JP4557338B2 - 砥石の回転速度自動設定方法 - Google Patents

砥石の回転速度自動設定方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、精密平面研削盤の砥石(回転体)を回転軸に固定した砥石ヘッドの自動バランシングに適した回転軸の回転数を自動的に決定する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
金属、セラミック等のワ−クの表面に溝や凸条を設けたり、ワ−ク表面を平滑にするために用いられる表面研削装置は知られている(特開昭60−191765号、特公平5−13873号、特許第2694181号など)。図1および図2にその一例を示す。
【0003】
図1および図2において、1は平面研削装置、2はワ−ク、3は砥石、4は水平方向(X軸方向)に往復移動可能なテ−ブル、5は作業台部、6は電磁チャック、7は前後方向(Z軸方向)に往復移動可能なサドル、8は操作盤、8aは砥石の切り込み開始点位置検出On−Offスウィッチ、8bは砥石上下切り込み手動パルス発生器ボタン、9はコラム、10は砥石ヘッド、11は砥石軸、12は砥石3を垂直方向(Y軸方向)に移動する昇降機構、13はモ−タ−、14は螺合体、15はネジ軸、16は軸受、17は安全保護カバ−、18はCPU、19は研削液供給ノズルである。
【0004】
テ−ブル上のワ−クは、テ−ブルの移動により水平方向に、サドルの移動により前後方向に移動でき、ワ−ク上面を回転する円盤状砥石により研削される。トラバ−ス切り込み、バイアス切り込みが可能であり、それにより異なった形状の溝や凸条を加工できる。
研削盤の砥石、車両の車軸の回転体においては、アンバランスを補正する作業がなされる。アンバランスがあると前者においては工作精度に悪影響を与え、後者においては走行性に悪影響を与える。
それゆえ、特公平5−73168号、特公平6−63898号公報に記載されるように回転体のバランシングが行われる。
【0005】
特公平5−73168号公報は、回転体の一定回転半径上の任意の位置に質量の等しい2個のアンバランス補正用錘を装着自在に設け、かつ、前記回転体の回転軸の振動を検出する振動計を備え、
A=アンバランス補正用錘を環状溝に取り付けない状態での回転軸のアンバランス量による振動振幅、
φ=振動振幅Aを生じる位置の基準位置からの位相、
B=アンバランス補正用錘を環状溝の任意の位置に1個取り付けた状態での回転体の遠心力による回転軸の振動振幅、
C=アンバランス補正用錘を基準位置より120度ずらせた環状溝の位置に1個取り付けた状態での回転体の遠心力による回転軸の振動振幅、
D=アンバランス補正用錘を基準位置より240度ずらせた環状溝の位置に1個取り付けた状態での回転体の遠心力による回転軸の振動振幅、
W=アンバランス補正用錘の遠心力による振幅、
2S=A+B+W、
としたとき、
【0006】
前記位相角φを、C=DまたはC>Dのときは
【数4】
Figure 0004557338
より算出し、
C<Dのときは
【数5】
Figure 0004557338
より算出し、
前記2個のアンバランス補正用錘を基準位置に対して取り付ける角度の位置αとβを下記式で算出することを特徴とする回転体のバランシング方法を提案する。
【数6】
Figure 0004557338
【0007】
かかる角度αおよびβを決定する対話型のバランサ−機器は、(株)岡本工作機械製作所よりマイクロバランサ− MB−1(商品名)として販売され、特公平5−73168号公報の図4に示されるように軸受または砥石ヘッドの振動を振動計(非接触変位計または加速度ピックアップなど)で測定し、振動計より発した加速度電圧の交流信号を増幅器と、フィルタを介してA/D変換器を通して制御装置に入力し、演算部で計算し、マイクロバランサ−の表示パネルに角度αおよびβを出力表示できるようになっている。
【0008】
この作業者との対話型マイクロバランサーを含め、従来のバランサー機器においては回転体をバランス調整する時の回転速度の設定がインバーター用いる作業者による手作業で、最適な回転速度決めるのに時間がかかる欠点があった。
また、アンバランス補正用錘を取り付ける角度αおよびβを決定する際、最初に基準位置とした位置近傍で不感帯を有することもあるので、120度の位置および240度の位置に基準位置をずらして計算しなおし、本来のアンバランスの位相を求め、それら3つの結果より最適な角度αおよびβを決定する必要があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、特公平5−73168号公報記載の対話型のバランシング方法において、回転軸の回転速度の決定、およびバランシング角度αおよびβの決定に手作業の手間がかかるのをなくし、自動的に回転軸の回転速度の決定なす方法の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1は、一定半径rの環状溝を有するフランジを介して砥石(回転体)を回転軸に固定し、この砥石を回転させるに最適な回転軸の回転速度Rrpmを振動計を用いて設定する方法において、下記の(1)から(3)のステップを経ることを特徴とする、砥石ヘッドの回転速度自動設定方法を提供するものである。
【0011】
(1)前記転軸の軸受または砥石ヘッドの加速度電圧を前記振動計に接続されたバランサー機器のパネル表示板の回転速度設定画面に表示されたm〜nの回転速度(但し、mは1000rpm以上、nは9600rpm以下の数であり、また、m<nである。)の範囲で回転速度をk(kは3から10の整数。)分割してk通りのリストを見ながら前記回転速度Rrpmを含むと予想される回転速度領域のリスト番号をrpm選択ボタンで選定し、ついで選定されたリスト領域の回転速度をP(Pは10〜100の数)rpm毎に加速させて砥石を備える回転軸を回転させ、回転軸軸受または砥石ヘッドの加速度電圧を前記振動計で検出する。
(2)前記振動計で検出した加速度電圧の交流信号を10Hz付近にある共振などの信号をバイパスフィルタで低減し、ついで低減された信号を10〜100倍までプレ増幅し、プレ増幅された信号のうち測定に不必要な高い周波数の信号を可変ローパスフィルタで低減させ、これを可変増幅したのちに、可変バンドパスフィルタにかけて中心周波数を通過させ、可変バンドパスフィルタから出力された交流信号を全波整流し、全波整流された信号を電圧信号に変換して、制御装置の記憶部に電圧を出力して記憶させる。
(3)前記電圧信号の電圧が最大となった際の回転軸の回転速度rpmを前記砥石を取り付けた際の回転軸の回転速度Rrpmと決定する。
【0014】
自動的に砥石に適した回転速度を決定するに、加速電圧の範囲を減少することができるので、回転速度Rrpmを検出する時間が短縮される。
【0015】
前記砥石の回転速度Rrpmが自動設定された工程1)を経て、一定半径rの環状溝を有するフランジを介して、該環状溝の外周または内周の位置に0度から360度の目盛が配置されるように該目盛を略中央部に付した回転体を回転軸に固定し、前記一定半径rの環状溝の任意位置に質量の等しい2個のアンバランス補正用錘を取り付けて砥石のバランスを取る自動バランシング方法は、前記1)の回転数Rrpmの自動設定後に続いて、次の2)から5)の工程を経て実施可能である。
【0017】
2)振幅測定工程;
次ぎの▲1▼から▲5▼のステップを経る。
▲1▼制御装置は、バランサ−機器の電圧の許容範囲の分解能の高い順にq(qは2から5の整数。)段階に割り当てされた測定レンジの中であって、一番分解能の高いレンジを選択する。
▲2▼アンバランス補正用錘を環状溝に取り付けない状態で前記回転速度Rrpmで回転軸を回転させ、前記振動計で回転軸の振幅を検出し、検出した交流信号から制御装置より回転軸の振幅Aを算出し、この振幅を回転軸のアンバランス量による振動振幅Aと制御装置に記憶させる。
▲3▼アンバランス補正用錘を0度の環状溝に1個取り付け、前記回転速度Rrpmで回転軸を回転させ、前記振動計で回転軸の振幅を検出し、検出した交流信号から制御装置より回転軸の振幅Bを算出し、この振幅Bを1個の錘を取り付けた状態での回転体の遠心力による回転軸の振動振幅Bと制御装置に記憶させる。
▲4▼アンバランス補正用錘を120度の環状溝に1個取り付け、前記回転速度Rrpmで回転軸を回転させ、前記振動計で回転軸の振幅を検出し、検出した交流信号から制御装置より回転軸の振幅Cを算出し、この振幅Cを1個の錘を120度ずらして取り付けた状態での回転体の遠心力による回転軸の振動振幅Cと制御装置に記憶させる。
▲5▼アンバランス補正用錘を240度の環状溝に1個取り付け、前記回転速度Rrpmで回転軸を回転させ、前記振動計で回転軸の振幅を検出し、検出した交流信号から制御装置より回転軸の振幅Dを算出し、この回転軸の振幅Dを測定し、この振幅を1個の錘を240度ずらして取り付けた状態での回転体の遠心力による回転軸の振動振幅Dと制御装置に記憶させる。
【0018】
上記▲2▼から▲5▼のステップにおいてA/D変換器のオ−バ− フロ−が発生した場合は、1段階下の分解能のレンジに自動的に切り替えられ、振幅が測定される。A/D変換器のオ−バ− フロ−が発生する毎にレンジは更に、1段階下の分解能のレンジに自動的に切りかえられ、上記振幅(A,B,C,D)が測定される。
【0019】
3)制御装置の演算部によるアンバランス補正用錘取り付け位置の算出工程
前記振動振幅Aを生じる位置の基準位置(0度)からの位相をφとし、アンバランス補正用錘の遠心力による振幅をWとし、A+B+W=2Sとして、
前記位相角φを、C=DまたはC>Dのときは
【数7】
Figure 0004557338
より算出し、
前記位相角φを、C<Dのときは
【数8】
Figure 0004557338
より算出し、前記2個のアンバランス補正用錘を基準位置(0度)に対して取り付ける角度の位置αとβを下記式で算出する。
【数9】
Figure 0004557338
【0020】
4)アンバランス補正用錘取り付け位置表示工程
制御装置より表示パネルに信号を送り、表示パネルに基準位置(0度)に対する上記アンバランス補正用錘取り付け位置 αとβを表示する。
5)フランジへのアンバランス補正用錘の取り付け工程
表示パネルに表示されたフランジの環状溝のαとβの位置にアンバランス補正用錘をそれぞれ取り付ける。
【0021】
特公平5−73168号公報に記載されるような3通りの基準位置でのφを手計算で求める必要はなく、制御装置が自動的にアンバランス補正用錘の取り付け位置αとβを計算し、バランサ−機器の表示パネルに表示する。
【0022】
【発明の実施の形態】
【実施例】
以下、図面を用いて本発明をさらに詳細に説明する。
図1は本発明方法を実施するバランサ−機器を具備した平面研削盤の側面図、図2は平面研削盤の斜視図、図3は研削盤の回転体部分の部分拡大図、図4は回転体を正面側から見た正面図、図5は本発明の実施例を示すベクトル線図、図6は本発明に用いるバランサ−機器の信号検出回路、センサ信号増幅回路および電源回路を示す図、図7はバランサ−機器の回転速度設定画面における表示板部分の拡大図、図8はバランス角度設定画面における表示板部分の拡大図である。
【0023】
図1乃至において、1は平面研削装置、2はワーク、3は砥石、4は水平方向(X軸方向)に往復移動可能なテ−ブル、5は作業台部、6は電磁チャック、7は前後方向(Z軸方向)に往復移動可能なサドル、8は操作盤、8aは砥石の切り込み開始点位置検出On−Offスウィッチ、8bは砥石上下切り込み手動パルス発生器ボタン、9はコラム、10は砥石ヘッド、11は砥石回転軸、12は砥石3を垂直方向(Y軸方向)に移動する昇降機構、13はモーター、14は螺合体、15はネジ軸、16は軸受、17は安全保護カバー、18はCPU、19は研削液供給ノズル、20はバランサー機器、21は振動計、M1とM2はモーター、201は表示パネル、202は回転速度ランク選択スウィッチ、203は設定(SET)ボタン、204は振幅測定ボタン、205は電圧の分解能表示LED、206は振動計用コネクタ、207はセンサ接続電線である。
【0024】
図4において、3は回転体である砥石、3aは砥石表面に貼付された0度から360度の目盛を記載したラベル、11は回転軸、22はフランジ、22aは回転軸の中心点から半径rの円上にある環状溝、m1とm2は質量の等しいアンバランス用錘で、前記環状溝22a内を自由に移動、または前記環状溝22aから取り外し自在となっている。
【0025】
バランサ−機器20のアナログ回路は、図6に示すように信号検出回路、センサ信号増幅回路、電源回路の3つのブロックに分かれ、独立した基板で構成されている。
信号検出回路の基板では、センサ(振動計21)への電源供給および信号の増幅(プレアンプ)を行なう。センサとしては、株式会社小野測器の加速度ピックアップ NP−330OK(商品名:感度 10mV/ms-1)を用いた。
センサ信号増幅回路は、入力された信号を増幅して特定周波数の信号を抽出し、制御回路へ出力するもので、増幅率、特定周波数は制御回路の信号により制御される。
電源回路は、アナログ回路およびデジタル回路(制御回路)へ各機能を動作させるための電力を供給する。
【0026】
かかるバランサ−機器20を用いて回転体である砥石3の適切な回転速度の設定は下記の▲1▼から▲3▼のステップを経る。
▲1▼フランジ22を介して研削装置1の回転軸11に砥石3を取り付け、回転体を備える回転軸を回転させ、回転軸の軸受または砥石ヘッドの加速度電圧を振動計21で検出する。
周波数をf、回転角速度をω、回転数をrとすると、
ω=2Πf、 r=360/ω、r=360/2Πf
の関係がある。
回転軸の回転速度を加速(言いかえれば周波数を暫時減数)し、これをx軸に、その際の振幅をy軸にバランサ−機器は表示可能としてもよい。振幅は電圧として表示される。
【0027】
▲2▼振動計21で検出した交流信号を10Hz付近にある共振などの信号をハイパスフィルタ(HPF)で低減し、ついで低減された信号を10〜100倍までプレ増幅し、プレ増幅された信号のうち測定に不必要な高い周波数の信号を可変ロ−パスフィルタ(可変LPF)で低減させ、これを可変増幅したのちに、可変バンドパスフィルタ(可変BPF)にかけて中心周波数を通過させ、可変バンドパスフィルタから出力された交流信号を全波整流し、全波整流された信号を電圧信号にA/D変換して、制御装置(CPU)30の記憶部に電圧を出力(平滑)して該記憶部に記憶させる(図6参照)。
▲3▼前記圧信号の電圧が最大となった際の回転軸の回転速度Rrpmを該回転体が取り付けた際の回転軸の回転速度と決定する。
【0028】
上記で決定された回転速度Rrpmが、アンバランス状態で予測されうる回転速度Xrpmと大幅に異なるときは、確認のため次ぎの作業をし、その値を回転軸の最適回転速度Rrpmとする。
▲1▼フランジ22を介して研削装置1の回転軸11に砥石3を取り付け、次ぎにバランサ−機器20のセットボタン203を押して回転速度設定画面(図7参照)とし、表示板201に現れた回転速度の設定値リスト1から5(図7ではm=1000rpm、n=4800rpm、k=5)より砥石の回転数に適した回転速度(例えば、1250rpm)がある回転速度範囲のリスト番号1から5(1.1000rpmから1400rpmまで)を選択し、RPM SELECTボタン202を押して1を選択し、ついでSETボタン203を押す。
【0029】
選定されたリスト番号1の回転速度を100rpm(P=100)毎に1000rpmから1400rpmまで加速させて砥石3を備える回転軸11を回転させ、回転軸の軸受または砥石ヘッド10の加速度電圧を振動計(加速度ピックアップ)21で検出する。
▲2▼振動計21で検出した交流信号を10Hz付近にある共振などの信号をハイパスフィルタ(HPF)で低減し、ついで低減された信号を10〜100倍までプレ増幅し、プレ増幅された信号のうち測定に不必要な高い周波数の信号を可変ロ−パスフィルタ(可変LPF)で低減させ、これを可変増幅したのちに、可変バンドパスフィルタ(可変BPF)にかけて中心周波数を通過させ、可変バンドパスフィルタから出力された交流信号を全波整流し、全波整流された信号を電圧信号にA/D変換して、制御装置(CPU)30の記憶部に電圧を出力して該記憶部に記憶させる)。
【0030】
▲3▼前記電圧信号の電圧が最大となった際の回転軸の回転速度R(例えば1280)rpmを該回転体が取り付けた際の回転軸の回転速度(R=1280rpm)と決定し、表示パネル201に1280rpmを出力表示する(図1参照)。
なお、上記▲2▼のステップにおける可変増幅は、この実施例では制御回路からの信号により利得をHight、Middle、Lowの3レンジ(q=3)に可変した。各レンジの利得は、Hight 33.9dB;Middle 23.1〜24.8dB;Low 10.1〜13.2dBとした。
【0031】
従って、前者のように全部の範囲の加速度範囲で交流信号を検出してもよいが、予めXrpmや加速度範囲、Pを定めて交流信号の検出行なう後者の方が加速度範囲が狭く、短時間で最適回転速度を検出できる。
【0032】
上記バランサ−機器20および振動計21を用い、一定半径rの環状溝22aを有し、該環状溝の外周または内周に0度から360度の目盛を有するフランジ22を介して回転体を回転軸に固定し、前記一定半径rの環状溝の任意位置に質量の等しい2個のアンバランス補正用錘m1およびm2を取り付けて回転体のバランスを取るには、次の1)から5)の工程を経る。
【0033】
1)上記回転体の回転速度の設定工程;
上記表示パネルで砥石の最適回転速度Rが1280rpmと表示されたら、振幅測定ボタン204を押す。SETボタン203を押し、CPU30に最適回転速度Rを記憶させてから振幅測定ボタン204を押すように設計変更してもよい。また、これらのボタンを押さないで直接、次ぎの工程2)に進むように設計変更してもよい。
【0034】
2)振幅測定工程;
次ぎの▲1▼から▲5▼のステップを経る。
▲1▼前記電圧信号の加速度電圧が最大となった電圧の許容範囲の分解能の高い順にHight、Middle、Lowの3段階(q=3。Hight 33.9dB;Middle 23.1〜24.8dB;Low 10.1〜13.2dB)に割り当てされた測定レンジの中で、一番分解能の高いレンジであるHightを制御装置30は自動的に選択する(Middle、LowのdB値は半固定抵抗により利得を調整して上記dB範囲より選択する。例えば設定された回転速度1280rpmにおける電圧に対し、Hightレンジの許容誤差が0.01Volt、Middleレンジの許容誤差が0.1Volt、Lowレンジの許容誤差が1VoltとなるようにdBを選択する。)。
バランサ−機器20の表示パネルの画面はレンジ設定画面に変わり、レンジ切り替え表示LED205に採用されているLEDが点灯され、ついで測定画面へと変わる。
【0035】
▲2▼アンバランス補正用錘を環状溝に取り付けない状態で1280rpmで回転軸11を回転させ、前記振動計21で回転軸の振幅を検出し、検出した交流信号からバランサ−機器20の制御装置30より回転軸の振幅Aを算出し、この振幅を回転軸のアンバランス量による振動振幅Aと制御装置30の記憶部に記憶させる。
【0036】
▲3▼アンバランス補正用錘m1またはm2を環状溝22aの0度の位置に1個取り付け、前記回転速度1280rpmで回転軸を回転させ、前記振動計で回転軸の振幅を検出し、検出した交流信号からバランサ−機器の制御装置より回転軸の振幅Bを算出し、この振幅を1個の錘を取り付けた状態での回転体の遠心力による回転軸の振動振幅Bと制御装置30の記憶部に記憶させる。
▲4▼アンバランス補正用錘を環状溝の120度の位置に1個取り付け、1280rpmで回転軸11を回転させ、前記振動計で回転軸の振幅を検出し、検出した交流信号からバランサ−機器の制御装置より回転軸の振幅Cを算出し、この振幅を1個の錘を120度ずらして取り付けた状態での回転体の遠心力による回転軸の振動振幅Cと制御装置30の記憶部に記憶させる。
【0037】
▲5▼アンバランス補正用錘を環状溝22aの240度の位置に1個取り付け、前記回転速度1280rpmで回転軸を回転させ、前記振動計で回転軸の振幅を検出し、検出した交流信号からバランサ−機器の制御装置より回転軸の振幅Dを算出し、この振幅を1個の錘を240度ずらして取り付けた状態での回転体の遠心力による回転軸の振動振幅Dと制御装置30の記憶部に記憶させる。
【0038】
上記▲2▼から▲5▼のステップにおいてA/D変換器にオ−バ− フロ−が発生した場合は、1段階下の分解能のレンジMiddleに自動的に切り替えられ、振幅が測定される。A/D変換器にオ−バ− フロ−が発生する毎にレンジは更に、1段階下の分解能のレンジに切り替えられ、前記振幅(A,B,C,D)が測定される。
【0039】
3)制御装置の演算部によるアンバランス補正用錘取り付け位置の算出工程
前記振動振幅Aを生じる位置の基準位置(0度)からの位相をφとし、アンバランス補正用錘の遠心力による振幅をWとし、A+B+W=2Sとして、
前記位相角φを、C=DまたはC>Dのときは
【数10】
Figure 0004557338
より算出し、
前記位相角φを、C<Dのときは
【数11】
Figure 0004557338
より算出し、前記2個のアンバランス補正用錘を基準位置の0度に対して取り付ける角度の位置αとβを下記式でCPU30の演算部で算出する。
【数12】
Figure 0004557338
【0040】
4)アンバランス補正用錘取り付け位置表示工程
制御装置30よりバランサ−機器20に信号を送り、表示パネル201に基準位置(0度)に対するアンバランス補正用錘取り付け位置(角度)αとβを表示する(図8参照)。
5)フランジへのアンバランス補正用錘の取り付け工程
表示パネル201に表示されたフランジの環状溝のαとβの位置にアンバランス補正用錘を作業者はそれぞれ取り付ける。
【0041】
上記実施例では、0度から360度の目盛を振ったラベルを砥石の表面に貼付した例を記載したが、0度から360度の目盛はフランジ22に刻印してもよい。また、加速度域Pは実施例では100rpmで行なったが、10rpm毎で行なってもよい。
さらに、回転体の適切な回転速度と思われる回転速度Xrpmの入力をバランサ−機器20の回転速度設定スウィッチ202で行なう例を示したが、制御装置30にパソコンで回転体の適切な回転速度と思われる回転速度Xrpmを入力するように設計してもよい。その際は、該回転速度 Xrpmを含む前後の回転速度をP(Pは10〜100の数)rpm毎に加速させて回転体を備える回転軸を回転させる。
【0042】
【発明の効果】
本発明は、回転体の回転に適した回転速度の設定、アンバランス補正のための錘を付ける位置の計算は自動的に行うことができるので、特公平5−73168号公報記載のバランシング方法と比較して作業者の手間が省くことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明方法を実施するバランサ−機器を具備した平面研削盤の側面図である。
【図2】 平面研削盤の斜視図である。
【図3】 研削盤の回転体部分の部分拡大図である。
【図4】 回転体を正面側から見た正面図である。
【図5】 本発明の実施例を示すベクトル線図である。
【図6】 本発明に用いるバランサ−機器の信号検出回路、センサ信号増幅回路および電源回路を示す図である。
【図7】 バランサ−機器の回転速度設定画面における表示板部分の拡大図である。
【図8】 バランス角度設定画面における表示板部分の拡大図である。
【符号の説明】
1 研削装置
2 ワ−ク
3 砥石
3a 角度目盛
4 テ−ブル
7 サドル
10 砥石ヘッド
11 回転軸
20 バランサ−機器
21 振動計
22 フランジ
22a 環状溝
m1、m2 錘
30 制御装置

Claims (1)

  1. 一定半径rの環状溝を有するフランジを介して砥石を回転軸に固定し、砥石を回転させるに最適な回転軸の回転速度Rrpmを振動計を用いて設定する方法において、下記の(1)から(3)のステップを経ることを特徴とする、砥石の回転速度自動設定方法。
    (1)前記転軸の軸受または砥石ヘッドの加速度電圧を前記振動計に接続されたバランサー機器のパネル表示板の回転速度設定画面に表示されたm〜nの回転速度(但し、mは1000rpm以上、nは9600rpm以下の数であり、また、m<nである。)の範囲で回転速度をk(kは3から10の整数。)分割してk通りのリストを見ながら前記回転速度Rrpmを含むと予想される回転速度領域のリスト番号をrpm選択ボタンで選定し、ついで選定されたリスト領域の回転速度をP(Pは10〜100の数)rpm毎に加速させて砥石を備える回転軸を回転させ、回転軸軸受または砥石ヘッドの加速度電圧を前記振動計で検出する。
    (2)前記振動計で検出した加速度電圧の交流信号を10Hz付近にある共振などの信号をバイパスフィルタで低減し、ついで低減された信号を10〜100倍までプレ増幅し、プレ増幅された信号のうち測定に不必要な高い周波数の信号を可変ローパスフィルタで低減させ、これを可変増幅したのちに、可変バンドパスフィルタにかけて中心周波数を通過させ、可変バンドパスフィルタから出力された交流信号を全波整流し、全波整流された信号を電圧信号に変換して、制御装置の記憶部に電圧を出力して記憶させる。
    (3)前記電圧信号の電圧が最大となった際の回転軸の回転速度rpmを前記砥石を取り付けた際の回転軸の回転速度Rrpmと決定する。
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