以下、本発明の好ましい実施形態について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の画像処理装置の一実施形態としての多機能周辺装置(以下、「MFP(Multi Function Peripheral)」と称す)1の外観構成を示した斜視図である。MFP1は、特に、同一の動画像ファイルから抽出されたインデックス画像であることが簡単に分かるインデックス画像と静止画像とが混在した画像一覧を出力することができる装置である。
このMFP1は、フォトキャプチャー機能、コピー機能、スキャナ機能、メディアキャプチャ機能などの各種機能を有する多機能周辺装置である。メディアキャプチャ機能では、後述するスロット部6に装着されたメディアカードから画像ファイルを読み出して印刷出力する処理、メディアカードから読み出した画像ファイルに対応した画像をLCD5に表示出力する処理、スキャナ機能により読み取られた画像データをメディアカードに保存する処理などを実行できる。
MFP1の上部には、原稿を読み取るためのスキャナ2が配置されている。また、筐体内部には記録用紙に画像を印刷する装置として、所謂インクジェットプリンタで構成されたプリンタ3が内蔵されている。
また、MFP1の前面には、スロット部6が設けられている。このスロット部6には、コンパクトフラッシュ(登録商標)、SDメモリカードなどの各種メディアカードを直接挿入できるカードスロットが設けられている。
また、原稿カバー体の前方には、操作パネルが設けられており、複数のキーやタッチパネルで構成される操作部4、およびLCD5を具備する。MFP1は、LCD5に操作手順や実行中の処理の状態を表示させると共に、操作部4の操作に対応する情報を表示させる。
図2を参照して、MFP1の電気的構成について説明する。図2は、MFP1の電気的構成を示すブロック図である。MFP1は、CPU11、ROM12、RAM13、EEPROM14、スキャナ2、プリンタ3、操作部4、LCD5、スロット部6を主に有している。
このうち、CPU11、ROM12、RAM13、EEPROM14は、バスライン26を介して互いに接続されている。また、スキャナ2、プリンタ3、操作部4、LCD5、スロット部6、バスライン26は、入出力ポート27を介して互いに接続されている。
CPU11は、ROM12、RAM13やEEPROM14に記憶される固定値やプログラムに従って、MFP1が有している各機能の制御や、入出力ポート27と接続された各部を制御するものである。
ROM12は、CPU11によって実行される制御プログラム12aを記憶すると共に、電源遮断後も内容を保持可能な不揮発性のメモリである。制御プログラム12aは、後述する図7〜図11にフローチャートで示す処理を実行するためのプログラムを含んでいる。
ROM12には、さらに横方向画像配置数記憶領域12b、1ページ画像配置数記憶領域12cが設けられている。
横方向画像配置数記憶領域12bは、「横方向の配置枚数」を記憶する領域である。「横方向の配置枚数」は、画像一覧において、横一列に並べて配置可能なインデックス画像の数を示す値である。なお、本実施形態のMFP1には、予め印刷用紙サイズ(L版、A4、Letterなど)、および印刷モード(高精細、普通、高速など)に応じて、複数種類の「横方向の配置枚数」が記憶されており、後述する配置印刷処理(図10,図11参照)では、この中から適した値を読み出して用いるものとして説明する。
1ページ画像配置数記憶領域12cは、「1ページ内画像配置数」を記憶する領域である。「1ページ内画像配置数」は、1ページ分の記録用紙に形成する画像一覧に、最大で何個分のインデックス画像を配置可能であるかを示す値である。なお、本実施形態においては、予め印刷用紙サイズおよび印刷モードに応じて、複数種類の「1ページ内画像配置数」が記憶されており、後述する配置印刷処理(図10,図11参照)では、この中から適した値を読み出して用いるものとして説明する。
RAM13は、MFP1の各操作の実行時に各種のデータを一時的に記憶するためのメモリであり、抽出フレーム数記憶領域13a、処理ファイル数記憶領域13b、処理画像総数記憶領域13c、生成ページ数記憶領域13d、グループ情報記憶領域13g、ファイル情報記憶領域13h、配置情報記憶領域13i、フレーム画像情報記憶領域13j、デコードデータ記憶領域13k、カウンタ記憶領域13m、識別画像記憶領域13nが設けられている。
ここで、本実施形態で用いる用語の意味を説明する。本実施形態において、「動画像」とは、多数のフレーム画像を切り替え表示することにより再生される画像を意味している。「動画像ファイル」は、動画像を再生するためのファイルであって、例えば、AVI動画ファイル、クイックタイム動画ファイルなどで構成される。ただし、動画像を再生可能な情報であれば、どのような形式のファイルであっても差し支えない。また、本実施形態において、「フレーム画像情報」は、動画像を構成する1のフレーム画像に対応した情報を意味している。
抽出フレーム数記憶領域13aは、「フレーム画像抽出枚数」を記憶する領域である。「フレーム画像抽出枚数」は、1の動画像ファイル当たり、何枚分のフレーム画像に対応したフレーム画像情報を抽出するかを示す値である。例えば、「フレーム画像抽出枚数」として「5」が記憶されている場合、MFP1は、メディアカードに格納された動画像ファイルの各々について、1の動画像ファイル当たり、5枚のフレーム画像に対応したフレーム画像情報を抽出し、その抽出したフレーム画像情報に基づいて、1の動画像ファイル当たり、5個のインデックス画像を、画像一覧に配置する。
本実施形態のMFP1は、ユーザが操作部4から入力した任意の値を「フレーム画像抽出枚数」として、抽出フレーム数記憶領域13aに記憶するものとして説明するが、「フレーム画像抽出枚数」が予めROM12などに記憶されていたり、動画像ファイルのサイズが大であるほど、「フレーム画像抽出枚数」が大となるように予め定められた関係に従って、「フレーム画像抽出枚数」が自動的に決定されても良い。
処理ファイル数記憶領域13bは、「総処理ファイル数」を記憶する領域である。「総処理ファイル数」は、メディアカードに格納される静止画像ファイルと動画像ファイルの合計を示す値である。
処理画像総数記憶領域13cは、「処理画像総数」を記憶する領域である。「処理画像総数」は、画像一覧内に形成するインデックス画像の総数を示す値である。生成ページ数記憶領域13dは、「生成ページ数」を記憶する領域である。「生成ページ数」は、後述する配置印刷処理(図10、図11)の実行により出力する画像一覧の総ページ数を示す値である。
グループ情報記憶領域13g、ファイル情報記憶領域13h、配置情報記憶領域13iについては、図4から図6を参照して後述する。
フレーム画像情報記憶領域13jは、動画像ファイルから抽出されるフレーム画像情報を格納する領域である。デコードデータ記憶領域13kは、フレーム画像情報をデコード処理した結果、または、静止画像ファイルをデコード処理した結果を記憶する領域である。カウンタ記憶領域13mは、各種カウンタを記憶する領域である。
識別画像記憶領域13nは、動画像ファイルから抽出されるインデックス画像について、同一の動画像ファイルから抽出されたインデックス画像であることを示す識別画像を格納する領域である。この識別画像は、インデックス画像を配置する透明な透明領域と、その透明領域の周囲を囲む有色な有色領域とによって構成されている。
有色領域を着色する色は、後述する画像識別情報から特定し、その特定された色で有色領域を着色する。そして、その着色された有色領域に囲まれた透明領域にインデックス画像を配置して印刷出力する。有色領域に着色する色は、各動画像ファイル毎に異なる色に設定され、各動画像ファイルから抽出される一以上のインデックス画像の各々は同じ色で着色する。
図3(a)は、MFP1が、1ページの記録用紙に印刷出力する画像一覧20の一例を示す図である。図3(a)に示すように、画像一覧20には、各動画像ファイルから抽出される一以上のフレーム画像情報の各々に対応する一以上のインデックス画像21a,21b,21cと、静止画像ファイルに対応するインデックス画像22とからなる画像群が、所定の条件に従った順序で配列されている。
MFP1は、メディアカードに静止画像ファイルと動画像ファイルとが混在している場合、図3(a)に示すように、フレーム画像情報に対応するインデックス画像21a,21b,21cと、静止画像ファイルに対応するインデックス画像22とが混在した画像一覧20を出力する。よって、ユーザは、動画像ファイルの内容を示すインデックス画像21a,21b,21cと、静止画像ファイルの内容を示すインデックス画像22とを、1ページの画像一覧20によって、一度に視認することができ、利便性が高い。
4つのインデックス画像21aは、第1の動画像ファイルから抽出される4つのフレーム画像情報の各々に対応する4つのインデックス画像であり、その4つのインデックス画像21aの各々の周囲は、第1の色(例えば青)で構成されるフレームF1(有色領域)で囲まれている。
2つのインデックス画像21bは、第1の動画像ファイルとは異なる第2の動画像ファイルから抽出される2つのフレーム画像情報の各々に対応する2つのインデックス画像であり、その2つのインデックス画像21bの各々の周囲は、第1の色とは異なる第2の色(例えば、緑)で構成されるフレームF2(有色領域)で囲まれている。
3つのインデックス画像21cは、第1,第2の動画像ファイルとは異なる第3の動画像ファイルから抽出される3つのフレーム画像情報の各々に対応する3つのインデックス画像であり、その3つのインデックス画像21cの各々の周囲は、第1,第2の色とは異なる第3の色(例えば、赤)で構成されるフレームF3(有色領域)で囲まれている。
即ち、動画像ファイルから抽出されるフレーム画像情報に対応するインデックス画像21a,21b,21cのうち、同じ動画像ファイルから抽出される一以上のインデックス画像21a,21b,21cの各々には、同じ色のフレームF1,F2,F3を付加して印刷出力する。
一方、図3(b)は、図3(a)に示す画像一覧20において、各フレームF1,F2,F3を付加していない状態の画像一覧20を示す図である。図3(a)と、図3(b)とを見比べれば明らかなように、図3(a)に画像一覧20では、各フレームF1,F2,F3の色を手掛かりにすることで、同一の動画像ファイルから抽出されたインデックス画像であることが一見しただけで簡単に分かる。
また、MFP1は、インデックス画像21a,21b,21c,22を含む画像群が、撮影日時に従った順序で配列されるように、インデックス画像21a,21b,21c,22の各々について配置順序を決定し、その決定した配置順序でインデックス画像21a,21b,21c,22を配列した画像一覧20を出力する。
図3に示す画像一覧20はその一例であるが、例えば、画像一覧20の上段から下段へ向かうにつれて、且つ、左側から右側へ向かうにつれて撮影日時が新しくなるような順序で、インデックス画像21a,21b,21c,22が配列するように配置順序を決定する。
詳細な説明は後述するが、MFP1は、静止画像ファイルに基づくインデックス画像22であるか、動画像ファイルに基づくインデックス画像21a,21b,21cであるかに関わらず、撮影日時を条件としてソートした配置順序を決定し、その配置順序でインデックス画像21a,21b,21c,22を配列した画像一覧20を出力する。よって、例えば、動画像で撮影したか、静止画像で撮影したかをユーザが覚えていない場合であっても、撮影日時がかなり古いものであるのか、あるいは最近のものであるのかなど、撮影日時を手がかりに、目的とする画像を迅速に探し当てることができる。
また、詳細は後述するが、本実施形態のMFP1は、インデックス画像21a,21b,21c,22を撮影日毎のグループに分類し、グループ毎に画像一覧20を出力するように構成されている。よって、例えば、画像一覧20のヘッダ部分に、グループの撮影日23が印刷されても良い。
図4は、ファイル情報記憶領域13hの構成を模式的に示す図である。図4に示すように、ファイル情報記憶領域13hには、ファイルIDを記憶するファイルID記憶領域201、ファイル名を記憶するファイル名記憶領域202、ファイル種類を記憶するファイル種類記憶領域203、抽出フレーム数を記憶する抽出フレーム数記憶領域204、総フレーム数を記憶する総フレーム数記憶領域205、fps情報を記憶するfps情報記憶領域206、ファイル日付情報を記憶するファイル日付情報記憶領域207、ファイル時間情報を記憶するファイル時間情報記憶領域208、ファイル識別情報記憶領域209が設けられ、ファイル名、ファイル種類、抽出フレーム数、fps情報、ファイル日付情報、ファイル時間情報、画像識別情報からなるファイル情報200を、そのファイル情報200を管理するファイルIDに対応付けて記憶する。MFP1は、画像一覧20(図3参照)におけるインデックス画像21a,21b,21c,22の配置順序を決定するための準備処理として、メディアカード内に格納された静止画像ファイルまたは動画像ファイルの各々についてファイル情報200を作成し、ファイル情報記憶領域13hに格納する。
ファイルID記憶領域201は、ファイルIDを記憶する領域である。ファイル名記憶領域202は、静止画像ファイルまたは動画像ファイルのファイル名を格納する領域である。図4に示すように、各ファイル名には、拡張子が付加されている。例えば、画像ファイルがJPEGファイルである場合は拡張子「jpg」が付加され、AVI動画ファイルである場合は拡張子「avi」が付加され、クイックタイム動画ファイルである場合は拡張子「mov」が付加される。
ファイル種類記憶領域203は、各画像ファイルの種類(フォーマット)を示す値を格納する領域である。画像ファイルの種類は、例えば、ファイル名に付加された拡張子に基づいて判定することができる。本実施形態では、画像ファイルの形式がJPEGファイル(拡張子jpg)である場合、JPEGファイルであることを示す値「0」をファイル種類記憶領域203に格納し、画像ファイルの形式がAVI動画ファイル(拡張子avi)である場合、値「1」をファイル種類記憶領域203に格納し、画像ファイルの形式がクイックタイム動画ファイル(拡張子mov)である場合、値「2」をファイル種類記憶領域203に格納する。
なお、各画像ファイルの先頭から数バイト分に格納されている情報に基づいて画像ファイルの種類を判定することもできる。例えば、先頭から2バイトが「0xFFD8」であればJPEGファイルであると判定できるし、先頭から2バイトが「0x424D」であれば、ビットマップデータであると判定することができる。これらの情報に基づいて、画像ファイルの種類を判定しても差し支えない。
抽出フレーム数記憶領域204は、何枚分のフレーム画像に対応したフレーム画像情報を、画像ファイルから抽出するかを示す値を記憶する領域である。静止画像ファイルの場合、抽出フレーム数記憶領域204には「1」が格納される。一方、動画像ファイルの場合、抽出フレーム数記憶領域204には、「2」以上の値が格納される。
総フレーム数記憶領域205は、各画像ファイルの総フレーム数を格納する領域である。動画像ファイルの場合は動画像ファイルに含まれる総フレーム数が格納され、静止画像である場合は常に1が格納される。
fps情報記憶領域206は、各画像ファイルのfps(Frame Per Second)情報を格納する領域である。静止画像ファイルである場合には「0」が格納される。一方、動画像ファイルである場合には、例えば、1秒間に60フレーム画像が存在することを示す「60」や、1秒間に30フレーム画像が存在することを示す「30」が、このfps情報記憶領域206に格納される。
ファイル日付情報記憶領域207は、各画像ファイルの撮影日を表すファイル日付情報を格納する領域である。例えば、撮影日「2008年1月15日」は、ファイル日付情報「20080115」として表すものとする。
ファイル時間情報記憶領域208は、各画像ファイルの撮影時間を表すファイル時間情報を格納する領域である。例えば、撮影時間「12時50分45秒」は、ファイル時間情報「125045」として表すものとする。画像ファイルが動画像ファイルの場合は、撮影開始時間を表す情報が、ファイル時間情報として格納される。なお、ファイル日付情報およびファイル時間情報が、特許請求の範囲に記載の撮影日時情報に相当する。
ファイル識別情報記憶領域209は、画像識別情報を記憶する領域である。画像識別情報は、識別画像記憶領域13nに記憶されているフレーム画像の有色領域を着色する色を示す情報であり、後述する図7のフローチャートに示す配置順決定処理のS106aにおいて各動画像ファイル毎に異なるように算出される。
以降の説明では、各画像ファイルのヘッダに記述された情報を読み出してくることにより、総フレーム数、fps情報、ファイル日付情報およびファイル時間情報を取得するものとするが、他の手段により、これらの情報を取得しても良い。
本実施形態のMFP1は、ファイル情報記憶領域13hに格納された各画像ファイルの固有情報に基づいて、撮影日時に従った順序でインデックス画像が配列されるように、インデックス画像の配置順序を決定する。決定した配置順序を示す情報は、図5に示す配置情報記憶領域13iに格納する。
図5は、配置情報記憶領域13iの構成を模式的に示す図である。図5に示すように、配置情報記憶領域13iは、ファイルID、グループNo、抽出フレーム番号、画像日付情報、画像時間情報、画像識別情報からなる配置情報300と、その配置情報300に対応する配置順序とを記憶する。
図5に示すように、配置情報記憶領域13iには、配置順序記憶領域301、ファイルID記憶領域302、グループNo記憶領域303、抽出フレーム番号記憶領域304、画像日付情報記憶領域305、画像時間情報記憶領域306、画像識別情報記憶領域307が設けられる。
配置情報記憶領域301は、配置順序を記憶する領域である。後述する配置印刷処理(図10,図11参照)では、配置順序に従った順序で、配置情報300が読み出され、各配置情報300で特定されるフレーム画像または静止画像のインデックス画像が、配置順序に従った順序で、画像一覧20に配列される。
ファイルID記憶領域302は、ファイルIDを記憶する領域である。図4を参照して説明したように、ファイル情報記憶領域13hには、ファイルIDとファイル名とが1対1で対応付けて記憶されているので、ファイルIDから、1の画像ファイルを特定することができる。
グループNo記憶領域303は、グループNoを記憶する領域である。なお、グループNoについては、図6を参照して後述する。
抽出フレーム番号記憶領域304は、抽出フレーム番号を記憶する領域である。上述したように、1の動画像ファイルについて複数のフレーム画像情報が抽出される。よって、先頭から数えて何番目のフレーム画像情報であるかを示す情報が、「抽出フレーム番号」として、抽出フレーム番号記憶領域304に格納される。
ここで、「抽出フレーム番号」は、「総フレーム数記憶領域205」に記憶された動画像ファイルの総フレーム数と、「抽出フレーム数記憶領域13a」に記憶された抽出フレーム数と、動画像のうち何枚目に抽出されるかを表すフレーム画像抽出数カウンタ値を用いて、例えば、下記のように算出することができる。
(抽出フレーム番号)=[(フレーム画像抽出数カウンタ値−1)×(総フレーム数)÷(抽出フレーム数)]
ここで[]はガウス記号を表し、[a]はaを超えない最大の整数を表す。
画像日付情報記憶領域305は、ファイルID記憶領域302に格納されたファイルIDで特定される画像ファイルの撮影日を表す画像日付情報が格納される領域である。画像時間情報記憶領域306は、撮影時間を表す画像時間情報が格納される領域である。静止画像ファイルについては、ファイル情報記憶領域13hの対応する領域に格納されたファイル時間情報が、この画像時間情報記憶領域306にコピーされる。
一方、動画像ファイルについては、その動画像ファイルから複数のフレーム画像情報が抽出されるので、フレーム画像情報毎に、撮影時間を表す画像時間情報を取得し、画像時間情報記憶領域306に記憶する。なお、フレーム画像情報毎の画像時間情報を算出する具体的演算例については、図7に示すフローチャートを参照して後述する。
画像識別情報記憶領域307は、フレーム画像情報毎に画像識別情報を記憶する領域である。画像識別情報は、各動画像ファイル毎に異なるように算出されるので、同一の動画像ファイルから抽出される各フレーム画像情報に対応付けられた画像識別情報にも、前記動画像ファイルに対応した同じ画像識別情報が記憶される。
後述する配置印刷処理(図10,図11参照)では、この配置情報記憶領域13iに記憶された配置情報300に基づいて、同一の動画像ファイルから抽出されるインデックス画像に、同じ識別画像(有色領域が同じ色で着色されたフレーム画像)を合成した画像一覧20(図3参照)を印刷出力すると共に、インデックス画像が撮影日時に従った順序で配列された画像一覧20を印刷出力する。
さらに、本実施形態のMFP1は、インデックス画像を撮影日毎のグループに分類し、グループ毎に画像一覧20を印刷出力する。例えば、「2008年1月15日」に撮影した画像ファイルと、「2008年1月20日」に撮影した画像ファイルとがメディアカードに格納されているのであれば、「2008年1月15日」に撮影された画像ファイルのインデックス画像からなる画像一覧20と、「2008年1月20日」に撮影された画像ファイルのインデックス画像からなる画像一覧20とを印刷出力するように構成されている。
図6は、グループ情報記憶領域13gの構成の一例を示す図である。図6に示すように、グループ情報記憶領域13gには、グループ数記憶領域401と、グループ単位情報記憶領域402と、グループNo記憶領域403とが設けられている。
グループ数記憶領域401は、インデックス画像を分類するために生成されたグループ数を記憶する領域である。図6に示す例では、インデックス画像を分類するために「10」のグループが生成されたことを示している。
グループ単位情報記憶領域402は、グループ毎の情報を記憶する領域である。グループ単位情報記憶領域402には、グループNoを記憶する記憶領域403と、そのグループNoで特定されるグループに分類されるインデックス画像の数を記憶するグループ画像数記憶領域404とが設けられる。図6に示す例では、グループNoが「1」のグループに、「10」個のインデックス画像が分類されることを示している。
本実施形態のMFP1によれば、グループ毎の画像一覧20を出力することにより、ユーザはグループ毎(撮影日毎)に画像一覧20を視認することができるから、ユーザは撮影日ごとのグループに分類された閲覧性の良い画像一覧を得ることができる。
図7は、MFP1で実行される配置順決定処理(S100)を示すフローチャートである。図7に示す配置順決定処理(S100)は、スロット部6にメディアカードが装着され、ユーザにより画像一覧20の印刷出力の実行指示が入力されると実行される。
この配置順決定処理(S100)は、動画像ファイルから抽出するフレーム画像情報と、メディアカードから読み出される静止画像ファイルとの各々について、各画像情報の撮影日時を表す画像日付情報および画像時間情報を取得し、その取得した画像日付情報および画像時間情報を条件として、インデックス画像の配置順序を決定する処理である。
まず、ユーザが操作部4から入力した値を、「フレーム画像抽出枚数」として抽出フレーム数記憶領域13aに記憶する(S101)。次に、メディアカード内に格納された静止画像ファイルと動画像ファイルとの合計を示す「総処理ファイル数」を算出し、処理ファイル数記憶領域13bに記憶する(S102)。
次に、処理ファイル数カウンタ、処理画像数カウンタ、フレーム画像抽出枚数カウンタ、動画像ファイル数カウンタを、それぞれ0で初期化する(S103)。なお、これらのカウンタは、カウンタ記憶領域13m(図2参照)に設けられている。
次に、メディアカードに格納された画像ファイルのうち、1の画像ファイルを処理対象として選択し、その画像ファイルのファイル名、画像ファイルの種類を取得する。そして取得したファイル名および画像ファイルの種類を示す値を、処理ファイル数カウンタ値のファイルIDに対応した、ファイル名記憶領域202、ファイル種類記憶領域203(図4参照)へ、それぞれ記憶する(S104)。
そして、選択した画像ファイルが動画像ファイルであるか静止画像ファイルであるかを判断する(S105)。動画像ファイルであると判断した場合(S105:動画像)、その動画像ファイルのファイル日付情報、ファイル時間情報、およびfpsを表すfps情報を、その動画像ファイルのヘッダから取得する(S106)。
そして、動画像ファイル数カウンタが示す動画像ファイル数カウンタ値に応じた色値に基づいて、画像識別情報を算出する(S106a)。具体的には、動画像ファイル数カウンタに記憶されている値をMIndexとして、下記の式により、HSV色空間で定義されるH値、S値、V値に対応する各々の色値、ColH,ColS,ColVを求める。
ColH=(MIndex×67)mod360
ColS=1.0
ColV=1.0
但し、
H値は0〜360の範囲であり、S値、及びV値は0.0〜1.0の範囲とする。
そして、上記の式で算出された各ColH,ColS,ColVの各々を、RGB色空間のR値、G値、B値(RGB値)に変換し、その変換したRGB値を、現在、算出対象となっている動画像ファイルの画像識別情報として算出する。尚、R値、G値、B値はそれぞれ0〜255の範囲とする。
尚、HSVは、色相(H)、彩度(S)、輝度(V)を意味しており、HSV色空間からRGB色空間への変換式は一般的なので省略する。
このように、同一の動画像ファイル毎に、異なる色値から変換したRGB値を有する画像識別情報を算出するので、確実に、各動画像ファイル毎に異なる画像識別情報を生成することができる。また、本実施形態の場合には、ColHを算出する係数として「67」を採用しているので、より多くの異なる画像識別情報を生成することができ、数多くの動画像ファイルが存在している場合であっても、各動画像ファイル毎に異なる画像識別情報を生成することができる。
そして、処理画像数カウンタ値の配置順序に対応したファイル日付情報記憶領域207へファイル日付情報を記憶し、ファイル時間情報記憶領域208へファイル時間情報を記憶し、fps情報記憶領域206へfps情報を記憶し、ファイル識別情報記憶領域209へS106aで算出した画像識別情報を記憶する(S107)。
次に処理画像数カウンタ値の配置順序に対応した配置情報記憶領域13i(図5参照)のファイルID記憶領域302へ、現時点における処理ファイル数カウンタの値を記憶する。また、現時点におけるフレーム画像抽出枚数カウンタの値から抽出フレーム番号を算出し、処理画像数カウンタ値の配置順序に対応した抽出フレーム番号記憶領域304へ記憶する(S108)。
次に、フレーム画像情報の時間情報を算出し、算出した時間情報を、画像時間情報として、配置順序に対応する画像時間情報記憶領域306へ記憶する(S109)。具体的には、まず、動画像ファイルの撮影開始時間を表すファイル時間情報をVideoTime、fps情報をFPS、フレーム画像情報の撮影時間を表す画像時間情報をFrameTime、処理対象のフレーム画像情報を特定する抽出フレーム番号をNとする。
そして、ファイル時間情報VideoTimeを、以下のように、動画像時間情報VT_Hour、動画像分情報VT_Minute、動画像秒情報VT_Secondに分解する。
VT_Hour=[VideoTime/10000]
VT_Minute=[(VideoTime−VT_Hour×10000)/100]
VT_Second=VideoTime−(VT_Hour×10000+VT_Minute×100)
次に、フレーム時情報Frame_Hour、フレーム分情報Frame_Minute、フレーム秒情報Frame_Secondを、例えば、下記の数式1のように算出する。
(数式1)
ここでCal_Second,Cal_Minute,Cal_Hourは上記情報を求めるための一時変数とする。
また、A mod BはAをBで割った時の剰余を表す
Cal_Second=VT_Second+[N/FPS]
Cal_Minute=VT_Minute+[Cal_Second/60]
Cal_Hour=VT_Hour+[Cal_Minute/60]
Frame_second=Cal_Second mod 60
Frame_Minute=Cal_Minute mod 60
Frame_Hour=Cal_Hour mod 24
以上を、例えば、下記の数式2を用いて結合し、フレーム画像情報の撮影時間を表す画像時間情報FrameTimeを算出する。
(数式2)
FrameTime=Frame_Hour×10000+Frame_Minute×100+Frame_Second
同様にして、動画像ファイルのファイル日付情報をVideoDate、抽出するフレーム画像情報の画像日付情報をFrameDateとすると、まずVideoDateを動画像年情報VD_Year、動画像月情報VD_Month、動画像日情報VD_Dayに、例えば、下記の数式3を用いて分解する。
(数式3)
VD_Year=[VideoDate/10000]
VD_Month=[(VideoDate−VD_Year×10000)/100 ]
VD_Day=VideoDate−(VD_Year×10000+VD_Month×100)
次に、画像日付算出処理を実行する(S110)。画像日付算出処理は、フレーム年情報Frame_Year、フレーム月情報Frame_Month、フレーム日情報Frame_Dayを算出する処理である。
図8は、画像日付算出処理(S110)を示すフローチャートである。なお、図8のフローチャートに示す変数Mは、現日付からM日進めることを意味する変数である。
まず、フレーム年情報Frame_Year、フレーム月情報Frame_Month、フレーム日情報Frame_Dayに、それぞれ、動画像年情報VD_Year、動画像月情報VD_Month、動画像日情報VD_Dayを代入する(S1201)。次に、変数Mに、[Cal_Hour/24]を代入する(S1202)。次にMが0であるかを判断し(S1203)、肯定されると(S1203:Yes)、本処理を終了する。
一方、否定されると(S1203:No)、フレーム日情報Frame_Dayを判断する(S1204)。「1以上27以下」と判断されると(S1204:1以上27以下)、Frame_Dayに「1」を加算する(S1205)。
一方、S1204の判断において、「28または29」と判断されると(S1204:28or29)、Frame_Monthが「2」であるか否かを判断する(S1206)。否定される場合(S1206;No)、S1205の処理に移行する。
一方、肯定されると(S1206:Yes)、次に、Frame_Dayが「28」であるかを判断する(S1208)。否定される場合(S1208:No)、Frame_Dayに「1」を代入し、Frame_Monthに「1」を加算する(S1210)。
一方、S1208の判断が肯定されると(S1208:Yes)、Frame_Yearで示される年がうるう年か否かを判断する(S1209)。肯定される場合(S1209:Yes)、S1205の処理に進む。否定される場合(S1209:No)、S1210の処理に進む。
次に、S1204の判断において、「30」と判断されると(S1204:30)、次に、Frame_Monthが4,6,9,11のいずれかであるかを判断する(S1211)。肯定される場合(S1211:Yes)、S1210の処理に進む。
一方、否定される場合(S1211:No)、Frame_Dayに「1」を加算する(S1216)。次に、S1204の判断において、「31」と判断されると(S1204:31)、次に、Frame_Yearが12であるかを判断する(S1215)。否定される場合(S1215:No)、S1216の処理に進む。
一方、肯定される場合(S1215:Yes)、Frame_Dayに「1」を代入し、Frame_Monthに「1」を代入し、Frame_Yearに「1」を加算する(S1217)。
S1205,S1210,S1216,S1217の処理の後は、変数Mから「1」減算し(S1212)、S1203に戻る。そして、S1203の判断が肯定されると(S1203:Yes)、本処理を終了する。
図7に戻り説明する。図8に示す処理で算出した値を、例えば下記の数式5を用いて結合し、フレーム画像情報の撮影日付を表す画像日付情報FrameDateを算出する。算出された画像日付情報は画像日付情報記憶領域305へ記憶する(S111)。
(数式5)
FrameDate=Frame_Year×10000+Frame_Month×100+Frame_Day
次に、画像処理別情報記憶領域307に、フレーム画像が生成された動画像ファイルに対応する画像識別情報を記憶する(S1115)。
そして、処理画像数カウンタ、およびフレーム画像抽出枚数カウンタに、それぞれ「1」を加算する(S113)。
次に、フレーム画像抽出枚数カウンタの値が、フレーム画像抽出枚数、すなわち、その動画像ファイルから抽出するフレーム画像情報の数以上となったか否かを判断する(S114)。S114の判断が否定される場合(S114:No)、S108に戻り処理を繰り返す。
一方、S114の判断が肯定される場合(S114:Yes)、次にフレーム画像抽出枚数カウンタを0で初期化し(S115)、動画ファイル数カウンタに1を加算する(S122)。そして、処理ファイル数カウンタに1を加算する(S1220)。ただし、前記S1220の入力として、S115の出力が入力されるのに加え、以下に説明するS121の出力も入力される。
次に、処理ファイル数カウンタの値が、メディアカードに格納される静止画像ファイルと動画像ファイルの合計を示す「総処理ファイル数」以上となったか否かを判断する(S123)。S123の判断が否定される場合(S123:No)、S104の処理に戻り、次の画像ファイルを処理対象として選択し、処理を繰り返す。
続いて、処理対象の画像ファイルが静止画像ファイルであると判断された場合(S105:静止画像)について説明する。静止画像ファイルである場合、処理画像数カウンタ値の配置順序に対応したファイルID記憶領域302へ、現時点における処理ファイル数カウンタの値を記憶する。また、処理画像数カウンタ値の配置順序に対応した抽出フレーム番号記憶領域304へ「0」を記憶する(S115a)。
次に、処理対象の静止画像ファイルのファイル日付情報およびファイル時間情報を取得する。そして、ファイル情報記憶領域13hのうち、処理ファイル数カウンタ値のファイルIDに対応したファイル日付情報記憶領域207(図4参照)へ、ファイル日付情報を記憶し、同ファイルIDに対応したファイル時間情報記憶領域208へ、ファイル時間情報を記憶する(S117)。なお、fps情報記憶領域206には「0」を記憶する。
そして、配置情報記憶領域13i(図5参照)のうち、処理画像数カウンタ値の配置順序に対応する画像日付情報記憶領域305へ、処理対象の静止画像ファイルのファイル日付情報を記憶する。また、同配置順序に対応する画像時間情報記憶領域306へ、処理対象の静止画像ファイルのファイル時間情報を記憶する(S119)。また、ファイル識別情報記憶領域209、及び画像識別記憶領域307に「0」を記憶する(S1119)。そして、処理画像数カウンタに1を加算し(S121)、S123の処理に移行する。
このように、S101からS123の処理によれば、配置情報記憶領域13iに、ファイルID、抽出フレーム番号、画像日付情報、画像時間情報、画像識別情報が格納されることとなるが、この時点では、まだインデックス画像の配置順序は未決定である。図9を参照して後述するS124以降の処理において、画像日付情報と画像時間情報とを条件として、配置情報をソートすることにより、撮影日時に従った配置順序が決定される。
図9は、図7に示す配置順決定処理(S100)の続きの部分を示すフローチャートであり、特に、画像日付情報に基づいて、画像一覧20に配置するインデックス画像を分類する処理、および配置情報記憶領域13iに記憶された配置情報(図5参照)を、撮影日時に従った配置順序にソートする処理の部分を示している。
図9に示すように、まず、現時点における処理画像数カウンタの値を「処理画像総数」として、処理画像総数記憶領域13c(図2参照)に記憶する(S124)。そして、処理画像数カウンタを「0」で初期化する(S125)。ここで処理画像数カウンタはカウンタ記憶領域13m(図2参照)に設けられるカウンタである。
次に、配置情報記憶領域13i(図5参照)の画像日付情報記憶領域305に記憶された、画像日付情報に従って、グループNoを決定する(S126)。具体的には、処理画像数カウンタの値の配置順序に対応する、画像日付情報記憶領域305の値が、既に存在するグループの値と同一の場合は、その該当するグループNoを、この画像情報のグループNoに決定し、そうでない場合は新規のグループNoをこの画像情報のグループNoとして決定する。ただしNoの初期値は1であり、新規のグループNoはそれまでで最大のグループNo+1とする。
このようにすれば、撮影日が同日であるフレーム画像情報または静止画像ファイルに対応するインデックス画像を同一グループに分類される一方で、撮影日が異なるフレーム画像情報または静止画像ファイルに対応するインデックス画像は互いに別グループに分類されることとなる。
そして、処理画像数カウンタの値の配置順序に対応する、グループNo記憶領域303(図5参照)へ、決定したグループNoを記憶する(S127)。次に、処理画像数カウンタに「1」を加算し(S128)、処理画像数カウンタの値が、処理画像総数に記憶された値以上となったかを判断する(S129)。そして、S129の判断が否定される場合(S129:No)、S126から処理を繰り返す。
一方、S129の判断が肯定される場合(S129:Yes)、グループNoの最大値を、グループ数記憶領域401(図6参照)に記憶する(S130)。そして、グループNoの小さい順に、配置情報をソートする(S131)。なお、S131の処理においては、グループNoの小さい順に配置情報をソートすることができれば良いので、ソートアルゴリズムは特に限定するものではなく、例えば、クイックソート法やバブルソート法を用いることが可能である。
なお、図5に示す配置情報記憶領域13iは、配置情報記憶領域13iに記憶された配置情報が、グループNoの小さい順にソートされた状態を模式的に図示している。
図9に戻り説明する。次に、同一グループNoに含まれることとなるインデックス画像数を算出し(S132)、グループNoと対応付けてグループ画像数記憶領域404へ記憶する(S133)。次に、グループカウンタを1で初期化する(S134)。このグループカウンタは、カウンタ記憶領域13m(図2参照)に設けられるカウンタである。
次に、画像時間情報の小さい順に配置情報をソートする(S135)。このソートはグループ単位で行う。これにより、配置情報で特定されるインデックス画像の各々について、対応する配置順序が決定する。
すなわち、同一グループに分類されたインデックス画像内で、画像時間情報(撮影時情報)に従った配置順序を決定する。後述する配置印刷処理(S200)では、グループ毎に画像一覧20が印刷出力されるが、同一グループ内のインデックス画像は、画像時間情報が小さい順に配列されているから、1グループ内に多数のインデックス画像が含まれる場合であっても、ユーザは撮影時間順に整列した閲覧性の良い画像一覧を得ることができる。
なお、画像時間情報が同一である場合は、元々の配置順序を変更しないことが好ましいので、S135の処理では、バブルソートなど単純なソートアルゴリズムが好適に用いられる。
次に、グループカウンタに1を加算し(S136)、グループカウンタの値がグループ数記憶領域401(図6参照)のより大となったかを判断する(S137)。S137の判断が否定される場合(S137:No)、S135に戻り処理を繰り返す。一方、全てのグループについての処理を終了し、S137の判断が肯定されると(S137:Yes)、配置順決定処理(S100)を終了する。
図10は、配置印刷処理(S200)を示すフローチャートである。図10に示す配置印刷処理(S200)は、図7から図9を参照して説明した配置順決定処理(S100)に続けて実行される処理であり、画像一覧20を記録用紙に印刷出力する処理である。
まず、画像一覧20に配列される横一列分のインデックス画像の数を示す「横方向の配置枚数」を、横方向画像配置数記憶領域12bから読み出す(S201)。次に、1ページ分の画像一覧20に配置可能なインデックス画像の数を示す「1ページ内画像配置数」を、1ページ画像配置数記憶領域12cから読み出す(S202)。
次に、グループカウンタを1で初期化する(S203)。以降の処理では、このグループカウンタは、処理対象のグループのグループNoを示すカウンタとして機能する。次に、ページカウンタを1で初期化する(S204)。以降の処理では、このページカウンタは、処理対象のグループのうち、何ページ目の画像一覧20を処理対象としているのかを示すカウンタとして機能する。ページカウンタはカウンタ記憶領域13m(図2参照)に設けられるカウンタである。
次に、グループカウンタ値のグループNoに対応するグループ画像数を、グループ画像数記憶領域404から読み出す(S205)。すなわち、そのグループNoのグループに分類されたインデックス画像の数を取得する。そして、読み出した「グループ画像数」と「1ページ内画像配置数」とから、処理対象のグループについて、何ページ分の画像一覧20を印刷出力するかを示す「生成ページ数」を算出し、生成ページ数記憶領域13d(図2参照)へ記憶する(S206)。本実施形態では、「生成ページ数」は、例えば下記の数式6を用いて算出する。
(数式6)
(生成ページ数)=[(グループ画像数)/(1ページ内画像配置数)]+1
次に、レイアウト画像カウンタを0で初期化し(S207)、1ページの記録用紙内に配置する画像の枚数layout_noを算出する(S208)。本実施形態においては、layout_noは、例えば下記の数式7を用いて算出する。
(数式7)
(ページカウンタ値)<生成ページ数 の時
layout_no=(1ページ内画像配置数)
(ページカウンタ値)≧生成ページ数 の時
layout_no=(グループ画像数)−{(1ページ内画像配置数)×(ページカウンタ値)}
次に、配置順序に対応したファイルID、抽出フレーム番号、画像識別情報を配置情報記憶領域13iから読み出す(S209)。そして、読み出したファイルIDに対応する画像ファイルが、動画像ファイルであるか静止画像ファイルであるかを判定する(S210)。
S210の判定において、動画像ファイルと判定される場合(S210:動画像)、次に、動画像ファイルから上記抽出フレーム番号で特定される1フレーム画像分のフレーム画像情報を抽出する(S211)。
次に、抽出したフレーム画像情報をデコード処理し、デコードデータ記憶領域13kへ格納する(S212)。そして、デコードしたフレーム画像情報をインデックス画像のサイズに縮小または拡大し、RAM13(図2参照)に設けられた配置用バッファの所定位置に配置する(S213)。
そして、その配置用バッファに配置されたフレーム画像情報に識別画像を合成する(S213a)。具体的には、S209で読み出した画像識別情報から、識別画像記憶領域13nに記憶されている識別画像の有色領域に着色する色を特定し、その色で着色された有色領域を有する識別画像の透明領域に、フレーム画像情報(インデックス画像)を配置して両者を合成する。
一方、S210の判定において、静止画像ファイルと判定される場合(S210:静止画像)、配置順序に対応したファイルIDで特定される静止画像ファイルをデコード処理して、デコードデータ記憶領域13kへ格納する(S214)。そして、デコードされた静止画像ファイルをインデックス画像のサイズに縮小または拡大し、配置用バッファの所定位置に配置する(S215)。
このようにして、フレーム画像情報または静止画像ファイルのいずれかをデコード処理して配置用バッファに配置する処理を実行した後、次に、横方向に配置できる画像数の上限である「横方向の配置枚数」回分、処理を行ったか否かを判断する(S216)。S216の判断が否定される場合(S216:No)、次のデータの配置位置を示す横方向位置を更新する(S220)。
そして、レイアウト画像カウンタに「1」を加算し(S221)、レイアウト画像カウンタの値が、現在の処理対象の記録用紙に配置するインデックス画像の数「layout_no」以上となったか否かを判断する(S222)。S222の判断が否定される場合(S222:No)、S209の処理に戻り、次の配置順序に対応した配置情報を処理する。
このようにして、処理を繰り返すことにより、メディアカードに格納される動画像ファイルの各々から、抽出フレーム数(特許請求の範囲に記載の所定枚数に相当)のフレーム画像に相当するフレーム画像情報が抽出され、配置バッファに配置される。また、メディアカードに格納される静止画像ファイルが抽出され、配置バッファに配置される。
このようにして処理を繰り返す内に、「横方向の配置枚数」回分の配置処理が実行されると、S216の判断が肯定されるので(S216:Yes)、次に、配置用バッファのデータをプリンタ3(図2参照)へ渡す(S217)。これにより、配置用バッファに配置された、横一列分のインデックス画像に対応したデータが、プリンタ3による印刷処理にかけられ、画像一覧20を出力することができる。
そして、次の処理対象のインデックス画像の横方向配置位置を示す横方向位置を初期化し(S218)、また、縦方向配置位置を示す縦方向位置を更新する(S219)。すなわち、画像一覧20における次の列の左端から、次のインデックス画像が配列されるように、次の配置位置が決定される。そして、上述したS221、S222の処理を実行する。
このようにして処理をしたインデックス画像の数が、処理対象の記録用紙に配置するインデックス画像数layout_noに到達すると、S222の判断が肯定されるので(S222:Yes)、図11に示す次の処理に移行する。
図11は、図10に示す配置印刷処理(S200)の続きを示すフローチャートであって、S222の判断が肯定される場合に実行される。
まず、配置用バッファに、未だ印刷処理を行っていないデータが存在するかを判断する(S223)。S223の判断が肯定される場合(S223:Yes)、その残りのデータをプリンタ3に渡し(S224)、プリンタ3にて印刷出力させ、S225の処理に移行する。ただし配置用バッファに画像が配置されない領域については白地出力とする。一方、S223の判断が否定される場合(S223:No)、S224の判断をスキップし、S225の処理に移行する。
そして、1ページ分のデータ出力が完了したことを示す印刷完了命令をプリンタ3に渡す(S225)。そして、ページカウンタに「1」を加算する(S226)。次に、配置用バッファにおける次のデータの配置位置を示す横方向位置および縦方向位置を初期化する(S227)。そして、ページカウンタの値が、現在の処理対象のグループについて、何ページ分の画像一覧20を印刷出力するかを示す「生成ページ数」より大となったかを判断する(S228)。S228の判断が否定される場合(S228:No)、図10に示すS207の処理に戻り、同グループについて、次ページの処理を開始する。
一方、S228の判断が肯定される場合(S228:Yes)、グループカウンタに1を加算する(S229)。そして、グループカウンタの値が、グループ数記憶領域401に記憶された値より大となったか否かを判断する(S230)。S230の判断が否定される場合(S230:No)、S204に戻り、処理を繰り返す。すなわち、次のグループNoで特定されるグループを処理対象として処理を繰り返す。
一方、S228の判断が肯定される場合(S228:Yes)、配置印刷処理(S200)を終了する。
このように、このMFP1によれば、図3(a)を参照して説明したように、画像一覧20内に、複数の動画像ファイルから抽出されたインデックス画像、静止画像ファイルから抽出されたインデックス画像とが混在している状態であっても、インデックス画像21a,21b,21cに合成された各フレームF1,F2,F3の色を手掛かりにすることで、同一の動画像ファイルから抽出されたインデックス画像であることが一見しただけで簡単に見分けることができる。また、ファイル時間情報(すなわち、静止画像ファイルまたはフレーム画像情報の撮影時間)に従った配置順序でインデックス画像が配列された画像一覧20を出力することができる。
次に、図12を参照して、第2実施形態のMFP1について説明する。上記第1実施形態のMFP1では、図3(a)に示すように、同じ動画像ファイルから抽出されたインデックス画像には、同じ色で着色された識別画像を付加して画像一覧20を出力する場合について説明した。
これに対し、第2実施形態のMFP1では、同じ動画像ファイルから抽出されたインデックス画像には、識別画像として、各動画像ファイルの各々に割り当てられている時間を示す時計画像を付加して画像一覧20を出力する。
以下、第2実施形態のMFP1については、第1実施形態と異なる点についてのみ説明する。この第2実施形態のMFP1における図2に示すRMA13の識別画像記憶領域13nには、識別画像として、図12(a)に時計画像C(長針Lと、短針Sとは除く画像)が記憶されている。そして、この時計画像Cにおける長針Lと、短針Sとの位置が、画像識別情報によって特定され、その特定された位置に長針Lと、短針Sとを時計画像Cに付加した画像を、インデックス画像に合成して印刷出力する。
この長針Lと、短針Sとの位置を特定するための画像識別情報は、図7に示すフローチャートの配置順決定処理におけるS106の処理において、動画像ファイルから取得するファイル時間情報を、画像識別情報とし、その取得したファイル時間情報をS107の処理において、ファイル識別情報記憶領域209へ記憶する。S111とS113との間の処理S1115において、S106aで算出した画像記憶情報を画像識別情報記憶領域307へ記憶する。このファイル時間情報と画像時間情報には、何時であるかを示す時間情報と、何分であるかを分情報とがそれぞれ含まれている。
そして、図10に示す配置印刷処理のS213aにおいて、配置用バッファに配置されたフレーム画像情報に識別画像としての長針Lと、短針Sとが付加された時計画像Cを次のようにして合成する(S213a)。まず、S209で読み出した画像識別情報としてのファイル時間情報から時間情報と、分情報とを抽出する。そして、下記(1),(2)の条件に当てはまる領域を黒色で上書きして長針L、短針Sを、識別画像記憶領域13nに記憶されている時計画像Cに付加する。
尚、時計画像C上の点P(R,T)は、時計画像Cの中心を極として、動径R、偏角Tの極座標で表され、時間情報をhour、分情報をmin、時計画像Cの幅をwidthとする。
これにより、同一の動画像ファイルから抽出された一以上のインデックス画像の各々には、同じ時刻を示す時計画像Cを付加することができる。図12(b)は、第2実施形態のMFP1が印刷出力する画像一覧20の一例を示す図である。図12(b)に示すように、画像一覧20内のインデックス画像のうち、4つのインデックス画像21aには略「12時15分」を示す時計画像C1が合成され、2つのインデックス画像21bには略「10時20分」を示す時計画像C2が合成され、3つのインデックス画像21cには略「9時5分」を示す時計画像C3が合成される。
よって、この各時計画像C1,C2,C3が示す時間を手掛かりにすることで、画像一覧20内に、複数の動画像ファイルから抽出された複数のインデックス画像、静止画像ファイルから抽出されたインデックス画像とが混在している状態であっても、同一の動画像ファイルから抽出されたインデックス画像を一見しただけで簡単に見分けることができる。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、本実施形態では、画像一覧20を記録用紙に印刷出力するものとして説明したが、LCD5など表示装置に画像一覧20を表示出力する場合にも、本発明を適用できる。
また、本発明を、例えば、パーソナルコンピュータに適用し、PCのモニターに、画像一覧20を表示出力する場合、あるいは、パーソナルコンピュータからプリンタを制御して画像一覧を印刷出力する場合にも、本発明を適用できる。
また、上記実施形態では、全グループについて画像一覧20が出力されるものとして説明したが、例えば、ユーザにより選択されたグループについてのみ画像一覧20を出力するように構成しても良い。
また、上述した実施形態では、動画像ファイルおよび静止画像ファイルは、共に撮影により生成された画像ファイルであるものとして説明したが、動画像ファイルおよび静止画像ファイルは、撮影以外の方法で生成されるものであっても、本発明を適用可能である。その場合は、撮影日時に代えて、ファイルの作成日時を表すファイルの生成日時情報や、ファイルの更新日時情報など、他の条件を元に、インデックス画像の配置順序を決定するように構成されても良い。
また、上述した実施形態では、メディアカード内に、静止画像ファイルと動画像ファイルとが混在している場合について説明したが、メディアカード内に動画像ファイルのみが格納されている場合にも本発明は適用可能である。
また、上述した実施形態では、着脱可能なメディアカード内に記憶されている画像情報を処理対象としていたが、MFP1の内部メモリに格納された画像情報を処理対象とする場合にも、本発明は適用可能である。
また、上述した実施形態では、同一の動画像ファイルから抽出されたインデックス画像に対して、フレームF、時計画像Cを合成し、フレームFの色、時計画像Cが示す時間で同一の動画像ファイルから抽出されたインデックス画像かを見分ける場合について説明したが、インデックス画像に合成する画像としては、かかるものに限定されるものではない。例えば、文字、数字、記号等であっても良く、また、文字、数字、記号、色、図形を2種類以上組み合わせたものであっても良い。また、各インデックス画像に識別画像を付加せずに、同一の動画像ファイルから抽出されたインデックス画像を連結するような図形を付加したり、同一の動画像ファイルから抽出されたインデックス画像を囲むような図形を付加しても良い。