JP4564430B2 - 通信装置、通信方法、無線通信システムおよび無線通信方法 - Google Patents

通信装置、通信方法、無線通信システムおよび無線通信方法 Download PDF

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本発明は、ガードインターバルを付加した信号を送信する通信装置、通信方法、並びに、これらの通信制御装置または無線通信方法を用いた技術に関する。
周波数直交変調方式は、通信する情報が複数のサブキャリアに分けられ、複数のサブキャリアの信号が直交しているため、周波数選択性フェージングに強い方式として知られる。また、周波数直交変調方式では、遅延波による前シンボルの影響をなくすためにガードインターバルが設けられている。
ガードインターバル長(GI長)は長ければ長いほど、遅延時間の長い遅延波に対する耐性が強くなるが、一方で情報を送れる比率が短くなる。例えば、1シンボルが50μS(マイクロ秒)のデータシンボルに対して、ガードインターバルが5μSのときには、有効率は50/55であるが、ガードインターバルが10μSのときには、有効率は50/60となって、通信のスループットの低下を招く。
つまり、ガードインターバルは最大の遅延差時間を持つ遅延波の長さに設定すると、遅延波干渉がなく、かつ無駄な時間がない通信が可能になる。
図14は、遅延波とガードインターバル(GI)との関係の一例を示す図である。図14(A)は、マルチパス遅延がGIより小さい場合を示し、図14(B)は、マルチパス遅延がGIより大きい場合を示す。図14中、一番上に送信時のフレーム構成を示し、その下に受信時のフレーム構成を示している。フレームの下に表した右上がりの斜線部分は、分波が問題なく実施できる範囲を示し、右下がりの斜線部分は、前データの干渉により、信号が劣化する部分を示している。マルチパス遅延がGIより大きい場合は、前データの干渉によりシンボル(信号)が劣化する。また、GI長と干渉並びに伝送比率との関係は次の様になる。(1)GI長>最大遅延の場合、干渉回避が可能となるが、伝送比率低下する。(2)GI長=最大遅延の場合、干渉回避が可能であり、伝送比率良好となる。(3)GI長<最大遅延の場合、干渉による劣化が生じるが、伝送比率上昇する。従って、干渉の回避と伝送比率とのバランスをとるようにGI長を調整することが望まれている。
特許文献1に、ガードインターバル長を調整する技術の一例が開示されている。図15は、特許文献1に開示されたOFDM通信装置の構成を示したブロック図の一例である。特許文献1においては、通信の効率の鍵となるガードインターバル長は可変であり制御できる仕組みになっている。図16は、従来のOFDM通信装置の信号の流れの一例を示す図である。送信側は、計測シンボルを送り(ステップT11)、受信側ではそのシンボルを受信して受信に影響のある最大遅延時間をもつマルチパス波を計測し、設定して問題のない最短ガードインターバル長を送信側に返し、受信側はデータ信号(下り)を受信する(ステップT12)。送信側では、受信側から通知された情報によりガードインターバル長を変更する。このようにして、伝送効率のよい通信を可能にしている。
特開2001−69110号公報
しかしながら、特許文献1において、受信機側の伝搬路特性が変動する場合に、復調に最適なガードインターバル長で送信を行うことができるようになるものの、送信側と受信側でのやり取りが必要となっている。すなわち、送信側で下り信号の周波数の伝搬路特性を把握する際に、まず、送信側は、計測シンボルを送信する。受信側は、送信された計測シンボルを受信し、受信した計測シンボルに基づいて伝搬路特性を測定し、上り信号の周波数を用いて、測定した伝搬特性に関する情報を送信側へ通知する。送信側は、通知された情報を利用する。このような手順では、いろいろな情報のやり取りが送受信機間で必要であり、問題となっていた。また、実際の送信時には、あらかじめ設定する最適値が少し前の時間の伝搬路特性を基準としているため、移動通信システムのような高速で移動する通信機においては、伝搬路が変化し、最適値ではなくなっている問題点もあった。さらに、ガードインターバルとともに、変調パラメータの選択においても同様の問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、通信相手の通信装置から第一の周波数を用いて受信する第一周波数信号に基づいて、前記第一の周波数とは異なる第二の周波数を用いて送信する第二周波数信号の伝搬特性を推定する通信装置、通信方法、並びにこれらを用いた無線通信システム、無線通信方法を提供することを目的とする。
(1)本発明に係る通信制御装置の一態様は、第一の周波数と前記第一の周波数とは異なる第二の周波数とを用いて、他の通信装置と通信を行う通信装置であって、前記他の通信装置から前記第一の周波数を用いて第一周波数信号を受信する第一周波数信号受信部と、受信した第一周波数信号を用いて、前記第一周波数信号の許容遅延量を推定する第一周波数遅延推定部と、推定した第一周波数信号の許容遅延量、前記第一の周波数、及び、前記第二の周波数に基づいて、前記第二の周波数を用いて送信する第二周波数信号の許容遅延量を推定する第二周波数遅延推定部と、推定した許容遅延量に基づいて、第二周波数信号を生成し、生成した第二周波数信号を前記他の通信装置へ送信する第二周波数信号送信部と、を備えることを特徴とする。
このように、前記通信制御装置の一態様によれば、第一周波数信号の遅延量から第二周波数信号の遅延量を推定することができる。これにより、第二周波数信号の遅延量に基づいて、通信端末装置へ送信する送信データを生成することができる。通信端末装置から送信される第一周波数信号を用いるため、通信制御装置と通信端末装置の情報の送受信量を抑制することが可能となる。
(2)また、本発明に係る通信制御装置の一態様において、推定した第二周波数信号の許容遅延量に基づいて、第二周波数信号に用いるガードインターバルの長さを選択するガードインターバル選択部を、更に備え、前記第二周波数信号送信部は、選択した長さのガードインターバルを付加した第二周波数信号を送信することを特徴とする。
このように、前記ガードインターバル選択部は、推定した第二周波数信号の許容遅延量に基づいて、ガードインターバルの長さを選択することが可能となる。また、通信端末装置の移動速度が速い場合に、適切なガードインターバル長を選択することが可能となる。
(3)さらに、本発明に係る通信制御装置の一態様において、前記ガードインターバル選択部は、前記第二周波数信号の許容遅延量に基づいて、予め決められた複数のガードインターバルの長さから、第二周波数信号に用いるガードインターバルの長さを選択することを特徴とする。
このように、前記ガードインターバル選択部によれば、推定した第二周波数信号の許容知見量に基づいて、予め決められた複数のガードインターバルの長さから、適切なガードインターバルの長さを選択することが可能となる。
(4)本発明に係る通信制御装置の一態様において、前記第一周波数信号の許容遅延量と前記第二周波数信号の許容遅延量との差分を推定する換算データを記憶する換算データ記憶部を、さらに備え、前記第二周波数遅延推定部は、前記第一周波数遅延推定部が推定した第一周波数信号の許容遅延量へ前記換算データを乗算して第二周波数信号の許容遅延量を算出することを特徴とする。
このように、ガードインターバル選択部は、第一周波数信号の許容遅延量へ換算データを乗算して第二周波数許容遅延量を推定することができる。
(5)本発明に係る通信制御装置の一態様において、前記第一周波数遅延推定部は、受信した第一周波数信号から遅延プロファイルを算出し、算出した遅延プロファイルに基づいて第一周波数信号の許容遅延量を推定することを特徴とする。
このように、第一周波数遅延推定部は、第一周波数信号の遅延プロファイルに基づいて、第一周波数信号の許容遅延量を推定することができる。
(6)本発明に係る通信制御装置の一態様において、前記第一周波数信号受信部は、前記第一周波数の変調パラメータで変調した信号を第一周波数信号として受信し、
前記ガードインターバル選択部は、前記推定した第二周波数信号の許容遅延量に加え、前記第一周波数の変調パラメータとは異なる第二周波数の変調パラメータと、前記他の通信装置の備える端末の特性との少なくとも一方に基づいて、前記複数のガードインターバルの長さから、第二周波数信号に用いるガードインターバルの長さを選択し、前記第二周波数信号送信部は、前記第二周波数の変調パラメータを用いて変調した信号へ、前記選択した長さのガードインターバルを付加した第二周波数信号を他の通信装置へ送信する特徴とする。
このように、ガードインターバル選択部は、第一周波数信号と第二周波数信号との変調パラメータが異なる場合に、変調パラメータの相違と、端末の特性とのいずれかを加えてガードインターバルの長さを選択することができる。
(7)本発明に係る通信制御装置の一態様において、前記第二周波数遅延推定部は、第一周波数信号と第二周波数信号とのそれぞれの周波数使用帯域が有する無線周波数特性の差を示す特性差情報を取得し、取得した特性差情報に基づいて、前記第一周波数信号の許容遅延量から第二周波数信号の許容遅延量を推定することを特徴とする。
このように、第二周波数遅延推定部は、周波数の使用帯域が異なる場合に、各無線周波数特性の相違を加えてガードインターバルの長さを選択することができる。
(8)本発明に係る通信制御装置の一態様において、受信した第一周波数信号を複数の遅延素子によって遅延させ、遅延させた各信号へ重み付けをかけて加算する等化器を、さらに備え、
前記ガードインターバル選択部は、前記遅延させた各信号へかけた重み付けの情報を取得し、前記第二周波数の許容遅延量に加え、取得した重み付けの情報に基づいて、前記複数のガードインターバルの長さから、第二周波数信号に用いるガードインターバルの長さを選択することを特徴とする。
このように、ガードインターバル選択部は、等化器の制御回路から取得する重み付けの情報を用いて、ガードインターバルの長さを選択することができる。これにより、制御回路から出力される重み付けの情報を共用することができる。
(9)また、本発明に係る通信制御装置の別の一態様は、第一の周波数と、前記第一の周波数とは異なる第二の周波数とを用いて他の通信装置と通信を行う通信装置であって、前記他の通信装置から前記第一の周波数を用いて第一周波数信号を受信する第一周波数信号受信部と、受信した第一周波数信号を用いて、遅延プロファイルを算出する第一周波数遅延推定部と、算出した遅延プロファイルに基づいて、前記所定の長さのガードインターバルを超えて発生し得る干渉量を推定する第一周波数干渉量推定部と、推定した干渉量、前記第一の周波数、及び、前記第二の周波数に基づいて、前記第二の周波数を用いて送信する第二周波数信号の干渉量を推定する第二周波数干渉量推定部と、推定した第二周波数信号の干渉量に基づいて、予め設定された複数の変調パラメータから、第二周波数信号に用いる変調パラメータを選択する変調パラメータ選択部と、選択した変調パラメータで変調した信号へ、前記所定の長さのガードインターバルを付加した第二周波数信号を前記他の通信装置へ送信する第二周波数信号送信部と、を備えることを特徴とする。
このように、前記通信制御装置の別の一態様によれば、第一周波数信号の干渉量から第二周波数信号の干渉量を推定することができる。これにより、ガードインターバル長が固定されている場合に、第二周波数信号の干渉量に基づいて、変調パラメータを選択することが可能となる。通信端末装置から送信される第一周波数信号を用いるため、通信制御装置と通信端末装置の情報の送受信量を抑制することが可能となる。また、通信端末装置の移動速度が速い場合に、適切なガードインターバル長を選択することが可能となる。
(10)また、本発明に係る通信制御装置の別の一態様において、長さが異なる複数のガードインターバルを保持し、前記推定した第二周波数信号の干渉量に基づいて、前記複数のガードインターバルから、第二周波数信号に用いるガードインターバルの長さを選択するガードインターバル選択部を、さらに備え、前記変調パラメータ選択部は、前記推定した第二周波数信号の干渉量に加え、選択したガードインターバルに基づいて、前記複数の変調パラメータから、第二周波数信号に用いる変調パラメータを選択することを特徴とする。
このように、変調パラメータ選択部は、第二周波数信号の干渉量とガードインターバルとに基づいて、変調パラメータを選択することができる。
(11)本発明に係る通信制御装置の一態様において、複数のアンテナと、前記第一周波数信号受信部、前記第一周波数遅延推定部、及び、前記第二周波数遅延推定部を含む複数の遅延量推定部と、をさらに備え、前記複数の遅延量推定部に含まれる前記第一周波数信号受信部は、それぞれ異なるアンテナを介して、前記他の通信装置から第一周波数信号を受信し、前記ガードインターバル選択部は、複数の遅延量推定部それぞれに含まれる第二周波数遅延推定部が推定した複数の許容遅延量のうち、最大の許容遅延量に基づいてガードインターバルの長さを選択することを特徴とする。
このように、一つの通信端末装置からの第一周波数信号を複数のアンテナを介して受信し、受信した第一周波数信号に基づいて、第一周波数信号の遅延量、並びに、第二周波数信号の遅延量を推定することができる。これにより、推定する遅延量の信頼性を向上させることができる。
(12)本発明に係る通信制御装置の別の一態様において、複数のアンテナと、前記第一周波数信号受信部、前記第一周波数遅延推定部、前記第一周波数干渉量推定部、及び、前記第二周波数干渉量推定部を含む複数の干渉量推定部と、をさらに備え、前記複数の干渉量推定部に含まれる前記第一周波数信号受信部は、それぞれ異なるアンテナを介して、前記他の通信装置から第一周波数信号を受信し、前記変調パラメータ選択部は、複数の干渉量推定部それぞれに含まれる第二周波数干渉量推定部が推定した複数の干渉量のうち、最大の干渉量に基づいて変調パラメータを選択することを特徴とする。
このように、一つの通信端末装置からの第一周波数信号を複数のアンテナを介して受信し、受信した第一周波数信号に基づいて、第一周波数信号の遅延量、並びに、第一周波数信号の干渉量、第二周波数信号の干渉量を推定することができる。これにより、推定する遅延量と干渉量の信頼性を向上させることができる。
(13)本発明に係る通信制御装置の一態様において、前記第一周波数信号受信部、前記第一周波数遅延推定部、及び、前記第二周波数遅延推定部を含む複数の遅延量推定部を、さらに備え、前記複数の干渉量推定部に含まれる前記第一周波数信号受信部はそれぞれ、異なる他の通信装置から第一周波数信号を受信し、前記ガードインターバル選択部は、複数の遅延量推定部それぞれに含まれる第二周波数遅延推定部が推定した複数の許容遅延量のうち、最大の許容遅延量に基づいてガードインターバルの長さを選択し、前記第二周波数信号送信部は、前記第二周波数信号を前記複数の他の通信装置それぞれへ送信することを特徴とする。
このように、複数の通信端末装置へマルチキャスト通信を行う場合に、複数の通信端末装置の中で、伝搬路状況の悪い通信端末装置に対応するガードインターバルの長さを選択することができる。
(14)本発明に係る通信制御装置の一態様において、前記第一周波数信号受信部、前記第一周波数遅延推定部、前記第一周波数干渉量推定部、及び、前記第二周波数干渉量推定部を含む複数の干渉量推定部と、をさらに備え、前記複数の干渉量推定部に含まれる前記第一周波数信号受信部はそれぞれ、異なる他の通信装置から第一周波数信号を受信し、
前記変調パラメータ選択部は、複数の干渉量推定部それぞれに含まれる第二周波数干渉量推定部が推定した複数の干渉量のうち、最大の干渉量に基づいて変調パラメータを選択し、前記第二周波数信号送信部は、前記第二周波数信号を前記複数の他の通信装置それぞれへ送信することを特徴とする。
このように、複数の通信端末装置へマルチキャスト通信を行う場合に、複数の通信端末装置の中で、伝搬路特性の悪い通信端末装置に対応する変調パラメータを選択することができる。
(15)また、本発明に係る通信方法の一態様は、第一の周波数と前記第一の周波数とは異なる第二の周波数とを用いて、通信装置が他の通信装置と通信を行う通信方法であって、前記他の通信装置から前記第一の周波数を用いて第一周波数信号を受信し、受信した第一周波数信号を用いて、前記第一周波数信号の許容遅延量を推定し、推定した第一周波数信号の許容遅延量、第一の周波数、及び、第二の周波数に基づいて、前記第二の周波数を用いて送信する第二周波数信号の許容遅延量を推定し、推定した許容遅延量に基づいて、第二周波数信号を生成し、生成した第二周波数信号を前記他の通信装置へ送信することを特徴とする。
このように、前記通信方法の一態様によれば、第一周波数信号の遅延量から第二周波数信号の遅延量を推定することができる。これにより、第二周波数信号の遅延量に基づいて、ガードインターバルの長さを選択することが可能となる。通信端末装置から送信される第一周波数信号を用いるため、通信制御装置と通信端末装置の情報の送受信量を抑制することが可能となる。また、通信端末装置の移動速度が速い場合に、適切なガードインターバル長を選択することが可能となる。
(16)さらに、本発明に係る通信方法の別の一態様は、第一の周波数と前記第一の周波数とは異なる第二の周波数とを用いて通信装置が他の通信装置と通信を行う通信方法であって、前記第二の通信装置から前記第一の周波数を用いて第一周波数信号を受信し、受信した第一周波数信号を用いて、遅延プロファイルを算出し、算出した遅延プロファイルに基づいて、前記所定の長さのガードインターバルを超えて発生し得る干渉量を推定し、推定した干渉量、前記第一の周波数、及び、前記第二の周波数に基づいて、前記第二の周波数を用いて送信する第二周波数信号の干渉量を推定し、推定した第二周波数信号の干渉量に基づいて、予め設定された複数の変調パラメータから、第二周波数信号に用いる変調パラメータを選択し、選択した変調パラメータで変調した信号へ、前記所定の長さのガードインターバルを付加した第二周波数信号を前記第二の通信装置へ送信することを特徴とする。
このように、前記通信方法の別の一態様によれば、第一周波数信号の干渉量から第二周波数信号の干渉量を推定することができる。これにより、ガードインターバル長が固定されている場合に、第二周波数信号の干渉量に基づいて、変調パラメータを選択することが可能となる。通信端末装置から送信される第一周波数信号を用いるため、通信制御装置と通信端末装置の情報の送受信量を抑制することが可能となる。また、通信端末装置の移動速度が速い場合に、適切なガードインターバル長を選択することが可能となる。
(17)また、本発明に係る無線通信システムの一態様は、第一の周波数と、前記第一の周波数とは異なる第二の周波数とを用いて、第一の通信装置と第二の通信装置とが通信を行う無線通信システムであって、前記第一の通信装置は、前記第二の通信装置から前記第一の周波数を用いて第一周波数信号を受信する第一周波数信号受信部と、受信した第一周波数信号を用いて、前記第一周波数信号の許容遅延量を推定する第一周波数遅延推定部と、推定した第一周波数信号の許容遅延量、前記第一の周波数、及び、前記第二の周波数に基づいて、前記第二の周波数を用いて送信する第二周波数信号の許容遅延量を推定する第二周波数遅延推定部と、推定した第二周波数信号の許容遅延量に基づいて、予め決められた複数のガードインターバルの長さから、第二周波数信号に用いるガードインターバルの長さを選択するガードインターバル選択部と、選択した長さのガードインターバルを付加した第二周波数信号を前記第二の通信装置へ送信する第二周波数信号送信部と、を備え、前記第二の通信装置は、前記第一周波数信号を前記第一の通信装置へ送信する第一周波数信号送信部と、前記第二周波数信号を前記第一の通信装置から受信する第二周波数信号受信部と、を備えることを特徴とする。
このように、前記無線通信システムの一態様によれば、第一周波数信号の遅延量から第二周波数信号の遅延量を推定することができる。これにより、第二周波数信号の遅延量に基づいて、ガードインターバルの長さを選択することが可能となる。通信端末装置から送信される第一周波数信号を用いるため、通信制御装置と通信端末装置の情報の送受信量を抑制することが可能となる。また、通信端末装置の移動速度が速い場合に、適切なガードインターバル長を選択することが可能となる。
(18)さらに、本発明に係る無線通信システムの別の一態様は、第一の周波数と前記第一の周波数とは異なる第二の周波数とを用いて、第一の通信装置と第二の通信装置とが通信を行う無線通信システムであって、前記第一の通信装置は、前記第二の通信装置から前記第一の周波数を用いて第一周波数信号を受信する第一周波数信号受信部と、受信した第一周波数信号を用いて、遅延プロファイルを算出する第一周波数遅延推定部と、算出した遅延プロファイルに基づいて、前記所定の長さのガードインターバルを超えて発生し得る干渉量を推定する第一周波数干渉量推定部と、推定した干渉量、前記第一の周波数、及び、前記第二の周波数に基づいて、前記第二の周波数を用いて送信する第二周波数信号の干渉量を推定する第二周波数干渉量推定部と、推定した第二周波数信号の干渉量に基づいて、予め設定された複数の変調パラメータから、第二周波数信号に用いる変調パラメータを選択する変調パラメータ選択部と、選択した変調パラメータで変調した信号へ、前記所定の長さのガードインターバルを付加した第二周波数信号を前記第二の通信装置へ送信する第二周波数信号送信部と、を備え、前記第二の通信装置は、前記第一周波数信号を前記第一の通信装置へ送信する第一周波数信号送信部と、前記第二周波数信号を前記第一の通信装置から受信する第二周波数信号受信部と、を備えることを特徴とする。
このように、前記無線通信システムの一態様によれば、第一周波数信号の遅延量から第二周波数信号の遅延量を推定することができる。これにより、第二周波数信号の遅延量に基づいて、ガードインターバルの長さを選択することが可能となる。通信端末装置から送信される第一周波数信号を用いるため、通信制御装置と通信端末装置の情報の送受信量を抑制することが可能となる。また、通信端末装置の移動速度が速い場合に、適切なガードインターバル長を選択することが可能となる。
(19)また、本発明に係る無線通信方法の一態様は、第一の周波数と前記第一の周波数とは異なる第二の周波数とを用いて、第一の通信装置と第二の通信装置とが通信を行う無線通信方法であって、前記第一の通信装置は、前記第二の通信装置から前記第一の周波数を用いて第一周波数信号を受信し、受信した第一周波数信号を用いて、第一周波数信号の許容遅延量を推定し、推定した第一周波数信号の許容遅延量、前記第一の周波数、及び、前記第二の周波数に基づいて、前記第二の周波数を用いて送信する第二周波数信号の許容遅延量を推定し、推定した第二周波数信号の許容遅延量に基づいて、予め決められた複数のガードインターバルの長さから、第二周波数信号に用いるガードインターバルの長さを選択し、選択した長さのガードインターバルを付加した第二周波数信号を前記第二の通信装置へ送信し、前記第二の通信装置は、前記第一周波数信号を前記第一の通信装置へ送信し、前記第二周波数信号を前記第二の通信装置から受信することを特徴とする。
このように、前記無線通信方法の一態様によれば、第一周波数信号の干渉量から第二周波数信号の干渉量を推定することができる。これにより、ガードインターバル長が固定されている場合に、第二周波数信号の干渉量に基づいて、変調パラメータを選択することが可能となる。通信端末装置から送信される第一周波数信号を用いるため、通信制御装置と通信端末装置の情報の送受信量を抑制することが可能となる。また、通信端末装置の移動速度が速い場合に、適切なガードインターバル長を選択することが可能となる。
(20)また、本発明に係る無線通信方法の別の一態様は、第一の周波数と前記第一の周波数とは異なる第二の周波数とを用いて、第一の通信装置と第二の通信装置とが通信を行う無線通信方法であって、前記第一の通信装置は、前記第二の通信装置から前記第一の周波数を用いて第一周波数信号を受信し、受信した第一周波数信号を用いて、遅延プロファイルを算出する第一周波数遅延推定部と、算出した遅延プロファイルに基づいて、前記所定の長さのガードインターバルを超えて発生し得る干渉量を推定し、推定した干渉量、前記第一の周波数、及び、前記第二の周波数に基づいて、前記第二の周波数を用いて送信する第二周波数信号の干渉量を推定し、推定した第二周波数信号の干渉量に基づいて、予め設定された複数の変調パラメータから、第二周波数信号に用いる変調パラメータを選択し、選択した変調パラメータで変調した信号へ、前記所定の長さのガードインターバルを付加した第二周波数信号を前記第二の通信装置へ送信し、前記第二の通信装置は、前記第一周波数信号を前記第一の通信装置へ送信し、前記第二周波数信号を前記第一の通信装置から受信することを特徴とする。
このように、前記無線通信方法の別の一態様によれば、第一周波数信号の干渉量から第二周波数信号の干渉量を推定することができる。これにより、ガードインターバル長が固定されている場合に、第二周波数信号の干渉量に基づいて、変調パラメータを選択することが可能となる。通信端末装置から送信される第一周波数信号を用いるため、通信制御装置と通信端末装置の情報の送受信量を抑制することが可能となる。また、通信端末装置の移動速度が速い場合に、適切なガードインターバル長を選択することが可能となる。
本発明によれば、通信装置は、第一の周波数を用いて通信相手の通信装置から送信された第一周波数信号に基づいて、第一の周波数とは異なる第二の周波数を用いて通信相手の通信装置へ送信する第二周波数信号の伝搬特性を推定することができる。
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。各図面において同一の構成または機能を有する構成要素および相当部分には、同一の符号を付し、その説明は省略する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムの一例を示す図である。図1に示す無線通信システムは、通信制御装置(第一の通信装置)100と通信端末装置(第二の通信装置)200とから構成される。また、図1では、通信端末装置200を一つ示しているが、通信端末装置200は、複数存在し、通信制御装置100は、複数の通信端末装置200と信号を送受信することができるものであり、以下の各実施形態でも同様である。
また、以下の説明において、本明細書では、通信制御装置として基地局を、通信端末装置として端末(あるいは移動局、例えば、携帯電話、無線機、携帯端末等を含む)を想定する態様を説明するが、これらに限られるものではない。また、本明細書では、通信端末装置が通信制御装置へ送信する信号は、第一の周波数を用いて送信され、第一周波数信号と称す。また、通信制御装置が通信端末装置へ送信する信号は、前記第一の周波数とは異なる第二の周波数を用いて送信され、第二周波数信号と称す。
本発明は、第一の通信装置と第二の通信装置とが異なる周波数を利用し、一方の伝搬特性から他方の伝搬特性を推定する場合に適用できるものである。以下で説明する各実施形態では、説明を容易にするために、第一の通信装置と第二の通信装置から構成される無線通信システムを一例とし、第一の通信装置が、制御機能を備える通信制御装置であり、第二の通信装置が通信端末装置である場合を説明する。しかしながら、複数の通信装置間で通信を実施する場合に、いずれか一方の通信装置が制御機能を有し、他方の通信装置(他の通信装置、通信相手の通信装置)へ、一方の通信装置が備える制御機能に基づいて信号を送信する場合に本発明を適用できるものであり、通信装置の名称に限定されることはない。例えば、通信端末装置側でガードインターバルを推定する場合、基地局と端末との区別がない場合、端末どうしでの一対一の対等な通信にも適用できる。
通信制御装置100は、第一周波数信号受信部110、第一周波数遅延推定部120、第二周波数遅延推定部130、換算データ記憶部140、ガードインターバル選択部150、及び、第二周波数信号送信部160を備える。通信端末装置200は、第一周波数信号を通信制御装置へ送信する第一周波数信号送信部210、及び、第二周波数信号を通信制御装置から受信する第二周波数信号受信部220を備える。
第一周波数信号受信部110は、通信端末装置200から第一周波数信号を受信する。
第一周波数遅延推定部120は、第一周波数信号受信部110が受信した第一周波数信号を用いて、第一周波数信号の遅延量を推定する。本実施形態では、第一周波数遅延推定部120は、受信した第一周波数信号から遅延プロファイルを算出(計算)し、算出した遅延プロファイルに基づいて第一周波数信号の許容遅延量(第一周波数信号において許容される遅延量)を推定する。
第二周波数遅延推定部130は、第一周波数遅延推定部120が推定した第一周波数信号の許容遅延量、第一の周波数、及び、第二の周波数に基づいて、第二周波数信号の許容遅延量(第二周波数信号において許容される遅延量)を推定する。第二周波数遅延推定部130は、換算データを用いて、第一周波数信号の許容遅延量から第二周波数信号の許容最大遅延量を推定することもある。
換算データ記憶部140は、第一周波数遅延推定部120が推定した第一周波数信号の遅延量と、第二周波数遅延推定部130が推定した第二周波数信号の遅延量との差分を推定する換算データを記憶する記憶領域である。換算データは、通信制御装置100の設置環境等に基づいて、算出したデータや、実際に測定した遅延量に基づいて算出したデータ、経験則に基づいて算出したデータ等が用いられ、予め換算データ記憶部140へ保存される。なお、換算データ記憶部140は、通信制御装置100によっては、備えていない場合もあり得る。この場合、第二周波数遅延推定部130は、換算データを用いることなく、第一周波数信号の遅延量等に基づいて第二周波数信号の遅延量を推定する。
ガードインターバル選択部150は、第二周波数遅延推定部130が推定した第二周波数信号の遅延量に基づいて、予め決められた複数のガードインターバルの長さから、第二周波数信号に用いるガードインターバルの長さを選択する。例えば、ガードインターバル選択部150は、予め、複数の第二周波数信号の遅延量(所定の遅延量の範囲毎)に応じて、適切となるガードインターバルの長さを保持し、第二周波数信号の遅延量に基づいて、ガードインターバルの長さを選択する。
第二周波数信号送信部160は、ガードインターバル選択部150が選択した長さのガードインターバルを付加した第二周波数信号を通信端末装置200へ送信する。
以下の説明では、無線通信システムは、直交周波数分割多重(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式を用いる場合を想定して説明する。直交周波数分割多重方式では、第二周波数回線ではスループット改善のため、すべてのOFDMシンボルで同一のガードインターバルを用意するシステムではなく、複数の長さのガードインターバル(複数のガードインターバルの長さ)を用意し、各通信端末装置が必要とするガードインターバル長に基づいてグルーピングすることによって、全体のスループットを向上させるシステムと想定して説明する。図2は、複数の通信端末装置をガードインターバル長に基づいてグルーピングした一例を示す図である。各通信端末装置(端末を、Type1とType2のガードインターバルそれぞれを適用するグループに分けている。
次いで、本実施形態の無線通信システムの動作の一例を説明する。図3は、本実施形態の通信制御装置100の動作の一例を示すフローチャートである。はじめに全体の動作について図3を用いて説明し、次に一部の個別の処理について詳細に説明する。
まず、通信端末装置200において、第一周波数信号送信部210は、第一の周波数を用いて、第一周波数信号を通信制御装置100へ伝送する。通信制御装置100において、第一周波数信号受信部110は、通信端末装置200が送信した第一周波数信号を受信する(ステップS11)。第一周波数遅延推定部120は、第一の周波数による第一周波数信号から、第一周波数信号の遅延プロファイルを算出(計算)する(ステップS12)。次に、第一周波数遅延推定部120は、算出した遅延プロファイルに基づいて、第一の周波数での第一周波数信号の許容最大遅延量を推定(計算)する(第一周波数許容遅延量推定処理)(ステップS13)。第二周波数遅延推定部140は、第一周波数遅延推定部120が推定した許容最大遅延量に基づいて第二周波数信号の許容最大遅延量を推定する(第二周波数許容遅延量推定処理)(ステップS14)。ガードインターバル選択部150は、第二周波数遅延推定部130が推定した第二周波数信号第二周波数信号の許容最大遅延量に基づいて第二周波数信号に用いるガードインターバルの長さを選択する(ステップS15)。第二周波数信号送信部160は、ガードインターバル選択部150が選択した長さのガードインターバルを付加した第二周波数信号を通信端末装置200へ送信する(ステップS16)。通信端末装置200では、第二周波数信号受信部220は、通信制御装置100から第二周波数信号を受信する。
次に、第一周波数許容遅延推定処理(ステップS13)、第二周波数許容遅延推定処理(ステップS14)について詳しく説明する。
第一周波数許容遅延推定処理(ステップS13)では、第一周波数遅延推定部120は、算出した遅延プロファイルから、必要となる所要C/(I+N)(信号対妨害及びノイズ比)を計算し、所要C/(I+N)に基づいて、許容干渉波を超える許容最大遅延量を計算する。
具体的な求め方の一例として、図4に示す累積電力より計算する方法を説明する。図4は、遅延プロファイルの算出と、許容最大遅延量の算出の一例を示す図である。図4(A)は、複数のフレームが通信制御装置に到達する様子の一例を示し、最上段は遅延しないで到達したフレームであり、順次遅延して到達した複数のフレームを示している。黒色の部分がガードインターバルに相当する。図4(B)は、図4(A)の複数のフレームから遅延プロファイルを算出する模式図を示している。図4(C)は、累積電力の推移と、限界干渉レベルとから許容最大遅延量を算出する手法の一例を示し、縦軸は累積電力であり、横軸は時間である。実線は累積電力量を示し、破線は許容最大遅延量(時間)を示す。点線は累積電力量と許容最大遅延量との交点から導かれる限界干渉レベル(電力)の値を示す。
図4(C)は、遅延時間の短い方から受信電力を加算していく累積電力がグラフとして示されており、全電力で100パーセントとなる。変復調で必要となるC/I(Carrier to Interference:搬送波対干渉雑音)が10dBと仮定すると、許容できる干渉電力は1/10である。従って、累積電力の90パーセント以上のガードインターバル長を用意すれば、ガードインターバルを越える遅延波の電力は10パーセント以下となり、許容できることになる。ここで算出した許容最大遅延量(許容量)は、第一の周波数の通信端末装置からの送信時での伝搬環境をベースとした第一周波数信号の許容最大遅延量である。第一の周波数の許容最大遅延量から、第二の周波数での基地局送信時の許容最大遅延量を算出する必要があり、第二周波数許容遅延推定処理(ステップS14)が実施されることになる。
次に、第二周波数許容遅延推定処理(ステップS14)について説明する。第一周波数信号の許容最大遅延量から第二の周波数の許容最大遅延量を推定する。ここで、基本的な概念としてのマルチパス伝搬を考える。アンテナから送信した電波が受信アンテナで受信される場合には大きく分けて4つの伝搬路が考えられる。(1)直達波、(2)反射波、(3)回折波、(4)透過波の4つである。
ここでは、第一の周波数と第二の周波数の周波数とは異なることを前提としているが、異なる周波数の搬送波において、基本的に異なるのが周波数依存の減衰特性であり、周波数に依存する関数となる。マルチパス伝搬を考える上では、周波数依存の減衰特性は問題とならない。次に、各伝搬路について検討する。直達波は、第一の周波数、第二の周波数で減衰特性以外は変化がないと見てよい。第一の周波数、第二の周波数で距離が変化しないからである。
反射波は、第一の周波数、第二の周波数でそれほど周波数が異ならない場合には、同一の建物、構造物で反射すると考えてよく、空間を飛んでいる区間の特性は直達波と同様に減衰特性以外はそれほど問題とならない。問題となるのは反射するときの特性で、壁等の素材や凸凹の荒さ等によって、反射係数は周波数が高くなると共に小さくなっていく(材質により、変化のないもの、逆のものもある)。回折波は、周波数が高くなると回折率が下がっていく。透過波については、周波数が高くなるにつれて透過しにくくなる。
これらの影響について、送受信アンテナ間の素波が分離でき、レイトレーシングの手法等を使えば、周波数が異なる場合の伝搬関数は、近似的にもとまることができるが実空間において、素波分離は容易ではなく、違う周波数の伝搬関数を求めることは困難とされている。
しかしながら、本実施形態のように複数の長さのガードインターバルを用意し、適切な長さのガードインターバルを選択する程度の振り分けとしては、伝搬関数を求める必要はなく、許容される最大の遅延時間の推定を行えばよい。そこで、第一の周波数と第二の周波数の周波数差から換算を行い、マージンをもって振り分けることで実用上問題のないガードインターバルを実現できる。具体的な換算の一案として、通信制御装置(基地局)配置時に測定を行い、換算データとしてデータ化しておくことが考えられる。換算データは、換算データ記憶部140へ書き込まれ、第二周波数遅延推定部130が用いる。換算の違いは、セルの大きさ、中心となる反射物(山やビル等)により異なってくる可能性がある。移動通信の基地局(通信制御装置の一例)は大型で、基本的には一度運用開始すると数年以上同一の環境で運用されるので、セル内のある程度の箇所で第一の周波数と第二の周波数の差異を測定し、その値を統計的に処理して用いることができる。場所によっては、第一の周波数と第二の周波数で同一でよい基地局もありうる。
この結果、まず始めに通信制御装置100から通信端末装置200へ計測用のシンボルを送信する必要がなくなる(特許文献1に開示された技術では必要であった)。図5は、ガードインターバル長選択開始から第二周波数信号のデータ送信までの信号の流れの一例を示す図である。図16の信号の流れと比べ、図5の信号の流れでは、通信制御装置100から計測用のシンボルを送信し、通信端末装置200において、伝搬路特性を測定する時間が削減されている。ガードインターバル長を選択する処理の開始(t1)から、選択した長さのガードインターバルを付加した第二周波数信号を送信するまで時間(t1からt2の期間)を、短い時間で処理できる。図16のT11からT12の期間と比べて時間が短縮していることがわかる。
このように、本実施形態によれば、第一の周波数を用いて通信相手の通信装置から送信された第一周波数信号に基づいて、第一の周波数とは異なる第二の周波数を用いて通信相手の通信装置へ送信する第二周波数信号の伝搬特性を推定することができる。特に、第一周波数信号の遅延量(伝搬特性の一例)から第二周波数信号の遅延量を推定することができる。これにより、第二周波数信号の遅延量に基づいて、ガードインターバルの長さを選択することが可能となる。通信端末装置から送信される第一周波数信号を用いるため、通信制御装置と通信端末装置の情報の送受信量を抑制することが可能となる。すなわち、第一の周波数を用いて受信した第一周波数信号から第二の周波数を用いて送信する第二周波数信号のガードインターバルを計算することで、第二の周波数回線の情報を、第一の周波数回線を用いて伝えるという処理がなくなり簡素化できる。また、通信端末装置の移動速度が速い場合に、適切なガードインターバル長を選択することが可能となる。第二の周波数の情報を、直前の第一周波数信号の伝搬路状態を用いて推定しているので、時間的に離れておらず、伝搬路変動の影響誤差を小さくすることができる。
なお、本実施形態では、許容最大遅延量(許容値)を電力比から算出する例を示したが、実際には通信端末装置のフィルタや演算処理方法によって異なる場合もあるので、遅延プロファイルから許容値を求める手段であれば、他の方法でも利用できる。また、換算のためにデータ化しておくことを示しているが、これについては、各遅延量に対しての換算が必要というわけではなく、定数を乗じたりする等の簡易な方法も可能である。図1において、換算データ記憶部160が無い場合であってもよい。
また、本実施形態では、第一周波数信号と第二周波数信号の変調パラメータが同じことを想定して説明した。変調パラメータは、変調方式と符号化率との少なくとも一方を特定するパラメータである。しかしながら、システムによっては、第一周波数信号と第二周波数信号で変調パラメータが異なる場合がある。第一周波数信号と第二周波数信号で変調パラメータが異なる場合、許容される干渉電力が第一周波数信号と第二周波数信号とで異なる。この場合、第二周波数遅延推定部130は、第一周波数信号の遅延プロファイルと第二周波数信号の変調パラメータ、通信端末装置200の特性等から決まる許容C/Nを用いて、第二周波数信号の許容遅延量からガードインターバルを計算する。この結果、第一周波数信号と第二周波数信号で変調パラメータがことなる場合でも、本実施形態を適用することができる。ガードインターバル選択部150は、第一周波数信号と第二周波数信号との変調パラメータが異なる場合に、変調パラメータの相違と、端末の特性とのいずれかを加えてガードインターバルの長さを選択することができる。
また、システムによっては、第一周波数信号と第二周波数信号で使用帯域が異なる(例えば第一の周波数の帯域が狭い)場合がある。使用帯域が異なる場合、フィルタ特性の違いがある。これは伝搬路の計算ではフィルタ等のRF(Radio Frequency)特性込みで測定されることに基づく。この場合、第二周波数遅延推定部130は、第一周波数信号の許容最大遅延量を換算する場合に、RF特性差を考慮して換算を実施する。この結果、第一周波数信号と第二周波数信号で使用帯域が異なる場合でも、本実施形態を適用することができる。第二周波数遅延推定部130は、周波数の使用帯域が異なる場合に、各無線周波数特性の相違を加えてガードインターバルの長さを選択することができる。
さらに、本実施形態では、予め用意された複数のガードインターバルの長さから一つを選択する例を説明したが、ガードインターバルの長さを決定する場合を排除するものではない。ガードインターバル選択部190は、ガードインターバルの長さを、伝搬特性(例えば遅延量)に基づいて決定する場合もガードインターバルの長さを選択することに含む。例えば、遅延量をパラメータとする計算式を用いてガードインターバル長を計算式等による算出結果に基づいて選ぶこと、所定の閾値に基づいて長さを決定すること、所定の長さの範囲内で、ガードインターバル長を算出(決定)することも可能である。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、第一周波数信号の遅延プロファイルを求め、遅延量の計算を進めてきたが、別の求め方を用いることも可能である。通信制御装置100では、第一周波数信号をより精度よく復調するために等化器を有している場合がある。図6に等化器の一例を示す。図6は、線形等化器の例を示している。線形等化器は、受信した信号を遅延素子(D)で遅延させ、各々重み付け(W)をかけて加算することによって、遅延波の成分を等化する。重み付けは制御回路190で制御されている。つまり、伝搬路の特性は、遅延し、振幅位相が変化した信号の和とみなせるので、線形等化器では、その逆特性を再現することで影響をなくするものであり、必要な最大タップ数(遅延素子)は、最大遅延量分用意されている。
等化器は、等化する際に重み付けをかけて信号を生成し、誤りが最小になるように制御されるので、最適に制御されている等化器の重み付けは、遅延量に関係する。例えば、遅延素子の最大量が大きな等化器でも、実際の遅延波が短い場合には、遅延時間の大きい素子の重み付けはゼロに近く、この重み付けを見ることで遅延量とその大きさが推定できる。
そこで、ガードインターバル選択部150は、等化器の制御回路190から重み付けの情報を入力し、遅延量と重み付け情報とに基づいて、ガードインターバルを選択することができる。図6では、一般的な線形等化器を示したが、他の等化器方式でも、基本的には遅延波による信号歪みを解消することが目的なので、制御回路190を流用することで、受信波の遅延の推定は可能である。
この結果、通信制御装置100は、制御回路190をガードインターバル決定部150と等化器とで共用することによって計算の簡易化が実現できる。
このように、本実施形態によれば、等化器の制御回路が制御する重み付け情報と遅延量とを用いることで、ガードインターバル長を選択することができる。これにより、等化器の制御回路から出力される重み付けの情報をガードインターバル選択部が共用することができる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態では、ガードインターバル長が固定、あるいは、予め数個用意され、変調方式、符号化率が伝搬路に応じて選ばれる適応変調方式で、干渉量によって適応変調の変調方式が選ばれる場合の一態様を示す。以下の説明において、変調パラメータは、変調方式、あるいは、変調方式と符号化率とを特定するパラメータであり、変調方式と符号化率との少なくとも一方を特定する。変調パラメータは、変調方式、符号化率、あるいは、変調方式と符号化率との組み合わせのいずれかを特定する場合がある。
第1の実施形態では、ガードインターバル長を変更することによって、許容値以下の干渉量にした。本実施形態では、ガードインターバル長が固定となっているシステムを想定して説明する。
ガードインターバル長が固定されている場合、通信を可能にするには、変調パラメータや誤り訂正能力を変更することが必要になってくる。例えば16QAM R=1/2の多値変調パラメータでは、所要C/Iが10dB必要であっても、QPSK R=1/2に変調パラメータを変えると所要C/Iが6dB程度でよくなる。
図7は、変調パラメータと干渉波との関係の一例を示す図である。図7の上段は、フレーム構成を示しており、GIは、固定長となっている。図7の中段は、変調パラメータが16QAMの場合の干渉量の推移を示しており、下段は、変調パラメータがQPSKの場合の干渉量の推移を示している。いずれのグラフも縦軸は干渉波の量(干渉量)であり、横軸は時間である。図7に示すように、変調パラメータにより干渉量は異なることがわかる。従って、固定長のGIを超える干渉波により、変調パラメータを選択することができる。
このような適応変調システムに本発明の一態様を適用する。図8は、第3の実施形態に係る無線通信システムの一例を示す図である。図8に示す通信制御装置300は、第一周波数信号受信部310、第一周波数遅延推定部320、第一周波数干渉量推定部330、第二周波数干渉量推定部340、換算データ記憶部350、変調パラメータ選択部360、及び、第二周波数信号送信部370を備える。また、通信端末装置200は、図1と同様であるため説明を省略する。
第一周波数信号受信部310は、通信端末装置200から第一周波数信号を受信する。
第一周波数遅延推定部320は、受信した第一周波数信号を用いて、第一周波数信号の遅延プロファイルを算出する。
第一周波数干渉量推定部330は、第一周波数遅延推定部320が算出した遅延プロファイルに基づいて、固定となっている長さ(所定の長さ)のガードインターバルを超えて発生し得る干渉量を推定する。
第二周波数干渉量推定部340は、第一周波数干渉量推定部330が推定した干渉量、第一の周波数、及び、第二の周波数に基づいて第二周波数信号の干渉量を推定する。図1の第二周波数遅延推定部130と同様に、第二周波数干渉量推定部360は、換算データを用いて、第一周波数信号の干渉量から第二周波数信号の干渉量を推定することもある。
換算データ記憶部350は、第一周波数干渉量推定部330が推定した第一周波数信号の干渉量と、第二周波数干渉量推定部340が推定した第二周波数信号の干渉量との差分を推定する換算データを記憶する記憶領域である。換算データは、通信制御装置300の設置環境等に基づいて、算出したデータや、実際に測定した干渉量に基づいて算出したデータ、経験則に基づいて算出したデータ等が用いられ、予め換算データ記憶部350へ保存される。なお、換算データ記憶部350は、通信制御装置300によっては、備えていない場合もあり得る。この場合、第二周波数干渉量推定部340は、換算データを用いることなく、第一周波数信号の干渉量等に基づいて第二周波数信号の干渉量を推定する。
変調パラメータ選択部360は、第二周波数干渉量推定部340が推定した第二周波数信号の干渉量に基づいて、予め設定された複数の変調パラメータから、第二周波数信号に用いる変調パラメータを選択する。例えば、変調パラメータ選択部360は、予め、複数の第二周波数信号の干渉量(所定の干渉量の範囲毎)に応じて適切となる変調パラメータを保持し、第二周波数信号の干渉量に基づいて、変調パラメータを選択する。
第二周波数信号送信部370は、変調パラメータ選択部360が選択した変調パラメータで信号を変調し、変調した信号へ固定された長さのガードインターバルを付加した第二周波数信号を通信端末装置200へ送信する。
次いで、本実施形態の無線通信システムの動作の一例を説明する。図9は、本実施形態の通信制御装置300の動作の一例を示すフローチャートである。
まず、通信端末装置200において、第一周波数信号送信部210は、第一の周波数を用いて、第一周波数信号を通信制御装置300へ伝送する。通信制御装置300において、第一周波数信号受信部310は、通信端末装置200が送信した第一周波数信号を受信する(ステップS21)。第一周波数遅延推定部320は、第一の周波数による第一周波数信号から、第一周波数信号の遅延プロファイルを算出(計算)する(ステップS22)。次に、第一周波数干渉量推定部330は、算出した遅延プロファイルに基づいて、第一周波数信号のガードインターバル長における遅延量からガードインターバル長を超える干渉量を推定(計算)する(ステップS23)。第二周波数干渉量推定部340は、第一周波数干渉量推定部330が推定した干渉量に基づいて第二周波数信号の干渉量を推定する(ステップS24)。変調パラメータ選択部360は、第二周波数干渉量推定部340が推定した第二周波数信号の干渉量に基づいて第二周波数信号に用いる変調パラメータを選択する(ステップS25)。第二周波数信号送信部370は、変調パラメータ選択部360が選択した変調パラメータで変調した信号へ、固定された長さのガードインターバルを付加した第二周波数信号を通信端末装置200へ送信する(ステップS26)。
このように、本実施形態によれば、第一周波数信号の干渉量(伝搬特性の一例)から第二周波数信号の干渉量を推定することができる。これにより、第二周波数信号の干渉量に基づいて、ガードインターバル長に適応する変調パラメータを、選択することが可能となる。通信端末装置から送信される第一周波数信号を用いるため、通信制御装置と通信端末装置の情報の送受信量を抑制することが可能となる。また、通信端末装置の移動速度が速い場合に、適切なガードインターバル長を選択することが可能となる。
なお、本実施形態では、ガードインターバルの長さは固定の場合を説明したが、ガードインターバルの長さを数種類用意し、ガードインターバルの長さ各々に対して数種類の変調パラメータから適切な変調パラメータを選ぶことができる場合、本実施形態を適用することができる。例えば、通信制御装置300は、さらに、長さが異なる複数のガードインターバルを保持し、前記推定した第二周波数信号の干渉量に基づいて、前記複数のガードインターバルから、第二周波数信号に用いるガードインターバルの長さを選択するガードインターバル選択部を備え、変調パラメータ選択部360は、推定した第二周波数信号の干渉量に加え、選択したガードインターバルに基づいて、複数の変調パラメータから、第二周波数信号に用いる変調パラメータを選択することにより実現することができる。
また、本実施形態でも、第2の実施形態で説明した等化器を備える場合は、変調パラメータ選択部が制御回路から重み付け情報を取得することによって、干渉量と重み付け情報とを用いて、変調パラメータを選択することができる。
(第4の実施形態)
第4の実施形態では、通信制御装置が複数のアンテナを有し、1つの通信端末装置について複数の伝搬路の測定する場合を説明する。
上記各実施形態では、第一の周波数の伝搬路特性(遅延量、干渉量等)から第二周波数の伝搬路特性を推定していた。この場合、第一周波数信号と第二周波数信号とに周波数による違いはあるものの、物理的なパス経路は、きわめて近いものとなる。例えば、通信端末装置として、携帯電話等の移動体を考えたとき、移動に伴い伝搬路は変わっている。しかし、物理的な建物や遮蔽物という点では、通信端末装置(端末)と通信制御装置(基地局)間の位置関係はある程度の時間(数秒から数10秒:移動速度による)は、ほぼ同一であり、遅延を引き起こす建造物についてもほぼ同一である。その結果、最大遅延量についても、ある程度の時間、あるいは、ある程度の移動速度範囲内で相関が高いと考えられる。
本実施形態では、同一の位置関係ながら別の伝搬路(パス路)となる別の(複数の)アンテナの受信特性(第一周波数信号)を利用する一態様を説明する。
本実施形態では、最大遅延量が頻繁に変わることがない環境で使う場合、ある程度の時間、推定した遅延量(遅延パラメータ)を使うことによって計算、推定処理等の頻度を下げることができる。しかしながら、一つの伝搬路(1パス)だけでは、偶然的に長い遅延波どおしが位相関係で打ち消されてしまう可能性を回避することが望ましい。図10は、通信制御装置400と通信端末装置200との信号の伝搬状況と、複数の伝搬路から算出した遅延量の一例(横軸は時間、縦軸は遅延量)とを示す図である。複数の伝搬路から遅延量を推定することにより、遅延量の推定をより精度を向上させることを実現する。
本実施形態では、通信制御装置(基地局)で観測できる伝搬路(パス)全部について処理(遅延量を推定)することによって、より安全な選択ができる一態様を説明する。
図11は、第4の実施の形態に係る無線通信システムの一例を示す図である。図11に示す通信制御装置400は、複数の遅延量推定部410(410a、410b、・・・410n)、換算データ記憶部420、ガードインターバル選択部430、及び、第二周波数信号送信部440を備える。また、複数の遅延量推定部410は、第一周波数信号受信部411(411a、411b、・・・411n)、第一周波数遅延推定部412(412a、412b、・・・412n)、第二周波数遅延推定部413(413a、413b、・・・413n)を備える。通信端末装置200は、図1と同様である。なお、nは、アンテナの数と同じ数値である。図11では、同じ構成要素が複数存在し、それぞれを区別する場合に、符号に接尾辞を付加して、複数の構成要素それぞれを区別する。例えば、図11に示したように、遅延量推定部410は、複数の遅延量推定部のいずれか一つまたは複数を示し、遅延量推定部410a、あるいは、遅延量推定部410bとした場合には、複数の遅延量推定部のそれぞれを区別して示す。
複数の遅延量推定部410それぞれは、アンテナ毎に第二周波数信号の許容最大遅延量を推定する。
ガードインターバル選択部430は、複数の第二周波数許容最大遅延量を複数の第二周波数遅延推定部413から入力し、第二周波数遅延推定部413毎に推定した複数の第二周波数信号の許容遅延量のうち最大となる遅延量に基づいて、ガードインターバル長を選択する。その他の構成要素は図1の同じ名称の構成要素と同様である。また、換算データ記憶部420も図1と同様である。第二周波数遅延推定部413は、換算データ記憶部420に記憶した換算データを用いることができることも第1の実施形態と同様である。
移動体通信システムを考えた場合、基地局と端末の距離に対して、基地局が有するアンテナ間の距離は短く、物理的な位置関係は同一と考えることができるので、複数のパス路から最大遅延量を予測することで、1パスだけで判断したものより、推定した遅延量の信頼性が向上することになり、長い時間、同一のガードインターバル長の設定で通信できるようになる。
このように、本実施形態によれば、推定する遅延量の値の精度、信頼性を向上させることができる。また、ガードインターバル長を選択する回数を抑制することができる。通信制御装置(基地局)では、通信端末装置(端末)の許容遅延量によって、数種類のガードインターバル長のグループに各端末を振り分け、全端末からの情報に基づいて、スケジューリングを行う。この場合に、ある程度の時間(期間)に渡って、使える遅延時間(遅延量)を知ることで、頻繁なグループ変更を簡易化でき、スケジューリングを容易にすることができる。
なお、図11では、アンテナの数、遅延量推定部410を備える場合を説明したが、一つの遅延量推定部410が複数のアンテナから受信した第一周波数信号を処理することが可能な場合もあり得る。このような場合は、遅延量推定部410の数は、アンテナの数より少なくなる。
また、本実施形態では、第1の実施形態で説明したガードインターバルの長さを選択する場合について説明した。第3の実施形態で説明したガードインターバルの長さが固定され、変調パラメータを選択する場合についても、本実施形態が適用できる。複数の遅延量推定部410に替えて、複数の干渉量推定部を備え、前記複数の干渉量推定部それぞれは、第一周波数信号受信部、第一周波数遅延推定部、第一周波数干渉量推定部、及び、第二周波数干渉量推定部を備え、ガードインターバル選択部に替えて、変調パラメータ選択部を備える構成になる。
(第5の実施形態)
第5の実施形態では、通信制御装置が複数の通信端末装置へ同じ第二周波数信号を送信する場合について説明する。
上記各実施形態では、通信制御装置(基地局)が一つの通信端末装置(端末)との通信において、ガードインターバル長あるいは変調パラメータを選択することついて説明した。その理由として、基本的には通信は通信制御装置と通信端末装置との1対1の通信であり、通信制御装置が配下の通信端末装置に対して、個別に設定を行い通信しているからである。一方、近年、マルチキャスト通信と呼ばれる1対多、つまり通信制御装置から複数の通信端末装置に対して同一の情報を流すことが行われるシステムがある。
図12にマルチキャスト通信の一例を示す。図12では、5つの通信端末装置200a〜200eが、マルチキャスト通信を提供するサービスエリア(サービス提供範囲)590内に存在する例を示している。マルチキャスト通信に用いるガードインターバルは、サービスエリア590が予め設定され、サービスエリア590内のほとんどの通信端末装置200a〜200eが許容できる最大遅延量をベースにガードインターバルを設定していた。
本実施形態では、通信制御装置は、各通信端末装置から受信する第一周波数信号の最大遅延量から、対象となる通信端末装置がすべてカバーできる第二周波数信号の遅延量を推定し、推定した第二周波数信号の遅延量をベースに、マルチキャスト通信に用いるガードインターバルを設定(ガードインターバルの長さを選択)する一態様について説明する。
図13は、第5の実施の形態に係る無線通信システムの一例を示す図である。図13に示す通信制御装置500は、複数の遅延量推定部510(510a、510b、・・・510n)、換算データ記憶部520、ガードインターバル選択部530、及び、マルチキャスト信号送信部(第二周波数信号送信部)540を備える。また、複数の遅延量推定部510は、第一周波数信号受信部511(511a、511b、・・・511n)、第一周波数遅延推定部512(512a、512b、・・・512n)、第二周波数遅延推定部513(513a、513b、・・・513n)を備える。なお、nは、マルチキャスト通信が可能な通信端末装置の数と同じ数値である。通信端末装置200は、図1と同様である。図13でも、図11と同様に、同じ構成要素が複数存在し、それぞれを区別する場合に、符号に接尾辞を付加して、複数の構成要素それぞれを区別する。
複数の遅延量推定部510それぞれは、通信端末装置毎に第二周波数の許容最大遅延量を推定する。
ガードインターバル選択部530は、複数の第二周波数許容最大遅延量を複数の第二周波数遅延推定部513から入力し、第二周波数遅延推定部513毎に推定した複数の第二周波数信号の許容最大遅延量のうち最大となる遅延量に基づいて、ガードインターバル長を選択する。
マルチキャスト信号送信部540は、複数の通信端末装置それぞれへ、選択した長さのガードインターバルを付加したマルチキャスト信号を送信する。マルチキャスト信号は、同じ第二周波数信号が複数の通信端末装置それぞれへ送信されることを意味するものであり、第二周波数信号の一例である。従って、前記各実施形態で説明した第二周波数信号送信部がマルチキャスト信号を送信する機能を備えていてもよい。
その他の構成要素は図1の同じ名称の構成要素と同様である。また、換算データ記憶部520も図1と同様であり、第二周波数遅延推定部513は、換算データ記憶部520に記憶した換算データを用いることができることも第1の実施形態と同様である。
図12において、各第二周波数遅延量推定部513が推定した第二周波数信号の許容最大遅延量をd1、d2、d3、d4、d5とすると、ガードインターバル選択部530は、各通信端末装置200a〜200eに許容される最大遅延量d1、d2、d3、d4、d5から、最大のものをD(D=max(d1、d2、d3、d4、d5))と定義し、Dに合うガードインターバル長を通信端末装置200a〜eにマルチキャストするときの最大遅延量として選択する。マルチキャスト信号送信部540は、選択した最大遅延量にあわせたガードインターバル長でマルチキャストする。
このように、本実施形態によれば、マルチキャスト通信の場合であっても、最適なガードインターバル長を選択できるようになり、スループットの改善が期待できる。
なお、本実施形態も、第4の実施形態と同様に、第3の実施形態で説明したガードインターバルの長さが固定され、変調パラメータを選択する場合についても適用することができる。
以上のように、この発明に係る好適な実施形態によれば、伝搬路特性の悪いサブキャリアについて最適なガードインターバルを選択することができる。これにより、伝搬路特性を改善できるので、全体のスループットをあげることが可能になる。
なお、上記各実施形態では、周波数直交変調方式であるOFDM方式に基づいて説明したが、直交性を保つためにガードインターバルを挿入する通信方式であれば、すべてにおいて一般性を失わない。本発明は、ガードインターバルを付加する通信方式であれば、他の通信方式でも同様に適応することができる。
また、上記各実施形態では、実際の送信時には、あらかじめ設定する最適値が少し前の時間の伝搬路特性を基準としているため、移動通信システムのような高速で移動する通信機においては、伝搬路が変化し、最適値ではなくなっているという点に鑑みて、第一周波数信号から第二周波数信号の遅延量を判断する態様を説明した。一方で、低速で移動、あるいは静止している場合には、やはり端末側が受信した第二周波数信号のデータの方が正確な場合も生じうる。従って、通信端末装置(移動機)の移動等による伝搬路の変動がほとんどない場合には、第二周波数信号を用い(従来方式と同様)、高速で変動している場合には、第一周波数信号を用いる(上記各実施形態)ことも可能である。
例えば、通信制御装置において、通信端末装置の移動速度を判断する構成要素(例えば、端末移動速度判断部)を追加し、判断結果に基づいて、第一周波数信号を用いるか、第二周波数信号を用いるかを選択して、ガードインターバルを選択する。このように、ガードインターバルを選択する基準として、第一周波数信号を用いる場合と、第二周波数信号を用いる場合を使い分けることにより、送受信間での情報のやり取りが増えることを考慮しても、より適切なガードインターバルを選択することが可能になり得る。また、第一周波数信号と第二周波数信号とを状況に応じて(通信端末装置の移動速度に応じて)選択する方式は、上記第3の実施形態で説明した、変調パラメータを選択する態様においても適用することが可能である。
本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムの一例を示す図である。 複数の通信端末装置をガードインターバル長に基づいてグルーピングした一例を示す図である。 本実施形態の通信制御装置の動作の一例を示すフローチャートである。 遅延プロファイルの算出と、許容最大遅延量の算出の一例を示す図である。 ガードインターバル長選択開始から第二周波数信号のデータ送信までの信号の流れの一例を示す図である。 線形等化器の一例を示す図である。 変調パラメータと干渉波との関係の一例を示す図である。 第3の実施の形態に係る無線通信システムの一例を示す図である。 本実施形態の通信制御装置の動作の一例を示すフローチャートである。 通信制御装置と通信端末装置との信号の伝搬状況と、複数の伝搬路から算出した遅延量の一例とを示す図である。 第4の実施の形態に係る無線通信システムの一例を示す図である。 マルチキャスト通信の一例を示す図である。 第5の実施の形態に係る無線通信システムの一例を示す図である。 遅延波とガードインターバル(GI)との関係の一例を示す図である。 特許文献1に開示されたOFDM通信装置の構成を示したブロック図の一例である。 従来のOFDM通信装置の信号の流れの一例を示す図である。
符号の説明
100、300、400、500 通信制御装置(第一の通信装置)
110、310、411a、511a 第一周波数信号受信部
120、320、412a、512a 第一周波数遅延推定部
130、413a、513a 第二周波数遅延推定部
140、350、420、520 換算データ記憶部
150、430、530 ガードインターバル選択部
160、370、440 第二周波数信号送信部
200、200a〜200e 通信端末装置(第二の通信装置)
210 第一周波数信号送信部
220 第二周波数信号受信部
330 第一周波数干渉量推定部
340 第二周波数干渉量推定部
360 変調パラメータ選択部
410、510 遅延量推定部
540 マルチキャスト信号送信部
590 サービスエリア

Claims (17)

  1. 第一の周波数と前記第一の周波数とは異なる第二の周波数とを用いて、他の通信装置と通信を行う通信装置であって、
    前記他の通信装置から前記第一の周波数を用いて第一周波数信号を受信する第一周波数信号受信部と、
    前記受信した第一周波数信号を用いて、前記第一の周波数の遅延プロファイルを算出する第一周波数遅延推定部と、
    前記算出した第一の周波数の遅延プロファイルに基づいて、所定の長さのガードインターバルを超えて発生し得る干渉量を推定する第一周波数干渉量推定部と、
    前記推定した干渉量から前記第一周波数信号の許容遅延量を推定する第一周波数遅延推定部と、
    予め測定しデータ化した換算データに基づいて、前記推定した第一周波数信号の許容遅延量から、前記第二の周波数を用いて送信する第二周波数信号の許容遅延量を推定する第二周波数遅延推定部と、
    前記推定した第二周波数信号の許容遅延量に基づいて、前記第二周波数信号に付加するガードインターバルの長さを決定するガードインターバル決定部と、
    前記決定された長さのガードインターバルを付加した第二周波数信号を生成し、生成した第二周波数信号を前記他の通信装置へ送信する第二周波数信号送信部と、を備えることを特徴とする通信装置。
  2. 前記ガードインターバル決定部は、前記第二周波数信号の許容遅延量に基づいて、予め決められた複数のガードインターバルの長さから、第二周波数信号に用いるガードインターバルの長さを選択することを特徴とする請求項1記載の通信装置。
  3. 前記第一周波数信号の許容遅延量と前記第二周波数信号の許容遅延量との差分を推定するための換算データを記憶する換算データ記憶部を更に備え、
    前記第二周波数遅延推定部は、前記第一周波数遅延推定部が推定した第一周波数信号の許容遅延量へ前記換算データを乗算して第二周波数信号の許容遅延量を算出することを特徴とする請求項1または請求項2記載の通信装置。
  4. 前記第一周波数信号受信部は、前記第一周波数の変調パラメータで変調した信号を第一周波数信号として受信し、
    前記ガードインターバル決定部は、前記推定した第二周波数信号の許容遅延量に加え、前記第一周波数の変調パラメータとは異なる第二周波数の変調パラメータと、前記他の通信装置の備える端末の特性との少なくとも一方に基づいて、前記複数のガードインターバルの長さから、第二周波数信号に用いるガードインターバルの長さを選択し、
    前記第二周波数信号送信部は、前記第二周波数の変調パラメータを用いて変調した信号へ、前記選択した長さのガードインターバルを付加した第二周波数信号を他の通信装置へ送信することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の通信装置。
  5. 前記第二周波数遅延推定部は、第一周波数信号と第二周波数信号とのそれぞれの周波数使用帯域が有する無線周波数特性の差を示す特性差情報を取得し、取得した特性差情報に基づいて、前記第一周波数信号の許容遅延量から第二周波数信号の許容遅延量を推定することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の通信装置。
  6. 第一の周波数と前記第一の周波数とは異なる第二の周波数とを用いて、他の通信装置と通信を行う通信装置であって、
    前記他の通信装置から前記第一の周波数を用いて第一周波数信号を受信する第一周波数信号受信部と、
    前記受信した第一周波数信号を用いて、前記第一の周波数の遅延プロファイルを算出する第一周波数遅延推定部と、
    前記算出した第一の周波数の遅延プロファイルに基づいて、所定の長さのガードインターバルを超えて発生し得る干渉量を推定する第一周波数干渉量推定部と、
    予め測定しデータ化した換算データに基づいて、前記推定した第一の周波数で生じる干渉量から、前記第二の周波数で所定の長さのガードインターバルを超えて発生し得る干渉量を推定する第二周波数干渉量推定部と、
    前記推定した第二周波数で発生し得る干渉量に基づいて、予め設定された複数のガードインターバル長と変調パラメータから、第二周波数信号に用いるガードインターバル長と変調パラメータを選択する変調パラメータ選択部と、
    前記選択した変調パラメータで変調した信号へ、前記選択した長さのガードインターバルを付加した第二周波数信号を前記他の通信装置へ送信する第二周波数信号送信部と、を備えることを特徴とする通信装置。
  7. 前記変調パラメータ選択部は、前記第二周波数信号に用いるガードインターバル長が選択されているとき、前記推定した第二周波数信号の干渉量に基づいて、前記複数の変調パラメータから、第二周波数信号に用いる変調パラメータを選択することを特徴とする請求項6載の通信装置。
  8. 複数のアンテナと、
    前記第一周波数信号受信部、前記第一周波数遅延推定部、及び、前記第二周波数遅延推定部を含む複数の遅延量推定部と、をさらに備え、
    前記複数の遅延量推定部に含まれる前記第一周波数信号受信部は、それぞれ異なるアンテナを介して、前記他の通信装置から第一周波数信号を受信し、
    前記ガードインターバル決定部は、複数の遅延量推定部それぞれに含まれる第二周波数遅延推定部が推定した複数の許容遅延量のうち、最大の許容遅延量に基づいてガードインターバルの長さを決定することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の通信装置。
  9. 複数のアンテナと、
    前記第一周波数信号受信部、前記第一周波数遅延推定部、前記第一周波数干渉量推定部、及び、前記第二周波数干渉量推定部を含む複数の干渉量推定部と、をさらに備え、
    前記複数の干渉量推定部に含まれる前記第一周波数信号受信部は、それぞれ異なるアンテナを介して、前記他の通信装置から第一周波数信号を受信し、
    前記変調パラメータ選択部は、複数の干渉量推定部それぞれに含まれる第二周波数干渉量推定部が推定した複数の干渉量のうち、最大の干渉量に基づいて変調パラメータを選択することを特徴とする請求項6または請求項7記載の通信装置。
  10. 前記第一周波数信号受信部、前記第一周波数遅延推定部、及び、前記第二周波数遅延推定部を含む複数の遅延量推定部を、さらに備え、
    前記複数の干渉量推定部に含まれる前記第一周波数信号受信部はそれぞれ、異なる他の通信装置から第一周波数信号を受信し、
    前記ガードインターバル決定部は、複数の遅延量推定部それぞれに含まれる第二周波数遅延推定部が推定した複数の許容遅延量のうち、最大の許容遅延量に基づいてガードインターバルの長さを決定し、
    前記第二周波数信号送信部は、前記第二周波数信号を前記複数の他の通信装置それぞれへ送信することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の通信装置。
  11. 前記第一周波数信号受信部、前記第一周波数遅延推定部、前記第一周波数干渉量推定部、及び、前記第二周波数干渉量推定部を含む複数の干渉量推定部と、をさらに備え、
    前記複数の干渉量推定部に含まれる前記第一周波数信号受信部はそれぞれ、異なる他の通信装置から第一周波数信号を受信し、
    前記変調パラメータ選択部は、複数の干渉量推定部それぞれに含まれる第二周波数干渉量推定部が推定した複数の干渉量のうち、最大の干渉量に基づいて変調パラメータを選択し、
    前記第二周波数信号送信部は、前記第二周波数信号を前記複数の他の通信装置それぞれへ送信することを特徴とする請求項6または請求項7記載の通信装置。
  12. 第一の周波数と前記第一の周波数とは異なる第二の周波数とを用いて、通信装置が他の通信装置と通信を行う通信方法であって、
    前記他の通信装置から前記第一の周波数を用いて第一周波数信号を受信し、
    前記受信した第一周波数信号を用いて、前記第一の周波数の遅延プロファイルを算出し、
    前記算出した第一の周波数の遅延プロファイルに基づいて、所定の長さのガードインターバルを超えて発生し得る干渉量を推定し、
    前記推定した干渉量から、前記第一周波数信号の許容遅延量を推定し、
    予め測定しデータ化した換算データに基づいて、前記推定した第一周波数信号の許容遅延量から、前記第二の周波数を用いて送信する第二周波数信号の許容遅延量を推定し、
    前記推定した第二周波数信号の許容遅延量に基づいて前記第二周波数信号に付加するガードインターバルの長さを決定し、
    前記決定された長さのガードインターバルを付加した第二周波数信号を生成し、生成した第二周波数信号を前記他の通信装置へ送信することを特徴とする通信方法。
  13. 第一の周波数と前記第一の周波数とは異なる第二の周波数とを用いて通信装置が他の通信装置と通信を行う通信方法であって、
    前記第二の通信装置から前記第一の周波数を用いて第一周波数信号を受信し、
    前記受信した第一周波数信号を用いて、第一の周波数の遅延プロファイルを算出し、
    前記算出した第一の周波数の遅延プロファイルに基づいて、所定の長さのガードインターバルを超えて発生し得る干渉量を推定し、
    予め測定しデータ化した換算データに基づいて、前記推定した第一の周波数で生じる干渉量から、前記第二の周波数を用いて送信する第二周波数で所定の長さのガードインターバルを超えて発生し得る干渉量を推定し、
    前記推定した第二周波数で発生し得る干渉量に基づいて、予め設定された複数のガードインターバルの長さと変調パラメータから、前記第二周波数信号に用いるガードインターバルの長さと変調パラメータを選択し、
    前記選択した変調パラメータで変調した信号へ、前記選択した長さのガードインターバルを付加した第二周波数信号を前記第二の通信装置へ送信することを特徴とする通信方法。
  14. 第一の周波数と、前記第一の周波数とは異なる第二の周波数とを用いて、第一の通信装置と第二の通信装置とが通信を行う無線通信システムであって、
    前記第一の通信装置は、
    前記第二の通信装置から前記第一の周波数を用いて第一周波数信号を受信する第一周波数信号受信部と、
    前記受信した第一周波数信号を用いて、前記第一の周波数の遅延プロファイルを算出する第一周波数遅延推定部と、
    前記算出した第一の周波数の遅延プロファイルに基づいて、所定の長さのガードインターバルを超えて発生し得る干渉量を推定する第一周波数干渉量推定部と、
    前記推定した干渉量から前記第一周波数信号の許容遅延量を推定する第一周波数遅延推定部と、
    予め測定しデータ化した換算データに基づいて、前記推定した第一周波数信号の許容遅延量から、前記第二の周波数を用いて送信する第二周波数信号の許容遅延量を推定する第二周波数遅延推定部と、
    前記推定した第二周波数信号の許容遅延量に基づいて、前記第二周波数信号に付加するガードインターバルの長さを決定するガードインターバル決定部と、
    前記決定された長さのガードインターバルを付加した第二周波数信号を前記第二の通信装置へ送信する第二周波数信号送信部と、を備え、
    前記第二の通信装置は、
    前記第一周波数信号を前記第一の通信装置へ送信する第一周波数信号送信部と、
    前記第二周波数信号を前記第一の通信装置から受信する第二周波数信号受信部と、を備えることを特徴とする無線通信システム。
  15. 第一の周波数と前記第一の周波数とは異なる第二の周波数とを用いて、第一の通信装置と第二の通信装置とが通信を行う無線通信システムであって、
    前記第一の通信装置は、
    前記第二の通信装置から前記第一の周波数を用いて第一周波数信号を受信する第一周波数信号受信部と、
    前記受信した第一周波数信号を用いて、第一の周波数の遅延プロファイルを算出する第一周波数遅延推定部と、
    前記算出した第一の周波数の遅延プロファイルに基づいて、所定の長さのガードインターバルを超えて発生し得る干渉量を推定する第一周波数干渉量推定部と、
    予め測定しデータ化した換算データに基づいて、前記推定した第一の周波数で生じる干渉量から、前記第二の周波数で所定の長さのガードインターバルを超えて発生し得る干渉量を推定する第二周波数干渉量推定部と、
    前記推定した第二周波数で発生し得る干渉量に基づいて、予め設定された複数のガードインターバル長と変調パラメータから、第二周波数信号に用いるガードインターバル長と変調パラメータを選択する変調パラメータ選択部と、
    前記選択した変調パラメータで変調した信号へ、前記選択した長さのガードインターバルを付加した第二周波数信号を前記他の通信装置へ送信する第二周波数信号送信部と、を備え、
    前記第二の通信装置は、
    前記第一周波数信号を前記第一の通信装置へ送信する第一周波数信号送信部と、
    前記第二周波数信号を前記第一の通信装置から受信する第二周波数信号受信部と、を備えることを特徴とする無線通信システム。
  16. 第一の周波数と前記第一の周波数とは異なる第二の周波数とを用いて、第一の通信装置と第二の通信装置とが通信を行う無線通信方法であって、
    前記第一の通信装置は、
    前記第二の通信装置から前記第一の周波数を用いて第一周波数信号を受信し、
    前記受信した第一周波数信号を用いて、第一の周波数の遅延プロファイルを算出し、
    前記算出した第一の周波数の遅延プロファイルに基づいて、所定の長さのガードインターバルを超えて発生し得る干渉量を推定し、
    前記推定した干渉量から、第一周波数信号の許容遅延量を推定し、
    予め測定しデータ化した換算データに基づいて、前記推定した第一周波数信号の許容遅延量から、前記第二の周波数を用いて送信する第二周波数信号の許容遅延量を推定し、
    前記推定した第二周波数信号の許容遅延量に基づいて、前記第二周波数信号に付与するガードインターバルの長さを決定し、
    前記決定した長さのガードインターバルを付加した第二周波数信号を前記第二の通信装置へ送信し、
    前記第二の通信装置は、
    前記第一周波数信号を前記第一の通信装置へ送信し、
    前記第二周波数信号を前記第二の通信装置から受信することを特徴とする無線通信方法。
  17. 第一の周波数と前記第一の周波数とは異なる第二の周波数とを用いて、第一の通信装置と第二の通信装置とが通信を行う無線通信方法であって、
    前記第一の通信装置は、
    前記第二の通信装置から前記第一の周波数を用いて第一周波数信号を受信し、
    前記受信した第一周波数信号を用いて、第一の周波数の遅延プロファイルを算出し、
    前記算出した遅延プロファイルに基づいて、所定の長さのガードインターバルを超えて発生し得る干渉量を推定し、
    予め測定しデータ化した換算データに基づいて、前記推定した第一の周波数で生じる干渉量から、前記第二の周波数を用いて送信する第二周波数で所定の長さのガードインターバルを超えて発生し得る干渉量を推定し、
    前記推定した第二周波数で発生し得る干渉量に基づいて、予め設定された複数のガードインターバルの長さと変調パラメータから、第二周波数信号に用いるガードインターバルの長さと変調パラメータを選択し、
    前記選択した変調パラメータで変調した信号へ、前記選択した長さのガードインターバルを付加した第二周波数信号を前記第二の通信装置へ送信し、
    前記第二の通信装置は、
    前記第一周波数信号を前記第一の通信装置へ送信し、
    前記第二周波数信号を前記第一の通信装置から受信することを特徴とする無線通信方法。
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