JP4577857B2 - Method for producing porous film - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多孔質フィルムの製造方法に関する。さらに詳しくは、電池の正極負極間に配置されてこれらを隔離させる電池用セパレータ等として好適に用いられる多孔質フィルムの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、種々のタイプの電池が実用に供されているが、近年、電子機器のコードレス化等に対応するために、軽量で、高起電力、高エネルギーを得ることができ、しかも自己放電が少ないリチウム電池が注目を集めている。例えば、リチウム二次電池は、携帯電話やノートブックパソコン用として多量に用いられており、更に、今後、電気自動車用バッテリーとして期待されている。
【0003】
このようなリチウム電池の負極材料としては、金属リチウムを始め、リチウム合金やリチウムイオンを吸蔵放出できる炭素材料のような層間化合物を挙げることができる。他方、正極材料としては、コバルト、ニッケル、マンガン、鉄等の遷移金属の酸化物やこれら遷移金属とリチウムとの複合酸化物を挙げることができる。
【0004】
一般に、このようなリチウム電池においては、上述したような正極と負極との間に、それら電極間の短絡を防止するためにセパレータが設けられている。このようなセパレータとしては、通常、正極負極間のイオンの透過性を確保するために、多数の微細孔を有する多孔質フィルムが用いられている。
【0005】
このような電池用セパレータとして、従来、超高分子量ポリオレフィン樹脂を、必要に応じてその他のポリオレフィン樹脂と共に、適宜の溶媒中、加熱して溶解させ、これをゲル状のシートに成形し、このシートを延伸処理し、この延伸の前後に脱溶媒処理を行って、シート中に残存する溶媒を除去することにより、多孔質フィルムを製造する方法が種々提案されている。
【0006】
例えば、特開平7−228718号公報には、重量平均分子量が1×106 以上の超高分子量ポリオレフィンを少なくとも10重量%有するポリオレフィン樹脂組成物からなり、フィブリル繊維の平均径が0.01〜0.2μm、平均貫通孔径が0.01〜0.1μm、空孔率が35〜95%、比表面積が20〜400m2 /g、膜厚に対する貫通経路の比率である平均曲路率が膜厚の1.5〜2.5倍である多孔質フィルムが記載されている。
【0007】
しかし、この多孔質フィルムを電気自動車用バッテリーのセパレータとして実用的に用いるには、フィルムが一層の高強度、高比表面積、高細孔容積を有すると共に、電解液保液性に優れ、更に、イオン透過性、高速充放電特性に一層優れることが強く要望されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、高強度、高比表面積及び高細孔容積を有し、かつイオン透過性及び高速充放電特性にも優れる多孔質フィルムの製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨は、
(1) ポリオレフィン樹脂と溶媒を含有する樹脂組成物を溶融混練し、得られた溶融混練物をシート状に成形し、得られたシート状成形物の延伸処理と脱溶媒処理を行う工程を有する多孔質フィルムの製造方法において、該シート状成形物を加熱圧延と冷却圧延の連続により圧延して延伸前のシート状成形物の応力(但し、バッチ同時二軸延伸機を用いて、125℃、延伸倍率1.5倍時の応力)を、延伸速度4mm/sで0.1×9.8〜4×9.8MPa、および延伸速度80mm/sで0.2×9.8〜7×9.8MPaに調整した後に、延伸処理と脱溶媒処理を行うことを特徴とする多孔質フィルムの製造方法、
(2) 圧延処理にベルトプレス機を用いて行う前記(1)記載の製造方法、ならびに
(3) 加熱圧延をポリオレフィン樹脂の融点−30℃以上、冷却圧延を40℃以下の温度で行う前記(1)又は(2)記載の製造方法に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明に用いられるポリオレフィン樹脂は、超高分子量ポリオレフィン樹脂を含有することが好ましい。超高分子量ポリオレフィン樹脂としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン等のオレフィンの単独重合体、共重合体またはこれらの混合物等が挙げられ、これらの中では、得られる多孔質フィルムの高強度化の観点から、超高分子量ポリエチレン樹脂が好ましく用いられる。
【0011】
超高分子量ポリオレフィン樹脂の重量平均分子量は、5×105 以上、好ましくは5×105 〜20×106 、より好ましくは1×106 〜15×106 が望ましい。
【0012】
超高分子量ポリオレフィン樹脂の含有量は、ポリオレフィン樹脂中に、好ましくは5〜100重量%、より好ましくは8〜100重量%である。
【0013】
超高分子量ポリオレフィン樹脂以外にポリオレフィン樹脂に含有されていてもよい樹脂としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン等のオレフィンの単独重合体、共重合体またはこれらの混合物等が挙げられ、これらの中では、得られる多孔質フィルムの高強度化の観点から、高密度ポリエチレン樹脂が好ましい。これらの樹脂の重量平均分子量は、好ましくは1×104 以上、5×105 未満、より好ましくは1×104 〜3×105 である。
【0014】
本発明に用いることのできる溶媒としては、ポリオレフィン樹脂の溶解性に優れたものであれば、特に限定されないが、凝固点が−10℃以下のものが好ましく用いられる。このような溶媒の好ましい具体例としては、例えば、デカン、デカリン、流動パラフィン等の脂肪族又は脂環式炭化水素、沸点がこれらに対応する鉱油留分等が挙げられ、なかでも、流動パラフィン等の不揮発性溶媒が好ましく、凝固点が−45〜−10℃、40℃での動粘度が65cst以下の不揮発性溶媒がより好ましい。
【0015】
ポリオレフィン樹脂及び溶媒の混合割合は、ポリオレフィン樹脂の種類、溶解性、混練温度等により異なるため、一概には決定できないが、これらを混合して得られるスラリー状の樹脂組成物を溶融混練してシート状に成形できる程度であれば特に限定されない。例えば、ポリオレフィン樹脂が樹脂組成物の5〜30重量%であることが好ましく、8〜20重量%であることがより好ましい。ポリオレフィン樹脂の混合割合が5重量%以上であると、得られる多孔質フィルムの強度を向上させることができ、またポリオレフィン樹脂の混合割合が30重量%以下であると、ポリオレフィン樹脂を十分に溶媒に溶解させて、伸び切り状態近くにまで混練することができるため、ポリマー鎖の十分な絡み合いを得ることができる。
【0016】
また、溶媒の樹脂組成物中における混合割合は、70〜95重量%が好ましく、80〜92重量%がより好ましい。該混合割合は、均一な混練が容易で、均一な孔構造の多孔質フィルムが得られる観点から、70重量%以上が好ましく、多孔質フィルムの強度が十分高い観点から、95重量%以下が好ましい。
【0017】
なお、前記樹脂組成物には、必要に応じて、酸化防止剤、紫外線吸収剤、染料、造核剤、顔料、帯電防止剤等の添加剤を、本発明の目的を損なわない範囲で添加することができる。
【0018】
樹脂組成物の溶融混練は、ポリオレフィン樹脂のポリマー鎖の十分な絡み合いを得るために、樹脂組成物に十分な剪断力を作用させて行うことが好ましい。従って、本発明における樹脂組成物の溶融混練には、通常、混合物に強い剪断力を与えることができるニーダや二軸混練機が好ましく用いられる。
【0019】
樹脂組成物を溶融混練する際の温度は、適当な温度条件下であればよく、特に限定されないが、115〜185℃が好ましい。溶融混練の際の温度は、樹脂組成物を十分に混練して、ポリオレフィン樹脂のポリマー鎖の十分な絡み合いを得るために、115℃以上が好ましく、適度な粘度で、樹脂組成物に十分な剪断力を作用させるために、185℃以下が好ましい。
【0020】
次いで、得られた溶融混練物をシート状に成形する。溶融混練物をシート状に成形する方法は、特に限定されず、例えば、冷却された金属板に挟み込み急冷して急冷結晶化によりシート状成形物にしてもよく、Tダイ等を取り付けた押し出し機などを用いてシート状に成形した後、冷却して結晶化させてもよい。溶融混練物の冷却には、従来より用いられている冷却ロール等を特に限定することなく用いることができるが、本発明では、シート状成形物の表面層のみならず、中心部までポリオレフィン樹脂を微細に結晶化させるために、サイジングダイスを用いることが好ましい。
【0021】
なお、本発明では、得られるシート状成形物の表面層のみならず、中心部までポリオレフィン樹脂を微細に結晶化させて、細く、かつ均一なフィブリルからなる曲路率の大きい多孔質膜構造を有する多孔質フィルムを得るためには、溶融混合物を、好ましくは−15℃以下、より好ましくは−20℃以下に急冷して、シート状に成形することが望ましい。これは、溶液状態、すなわち溶融混練物からシート状に成形する際の冷却速度が遅い場合は、溶融混練により引き延ばされ、絡み合っているフィブリルが毛毬状に戻って、太い繊維を形成するためである。
しかしながら、通常、ゲル状のシート状成形物は、熱伝導性が大きくないため、表面層に比べて中心に近い部分ほど冷却されにくい。しかし、冷却されたサイジングダイスを用いた場合には、金属による熱伝導の効果で、溶融混練物の冷却ムラを抑えることができ、かつ精度の高い空間を所定の圧力で通過することとあいまって、得られるシート状成形物の形状安定性を飛躍的に向上させることができる。
【0022】
このようにして得られるシート状成形物の厚みは、通常、0.5〜20mmが好ましい。
【0023】
また、シート状成形物は、溶融混練により引き延ばされ、絡み合っているフィブリル繊維が毛毬状に戻って、太い繊維を形成し、シート状成形物に大きな貫通孔が形成されるのを防止するために、直ちに後述する延伸処理に供するか、又は用いた溶媒の凝固点以下の温度で保存して、ポリオレフィン樹脂の結晶構造を維持することが好ましい。
【0024】
次に、延伸処理を行うが、本発明によれば、延伸前の原反(シート状成形物)の応力(但し、温度125℃、延伸倍率1.5倍時の応力)を所定の範囲に調整した後に行なうことに特徴を有する。即ち、延伸速度4mm/sで0.1×9.8〜4×9.8MPa、好ましくは0.2×9.8〜3×9.8MPa、および延伸速度80mm/sで0.2×9.8〜7×9.8MPa、好ましくは0.4×9.8〜5×9.8MPaに調整したシート状成形物に対して延伸処理を行う。高い突き刺し強度を得る観点から、延伸速度が4mm/sでは0.1×9.8MPa以上、延伸速度80mm/sでは0.2×9.8MPa以上であり、延伸倍率を上げたときのフィルム破膜を避ける観点から、延伸速度が4mm/sでは4×9.8MPa以下、延伸速度80mm/sでは7×9.8MPa以下である。なお、該応力は、後述の実施例に記載の方法で測定したものをいう。
【0025】
このような延伸前原反の物性に調整するための方法としては、特に限定されるものではないが、シート状成形物のベルトプレス機による圧延処理を行うことが好ましい。ここでいうベルトプレス機とは、ベルト間にサンプルを挟み圧延する構造を有するものを意味する。このようなベルトプレス機は、ベルトを駆動ドラムにて一定のスピードで移動させることができるために連続した圧延処理が可能である。
【0026】
圧延処理に用いられるベルトプレス機は、前記構造を有するものであれば特に限定されないが、例えば、加圧にプレスを用いた液圧式ダブルベルトプレス機、加圧ロールを用いたロール式ダブルベルトプレス機、ベルト把持型ベルトプレス機、ロートキュアー等を用いることができるが、これらの中ではギャップ調整の融通性の観点から、ロール式ダブルベルトプレス機が好ましい。
【0027】
圧延処理は、加熱圧延と冷却圧延を連続して行うことが好ましい。加熱圧延と冷却圧延は、加熱ベルトプレス機と冷却ベルトプレス機を分離させて2台のベルトプレス機を用いて行ってもよく、1台のベルトプレス機内でシート状成形物と接触する加圧手段の接触部の温度を適宜調整して行ってもよいが、加熱ベルトプレス機と冷却ベルトプレス機を分離させて用いた方が、それぞれのベルトプレス機の温度の影響を受けなくなるので任意に圧延速度を変えることが可能になりライン速度のアップが望めるため、好ましい。例えば、ロール式の場合、所定の温度に加熱された加圧ロール(加熱ロール)で加熱圧延し、次いで所定の温度に冷却された加圧ロール(冷却ロール)で冷却圧延を行う。
【0028】
さらに、2台のベルトプレス機を用いる場合は、加熱ベルトプレス機と冷却ベルトプレス機のライン速度に差をつけることも可能である。加熱ベルトプレス機ライン速度と冷却ベルトプレス機ライン速度に差をつけることにより、機械軸流れ方向(MD方向)の延伸効果が得られるだけでなく、MD方向の圧延倍率を制御することができ、この速度差そのものがMD方向の圧延倍率となる。また、両ベルトプレス機間でのシート状成形物のネッキングを抑制するために、加熱ベルトプレス機と冷却ベルトプレス機間の距離をできるだけ小さくとることが好ましい。
【0029】
また、加熱ベルトプレス機前に繰出し装置を設け、繰出し速度と加熱ベルトプレス機ライン速度に差をつけることも可能である。加熱ベルトプレス機ライン速度と繰出し速度に差をつけることは、シートプレス時の蛇行を抑える効果も期待でき、歩留まりを上げることが可能になる。
【0030】
加熱圧延の際の温度は、好ましくはポリオレフィン樹脂の融点−30℃以上、ポリオレフィン樹脂の融点−10℃以下の温度、より好ましくはポリオレフィン樹脂の融点−20℃以上、ポリオレフィン樹脂の融点−15℃以下の温度である。即ち、圧延による薄膜化を容易に行うために、ポリオレフィン樹脂の融点−30℃以上の温度が好ましく、得られた多孔質フィルムを電池用セパレータとして使用する際の強度及び厚みの均一性を確保するために、ポリオレフィン樹脂の融点−10℃以下の温度が好ましい。なお、本明細書において、ポリオレフィン樹脂の融点とは、DSC測定における昇温過程での吸熱ピーク値温度を言う。
【0031】
冷却圧延の際の温度は、好ましくは40℃以下、より好ましくは10〜20℃である。即ち、圧延状態を保持して、加熱圧延後のシート状成形物の弾性回復を防止して、シートの厚みを均一にするために、40℃以下が好ましい。
【0032】
なお、圧延処理の際の圧延倍率を大きくする方法として、加圧ロールのギャップを調整する方法が挙げられるが、急激に圧延倍率が大きくなるように設定すると、シート状成形物がベルト間で滑ってしまい、噛み込みが不十分となり圧延されなくなる。
【0033】
加圧ロール組み数は、特に限定されないが、通常、10〜30個程度であることが好ましい。また、加圧ロールの噛み込み角度は、特に限定されないが、0〜1°が好ましく、0〜0.5°がより好ましい。なお、ここで言う噛み込み角度とは、シート状成形物の進行水平方向に対するベルト面の角度を意味し、該ベルト面とは、シート状成形物が噛み込み圧延される領域を示す。
【0034】
加熱圧延の際は、シート状成形物の潤滑な噛み込みを考慮して、噛み込み角度を持ったベルト間で加熱圧延し、冷却圧延では目標とされる圧延倍率となるように噛み込み角度を0°にしてギャップを一定にすることが好ましい。
【0035】
また、ベルト面とシート状成形物の摩擦係数を高くして噛み込みを良好にするために、ベルト面の表面粗度を制御したり、紙などの吸油性のあるシートでシート状成形物を挟んでサンドイッチ状にして圧延する方法をとることも可能である。
【0036】
なお、前記ベルトプレス機による圧延は一種の固相加工であり、樹脂組成物を高粘度状態で加工するため、樹脂内部に分子摩擦が生ずる剪断流動は脆性破壊の原因になり、均一な圧延が困難になる。理想的な二軸伸長を達成するために、流動抵抗を極力小さくし、均一な栓流(プラグフロー)で流動させることが必要である。そのために、樹脂組成物とベルト界面に潤滑剤を介在させてもよいが、本発明にあるようにポリオレフィン樹脂と溶媒からなる樹脂組成物であれば、圧延処理時に溶媒が組成物とベルト面間に染み出してきて潤滑剤の役目をする。その挙動を期待する意味でも、ポリオレフィン樹脂と溶媒との樹脂組成物において、溶媒の混合割合が70重量%以上であるのが好ましい。
【0037】
延伸処理の方法は特に限定されるものではなく、通常のテンター法、ロール法、インフレーション法またはこれらの方法の組み合わせであってもよい。また、一軸延伸、二軸延伸等いずれの方法をも適用することができ、二軸延伸の場合は、縦横同時延伸又は逐次延伸のいずれでもよいが、縦横同時延伸が好ましい。延伸処理時の温度は、ポリオレフィン樹脂の融点+5℃以下の温度が好ましい。その他の延伸処理条件は、通常用いられる公知の条件を採用することができる。
【0038】
次に、前記シート状成形物の脱溶媒処理を行う。
【0039】
脱溶媒処理は、シート状成形物から溶媒を除去して多孔質構造を形成させる工程であり、例えば、シート状成形物を溶剤で洗浄して溶媒を除去することにより行うことができる。溶剤は、樹脂組成物に用いた溶媒に応じて適宜選択することができるが、具体的には、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、デカン等の炭化水素、塩化メチレン、四塩化炭素等の塩素化炭化水素、ジエチルエーテル、ジオキサン等のエーテル類、アルコール類等の易揮発性溶剤が挙げられ、これらは単独で又は二種以上を混合して用いることができる。かかる溶剤を用いた脱溶媒処理の方法は、特に限定されず、例えば、シート状成形物を溶剤中に浸漬して溶媒を抽出する方法、溶剤をシート状成形物にシャワーする方法等が挙げられる。
【0040】
脱溶媒処理は、延伸前に行ってもよい。例えば、シート状成形物を脱溶媒処理してから延伸処理に供してもよく、また、延伸処理してから脱溶媒処理を行ってもよい。延伸処理前に脱溶媒処理を行い、延伸処理後に再度脱溶媒処理を行って残存溶媒を除去する態様であってもよい。
【0041】
本発明では、このようにして得られた多孔質フィルムに、必要に応じてさらにフィルムの熱収縮を防止するためのヒートセット処理等を施して、形状固定してもよい。
【0042】
このようにして得られる多孔質フィルムの厚みは1〜60μm、好ましくは5〜45μmであることが望ましく、BET比表面積は150m2 /g以上、細孔容積は0.5cm3 /g以上、貫通孔の平均孔径は0.03μm以下、最大孔径は0.1μm以下であることが、それぞれ好ましい。なお、細孔容積及び孔径はBJH法により測定することができる。
【0043】
また、多孔質フィルムの空孔率は35〜75%、通気度は100〜800秒/100cc、針貫通強度は400gf/25μm以上であることが、それぞれ好ましい。
【0044】
本発明により得られる多孔質フィルムは、高強度、高比表面積及び高細孔容積を有し、更に、膜を貫通する孔の経路、即ち貫通経路が長いにもかかわらず、イオン透過性に優れ、高速充放電特性にも優れる。
【0045】
また、グローブボックス中でガラスの中に正極にコバルト酸リチウム電極、負極にカーボン電極を用い、その間に電解液を含浸させた上記多孔質フィルムをクッション材となる不織布(電解液含浸品)と共に挟み込み、充放電特性を調べたところ、高電流密度で高放電効率を示し、短時間での大出力が可能である。
【0046】
更に、本発明により得られた多孔質フィルムは、通気性は良好なものの、比表面積が高く、細いフィブリルが高密度に配置されて、平均孔径も小さいことから、過充電試験におけるデンドライトによる短絡も生じ難い。従って、種々の電池、特に電気自動車用バッテリーにおいて、安定性と耐久性に優れる高性能セパレータとして好適に用いることができる。
【0047】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を挙げてさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。なお、各種特性については下記要領にて測定を行う。
【0048】
(融点)
セイコー電子工業社製の示差走査熱量計「DSC−200」を使用し、室温から200℃まで10℃/minの割合で昇温させ、この昇温過程での吸熱ピーク値を融点とする。
【0049】
(重量平均分子量)
ウォーターズ社製のゲル浸透クロマトグラフ「GPC−150C」を用い、溶媒にo−ジクロロベンゼンを、また、カラムとして昭和電工(株)製の「Shodex−80M」を用いて135℃で測定する。データ処理は、TRC社製データ処理システムを用いて行う。分子量はポリスチレンを基準として算出する。
【0050】
(フィルムの厚み)
1/10000シックネスゲージ及び多孔質フィルムの断面の1万倍走査電子顕微鏡写真から測定する。
【0051】
(空孔率)
水銀ポロシメータ(オートスキャン33、ユアサアイオニクス)を使用し、細孔容積(ml/g)を求め、ポリオレフィン樹脂の密度を0.95(g/ml)とし、以下の式に基づき算出する。
【0052】
【数1】
【0053】
(BET比表面積)
(株)島津製作所製の窒素の脱吸着方式による比表面積・細孔分布測定器「ASAP2010」を用いてBET比表面積を測定する。
【0054】
(貫通孔の平均孔径及び最大孔径)
(株)島津製作所製の窒素の脱吸着方式による比表面積・細孔分布測定器「ASAP2010」を用いて、BJH法にて孔径の分布を測定し、これより平均孔径と最大孔径を求める。
【0055】
(通気度)
JIS P8117に準拠して測定する。
【0056】
(針貫通強度)
カトーテック(株)製のハンディー圧縮試験機「KES−G5」を用いて行う。針は直径1.0mm、先端形状0.5mmのものを使用し、ホルダー径11.3mm、押し込み速度2mm/秒にて測定し、フィルムが破れるまでの最大荷重を針貫通強度とする。値は全て25μmに換算する。
【0057】
(シート状成形物の応力)
バッチ同時二軸延伸機((株)岩本製作所製二軸延伸機「BIX−702−S」)を用いて、温度125℃、延伸倍率1.5倍時の応力を求める。延伸速度を4mm/s又は80mm/sに調整し、チャック1個の巾1cm、チャック間距離1cmにて延伸力を測定する。応力は延伸力をチャック間距離と初期フィルム厚で除して求める。
【0058】
実施例1
重量平均分子量2×106 の超高分子量ポリエチレン樹脂(融点:134℃)15重量部と流動パラフィン(凝固点:−15℃、40℃における動粘度:59cst)85重量部とをスラリー状に均一に混合し、これを二軸押し出し機(シリンダー径:40mm、L/D=42)に20kg/hrの処理量で供給し、160℃に加熱し、溶融混練して、超高分子量ポリエチレン樹脂と溶媒との溶融混練物を得た。次いで、二軸押し出し機の先端に取り付けられたフィッシュテールダイを用いて、160℃で溶融混練物をシート状に押し出した直後、−15℃に冷却されたサイジングダイスを通し、急冷結晶化させた。
【0059】
次いで、このシート状成形物(厚み:5mm)を、噛み込み角度が0.5°に設定された加熱加圧ロール式ダブルベルトプレス機で約120℃で加圧し、厚みが1.0mmになるまで圧延した後、冷却加圧ロール式ダブルベルトプレス機を用い、30℃で厚みが1.0mmを維持する様に冷却圧延を行った。圧延されたシート状成形物の応力(但し、温度125℃、延伸倍率1.5倍時の応力)は、表1に示す通りであった。更に、縦横4.5×4.5倍、125℃で同時二軸延伸し、厚み66μmのフィルムを得た。次いで、ヘプタンに浸漬して脱溶媒した。このようにして得られた多孔質フィルムを更に130℃で10秒間ヒートセットして、厚み25μm、空孔率50%の多孔質フィルムを得た。
【0060】
実施例2
重量平均分子量2×106 の超高分子量ポリエチレン樹脂(融点:134℃)15重量部と流動パラフィン(凝固点:−15℃、40℃における動粘度:59cst)85重量部とをスラリー状に均一に混合し、これを二軸押し出し機(シリンダー径:40mm、L/D=42)に20kg/hrの処理量で供給し、160℃に加熱し、溶融混練して、超高分子量ポリエチレン樹脂と溶媒との溶融混練物を得た。次いで、二軸押し出し機の先端に取り付けられたフィッシュテールダイを用いて、160℃で溶融混練物をシート状に押し出した直後、−15℃に冷却されたサイジングダイスを通し、急冷結晶化させた。
【0061】
次いで、このシート状成形物(厚み:20mm)を、噛み込み角度が1°に設定された加熱加圧ロール式ダブルベルトプレス機で約120℃で加圧し、厚みが0.5mmになるまで圧延した後、冷却加圧ロール式ダブルベルトプレス機を用い、30℃で厚みが0.5mmを維持する様に冷却圧延を行った。圧延されたシート状成形物の応力(但し、温度125℃、延伸倍率1.5倍時の応力)は、表1に示す通りであった。更に、縦横4.5×4.5倍、125℃で同時二軸延伸し、厚み70μmのフィルムを得た。次いで、ヘプタンに浸漬して脱溶媒した。
このようにして得られた多孔質フィルムを更に130℃で10秒間ヒートセットして、厚み25μm、空孔率50%の多孔質フィルムを得た。
【0062】
比較例1
重量平均分子量2×106 の超高分子量ポリエチレン樹脂(融点:134℃)15重量部と流動パラフィン(凝固点:−15℃、40℃における動粘度:59cst)85重量部とをスラリー状に均一に混合し、これを二軸押し出し機(シリンダー径:40mm、L/D=42)に20kg/hrの処理量で供給し、160℃に加熱し、溶融混練して、超高分子量ポリエチレン樹脂と溶媒との溶融混練物を得た。次いで、二軸押し出し機の先端に取り付けられたフィッシュテールダイを用いて、160℃で溶融混練物をシート状に押し出した直後、−15℃に冷却されたサイジングダイスを通し、急冷結晶化させた。
【0063】
得られたシート状成形物の応力(但し、温度125℃、延伸倍率1.5倍時の応力)は、表1に示す通りであった。このシート状成形物をそのまま、縦横4.5×4.5倍、125℃で同時二軸延伸し、厚み100μmのフィルムを得た。
次いで、ヘプタンに浸漬して脱溶媒した。このようにして得られた多孔質フィルムを更に130℃で10秒間ヒートセットして、厚み26μm、空孔率45%の多孔質フィルムを得た。
【0064】
比較例2
重量平均分子量2×106 の超高分子量ポリエチレン樹脂(融点:134℃)15重量部と流動パラフィン(凝固点:−15℃、40℃における動粘度:59cst)85重量部とをスラリー状に均一に混合し、これを二軸押し出し機(シリンダー径:40mm、L/D=42)に20kg/hrの処理量で供給し、160℃に加熱し、溶融混練して、超高分子量ポリエチレン樹脂と溶媒との溶融混練物を得た。次いで、二軸押し出し機の先端に取り付けられたフィッシュテールダイを用いて、160℃で溶融混練物をシート状に押し出した直後、−15℃に冷却されたサイジングダイスを通し、急冷結晶化させた。
【0065】
次いで、このシート状成形物(厚み:1mm)を、噛み込み角度が1°に設定された加熱加圧ロール式ダブルベルトプレス機で約120℃で加圧し、厚みが0.5mmになるまで圧延した後、冷却加圧ロール式ダブルベルトプレス機を用い、30℃で厚みが0.5mmを維持する様に冷却圧延を行った。圧延されたシート状成形物の応力(但し、温度125℃、延伸倍率1.5倍時の応力)は、表1に示す通りであった。更に、縦横4.5×4.5倍、125℃で同時二軸延伸し、厚み70μmのフィルムを得た。次いで、ヘプタンに浸漬して脱溶媒した。このようにして得られた多孔質フィルムを更に130℃で10秒間ヒートセットして、厚み25μm、空孔率50%の多孔質フィルムを得た。
【0066】
実施例及び比較例において得られた多孔質フィルムのBET比表面積、平均孔径、最大孔径、通気度及び針貫通強度を併せて表1に示す。
【0067】
【表1】
【0068】
表1の結果より、実施例1及び2の多孔質フィルムは、いずれの特性にも優れており、特に比較例1及び2の多孔質フィルムに比べ、針貫通強度が高いことが分かる。
【0069】
【発明の効果】
本発明により、厚みが均一で、特に高強度で、高比表面積及び高細孔容積を有し、かつイオン透過性及び高速充放電特性にも優れる多孔質フィルムを提供することが可能となった。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing a porous film. More specifically, the present invention relates to a method for producing a porous film that is preferably used as a battery separator or the like that is disposed between positive and negative electrodes of a battery to isolate them.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, various types of batteries have been put to practical use. In recent years, in order to cope with the cordless and the like of electronic equipment, it is lightweight, can obtain high electromotive force and high energy, and has little self-discharge. Lithium batteries are attracting attention. For example, lithium secondary batteries are used in large quantities for mobile phones and notebook computers, and are expected to be used as electric vehicle batteries in the future.
[0003]
Examples of such negative electrode materials for lithium batteries include metallic lithium, intercalation compounds such as lithium alloys and carbon materials capable of occluding and releasing lithium ions. On the other hand, examples of the positive electrode material include oxides of transition metals such as cobalt, nickel, manganese, and iron, and composite oxides of these transition metals and lithium.
[0004]
Generally, in such a lithium battery, a separator is provided between the positive electrode and the negative electrode as described above in order to prevent a short circuit between the electrodes. As such a separator, a porous film having a large number of micropores is usually used in order to ensure ion permeability between the positive electrode and the negative electrode.
[0005]
As such a battery separator, conventionally, an ultra-high molecular weight polyolefin resin is dissolved in an appropriate solvent by heating together with other polyolefin resins as necessary, and this is formed into a gel-like sheet. Various methods for producing a porous film have been proposed by removing the solvent remaining in the sheet by performing a solvent removal treatment before and after the stretching to remove the solvent remaining in the sheet.
[0006]
For example, JP-A-7-228718 discloses a weight average molecular weight of 1 × 10 6 It consists of the polyolefin resin composition which has at least 10 weight% of the above ultra high molecular weight polyolefin, The average diameter of a fibril fiber is 0.01-0.2 micrometer, the average through-hole diameter is 0.01-0.1 micrometer, and the porosity is 35. ~ 95%, specific surface area 20 ~ 400m 2 The porous film whose average curvature which is the ratio of the penetration path | route with respect to / g and a film thickness is 1.5 to 2.5 times the film thickness is described.
[0007]
However, in order to practically use this porous film as a battery separator for an electric vehicle, the film has higher strength, higher specific surface area, and higher pore volume, and is excellent in electrolyte solution retention, There is a strong demand for further superior ion permeability and high-speed charge / discharge characteristics.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
The objective of this invention is providing the manufacturing method of the porous film which has high intensity | strength, a high specific surface area, and a high pore volume, and is excellent also in ion permeability and a high-speed charge / discharge characteristic.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
The gist of the present invention is as follows.
(1) Melting and kneading a resin composition containing a polyolefin resin and a solvent, forming the obtained melt-kneaded product into a sheet, and performing a stretching process and a desolvation process on the obtained sheet-shaped molded product In the method for producing a porous film, the sheet-shaped molded product is rolled by continuous heating and cooling and the stress of the sheet-shaped molded product before stretching (however, Using a batch simultaneous biaxial stretching machine, Stress at 125 ° C. and a draw ratio of 1.5 times) is 0.1 × 9.8 to 4 × 9.8 MPa at a stretch rate of 4 mm / s, and 0.2 × 9.8 to a stretch rate of 80 mm / s. After adjusting to 7 × 9.8 MPa, a method for producing a porous film characterized by performing a stretching treatment and a solvent removal treatment,
(2) The manufacturing method according to the above (1), which is performed using a belt press for the rolling process, and
(3) It is related with the manufacturing method of the said (1) or (2) description which performs hot rolling at the temperature of melting | fusing point-30 degreeC or more of polyolefin resin, and cooling rolling at 40 degrees C or less.
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The polyolefin resin used in the present invention preferably contains an ultrahigh molecular weight polyolefin resin. Examples of the ultrahigh molecular weight polyolefin resin include homopolymers, copolymers, or mixtures of olefins such as ethylene, propylene, 1-butene, 4-methyl-1-pentene, and 1-hexene. Then, from the viewpoint of increasing the strength of the resulting porous film, an ultrahigh molecular weight polyethylene resin is preferably used.
[0011]
The weight average molecular weight of the ultrahigh molecular weight polyolefin resin is 5 × 10 Five Or more, preferably 5 × 10 Five ~ 20x10 6 , More preferably 1 × 10 6 ~ 15 × 10 6 Is desirable.
[0012]
The content of the ultrahigh molecular weight polyolefin resin is preferably 5 to 100% by weight, more preferably 8 to 100% by weight in the polyolefin resin.
[0013]
Examples of the resin that may be contained in the polyolefin resin in addition to the ultrahigh molecular weight polyolefin resin include homopolymers and copolymers of olefins such as ethylene, propylene, 1-butene, 4-methyl-1-pentene, and 1-hexene. Alternatively, a mixture thereof may be used, and among these, a high-density polyethylene resin is preferable from the viewpoint of increasing the strength of the resulting porous film. The weight average molecular weight of these resins is preferably 1 × 10 Four 5 × 10 Five Less, more preferably 1 × 10 Four ~ 3x10 Five It is.
[0014]
The solvent that can be used in the present invention is not particularly limited as long as it is excellent in the solubility of the polyolefin resin, but those having a freezing point of −10 ° C. or less are preferably used. Preferable specific examples of such a solvent include, for example, aliphatic or alicyclic hydrocarbons such as decane, decalin, and liquid paraffin, and mineral oil fractions having boiling points corresponding to these, among which liquid paraffin and the like Non-volatile solvents having a freezing point of −45 to −10 ° C. and a kinematic viscosity at 40 ° C. of 65 cst or less are more preferable.
[0015]
The mixing ratio of the polyolefin resin and the solvent varies depending on the type of polyolefin resin, solubility, kneading temperature, etc., and thus cannot be determined unconditionally. However, the slurry-like resin composition obtained by mixing these is melt-kneaded and sheeted There is no particular limitation as long as it can be molded into a shape. For example, the polyolefin resin is preferably 5 to 30% by weight of the resin composition, and more preferably 8 to 20% by weight. When the mixing ratio of the polyolefin resin is 5% by weight or more, the strength of the resulting porous film can be improved. When the mixing ratio of the polyolefin resin is 30% by weight or less, the polyolefin resin is sufficiently used as a solvent. Since it can be dissolved and kneaded to near the stretched state, sufficient entanglement of the polymer chains can be obtained.
[0016]
The mixing ratio of the solvent in the resin composition is preferably 70 to 95% by weight, more preferably 80 to 92% by weight. The mixing ratio is preferably 70% by weight or more from the viewpoint that uniform kneading is easy and a porous film having a uniform pore structure is obtained, and 95% by weight or less is preferable from the viewpoint of sufficiently high strength of the porous film. .
[0017]
It should be noted that additives such as an antioxidant, an ultraviolet absorber, a dye, a nucleating agent, a pigment, and an antistatic agent are added to the resin composition as necessary within a range that does not impair the object of the present invention. be able to.
[0018]
The melt kneading of the resin composition is preferably performed by applying a sufficient shearing force to the resin composition in order to obtain sufficient entanglement of the polymer chains of the polyolefin resin. Therefore, a kneader or a biaxial kneader capable of giving a strong shearing force to the mixture is usually preferably used for melt kneading of the resin composition in the present invention.
[0019]
The temperature at which the resin composition is melt-kneaded is not particularly limited as long as it is under an appropriate temperature condition, but is preferably 115 to 185 ° C. The temperature at the time of melt-kneading is preferably 115 ° C. or higher in order to sufficiently knead the resin composition and obtain sufficient entanglement of the polymer chain of the polyolefin resin, and has an appropriate viscosity and sufficient shear to the resin composition. In order to apply a force, 185 ° C. or lower is preferable.
[0020]
Next, the obtained melt-kneaded product is formed into a sheet. The method for forming the melt-kneaded material into a sheet is not particularly limited. For example, the extruder may be provided with a T die or the like, which may be sandwiched between cooled metal plates and rapidly cooled to form a sheet-like product by rapid crystallization. After forming into a sheet shape using, etc., it may be cooled and crystallized. For cooling the melt-kneaded product, conventionally used cooling rolls and the like can be used without any particular limitation, but in the present invention, not only the surface layer of the sheet-like molded product but also the polyolefin resin up to the center. In order to crystallize finely, it is preferable to use a sizing die.
[0021]
In the present invention, not only the surface layer of the obtained sheet-like molded product, but also the polyolefin resin is finely crystallized up to the central part to form a porous membrane structure having a large curvature composed of thin and uniform fibrils. In order to obtain a porous film having the above, it is desirable that the molten mixture is rapidly cooled to preferably −15 ° C. or lower, more preferably −20 ° C. or lower, and formed into a sheet shape. This is a solution state, that is, when the cooling rate when forming into a sheet form from a melt-kneaded product is slow, it is stretched by melt-kneading, and the entangled fibrils return to a hair-like shape to form thick fibers. Because.
However, since a gel-like sheet-shaped molded article usually has a low thermal conductivity, the portion closer to the center than the surface layer is less likely to be cooled. However, when a cooled sizing die is used, it is possible to suppress the uneven cooling of the melt-kneaded product due to the effect of heat conduction by the metal, and it is combined with passing through a highly accurate space at a predetermined pressure. Thus, the shape stability of the obtained sheet-like molded product can be dramatically improved.
[0022]
The thickness of the sheet-like molded product thus obtained is usually preferably 0.5 to 20 mm.
[0023]
In addition, the sheet-like molded product is stretched by melt-kneading, and the entangled fibril fibers return to the shape of a hair and form thick fibers, preventing the formation of large through-holes in the sheet-like molded product. In order to do this, it is preferable to immediately subject to the stretching treatment described later, or to preserve the crystal structure of the polyolefin resin by storing it at a temperature below the freezing point of the solvent used.
[0024]
Next, a stretching process is performed. According to the present invention, the stress of the original fabric (sheet-like molded product) before stretching (however, the stress at a temperature of 125 ° C. and a stretching ratio of 1.5 times) is within a predetermined range. It is characterized by being performed after adjustment. That is, 0.1 × 9.8 to 4 × 9.8 MPa at a stretching speed of 4 mm / s, preferably 0.2 × 9.8 to 3 × 9.8 MPa, and 0.2 × 9 at a stretching speed of 80 mm / s. The sheet-shaped molding adjusted to 0.8 to 7 × 9.8 MPa, preferably 0.4 × 9.8 to 5 × 9.8 MPa is stretched. From the viewpoint of obtaining a high piercing strength, the film breakage is 0.1 × 9.8 MPa or more at a stretching speed of 4 mm / s and 0.2 × 9.8 MPa or more at a stretching speed of 80 mm / s. From the viewpoint of avoiding the film, the stretching speed is 4 × 9.8 MPa or less at a stretching speed of 4 mm / s, and 7 × 9.8 MPa or less at a stretching speed of 80 mm / s. In addition, this stress says what was measured by the method as described in the below-mentioned Example.
[0025]
Although it does not specifically limit as a method for adjusting to the physical property of such a raw material before extending | stretching, It is preferable to perform the rolling process by the belt press of a sheet-like molded product. Here, the belt press means a machine having a structure in which a sample is sandwiched and rolled between belts. Such a belt press machine can move the belt at a constant speed with a driving drum, and therefore can perform a continuous rolling process.
[0026]
The belt press used for the rolling process is not particularly limited as long as it has the above-described structure. For example, a hydraulic double belt press using a press for pressurization, a roll double belt press using a press roll A roll-type double belt press machine is preferred from the viewpoint of gap adjustment flexibility.
[0027]
It is preferable that the rolling treatment is performed continuously by hot rolling and cooling rolling. Heat rolling and cooling rolling may be performed using two belt press machines with the heating belt press machine and the cooling belt press machine separated, and pressurization in contact with the sheet-like molded product in one belt press machine. The temperature of the contact portion of the means may be adjusted as appropriate, but it is not necessary to separate the heating belt press machine and the cooling belt press machine because they are not affected by the temperature of each belt press machine. It is preferable because the rolling speed can be changed and the line speed can be increased. For example, in the case of a roll type, heat rolling is performed with a pressure roll (heating roll) heated to a predetermined temperature, and then cold rolling is performed with a pressure roll (cooling roll) cooled to a predetermined temperature.
[0028]
Further, when two belt press machines are used, it is possible to make a difference between the line speeds of the heating belt press machine and the cooling belt press machine. By making a difference between the heating belt press machine line speed and the cooling belt press machine line speed, not only the stretching effect in the machine axis flow direction (MD direction) can be obtained, but also the rolling ratio in the MD direction can be controlled, This speed difference itself becomes the rolling magnification in the MD direction. Moreover, in order to suppress the necking of the sheet-like molded product between both belt press machines, it is preferable to make the distance between the heating belt press machine and the cooling belt press machine as small as possible.
[0029]
It is also possible to provide a feeding device in front of the heating belt press and make a difference between the feeding speed and the heating belt press machine line speed. The difference between the heating belt press machine line speed and the feeding speed can be expected to suppress the meandering at the time of sheet pressing, and the yield can be increased.
[0030]
The temperature during the hot rolling is preferably a melting point of the polyolefin resin of −30 ° C. or higher, a melting point of the polyolefin resin of −10 ° C. or lower, more preferably a melting point of the polyolefin resin of −20 ° C. or higher, and a melting point of the polyolefin resin of −15 ° C. or lower. Temperature. That is, in order to easily reduce the film thickness by rolling, a temperature of the melting point of the polyolefin resin of −30 ° C. or higher is preferable, and the strength and thickness uniformity when using the obtained porous film as a battery separator are ensured. Therefore, a temperature of the melting point of the polyolefin resin of −10 ° C. or lower is preferable. In the present specification, the melting point of the polyolefin resin refers to an endothermic peak value temperature in a temperature rising process in DSC measurement.
[0031]
The temperature at the time of cold rolling is preferably 40 ° C. or less, more preferably 10 to 20 ° C. That is, the temperature is preferably 40 ° C. or lower in order to maintain the rolling state, prevent elastic recovery of the sheet-like molded product after heat rolling, and make the thickness of the sheet uniform.
[0032]
As a method of increasing the rolling ratio during the rolling process, there is a method of adjusting the gap of the pressure roll. However, if the rolling ratio is set to be increased rapidly, the sheet-like molded product slips between the belts. As a result, the bite is insufficient and rolling is not possible.
[0033]
The number of pressure rolls is not particularly limited, but is usually preferably about 10 to 30. Moreover, the biting angle of the pressure roll is not particularly limited, but is preferably 0 to 1 °, and more preferably 0 to 0.5 °. Here, the biting angle means the angle of the belt surface with respect to the traveling horizontal direction of the sheet-like molded product, and the belt surface indicates a region where the sheet-like molded product is bitten and rolled.
[0034]
At the time of hot rolling, in consideration of the smooth biting of the sheet-like molded product, heat rolling is performed between belts having a biting angle, and in cold rolling, the biting angle is set so as to achieve a target rolling ratio. It is preferable to make the gap constant at 0 °.
[0035]
In addition, in order to increase the friction coefficient between the belt surface and the sheet-like molded article to improve the biting, the surface roughness of the belt surface is controlled, or the sheet-like molded article is formed with an oil-absorbing sheet such as paper. It is also possible to adopt a method of sandwiching and rolling.
[0036]
Note that rolling by the belt press machine is a kind of solid-phase processing, and the resin composition is processed in a high-viscosity state. Therefore, shear flow in which molecular friction occurs inside the resin causes brittle fracture, and uniform rolling is performed. It becomes difficult. In order to achieve an ideal biaxial extension, it is necessary to make the flow resistance as small as possible and flow with a uniform plug flow (plug flow). Therefore, a lubricant may be interposed between the resin composition and the belt interface. However, as in the present invention, if the resin composition is composed of a polyolefin resin and a solvent, the solvent is between the composition and the belt surface during the rolling process. It exudes and acts as a lubricant. Also in the sense of expecting the behavior, the mixing ratio of the solvent in the resin composition of the polyolefin resin and the solvent is preferably 70% by weight or more.
[0037]
The stretching treatment method is not particularly limited, and may be a normal tenter method, roll method, inflation method, or a combination of these methods. In addition, any method such as uniaxial stretching and biaxial stretching can be applied. In the case of biaxial stretching, either longitudinal or transverse simultaneous stretching or sequential stretching may be used, but longitudinal and transverse simultaneous stretching is preferable. The temperature during the stretching treatment is preferably a temperature of the melting point of the polyolefin resin + 5 ° C or lower. The other well-known conditions used normally can be employ | adopted for other extending | stretching process conditions.
[0038]
Next, a solvent removal treatment is performed on the sheet-like molded product.
[0039]
The solvent removal treatment is a step of removing the solvent from the sheet-like molded product to form a porous structure, and can be performed, for example, by washing the sheet-like molded product with a solvent and removing the solvent. The solvent can be appropriately selected according to the solvent used in the resin composition, and specifically, hydrocarbons such as pentane, hexane, heptane, decane, chlorinated hydrocarbons such as methylene chloride and carbon tetrachloride. , Easily volatile solvents such as ethers such as diethyl ether and dioxane, alcohols and the like, and these may be used alone or in admixture of two or more. The method of desolvation treatment using such a solvent is not particularly limited, and examples thereof include a method of extracting a solvent by immersing a sheet-like molded product in a solvent, a method of showering the solvent on the sheet-like molded product, and the like. .
[0040]
The solvent removal treatment may be performed before stretching. For example, the sheet-like molded product may be subjected to a stretching treatment after the solvent removal treatment, or may be subjected to a stretching treatment before the solvent removal treatment. A mode may be employed in which the solvent removal treatment is performed before the stretching treatment, and the solvent removal treatment is performed again after the stretching treatment to remove the residual solvent.
[0041]
In the present invention, the porous film obtained as described above may be subjected to a heat setting treatment for preventing thermal contraction of the film, if necessary, and the shape may be fixed.
[0042]
The thickness of the porous film thus obtained is 1 to 60 μm, preferably 5 to 45 μm, and the BET specific surface area is 150 m. 2 / G and pore volume 0.5cm Three / G or more, the average pore diameter of the through holes is preferably 0.03 μm or less, and the maximum pore diameter is preferably 0.1 μm or less. The pore volume and pore diameter can be measured by the BJH method.
[0043]
The porosity of the porous film is preferably 35 to 75%, the air permeability is 100 to 800 seconds / 100 cc, and the needle penetration strength is 400 gf / 25 μm or more.
[0044]
The porous film obtained by the present invention has a high strength, a high specific surface area, and a high pore volume, and is excellent in ion permeability even though the route of the pores penetrating the membrane, that is, the penetration route is long. Excellent charge / discharge characteristics.
[0045]
In the glove box, a lithium cobaltate electrode is used as the positive electrode and a carbon electrode is used as the negative electrode in the glass, and the porous film impregnated with the electrolyte is sandwiched with the nonwoven fabric (electrolyte-impregnated product) as a cushioning material. When the charge / discharge characteristics were examined, high discharge efficiency was exhibited at a high current density, and a large output in a short time was possible.
[0046]
Furthermore, although the porous film obtained by the present invention has good air permeability, it has a high specific surface area, thin fibrils are arranged at high density, and the average pore diameter is also small, so that a short circuit due to dendrite in the overcharge test is also possible. It is hard to occur. Therefore, it can be suitably used as a high-performance separator having excellent stability and durability in various batteries, particularly electric vehicle batteries.
[0047]
【Example】
Hereinafter, although an example and a comparative example are given and explained in detail, the present invention is not limited at all by these examples. Various characteristics are measured as follows.
[0048]
(Melting point)
A differential scanning calorimeter “DSC-200” manufactured by Seiko Denshi Kogyo Co., Ltd. is used, the temperature is raised from room temperature to 200 ° C. at a rate of 10 ° C./min, and the endothermic peak value in this temperature raising process is taken as the melting point.
[0049]
(Weight average molecular weight)
A gel permeation chromatograph “GPC-150C” manufactured by Waters Co., Ltd. is used, o-dichlorobenzene is used as a solvent, and “Shodex-80M” manufactured by Showa Denko KK is used as a column at 135 ° C. Data processing is performed using a data processing system manufactured by TRC. The molecular weight is calculated based on polystyrene.
[0050]
(Film thickness)
It is measured from a 10,000 times scanning electron micrograph of a cross section of a 1/10000 thickness gauge and a porous film.
[0051]
(Porosity)
Using a mercury porosimeter (Autoscan 33, Yuasa Ionics), the pore volume (ml / g) is obtained, the density of the polyolefin resin is 0.95 (g / ml), and the calculation is based on the following formula.
[0052]
[Expression 1]
[0053]
(BET specific surface area)
The BET specific surface area is measured using a specific surface area / pore distribution measuring device “ASAP2010” manufactured by Shimadzu Corporation and using a nitrogen desorption system.
[0054]
(Average and maximum hole diameter of through holes)
The pore size distribution is measured by the BJH method using a specific surface area / pore distribution measuring device “ASAP2010” by Shimadzu Corporation desorption system of nitrogen, and the average pore size and the maximum pore size are determined from this.
[0055]
(Air permeability)
Measured according to JIS P8117.
[0056]
(Needle penetration strength)
This is performed using a handy compression tester “KES-G5” manufactured by Kato Tech Co., Ltd. A needle having a diameter of 1.0 mm and a tip shape of 0.5 mm is used, and measured with a holder diameter of 11.3 mm and an indentation speed of 2 mm / sec. All values are converted to 25 μm.
[0057]
(Stress of sheet molding)
Using a batch simultaneous biaxial stretching machine (biaxial stretching machine “BIX-702-S” manufactured by Iwamoto Seisakusho Co., Ltd.), the stress at a temperature of 125 ° C. and a stretching ratio of 1.5 times is obtained. The stretching speed is adjusted to 4 mm / s or 80 mm / s, and the stretching force is measured at a width of 1 cm per chuck and a distance between chucks of 1 cm. The stress is obtained by dividing the stretching force by the distance between chucks and the initial film thickness.
[0058]
Example 1
Weight average molecular weight 2 × 10 6 15 parts by weight of an ultrahigh molecular weight polyethylene resin (melting point: 134 ° C.) and 85 parts by weight of liquid paraffin (solidifying point: −15 ° C., kinematic viscosity at 40 ° C .: 59 cst) are uniformly mixed in a slurry state and biaxially mixed. Supply to an extruder (cylinder diameter: 40 mm, L / D = 42) at a throughput of 20 kg / hr, heat to 160 ° C., melt knead, and obtain a melt-kneaded product of ultrahigh molecular weight polyethylene resin and solvent It was. Next, using a fishtail die attached to the tip of the biaxial extruder, immediately after the melt-kneaded product was extruded into a sheet at 160 ° C., it was passed through a sizing die cooled to −15 ° C., and rapidly crystallized. .
[0059]
Next, this sheet-like molded product (thickness: 5 mm) is pressed at about 120 ° C. with a heating and pressing roll type double belt press set at a biting angle of 0.5 °, and the thickness becomes 1.0 mm. Then, cold rolling was performed using a cooling and pressurizing roll type double belt press so that the thickness was maintained at 30 ° C. and a thickness of 1.0 mm. The stress of the rolled sheet-like molded product (however, the stress at a temperature of 125 ° C. and a stretch ratio of 1.5 times) was as shown in Table 1. Further, the film was biaxially stretched 4.5 × 4.5 times in length and width at 125 ° C. to obtain a film having a thickness of 66 μm. Subsequently, the solvent was removed by immersion in heptane. The porous film thus obtained was further heat set at 130 ° C. for 10 seconds to obtain a porous film having a thickness of 25 μm and a porosity of 50%.
[0060]
Example 2
Weight average molecular weight 2 × 10 6 15 parts by weight of an ultrahigh molecular weight polyethylene resin (melting point: 134 ° C.) and 85 parts by weight of liquid paraffin (solidifying point: −15 ° C., kinematic viscosity at 40 ° C .: 59 cst) are uniformly mixed in a slurry state and biaxially mixed. Supply to an extruder (cylinder diameter: 40 mm, L / D = 42) at a throughput of 20 kg / hr, heat to 160 ° C., melt knead, and obtain a melt-kneaded product of ultrahigh molecular weight polyethylene resin and solvent It was. Next, using a fishtail die attached to the tip of the biaxial extruder, immediately after the melt-kneaded product was extruded into a sheet at 160 ° C., it was passed through a sizing die cooled to −15 ° C., and rapidly crystallized. .
[0061]
Subsequently, this sheet-like molded product (thickness: 20 mm) is pressed at about 120 ° C. with a heating and pressing roll type double belt press set at a biting angle of 1 °, and rolled until the thickness reaches 0.5 mm. Then, cold rolling was performed using a cooling and pressing roll type double belt press so that the thickness was maintained at 30 ° C. and a thickness of 0.5 mm. The stress of the rolled sheet-like molded product (however, the stress at a temperature of 125 ° C. and a stretch ratio of 1.5 times) was as shown in Table 1. Furthermore, it was simultaneously biaxially stretched at a length of 4.5 × 4.5 times and at 125 ° C. to obtain a film having a thickness of 70 μm. Subsequently, the solvent was removed by immersion in heptane.
The porous film thus obtained was further heat set at 130 ° C. for 10 seconds to obtain a porous film having a thickness of 25 μm and a porosity of 50%.
[0062]
Comparative Example 1
Weight average molecular weight 2 × 10 6 15 parts by weight of an ultrahigh molecular weight polyethylene resin (melting point: 134 ° C.) and 85 parts by weight of liquid paraffin (solidifying point: −15 ° C., kinematic viscosity at 40 ° C .: 59 cst) are uniformly mixed in a slurry state and biaxially mixed. Supply to an extruder (cylinder diameter: 40 mm, L / D = 42) at a throughput of 20 kg / hr, heat to 160 ° C., melt knead, and obtain a melt-kneaded product of ultrahigh molecular weight polyethylene resin and solvent It was. Next, using a fishtail die attached to the tip of the biaxial extruder, immediately after the melt-kneaded product was extruded into a sheet at 160 ° C., it was passed through a sizing die cooled to −15 ° C., and rapidly crystallized. .
[0063]
The stress (however, when the temperature was 125 ° C. and the stretch ratio was 1.5 times) of the obtained sheet-like molded product was as shown in Table 1. This sheet-like molded product was directly biaxially stretched at 125 ° C. 4.5 × 4.5 times in length and width to obtain a film having a thickness of 100 μm.
Subsequently, the solvent was removed by immersion in heptane. The porous film thus obtained was further heat set at 130 ° C. for 10 seconds to obtain a porous film having a thickness of 26 μm and a porosity of 45%.
[0064]
Comparative Example 2
Weight average molecular weight 2 × 10 6 15 parts by weight of an ultrahigh molecular weight polyethylene resin (melting point: 134 ° C.) and 85 parts by weight of liquid paraffin (solidifying point: −15 ° C., kinematic viscosity at 40 ° C .: 59 cst) are uniformly mixed in a slurry state and biaxially mixed. Supply to an extruder (cylinder diameter: 40 mm, L / D = 42) at a throughput of 20 kg / hr, heat to 160 ° C., melt knead, and obtain a melt-kneaded product of ultrahigh molecular weight polyethylene resin and solvent It was. Next, using a fishtail die attached to the tip of the biaxial extruder, immediately after the melt-kneaded product was extruded into a sheet at 160 ° C., it was passed through a sizing die cooled to −15 ° C., and rapidly crystallized. .
[0065]
Next, this sheet-like molded product (thickness: 1 mm) is pressed at about 120 ° C. with a heating and pressing roll type double belt press set at a biting angle of 1 °, and rolled until the thickness reaches 0.5 mm. Then, cold rolling was performed using a cooling and pressing roll type double belt press so that the thickness was maintained at 30 ° C. and a thickness of 0.5 mm. The stress of the rolled sheet-like molded product (however, the stress at a temperature of 125 ° C. and a stretch ratio of 1.5 times) was as shown in Table 1. Furthermore, it was simultaneously biaxially stretched at a length of 4.5 × 4.5 times and at 125 ° C. to obtain a film having a thickness of 70 μm. Subsequently, the solvent was removed by immersion in heptane. The porous film thus obtained was further heat set at 130 ° C. for 10 seconds to obtain a porous film having a thickness of 25 μm and a porosity of 50%.
[0066]
Table 1 shows the BET specific surface area, average pore diameter, maximum pore diameter, air permeability, and needle penetration strength of the porous films obtained in Examples and Comparative Examples.
[0067]
[Table 1]
[0068]
From the results in Table 1, it can be seen that the porous films of Examples 1 and 2 are excellent in both properties, and in particular, have higher needle penetration strength than the porous films of Comparative Examples 1 and 2.
[0069]
【The invention's effect】
According to the present invention, it is possible to provide a porous film having a uniform thickness, particularly high strength, a high specific surface area and a high pore volume, and excellent ion permeability and high-speed charge / discharge characteristics. .
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