JP4573452B2 - Flame retardant synthetic resin composition - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、難燃性の改善された難燃性合成樹脂組成物、詳しくは、リン酸エステル系難燃剤を含有してなる非結晶性合成樹脂において、有機リン酸エステルジルコニウム塩化合物を難燃助剤として配合した難燃性の改善された難燃性合成樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
ポリカーボネート系樹脂及びポリカーボネート系樹脂にABS、AS等の耐衝撃性に優れたスチレン系樹脂を混合した多成分高分子化合物は、耐候性、耐熱性、耐衝撃性に優れることから、電気・電子機器分野、通信機器分野、複写機、プリンター、ファクシミリ、パーソナルコンピューター等のOA機器分野のハウジング材として広く応用されており、また、自動車部品分野でも金属製品の代替材料として期待されている。
【0003】
また、これらの合成樹脂組成物を使用した成型品には、難燃性が求められており、該難燃性についてはアメリカの難燃規格であるアンダーライターズラボラトリーズ社のサブジェクト94(以下UL−94Vと記す。)に基づいて評価されている。UL−94Vでは、試験片に着火後、自然消火するまでの消炎時間、燃焼に伴う樹脂垂れ(ドリップ)の有無により難燃性を評価しており、上記用途の合成樹脂組成物についてドリップがないこと、消炎時間の短いことが求められている。
【0004】
合成樹脂組成物に難燃性を付与する難燃剤は、従来、ハロゲン系有機化合物と三酸化アンチモンとを組み合わせた系が用いられてきたが、ハロゲン化合物による成形金型の汚染、燃焼、焼却時に発生する有毒ガス、環境問題から、ハロゲンを含有しないものが求められている。
【0005】
上記問題に対し、ポリカーボネート系樹脂及びポリカーボネート系樹脂とスチレン系樹脂との多成分高分子化合物に、芳香族リン酸エステルに代表されるリン系の難燃剤を用いる方法が検討されている。例えば、米国特許第5,204,394号明細書、米国特許第5,112,556号明細書、特開平5−262940号公報、特開平7−26129号公報、特開平10−168273号公報等にリン酸エステル系難燃剤の使用について報告されている。
【0006】
しかし、リン酸エステル系難燃剤は、高い難燃性を得るには添加量を多く必要とするため、成形品の物性に影響が出ることがあり、難燃性と物性とを同時に満足することは困難であった。
【0007】
特公昭42−9006号公報には、有機リン酸エステルの金属塩を合成樹脂に添加することが、特公昭48−29614号公報には、ホスファイト化合物と有機リン酸エステルの金属塩とを併用して樹脂を難燃化することが記載されている。また、特開平2−180956号公報には、ポリカーボネート樹脂に対して有機リン酸エステル金属塩を添加することが記載されている。さらに、特許第2581777号公報には、ポリカーボネート系樹脂にリン酸エステル金属塩を使用した難燃性ポリカーボネート樹脂組成物が記載されている。
しかし、これらの公報に記載の技術は、リン酸エステル金属塩の使用量が少量の場合は、効果が不充分であり、更にスチレン系樹脂を加えた多成分系高分子化合物では、効果が全く不充分であること、リン酸エステル金属塩の使用量が多量の場合は、ドリップが激しくなることが欠点であった。また、特開平5−156078号公報には、結晶性合成樹脂に対して有機リン酸ジルコニウム及び他の難燃剤を配合することが記載されているが、非結晶性合成樹脂に関してはなんら記載はなかった。
【0008】
従って、本発明の目的は、非結晶性合成樹脂組成物において、物性が良好で、且つ難燃性に優れた難燃性合成樹脂組成物を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、有機リン酸エステルジルコニウム塩化合物を難燃助剤として添加することにより、物性を損なうほどの多量のリン酸エステル系難燃剤を使用しなくとも、高い難燃性を付与できることを知見し、本発明に到達した。
【0010】
即ち、本発明は、(A)非結晶性合成樹脂100重量部に、(B)下記一般式(1)で表されるリン酸エステル系難燃剤0.5〜30重量部及び(C)有機リン酸エステルジルコニウム塩化合物0.05〜5重量部を含有させてなる難燃性合成樹脂組成物を提供するものである。
【0011】
【化5】

Figure 0004573452
(式中、R1 、R2 、R4 及びR5 は、同一又は異なって、炭素原子数1〜10のアルキル基又は下記一般式(2)で表される芳香族基を示す。R3 は、下記一般式(3)又は(4)で表される2価の芳香族基を示す。nは、0〜10を示す。)
【化6】
Figure 0004573452
(式中、A1 及びA2 は、各々独立に水素原子、水酸基、ハロゲン原子又は炭素原子数1〜10のアルキル基を示し、A3 、A4 、A5 、A6 、A7 及びA8 は、各々独立に水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ基、ニトロ基、ハロゲン原子又はシアノ基を示す。Bは、直接結合、2価のS、スルホン基、炭素原子数1〜5のアルキリデン基又は炭素原子数1〜5のアルキレン基を示す。)
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の難燃性合成樹脂組成物について詳述する。
【0013】
本発明で用いられる(A)非結晶性合成樹脂としては、熱可塑性芳香族ポリカーボネート又は分岐ポリカーボネート等のポリカーボネート系樹脂;ポリスチレン、ハイインパクトポリスチレン(HIPS)樹脂、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)樹脂、塩化ポリエチレンアクリロニトリルスチレン(ACS)樹脂、スチレンアクリロニトリル(SAN)樹脂、アクリルニトリルブチルアクリレートスチレン(AAS)樹脂、ブタジエンスチレン樹脂、スチレンマレイン酸樹脂、スチレンマレイミド樹脂、エチレンプロピレンアクリロニトリルスチレン(AES)樹脂、ブタジエンメタクリル酸メチルスチレン(MBS)樹脂等のスチレン系樹脂;その他の樹脂としてポリフェニレンエーテル(PPE)系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリフッ化ビニリデン、塩化ゴム、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−エチレン共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン−酢酸ビニル三元共重合体、塩化ビニル−アクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル−マレイン酸エステル共重合体、塩化ビニル−シクロヘキシルマレイミド共重合体等の含ハロゲン樹脂、石油樹脂、クマロン樹脂、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、アクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルアルコール、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール、ポリカーボネート/ABS樹脂、ポリアセタール、ポリウレタン、繊維素系樹脂等の熱可塑性樹脂及びこれらのブレンド物あるいはフェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂を挙げることができる。更に、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、スチレン−ブタジエン共重合ゴム等のエラストマーであってもよい。本発明で使用される非結晶性合成樹脂は、これらの非結晶性合成樹脂を単独又は2種以上組み合わせた混合物でもよく、更に非結晶性合成樹脂と小割合のポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)又はポリブチレンテレフタレート(PBT)等の結晶性合成樹脂の混合物でもよい。
上記の非結晶性合成樹脂の中でも、特に難燃化の困難とされるポリカーボネート系樹脂、スチレン系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、又はこれらの混合物が、好適に使用される。
【0014】
上記ポリカーボネート系樹脂とは、カーボネート結合を有するポリマーのことであり、ヒドロキシル基を2個以上含有し、その各々が芳香族の炭素原子に直接結合している単環又は多環の芳香族化合物(以下、多価ヒドロキシ芳香族化合物と記す。)とカーボネート前駆体とから得ることができる。該ポリカーボネート系樹脂は、その構造、製造方法、連鎖停止剤、分子量等によって特に制限を受けることはなく、分岐していてもよい。また、一種類又は二種類以上の混合物で使用してもよく、更には、例えば、ポリエステル等、周知一般のポリカーボネートと混合して用いられる高分子成分を含んでいてもよい。
【0015】
上記ポリカーボネート系樹脂は、ジヒドロキシ芳香族化合物とカーボネート前駆体とから得られるものが一般的であり、下記一般式(8)で表される。
【0016】
【化7】
Figure 0004573452
(式中、Aは、下記式(a)又は(b)で表される重合反応に使用したジヒドロキシ芳香族化合物の残基を表す。)
【化8】
Figure 0004573452
(式中、R8 、R9 及びR10は、各々独立に水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、アリール基又はアルキルアリール基を表し、m、m’及びm”は、各々独立に0〜4の整数を表し、qは、0〜2の整数を表し、Xは、アルキレン基、シクロアルキリデン基、単結合、−S−、−S−S−、−O−、−S(=O)−、−(O=)S(=O)−又は−C(=O)−を表す。)
【0017】
上記一般式(8)において、R8 、R9 及びR10で表されるハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられ、アルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第二ブチル、第三ブチル、イソブチル、アミル、イソアミル、第三アミル、ヘキシル、シクロヘキシル、ヘプチル、イソヘプチル、第三ヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、第三オクチル、2−エチルヘキシル等が挙げられ、アルコキシ基としては、これらアルキル基から誘導される基が挙げられ、シクロアルキル基としては、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン又はその置換体等が挙げられ、アリール基としては、フェニル、メチルフェニル、ジメチルフェニル、エチルフェニル、オクチルフェニル、クロロフェニル、ブロモフェニル、ナフチル等が挙げられ、アルキルアリール基としては、ベンジル、フェネチル等が挙げられる。また、Xで表されるアルキレン基としては、メチレン、エチレン、エタン−1,1−ジイル、プロピレン、プロパン−2,2−ジイル、1−メチルエチレン、ブチレン、1−メチルプロピレン、2−メチルプロピレン、2,2−ジメチルプロピレン、1,3−ジメチルプロピレン、ブチレン、1−メチルブチレン、2−メチルブチレン、3−メチルブチレン、4−メチルブチレン、2,4−ジメチルブチレン、1,3−ジメチルブチレン、ペンチレン、へキシレン、ヘプチレン、オクチレン等が挙げられ、シクロアルキリデン基としては、シクロペンチリデン、シクロヘキシリデンやその置換体等が挙げられる。
【0018】
上記ポリカーボネート系樹脂の原料として用いられる多価ヒドロキシ芳香族化合物は、上記一般式(8)に対応するものが挙げられ、具体的には、レゾルシン、カテコール、ハイドロキノン、3−メチルレゾルシン、3−エチルレゾルシン、3−プロピルレゾルシン、3−ブチルレゾルシン、3−第三ブチルレゾルシン、3−フェニルレゾルシン、3−クミルレゾルシン、3−メチルハイドロキノン、3−エチルハイドロキノン、3−プロピルハイドロキノン、3−ブチルハイドロキノン、3−第三ブチルハイドロキノン、3−フェニルハイドロキノン、3−クミルハイドロキノン等のジヒドロキシベンゼン類;4,4’−ジヒドロキシジフェニル等のビスヒドロキシアリール類;1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,4,4−トリメチルシクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)シクロドデカン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカン等のビス(ヒドロキシアリール)シクロアルカン類;1,4−ビス(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)ベンゼン、4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)ベンゼン等のビス(ヒドロキシアリール)アリール類;ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,2−ビス(4−ヒドロキシフェノキシ)エタン、1,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル−3−シクロヘキシルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−第三ブチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル−3−メトキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)イソブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ)ブタン、2,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル2−メチル)ブタン等のビス(ヒドロキシアリール)アルカン類;ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)ケトン等のジヒドロキシアリールケトン類;4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシ−2,5―ジヒドロキシジフェニルエーテル等のジヒドロキシアリールエーテル類;4,4’−チオジフェノール、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルホキシド、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルホン等のジヒドロキシアリール硫黄化合物類やフェノールフタレインが挙げられ、また上記一般式(8)に対応するもの以外の例としては、2,2,2’,2’−テトラヒドロ−3,3,3’,3’−テトラメチル−1,1’−スピロビス(1H−インデン)−7,7’−ジオール等の縮合環を有するものが挙げられ、これらは一種類又は二種類以上混合して用いてもよく、更に三価以上の多価ヒドロキシ芳香族化合物との混合で用いてもよい。
【0019】
また、上記ポリカーボネート系樹脂の原料であるカーボネート前駆体としては、例えば、カルボニルハライド、カルボニルエステル、ハロホルメート等が挙げられ、好適な具体例としてはホスゲン、炭酸ジエステル、ジフェニルカーボネート、二価フェノールのジハロホルメート及びこれらの混合物等が挙げられる。
【0020】
上記ポリカーボネート系樹脂の分子量は、1万未満であると形成品の衝撃性低下が起こる場合があり、20万を超えると流動性が低下し加工が困難になる場合があるので、1〜20万が好ましく、2〜6万がより好ましい。
【0021】
上記理由により、上記ポリカーボネート系樹脂の製造時に分子量の制御をするため、連鎖停止剤が使用される場合がある。この場合、使用される連鎖停止剤としては、例えば、フェノール、p−クロロフェノール、p−第三ブチルフェノール、2,4,6−トリブロモフェノール、4−(1,3−テトラメチルブチル)フェノール等の長鎖アルキルフェノール類;3,5−ジ第三ブチルフェノール、p−イソオクチルフェノール、p−第三オクチルフェノール、p−ドデシルフェノール、2−(3,5−ジメチルヘプチル)フェノール、4−(3,5−ジメチルヘプチル)フェノール等のフェノール系化合物が挙げられ、一般的な使用量は、用いた多価ヒドロキシ芳香族化合物のジフェノールの0.5〜10モル%である。
【0022】
また、本発明で非結晶性合成樹脂として用いられるポリカーボネート系樹脂とスチレン系樹脂とからなる多成分高分子化合物において、これを構成するスチレン系樹脂とは、スチレンに代表される芳香族ビニル化合物を必須原料とし、他の樹脂原料を任意成分として用いて得られる高分子化合物のことであり、これらはその構造、製造方法、分子量等によって特に制限を受けることなく使用できる。
【0023】
上記スチレン系樹脂の必須原料として使用される芳香族ビニル化合物としては、例えば、スチレン、ビニルナフタレンやα−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、エチルスチレン、モノクロロスチレン、ジクロロスチレン、モノブロモスチレン、ジムロモスチレン、フルオロスチレン、p−第三ブチルスチレン等のハロゲン原子及び/又はアルキル基及び/又はアルケニル基で1〜5置換されたスチレン置換体が挙げられ、任意成分として使用される樹脂原料としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル類;アクリル酸、メタクリル酸等のα,β−不飽和カルボン酸類;炭素数1〜8のアルキルアクリルレート、炭素数1〜8のアルキルメタクリレート等のα,β−不飽和カルボン酸エステル類;無水マレイン酸、無水イタコン酸等のα,β−不飽和ジカルボン酸無水物及びその誘導体類;マレイミド、N−マレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−o−クロロフェニルマレイミド等のα,β−不飽和カルボン酸イミド類;イソプレン、ブタジエン、クロロプレン等の共役ジエン化合物類;エポキシ変性共役ジエン化合物類;エチレン、プロピレン等のオレフィン類;酢酸ビニルが挙げられる。
【0024】
上記スチレン系樹脂は、上記芳香族ビニル化合物が少なくとも一種類用いられていればよく、二種類以上の高分子化合物の混合物でもよい。二種類以上の混合物の製造法としては、溶融ブレンド法、練りブレンド法、溶融キャスト法、溶液法等のブレンド法や、グラフト法、ブロック法、ランダム法、相互法等の共重合法、溶融グラフト法、ブロックグラフト共重合法等が挙げられる。
【0025】
上記スチレン系樹脂の種類、使用量は、目的とする成形体の物性により適宜選択されるが、ハウジング材、自動車部品用途には、ABS樹脂が好適であり、その使用量は、ポリカーボネート系樹脂に対し、1〜70重量%が好ましく、10〜50重量%がより好ましい。
【0026】
また、本発明で非結晶性合成樹脂として用いられるポリカーボネート系樹脂とスチレン系樹脂とからなる多成分高分子化合物は、その製造方法、分子量等によって特に制限を受けることはない。
【0027】
更に、本発明で非結晶性合成樹脂として用いられるポリフェニレンエーテル系樹脂とは、下記一般式(9)又は(10)で表される構成単位を繰り返し単位として有する単独重合体、あるいは共重合体である。
【0028】
【化9】
Figure 0004573452
(式中、R11、R12、R13、R14、R15及びR16は、炭素原子数1〜4のアルキル基、アリール基、ハロゲン原子、水素原子等の一価の残基であり、R15及びR16は同時に水素原子ではない。)
【0029】
上記ポリフェニレンエーテル系樹脂の単独重合体の代表例としては、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル、ポリ(2−メチル−6−エチル1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジエチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−エチル−6−n−プロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジ−n−プロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−n−ブチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−エチル−6−イソプロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−クロロエチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−ヒドロキシエチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−クロロエチル−1,4−フェニレン)エーテル等のホモポリマーが挙げられる。
【0030】
また、上記ポリフェニレンエーテル系樹脂の共重合体は、2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールとの共重合体、2,6−ジメチルフェノールとo−クレゾールとの共重合体、2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノール及びo−クレゾールとの共重合体等、ポリフェニレンエーテル構造を主体としてなるポリフェニレンエーテル共重合体を包含する。
【0031】
更に、上記ポリフェニレンエーテル系樹脂とともに上記で挙げたスチレン系樹脂を用いることもできる。
【0032】
本発明で用いられる(B)リン酸エステル系難燃剤は、前記一般式(1)で表される化合物であり、前記一般式(1)において、R1 、R2 、R4 及びR5 で表される炭素原子数1〜10のアルキル基並びに前記一般式(2)中のA1 及びA2 で表される炭素原子数1〜10のアルキル基の例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第2ブチル、第3ブチル、アミル、第3アミル、ヘキシル、2−エチルヘキシル、n−オクチル、ノニル、デシル、デシル等が挙げられ、前記一般式(2)中のA1 及びA2 で表されるハロゲン原子の例としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられる。また、前記一般式(3)及び(4)中のA3 、A4 、A5 、A6 、A7 及びA8 で表される炭素原子数1〜4のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソブチル、第2ブチル、第3ブチルが挙げられ、シクロアルキル基の例としては、シクロヘキシル等が挙げられ、アリール基の例としては、フェニル、クレジル、キシリル、2,6−キシリル、2,4,6−トリメチルフェニル、ブチルフェニル、ノニルフェニル等が挙げられ、アルコキシ基の例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ等が挙げられ、ハロゲン原子の例としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられる。また、前記一般式(4)中のBで表される炭素原子数1〜5のアルキリデン基の例としては、エチリデン、イソプロピリデン等が挙げられ、炭素原子数1〜5のアルキレン基の例としては、メチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン等が挙げられる。
【0033】
上記リン酸エステル系難燃剤の製造方法としては、特に制約はなく、公知のいかなる方法も利用できる。例えば、オキシ塩化リンと各フェノール化合物とをルイス酸触媒の存在下に脱塩酸反応を行わせる方法、オキシ塩化リンと一価フェノール化合物とを反応させた後、2価フェノール化合物と反応させる方法、オキシ塩化リンと2価フェノール化合物とを反応させた後、1価のフェノール化合物と反応させる方法、トリフェニルホスフェートとレゾルシノール等の多価フェノールとをエステル交換反応させる方法等が挙げられる。これらの反応は、必要に応じて過剰のフェノールを減圧留去したり、吸着剤や水洗等により触媒を失活除去する工程と組み合わせて行うことが好ましい。
【0034】
上記の方法で製造されたリン酸エステル系難燃剤は、通常、複数の有機リン酸エステルのオリゴマーのブレンドを含んでおり、前記一般式(1)において、nは、これらオリゴマーの重合度の平均値を示すものである。
尚、本発明で好ましく使用されるリン酸エステル系難燃剤は、上記nが0〜5であり、さらに好ましくはnが1〜3であり、さらに一段と好ましくはnが1〜2である。
【0035】
本発明で使用されるリン酸エステル系難燃剤として、より具体的には次の化合物No.1〜No.5が挙げられる。
【0036】
【化10】
Figure 0004573452
(式中、nは1以上10以下の数を示す。)
【0037】
【化11】
Figure 0004573452
(式中、nは1 以上10以下の数を示す。)
【0038】
【化12】
Figure 0004573452
(式中、nは1以上10以下の数を示す。)
【0039】
【化13】
Figure 0004573452
(式中、nは1以上10以下の数を示す。)
【0040】
【化14】
Figure 0004573452
【0041】
上記リン酸エステル系難燃剤は、単独で配合してもよいが、2種以上併用してもよい。上記リン酸エステル系難燃剤の添加量は、(A)非結晶性合成樹脂100重量部に対して0.5〜30重量部、好ましくは1〜20重量部である。上記リン酸エステル系難燃剤の添加量が0.5重量部未満では難燃効果はなく、また30重量部を超えると熱変形温度を下げる問題がある。
【0042】
本発明で用いられる(C)有機リン酸エステルジルコニウム塩化合物としては、下記一般式(5)又は(6)で表される化合物が好ましい。
【0043】
【化15】
Figure 0004573452
(式中、R6 、R7 及びR8 は、各々独立に炭素原子数1〜20のアルキル基、アルケニル基又はアルキル置換されてもよい炭素原子数6〜20のアリール基を示す。ただし、R6 、R7 及びR8 は、各々独立にエーテル結合を有してもよい。また、R6 とR7 とは、アルキレン基により結合されていてもよい。)
【0044】
上記一般式(5)及び(6)において、R6 、R7 及びR8 で表される炭素原子数1〜20のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第2ブチル、第3ブチル、アミル、第3アミル、ヘキシル、2−エチルヘキシル、n−オクチル、ノニル、デシル、デシル等が挙げられ、アルケニル基としては、ビニル、1−メチルエテニル、2−メチルエテニル、プロペニル、ブテニル、イソブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、デセニル、ぺンタデセニル、エイコセニル、トリコセニル等が挙げられ、アルキル置換されてもよい炭素原子数6〜20のアリール基としては、フェニル、ナフチル、2−メチルフェニル(o−トリル、クレジル)、3−メチルフェニル(m−トリル)、4−メチルフェニル(p−トリル)、4−ビニルフェニル、3−イソプロピルフェニル、4−イソプロピルフェニル、4−ブチルフェニル、4−イソブチルフェニル、4−第三ブチルフェニル、4−ヘキシルフェニル、4−シクロヘキシルフェニル、4−オクチルフェニル、4−(2−エチルヘキシル)フェニル、4−ステアリルフェニル、2,3−ジメチルフェニル(キシリル)、2,4−ジメチルフェニル、2,5−ジメチルフェニル、2,6−ジメチルフェニル、3,4−ジメチルフェニル、3,5−ジメチルフェニル、2,4−ジ第三ブチルフェニル、2,5−ジ第三ブチルフェニル、2,6−ジ−第三ブチルフェニル、2,4−ジ第三ペンチルフェニル、2,5−ジ第三アミルフェニル、2,5−ジ第三オクチルフェニル、2,4−ジクミルフェニル、シクロヘキシルフェニル、ビフェニル、2,4,5−トリメチルフェニル(メシチル)等が挙げられる。また、R6 とR7 とを結合するアルキレン基としては、メチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン等が挙げられる。
【0045】
上記有機リン酸エステルジルコニウム塩化合物は、有機リン酸エステルとジルコニウム金属との塩であり、例えば、有機リン酸エステルのアルカリ金属塩とジルコニウムハロゲン化物あるいは酸化ジルコニウムハロゲン化物とを反応させ、その後必要に応じて加水分解する方法等で製造することができる。
上記有機リン酸エステルジルコニウム塩化合物としては、具体的には次の化合物No.6〜No.18が挙げられる。
【0046】
【化16】
Figure 0004573452
【0047】
【化17】
Figure 0004573452
【0048】
【化18】
Figure 0004573452
【0049】
【化19】
Figure 0004573452
【0050】
【化20】
Figure 0004573452
【0051】
【化21】
Figure 0004573452
【0052】
【化22】
Figure 0004573452
【0053】
【化23】
Figure 0004573452
【0054】
【化24】
Figure 0004573452
【0055】
【化25】
Figure 0004573452
【0056】
【化26】
Figure 0004573452
【0057】
【化27】
Figure 0004573452
【0058】
【化28】
Figure 0004573452
【0059】
上記有機リン酸エステルジルコニウム塩化合物のうち、非環状の有機リン酸エステルジルコニウム塩化合物及び/又はアリール有機リン酸エステルジルコニウム塩化合物は、樹脂への相溶性がよいので好ましい。上記有機リン酸エステルジルコニウム塩化合物の添加量は、(A)非結晶性合成樹脂100重量部に対して0.05〜5重量部、好ましくは0.1〜3重量部である。上記有機リン酸エステルジルコニウム塩化合物の添加量が0.05重量部未満では難燃助剤としての効果がなく、5重量部を超えるとかえって樹脂の物性を低下させる問題がある。
【0060】
本発明の難燃性合成樹脂組成物には、燃焼時の樹脂垂れ(ドリップ)を防止するために周知一般のドリップ防止剤を添加することができる。本発明において好適なドリップ防止剤としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリヘキサフルオロプロピレン等のフッ素系樹脂やパーフルオロメタンスルホン酸ナトリウム塩、パーフルオロ−n−ブタンスルホン酸カリウム塩、パーフルオロ−t−ブタンスルホン酸カリウム塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ナトリウム塩、パーフルオロ−2−エチルヘキサンスルホン酸カルシウム塩等のパーフルオロアルカンスルホン酸アルカリ金属塩化合物又はパーフルオロアルカンスルホン酸アルカリ土類金属塩、シリコンゴム類が挙げられ、これらを一種類又は二種類以上を混合して用いることができる。
【0061】
これらのドリップ防止剤の添加量は、(A)非結晶性合成樹脂100重量部に対し、0.05重量部未満ではドリップ防止効果が小さく、5重量部を超えると成型品の熱収縮が大きくなり、寸法精度が低下する場合があり、またコスト高となるので、0.05〜5重量部が好ましく、0.1〜2重量部がより好ましい。
【0062】
また、本発明の難燃性合成樹脂組成物において安定化を付与する場合、必要に応じて、樹脂の混合時、成型時等の任意の段階において、汎用の紫外線吸収剤、抗酸化剤、光安定剤等の添加剤を添加することができる。
【0063】
上記紫外線吸収剤としては、例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、5,5’−メチレンビス(2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン)等の2−ヒドロキシベンゾフェノン類;2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−第三オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ第三ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3−第三ブチル−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジクミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2’−メチレンビス(4−第三オクチル−6−ベンゾトリアゾリルフェノール)、2−(2−ヒドロキシ−3−第三ブチル−5−カルボキシフェニル)ベンゾトリアゾールのポリエチレングリコールエステル、2−〔2−ヒドロキシ−3−(2−アクリロイルオキシエチル)−5−メチルフェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−(2−メタクリロイルオキシエチル)−5−第三ブチルフェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−(2−メタクリロイルオキシエチル)−5−第三オクチルフェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−(2−メタクリロイルオキシエチル)−5−第三ブチルフェニル〕−5−クロロベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−5−(2−メタクリロイルオキシエチル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−第三ブチル−5−(2−メタクリロイルオキシエチル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−第三アミル−5−(2−メタクリロイルオキシエチル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−第三ブチル−5−(3−メタクリロイルオキシプロピル)フェニル〕−5−クロロベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−4−(2−メタクリロイルオキシメチル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−4−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)フェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−4−(3−メタクリロイルオキシプロピル)フェニル〕ベンゾトリアゾール等の2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール類;2−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ヘキシロキシフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクトキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−〔2−ヒドロキシ−4−(3−C12〜13混合アルコキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−〔2−ヒドロキシ−4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル〕−4,6−ビス(4−メチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,4−ジヒドロキシ−3−アリルフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−3−メチル−4−ヘキシロキシフェニル)−1,3,5−トリアジン等の2−(2−ヒドロキシフェニル)−4,6−ジアリール−1,3,5−トリアジン類;フェニルサリシレート、レゾルシノールモノベンゾエート、2,4−ジ第三ブチルフェニル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等のベンゾエート類;2−エチル−2’−エトキシオキザニリド、2−エトキシ−4’−ドデシルオキザニリド等の置換オキザニリド類;エチル−α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート、メチル−2−シアノ−3−メチル−3−(p−メトキシフェニル)アクリレート等のシアノアクリレート類;各種の金属塩又は金属キレート、特にニッケル又はクロムの塩又はキレート類等が挙げられる。
【0064】
これらの紫外線吸収剤の添加量は、(A)非結晶性合成樹脂100重量部に対し、0.001重量部未満ではその安定化効果が充分に得られず、10重量部を超えて使用しても添加効果の向上が見られず無駄であるので、0.001〜10重量部が好ましく、0.05〜5重量部がより好ましい。
【0065】
上記抗酸化剤としては、例えば、下記のリン系抗酸化剤、フェノール系抗酸化剤及び硫黄系抗酸化剤が挙げられる。
トリフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(ジノニルフェニル)ホスファイト、トリス(モノ、ジ混合ノニルフェニル)ホスファイト、ビス(2−第三ブチル−4,6−ジメチルフェニル)・エチルホスファイト、ジフェニルアシッドホスファイト、2,2' −メチレンビス(4,6−ジ第三ブチルフェニル)オクチルホスファイト、ジフェニルデシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、トリブチルホスファイト、トリス(2−エチルヘキシル)ホスファイト、トリデシルホスファイト、トリラウリルホスファイト、ジブチルアシッドホスファイト、ジラウリルアシッドホスファイト、トリラウリルトリチオホスファイト、ビス(ネオペンチルグリコール)・1,4−シクロヘキサンジメチルジホスフィト、ビス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ第三ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、フェニル−4,4’−イソプロピリデンジフェノール・ペンタエリスリトールジホスファイト、テトラ(C12−15混合アルキル)−4,4’−イソプロピリデンジフェニルホスファイト、ビス[ 2,2’−メチレンビス( 4,6−ジアミルフェニル)]・イソプロピリデンジフェニルホスファイト、水素化−4,4’−イソプロピリデンジフェノールポリホスファイト、ビス( オクチルフェニル) ・ビス[ 4,4’−n−ブチリデンビス( 2−第三ブチル−5−メチルフェノール)]・1,6−ヘキサンジオール・ジホスファイト、テトラトリデシル・4,4’−ブチリデンビス( 2−第三ブチル−5−メチルフェノール) ジホスファイト、ヘキサ(トリデシル)・1,1,3−トリス(2−メチル−5−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ブタン・トリホスホナイト、9,10−ジハイドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン−10−オキサイド、2−ブチル−2−エチルプロパンジオール・2,4,6−トリ第三ブチルフェノールモノホスファイト等のリン系抗酸化剤。
【0066】
2,6−ジ第三ブチル−p−クレゾール、2,6−ジフェニル−4−オクタデシロキシフェノール、ステアリル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ジステアリル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ホスホネート、トリデシル・3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルチオアセテート、チオジエチレンビス[(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、4,4’−チオビス(6−第三ブチル−m−クレゾール)、2−オクチルチオ−4,6−ジ(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−s−トリアジン、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−第三ブチルフェノール)、ビス[ 3,3−ビス(4−ヒドロキシ−3−第三ブチルフェニル)ブチリックアシッド] グリコールエステル、4,4’−ブチリデンビス(4,6−ジ第三ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ第三ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第三ブチルフェニル)ブタン、ビス[ 2−第三ブチル−4−メチル−6−(2−ヒドロキシ−3−第三ブチル−5−メチルベンジル)フェニル] テレフタレート、1,3,5−トリス(2,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−4−第三ブチルベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、1,3,5−トリス[ (3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル] イソシアヌレート、テトラキス[ メチレン−3−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート] メタン、2−第三ブチル−4−メチル−6−(2−アクロイルオキシ−3−第三ブチル−5−メチルベンジル)フェノール、3,9−ビス[ 2−(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルヒドロシンナモイルオキシ)−1,1−ジメチルエチル] −2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン] 、トリエチレングリコールビス[β−(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート]等のフェノール系抗酸化剤。
【0067】
チオジプロピオン酸のジラウリル、ジミリスチル、ミリスチルステアリル、ジステアリルエステル等のジアルキルチオジプロピオネート類及びペンタエリスリトールテトラ(β−ドデシルメルカプトプロピオネート)等のポリオールのβ−アルキルメルカプトプロピオン酸エステル類等の硫黄系抗酸化剤。
【0068】
これらの抗酸化剤の添加量は、(A)非結晶性合成樹脂100重量部に対し、0.001重量部未満ではその安定化効果が充分に得られず、10重量部を超えて使用しても添加効果の上昇が見られないので、0.001〜10重量部が好ましく、0.05〜10重量部がより好ましい。
【0069】
更に、本発明の難燃性合成樹脂組成物には、必要に応じて、他の難燃剤又は難燃助剤、顔料、染料、滑材、帯電防止剤、発泡剤、補強材、充填剤、離型剤、流動性改良剤、抗菌剤等の周知一般の添加剤を樹脂の混合時、成型時等の任意の段階において配合することができる。
上記他の難燃剤又は難燃助剤としては、その他の有機リン系難燃剤、無機リン系難燃剤、トリアジン環含有化合物、金属水酸化物、ハロゲン系難燃剤、シリコン系難燃剤等が挙げられ、上記補強材としては、ガラス繊維、炭素繊維、ポリアミド繊維、芳香族ポリエステル繊維等の補強繊維材が挙げられ、上記充填剤としては、炭酸カルシウム、タルク、シリカ、カーボンブラック、酸化チタン等が挙げられる。
【0070】
本発明の難燃性合成樹脂組成物は、電気・電子機器分野、通信機器分野、OA機器分野のハウジング材、例えば、複写機、プリンター、ファクシミリ、パーソナルコンピューター等や、自動車部品分野の金属製品の代替材料の用途に用いられる。
【0071】
【実施例】
以下に実施例によって、本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
【0072】
(実施例1及び比較例1)
下記の表1及び表2に示す配合により、ポリカーボネート(PC)樹脂(ユーロピンE−2000F:三菱瓦斯化学社製)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE、テフロン6J:三井・デュポンフロロケミカル社製)、リン酸エステル系難燃剤(表中、リン系難燃剤と略称する)及び有機リン酸エステルジルコニウム塩化合物(表中、有機リン酸ジルコニウムと略称する)を混合し、280℃、250r.p.m.に設定した2軸押出機を用いてペレット化した。得られたペレットを280℃のシリンダー温度で射出成型器を用いて金型温度60℃で試験片を作成し、得られた試験片について、難燃性UL−94V試験及び酸素指数の測定を行った。その結果を下記の表1及び表2に示した。
【0073】
<難燃性UL−94V試験>
UL−94V規格:長さ127mm、幅12.7mm、厚さ1.6mmの試験片を垂直に保ち、下端にバーナーの火を10秒間接炎させた後、炎を取り除き、試験片に着火した火が消えるまでの時間(燃焼時間)を測定した。次に、火が消えると同時に2回目の接炎を10秒間開始し、1回目と同様にして着火した火が消えるまでの時間(燃焼時間)を測定した。また、落下する火種により試験片の下の綿が着火するか否かについても同時に評価した。
【0074】
1回目と2回目の燃焼時間、綿着火の有無等から上述のUL−94V規格に従って燃焼ランクをつけた。燃焼ランクはVo が最高のものであり、以下にV1 、V2 となるに従って難燃性は低下する。ただし、Vo 〜V2 のランクの何れにも該当しないものはNRとする。
UL−94V燃焼試験準拠(厚み1/16インチ)
【0075】
【表1】
Figure 0004573452
【0076】
【表2】
Figure 0004573452
【0077】
(実施例2及び比較例2)
下記の表3、表4及び表5に示す配合により、ポリカーボネート樹脂(ユーロピンE−2000FN:三菱瓦斯化学社製)、ABS樹脂(サンタックAT−05:日本エイアンドエル社製)、ポリテトラフルオロエチレン(テフロン6J:三井・デュポンフロロケミカル社製)、リン酸エステル系難燃剤及び有機リン酸エステルジルコニウム塩化合物を混合し、260℃、250r.p.m.に設定した2軸押出し機で混練し、ペレットを作成した。このペレットを設定温度260℃、金型温度60℃で射出成形し、得られた成形品について、実施例1と同様にして難燃性UL−94V試験及び酸素指数の測定を行った。その結果を下記の表3、表4及び表5に示した。
【0078】
【表3】
Figure 0004573452
【0079】
【表4】
Figure 0004573452
【0080】
【表5】
Figure 0004573452
【0081】
(実施例3)
下記の表6及び表7に示す配合により、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、耐衝撃性ポリスチレン(表中、HIPSと略称する)、リン酸エステル系難燃剤及び有機リン酸エステルジルコニウム塩化合物を混合し、押出機を用いて280℃の温度にて溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物を用いて試験片を作成し、実施例1と同様にして難燃性UL−94V試験を行った。その結果を下記の表6及び表7に示した。
【0082】
【表6】
Figure 0004573452
【0083】
【表7】
Figure 0004573452
【0084】
【発明の効果】
本発明の難燃性合成樹脂組成物は、物性が良好で、且つ難燃性に優れた、リン酸エステル系難燃剤を含有してなる非結晶性合成樹脂組成物である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a flame retardant synthetic resin composition having improved flame retardancy, and more specifically, to a non-crystalline synthetic resin containing a phosphate ester flame retardant, an organic phosphate zirconium salt compound is flame retardant. The present invention relates to a flame retardant synthetic resin composition with improved flame retardancy blended as an auxiliary agent.
[0002]
[Prior art and problems to be solved by the invention]
Multi-component polymer compounds made by mixing polycarbonate resin and polycarbonate resin with styrene resin with excellent impact resistance such as ABS and AS are excellent in weather resistance, heat resistance and impact resistance. It is widely applied as a housing material in the field of OA equipment such as the field, communication equipment, copying machines, printers, facsimiles, and personal computers, and is also expected as an alternative material for metal products in the automotive parts field.
[0003]
In addition, molded articles using these synthetic resin compositions are required to have flame retardancy, and the flame retardancy is subject to subject 94 (hereinafter referred to as UL-) of Underwriters Laboratories, which is an American flame retardancy standard. 94V)). In UL-94V, flame retardancy is evaluated by the flame extinction time until the fire extinguishes spontaneously after the test piece is ignited, and the presence or absence of resin dripping (drip) due to combustion, and there is no drip for the synthetic resin composition for the above use. In addition, a short extinguishing time is required.
[0004]
Conventionally, flame retardants that impart flame retardancy to synthetic resin compositions have been used in combination with halogenated organic compounds and antimony trioxide, but when molds are contaminated, burned, or incinerated by halogenated compounds. Due to the toxic gas generated and environmental problems, those that do not contain halogen are required.
[0005]
In order to solve the above problems, a method of using a phosphorus-based flame retardant represented by an aromatic phosphate as a polycarbonate resin and a multi-component polymer compound of a polycarbonate resin and a styrene resin has been studied. For example, US Pat. No. 5,204,394, US Pat. No. 5,112,556, JP-A-5-262940, JP-A-7-26129, JP-A-10-168273, etc. Reported on the use of phosphate ester flame retardants.
[0006]
However, phosphate ester flame retardants require a large amount to be added to obtain high flame retardancy, which may affect the physical properties of the molded product, and satisfy both flame retardancy and physical properties at the same time. Was difficult.
[0007]
In Japanese Patent Publication No. 42-9006, a metal salt of an organic phosphate is added to a synthetic resin. In Japanese Patent Publication No. 48-29614, a phosphite compound and a metal salt of an organic phosphate are used in combination. And making the resin flame-retardant. Japanese Patent Application Laid-Open No. 2-180956 describes adding an organophosphate metal salt to a polycarbonate resin. Furthermore, Japanese Patent No. 2581777 describes a flame retardant polycarbonate resin composition using a phosphate ester metal salt as a polycarbonate resin.
However, the techniques described in these publications are not sufficiently effective when the amount of the phosphoric acid ester metal salt used is small, and the effect is not achieved at all in a multi-component polymer compound to which a styrene resin is added. When the amount of the phosphoric acid ester metal salt used is insufficient, the drip becomes severe. Japanese Patent Application Laid-Open No. 5-1556078 describes that an organic zirconium phosphate and other flame retardant are blended with a crystalline synthetic resin, but there is no description regarding an amorphous synthetic resin. It was.
[0008]
Accordingly, an object of the present invention is to provide a flame retardant synthetic resin composition having good physical properties and excellent flame retardancy in an amorphous synthetic resin composition.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to achieve the above object, the present inventors have added an organic phosphate ester zirconium salt compound as a flame retardant aid, so that a large amount of a phosphate ester flame retardant that impairs physical properties. The present inventors have found that high flame retardancy can be imparted even without using the present invention, and have reached the present invention.
[0010]
That is, the present invention includes (A) 100 parts by weight of an amorphous synthetic resin, (B) 0.5 to 30 parts by weight of a phosphate ester flame retardant represented by the following general formula (1), and (C) organic The present invention provides a flame retardant synthetic resin composition containing 0.05 to 5 parts by weight of a phosphate ester zirconium salt compound.
[0011]
[Chemical formula 5]
Figure 0004573452
(Wherein R 1 , R 2 , R Four And R Five Are the same or different and represent an alkyl group having 1 to 10 carbon atoms or an aromatic group represented by the following general formula (2). R Three Represents a divalent aromatic group represented by the following general formula (3) or (4). n shows 0-10. )
[Chemical 6]
Figure 0004573452
(Where A 1 And A 2 Each independently represents a hydrogen atom, a hydroxyl group, a halogen atom or an alkyl group having 1 to 10 carbon atoms; Three , A Four , A Five , A 6 , A 7 And A 8 Each independently represents a hydrogen atom, an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms, a cycloalkyl group, an aryl group, an alkoxy group, a nitro group, a halogen atom or a cyano group. B represents a direct bond, divalent S, a sulfone group, an alkylidene group having 1 to 5 carbon atoms, or an alkylene group having 1 to 5 carbon atoms. )
[0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the flame-retardant synthetic resin composition of the present invention will be described in detail.
[0013]
Examples of the non-crystalline synthetic resin (A) used in the present invention include polycarbonate resins such as thermoplastic aromatic polycarbonate and branched polycarbonate; polystyrene, high impact polystyrene (HIPS) resin, acrylonitrile butadiene styrene (ABS) resin, and polyethylene chloride. Acrylonitrile styrene (ACS) resin, styrene acrylonitrile (SAN) resin, acrylonitrile butyl acrylate styrene (AAS) resin, butadiene styrene resin, styrene maleic acid resin, styrene maleimide resin, ethylene propylene acrylonitrile styrene (AES) resin, butadiene methyl methacrylate Styrene resins such as styrene (MBS) resin; other resins include polyphenylene ether (PPE) resin, polyvinyl chloride Polyvinylidene chloride, chlorinated polyethylene, chlorinated polypropylene, polyvinylidene fluoride, rubber chloride, vinyl chloride-vinyl acetate copolymer, vinyl chloride-ethylene copolymer, vinyl chloride-vinylidene chloride copolymer, vinyl chloride-vinylidene chloride -Halogen-containing resins such as vinyl acetate terpolymer, vinyl chloride-acrylic acid ester copolymer, vinyl chloride-maleic acid ester copolymer, vinyl chloride-cyclohexyl maleimide copolymer, petroleum resin, coumarone resin, polystyrene , Thermoplastic resins such as polyvinyl acetate, acrylic resin, polymethyl methacrylate, polyvinyl alcohol, polyvinyl formal, polyvinyl butyral, polycarbonate / ABS resin, polyacetal, polyurethane, and fibrous resin, and blends thereof. Phenolic resins, urea resins, melamine resins, epoxy resins, and thermosetting resins such as unsaturated polyester resin. Furthermore, elastomers such as isoprene rubber, butadiene rubber, acrylonitrile-butadiene copolymer rubber, and styrene-butadiene copolymer rubber may be used. The non-crystalline synthetic resin used in the present invention may be a single type or a mixture of two or more of these non-crystalline synthetic resins. Furthermore, the non-crystalline synthetic resin and a small proportion of polypropylene, polyethylene terephthalate (PET) or A mixture of crystalline synthetic resins such as polybutylene terephthalate (PBT) may also be used.
Among the above-mentioned non-crystalline synthetic resins, polycarbonate resins, styrene resins, polyphenylene ether resins, or mixtures thereof, which are particularly difficult to be flame-retardant, are preferably used.
[0014]
The polycarbonate resin is a polymer having a carbonate bond, which contains two or more hydroxyl groups, each of which is directly bonded to an aromatic carbon atom (monocyclic or polycyclic aromatic compound ( Hereinafter, it is referred to as a polyvalent hydroxyaromatic compound.) And a carbonate precursor. The polycarbonate resin is not particularly limited by its structure, production method, chain terminator, molecular weight and the like, and may be branched. Moreover, you may use by 1 type, or 2 or more types of mixtures, and also may contain the high molecular component used by mixing with well-known general polycarbonates, such as polyester, for example.
[0015]
The polycarbonate resin is generally obtained from a dihydroxy aromatic compound and a carbonate precursor, and is represented by the following general formula (8).
[0016]
[Chemical 7]
Figure 0004573452
(In the formula, A represents the residue of the dihydroxy aromatic compound used in the polymerization reaction represented by the following formula (a) or (b).)
[Chemical 8]
Figure 0004573452
(Wherein R 8 , R 9 And R Ten Each independently represents a hydrogen atom, a halogen atom, an alkyl group, an alkoxy group, a cycloalkyl group, an aryl group or an alkylaryl group, m, m ′ and m ″ each independently represents an integer of 0 to 4; q represents an integer of 0 to 2, and X represents an alkylene group, a cycloalkylidene group, a single bond, -S-, -SS-, -O-, -S (= O)-,-(O = ) Represents S (= O)-or -C (= O)-.)
[0017]
In the general formula (8), R 8 , R 9 And R Ten Examples of the halogen atom represented by the formula (1) include fluorine, chlorine, bromine and iodine, and examples of the alkyl group include methyl, ethyl, propyl, isopropyl, butyl, sec-butyl, sec-butyl, isobutyl, amyl, isoamyl, Triamyl, hexyl, cyclohexyl, heptyl, isoheptyl, tertiary heptyl, n-octyl, isooctyl, tertiary octyl, 2-ethylhexyl and the like, and the alkoxy group includes groups derived from these alkyl groups, Examples of the cycloalkyl group include cyclobutane, cyclopentane, cyclohexane or a substituted product thereof, and examples of the aryl group include phenyl, methylphenyl, dimethylphenyl, ethylphenyl, octylphenyl, chlorophenyl, bromophenyl, naphthyl and the like. , Archi The aryl group, benzyl, phenethyl, and the like. Examples of the alkylene group represented by X include methylene, ethylene, ethane-1,1-diyl, propylene, propane-2,2-diyl, 1-methylethylene, butylene, 1-methylpropylene, and 2-methylpropylene. 2,2-dimethylpropylene, 1,3-dimethylpropylene, butylene, 1-methylbutylene, 2-methylbutylene, 3-methylbutylene, 4-methylbutylene, 2,4-dimethylbutylene, 1,3-dimethylbutylene Pentylene, hexylene, heptylene, octylene, and the like. Examples of the cycloalkylidene group include cyclopentylidene, cyclohexylidene, and substituted products thereof.
[0018]
Examples of the polyvalent hydroxyaromatic compound used as a raw material for the polycarbonate resin include those corresponding to the above general formula (8), and specifically, resorcin, catechol, hydroquinone, 3-methylresorcin, 3-ethyl. Resorcin, 3-propyl resorcin, 3-butyl resorcin, 3-tert-butyl resorcin, 3-phenyl resorcin, 3-cumyl resorcin, 3-methyl hydroquinone, 3-ethyl hydroquinone, 3-propyl hydroquinone, 3-butyl hydroquinone, Dihydroxybenzenes such as 3-tert-butylhydroquinone, 3-phenylhydroquinone and 3-cumylhydroquinone; bishydroxyaryls such as 4,4′-dihydroxydiphenyl; 1,1-bis (4-hydroxyphenyl) -2 , 4,4-tri Methylcyclopentane, 1,1-bis (4-hydroxyphenyl) cyclohexane, 1,1-bis (4-hydroxyphenyl) -3,3-dimethylcyclohexane, 1,1-bis (4-hydroxyphenyl) cyclohexane, 1 , 1-bis (4-hydroxyphenyl) -3,3,5-trimethylcyclohexane, 1,1-bis (4-hydroxy-3,5-dimethylphenyl) cyclohexane, 1,1-bis (4-hydroxyphenyl) Bis (hydroxyaryl) cycloalkanes such as cyclododecane, 1,1-bis (4-hydroxy-3,5-dimethylphenyl) cyclododecane, 1,1-bis (4-hydroxyphenyl) cyclododecane; -Bis (4-hydroxyphenylsulfonyl) benzene, 4,4-bis (4-hydroxyphenyl) Bis (hydroxyaryl) aryls such as nylsulfonyl) benzene; bis (4-hydroxyphenyl) methane, 1,1-bis (4-hydroxyphenyl) ethane, 1,2-bis (4-hydroxyphenoxy) ethane, 1 , 4-bis (4-hydroxyphenyl) propane, 2,2-bis (4-hydroxyphenyl) propane, 2,2-bis (3-chloro-4-hydroxyphenyl) propane, 2,2-bis (3 5-dichloro-4-hydroxyphenyl) propane, 2,2-bis (4-hydroxy-3,5-dimethylphenyl) propane, 2,2-bis (4-hydroxy-3,5-dibromophenyl) propane, 2, , 2-bis (4-hydroxyphenyl-3-methylphenyl) propane, 2,2-bis (4-hydroxyphenyl-3-silane) Rohexylphenyl) propane, 2,2-bis (4-hydroxy-3-tert-butylphenyl) propane, 2,2-bis (4-hydroxyphenyl-3-methoxyphenyl) propane, 1,1-bis (4 -Hydroxyphenyl) butane, 1,1-bis (4-hydroxyphenyl) isobutane, 2,2-bis (4-hydroxy) butane, 2,4-bis (4-hydroxyphenyl-2-methyl) butane, etc. Hydroxyaryl) alkanes; dihydroxyaryl ketones such as bis (4-hydroxyphenyl) ketone and bis (4-hydroxy-3-methylphenyl) ketone; 4,4′-dihydroxydiphenyl ether, 4,4′-dihydroxy-3 , 3'-dimethylphenyl ether, 4,4'-dihydroxy-2,5-dihydroxydiphenyl Dihydroxy aryl ethers such as ether; 4,4′-thiodiphenol, bis (4-hydroxyphenyl) sulfide, 4,4′-dihydroxy-3,3′-dimethyldiphenyl sulfide, 4,4′-dihydroxy-3 , 3′-dimethyldiphenyl sulfoxide, 4,4′-dihydroxy-3,3′-dimethyldiphenyl sulfoxide, 2,2-bis (4-hydroxyphenyl) sulfone, 4,4′-dihydroxydiphenyl sulfone, 4,4 ′ Examples include dihydroxyaryl sulfur compounds such as -dihydroxy-3,3'-dimethyldiphenylsulfone and phenolphthalein, and examples other than those corresponding to the general formula (8) include 2,2,2 ', 2'-tetrahydro-3,3,3 ', 3'-tetramethyl-1,1'-spirobis (1H-indene) Examples thereof include those having a condensed ring such as -7,7'-diol, which may be used alone or in combination of two or more, and further used in a mixture with a trivalent or higher polyvalent hydroxyaromatic compound. May be.
[0019]
Examples of the carbonate precursor that is a raw material for the polycarbonate resin include carbonyl halide, carbonyl ester, haloformate, and the like. Preferred specific examples include phosgene, carbonic acid diester, diphenyl carbonate, dihaloformate of dihydric phenol, and the like. These mixtures etc. are mentioned.
[0020]
When the molecular weight of the polycarbonate-based resin is less than 10,000, the impact of the formed product may be reduced. When the molecular weight exceeds 200,000, fluidity may be reduced and processing may be difficult. Is preferable, and 2-60,000 is more preferable.
[0021]
For the above reasons, a chain terminator may be used to control the molecular weight during the production of the polycarbonate resin. In this case, examples of the chain terminator used include phenol, p-chlorophenol, p-tert-butylphenol, 2,4,6-tribromophenol, 4- (1,3-tetramethylbutyl) phenol, and the like. Long-chain alkylphenols; 3,5-ditert-butylphenol, p-isooctylphenol, p-tert-octylphenol, p-dodecylphenol, 2- (3,5-dimethylheptyl) phenol, 4- (3,5- Examples thereof include phenolic compounds such as (dimethylheptyl) phenol, and the general amount used is 0.5 to 10 mol% of diphenol of the polyvalent hydroxyaromatic compound used.
[0022]
In the multi-component polymer compound comprising a polycarbonate resin and a styrene resin used as an amorphous synthetic resin in the present invention, the styrene resin constituting the compound is an aromatic vinyl compound typified by styrene. It is a high molecular compound obtained by using an essential raw material and other resin raw materials as optional components, and these can be used without any particular restrictions depending on the structure, production method, molecular weight and the like.
[0023]
Examples of the aromatic vinyl compound used as an essential raw material for the styrene resin include styrene, vinyl naphthalene, α-methyl styrene, o-methyl styrene, m-methyl styrene, p-methyl styrene, ethyl styrene, and monochlorostyrene. , Styrene-substituted products substituted with 1 to 5 halogen atoms and / or alkyl groups and / or alkenyl groups, such as dichlorostyrene, monobromostyrene, dibromostyrene, fluorostyrene, and p-tert-butylstyrene. Resin raw materials used as components include vinyl cyanides such as acrylonitrile and methacrylonitrile; α, β-unsaturated carboxylic acids such as acrylic acid and methacrylic acid; alkyl acrylates having 1 to 8 carbon atoms, carbon numbers Α, β-unsaturated, such as alkyl methacrylates 1-8 Carboxylic acid esters; α, β-unsaturated dicarboxylic acid anhydrides such as maleic anhydride and itaconic anhydride and derivatives thereof; maleimide, N-maleimide, N-methylmaleimide, N-ethylmaleimide, N-phenylmaleimide, Α, β-unsaturated carboxylic imides such as N-o-chlorophenylmaleimide; conjugated diene compounds such as isoprene, butadiene and chloroprene; epoxy-modified conjugated diene compounds; olefins such as ethylene and propylene; and vinyl acetate It is done.
[0024]
The styrenic resin only needs to use at least one kind of the aromatic vinyl compound, and may be a mixture of two or more kinds of polymer compounds. As a method for producing two or more kinds of mixtures, there are blending methods such as a melt blending method, a kneading blending method, a melt casting method, a solution method, a copolymerization method such as a graft method, a block method, a random method, a mutual method, a melt grafting method, etc. Method, block graft copolymerization method and the like.
[0025]
The type and amount of the styrenic resin are appropriately selected depending on the physical properties of the target molded article. For housing materials and automotive parts, ABS resin is suitable. On the other hand, 1 to 70% by weight is preferable, and 10 to 50% by weight is more preferable.
[0026]
In addition, the multicomponent polymer compound composed of the polycarbonate resin and the styrene resin used as the non-crystalline synthetic resin in the present invention is not particularly limited by the production method, molecular weight, and the like.
[0027]
Furthermore, the polyphenylene ether resin used as an amorphous synthetic resin in the present invention is a homopolymer or copolymer having a structural unit represented by the following general formula (9) or (10) as a repeating unit. is there.
[0028]
[Chemical 9]
Figure 0004573452
(Wherein R 11 , R 12 , R 13 , R 14 , R 15 And R 16 Is a monovalent residue such as an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms, an aryl group, a halogen atom, or a hydrogen atom, and R 15 And R 16 Are not hydrogen atoms at the same time. )
[0029]
Typical examples of the homopolymer of the polyphenylene ether resin include poly (2,6-dimethyl-1,4-phenylene ether, poly (2-methyl-6-ethyl 1,4-phenylene) ether, poly (2 , 6-Diethyl-1,4-phenylene) ether, poly (2-ethyl-6-n-propyl-1,4-phenylene) ether, poly (2,6-di-n-propyl-1,4-phenylene) ) Ether, poly (2-methyl-6-n-butyl-1,4-phenylene) ether, poly (2-ethyl-6-isopropyl-1,4-phenylene) ether, poly (2-methyl-6-chloroethyl) -1,4-phenylene) ether, poly (2-methyl-6-hydroxyethyl-1,4-phenylene) ether, poly (2-methyl-6-chloroethyl-1,4-fluoro) Ylene) homopolymer such as ether.
[0030]
The copolymer of the polyphenylene ether resin is a copolymer of 2,6-dimethylphenol and 2,3,6-trimethylphenol, a copolymer of 2,6-dimethylphenol and o-cresol, Polyphenylene ether copolymers mainly composed of a polyphenylene ether structure, such as a copolymer of 2,6-dimethylphenol, 2,3,6-trimethylphenol and o-cresol, are included.
[0031]
Furthermore, the styrene resin mentioned above can also be used with the said polyphenylene ether resin.
[0032]
The (B) phosphate ester flame retardant used in the present invention is a compound represented by the general formula (1). In the general formula (1), R 1 , R 2 , R Four And R Five An alkyl group having 1 to 10 carbon atoms and A in the general formula (2) 1 And A 2 Examples of the alkyl group having 1 to 10 carbon atoms represented by: methyl, ethyl, propyl, isopropyl, butyl, isobutyl, secondary butyl, tertiary butyl, amyl, tertiary amyl, hexyl, 2-ethylhexyl, n-octyl, nonyl, decyl, decyl, etc. are mentioned, and A in the general formula (2) 1 And A 2 Examples of the halogen atom represented by the formula include fluorine atom, chlorine atom, bromine atom and the like. In the general formulas (3) and (4), A Three , A Four , A Five , A 6 , A 7 And A 8 Examples of the alkyl group having 1 to 4 carbon atoms represented by the formula include methyl, ethyl, propyl, butyl, isobutyl, secondary butyl, and tertiary butyl. Examples of the cycloalkyl group include cyclohexyl and the like. Examples of aryl groups include phenyl, cresyl, xylyl, 2,6-xylyl, 2,4,6-trimethylphenyl, butylphenyl, nonylphenyl, etc. Examples of alkoxy groups include methoxy, ethoxy, Propoxy, butoxy and the like can be mentioned, and examples of the halogen atom include a fluorine atom, a chlorine atom and a bromine atom. Examples of the alkylidene group having 1 to 5 carbon atoms represented by B in the general formula (4) include ethylidene and isopropylidene, and examples of the alkylene group having 1 to 5 carbon atoms. Includes methylene, ethylene, trimethylene, tetramethylene and the like.
[0033]
There is no restriction | limiting in particular as a manufacturing method of the said phosphate ester type | system | group flame retardant, Any well-known method can be utilized. For example, a method in which phosphorus oxychloride and each phenol compound are subjected to a dehydrochlorination reaction in the presence of a Lewis acid catalyst, a method in which phosphorus oxychloride and a monohydric phenol compound are reacted, and then a reaction with a divalent phenol compound, Examples thereof include a method of reacting phosphorus oxychloride with a divalent phenol compound and then reacting with a monovalent phenol compound, a method of transesterifying triphenyl phosphate with a polyhydric phenol such as resorcinol, and the like. These reactions are preferably performed in combination with a step of removing excess phenol under reduced pressure as necessary, or deactivating and removing the catalyst by an adsorbent or water washing.
[0034]
The phosphate ester flame retardant produced by the above method usually contains a blend of a plurality of organophosphate oligomers, and in the general formula (1), n is the average degree of polymerization of these oligomers. Value.
In addition, the phosphoric acid ester type flame retardant preferably used in the present invention has the above-mentioned n of 0 to 5, more preferably n of 1 to 3, and still more preferably n of 1 to 2.
[0035]
More specifically, as the phosphate ester flame retardant used in the present invention, the following compound No. 1-No. 5 is mentioned.
[0036]
[Chemical Formula 10]
Figure 0004573452
(In the formula, n represents a number of 1 or more and 10 or less.)
[0037]
Embedded image
Figure 0004573452
(In the formula, n represents a number of 1 or more and 10 or less.)
[0038]
Embedded image
Figure 0004573452
(In the formula, n represents a number of 1 or more and 10 or less.)
[0039]
Embedded image
Figure 0004573452
(In the formula, n represents a number of 1 or more and 10 or less.)
[0040]
Embedded image
Figure 0004573452
[0041]
The phosphate ester flame retardant may be blended alone or in combination of two or more. The addition amount of the phosphate ester flame retardant is 0.5 to 30 parts by weight, preferably 1 to 20 parts by weight, based on 100 parts by weight of the (A) amorphous synthetic resin. If the amount of the phosphate ester flame retardant added is less than 0.5 parts by weight, there is no flame retardant effect, and if it exceeds 30 parts by weight, there is a problem of lowering the heat distortion temperature.
[0042]
As the (C) organophosphate zirconium salt compound used in the present invention, a compound represented by the following general formula (5) or (6) is preferable.
[0043]
Embedded image
Figure 0004573452
(Wherein R 6 , R 7 And R 8 Each independently represents an alkyl group having 1 to 20 carbon atoms, an alkenyl group, or an aryl group having 6 to 20 carbon atoms which may be alkyl-substituted. However, R 6 , R 7 And R 8 May each independently have an ether bond. R 6 And R 7 And may be bonded by an alkylene group. )
[0044]
In the general formulas (5) and (6), R 6 , R 7 And R 8 Examples of the alkyl group having 1 to 20 carbon atoms represented by: methyl, ethyl, propyl, isopropyl, butyl, isobutyl, secondary butyl, tertiary butyl, amyl, tertiary amyl, hexyl, 2-ethylhexyl, n- Examples of alkenyl groups include vinyl, 1-methylethenyl, 2-methylethenyl, propenyl, butenyl, isobutenyl, pentenyl, hexenyl, heptenyl, octenyl, decenyl, pentadecenyl, eicosenyl, tricosenyl, etc. Examples of the aryl group having 6 to 20 carbon atoms which may be substituted with alkyl include phenyl, naphthyl, 2-methylphenyl (o-tolyl, cresyl), 3-methylphenyl (m-tolyl), 4- Methylphenyl (p-tolyl), 4-vinylpheny 3-isopropylphenyl, 4-isopropylphenyl, 4-butylphenyl, 4-isobutylphenyl, 4-tert-butylphenyl, 4-hexylphenyl, 4-cyclohexylphenyl, 4-octylphenyl, 4- (2-ethylhexyl) Phenyl, 4-stearylphenyl, 2,3-dimethylphenyl (xylyl), 2,4-dimethylphenyl, 2,5-dimethylphenyl, 2,6-dimethylphenyl, 3,4-dimethylphenyl, 3,5-dimethyl Phenyl, 2,4-di-tert-butylphenyl, 2,5-di-tert-butylphenyl, 2,6-di-tert-butylphenyl, 2,4-di-tert-pentylphenyl, 2,5-di-tert-phenyl Amylphenyl, 2,5-ditertiary octylphenyl, 2,4-dicumylphenyl, cyclohexylphenyl, biphe Le, 2,4,5-trimethylphenyl (mesityl), and the like. R 6 And R 7 Examples of the alkylene group that bonds to methylene, ethylene, trimethylene, and tetramethylene.
[0045]
The organophosphate ester zirconium salt compound is a salt of an organophosphate ester and a zirconium metal. For example, an alkali metal salt of an organophosphate ester is reacted with a zirconium halide or a zirconium oxide halide, and then required. It can be manufactured by a method of hydrolyzing accordingly.
As the organophosphate zirconium salt compound, specifically, the following compound No. 6-No. 18 is mentioned.
[0046]
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Figure 0004573452
[0047]
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Figure 0004573452
[0048]
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Figure 0004573452
[0049]
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Figure 0004573452
[0050]
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Figure 0004573452
[0051]
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Figure 0004573452
[0052]
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Figure 0004573452
[0053]
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Figure 0004573452
[0054]
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Figure 0004573452
[0055]
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Figure 0004573452
[0056]
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Figure 0004573452
[0057]
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Figure 0004573452
[0058]
Embedded image
Figure 0004573452
[0059]
Of the organophosphate zirconium salt compounds, acyclic organophosphate zirconium salt compounds and / or aryl organophosphate zirconium salt compounds are preferred because of their good compatibility with the resin. The amount of the organophosphate ester zirconium salt compound added is 0.05 to 5 parts by weight, preferably 0.1 to 3 parts by weight, based on 100 parts by weight of the (A) amorphous synthetic resin. If the addition amount of the organophosphate zirconium salt compound is less than 0.05 parts by weight, there is no effect as a flame retardant aid, and if it exceeds 5 parts by weight, the physical properties of the resin are deteriorated.
[0060]
A well-known general anti-drip agent can be added to the flame-retardant synthetic resin composition of the present invention in order to prevent resin dripping during combustion. Suitable anti-drip agents in the present invention include, for example, fluororesins such as polytetrafluoroethylene, polyvinylidene fluoride, polyhexafluoropropylene, sodium perfluoromethanesulfonate, and potassium perfluoro-n-butanesulfonate. Perfluoroalkanesulfonic acid alkali metal salts such as perfluoro-t-butanesulfonic acid potassium salt, perfluorooctanesulfonic acid sodium salt, perfluoro-2-ethylhexanesulfonic acid calcium salt, or perfluoroalkanesulfonic acid alkaline earth Metal salts and silicon rubbers can be used, and these can be used alone or in combination of two or more.
[0061]
The addition amount of these anti-drip agents is less than 0.05 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the non-crystalline synthetic resin (A). When the amount exceeds 5 parts by weight, the thermal shrinkage of the molded product is large. Therefore, the dimensional accuracy may be lowered, and the cost is increased, so 0.05 to 5 parts by weight is preferable, and 0.1 to 2 parts by weight is more preferable.
[0062]
In addition, when providing stabilization in the flame-retardant synthetic resin composition of the present invention, a general-purpose ultraviolet absorber, antioxidant, light, etc. at any stage such as resin mixing or molding, as necessary. Additives such as stabilizers can be added.
[0063]
Examples of the ultraviolet absorber include 2,4-dihydroxybenzophenone, 2-hydroxy-4-methoxybenzophenone, 2-hydroxy-4-octoxybenzophenone, and 5,5′-methylenebis (2-hydroxy-4-methoxybenzophenone). 2-hydroxybenzophenones such as 2- (2-hydroxy-5-methylphenyl) benzotriazole, 2- (2-hydroxy-5-tert-octylphenyl) benzotriazole, 2- (2-hydroxy-3, 5-di-tert-butylphenyl) -5-chlorobenzotriazole, 2- (2-hydroxy-3-tert-butyl-5-methylphenyl) -5-chlorobenzotriazole, 2- (2-hydroxy-3,5 -Dicumylphenyl) benzotriazole, 2,2'-methylenebis (4-tertiary Octyl-6-benzotriazolylphenol), 2- (2-hydroxy-3-tert-butyl-5-carboxyphenyl) benzotriazole polyethylene glycol ester, 2- [2-hydroxy-3- (2-acryloyloxy) Ethyl) -5-methylphenyl] benzotriazole, 2- [2-hydroxy-3- (2-methacryloyloxyethyl) -5-tert-butylphenyl] benzotriazole, 2- [2-hydroxy-3- (2- Methacryloyloxyethyl) -5-tert-octylphenyl] benzotriazole, 2- [2-hydroxy-3- (2-methacryloyloxyethyl) -5-tert-butylphenyl] -5-chlorobenzotriazole, 2- [2 -Hydroxy-5- (2-methacryloyloxyethyl) phenyl] benzo Triazole, 2- [2-hydroxy-3-tert-butyl-5- (2-methacryloyloxyethyl) phenyl] benzotriazole, 2- [2-hydroxy-3-tert-amyl-5- (2-methacryloyloxyethyl) ) Phenyl] benzotriazole, 2- [2-hydroxy-3-tert-butyl-5- (3-methacryloyloxypropyl) phenyl] -5-chlorobenzotriazole, 2- [2-hydroxy-4- (2-methacryloyl) Oxymethyl) phenyl] benzotriazole, 2- [2-hydroxy-4- (3-methacryloyloxy-2-hydroxypropyl) phenyl] benzotriazole, 2- [2-hydroxy-4- (3-methacryloyloxypropyl) phenyl ] 2- (2-hydroxyphenyl) such as benzotriazole Benzotriazoles; 2- (2-hydroxy-4-methoxyphenyl) -4,6-diphenyl-1,3,5-triazine, 2- (2-hydroxy-4-hexyloxyphenyl) -4,6-diphenyl -1,3,5-triazine, 2- (2-hydroxy-4-octoxyphenyl) -4,6-bis (2,4-dimethylphenyl) -1,3,5-triazine, 2- [2- Hydroxy-4- (3-C12-13 mixed alkoxy-2-hydroxypropoxy) phenyl] -4,6-bis (2,4-dimethylphenyl) -1,3,5-triazine, 2- [2-hydroxy- 4- (2-acryloyloxyethoxy) phenyl] -4,6-bis (4-methylphenyl) -1,3,5-triazine, 2- (2,4-dihydroxy-3-allylphenyl) 4,6-bis (2,4-dimethylphenyl) -1,3,5-triazine, 2,4,6-tris (2-hydroxy-3-methyl-4-hexyloxyphenyl) -1,3,5 2- (2-hydroxyphenyl) -4,6-diaryl-1,3,5-triazines such as triazine; phenyl salicylate, resorcinol monobenzoate, 2,4-ditert-butylphenyl-3,5-di Benzoates such as tert-butyl-4-hydroxybenzoate and hexadecyl-3,5-ditert-butyl-4-hydroxybenzoate; 2-ethyl-2′-ethoxyoxanilide, 2-ethoxy-4′-dodecyloxy Substituted oxanilides such as zanylide; ethyl-α-cyano-β, β-diphenyl acrylate, methyl-2-cyano-3-methyl-3- (p-methoxyphenyl) Cyanoacrylates such as sulfonyl) acrylate; various metal salts or metal chelates, especially mentioned salts or chelates of nickel or chromium and the like.
[0064]
The added amount of these ultraviolet absorbers is less than 0.001 part by weight relative to 100 parts by weight of the (A) non-crystalline synthetic resin, and the stabilizing effect is not sufficiently obtained. However, since the improvement of the addition effect is not seen and is useless, 0.001 to 10 parts by weight is preferable, and 0.05 to 5 parts by weight is more preferable.
[0065]
Examples of the antioxidant include the following phosphorus antioxidants, phenol antioxidants, and sulfur antioxidants.
Triphenyl phosphite, tris (2,4-di-tert-butylphenyl) phosphite, tris (nonylphenyl) phosphite, tris (dinonylphenyl) phosphite, tris (mono, di-mixed nonylphenyl) phosphite, bis (2-tert-butyl-4,6-dimethylphenyl) .ethyl phosphite, diphenyl acid phosphite, 2,2′-methylenebis (4,6-ditert-butylphenyl) octyl phosphite, diphenyldecyl phosphite, Phenyl diisodecyl phosphite, tributyl phosphite, tris (2-ethylhexyl) phosphite, tridecyl phosphite, trilauryl phosphite, dibutyl acid phosphite, dilauryl acid phosphite, trilauryl trithiophosphite, bis ( Opentyl glycol) ・ 1,4-cyclohexanedimethyldiphosphite, bis (2,4-ditert-butylphenyl) pentaerythritol diphosphite, bis (2,6-ditert-butyl-4-methylphenyl) penta Erythritol diphosphite, distearyl pentaerythritol diphosphite, phenyl-4,4'-isopropylidenediphenol pentaerythritol diphosphite, tetra (C12-15 mixed alkyl) -4,4'-isopropylidenediphenyl phosphite Bis [2,2'-methylenebis (4,6-diamilphenyl)]-isopropylidene diphenyl phosphite, hydrogenated-4,4'-isopropylidenediphenol polyphosphite, bis (octylphenyl) bis [ 4,4′-n-butylidenebis (2-3 Til-5-methylphenol)] 1,6-hexanediol diphosphite, tetratridecyl 4,4'-butylidenebis (2-tert-butyl-5-methylphenol) diphosphite, hexa (tridecyl) 1,1 , 3-tris (2-methyl-5-tert-butyl-4-hydroxyphenyl) butane triphosphonite, 9,10-dihydro-9-oxa-10-phosphaphenanthrene-10-oxide, 2- Phosphorous antioxidants such as butyl-2-ethylpropanediol and 2,4,6-tritert-butylphenol monophosphite.
[0066]
2,6-ditert-butyl-p-cresol, 2,6-diphenyl-4-octadecyloxyphenol, stearyl (3,5-ditert-butyl-4-hydroxyphenyl) propionate, distearyl (3,5 -Ditert-butyl-4-hydroxybenzyl) phosphonate, tridecyl 3,5-ditert-butyl-4-hydroxybenzylthioacetate, thiodiethylenebis [(3,5-ditert-butyl-4-hydroxyphenyl) Propionate], 4,4′-thiobis (6-tert-butyl-m-cresol), 2-octylthio-4,6-di (3,5-ditert-butyl-4-hydroxyphenoxy) -s-triazine, 2,2′-methylenebis (4-methyl-6-tert-butylphenol), bis [3,3-bis (4-hydroxy-3-tert-butylphenyl) Butyric acid] glycol ester, 4,4′-butylidenebis (4,6-ditert-butylphenol), 2,2′-ethylidenebis (4,6-ditert-butylphenol), 1,1,3-tris ( 2-methyl-4-hydroxy-5-tert-butylphenyl) butane, bis [2-tert-butyl-4-methyl-6- (2-hydroxy-3-tert-butyl-5-methylbenzyl) phenyl] terephthalate 1,3,5-tris (2,6-dimethyl-3-hydroxy-4-tert-butylbenzyl) isocyanurate, 1,3,5-tris (3,5-ditert-butyl-4-hydroxybenzyl) ) Isocyanurate, 1,3,5-tris (3,5-ditert-butyl-4-hydroxybenzyl) -2,4,6-trimethylbenzene, 1,3,5-tris [(3,5-di First Tributyl-4-hydroxyphenyl) propionyloxyethyl] isocyanurate, tetrakis [methylene-3- (3,5-ditert-butyl-4-hydroxyphenyl) propionate] methane, 2-tert-butyl-4-methyl- 6- (2-Acroyloxy-3-tert-butyl-5-methylbenzyl) phenol, 3,9-bis [2- (3-tert-butyl-4-hydroxy-5-methylhydrocinnamoyloxy)- 1,1-dimethylethyl] -2,4,8,10-tetraoxaspiro [5.5] undecane], triethylene glycol bis [β- (3-tert-butyl-4-hydroxy-5-methylphenyl) Phenolic antioxidants such as propionate].
[0067]
Dialkylthiodipropionates such as dilauryl, dimyristyl, myristylstearyl and distearyl esters of thiodipropionic acid, and β-alkyl mercaptopropionic esters of polyols such as pentaerythritol tetra (β-dodecyl mercaptopropionate), etc. Sulfur-based antioxidant.
[0068]
The amount of these antioxidants to be added is less than 0.001 part by weight relative to 100 parts by weight of the (A) non-crystalline synthetic resin, and the stabilizing effect is not sufficiently obtained. However, since an increase in the effect of addition is not observed, 0.001 to 10 parts by weight is preferable, and 0.05 to 10 parts by weight is more preferable.
[0069]
Furthermore, the flame retardant synthetic resin composition of the present invention includes other flame retardants or flame retardant aids, pigments, dyes, lubricants, antistatic agents, foaming agents, reinforcing materials, fillers, if necessary. Known general additives such as a mold release agent, a fluidity improver, and an antibacterial agent can be blended at any stage such as when the resin is mixed or molded.
Examples of the other flame retardants or flame retardant aids include other organic phosphorus flame retardants, inorganic phosphorus flame retardants, triazine ring-containing compounds, metal hydroxides, halogen flame retardants, and silicon flame retardants. Examples of the reinforcing material include reinforcing fiber materials such as glass fiber, carbon fiber, polyamide fiber, and aromatic polyester fiber, and examples of the filler include calcium carbonate, talc, silica, carbon black, and titanium oxide. It is done.
[0070]
The flame-retardant synthetic resin composition of the present invention is used for housing materials in the electric / electronic equipment field, communication equipment field, OA equipment field, such as copying machines, printers, facsimiles, personal computers, etc., and metal products in the automotive parts field. Used for alternative material applications.
[0071]
【Example】
EXAMPLES The present invention will be described below with reference to examples, but the present invention is not limited to these examples.
[0072]
(Example 1 and Comparative Example 1)
According to the formulation shown in Table 1 and Table 2 below, polycarbonate (PC) resin (Europin E-2000F: manufactured by Mitsubishi Gas Chemical Company), polytetrafluoroethylene (PTFE, Teflon 6J: manufactured by Mitsui / DuPont Fluorochemical Company), phosphorus An acid ester flame retardant (abbreviated as phosphorus flame retardant in the table) and an organic phosphate ester zirconium salt compound (abbreviated as organic zirconium phosphate in the table) were mixed and set at 280 ° C. and 250 rpm. Pelletized using a twin screw extruder. A test piece was prepared from the obtained pellet at a mold temperature of 60 ° C. using an injection molding machine at a cylinder temperature of 280 ° C., and a flame retardant UL-94V test and an oxygen index were measured for the obtained test piece. It was. The results are shown in Tables 1 and 2 below.
[0073]
<Flame-retardant UL-94V test>
UL-94V standard: 127 mm long, 12.7 mm wide, 1.6 mm thick test piece was kept vertical, burner fire was fired at the lower end for 10 seconds, the flame was removed, and the test piece was ignited. The time until the fire was extinguished (burning time) was measured. Next, as soon as the fire was extinguished, the second flame contact was started for 10 seconds, and the time until the fire that ignited extinguished (burning time) was measured in the same manner as the first time. Moreover, it was also evaluated at the same time whether or not the cotton under the test piece was ignited by the falling fire type.
[0074]
The combustion rank was given according to the above-mentioned UL-94V standard from the 1st and 2nd combustion time, the presence or absence of cotton ignition, and the like. Combustion rank is V o Is the best, V below 1 , V 2 As it becomes, flame retardance falls. However, V o ~ V 2 Those that do not correspond to any of the ranks of NR are NR.
Compliant with UL-94V combustion test (thickness 1/16 inch)
[0075]
[Table 1]
Figure 0004573452
[0076]
[Table 2]
Figure 0004573452
[0077]
(Example 2 and Comparative Example 2)
According to the formulation shown in Table 3, Table 4 and Table 5 below, polycarbonate resin (Europin E-2000FN: manufactured by Mitsubishi Gas Chemical Company), ABS resin (Santac AT-05: manufactured by Nippon A & L Co.), polytetrafluoroethylene (Teflon) 6J: Mitsui / DuPont Fluorochemical Co., Ltd.), phosphoric acid ester flame retardant and organic phosphoric acid ester zirconium salt compound were mixed and kneaded with a twin screw extruder set at 260 ° C. and 250 rpm to produce pellets. . This pellet was injection-molded at a set temperature of 260 ° C. and a mold temperature of 60 ° C., and the obtained molded product was subjected to a flame retardant UL-94V test and an oxygen index measurement in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 3, Table 4 and Table 5 below.
[0078]
[Table 3]
Figure 0004573452
[0079]
[Table 4]
Figure 0004573452
[0080]
[Table 5]
Figure 0004573452
[0081]
(Example 3)
Poly (2,6-dimethyl-1,4-phenylene ether), impact-resistant polystyrene (abbreviated as HIPS in the table), phosphate ester-based flame retardant, and organic by blending shown in Table 6 and Table 7 below The phosphate ester zirconium salt compound was mixed and melt kneaded at a temperature of 280 ° C. using an extruder to obtain a resin composition. A test piece was prepared using the obtained resin composition, and a flame retardant UL-94V test was conducted in the same manner as in Example 1. The results are shown in Tables 6 and 7 below.
[0082]
[Table 6]
Figure 0004573452
[0083]
[Table 7]
Figure 0004573452
[0084]
【The invention's effect】
The flame-retardant synthetic resin composition of the present invention is an amorphous synthetic resin composition containing a phosphate ester flame retardant having good physical properties and excellent flame retardancy.

Claims (12)

(A)非結晶性合成樹脂100重量部に、(B)下記一般式(1)で表されるリン酸エステル系難燃剤0.5〜30重量部及び(C)有機リン酸エステルジルコニウム塩化合物0.05〜5重量部を含有させてなる難燃性合成樹脂組成物。
Figure 0004573452
(式中、R1 、R2 、R4 及びR5 は、同一又は異なって、炭素原子数1〜10のアルキル基又は下記一般式(2)で表される芳香族基を示す。R3 は、下記一般式(3)又は(4)で表される2価の芳香族基を示す。nは、0〜10を示す。)
Figure 0004573452
(式中、A1 及びA2 は、各々独立に水素原子、水酸基、ハロゲン原子又は炭素原子数1〜10のアルキル基を示し、A3 、A4 、A5 、A6 、A7 及びA8 は、各々独立に水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ基、ニトロ基、ハロゲン原子又はシアノ基を示す。Bは、直接結合、2価のS、スルホン基、炭素原子数1〜5のアルキリデン基又は炭素原子数1〜5のアルキレン基を示す。)
(A) 100 parts by weight of an amorphous synthetic resin, (B) 0.5 to 30 parts by weight of a phosphate ester flame retardant represented by the following general formula (1), and (C) an organophosphate zirconium salt compound A flame-retardant synthetic resin composition containing 0.05 to 5 parts by weight.
Figure 0004573452
(Wherein R 1 , R 2 , R 4 and R 5 are the same or different and represent an alkyl group having 1 to 10 carbon atoms or an aromatic group represented by the following general formula (2). R 3 Represents a divalent aromatic group represented by the following general formula (3) or (4), and n represents 0 to 10.)
Figure 0004573452
(In the formula, A 1 and A 2 each independently represent a hydrogen atom, a hydroxyl group, a halogen atom or an alkyl group having 1 to 10 carbon atoms, and A 3 , A 4 , A 5 , A 6 , A 7 and A 8 each independently represents a hydrogen atom, an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms, a cycloalkyl group, an aryl group, an alkoxy group, a nitro group, a halogen atom or a cyano group, B is a direct bond, divalent S , A sulfone group, an alkylidene group having 1 to 5 carbon atoms, or an alkylene group having 1 to 5 carbon atoms.)
上記(A)非結晶性合成樹脂が、ポリカーボネート系樹脂である請求項1記載の難燃性合成樹脂組成物。The flame-retardant synthetic resin composition according to claim 1, wherein the non-crystalline synthetic resin (A) is a polycarbonate resin. 上記(A)非結晶性合成樹脂が、ポリカーボネート系樹脂とスチレン系樹脂とからなる多成分高分子化合物である請求項1記載の難燃性合成樹脂組成物。The flame retardant synthetic resin composition according to claim 1, wherein the non-crystalline synthetic resin (A) is a multi-component polymer compound comprising a polycarbonate resin and a styrene resin. 上記スチレン系樹脂が、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)樹脂である請求項3記載の難燃性合成樹脂組成物。The flame-retardant synthetic resin composition according to claim 3, wherein the styrene resin is an acrylonitrile butadiene styrene (ABS) resin. 上記(A)非結晶性合成樹脂が、ポリフェニレンエーテル(PPE)系樹脂である請求項1記載の難燃性合成樹脂組成物。The flame-retardant synthetic resin composition according to claim 1, wherein the non-crystalline synthetic resin (A) is a polyphenylene ether (PPE) resin. 上記(C)有機リン酸エステルジルコニウム塩化合物が、下記一般式(5)又は(6)で表される化合物である請求項1〜5の何れかに記載の難燃性合成樹脂組成物。
Figure 0004573452
(式中、R6 、R7 及びR8 は、各々独立に炭素原子数1〜20のアルキル基、アルケニル基又はアルキル置換されてもよい炭素原子数6〜20のアリール基を示す。ただし、R6 、R7 及びR8 は、各々独立にエーテル結合を有してもよい。また、R6 とR7 とは、アルキレン基により結合されていてもよい。)
The flame retardant synthetic resin composition according to any one of claims 1 to 5, wherein the (C) organophosphate zirconium salt compound is a compound represented by the following general formula (5) or (6).
Figure 0004573452
(Wherein R 6 , R 7 and R 8 each independently represents an alkyl group having 1 to 20 carbon atoms, an alkenyl group or an aryl group having 6 to 20 carbon atoms which may be alkyl-substituted, provided that R 6 , R 7 and R 8 may each independently have an ether bond, and R 6 and R 7 may be bonded by an alkylene group.)
上記(C)有機リン酸エステルジルコニウム塩化合物が、下記化学式(7)で表される化合物である請求項1〜5の何れかに記載の難燃性合成樹脂組成物。
Figure 0004573452
The flame retardant synthetic resin composition according to any one of claims 1 to 5, wherein the (C) organophosphate zirconium salt compound is a compound represented by the following chemical formula (7).
Figure 0004573452
上記(B)リン酸エステル系難燃剤が、上記一般式(1)において、nが1〜3の平均値であるリン酸エステル系難燃剤である請求項1又は2記載の難燃性合成樹脂組成物。The flame retardant synthetic resin according to claim 1 or 2, wherein the (B) phosphate ester flame retardant is a phosphate ester flame retardant having an average value of 1 to 3 in the general formula (1). Composition. 上記(B)リン酸エステル系難燃剤が、上記一般式(1)において、R1 、R2 、R4 及びR5 が各々上記一般式(2)で表される芳香族基であり、R3 が上記一般式(3)で表される2価の芳香族基であり、A1 、A2 、A3 及びA4 が各々水素原子であるリン酸エステル系難燃剤である請求項4記載の難燃性合成樹脂組成物。In the general formula (1), the (B) phosphate ester flame retardant is an aromatic group in which R 1 , R 2 , R 4 and R 5 are each represented by the general formula (2), and R 3 is a divalent aromatic group represented by the general formula (3), a 1, a 2, a 3 and claim 4, wherein a 4 is a phosphate flame retardant are each hydrogen atom Flame retardant synthetic resin composition. 上記(B)リン酸エステル系難燃剤が、上記一般式(1)において、R1 、R2 、R4 及びR5 が各々上記一般式(2)で表される芳香族基であり、R3 が上記一般式(3)で表される2価の芳香族基であり、A1 及びA2 が各々メチルであり、A3 及びA4 が各々水素原子であるリン酸エステル系難燃剤である請求項4記載の難燃性合成樹脂組成物。In the general formula (1), the (B) phosphate ester flame retardant is an aromatic group in which R 1 , R 2 , R 4 and R 5 are each represented by the general formula (2), and R 3 is a phosphate ester flame retardant in which 3 is a divalent aromatic group represented by the above general formula (3), A 1 and A 2 are each methyl, and A 3 and A 4 are each hydrogen atoms The flame-retardant synthetic resin composition according to claim 4. 上記(B)リン酸エステル系難燃剤が、上記一般式(1)において、R1 、R2 、R4 及びR5 が各々上記一般式(2)で表される芳香族基であり、R3 が上記一般式(4)で表される2価の芳香族基であり、A1 、A2 、A5 、A6 、A7 及びA8 が各々水素原子であり、Bがイソプロピリデンであるリン酸エステル系難燃剤である請求項4記載の難燃性合成樹脂組成物。In the general formula (1), the (B) phosphate ester flame retardant is an aromatic group in which R 1 , R 2 , R 4 and R 5 are each represented by the general formula (2), and R 3 is a divalent aromatic group represented by the general formula (4), A 1 , A 2 , A 5 , A 6 , A 7 and A 8 are each a hydrogen atom, and B is isopropylidene. The flame-retardant synthetic resin composition according to claim 4, which is a phosphate ester flame retardant. 更にドリップ防止剤を上記(A)非結晶性合成樹脂100重量部に対して0.05〜5重量部添加する請求項1〜11の何れかに記載の難燃性合成樹脂組成物。The flame retardant synthetic resin composition according to any one of claims 1 to 11, further comprising 0.05 to 5 parts by weight of an anti-drip agent added to 100 parts by weight of the non-crystalline synthetic resin (A).
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