JP4574632B2 - 湿式多板クラッチのフリクションプレート - Google Patents

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この発明は自動変速機のクラッチやブレーキに使用される湿式多板クラッチのフリクションプレートに関する。
図1は湿式多板クラッチの基本的な構成を示す断面図であって、図において、10は湿式多板クラッチ、21はクラッチケース、22は動力を伝達する相手側のハブ、23はクラッチケースのスプライン溝、24はハブのスプライン溝、25はセパレータプレート30とフリクションプレート40をバッキングプレート26に押圧するピストン、27はバッキングプレートを支持するスナップリング、28はピストンの封止リングをそれぞれ表している。
近年、自動車の低燃費の要求はますます増大しており、自動変速機においても、クラッチの空転時におけるフリクションプレートとセパレータプレートとの間の引き摺りトルクの低減が一層求められている。
従来空転時の引き摺りトルクの低減のため、フリクションプレートとセパレータプレートを引き離すように、端面の閉じた油溝と、クラッチ係合時における摩擦面への潤滑油の供給による焼き付き防止のための油供給用の内外径方向に貫通した油通路とがフリクションプレートに設けられている。
しかし最近燃費向上と同時に、動力性能向上をねらいとしての変速応答性向上のため、フリクションプレートとセパレータプレートの間のクリアランスは従来に比較して一層小さくなっており、空転時において介在する油膜による引き摺りトルクもますます大きくなる傾向にある。
従来のフリクションプレートでは、摩擦面における油の排出が十分になされないことにより、引き摺りトルクをより低減させるという要求に満足に応えられず、特に低域の回転時においては、フリクションプレートとセパレータプレートとの間に介在する油の排出が十分でなく、引き摺りトルクを小さくすることができなかった。
内径側から供給される油は摩擦面に引き込まれ、引き込まれた油はフリクションプレートとセパレータプレートの間に入ると、なかなか排出されず、特にフリクションプレートとセパレータプレート間のクリアランスの小さな、回転数の小さな領域では顕著であり、摩擦材と相手側セパレータプレート間の粘性による引き摺りトルクは大きなものとなる。
このため摩擦材面に外径側に開口する油溝(以下第2の油溝と称する。)を設けると、油通路から摩擦面に引き込まれた油がスムースに外径側に排出され、空転時において引き摺りトルクの低減が可能になる。特に低回転時では、その効果は大きい。また引き込まれた油がスムースに排除されるため、係合時に生ずる摩擦熱も油と一緒にスムースに排除され摩擦材の耐熱性が向上する。
また内径側に開口して端部が閉じている油溝(以下第1の油溝と称する。)は、フリクションプレートとセパレータプレートのクリアランスを均一にする効果と、クラッチが解除されるときスムースに引き離し、空転時の引き摺りトルク低減の効果などがある。
そしてこれらの油溝を持った摩擦材のセグメントピースを円周方向に間隔を持って接着することによりセグメントピース間に内外径に連通する油通路が形成され、これにより供給される余分の潤滑油は油通路から排除され、空転時の引き摺りトルクの低減には大きな効果がある。
しかし係合初期において、摩擦面に存在する油がこれらの油溝や油通路により急激に摩擦面から排除されるため油のクッション効果が低減され、係合初期においてクラッチの食い付きが発生する。
特開平11−141570号公報 特開2005−76759号公報
前述の如く従来の装置では、クラッチの係合初期に、油が急激に摩擦面から排除されるので、油のクッション効果が低減され、食い付きが発生する。自動変速機のクラッチまたはブレーキに使用された場合は変速ショックを生ずるという不具合を免れない。
この発明は前記の課題を解決するために、「フリクションプレートの内径側に開口して摩擦材の途中に端部を有する第1の油溝と、外径側に開口して摩擦材の途中に端部を有する第2の油溝と、を持った摩擦材のセグメントピースが円周方向に間隔を持って接着されている湿式多板クラッチのフリクションプレートにおいて、前記第2の油溝は、開口部の一方の面のみに凸部が形成され、前記開口部から前記端部に向かってその幅が狭くなる形状を有し、各セグメントピースにおいて、前記第1の油溝の周方向両側に前記第2の油溝が設けられており、前記第1の油溝の周方向両側に設けられた第2の油溝は、前記第1の油溝の周方向中心を通る線に対して線対称となるように形成されることを特徴とするフリクションプレート。」を得たものである。
この発明のフリクションプレートをクラッチに使用することにより、空転時の引き摺りトルクを低減するとともに、係合初期の食い付きを防止し、変速機に使用した場合の変速ショックを避けることができるものである。
外径側に開口している第2の油溝は、外径側に向かい幅が大きくなる形状にすれば、油排除性は増加する。内径側に開口している第1の油溝は開口部から端部に向かって幅を狭くすると、相対するプレートを引き離す効果が増大する。
油溝や油通路については、摩擦面積や、摩擦特性、供給油量などに合わせ種々の形状が考えられる。
図2はこの発明の第1実施例の正面図、図3は図2の要部拡大図であって、40はフリクションプレート、41はコアプレート、42は摩擦材のセグメントピース、43はハブと嵌合するスプライン歯、51は内径側に開口する第1の油溝(以下第1の油溝と称する。)、52はその端部、61は外径側に開口する第2の油溝(以下第2の油溝と称する。)、62はその端部をそれぞれ表している。
第1の油溝51、第2の油溝61ともその端部52、62から開口側に向かって幅が大きくなっている。また端部52、62はともに摩擦材の径方向の中央部を越えているところに位置している
この発明では第2の油溝の開口部の幅を狭くすることにより、クラッチ係合時に、第2の油溝にある油が外径側に排出される際、開口部が狭くなっているので、開口部を通過する油に流体抵抗が生じ、これがクッション効果を生じ初期の食い付きが防止されるものである。
図2、図3に示す例では、セグメントピース42が、第1、第2の油溝51、61によってアルファベットのWの形をしているとき、両側の第2の油溝61の外側の辺63に開口部において凸部71が形成されていて、開口部を狭めている。
図4に示す別な実施例では、セグメントピース42が同様にWの形をしているとき、第2の油溝61の図3の場合とは反対側の中央の方の辺64に開口部において凸部71が設けられている。凸部71は第2の油溝61の開口部の両側の辺に設けてもよいが、一方の側にのみ設けた方が空転時の油排出の効果を損なうことなく、引き摺りトルクを小さくでき、また係合時にはクッション効果も有効に出すことができ、係合初期の食い付きを防止するフリクションプレートとすることが可能である。
第2の油溝61はその開口部が凸部71により狭められているので、クラッチ係合時に第2の油溝にある油が外径側に排出される際に、狭められている開口部を通過する油に流体抵抗が生じ、これがクッション効果を奏し係合初期の食い付きが防止される。
図5はこの発明の効果を表す線図であって、たて軸にトルクT、よこ軸に時間tをとっている。破線Bは従来の装置の場合を示し係合初期に食い付きが生じている。実線Aはこの発明の場合であって、トルクが平均に分布していることを表している。
この発明によって、多くの潤滑油が供給される潤滑環境においても、空転時の引き摺りトルクを小さく保ちながら、係合初期の食い付きが防止できる湿式多板クラッチを得ることができた。
湿式多板クラッチの基本構成を示す断面図 この発明の実施例を示す正面図 図2の要部拡大図 別な実施例の図3と同様な図 この発明の効果を示す線図
符号の説明
10 湿式多板クラッチ
21 クラッチケース
22 ハブ
23 クラッチケースのスプライン溝
24 ハブのスプライン溝
25 ピストン
26 バッキングプレート
27 スナップリング
28 封止リング
30 セパレータプレート
40 フリクションプレート
41 コアプレート
42 セグメントピース
43 スプライン歯
51 第1の油溝
52 端部
61 第2の油溝
62 端部
63 外側の辺
64 中央の辺
71 凸部

Claims (2)

  1. フリクションプレートの内径側に開口して摩擦材の途中に端部を有する第1の油溝と、外径側に開口して摩擦材の途中に端部を有する第2の油溝と、を持った摩擦材のセグメントピースが円周方向に間隔を持って接着されている湿式多板クラッチのフリクションプレートにおいて、
    前記第2の油溝は、開口部の一方の面のみに凸部が形成され、前記開口部から前記端部に向かってその幅が狭くなる形状を有し、
    各セグメントピースにおいて、前記第1の油溝の周方向両側に前記第2の油溝が設けられており、前記第1の油溝の周方向両側に設けられた第2の油溝は、前記第1の油溝の周方向中心を通る線に対して線対称となるように形成されることを特徴とするフリクションプレート。
  2. 前記第1の油溝及び第2の油溝の端部は、摩擦材の径方向の中央部を越えて位置していることを特徴とする請求項1記載のフリクションプレート。
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