JP4559512B2 - パケット転送システムおよびパケット転送方法 - Google Patents

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Description

本発明は、パケット転送システムおよびパケット転送方法に関する。
IP(Internet Protocol)パケットを交換単位とするIPネットワークは、電子メール、WWW(World Wide Web)、VoIPなどの各種のサービスを使用でき、一般的な電話の交換方式と比較してネットワークを構成する装置が安価であるなどの優位性を有するため、その利用が急速に進んでいる。そのため、IPネットワーク上を流れるトラヒックも著しく増大している。
IPネットワークと接続された各ノードに配置されたルータは、受信したパケットのIPヘッダ情報に基づいて、当該IPパケットを出力する出力回線を決定している。一般的なルータは、入出力回線対応部へバスを介して接続されたCPUを用いてパケットの出力回線を決定するソフトウェアルータが主流であった。しかしながら、トラヒックの著しい増大に対応するため、近年では、IPパケットのヘッダ解析をハードウェアを用いて行い、入出力回線対応部を高速なスイッチで構成することにより、パケット交換を高速に行うことが可能なハードウェアルータが脚光を浴びている。
さらに、最近では、ルータの性能を向上させるために、各ルータが具備する制御信号処理部とパケット転送処理部とを分離して該ルータを構成する技術が提案されている。このような構成の下では、ルーティング処理による負荷の影響を受けることなく、パケットの転送処理を行うことが可能である。
さらに、同一の筐体に収容されている制御信号処理部およびパケット転送処理部それぞれを物理的に分離させて、ネットワーク上でそれぞれ分散して配置することにより、装置および機能構成の柔軟性をさらに向上させた機能分散型パケット転送装置が開示されている(例えば、非特許文献1参照。)。
非特許文献1に開示された機能分散型パケット転送装置においては、ネットワーク上に分散して配置された複数の制御信号処理部のうちの1つの制御信号処理部が、複数のパケット転送処理部のうちで制御用プロトコルセッションの設定により動的に結合されたパケット転送処理部の設定を一元的に管理する。これにより、互いに結合された制御信号処理部およびパケット転送処理部全体が、論理的に1台のパケット転送装置として動作する。
T.V.Lakshman,T.Nandagopal,R.Ramjee,K.Sabnani,andT.Woo,"The SoftRouter Architecture",in Proc. ACM SIGCOMM Workshop on Hot Topics in Networking,November 2004
しかしながら、非特許文献1に開示された機能分散型パケット転送装置においては、複数のパケット転送処理部がそれぞれ動作する複数のパケット転送処理装置(以下、「転送装置」という)を集中的に制御する制御信号処理部が動作するサーバ(制御信号処理装置。以下、「制御装置」という)において高負荷状態が発生した場合、当該サーバ(制御装置)が制御する転送装置すべてに対して経路制御処理の遅延やタイムアウトが発生してしまう。そのため、転送装置や制御装置によって構成されるパケット転送システム全体に与える影響が極めて大きなものとなってしまい、サーバの負荷分散による信頼性を高くすることができないという問題点がある。
本発明は、上述した課題を解決するパケット転送システムおよびパケット転送方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のパケット転送システムは、入力されたパケットを、該パケットの通信経路を示す経路表に基づいて転送する転送装置と、前記転送装置と接続可能に構成され、前記転送装置と接続された場合、該転送装置を制御する複数の制御装置と、前記複数の制御装置の負荷状態を監視する監視マネージャとから構成されるパケット転送システムにおいて、前記監視マネージャは、前記複数の制御装置のうち、前記転送装置と接続された制御装置の負荷と所定値とを比較する比較部と、前記比較の結果、前記負荷が前記所定値よりも大きい場合、前記転送装置と接続された制御装置以外の制御装置を、該転送装置を制御する制御装置に決定する決定部と、前記転送装置へ、前記決定した制御装置への接続を指示する接続指示部とを有し、前記転送装置は、前記監視マネージャから前記決定した制御装置への接続を指示された場合、該制御装置へ接続要求を行う接続要求部を有し、前記制御装置は、前記転送装置から接続要求された場合、該転送装置と接続する制御部と、前記転送装置と接続された場合、該転送装置を制御するための動作情報を前記監視マネージャへ送信する動作情報送信部とを有し、前記制御部は、前記決定部により前記転送装置を制御する制御装置に決定された場合、該監視マネージャから送信されてきた動作情報を用いて前記転送装置の制御を行い、前記監視マネージャは、前記転送装置と接続された制御装置から送信されてきた動作情報を、前記決定部が決定した制御装置へ送信する動作情報転送部を有することを特徴とする。
上記課題を解決するために、本発明のパケット転送方法は、入力されたパケットを、該パケットの通信経路を示す経路表に基づいて転送する転送装置と、前記転送装置と接続可能に構成され、前記転送装置と接続された場合、該転送装置を制御する複数の制御装置と、前記複数の制御装置の負荷状態を監視する監視マネージャとから構成されるパケット転送システムにおけるパケット転送方法であって、前記制御装置が、前記転送装置と接続された場合、該転送装置を制御するための動作情報を前記監視マネージャへ送信する処理と、前記監視マネージャが、前記複数の制御装置のうち、前記転送装置と接続された制御装置の負荷と所定値とを比較する処理と、前記監視マネージャが、前記比較の結果、前記負荷が前記所定値よりも大きい場合、前記転送装置と接続された制御装置以外の制御装置を、該転送装置を制御する制御装置に決定する決定処理と、前記監視マネージャが、前記転送装置と接続された制御装置から送信されてきた動作情報を、前記決定処理にて決定した制御装置へ送信する処理と、前記監視マネージャが、前記転送装置へ、前記決定した制御装置への接続を指示する処理と、前記転送装置が、前記監視マネージャから前記決定した制御装置への接続を指示された場合、該制御装置へ接続要求を行う処理と、前記制御装置が、前記転送装置から接続要求された場合、該転送装置と接続する制御処理とを有し、前記制御処理では、前記決定処理により前記転送装置を制御する制御装置に決定された場合、該監視マネージャから送信されてきた動作情報を用いて前記転送装置の制御を行うことを特徴とする。
本発明によれば、入力されたパケットを、パケットの通信経路を示す経路表に基づいて転送する転送装置と、転送装置と接続可能に構成され、転送装置と接続された場合に転送装置を制御する複数の制御装置と、複数の制御装置の負荷状態を監視する監視マネージャとから構成されるパケット転送システムにおいて、監視マネージャは、複数の制御装置のうち、転送装置と接続された制御装置の負荷と所定値とを比較し、比較の結果、負荷が所定値よりも大きい場合、転送装置と接続された制御装置以外の制御装置を、転送装置を制御する制御装置に決定し、転送装置へ、決定した制御装置への接続を指示する。そして、転送装置は、監視マネージャから決定した制御装置への接続を指示された場合、制御装置へ接続要求を行う。さらに、制御装置は、転送装置から接続要求された場合、転送装置と接続する。
このような構成としたため、制御装置として機能するサーバにおいて高負荷状態が発生した場合でも、パケット転送システム全体に与える影響を抑制でき、ひいてはサーバの負荷分散による信頼性を高くすることができる。
以下、本発明の実施形態に従ったパケット転送システム(パケット転送方法を含む)を説明する。
まず、IPネットワークを構成する本実施形態のパケット転送システムの全体構成を説明する。
図1に示すように、本パケット転送システムは、監視マネージャ1と、制御装置2−1〜2−2と、転送装置3−1〜3−3とから構成される。
なお、制御装置2−1〜2−2、転送装置3−1〜3−3それぞれの台数は、任意でよい。また、制御装置2−1〜2−2同士または転送装置3−1〜3−3同士は、それぞれ独立した筺体で構成するに限らず、同一の筺体内に収容された構成を有していてもよい。
監視マネージャ1は、制御装置2−1〜2−2の負荷状態を監視する。
制御装置2−1〜2−2それぞれは、転送装置3−1〜3−3それぞれと接続可能に構成されており、自己と接続されている転送装置3−1〜3−3の制御を行う。
なお、図1に示した破線は、制御装置2−1と転送装置3−1〜3−2とが制御用プロトコルセッションCPSによって接続されており、制御装置2−2と転送装置3−3とが制御用プロトコルセッションCPSによって接続されていることを表している。つまり、制御装置2−1が転送装置3−1〜3−2を制御しており、制御装置2−2が転送装置3−3を制御している。
ここで、制御用プロトコルセッションCPSとは、制御装置2−1〜2−2が、転送装置3−1〜3−3を制御する際の通信に用いられるセッションである。
転送装置3−1〜3−3は、複数の入力回線と複数の出力回線とをそれぞれ収容している。転送装置3−1〜3−3は、例えば、ルータであり、自己が収容する入力回線から送信されてきたパケットを、通信経路が示されている経路表に基づいて、自己が収容する出力回線の少なくとも1つへ転送する役割を果たす。
つぎに、図1に示した監視マネージャ1の構成について、詳細に説明する。
図2に示すように、監視マネージャ1は、通信部11と、比較部12と、決定部13と、制御指示部14と、接続指示部15と、記憶部16とを有する。
通信部11は、制御装置2−1〜2−2それぞれから送信されてきた負荷情報LD1〜LD2を受信する。
ここで、「負荷情報LD1〜LD2」とは、制御装置2−1〜2−2がそれぞれ具備するCPU(Central Processing Unit)の使用率、制御装置2−1〜2−2の消費電力などを示す情報である。
また、通信部11は、制御装置2−1〜2−2から送信されてきた動作情報OP1〜OP2を受信する。
ここで、「動作情報OP1〜OP2」は、例えば、制御装置2−1〜2−2それぞれが制御している転送装置がパケットを転送するためのルーティング情報RT1〜RT2(「経路表」)をそれぞれ含んでいる。
また、「動作情報OP1〜OP2」は、例えば、制御装置2−1〜2−2それぞれが制御している転送装置(例えば、転送装置に付与されたIPアドレスなど)や転送装置の接続形態(トポロジーなど)を示す制御情報MG1〜MG2を含んでいる。図1に示した例では、制御装置2−1は、自己が制御している転送装置3−1〜3−2を示す制御情報MG1を送信する。また、図1に示した例では、制御装置2−2は、自己が制御している転送装置3−3を示す制御情報MG2を送信する。なお、制御装置2−1〜2−2は、その定常動作中において、動作情報OP1〜OP2を保持している。
また、通信部11は、制御指示を制御装置2−1〜2−2へ送信する。
ここで、「制御指示」とは、高負荷状態にある制御装置以外の制御装置に対して、高負荷状態にある制御装置が制御している転送装置の制御を指示するための信号である。
ここでいう「高負荷状態」とは、転送装置と接続された制御装置において、該転送装置の制御を処理する速度が著しく遅延したり、その遅延によってタイムアウトが発生してしまうことを指す。
また、通信部11(「動作情報転送部」)は、高負荷状態ではない制御装置(図1の例では、制御装置2−2)に対して制御指示を送信する場合、高負荷状態にある制御装置(図1の例では、制御装置2−1)についての動作情報(図1の例では、動作情報OP1)を送信する。
また、通信部11は、接続指示を転送装置3−1〜3−3へ送信する。
ここで、「接続指示」とは、決定部13が決定した制御装置への接続を指示するための信号である。
比較部12は、転送装置と接続された制御装置それぞれから送信されてきた負荷情報LD1またはLD2が示す各負荷と、制御装置が高負荷状態にあるかどうかを判別する基準となる負荷基準値(「所定値」)とを比較する。
なお、制御装置2−1〜2−2それぞれは、互いに異なる負荷情報を送信するように構成されていてもよい。例えば、制御装置2−1がCPUおよびメモリの各使用率を負荷情報LD1として送信し、制御装置2−2が消費電力のみを負荷情報LD2として送信するように構成されていてもよい。この場合、比較部12は、それぞれの負荷情報LD1またはLD2に含まれている値を用いて制御装置2−1または2−2それぞれの負荷として算出した上で、負荷基準値との比較を行ってもよい。
決定部13は、比較部12による比較の結果、負荷が負荷基準値よりも大きい場合、高負荷状態にある制御装置(例えば、制御装置2−1)以外の高負荷状態にない制御装置(例えば、制御装置2−2)を、高負荷状態にある制御装置が制御している転送装置(図1に示した例では、転送装置3−1〜3−2)を制御する新たな制御装置に決定する。
制御指示部14は、制御指示を通信部11へ出力する。通信部11は、決定部13により決定された新たな制御装置へ、制御指示を送信する。
また、制御指示部14は、制御指示を出力する場合、負荷が負荷基準値よりも大きな制御装置(例えば、制御装置2−1)についての動作情報OP1を記憶部16から読み出す。そして、制御指示部14は、読み出した動作情報OP1を通信部11へ出力する。通信部11は、制御指示および動作情報OP1を、決定部13が決定した制御装置2−2へ送信する。
接続指示部15は、決定部13が決定した制御装置(例えば、転送装置3−1〜3−2と接続されていない制御装置2−2)への接続を、高負荷状態が発生している制御装置2−1が制御している転送装置3−1〜3−2へ指示する。当該指示を行う場合、接続指示部15は、接続指示を通信部11へ出力する。通信部11は、高負荷状態にある制御装置を介して、接続指示を転送装置3−1〜3−2へ送信する。
記憶部16は、任意の情報を記憶可能である。記憶部16は、例えば、制御装置2−1〜2−2から送信されてきた動作情報OP1〜OP2(ルーティング情報RT1〜RT2や制御情報MG1〜MG2を含む)を記憶する。
つぎに、図1に示した制御装置2−1〜2−2の構成について、詳細に説明する。なお、制御装置2−1〜2−2は互いに同一の構成を有するため、以下では、制御装置2−1が有する構成を例に挙げて説明する。
図3に示すように、制御装置2−1は、通信部21−1と、負荷測定部22−1と、制御部23−1とを有する。
通信部21−1は、例えば、通信モジュールで構成され、監視マネージャ1または転送装置3−1〜3−3との間でパケットの送受信を行う。
例えば、通信部21−1は、負荷測定部22−1から出力されてきた負荷情報LD1を監視マネージャ1へ送信する。
また、通信部21−1(「動作情報送信部」)は、制御部23−1から出力されてきた動作情報OP1を監視マネージャ1へ送信する。動作情報OP1は、ルーティング情報RT1や制御情報MG1を含んでいる。
また、通信部21−1は、監視マネージャ1から送信されてきた制御指示を受信する。
また、通信部21−1は、転送装置3−1〜3−3から送信されてきた接続要求を受信する。図1に示した例では、制御装置2−1が具備する通信部21−1は、転送装置3−3から送信されてきた接続要求を受信する。また、制御装置2−2が具備する通信部21−2は、転送装置3−1〜3−2から送信されてきた接続要求を受信する。
なお、「接続要求」とは、転送装置3−1〜3−3が制御装置2−1または2−2への接続を要求する信号である。
負荷測定部22−1は、制御装置2−1が具備するCPU(図示せず)の使用率や制御装置2−1の消費電力を一定期間ごとに測定し、測定したCPUの使用率や消費電力を示す負荷情報LD1を通信部21−1へ出力する。
制御部23−1は、「制御処理」を実行し、転送装置3−1〜3−3が接続要求を送信してきた場合、該接続要求をしてきた転送装置3−1〜3−3と接続した上で、該接続した転送装置3−1〜3−3を制御する。
ここでいう、転送装置3−1〜3−3の制御とは、制御装置2−1が制御を行う転送装置の情報を更新することである。
また、上述した制御とは、例えば、転送装置3−1〜3−3が受信するパケットのルーティング情報RT1〜3を決定するプロトコル信号パケット終端処理を行うことである。
また、上述した制御とは、例えば、プロトコル信号の処理により転送装置3−1〜3−3が記憶しているルーティング情報RT1〜RT3を作成することである。図1に示した例では、制御装置2−1により制御されている転送装置3−1〜3−2それぞれは、制御部23−1(情報生成部)が生成したルーティング情報RT1〜RT2を反映させることにより、自己が記憶しているルーティング情報RT1〜RT2を更新する。
また、制御部23−1(動作設定部)は、制御装置2−1と異なる制御装置2−2の動作情報OP2を監視マネージャ1が送信してきた場合、当該動作情報OP2が示す設定内容に従って、転送装置を制御するための設定内容を変更する。
なお、図1に示した例では、制御装置2−2が具備する制御部23−2は、動作情報OP1が示す設定内容に従って、制御装置2−1が制御している転送装置3−1〜3−2の制御を行えるように、転送装置の設定内容を変更する。
つぎに、図1に示した転送装置3−1〜3−3の構成について、詳細に説明する。なお、転送装置3−1〜3−3は互いに同一の構成を有するため、以下では、転送装置3−1が有する構成を例に挙げて説明する。
図4に示すように、転送装置3−1は、通信部31−1と、接続要求部32−1と、パケット入力部33−1と、パケット出力部34−1と転送処理部35−1とを有する。
通信部31−1は、監視マネージャ1から送信されてきた接続指示を受信する。
また、通信部31−1は、制御装置2−1または2−2から送信されてきたルーティング情報RT1を受信する。ここに、ルーティング情報RT1は、転送装置3−1がパケットの転送を行うための「経路表」である。
また、通信部31−1は、接続要求部32−1から出力されてきた接続要求を、接続指示が指示する制御装置(図1の例では、制御装置2−2)へ送信する。
接続要求部32−1は、監視マネージャ1から、制御用プロトコルセッションCPSを経由して接続している制御装置(図1の例では、制御装置2−1)以外の制御装置(図1の例では、制御装置2−2)への接続指示が送信されてきた場合、該接続指示により指示された制御装置2−2へ接続を要求する。
パケット入力部33−1は、複数の入力回線を収容し、パケット出力部34−1は、複数の出力回線を収容する。なお、パケット入力部33−1とパケット出力部34−1とは、入出力回線対応部を構成する。
転送処理部35−1は、ルーティング情報RT1を記憶している。
また、転送処理部35−1は、入力回線から受信したパケットのヘッダ情報とルーティング情報RT1とに基づいて、入力回線から受信したパケットを少なくとも1つの出力回線へ出力する。
また、転送処理部35−1は、当該転送装置3−1自身を通過するパケットに対して所定の処理を施す。
つぎに、上記構成を有するパケット転送システムが、制御装置2−1〜2−2の負荷に基づいて、転送装置3−1〜3−3の負荷分散を制御する動作を説明する。
図5に示すように、制御装置2−1は、動作情報OP1と、負荷情報LD1とを、監視マネージャ1へ送信する(ステップS1)。ここで、動作情報OP1は、転送装置3−1〜3−2のルーティング情報RT1〜RT2と、該制御装置2−1が制御している転送装置3−1〜3−2を示す制御情報MG1とを含んでいる。
また、制御装置2−2は、動作情報OP2と、負荷情報LD2とを、監視マネージャ1へ送信する(ステップS2)。ここで、動作情報OP2は、転送装置3−3のルーティング情報RT3と、該制御装置2−2が制御している転送装置3−3を示す制御情報MG2とを含んでいる。
監視マネージャ1は、制御装置2−1から送信されてきた負荷情報LD1または制御装置2−2から送信されてきた負荷情報LD2が示す負荷それぞれと負荷基準値とを比較する。当該比較により、監視マネージャ1は、制御装置2−1または制御装置2−2が高負荷状態にあるかどうかを判別する(ステップS3)。
比較の結果、例えば、制御装置2−1の負荷が負荷基準値よりも大きい場合には、制御装置2−1が高負荷状態にあると判別する。この場合、監視マネージャ1は、高負荷状態にあると判別された制御装置2−1以外の制御装置2−2を、高負荷状態にあると判別された制御装置2−1が制御している転送装置3−1〜3−2の少なくとも一部を制御する制御装置に決定する(ステップS4)。図5に示した例では、監視マネージャ1は、制御装置2−1が制御している転送装置3−2の新たな制御装置を、制御装置2−2に決定する。
続いて、監視マネージャ1は、新たな制御装置に決定された制御装置へ、制御指示を送信する(ステップS5)。
さらに、監視マネージャ1は、高負荷状態にあると判別された制御装置2−1から送信されてきた動作情報OP1を制御装置2−2へ送信する(ステップS6)。
制御装置2−2は、制御指示を受信した場合、高負荷状態にあると判別された制御装置2−1が制御している転送装置(図5の例では、転送装置3−2)を制御可能なように、動作情報OP1を用いて転送装置制御用の設定を行う(ステップS7)。
監視マネージャ1は、新たな制御装置として決定した制御装置2−2への接続を、制御装置2−1が制御している転送装置の少なくとも一部(図5に示した例では、転送装置3−2)に指示する。当該指示を行う場合、監視マネージャ1は、接続指示を転送装置3−2へ送信する(ステップS8)。
転送装置3−2は、監視マネージャ1から送信されてきた接続指示を受信した場合、該接続指示により指示された制御装置2−2に対して接続要求を送信する(ステップS9)。
制御装置2−2は、転送装置3−2から送信されてきた送信要求を受信した場合、自己が現在制御している転送装置3−3に加えて、転送装置3−2の制御を新たに開始する(ステップS10)。
なお、図6に示すように、制御装置2−2は、制御用プロトコルセッションCPSを介して通信することにより、転送装置3−2の制御を行う。
以上で、本発明のパケット転送システムが、制御装置2−1〜2−2の負荷に基づいて、転送装置3−1〜3−3の負荷分散を制御するための一連の動作が終了する。
以上説明したように、本発明のパケット転送システムによれば、監視マネージャ1は、制御装置2−1における高負荷状態の発生を検出した場合、当該制御装置2−1が制御している転送装置3−1〜3−2の少なくとも一部の新たな制御装置(図6に示した例では、制御装置2−2)を、制御装置2−1以外の制御装置のなかから新たに決定する。続いて、監視マネージャ1は、新たな制御装置に決定した制御装置2−2へ、制御装置2−1から受信した動作情報OP1を送信する。制御装置2−2は、監視マネージャ1から送信されてきた動作情報OP1を用いて設定内容を変更する。監視マネージャ1は、制御装置2−1によって制御されていた転送装置の少なくとも一部(図6の例では、転送装置3−2)へ、接続指示を送信する。当該接続指示を受信した転送装置3−2は、該接続指示が示す制御装置2−2へ接続要求を送信する。制御装置2−2は、接続要求を送信してきた転送装置3−2の制御を開始する。
これにより、転送装置と接続されていて該転送装置を制御している制御装置において高負荷状態が発生した場合でも、パケット転送システムに対する影響を抑制することができる。つまり、サーバ(制御装置)の負荷分散による信頼性を高くすることができる。
本発明の実施形態に従ったパケット転送システムの構成を示す図である。 図1に示した監視マネージャの構成を示す図である。 図1に示した制御装置の構成を示す図である。 図1に示した転送装置の構成を示す図である。 パケット転送システムが、制御装置の負荷に基づいて、転送装置の負荷分散を制御するときのシーケンスを示す図である。 図1に示したパケット転送システムが転送装置の負荷分散を制御した後の、転送装置の制御状態を示す図である。
符号の説明
1 監視マネージャ
11 通信部
12 比較部
13 決定部
14 制御指示部
15 接続指示部
16 記憶部
2−1、2−2 制御装置
21−1 通信部
22−1 負荷測定部
23−1 制御部
3−1、3−2、3−3 転送装置
31−1 通信部
32−1 接続要求部
33−1 パケット入力部
34−1 パケット出力部
35−1 転送処理部

Claims (2)

  1. 入力されたパケットを、該パケットの通信経路を示す経路表に基づいて転送する転送装置と、前記転送装置と接続可能に構成され、前記転送装置と接続された場合、該転送装置を制御する複数の制御装置と、前記複数の制御装置の負荷状態を監視する監視マネージャとから構成されるパケット転送システムにおいて、
    前記監視マネージャは、
    前記複数の制御装置のうち、前記転送装置と接続された制御装置の負荷と所定値とを比較する比較部と、
    前記比較の結果、前記負荷が前記所定値よりも大きい場合、前記転送装置と接続された制御装置以外の制御装置を、該転送装置を制御する制御装置に決定する決定部と、
    前記転送装置へ、前記決定した制御装置への接続を指示する接続指示部とを有し、
    前記転送装置は、前記監視マネージャから前記決定した制御装置への接続を指示された場合、該制御装置へ接続要求を行う接続要求部を有し、
    前記制御装置は、
    前記転送装置から接続要求された場合、該転送装置と接続する制御部と、
    前記転送装置と接続された場合、該転送装置を制御するための動作情報を前記監視マネージャへ送信する動作情報送信部とを有し、
    前記制御部は、前記決定部により前記転送装置を制御する制御装置に決定された場合、該監視マネージャから送信されてきた動作情報を用いて前記転送装置の制御を行い、
    前記監視マネージャは、前記転送装置と接続された制御装置から送信されてきた動作情報を、前記決定部が決定した制御装置へ送信する動作情報転送部を有することを特徴とするパケット転送システム。
  2. 入力されたパケットを、該パケットの通信経路を示す経路表に基づいて転送する転送装置と、前記転送装置と接続可能に構成され、前記転送装置と接続された場合、該転送装置を制御する複数の制御装置と、前記複数の制御装置の負荷状態を監視する監視マネージャとから構成されるパケット転送システムにおけるパケット転送方法であって、
    前記制御装置が、前記転送装置と接続された場合、該転送装置を制御するための動作情報を前記監視マネージャへ送信する処理と、
    前記監視マネージャが、前記複数の制御装置のうち、前記転送装置と接続された制御装置の負荷と所定値とを比較する処理と、
    前記監視マネージャが、前記比較の結果、前記負荷が前記所定値よりも大きい場合、前記転送装置と接続された制御装置以外の制御装置を、該転送装置を制御する制御装置に決定する決定処理と、
    前記監視マネージャが、前記転送装置と接続された制御装置から送信されてきた動作情報を、前記決定処理にて決定した制御装置へ送信する処理と、
    前記監視マネージャが、前記転送装置へ、前記決定した制御装置への接続を指示する処理と、
    前記転送装置が、前記監視マネージャから前記決定した制御装置への接続を指示された場合、該制御装置へ接続要求を行う処理と、
    前記制御装置が、前記転送装置から接続要求された場合、該転送装置と接続する制御処理とを有し、
    前記制御処理では、前記決定処理により前記転送装置を制御する制御装置に決定された場合、該監視マネージャから送信されてきた動作情報を用いて前記転送装置の制御を行うことを特徴とするパケット転送方法。
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