JP4570227B2 - パンダファイバにおける応力付与部の位置検出調整方法 - Google Patents

パンダファイバにおける応力付与部の位置検出調整方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、偏波面保存光ファイバにおける応力付与部の位置を検出するための方法と、検出された位置に基づいて応力付与部を所望の位置に調整するための方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
偏波面保存光ファイバ(例えばパンダファイバ)には、コアに横方向と縦方向で屈折率が異なる複屈折の特性を持たせるため、コアの両側方に応力付与部が配置されている。このような偏波面保存光ファイバ同士を接続(例えば融着接続)するときには、図6(a)に示すように互いの応力付与部Aを一致させたり、同図(b)に示すように90°ずらしたり、同図(c)に示すように45°ずらしたり、これ以外の任意の角度だけずらしたりすることが要求される。従って、接続時に双方又は一方の偏波面保存光ファイバBをその軸回りに回転させて(図6の矢印θ方向に回転させて)、互いの応力付与部Aが所望の位置関係となるように調整を行う必要があり、これを正確に行うためには夫々の偏波面保存光ファイバBにおける応力付与部Aの回転方向(図6の矢印θ方向)の位置を正確に把握する必要がある。
【0003】
従来、偏波面保存光ファイバの応力付与部の位置を検出し、これを所望の位置関係に調整するための方法として次の3つの方法があった。
(1)突き出し棒の先端に設けたミラーに偏波面保存光ファイバの端面を映し、ミラーに映った端面の像を顕微鏡付きのTVカメラによって撮影し、その撮影画像をTVモニタに出力し、TVモニタを見ながら当該偏波面保存光ファイバをその軸回りに回転させる。
(2)2本の偏波面保存光ファイバの端面同士を突き合せた状態で、一方の偏波面保存光ファイバに直線偏光を入射し、これを他方の偏波面保存光ファイバの端部で受光して、その消光比を測定する。ここで、突き合わされた互いの偏波面保存光ファイバにおける応力付与部の相対的位置関係(相対角度)と前記消光比との間には一定の関係が存在するので、消光比を測定しながら双方又は一方のファイバをその軸回りに回転させることによって、互いの応力付与部を所望の位置関係に調整することができる。
(3)コア直視法によって偏波面保存光ファイバを観察し、その観察像における輝度をプロファイルする。具体的には、前記のような偏波面保存光ファイバ同士を接続する場合には、コア直視法に用いられる観察レンズの光軸と偏波面保存光ファイバの応力付与部とが図2(a)、図3(a)、図4(a)、図4(c)に示す何れかの関係にある。そこで、観察レンズの光軸と偏波面保存光ファイバの応力付与部とが前記各図の関係にあるときの輝度分布パターンを予めサンプリングしておき、作業者が偏波面保存光ファイバをコア直視法によって観察しながらサンプリングされている輝度分布パターンと一致するように当該ファイバをその軸回りに回転させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記(1)の方法によって偏波面保存光ファイバの応力付与部を位置合わせすることには次のような課題があった。
(1)融着接続装置に突き出し棒と顕微鏡という接続に関係のない余分な機構を追加する必要がある。
(2)突き出し棒はその先端のミラーに偏波面保存光ファイバの端面が映る位置に配置する必要があるため、必然的に当該光ファイバと同程度高さに配置されることになる。しかし、この位置に突き出し棒が存在すると融着接続の際に邪魔になるので、融着接続の際には別の位置に退避させる必要があり、そのための機構も必要になる。
【0005】
前記(2)の方法によって偏波面保存光ファイバの応力付与部を位置合わせすることには次のような課題があった。
(1)直線偏光を発生させる光源と、消光比を測定する測定装置を用意する必要がある。
(2)消光比を測定するためは、突き合わされた2本の偏波面保存光ファイバのうち、一方を前記光源に接続し、他方を前記測定装置に接続する必要があるが、この準備作業に手間と時間を要する。
【0006】
前記(3)の方法によって偏波面保存光ファイバの応力付与部を位置合わせすることには次のような課題があった。
(1)作業者が観察画像を見ながら手動で光ファイバを回転させるため、個人差によるバラツキが生じたり、作業者の疲労によって位置合わせ精度が低下したりする。
(2)前記課題を解決するために位置合わせ作業を自動化すると時間がかかる。即ち、自動化するためには、偏波面保存光ファイバをその軸回りに少しずつ回転させながら、その都度観察画像を取り込んでこれを処理し、得られた輝度分布パターンとサンプリングされている輝度分布パターンとを比較することを繰り返さなくてはならないので、位置合わせを完了するまでに多くの時間(5分以上)を要する。さらに、偏波面保存光ファイバ同士を高強度融着接続するために、互いのファイバの被覆部をV溝にセットした場合、当該偏波面保存光ファイバの被覆径中心とクラッド中心に偏心があったり、被覆に曲がり癖が付いていたりすると、ファイバを回転させたときに同ファイバと観察レンズとの位置関係が変わり、焦点がずれる。そのため観察不可能な画像となり、輝度分布パターンが得られず、再び焦点を合わせる必要が生じて時間がかかる。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本件出願のパンダファイバにおける応力付与部の位置検出調整方法は、融着接続装置にセットされた接続対象である2本のパンダファイバの側面から光を入射させ、夫々のファイバを透過した光を観察レンズで捉えてその光の輝度分布を求める工程と、前記輝度分布中のビーム部の幅を求める工程と、求められたビーム部中で輝度が一定以上の部分を探す工程と、ビーム部中で最も輝度が強い部分からファイバ中心までの距離を求める工程と、ビーム部幅と前記工程で求められた距離との比を求める工程と、前記工程で求められた比を、予め取得してある、ビーム部幅とビーム部中で最も輝度が強い部分からファイバ中心までの距離の比とその比に対応する角度との関係を示すデータと照合して、観察レンズの光軸と当該パンダファイバにおける2つの応力付与部の中心を結ぶ直線とがなす角度を求める工程と、前記各工程を接続対象である2本のパンダファイバの夫々について行い、両パンダファイバの応力付与部の位置を決定する工程と、前記2本のパンダファイバの双方又は一方を、その軸回りに必要量だけ回転させて互いの応力付与部を所定の位置関係に調整する工程と、を含む方法である。
【0008】
本件出願のパンダファイバにおける応力付与部の位置検出調整方法は、請求項1記載のパンダファイバにおける応力付与部の位置検出調整方法において、ビーム部中で輝度が一定以上の部分における特定箇所の両隣に生じる輝度の低い低輝度部を探す工程と、前記両低輝度部分の明るさを比較してパンダファイバの応力付与部の位置を決定する工程と、をさらに含む方法である。
【0009】
本件出願のパンダファイバにおける応力付与部の位置検出調整方法は、請求項1又は請求項2記載のパンダファイバにおける応力付与部の位置検出調整方法によって、パンダファイバの二つの応力付与部の中心を結ぶ直線と観察レンズの光軸が一致するように、接続対象である2本のパンダファイバの位置合わせをする工程と、一方のパンダファイバの側面から光を入射させ、同ファイバを透過した光を観察レンズで捉えてその光の輝度分布を求める工程と、前記工程で得られた輝度分布からファイバ中心を求める工程と、前記輝度分布中のビーム部を求められたファイバ中心を境として二分割し、夫々の明るさを求める工程と、二分割されたビーム部の明るさを比較し、差がある場合にはどちらがどれだけ明るいかを求める工程と、前記差が小さくなるように前記パンダファイバをその軸回りに回転させる工程と、前記各工程を、前記二分割されたビーム部の明るさの差が一定値以下になるまで繰り返す工程と、前記各工程を他方のパンダファイバについても実施することによって、互いのパンダファイバの応力付与部を一致させる工程と、をさらに含む方法である。
【0010】
本件出願のパンダファイバにおける応力付与部の位置検出調整方法は、請求項3記載のパンダファイバにおける応力付与部の位置検出調整方法において、互いのパンダファイバの応力付与部を一致させた状態から、2本のパンダファイバの一方又は双方を任意の角度だけその軸回りに回転させ、互いの応力付与部に所望の角度誤差を持たせる工程と、をさらに含む方法である。
【0011】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
以下、本発明のパンダファイバにおける応力付与部の位置検出調整方法の原理について説明し、次いでその具体的な実施形態の一例を説明する。
【0012】
光ファイバにその側面から光を入射し、同ファイバを透過した光を観察するコア直視法によって偏波面保存光ファイバ(パンダファイバ)を観察すると、図1(a)に示すような輝度分布が得られる。輝度分布中のA、Dは当該パンダファイバのクラッド外径部分を表す。B−C間はビーム部と呼ばれ、当該パンダファイバがレンズの働きをして側面から入射した光を集光させた部分である。本発明では、パンダファイバの応力付与部の位置を検出するために、前記ビーム部における輝度分布を利用する。具体的には、図1(b)に示すように、パンダファイバ1はコア2の両側方に応力付与部3が配置されているため、側面から入射した光は応力付与部3で屈折などによって曲げられ、前記ビーム部における輝度分布が通常の光ファイバのそれとは異なる。
【0013】
さらに、パンダファイバ1をコア直視法によって観察すると、観察レンズ4と応力付与部3との相対的位置関係によって、同一のパンダファイバであってもビーム部における輝度分布が異なる。詳しくは、図2(a)に示すように、パンダファイバ1の2つの応力付与部3、3の中心を結ぶ直線Xと観察レンズ4の光軸Yとがなす角度αが90°の場合(例えば、この位置を基準位置とする)、および図2(b)に示すように、同パンダファイバ1を前記基準位置から図中の矢印方向へ180°回転させた場合(αは同じく90°)は、図2(c)に示すようにビーム部に輝度の強い部分がビーム部よりやや内側に入った位置に2ヶ所できる。
【0014】
また、図3(a)に示すように、前記角度αが0°の場合(パンダファイバ1を図2aに示す基準位置から図中の矢印方向へ90°回転させた場合)、および図3(b)に示すように、同パンダファイバ1を前記基準位置から矢印方向へ270°回転させた場合(角度αは同じく0°)も、図3(c)に示すようにビーム部に輝度の強い部分がビーム部より外側に2ヶ所できる。
【0015】
応力付与部3と観察レンズ4の相対的位置関係が前記図2(a)(b)及び図3(a)(b)に示す関係以外の関係にある場合(αが90°又は0°以外の場合)には、ビーム部に輝度の強い部分が1ヶ所だけできる。例えば、図4(a)に示すように、パンダファイバ1を図2(a)に示す基準位置から図中の矢印方向へ45°回転させた場合(角度αが45°の場合)は、同図(b)に示すような輝度分布となる。また、図4(c)に示すように、同パンダファイバ1を前記基準位置から図中の矢印方向へ135°回転させた場合(角度αは同じく45°)は、同図(d)に示すような輝度分布となる。
【0016】
さらに、角度αが10°の場合は図5(a)に示すような輝度分布となり、以下同様に、角度αが20°の場合は図5(b)、30°の場合は図5(c)、40°の場合は図5(d)に示すような輝度分布となる。
【0017】
本発明は、以上のような応力付与部3と観察レンズ4の相対的位置関係によって決定されるビーム部の輝度分布の特異性に着目し、これを利用してパンダファイバ1における応力付与部3の位置を検出し、さらに検出された応力付与部3の位置に基づいて同応力付与部3の位置を所望の位置に調整せんとするものである。具体的には、ビーム部において一定以上の輝度を示す部分(輝度の強い部分)のファイバ中心に対する距離(図1aのA−D間の中間までの距離)は、応力付与部3の回転方向(図6の矢印θ方向)の位置と1対1の対応関係にある。従って、予め前記角度αを様々に異ならせ、その都度、ビーム部の幅と同ビーム部のうち輝度が強い部分からファイバ中心までの距離との比を算出し、これをデータ化しておく。次いで、観察結果から得られたビーム部の幅と同ビーム部のうち輝度が強い部分からファイバ中心までの距離との比を前記データ化されている比と照合すれば角度αを求めることができる。さらに、求められた角度αと所望とする応力付与部の位置関係における角度αを比較し、その差分だけ当該パンダファイバ1をその軸回りに回転させれば、応力付与部3を所望の位置に調整することもできる。例えば、観察結果から得られた角度αが例えば75°であり、所望とする応力付与部3の位置関係が前記図3(a)に示すものである場合には、当該パンダファイバ1を図中の矢印方向へ105°もしくは矢印反対方向へ75°回転させてやればよい。
【0018】
尚、前記図4(b)又は(d)のように、ビーム部上に輝度の強い部分が1ヶ所しか存在しない場合は、同部分からファイバ中心までの距離に関する情報のみからは、観察レンズ4と応力付与部3の相対的位置関係が同図(a)又は(b)の何れの状態であるのか判断できない。この場合の判断方法については後述する。
【0019】
以下、前記原理を利用した本発明のパンダファイバにおける応力付与部の位置検出調整方法の具体的実施形態を説明する。
【0020】
(粗測工程)
1.コア直視法を実現可能な手段を備えた融着接続装置に接続対象である2本のパンダファイバをセットする。
2.通常の光ファイバと同様に、パンダファイバの側面から光を入射させ、同ファイバを透過した光を観察レンズで捉えてその光の輝度分布を求める。即ち、当該パンダファイバをコア直視法によって観察して輝度分布を求める。
3.輝度分布中のビーム部の幅を求め、これが最適な幅となるように観察レンズの焦点を合わせ込む。さらに、ビーム部を測定できるように、入射光の明るさも調整する。尚、最適なビーム幅はパンダファイバの種類(例えば、応力付与部の径、コア中心から応力付与部までの距離等)によって異なる。
4.求められたビーム部中で輝度が一定以上の部分を探す。例えば、最も輝度が強い部分を探し、この部分に対して輝度値が90%以上の部分を探す。
5.輝度が一定以上の部分からファイバ中心(クラッド中心)までの距離を求める。尚、輝度が一定以上の部分が1ヶ所だけの場合、そのすぐ隣に暗い部分が現れ、その両隣の暗い部分を探し、どちら側がより明るいかを比較する。即ち、図4(b)に示すように、左側がより明るい場合は、観察レンズと応力付与部が図4(a)に示す位置関係にあると判断でき、右側がより明るい場合は図4(c)に示す位置関係にあると判断できる。
6.ビーム部幅と輝度が一定以上の部分からクラッド中心までの距離との比を求め、その値をデータに照らして観察レンズの光軸と当該パンダファイバの2つの応力付与部の中心を結ぶ直線とがなす角度αを求める。
7.以上を接続対象である2本のパンダファイバの夫々について行って、両パンダファイバの応力付与部の位置を把握する。
8.双方又は一方のパンダファイバをその軸回りに必要量だけ回転させて互いの応力付与部を所定の位置関係に調整する。
【0021】
(精測工程)
1.前記粗測工程によって、接続対象である2本のパンダファイバの応力付与部を共に図2(a)に示す状態となるように大まかな位置合わせをする。
2.観察レンズの焦点調整、入射光の明るさ調整を行う。
3.一方のパンダファイバをコア直視法によって観察し、得られる輝度分布からファイバ中心を求め、輝度分布中のビーム部を求められたファイバ中心を境としてニ分割し、夫々の明るさを求める。
4.二分割されたビーム部の明るさを比較し、差がある場合にはどちらがどれだけ明るいかを求める。
5.前記差が小さくなるように双方又は一方のパンダファイバをその軸回りに回転させる。
6.以上を前記差が一定値以下になるまで繰り返す。
7.他方のパンダファイバについても前記1〜6を実施する。これによって、夫々のパンダファイバについて、2つの応力付与部の中心を結ぶ直線と観察レンズの光軸を高精度で一致させることができ(図2aに示す状態とすることができ)、結果的に互いのパンダファイバの応力付与部を高精度で一致させることができる。尚、この状態から一方又は双方のパンダファイバを任意の角度だけその軸回りに回転させれば、互いの応力付与部に高精度で所望の角度誤差を持たせることもできる。
【0022】
前記粗測工程及び精測工程はどちらか一方のみを実施してもよく、双方を実施してもよい。
【0023】
【発明の効果】
本件出願のパンダファイバにおける応力付与部の位置検出調整方法は、次のような効果を有する。
(1)本発明の位置検出方法によれば、コア直視法によって偏波面保存光ファイバを透過した光の輝度分布を求め、これをデータ処理するだけで当該光ファイバの応力付与部の回転方向の位置を検出することができる。さらに、その位置は観察レンズの光軸と当該偏波面保存光ファイバにおける2つの応力付与部の中心を結ぶ直線とのなす角度として検出される。
(2)本発明の位置調整方法によれば、前記本発明の位置検出方法によって検出された角度と所望とする応力付与部の位置関係における角度との差分だけ、当該偏波面保存光ファイバをその軸回りに回転させるだけで同ファイバの応力付与部を所望の位置関係に調整することもできる。
(3)以上によって、従来のように、偏波面保存光ファイバをその軸回りに回転させながら、その都度観察画像を取り込んでこれを処理する必要がなく、高速且つ自動的に応力付与部の位置検出及び位置調整を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は偏波面保存光ファイバをコア直視法で観察した場合に得られる透過光の輝度分布の代表例を示す図、(b)はコア直視法による偏波面保存光ファイバの観察状態を示す説明図。
【図2】 偏波面保存光ファイバにおける2つの応力付与部と観察レンズの位置関係の一例を示す図であり、(a)(b)は2つの応力付与部の中心を結ぶ直線と観察レンズの光軸とがなす角度が90°の状態を示す図、(c)はこの状態における輝度部分を示す図。
【図3】 偏波面保存光ファイバにおける2つの応力付与部と観察レンズの位置関係の他例を示す図であり、(a)(b)は2つの応力付与部の中心を結ぶ直線と観察レンズの光軸とがなす角度が0°の状態を示す図、(c)はこの状態における輝度部分を示す図。
【図4】 偏波面保存光ファイバにおける2つの応力付与部と観察レンズの位置関係のさらに他例を示す図であり、(a)(c)は2つの応力付与部の中心を結ぶ直線と観察レンズの光軸とがなす角度が45°の状態を示す図、(b)は(a)の状態における輝度部分を示す図、(d)は(c)の状態における輝度部分を示す図。
【図5】 偏波面保存光ファイバにおける2つの応力付与部の中心を結ぶ直線と観察レンズの光軸とがなす角度を様々に変換させた場合における輝度部分を示す図であって、(a)は角度が10°の場合、(b)は角度が20°の場合、(c)は角度が30°の場合、(d)は角度が40°の場合の図。
【図6】 (a)〜(c)は、偏波面保存光ファイバ同士を接続する場合に要求される互いの応力付与部の位置関係の異なる例を示す説明図。
【符号の説明】
1 偏波面保存光ファイバ
2 コア
3 応力付与部
4 観察レンズ

Claims (4)

  1. 融着接続装置にセットされた接続対象である2本のパンダファイバの側面から光を入射させ、夫々のファイバを透過した光を観察レンズで捉えてその光の輝度分布を求める工程と、
    前記輝度分布中のビーム部の幅を求める工程と、
    求められたビーム部中で輝度が一定以上の部分を探す工程と、
    ビーム部中で最も輝度が強い部分からファイバ中心までの距離を求める工程と、
    ビーム部幅と前記工程で求められた距離との比を求める工程と、
    前記工程で求められた比を、予め取得してある、ビーム部幅とビーム部中で最も輝度が強い部分からファイバ中心までの距離の比とその比に対応する角度との関係を示すデータと照合して、観察レンズの光軸と当該パンダファイバにおける2つの応力付与部の中心を結ぶ直線とがなす角度を求める工程と、
    前記各工程を接続対象である2本のパンダファイバの夫々について行い、両パンダファイバの応力付与部の位置を決定する工程と、
    前記2本のパンダファイバの双方又は一方を、その軸回りに必要量だけ回転させて互いの応力付与部を所定の位置関係に調整する工程と、
    を含むことを特徴とするパンダファイバにおける応力付与部の位置検出調整方法。
  2. 請求項1記載のパンダファイバにおける応力付与部の位置検出調整方法において、
    ビーム部中で輝度が一定以上の部分における特定箇所の両隣に生じる輝度の低い低輝度部を探す工程と、
    前記両低輝度部の明るさを比較してパンダファイバの応力付与部の位置を決定する工程と、
    をさらに含むことを特徴とするパンダファイバにおける応力付与部の位置検出調整方法。
  3. 請求項1又は請求項2記載のパンダファイバにおける応力付与部の位置検出調整方法によって、パンダファイバの二つの応力付与部の中心を結ぶ直線と観察レンズの光軸が一致するように、接続対象である2本のパンダファイバの位置合わせをする工程と、
    一方のパンダファイバの側面から光を入射させ、同ファイバを透過した光を観察レンズで捉えてその光の輝度分布を求める工程と、
    前記工程で得られた輝度分布からファイバ中心を求める工程と、
    前記輝度分布中のビーム部を求められたファイバ中心を境として二分割し、夫々の明るさを求める工程と、
    二分割されたビーム部の明るさを比較し、差がある場合にはどちらがどれだけ明るいかを求める工程と、
    前記差が小さくなるように前記パンダファイバをその軸回りに回転させる工程と、
    前記各工程を、前記二分割されたビーム部の明るさの差が一定値以下になるまで繰り返す工程と、
    前記各工程を他方のパンダファイバについても実施することによって、互いのパンダファイバの応力付与部を一致させる工程と、
    をさらに含むことを特徴とするパンダファイバにおける応力付与部の位置検出調整方法。
  4. 請求項3記載のパンダファイバにおける応力付与部の位置検出調整方法において、
    互いのパンダファイバの応力付与部を一致させた状態から、2本のパンダファイバの一方又は双方を任意の角度だけその軸回りに回転させ、互いの応力付与部に所望の角度誤差を持たせる工程と、
    をさらに含むことを特徴とするパンダファイバにおける応力付与部の位置検出調整方法。
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