JP4558565B2 - 光波形成形器及び該光波形成形器を用いた光信号発生器 - Google Patents

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Description

本発明は、光ファイバ通信システムで用いられる光パルス発生技術に適用されるとともに、材料加工用途に用いられる超短光パルス発生技術に適用される光波形成形器及び該光波形成形器を用いた光信号発生器の技術分野に関するものである。
高非線形ファイバ(HNLF)と、異常分散ファイバ(例えばシングルモードファイバ;SMF)を交互に組み合わせて構成される光パルス成形器に関しては、これまでに様々な技術開発が行われてきている。上記のように構成された光パルス成形器は、ファイバの非線形定数と分散値の両方が長手方向に櫛状のプロファイルを形成していることから、Comb-like Profiled Fiber(CPF)パルス生成器と呼ばれている。
CPFパルス成形器の特徴は、全長が短いにもかかわらず、高効率で高品質なパルス成形が可能なことである。ここでいう高品質なパルス成形とは、高次ソリトン圧縮の際に生じるような、ペデスタル増大現象や変調不安定利得による著しい雑音増幅現象、及びそれに伴うタイミングジッタ付加が発生しないパルス成形を意味する。CPFパルス成形器によって成形された短パルスは、通信用途の他に、高精度計測や多光子吸収過程による加工に用いることができる。
CPFパルス成形器の設計方法として、例えば非特許文献1に示されている方法を用いることができる。非特許文献1の方法によれば、高精度な光パルス列を出力可能なCPFパルス成形器を容易に設計することができる。
また、光パルスを、分散フラット正常分散ファイバ内で伝搬させることによって、スペクトルが周波数に対して平坦な広帯域光(Supercontinuum;SC光)を発生させたものがこれまでに報告されている(非特許文献2、非特許文献3)。
一方、得られたSC光の広帯域スペクトルをフィルタリングすることにより波形を整形するO2R(Optical re-amplification and reshaping)波形再生手法が提案されており(非特許文献4)、有望視されている。さらに、ビットレートが160Gb/sの光伝送において、前記O2R再生手法を含む、O3R(Optical re-amplification, reshaping, retiming)波形再生中継器も報告されている(非特許文献5)。
正常分散ファイバ中で平坦な広帯域スペクトルを持つ光、すなわちSC光を発生させるためには、以下の三点が必須条件として挙げられる。
(1)光パルス入射時点の条件より定まる非線形距離が、分散距離に比べて数十分の一程度であること。
(2)ある程度の距離、具体的には分散距離の少なくとも10%相当の長さを伝搬させること。
(3)分散スロープの影響があってはならないこと。
上記条件の(1)は、正常分散値の絶対値が十分小さな値でなければならないことを示している。また、上記条件の(3)は、もし分散スロープの影響があると、広帯域にわたって「絶対値の小さな正常分散値」が実現できないことを示している。
非特許文献4においては、ビットレート10Gbit/s、パルス幅約20ps、ピークパワー約0.8W(平均パワーは90 mW)の入力パルス列に対して、長さが8 km、分散値が-2 ps/nm/km、非線形定数が約2 W-1km-1の分散シフトファイバ(DSF:Dispersion shifted fiber)を用いてO2R波形再生を実現している。
この場合は、光パルス入射時点の条件で定まる分散距離が約50 km、非線形距離が約600 mと見積もられ、これに対してファイバ長が8 kmであることから、SC光を発生させるための上記条件のうち(1)および(2)を満たしていることがわかる。さらにSC光の帯域は数nmであり、使用するDSFの分散スロープ値0.06 ps/nm2/kmの影響は無視できる。
一方、非特許文献5においては、ビットレート160Gbit/s、パルス幅約1.2ps、ピークパワー約6W(平均パワーは630 mW)の入力パルス列に対して、長さが1 km、分散値が-0.1 ps/nm/km、非線形定数が約10.4 W-1km-1で、分散スロープ値が零の分散フラットファイバ(DFF:Dispersion flat fiber)を用いている。
光パルス入射時点の条件で定まる分散距離が約3.6 km、非線形距離が約20 mであり、ファイバ長が1 kmであることから、SC光を発生させるための上記条件のうち(1)と(2)を満たしている。分散スロープ値が零であるから、当然上記条件の(3)も満たしている。
非特許文献5では、発生するSC光の帯域が数十nmに及んでおり、仮に分散スロープ値が零でないファイバを用いる場合には、分散スロープ値は極めて小さくなければならない。
例えば入射パルスの中心波長における分散値が-0.1 ps/nm/kmで、その中心波長より20 nm離れた波長帯でなお分散値が正常分散を示すためには、分散スロープの絶対値が0.005 ps/nm2/kmよりも小さくなければならない。従って、帯域が数十nmに及ぶSC光を発生させるためには、DFFが事実上必須である。
上記のように発生されたSC光は、広帯域周波数コムを発生させるのに用いることができる。SC光発生を用いて広帯域周波数コムを発生させる手段は、例えば特許文献1に報告されている。
所望の時間波形をフーリエ変換して、これに一致するよう各周波数成分の強度と位相を調整することにより、時間領域で前記所望の時間波形を実現することが可能となる。このような機能を実現するものは、任光波形整形器(Optical Function Generator ;OFG)と呼ばれているものである。
光の周波数成分に対して強度と位相を調整することで任意波形を生成する方法は、非特許文献6などにより知られている。
OFGでは、所定の繰り返し周波数の光パルス列を入力し、例えばSC発生により光周波数コムを発生させて波形整形部で波形成形を行う。この波形整形部を小型化するために、周波数分離と周波数合波にAWG(Arrayed waveguide grating)を適用し、温度制御により実現される可変光減衰器(VOA)と位相遅延器をそれぞれ平面光導波路上に集積する方法が、非特許文献7に報告されている。
特開平11−183946号 T. Inoue et al., "Design of comb-like profiled fiber for efficient pulse compression based on stationary rescaled-pulse propagation," Proc. OFC2005, JWA7 (2005). Y. Takushima et al., "Generation of over 140-nm-wide Super-Continuum from a Normal Dispersion Fiber by using a Mode-Locked Semiconductor Laser Source," Photon. Technol. Lett. Vol.10, No. 11, 1560-1562 (1998). S. Taccheo et al., "Investigation and Design Rules of Supercontinuum Sources for WDM Applications," OFC2000, ThA1 (2000). P. V. Mamyshev, "All-optical Data Regeneration Based on Self-phase Modulation Effect," ECOC1998, 475-476 (1998). S. Watanabe et al., "160 Gbit/s Optical 3R-Regenerator in a Fiber Transmission Experiment," OFC2003 PD16 (2003). A. M. Weiner et al.,"Synthesis of phase-coherent, picosecond optical square pulses," Optics Letters, vol. 11, p.153 (1986). K. Okamoto et al., ``Fabrication of frequency spectrum synthesiser consisting of arrayed-waveguide grating pair and thermo-optic amplitude and phase controllers,’’ Electron. Lett. Vol.35, p.733 (1999).
CPFパルス成形器からの出力パルスの応用を考えると、該CPFパルス成形器への入力光の波長を変化させた場合でも、パルス幅などの出力特性が一定であることが望ましい。
ところがCPFを構成する高非線形ファイバと異常分散ファイバは一般に、ともに正の分散スロープを持っている。すなわち、分散値をD[ps/nm/km]としたとき、正の分散スロープはdD / dl [ps/nm2/km]> 0と表せる。ここで、λ[nm]は波長を表す。CPFの平均分散スロープが常に一定の正の値を持つ結果、平均分散値は動作波長が長くなるに従って大きくなる。
CPFにおけるパルス圧縮を、分散減少ファイバ(DDF)における断熱ソリトン圧縮と定性的に等価であるとみなすと、出力パルスの幅はDDF出力端における分散値に比例することから、分散スロープが正であるということは、出力パルスの幅が波長とともに大きくなることを意味している。
また、非特許文献1に示されている方法を用いて設計されたCPFにおいても、動作波長によってCPFの分散値が変化すれば、広帯域の動作波長に対して同一の設計結果が実現できなくなる。
以上より従来のCPFにおいては、高非線形ファイバと異常分散ファイバがともに持つ正の分散スロープのために、広帯域の動作波長に対して同じ出力特性を実現することが困難であった。
一方、光パルスを高非線形ファイバ内で伝搬させることによってSC光を発生させるためには、非線形性が高く(10 W-1km-1以上)、分散スロープが零(分散フラット)または極めて小さな値を有し、さらに長手方向に例えば1 kmにわたって絶対値の小さく(-0.1 ps/nm/km程度)一定の分散値を持つファイバが必要となる。しかしながら、このようなファイバを製造するのは、一般には非常に困難を伴う。
そこで、本発明はこれらの問題を解決するためになされたものであり、分散スロープを補償して分散フラットな光波形成形器を提供するとともに、該光波形成形器を用いた光信号発生器を提供することを目的とする。
この発明の光波形成形器の第1の態様は、光パルスの波形を成形する光波形成形器であって、前記光パルスが非線形媒体と、分散媒体と、分散スロープ補償媒体を伝搬するように構成されていることを特徴とする光波形成形器である。
第2の態様は、前記分散スロープ補償媒体の分散スロープを、前記非線形媒体と前記分散媒体による分散スロープと逆の符号にすることによって、前記非線形媒体と前記分散媒体による分散スロープを補償することを特徴とする光波形成形器である。
第3の態様は、前記非線形媒体の分散値を分散媒体によって制御し、前記非線形媒体の分散スロープを分散スロープ補償媒体で補償したことを特徴とする光波形成形器である。
第4の態様は、光パルス光源を追加することにより光パルス発生器の機能を持たせることを特徴とする光波形成形器である。
第5の態様は、前記非線形媒体が高非線形ファイバであることを特徴とする光波形成形器である。
第6の態様は、前記非線形媒体が高非線形フォトニック結晶ファイバであることを特徴とする光波形成形器である。
第7の態様は、前記分散媒体がシングルモードファイバであることを特徴とする光波形成形器である。
第8の態様は、前記分散媒体がファイバブラッググレーティングであることを特徴とする光波形成形器である。
第9の態様は、前記分散スロープ補償媒体が分散補償ファイバであることを特徴とする光波形成形器である。
第10の態様は、前記非線形媒体と、前記分散媒体と、前記分散スロープ補償媒体からなる構成を一段の構成単位とし、該構成単位を二段以上接続することを特徴とする光波形成形器である。
第11の態様は、前記構成単位が、前記非線形媒体、前記分散スロープ補償媒体、及び前記分散媒体の順に接続して構成されることを特徴とする光波形成形器である。
第12の態様は、前記非線形媒体と、前記分散媒体とからなる構成を別の一段の構成単位とし、前記構成単位と前記別の構成単位とをそれぞれ一段あるいは二段以上接続することを特徴とする光波形成形器である。
第13の態様は、前記構成単位が、前記非線形媒体、前記分散媒体、及び前記分散スロープ補償媒体の順に接続して構成されることを特徴とする光波形成形器である。
第14の態様は、前記構成単位が、少なくとも第一段目に配索されることを特徴とする光波形成形器である。
第15の態様は、前記非線形媒体、前記分散スロープ補償媒体、及び前記分散媒体をこの順に接続することを特徴とする光波形成形器である。
第16の態様は、所定の光フィルタを追加することにより、入力光とは異なる動作周波数の光パルスを成形することを特徴とする光波形成形器である。
第17の態様は、入力光として繰り返し周波数の高い光パルス列を用いることにより、広帯域周波数コムを発生させることを特徴とする光波形成形器である。
第18の態様は、前記広帯域周波数コムを入力して所定の複数の周波数成分に分離する周波数分離器と、前記周波数分離器によって分離された前記各周波数成分の強度を調整する可変光減衰器と、前記周波数分離器によって分離された前記各周波数成分の位相を調整する位相遅延器と、前記可変光減衰器と前記位相遅延器とで強度及び位相が調整された前記周波数成分を合波する周波数合波器と、前記可変光減衰器と前記位相遅延器を制御する制御器とを追加することを光波形成形器である。
第19の態様は、所望の位相周波数特性を多項式で近似し、前記制御器は前記多項式に従って前記位相遅延器を制御することを特徴とする光波形成形器である。
第20の態様は、光パルスの波形を成形する光波形成形器であって、前記光パルスが、分散媒体を伝搬したのちに、非線形媒体と分散媒体を伝搬するように構成されていることを特徴とする光波形成形器である。
以上説明したように本発明によれば、分散スロープが零または極めて小さな値を持つ光波形成形器を提供することできる。
また発明の光波形成形器を構成する非線形媒体、分散媒体、及び分散スロープ補償媒体を適切に設計することにより、動作波長に対する依存性が低く所定の電力半値幅を有する光パルスを出力する光パルス発生器を提供することが可能となる。
さらに、任意波形の生成が可能な光ファンクションジェネレータを、本発明の光波形成形器を適用することにより容易に実現できる。
図面を参照して本発明の好ましい実施の形態における光波形成形器の構成について詳細に説明する。なお、同一機能を有する各構成部については、図示及び説明簡略化のため、同一符号を付して示す。
本発明の光波形成形器は、非線形媒体と、分散媒体と、分散スロープ補償媒体とから構成される。そのため、非線形媒体と分散媒体とから構成される従来のCPFで問題となる分散スロープを分散スロープ補償媒体で補償し、広い波長帯域において均一な光波形成形(パルス圧縮)を行うことができる。
本発明の光波形成形器では、従来のCPFで問題となる分散スロープを補償するために、分散スロープ補償ファイバを用いている。具体的には、符号が負で絶対値の大きな分散スロープ値を持つ分散スロープ補償ファイバを用いて、高非線形ファイバと異常分散ファイバが持つ正の分散スロープを補償するよう構成した本発明のCPFを、本発明の光波形成形器に適用している。
但し、前記分散スロープ補償ファイバは一般に符号が負で絶対値の大きな分散値を持つため、前記分散スロープ補償ファイバを単に追加しただけでは、伝送路の分散スロープのみならず分散値をも変化させてしまい、設計したパルス成形特性を変化させてしまう恐れがある。
そこで本発明の光波形成形器では、分散スロープのみを補償して分散値を変えることのない設計、具体的には高非線形ファイバ、異常分散ファイバ、及び分散スロープ補償ファイバそれぞれのパラメータの組み合わせと長さを見出して、従来型CPFの問題点を解決する。
図1は、本発明の第一の実施形態に係る光波形成形器を含むパルス発生器の概略の構成を示すブロック図である。パルス発生器1は、パルス供給器2とパルス成形器3から構成されており、パルス成形器3は本発明の光波形成形器の第一の実施形態をなすものである。
パルス供給器2は、動作波長が可変の光パルスを発生するパルス光源4と、パルス光源4で発生された前記光パルスを増幅する光増幅器5と、前記光パルスに含まれる自然放出(ASE:Amplified Spontaneous Emission)光雑音を除去するための帯域通過光フィルタ(BPF:Band Pass Filter)6からなる。なお、パルス供給器2は光増幅器5とBPF6を含まない構成であってもよい。
パルス光源4は、二つの周波数の異なるレーザー光を合波して得られるビート光を圧縮してパルスを出力する構成、一つのレーザー出力光を強度変調器で変調してパルスを出力する構成、あるいは直接変調型DFB(Distributed Feedback)レーザーに正弦波電気信号を入力してレーザーの利得スイッチ動作によってパルスを出力する構成、などを用いることができる。
本実施形態では、パルス光源4を一つの波長可変光源とZカットLN-MZI強度変調器からなる構成とし、繰り返し周波数が40GHzで、sech型の時間波形を仮定して自己相関波形から与えられる電力半値幅が約8.7psのReturn-to-zero (RZ)パルス列を出力するものとした。
従来型のパルス成形器は、HNLFとSMFをこの順に接続した構成を一段として、例えば四段からなる構成のCPFとしていた。これに対し、本実施形態のパルス成形器3は、HNLF、分散スロープ補償ファイバ(DSCF)、SMFをこの順に接続した構成を一段とし、例えば四段から構成されるCPFとしている。すなわち、パルス成形器3は、前記従来型のパルス成形器にさらにDSCFを追加して構成している。なお、DSCFとSMFは順序を逆に接続しても構わない。
以下では、本実施形態のパルス成形器3と前記従来型のパルス成形器の設計例を示し、それぞれの成形効果を数値シミュレーションにより検証する。パルス成形器3及び前記従来型のパルス成形器は、ともに波長1550 nmにおいて出力パルスの関数型がsech型で幅が2 psとなるように設計するものとする。
パルス成形器3では、HNLF及びSMFが正の分散スロープ値を有するのに対し、DSCFが有する負の分散スロープ値で前記正の分散スロープ値を補償して各段の累積分散スロープ値が零となるように設計する。それと同時に、各段のHNLF長及び一段当たりの累積分散値が前記従来型のパルス成形器と同じとなるように設計し、1550 nmにおける出力特性を双方で一致させるものとする。
パルス成形器3及び前記従来型のパルス成形器を構成する各ファイバは、表1に示すようなパラメータ値を有するものとする。
Figure 0004558565
表1のHNLF及びSMFを用いて、上記条件を満たすよう前記従来型のパルス成形器を設計した結果を表2に示す。なお、パルス成形器3及び前記従来型のパルス成形器とも、誘導ブリルアン散乱(SBS:Stimulated Brillouin Scattering)の抑圧を目的に、一段目と二段目の間にアイソレータを挿入することを想定して0.5dBのロスを加えている。
Figure 0004558565
表2に示した前記従来型のパルス成形器の設計に対し、本実施形態のパルス成形器3では各段のHNLFの長さを前記従来型のパルス成形器と一致させた上で、各段の累積分散スロープ値が零となるようDSCFの長さを設計する。さらに、累積分散値を変化させないために、SMFを長くしてDSCFの挿入による分散値の変化を補償する。
表1に示したHNLF、SMF、DSCFのパラメータとして、それぞれの分散値をDHNLF、DSMF、DDSCF、及びそれぞれの分散スロープ値をSHNLF、SSMF、SDSCFとし、表2に示した前記従来型のパルス成形器のHNLFとSMFの長さをそれぞれLHNLF、LSMF、本発明のパルス成形器3のSMFとDSCFの長さをそれぞれL'SMF、LDSCFとしたとき、L'SMF及びLDSCFは次式から算出される。
Figure 0004558565
(式1)に基づいて算出された本実施形態のパルス成形器3のSMFの長さL'SMFとDSCFの長さLDSCFは、表3に示すような値となる。
Figure 0004558565
表2のように設計された前記従来型のパルス成形器と表3のように設計された本実施形態のパルス成形器3について、それぞれのパルス成形特性の波長依存性を数値シミュレーションによって評価した結果を以下に説明する。
各々のパルス成形器に入力される入力パルス列は、チャープフリーで電力半値幅が7psの同位相パルスを25ps間隔で足し合わせ、得られたパルス列に-12.48ps/nmの分散を与え、パルス幅を広げてアップチャープ(時間に対して瞬時周波数が大きくなる)を与えたもので、平均パワーは100mWである。
図2に入力パルス時間波形の自己相関波形を示す。図2において、入力パルス時間波形としてsech型の時間波形を仮定すると、電力半値幅は約8.7psとなる。前記入力パルス列を前記従来型のパルス成形器と本実施形態のパルス成形器3のそれぞれに入力したときの数値シミュレーションを行い、それぞれのパルス成形器におけるパルス成形動作を評価した結果を以下に説明する。
前記入力パルス列の動作波長を1550、1590、1630nmとしたとき、各々のパルス成形器の四段目出力パルスの自己相関波形をそれぞれ図3、4、5に示す。各図において、実線がパルス成形器3を用いた場合で、点線が前記従来型のパルス成形器を用いた場合の結果を示している。
また、前記動作波長に対する前記四段目出力パルスのパルス幅の変化を図6に示す。同図において、黒点はパルス成形器3を用いた結果であり、白点は前記従来型の成形器を用いた結果である。
図3〜6の結果から、前記従来型パルス成形器を用いた場合は、HNLFとSMFの分散スロープの影響で長波長側のパルス幅が増加しているのに対して、本発明のDSCFを適用したパルス成形器3を用いた場合には、前記動作波長に対するパルス幅の変化が小さく、出力パルス特性の波長依存性が抑えられていることがわかる。
上記実施形態では、パルス成形器3に用いられるDSCFと他のファイバとを融着接続することによる融着損失については、特に考慮していなかった。しかしながら、前記融着損失が大きい場合には、パルス成形器3のすべての段でDSCFを挿入すると、パワー損失の累積値が大きくなってしまう。該パワー損失の累積値を補償するために例えばHNLFを長くすると、結果的にパルス成形器3の総距離が長くなってしまうなどの問題が生じる。
また、絶対値が大きい負の分散スロープ値を持つDSCFでは、四次以上の高次分散の影響が大きくなる場合があり、その場合にはDSCFでHNLFとSMFの分散スロープを完全に補償することは困難となってしまう。
パルス成形器3の構成において、上記問題点を考慮する必要がある場合には、パルス成形器3の一部の段にのみDSCFを適用することも可能である。本発明のパルス成形器3は、一部の段にのみDSCFを適用する場合であっても、HNLFとSMFの分散スロープを補償して出力パルス特性の波長依存性を低減させるような構成とすることが可能である。
以下では、本発明の光波形成形器の第二の実施形態として、一部の段にのみDSCFを適用したパルス成形器について説明する。ここでは、HNLFとSMFのパラメータ値を表1と同じとし、入力パルスに係る条件も上記実施例と同じとする。また、本実施形態のパルス成形器と従来型のパルス成形器はともに、六段のCPFから構成されているものとする。
動作波長1550 nmにおける出力パルスの幅を2 psにするためには、前記従来型のパルス生成器は表4に示すような構成とすることができる。この場合にも、やはり分散スロープの影響が問題となる。
Figure 0004558565
表4に示す構成からなる前記従来型のパルス成形器に対して、本実施形態のパルス成形器では、図7に示すような波長分散特性を有するDSCFを用いることにより、出力パルス特性の波長依存性を低減している。ここでは、本実施形態のパルス成形器に用いるDSCFの非線形定数を8 W-1km-1、伝搬損失を0.7 dB/kmとする。また、該DSCFを異種ファイバに融着接続することによる融着損失を片端当たり0.5 dBとする。
図7に示すような波長分散特性を有するDSCFは、大きな高次分散を持っている。一方、前出の(式1)では高次分散が考慮されていないため、(式1)から算出されるDSCFとSMFの長さでパルス成形器を構成しても、累積分散スロープを零とすることはできない。そこで、SMFの長さに対して一定の比率のDSCFを接続することで、SMFの分散スロープの影響を緩和する方法を以下に説明する。
図8は、(1) 長さ1 kmのSMF の累積分散値11、(2)長さ0.15 kmのSMFと長さ38.3 mのDSCF を接続したときの累積分散値12、及び(3) 長さ1.15 kmのSMFに長さ38.3 mのDSCFを接続したときの累積分散値13、をそれぞれ波長に対して示したものである。(3)のファイバは、(1)のファイバに(2)のファイバを接続したものに相当し、図8に示す(3)の累積分散値13も(1)の分散値11に(2)の分散値12を加算したものに相当している。
(2)の分散値12に注目すると、波長分散特性が上に凸であるものの、一次近似では負の分散スロープを持っているため、HNLFとSMFの分散スロープをある程度補償できる。そこで、長さ1 kmのSMFに対し、長さ0.15 kmのSMF と長さ38.3 mのDSCF の組み合わせを追加するという方法で本発明の第二の実施形態のパルス成形器を構成する。
表4に示した前記従来型のパルス成形器に対し、該パルス成形器の各段のSMFの長さに比例させて上記SMFとDSCFの組み合わせを追加して構成された本実施形態のパルス成形器の設計値を表5及び表6に示す。
表5は、参考のパルス成形器としてすべての段に前記SMFとDSCFの組み合わせを追加したときの設計値を、また表6は、本実施形態のパルス成形器として一段目と二段目のみに前記SMFとDSCFの組み合わせを追加したときの設計値をそれぞれ示す。なお、DSCFを用いる段においては、HNLF、SMF、DSCFをこの順に接続してなる構成を一段とする。なお、SMF、DSCFはこの順と逆に接続してもよい。
表5及び表6に示す前記参考のパルス成形器及び本実施形態のパルス成形器のそれぞれの設計値は、表4に示す前記従来型のパルス成形器の設計値と比較して、二段目以降のHNLFが長くなっている。これは、DSCFと異種ファイバとの融着接続による損失で減衰した光パワーに対して、前記従来型のパルス成形器と同等の非線形効果を発生させるためにHNLFを長くしたものである。
Figure 0004558565
Figure 0004558565
表4の設計値により構成された前記従来型のパルス成形器、表5の設計値(DSCFを全段で用いているケース)により構成された前記参考のパルス成形器、及び表6の設計値(DSCFを一段目と二段目にのみ用いているケース)により構成された本実施形態のパルス成形器(以下では第二実施形態のパルス成形器という)について、それぞれの出力パルス幅の波長依存性を図9に示す。
図9において、14は前記従来型のパルス成形器の出力パルス幅を、15は前記参考のパルス成形器の出力パルス幅を、16は本実施形態のパルス成形器の出力パルス幅を、それぞれ示している。同図より、前記従来型のパルス成形器と比較して、前記参考のパルス成形器が最も波長依存性を低減できていることがわかる。また本実施形態のパルス成形器でも、波長依存性を低減する効果が見られる。
一方、表5に示す通り、全段にDSCFを用いた前記参考のパルス成形器では、HNLFの総距離が前記従来型のパルス成形器に比べてかなり長くなっており、総距離の短いパルス成形器を実現する上では好ましくない。
一部の段にのみDSCFを用いて本発明のパルス成形器を構成する場合には、一段目から順にDSCFを用いるのが効果的である。例えば、本発明の第二の実施形態のパルス成形器とは逆に、五段目と六段目にのみDSCFを適用することも可能であるが、その場合には前記第二の実施形態のパルス成形器に比べて波長依存性を低減する効果が小さくなる。
これは、仮に一段目で波長依存性が発生して出力パルスの幅が大きくなってしまうと、その影響が累積して後段のパルス成形特性を悪化させてしまうと考えられるためである。DSCFを適用する段を変更したとき、出力パルス幅の波長依存性がどう変化するかを評価した結果を図10に示す。
図10は、六段構成のパルス成形器において、(21)一段目と二段目のみ、(22)一段目のみ、(23)二段目のみ、(24)四段目のみ、及び(25)六段目のみ、のそれぞれにDSCFを適用した場合の出力パルス幅の波長依存性を示している。同図より、上流(一段目側)の段でDSCFを適用するのがより効果的であり、さらにDSCFを適用する段数を増やして分散スロープの補償量を大きくするほど効果的であることがわかる。
分散スロープを補償するためにDSCFを用いた効果を、前記出力パルスの自己相関波形の観点から確認する。動作波長を1550、1590、1630nmとしたとき、前記従来型のパルス成形器及び本発明の第二の実施形態のパルス成形器のそれぞれにおける出力パルスの自己相関波形を図11及び図12に示す。両図の比較より、第二の実施形態のパルス成形器を用いたほうが、前記従来型のパルス成形器を用いた場合より出力パルス波形の波長依存性が低減されていることが確認できる。
本発明の第三の実施形態である光波形成形器として、周波数に対してスペクトルが平坦な広帯域光(Supercontinuum;SC光)を発生させるSC光発生器がある。従来のSC発生においては、上記三点の条件を満たすファイバが必要とされるが、そのような高非線形ファイバを製造することは難しい。本実施形態の光波形発生器によれば、特殊なファイバを用いることなく容易に広帯域光を発生させることができる。その設計条件を以下に説明する。
本発明の光波形成形器は、非線形媒体と、分散媒体と、分散スロープ補償媒体とから構成される。そのため、非線形媒体による分散値を分散媒体によって制御し、非線形媒体による分散スロープを分散スロープ補償媒体で補償することによって、上記三点のSC光発生の条件を満足させ、広帯域の光(SC光)を発生させることができる。
さらに、本実施形態の光波形成形器では、上記構成を多段にすることによって、通常の高非線形ファイバを短く分割し、それぞれにSMFとDSCFを適用して分散値の制御と分散スロープの補償を行った、本発明のCPFの構成とし、160Gbit/sを超える超高速伝送でも使用可能なSC光発生器や、SC光を用いたO2R波形再生器として利用可能としている。
ここで、本発明のCPFとの比較対象として、分散値が負で絶対値が小さく、分散スロープが零で、さらに長手方向に分散特性が一定の高非線形ファイバ(以下ではHNL-ND-DFFと言う)を考える。このような特性を有するHNL-ND-DFFを製造することは一般には非常に困難である。これに対し本発明のCPFは、比較的製造容易なファイバを組み合わせて構成できるものである。
以下では、HNL-ND-DFFと本発明のCPFの各々で発生されるSC光を比較し、それぞれの出力特性をほぼ同等にすることが可能なことを数値シミュレーションによって示す。
両者を対等に比較するため、HNL-ND-DFFの全長と、本発明のCPFで用いられるHNLFの総距離をともに1 kmとし、さらに非線形定数g及び損失係数aをそれぞれ共通の値20 W-1km-1及び1.65 dB/kmとする。表7に、HNL-ND-DFFの分散値D、分散スロープ値S、非線形定数g、及び損失係数aの設計値を示す。
Figure 0004558565
一方本発明のCPFは、HNLF、DSCF、及びSMFをこの順で接続したものを一段とし(DSCFとSMFの順序は逆でもよい)、これを全体で十段接続した構成とする。HNLFの総距離を1kmと設定したので、一段当たりのHNLFの長さLHNLFは LHNLF = 100 [m]となる。本発明のCPFを構成するファイバの設計値を表8に示す。
Figure 0004558565
表7に示すHNL-ND-DFFの設計値と比較すると、表8に示す本発明のCPFを構成するHNLFは、分散値の絶対値が大きく正の分散スロープ値を有していることがわかる。
本発明のCPFは、ここでは一段当たりのHNLFの長さをLHNLF= 100 [m]と設定したことから、該CPFの設計としてSMFの長さLSMFとDSCFの長さLDSCFを決定する必要がある。これは、本発明のCPF一段当たりの平均分散値Dave及び平均分散スロープ値Saveが所定の値となるよう、次式で算出できる。
Figure 0004558565
Dave及びSaveの前記所定の値は、HNL-ND-DFFの分散値及び分散スロープ値と等しくするために、表7に示した各値を用いる。すなわち、(式2)においてDave= -0.1 [ps/nm/km]、Save= 0 [ps/nm2/km]を代入することにより、LSMF= 21.55 [m]、LDCF= 2.34 [m]と算出される。
このようにして与えられたSMFの長さLSMFとDSCFの長さLDSCFを用いることによって、非線形媒体による分散値を分散媒体によって制御し、非線形媒体による分散スロープを分散スロープ補償媒体で補償しつつ、分散媒体による分散スロープと分散補償スロープ媒体による分散値も同時に補償することができる。
上記の通り設計されたHNL-ND-DFFと本発明のCPFに対して、電力半値幅が1 ps、ピークパワーが2 Wの光パルスをそれぞれ入射したときの出力特性を以下に比較検討する。なお入射パルスの関数形はチャープフリーのsech型もしくはGaussian型のいずれかとし、中心波長は1550 nmとする。
本発明のCPF及びHNL-ND-DFFのそれぞれにsechパルスを入射したときの出力スペクトルを図13に、また同様にGaussianパルスを入射したときの結果を図14にそれぞれ示す。図13、14とも、実線は本発明のCPFの出力スペクトルを表し、破線はHNL-ND-DFFの出力スペクトルを表す。
本発明のCPFとHNL-ND-DFFの出力スペクトルを比較すると、入射パルスの関数型にかかわらず、ともに広帯域でフラットなスペクトルが得られていることがわかる。この結果より、本発明のCPFを用いることで、HNL-ND-DFFと同等のSC光を出力できることが確認できた。
つぎに、図13あるいは図14に示すようなSC光を発生させる本発明の第三実施形態の光波形成形器に、伝達関数の中心が入力信号の中心周波数からずれたBPFを追加して構成する本発明の第四実施形態の光波形成形器について、以下に説明する。
本実施形態の光波形成形器の波形整形動作は、SC光を発生させる伝送路に入力する入射パルスのピークパワーを変化させると、それに伴って出力されるSC光の帯域が変化することを利用するものである。
本実施形態の光波形成形器の構成を図15に示す。光波形整形器101は、第三実施形態のSC光発生器102にBPF103を追加している。光波形整形器101に入力される光パルス104は、中心波長がl0 = 1550 nmであり、ピークパワーを可変とする。
光波形整形器101内で、SC光を発生させるためのSC光発生器102の設計は、本発明の第三実施形態のものと同じであり、またBPF103の中心波長はl1 = 1542 nmとし、BPF103の伝達関数は減衰率の半値幅が2.4 nmであるGaussian関数とする。
入力パルス104のピークパワーを変化させたときの、光波形整形器101の出力パルス105のエネルギーを計算によって求めた。チャープフリーのsech及びGaussianパルスを入射パルスとして用いた場合の、パルスエネルギー伝達関数と出力パルス幅の結果をそれぞれ図16、図17に示す。
図16及び図17では、本発明のSC光発生器102を用いた結果を実線で示すとともに、比較のために表7にパラメータを示した前記HNL-ND-DFFを用いた結果を破線で示している。
図16及び図17から、SC光発生器102で発生させたSC光に対して、波形整形動作が実現できていることがわかる。また、HNL-ND-DFFを用いても同様の結果となることがわかる。
本発明の第五の実施形態について、以下に説明する。本実施形態では、図15のBPF105として減衰率の半値幅が8 nmでGaussian関数の伝達関数を持つものを適用する。そして入力光として、関数型がsechもしくはGaussian関数で、繰り返し周波数が200 GHz、電力半値幅が1 psの逆相パルス列にGaussian雑音を与えたものを用いる。
関数型をsechおよびGaussianとしたときの前記パルス列のスペクトルをそれぞれ図18および図19に示す。平均パワーを500 mWとすると、パルスのピークパワーはいずれも約2Wとなる。このパルス列を本実施形態の光波形成形器に入力したときの出力スペクトルを数値シミュレーションにより求めた。入力パルスの関数型をsech及びGaussianとしたときの前記出力スペクトルをそれぞれ図20及び図21に示す。
図20及び図21に示すSC光は、広帯域周波数コムとみなすことができ、本実施形態の光波形成形器は光周波数コム発生器となっている。前記広帯域周波数コムの各周波数成分の周波数間隔は、前記入力パルス列の繰り返し周波数に一致しており、各周波数成分の周波数間隔は常に一定となる。前記広帯域周波数コムの使用用途としては、次に示す光ファンクションジェネレータの他に、波長分割多重伝送信号用の光源などが考えられる。
本発明の第六の実施形態である光波形成形器を図22に示す。同図に示す本実施形態の光波形成形器は、周波数成分の強度と位相を調整して所望の時間波形を実現できる任意光波形整形器(光ファンクションジェネレータ;OFG)となっている。
OFGによれば、図20及び図21の光周波数コムに対して、各周波数成分の強度と位相を調整することにより、周波数領域において任意の波形に整形することが可能となる。このとき、ある時間波形のフーリエ変換に一致するように各周波数成分の強度と位相を調整すると、時間領域で前記所望の時間波形を実現することができる。
OFGを実現するためには、VOAと位相遅延器を調整する手段が必要となる。各チャネルのVOAの減衰量は、出力光スペクトルのパワーを測定しながら、各チャネルで所望の値に調整することが容易に可能である。
一方、光波の位相を直接測定する手段がないため、従来は各チャネルの遅延量を調整するのが困難であった。そこで本発明では以下に説明するように、光周波数コムの各周波数成分の位相関係を多項式近似することで、少数の制御パラメータによって位相を調整している。
正常分散ファイバにおけるSC光の発生で特徴的なことは、周波数軸上で光の位相が周波数に対してほぼ放物線上に変化することであり、入射パルスや伝送路の条件が変わらない限り、常に一定である。
この特性を時間軸で解釈すると、パルスに対してともにアップチャープ(瞬時周波数が時間とともに大きくなる)を発生させる、正常分散と非線形効果の相乗効果により、SC光発生に際してほぼ線形のアップチャープが付加されていることを意味している。この傾向は、本発明のCPFを用いた光周波数コム発生器202によるSC光発生でも同様である。
図20に示した光周波数コムのスペクトルと、各周波数コム成分の位相について計算した結果を図23に示す。同図より、本発明のCPFを用いてSC光を発生させた場合であっても、光の位相は周波数に対してほぼ放物線状になっていることがわかる。
そこで本実施形態では、位相の周波数特性を多項式で近似することにより、有限のパラメータですべてのチャネルの位相を一括制御するようにしている。図23に示した位相に関しては、次式に示す5次多項式で近似するものとする。
Figure 0004558565
ここで、fは周波数、f0は真空中で波長1550nmに対応する周波数を表し、いずれも単位はTHzである。
図23の位相を、(式3)で最小二乗法によりフィッティングして得られた係数の値を表9に示す。
Figure 0004558565
SC光の各周波数成分の位相が(式3)の形式で与えられていれば、OFG201の出力である目標の波形の位相との差をとることで、各周波数成分に与えるべき位相遅延量を決定することができる。実際には、a0を除く5つのパラメータを微調整することで、より精度の高い位相遅延量の調整を全チャネルに対して行うことが可能となる。
図23に示すOFG201では、前述の本発明のCPFを適用した光周波数コム発生器202を用いており、さらに波形整形部203への入力として、繰り返し周波数が200 GHzで、図20に波形が示されている光周波数コムを用いるものとしている。このときの任意波形整形動作を、数値シミュレーションによって評価した結果を以下に説明する。
周波数分離器204および周波数合波器207として、チャネル間隔が200 GHzで、全50チャネルのAWGを用いることとし、該AWGの各チャネルの伝達関数はGaussian関数で減衰率の半値幅が100 GHzであるとする。また、VOA205と位相遅延器206は、任意に制御が可能で理想的な減衰特性および位相遅延特性を示すものとする。
第一の例として、スペクトルの3 dB帯域幅が2.94 THz(約24 nm)である、チャープフリーGaussianパルスを出力させるものとする。そのためには、スペクトルの強度をGaussianに、そして位相を周波数に対して一定に調整すればよい。
図24に、全50チャネルの減衰量と、位相遅延量として真空中における遅延長の値を示す。なお、チャネルの番号が大きくなるにつれて、周波数が大きい(波長が短い)コム成分に対応させている。
OFG201の出力として、スペクトルと位相を図25に、時間波形を図26にそれぞれ示す。図25から、スペクトルとして位相がほぼフラットなGaussian関数が得られていることがわかる。また図26より、時間波形の電力半値幅は153 fsであり、時間帯域幅積が0.450となることから、時間帯域幅積は0.441であるフーリエ変換限界に近いGaussianパルスが得られたことがわかる。
別の例として、全幅が1 psの矩形パルスを出力させるものとする。この場合には、スペクトルの強度をsinc関数の絶対値に調整し、sinc関数の符号が反転する箇所で位相をpシフトさせればよい。全50チャネルの減衰量と、位相遅延量として真空中における遅延量を図27に示す。
OFG201の出力として、スペクトルと位相を図28に、時間波形を図29にそれぞれ示す。図28から、sinc関数型のスペクトルと位相が実現できていることがわかる。図29の時間波形についても、ほぼ矩形のパルスが得られているが、頭頂部が完全に平坦とはなっていない。この理由は、スペクトルの位相を完全に制御できていないためと考えられる。そこで、(式3)の近似式を5次よりさらに高次の多項式とすることにより、より精度の高い位相制御が可能となり、より平坦な矩形パルスを得ることができる。
なお、上記実施形態で用いた非線形媒体としては、高非線形ファイバだけでなく、シリカガラスや鉛ガラス、テルライトガラスなどからなる高非線形フォトニック結晶ファイバや、分散シフトファイバ(DSF)、ビスマス高非線形ファイバなどを用いることができる。また、分散媒体としては、上記実施形態で用いたシングルモードファイバだけでなく、NZ−DSF(ノンゼロ分散シフトファイバ)やファイバブラッググレーティングなどを用いてもよい。
また、非線形媒体、分散媒体、分散スロープ補償媒体からなる前記波形成形器に限らず、非線形媒体と分散媒体からなる波形成形器において、入力パルス列として、ビート光やCS-RZ(Carrier suppressed return-to-zero)パルス列を用いる場合、隣接するパルスが互いに逆位相であって、チャープフリーの状態でパルス成形器に入力しても、ペデスタルが発生しない良好な成形結果が得られる。一方、入力パルス列としてRZ(Return-to-zero)パルス列を用いる場合、隣接するパルスが互いに同位相であって、この場合はチャープフリーの状態でパルス成形器に入力すると、ペデスタルが発生したりして、良好な成形結果が得られない。このため、チャープフリーRZパルス列をパルス成形器に入力する場合は、パルス成形器の最初の非線形媒体の前段に、例えば正常分散ファイバなどの正常分散媒質を配置し、パルスにアップチャープを与えることが有効である。
図1は、本発明の光波形成形器の第一に実施形態の構成を説明するブロック図である。 図2は入力パルス時間波形の自己相関波形を示す図である。 図3は、波長1550nmにおける四段目出力パルスの自己相関波形を示す図である。 図4は、波長1590nmにおける四段目出力パルスの自己相関波形を示す図である。 図5は、波長1630nmにおける四段目出力パルスの自己相関波形を示す図である。 図6は、動作波長に対する四段目出力パルス幅の依存性を示す図である。 図7は、本発明の第二実施形態に用いる分散スロープ補償ファイバの波長分散特性を示す図である。 図8は、本発明の第二実施形態に用いるシングルモードファイバ及び分散スロープ補償ファイバの累積分散値を示す図である。 図9は、本発明の第二実施形態において分散スロープ補償ファイバを用いる場合と用いない場合の出力パルス幅の波長依存性を比較する図である。 図10は、本発明の第二実施形態において分散スロープ補償ファイバを用いる場所を変えたときの出力パルス幅の波長依存性を比較する図である。 図11は、分散スロープ補償ファイバを用いない場合の動作波長間の出力パルス自己相関波形を比較する図である。 図12は、分散スロープ補償ファイバを用いた場合の動作波長間の出力パルス自己相関波形を比較する図である。 図13は、本発明の第三実施形態において、sech関数型パルスを入力したときの出力スペクトルを示す図である。 図14は、、本発明の第三実施形態において、Gaussian関数型パルスを入力したときの出力スペクトルを示す図である。 図15は、本発明の第四実施形態の構成を説明するブロック図である。 図16は、本発明の第四実施形態において、ピークパワーを変化させてチャープフリーsechパルスを入力したときのパルスエネルギー伝達関数とパルス幅を示す図である。 図17は、本発明の第四実施形態において、ピークパワーを変化させてチャープフリーGaussianパルスを入力したときのパルスエネルギー伝達関数とパルス幅を示す図である。 図18は、sech型のパルス列の入力スペクトルを示す図である。 図19は、Gaussian型のパルス列の入力スペクトルを示す図である。 図20は、本発明の第五実施形態において、sech型のパルス列を入力したときの出力スペクトルを示す図である。 図21は、本発明の第五実施形態において、Gaussian型のパルス列を入力したときの出力スペクトルを示す図である。 図22は、本発明の第六実施形態の構成を説明するブロック図である。 図23は、sech型のパルス列を入力したときの光周波数コムのスペクトルと各周波数コム成分の位相を示す図である。 図24は、第六実施形態において、各チャネルの減衰量及び遅延量を示す図である。 図25は、第六実施形態において、パルス波を出力するときの出力スペクトル及び位相を示す図である。 図26は、第六実施形態において、パルス波を出力するときの出力時間波形を示す図である。 図27は、第六実施形態において、矩形波を出力するときの各チャネルの減衰量及び遅延量を示す図である。 図28は、第六実施形態において、矩形出力を出力するときの出力スペクトル及び位相を示す図である。 図29は、第六実施形態において、矩形出力を出力するときの出力時間波形を示す図である。
符号の説明
1・・・パルス発生器
2・・・パルス供給器
3・・・パルス成形器
4・・・パルス光源
5・・・光増幅器
6・・・帯域通過光フィルタ
11、12、13・・・累積分散値
14、15、16、21、22、23、24、25・・・電力半値幅
101・・・光波形整形器
102・・・SC光発生器
103・・・帯域通過光フィルタ
104・・・入力光パルス
105・・・出力光パルス
201・・・OFG
202・・・光周波数コム発生器(CPFパルス成形器)
203・・・波形整形部
204・・・周波数分離器
205・・・可変光減衰器
206・・・位相遅延器
207・・・周波数合波器
208・・・制御器

Claims (16)

  1. 光パルスの波形を成形する光波形成形器であって、前記光パルスが非線形媒体と、分散値Dが正で分散スロープdD/dλが正の分散媒体と、分散値Dが負で分散スロープdD/dλが負の分散スロープ補償媒体を伝搬するように構成されており、前記分散スロープ補償媒体がないとしたときの基準構成に比べて、出力される光パルスの幅の波長依存性を低減した、
    ことを特徴とする光波形成形器。
  2. 光パルス光源を追加することにより光パルス発生器の機能を持たせることを特徴とする請求項1に記載の光波形成形器。
  3. 前記非線形媒体は高非線形ファイバである
    ことを特徴とする請求項1に記載の光波形成形器。
  4. 前記非線形媒体は高非線形フォトニック結晶ファイバである
    ことを特徴とする請求項1に記載の光波形成形器。
  5. 前記分散媒体はシングルモードファイバである
    ことを特徴とする請求項1に記載の光波形成形器。
  6. 前記分散媒体はファイバブラッググレーティングである
    ことを特徴とする請求項1に記載の光波形成形器。
  7. 前記非線形媒体と、前記分散媒体と、前記分散スロープ補償媒体からなる構成を一段の構成単位とし、該構成単位を二段以上接続する
    ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の光波形成形器。
  8. 前記構成単位は、前記非線形媒体、前記分散スロープ補償媒体、及び前記分散媒体の順に接続して構成される
    ことを特徴とする請求項7に記載の光波形成形器。
  9. 前記非線形媒体と、前記分散媒体と、前記分散スロープ補償媒体からなる構成を一段の構成単位とし、前記非線形媒体と、前記分散媒体とからなる構成を別の一段の構成単位とし、前記構成単位と前記別の構成単位とをそれぞれ一段あるいは二段以上接続する
    ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の光波形成形器。
  10. 前記構成単位は、前記非線形媒体、前記分散媒体、及び前記分散スロープ補償媒体の順に接続して構成される
    ことを特徴とする請求項9に記載の光波形成形器。
  11. 前記構成単位は、少なくとも第一段目に配索される
    ことを特徴とする請求項9に記載の光波形成形器。
  12. 前記非線形媒体、前記分散スロープ補償媒体、及び前記分散媒体をこの順に接続する
    ことを特徴とする請求項1に記載の光波形成形器。
  13. 所定の光フィルタを追加することにより、入力光とは異なる動作周波数の光パルスを成形する
    ことを特徴とする請求項1に記載の光波形成形器。
  14. 入力光として繰り返し周波数の高い光パルス列を用いることにより、広帯域周波数コムを発生させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の光波形成形器。
  15. 前記広帯域周波数コムを入力して所定の複数の周波数成分に分離する周波数分離器と、
    前記周波数分離器によって分離された前記各周波数成分の強度を調整する可変光減衰器と、
    前記周波数分離器によって分離された前記各周波数成分の位相を調整する位相遅延器と、
    前記可変光減衰器と前記位相遅延器とで強度及び位相が調整された前記周波数成分を合波する周波数合波器と、
    前記可変光減衰器と前記位相遅延器を制御する制御器と
    を追加することを特徴とする請求項14に記載の光波形成形器。
  16. 所望の位相周波数特性を多項式で近似し、
    前記制御器は前記多項式に従って前記位相遅延器を制御する
    ことを特徴とする請求項15に記載の光波形成形器。
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