JP4579143B2 - 配線システム - Google Patents

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Description

本発明は、ともに板状体からなり、壁面に沿って配置される一次側の筐体と二次側の筐体とが互いの側面同士を面接させて接続可能に構成されるとともに一次側から二次側へ非接触により電力を供給可能な配線システムに関する。
一次側と二次側とが非接触である非接触給電機構において、一次側のコアと二次側のコアがともに巻線コイルである構成が公知である(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−196249号公報
このような非接触給電機構においては、巻線コイルの給電能力(給電効率)は巻線面積に大きく左右されるため、一次側の筐体と二次側の筐体との接続部分(非接触給電機構設置部分)の厚みが取れない場合、給電能力が下がってしまうという問題が生じ得る。
特に、情報と電力とを同時に送ることができる配線システムに用いる機能装置であって、機能モジュールを1または複数連結可能に構成し、各機能モジュールに非接触給電機構を備えて順に給電する構成においては、設置スペースの都合上、薄型が要請される。一方、機能装置の各モジュールを薄型化すると各モジュールの接続部分の面積が小さくなってしまい、当該接続部分に非接触給電機構の巻線コイルを設けると当該巻線コイルの巻線面積もそれとともに小さくなってしまう。上述したように非接触給電機構における巻線コイルの給電能力(給電効率)は巻線面積に大きく左右されるため、モジュールを薄くすればするほど給電能力が下がってしまうという問題を生じ得る。
本発明は、給電能力をより大きくすることができる配線システムを提供することを目的とする。
本発明に係る配線システムは、ともに板状体からなり、壁面に沿って配置される一次側の筐体と二次側の筐体とが互いの側面同士を面接させて接続可能に構成されるとともに一次側から二次側へ非接触により電力を供給可能な配線システムであって、一次側または二次側のいずれか一方の筐体側方端部表面に段欠き部が形成されるとともに一次側または二次側のいずれか他方の筐体側方端部裏面に端部表面の段欠き部と略等しい段欠き面積を有する段欠き部が形成され、一次側および二次側の段欠き部の突出片の内部または表面に、筐体表面に平行な巻線面を有する非接触給電のための巻線コイルをそれぞれ備えてなり、一次側および二次側の各々の段欠き部の表面同士を当接させて両筐体を接続したときに、一次側の筐体の背面と二次側の筐体の背面とが平坦な面に形成され、前記二次側の筐体は、前記一次側の筐体との面接箇所に形成された面接状態を、該一次側の筐体と面接される側面とは対向する側面に形成させて板状体からなる他の筐体を面接させ、前記一次側の筐体と前記二次側の筐体とを含む3つ以上の筐体を壁面に沿って配列させ、しかも、前記対向する側面で面接された二次側の筐体と他の筐体との間で非接触給電をさせ得るように、前記一次側の筐体と面接される側方端部表面に形成される段欠き部または前記側方端部裏面に形成される段欠き部と当接可能な前記側方端部裏面に形成される段欠き部または側方端部表面に形成される段欠き部が前記対向する側面に形成されており、該裏面又は表面に形成された段欠き部の突出片の内部または表面に、筐体表面に平行な巻線面を有する非接触給電のための巻線コイルが形成されていることを特徴とするものである。
上記構成の配線システムによれば、一次側の筐体と二次側の筐体とがともに板状体からなり、互いに接続可能に構成されている。一次側または二次側のいずれか一方の筐体側方端部表面に段欠き部が形成される一方、一次側または二次側のいずれか他方の筐体側方端部裏面に段欠き部が形成される。すなわち、一次側の筐体と二次側の筐体とを接続した時、一次側および二次側の段欠き部表面が互いに当接することにより嵌合することとなる。
ここで、段欠き部の突出片の内部または表面に、非接触給電のための巻線コイルが筐体表面に平行な巻線面となるように設けられている。
したがって、筐体の厚みに関わらず段欠き部表面の面積を定めることができるため、非接触給電のための巻線コイルの巻線面積を筐体の厚み方向の制限によらないで大きくすることができ、同じ厚みの筐体においても給電能力をより大きくすることができる。
また、本発明に係る配線システムは、ともに板状体からなり、壁面に沿って配置される一次側の筐体と二次側の筐体とが互いの接続面同士を当接させて接続可能に構成されるとともに一次側から二次側へ非接触により電力を供給可能な配線システムであって、一次側および二次側の接続面は、筐体表面に対して互いに斜め断面形状を有して当接可能に構成され、一次側および二次側の接続面の内部または表面に、接続面に平行な巻線面を有する非接触給電のための巻線コイルをそれぞれ備えてなり、一次側および二次側の各々の接続面同士を当接させて両筐体を接続したときに、一次側の筐体の背面と二次側の筐体の背面とが平坦な面に形成され、前記二次側の筐体は、前記一次側の筐体との当接箇所に形成された当接状態を、該一次側の筐体と当接される接続面とは対向する接続面に形成させて板状体からなる他の筐体を面接させ、前記一次側の筐体と前記二次側の筐体とを含む3つ以上の筐体を壁面に沿って配列させ、しかも、前記対向する接続面で当接された二次側の筐体と他の筐体との間で非接触給電をさせ得るように、前記一次側の接続面に当接される接続面と当接可能に前記対向する接続面が形成されており、前記対向する接続面の内部または表面に、接続面に平行な巻線面を有する非接触給電のための巻線コイルが形成されていることを特徴とするものである。
上記構成の配線システムによれば、一次側の筐体と二次側の筐体とがともに板状体からなり、筐体表面に対して斜め断面形状を有する接続面をそれぞれ有し、接続時に互いの接続面が当接される。
ここで、一次側および二次側の接続面の内部または表面に、非接触給電のための巻線コイルが接続面に平行な巻線面となるように設けられている。
したがって、筐体の厚みに関わらず接続面の面積を定めることができるため、非接触給電のための巻線コイルの巻線面積を筐体の厚み方向の制限によらないで大きくすることができ、同じ厚みの筐体においても給電能力をより大きくすることができる。また、接続面を断面斜め形状とすることにより、意匠性をより高めることができる。
また、本発明に係る配線システムは、前記一次側の筐体は、電力線に接続されている電力路接続口と情報線に接続されている情報路接続口とをモジュール化して形成した接続口を備えたゲート装置に接続される機能装置であって、前記ゲート装置の電力路接続口および情報路接続口に接続され、前記ゲート装置から前記電力を得るとともに前記ゲート装置を介して前記情報信号の授受を行う基本機能モジュールであり前記二次側の筐体は、基本機能モジュールに接続可能に構成され、基本機能モジュールから非接触により電力の供給を受け得る拡張機能モジュールであることを特徴とするものである。
すなわち、基本機能モジュールおよび拡張機能モジュールの電力供給部または拡張機能モジュールの電力受給部のいずれか一方の筐体側方端部表面に段欠き部が形成されるとともに基本機能モジュールおよび拡張機能モジュールの電力供給部または拡張機能モジュールの電力受給部のいずれか他方の筐体側方端部裏面に端部表面の段欠き部と略等しい段欠き面積を有する段欠き部が形成され、基本機能モジュールおよび拡張機能モジュールの電力供給部ならびに拡張機能モジュールの電力受給部の段欠き部の突出片の内部または表面に、筐体表面に平行な巻線面を有する非接触給電のための巻線コイルをそれぞれ備えることを特徴とするものである。あるいは、基本機能モジュールおよび拡張機能モジュールの電力供給部ならびに拡張機能モジュールの電力受給部の接続面は、筐体表面に対して互いに斜め断面形状を有して当接可能に構成され、基本機能モジュールおよび拡張機能モジュールの電力供給部ならびに拡張機能モジュールの電力受給部の接続面の内部または表面に、接続面に平行な巻線面を有する非接触給電のための巻線コイルをそれぞれ備えることを特徴とするものである。
また、前記一次側の筐体の高さ寸法と、前記二次側の筐体の高さ寸法とは、同じ寸法であることが好ましい。
本発明に係る配線システムによれば、非接触給電のための巻線コイルの巻線面積を筐体の厚み方向の制限によらないで大きくすることができ、同じ厚みの筐体においても給電能力をより大きくすることができる。
以下、本発明の実施形態を説明する。図2は本発明に係る一実施形態における機能装置を用いる配線システムの構成図である。図3は本実施形態における基本機能モジュールの回路構成図であり、図4は本実施形態における拡張機能モジュールの回路構成図である。
本実施形態の機能装置を用いるシステムでは、建物内の適所において埋め込み配設している1乃至複数のスイッチボックスを基本ベースとして用いる。これらのスイッチボックス間には壁面内に先行配線した電力線L1と、情報線L2とを送り配線する。また、始端のスイッチボックスに対して配線ボックス1内の主幹ブレーカMBと分岐ブレーカBBとを介して屋内に引き込まれた電力線L1を導入するとともに、外部のインターネット網NTにゲートウェイGW(必要に応じてルータ、ハブ)を介して接続されている情報線L2を導入してある。
なお、本実施形態においては、情報線L2を導入することにより情報を送ることとしているが、少なくとも電力線L1を送る構成として実現可能であり、情報線L2の代わりに後述する各機能モジュールに無線により情報を送ったり、情報線L2によることなく各機能モジュール単体で各機能を実行することとしてもよい。
これらのスイッチボックスは、例えばJISで規格化された大角形の1個モジュール寸法の埋め込み型の配線器具が3個取り付けることができる1連の取付枠に対応して規格化されたスイッチボックスからなり、上部から配電ボックス1または他のスイッチボックスから送り配線されてくる電力線L1および情報線L2を導入するとともに、下部からは他のスイッチボックスへ送り配線するための電力線L1および情報線L2が導出している。そして各スイッチボックスには本発明の機能装置を構成する基本機能モジュール8を接続するゲート装置3を取り付けてある。
ゲート装置3は、ボディ背面部に速結端子構造の接続端子部5a,5bおよび送り配線用の接続端子部5a’、5b’を設け、それぞれに対応する電力線L1、情報線L2を接続するようになっている。また、ボディ前面部には、送られてきた電力線L1に電気的に接続されている接触部を備えた電力路接続口6Aと、送られてきた情報線L2に電気的に接続されている情報路接続口6Bとを有し、モジュール化した接続口6を備えている。
基本機能モジュール8は、後述する拡張機能モジュール9と機能装置を構成する。基本機能モジュール8は、合成樹脂製で扁平なモジュール本体内に図3に示す回路を内蔵しており、背面部のコネクタ7の被接続部7A,7Bをゲート装置3の接続口6A,6Bに結合させることで、スイッチボックスの前面開口を覆うとともに、周部のフランジをスイッチボックスの前面開口周辺の壁面に重ねた状態となる。
基本機能モジュール8は、図3に示すように、被接続部7Aを介して接続される商用電源ACを整流平滑するAC/DCコンバータ13aと、平滑化された交流電源を高い周波数に変換し、巻線コイル11に印加するDC/ACコンバータ13bと、AC/DCコンバータ13aおよびDC/ACコンバータ13bの間を接続する線路に接続され、安定した直流電圧からなる内部回路の動作電源+Vを得る直流電源部14と、被接続部7Bを介して接続される情報線L2を通じて双方向に伝送される情報信号を送受信部15と、情報線L2を介して受信される情報信号をE/O変換して発光素子LEDを通じて送出するするE/O変換部16と、後述する拡張機能モジュール9側から送られくる光信号からなる情報信号を受光素子PDで受光してO/E変換して送受信部15に渡すO/E変換部17とを備えている。
巻線コイル11は、基本機能モジュール8と連結する拡張機能モジュール9に電力を非接触で供給するための給電手段を構成するトランスの一次側となる電磁結合部(電力供給部)を構成するもので、連結する拡張機能モジュール9(図4参照)側に設けた巻線コイル18に巻線コイル11が磁気結合してトランス作用により巻線コイル18側に電源電圧を誘起させて電力供給を行うようになっている。ここで、DC/ACコンバータ13bにより商用周波数よりも周波数が高い交流電力に変換することで、電磁結合部によるトランス構成の小型化を図っている。
一方、E/O変換部16の発光素子LEDは隣接する拡張機能モジュール9に情報信号を光信号により非接触で伝達するためのもので、連結された拡張機能モジュール9側のO/E変換部20に設けた受光素子PDに対置される。また、O/E変換部17の受光素子LEDは隣接する拡張機能モジュール9から光信号により伝達されてくる情報信号を受け取るためのもので、連接する拡張機能モジュール9側のE/O変換部21の発光素子LEDに対置される。
なお、巻線コイル11である電磁結合部は、図3では1組しか示していないが、必要に応じて電気的に並列に2組備えていてもよい。また、E/O変換部16の発光素子LED,O/E変換部17の受光素子PDもそれぞれに別の発光素子LED、受光素子PDを接続しており、モジュール本体の両側において側壁に近接する内部位置にそれぞれ1組ずつ配置している。
なお、図3ではゲート装置3の両接続口6A,6Bおよび基本機能モジュール8のコネクタ7の被接続部7A,7Bを縦方向で示しているが、実際は横方向になっている。
本実施形態の機能装置を用いる配線システムでは、電力供給を受けて動作する機能によって複数の種類の拡張機能モジュール9が準備されているが、高さ寸法を基本機能モジュール8と同じ高さ寸法に規格化され、また横幅寸法も規格化された単位モジュール寸法の整数倍に規格化され、また背面を平坦な面に形成して壁面に沿わせることができるようにしている。
拡張機能モジュール9内には図4に示すように上述の巻線コイル18による電磁結合部を2組備え、モジュール本体の両側壁に近接する内部に配置される。電力受給部となる一方の電磁結合部(二次側)には、整流回路28が電気的に接続され、基本機能モジュール8または他の拡張機能モジュール9の一次側から受けた電力を平滑化する。また、電力供給部となる他方の電磁結合部(一次側)には、整流回路28に電気的に接続されたDC/ACコンバータ29が電気的に接続され、平滑化された電力を周波数が高い交流電力に変換する。これらの電磁結合部を構成する巻線コイル18が近接配置されるモジュール本体の側面位置が磁気結合部となる。また、整流回路28およびDC/ACコンバータ29間を接続する線路には直流電源部22が接続され、内部回路の動作電源+Vを得るようになっている。
さらに、情報信号を授受するために、拡張機能モジュール9内には連結する基本機能モジュール8または拡張機能モジュール9から送られてくる光信号からなる情報信号を受光素子PDで受光して電気的な信号に変換するO/E変換部20と、電気信号からなる情報信号を隣接する基本機能モジュール8または9へ光信号からなる情報信号として発光素子LEDで送り出すためのE/O変換部21と、O/E変換部20からの電気信号からなる情報信号を受け取るとともに、電気信号からなる情報信号をE/O変換部21へ送り出す情報信号送受信部23とからなる情報信号送受信手段を二組設け、一方の発光素子LEDと受光素子PDをモジュール本体の左側側壁近傍の内部に、また他方の伝送処理部の発光素子LEDと受光素子PDをモジュール本体の右側側壁近傍の内部に配置してある。ここで、左側に配置される発光素子LEDの位置は、受光素子PDの下側であり、右側に配置される発光素子LEDの位置は受光素子PDの上側となる。また、左側に連結される基本機能モジュール8または拡張機能モジュール9の右側に配置されている発光素子LEDおよび受光素子PDと、左側に配置されている受光素子PDおよび発光素子LEDがそれぞれ対向している。また、右側に連結される基本機能モジュール8または拡張機能モジュール9の左側に配置されている発光素子LEDおよび受光素子PDと、右側に配置されている受光素子PDおよび発光素子LEDがそれぞれ対向している。そして、モジュール本体内において両側の情報信号送受信部23間を双方向の信号ライン24で接続して、両側に隣接する基本機能モジュール8または拡張機能モジュール9に対して情報信号を中継できるようになっている。
また、拡張機能モジュール9内には、信号ライン24上の情報信号を受信するとともに、信号ライン26上に情報信号を送出する送受信部25と、この送受信部25で受信される情報信号からデータを取り込んで処理を行うとともに、当該拡張機能モジュール9から他の拡張機能モジュール9にデータを送る場合のデータ生成処理を行う演算処理部26と、I/Oインターフェース27を介して演算処理部26との間でデータの授受を行って動作する機能部30とを具備する。これらの各部には、動作電源+Vが前記の直流電源部22から供給される。機能部30の構成は、拡張機能モジュール9によって異なる。
拡張機能モジュール9としては、空調機器の運転操作器を構成する拡張機能モジュールや、空調機器の温度設定器を構成する拡張機能モジュール、照明器具のオン・オフ操作用の壁スイッチを構成する拡張機能モジュール、ガス、火災または防犯用の警報器を構成する拡張機能モジュール、さらに、電力供給を利用した電気カミソリ、電動歯ブラシ、携帯オーディオプレーヤ等の充電器を構成する拡張機能モジュール、インターホンの通話機能と訪問者を撮影するべく設置されたテレビカメラにより撮影される画像を表示する表示機能(モニタ)とを備えたインターホンの親機に対応する子機を構成する拡張機能モジュール等、種々適用可能である。
なお、本発明の機能装置を用いる配線システムの情報信号の伝送方式としては、ベースバンド伝送またはブロードバンド伝送の何れを採用してもよく、またプロトコルについても限定されないが、音声、映像などを用いるインターホンの親機、子機との間にはJT−H232パケットに基づいて音声・映像を相互に送るようにし、また制御系における操作側からの操作データにより1乃至複数の機能を操作できるような1対1または1対Nの対応が可能なユニキャストやブロードキャストに対応する経路制御プロトコルを適宜採用することが好ましい。また、ゲート装置3間の使用プロトコルと、ゲート装置3に連なる機能モジュール8,9での使用プロトコルとを異ならせることとしてもよく、例えばゲート装置3にプロトコル変換を行うようにしてもよい。
機能装置を構成する基本機能モジュール8を使用するにあたっては、まず、ゲート装置3を予め建物の適所の壁面に埋設してあるスイッチボックス2に取付枠を介して取り付け、先行配線されている電力線L1および情報線L2の接続を行う。その後、ゲート装置3の前面部に設けられた電線路接続口6A,6Bに対して基本機能モジュール8のコネクタ7の対応する被接続部7A,7Bを接続するとともに、基本機能モジュール8をゲート装置3の前面部を覆うように取付枠に取り付ける。この基本機能モジュール8はこの取り付けた状態において壁面よりも前面部が突出し、両側面が室内側に露出することになる。
そして、拡張機能モジュール9は基本機能モジュール8の露出した両側側面(接続面)の一方に片側の側面(接続面)を面接させ、この状態で連結体等により拡張機能モジュール9と基本機能モジュール8とを機械的に連結する。これによって基本機能モジュール8と拡張機能モジュール9とで機能装置が構成されることになる。この際、後述するように位置決めのための嵌合手段として、嵌合凸部および嵌合凹部をそれぞれのモジュールの接続面の対応する位置に設けることにより、モジュール間の連結が確実となる。
さらに、先に連結した拡張機能モジュール9に別の拡張機能モジュール9を連結する場合には、対向側面を面接させた状態で連結体等により互いに機械的に連結する。このようにして図2に示すように順次拡張機能モジュール9(91…93)を側方に連結することができる。
なお、基本機能モジュール8は、両側に拡張機能モジュール9を連結することができるため、基本機能モジュール8の両側方向に拡張機能モジュール9を連結してもよい。このようにして、拡張機能モジュール9を連結した後、両端に位置する拡張機能モジュール9または基本機能モジュール8の反連結部位の側部に着脱自在にエンドカバーを被着することで、拡張機能モジュール9の連結施工が完了することになる。尚基本機能モジュール8に拡張機能モジュール9を連結しない状態、つまり未使用のまま置いておく場合にはエンドカバー28を基本機能モジュール8の両側部に被着する。
また、基本機能モジュール8に連結できる拡張機能モジュール9の数は連結部位に加わる荷重の大きさにより制限があり、また基本機能モジュール8のAC/DCコンバータ13aおよびDC/ACコンバータ13bの電力供給能力によっても制限される。
ここで、本発明に係る機能装置の基本機能モジュール8および拡張機能モジュール9に用いられる非接触給電機構についてより詳しく説明する。図1は本発明に係る一実施形態における非接触給電機構の一例を説明するための概略透視図である。
本例においては、図1に示すように、基本機能モジュール8および拡張機能モジュール9の電力供給部の筐体側方端部表面に段欠き部81が形成されるとともに拡張機能モジュール9の電力受給部の筐体側方端部裏面に端部表面の段欠き部81と略等しい段欠き面積を有する段欠き部91が形成され、基本機能モジュール8の電力供給部および拡張機能モジュール9の電力受給部の段欠き部81,91の突出片82,92の内部または表面に、筐体表面に平行な巻線面を有する非接触給電のための巻線コイル11,18をそれぞれ備えることを特徴とするものである。
上記構成の非接触給電機構によれば、一次側の筐体である基本機能モジュール8と二次側の筐体である拡張機能モジュール9とが互いに接続可能に構成されている。また、拡張機能モジュール9同士も互いに接続可能に構成されている。そして、一次側の基本機能モジュール8および拡張機能モジュール9の側方端部表面に段欠き部81が形成される一方、二次側の拡張機能モジュール9の側方端部裏面に段欠き部が形成される。すなわち、一次側の基本機能モジュール8と二次側の拡張機能モジュール9とを接続した時、一次側および二次側の段欠き部81,91の表面が互いに当接することにより嵌合することとなる。
ここで、段欠き部81,91の突出片82,92の内部または表面に、非接触給電のための巻線コイル11,18が筐体表面に平行な巻線面となるように設けられている。
したがって、筐体の厚みに関わらず段欠き部81,91の表面の面積を定めることができるため、非接触給電のための巻線コイル11,18の巻線面積を筐体の厚み方向の制限によらないで大きくすることができ、同じ厚みの筐体においても給電能力をより大きくすることができる。
なお、本例においては、拡張機能モジュール9の電力供給部(一次側)にも基本機能モジュール8の段欠き部81と同様の段欠き部および巻線コイル18を設けることにより、拡張機能モジュール9の連接が可能となる。また、基本機能モジュール8の側方端部裏面に段欠き部を設けるとともに、拡張機能モジュール9の電力受給部側の側方端部表面に段欠き部を設けることとしてもよい。
また、巻線コイル11,18の間隔はなるべく短い方が給電効率がよくなるため、なるべく段欠き部表面近傍に設置することが好ましい。
図5は本発明に係る一実施形態における非接触給電機構の他の一例を説明するための概略透視図である。
本例においては、図5に示すように、基本機能モジュール8の電力供給部の接続面83および拡張機能モジュール9の電力受給部の接続面93aは、筐体表面に対して互いに斜め断面形状を有して当接可能に構成され、基本機能モジュール8の電力供給部の接続面83および拡張機能モジュール9の電力受給部の接続面93aの内部または表面に、接続面83,93aに平行な巻線面を有する非接触給電のための巻線コイル11,18をそれぞれ備えることを特徴とするものである。
上記構成の非接触給電機構によれば、一次側の筐体である基本機能モジュール8と二次側の筐体である拡張機能モジュール9とがともに筐体表面に対して斜め断面形状を有する接続面83,93aをそれぞれ有し、接続時に互いの接続面83,93aが当接される。
なお、本例においても、拡張機能モジュール9の電力供給部(一次側)にも基本機能モジュール8の接続面83と同様の接続面93bを設けることにより、拡張機能モジュール9の連接が可能となる。
ここで、一次側および二次側の接続面83,93a,93bの内部または表面に、非接触給電のための巻線コイル11,18が接続面に平行な巻線面となるように設けられている。
したがって、筐体の厚みに関わらず接続面83,93a,93bの面積を定めることができるため、非接触給電のための巻線コイル11,18の巻線面積を筐体の厚み方向の制限によらないで大きくすることができ、同じ厚みの筐体においても給電能力をより大きくすることができる。また、接続面83,93a,93bを断面斜め形状とすることにより、意匠性をより高めることができる。
なお、本実施形態においては、当該接続面83,93a,93bの当接のための位置決めを容易にするべく、筐体表面に対して直角な接続面84,94をそれぞれ有している。これにより、モジュールを当接させる際に前後にずれることを防止することができる。
以上、本発明に係る実施の形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変更、修正が可能である。
本発明に係る一実施形態における非接触給電機構の一例を説明するための概略透視図である。 本発明に係る一実施形態における機能装置を用いる配線システムの構成図である。 本実施形態における基本機能モジュールの回路構成図である。 本実施形態における拡張機能モジュールの回路構成図である。 本発明に係る一実施形態における非接触給電機構の他の一例を説明するための概略透視図である。
符号の説明
3 ゲート装置
8 基本機能モジュール
9 拡張機能モジュール
11,18 巻線コイル
81,91 段欠き部
82,92 突出片
83,93a,93b 接続面

Claims (4)

  1. ともに板状体からなり、壁面に沿って配置される一次側の筐体と二次側の筐体とが互いの側面同士を面接させて接続可能に構成されるとともに一次側から二次側へ非接触により電力を供給可能な配線システムであって、
    一次側または二次側のいずれか一方の筐体側方端部表面に段欠き部が形成されるとともに一次側または二次側のいずれか他方の筐体側方端部裏面に端部表面の段欠き部と略等しい段欠き面積を有する段欠き部が形成され、一次側および二次側の段欠き部の突出片の内部または表面に、筐体表面に平行な巻線面を有する非接触給電のための巻線コイルをそれぞれ備えてなり、一次側および二次側の各々の段欠き部の表面同士を当接させて両筐体を接続したときに、一次側の筐体の背面と二次側の筐体の背面とが平坦な面に形成され、
    前記二次側の筐体は、前記一次側の筐体との面接箇所に形成された面接状態を、該一次側の筐体と面接される側面とは対向する側面に形成させて板状体からなる他の筐体を面接させ、前記一次側の筐体と前記二次側の筐体とを含む3つ以上の筐体を壁面に沿って配列させ、しかも、前記対向する側面で面接された二次側の筐体と他の筐体との間で非接触給電をさせ得るように、前記一次側の筐体と面接される側方端部表面に形成される段欠き部または前記側方端部裏面に形成される段欠き部と当接可能な前記側方端部裏面に形成される段欠き部または側方端部表面に形成される段欠き部が前記対向する側面に形成されており、該裏面又は表面に形成された段欠き部の突出片の内部または表面に、筐体表面に平行な巻線面を有する非接触給電のための巻線コイルが形成されていることを特徴とする配線システム。
  2. ともに板状体からなり、壁面に沿って配置される一次側の筐体と二次側の筐体とが互いの接続面同士を当接させて接続可能に構成されるとともに一次側から二次側へ非接触により電力を供給可能な配線システムであって、
    一次側および二次側の接続面は、筐体表面に対して互いに斜め断面形状を有して当接可能に構成され、一次側および二次側の接続面の内部または表面に、接続面に平行な巻線面を有する非接触給電のための巻線コイルをそれぞれ備えてなり、一次側および二次側の各々の接続面同士を当接させて両筐体を接続したときに、一次側の筐体の背面と二次側の筐体の背面とが平坦な面に形成され、
    前記二次側の筐体は、前記一次側の筐体との当接箇所に形成された当接状態を、該一次側の筐体と当接される接続面とは対向する接続面に形成させて板状体からなる他の筐体を面接させ、前記一次側の筐体と前記二次側の筐体とを含む3つ以上の筐体を壁面に沿って配列させ、しかも、前記対向する接続面で当接された二次側の筐体と他の筐体との間で非接触給電をさせ得るように、前記一次側の接続面に当接される接続面と当接可能に前記対向する接続面が形成されており、前記対向する接続面の内部または表面に、接続面に平行な巻線面を有する非接触給電のための巻線コイルが形成されていることを特徴とする配線システム。
  3. 前記一次側の筐体の高さ寸法と、前記二次側の筐体の高さ寸法とは、同じ寸法であることを特徴とする請求項1または2記載の配線システム。
  4. 前記一次側の筐体は、電力線に接続されている電力路接続口と情報線に接続されている情報路接続口とをモジュール化して形成した接続口を備えたゲート装置に接続される機能装置であって、前記ゲート装置の電力路接続口および情報路接続口に接続され、前記ゲート装置から前記電力を得るとともに前記ゲート装置を介して前記情報信号の授受を行う基本機能モジュールであり、前記二次側の筐体は、基本機能モジュールに接続可能に構成され、基本機能モジュールから非接触により電力の供給を受け得る拡張機能モジュールであることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の配線システム。
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