JP4566349B2 - 硬質脆性板の割断方法及び装置 - Google Patents

硬質脆性板の割断方法及び装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ガラス板に代表される硬質脆性板を所定の切断線に沿って割って切断する方法及び装置に関するもので、例えば液晶やプラズマディスプレイなどのフラットパネルディスプレイの製造時において表示要素を形成したガラスセルを所定寸法に切断する際や、硬質脆性材からなるハードディスクの基板を切断する際に使用する方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液晶やプラズマディスプレイなどのフラットパネルディスプレイの製造においては、生産性を高めるために、大面積のガラス基板上に複数枚分の表示要素を形成した後、複数個に切断して所要寸法のディスプレイ板を得るという方法が採用されるため、その製造時にガラスセルを所定の切断線に沿って切断するという工程が不可欠である。ガラス板のような硬質脆性材料は、ダイヤモンドソーなどによって切断することも行われているが、切断に非常に時間がかかるため、材料の脆性に基づく割れを利用して切断する方法が広く採用されている。
【0003】
現在最も一般的に用いられているガラス板などの割断方法は、ダイヤモンド工具などの超硬工具の尖った先端や鋭い周縁部をガラス表面に押し付けて移動させることにより、板の表面に切断線に沿う溝(スクライブ線)を形成した後、この溝に沿って板に曲げや引張りなどの機械的な衝撃力を加える方法で、スクライブ工程とブレーク工程との2工程からなり、通常、それぞれの工程を行う装置が隣接して設置されて、ワークをスクライブ装置からブレーク装置へと移送しながら割断工程を行う。
【0004】
一方、ガラス板に局部的な内部熱応力を発生させて割断しようという試みが、古くからなされている。基本的な原理は、硬質脆性板の表面に照射したレーザ光その他の加熱ビームを切断線に沿って走行させることにより、加熱ビームを照射した部分に生ずる局部的な熱応力による割れを切断線に沿って進行させて行くというものである。この局部加熱ビームによる硬質脆性板の割断方法においても、割断速度の向上や割断面の精度向上を目的として、改良された種々の方法が提案されている。
【0005】
例えば特開昭59−97545号公報には、ガラス板の切断線に沿って予め超硬チップなどでスクライブ線を刻設し、その線上にレーザ光を照射してサーマルショックでブレークする方法が提案されており、また特開平5−32428号公報には、ガラス体に対して高い吸収率を有する紫外線領域のレーザ光を被加工ガラス体の表面に照射してその照射点を目的の切断線に沿って移動させることにより、被加工ガラス体の表面にスクライブ線を刻設する工程と、刻設したスクライブ線に沿って赤外線領域のレーザ光を照射して、当該部位に割断に結びつく熱歪みを与える工程とを含むガラス加工方法が提案されている。
【0006】
また、スクライブ線を設けないで割断するガラス板の割断方法として、加熱ビームの照射点に所定の往復運動を与えることにより、半楕円形、楕円形、X字形ないしV字形の領域を加熱しつつ、その加熱領域の直後に冷却スポットを移動させて行くことにより、ガラス板などの脆性板を切断する方法及び装置が特開平11−21141号公報で提案されている。
【0007】
このように、レーザ光を利用した硬質脆性板の割断方法が古くから種々提案されていながら実用化されていない理由は、スクライブ線を設けないで熱応力のみで完全割断しようとすると、熱応力のアンバランスで斜めに割れてしまうことと、加工速度が低いことである。
【0008】
すなわち、ガラス板の中央部を割断するときは、左右への熱拡散がバランスしているために、所望の切断線に沿う方向に割れが進行してゆくが、周縁部の余剰部分を切除するときのように切断線の左右の板面積が異なるときには、左右への熱拡散のアンバランスのために、ビーム照射位置の熱応力もアンバランスになり、割れが斜めに進行してしまうのである。
【0009】
一方、加熱ビームでスクライブ線の刻設を行なうものでは、0.7mm厚のガラス板に対して25mm/秒、1.1mm厚のガラス板に対して155mm/秒程度の加工速度を実現しているが、垂直クラックが浅いため、大きな衝撃力でブレークする必要があり、切断線の周囲に微小割れや欠けが進行する可能性が比較的高い。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
機械的な方法によるブレークでは、スクライブ用とブレーク用との2台の装置を必要とし、しかもフラットパネルディスプレイのガラスセルは2枚のガラス板の間に表示要素が配置されているので、流れ作業で割断を行なうためには、表側と裏側それぞれのスクライブ装置とブレーク装置との計4台の装置が必要となり、製造技術の進歩と共に大きなガラス板を用いて生産性を高めていることから、割断装置の設置面積が非常に大きくなる。
【0011】
更に割断するガラス板が大きくなると、ブレーク時におけるガラス板の平面精度の維持が困難になり、ブレーク刃とガラス板との接触力に不均一が生じて、割断した後のガラスセルに欠けや割れが発生する率が増大して、製品の歩留まりを低下させるという問題が発生してくる。
【0012】
一方、加熱ビームによる割断は、割断速度が遅いということが最大の問題である。機械的な割断では、300mm/秒の割断速度が実現されているが、スクライブ線を設けないで熱応力のみで割断を行なう例えば前記特開平11−21141号公報等に記載の方法では、最も速い割断が可能な1.1mm厚のガラス板において約50mm/秒程度の割断速度しか得られない。
【0013】
この発明は、現在一般的に行われている機械的なスクライビングとブレーキングによる硬質脆性板の割断方法の上述した問題点を解決するため、レーザ光その他の加熱ビームによる生産性の高い硬質脆性板の割断方法を得ることを課題としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
この発明の方法では、所望の切断線に沿って硬質脆性板の表面にスクライブ線を刻設した後、硬質脆性板を局部加熱する加熱ビームの照射点を前記スクライブ線に沿って移動させる硬質脆性板の割断方法において、照射点が溶融温度に達する程度に加熱ビームを収束し、当該収束した加熱ビームの照射点をスクライブ線に沿う方向及び/又はスクライブ線と交差する方向に走査させながら当該スクライブ線に沿って移動させるという割断方法を採用することにより、上記課題を解決している。
【0015】
スクライブ線は尖針や回転カッタなどの機械的手段で刻設してもよく、加熱ビームで刻設してもよい。加熱ビームは一般的にはレーザビームで、スクライブ線を刻設するには50ワット以上、好ましくは100ワット以上のレーザビームを用いる。ブレークのためのレーザビームは、通常100ワット以上、好ましくは200ワット以上のものとし、これを直径500ミクロン以下、好ましくは300ミクロン以下、最適には100ないし50ミクロンに収束して硬質脆性板に照射する。
【0016】
ビーム密度を上げるためにビームを収束すると、ガラスは溶融するので、これを防止してかつ熱エネルギーを増大する手法として、スクライブ線に沿う方向及び/又は交差する方向に短い周期、例えば500〜1000ヘルツで、加熱ビームを往復走査させる。硬質脆性板上における照射点の振幅は、スクライブ線に沿う方向には100ミリメートル以下であり、数十mm以下、例えば10mm前後とし、スクライブ線と直交する方向には10ミリメートル以下であり、8mm以下、例えば5mm程度とする。レーザビームの強度、照射領域の直径及び照射点の走査は、割断する硬質脆性板の材質及び厚さに応じて適宜決定する。
【0017】
この発明の方法で液晶セルなどを割断するときは、スクライブ線の刻設とブレーク用の加熱ビームの照射とをガラス板の同一方向の面から行なう。前述したように、これらのディスプレイパネルは表裏に2枚のガラス板を備えているので、一方の側のガラス板を割断したあと、ガラス板を表裏反転させて、他方のガラス板の割断をおこなう。
【0018】
この発明の硬質脆性板の割断装置は、硬質脆性板の載置テーブル6と、このテーブルの上方にそのテーブル面と平行に配置された走行ガイド8と、この走行ガイドに案内されて往復走行する走行台13と、この走行台と平行に加熱ビームを投射する加熱ビーム投射装置10とを備え、走行台13にはその走行方向に一定距離を隔てた位置にスクライブ線刻設装置11と加熱ビーム照射装置12とを備え、加熱ビーム照射装置12は前記加熱ビームを前記テーブル面に向けて90度反射させる反射ミラー22と、この反射ミラーの加振装置、実用的にはガルバーミラー装置24と、加熱ビームの照射点を直径500ミクロン以下に収束する集光レンズ23とを備えている。
【0019】
スクライブ線の刻設を回転カッタ等の機械的作用で行なうときは、走行台13には鋭い外周刃を有する回転カッタ14ないし尖針と、この回転カッタないし尖針を前記テーブル面に向けて付圧する付圧装置19と、この回転カッタないし尖針及び付圧装置を搭載した昇降ブラケット16を昇降位置決めするサーボモータ20とを備えたスクライブ線刻設装置11が搭載される。
【0020】
また、スクライブ線の刻設を加熱ビームを用いて行なうときは、走行台13に加熱ビームの一部をテーブル面に向けて直角に反射する例えばハーフミラー等からなる第1ミラー28と第1集光レンズ33とを備えたスクライブ線刻設用の加熱ビーム照射装置30と、前記構造のブレイク用の加熱ビーム照射装置12とが搭載される。
【0021】
この場合の加熱ビーム投射装置10としては、例えば300ワットの出力のレーザ発振器を用い、ハーフミラー28でその1/3を反射させて100ワットのレーザビームでスクライブ線を刻設し、ハーフミラーを通過した200ワットのレーザビームでブレークを行なうようにする。
【0022】
上記の装置では、スクライブ線刻設装置11を進行側にする走行台13の1回の走行でスクライブ線の刻設とブレーキングを行なうが、走行台13はテーブル6に搭載された硬質脆性板上を往復走行するので、往動時にスクライブ線を刻設し、復動時にブレーキングを行なうという割断も可能である。
【0023】
従って、スクライブ線の刻設を加熱ビームで行なうときは、走行台13に1個の加熱ビーム照射装置12のみを設けた構成が可能である。この場合はスクライブ線を刻設するときは、レーザ発振器の出力を絞り、かつ反射ミラー22の加振装置24を停止させて、走行台13を一方向に走行させることによりスクライブ線を刻設し、反対方向に走行台13を復帰させるときに、レーザ発振器10の出力を上げ、加振装置24を動作させて走行台13を走行させる。
【0024】
加熱ビームでブレークを行なう従来方法においては、例えば直径8mm程度の広い領域に加熱ビームを照射していた。これは加熱ビームを狭い領域に収束させると、照射領域のガラスが溶融して割断できなくなるためである。そのため、割断部に与える加熱ビームの熱エネルギー(パワー密度)を大きくすることができず、割断速度を上げることができなかった。
【0025】
これに対して、この発明の方法及び装置によれば、加熱ビームの照射点を高い周波数で往復走査させることにより、ガラスを溶融することなく高い熱エネルギーを局部的に硬質脆性板に付与することができ、割断速度を向上させることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す実施例を参照して、この発明の方法及び装置の実施形態を説明する。図1はガラスセルを割断する装置全体の斜視図で、表裏2枚のガラス板を割断するために、同一構造の装置1が2台並置されており、その間にガラス板の表裏反転装置2が設けられている。2台の割断装置1は全く同一の構造を備えているので、以下、一方についてのみ説明する。なお、以下の説明におけるX方向は切断線の方向、Y方向はXに直交する水平方向、Z方向は上下方向である(図1参照)。
【0027】
装置1の基台3は、奥側上面にX方向の第1ガイドレール4を備え、手前側にY方向の第2ガイドレール5を備えている。第1ガイドレール4には、装置のテーブル6上にガラスセルを位置決めして搭載するためのY方向に細長いローダ7が搭載されている。第2ガイドレール5には、X方向に延びる走行ガイド8を備えたユニットフレーム9が搭載されており、このユニットフレーム9にはレーザ発振器10がX方向に搭載され、かつ走行ガイド8には、図2に詳細を示すスクライブ線刻設装置11と加熱ビーム照射装置12とを備えた走行台13が搭載され、この走行台の図示しない往復駆動装置がユニットフレーム9に設けられている。
【0028】
第2ガイドレール5に沿うユニットフレーム9の移動領域の下方にテーブル6が位置しており、このテーブル6はガラスセルのロードアンロードを行なうとき及びZ方向軸回りに90度回動するときは、装置の奥側のローダ7の移動領域の下方へと移動する。レーザ発振器10のレーザビームは、ユニットフレームの一方の長手端部に設けた図示しない2枚の反射ミラーによって180度転向させられて、走行ガイド8と平行に投射されている。
【0029】
走行台13には図2に示すように、X方向に所定距離を隔ててスクライブ線刻設装置11と加熱ビーム照射装置12とが搭載されている。図2のスクライブ線刻設装置は、回転カッタ14を用いる装置で、走行台13に第1のリニアモーションガイド15で昇降位置を調整可能に設けた昇降ブラケット16に第2のリニアモーション17で昇降自在に装着された加圧ホルダ18に回転カッタ14がY方向の軸回りに自由回転可能に支持されている。
【0030】
加圧ホルダ18は、昇降ブラケット16に搭載された加圧シリンダ19で下方、すなわちテーブル6上のガラスセルに向けて付勢される。昇降ブラケット16は、走行台13に搭載したサーボモータ20にボールねじを介して連結され、サーボモータ20の回転角制御により、昇降ブラケット16のZ方向位置が調整され、回転カッタ14がガラスセルに向けて付勢されたときのガラス板表面に対する回転カッタ14の切込深さを設定する。
【0031】
加熱ビーム照射装置12は、X方向のレーザビーム21をZ方向下向きに反射させる反射ミラー22と、反射されたレーザビームをテーブル6上のガラスセル上で所望の直径(100〜50ミクロン)に収束する集光レンズ23とを備えている。反射ミラー22は加振装置24を備えたガルバーミラーで、加振装置24を動作させることにより、反射ミラー22をY方向軸回りに微少揺動させて、ガラスセル上での加熱ビームの照射点をX方向に往復振動させる(図3参照)。実施例装置におけるガラスセル上での照射点の最大振幅は、約5mm(片側)である。
【0032】
また加振装置24は、反射ミラー22をX方向軸回りに微少揺動させることにより、ガラスセル上における加熱ビームの照射点をY方向に往復揺動させることができる。実際の割断に際しては、割断しようとする硬質脆性板の材質や厚さに応じて、加熱ビーム25の照射領域の大きさ、X方向及びY方向における照射点の振幅、レーザ発振器の出力等を適宜設定する。
【0033】
図4は上記実施例装置による硬質脆性板26の切断状態を模式的に示した斜視図である。切断に際しては、走行台13をスクライブ線刻設装置11が先行する方向に走行させ、回転カッタ14でスクライブ線27を刻設し、その後に所定間隔を隔てて移動してくる走査する加熱ビームの照射によって硬質脆性板26に局部的な熱歪みを生成させ、その局部的な熱歪みによって生ずる微少な割れをスクライブ線27に沿って進行させることにより、硬質脆性板を割断する。
【0034】
図5は図1で説明したと同様な走行台に、一方が固定のハーフミラー28で、他方が走査するガルバーミラー22である2個の加熱ビーム照射装置30、12を搭載して、ハーフミラー28側の加熱ビーム照射装置30でスクライブ線を刻設する装置の割断動作を示す斜視図である。レーザビーム21として図4の装置のレーザビームより出力が約1.5倍のものを用い、ハーフミラー28でその1/3の熱エネルギーを反射させて、第1集光レンズ33で集光させることにより、硬質脆性板26上にスクライブ線27を刻設し、所定距離を隔てて追随してくる第2の加熱ビーム照射装置12でガルバーミラー22の走査により、スクライブ線27を中心として走査する加熱ビームにより、局部的熱歪みを発生させて、スクライブ線27に沿って微少割れを進行させることにより、硬質脆性基板26を切断する。
【0035】
図6は走行台13に搭載したガルバーミラー22と集光レンズ23とを備えた1個の加熱ビーム照射装置12のみでスクライブ線の刻設とブレークを行なう装置を用いたときの割断動作を示す説明図である。このような装置の場合は、レーザ発振器の出力を低下させた状態で、かつガルバーミラー22の走査を停止させた状態で走行台13を走行させて、硬質脆性板26上にスクライブ線27を刻設する。そして、走行台13が復帰するときに、レーザ発振器10の出力を上げ、ガルバーミラー22を走査させて、スクライブ線27に沿ってブレークを行なう。
【0036】
上述した構造の装置を用いて、この発明の方法で液晶ディスプレイパネルのガラスセルを切断した試験によれば、ブレーク側で190ワットのレーザビームを用いたときに200mm/秒、220ワットのレーザビームを用いたときに250mm/秒の割断速度を実現することができた。なお、スクライブ線の刻設速度は、回転カッタを用いる場合には300mm/秒、レーザビームを用いる場合には160mm/秒が実現されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】装置の一例を示す全体斜視図
【図2】図1の装置の要部の斜視図
【図3】加熱ビームの照射点の往復振動を示す説明図
【図4】第1実施形態の装置での割断加工を示す斜視図
【図5】第2実施形態の装置での割断加工を示す斜視図
【図6】第3実施形態の装置での割断加工を示す斜視図
【符号の説明】
8 走行ガイド
10 レーザ発振器
11 スクライブ線刻設装置
12 加熱ビーム照射装置
13 走行台
14 回転カッタ
16 昇降ブラケット
19 加圧シリンダ
20 サーボモータ
22 反射ミラー
23 集光レンズ
24 加振装置
28 固定のハーフミラー
33 第1集光レンズ

Claims (6)

  1. 所望の切断線に沿って硬質脆性板の表面にスクライブ線を刻設した後、硬質脆性板を局部加熱する加熱ビームの照射点を前記スクライブ線に沿って移動させる硬質脆性板の割断方法において、照射点が溶融温度に達する程度に加熱ビームを収束し、当該収束した加熱ビームの照射点をスクライブ線に沿う方向及び/又はスクライブ線と交差する方向に走査させながら当該スクライブ線に沿って移動させることを特徴とする、硬質脆性板の割断方法。
  2. 加熱ビームの照射点が直径500ミクロン以下であり、当該照射点のスクライブ線に沿う方向の走査の振幅が100ミリメートル以下であり、スクライブ線に交差する方向の振動の振幅が10ミリメートル以下である、請求項1記載の硬質脆性板の割断方法。
  3. 割断対象となる硬質脆性板の同一側の面にスクライブ線の刻設とブレーク用加熱ビームの照射とを行なう、請求項1又は2記載の硬質脆性板の割断方法。
  4. 硬質脆性板の載置テーブル(6)と、このテーブルの上方にそのテーブル面と平行に配置された走行ガイド(8)と、この走行ガイドに案内されて往復走行する走行台(13)と、この走行台と平行に加熱ビームを投射する加熱ビーム投射装置(10)とを備え、走行台(13)にはその走行方向に一定距離を隔てた位置にスクライブ線刻設装置(11)と加熱ビーム照射装置(12)とを備え、前記スクライブ線刻設装置は鋭い針ないし刃を有するカッタ(14)と、このカッタを前記テーブル面に向けて付圧する付圧装置(19)と、このカッタ及び付圧装置を搭載した昇降ブラケット(16)を昇降位置決めするサーボモータ(20)とを備え、前記加熱ビーム照射装置(12)は前記加熱ビームを前記テーブル面に向けて90度反射させる反射ミラー(22)と、この反射ミラーの加振装置(24)と、加熱ビームの照射点を直径500ミクロン以下に収束する集光レンズ(23)とを備えている、硬質脆性板の割断装置。
  5. 硬質脆性板の載置テーブル(6)と、このテーブルの上方にそのテーブル面と平行に配置された走行ガイド(8)と、この走行ガイドに案内されて往復走行する走行台(13)と、この走行台と平行に加熱ビームを投射する加熱ビーム投射装置(10)とを備え、走行台(13)にはその走行方向に一定距離を隔てた位置にスクライブ線刻設装置(30)と加熱ビーム照射装置(12)とを備え、前記スクライブ線刻設装置は前記加熱ビームの一部をテーブル面に向けて直角に反射するハーフミラー(28)と第1集光レンズ(33)とを備え、前記加熱ビーム照射装置(12)は前記加熱ビームを前記テーブル面に向けて90度反射させる反射ミラー(22)と、この反射ミラーの加振装置(24)と、加熱ビームの照射点を直径500ミクロン以下に収束する第2集光レンズ(23)とを備えている、硬質脆性板の割断装置。
  6. 硬質脆性板の載置テーブル(6)と、このテーブルの上方にそのテーブル面と平行に配置された走行ガイド(8)と、この走行ガイドに案内されて往復走行する走行台(13)と、この走行台と平行に加熱ビームを投射する加熱ビーム投射装置(10)とを備え、前記走行台は、前記加熱ビームを前記テーブル面に向けて90度反射させる反射ミラー(22)と、この反射ミラーの加振装置(24)と、加熱ビームの照射点を直径500ミクロン以下に収束する集光レンズ(23)とを含む加熱ビーム照射装置(12)、走行台(13)が一方向に走行するときは加振装置(24)を停止して走行を行い、逆方向に走行するときは加振装置を動作させて走行を行なうように制御する制御装置とを備えていることを特徴とする、硬質脆性板の割断装置。
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JPH11342483A (ja) * 1998-03-31 1999-12-14 Hitachi Cable Ltd 基板の加工方法及びその加工装置

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