JP4570302B2 - 商法計算書類作成システム、連結財務諸表作成システム及び商法計算書類作成処理プログラム - Google Patents

商法計算書類作成システム、連結財務諸表作成システム及び商法計算書類作成処理プログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、商法および商法計算書類規則に従って、商法計算書類としての貸借対照表、損益計算書、利益処分案(損失処理案を含む)、貸借対照表関係注記・損益計算書関係注記、営業報告書及び附属明細書を作成するものに関する。
【0002】
【従来の技術】
すべての株式会社は、貸借対照表、損益計算書、利益処分案(損失処理案)及び営業報告書を作成し、招集通知に添付し、株主に直接開示する必要(株主総会の承認(報告義務))がある(商法281条第1項、商法283条第2項(以下、商法を商とし、1項をIとしアラビア数字で表す))。
【0003】
また、附属明細書を作成し、閲覧の制度(商282)により、株主に間接開示する必要がある。
さらに、貸借対照表の要旨、大会社にあっては損益計算書の要旨も公告が義務づけられている(商283III、商特16II)。
商法計算書類及び附属明細書は、取締役会の承認を経て、監査役(監査役会)の監査を受けなければならない(商281I・II)。大会社においては、会計監査人(公認会計士)の監査を受ける必要がある(商特2)。
【0004】
商法は、商法計算書類及び附属明細書の手続スケジュ−ルを規定しており、厳格な遵守が求められている。
現行の決算制度は、「確定決算主義」であるので、株主総会で承認を受ける商法計算書類及び附属明細書が基礎となる。つまり、公開会社においては、決算短信(個別・連結決算発表)や有価証券報告書(連結財務諸表)の基礎となる。
【0005】
また、連結決算中心へと大きく変化する中で、非公開の子会社、関連会社も実質上の公開情報(連結財務諸表)の部分を構成することになるので、商法計算書類及び附属明細書を法令に準拠して迅速に作成することが不可欠となる。
しかしながら、各株式会社は、決算実務においては、下記の問題・課題を抱えている。
▲1▼商法及び商法計算書類規則を正確に理解している決算担当者が不足している(特に、連結対象の子会社、関係会社、公開準備会社等において)。
▲2▼多くの決算修正が行われ、その度に、商法計算書類間の表示チェックに決算担当者、監査役、会計士は忙殺されていることが多い。
▲3▼商法に定められている決算手続スケジュ−ルに準拠して、タイムリ−に商法計算書類を作成することが困難になってきている(特に連結決算の関係により)。
▲4▼取締役会等への提出用の商法計算書類を手書きないしワ−プロ等により作成している為、修正が行われる度に関係箇所を修正している。
【0006】
連結決算においては、従来、親会社単独の財務諸表中心であった時代には、親会社単独の財務諸表のみが必要であったが、2000年からは子会社を含めた連結決算が主流になったため、子会社の理解・協力を得て正しい連結財務諸表を作成する必要がでてきた。そこで、子会社からの財務諸表を入手して連結財務諸表を作成する必要がある。
【0007】
しかし、公表の日までに、正確な連結決算を終了するためには、親会社と連結する必要のある子会社の財務諸表を分析するなど、膨大な労力と時間が必要であった。
連結決算の手順としては、
▲1▼連結資料の入手
▲2▼連結資料のチェック
▲3▼連結資料の集計・仕訳作成(試算表集計、投資と資本の消去資料の集計・仕訳作成、少数株主持分の集計・仕訳作成、連結会社間取引の消去の集計・仕訳作成、連結会社間債権債務の消去・仕訳作成、連結会社間取引の未実現利益の集計・仕訳作成、連結会社間債権消去に伴う貸倒引当金の戻入仕訳作成、持分法の集計・仕訳作成、税効果会計の集計・仕訳作成、その他連結修正すべき事項の集計・仕訳作成、キャッシュフロー計算書作成資料の集計、税効果会計・退職給付の会計・債務保証等の偶発事象・セグメント情報等の注記事項の集計等)
▲4▼連結精算表の完成
▲5▼連結財務諸表の注記事項の作成
▲6▼連結決算結果の役員への報告
で行われる。
【0008】
しかし、連結資料作成後何らかの理由で修正が入り、連結資料と商法決算書と相違する場合は、重要な修正項目は連結修正として加える必要がある。さらに、連結作業終了前に、子会社の連結資料と商法決算書の期末剰余金と照合して一致することを確かめる必要あり、膨大な手間を必要としていた。
また、決算発表の日程は、同業他社の決算発表などで決まる。タイムリーディスクロージャーを求められるところから、作業日程は短縮される傾向にあるため、決算担当者には過酷な負担が課せられていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
財務データをもとに、貸借対照表、損益計算書、営業報告書、貸借対照表注記、利益処分案、及び附属明細書(以下「商法計算書類」という。)を商法及び商法計算書類規則に準拠して作成し、かつ、データのインテグリティを確保する。
さらに、商法及び商法計算書類規則に従った表示単位で出力した商法計算書類を取締役会・株主総会(招集通知)提出資料として利用できるようなシステムを提供する。
【0010】
さらに、連結決算においては、また、子会社から正確な資料が迅速に入手でき、効率的で正確な連結財務諸表作成の基礎を得ることがでるきようにする。
このような前提をふまえて連結決算をタイムリーディスクロージャーするシステムを提供する。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前述の課題を解決するため、本発明に係る商法計算書類作成システムは、財務データをもとに、商法計算書類を作成するに当たり、財務データを商法計算書類とを関連付け、さらに、商法計算書類科目で関連するデータを照合する機能を持った商法計算書類作成システムであって、次のような手段を採用する。
【0012】
即ち、本発明によれば、通信ネットワークに接続可能なコンピュータから構成され、商法及び商法計算書類規則に従い財務データから貸借対照表、損益計算書、利益処分案、貸借対照表関係注記・損益計算書関係注記、営業報告書及び附属明細書を少なくとも含む商法計算書類を作成する商法計算書類作成システムであって、コンピュータは、記憶手段としてのデータベースと、商法計算書類科目を入力し前記データベースに登録する商法計算書類科目入力部と、総勘定科目を入力し前記データベースに登録し、財務データを取得し総勘定科目に試算表数値を入力する総勘定科目入力部と、取得した財務データの数値が所定の総勘定科目に入力された際に、該数値を所定の商法計算書類科目に転記するように、商法及び商法計算書類規則に基づいて、所定の商法計算書類科目と総勘定科目との対応を関連付けて対応関係を示すテーブルを作成し前記データベースに登録する科目対応部と、前記対応関係に基づいて、総勘定科目の試算表数値を集計して所定の商法計算書類科目に転記し商法計算書類科目の決算数値とする商法計算書類科目算出部と、前記商法計算書類科目名と前記決算数値より貸借対照表を作成する貸借対照表作成部と、前記商法計算書類科目名と前記決算数値より損益計算書を作成する損益計算書作成部と、前記商法計算書類科目名と前記決算数値と入力された営業報告書実績数値より営業報告書を作成する営業報告書作成部と、入力された附属明細書実績値と前記決算数値に基づいて、附属明細書を作成する附属明細書作成部とを備えており、前記貸借対照表作成部及び損益計算書作成部は、前記データベースから対応する商法計算書類科目の決算数値を取り出し、所定の表示順位で商法計算書類科目名、決算数値を並べ替え、貸借対照表及び損益計算書を作成して出力するように構成されており、前記営業報告書作成部は、営業報告書実績数値を入力する営業報告書実績値入力部と、前記商法計算書類科目の決算数値を営業報告書に転記するように前記商法計算書類科目を営業報告書に関連付け、営業報告書実績数値と営業報告書とを関連付けた商法計算書類科目の決算数値との差額を算出し、差額があるか否かを判断する営業報告書照合部とを有し、前記営業報告書照合部により差額があって不照合と判断された場合は不照合リストを表示させ、営業報告書実績数値の修正を促し、不照合がなくなると、前記データベースから前記商法計算書類科目の決算数値及び予め記憶された前期の決算数値、実績値を読み出し商法計算科目の決算数値と前期決算数値との増減比率と、営業報告書実績数値と前期営業報告書実績数値との増減比率とを求めて、得られた結果と前記決算数値を用い所定の形式で営業報告書を作成して出力するように構成されている
【0013】
上記構成によれば、財務データである総勘定科目と商法計算書類科目に対応付け、総勘定科目別の決算数値を集計して商法計算書類科目別の決算数値を作成する。財務データとは、各財務システム(財務システムとは会計システムや各種の業務システムなどを指す。)から出力されたデータや財務諸表に記載されているものを指す概念である。
【0014】
さらに、本発明によれば、通信ネットワークに接続可能なコンピュータから構成され、商法及び商法計算書類規則に従い財務データから貸借対照表、損益計算書、利益処分案、貸借対照表関係注記・損益計算書関係注記、営業報告書及び附属明細書を少なくとも含む商法計算書類を作成する商法計算書類作成システムであって、コンピュータは、記憶手段としてのデータベースと、商法計算書類科目を入力し前記データベースに登録する商法計算書類科目入力部と、総勘定科目を入力し前記データベースに登録し、財務データを取得し試算表数値を入力する総勘定科目入力部と、総勘定科目の試算表数値に修正値が入力された場合、この修正値に基づいて総勘定科目の試算表修正後数値を算出し記憶する修正値入力部と、取得した財務データの数値が所定の総勘定科目に入力された際に、該数値を所定の商法計算書類科目に転記するように、商法及び商法計算書類規則に基づいて、所定の商法計算書類科目と総勘定科目との対応を関連付けて対応関係を示すテーブルを作成し前記データベースに登録する科目対応部と、前記対応関係に基づいて、総勘定科目の試算表修正後数値を集計して所定の商法計算書類科目に転記し商法計算書類科目の決算数値とする商法計算書類科目算出部と、前記商法計算書類科目名と前記決算数値より貸借対照表を作成する貸借対照表作成部と、前記商法計算書類科目名と前記決算数値より損益計算書を作成する損益計算書作成部と、前記商法計算書類科目名と前記決算数値と入力された営業報告書実績数値より営業報告書を作成する営業報告書作成部と、入力された附属明細書実績値と前記決算数値に基づいて、附属明細書を作成する附属明細書作成部とを備えており、前記貸借対照表作成部及び損益計算書作成部は、前記データベースから対応する商法計算書類科目の決算数値を取り出し、所定の表示順位で商法計算書類科目名、決算数値を並べ替え、貸借対照表及び損益計算書を作成して出力するように構成されており、前記営業報告書作成部は、営業報告書実績数値を入力する営業報告書実績値入力部と、前記商法計算書類科目の決算数値を営業報告書に転記するように前記商法計算書類科目を営業報告書に関連付け、営業報告書実績数値と営業報告書とを関連付けた商法計算書類科目の決算数値との差額を算出し、差額があるか否かを判断する営業報告書照合部とを有し、前記営業報告書照合部により差額があって不照合と判断された場合は不照合リストを表示させ、営業報告書実績数値の修正を促し、不照合がなくなると、前記データベースから前記商法計算書類科目の決算数値及び予め記憶された前期の決算数値、実績値を読み出し商法計算科目の決算数値と前期決算数値との増減比率と、営業報告書実績数値と前期営業報告書実績数値との増減比率とを求めて、得られた結果と前記決算数値を用い所定の形式で営業報告書を作成して出力するように構成されている
【0015】
上記構成によれば、財務データである総勘定科目と商法計算書類科目に対応付け、総勘定科目別の試算表数値に修正値を加えて集計し商法計算書類科目別の決算数値を作成する。
【0016】
また、請求項3において、請求項2記載の商法計算書類作成システムにおいて、修正値入力部では、前記総勘定科目毎に入力された修正値を総勘定科目の貸借区分に応じて集計した伝票数値を前記試算表数値に加えた修正後数値とすることを特徴とする。
【0017】
上記構成によれば、修正値は貸借区分に応じて総勘定科目別の試算表数値に加えられる。
【0018】
上述した商法計算書類作成システムにおいて、前記貸借対照表作成部は、前記商法計算書類科目の決算数値を貸借対照表に転記するように、商法及び商法計算書類規則に基づいて、前記商法計算書類科目を貸借対照表に関連付けて前記データベースに登録する貸借対照表対応部と、貸借対照表の区分ごとに前記商法計算書類科目を所定順位で配列するように前記商法計算書類科目を区分に関連付けて対応関係を示すテーブルを作成し前記データベースに登録する区分対応部とを有することが好ましい
【0019】
上記構成によれば、商法計算書類科目名と前記決算数値より貸借対照表を作成する。
【0020】
また、上述した商法計算書類作成システムにおいて、前記損益計算書作成部は、前記商法計算書類科目の決算数値を損益計算書に転記するように、商法及び商法計算書類規則に基づいて、前記商法計算書類科目を損益計算書に関連付けて前記データベースに登録する損益計算書対応部と、損益計算書の区分ごとに前記商法計算書類科目を所定順位で配列するように前記商法計算書類科目を区分に関連付けて対応関係を示すテーブルを作成し前記データベースに登録する区分対応部とを有することも好ましい
【0021】
上記構成によれば、商法計算書類科目名と前記決算数値より損益計算書を作成する。
【0023】
上記構成によれば、商法計算書類科目名と決算数値と営業報告書に必要な実績値を入力して営業報告書を作成し、営業報告書の実績値と商法計算書類科目の決算数値と照合して、商法計算書類科目と整合した営業報告書を作成することができる。
【0024】
さらに、上述した商法計算書類作成システムにおいて、前記営業報告書照合部は営業報告書と関連付けた商法計算書類科目の決算数値を、前記営業報告書実績値の集計値と照合するように構成されていることも好ましい
【0025】
上記構成によれば、営業報告書と対応付けた商法計算書類科目の決算数値は、営業報告書実績値の集計値と照合することができる。
【0027】
上記構成によれば、前期と当期の増減比率が求められる。
【0028】
またさらに、上述した商法計算書類作成システムにおいて、前記附属明細書作成部は、附属明細書実績値を入力する附属明細書実績値入力部と、前記商法計算書類科目の決算数値を附属明細書に転記するように前記商法計算書類科目を附属明細書に関連付け、前記附属明細書実績値と附属明細書とを関連付けた商法計算書類科目の決算数値とを照合し、差額があるか否かを判断する附属明細書実績値照合部とを有し、前記照合結果に基づいて、附属明細書に関連付けた商法計算書類科目の決算数値が前記附属明細書実績値と整合した附属明細書の作成するように構成されていることも好ましい
【0029】
上記構成によれば、商法計算書類科目名と決算数値と附属明細書に必要な実績値を入力して附属明細書を作成し、附属明細書と対応付けた商法計算書類科目の決算数値は、附属明細書実績値と照合し、商法計算書類科目と整合した附属明細書を作成することができる。
【0030】
さらに、上述した商法計算書類作成システムにおいて、前記附属明細書の附属明細書実績数値は増加額又は減少額であることも好ましい
【0031】
上記構成によれば、附属明細書実績数値は増加額または減少額で入力される。
【0032】
さらにまた、上述した商法計算書類作成システムにおいて、前記附属明細書の附属明細書実績数値は増減額であることも好ましい。
【0033】
上記構成によれば、附属明細書実績数値は増減額で入力される。
【0034】
上述した商法計算書類作成システムにおいて、利益処分案又は損失処理案に関する金額と自己株式内訳の金額を入力する利益処分案関連数値入力部と、商法第290条第1項関連の値を算出後、商法第288条の利益準備金の積立額の検証と、商法第290条の配当可能利益の検証を行う、利益処分案検証及び商法第290条第1項関連算出部と、商法第288条の損益計算書の中間配当に伴う利益準備金の検証を行う中間配当に伴う利益準備金積立額の検証部と、前記決算数値と利益処分案又は損失処理案に関する金額と自己株式内訳の金額より利益処分案又は損失処理案を作成する利益処分案作成部とをさらに備えていることも好ましい
【0035】
上記構成によれば、利益処分案または損失処理案に関する金額と自己株式内訳の金額より利益処分案または損失処理案を作成し、利益処分案または損失処理案に関する金額と自己株式内訳の金額の検証を行うことができる。
【0036】
また、上述した商法計算書類作成システムにおいて、前記商法第290条第1項5号合計額の算出において、貸借対照表の流動資産の自己株式の決算数値及び貸借対照表の固定資産の自己株式の決算数値と算出した自己株式の流動資産の内訳合計額及び自己株式の固定資産の内訳合計額とを照合するように構成されていることも好ましい
【0037】
上記構成によれば、商法第290条第1項5号合計額に関する照合を行うことができる。
【0038】
さらにまた、上述した商法計算書類作成システムにおいて、前記商法第290条第1項関連算出値を貸借対照表注記に記載するように構成されていることも好ましい
【0039】
上記構成によれば、商法第290条第1項関連の値を貸借対照表注記に記載することができる。
【0040】
また、上述した商法計算書類作成システムに加えて、入力された連結商法計算書類科目を前記データベースに登録し、取得した前記商法計算書類科目の決算数値を所定の連結商法計算書類科目に転記するように、商法及び商法計算書類規則に基づいて、連結商法計算書類科目に所定の前記商法計算書類科目を関連付けて対応関係を示すテーブルを作成し前記データベースに登録し、親会社と連結対象の子会社それぞれについて、前記商法計算書類科目の決算数値を集計して連結決算数値を求めた単純連結貸借対照表単純連結損益計算書又は単純連結剰余金計算書を少なくとも含む単純連結財務諸表を作成する単純連結商法計算書類作成部と、前記単純連結財務諸表をもとに親会社と連結対象の子会社との間における相互債権・債務の検証又は相互取引高の検証をして、親会社の連結決算数値と連結対象の子会社の連結決算数値とが整合するか否かを判断し、不整合と判断された場合、親会社と連結対象の子会社の単純連結財務諸表の該当する連結商法計算科目の連結決算値を調整する整合部を有し、親会社と連結対象の子会社との間で連結決算数値が整合した連結精算貸借対照表連結精算損益計算書又は連結精算剰余金計算書を少なくとも含む連結財務諸表作成する連結財務諸表作成部とを備えており、前記整合部は、各連結対象の子会社の短期金銭債権の総額が親会社の子会社に対する短期債務と一致するか否かを照合し、不一致と判断された場合、親会社あるいは子会社の債務を商法計算書類の中に修正値を入力するように構成されていることが好ましい
【0041】
上記構成では、前述の商法計算書類から連結財務諸表を作成するために、連結商法計算書類科目に商法計算書類科目を関連付けて連結財務諸表を作成し、親会社と連結対象の子会社との間で連結財務諸表が整合するように調整して作成することができる。
【0042】
さらに、上述した連結財務諸表作成システムにおいて、前記整合部で単純連結財務諸表の連結決算数値と整合しない場合には連結対象の子会社の連結決算数値や親会社の連結決算数値に調整値を入力し、調整値をもとに連結仕訳伝票を作成するように構成されていることも好ましい
【0043】
上記構成では、連結商法計算書類科目の連結決算数値を調整した場合には、連結仕訳を連結精算表に転記し、連結財務諸表として作成する。
【0045】
上記構成では、連結商法計算書類科目に商法計算書類科目を関連付けて連結財務諸表を作成し、親会社と連結対象の子会社との間で連結財務諸表が整合するように調整して作成することができる。
【0047】
上記構成では、連結商法計算書類科目の連結決算数値を調整した場合には、連結仕訳伝票を連結財務諸表として作成する。
【0048】
さらに、本発明によれば、商法及び商法計算書類規則に従い財務データから貸借対照表、損益計算書、利益処分案、貸借対照表関係注記・損益計算書関係注記、営業報告書及び附属明細書を少なくとも含む商法計算書類を作成するための商法計算書類作成処理プログラムであって、コンピュータを、記憶手段としてのデータベース、商法計算書類科目を入力し前記データベースに登録する商法計算書類科目入力部、総勘定科目を入力し前記データベースに登録し、財務データを取得し総勘定科目に試算表数値を入力する総勘定科目入力部、取得した財務データの数値が所定の総勘定科目に入力された際に、該数値を所定の商法計算書類科目に転記するように、商法及び商法計算書類規則に基づいて、所定の商法計算書類科目と総勘定科目との対応を関連付けて対応関係を示すテーブルを作成し前記データベースに登録する科目対応部、前記対応関係に基づいて、総勘定科目の試算表数値を集計して所定の商法計算書類科目に転記し商法計算書類科目の決算数値とする商法計算書類科目算出部、前記商法計算書類科目名と前記決算数値より貸借対照表を作成する貸借対照表作成部、前記商法計算書類科目名と前記決算数値より損益計算書を作成する損益計算書作成部、前記商法計算書類科目名と前記決算数値と入力された営業報告書実績数値より営業報告書を作成する営業報告書作成部、入力された附属明細書実績値と前記決算数値に基づいて、附属明細書を作成する附属明細書作成部として機能させ、前記貸借対照表作成部及び損益計算書作成部において、前記データベースから対応する商法計算書類科目の決算数値を取り出し、所定の表示順位で商法計算書類科目名、決算数値を並べ替え、貸借対照表及び損益計算書を作成して出力し、前記営業報告書作成部において、営業報告書実績数値を入力する営業報告書実績値入力部と、前記商法計算書類科目の決算数値を営業報告書に転記するように前記商法計算書類科目を営業報告書に関連付け、営業報告書実績数値と営業報告書とを関連付けた商法計算書類科目の決算数値との差額を算出し、差額があるか否かを判断する営業報告書照合部とを有し、前記営業報告書照合部により差額があって不照合と判断された場合は不照合リストを表示させ、営業報告書実績数値の修正を促し、不照合がなくなると、前記データベースから前記商法計算書類科目の決算数値及び予め記憶された前期の決算数値、実績値を読み出し商法計算科目の決算数値と前期決算数値との増減比率と、営業報告書実績数値と前期営業報告書実績数値との増減比率とを求めて、所定の形式で営業報告書を作成して出力する処理を実行させるように構成されている
【0049】
上記プログラムは、請求項1記載の発明をコンピュータ上で実行可能なプログラムである。
【0050】
さらにまた、本発明によれば、商法及び商法計算書類規則に従い財務データから貸借対照表、損益計算書、利益処分案、貸借対照表関係注記・損益計算書関係注記、営業報告書及び附属明細書を少なくとも含む商法計算書類を作成するための商法計算書類作成処理プログラムであって、コンピュータを、記憶手段としてのデータベース、商法計算書類科目を入力し前記データベースに登録する商法計算書類科目入力部、総勘定科目を入力し前記データベースに登録し、財務データを取得し試算表数値を入力する総勘定科目入力部、総勘定科目の試算表数値に修正値が入力された場合、この修正値に基づいて総勘定科目の試算表修正後数値を算出し記憶する修正値入力部、取得した財務データの数値が所定の総勘定科目に入力された際に、該数値を所定の商法計算書類科目に転記するように、商法及び商法計算書類規則に基づいて、所定の商法計算書類科目と総勘定科目との対応を関連付けて対応関係を示すテーブルを作成し前記データベースに登録する科目対応部、前記対応関係に基づいて、総勘定科目の試算表修正後数値を集計して所定の商法計算書類科目に転記し商法計算書類科目の決算数値とする商法計算書類科目算出部、前記商法計算書類科目名と前記決算数値より貸借対照表を作成する貸借対照表作成部、前記商法計算書類科目名と前記決算数値より損益計算書を作成する損益計算書作成部、前記商法計算書類科目名と前記決算数値と入力された営業報告書実績数値より営業報告書を作成する営業報告書作成部、入力された附属明細書実績値と前記決算数値に基づいて、附属明細書を作成する附属明細書作成部として機能させ、前記貸借対照表作成部及び損益計算書作成部において、前記データベースから対応する商法計算書類科目の決算数値を取り出し、所定の表示順位で商法計算書類科目名、決算数値を並べ替え、貸借対照表及び損益計算書を作成して出力し、前記営業報告書作成部において、営業報告書実績数値を入力する営業報告書実績値入力部と、前記商法計算書類科目の決算数値を営業報告書に転記するように前記商法計算書類科目を営業報告書に関連付け、営業報告書実績数値と営業報告書とを関連付けた商法計算書類科目の決算数値との差額を算出し、差額があるか否かを判断する営業報告書照合部とを有し、前記営業報告書照合部により差額があって不照合と判断された場合は不照合リストを表示させ、営業報告書実績数値の修正を促し、不照合がなくなると、前記データベースから前記商法計算書類科目の決算数値及び予め記憶された前期の決算数値、実績値を読み出し商法計算科目の決算数値と前期決算数値との増減比率と、営業報告書実績数値と前期営業報告書実績数値との増減比率とを求めて、所定の形式で営業報告書を作成して出力する処理を実行させるように構成されている
【0051】
上記プログラムは、請求項2記載の発明をコンピュータ上で実行可能なプログラムである。
【0053】
上記プログラムは、コンピュータ上で実行可能なプログラムである。
【0054】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る商法計算書類作成システムの実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明に係る第1の実施の形態である商法計算書類システム1のプログラム構成を表す図である。
【0055】
商法計算書類作成システム1は、商法計算書類科目を算出する商法計算書類科目算出部10と、商法計算書類である貸借対照表の作成を行う貸借対照表作成部20、損益計算書の作成を行う損益計算書作成部30、営業報告書の作成を行う営業報告書作成部40、附属明細書の作成を行う附属明細書作成部50、利益処分案算出・検証を行う利益処分案算出・検証部60を備える。
さらに、商法計算書類科目や総勘定科目を格納するデータベース16を備える。
【0056】
まず、商法計算書類科目算出部10は、商法計算書類科目を登録する商法計算書類科目入力部11と、各財務データ7を総勘定科目に入力する総勘定科目入力部12と、総勘定科目のデータを修正する値を入力し、貸借区分に対応して修正値を加える修正値入力部13を備える。さらに、総勘定科目と商法計算書類の科目である商法計算書類科目と関連付け、さらに、商法計算書類科目を区分付けする科目対応部14と総勘定科目から商法計算書類科目を算出する商法計算書類科目算出部15を備える。
【0057】
貸借対照表作成部20は、商法計算書類科目の科目のうち貸借対照表に関連する科目を関連付ける貸借対照表対応部21とさらに貸借対照表の科目を流動資産・固定資産などの区分に対応させる区分対応部22とを備え商法計算書類科目より貸借対照表を出力する。
【0058】
損益計算書作成部30には、商法計算書類科目の科目のうち損益計算書に関連する科目を関連付ける損益計算書対応部31とさらに損益計算書の科目を営業収益、営業費用、営業外収益、営業外費用などの区分に対応させる区分対応部32とを備え商法計算書類科目より損益計算書を出力する。
【0059】
営業報告書作成部40には、商法計算書類科目の科目のうち売上高に対応する部門別売上高を入力する営業報告書実績値入力部41と、売上高と部門別売上高とを照合する営業報告書照合部42とを備え、商法計算書類科目の決算数値と不照合なく営業報告書を作成する。
【0060】
附属明細書作成部50には、商法計算書類科目を附属明細書と関連付け、対応する実績値である増加額・減少額を入力する附属明細書実績値入力部51と、附属明細書と関連付けた商法計算書類科目の決算数値と期首残高に実績値である増加額・減少額を加減した期末残高とを照合する附属明細書照合部52を備え、商法計算書類科目の決算数値と不照合なく附属明細書を作成する。
【0061】
利益処分案作成部60には、利益処分案あるいは損失処理案に関連する数値を利益処分案関連数値入力部61から入力し、商法計算書類科目の決算数値と利益処分案に関連する数値から商法第290条第1項4号と商法第290条第1項5号の算出と利益処分案の検証を行う利益処分案検証及び商法第290条第1項関連算出部62と中間配当に伴う利益準備金積立額の検証を行う中間配当に伴う利益準備金積立額の検証部64を備え、利益処分案関連数値が適正であるか判定し、利益処分案を作成する。
【0062】
図2は、データベース16を表し、貸借対照表・損益計算書・営業報告書・附属明細書の表示単位を格納する表示単位テーブル90・商法計算書類科目を格納する商法計算書類科目テーブル100・商法計算書類の貸借対照表・損益計算書の区分を格納する区分対応テーブル110・総勘定科目を登録して商法計算書類科目に関連付ける総勘定科目/商法計算書類科目対応テーブル200・営業報告書の部門を格納する部門テーブル500・附属明細書と商法計算書類科目を関連付ける附属明細書/商法計算書類科目対応テーブル700がある。
【0063】
図3は、商法計算書類111である貸借対照表・損益計算書と商法計算書類科目101(または102)と総勘定科目201(または202)との関係を表す図である。商法計算書類科目101(または102)は、貸借対照表或いは損益計算書のいずれかに対応し、さらに、貸借対照表或いは損益計算書のいずれかの区分103に対応する。商法計算書類科目101(または102)は、各財務システムから出力したデータである総勘定科目201(または202)をとりまとめて商法計算書類101(または102)を作成するための科目である。また、総勘定科目201(または202)には、貸方科目か借方科目かを表す貸借区分203がある。
【0064】
図4は、商法計算書類の表示単位が格納されている表示単位テーブル90である。表示単位テーブル90は貸借対照表の表示単位91・損益計算書の表示単位92・営業報告書の表示単位93・附属明細書の表示単位94で構成されている。
【0065】
図5に示すように、商法計算書類科目テーブル100は商法計算書類で使う科目名とその決算数値などを格納する。商法計算書類科目テーブル100には、貸借対照表・損益計算書で使う商法計算書類科目の名前を入力する商法計算書類科目名102と、その決算数値105と、総勘定科目などと関連付けるために使う商法科目番号101がある。貸借対照表や損益計算書の区分、例えば、貸借対照表の流動資産・固定資産などと商法計算書類科目とを対応を付ける区分103と貸借対照表や損益計算書で表示する順番を区分103毎に決める表示順位104がある。
【0066】
図6に示すように、区分対応テーブル110は各区分103と商法計算書類111である貸借対照表・損益計算書との対応を表すものである。
【0067】
図7に示すように、総勘定科目/商法計算書類科目対応テーブル200は総勘定科目と商法計算書類科目を対応づけるものである。総勘定科目/商法計算書類科目対応テーブル200には、各財務システムの科目名に対応する総勘定科目名202と試算表数値204、商法計算書類科目などと関連付けるために使う総勘定科目番号201とが格納される。この総勘定科目の区分が貸方科目であるか借方科目であるか対応付ける貸借区分203と、総勘定科目名202に対応する商法科目番号101を格納する。さらに、総勘定科目の試算表数値204を修正するために伝票形式で入力した修正数値を貸方科目か借方科目かによって集計した値である伝票数値205を格納し、さらに、修正した履歴を残すために、試算表数値204に伝票数値205を加えた値は修正後数値206として格納する。
【0068】
図8に示すように、部門テーブル500には営業報告書で必要となる部門名502を格納し、その部門番号501、営業報告書実績数値である、各部門の実績を表す部門実績値504と前期の部門実績値を格納する前期部門実績値503より構成される。また、商法計算書類科目の売上高の前期の決算数値105を前期決算数値510に格納する。
【0069】
図9に示すように、附属明細書/商法計算書類科目対応テーブル700には附属明細書で必要となる商法計算書類科目の商法科目番号101を登録し、附属明細書番号701と商法計算書類科目の前期の決算数値105を格納する前期決算数値702と、附属明細書実績値である増加額703と減少額704を格納する。
【0070】
ここで、貸借対照表の作成方法についての図10に示すフローチャートと図11から図16に示す画面と図17の貸借対照表に基づいて説明する。
【0071】
まず、貸借対照表の表示単位を登録し、表示単位テーブル90の貸借対照表の表示単位91に格納する(S1)。次に商法計算書類科目入力部11で、図11に示すような画面から貸借対照表に対応する商法科目番号101と商法計算書類科目名102と貸借対照表の区分103、例えば、流動資産を登録すると、商法計算書類科目テーブル100の商法科目番号101と商法計算書類科目名102と区分103が登録される。さらに、区分対応テーブル110の貸借対照表の区分103に格納される(S2)。
【0072】
さらに、図12で示すような画面から、各財務システムから出力されたデータを入力する総勘定科目の総勘定科目番号201と総勘定科目名202と貸借区分203を登録する。また、総勘定科目に対応する商法科目番号101を入力すると、商法計算書類科目テーブル100をもとに商法計算書類科目名102と区分103が表示され、確認後に登録する(S3)。例えば、総勘定科目名202に登録されている総勘定科目番号2000の「現金」と総勘定科目番号2001の「当座預金」は商法科目番号1001の「現金及び預金」にまとめられる。
【0073】
また、登録された内容は総勘定科目/商法計算書類科目対応テーブル200の総勘定科目番号201・総勘定科目名202・貸借区分203・商法科目番号101にも格納される。
【0074】
以上のようにして、総勘定科目と商法計算書類科目の関連付けをおこない、これをもとに商法計算書類科目を作成していく。
【0075】
まず、総勘定科目入力部12では、図13に示すような画面から各財務システムから算出された試算表数値204を、総勘定科目ごとに入力する(S4)。ここで入力された試算表数値204は、総勘定科目/商法計算書類科目対応テーブル200の試算表数値204に格納される。
【0076】
さらに、各株式会社で各財務システムから算出された試算表数値204を修正する必要がある場合は(S5)、図14に示すような伝票形式で入力を行う。
【0077】
修正値入力部13では、伝票形式で入力された借方金額・貸方金額より伝票数値205の算出をおこない、総勘定科目の試算表数値204に伝票数値205を加えた修正後数値206を求める。
【0078】
総勘定科目/商法計算科目対応表の伝票数値205は、伝票形式で入力された借方401の金額4011か貸方402の金額4021から求められる。伝票数値205の算出方法は、貸借区分203が貸方科目か借方科目かにより異なる。
借方401の総勘定科目では、
伝票数値205=借方金額4011の合計−貸方金額4021の合計
貸方402の総勘定科目では、
伝票数値205=貸方金額4021の合計−借方金額4011の合計
となる(S6)。
【0079】
ここで、伝票形式による修正がない場合は、伝票数値205は初期値として「0」が格納されているものとする。
【0080】
さらに、伝票数値205と試算表数値204に基づき総勘定科目/商法計算科目対応テーブル200の修正後数値206を算出する。修正後数値206は、
修正後数値206=試算表数値204+伝票数値205
となる(S7)。
上記の計算結果は、総勘定科目/商法計算科目対応テーブル200の伝票数値205と修正後数値206に格納され、図15に示すように試算表数値204が修正前金額として表示され、修正後数値206が修正後金額として表示される。
【0081】
次に、科目対応部14で、総勘定科目/商法計算科目対応テーブル200をもとに、総勘定科目の修正後数値206を商法計算書類科目ごとに取り出す。さらに、商法計算書類科目算出部15で総勘定科目の修正後数値206を集計し(S8)、商法計算書類科目テーブル100の決算数値105に格納する。
【0082】
例えば、図16に示すように貸借対照表の流動資産区分は商法計算書類科目ごとに総勘定科目の修正後数値206を集計した決算数値105が金額に表示され、そこで、区分103毎に商法計算書類科目の表示順位104を格納する(S9)。
【0083】
以上の結果をもとに、貸借対照表を作成するために貸借対照表対応部21では、商法計算書類科目テーブル100を参照して、指定された表示単位91で貸借対照表に対応する商法計算書類科目の決算数値105を取り出す。さらに、区分対応部22で区分103毎の表示順位104を取り出し商法計算書類科目名102決算数値105を並べ替え、区分対応テーブル110にしたがって区分103毎に図17に示すような貸借対照表を印刷または表示する(S10)。
【0084】
また、損益計算書についても商法計算書類科目と総勘定科目とを対応付けて、貸借対照表と同様の手順で作成される。
【0085】
前述では総勘定科目の試算表数値を伝票形式で試算表数値の修正を行う場合について述べたが、伝票形式で試算表数値の修正する機能はなくても直接総勘定科目の試算表数値を修正しても良い。
【0086】
次に、営業報告書の作成方法について、図18のフローチャートと図19の画面の図と図20の営業報告書の出力を表す図に基づいて説明する。
【0087】
まず、営業報告書の表示単位を登録すると表示単位テーブル90の営業報告書の表示単位93に格納される(S20)。
【0088】
まず、営業報告書実績値入力部41で、図19に示すように画面から損益計算書の売上高を構成する部門売上高に対応する部門番号501と部門名502を登録し、図8の部門テーブル500に格納する(S21)。
【0089】
システム導入年度か判断し(S22)、システム導入年度は、前期部門実績値503と前期決算数値(売上高)510を入力し、部門テーブルに格納する(S23)。導入年度でなければ、格納されている前期部門実績値503と前期決算値(売上高)510を読み出す(S24)。
【0090】
ところで、営業報告書実績数値は、各部門の部門実績値であるとする。
そこで、各部門名と部門実績数値504を入力し(図19)、部門テーブル500の部門実績値504に格納する(S25)。
【0091】
さらに、営業報告書照合部42では、各部門の部門実績値504の合計と売上高の決算数値105との照合差額を算出する(S26)。例えば、図19に示すように、部門には甲部門と乙部門があり、当期の売上高(商法計算書類科目)をA1、甲部門の当期の売上高(当期実績数値)をB1、乙部門の当期の売上高(当期実績数値)をC1とすると、
A1−(B1+C1)=0
でなければ不照合とする。
【0092】
不照合が起こる場合は(S27)、登録後に、総勘定科目を伝票形式で決算数値を修正したことにより起こる。
各部門の部門実績値504を入力する画面が不照合リストにのるので(S28)、変更が必要である部門の部門実績値504を修正し(S25)、再度計算し不照合が起こらないか調べる。
【0093】
以上の操作を繰り返し、不照合がなくなると売上高の決算数値105と前期決算数値510の増減比率および部門実績値504と前期部門実績値503との増減比率を求める。図19に示すように、前期の売上高(商法計算書類科目)をA2、甲部門の前期の売上高(当期実績数値)をB2、乙部門の前期の売上高(当期実績数値)をC2とする。
売上高の増減比率をA3、甲部門の増減比率をB3、乙部門の増減比率をC3は、
A3=(A1−A2)/A2
B3=(B1−B2)/B2
C3=(C1−C2)/C2
より算出される(S29)。
以上より、図20に示すように売上高A1、部門売上高B1、C1と増減比A3、B3、C3が営業報告書に記載され作成される(S30)。
【0094】
営業報告書を作成すると、年度更新処理により、決算数値(売上高)105を翌年度の前期決算数値510とし、部門実績値504を翌年度の前期部門実績値503とする(S31)。
【0095】
営業報告書の作成方法について、売上高を例に述べたが他の商法計算書類科目についても同様に行える。
【0096】
次に、附属明細書の作成方法について、図21のフローチャートと図22に示す附属明細書に基づいて説明する。
【0097】
まず、附属明細書の表示単位を登録すると表示単位テーブル90の附属明細書の表示単位94に格納される(S40)。さらに、附属明細書で必要となる商法科目番号101を登録し、対応する附属明細書番号701を附属明細書/商法計算書類科目対応テーブル700に格納する(S41)。
【0098】
このシステムを初めて導入する年度では(S42)、前期の附属明細書で必要とする商法計算書類科目の決算数値を 附属明細書/商法計算書類科目対応テーブルの前期決算数値702に入力する(S43)。導入年度以外では、格納されている前期決算数値702を附属明細書/商法計算書類科目対応テーブルから読み出す(S44)。
【0099】
ところで、附属明細書実績数値は、増加額・減少額として説明する。
そこで、附属明細書実績値入力部51で、商法計算書類科目に対応する当期の増加額703・減少額704を入力する(S45)。
【0100】
附属明細書照合部52では、前期決算数値702に増加額703・減少額704を加減した期末残高と当期の商法計算書類科目の決算数値105との照合差額を算出する(S46)。
【0101】
図22で示すように、前期決算数値702をA3とし、増加額703をB3とし、減少額704をC3とし、当期の商法計算書類科目の決算数値105をD3と置くと、
A3+B3−C3=D3
でなければ(S47)、不照合として、不照合リストが表示される(S48)。
【0102】
不照合が起こる場合は(S48)、登録後に、総勘定科目を伝票形式で決算数値を修正したことにより起こる。
図35が示すように、不照合リストには、当期の増加額703と減少額704の入力画面が表示され、当期の増加額703と減少額704を再入力し(S45)、再度計算し不照合が起こらないか調べる。
【0103】
不照合がなくなると、図22に示されるような附属明細書が作成される(S49)。さらに、年度更新処理により附属明細書/商法計算書類科目対応テーブル700に格納されている商法科目番号101を基に対応する商法計算書類科目テーブル100の決算数値105を翌年度の前期決算数値702とする(S50)。
【0104】
ここでは、附属明細書実績数値は増加額・減少額であるとしたが、増加額・減少額を合わせて増減額としても同様にできる。
【0105】
次に、利益処分案(損失処理案)に関する算出及び検証する方法並びに中間配当に伴う利益準備金積立額の検証方法について図23から図26のフローチャートに基づいて説明する。
【0106】
この利益処分案(損失処理案)の作成方法及び中間配当に伴う利益準備金積立額の検証方法は2つのフェーズI・IIに分かれている。
【0107】
フェーズIの構成は、
1. 商法第290条第1項5号合計額、商法第290条第1項4号超過額及び商法第290条第1項6号純資産額の算出方法
2. 利益準備金積立額の検証
3. 配当可能利益の検証
である。また、フェーズIIの構成は、
1. 中間配当に伴う利益準備金積立額の検証方法
である。
【0108】
そこで、フェ−ズIを図23から図25のフローチャートに基づき説明する。
図27で示すように、損益計算書の末尾の商法計算書類科目名、当期未処分利益(当期未処理損失)A(800)より(S60)、損益計算書の末尾が当期未処分利益か当期未処理損失かを判定する(S61)。
当期未処分利益の場合は、利益処分案の処理を行う(S64)。当期未処理損失の場合は、次のように分かれる(S62)。
▲1▼配当・役員賞与等の利益処分を行う場合は利益処分案の処理を行う(S64)。
▲2▼配当・役員賞与等の利益処分を行わない場合は損失処理案の処理を行う(S63)。
【0109】
(1)利益処分案、(2)損失処理案それぞれについて説明する。
【0110】
(1)利益処分案
まず、図27で示すように任意積立金取崩額Bを入力する。
利益処分案の場合、利益処分財源に加えるための任意積立金取崩額の科目名・金額を入力する。(S64)
【0111】
1. 商法第290条第1項5号合計額、商法第290条第1項4号超過額及び商法第290条第1項6号合計額の算出方法
<商法第290条第1項5号合計額の算出方法>
利益処分案に関して、図28(A)に示す様に、貸借対照表の流動資産・固定資産の自己株式金額を、
流動資産の区分の自己株式 A'
固定資産の区分の自己株式 N'
とする。
【0112】
ここで、A' とN' の区分別に取得目的別の自己株式内訳額を入力し、A' とN' に対応する配当制限自己株式額であるS' (=M' +R' )を算出し、A' に対応する配当制限外の自己株式額であるI' の額を算出する。
【0113】
図28(A)は、自己株式内訳額の入力を表す表で、アルファベットD' 〜S' は金額である。図28(A)において、配当制限外の自己株式である内訳について株式消却の為の取得D' 、合併・営業譲受の為の取得E' 、会社の権利実行の為の取得F' 、単位未満株式等の買取の為の取得G' 、利益消却の為の取得H' 、配当制限のある自己株式である内訳について譲渡制限株式の譲渡承認をしない場合の取得J' 、取締役又は使用人に株式を譲渡する為の取得K' 、譲渡制限株式の相続人からの取得L' 、ストックオプションによる取得Q' を入力する(S65)。
【0114】
配当制限外の自己株式額計I' 、流動資産区分の配当制限自己株式額計M' 、固定資産区分の配当制限自己株式額計R' 、配当制限自己株式額計S' 、流動資産区分の自己株式の内訳合計額B' 、固定資産区分の自己株式の内訳合計額O' は以下の式で求める(S66)。
I' =D' +E' +F' +G' +H'
M' =J' +K' +L'
R' =Q'
S' =M' +R'
B' =I' +M'
O' =R'
【0115】
そこで、
流動資産の区分の自己株式の内訳合計額 B'
貸借対照表の流動資産の区分の自己株式 A'
において、照合差額C' (=A' −B ')が「0」でなければ不照合である(S67)。
【0116】
さらに、
固定資産の区分の自己株式の内訳合計額 O'
貸借対照表の固定資産の区分の自己株式 N'
において、P' (=N' −O ')が「0」でなければ不照合である(S67)。
【0117】
また、配当制限自己株式合計S' を、図31に示す様に貸借対照表関係注記の商法第290条第1項第5号の合計額とする(S66)。
【0118】
不照合が起こる場合は、上記デ−タ登録後に、伝票入力修正等により、商法計算書類科目(自己株式)の金額が修正されることにより起こる。不照合が起こった場合は(S67)、図35で示す様に、不照合リストが表示される(S69)。そこで、自己株式内訳金額を修正する(S65)。
【0119】
<商法第290条第1項第4号超過額の算出方法>
図28の(B)で示す、利益準備金積立額Cを入力する。
また、貸借対照表の下記の商法計算書類科目の決算数値を、
開業準備費 D1
開発費 D2
試験研究費 D3
法定準備金 D4
とおく。
配当制限繰延資産超過額をEとすると、
E=(D1+D2+ D3)−(D4+C)
より算出される。
ただし、Eが0未満の場合は、E=0とする。
【0120】
「配当制限繰延資産超過額」Eを、図31に示す様に貸借対照表関係注記の商法第290条第1項第4号超過額とする(S70)。
【0121】
<商法第290条第1項第6号純資産額の算出方法>
図28の(C)で示す様に、
損益計算書及び貸借対照表の下記の商法計算書類科目を、
資産評価益 F1
評価差額の部合計 F2
繰延税金負債(流動負債) F3
繰延税金負債(固定負債) F4
とする。
配当制限純資産額Fとすると、
F=(F1+F2−F3−F4)
より算出される。
「配当制限純資産額」Fを、図31に示す様に貸借対照表関係注記の商法第290条第1項第6号純資産額とする(S70)。
【0122】
2. 利益準備金積立額の検証
<利益処分案に関する利益準備金の積立額の検証>
図29の利益処分案関連画面をもとに説明する。
期末発行済株式数G1、期末自己株式数G2と、1株当たりの配当金額G4を入力する。
「配当対象株式数」G3は
G3=G1−G2
となる。さらに、「配当金額」Gは、
G=G3×G4
となる(S71)。
【0123】
さらに、取締役賞与H1・監査役賞与H2を入力し、合計値より役員賞与計Hは、
H=H1+H2
となる(S72)。
【0124】
ここで、図28(B)で示すように利益準備金積立額Cを当期利益処分案の利益準備金積立額Cとする。
貸借対照表の資本金I1 と利益準備金I3 より、利益準備金積立限度額I2は、
I2=I1 ×1/4
となる(S73)。
【0125】
また、期末利益準備金積立可能額Jは、
J=I2−I3
となる。
ただし、Jが0未満の場合は、J=0とする。
ここで、「最低利益準備金積立必要額」Kは、K1=(G+H)×10%を算出し、
J<K1のときは、K=J
J≧K1 のときは、K=K1
とする(S74)。
【0126】
ここで、利益準備金積立額Cにおいて検証結果は、
0≦C≦Kの場合は、適正
その他の場合は、不適正
である(S75)。
不照合が起こる場合は(S75)、上記デ−タ登録後に、伝票入力修正等により、商法計算書類科目(資本金、法定準備金、自己株式、開業準備費、開発費、試験研究費)の金額が修正される場合、あるいは配当金、役員賞与、利益準備金積立額が修正された場合により、利益準備金積立額検証項目において不適正が起こる。不適正が起こった場合は、図35が示す様に、不照合リストが表示される(S76)。不適正が起こった場合は、入力した利益処分案に関する利益準備金積立額を修正入力する(S69)。
【0127】
<配当可能利益の検証>
図30の配当可能利益の検証を表す表をもとに説明する。
貸借対照表の商法計算書類科目の期末純資産(資本の部合計)をL、資本金をI1、法定準備金をD4とする。
前述の項目である、利益準備金積立額C、商法第290条第1項第5号合計額S' 、商法第290条第1項第4号超過額E、商法第290条第1項第6号純資産額F、利益配当金G、役員賞与Hより配当可能利益の検証を行う。
【0128】
配当可能利益をMとすると、
M=L−(I1+D4+C)−(S' +E+F+H)
となる。ただし、Mが0未満の場合はM=0とする(S81)。
ここで、利益配当金額Gにおいて検証結果は、
0≦G≦Mの場合は、適正
その他の場合は、不適正
である(S77)。
【0129】
不適正が起こる場合は、上記デ−タ登録後に、伝票入力修正等により、商法計算書類科目金額(資本金、法定準備金、自己株式、開業準備費、開発費、試験研究費、当期未処分利益または当期未処理損失)が修正される場合、あるいは配当金、役員賞与、利益準備金積立額及び配当制限金融資産評価益金額が修正された場合により、配当可能利益検証項目において不適正が起こる。不適正が起こった場合は、図35が示す様に、不照合リストに配当可能利益検証項目が表示される(S79)。
入力した利益処分案に関する1株当たりの配当金額、役員賞与、利益準備金積立額を修正し再計算する(S71)。
【0130】
図27が示す様に、任意積立金額Nを入力する。(S80)
【0131】
下記の算式より、次期繰越利益あるいは次期繰越損失(S81、S84)を算出する。
ここで、当期未処分利益A、任意積立金取崩額B、利益準備金積立額C、利益
配当金G、役員賞与H、任意積立金Nより
O1=A+B−C−G−H−N
O1≧0の場合、
利益処分案の科目名(810)は次期繰越利益であり、その値はO1である。
O1<0の場合、
利益処分案の科目名(810)は次期繰越損失であり、その値はO2=|O1|(|O1|はO1の絶対値を表すものである。以下同様の表記をする。)である(S82)。
【0132】
利益処分案それぞれで任意注記事項を入力する。(S82)
以上より、図32に示すような利益処分案を作成する(S83)。
【0133】
(2)損失処理案
まず、図27で示す様に任意積立金取崩額Bを入力する。損失処理案の場合、損失処理に充当するための任意積立金取崩額の科目名・金額を入力する。(S63)
ここで、当期未処理損失A、任意積立金取崩額Bより、
O3=−A+B
O3≧0の場合、
利益処分案の科目名(810)は次期繰越利益となり、その値はO3である。
O3<0の場合、
利益処分案の科目名(810)は次期繰越損失となり、その値はO4=|O3|である。(S84)
【0134】
損失処理案それぞれで「任意注記事項」を入力する。(S85)
以上より、図33に示すような損失処理案を作成する(S86)。
【0135】
次に、フェ−ズIIの損益計算書の中間配当に伴う利益準備金積立額の検証について、図26のフローチャートに基づいて説明する。
【0136】
図34に示すように損益計算書の中間配当額をQとし、中間配当に伴う利益準備金積立額をRとする(S90)。
図29の利益準備金積立額の検証を表す表に示したように、貸借対照表の資本金I1とし、利益準備金I3とする。
ここで、利益準備金積立必要額Sは、
S=Q×1/10
である(S90)。
【0137】
ここで、利益準備金積立可能額Tは、
T=I1×1/4−(I3−R)
となる。ただし、Tが0未満の場合はT=0とする。
ここで、検証結果は、
0≦S≦R≦Tあるいは0≦R≦T≦Sの場合は、
適正とする。
その他の場合は、不適正とする(S91)。
【0138】
不適正が起こる場合は、上記デ−タ登録後に、伝票入力修正等により、商法計算書類科目金額(資本金、利益準備金、中間配当額、中間配当に伴う利益準備金積立額)が修正されることにより、中間配当にともなう利益準備金積立額検証項目において「不適正」が起こる。
不適正が起こった場合は(S92)、図35に示すように不照合リストに「中間配当にともなう利益準備金積立額検証項目」が表示される(S93)。
「中間配当にともなう利益準備金積立額」を再度入力する(S69)。
図34が示す様に、損益計算書の中間配当に伴う利益準備金積立額が正しく表示される。
【0139】
以上、詳細に説明したように第1の実施の形態では、貸借対照表・損益計算書・利益処分案・貸借対照表注記の間でデータのインテグリティが確保されるように作成し、利益処分案の数値が適正であるか検証する。
【0140】
次に第2の実施の形態について説明する。
第2の実施の形態における連結財務諸表作成システム2は、親会社と連結決算する必要のある子会社の個別の貸借対照表、損益計算書、(前期)利益処分案、営業報告書、附属明細書などの商法計算書類(以下,個別財務諸表とする。)から連結に必要な連結財務諸表を作成する場合について説明する。この個別財務諸表は、第1の実施の形態で作成したものを用いる。
まず、親会社と連結決算する必要のある子会社では、個別財務諸表の商法計算書類科目は、相違していることが多い。そこで、個別財務諸表の関連付けを行って連結財務諸表を作成する。
【0141】
連結財務諸表作成システム2は、図36に示すように、親会社及び連結対象の子会社それぞれについて対照となる個別財務諸表のうち貸借対照表、損益計算書、(前期)利益処分案の商法計算書類科目のデータを単純に集計した単純連結商法計算書類を作成する単純連結商法計算書類作成部80と、親会社と子会社とで相互に附属明細書の債権・債務明細や取引高明細にもとづいて債権・債務の検証や取引高の検証などを行って連結財務諸表が整合するかを判断し、さらに、親会社や子会社の連結商法計算書類科目の連結決算数値を調整する整合部81と、検証の結果を反映させ親会社と子会社で整合した連結財務諸表を作成する連結財務諸表作成部87から概略構成される。
連結財務諸表には、連結貸借対照表や連結損益計算書や連結剰余金計算書などがある。また、整合部81で調整を行った場合には、連結財務諸表として連結仕訳伝票も作成する。
【0142】
図37は、商法計算書類111である貸借対照表・損益計算書などの商法計算書類科目(商法科目番号101と、商法計算書類科目名102)と連結商法計算書類科目(連結商法科目番号301と、連結商法計算書類科目名302)と連結区分303との関係を表す図である。
貸借対照表或いは損益計算書のいくつかの商法計算書類科目をまとめたものが連結商法計算書類科目(301、302)に対応し、さらに、連結商法計算書類科目(301、302)は、連結貸借対照表や連結損益計算書のいくつかの区分に分けられる。
【0143】
連結貸借対照表テーブル800は、図38に示すように、商法計算書類科目(101、102)と連結貸借対照表の連結商法計算書類科目(301、302)を対応づけ、さらに、該当する連結区分を登録する。
ここで、各商法計算書類科目に応じた商法科目番号101を「商法科目番号××」として表し、各連結商法計算書類科目に応じた連結商法科目番号301を「連No.××」のように表すこととする。
【0144】
連結損益計算書テーブル900は、図39に示すように、商法計算書類科目(101、102)と連結貸借対照表の連結商法計算書類科目(301、302)を対応づけ、さらに、該当する連結区分を登録する。
【0145】
そこで、連結商法計算書類作成部80では、連結貸借対照表テーブル800や連結損益計算書テーブル900をもとに、親会社及び連結対象の子会社それぞれについて、商法計算書類科目の決算数値105を集計して連結商法計算科目の連結決算数値305を求めて、単純連結貸借対照表や単純連結損益計算書や単純連結剰余金計算書などの単純連結財務諸表を作成する。
【0146】
整合部81には、親会社及び子会社の相互債権・債務の検証部82と、親会社及び子会社の相互取引高の検証部83と、親会社及び子会社の相互債権・債務の相殺処理部84と、親会社及び子会社の相互取引高の相殺処理部85と、その他連結仕訳処理部86とを備えている。
【0147】
親会社及び子会社の相互債権・債務の検証部82では、親会社及び連結対象の子会社の間で各会社の附属明細書の子会社あるいは支配株主に対する債権債務の明細より、相互に債権・債務の照合を行う。債権・債務の照合の結果、照合差額が出る場合には、子会社や親会社の単純連結財務諸表の該当する連結商法計算科目の連結決算数値305を調整する機能を備える。
【0148】
親会社及び子会社の相互取引高の検証部83では、親会社及び連結対象の子会社の間で相互に取引高の照合を行う。取引高の照合の結果、照合差額が出る場合には、子会社や親会社の単純連結財務諸表の該当する連結商法計算科目の連結決算数値305を調整する機能を備える。
【0149】
親会社及び子会社の相互債権・債務の相殺処理部84では、親会社及び子会社の相互債権・債務の検証部82で債権・債務の照合差額の調整を行った結果から連結仕訳伝票を作成する。
【0150】
親会社及び子会社の相互取引高の相殺処理部85では、親会社及び子会社の相互取引高の検証部83で取引高の照合差額の調整を行った結果から連結仕訳伝票を作成する。
【0151】
その他連結仕訳処理86では、「資本と投資の相殺」、「受取配当金と配当金の相殺」、「少数株主損益の振替」、「未実現損益の調整」、「持分法により投資損益の認識」等の連結仕訳を連結仕訳伝票を入力する。
【0152】
連結財務諸表作成部87では、親会社及び子会社の相互債権・債務の検証部82や親会社及び子会社の相互取引高の検証部83で行った調整を親会社の単純連結財務諸表と相殺して連結精算貸借対照表や連結精算損益計算書や連結精算剰余金計算書などの連結財務諸表を作成する。
【0153】
そこで、連結財務諸表を作成する方法について、図40のフローチャートと、図41から図56の図に基づいて説明する。
【0154】
親会社と連結決算する必要のある子会社では、個別財務諸表の商法計算書類科目は各子会社で取り決めるため相違していることが多い。そこで、単純連結商法計算書類作成部80では、図3や図4に示すように、個別財務諸表の貸借対照表や損益計算書の商法計算書類科目101(または102)のいずれが連結商法計算書類科目301(または、302)対応しているかを登録する。まず、親会社の個別財務諸表の商法計算書類科目と対応する連結財務諸表の連結商法計算書類科目との関係を登録する(S100)。同様に、各子会社の個別財務諸表の商法計算書類科目と連結財務諸表の連結商法計算書類科目との関係を登録する(S101)。
【0155】
そこで、親会社と各子会社の個別財務諸表から、商法計算書類科目101(または102)の決算数値105を集計して対応する連結商法計算書類科目301(または、302)の連結決算数値305を求めて単純連結貸借対照表、単純連結損益計算書、単純連結剰余金計算書などの単純連結連結財務諸表を作成する(S102、S103)。
【0156】
連結貸借対照表テーブル800や連結損益計算書テーブル900を元に作成した単純連結貸借対照表の一例を図41に示し、単純連結損益計算書の一例を図42に示す。また、単純剰余金計算書の一例を図43に示す。
単純連結貸借対照表では、連結貸借対照表テーブル800をもとに、対照となる商法計算書類科目の決算数値105を連結商法計算書類科目の連結決算値305に集計する。
そこで、
▲1▼「流動資産」の区分と「投資等(固定資産)」の区分を合算して「資産合計」を求め、「流動負債」の区分と「固定負債」の区分を合算した「負債合計」を求める。
▲2▼「資本」の区分を合計した「資本合計」を求める。
▲3▼「負債合計」と「資本合計」から「負債及び資本合計」を求める。
▲4▼さらに、「資産合計」と「負債及び資本合計」が一致しているかを確かめる。
【0157】
単純連結損益計算書では、連結損益計算書テーブル900をもとに、対照となる商法計算書類科目の決算数値105を連結商法計算書類科目の連結決算値305に集計する。
そこで、
▲1▼「売上高」から「売上原価」と「販売費及び一般管理費」区分の合計を引いて「営業利益(営業損失)」を求める。
▲2▼さらに、「営業利益(営業損失)」と「営業外収益」を加えて「営業外費用経常利益(経常損失)」を引いて「経常利益(経常損失)」を求める。
【0158】
単純連結剰余金計算書は単純連結貸借対照表の「連結剰余金」(連No.42)を「期末連結剰余金」▲1▼として転記する。個別財務諸表の「前期利益処分案」の「配当金」▲2▼と「役員賞与」▲3▼を転記する。「当期利益(当期損失)」▲4▼を単純連結損益計算書から転記する。また、「期首連結余剰金」は、▲1▼+▲2▼+▲3▼−▲4▼より求める。
以上の、単純連結貸借対照表、単純連結損益計算書、単純連結剰余金計算書などの単純連結財務諸表を親会社と各子会社の個別財務諸表から作成する。
【0159】
次に、親会社及び子会社の相互債権・債務の検証を親会社及び子会社の相互債権・債務の検証部82で行う(S104)。検証の一例について説明する。
図44に示すように、「親会社の附属明細書の子会社に対する短期金銭債権の明細」における親会社の子会社に対する短期金銭債権には、「子会社の附属明細書の支配株主に対する短期金銭債務の明細」における子会社の親会社に対する金銭債務、「未払金」、「買掛金」(連No.31)が該当する。それに対応する親会社の子会社に対する短期債権には、「未収入金」、「売掛金」の合計値a1=a1(A)+a1(B)+a1(C)+・・・(連No.2)が対応する。連結決算の対照となる子会社(A、B、C、・・・)の短期金銭債権の総和b1=b1(A)+b1(B)+b1(C)+・・・が親会社の子会社に対する短期債務a1と一致するか照合する。不一致が生じる場合は、親会社あるいは子会社の債権又は債務を商法計算書類の中で修正し、必要に応じて、a1とb1とが一致するように各子会社の調整金額c1(A)、c1(B)、c1(C)・・・を調整する。
そこで、子会社Aについてみると、調整金額c1(A)は、個別の連結商法計算科目を構成する商法計算書類科目の商法科目番号31「未払金」と商法科目番号32「買掛金」それぞれに適当な数値c1c(1)、c1c(2)を入れてその調整値の和がc1(A)と照合するように調整する。
その他、連結対象の子会社に対して同様に調整する。
【0160】
同様に、図45に示すように、「親会社の附属明細書の子会社に対する長期金銭債権の明細」における親会社の子会社に対する長期金銭債権には、「子会社の附属明細書の支配株主に対する長期金銭債務の明細」における子会社の親会社に対する長期金銭債務の「長期借入金」(連No.32)が該当し、それに対応する親会社の子会社に対する長期金銭債権には、「長期貸付金」、「従業員貸付金」の合計値a2=a2(A)+a2(B)+a2(C)+・・・(連No.21)が対応する。連結決算の対象となる子会社の長期金銭債権の総和b2=b2(A)+b2(B)+b2(C)+・・・が親会社の子会社に対する長期金銭債権a2と一致するか照合する。不一致が生じる場合は、親会社あるいは子会社の債権又は債務を商法計算書類の中で修正し、必要に応じて、a2とb2とが一致するように各子会社の調整金額c2(A)、c2(B)、c2(C)・・・を調整する。
そこで、子会社Aについてみると、調整金額c2(A)は、個別の連結商法計算科目を構成する商法計算書類科目は商法科目番号33「長期借入金」のみであるので、数値c2c(1)はc2(A)である。
その他、連結対象の子会社に対して同様に調整する。
【0161】
同様に、図46に示すように、「親会社の附属明細書の子会社に対する短期金銭債務の明細」における親会社の子会社に対する短期金銭債務には、「子会社の附属明細書の支配株主に対する短期金銭債権の明細」における「未収入金」、「売掛金」(連No.2)が該当し、それに対応する親会社の子会社に対する短期金銭債務には、「未払金」、「買掛金」の合計値a3=a3(A)+a3(B)+a3(C)+・・・(連No.31)が対応する。連結決算の対照となる子会社の短期金銭債務の総和b3が対応する。連結決算の対象となる子会社の短期金銭債務の総和b3=b3(A)+b3(B)+b3(C)+・・・が親会社の子会社に対する短期金銭債務a3と一致するか照合する。不一致が生じる場合は、親会社あるいは子会社の債権又は債務を商法計算書類の中で修正し、必要に応じて、a3とb3とが一致するように各子会社の調整金額c3(A)、c3(B)、c3(C)・・・に適当な数値を入れて調整する。
そこで、子会社Aについてみると、調整金額c3(A)は、個別の連結商法計算科目を構成する商法計算書類科目の商法科目番号2「収入金」と商法科目番号3「売掛金」それぞれに適当な数値c3c(1)、c3c(2)を入れてその調整値の和がc3(A)と照合するように調整する。
その他、連結対象の会社に対して同様に調整する。
【0162】
同様に、図47に示すように、「親会社の附属明細書の子会社に対する長期金銭債務の明細」における親会社の子会社に対する長期金銭債務には、「子会社の附属明細書の支配株主に対する長期金銭債権の明細」における「長期貸付金」、「従業員貸付金」(連No.21)が該当し、それに対応する親会社の子会社に対する長期金銭債務は、「長期借入金」a4=a4(A)+a4(B)+a4(C)+・・・(連No.32)が対応する。連結決算の対象となる子会社の長期金銭債務の総和b4=b4(A)+b4(B)+b4(C)+・・・が親会社の子会社に対する長期金銭債務a4と一致するか照合する。不一致が生じる場合は、親会社あるいは子会社の債権又は債務を商法計算書類の中で修正し、必要に応じて、a4とb4とが一致するように各子会社の調整金額c4(A)、c4(B)、c4(C)・・・に適当な数値を入れて調整する。
そこで、子会社Aについてみると、調整金額c4(A)は、個別の連結商法計算科目を構成する商法計算書類科目の商法科目番号24「長期貸付金」と商法科目番号25「従業員貸付金」それぞれに適当な数値c4c(1)、c4c(2)を入れてその調整値の和がc4(A)と照合するよう調整する。
その他、連結対象の会社に対して同様に調整する。
【0163】
次に、親会社及び子会社の相互取引高の検証を行う親会社及び子会社の相互取引高の検証部83の一例について説明する(S105)。
図48に示すように、「親会社の附属明細書の子会社との取引高の明細」における親会社の子会社に対する取引高「売上高」(連No.51)、「売上原価」(連No.61)の合計値a5=a5(A)+a5(B)+a5(C)+・・・は、「子会社の附属明細書の支配株主に対する取引高の明細」における子会社の親会社に対する取引高「売上原価」(連No.61)と「売上高」(連No.51)が対応する。連結決算の対象となる子会社の取引高の総和b5=b5(A)+b5(B)+b5(C)+・・・が親会社の子会社に対する長期金銭債権a5と一致するか照合する。不一致が生じる場合は、親会社あるいは子会社の取引高を商法計算書類の中で修正し、必要に応じて、a5とb5とが一致するように各子会社の調整金額c5(A)、c5(B)、c5(C)・・・に適当な数値を入れて調整する。
【0164】
さらに、親会社及び子会社の相互債権・債務の検証部82の結果をもとに親会社及び子会社の相互債権・債務の相殺処理部84を行う(S106)。
図49に示すように、各子会社毎に短期債務の連結商法計算書類科目と親会社及び子会社の相互債権・債務の検証部82で入力した調整金額とを3001に記載し、対応する親会社の短期債権の連結商法計算書類科目を3002に記載した連結仕訳伝票を作成する。
【0165】
子会社Aに短期債務の連結商法計算書類科目と調整金額(3001)の場合の一例を図50(a)に示す。b1b(1)、b1b(2)は子会社の商法計算書類科目の商法科目番号31「未払金」(図50(a)に子31と記載)と商法科目番号32「買掛金」(図50(a)に子32と記載)の内容を転記する。b1(A)は、図44の子会社の親会社に対する短期債務の金額である。つまり、b1(A)=b1b(1)+b1b(2)となる。さらに、親会社及び子会社の相互債権・債務の検証部82で入力した調整金c1c(1)とc1c(2)(図44参照)を入力し、連結商法計算書類科目別の金額に再集計される。
同様にして、連結対象の子会社毎に同様の処理をする。
【0166】
一方、子会社対する親会社の短期債権の連結商法計算書類科目を図50(b)に示す。a1a(1)、a1a(2)は親会社の商法計算書類科目の商法科目番号2「未収入金」(図50(b)に親2と記載)と商法科目番号3「売掛金」(図50(b)に親3と記載)の内容を転記し、a1は、図44の親会社の子会社に対する短期債権の金額である。つまり、a1=a1a(1)+a1a(2)となる。
【0167】
同様にして、子会社の長期債務と親会社の長期債権、親会社の短期債務と子会社の短期債権、親会社の長期債務と子会社の長期債権を処理する。
【0168】
図51(a)に、子会社Aのみ連結決算する場合の仕訳伝票の例を示す。商法科目番号には、貸借対照表や損益計算書の商法計算科目に対応する商法科目番号105を表し、子会社の商法計算科目に対応する場合には「子」と番号を記載し、親会社に対応する場合には番号のみ記載する。
さらに、図51(b)に、借方・貸方それぞれについて連結商法科目の番号ごとに合計したものを表す。
【0169】
さらに、親会社及び子会社の相互取引高の検証部83の結果をもとに親会社及び子会社の相互取引高の相殺処理部85を行う(S107)。
図52に示すように、各子会社毎に短期債務の連結商法計算書類科目と親会社及び子会社の相互取引高の検証部83で入力した調整金額c5c(1)、c5c(2)(図48参照)を各子会社毎に記載し、対応する親会社の取引高を3002に記載した連結仕訳伝票を作成する。
さらに、図52(b)に、借方・貸方それぞれについて連結商法科目の番号ごとに合計したものを表す。
【0170】
その他連結仕訳処理86では、上記連結仕訳以外の連結仕訳を任意入力し、図53に示すような、連結仕訳伝票を作成する。
例えば、
▲1▼資本と投資の相殺
▲2▼受取配当金と配当金の相殺
▲3▼少数株主損益の認識
▲4▼持分法の損益の認識
▲5▼連結調整勘定の償却
▲6▼未実現損益の調整
などが上げられる。
【0171】
そこで、連結財務諸表作成部87では、以上述べてきた調整値を、連結精算貸借対照表、連結精算損益計算書、連結精算剰余金計算書にそれぞれに反映させる。さらに、調整額がある場合には、連結仕訳伝票に調整額を商法計算書類科目毎に統合したものを作成する。
ここでは、子会社Aのみが連結対象の場合について見ていく。
図54の連結精算貸借対照表と仕訳伝票の「債権債務の相殺」を元に、単純連結貸借対照表の「流動資産」区分の「売掛金」に仕訳伝票の貸方「売掛金」の値311(図51(b)参照)、単純連結貸借対照表の「投資等(固定資産)」区分の「長期貸付金」に仕訳伝票の貸方「長期貸付金」の値313(図51(b)参照)、単純連結貸借対照表の「流動負債」区分の「買掛金」に仕訳伝票の借方「買掛金」の値310(図51(b)参照)、単純連結貸借対照表の「固定負債」区分の「長期借入金」に仕訳伝票の借方「長期借入金」の値312(図51(b)参照)を控除する。
さらに、単純連結貸借対照表の「資本」区分の「資本金」に仕訳伝票の「その他」の「資本金」を控除する(図53)。
【0172】
図55の連結精算損益決算書は、単純連結損益決算書と仕訳伝票の「取引高の相殺」を元に、単純連結損益計算書「売上高」に仕訳伝票の借方「売上高」の値314(図52(b)参照)、「売上原価」に仕訳伝票の貸方「売上原価」の値315(図52(b)参照)を控除する。
さらに、単純連結精算損益決算書の「営業外収益」区分の「受取利息及び配当金」に仕訳伝票の「その他」の「受取利息及び配当金」を控除する(図53)。
【0173】
図56の連結精算剰余金計算書は、単純連結剰余金計算書に仕訳伝票の「その他」の「配当金」319を控除する。
また、連結精算剰余金計算書には、「当期利益(当期損失)」に連結精算損益決算書のP/L▲1▼を転記し、「連結剰余金期末残高」に連結精算貸借対照表のB/S▲1▼を転記する。さらに、「期首連結剰余金」は、「(期末連結剰余金)−(当期利益)+(配当金)+(役員賞与)」の計算式により算出する。
【0174】
さらに、図50から51に示した調整額は最終的には各商法計算科目に統合される。最終的に連結仕訳伝票は調整額を各商法計算科目に統合して作成される。
図57に図51の調整額を各商法計算科目に統合した場合を示す。
【0175】
図44から図56では、子会社を親会社にあわせて調整する場合について説明したが、親会社を調整するようにしても良い。
【0176】
以上、詳細に説明したように第2の実施の形態では、商法計算書類から連結決算の財務諸表を作成し、さらに、親会社と子会社との間でデータのインテグリティが確保できる。
【0177】
さらに、図44から図48の親子間の債権・債務の検証及び取引高の検証を通じて、親子間のデータべースが共通であることより、第1の実施の形態で説明した親会社及び各子会社の商法計算書類の営業報告書や附属明細書をシステム上正しく修正できる。
【0178】
前述では、個別財務諸表は第1の実施の形態で作成したものを用いるとして説明したが、他に作成した商法計算書類から入力するようにしてもよい。
【0179】
次に、第3の実施の形態について説明する。
第3の実施の形態では、図58に示すように、連結財務諸表作成システム2と商法計算書類作成システム1を親会社において、商法計算書類作成システム1を各子会社A、B、・・・Zにおき、ネットワークNETで接続する。
商法計算書類作成システム1と連結財務諸表作成システム2は、第2の実施の形態と第2の実施の形態で説明したものと同じであるので詳細な説明は省略する。
【0180】
各子会社で作成した商法計算書類をネットワークを介して送信して親会社で連結決算することが可能となり、よりタイムリーにディスクロースすることが可能である。
【0181】
【発明の効果】
以上のように、本発明の商法計算書類作成システムによれば、まず、各財務システムの総勘定科目と、商法及び商法計算書類規則に従った商法計算書類の中の貸借対照表、損益計算書の商法計算書類科目に、どれが対応するかを各企業で取り決める。また、必要に応じて総勘定科目ごとに貸借区分に対応して修正を加えることができる。この構造より以下のことが容易に行える。
【0182】
貸借対照表・損益計算書の作成は、この総勘定科目と商法計算書類科目の関係により、総勘定科目別の数値が決算修正等によりいかに修正されても、商法及び商法計算書類規則に従って、法定区分及び所定の表示順位に分け、所定の表示単位で商法計算書類科目とその決算数値を正しく記載することができる。
【0183】
営業報告書は商法計算書類科目の売上高と販売管理システムなどの財務システムから出力された各部門の売上高と照合するように作成できる。
【0184】
附属明細書は附属明細書に関係する商法計算書類科目について、当期の増減を前期の決算数値に加えた期末残高が当期の決算数値と照合するように作成できる。
【0185】
利益処分案に関する金額と商法計算書類科目の決算数値とをもとに、商法第290条第1項4号超過額、商法第290条第1項5号合計額、商法第290条第1項6号純資産額を求めることができ、利益処分案に関する金額が商法計算書類科目の決算数値をもとに適正であるか検証することができ、不適正であれば、利益処分案に関する金額を修正できる。
【0186】
総勘定科目の試算表数値を変更すれば、連動して商法計算書類科目の決算数値が変わるので、営業報告書、貸借対照表注記、利益処分案、及び附属明細書において、不照合や不適正が発生すると不照合リストですぐに確認を取ることができる。
【0187】
総勘定科目に修正値を入力しても、上記と同様に不照合が発生した箇所を不照合リストですぐに確認を取ることができる。
【0188】
以上挙げたように、商法計算書類科目を通じて営業報告書、貸借対照表注記、利益処分案、及び附属明細書において、データのインテグリティを確保することができる。
【0189】
また、商法計算書をもとに連結決算の財務諸表を作成することが可能で、タイムリーにディスクロージャーすることができる。
【0190】
さらに、連結財務諸表を、親会社と子会社間でデータのインテグリティを確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の構成を表す図である。
【図2】データベースを表す図である。
【図3】総勘定科目と商法計算書類科目に関するデータ構成を表す図である。
【図4】商法計算書類の表示単位テーブルを表す図である。
【図5】商法計算書類科目テーブルを表す図である。
【図6】区分対応テーブルを表す図である。
【図7】総勘定科目/商法計算書類科目対応テーブルを表す図である。
【図8】部門テーブルを表す図である。
【図9】附属明細書/商法計算書類科目対応テーブルを表す図である。
【図10】貸借対照表作成方法のフローチャートである。
【図11】商法計算書類の商法科目番号と商法計算書類科目名と区分との対応を入力する画面である。
【図12】総勘定科目の総勘定科目番号と総勘定科目名と貸借区分と商法計算書類科目との対応を入力する画面である。
【図13】総勘定科目に財務システムから算出された試算表数値を入力する画面である。
【図14】伝票形式で試算表数値の修正を入力する画面である。
【図15】修正前の試算表数値に総勘定科目別の伝票数値を加減した修正後数値を表示している画面である。
【図16】総勘定科目別の修正後数値を商法計算書類科目別に再集計し、区分ごとの表示順位を設定する画面である。
【図17】貸借対照表の出力を表す図である。
【図18】営業報告書の作成方法のフローチャートである。
【図19】損益計算書の売上高と部門別の売上高を表す図である。
【図20】営業報告書の出力を表す図である。
【図21】附属明細書の作成方法のフローチャートである。
【図22】附属明細書の出力を表す図である。
【図23】利益処分案に関する算出及び検証する方法の第1のフローチャートである。
【図24】利益処分案に関する算出及び検証する方法の第2のフローチャートである。
【図25】利益処分案に関する算出及び検証する方法の第3のフローチャートである。
【図26】中間配当に伴う利益準備金積立額の検証方法のフローチャートである。
【図27】任意積立金取崩額及び任意積立金額の入力画面を表す表である。
【図28】商法第290条第1項5号合計額、商法第290条第1項6号純資産額及び商法第290条第1項4号超過額を算定する表である。
【図29】利益準備金積立額の検証を表す表である。
【図30】配当可能利益の検証を表す表である。
【図31】貸借対照表関係注記を表す図である。
【図32】利益処分案の出力を表す図である。
【図33】損失処理案の出力を表す図である。
【図34】中間配当利益準備金積立額に関する損益計算書部分の出力を表す図である。
【図35】不照合リストを表す図である。
【図36】第2の実施の形態の構成を表す図である。
【図37】商法計算書類科目と連結商法計算書類科目に関するデータ構成を表す図である。
【図38】商法計算書類科目と連結貸借対照表の連結商法計算書類科目と連結区分との対応を入力する画面である。
【図39】商法計算書類科目と連結貸借対照表の連結商法計算書類科目と連結区分との対応を入力する画面である。
【図40】第2の実施の形態のフローチャートである。
【図41】単純連結貸借対照表の一例である。
【図42】単純連結損益計算書の一例である。
【図43】単純剰余金計算書の一例である。
【図44】短期金銭債権の調整を行う入力画面である。
【図45】長期金銭債権の調整を行う入力画面である。
【図46】短期金銭債務の調整を行う入力画面である。
【図47】長期金銭債務の調整を行う入力画面である。
【図48】取引高の調整を行う入力画面である。
【図49】連結仕訳伝票を説明するための図である。
【図50】連結仕訳伝票の詳細を説明するための図である。
【図51】子会社Aとの連結仕訳伝票の一例である。
【図52】連結仕訳伝票(取引高)の一例である。
【図53】連結仕訳伝票(その他)の一例である。
【図54】連結精算貸借対照表の一例である。
【図55】連結精算損益計算書の一例である。
【図56】連結精算剰余金計算書の一例である。
【図57】連結仕訳伝票の一例である。
【図58】第3の実施の形態の構成を表す図である。
【符号の説明】
1 商法計算書類作成システム
2 連結財務諸表作成システム
7 財務システム
10 商法計算書類科目算出部
11 商法計算書類科目入力部
12 総勘定科目入力部
13 修正値入力部
14 科目対応部
15 商法計算書類科目算出部
16 データベース
20 貸借対照表作成部
21 貸借対照表対応部
22 区分対応部
30 損益計算書作成部
31 損益計算書対応部
32 区分対応部
40 営業報告書作成部
41 営業報告書実績値入力部
42 営業報告書照合部
50 附属明細書作成部
51 附属明細書実績値入力部
52 附属明細書照合部
60 利益処分案作成部
61 利益処分案関連数値入力部
62 利益処分案検証及び商法第290条第1項関連算出部
63 中間配当に伴う利益準備金積立額の検証部
80 単純連結商法計算書類作成部
81 整合部
82 親会社及び子会社の相互債権・債務の検証部
83 親会社及び子会社の相互取引高の検証部
84 親会社及び子会社の相互債権・債務の相殺処理部
85 親会社及び子会社の相互取引高の相殺処理部
86 その他連結仕訳処理部
87 連結財務諸表作成部
90 表示単位テーブル
100 商法計算書類科目テーブル
101 商法科目番号
102 商法計算書類科目名
103 区分
104 表示順位
105 決算数値
110 区分対応テーブル
200 総勘定科目/商法書類科目対応テーブル
201 総勘定科目番号
202 総勘定科目名
203 貸借区分
204 試算表数値
205 伝票数値
206 修正後数値
301 連結商法科目番号
302 連結商法計算書類科目名
303 連結区分
305 連結決算数値
500 部門テーブル
501 部門番号
502 部門名
503 前期部門実績値
504 部門実績値
510 前期決算数値(売上高)
700 附属明細書/商法計算書類科目対応テーブル
701 附属明細書番号
702 前期決算数値
703 増加額
704 減少額
800 連結貸借対照表テーブル
900 連結損益計算書テーブル

Claims (16)

  1. 通信ネットワークに接続可能なコンピュータから構成され、商法及び商法計算書類規則に従い財務データから貸借対照表、損益計算書、営業報告書及び附属明細書を少なくとも含む商法計算書類を作成する商法計算書類作成システムであって、
    前記コンピュータは、
    記憶手段としての前記データベースと、
    商法計算書類科目を入力し前記データベースに登録する商法計算書類科目入力部と、
    総勘定科目を入力し前記データベースに登録し、財務データを取得し総勘定科目に試算表数値を入力する総勘定科目入力部と、
    取得した財務データの数値が所定の総勘定科目に入力された際に、該数値を所定の商法計算書類科目に転記するように、商法及び商法計算書類規則に基づいて、所定の商法計算書類科目と総勘定科目との対応を関連付けて対応関係を示すテーブルを作成し前記データベースに登録する科目対応部と、
    前記対応関係に基づいて、総勘定科目の試算表数値を集計して所定の商法計算書類科目に転記し商法計算書類科目の決算数値とする商法計算書類科目算出部と、
    前記商法計算書類科目名と前記決算数値より貸借対照表を作成する貸借対照表作成部と、
    前記商法計算書類科目名と前記決算数値より損益計算書を作成する損益計算書作成部と、
    前記商法計算書類科目名と前記決算数値と入力された営業報告書実績数値より営業報告書を作成する営業報告書作成部と、
    入力された附属明細書実績値と前記決算数値に基づいて、附属明細書を作成する附属明細書作成部とを備えており、
    前記貸借対照表作成部及び損益計算書作成部は、前記データベースから対応する商法計算書類科目の決算数値を取り出し、所定の表示順位で商法計算書類科目名、決算数値を並べ替え、貸借対照表及び損益計算書を作成して出力するように構成されており、
    前記営業報告書作成部は、営業報告書実績数値を入力する営業報告書実績値入力部と、前記商法計算書類科目の決算数値を営業報告書に転記するように前記商法計算書類科目を営業報告書に関連付け、営業報告書実績数値と営業報告書とを関連付けた商法計算書類科目の決算数値との差額を算出し、差額があるか否かを判断する営業報告書照合部とを有し、前記営業報告書照合部により差額があって不照合と判断された場合は不照合リストを表示させ、営業報告書実績数値の修正を促し、不照合がなくなると、前記データベースから前記商法計算書類科目の決算数値及び予め記憶された前期の決算数値、実績値を読み出し商法計算科目の決算数値と前期決算数値との増減比率と、営業報告書実績数値と前期営業報告書実績数値との増減比率とを求めて、得られた結果と前記決算数値を用い所定の形式で営業報告書を作成して出力するように構成されていることを特徴とする商法計算書類作成システム。
  2. 通信ネットワークに接続可能なコンピュータから構成され、商法及び商法計算書類規則に従い財務データから貸借対照表、損益計算書、営業報告書及び附属明細書を少なくとも含む商法計算書類を作成する商法計算書類作成システムであって、
    前記コンピュータは、
    記憶手段としてのデータベースと、
    商法計算書類科目を入力し前記データベースに登録する商法計算書類科目入力部と、
    総勘定科目を入力し前記データベースに登録し、財務データを取得し試算表数値を入力する総勘定科目入力部と、
    総勘定科目の試算表数値に修正値が入力された場合、この修正値に基づいて総勘定科目の試算表修正後数値を算出し記憶する修正値入力部と、
    取得した財務データの数値が所定の総勘定科目に入力された際に、該数値を所定の商法計算書類科目に転記するように、商法及び商法計算書類規則に基づいて、所定の商法計算書類科目と総勘定科目との対応を関連付けて対応関係を示すテーブルを作成し前記データベースに登録する科目対応部と、
    前記対応関係に基づいて、総勘定科目の試算表修正後数値を集計して所定の商法計算書類科目に転記し商法計算書類科目の決算数値とする商法計算書類科目算出部と、
    前記商法計算書類科目名と前記決算数値より貸借対照表を作成する貸借対照表作成部と、
    前記商法計算書類科目名と前記決算数値より損益計算書を作成する損益計算書作成部と、
    前記商法計算書類科目名と前記決算数値と入力された営業報告書実績数値より営業報告書を作成する営業報告書作成部と、
    入力された附属明細書実績値と前記決算数値に基づいて、附属明細書を作成する附属明細書作成部とを備えており、
    前記貸借対照表作成部及び損益計算書作成部は、前記データベースから対応する商法計算書類科目の決算数値を取り出し、所定の表示順位で商法計算書類科目名、決算数値を並べ替え、貸借対照表及び損益計算書を作成して出力するように構成されており、
    前記営業報告書作成部は、営業報告書実績数値を入力する営業報告書実績値入力部と、前記商法計算書類科目の決算数値を営業報告書に転記するように前記商法計算書類科目を営業報告書に関連付け、営業報告書実績数値と営業報告書とを関連付けた商法計算書類科目の決算数値との差額を算出し、差額があるか否かを判断する営業報告書照合部とを有し、前記営業報告書照合部により差額があって不照合と判断された場合は不照合リストを表示させ、営業報告書実績数値の修正を促し、不照合がなくなると、前記データベースから前記商法計算書類科目の決算数値及び予め記憶された前期の決算数値、実績値を読み出し商法計算科目の決算数値と前期決算数値との増減比率と、営業報告書実績数値と前期営業報告書実績数値との増減比率とを求めて、得られた結果と前記決算数値を用い所定の形式で営業報告書を作成して出力するように構成されていることを特徴とする商法計算書類作成システム。
  3. 前記修正値入力部は、前記総勘定科目毎に入力された修正値を総勘定科目の貸借区分に応じて集計した伝票数値を前記試算表数値に加えた修正後数値とするように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の商法計算書類作成システム。
  4. 前記貸借対照表作成部は、前記商法計算書類科目の決算数値を貸借対照表に転記するように、商法及び商法計算書類規則に基づいて、前記商法計算書類科目を貸借対照表に関連付けて前記データベースに登録する貸借対照表対応部と、貸借対照表の区分ごとに前記商法計算書類科目を所定順位で配列するように前記商法計算書類科目を区分に関連付けて対応関係を示すテーブルを作成し前記データベースに登録する区分対応部とを有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の商法計算書類作成システム。
  5. 前記損益計算書作成部は、前記商法計算書類科目の決算数値を損益計算書に転記するように、商法及び商法計算書類規則に基づいて、前記商法計算書類科目を損益計算書に関連付けて前記データベースに登録する損益計算書対応部と、損益計算書の区分ごとに前記商法計算書類科目を所定順位で配列するように前記商法計算書類科目を区分に関連付けて対応関係を示すテーブルを作成しデータベースに登録する区分対応部とを有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の商法計算書類作成システム。
  6. 前記営業報告書照合部は、営業報告書と関連付けた商法計算書類科目の決算数値を、前記営業報告書実績値の集計値と照合するように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の商法計算書類作成システム。
  7. 前記附属明細書作成部は、附属明細書実績値を入力する附属明細書実績値入力部と、前記商法計算書類科目の決算数値を附属明細書に転記するように前記商法計算書類科目を附属明細書に関連付け、前記附属明細書実績値と附属明細書とを関連付けた商法計算書類科目の決算数値とを照合し、差額があるか否かを判断する附属明細書実績値照合部とを有し、前記照合結果に基づいて、附属明細書に関連付けた商法計算書類科目の決算数値が前記附属明細書実績値と整合した附属明細書の作成して出力するように構成されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の商法計算書類作成システム。
  8. 前記附属明細書の附属明細書実績数値は増加額又は減少額であることを特徴とする請求項7に記載の商法計算書類作成システム。
  9. 前記附属明細書の附属明細書実績数値は増減額であることを特徴とする請求項7に記載の商法計算書類作成システム。
  10. 利益処分案又は損失処理案に関する金額と自己株式内訳の金額を入力する利益処分案関連数値入力部と、商法第290条第1項関連の値を算出後、商法第288条の利益準備金の積立額の検証と、商法第290条の配当可能利益の検証を行う、利益処分案検証及び商法第290条第1項関連算出部と、商法第288条の損益計算書の中間配当に伴う利益準備金の検証を行う中間配当に伴う利益準備金積立額の検証部と、前記決算数値と利益処分案又は損失処理案に関する金額と自己株式内訳の金額より利益処分案又は損失処理案を作成する利益処分案作成部とをさらに備えていることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の商法計算書類作成システム。
  11. 前記商法第290条第1項5号合計額の算出において、貸借対照表の流動資産の自己株式の決算数値及び貸借対照表の固定資産の自己株式の決算数値と算出した自己株式の流動資産の内訳合計額及び自己株式の固定資産の内訳合計額とを照合するように構成されていることを特徴とする請求項10に記載の商法計算書類作成システム。
  12. 前記商法第290条第1項関連算出値を貸借対照表注記に記載するように構成されていることを特徴とする請求項10又は11に記載の商法計算書類作成システム。
  13. 請求項1から12のいずれか1項に記載の商法計算書類作成システムに加えて、
    入力された連結商法計算書類科目をデータベースに登録し、取得した前記商法計算書類科目の決算数値を所定の連結商法計算書類科目に転記するように、商法及び商法計算書類規則に基づいて、連結商法計算書類科目に所定の前記商法計算書類科目を関連付けて対応関係を示すテーブルを作成し前記データベースに登録し、親会社と連結対象の子会社それぞれについて、前記商法計算書類科目の決算数値を集計して連結決算数値を求めた単純連結貸借対照表、単純連結損益計算書又は単純連結剰余金計算書を少なくとも含む単純連結財務諸表を作成する単純連結商法計算書類作成部と、
    前記単純連結財務諸表をもとに親会社と連結対象の子会社との間における相互債権・債務の検証又は相互取引高の検証をして、親会社の連結決算数値と連結対象の子会社の連結決算数値とが整合するか否かを判断し、不整合と判断された場合、親会社と連結対象の子会社の単純連結財務諸表の該当する連結商法計算科目の連結決算値を調整する整合部と、
    親会社と連結対象の子会社との間で連結決算数値が整合した連結精算貸借対照表、連結精算損益計算書又は連結精算剰余金計算書を少なくとも含む連結財務諸表を作成する連結財務諸表作成部とを備えており、
    前記整合部は、各連結対象の子会社の短期金銭債権の総額が親会社の子会社に対する短期債務と一致するか否かを照合し、不一致と判断された場合、親会社あるいは子会社の債務を商法計算書類の中に修正値を入力するように構成されていることを特徴とする連結財務諸表作成システム。
  14. 前記整合部で単純連結財務諸表の連結決算数値と整合しない場合には連結対象の子会社の連結決算数値や親会社の連結決算数値に調整値を入力し、調整値をもとに連結仕訳伝票を作成するように構成されていることを特徴とする請求項13に記載の連結財務諸表作成システム。
  15. 商法及び商法計算書類規則に従い財務データから貸借対照表、損益計算書、営業報告書及び附属明細書を少なくとも含む商法計算書類を作成するための商法計算書類作成処理プログラムであって、
    コンピュータを、
    記憶手段としてのデータベース、
    商法計算書類科目を入力し前記データベースに登録する商法計算書類科目入力部、
    総勘定科目を入力し前記データベースに登録し、財務データを取得し総勘定科目に試算表数値を入力する総勘定科目入力部、
    取得した財務データの数値が所定の総勘定科目に入力された際に、該数値を所定の商法計算書類科目に転記するように、商法及び商法計算書類規則に基づいて、所定の商法計算書類科目と総勘定科目との対応を関連付けて対応関係を示すテーブルを作成し前記データベースに登録する科目対応部、
    前記対応関係に基づいて、総勘定科目の試算表数値を集計して所定の商法計算書類科目に転記し商法計算書類科目の決算数値とする商法計算書類科目算出部、
    前記商法計算書類科目名と前記決算数値より貸借対照表を作成する貸借対照表作成部、
    前記商法計算書類科目名と前記決算数値より損益計算書を作成する損益計算書作成部、
    前記商法計算書類科目名と前記決算数値と入力された営業報告書実績数値より営業報告書を作成する営業報告書作成部、及び
    入力された附属明細書実績値と前記決算数値に基づいて、附属明細書を作成する附属明細書作成部として機能させ、
    前記貸借対照表作成部及び損益計算書作成部において、前記データベースから対応する商法計算書類科目の決算数値を取り出し、所定の表示順位で商法計算書類科目名、決算数値を並べ替え、貸借対照表及び損益計算書を作成して出力し、
    前記営業報告書作成部において、営業報告書実績数値を入力する営業報告書実績値入力部と、前記商法計算書類科目の決算数値を営業報告書に転記するように前記商法計算書類科目を営業報告書に関連付け、営業報告書実績数値と営業報告書とを関連付けた商法計算書類科目の決算数値との差額を算出し、差額があるか否かを判断する営業報告書照合部とを有し、前記営業報告書照合部により差額があって不照合と判断された場合は不照合リストを表示させ、営業報告書実績数値の修正を促し、不照合がなくなると、前記データベースから前記商法計算書類科目の決算数値及び予め記憶された前期の決算数値、実績値を読み出し商法計算科目の決算数値と前期決算数値との増減比率と、営業報告書実績数値と前期営業報告書実績数値との増減比率とを求めて、所定の形式で営業報告書を作成して出力する処理を実行させるように構成したことを特徴とする商法計算書類作成処理プログラム。
  16. 商法及び商法計算書類規則に従い財務データから貸借対照表、損益計算書、営業報告書及び附属明細書を少なくとも含む商法計算書類を作成するための商法計算書類作成処理プログラムであって、
    コンピュータを、
    記憶手段としてのデータベース、
    商法計算書類科目を入力し前記データベースに登録する商法計算書類科目入力部、
    総勘定科目を入力し前記データベースに登録し、財務データを取得し試算表数値を入力する総勘定科目入力部、
    総勘定科目の試算表数値に修正値が入力された場合、この修正値に基づいて総勘定科目の試算表修正後数値を算出し記憶する修正値入力部、
    取得した財務データの数値が所定の総勘定科目に入力された際に、該数値を所定の商法計算書類科目に転記するように、商法及び商法計算書類規則に基づいて、所定の商法計算書類科目と総勘定科目との対応を関連付けて対応関係を示すテーブルを作成し前記データベースに登録する科目対応部、
    前記対応関係に基づいて、総勘定科目の試算表修正後数値を集計して所定の商法計算書類科目に転記し商法計算書類科目の決算数値とする商法計算書類科目算出部、
    前記商法計算書類科目名と前記決算数値より貸借対照表を作成する貸借対照表作成部、
    前記商法計算書類科目名と前記決算数値より損益計算書を作成する損益計算書作成部、
    前記商法計算書類科目名と前記決算数値と入力された営業報告書実績数値より営業報告書を作成する営業報告書作成部、及び
    入力された附属明細書実績値と前記決算数値に基づいて、附属明細書を作成する附属明細書作成部として機能させ、
    前記貸借対照表作成部及び損益計算書作成部において、前記データベースから対応する商法計算書類科目の決算数値を取り出し、所定の表示順位で商法計算書類科目名、決算数値を並べ替え、貸借対照表及び損益計算書を作成して出力し、
    前記営業報告書作成部において、営業報告書実績数値を入力する営業報告書実績値入力部と、前記商法計算書類科目の決算数値を営業報告書に転記するように前記商法計算書類科目を営業報告書に関連付け、営業報告書実績数値と営業報告書とを関連付けた商法計算書類科目の決算数値との差額を算出し、差額があるか否かを判断する営業報告書照合部とを有し、前記営業報告書照合部により差額があって不照合と判断された場合は不照合リストを表示させ、営業報告書実績数値の修正を促し、不照合がなくなると、前記データベースから前記商法計算書類科目の決算数値及び予め記憶された前期の決算数値、実績値を読み出し商法計算科目の決算数値と前期決算数値との増減比率と、営業報告書実績数値と前期営業報告書実績数値との増減比率とを求めて、所定の形式で営業報告書を作成して出力する処理を実行させるように構成したことを特徴とする商法計算書類作成処理プログラム。
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