JP4580697B2 - 印刷処理システム、プログラムおよび記録媒体 - Google Patents
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プリンタでは、パーソナルコンピュータにより作成されたプリンタ言語による印刷データをインタープリタで解釈してディスプレイリストに変換し、さらにディスプレイリストを解釈して、図形描画部でビットマップデータに変換して、変換されたビットマップデータを用紙に印刷する。
プリンタ言語では、図形の種類、原点、大きさ、前景色、背景色、パターン、塗りつぶしの有無等の情報をそれぞれ別のコマンドで設定するようになっている。そのため、1つの図形(オブジェクトという)をビットマップデータへ変換するためには、複数のコマンドを参照しなければならない。このため、インタープリタでは、プリンタ言語を解釈し、各々のオブジェクトに対して必要となる図形の情報を1つにまとめた形のディスプレイリストに変換する。また、ラスタライズを複数のバンドに分割して行う場合、バンドとそのバンドに描画されるべきオブジェクトの対応表をも合わせて作成する。
図形描画部は、バンドに分割してラスタライズを行う。インタープリタから出力されたディスプレイリストと対応表は、図形描画部の中間データメモリに一時記憶される。中間データメモリに格納された対応表により、現在ラスタライズを行っているバンドに描画されるオブジェクトを求め、中間データメモリよりディスプレイリストを読み出して、ディスプレイリストを解釈して図形の種類を決定し、楕円、矩形、水平な直線等の図形をビットマップ化してページメモリへ描画する。
このようなレンダリング処理を高速化する技術として次のものがある。
特許文献1には、プリンタ内にハードウェアによる描画処理部とファームウェアによる描画処理部とを設け、この両方を利用する技術が開示されている。この技術は、描画処理能力から処理時間を予測し、ホストコンピュータかプリンタの何れかで処理する技術である。
また、特許文献2は、ジオメトリ変換をホストコンピュータで行うか、プリンタで行うかを選択し、ラスタライズをプリンタ側で行う技術である。
また、特許文献3は、印刷 ジョブを流す複数のホストコンピュータと、それらの印刷 ジョブを総括して受けるプリンタサーバコンピュータを共通の通信ネットワーク上に配置し、それぞれのホストコンピュータにてCPU負荷状態を記憶し、プリンタサーバ、各ホストコンピュータのCPU負荷情報を取得することによって、ネットワーク上に接続された複数のコンピュータの既存のハード ウェア資源を流用してソフトウェアのみで、低コストの高速プリンタサーバを実現している。
また、昨今に見られるようなプリンタシステムでは、プリンタ内の操作のみでバンドサイズを変更することによって印刷の高速度化や省メモリ化がなされていた。しかしながら、プリンタのマルチファンクション化に伴って、データ受信後、プリンタのCPUでの描画処理を直ちに開始することができなかった。特に、前記特許文献1においては、スプール済みのバンド数に対する処理をホストコンピュータかプリンタのどちらで行うのかが特定されていなかったために、前述の問題点を十分に解決していなかった。
本発明は、以上のような実情を考慮してなされたものであって、データを描画する際にハードウェアとソフトウェアを効率よく使用して、プリンタ記述言語による印刷の高速化が図れる印刷処理システム、プログラムおよび記録媒体を提供することを目的とする。
請求項3に記載の発明は、請求項4に記載の印刷処理システムにおいて、前記ディスプレイリスト作成部では、ハード側で処理可能な描画コマンド群があった時、その描画コマンド群をハードで処理する時間よりもソフトで処理した方が高速化できる場合には、その描画コマンド群をソフトで処理することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の印刷処理システムにおいて、前記ディスプレイリスト作成部では、複数のバンドメモリを同時に書き出し先として使用できる場合には、ハード側で処理可能な描画コマンドのみのバンド、ハード側で処理不可能な描画コマンドを含むバンド、ハード側で処理不可能な描画コマンドだけのバンドを判別し、前記各バンドの処理順を最適化するようにしたことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の印刷処理システムにおいて、同一ページ内に、ハード側で全て処理可能な描画コマンドからなるバンドとソフト側でしか処理できない描画コマンドからなるバンド、もしくは描画コマンドの多くがソフト側でしか処理できないバンドがあった場合に、それぞれを同時にハードとソフトで処理するようにしたことを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の印刷処理システムにおいて、単一のバンドのみを処理するようにしたことを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の印刷処理システムにおいて、複数のバンドを同時に処理するようにしたことを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項7に記載の印刷処理システムにおいて、描画コマンドの入れ替えを、単一バンドだけでなく処理している全てのバンドの描画コマンドを対象に行うようにしたことを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項1乃至9に記載の印刷処理システムにおいて、ソフト側の処理においてはディスプレイリストだけでなく、描画コマンド毎に関数コールからでも動作が可能としたことを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、コンピュータに、請求項1乃至10のいずれかに記載の印刷処理システムの機能を実行させるためのプログラムであることを特徴とする。
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であることを特徴とする。
また、コマンドの振り分けを処理に余裕のある装置で行えるようにしたので、印刷処理システム全体の処理が高速化できる。
図1は、本実施形態の印刷処理システムの構成を示すブロック図であり、同図において、ホストコンピュータ(以下、ホストPCという)1上のプリンタドライバが生成した描画コマンドからなる印刷データが印刷装置に送られて、印刷装置でその印刷データを受信する。
印刷装置では、プリンタコントローラ2内のインタープリタ10が印刷データを受け取り、中間コマンド形式に変換して中間データメモリ20に保存する。
ディスプレイリスト作成部3は、この中間データメモリ20に記憶された中間コマンド形式から図形描画部12(ソフトウェアで構成する)または図形描画回路22(ハードウェアで構成する)に渡すディスプレイリストを生成して、ディスプレイリスト保存用データメモリ21のそれぞれの処理用領域(ハードウェアおよびソフトウェア用のそれぞれのメモリ)に保存する。ここで、ディスプレイリストとは、実際に印刷する用紙サイズに応じて図形やフォントなどを印刷するための展開開始座標およびそのデータの先頭アドレス等からなる印刷前の中間言語のことである。さらに、ソフト側の処理においては、ディスプレイリストを描画コマンドではなく、関数コールとするようにしてもよい。
このとき、コマンド振分判定部11は、中間データメモリ20に記憶された中間コマンドを解釈しながら、図形描画部12で処理するか、または図形描画回路22で処理するかを判断してディスプレイリストを生成する。また、描画範囲により描画するべきかどうかの判定も同時に行う。
さらに、描画コマンドの並び替えを行っても描画結果に影響がなければディスプレイリスト上のコマンド順を入れ替えて、ハード側で処理可能なコマンドをまとめるようにしてもよい。
この割り振りは、図形描画部12で処理するよりも図形描画回路22で処理する方が高速にバンドメモリへの描画が行えるので、基本的には図形描画回路22を割り振ることになる。しかし、図形描画回路22で処理する際にはどうしても処理の最初に割り込み時間が必要となり、図形描画回路22を用いた場合の処理時間としては、図2に示したように図形描画回路22への割り込み時間(ハードの起動にかかる時間)と、図形描画回路22における処理時間との加算分だけの時間が必要となる。この図形描画回路22への割り込み時間は、一定時間に固定されており、動作環境毎に定数として保持しておく。
従って、このコマンド振分判定部11では、全ての描画を図形描画回路22で処理可能ではない場合、また、どうしても図形描画部12と併用する必要がある場合には、割り込み時間を考慮した図形描画回路22の処理時間が図形描画部12での処理時間より速いときには、図形描画回路22で処理を行うように判断し、さもなければ図形描画部12で処理するように判断する。
さらに、コマンド振分判定部11で、図形描画回路22と図形描画部12の描画結果が変わらないのであれば並列に、そうでなければ交互に動作させる判断も行うようにすれば、より高速に描画することができる。
このように振り分けられたディスプレイリストを図形描画部12および図形描画回路22へ渡すことにより、生成されたビットマップデータをページメモリ23へ出力し、このページメモリ23に書き込まれた内容がプリンタエンジン4に渡され紙面へ印刷される。
図3は、上述した実施形態において、ホストPC1から送られた印刷データをインタープリタ10で中間データ形式に変換し、その変換結果を直接ディスプレイリスト作成部3へ供給する構成としたものである。
図4は、上述の実施形態において、図形描画処理のハードウェアまたはソフトウェアによる処理の振分をプリンタドライバで行うようにした構成を示すブロック図である。
このプリンタドライバ30は、アプリケーション40から受信した印刷データをPDL言語生成部31において抽象度の高い描画コマンド群に変換する。
ディスプレイリスト作成部32において、この描画コマンド群を解釈して、コマンド振分判定部33によって、ハードウェアによる図形描画処理もしくはソフトウェアによる図形描画処理のいずれで処理するかを判断して、いずれの処理部で処理させるかを示す処理部選択情報を持たせたディスプレイリストを構成してディスプレイリスト保存用データメモリ34のハードウェア処理用のメモリおよびソフトウェアの処理用のメモリのそれぞれへ保存し、ディスプレイリスト出力部35でこのディスプレイリスト保存用データメモリ34に記憶したディスプレイリストを印刷装置41へ送信する。
ここで、ディスプレイリスト作成部32、コマンド振分判定部33およびディスプレイリスト保存用データメモリ34は、それぞれ上述のディスプレイリスト作成部3、コマンド振分判定部11およびディスプレイリスト保存用データメモリ21と機能は同じであるが、ディスプレイリストにハードウェアもしくはソフトウェアのどちらで処理するかを示す処理部選択情報を持たせておく点が相違している。
印刷装置41では、プリンタコントローラ上のディスプレイリスト作成部がこのディスプレイリスト中の処理部選択情報を参照して、ソフトウェアによる描画処理部もしくはハードウェアによる描画処理回路のどちらで処理するかを決定して印刷する。
または、プリンタドライバ30ではPDL言語生成部31で生成したコマンド群に対し、コマンド振分判定部33でハードウェア、ソフトウェアのいずれの描画処理部で処理するかの判定だけを行って、処理部選択情報をコマンド群に付加した状態で、印刷装置41へ送信するようにしてもよい。
この場合には、印刷装置41のプリンタコントローラのディスプレイリスト作成部が処理部選択情報を参照して、それぞれの描画処理部へのディスプレイリストを作成することになる。
図5において、印刷装置41のプリンタコントローラが直接ディスプレイリストを処理できる場合には、ホストPC1から送られてきたPDL言語によるコマンド群を受信したプリンタサーバ50がディスプレイリストを生成し、この生成したディスプレイリストを印刷装置41へ送るようにする。
このプリンタサーバ50では、送られてきたPDL言語によるコマンド群をPDL言語入力部51で受信し、ディスプレイリスト作成部52でディスプレイリストに構成し直して、ディスプレイリスト出力部35でディスプレイリストを印刷装置41へ送信する。
このディスプレイリスト作成部52において、このコマンド群を解釈して、コマンド振分判定部53によって、ハードウェアによる図形描画処理もしくはソフトウェアによる図形描画処理のいずれで処理するかを判断し、いずれの処理部で処理させるかを示す処理部選択情報を持たせたディスプレイリストを構成してディスプレイリスト保存用データメモリ54のハードウェア処理用のメモリおよびソフトウェアの処理用のメモリのそれぞれへ保存し、ディスプレイリスト出力部55でこのディスプレイリスト保存用データメモリ54に記憶したディスプレイリストを印刷装置41へ送信する。
ここで、ディスプレイリスト作成部52、コマンド振分判定部53およびディスプレイリスト保存用データメモリ54は、それぞれ上述のディスプレイリスト作成部3、コマンド振分判定部11およびディスプレイリスト保存用データメモリ21と機能は同じであるが、ディスプレイリストにハードウェアもしくはソフトウェアのどちらで処理するかを示す処理部選択情報を持たせておく点が相違している。
印刷装置41では、プリンタコントローラ上のディスプレイリスト作成部がこのディスプレイリスト中の処理部選択情報を参照して、ソフトウェアによる描画処理部もしくはハードウェアによる描画処理回路のどちらで処理するかを決定して印刷する。
この場合、ホストPC、プリンタサーバ、印刷装置におけるCPU性能(クロック数、加算演算1万回に要する時間などを指標とする)を相互に交換し、また、CPUの負荷率を一定時間毎に相互に連絡して、これから処理を行おうとするときにCPU性能とCPUの負荷率の積で、もっとも大きな値をとる装置で処理するようにする。
ここで、プリンタドライバでディスプレイリストを作成するようにした場合には、プリンタサーバのディスプレイ作成部では、そのままディスプレイリストを印刷装置へ引き渡し、印刷装置のディスプレイ作成部ではディスプレイリストに付加されている処理部選択情報によりハードウェアあるいはソフトウェアによる図形描画処理部を選択して、描画処理を行わせるようにする。
あるいは、プリンタサーバでディスプレイリストを作成するようにした場合には、プリンタドライバのディスプレイ作成部では、アプリケーションからの印刷データをPLD言語によるコマンド群へ変換してプリンタサーバへ引き渡す。プリンタサーバのディスプレイリスト作成部はPDL言語によるコマンド群に処理部選択情報を付加して印刷装置へ渡し、印刷装置のディスプレイ作成部ではディスプレイリストに付加されている処理部選択情報によりハードウェアあるいはソフトウェアによる図形描画処理部を選択して、描画処理を行わせるようにする。
あるいは、印刷装置でディスプレイリストを作成するようにした場合には、プリンタドライバのディスプレイ作成部では、アプリケーションからの印刷データをPLD言語によるコマンド群へ変換してプリンタサーバへ引き渡す。プリンタサーバのディスプレイリスト作成部はそのままディスプレイリストを印刷装置へ引き渡し、印刷装置のディスプレイ作成部ではPLD言語によるコマンド群を解釈してハードウェアあるいはソフトウェアによる図形描画処理部に振り分けて、描画処理を行わせるようにする。
ここで、ハード側で処理可能なコマンドと、処理不可能なコマンドが入り混じっており、複数のバンドメモリを同時に書き出し先として使用できる場合には、ハード側で処理可能なコマンドのみのバンド、ハード側で処理不可能なコマンドを含むバンド、ハード側で処理不可能なコマンドだけのバンドと、それぞれを判別し、描画結果に影響がなければディスプレイリスト上のコマンド順を入れ替えてバンドの処理順を最適化して、それぞれのバンドを同時にハードウェアとソフトウェアで描画処理するようにして、高速に印刷することが可能となる。
上述の処理は、単一のバンドのみの或いは複数のバンドの同時処理のいずれでもできるようにする。また、上述の描画コマンドの入れ替えを、単一バンドだけでなく処理している全てのバンドのコマンドを対象に行うようにしてもよい。
ディスプレイリストを入力し(ステップS01)、このリスト中の個々のコマンドに対してハードウェアで処理可能か否かを処理する(図8のフローチャート参照)(ステップS02)。
バンド全体の描画がハードウェアあるいはソフトウェアで処理可能かを判断し、処理可能でないときには(ステップS03のNO)、バンドをまとめて処理できる単位にディスプレイリストを分割して、描画する(ステップS04)。
一方、処理可能であるときには(ステップS03のYES)、描画に使用する処理部(特に、ハードウェアの処理部)が未使用になるまで待ち(ステップS05、S06)、未使用となり次第バンド全体のディスプレイリストを描画する(ステップS07)。
ディスプレイリスト中の未処理の描画コマンドがソフトウェアでのみ処理可能であれば(ステップS11のYES)、ディスプレイリスト保存用データメモリのソフトウェア処理用のメモリへこの描画コマンドを追加し(ステップS12)、ステップS16へ進む。
一方、ハードウェアおよびソフトウェアのいずれでも処理可能な場合には(ステップS11のNO)、ディスプレイリスト保存用データメモリのハードウェア処理用のメモリへこの描画コマンドを追加する(ステップS13)。
次に、割り込み時間を考慮するとソフトウェアの描画処理部を使用した方が高速に処理できれば(ステップS14のNO)、ディスプレイリスト保存用データメモリのハードウェア処理用のメモリに追加した描画コマンドをソフトウェア処理用のメモリへ移動し(ステップS15)、ステップS16へ進む。
一方、ハードウェアの描画処理時間の方が速い場合には、そのままステップS16へ進む。
ディスプレイリスト中の未処理の描画コマンドがある場合には(ステップS16のNO)、ステップS11へ戻る。
すべての描画コマンドを処理し終わったとき(ステップS16のYES)、振分を終了する。
さらに、本発明は上述した実施形態のみに限定されたものではなく、上述した実施形態のホストコンピュータ、印刷装置あるいはプリンタサーバを構成する各機能をプログラム化し、ホストコンピュータ、印刷装置あるいはプリンタサーバに搭載されたマイクロプロセッサでこのプログラムを実行することによって、本発明の目的を達成することができる。
また、ロードしたプログラムの指示に基づき、オペレーティングシステム等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
さらに、上述したプログラムが、機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるメモリにロードされ、そのプログラムの実行によって、上述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
また、上述したプログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークで接続された利用者のコンピュータからダウンロードして頒布する場合、また、サーバコンピュータから配信して頒布する場合、このサーバコンピュータの記憶装置も本発明の記録媒体に含まれる。
このように、本発明の機能を有するプログラムを記録媒体に記録して頒布することによって、コスト、可搬性、汎用性を向上させることができる。
Claims (12)
- レンダリング処理を行ってバンドメモリに描画してから印刷する印刷処理システムにおいて、印刷するための印刷データを送信するホストコンピュータと、該ホストコンピュータから送られてきた印刷データを解釈して、解釈された印刷データのうちの描画コマンドの並び替えと、ハードとソフトの図形描画処理とに振り分けを行ってディスプレイリストを作成するディスプレイリスト作成部を有する印刷装置と、前記作成されたディスプレイリストに基づく図形描画処理をソフトにより行う図形描画部と、前記作成されて振り分けられたディスプレイリストに基づく図形描画処理をハードにより行う図形描画回路とを備え、
前記ディスプレイリスト作成部は、
前記ホストコンピュータから送られることにより前記印刷装置において記憶された前記印刷データを解釈することにより、前記印刷データに基づいて作成されるディスプレイリストに基づく全ての図形描画処理の前記図形描画回路による実行可否を判断し、
前記全ての図形描画処理の前記図形描画回路による実行が不可能であると判断した場合、前記図形描画回路を動作させるために要する時間を含めた前記図形描画回路による前記図形描画処理に要する時間及び前記図形描画部による前記図形描画処理に要する時間を、前記記憶された印刷データ及び予め記憶された前記図形描画回路を動作させるために要する時間に基づいて算出し、
前記算出された図形描画回路を動作させるために要する時間を含めた前記図形描画回路による前記図形描画処理に要する時間が、前記算出された前記図形描画部による前記図形描画処理に要する時間よりも速い場合、図形描画処理を前記図形描画回路に実行させ、
前記図形描画回路を動作させるために要する時間を含めた前記図形描画回路による前記図形描画処理に要する時間と前記図形描画部による前記図形描画処理に要する時間が変わらないのであれば、前記図形描画部及び前記図形描画回路を並列に動作させて前記図形描画処理を実行させることを特徴とする印刷処理システム。 - 請求項1に記載の印刷処理システムにおいて、前記ディスプレイリスト作成部では、振り分けた描画コマンドをディスプレイリスト保存用メモリ領域のハードとソフトの図形描画処理用それぞれに向けて記憶させることを特徴とする印刷処理システム。
- 請求項2に記載の印刷処理システムにおいて、前記ディスプレイリスト作成部では、ハード側で処理可能な描画コマンド群があった時、その描画コマンド群をハードで処理する時間よりもソフトで処理した方が高速化できる場合には、その描画コマンド群をソフトで処理することを特徴とする印刷処理システム。
- 請求項3に記載の印刷処理システムにおいて、前記ディスプレイリスト作成部では、ハード側で処理可能な描画コマンドと処理不可能な描画コマンドが混在している場合、描画結果に影響がなければディスプレイリスト上の描画コマンド順を入れ替えて、ハード側で処理可能な描画コマンドをまとめるようにしたことを特徴とする印刷処理システム。
- 請求項4に記載の印刷処理システムにおいて、前記ディスプレイリスト作成部では、複数のバンドメモリを同時に書き出し先として使用できる場合には、ハード側で処理可能な描画コマンドのみのバンド、ハード側で処理不可能な描画コマンドを含むバンド、ハード側で処理不可能な描画コマンドだけのバンドを判別し、前記各バンドの処理順を最適化するようにしたことを特徴とする印刷処理システム。
- 請求項5に記載の印刷処理システムにおいて、同一ページ内に、ハード側で全て処理可能な描画コマンドからなるバンドとソフト側でしか処理できない描画コマンドからなるバンド、もしくは描画コマンドの多くがソフト側でしか処理できないバンドがあった場合に、それぞれを同時にハードとソフトで処理するようにしたことを特徴とする印刷処理システム。
- 請求項6に記載の印刷処理システムにおいて、単一のバンドのみを処理するようにしたことを特徴とする印刷処理システム。
- 請求項7に記載の印刷処理システムにおいて、複数のバンドを同時に処理するようにしたことを特徴とする印刷処理システム。
- 請求項7に記載の印刷処理システムにおいて、描画コマンドの入れ替えを、単一バンドだけでなく処理している全てのバンドの描画コマンドを対象に行うようにしたことを特徴とする印刷処理システム。
- 請求項1乃至9のいずれかに記載の印刷処理システムにおいて、ソフト側の処理においてはディスプレイリストだけでなく、描画コマンド毎に関数コールからでも動作が可能としたことを特徴とする印刷処理システム。
- コンピュータに、請求項1乃至10のいずれかに記載の印刷処理システムの機能を実行させるためのプログラム。
- 請求項11に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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