JP4576765B2 - Protective film forming method, protective film forming apparatus and protective film - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気ヘッド等に形成される耐腐食性および耐剥離性に優れた保護膜を形成する保護膜成膜方法,保護膜成膜装置および保護膜に関する。
【0002】
【従来の技術】
ハードディスク装置に使用されている磁気ヘッド(GMRヘッド)においては、ヘッド面を摩耗や腐食から保護するための保護膜が形成されている。一般的には、磁気ヘッドのAl2O3TiC母材上にSi膜の中間層を形成し、その上に炭素膜(DLC薄膜やta−C薄膜)を形成する。Si膜および炭素膜から成る保護膜は数nm程度と非常に薄く、中間層(Si膜)は炭素膜の耐剥離性を向上させて密着力を高めるために形成される。
【0003】
しかし、炭素膜の剥離を完全に防止するのは難しく、炭素膜の剥離に伴ってピンホールが生じ、その部分のSi膜が腐食し易いという問題があった。例えば、母材上に急峻なステップがあると、その部分において炭素膜の剥離が比較的起こりやすく、腐食の原因となりやすい。また、炭素膜そのものの緻密さの不足によって、腐食が発生するおそれもあった。
【0004】
このようなことから、中間層には密着力の向上に加えて化学的に安定で腐食しにくいという性質が求められている。例えば、化学的に安定であるということから、Si膜に代えてSiO2膜を用いることが試みられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、SiO2膜は化学的に安定なため、逆に炭素膜との間の密着力が低下して炭素膜が剥離しやすくなる。そのため、SiO2ターゲットを用いたスパッタによりSiO2膜を形成し、その上に炭素膜を成膜するという方法では、成膜した炭素膜が剥離しやすいという問題があった。
【0006】
本発明の目的は、耐腐食性および耐剥離性に優れた保護膜を形成することができる成膜方法および成膜装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
発明の実施の形態を示す図1〜3に対応付けて説明する。
(1)図1,2に対応付けて説明すると、請求項1の発明は、Siターゲット13を用いたスパッタ法により成膜対象1にSi密着層2を成膜し、Si密着層2の上に炭素膜3を成膜する保護膜成膜方法に適用され、スパッタプロセスチャンバ10内に酸素ガスを所定時間導入した後に、Si密着層2の成膜を行うようにしたことにより上述の目的を達成する。
(2)図1,3に対応付けて説明すると、請求項2の発明は、成膜開始前に所定時間だけ酸素ガスをスパッタプロセスチャンバ10内に供給し、その後、Siターゲット13を用いたスパッタ法により成膜対象S,1にSi密着層2を成膜するスパッタ装置22と、Si密着層2の上に炭素膜3を成膜する炭素膜成膜装置24とを備えて上述の目的を達成する。
(3)図1に対応付けて説明すると、請求項3の発明は、成膜対象1上に形成された密着層2と、密着層2の上に形成された炭素膜3とから成る保護膜に適用され、密着層2は、成膜対象側でSiOX成分の濃度が大きく、かつ、炭素膜側でSi成分の濃度が大きいSi密着層から成ることにより上述の目的を達成する。
【0008】
なお、上記課題を解決するための手段の項では、本発明を分かり易くするために発明の実施の形態の図を用いたが、これにより本発明が発明の実施の形態に限定されるものではない。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明による保護膜成膜方法によって成膜された保護膜を示す図である。図1の(a)は磁気ヘッド素子の母材1の上に形成された中間層2および炭素膜3を示す断面図であり、(b)は中間層2におけるSi成分の分布とSiOXの分布を示したものである。母材1上にSiおよびSiOXの混合層である中間層2を成膜する。そして、中間層2の上に耐腐食性および耐摩耗性に優れた炭素膜3が成膜される。炭素膜3としては、DLC(Diamondlike Carbon)膜やta−C(tetrahedral amorphous carbon)膜等が用いられる。
【0010】
《中間層2の成膜方法について》
図2は図1(a)に示した中間層2の成膜方法を説明する図であり、DCマグネトロンスパッタ装置の概略構成図である。図2において、(a)は酸素ガス導入工程を、(b)はスパッタ工程を示しており、中間層2を成膜する際には(a),(b)の順に各工程が行われる。DCマグネトロンスパッタ装置では、Siターゲット13は陰極側であるターゲットホルダ14に設けられ、中間層2が成膜される基板Sは陽極側(接地)に設けられる。基板Sには磁気ヘッド素子が形成されている。ターゲットホルダ14にはバイアス電源11が接続されており、このバイアス電源11により数kVの直流電圧がターゲットホルダ14に印加される。ターゲットホルダ14には磁石15が設けられている。磁石15はターゲット13の表面付近に平行な磁界を発生させる。18は磁石15による磁力線を示している。スパッタ装置のチャンバ10内には、開閉バルブ16および17を介してアルゴンガスおよび酸素ガスを導入することができる。
【0011】
基板Sに中間層2を形成する際には、チャンバ10内を不図示の真空排気装置により真空排気した後に、図2(a)に示すように開閉バルブ17を開閉して微量の酸素ガスをチャンバ10内に導入する。酸素ガスを導入すると、チャンバ10の内壁面やターゲット13等の表面に酸素分子19が吸着される。酸素ガス導入後に開閉バルブ17を閉じると、チャンバ10は真空排気されているためチャンバ内空間の酸素ガスは容易に排気されるが、チャンバ内壁面等に吸着された酸素分子19は容易には排気されない。
【0012】
次に、開閉バルブ16を開いてアルゴンガスをチャンバ10内に導入してチャンバ内圧力をスパッタプロセス圧力(数Pa)にするとともに、ターゲットホルダ14にバイアス電圧を印加してマグネトロンスパッタを開始する。ターゲットホルダ14にバイアス電圧を印加するとグロー放電が発生し、このグロー放電によりアルゴンガスがプラズマ化する。図2(b)の20はプラズマ領域を示している。プラズマ領域20のアルゴンイオンは陰極側のSiターゲット13に引き込まれ、Siターゲット13をスパッタする。基板S方向にスパッタされたスパッタ粒子は基板Sに堆積し、基板Sの表面にSi膜が形成される。
【0013】
マグネトロンスパッタ装置ではターゲット表面近くに平行な磁場が形成されているため、スパッタ時にターゲット表面からたたき出された二次電子がローレンツ力で磁場に捕らえられてサイクロトロン運動をする。その結果、サイクロトロン運動をする二次電子によりアルゴンガスのイオン化が促進される。
【0014】
マグネトロンスパッタを開始すると、チャンバ内壁やターゲット表面等に吸着されていた酸素分子もグロー放電やイオン衝撃によりラジカル化される。ラジカル化された酸素分子や酸素イオンは、基板Sに形成されつつあるSi膜中に取り込まれる。スパッタ開始当初は吸着されていた酸素のラジカル化が盛んに行われるが、時間の経過とともにラジカル化された酸素分子や酸素イオンは減少する。
そのため、図1(b)に示したように徐々にSi膜中の酸素濃度が減少して、最終的にはほぼ純粋なSi膜が形成されることになる。なお、チャンバ10内への酸素ガスの導入は、スパッタプロセスが行われる度に実行される。
【0015】
図1(b)は中間層2のSi成分およびSiOX成分の膜厚方向の濃度変化を定性的に示したものであり、横軸は濃度(%)を、縦軸は中間層2の膜厚をそれぞれ表している。上述したように、スパッタ開始当初は酸素のラジカル化が盛んなため、中間層2の母材1に近い部分のSiOX濃度はSi濃度に比べてかなり大きくなる。しかし、スパッタ成膜が進むにつれて、すなわち中間層2の厚さが増加するにつれてSiOX濃度は減少し、逆にSi濃度は増加する。中間層2の炭素膜側表面付近ではSiOX濃度が非常に小さくほぼ純粋なSi膜とみなせるため、炭素膜3との間の密着力は良好に保たれる。
【0016】
なお、図1(b)はSiOX濃度の分布の一例を示したものであり、これに限らず母材側でSi濃度が大きく炭素膜側でSiOX濃度が大きければ同様の効果を得ることができる。
【0017】
《保護膜成膜装置の説明》
図3は保護膜成膜装置の概略構成を模式的に示したものである。保護膜成膜装置は上述したDCマグネトロンスパッタ装置22の他に、クリーニング装置23,炭素膜成膜装置24および搬送室25を備えている。DCマグネトロンスパッタ装置22,クリーニング装置23および炭素膜成膜装置24は、それぞれゲートバルブ26A,26Bおよび26Cを介して搬送室25に接続されている。搬送室25には搬送ロボット21が設けられており、この搬送ロボット21により各装置への基板Sの出し入れを行う。搬送室25内は開閉バルブ31を介して接続されたロータリー真空ポンプ32により真空排気される。
【0018】
DCマグネトロンスパッタ装置22は図2に示したものと同様の構成となっており、酸素ガス供給部27とアルゴンガス供給部28を備えている。酸素ガス供給部27にはガス供給源27aが設けられており、酸素ガスはニードル27bおよび開閉バルブ27cを介してチャンバ10内に供給される。酸素ガス流量はニードル27bによって一定量に設定されている。一方、アルゴンガス供給部28の場合には、ガス供給源28aからのアルゴンガスは、マスフローコントローラ28bおよび開閉バルブ28cを介してチャンバ10に供給される。スパッタ中のチャンバ内圧力が所定プロセス圧力となるように、マスフローコントローラ28bによりアルゴンガス流量が制御される。29はチャンバ10内を真空排気するための真空排気装置である。
【0019】
クリーニング装置23は基板Sの表面の異物(酸化膜など)をエッチング等により除去する装置であり、例えば、マグネトロンスパッタを利用して基板表面をスパッタエッチングする。スパッタエッチングでは、アルゴンガスがプラズマ化された生じたアルゴンイオンにより基板表面をスパッタリングする。30はターボ分子ポンプ30aを備えた真空排気装置であり、ターボ分子ポンプ30aの補助ポンプにはロータリー真空ポンプ30bが用いられている。ターボ分子ポンプ30aはメカニカルな開閉バルブ30cと電磁制御バルブ30dとを介してクリーニング装置23のプロセスチャンバに接続されている。なお、DCマグネトロンスパッタ装置22の真空排気装置29や後述する炭素膜成膜装置24の真空排気装置33も、真空排気装置30と同様の構成となっている。炭素膜成膜装置24は図1(a)の炭素膜3を成膜するための装置であり、ECR−CVD装置や、FCVA(Filtered Cathodic Vacuum Arc)法を用いるFCVA装置が用いられる。
【0020】
《保護膜成膜手順の説明》
次に、図3の保護膜成膜装置を用いて図1(a)の中間層2および炭素膜3を成膜する際の成膜手順を、図4を参照して説明する。工程1では、基板Sを搬送室25内に搬入する。搬送室25に搬入された基板Sは、搬送ロボット21によりクリーニング装置23に搬送される。工程2では、クリーニング装置23におけるスパッタエッチにより基板Sの表面をクリーニングする。基板クリーニングが終了したならば、搬送ロボット21により基板Sをクリーニング装置23からDCマグネトロンスパッタ装置22に搬送する。
【0021】
工程3では、DCマグネトロンスパッタ装置22を用いて基板S上に中間層2を成膜する。まず、DCマグネトロンスパッタ装置22内に基板Sを搬送したならばゲートバルブを26Aを閉じ、酸素ガス供給装置27により酸素ガスを所定時間だけチャンバ10内に導入する。この酸素ガス導入により、図2(a)に示すようにチャンバ内壁やターゲット表面に酸素分子19が吸着される。酸素ガスの供給を停止したならば、アルゴンガス供給装置28によりアルゴンガスを導入し、ターゲットホルダ14にバイアス電圧を印加してスパッタ作業を行う。その結果、図1(b)に示すような濃度分布を有する中間層2が基板S上に形成される。
【0022】
基板S上に中間層2を形成したならば、搬送ロボット21により基板SをDCマグネトロンスパッタ装置22から炭素膜成膜装置24に搬送する。次いで、工程4では、炭素膜成膜装置24を用いて中間層2の上に炭素膜3を成膜する。所定膜厚の炭素膜3が形成されたならば、基板Sを炭素膜成膜装置24から搬送室25へと搬送した後に搬送室25から装置外に搬出する。
【0023】
以上説明したように、本実施の形態の成膜法で成膜された中簡層2は、図1(b)に示したように母材1側ではSiOX成分の濃度が大きく、炭素膜3との界面付近ではSi成分の濃度が大きくなる。その結果、炭素膜3との間の密着力を低下させることなく中間層2の耐腐食性を向上させることができ、耐剥離性および耐腐食性に優れた保護膜を形成することができる。
【0024】
上述した実施の形態では、DCマグネトロンスパッタ装置により中間層2を形成したが、RFマグネトロンスパッタ装置やイオンビームスパッタ装置を用いて形成しても良い。いずれの装置を用いて成膜する場合も、成膜開始前にプロセスチャンバ内に酸素ガスを所定時間だけ導入してチャンバ内壁やターゲット表面等に酸素分子を吸着させる。そして、酸素分子を吸着させた後にSi膜(中間層2)の成膜を行うと、上述したDCマグネトロンスパッタと同様の原理でSiOX成分の混入した中間層2が形成される。
【0025】
以上説明した実施の形態と特許請求の範囲の要素との対応において、母材1および基板Sは成膜対象を、中間層2はSi密着層をそれぞれ構成する。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1および2の発明によれば、スパッタ時にプロセスチャンバ内に残留している酸素がラジカル化され、成膜されつつあるSi密着層に混入する。その結果、スパッタ初期に形成される成膜対象側のSi密着層ではSiOX成分の濃度が大きく、スパッタ終期に形成される炭素膜側のSi密着層ではSi成分の濃度に比べてSiOX成分の濃度が小さくなる。そのため、炭素膜の耐剥離性を低下させることなくSi密着層の耐腐食性を向上させることができ、耐腐食性および耐剥離性に優れた保護膜を形成することができる。
請求項3の発明によれば、密着層は成膜対象側でSiOX成分の濃度が大きく、かつ、炭素膜側でSi成分の濃度が大きいSi密着層なので、炭素膜の耐剥離性を低下させることなく密着層の耐腐食性を向上させることができ、耐腐食性および耐剥離性に優れた保護膜を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による成膜装置の一実施の形態を示す図である。
【図2】中間層2の成膜方法を説明する図であり、(a)は酸素ガス導入工程、(b)はスパッタ工程である。
【図3】保護膜成膜装置の概略構成を示す模式図である。
【図4】保護膜の成膜手順を示す図である。
【符号の説明】
1 母材
2 中間層
3 炭素膜
11 バイアス電源
13 Siターゲット
14 ターゲットホルダ
22 DCマグネトロンスパッタ装置
23 クリーニング装置
24 炭素膜成膜装置
25 搬送室
27 酸素ガス供給部
28 アルゴンガス供給部[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a protective film forming method, a protective film forming apparatus, and a protective film for forming a protective film having excellent corrosion resistance and peeling resistance formed on a magnetic head or the like.
[0002]
[Prior art]
In a magnetic head (GMR head) used in a hard disk device, a protective film is formed to protect the head surface from abrasion and corrosion. In general, an Si film intermediate layer is formed on an Al 2 O 3 TiC base material of a magnetic head, and a carbon film (DLC thin film or ta-C thin film) is formed thereon. The protective film made of the Si film and the carbon film is very thin, about several nanometers, and the intermediate layer (Si film) is formed to improve the peel resistance of the carbon film and increase the adhesion.
[0003]
However, it is difficult to completely prevent the carbon film from being peeled off, and there is a problem in that pinholes are generated along with the peeling of the carbon film, and the Si film in that portion is easily corroded. For example, if there is a steep step on the base material, the carbon film is relatively easily peeled off at that portion, which is likely to cause corrosion. In addition, corrosion may occur due to insufficient density of the carbon film itself.
[0004]
For this reason, the intermediate layer is required to have the property of being chemically stable and resistant to corrosion in addition to improving the adhesion. For example, it is attempted to use a SiO 2 film instead of the Si film because it is chemically stable.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, since the SiO 2 film is chemically stable, conversely, the adhesion between the carbon film and the carbon film is easily peeled off. Therefore, the method of forming a SiO 2 film by sputtering using a SiO 2 target and forming a carbon film thereon has a problem that the formed carbon film is easily peeled off.
[0006]
The objective of this invention is providing the film-forming method and film-forming apparatus which can form the protective film excellent in corrosion resistance and peeling resistance.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
A description will be given in association with FIGS.
(1) Referring to FIGS. 1 and 2, the invention of
(2) Referring to FIGS. 1 and 3, the invention of
(3) Describing in association with FIG. 1, the invention of
[0008]
In the section of means for solving the above problems, the drawings of the embodiments of the invention are used for easy understanding of the present invention. However, the present invention is not limited to the embodiments of the invention. Absent.
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings. FIG. 1 is a view showing a protective film formed by the protective film forming method according to the present invention. 1A is a cross-sectional view showing the
[0010]
<< About the film-forming method of the intermediate |
FIG. 2 is a diagram for explaining a method of forming the
[0011]
When the
[0012]
Next, the open /
[0013]
Since a parallel magnetic field is formed near the target surface in the magnetron sputtering apparatus, secondary electrons knocked out of the target surface during sputtering are captured by the magnetic field by Lorentz force and perform a cyclotron motion. As a result, ionization of argon gas is promoted by secondary electrons that perform cyclotron motion.
[0014]
When magnetron sputtering is started, oxygen molecules adsorbed on the inner wall of the chamber and the target surface are radicalized by glow discharge or ion bombardment. The radicalized oxygen molecules and oxygen ions are taken into the Si film being formed on the substrate S. Although the radicalization of the oxygen adsorbed at the beginning of sputtering is actively performed, the radicalized oxygen molecules and oxygen ions decrease with time.
Therefore, as shown in FIG. 1B, the oxygen concentration in the Si film gradually decreases, and finally a substantially pure Si film is formed. The introduction of oxygen gas into the
[0015]
FIG. 1B qualitatively shows the concentration change in the film thickness direction of the Si component and the SiO X component of the
[0016]
FIG. 1B shows an example of the distribution of the SiO X concentration. Not only this, but the same effect can be obtained if the Si concentration is large on the base material side and the SiO X concentration is large on the carbon film side. Can do.
[0017]
<Description of protective film deposition system>
FIG. 3 schematically shows a schematic configuration of the protective film forming apparatus. In addition to the DC magnetron sputtering apparatus 22 described above, the protective film forming apparatus includes a
[0018]
The DC magnetron sputtering apparatus 22 has the same configuration as that shown in FIG. 2 and includes an oxygen
[0019]
The
[0020]
《Explanation of protective film formation procedure》
Next, a film forming procedure for forming the
[0021]
In
[0022]
When the
[0023]
As described above, the
[0024]
In the embodiment described above, the
[0025]
In the correspondence between the embodiment described above and the elements of the claims, the
[0026]
【The invention's effect】
As described above, according to the first and second aspects of the invention, oxygen remaining in the process chamber at the time of sputtering is radicalized and mixed into the Si adhesion layer being formed. As a result, large concentrations of SiO X component in Si adhesion layer deposition target side which is formed in a sputter initial, SiO X component as compared to the concentration of the Si component in the Si adhesion layer of the carbon film side, which is formed in a sputter end The concentration of becomes smaller. Therefore, the corrosion resistance of the Si adhesion layer can be improved without lowering the peel resistance of the carbon film, and a protective film having excellent corrosion resistance and peel resistance can be formed.
According to the invention of
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing an embodiment of a film forming apparatus according to the present invention.
FIGS. 2A and 2B are diagrams illustrating a method of forming an
FIG. 3 is a schematic diagram showing a schematic configuration of a protective film forming apparatus.
FIG. 4 is a diagram showing a procedure for forming a protective film.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (3)
スパッタプロセスチャンバ内に酸素ガスを所定時間導入した後に、前記Si密着層の成膜を行うようにしたことを特徴とする保護膜成膜方法。In a protective film forming method of forming a Si adhesion layer on a film formation target by a sputtering method using a Si target, and forming a carbon film on the Si adhesion layer,
A method of forming a protective film, wherein the Si adhesion layer is formed after oxygen gas is introduced into the sputtering process chamber for a predetermined time.
前記Si密着層の上に炭素膜を成膜する炭素膜成膜装置とを備えたことを特徴とする保護膜成膜装置。A sputtering apparatus that supplies oxygen gas into the sputtering process chamber for a predetermined time before the start of film formation, and then forms a Si adhesion layer on the film formation target by a sputtering method using an Si target;
A protective film forming apparatus comprising a carbon film forming apparatus for forming a carbon film on the Si adhesion layer.
前記密着層は、成膜対象側でSiOX成分の濃度が大きく、かつ、炭素膜側でSi成分の濃度が大きいSi密着層から成ることを特徴とする保護膜。In a protective film composed of an adhesion layer formed on a film formation target and a carbon film formed on the adhesion layer,
2. The protective film according to claim 1, wherein the adhesion layer comprises a Si adhesion layer having a high concentration of SiO X component on the film formation target side and a high concentration of Si component on the carbon film side.
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