JP4565084B2 - Absorber for gas mask for absorbing decaborane, and detoxification method for absorbing can that absorbed decaborane - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、デカボランを除去するための防毒マスク用吸収缶、エレクトリックフィルター等の空気浄化用のフィルターの構造、及びデカボランを吸収した吸収缶、そのフィルター等の廃棄方法に関する。
【0002】
本発明の吸収缶、フィルターは、ガス状及び粒子状のデカボランを除去できるので、デカボランの使用環境やデカボランの存在する環境で、人をデカボランから保護(防護)することが期待される。
【0003】
また、本発明の吸収缶、フィルター等の廃棄方法は、有害なデカボランを無害な安定物質に変えるので、吸収缶を廃棄する場合にデカボランによる環境汚染なしに廃棄できることを期待される。
【0004】
【従来の技術】
デカボランは、ロケット燃料、エチレン系オレフィンの重合触媒、ゴムの加硫剤、還元剤、ホウ素膜又は窒化ホウ素膜形成用のホウ素源、P型半導体製造におけるドーピング源等として使用されているが、人体にとって有害な物質である。
【0005】
デカボランに対する保護としては、一般に、呼吸用として送気マスクや空気呼吸器等が、保護具として保護眼鏡、保護手袋、保護服、保護長靴等が使用されている。
【0006】
呼吸用の送気マスクは、正常な空気をホースによってマスクに送り込むもので毒性の高い物質が存在する場所で使用できるものの、その構造上、行動範囲が制限される。空気呼吸器においても、重量ボンベを背負うため、行動に制限がある。
【0007】
また、保護マスクとしては、水素化合物(リン化水素、ヒ化水素、ジボラン、モノシラン等)用の活性炭やシリカゲルの吸収缶を装着した防毒マスクが使用できるものの、デカボラン専用のものがなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従って、デカボランを安全に取扱う上で、行動範囲の制限がなく、作業性がよく、デカボランに対して有効な防毒マスク用吸収缶の開発が有用であるとともに、その使用済みの吸収缶が安全に廃棄できることが必要である。
【0009】
デカボランに対して有用な防毒マスクの吸収缶としては、酸化鉄などで活性炭を化学処理した吸収剤を充填し、さらに、粒子状物質を除去するフィルターを組み込んだ構造のものが有効である。また、この構造は、空気浄化用のフィルターとしても有効である。
【0010】
ところで、使用した吸収缶を廃棄する場合、一般的にはそれを焼却する方法や水に浸す方法が取られている。しかし、前者はデカボランを吸収した吸収缶を焼却すると有毒なガスが発生する可能性がある。後者はデカボランのすべてがホウ酸にならずにデカボランの状態で存在することがある。そのため、吸収缶に吸収されたデカボランを無毒な物質に変えてから安全に廃棄することが必要である。
安全な廃棄の方法としては、デカボランを吸収した吸収缶をアルコールに浸すことが有効である。
【0011】
そこで、本発明は、デカボランに有効な防毒マスク用吸収缶、エレクトリックフィルター等の空気浄化用フィルターを提供するとともに、デカボランを吸収した吸収缶、そのフィルター等を安全に廃棄する方法を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
吸収缶は、金属製の缶体内に酸化鉄などで処理した活性炭(酸化鉄等を溶液化して活性炭に含浸させ、それを乾燥させたもの)である吸収剤を充填し、空気の流れの出口側に空気浄化用フィルターとしてエレクトリックフィルターを取付け、金属製の蓋で密閉した構造になっている。
【0013】
吸収剤は、活性炭を酸化鉄などで処理したもので、ガス状のデカボランを活性炭に吸収、吸着する。吸収剤に吸収されたデカボランは、デカボランの状態のままで活性炭に吸着している場合と、酸化鉄などと反応して安定物質に変化して吸着している場合がある。後者は、主に、デカボランが吸収剤中の酸化第一鉄で反応処理される。その反応は、B10H14+(22/n)FeSO4(H2O)n→10H3BO3+22H2+FeSO4(H2O)nとなり、オキソ酸、水素、酸化第一鉄(水和物)などの安定物質に変化する。また、酸化鉄などで処理した活性炭の中をデカボランがガスから粒子に状態変化して通過する場合は、空気清浄フィルターにより捕獲される。
【0014】
デカボランを吸収した吸収缶を安全に廃棄するには、吸収缶をアルコールに一週間浸した後で廃棄する。吸収剤に吸収されたデカボランは、デカボランのままで吸収されている場合と、酸化鉄との反応によってオキソ酸などのホウ酸化合物に変化している場合と、フィルターに粒子状のデカボランとして捕獲されている場合がある。そのため、デカボランを吸着した(使用済み)吸収缶をまるごとアルコールに浸したことにより、すべてのデカボランが無害で安定なホウ酸塩(ホウ酸化合物)となり、安全に廃棄することができる。
【0015】
即ち、デカボランを吸収した吸収剤をアルコールに浸すと、80ROH+B10H14→10B(OR)3+11H2からなる反応が進行してホウ酸エステルと水素とに変換される。例えば、デカボランのようにボラン化合物に代表されるジボランは、アルコールと反応するとホウ酸エステルになる。
【0016】
これに対し、デカボランは熱水中で加水分解されて水素とホウ酸になるが、その反応は遅い。そこで、吸収した吸収缶を水に浸す方法においては、すべてのデカボランが安全なホウ酸にならずに、デカボランの状態で存在することがある。
また、デカボランを吸収した吸収缶を焼却処理する方法においては、燃焼時にジボラン等の有害物質の生成や有毒ガスを発生することがある。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の吸収缶の一実施例を示した外観図である。吸収缶の大きさは、防毒マスクの型式や作業における破過時間等により決定されるが、ここでは、試験に使用した外観を示している。
【0018】
缶体4内には缶体底部に空気浄化用フィルター5(エレクトリックフィルター)を組込んだ吸収剤確保用布6等を缶体内に密着させ、その上から吸収剤1を充填させ、再び、空気浄化用フィルターを組込んだ吸収剤確保用布等と缶蓋2により缶体を封止している。本発明の吸収缶は、従来の防毒マスクに適用可能なデカボラン用吸収缶であり、缶の形状自身も防毒マスクを共有するために同じ形状である。
【0019】
即ち、缶体の頂部及び底部は、メッシュ構造の通気孔3になっており、その頂部側が缶体4から脱着可能な缶蓋2で閉止されているので、ガスは缶蓋を通して缶体内の吸収剤1中に入り、缶体の底部に流れる。缶体内の頂部及び底部はフィルター等で覆われている。
【0020】
図2は、本発明の吸収缶の他の実施例を示した構造図である。空気浄化用フィルターは、缶体の頂部及び底部、又は底部のみに組込むことが有効であるが、図2は底部に組込んだ例を示している。吸収剤は、缶体の底部に吸収剤を確保する布等を張り、その上から空気浄化用フィルター(エレクトリックフィルター;静電タイプ)をセットし、吸収剤(吸収剤成分としては、活性炭、ヨウ化カリウム及び硫酸第一鉄等から成り、例えば、酸化鉄等で活性炭を処理したもの、又これに硫酸第一鉄等が含まれる)を充填し、その上から吸収剤を確保する布等を組込み、缶蓋に押付けて吸収剤が缶外に出ない構造になつている。
【0021】
従来の半導体ドーピング用の吸収缶は、吸収缶内にはフィルターはなく、吸収剤を確保することを目的に布等を用いている(フィルターを組込んでいない)。
これに対し、本発明の吸収缶は、吸収剤とその確保布等の間にフィルターを組込み、粒子状のデカボランをも捕獲、吸着する構造にした。フィルターは、吸収剤通過後の径2μm程度の最微粒子も透過させないエレクトリックフィルターを用いた。また、エレクトリックフィルターは、静電ろ過材の一種で、フェルトや不織布で構成し、フィルターに帯電している静電気によっても粒子状や粉塵のデカボランを捕集する。シリカ粉塵試験において、集塵効果率99.9%という本発明の分野における最高グレードのフィルターを組込んでいる。
【0022】
図3は、デカボランガス及びデカボラン粒子を除去するために、酸化鉄などで化学処理した吸収剤を充填し、さらに、フィルターを組み込んだ構造を有するデカボランに対する防毒マスク用吸収缶を得るために実施した試験の試験装置を示す図である。試験用の吸収缶は試料の位置にセットし、デカボランの昇華によって発生するガスを用い、ガス濃度を制御して、吸収缶の破過時間、粒子透過濃度、吸着物質等について確認した。
【0023】
即ち、空気が、コンプレッサー、ドライヤー及びろ過筒を経た後、ミストミストセパレーター及びバルブを通して温度、湿度調節槽で温度及び湿度が調整され、バルブ及び流量計を経て、マントルヒーターに収容されたデカボランに接し、デカボラン含有ガスを発生する。発生したデカボラン含有ガスが、リボンヒーターで所定の温度に加熱され、試験ガス濃度測定口でデカボラン濃度を測定後、試料の位置に設置した吸収缶に供給される。吸収缶を通過したガスが、透過濃度測定口で測定されて吸収缶のデカボランの吸収能が測定される。測定後の排気は流量計を経て排出される。
【0024】
図4は、デカボランガス及びデカボラン粒子を除去するために、酸化鉄などで化学処理した吸収剤を充填し、さらに、フィルターを組み込んだ構造を有する防毒マスク用吸収缶を得るために実施した試験の試験装置を示す図である。試験用の吸収缶は試料の位置にセットし、デカボランの昇華によって発生するガスを用いてガス濃度を制御するとともに、ガス温度も制御して、破過曲線、結晶物の確認をし、その後、デカボランを吸収した吸収缶の廃棄方法を確認した。
【0025】
即ち、空気が、コンプレッサー、ドライヤー及びろ過筒を経た後、ミストミストセパレーター及びバルブを通して温度、湿度調節槽で温度及び湿度が調整され、バルブ及び流量計を経て、マントルヒーターに収容されたデカボランに接し、デカボラン含有ガスを発生する。発生したデカボラン含有ガスが、冷却水循環装置からの冷却水で20、30、40、50℃に温度調整した後、試験ガス濃度測定口でデカボラン濃度を測定し、試料の位置に設置した吸収缶に供給される。吸収缶を通過したガスが、透過濃度測定口で測定されて吸収缶のデカボランの吸収能の破過点等が測定される。測定後の排気は流量計を経て排出される。
【0026】
【実施例】
(実施例1)(吸収缶について)
図5に、酸化鉄で処理された活性炭を充填した本発明の吸収缶(CA−104NII、No.960930−1)を使用してデカボランガスを処理した結果を示した。そこでは、デカボランを温度110℃に加熱することで濃度107ppmの試験ガスを発生させ、それを上記吸収缶に通気温度28℃で通過させてデカボランの通過濃度を測定した。その結果、試験ガス通過時間が200分前後までは透過側ガスのデカボラン濃度は0.05ppm以下であるが、通過時間が400分前後になると通過側ガスのデカボラン濃度は0.10ppmを越えたことを示した。
【0027】
即ち、デカボランを加熱してデカボランガスを発生させ、吸収缶のガスの流れの方向に通気させて吸収缶の性能を確認した。デカボランのTLV値(長時間にわたる暴露の許容値)は、0.05ppmであることから、200分を越えるとそれ以上となる。つまり、本発明の吸収缶の使用限度を試験により確認した。よって、多くの時間を要する作業には、ガス濃度を確認することは当然であるが、定期に吸収缶を交換する必要がある。
【0028】
(実施例2)(使用済み吸収缶の破棄方法について)
デカボランを吸収した吸収缶をアルコールに浸漬してデカボランを安定な無害物質に変化させた。その結果、有害なデカボランがアルキル基やホウ酸等の無害安定物質に変換することができたので、使用済みの吸収缶を安全に廃棄できた。
アルコールに浸漬した後の吸収缶は、残存するアルコールを除去するためには自然乾燥が有効であった。
【0029】
また、デカボランを吸収した吸収缶を浸漬したアルコールは、アルコールとしての廃液処理は必要であるが、特有の処理は必要としなかった。
【0030】
【発明の効果】
本発明は、次のような効果を生ずるものである。
吸収缶を通過するデカボランガスは、酸化鉄などで処理された活性炭によって、安定物質である水素や、オキソ酸等のホウ酸化合物に変化して吸着される。また、
酸化鉄で処理した活性炭の中を通過した粒子状のデカボランは、空気清浄フィルターによって捕獲除去される。
【0031】
更にまた、デカボランを吸収した吸収缶をアルコールに浸すと、デカボランがホウ酸化合物に変化するため、安全に廃棄できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の吸収缶の外観図である。
【図2】 本発明の他の吸収缶を断面図を示す構造図である。
【図3】 本発明の吸収缶を使用して吸収缶の破過時間、粒子透過濃度、吸着物質等について確認するための試験装置の構造を示す図である。
【図4】 本発明の吸収缶を使用して破過曲線、結晶物の確認等をするための試験装置の構造を示す図である。
【図5】 本発明の吸収缶のデカボランガスを通過させて、吸収缶通過後のガス濃度と、吸収缶の使用限界時間を測定した破過曲線を示した図である。
【符号の説明】
1: 吸収剤
2: 缶蓋
3: メッシュ構造(通気孔)
4: 缶体
5: 空気浄化用フィルター(エレクトリックフィルター)
6: 吸収剤確保用布[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to a gas mask absorption can for removing decaborane, a structure of an air purification filter such as an electric filter, an absorption can that has absorbed decaborane, and a disposal method for the filter.
[0002]
Since the absorption can and filter of the present invention can remove gaseous and particulate decaborane, it is expected to protect (protect) humans from decaborane in the environment where decaborane is used or where decaborane exists.
[0003]
Moreover, since the disposal method of the absorption can, filter, etc. of this invention changes a harmful decaborane into a harmless stable substance, when discarding an absorption can, it is anticipated that it can be discarded without environmental pollution by a decaborane.
[0004]
[Prior art]
Decaborane is used as a rocket fuel, ethylene olefin polymerization catalyst, rubber vulcanizing agent, reducing agent, boron source for forming boron film or boron nitride film, doping source in P-type semiconductor manufacturing, etc. It is a harmful substance for me.
[0005]
As protection against decaborane, in general, an air supply mask, an air respirator or the like is used for breathing, and protective glasses, protective gloves, protective clothes, protective boots, or the like are used as protective equipment.
[0006]
Although a respirating mask for breathing is used to send normal air to the mask by a hose and can be used in a place where a highly toxic substance is present, its range of action is limited due to its structure. Even in the case of an air respirator, there is a limitation in behavior because it carries a heavy cylinder.
[0007]
Further, as a protective mask, although a gas mask equipped with activated carbon or silica gel absorption cans for hydrogen compounds (hydrogen phosphide, hydrogen arsenide, diborane, monosilane, etc.) can be used, there is no dedicated mask for decaborane.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
Therefore, in the safe handling of decaborane, it is useful to develop an absorbent canister for gas masks that has no restrictions on the range of action, has good workability, and is effective against decaborane. It must be able to be discarded.
[0009]
As a gas mask absorption can useful for decaborane, a canister having a structure in which an absorbent obtained by chemically treating activated carbon with iron oxide or the like and incorporating a filter for removing particulate matter is effective. This structure is also effective as a filter for air purification.
[0010]
By the way, when the used absorption can is discarded, a method of incinerating it or a method of immersing it in water is generally used. However, in the former, toxic gas may be generated when the can that absorbed decaborane is incinerated. In the latter case, not all of the decaborane is present in the decaborane state without becoming boric acid. Therefore, it is necessary to safely dispose of decaborane absorbed in the absorption canister after changing it to a non-toxic substance.
As a safe disposal method, it is effective to immerse an absorption can that has absorbed decaborane in alcohol.
[0011]
Therefore, the present invention provides an air purification filter such as a gas mask absorption can and an electric filter effective for decaborane, and also provides a method for safely discarding the absorption can and the filter that absorbed decaborane. is there.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
The absorption can is filled with an absorbent that is activated carbon treated with iron oxide or the like in a metal can (impregnated with activated carbon impregnated into activated carbon and then dried), and the outlet of the air flow An electric filter is attached to the side as an air purification filter, and it is sealed with a metal lid.
[0013]
The absorbent is obtained by treating activated carbon with iron oxide or the like, and absorbs and adsorbs gaseous decaborane on the activated carbon. Decaborane absorbed by the absorbent may be adsorbed on activated carbon in the form of decaborane, or may be adsorbed by changing to a stable substance by reacting with iron oxide or the like. In the latter, decaborane is mainly reacted with ferrous oxide in the absorbent. The reaction is B 10 H 14 + (22 / n) FeSO 4 (H 2 O) n → 10H 3 BO 3 + 22H 2 + FeSO 4 (H 2 O) n, and oxo acid, hydrogen, ferrous oxide (water) Changes to stable substances such as Japanese). In addition, when decaborane passes through the activated carbon treated with iron oxide or the like after changing its state from gas to particles, it is captured by an air cleaning filter.
[0014]
To safely dispose of the can that has absorbed decaborane, the can is soaked in alcohol for a week and then discarded. Decaborane absorbed by the absorbent is absorbed as decaborane, or is converted to boric acid compounds such as oxo acid by reaction with iron oxide, and is captured as particulate decaborane by the filter. There may be. Therefore, all the decaborane is harmless and stable borate (boric acid compound) and can be safely disposed of by immersing the whole (used) absorbent can that has adsorbed decaborane in alcohol.
[0015]
That is, when an absorbent that has absorbed decaborane is immersed in alcohol, a reaction of 80ROH + B 10 H 14 → 10B (OR) 3 + 111H 2 proceeds to be converted into borate ester and hydrogen. For example, diborane represented by a borane compound such as decaborane becomes a borate ester when reacted with alcohol.
[0016]
In contrast, decaborane is hydrolyzed in hot water to hydrogen and boric acid, but the reaction is slow. Therefore, in the method of immersing the absorbed can in water, all decaboranes may exist in a decaborane state without becoming safe boric acid.
In addition, in the method of incinerating an absorption can that has absorbed decaborane, harmful substances such as diborane and toxic gas may be generated during combustion.
[0017]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
FIG. 1 is an external view showing an embodiment of an absorbent can according to the present invention. The size of the absorbent can is determined by the type of the gas mask, the breakthrough time in the operation, and the like, but here, the appearance used in the test is shown.
[0018]
In the can body 4, an absorbent securing
[0019]
That is, the top and bottom of the can body are mesh-
[0020]
FIG. 2 is a structural view showing another embodiment of the absorbent can according to the present invention. It is effective to incorporate the air purification filter at the top and bottom of the can body, or only at the bottom, but FIG. 2 shows an example of incorporation at the bottom. The absorbent is covered with a cloth or the like that secures the absorbent at the bottom of the can body, and an air purification filter (electric filter; electrostatic type) is set on top of it, and the absorbent (the absorbent components include activated carbon, iodine Filled with, for example, potassium oxide and ferrous sulfate, etc., treated with activated carbon with iron oxide or the like, and this contains ferrous sulfate, etc. Built in and pressed against the can lid, the absorbent does not come out of the can.
[0021]
Conventional absorption cans for semiconductor doping do not have a filter in the absorption can, and cloth or the like is used for the purpose of securing an absorbent (no filter is incorporated).
In contrast, the absorption can of the present invention has a structure in which a filter is incorporated between the absorbent and its securing cloth to capture and adsorb particulate decaborane. As the filter, an electric filter that does not allow the finest particles having a diameter of about 2 μm after passing through the absorbent to pass therethrough was used. An electric filter is a kind of electrostatic filter material, and is made of felt or non-woven fabric. The electric filter collects particulate and dust decaborane by static electricity charged in the filter. In the silica dust test, a filter of the highest grade in the field of the present invention having a dust collection effect rate of 99.9% is incorporated.
[0022]
FIG. 3 shows a test carried out to obtain an absorption can for a gas mask with respect to decaborane having a structure in which an absorbent chemically treated with iron oxide or the like is filled in order to remove decaborane gas and decaborane particles and a filter is incorporated. It is a figure which shows the test apparatus of. The test absorber was set at the position of the sample, the gas generated by sublimation of decaborane was used, the gas concentration was controlled, and the breakthrough time, particle permeation concentration, adsorbed substance, etc. of the absorber were confirmed.
[0023]
That is, after the air passes through the compressor, the dryer and the filter cylinder, the temperature and humidity are adjusted in the temperature and humidity control tank through the mist mist separator and the valve, and through the valve and the flow meter, contact the decaborane contained in the mantle heater. Generate decaborane-containing gas. The generated decaborane-containing gas is heated to a predetermined temperature by a ribbon heater, and after the decaborane concentration is measured by a test gas concentration measurement port, it is supplied to an absorption can installed at the position of the sample. The gas that has passed through the absorption can is measured at the transmission concentration measurement port, and the absorption capacity of decaborane in the absorption can is measured. The exhaust after the measurement is discharged through a flow meter.
[0024]
FIG. 4 shows a test conducted to obtain an absorbent can for a gas mask that is filled with an absorbent chemically treated with iron oxide or the like to remove decaborane gas and decaborane particles, and further has a structure incorporating a filter. It is a figure which shows an apparatus. The test canister is set at the position of the sample, the gas concentration is controlled using the gas generated by sublimation of decaborane, the gas temperature is also controlled, and the breakthrough curve and the crystal are confirmed. The disposal method of the can that absorbed decaborane was confirmed.
[0025]
That is, after the air passes through the compressor, the dryer and the filter cylinder, the temperature and humidity are adjusted in the temperature and humidity control tank through the mist mist separator and the valve, and through the valve and the flow meter, contact the decaborane contained in the mantle heater. Generate decaborane-containing gas. The generated decaborane-containing gas is adjusted to 20, 30, 40, and 50 ° C. with cooling water from the cooling water circulation device, and then the decaborane concentration is measured at the test gas concentration measuring port. Supplied. The gas that has passed through the absorption can is measured at the transmission concentration measuring port, and the breakthrough point of the absorption capacity of decaborane in the absorption can is measured. The exhaust after the measurement is discharged through a flow meter.
[0026]
【Example】
(Example 1) (About the absorption can)
FIG. 5 shows the result of treating decaborane gas using the absorption can of the present invention (CA-104NII, No. 960930-1) filled with activated carbon treated with iron oxide. There, a test gas having a concentration of 107 ppm was generated by heating decaborane to a temperature of 110 ° C., and it was passed through the absorption can at an aeration temperature of 28 ° C., and the passing concentration of decaborane was measured. As a result, the decaborane concentration of the permeate side gas was 0.05 ppm or less until the test gas passage time was around 200 minutes, but the decaborane concentration of the passage side gas exceeded 0.10 ppm when the passage time was around 400 minutes. showed that.
[0027]
That is, decaborane gas was heated to generate decaborane gas, and aeration was performed in the gas flow direction of the absorption can to confirm the performance of the absorption can. Decaborane has a TLV value (allowable value for long-term exposure) of 0.05 ppm, and therefore exceeds 200 minutes. That is, the use limit of the absorption can of the present invention was confirmed by a test. Therefore, it is natural to check the gas concentration for work that requires a lot of time, but it is necessary to periodically replace the canister.
[0028]
(Example 2) (About the disposal method of used absorbent cans)
Absorbers that absorbed decaborane were immersed in alcohol to change decaborane into a stable and harmless substance. As a result, harmful decaborane could be converted into harmless and stable substances such as alkyl groups and boric acid, so that used absorbent cans could be safely disposed of.
The absorbent can after being immersed in alcohol was effective in natural drying in order to remove the remaining alcohol.
[0029]
In addition, alcohol immersed in an absorption can that has absorbed decaborane requires waste liquid treatment as alcohol, but does not require special treatment.
[0030]
【The invention's effect】
The present invention produces the following effects.
Decaborane gas that passes through the absorption can is adsorbed by activated carbon that has been treated with iron oxide or the like, converted into a stable substance such as hydrogen or a boric acid compound such as oxo acid. Also,
Particulate decaborane that has passed through the activated carbon treated with iron oxide is captured and removed by an air purification filter.
[0031]
Furthermore, when an absorption can that has absorbed decaborane is immersed in alcohol, decaborane is converted into a boric acid compound, which can be safely discarded.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an external view of an absorbent can of the present invention.
FIG. 2 is a structural diagram showing a cross-sectional view of another absorbent can of the present invention.
FIG. 3 is a view showing the structure of a test apparatus for confirming breakthrough time, particle permeation concentration, adsorbed substance, etc. of the absorption can using the absorption can of the present invention.
FIG. 4 is a diagram showing the structure of a test apparatus for confirming breakthrough curves, crystals, etc. using the absorption can of the present invention.
FIG. 5 is a diagram showing a breakthrough curve in which the decaborane gas of the absorption can of the present invention is passed and the gas concentration after passing the absorption can and the use limit time of the absorption can are measured.
[Explanation of symbols]
1: Absorbent 2: Can lid 3: Mesh structure (vent hole)
4: Can body 5: Air purification filter (electric filter)
6: Absorbent securing cloth
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