JP4577742B2 - 電波到来方向推定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線基地局を有する無線通信システムに関し、特に、複数のアンテナから構成されるアレーアンテナで受信された信号から到来波の数及び各到来波の方向を推定する電波到来方向推定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電波到来方向推定技術は,複数のアンテナから構成されるアレーアンテナを利用して様々な電波伝搬環境における到来波分布を把握する技術である。電波到来方向推定手法としては,beamformer法やCapon法,線形予測法,最尤推定法といった古典的な手法,さらには高分解能到来方向推定手法と言われているMUSIC(Multiple Signal Classification)やESPRIT(Estimation of Signal Parameters via Rotational Invariance Techniques)など,すでに多くの手法が提案されており,これらは,例えばH.Krim and M.Viberg : "Two Decades of Array Signal Processing Research," IEEE Signal Processing Magazine, vol.13, No.4, pp.67-94(July 1996)や,菊間信良 : "アレーアンテナによる適応信号処理" 科学技術出版(1999)などに詳しく紹介されている。この中でも近年特に注目を集めているのがMUSICである。以下,MUSICを搭載した電波到来方向推定装置の構成とその動作について,図1を用いて説明する。
【0003】
なお本説明で取り上げる電波伝搬環境は,次のようなものとする。到来波がN個存在するとし,到来波の方向はアレーアンテナから見た正面方向を0度としてθi(i=1,2,‥‥,N)の方向であるとする。ただし各到来波の方向θiはすべて異なり,−90°≦θi≦90°を満足するものとする。また到来波数Nはアレーアンテナを構成するアンテナの数Mよりも小さい(N<M)とする。各到来波si(t) (i=1,2,‥‥,N)は時間tに応じて変化するが,これらは互いに無相関であるとする。また各到来波の占有帯域幅はアレーアンテナの開口長に対して十分狭帯域であるとする。
【0004】
図1はMUSICを搭載した電波到来方向推定装置の構成図である。電波到来方向推定装置は,到来波を受信する受信アンテナ部8と,受信信号から到来波の数及び各到来波の方向を推定する到来波数・到来方向推定部9と,推定された到来波数と到来方向を表示する到来波数・到来方向推定結果表示部10に大別できる。
【0005】
受信アンテナ部8は,到来波を受信する複数のアンテナから構成されるアレーアンテナ81と,アレーアンテナ81で受信された信号に対して到来波数と到来方向を推定するために必要な前処理を行う受信機82から構成されている。
【0006】
到来方向・到来波数推定部9は,各受信機からのベースバンド信号をまとめた入力信号ベクトルの相関行列を算出する相関行列算出器91と,相関行列を固有値分解することによって固有値と固有ベクトルを算出する固有値・固有ベクトル算出器92と,固有値を利用して到来波数判定規範を算出する到来波数判定規範算出器93と,到来波数判定規範の最小値を検出して到来波数を推定する到来波数推定器94と,到来波数推定結果から固有ベクトルのうち雑音部分空間固有ベクトルを抽出する雑音部分空間固有ベクトル抽出器95と,雑音部分空間固有ベクトルを利用して到来波の角度分布(MUSICスペクトラム)を算出するMUSICスペクトラム算出器96と,MUSICスペクトラムの極大値を検出して到来方向を推定する到来方向推定器97から構成されている。
【0007】
到来波数・到来方向推定結果表示部10は,到来波数・到来方向推定部9から送られる到来波数と到来方向の推定結果を表示する到来波数・到来方向推定結果表示器101のみで構成されている。
【0008】
次にMUSICを搭載した電波到来方向推定装置の動作について説明する。θi(i=1,2,‥‥,N)の方向から到来するN個の到来波si(t) (i=1,2,‥‥,N)をM個のアンテナから構成されるアレーアンテナ81で受信した場合の各アンテナでの受信信号をxi(t)(i=1,2,‥‥,M)とする。このときxi(t)をまとめてベクトル表示したものをx(t)=[x1(t), x2(t),‥‥, xM(t)]TTは転置を表す)とすると,x(t)は次のように表すことができる。
x(t)=a(θ1)s1(t)+a(θ2)s2(t)+‥‥+a(θN)sN(t)
a(θi)=[1,exp(jkd2sinθi),‥‥,exp(jkdMsinθi)]T (i=1,2,‥‥,N) k=2π/λ
ここでa(θi)はθi方向の方向ベクトル,kは位相定数,λは到来波の波長,di(i=1,2,‥‥,M)は任意に設定した基準位置から測定したi番目のアンテナの位置,すなわち基準位置とi番目のアンテナとの間の距離である。ここでは最も左側にあるアンテナの位置を基準位置としている(d1=0)。なおdiは次の条件を満足しているものとする。
di+1−di≦λ/2 i=1,2,‥‥,M-1
【0009】
N個の方向ベクトルをまとめて行列表示したものを
A=[a(θ1),a(θ2),‥‥,a(θN)]
とし,N個の到来波をまとめてベクトル表示したものを
s(t)=[s1(t), s2(t),‥‥, sN(t)]T
とすれば,x(t)は次のように簡潔に表すことができる。
x(t)=As(t)
【0010】
各アンテナでの受信信号xi(t)(i=1,2,‥‥,M)はそれぞれ各受信機82に送られた後,到来波数と到来方向を推定するために必要な前処理(周波数変換,信号増幅,フィルタリング,アナログディジタル変換等)によりベースバンド信号に変換される。その際,受信機の内部で熱雑音が発生するため,そのベースバンド信号には熱雑音信号ni(t) (i=1,2,‥‥,M)が加わる。これより,最終的に各受信機から出力されるベースバンド信号yi(t) (i=1,2,‥‥,M)は次のように表すことができる。
yi(t)=xi(t)+ni(t) (i=1,2,‥‥,M)
【0011】
熱雑音信号をまとめてベクトル表示したものを
n(t)=[n1(t),n2(t),‥‥,nM(t)]T
とし,ベースバンド信号をまとめてベクトル表示したものを入力信号ベクトルy(t)=[y1(t),y2(t),‥‥,yM(t)]T
とすれば,y(t)は次のように表すことができる。
y(t)=x(t)+n(t)=As(t)+n(t)
ただし熱雑音はすべての受信機において等電力であり,ni(t)は互いに無相関であるとする。またすべての到来波si(t)とも無相関であるとする。
【0012】
入力信号ベクトルy(t)に対し,相関行列算出器91ではy(t)の相関行列Ryyが計算される。Ryyはベースバンド信号yi(t) (i=1,2,‥‥,M)の相関特性を示す行列であり,次式で表される。
Ryy=E[y(t)yH(t)]=AE[s(t)sH(t)]AH+σ2M
ここでE[・]は期待値(アンサンブル平均)を求める操作を表し,σ2は熱雑音電力を表す。またIMはM次の単位行列である。y(t)のスナップショット数をLとすると,Lが十分に大きければRyyはエルゴード性を満足するため時間平均により求めることができ,次のように表すことができる。
【数1】
Figure 0004577742
【0013】
相関行列Ryyは固有値・固有ベクトル算出器92へ送られ,次のような関係を満足するλi(i=1,2,‥‥,M)とei (i=1,2,‥‥,M)が求められる。
Ryyei=λiei i=1,2,‥‥,M
λiは固有値,eiは固有ベクトルと呼ばれる。また行列の固有値と固有ベクトルを求める演算を固有値分解という。
【0014】
λi(i=1,2,‥‥,M)は到来波数判定規範算出器93へ送られる。もし入力信号ベクトルy(t)のスナップショット数Lが無限大であれば,固有値分解により求められた固有値には次のような関係がある。
λ1≧λ2≧‥‥≧λN>λN+1=‥‥=λM=σ2
これより,熱雑音電力σ2より大きい固有値の数から到来波数Nを推定することができる。しかし実際はLを無限大として扱うことができないため,何らかの到来波数判定規範(IC: Information Criteria)を利用してNを正確に推定する必要がある。到来波数判定規範としては,最尤法に基づくAIC(Akaike Information Criteria)やMDL(Minimum Description Length)などが既に報告されている(M.Wax and T.Kailath : "Detection of Signal by Information Theoretic Criteria," IEEE Trans., vol.ASSP-33, No.2, pp.387-392(April 1985))。例えばMDLを利用した場合,到来波数判定規範IC(N’) (N'=1,2,‥‥,M-1)は次のようにして算出される。
【数2】
Figure 0004577742
ここでN’は到来波数の候補値である。上式では、N’の表記に代えて、Nに「^」をつけた表記を使っているが、意味は同じである。
【0015】
到来波数判定規範IC(N’)の算出結果は到来波数推定器94へ送られる。
IC(N’)の性質として,尤もらしいN’を代入したときにIC(N’)の値は最小となる。したがってIC(N’)の値が最小となったときのN’を到来波数Nとして出力する。
【0016】
固有値・固有ベクトル算出器92で算出された固有ベクトルei (i=1,2,‥‥,M)と到来波数推定器94で推定された到来波数Nは,雑音部分空間固有ベクトル抽出器95へ送られる。到来波数がNのとき,固有値λ1〜λNに対応する固有ベクトルe1〜eNは信号部分空間を張り,固有値λN+1〜λMに対応する固有ベクトルeN+1〜eMは雑音部分空間を張る。MUSICスペクトラムの算出では,到来方向の方向ベクトルa(θi) (i=1,2,‥‥,N)と雑音部分空間固有ベクトルeN+1〜eMの直交性を利用するため,雑音部分空間固有ベクトル抽出器95はeN+1〜eMを出力する。ここで直交性とは,a(θi)とeN+1〜eMにおいて次のような関係を満足する性質をいう。
H(θi)ej=0 i=1,2,‥‥,N;j=N+1,N+2,‥‥,M
【0017】
MUSICスペクトラム算出器96では,雑音部分空間固有ベクトルをまとめた行列 EN=[eN+1,eN+2,‥‥,eM]
とモードベクトルa(θ)を用いて,θに対する次のようなMUSICスペクトラムPM(θ)を算出する。このときθの刻み幅は,所要推定精度に応じて,例えば1度,0.01度というように設定される。
【数3】
Figure 0004577742
【0018】
PM(θ)の性質として,θ=θi(i=1,2,‥‥,N)のときPM(θ)の分母が0となる。したがって,PM(θ)はN(到来波数)個の極大値をもつ形状となる。なおPM(θ)の計算負荷はENのサイズ,すなわちNの値によって変化する。
【0019】
到来方向推定器97では,MUSICスペクトラムPM(θ)のN(到来波数)個の極大値に対応する方向θi(i=1,2,‥‥,N)を検出して到来方向として出力する。
【0020】
到来波数・到来方向推定結果表示器101では,推定された到来波数Nと到来方向θi(i=1,2,‥‥,N)が表示される。
【0021】
以上がMUSICを搭載した電波到来方向推定装置の動作であるが,特開2000-121716号 「電波到来方向推定装置」では,固有値分解においてすべての固有値・固有ベクトルを計算するのではなく,最小固有値λMと最小固有値に対応する固有ベクトルeMのみを求め,MUSICスペクトラムPM(θ)の計算にeMのみを使用することにより計算負荷を軽減している。その際PM(θ)には到来波の方向以外の方向にも極大値が現れるため,そのままでは到来波数推定に誤差を生じる。そこで極大値が現れた方向に対するアレーアンテナ出力電力値を別途計算し,それがある規定値以上を示せばその方向を到来方向と推定している。アレーアンテナ出力電力値の計算負荷は固有値分解と比較すると格段に小さいため,従来のMUSICを搭載した電波到来方向推定装置と比較して高速な処理を可能にしている。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
従来のMUSICを搭載した電波到来方向推定装置では,固有値・固有ベクトル算出器92での固有値分解とMUSICスペクトラム算出器96でのMUSICスペクトラムPM(θ)の計算負荷が大きく,特にアンテナ数が多い場合はその影響が顕著に現れる。そのため高性能な信号処理機能が必要となり,結果的に装置の製作コストが高くなる。また到来波数NによってPM(θ)の計算負荷に差が生じるため,信号処理部の有効利用率が劣化する。また特開2000-121716号「電波到来方向推定装置」では,PM(θ)の極大値が現れた方向のアレーアンテナ出力電力値を別途計算して到来波数を推定する際にアレーアンテナ出力電力規定値を設定しなければならないが,このとき実際の電波伝搬環境に応じて適宜設定する必要がある。
そのため電波到来方向推定装置を実際に設置する場所での電力プロファイルを十分に調査した後でないとアレーアンテナ出力電力規定値を精度よく設定できない。
【0023】
本発明は上記のような課題を解決するものであり,複数のアンテナから構成されるアレーアンテナで受信した信号から高い精度、かつ小さい計算負荷で到来波の数と各到来波の方向を推定することが可能な電波到来方向推定装置を提供することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
本発明の電波到来方向推定装置は、到来波を受信する複数のアンテナから構成されるアレーアンテナと,アレーアンテナで受信された信号に対して到来波数と到来方向を推定するために必要な前処理を行う受信機と,各受信機からのベースバンド信号をまとめた入力信号ベクトルの相関行列を算出する相関行列算出手段と,相関行列の逆行列を算出する相関行列逆行列算出手段と,相関行列逆行列から線形予測法によりウェイトベクトルを算出するウェイトベクトル算出手段と,ウェイトベクトルを利用して線形予測法により到来波の角度分布を算出する角度分布算出手段と,角度分布の極大値を検出して到来方向候補を推定する到来方向候補推定手段と,Capon法により到来方向候補のアレーアンテナ出力電力を算出するアレーアンテナ出力電力算出手段と,到来波数推定を行うためにアレーアンテナ出力電力値を補充するアレーアンテナ出力電力値補充手段と,アレーアンテナ出力電力値を利用して到来波数判定規範を算出する到来波数判定規範算出手段と,到来波数判定規範の最小値を検出して到来波数を推定する到来波数推定手段と,到来波数と到来方向候補から到来方向を推定する到来方向推定手段とを備えるものである(請求項1)。
【0025】
前記の構成によれば、 方向推定精度が高く計算負荷が小さい線形予測法により到来方向候補を推定し,電力推定精度の高いCapon法により到来方向候補のアレーアンテナ出力電力を算出して,アレーアンテナ出力電力値を到来波数判定規範に適用して到来波数推定を行い,到来波数推定後に到来方向候補の中から真の到来方向を推定することができる。
【0026】
これによりMUSICで行われる固有値分解を必要とせずに高い精度かつ一定の小さい計算負荷で到来波数と到来方向を推定することが可能であるため,従来のMUSICを搭載した電波到来方向推定装置に比べて信号処理装置を簡略化することができる。さらに,アレーアンテナ出力電力の規定値を別途設定する必要がないため,様々な電波伝搬環境においても適用可能である。
【0027】
また、 本発明の電波到来方向推定装置は、到来波を受信する複数のアンテナを直線上に等間隔で配列して構成される等間隔線形アレーアンテナと,等間隔線形アレーアンテナで受信された信号に対して到来波数と到来方向を推定するために必要な前処理を行う受信機と,各受信機からのベースバンド信号をまとめた入力信号ベクトルの相関行列を算出する相関行列算出手段と,相関行列の逆行列を算出する相関行列逆行列算出手段と,相関行列逆行列から線形予測法によりウェイトベクトルを算出するウェイトベクトル算出手段と,ウェイトベクトルを利用して到来方向候補を算出する到来方向候補算出手段と,Capon法により到来方向候補のアレーアンテナ出力電力を算出するアレーアンテナ出力電力算出手段と,到来波数推定を行うためにアレーアンテナ出力電力値を補充するアレーアンテナ出力電力値補充手段と,アレーアンテナ出力電力値を利用して到来波数判定規範を算出する到来波数判定規範算出手段と,到来波数判定規範の最小値を検出して到来波数を推定する到来波数推定手段と,到来波数と到来方向候補から到来方向を推定する到来方向推定手段とを備えるものである(請求項3)。
【0028】
この構成により,ウェイトベクトルを係数とする高次方程式を解いて到来方向候補を直接算出する。等間隔線形アレーアンテナを設置しているので、角度スペクトラムPL(θ)を求める際のθの刻み幅を設定する必要がないため,より精度の高い到来方向推定が可能となる。またPL(θ)の計算負荷よりも小さい計算負荷で到来方向候補を算出できるため,信号処理装置をさらに簡略化することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
−実施の形態1−
電波到来方向推定装置を図2に示す。本形態による電波到来方向推定装置は,到来波を受信する受信アンテナ部2と,受信信号から到来波の数及び各到来波の方向を推定する到来波数・到来方向推定部3と,推定された到来波数と到来方向を表示する到来波数・到来方向推定結果表示部4に大別できる。
【0030】
受信アンテナ部2は,到来波を受信する複数のアンテナから構成されるM個のアレーアンテナ21と,アレーアンテナ21で受信された信号に対して到来波数と到来方向を推定するために必要な前処理を行うM個の受信機22とから構成されている。
【0031】
到来波数・到来方向推定部3は,各受信機22からのベースバンド信号をまとめた入力信号ベクトルの相関行列を算出する相関行列算出器31と,相関行列の逆行列を算出する相関行列逆行列算出器32と,相関行列逆行列から線形予測法によりウェイトベクトルを算出するウェイトベクトル算出器33と,ウェイトベクトルを利用して線形予測法により到来波の角度分布(角度スペクトラム)を算出する角度スペクトラム算出器34と,角度スペクトラムの極大値を検出して到来方向候補を推定する到来方向候補推定器35と,Capon法により到来方向候補のアレーアンテナ出力電力を算出するアレーアンテナ出力電力算出器36と,到来波数推定を行うためにアレーアンテナ出力電力値を補充するアレーアンテナ出力電力値補充器37と,アレーアンテナ出力電力値を利用して到来波数判定規範を算出する到来波数判定規範算出器38と,到来波数判定規範の最小値を検出して到来波数を推定する到来波数推定器39と,到来波数と到来方向候補から真の到来方向を推定する到来方向推定器40とから構成されている。
【0032】
到来波数・到来方向推定結果表示部4は,到来波数・到来方向推定部から送られる到来波数と到来方向の推定結果を表示する到来波数・到来方向推定結果表示器41のみで構成されている。
【0033】
次に電波到来方向推定装置の動作について説明する。受信アンテナ部2からの入力信号ベクトルy(t)に対し,相関行列算出器31でy(t)の相関行列Ryyを算出するところまでは従来の技術と同じであるので省略する。
【0034】
相関行列逆行列算出器32では相関行列Ryyの逆行列Ryy-1を算出する。
【0035】
ウェイトベクトル算出器33では,相関行列逆行列Ryy-1を用いてウェイトベクトルwLを次のように算出する。
【数4】
Figure 0004577742
ここでc(1)( )は行列の1列目を表すとする。すなわち,wLはRyy-1の1列目を抜き出してその第1要素を1に正規化したベクトルである。
【0036】
角度スペクトラム算出器34では,方向ベクトルa(θ)とウェイトベクトルwLを用いて,θに対する次のような角度スペクトラムPL(θ)を算出する。このときθの刻み幅は,所要推定精度に応じて,例えば1度,0.01度というように設定される。
【数5】
Figure 0004577742
【0037】
これまでの過程は従来の古典的な線形予測法と同じである。線形予測法の特徴は,方向推定精度が高く計算負荷が小さいことである。MUSICスペクトラムPM(θ)の算出に必要な演算はベクトル×行列×行列×ベクトルの演算であるが,角度スペクトラムPL(θ)の算出に必要な演算はベクトル×ベクトルすなわち内積の演算と絶対値の演算と2乗演算であり,計算負荷が少ないことは明らかである。
【0038】
またPM(θ)の計算負荷は到来波数Nにより変化するが,PL(θ)の計算負荷はに無関係に一定である。PL(θ)の性質として,θ=θi(i=1,2,‥‥,K ; N≦K≦M-1)のときPL(θ)の分母が0となる。したがって,PL(θ)はK個の極大値をもつ形状となる。
【0039】
到来方向候補推定器35では,角度スペクトラムPL(θ)のK個の極大値に対応する方向θi(i=1,2,‥‥,K )を検出して到来方向候補として出力する。このK個のθiの中には到来波の方向がN個含まれており,残りの(K−N)個の方向は到来波の方向以外の方向である。
【0040】
アレーアンテナ出力電力算出器36では,到来方向候補θi(i=1,2,‥‥,K )に対して,Capon法により次のようなアレーアンテナ出力電力値Pi(i=1,2,‥‥,K )を算出する。
【数6】
Figure 0004577742
【0041】
Capon法の特徴は,方向推定精度は線形予測法に劣るがアレーアンテナ出力電力値が高精度で到来波電力に比例することである。K個の到来方向候補θiに対してPiを計算して降順に並べ替えてPiの最大値で正規化したものをPi (n)とすれば,N個の到来方向に対するPi (n) (i=1,2,‥‥,N)は各到来波電力に比例した値となり,到来波方向以外の(K−N)個の方向に対するPi (n) (i=N+1,N+2,‥‥,K)は到来波の搬送波電力対雑音電力比(CNR: Carrier-to-Noise power Ratio)の最大値とアンテナ数Mから決まる値となる。Piは電力の単位をもつが,従来のMUSICを搭載した電波到来方向推定装置において固有値分解により算出される固有値λi(i=1,2,‥‥,M)も電力の単位をもつことから,λiを降順に並べ替えて正規化したものとPi (n)は非常によく似た特性を示すと考えられる。これより,λiをPi (n)で代用し,到来波数判定規範を算出して到来波数推定を行っても同等の結果が得られると考えられる。なおアレーアンテナ出力電力算出器の出力はPiを降順に並べ替えたものであり,同時に到来方向候補θi(i=1,2,‥‥,K )もPiと対応して並べ替えられる。
【0042】
アレーアンテナ出力電力値Pi(i=1,2,‥‥,K )はアレーアンテナ出力電力値補充器37へ送られる。従来の電波到来方向推定装置において固有値分解により算出される固有値λi(i=1,2,‥‥,M)はM個あるのに対して,PiはK個しかない。
そのためλiを利用して到来波数推定をするのと同様な方法でPiを利用して到来波数推定を行うにはPK+1 〜PMを補充する必要がある。そこでPi =PK(i=K+1,K+2,‥‥,M)としてPiの個数をM個とする。これによりPiを利用して到来波数判定規範を算出することにより到来波数推定が可能となる。
【0043】
アレーアンテナ出力電力値Pi(i=1,2,‥‥,M)は到来波数判定規範算出器38へ送られ,従来のMUSICを搭載した電波到来方向推定装置と同様にして到来波数判定規範IC(N’)を算出する。
【数7】
Figure 0004577742
【0044】
到来波数判定規範IC(N’)は到来波数推定器39へ送られる。IC(N’)の値が最小となったときのN’を到来波数Nとして出力する。
【0045】
到来方向推定器40では,推定された到来波数Nに基づいて到来方向候補θi(i=1,2,‥‥,M-1)の中から最初のN個が選択され,到来方向θi(i=1,2,‥‥,N)として出力される。
【0046】
到来波数・到来方向推定結果表示器41では,推定された到来波数Nと到来方向θi(i=1,2,‥‥,N)が表示される。
【0047】
−実施の形態2−
第2の形態による電波到来方向推定装置を図3に示す。本形態による電波到来方向推定装置は,到来波を受信する受信アンテナ部5と,受信信号から到来波の数及び各到来波の方向を推定する到来波数・到来方向推定部6と,推定された到来波数と到来方向を表示する到来波数・到来方向推定結果表示部7に大別できる。
【0048】
受信アンテナ部5は,到来波を受信する複数のアンテナを直線上に等間隔で配列して構成される等間隔線形アレーアンテナ51と,等間隔線形アレーアンテナ51で受信された信号に対して到来波数と到来方向を推定するために必要な前処理を行う受信機52から構成されている。
【0049】
到来波数・到来方向推定部6は,各受信機からのベースバンド信号をまとめた入力信号ベクトルの相関行列を算出する相関行列算出器61と,相関行列の逆行列を算出する相関行列逆行列算出器62と,相関行列逆行列から線形予測法によりウェイトベクトルを算出するウェイトベクトル算出器63と,ウェイトベクトルを利用して到来方向候補を算出する到来方向候補算出器64と,Capon法により到来方向候補のアレーアンテナ出力電力を算出するアレーアンテナ出力電力算出器65と,到来波数推定を行うためにアレーアンテナ出力電力値を補充するアレーアンテナ出力電力値補充器66と,アレーアンテナ出力電力値を利用して到来波数判定規範を算出する到来波数判定規範算出器67と,到来波数判定規範の最小値を検出して到来波数を推定する到来波数推定器68と,到来波数と到来方向候補から真の到来方向を推定する到来方向推定器69から構成されている。
【0050】
到来波数・到来方向推定結果表示部7は,到来波数・到来方向推定部6から送られる到来波数と到来方向の推定結果を表示する到来波数・到来方向推定結果表示器71のみで構成されている。
【0051】
次に、電波到来方向推定装置の動作について,図3を用いて説明する。受信アンテナ部5からの入力信号ベクトルy(t)に対し,相関行列算出器61でy(t)の相関行列Ryyを算出し,相関行列逆行列算出器62でRyyの逆行列Ryy-1を算出し,ウェイトベクトル算出器63でウェイトベクトルwLを算出するところまでは(実施の形態1)と同じであるので省略する。
【0052】
到来方向候補算出器64では,実施の形態1の角度スペクトラムPL(θ)を算出する代わりに,PL(θ)の分母に着目して次のような(M−1)次方程式を解く。
【数8】
Figure 0004577742
【0053】
受信アンテナはM個のアンテナを直線上に等間隔d(≦λ/2)で配列した等間隔線形アレーアンテナ51であるから,基準位置から測定した各アンテナの位置,すなわち基準位置とi番目のアンテナとの間の距離diは(i-1)dで表される。これより方向ベクトルa(θ)は次のように表すことができる。
a(θ)=[1,exp(jkdsinθ),‥‥,exp(j(M-1)kdsinθ)]T
さらにz=exp(jkdsinθ)とおくと,a(θ)は次のように書き換えられる。
a(θ)=[1,z,‥‥,zM-1]T=f(z)
これより上記の方程式はzに関する(M−1)次方程式として次のように表すことができる。
【数9】
Figure 0004577742
ただしウェイトベクトルwLはwL =[wL1,L2,‥‥,LM]Tである。この方程式の解は(M−1)個の複素数zi(i=1,2,‥‥,M-1)となる。z=exp(jkdsinθ)の関係より,到来方向候補θi(i=1,2,‥‥,M-1)は次のようにして算出される。
【数10】
Figure 0004577742
ただしarg( )は偏角を表す。
【0054】
到来方向候補θi(i=1,2,‥‥,M-1)はアレーアンテナ出力電力算出器65へ送られる。これ以降は(実施の形態1)と同様にしてアレーアンテナ出力電力値Pi(i=1,2,‥‥,M-1)を算出し,アレーアンテナ出力電力値補充器66でPMを補充し,到来波数判定規範算出器67で到来波数判定規範IC(N’)を算出し,到来波数推定器68で到来波数Nを推定し,到来方向推定器69で到来方向θi(i=1,2,‥‥,N)を推定し,到来波数・到来方向推定結果表示器71で推定された到来波数Nと到来方向θi(i=1,2,‥‥,N)を表示する。
【0055】
【実施例】
・受信アンテナ : 等間隔線形アレーアンテナ
・受信アンテナを構成するアンテナの数M : 8
・隣り合うアンテナ間の距離d : 半波長(λ/2)
・到来波数N : 3
・到来波方向 : θ1=−30度,θ2=10度,θ3=40度
・到来波電力 : P1=0.1(-10dB),P2=1(0dB),P3=0.5(-3dB)
・熱雑音電力 : 0.01(-20dB)
・信号ベクトルのスナップショット数L : 100
・MUSICスペクトラムPM(θ)を算出する際のθの刻み幅 : 0.1度
・角度スペクトラムPL(θ)を算出する際のの刻み幅 : 0.1度
【0056】
(1)MUSICを搭載した電波到来方向推定装置による到来波数と到来方向の推定
相関行列算出器で相関行列Ryyを算出後,固有値・固有ベクトル算出器で固有値分解により固有値λi(i=1,2,‥‥,8)と固有ベクトルei(i=1,2,‥‥,8)を算出する。固有値の最大値を1に正規化して降順に並べたものを図6(λ,○印)に示す。また到来波数判定規範算出でλiを利用して到来波数判定規範IC(N)を算出した結果を図7(λ,○印)に示す。到来波数の候補値N’が3のときにIC(N’)が最も小さい値であるので,到来波数推定器において到来波数Nは3と推定される。雑音部分空間固有ベクトル抽出器は到来波数が3であるのでe4〜e8を出力する。MUSICスペクトラム算出器においてMUSICスペクトラムを算出した結果を図4に示す。明らかに3つの極大値が現れていることが分かる。到来方向推定器では極大値に対応する方向を調べ,結局到来波の方向は-30度,10度,40度と推定される。
【0057】
(2)本発明の(実施の形態1)の電波到来方向推定装置による到来波数と到来方向の推定
相関行列算出器で相関行列Ryyを算出後,相関行列逆行列算出器で相関行列Ryyの逆行列Ryy -1を算出し,さらに相関行列逆行列Ryy -1を用いてウェイトベクトル算出器でウェイトベクトルwLを算出し,角度スペクトラム算出器で線形予測法による角度スペクトラムPL(θ)を算出する。その結果を図5(線形予測法)に示す。到来波の方向である-30度,10度,40.1度の方向に極大値が現れているが,到来波以外の方向(-50.1度,-10.6度,71.3度)にも極大値が現れている。到来方向候補推定器では極大値に対応する方向を調べ,これら6つを到来方向候補として出力する。アレーアンテナ出力電力算出器では6つの到来方向候補に対してアレーアンテナ出力電力値Piを算出する。その結果も併せて●印で図5に示している。到来波方向に対するPiは各到来波電力に比例した値となり,到来波方向以外の3方向に対するPiは非常に小さい値となっている。アレーアンテナ出力電力算出器ではPiを大きい順に並べたものを出力すると同時に,θiもPiに対応して並べ替えられる。アレーアンテナ出力電力補充器ではP7=P8=P6として出力電力値が補充される。このPiを図6(P,△印)に示す。固有値と同じような傾向を示していることが分かる。到来波数判定規範算出器でPiを利用して到来波数判定規範IC(N’)を算出した結果を図7(P,△印)に示す。固有値の場合と同じような変化を示していることが確認できる。到来波数の候補値N’が3のときにIC(N’)が最も小さい値であるので,到来波数推定器において到来波数Nは3と推定される。到来波数推定器ではPiの大きいものから3つが選択され,それに対応する方向である-30度,10度,40.1度が到来方向として推定される。
【0058】
(3)本発明の(実施の形態2)の電波到来方向推定装置による到来波数と到来方向の推定
相関行列算出器で相関行列Ryyを算出後,相関行列逆行列算出器で相関行列Ryyの逆行列Ryy -1を算出し,さらに相関行列逆行列Ryy -1を用いてウェイトベクトル算出器でウェイトベクトルwLを算出し,到来方向候補算出器でウェイトベクトルを係数とする高次方程式を解いて到来方向候補を直接算出する。その結果,-29.9971,-50.1105,71.3195,40.0512,-10.6359,9.9803,20.7519の7つの解すなわち到来方向候補が求まる。アレーアンテナ出力電力算出器では7つの到来方向候補に対してアレーアンテナ出力電力値Piを算出する。その後の処理は(実施の形態1)と同じである。最終的な推定結果は,到来波数3,到来方向9.9803度,40.0512度,-29.9971度となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のMUSICを搭載した電波到来方向推定装置の構成図である。
【図2】本発明の(実施の形態1)に係る電波到来方向推定装置の構成図である。
【図3】本発明の(実施の形態2)に係る電波到来方向推定装置の構成図である。
【図4】一定条件を仮定して、MUSICスペクトラム算出器で算出したMUSICスペクトラムを示すグラフである。
【図5】本発明の実施の形態1により、角度スペクトラムPL(θ)を算出した結果を示すグラフである。
【図6】固有値とアレーアンテナ出力電圧値を最大1に正規化して並べたグラフである。
【図7】到来波数判定規範IC(N’)を算出した結果を示すグラフである。
【符号の説明】
2 受信アンテナ部
3 到来波数・到来方向推定部
4 到来波数・到来方向推定結果表示部
5 受信アンテナ部
6 到来波数・到来方向推定部
7 到来波数・到来方向推定結果表示部
8 受信アンテナ部
9 到来波数・到来方向推定部
10 到来波数・到来方向推定結果表示部
21 アレーアンテナ
22 受信機
31 相関行列算出器
32 相関行列逆行列算出器
33 ウェイトベクトル算出器
34 角度スペクトラム算出器
35 到来方向候補推定器
36 アレーアンテナ出力電力算出器
37 アレーアンテナ出力電力値補充器
38 到来波数判定規範算出器
39 到来波数推定器
40 到来方向推定器
41 到来波数・到来方向推定結果表示器
51 等間隔線形アレーアンテナ
52 受信機
61 相関行列算出器
62 相関行列逆行列算出器
63 ウェイトベクトル算出器
64 到来方向候補算出器
65 アレーアンテナ出力電力算出器
66 アレーアンテナ出力電力値補充器
67 到来波数判定規範算出器
68 到来波数推定器
69 到来方向推定器
71 到来波数・到来方向推定結果表示器
81 アレーアンテナ
82 受信機
91 相関行列算出器
92 固有値・固有ベクトル算出器
93 到来波数判定規範算出器
94 到来波数推定器
95 雑音部分空間固有ベクトル抽出器
96 MUSICスペクトラム算出器
97 到来方向推定器
101 到来波数・到来方向推定結果表示器

Claims (4)

  1. 到来波を受信する複数のアンテナから構成されるアレーアンテナと,アレーアンテナで受信された信号に対して到来波数と到来方向を推定するために必要な前処理を行う受信機と,各受信機からのベースバンド信号をまとめた入力信号ベクトルの相関行列を算出する相関行列算出手段と,相関行列の逆行列を算出する相関行列逆行列算出手段と,相関行列逆行列から線形予測法によりウェイトベクトルを算出するウェイトベクトル算出手段と,ウェイトベクトルを利用して線形予測法により到来波の角度分布を算出する角度分布算出手段と,角度分布の極大値を検出して到来方向候補を推定する到来方向候補推定手段と,Capon法により到来方向候補のアレーアンテナ出力電力を算出するアレーアンテナ出力電力算出手段と,到来波数推定を行うためにアレーアンテナ出力電力値を補充するアレーアンテナ出力電力値補充手段と,アレーアンテナ出力電力値を利用して到来波数判定規範を算出する到来波数判定規範算出手段と,到来波数判定規範の最小値を検出して到来波数を推定する到来波数推定手段と,到来波数と到来方向候補から到来方向を推定する到来方向推定手段とを備えることを特徴とする電波到来方向推定装置。
  2. 到来波数と到来方向の推定結果を表示する到来波数・到来方向推定結果表示手段をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の電波到来方向推定装置。
  3. 到来波を受信する複数のアンテナを直線上に等間隔で配列して構成される等間隔線形アレーアンテナと,等間隔線形アレーアンテナで受信された信号に対して到来波数と到来方向を推定するために必要な前処理を行う受信機と,各受信機からのベースバンド信号をまとめた入力信号ベクトルの相関行列を算出する相関行列算出手段と,相関行列の逆行列を算出する相関行列逆行列算出手段と,相関行列逆行列から線形予測法によりウェイトベクトルを算出するウェイトベクトル算出手段と,ウェイトベクトルを利用して到来方向候補を算出する到来方向候補算出手段と,Capon法により到来方向候補のアレーアンテナ出力電力を算出するアレーアンテナ出力電力算出手段と,到来波数推定を行うためにアレーアンテナ出力電力値を補充するアレーアンテナ出力電力値補充手段と,アレーアンテナ出力電力値を利用して到来波数判定規範を算出する到来波数判定規範算出手段と,到来波数判定規範の最小値を検出して到来波数を推定する到来波数推定手段と,到来波数と到来方向候補から到来方向を推定する到来方向推定手段とを備えることを特徴とする電波到来方向推定装置。
  4. 到来波数と到来方向の推定結果を表示する到来波数・到来方向推定結果表示手段をさらに備えることを特徴とする請求項3記載の電波到来方向推定装置。
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