JP4558768B2 - 通信網信頼性近似計算方法および装置 - Google Patents
通信網信頼性近似計算方法および装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4558768B2 JP4558768B2 JP2007211863A JP2007211863A JP4558768B2 JP 4558768 B2 JP4558768 B2 JP 4558768B2 JP 2007211863 A JP2007211863 A JP 2007211863A JP 2007211863 A JP2007211863 A JP 2007211863A JP 4558768 B2 JP4558768 B2 JP 4558768B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- communication network
- communication
- reliability
- normal
- calculation
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Monitoring And Testing Of Exchanges (AREA)
- Data Exchanges In Wide-Area Networks (AREA)
Description
例えば、二つの交換装置の間を一つの通信経路で結ぶ場合(図1の11→13→14→15の経路参照)と、二つの通信経路で結ぶ場合(図2の11→12→15および11→13→14→15の経路参照)とでは、二つの通信経路のうち一つの通信経路が利用できなくなっても、もう一方の通信経路が利用できることから、後者の方(図2の方)が高い信頼性を実現できる。
この検証のため、例えば、T.A.Feo and R.J.Johnson,“Partial factoring:An efficient algorithm for approximating terminal reliability on complete graphs”,IEEE Trans.,R−39,pp.290−295,1990.(非特許文献1参照)は、通信網が特殊な場合(通信経路と通信容量に関する条件を無視できる場合)、通信網構成要素の故障確率が、実態としては0.00001等の極めて小さいことに着眼し、信頼性計算式中、「・・・+[通信網の構成要素の故障確率]×[部分式]」と表現される箇所がある場合において、[部分式]を粗い精度で近似しても、計算式全体の精度には余り影響しないという性質を用いた通信網信頼性近似計算法を提示している。
しかし、上記の方法を実際に適用しようとすると、計算時間が、通信網の「通信経路」の数に対して指数関数的に増大し、大規模な通信網に適用すると計算が終了するまでに膨大な時間を要するという困難が生じていた。
通信網は、通信網構成要素(交換装置、伝送装置、ケーブル等)と通信経路から構成されるものとする。通信経路は、通信網構成要素の集まった集合と考える。
通信網構成要素全体の集合をEと書き、通信経路全体の集合をWと書く。ある通信経路w∈Wに対し、wに含まれる通信網構成要素の集合をυ(w)で表す。
通信経路は通信経路1〜5まで割り当てられており、それらの通信経路に含まれる通信網構成要素は以下の通りである。
前提1:各通信網構成要素i∈Eは、正常または故障の2つのいずれかの状態である。
前提2:各通信網構成要素i∈Eは、故障状態にある確率(故障確率)qiが分かっている。正常である確率は1−qiで求められ、これをpiと書く。
前提3:通信網構成要素のそれぞれは、互いに確率的に独立に故障する。
前提4:通信経路w∈Eが正常であるとは、wに含まれる通信網構成要素、すなわち、υ(w)に含まれる全ての通信網構成要素が正常であることであり、υ(w)の通信網構成要素の1つでも故障するとwは正常に機能しない。通信経路が正常に機能しないとき、以下で示す通信経路で確保されている通信容量は0となる。
C0(ε)は0または正の実数値を値域とする(なお、ε≠φとする。ε=φのときは、C0(ε)は定義されない)。
前提6:C0(ε)は以下の条件を満足する。
ε1とε2をWの部分集合とするとき、
ε1⊆ε2が成立するならば、C0(ε1)≦C0(ε2)が成立する。
(前提6は、正常な通信経路が増えたにも関わらず確保される通信容量が減るという非現実的な現象がないことを保障している)。
前提7:Eに含まれる通信網構成要素のうち、正常である通信網構成要素の全体をEg(正常集合と呼ぶ)で表し、このとき通信網Nが確保する通信容量をC(N)と書くとき、通信容量C(N)を次式で定める。
前提6においてC0(ε)の値を実際に算出する手続きは、各通信経路の通信容量の割り当て方式や通信経路間の切り替え(現用の通信経路から予備の通信経路への切り替え)方式等に依存する。本発明では、説明を簡潔にするために、これらの方式の詳細については述べない。C0(ε)が算出できるという前提で、かつC0(ε)が前提6を満足すれば、本発明は可能である。
前提3では、通信網構成要素のそれぞれは互いに独立故障するとしたが、実際には、通信網構成要素x1が故障すると、同時に通信網構成要素x2が故障することは起こりうる(例えば、x2はx1から電力を供給されている場合)。このような場合でも、x2を含んでいる通信経路x1も含まれるという想定にすれば、前提3を替えず、本発明は適用可能である。
以下の通信網を想定する(図5に対応している)。
通信網構成例1:
E={1,2,3,4,5,6,7,8},W={通信経路1,通信経路2,通信経路3,通信経路4,通信経路5}
υ(通信経路1)={1,8},υ(通信経路2)={1,6,7},υ(通信経路3)={2,3,8},υ(通信経路4)={5},υ(通信経路5)={3,4,7}
現用の通信経路:通信経路2,通信経路3,通信経路4
通信容量についてはC0(通信経路2)=C0(通信経路3)=C0(通信経路4)=100
予備の通信経路:通信経路1,通信経路5,
通信容量についてはC0(通信経路1)=C0(通信経路5)=100
(手順0)まずC0(ε)=0とする。
(手順1)εが通信経路2または通信経路1を含めば、C0(ε)=C0(ε)+100とする。
(手順2)εが通信経路3または5を含めばC0(ε)=C0(ε)+100とする。
(手順3)εが通信経路4を含めばC0(ε)=C0(ε)+100とする。
(この例におけるC0(ε)の算出は、それぞれの通信経路が100の通信容量を持ち、現用のみで300の通信容量が確保されるが、通信経路2が利用できない場合には通信経路1を予備の通信経路として利用し、通信経路3が利用できない場合には通信経路5を予備として利用できる状況に対応している。)
通信網の想定により、
通信網において、それぞれの通信網構成要素がそれぞれの確率に従って故障すると、Egは変化し、従って、通信網が確保する通信容量C(N)=C0({w|w∈E,υ(w)⊆Eg})の値は確率的に変化する。当然C(N)の値が小さくなると、確保できる通信容量が小さくなり、通信網の性能が劣化する。このような劣化が発生する確率が大きな通信網は、信頼性が高いとは言えない。つまり、信頼性が高い通信網とは、通信容量C(N)がある一定の値以上である状態に通信網がある確率が十分に1に近い通信網のことを言う。
上記の観点から、通信網の信頼性を以下のように表すことにする。(Pr( )は( )内の事象が発生する確率を意味する)。
前述の本発明者等(本出願人)が先に提案したものでは、通信網構成要素の故障確率から、Pr(C(N)≧α)を求めるための具体的な計算法を提示している。しかし、提示された計算法は、通信経路数の増大に対して、計算時間が指数関数的に増大することから、大規模な通信網の信頼性設計に供するには困難が生じていた。
本発明においては、通信経路と通信容量を考慮した通信網の信頼性計算を行う場合において、「・・・+[通信網の構成要素の故障確率]×[部分式]」が登場する具体的な形を明らかにし、その形の中における[部分式]を多くの通信網構成要素が同時に故障することは無いとして、近似を行うことで限界を克服する。
なお、本発明においては、通信網が交換装置、伝送装置、ケーブル等の通信網構成要素の集まりとして構成され、情報を送信するとき、どの通信網構成要素を経由するかを示す経路が1つないし複数指定され、さらに、正常に機能している通信網構成要素から構成されている通信経路により送信することができる情報の量(通信容量)と通信網構成要素の故障確率が分かっているとき、通信網が故障すると、送信できる情報の量(通信容量)は、正常のときより低下するが、あるしきい値以上の通信容量が確保されている状態の確率を『通信網信頼性』と定義する。
このとき以下の式が成り立つ(前提2で定義した通り、piは通信網構成要素iの正常確率、qiは故障確率を示す)。
従って、Pr(C(N)≧α)の値を式(1)に基づいて計算する場合、
つまり、以下のような再帰的な手続きによる計算を行う。(手続きhが、その内部手続き中、自分自身hを呼び出すとき、hは再帰的手続きと呼ばれる)。
(以下、「通信網Nを分解適用通信網構成要素iについて分解する」とは、Nを構成する通信網構成要素iに着目し、NからN[i]と
入出力:fの入力はNであり、出力はPr(C(N)≧α)である。
fの内部手続き:
If Pr(C(N)≧α)が正確かつ簡単に算出可能
Then その算出値を出力し、終了する。
Else以下を実行する。
通信網Nを、適切に選んだ分解適用通信網構成要素iについて分解する。
(iは、今までに起動されたfにおいて分解適用通信網構成要素に選ばれなかった通信 網構成要素から選ぶ)。
〔数10〕をサブ関数gを用い、比較的誤差が大きいが高速な計算方法で近似した値(以下、
入力は、
(サブ関数g( )終わり)
(サブ関数g( )の計算手順の詳細は、後述の「C.「比較的誤差が大きいが高速な近似計算方法」について」で述べる)。
分から易くするために、k回目に呼び出されたfをfk(ここで、k=1,・・・,K)、fkの手続き中に選ばれた分解適用通信網構成要素iをikと書き、再帰的手続きの中で、ikを確実に正常であるとした通信網をN[ik]、確実に故障であるとした通信網をN[ik −]で表した。
fの進行過程:
[1回目の分解適用]
Nにおいて通信網構成要素i1が確実に正常であるとしたN[i1]と、i1が確実に故障しているとした
もし、f1(N[i1])が簡単に求められれば、上式よりf(N)は求められる。
しかし、f1(N[i1])が簡単に求められないならば、次に進む。
(N[i1]において、確実に正常と見なされる通信網構成要素は[i1]である)。
N[i1]において通信網構成要素i2が確実に正常であるとしたN[i2]とi2が確実に故障しているとしたN[i1 −]を生成し、
もし、f2(N[i2])が簡単に求められれば、上式によりf1(N[i1])は求められる。
しかし、f2(N[i2])が簡単に求められないならば、次に進む。
(N[i2]において、確実に正常と見なされる通信網構成要素は[i1,i2]である)。
N[i2]において通信網構成要素i3が確実に正常であるとしたN[i3]とi3が確実に故障しているとしたN[i3 −]を生成し、
もし、f3(N[i3])が簡単に求められれば、上式よりf2(N[i2])は求められる。
しかし、f2(N[i3])が簡単に求められないならば、次に進む。
(N[i3]において、確実に正常と見なされる通信網構成要素は{i1,i2,i3}である。
今、図6に示すように、K回目で分解適用が止まった、つまりfK(N[iK])が簡単に求められたとすると、手続きの最後に、
[K回目の分解適用]
A.「Pr(C(N)≧α)が正確かつ簡単に算出できる場合」について
準備:
通信網構成要素の全体Eの任意の部分集合E’について
場合1:全ての通信網構成要素が確実に正常となる。
場合2:全ての通信網構成要素が確実に正常とは限らなくても、確実に正常であるとされた通信網構成要素のみで確保される通信容量がα以上となる。
(ここで、Eは、通信網Nの全ての通信網構成要素の集まりであり、C1(E)は、「準備」で述べた定義に従えば、Eに含まれる全ての通信網構成要素が正常であるときの通信容量である)。
C1(E)≧αならば出力は1であり、
C1(E)<αならば出力は0である。
(なお、これらの出力の正当性については初等的に示すことができる。説明の煩雑さを避けるため、詳細は省略する)。
従って、場合1と場合2においては、fの出力は簡単に求められる。
つまり、「Pr(C(N)≧α)が正確かつ簡単に算出できる場合」は、場合1または場合2が確認されたこととすることができる。
再帰的手続きfにおいて、誤差を小さくするためには、g( )が「比較的誤差の大きい」近似を行うことを踏まえれば、
従って、分解適用通信網構成要素iを選択する際には、以下の規則を守ることが近似誤差を小さくするために効果的である。
規則:分解適用通信網構成要素は、最も故障率の小さい通信網構成要素から選択する。
上記規則を守る簡便な方法として、手続きを実行する前に、予め通信網構成要素の番号をその故障確率について昇順に並べておき、この順序に従って、逐次分解適分通信網構成要素を選択すればよい。
比較的誤差が大きいが速い計算方法として、以下のような仮定をおいて信頼性計算を行う。
仮定.m(自然数)より多い数の通信網構成要素が同時に故障することは無視できる。
実際、一つ一つの通信網構成要素の故障確率は、0.00001等非常に小さく、従って、例えば3つの通信網構成要素が故障する確率は、各通信網構成要素の故障確率の3乗であり、極端に小さな確率となり、近似計算として意味がある。
(通信網Nの全ての通信網構成要素の集まりEをE={1,2,・・・,e}とする)。
(手順1),2,・・・eから0個以上m個以下を選ぶ組み合わせを全て列挙し、各組み合わせをT1,T2,・・・,Tωとする。
(手順2)全てのj=1,2,・・・ωについて、
Tjで列挙された通信網構成要素が全て故障し、列挙されなかった通信網構成要素が全て正常であるとしたときに通信容量がαを超えるかどうかを確認し、
αを超えるならば、
Tj o=「Tjで列挙された通信網構成要素の故障確率の積」×「Tjで列挙されなかった通信網構成要素の正常確率の積」
とし、
αを超えなければ、
Tj o=0
とする。
(手順3)以下の式の算出値をPr(Pr(C(N)≧α)の近似値とする。
逆に、mが大きくなれば、誤差は小さくなるが、計算速度は遅くなる。適当なバランスを示すmを決めることは簡単ではないことから、ここでは、m=1,2の場合に限定し、比較的近似誤差は大きいが高速な計算法として用いる。
前処理:Nの通信網構成要素をそれらの故障確率について昇順に並べたリストLを作成する。
E0=φとする。
入出力:f’の入力はNであり、出力はPr(C(N)≧α)である。
f’の内部手続き:
If E=E0ならば、
Then
IfC1(E)≧αならば、Then1を出力し終了する。
Else0を出力し終了する。
End
Else
If C1(E0)≧α
Then1を出力し終了する。
Else
Lから最も故障確率の小さい通信網構成要素iを選択し、
Lからiを取り除き、
まず、計算実行のための想定の詳細を示す。
〔計算実行のための想定〕
通信網構成例2:
E={1,2,3,4,5,6},W={通信経路1,通信経路2,通信経路3,通信 経路4}
υ(通信経路1)={1,3,5},υ(通信経路2)={2,3,4},υ(通信経 路3)={1,4},υ(通信経路4)={6}
現用の通信経路:通信経路1,通信経路2
予備の通信経路:通信経路3,通信経路4
ただし、εが通信経路4を含むときC0(ε)=200
εが通信経路4を含まないとき、Min(εに含まれる通信経路数,2)×100
(Min(,)は、(,)中の二つの数字の小さい方を表す)。
q1=0.0001,q2=0.0003,q3=0.0004,q4=0.0005,
q5=0.0006,q6=0.0002
また、しきい値αについては、α=200とする。簡単のため、Cの手順を用いる際の同時に故障しうる通信網構成要素の数mについては、m=1とする。
以上の想定で計算過程は以下のようになる。
前処理:通信網構成要素を故障確率の昇順に並べると、q1,q6,q2,q3,q4,q5となる。従って、Lは1,6,2,3,4,5をこの順に並べた列となる。E1=φとする。(以下、E={1,2,3,4,5,6}であることに注意する)。
f’(一回目のf’の呼び出し)の内部手続き:
E=E1ではなく、C1(E1)=C1(φ)は定義されない(Aの「準備」参照)のでC1(E1)≧200=αとはならない。従って、Lから1を取り出し、Lを5,2,3,4,6の順番で数字を並べた列とし、E1=E1∪{1}={1}とし、f’を起動し、
T1:通信網構成要素は故障せず、2,3,4,5,6が正常
≧通信経路2,4が正常で、通信容量≧200
T2:通信網構成要素2が故障、3,4,5,6が正常
≧通信経路4が正常で、通信容量≧200
T3:通信網構成要素3が故障、2,4,5,6が正常
≧通信経路4が正常で、通信容量≧200
T4:通信網構成要素4が故障、2,3,5,6が正常
≧通信経路4が正常で、通信容量≧200
T5:通信網構成要素5が故障、2,3,4,6が正常
≧通信経路2,4が正常で、通信容量≧200
T6:通信網構成要素6が故障、2,3,4,5が正常
≧通信経路2のみが正常で、通信容量≧200
となるので、
f’(2回目のf’の呼び出し)の内部手続き:
今E0={1}であるので、E=E0ではなく、C0(E0)=0<200=αなので、Lから6を取り出し、Lを2,3,4,5の順番で数字を並べた列とし、さらに、E0=E0∪{6}={1,6}とし、f’を起動し、
T1:通信網構成要素故障せず、2,3,4,5が正常
≧通信経路1,2,3が正常で、通信容量≧200
T2:通信網構成要素2が故障、3,4,5が正常
≧通信経路1,3が正常で、通信容量≧200
T3:通信網構成要素3が故障、2,4,5が正常
≧通信経路3のみが正常で、通信容量≧200
T4:通信網構成要素4が故障、2,3,4が正常
≧通信経路1のみが正常で、通信容量≧200
T5:通信網構成要素5が故障、2,3,4が正常
≧通信経路2,3が正常で、通信容量≧200
となるので、
f’(3回目のf’の呼び出し)の内部手続き:
今、E1={1,6}であるので、C1[E0]=200≧200=αなので、f’(N[6])の値として1を出力する。すなわち、
上述した再帰的手続きfについては、類似の報告が前記非特許文献1でなされている。
しかし、その適用範囲は、通信経路や通信容量を全く考慮に入れていない場合に限られている。非特許文献1を通信経路や通信容量を考慮に入れた場合に適用するためには、式(1)が本発明で述べている通信網の構造において成立することと、fの下線部分について具体的な方法を提示する必要がある。非特許文献1では、これらの点について何も述べていない。
本発明は、初めてこれらの点を解決した。
また、本発明による計算時間は、図6を参照すれば明らなように、「サブ関数gの実行時間」×「fの最大呼び出し数」と考えてよい。サブ関数gの実行時間は、通信網構成要素の集合から高々m個の要素を全て抽出する時間に比例し、一方、fのfの呼び出し回数は、通信網構成要素の数を超えることはなく、従って、通信経路の数の増大によって指数関数的に増大することはない。この点が、本発明者等により先に提案されたものに比べて、実用上重要な進歩と言える。
図18、図19の計算結果によれば、本発明の方法は、従来の方法に比較して極めて高速であり、かつ近似精度は十分小さいことを示している。
ここでは、本発明が利用している式(1)の正当性について説明する。
〈正当性の説明1〉式(1)の正当性について
以下の式は、初等的な確率論から導かれている(野田一雄、宮岡悦良、「入門・演習 数理統計」共立出版、1990.参照)。
(ただし、ここで、Pr(事象Xが発生|事象Yが発生)は事象2が発生したという条件の下で事象1が発生する確率、すなわち、条件付き確率を示す。Pr(事象Xが発生|事象Yが発生しない)も同様の表記である)。
Pr(事象Xが発生)=Pr(事象Yが発生)×Pr(事象Xが発生|事象Yが発生)
+Pr(事象Yが発生しない)×Pr(事象Xが発生|事象Yが発生しない)
事象Xを「C(N)≧αが成立」とし、事象Yを「通信網構成要素iが正常」として、本発明の表記法(例えば、pi=Pr(通信網構成要素iが正常)と書ける等)を当てまめれば、式(1)が導かれる。
本装置は、通信網の構成を示すデータ(通信網データと呼ぶ)を格納する記憶部24、補助記憶部(1)21、補助記憶部(2)22、補助記憶部(3)23、記憶部の通信網データから通信経路によって確保される通信容量を計算する通信容量計算部、分解適用の操作を行うまでもなく信頼性を計算できるかを確認し、計算可能性が確認されれば、実際に計算を実行する補助信頼性計算部26、多数の通信網構成要素が同時に故障しないという前提から近似を行う暫定信頼性近似部31、補助信頼性計算部26の出力と暫定信頼性近似部31の出力から所望の通信網の信頼性を最終計算する最終計算実行部28、これらの装置を制御する制御部25、入力装置としてKEY34、出力部として、ディスプレイ表示部29、表示メモリ32、CRT33を備える。
まず、記憶部24について説明し、以下順次、各装置の機能を説明する。
入力データの構造を図10に示す。
なお、図10の数値は、例として、図7に対応するデータを示している。
一行目には、対象とする通信網の各通信網構成要素に対応する番号が格納されている。
二行目には、一行目に入力された各通信網構成要素の故障確率が格納されている(一行目のa列目の通信網構成要素の故障確率が二行目のa列目に記憶されている)。
三行目には、対象とする通信網に割り当てられた通信経路に対応する番号が格納されている(通信網構成要素の番号と区別するため、通信経路に対応する番号にはアンダーラインを引いている)。
四行目には、現用の通信経路に対応する番号が格納されている。
五行目には、予備の通信経路に対応する番号が格納されている。
六行目以降(最後の行を除く)は、各行を各通信経路に対応させ、その通信経路に含まれる通信網構成要素の番号が格納されている。
最後の行には、前記〔発明が解決しようとする課題〕で述べたしきい値αの値が格納される。
図11に、補助記憶部1のデータ構造を示す。
信頼性計算の前処理として、通信網構成要素番号を対応する故障確率に関する昇順に格納する。このデータ構造では、左ほど通信網構成要素の故障確率の小さな通信網構成要素に対応する通信網構成要素番号が格納されている。
図12に、補助記憶部2のデータ構造を示す。
前記〔課題を解決するための手段〕で述べた関数f’中の式における
計算の実行が進むとともに、確実に正常と見なされる通信網構成要素の番号を記憶しておく。データ構造は補助記憶部1と同様である。
補助記憶部2の説明で述べた下式の値を求める。
入力された通信網構成要素の集まりE1から、〔課題を解決するための手段〕のAの「準備」で述べた定義に従ってC1(E1)の算出を行う。本実施例では、説明を簡明にするため、C1(E1)は以下の式で算出できるとする。
E1が通信経路4を構成する通信網構成要素を全て含むとき、すなわち
υ(通信経路4)⊆E1のとき、
C1(E1)=200、
とし、そうでなければ、
記憶部24のデータに対応する通信網において、その信頼性が直ちに計算できる場合であるか否かを確認し、直ちに計算できる場合には、その計算値を出力する。
具体的には、
−記憶部24の第六行以降(最後の行を除く)の行に、通信網構成要素番号が存在しなければ、「信頼性は直ちに計算できる」とし、「E1=全ての通信網構成要素」として通信容量計算部30を起動し、通信容量がα以上であれば、補助信頼性計算部26の出力値を1とし、そうでなければ0とする。
分解適用通信網構成要素iを定めると、記憶部24に格納されている通信網データについて、通信網構成要素iを確実に正常であるとした通信網と、確実に故障しているとした通信網の二つの通信網に対応するデータを作成し、確実に正常としたときの通信網データを通信網データとして出力する。一方、確実に故障しているとした通信網に対応するデータを暫定信頼性近似部31に送り、得られた結果を出力する。
ここで、通信網構成要素iが確実に正常であるとした通信網データとは、記憶部24の通信網データを以下のように改変した通信網データである。
改変2:二行目の通信網構成要素の故障確率のうち、通信網構成要素番号iの故障確率を取り除く。
一方、通信網構成要素iが確実に故障しているとした通信網データとは、記憶部24の通信網データを以下のように改変した通信網データである。
改変2:二行目の通信網構成要素の故障確率のうち、通信網構成要素番号iの故障確率を取り除く。
改変3:六行目以降(最後の行を除く)について、通信網構成要素番号iを含む行を除去する。さらに、除去された行に対応する通信経路番号を四行目と五行目から取り除く。
さらに、補助記憶部(3)23にiを加える。
補助信頼性計算部26から出力された値と補助記憶部(2)22に格納されているデータから、以下の計算で実行する。θ1が所望の信頼性を示す。
ここで、分解適用回数はK回とする。Kの値は、補助記憶部(2)22の一行目中の分解適用順位の最大数に等しい。
θK=K回目に分解適用された通信網構成要素の正常確率×補助信頼性計算部の出力値+K回目の分解適用の際の暫定信頼性近似部の出力値
θK−1=K−1回目に分解適用された通信網構成要素の正常確率×θK−1
+K−2回目に分解適用された通信網構成要素の故障確率
×K−2回目の分解適用で得られた暫定信頼性近似値部の出力値
・・・
θ1=1回目に分解適用された通信網構成要素の正常確率×θ2
+1回目に分解適用された通信網構成要素の故障確率
×1回目の分解適用で得られた暫定信頼性近似値部の出力値
これまで説明した各部を以下の制御手順で動作させ、記憶部24に入力されたデータから通信網の信頼性を計算する(初期設定として、補助記憶部(1)21,(2)22,(3)23は空にしておく)。
制御手順1:記憶部24のデータから、1行目の通信網構成要素番号を取り出し、2行 目の通信網構成要素の故障確率に基づいて、通信網構成要素の故障確率に 関する昇順に従って、通信網構成要素番号を補助記憶部(1)21に格納 する。
制御手順2:補助信頼性計算部26を起動し、記憶部24のデータにおいて、分解適用 せずに信頼性計算可能かどうかを確認する。
−計算可能ならば、最終計算実行部28を起動し、最終計算実行部28の 値をディスプレイ表示部29に表示して終了する。
−計算可能でなければ、補助記憶部(1)21から最も小さい故障確率に 対応する通信網構成要素番号を取り出し、iとし、iを補助記憶部(1) 21から取り除くと共に、通信網構成要素iについて分解適用部27を起 動し、暫定信頼性近似部31からの出力値を、補助記憶部(2)22の3 行目に、通信網構成要素iの故障確率を2行目に、分解適用順位を1行目 に、それぞれ補助記憶部(2)22のデータ構造に従って格納する。さら に、記憶部24のデータを分解適用部27の出力した通信網データで置き 換える。
制御手順3:制御手順2に戻る。
装置の各部の連携の様子を示すため、図10のデータに対する計算実行例を以下に示す。
ただし、α=200、m=1とする。
初期設定として、補助記憶部(1)21,(2)22,(3)23は全て空とする。
制御手順1:図10のデータから1行目の通信網構成要素について、2行目の通信網構 成要素確率に基づいて、通信網構成要素確率に関する昇順に通信網構成要 素番号を補助記憶部(1)21に格納した結果が図11に示すデータであ る。
制御手順2:補助信頼性計算部26を起動し、図10のデータにおいて分解適用せずに 信頼性計算が可能かどうかを確認する。
−図10のデータの第六行目以降(最後の行を除く)の行に含まれる通信 網構成番号は存在する。
−そこで、補助記憶部(3)23を確認すると、空なので、この場合には 、「信頼性は直ちには計算できない」と判断される。
補助記憶部(1)21、すなわち、図11から最も故障確率の小さな 通信網構成要素の番号1を取り除き(補助記憶部(1)21のデータ は図13に示す通りとなる。)、通信網構成要素1について分解適分 部27を起動し、暫定信頼性近似部31の出力値0.999799を 補助記憶部(2)22の3行目に、通信網構成要素1の故障確率0. 0001を2行目に、分解適用順位1を図14のように書き込む。
さらに、記憶部24のデータを図15のように書き込む。さらに、記 憶部24のデータを図15のように書き換える。記憶部24に通信構 成要素番号1を付加し、図16を得る。
制御手順3:制御手順2に戻る。
−図15のデータの第六行目以降(最後の行を除く)の行に含まれる通信 網構成要素番号は存在する。
−そこで、補助記憶部(3)23を確認すると、通信網構成要素番号1が 記憶されている。これを通信容量計算部30に送り、C1({1})= 0が得られ、通信容量がα=200未満なので、「信頼性は直ちには計 算できない」と判断される。
よって、
補助記憶部(1)21、すなわち、図13から、最も故障確率の小さな 通信網構成要素の番号6を取り除き(補助記憶部(1)21のデータは 図17の通りとなる。)、通信網構成要素6について分解適用部27を 起動し、暫定信頼性近似部31の出力値0.999100を補助記憶部 (2)22の3行目に、通信網構成要素1の故障確率0.0001を2 行目に、分解適用順位3を書き込むと、図12のデータが得られる。さ らに、記憶部24のデータを図18に示すように書き換え、かつ、補助 記憶部(3)23のデータに通信網構成要素番号6を加えて、図19を 得る。
制御手順3’:制御手順2に戻る。
−図18のデータの第六行目以降(最後の行を除く)の行に含まれる通 信網構成要素番号は存在する。
−そこで、補助記憶部(3)23を確認すると、通信網構成要素番号1 ,6が格納されており、E1={1,6}の場合には、C1(E1)= 200≧α=200となるので、「信頼性は直ちに計算できる」と判断 される。
+2回目に分解適用された通信網構成要素の故障確率
×2回目の分解適用で得られた暫定信頼性近似部の出力値
=0.9998×1+0.0002×0.999100
θ1=1回目に分解適用された通信網構成要素の正常確率×θ2
+1回目に分解適用された通信網構成要素の故障確率
×1回目の分解適用で得られた暫定信頼性近似部の出力値
=0.9999×(0.9998×1+0.0002×0.999100)
+0.0001×0.999799
=0.999999800
以上の計算実施例に加え、図9に示すところの、より大きな通信網に対する数値実験結果を図20、図21に示す。
図9において、図中の番号はケーブルに付与された番号である。右側各通信経路は、示された番号のケーブルに沿って通信を運んでいるとする。その他の条件と表記上の注意点を以下に示す。
−各通信経路の通信容量は100とする。
−通信網の通信容量は、正常である通信経路の通信容量の和とする。
−通信網構成要素の故障確率は以下の二つのパタンを想定する。
パタン1:交換装置、伝送装置、ケーブルの故障確率は全て1.00×10−3であ る。
パタン2:交換装置、伝送装置は、1.0×10−3であるが、ケーブルについては 、横向きのケーブルが0.1、縦向きが5×10−5とする。
−図20、図21において、文献〔1〕の方法と本発明とを対応させているが、ここで文献〔1〕とは、先に本発明者等(本出願人)が提案した『通信網信頼性計算装置と方法』のことであって、この文献〔1〕では、通信網を「通信網構成要素」と「通信経路」からなる構成物として捉え、その信頼性を「利用できる通信経路が確保する通信容量が一定値以上である確率」と定義し、値を計算する方法が提示されている。
図20,図21中の計算値は、表記上の都合から、Pr(C(N)≧α)ではなく、1−Pr(C(N)≧α)で表記している。
−図10〜図21に示す表中の相対誤差の定義は、以下の式で定めた。
相対誤差
=|(本発明による計算値−文献〔1〕による計算値)/(文献〔1〕による計算値)|
図20、図21においては、文献〔1〕の方法に比べて、本発明の方法が極めて高速であることがわかる。近似誤差は小さい。
12,13,14 伝送装置
16,17,18 伝送装置
21 補助記憶部(1)
22 補助記憶部(2)
23 補助記憶部(3)
24 記憶部
25 制御部
26 補助信頼性計算部
27 分解適用部
28 最終計算実行部
29 ディスプレイ表示部
30 通信容量計算部
31 暫定信頼性近似部
32 表示メモリ
33 CRT
34 KEY
Claims (4)
- 故障時における通信網で通信可能な情報量(通信容量)が予め定められたしきい値以上となる確率を、当該通信網の通信網信頼性として算出する通信網信頼性近似計算装置による通信網信頼性近似計算方法であって、
上記通信網信頼性近似計算装置は、記憶手段と計算手段を具備し、
上記記憶手段により、予め、通信網Nを構成する各通信網構成要素の識別情報と各通信網構成要素の故障確率(正常確率)、および、各通信網構成要素で構成される通信経路の識別情報と各通信経路の正常時における上記通信容量とからなるデータを記憶し、
上記計算手段は、
上記通信網Nを構成する通信網構成要素iを選択し、該通信網構成要素iが確実に正常であると見なした通信網1の通信網信頼性と上記通信網構成要素iが確実に故障していると見なした通信網2の通信網信頼性および上記通信網構成要素iの故障確率を用いた式「(1−〔通信網構成要素iの故障確率〕)×〔通信網1の通信網信頼性〕+〔通信網構成要素iの故障確率〕×〔通信網2の通信網信頼性〕」を計算し、該計算結果を、上記通信網Nの通信網信頼性として出力する際、
上記通信網構成要素iを除く各通信網構成要素の1つずつを順次に故障していると見なした際に正常となる各通信経路を、上記記憶手段が記憶したデータを参照して求め、該求めた正常な各通信経路の通信容量の合計を算出し、該合計が上記しきい値以上となる各通信経路を特定し、該特定した各通信経路毎に、当該通信経路を構成する各通信網構成要素の正常確率と上記故障していると見なした通信網構成要素の故障確率との積事象を算出し、該算出した各積事象の総和を上記通信網2の通信網信頼性として算出すると共に、
上記通信網1における全ての通信網構成要素が正常であるか、あるいは、確実に正常である通信網構成要素により確保できる通信容量が上記しきい値以上であれば、上記通信網1の通信網信頼性として1を算出し、
上記通信網1における全ての通信網構成要素が正常でないか、あるいは、確実に正常である通信網構成要素により確保できる通信容量が上記しきい値以上でなければ、上記通信網1に対して、上記通信網Nに対する上記通信網構成要素iの選択処理と上記式の計算処理および上記通信網2の通信網信頼性の算出処理を行い、
該処理を、上記通信網1における全ての通信網構成要素が正常となるか、あるいは、確実に正常である通信網構成要素により確保できる通信容量が予め定められたしきい値以上となるまで繰り返し、該繰り返し処理で得られた計算結果を、上記通信網Nの通信網信頼性として出力する
ことを特徴とする通信網信頼性近似計算方法。 - 請求項1に記載の通信網信頼性近似計算方法であって、
上記通信網信頼性近似計算装置は、補助記憶手段を具備し、
該補助記憶手段により、上記記憶手段が記憶した各通信網構成要素の故障確率を参照して、上記通信網Nを構成する各通信網構成要素を、故障確率の小さい順に読み出して昇順に並び替えて記憶し、
上記計算手段は、上記式の計算処理時および上記通信網2の通信網信頼性の算出処理時、上記補助記憶手段から故障確率の小さい順に上記通信網構成要素iの選択を行う
ことを特徴とする通信網信頼性近似計算方法。 - 故障時における通信網で通信可能な情報量(通信容量)が予め定められたしきい値以上となる確率を、当該通信網の通信網信頼性として算出する通信網信頼性近似計算装置であって、
予め、通信網Nを構成する各通信網構成要素の識別情報と各通信網構成要素の故障確率(正常確率)、および、各通信網構成要素で構成される通信経路の識別情報と各通信経路の正常時における上記通信容量とからなるデータを記憶する記憶手段と、
上記通信網Nを構成する通信網構成要素iを選択し、該通信網構成要素iが確実に正常であると見なした通信網1の通信網信頼性と上記通信網構成要素iが確実に故障していると見なした通信網2の通信網信頼性および上記通信網構成要素iの故障確率を用いた式「(1−〔通信網構成要素iの故障確率〕)×〔通信網1の通信網信頼性〕+〔通信網構成要素iの故障確率〕×〔通信網2の通信網信頼性〕」を計算し、該計算結果を、上記通信網Nの通信網信頼性として出力する計算手段と
を有し、
該計算手段は、
上記通信網構成要素iを除く各通信網構成要素の1つずつを順次に故障していると見なした際に正常となる各通信経路を、上記記憶手段が記憶したデータを参照して求め、該求めた正常な各通信経路の通信容量の合計を算出し、該合計が上記しきい値以上となる各通信経路を特定し、該特定した各通信経路毎に、当該通信経路を構成する各通信網構成要素の正常確率と上記故障していると見なした通信網構成要素の故障確率との積事象を算出し、該算出した各積事象の総和を上記通信網2の通信網信頼性として算出する近似手段と、
上記通信網1における全ての通信網構成要素が正常であるか、あるいは、確実に正常である通信網構成要素により確保できる通信容量が上記しきい値以上であれば、上記通信網1の通信網信頼性として1を算出する第1の計算手段と、
上記通信網1における全ての通信網構成要素が正常でないか、あるいは、確実に正常である通信網構成要素により確保できる通信容量が上記しきい値以上でなければ、上記通信網1に対して、上記通信網Nに対する上記通信網構成要素iの選択処理と上記式の計算処理および上記近似手段による上記通信網2の通信網信頼性の算出処理を行う第2の計算手段とを有し、
該第2の計算手段による処理を、上記通信網1における全ての通信網構成要素が正常となるか、あるいは、確実に正常である通信網構成要素により確保できる通信容量が予め定められたしきい値以上となるまで繰り返し、該繰り返し処理で得られた計算結果を、上記通信網Nの通信網信頼性として出力する
ことを特徴とする通信網信頼性近似計算装置。 - 請求項1に記載の通信網信頼性近似計算装置であって、
上記記憶手段が記憶した各通信網構成要素の故障確率を参照して、上記通信網Nを構成する各通信網構成要素を、故障確率の小さい順に読み出して昇順に並び替えて記憶する補助記憶手段を有し、
上記計算手段は、上記式の計算処理時および上記第2の計算手段による処理時、上記補助記憶手段から故障確率の小さい順に上記通信網構成要素iの選択を行う
ことを特徴とする通信網信頼性近似計算装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007211863A JP4558768B2 (ja) | 2007-08-15 | 2007-08-15 | 通信網信頼性近似計算方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007211863A JP4558768B2 (ja) | 2007-08-15 | 2007-08-15 | 通信網信頼性近似計算方法および装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009049565A JP2009049565A (ja) | 2009-03-05 |
JP4558768B2 true JP4558768B2 (ja) | 2010-10-06 |
Family
ID=40501382
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007211863A Active JP4558768B2 (ja) | 2007-08-15 | 2007-08-15 | 通信網信頼性近似計算方法および装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4558768B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009272856A (ja) * | 2008-05-07 | 2009-11-19 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 近似精度保障つき通信ネットワーク信頼性近似計算方法および装置 |
JP6581546B2 (ja) * | 2016-07-27 | 2019-09-25 | 日本電信電話株式会社 | 信頼性評価方法、信頼性評価装置及びプログラム |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003316614A (ja) * | 2002-04-26 | 2003-11-07 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | システム信頼性評価装置、およびこの評価プログラムを記憶した記憶媒体 |
JP2004266815A (ja) * | 2003-02-28 | 2004-09-24 | Microsoft Corp | ローカルのセンサ情報を使用してアラート、インタラクション、および通信のタイミングをガイドする制限つき延期ポリシー |
JP2004282275A (ja) * | 2003-03-14 | 2004-10-07 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 通信網故障頻度計算方法、通信網故障頻度計算装置、通信網故障頻度計算プログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体 |
JP2004363855A (ja) * | 2003-06-04 | 2004-12-24 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 通信網故障頻度計算方法、通信網故障頻度計算装置、通信網故障頻度計算プログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体 |
JP2007068090A (ja) * | 2005-09-02 | 2007-03-15 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | ネットワーク装置監視システムおよび監視方法、ならびにそのプログラム |
-
2007
- 2007-08-15 JP JP2007211863A patent/JP4558768B2/ja active Active
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003316614A (ja) * | 2002-04-26 | 2003-11-07 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | システム信頼性評価装置、およびこの評価プログラムを記憶した記憶媒体 |
JP2004266815A (ja) * | 2003-02-28 | 2004-09-24 | Microsoft Corp | ローカルのセンサ情報を使用してアラート、インタラクション、および通信のタイミングをガイドする制限つき延期ポリシー |
JP2004282275A (ja) * | 2003-03-14 | 2004-10-07 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 通信網故障頻度計算方法、通信網故障頻度計算装置、通信網故障頻度計算プログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体 |
JP2004363855A (ja) * | 2003-06-04 | 2004-12-24 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 通信網故障頻度計算方法、通信網故障頻度計算装置、通信網故障頻度計算プログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体 |
JP2007068090A (ja) * | 2005-09-02 | 2007-03-15 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | ネットワーク装置監視システムおよび監視方法、ならびにそのプログラム |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2009049565A (ja) | 2009-03-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US10031806B2 (en) | Efficient repair of erasure coded data based on coefficient matrix decomposition | |
US20100275186A1 (en) | Segmentation for static analysis | |
US11048600B2 (en) | Method and apparatus for managing storage system | |
CN117135106B (zh) | 路由路径规划方法、路由请求处理方法、设备及介质 | |
CN109039959A (zh) | 一种sdn网络规则的一致性判断方法及相关装置 | |
JP4558768B2 (ja) | 通信網信頼性近似計算方法および装置 | |
JP6325762B1 (ja) | 情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラム | |
CN118131006A (zh) | Atpg测试向量的精简方法和装置、存储介质、电子装置 | |
EP0369700A2 (en) | Modifying pattern-matching networks | |
Kundakcioglu et al. | Bottom-up construction of minimum-cost and/or trees for sequential fault diagnosis | |
CN117097350A (zh) | 一种ldpc码译码实现方法、装置、设备及介质 | |
CN111722923A (zh) | 一种异构资源的调用方法、装置和计算机可读存储介质 | |
CN112637032B (zh) | 一种服务功能链的部署方法及装置 | |
JP2021089655A (ja) | 学習モデル構築装置、学習モデル構築方法及びコンピュータプログラム | |
CN114626523A (zh) | 训练深度学习模型的方法、装置、设备以及存储介质 | |
CN114881239A (zh) | 量子生成器的构造方法、装置、介质及电子装置 | |
CN113691403A (zh) | 拓扑节点配置方法、相关装置及计算机程序产品 | |
CN113900933A (zh) | 一种测试方法和相关装置 | |
CN110908599A (zh) | 数据的写入方法与写入系统 | |
CN115967667B (zh) | 链路确定方法、装置、控制器及存储介质 | |
CN109753389A (zh) | 保证数据一致性的方法、装置、存储介质及服务器 | |
US20240338213A1 (en) | Quantum computing platform adaptation method and apparatus, and quantum computer operating system | |
US11431594B2 (en) | Part extraction device, part extraction method and recording medium | |
KR20230050229A (ko) | 기계 학습 기반 무선 주파수 집적 회로의 하드웨어 할당 | |
CN111382208B (zh) | 一种区块链体系结构的优化方法及优化端 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20100112 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100209 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100409 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20100713 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20100721 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4558768 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130730 Year of fee payment: 3 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |