JP4572820B2 - スイッチング電源装置 - Google Patents

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本発明は、スイッチング素子をオン・オフ動作させることにより断続的に入力電力を供給した際に、電圧オフ時にインダクタンス素子に流れる電流が零になる期間が発生する状態である不連続モード時の応答特性を改善したスイッチング電源装置に関する。
例えばDC/DCコンバータなどのスイッチング電源装置では、軽負荷時に不連続モードになり、応答特性が悪化することが知られている。負荷電流の変動が激しい負荷を安定して駆動するためには、この負荷電流の急激な変動に対する応答特性を高めることが不可欠である。しかし、従来のスイッチング電源装置では、1つの制御器を、通常動作となる連続モード(インダクタンス素子に流れる電流が零にならない)時に合わせて設計していた。このため、不連続モード時には特性が大幅に悪化していた。従来のスイッチング電源装置における連続モード時と不連続モード時とでの制御特性を比較するボード線図を図5に示す。図5(a)はゲインの周波数特性、図5(b)は位相の周波数特性をそれぞれ示している。同図において、101,103は連続モード時の特性を表し、102,104は不連続モード時の特性を表しているが、これらから不連続モードは連続モードに比べて周波数が低い段階からゲインの低下及び位相遅れが生じていることがわかる。
上記問題を解決したスイッチング電源装置として特許文献1に開示されるものがある。特許文献1では、直流出力電圧と基準電圧とを比較増幅した電圧をフィードバック信号としてパルス幅制御回路に送る帰還制御手段としての誤差増幅器において、連続モード時には、フィードバック位相補償回路により、ゲインを上げ、かつ、周波数帯域を広くして、閉ループ内の安定かつ高速性を保つのに対して、負荷の動的変動等によって不連続モードになると、前記フィードバック位相補償回路とは別のフィードバック位相補償回路により、ゲインを下げ、かつ、周波数帯域を狭くして、安定性を向上させている。
特開平5−304771号公報
近年、スイッチング電源装置のディジタル制御化が進んでおり、例えばDSP(Digital Signal Processor)やMPU(Micro Processing Unit)などのディジタル制御器を用いてパルス制御を行なうことが多くなっている。このようなディジタル化されたパルス制御回路では、所定の制御周期毎に出力電力(出力電圧,出力電流)をサンプリングしてディジタル演算処理を行うことにより、安定した出力が得られるように、出力パルスとしてのパルス駆動信号に対して例えばPWM制御やPFM制御などの周知のパルス制御を行なう。すなわち、ディジタル制御器のパルス制御は、出力電力の情報を直接取り込んで行われるため、位相補償を行うべき誤差増幅器が用いられておらず、上記特許文献1の手段を適用することができない。
また、負荷電流の変化から不連続モードを判別しているため、電流検出手段にカレントトランスを用いた場合にはパルス状の電流しか検出できず、シャント抵抗を用いた場合には損失が発生する問題があった。
そこで本発明は上記問題点に鑑み、ディジタル制御器における不連続モード時の応答特性を改善したスイッチング電源装置を提供することを目的とする。
また、損失が少なく安定した検出が可能な不連続モードの判別手段を提供することを別の目的とする。
本発明における請求項では、スイッチング素子をオン・オフ動作させることによりインダクタンス素子に入力電力を断続的に供給して、前記インダクタンス素子に電圧が印加されていないときにフライホイールダイオードを通じて前記インダクタンス素子の励磁エネルギーを循環させて、所望の出力電力を取り出すスイッチング電源装置において、前記フライホイールダイオードに発生するダイオード電圧を検出する電圧検出手段と、前記インダクタンス素子に流れる電流の連続モードと不連続モードとを判別するモード判別手段と、前記スイッチング素子に対して異なる制御特性を有する制御手段と、この制御手段が有する前記制御特性を前記モード判別手段の判別結果に応じて切り換える制御切換手段とを設け、前記モード判別手段は、前記インダクタンス素子に電圧が印加されていないときに前記ダイオード電圧が発生している状態を不連続モードと判別するものである。
このようにすると、モード判別手段で判別した結果から、スイッチング素子の制御特性が連続モードと不連続モードとで適宜最適なものに切り換えられるため、不連続モード時の応答特性を格段に向上させることができる。さらに、ダイオード電圧の有無から不連続モードを判別することができるため、安定した検出が可能であり、従来の電流検出に比べて損失を低減することもできる。
本発明の請求項によると、不連続モード時の応答特性を改善し、かつ損失が少なく安定した検出が可能な不連続モードの判別手段を備えたスイッチング電源装置を提供することができる。
以下、添付図面を参照しながら、本発明におけるスイッチング電源装置の好ましい実施例を説明する。
図1は、本発明におけるスイッチング電源装置の制御システム例を示すブロック図である。1は例えば降圧型やフォワード型などのコンバータであり、連続モード/不連続モードの2つのモードが有るコンバータであれば特に方式は限定されない。コンバータ1は、例えばDSPやMPUなどからなるディジタル制御器2からのパルス駆動信号を受けて駆動するスイッチング素子をスイッチング動作(オン・オフ動作)させることにより、例えばトランスやチョークコイルなどのインダクタンス素子に例えば商用電源などの入力電力を断続的に供給して、所望の出力電力を取り出して負荷へ出力する。ディジタル制御器2からコンバータ1のスイッチング素子へ出力されるパルス駆動信号は、従来例と同様に例えばPWM制御やPFM制御などの周知のパルス制御が行なわれている。
ディジタル制御器2は、コンバータ1の各部の電圧・電流情報を所定の周期毎にA/D変換してサンプリングするサンプリング部3と、前記電圧・電流情報に基づいて前記パルス駆動信号に対するパルス制御のためのディジタル演算処理を行う制御部4と、当該ディジタル演算処理結果に基づいて内部クロック信号からパルス駆動信号を生成してコンバータ1のスイッチング素子へ出力するパルス駆動信号生成部5とから構成される。制御部4は、コンバータ1の仕様に合わせて設定された制御特性に従ってディジタル演算処理を行うが、本実施例では、モード判別手段10によりコンバータ1の状態を判別し、当該判別結果に応じて切換スイッチ11を切り換えて、連続モードに適した制御特性を有する連続モード制御手段12と、不連続モードに適した制御特性を有する不連続モード制御手段13とのどちらか一方でディジタル演算処理を行う。ここで、制御特性の具体的な変更例としては、不連続モードのときに制御のゲインを大きくして、応答特性を向上させるなどが挙げられる。
モード判別手段10は、サンプリング部3でサンプリングした前記電圧・電流情報からコンバータ1の状態が連続モードか不連続モードかを判別し切換スイッチ11の切換を行う。当該モード判別の基となるデータとしては、例えば、コンバータ1内部の出力チョークコイル電流、半導体に流れる電流、コンバータ1内部の半導体電圧などに関するものであり、これらからコンバータ1のモードが判別される。これとは別の方式として、ディジタル制御器2の演算機能を利用して、例えば、出力電圧,負荷抵抗,スイッチング周波数,パルス幅などの情報を基に演算した結果から、コンバータ1のモードを推定して判別する方式もある。モード判別手段10は、これらの方式により連続モードと不連続モードとを判別し、ディジタル演算処理に関する制御特性を適宜変更して、不連続モード時の応答特性を格段に向上させる。なお、制御部4は、モード判別手段10が切換スイッチ11をハードウェア的に切り換えて第1の制御器としての連続モード制御手段12と第2の制御器としての不連続モード制御手段13の一方を選択的に動作させるように構成しているが、実際には、モード判別手段10,切換スイッチ11,連続モード制御手段12,不連続モード制御手段13は、ディジタル制御器2に制御ソフトウェアとして実装されており、この場合、モード判別手段10の判別結果に応じて、モード判別手段10の判別結果に応じて当該制御ソフトウェアの制御パラメータが変更されることとなる。もちろん、ディジタル制御器2の各構成を、例えばA/D変換器,D/A変換器,トランジスタ等の半導体スイッチ,演算器,パルス発生器などを用いてそれぞれ別個の構成とすることもできる。
パルス駆動信号生成部5は、制御部4により設定された例えばパルス幅,デューティ比,周波数などのパルス設定値に基づいて、内部クロック信号からパルス駆動信号を生成し、コンバータ1のスイッチング素子へ出力する。言い換えれば、制御部4は、制御周期毎に、サンプリング部3でサンプリングされた出力電力情報に基づいて、連続モード制御手段12又は不連続モード制御手段13でそれぞれの制御パラメータに従ったディジタル演算処理たるPWM演算やPFM演算を行い、算出したパルス設定値をパルス駆動信号生成部5へ設定する。当該パルス設定値は、コンバータ1の出力電圧が安定するように、連続モード制御手段12又は不連続モード制御手段13のディジタル演算処理により決定されるものであり、その内容は採用するパルス制御方式によって異なることとなる。
図2は、上記のように構成されたディジタル制御器2をコンバータ1に装置した一具体例を示す回路図である。ここでのコンバータ1は、降圧型コンバータ回路から構成されている。
直流電源20の両端には、例えばトランジスタ,MOSFETなどのスイッチング素子21とフライホイールダイオード22とからなる直列回路が接続されている。フライホイールダイオード22は、スイッチング素子21側がカソード、直流電源20の負極側がアノードとなるように接続されており、その両端には、インダクタンス素子としてのチョークコイル23と平滑コンデンサ24との直列回路が並列接続されている。平滑コンデンサ24の両端はそれぞれ出力端子25,25となっており、この出力端子25,25間に外部から負荷29が接続されることにより、コンバータ1が負荷29へ出力電力を供給することとなる。
また、出力端子25,25間には、2つの抵抗26,27の直列回路からなる出力電圧検出手段28が、平滑コンデンサ24と並列となるように接続されており、この抵抗26と抵抗27との接続点の電圧が、コンバータ1の出力電圧情報を示すフィードバック信号としてディジタル制御器2に入力されている。ディジタル制御器2においては、前述の通り、サンプリング部3が所定の制御周期毎に当該フィードバック信号をサンプリングすると、制御部4の連続モード制御手段12又は不連続モード制御手段13がディジタル演算処理を行い、パルス駆動信号生成部5が、当該ディジタル演算処理の結果により得られるパルス設定値に基づいてパルス駆動信号を生成して、スイッチング素子21の駆動端子へ出力する。これにより、負荷29へ安定した出力電力を供給できるようにスイッチング素子21のスイッチング動作が制御される。
上記コンバータ1の基本的な構成の説明に続いて、コンバータ1に対して行われる連続モード/不連続モードの判別に関する回路構成について説明する。フライホイールダイオード22のカソードには、抵抗31,32の直列回路からなるダイオード電圧検出手段41の一端となる抵抗31が接続されている。スイッチング素子21の駆動端子(ディジタル制御器2のパルス駆動信号出力端子)には、ツェナーダイオード33と抵抗34,35の直列回路からなる駆動信号電圧検出手段42の一端となるツェナーダイオード33のカソードが接続されている。ダイオード電圧検出手段41の他端となる抵抗32と、駆動信号電圧検出手段42の他端となる抵抗35とは互いに接続されると共に、コンデンサ37の一端に接続されている。30は、ダイオード電圧検出手段41により検出されたダイオード電圧Vdと、駆動信号電圧検出手段42により検出された駆動信号電圧Vgとを比較する比較手段としてのコンパレータであり、その反転入力端子には抵抗31と抵抗32との接続点が接続される一方、その非反転入力端子には抵抗34と抵抗35との接続点が接続される。コンパレータ30の出力端子は、遅延回路43を構成する抵抗36とコンデンサ37の他端との接続点と接続されており、この抵抗36とコンデンサ37のCR時定数によりコンパレータ30の比較出力電圧Vcoを遅延させてディジタル制御器2の入力端子に入力している。なお、コンパレータ30の出力は抵抗36を介して電源電圧Vccでプルアップされている。
次に、図3及び図4を参照しながらコンバータ1の連続モード/不連続モードにおける各部の動作について説明する。
図3は、コンバータ1の連続モードにおける各部の動作を示すタイミング図であり、上からスイッチング素子21の駆動信号電圧Vg、チョークコイル23の出力チョークコイル電流IL、フライホイールダイオード22のダイオード電圧Vd、コンパレータ30の非反転入力電圧V+、コンパレータ30の反転入力電圧V−、コンパレータ30の比較出力電圧Vcoの各時間変化が表されている。本スイッチング電源装置の運転に伴い、ディジタル制御器2からスイッチング素子21へパルス駆動信号としての駆動信号電圧Vgがパルス状に印加されると、スイッチング素子21がオン・オフを繰り返すスイッチング動作が開始される。非反転入力電圧V+は、駆動信号電圧Vgからツェナーダイオード33のツェナー電圧分降下させた電圧を抵抗34,35で分圧した電圧であるため、電圧レベルは低くなるが駆動信号電圧Vgと同じように変化する。
駆動信号電圧VgがHレベルとなる期間では、スイッチング素子21がオンし、直流電源20から入力電力がチョークコイル23,出力端子25を通じて負荷29へ出力される。このとき、チョークコイル23を流れる出力チョークコイル電流ILが励磁電流となり、チョークコイル23に励磁エネルギーが蓄積される。他方、出力チョークコイル電流ILは漸次増加することとなる。スイッチング素子21が導通することにより、直流電源20から入力電圧と同じ電圧が逆バイアスとしてフライホイールダイオード22に印加されるため、フライホイールダイオード22はターンオフし、ダイオード電圧Vdは前記入力電圧と同じ電圧となる。反転入力電圧V−は、ダイオード電圧Vdを抵抗31,32で分圧した電圧であるため、電圧レベルは低くなるがダイオード電圧Vdと同じように変化する。なお、抵抗31,32の分圧比及び抵抗34,35の分圧比は、反転入力電圧V−が非反転入力電圧V+よりも小さくなるような値に設定されている。
一方、駆動信号電圧VgがLレベルとなる期間では、スイッチング素子21がオフして、直流電源20から出力側への電力供給が停止するため、チョークコイル23に蓄積された励磁エネルギーが、出力端子25を通じて負荷29へ出力され、フライホイールダイオード22を通じて循環する。このときの出力チョークコイル電流ILは、チョークコイル23の励磁エネルギーに依存して流れるため、漸次減少することとなる。また、チョークコイル23の励磁エネルギー放出に伴う逆起電力により、フライホイールダイオード22が順バイアスされるため、フライホイールダイオード22はターンオンし、ダイオード電圧Vdは順方向電圧(一般的なダイオードは約0.6V)の降下分、すなわち零に近い負の電圧値(約−0.6V)となる。
本スイッチング電源装置の運転中は、このような動作が周期的に繰り返されることとなるが、コンパレータ30に入力される反転入力電圧V−と非反転入力電圧V+の大小関係は、駆動信号電圧VgがHレベル又はLレベルとなる全期間を通して(反転入力電圧V−)<(非反転入力電圧V+)となるため、コンパレータ30の比較出力電圧Vcoは常にHレベルとなる。このときの比較出力電圧Vcoよりも少し低い電圧値が、コンバータ1の動作モード判断の閾値となる基準電圧Vthとして、ディジタル制御器2に内蔵されたモード判別手段10に設定されている。モード判別手段10は、比較出力電圧Vcoが基準電圧Vthより高い場合をコンバータ1の連続モードとして判別し、反対に、比較出力電圧Vcoが基準電圧Vthより低い場合をコンバータ1の不連続モードとして判別する。従って、図3の状態においては、モード判別手段10はコンバータ1の動作モードを連続モードと判別し、連続モード制御手段12によりディジタル演算処理を行う。
しばらくして、負荷変動により負荷が軽くなると、ディジタル制御器2が駆動信号電圧Vgのパルス幅を狭くするよう制御し、図4で示す状態となる。図4は、コンバータ1の不連続モードにおける各部の動作を示すタイミング図であり、同図に表された各波形は図3と同じポイントについてのものである。
軽負荷時には、スイッチング素子21のオン時にチョークコイル23を流れる出力チョークコイル電流ILが大幅に低下するため、チョークコイル23に蓄積される励磁エネルギーが減少し、スイッチング素子21のオフ時に当該励磁エネルギーが出尽くして、出力チョークコイル電流ILが零となってしまう期間がある。当該出力チョークコイル電流ILの零期間では、等価的にチョークコイル23が短絡状態となると共に、フライホイールダイオード22はターンオフし、フライホイールダイオード22のカソードの電位が出力端子25と同電位になってしまう。すなわち、スイッチング素子21がオフであるためチョークコイル23に電圧が印加されていないにも係らず、フライホイールダイオード22には、平滑コンデンサ24の両端間電圧ひいては負荷29への出力電圧と等しいダイオード電圧Vdが発生する。これに伴って、反転入力電圧V−も発生するが、スイッチング素子21がオフの期間では、駆動信号電圧Vgひいては非反転入力電圧V+はLレベルであるため、反転入力電圧V−>非反転入力電圧V+となり、コンパレータ30は基準電圧Vthより低い電圧値となるLレベルの比較出力電圧Vcoを出力する。従って、図4の状態においては、モード判別手段10はコンバータ1の動作モードを不連続モードと判別し、不連続モード制御手段13によりディジタル演算処理を行う。
その後、駆動信号電圧VgがHレベルになると、スイッチング素子21がオンし、直流電源20から入力電力がチョークコイル23,出力端子25を通じて負荷29へ出力される。このとき、チョークコイル23を流れる出力チョークコイル電流ILが励磁電流となり、チョークコイル23に励磁エネルギーが蓄積される。他方、出力チョークコイル電流ILは零から漸次増加することとなる。スイッチング素子21が導通することにより、直流電源20から入力電圧と同じ電圧が逆バイアスとしてフライホイールダイオード22に印加されるため、ダイオード電圧Vdは前記入力電圧と同じ電圧まで瞬時に上昇することとなる。これに伴って、反転入力電圧V−も瞬時に上昇するが、スイッチング素子21がオンの期間では、駆動信号電圧Vgひいては非反転入力電圧V+もHレベルであるため、反転入力電圧V−<非反転入力電圧V+となり、コンパレータ30はHレベルの比較出力電圧Vcoを出力する。しかし、比較出力電圧Vcoは、遅延回路43の有するCR時定数により遅延するため、徐々に増加することとなる。
そして、再び駆動信号電圧VgがLレベルになると、スイッチング素子21がオフして、直流電源20から出力側への電力供給が停止するため、チョークコイル23に蓄積された励磁エネルギーが出力端子25を通じて負荷29へ出力されるが、出力チョークコイル電流ILはすぐに零になってしまう。出力チョークコイル電流ILが零になるまでは、チョークコイル23の励磁エネルギー放出に伴う逆起電力により、フライホイールダイオード22が順バイアスされるため、フライホイールダイオード22はターンオンし、ダイオード電圧Vdは零に近い負の電圧値となる。これにより、反転入力電圧V−<非反転入力電圧V+の状態が維持され、コンパレータ30はHレベルの比較出力電圧Vcoを出力し続ける。しかし、遅延回路43の有するCR時定数は、出力チョークコイル電流ILが零になるまで、比較出力電圧Vcoが基準電圧Vthに到達しないような値に設定されているため、出力チョークコイル電流ILが零になると、前述のように、ダイオード電圧Vdが発生し、コンパレータ30は基準電圧Vthより低い電圧値となるLレベルの比較出力電圧Vcoを出力する。以上のように、図4の状態においては、モード判別手段10はコンバータ1の動作モードを不連続モードと判別したままとなる。
以上のように本実施例では、ディジタル制御部としてのディジタル制御器2によりスイッチング素子21をオン・オフ動作させて、インダクタンス素子としてのチョークコイル23に入力電力を断続的に供給し、所望の出力電力を取り出すスイッチング電源装置としてのコンバータ1において、チョークコイル23に流れる電流の連続モードと不連続モードとを判別するモード判別手段10と、異なる制御特性を有する制御手段としての連続モード制御手段12,不連続モード制御手段13と、この連続モード制御手段12,不連続モード制御手段13の前記制御特性をモード判別手段10の判別結果に応じて切り換える制御切換手段としての切換スイッチ11とをディジタル制御器2に設けている。
このようにすると、モード判別手段10で判別した結果から、ディジタル制御器2の制御特性が連続モードと不連続モードとで適宜最適なものに切り換えられるため、ディジタル制御器2を用いていても不連続モード時の応答特性を格段に向上させることができる。従って、ディジタル制御器2における不連続モード時の応答特性を改善したスイッチング電源装置を提供することができる。
また本実施例では、スイッチング素子21をオン・オフ動作させることによりチョークコイル23に入力電力を断続的に供給して、チョークコイル23に電圧が印加されていないときにフライホイールダイオード22を通じてチョークコイル23の励磁エネルギーを循環させて、所望の出力電力を取り出すコンバータ1において、フライホイールダイオード22に発生するダイオード電圧Vdを検出するダイオード電圧検出手段41と、チョークコイル23に流れる電流の連続モードと不連続モードとを判別するモード判別手段10と、スイッチング素子21に対して異なる制御特性を有する制御手段としての連続モード制御手段12,不連続モード制御手段13と、この連続モード制御手段12,不連続モード制御手段13が有する前記制御特性をモード判別手段10の判別結果に応じて切り換える切換スイッチ11とを設け、モード判別手段10は、チョークコイル23に電圧が印加されていないときにダイオード電圧Vdが発生している状態を不連続モードと判別するものである。
このようにすると、モード判別手段10で判別した結果から、スイッチング素子21の制御特性が連続モードと不連続モードとで適宜最適なものに切り換えられるため、不連続モード時の応答特性を格段に向上させることができる。さらに、ダイオード電圧Vdの有無から不連続モードを判別することができるため、安定した検出が可能であり、従来の電流検出に比べて損失を低減することもできる。以上により、不連続モード時の応答特性を改善し、かつ損失が少なく安定した検出が可能な不連続モードの判別手段を備えたスイッチング電源装置を提供することができる。
なお、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。上記実施例では、非絶縁型コンバータを例に説明したが、コンバータ1がトランスを用いる絶縁型コンバータである場合には、二次巻線の誘起電圧がチョークコイル23に印加されていないときにダイオード電圧Vdが発生している状態を不連続モードとして判別するようにディジタル制御器2等を構成すればよい。コンパレータ30等を用いずに、ディジタル制御器2にダイオード電圧Vdの検出電圧を直接入力してディジタル制御器2側で、パルス駆動信号生成時の内部信号とダイオード電圧Vdの検出電圧からモードを判別してもよい。また、遅延回路43は、ディジタル制御器2側にディジタルフィルタを設けて構成してもよい。
本発明におけるスイッチング電源装置の各部構成を示すブロック図である。 同上、各部構成を具体的に示す回路図である。 同上、連続モードにおける各部の動作を示すタイミング図である。 同上、不連続モードにおける各部の動作を示すタイミング図である。 従来例におけるスイッチング電源装置の連続モード時と不連続モード時とでの制御特性を比較するボード線図である。
1 コンバータ(スイッチング電源装置)
2 ディジタル制御器(ディジタル制御部)
10 モード判別手段
11 切換スイッチ(制御切換手段)
12 連続モード制御手段
13 不連続モード制御手段
21 スイッチング素子
23 チョークコイル(インダクタンス素子)

Claims (1)

  1. スイッチング素子をオン・オフ動作させることによりインダクタンス素子に入力電力を断続的に供給して、前記インダクタンス素子に電圧が印加されていないときにフライホイールダイオードを通じて前記インダクタンス素子の励磁エネルギーを循環させて、所望の出力電力を取り出すスイッチング電源装置において、前記フライホイールダイオードに発生するダイオード電圧を検出する電圧検出手段と、前記インダクタンス素子に流れる電流の連続モードと不連続モードとを判別するモード判別手段と、前記スイッチング素子に対して異なる制御特性を有する制御手段と、この制御手段が有する前記制御特性を前記モード判別手段の判別結果に応じて切り換える制御切換手段とを設け、前記モード判別手段は、前記インダクタンス素子に電圧が印加されていないときに前記ダイオード電圧が発生している状態を不連続モードと判別するものであることを特徴とするスイッチング電源装置。
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