものであることを特徴とする遊技機17。中でも、融合させた遊技機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として球を使用すると共に、前記識別情報の動的表示の開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの球が払い出されるように構成されている遊技機」となる。
【0133】
【発明の効果】
請求項1記載の遊技機によれば、前回の動的表示においてエラーが発生し、エラー信号が出力されている場合であっても、新たな動的表示の開始以前に、エラー信号の出力が解除され、新たな動的表示の状態を示す信号は新たな動的表示の実行から所定時間以上遅延して出力されるので、かかるエラー信号の出力が完全に解除された後に、新たな動的表示の状態を示す信号を試験機へ出力することができる。即ち、試験機にエラーの発生を動的表示の単位ごとに認識させて、前回のエラー信号の出力が完全に解除された後に、試験機に新たな動的表示の開始を認識させることができる。よって、前回の動的表示でのエラー信号を新たな動的表示に持ち越すことがないので、新たな動的表示の状態を試験機に正確に認識させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例であるパチンコ機の遊技盤の正面図である。
【図2】 パチンコ機の電気的構成を示したブロック図である。
【図3】 液晶ディスプレイの表示画面を9つの表示領域に分割した様子を示した図である。
【図4】 変動パターン指定コマンドのコマンドコードと、そのコマンド内容とを示した図である。
【図5】 (a)は、停止図柄指定コマンドのコマンドコードと、そのコマンドコードによって指定される図柄番号との対応関係を示した図である。(b)は、20種類の図柄コードと図柄名との対応関係を示した図である。
【図6】 (a)は、上段の表示領域で変動表示される仮想図柄リールの構成を模式的に示した図であり、(b)は、中段の表示領域で変動表示される仮想図柄リールの構成を模式的に示した図であり、(c)は、下段の表示領域で変動表示される仮想図柄リールの構成を模式的に示した図である。
【図7】 図柄停止コマンドのコマンドコードと、そのコマンド内容とを示した図である。
【図8】 表示用制御基板を試験機と接続するための4つのコネクタの各ピンから出力される信号を示した図である。
【図9】 主制御基板で実行されるリセット割込処理を示したフローチャートである。
【図10】 リセット割込処理の中で実行されるコマンド設定処理を示したフローチャートである。
【図11】 表示用制御基板の割込処理で実行されるコマンド受信処理を示したフローチャートである。
【図12】 表示用制御基板のメイン処理で実行される変動表示処理を示したフローチャートである。
【図13】 制御用コマンドの正常受信時における変動表示のタイミングチャートである。
【図14】 停止図柄指定コマンド欠落時における変動表示のタイミングチャートである。
【図15】 図柄停止コマンド欠落時における変動表示のタイミングチャートである。
【図16】 変動パターン指定コマンド欠落時における変動表示のタイミングチャートである。
【図17】 停止図柄指定コマンド欠落後、変動パターン指定コマンド欠落時における変動表示のタイミングチャートである。
【符号の説明】
3 液晶(LCD)ディスプレイ(表示手段
31 変動パターン指定コマンド(制御用コマンドの一部)
32 停止図柄指定コマンド(制御用コマンドの一部
33 図柄停止コマンド(制御用コマンドの一部
51 図柄変動中信号(表示の状態を示す信号)
52 図柄確定信号(表示の状態を示す信号)
53 図柄表示装置エラー信号(エラー信号)
54 図柄1〜9変動中信号(表示の状態を示す信号)
55 図柄データ(表示の状態を示す信号)
C 主制御基板(主制御手段)
D 表示用制御基板(表示用制御手段)
P パチンコ機(遊技機,パチンコ遊技機
S53 コマンドチェック手段
S56 エラー信号解除手段
S58,S65,S70,S79 エラー信号出力手段
S61,S72 動的表示手段
S62,S63,S73,S74,S76,S77 信号出力遅延手段

Claims (2)

  1. 識別情報を表示する表示手段と、遊技の制御を行う主制御手段と、その主制御手段から送信される制御用コマンドに基づいて前記表示手段により識別情報の動的表示を行わせる表示用制御手段とを備えた遊技機において、
    前記表示用制御手段は、
    前記主制御手段から受信した制御用コマンドが適正であるか否かを判断するコマンドチェック手段と、
    そのコマンドチェック手段により前記受信した制御用コマンドが適正でないと判断された場合にエラー信号を出力するエラー信号出力手段と、
    前記受信した制御用コマンドに対応する識別情報の動的表示をその制御用コマンドの受信後実行する動的表示手段と、
    その動的表示手段による動的表示の状態を示す信号をその動的表示の実行から少なくとも所定時間以上遅延させて出力する信号出力遅延手段と
    前記動的表示の終了後に開始される新たな動的表示を制御する制御用コマンドを前記主制御手段から受信した場合に、前記エラー信号出力手段によるエラー信号の出力をその新たな動的表示の開始以前に解除するエラー信号解除手段とを備えていることを特徴とする遊技機。
  2. 前記遊技機はパチンコ遊技機であることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
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