JP4564527B2 - 印刷装置、印刷方法及び印刷システム - Google Patents
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Description
〈構成1〉
本発明は、ネットワーク上を流れる印刷履歴情報を印刷ログとして収集する印刷ログ収集部と、自己で印刷不可能な状態であった場合、前記印刷ログ収集部で収集した印刷ログに基づき、印刷データの送信すべき印刷先印刷装置を検索する印刷ログ解析部と、前記印刷ログ解析部で検索した印刷装置に対し印刷データを送信するデータ送信部とを備えたことを特徴とする印刷装置。
また、他の発明は、ネットワーク上を流れる印刷履歴情報を印刷ログとして収集すること、印刷データの保持する印刷装置が印刷不可能な状態であると、前記印刷ログに基づいて前記印刷データの送信すべき他の印刷装置を判定すること、前記印刷装置から前記印刷データを前記他の印刷装置に送信させることを特徴とする印刷方法。
更に、他の発明は、ネットワークを介して印刷要求元装置から印刷装置に印刷を要求する印刷システムにおいて、前記印刷装置は、前記ネットワーク上を流れる印刷履歴情報を印刷ログとして収集する印刷ログ収集部と、自己で印刷不可能な状態であった場合、前記印刷ログ収集部で収集した印刷ログに基づき、印刷データの送信すべき印刷先印刷装置を検索する印刷ログ解析部と、前記印刷ログ解析部で検索した印刷装置に対して印刷データを送信するデータ送信部と、前記データ送信部から印刷データを送信した印刷装置の情報を、ポップアップ・メッセージとして前記印刷要求元装置に送るポップアップ・メッセージ送信部とを備え、前記印刷要求元装置は、前記印刷装置から送信されたポップアップ・メッセージを受信するポップアップ・メッセージ受信部と、前記ポップアップ・メッセージ受信部で受信したポップアップ・メッセージを表示するポップアップ・メッセージ制御部とを備えたことを特徴とする印刷システム。
《具体例1》
具体例1では、クライアントが印字先として指定したネットワークプリンタにおいて、何らかの原因で印字不可能なエラーが発生した場合、受信した印字データを、予め設定されている他のネットワークプリンタ(サブプリンタと呼ぶ)に再転送して印字するものである。その際、本具体例が組み込まれたプリンタは、サブプリンタがサポートしている通信プロトコルに変換した後、データを送信する。
図1は本発明のネットワークプリンタの具体例1を示す構成図である。
図の装置は、コントローラ部1とエンジン部2からなる。コントローラ部1は、ネットワークプリンタとしての各種の制御を行う機能を有し、エンジン部2は印刷データを実際に印刷する機能を有している。
図示の内容例は、各サブプリンタにデータの転送を行うための優先順位、プリンタ名、MACアドレス、サポートしているプロトコル、サポートしているエミュレーションの情報からなる。これらのデータの格納方法の一つとして、MIB(Manage Information Base)にサブプリンタ情報という独自のオブジェクトを定義し、プリンタの情報の一つとして保持する方法で実現する。
先ず、本装置の動作環境について説明する。
図3は、ネットワークプリンタの動作環境を示す説明図である。
PR1が本ネットワークプリンタであり、PR2がサブプリンタである。また、PC1が印刷要求元装置である印刷元PCであり、PC2はその他のパソコンを示している。そして、PC1が印刷先プリンタ選択画面でPR1を選択した場合、印刷データがPR1に送られ、PR1はこの印刷データを受け取ると印刷を行う。
図4は、サブプリンタ情報格納部7の情報設定動作のフローチャートである。
先ず、プリンタに対してホストからのSNMP(Simple Network Management Protocol)のSet Requestパケットが送信される(ステップS1)。
ここで、SNMPとは、TCP/IPのネットワーク管理プロトコルであり、ルータ、ハブなどのネットワーク機器(エージェント)のネットワーク管理情報を管理システム(マネージャ)に送る際の標準プロトコルとして採用されているものである。
図示のように、優先順位やプリンタ名といった各設定値をMIBに格納する。
図7は、印刷動作時のフローチャートである。
先ず、ホストから送信されたデータをデータ受信部4が受信バッファ4aに格納し(ステップS11)、これを、プロトコル制御部8におけるプロトコル解析部9に通知する。プロトコル解析部9はプロトコルの解析を行い、このプロトコル情報をMIBデータアクセス処理部6がサブプリンタ情報格納部7に格納した後、プロトコル解析部9は制御情報か印刷データかの判断処理を行う(ステップS12)。ここで、制御情報であった場合は印刷動作とは直接関係がないため、その説明は省略する。
先ず、サブプリンタ情報格納部7から優先順位の最も高いサブプリンタを選択し、i=1とする(ステップS141)。次に、サブプリンタ情報格納部7に登録されているi番目のサポートしているプロトコルの情報をリードする(ステップS142)。ここでデータが存在しない場合は、プロトコル解析部9で調査した受信データで使用しているプロトコルは、選択したサブプリンタでサポートされないため、サブプリンタがサポートしているプロトコルの1番目の情報をリードし(ステップS143)、受信データをリードしたプロトコルに変換した(ステップS144)後、データ送信部5に通知する(ステップS145)。
この例では、LPRパケットからFTPパケットへの変換を行っている。この場合に必要なことは、
(1)ホストと印刷先プリンタを示していたMACアドレス,IPアドレスを、印刷先プリンタとサブプリンタのMACアドレス,IPアドレスに変換すること
(2)TCP層でのポート番号を、608(LPR)から1033(FTP)に変更すること
である。
図10は、印刷不可時の動作説明図である。
図示のように、本具体例では、PR1に何らかの印刷不可エラーが発生した場合、サブプリンタであるPR2に印刷データを転送する。また、印刷元であるホスト(PC1)に対しては、印刷データ転送先通知メッセージを送信する。
以上のように具体例1によれば、自プリンタで印刷不可能な場合に印刷データを転送するサブプリンタのプロトコルの情報を予め登録し、印刷不可能な場合は、サブプリンタのプロトコルに変換して転送するようにしたので、ホストから印字先として指定したネットワークプリンタでエラーが発生し、印刷が不可能な場合でもそのネットワークプリンタの資源を最大限に利用し、効率よく印字ジョブを処理することができる。
具体例2では、上記具体例1のように、クライアントが印字先として指定したネットワークプリンタにおいて、何らかの原因で印字不可能なエラーが発生した場合、サブプリンタの通信プロトコルに変換すると共に、そのエミュレーション(データ形式)に変換するようにしたものである。
図11は、本発明のネットワークプリンタの具体例2を示す構成図である。
図において、具体例1と異なる構成は、コントローラ部1aのエミュレーション制御部3におけるエミュレーション解析部11とエミュレーション変換部12である。エミュレーション解析部11は、印刷データが用いているエミュレーションを解析する機能を有し、エミュレーション変換部12は、サブプリンタがサポートしているエミュレーションに合わせてエミュレーション変換を行う機能を有している。他の各構成については、対応する部分に具体例1と同一の符号を付してその説明を省略する。
ネットワークプリンタの動作環境やサブプリンタ情報格納部7の情報設定動作は具体例1と同様であるため、印刷動作についてのみ説明する。
先ず、ホストから送信されたデータをデータ受信部4が受信バッファ4aに格納し(ステップS21)、これを、プロトコル制御部8におけるプロトコル解析部9に通知する。プロトコル解析部9はプロトコルの解析を行いプロトコル情報を格納した後、制御情報か印刷データかの判断処理を行う(ステップS22)。
先ず、サブプリンタ情報格納部7から優先順位の最も高いサブプリンタを選択し、i=1とする(ステップS261)。次に、サブプリンタ情報格納部7に登録されているi番目のサポートしているエミュレーションの情報をリードする(ステップS262)。ここで、データが存在しない場合は、エミュレーション解析部11で調査した受信データで使用されているエミュレーションは、選択したサブプリンタではサポートされないため、サブプリンタがサポートしているエミュレーションの1番目の情報をリードし(ステップS263)、受信データをリードしたエミュレーションに変換した(ステップS264)後、データ送信部5に通知する(ステップS265)。
以上のように具体例2によれば、具体例1の構成に加えて、自プリンタで印刷不可能な場合に印刷データを転送するサブプリンタのエミュレーションの情報を予め登録し、印刷不可能な場合は、サブプリンタのエミュレーションに変換して転送するようにしたので、ホストから印字先として指定したネットワークプリンタでエラーが発生し、印刷が不可能な場合でもそのネットワークプリンタの資源を最大限に利用し、効率よく印字ジョブを処理することができる。また、サブプリンタのエミュレーションが異なる場合でも印刷動作を行うことができる。
具体例3では、クライアントが印字先として指定したネットワークプリンタにおいて、何らかの原因で印字不可能なエラーが発生した場合、ネットワークプリンタは、ネットワーク上のファイルサーバを探し、そのサーバにテンポラリとして印刷データを保持するようにしたものである。
図14は、本発明のネットワークプリンタの具体例3を示す構成図である。
図の装置は、コントローラ部1bとエンジン部2からなり、これらの全体としての機能は上記具体例1,2と同様である。
一方、ジョブ登録情報格納部13は、ファイルサーバにテンポラリとして作成した印刷データの情報を格納する機能部であり、例えば、次のような情報を格納する。
図示例では、テンポラリデータ名とファイルサーバのMACアドレスをインデックスを付与して格納している。ここで、テンポラリデータとは印刷不可の状態から復旧した時点で読み出しを行うべきデータの名前であり、ファイルサーバのMACアドレスとは、読み出しの対象となるファイルサーバのMACアドレスを指している。
例えば、図15の例では、データの項目として“テンポラリデータ名”と“ファイルサーバのMACアドレス”がある。例として、図示の状態では、エラーから復旧して最初に処理される印刷データのテンポラリデータ名は“DATA1”であり、そのデータを格納しているファイルサーバのMACアドレスは“00:80:87:XX:XX:XX”である。
先ず、ジョブ登録情報格納部13の設定について説明する。
図16は、ジョブ登録情報格納部13におけるジョブ登録情報格納処理の説明図である。
図示のように、ネットワーク上を流れるデータ名とそのデータの宛先であるMACアドレスをそれぞれ登録順序のインデックスを付与し、MIBのデータ構造で格納する。
図17は、自分宛のパケット受信時の印刷動作のフローチャートである。
先ず、ホストから送信されたデータをデータ受信部4が受信バッファ4aに格納し(ステップS31)、印刷データ制御部14に通知する。これにより印刷データ制御部14は印刷データ制御処理を行い(ステップS32)、データが制御情報か印刷データかの判断処理を行う(ステップS33)。ステップS33において、印刷データでない場合はそのままエミュレーション制御部3に通知し(ステップS34)、印刷データであった場合は、エンジン部2が格納しているステータス情報2aが印刷状態か否かを判断する(ステップS35)。
ファイルサーバ検索部15は、ファイルサーバを検索するためのパケットを作成し、データ送信部5から送信する(ステップS381)。送信したパケットに対するファイルサーバからの応答を受信すると(ステップS382)、受信した応答パケットからファイルサーバのMACアドレスを取り出し、MIB(ジョブ登録情報格納部13)に格納する。
図示例は、ネットワーク上に複数のクライアントとファイルサーバ、ネットワークプリンタが存在するネットワークを示している。ここで、PR1は具体例3の構成を備えたネットワークプリンタであり、PR2はその他のプリンタを指している。また、PC1は印刷元パソコンであり、ネットワークプリンタPR1に対して印刷要求を行うホストである。FS1はネットワーク上に存在するファイルサーバである。
プリンタからファイルサーバを検索するために送信される検索パケットは、情報フィールドにサーバのタイプについての情報を含み、ネットワーク上にブロードキャストされる(図19中の(1)に示す)。
このプロトコルは、X.500標準リンクであるDAP(Directory Access Protocol)を基礎としており、クライアントがアクセスするべき適切なファイルサーバを自動的に検索し、クライアントに対してファイル内の資源を提供することができる。この機能の実現には特定のネットワークOSは不要であり、サーバとクライアントに対してLDAP機能がインストールされていることのみ必須である。
ファイル登録部16は、対象となるファイルサーバ上に印刷データのテンポラリデータを作成し(ステップS391)、そのデータをMIB(ジョブ登録情報格納部13)に格納する(ステップS392)。この状態が図15に示す状態である。
図23は、エラー復旧時のフローチャートである。
プリンタがエラーから復旧すると、即ち、ステップS41において印刷可能になると、ファイルロード部17が起動され、ファイルロード処理が行われる(ステップS42)。
ファイルロード部17は、ジョブ登録情報格納部13のジョブ情報管理テーブルを参照し(ステップS421)、データが登録されていれば(ステップS422)、そのジョブ情報管理テーブルに登録されているMACアドレスを持つファイルサーバから、テーブルに登録されているデータ名を持つテンポラリデータをロードし(ステップS423)、エミュレーション制御部3に渡すことによって印刷を行う。
以上のように、具体例3によれば、自プリンタで印刷不可能な場合は、ネットワーク上のファイルサーバを検索して、このファイルサーバにテンポラリデータを格納し、プリンタが復旧した場合はこのテンポラリデータを読み出して印刷を行うようにしたので、ホストから印字先として指定したネットワークプリンタでエラーが発生し、印刷が不可能な場合でもそのネットワークプリンタの資源を最大限に利用し、効率よく印字ジョブを処理することができる。また、印刷元のパソコンがネットワーク上のファイルサーバの存在を知らなくとも、プリンタ側で自動的にデータの保存や復旧時の印刷を行うことができる。
具体例4は、クライアントが印字先として指定したネットワークプリンタにおいて、何らかの原因で印字不可能なエラーが発生した場合、それ以前に収集したネットワークの印刷履歴のログからユーザに最も近くに接続されていると推測される他のネットワークプリンタ(サブプリンタと呼ぶ)に再転送して印字するものである。
図25は、本発明のネットワークプリンタの具体例4を示す構成図である。
図の装置は、コントローラ部1cとエンジン部2からなり、これらの全体としての機能は上記各具体例と同様である。
図26は、印刷ログ情報格納部18の内容例の説明図である。
図示例では、ネットワーク上に存在するPCのアドレス、そのPCから印刷要求を行ったプリンタのMACアドレス、印刷データ形式、印刷回数といった情報からなる。これらのデータの格納方法の一つとして、MIBにジョブ登録情報という独自のオブジェクトを定義し、プリンタの情報の一つとして保持する方法で実現する。
図27は、パケット受信時のフローチャートである。
プリンタはネットワーク上を流れるパケットを受信する度に印刷ログ収集部19等を起動し(ステップS51)、パケット情報を、例えば具体例3のジョブ登録情報格納部の設定方法と同様な処理で、印刷ログ情報格納部18に設定する(ステップS52)。
印刷に使用されるパケットを受信する(ステップS521)と、印刷ログ解析部20は、パケットから送信元のMACアドレスを取り出し(ステップS522)、印刷ログ情報格納部18に存在しなければMIBデータアクセス処理部6によって登録を行う(ステップS523、S524)。
図29は、自分宛のパケットを受信した場合の動作フローチャートである。
ここで、ステップS61〜ステップS67までの処理は、具体例3の図17で示した自分宛のパケット受信時の動作におけるステップS31〜ステップS37と同様である。
プリンタのステータスが印刷不可能状態の場合、印刷ログ解析部20は受信した印刷データの送信元となるホストのMACアドレスにおいて、受信した印刷データ形式と同一の印刷データに対して最も印刷頻度が高いプリンタを印刷ログ情報格納部18の中で検索し、印刷データを転送するべきプリンタのMACアドレスを選択する。
以上のように、具体例4によれば、自プリンタで印刷不可能な場合は、それ以前に収集したネットワークの印刷履歴のログから、データ形式が一致し、かつ、印刷回数が最も多いサブプリンタに再転送して印刷するようにしたので、ホストから印字先として指定したネットワークプリンタでエラーが発生し、印刷が不可能な場合でもそのネットワークプリンタの資源を最大限に利用し、代替として最も適当と思われるネットワークプリンタに対して印刷ジョブを転送することによって、効率よく印字ジョブを処理することができる。
具体例5は、クライアントが印字先として指定したネットワークプリンタにおいて、何らかの原因で印字不可能なエラーが発生した場合、具体例4と同様にサブプリンタに再転送して印字すると共に、それ以前に収集したネットワークの電子メール送信ログから、印刷を行ったユーザの電子メールアドレスを調べ、サブプリンタに再転送したことを電子メールで通知するようにしたものである。
図31は、本発明のネットワークプリンタの具体例5を示す構成図である。
図の装置は、コントローラ部1dとエンジン部2からなり、これらの全体としての機能は上記各具体例と同様である。
図示例では、印刷ログ情報(図26参照)以外に、ネットワーク上に存在するPCのアドレス、そのPCから印刷要求を行ったプリンタのMACアドレス、印刷データ形式、印刷回数、印刷要求を行ったPCから送信された電子メールアドレスといった情報からなる。これらのデータの格納方法の一つとして、MIBにジョブ登録情報という独自のオブジェクトを定義し、プリンタの情報の一つとして保持する方法で実現する。
図33は、パケット受信時のフローチャートである。
プリンタはネットワーク上を流れるパケットを受信する度に電子メールログ収集処理を起動し(ステップS71)、その情報を、例えば具体例3のジョブ登録情報格納部の設定方法と同様な処理で、印刷ログ・電子メールアドレス情報格納部18aに設定する(ステップS72)。
電子メール送信に使用されるパケットを受信する(ステップS721)と、電子メール送信ログ解析部22は、そのパケットから送信元のMACアドレスを取り出す(ステップS722)。次に、印刷ログ・電子メールアドレス情報格納部18aの印刷元のMACアドレスを確認し(ステップS723)、印刷元のMACアドレスとして存在するかを調べ(ステップS724)、存在しなければ廃棄する。
図35は、自分宛のパケットを受信した場合の動作フローチャートである。
ここで、ステップS81〜ステップS89までの処理は、具体例4の図29で示したステップS61〜ステップS69と同様であるため、ここでの説明は省略する。
データ送信部5で選択したサブプリンタのMACアドレスに対してデータが再送信されると、電子メール送信ログ解析部22は、印刷ログ・電子メールアドレス情報格納部18aを参照し(ステップS901)、印刷元の電子メールアドレスが登録されているかどうかを確認する(ステップS902)。電子メールアドレスが登録されていない場合はそのまま終了するが、登録されている場合は、印刷データが転送されたサブプリンタのMACアドレスを取り出す(ステップS903)。そして、取り出したMACアドレスの情報を含んだ電子メールを作成し(ステップS904)、登録されている電子メールアドレスに送信する(ステップS905)。
以上のように、具体例5によれば、具体例4の構成に加えて、自プリンタで印刷不可能な場合は、それ以前に収集したネットワークの電子メールの送信ログから、印刷元の電子メールを調べ、この印刷元に対して電子メールで通知するようにしたので、ホストから印字先として指定したネットワークプリンタでエラーが発生し、印刷が不可能な場合でもそのネットワークプリンタの資源を最大限に利用し、効率よく印字ジョブを処理することができる。また、ユーザがどのネットワークプリンタで印刷が行われているかを的確に把握することができる。
具体例6は、クライアントが印字先として指定したネットワークプリンタにおいて、何らかの原因で印字不可能なエラーが発生した場合、具体例4と同様にサブプリンタに再転送して印字すると共に、印刷を行ったユーザに対してポップアップ・メッセージにより、サブプリンタに再転送したことを通知するようにしたものである。
図37は、本発明のネットワークプリンタの具体例6を示す構成図である。
図の装置は、コントローラ部1eとエンジン部2からなり、これらの全体としての機能は上記各具体例と同様である。
図示例では、ネットワーク上に存在するPCのアドレス、そのPCから印刷を行ったプリンタのMACアドレス、印刷データ形式、印刷回数、使用プロトコルからなる。これらのデータの格納方法の一つとして、MIBにジョブ登録情報という独自のオブジェクトを定義し、プリンタの情報の一つとして保持する方法で実現する。
図において、100は印刷元PCを示し、ポップアップ・メッセージ受信部101とポップアップ・メッセージ制御部102を備えている。ポップアップ・メッセージ受信部101は、ネットワークプリンタから、ポップアップ・メッセージを含んだパケットを受け取った場合、そのパケットからポップアップ・メッセージを取り出し、これをポップアップ・メッセージ制御部102に渡す機能を有している。
図40は、パケット受信時のフローチャートである。
プリンタはネットワーク上を流れるパケットを受信する(ステップS101)度に印刷ログ収集処理および印刷ログ収集処理2を起動し(ステップS102、S103)、その情報を、例えば具体例3のジョブ登録情報格納部の設定方法と同様な処理で、印刷ログ情報格納部18bに設定する。ここで、印刷ログ収集処理は、具体例4の図27におけるステップS52の印刷ログ収集処理と同様である。また、印刷ログ収集処理2は、印刷に使用されるパケットのフォーマットから使用しているプロトコルを調べる処理である。
電子メール送信に使用されるパケットを受信する(ステップS1031)と、そのパケットのフォーマットから使用しているプロトコルを調べる(ステップS1032)。次に、印刷ログ情報格納部18bの使用プロトコルを確認し(ステップS1033)、登録されているかを調べ(ステップS1034)、登録されていれば廃棄し、登録されていなければ使用プロトコルとして印刷ログ情報格納部18bに登録する(ステップS1035)。
図42は、自分宛のパケットを受信した場合の動作フローチャートである。
ここで、ステップS1101〜ステップS1109までの処理は、具体例4の図29で示したステップS61〜ステップS69と同様であるため、ここでの説明は省略する。
データ送信部5で選択したサブプリンタのMACアドレスに対してデータが再送信されると、ポップアップ・メッセージ送信部23は、印刷ログ情報格納部18bを参照し(ステップS11101)、印刷データが転送されたサブプリンタのMACアドレスと、印刷元PCが印刷に使用したプロトコルとして最初に登録されたプロトコル情報を取り出す(ステップS11102、S11103)。
図44は、印刷元PCにおけるポップアップ・メッセージ受信処理のフローチャートである。
印刷元PC100のポップアップ・メッセージ受信部101は、プリンタからのパケットを受信すると(ステップS1201)、ポップアップ・メッセージを取り出し(ステップS1202)、ポップアップ・メッセージ表示処理部103をコールし、そのメッセージを渡す(ステップS1203)。ポップアップ・メッセージ表示処理部103は、受け取ったメッセージをポップアップ・メッセージ表示部104に表示する。
以上のように、具体例6によれば、具体例4の構成に加えて、自プリンタで印刷不可能な場合は、印刷元PCに対してポップアップ・メッセージで通知するようにしたので、ホストから印字先として指定したネットワークプリンタでエラーが発生し、印刷が不可能な場合でもそのネットワークプリンタの資源を最大限に利用し、効率よく印字ジョブを処理することができる。また、ネットワークで使用しているプロトコルや印刷を行ったユーザに対するメールアドレス割り当ての有無にかかわらず、実際に印刷を行ったプリンタをユーザに通知することが可能となり、印刷結果を探す手間が省けるという効果がある。
5 データ送信部
7 サブプリンタ情報格納部
8 プロトコル制御部
15 ファイルサーバ検索部
17 ファイルロード部
19 印刷ログ収集部
20 印刷ログ解析部
21 電子メール送信ログ収集部
22 電子メール送信ログ解析部
23 ポップアップ・メッセージ送信部
101 ポップアップ・メッセージ受信部
102 ポップアップ・メッセージ制御部
Claims (3)
- ネットワーク上を流れる印刷履歴情報を印刷ログとして収集する印刷ログ収集部と、
自己で印刷不可能な状態であった場合、前記印刷ログ収集部で収集した印刷ログに基づき、印刷データの送信すべき印刷先印刷装置を検索する印刷ログ解析部と、
前記印刷ログ解析部で検索した印刷装置に対し印刷データを送信するデータ送信部とを備えたことを特徴とする印刷装置。 - ネットワーク上を流れる印刷履歴情報を印刷ログとして収集すること、
印刷データの保持する印刷装置が印刷不可能な状態であると、前記印刷ログに基づいて前記印刷データの送信すべき他の印刷装置を判定すること、
前記印刷装置から前記印刷データを前記他の印刷装置に送信させること、
を特徴とする印刷方法。 - ネットワークを介して印刷要求元装置から印刷装置に印刷を要求する印刷システムにおいて、
前記印刷装置は、
前記ネットワーク上を流れる印刷履歴情報を印刷ログとして収集する印刷ログ収集部と、
自己で印刷不可能な状態であった場合、前記印刷ログ収集部で収集した印刷ログに基づき、印刷データの送信すべき印刷先印刷装置を検索する印刷ログ解析部と、
前記印刷ログ解析部で検索した印刷装置に対して印刷データを送信するデータ送信部と、
前記データ送信部から印刷データを送信した印刷装置の情報を、ポップアップ・メッセージとして前記印刷要求元装置に送るポップアップ・メッセージ送信部とを備え、
前記印刷要求元装置は、
前記印刷装置から送信されたポップアップ・メッセージを受信するポップアップ・メッセージ受信部と、
前記ポップアップ・メッセージ受信部で受信したポップアップ・メッセージを表示するポップアップ・メッセージ制御部とを備えたことを特徴とする印刷システム。
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