JP4556347B2 - 高輝度放電ランプの封止部構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は各種プロジェクタ装置に組み込まれる超高圧水銀ランプなどの高輝度放電ランプの封止部構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
傾斜機能材料を閉塞体として用いた高輝度放電ランプが知られている。この高輝度放電ランプの一般的な構造は、図5に示すように、シリカ(SiO2)やアルミナ(Al2O3)といった透光性セラミックスにて発光管部100と封止管部101が形成され、両端の封止管部101を傾斜機能材料からなる閉塞体102で閉塞している。閉塞体102は絶縁性部分が内側、導電性部分が外側となるように装着され、また閉塞体102には内端および外端から絶縁性部分に達する穴103、104が形成され、穴103には内部電極105が保持され、穴104には外部電極106が保持されている。
【0003】
図6は上記の閉塞体102の製造工程を説明したものであり、先ず(a)に示す傾斜機能材料からなる成形体を例えば鋳込み成形、粉末プレスなどによって成形され、仮焼することによって得る。この成形体は一端においてSiO2等の絶縁性材料が略100vol%、他端においてMo(モリブデン)等の導電性材料が電気導通を取れる抵抗値とするために略30vol%以上で、中間部において徐々に組成割合が変化している。
次いで(b)に示すように内部電極および外部電極を装着するための穴103、104を焼成前に形成する。この後、(c)に示すように、焼成することで成形体が閉塞体102となり、この閉塞体102の穴103、104に(d)に示すように、内部電極105及び外部電極106を装着する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
焼成後に閉塞体に穴を形成するのは閉塞体が極めて硬くなるため、焼成前の仮焼加工によって穴103,104を形成している。
しかしながら、穴103,104は左右から別々に形成するため、芯出しが難しく、仮に仮焼加工のときに芯が一致していても焼成後には収縮の度合い又は変形によって図6(c)に示すように、一致しなくなっていることが多い。
【0005】
また、焼成後に芯出し等の目的で穴の内周或いは閉塞体の外周を加工する際に穴があるため肉厚が薄くなっており、破損しやすい。特に、外部電極を装着する閉塞体の外側部(導電性部分)は、点灯時に温度上昇によって応力が集中しやすく且つ酸化されやすいため、破損が発生しやすい。
【0006】
更に、閉塞体に形成した穴104に外部電極106を装着するタイプの封止構造では、外部電極の接触面積が小さいため給電不良が生じやすい。特に点灯時の高温条件では熱膨張差に起因して、割れや導通不良を生じやすい。
【0007】
そこで、本出願人は特開平7−230790号を提案した。この先行技術は、白金パイプ内に絶縁キャップを装着し、絶縁キャップには内部電極だけを保持し、給電は白金パイプの外側に筒状のコネクタを被冠せしめるようにしている。
【0008】
上述の絶縁キャップとして傾斜機能材料を用いれば、白金パイプは不要になるが、筒状のコネクタを装着する分だけ絶縁キャップを発光管から突出させなければならず、ランプ全体の長さを短くすることができない。
また、コネクタを保持する部材がないので、コネクタが抜けやすく、更にはコネクタと絶縁キャップとの間に隙間が生じて導通不良を起こしやすい。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決すべく本発明に係る高輝度放電ランプの封止部構造は、発光管部の両端の封止管部を閉塞する閉塞体を傾斜機能材料から構成し、この閉塞体には内部電極保持用の穴部が導電性部分に達する深さまで形成され、またこの閉塞体の導電性部分の外周部には、クリップ状外部端子が被冠された構成とした。
斯かる構成とすることで、閉塞体と外部端子とが略面一となり、また外部端子の接触面積の大きな封止部が得られる。
【0010】
前記閉塞体は封止管部よりも短く、クリップ状外部端子は封止管部の内周面に拘束されて固定することで、外部端子の抜けを確実に防止することができる。
【0011】
また、前記内部電極保持用の穴部に装着された内部電極の外端部とクリップ状外部端子とを閉塞体の長さ方向を基準としてオーバーラップせしめることで、封止部の長さを短くすることができる。
【0012】
また、従来構造にあっては棒状の外部電極に給電用ワイヤをコイル状に巻きつけていたが、これでは導通不良が発生しやすい。そこで、給電手段として前記クリップ状外部端子に給電用ワイヤをスポット溶接すれば、斯かる不利は解消される。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。ここで、図1は 本発明に係る封止部構造を適用した超高圧水銀ランプの断面図、図2(a)〜(e)は同封止部構造の製作の工程を説明した図であり、超高圧水銀ランプ1は水銀蒸気を封入する発光管部2とこの発光管部2の両端に連続して設けられる左右の封止管部3、3を鋳込み成形などにより一体的に成形し、封止管部3、3は閉塞体4,4で気密にシールされている。
【0014】
前記発光管部2と封止管部3は高純度多結晶酸化ケイ素あるいは高純度多結晶アルミナ等を材料とし、また前記閉塞体4は傾斜機能材料からなる。傾斜機能材料からなる閉塞体4は、絶縁性部分が内側(発光管部側)になり導電性部分が外側になるように装着され、絶縁性部分は主として発光管部2および封止管部3と同一材料(例えば、SiO2)からなり、外側に向かってモリブデンの割合を徐々に多くすることで導電性部分となっている。
【0015】
前記閉塞体4には内部電極装着穴5が形成され、この穴5は絶縁性部分の内端面に開口するとともに導電性部分に達する深さまで形成され、サーメットなどを介して内部電極6が保持されている。
【0016】
一方、閉塞体4の導電性部分の外周面には切削加工にて段差部7が形成され、この段差部7にモリブデン又はタングステンなどのランプ点灯時の温度によって酸化し難い導電性材料からなるクリップ状外部端子8が被冠されている。このクリップ状外部端子8は環状部8aとこの環状部8aから一体的に突出した接続片8bから構成され、環状部8aはスリットにて不連続となっている。また、前記接続片8bにはスポット溶接にて給電用ワイヤ9が接続されている。
【0017】
ここで、環状部8aの内径は若干段差部7の外径よりも小さく設定され、スリットの部分を広げることで環状部8aを段差部7に装着することができる。そして、装着した後にはスプリング効果により環状部8aは段差部7を保持する。
【0018】
更に、封止管部3の長さは閉塞体4よりも長く設定され、閉塞体4は封止管部3内に完全に収まっており、クリップ状外部端子8は封止管部3にて外側から押え付けられ、外れにくくなっている。
【0019】
以上の閉塞体4を作製するには、図2(a)に示すように鋳込み成形によって円柱状の傾斜機能材料を得、乾燥、仮焼きによって成形体を得る。次いでこの成形体に内部電極装着穴5を加工によって形成し、更に成形体を焼成する。この焼成により(c)に示すように成形体は収縮し閉塞体4が得られる。
【0020】
この後(d)に示すように閉塞体4の導電性部分を薄く切削加工して段差部7を形成し、この段差部7にクリップ状外部端子8を装着するとともに前記穴5に内部電極6を取付ける。このアッセンブリを封止管部3に差し込み、外部から加熱することで同一材料からなる封止管部3と閉塞体4の絶縁性部分とを一体化せしめる。
【0021】
図3は別実施例を示す図であり、この実施例では段差部7の形成位置を内側に寄った位置とし、クリップ状外部端子8と内部電極6の外端部とが閉塞体4の長さ方向を基準としてオーバーラップしている。
このような構成とすることで、クリップ状外部端子8と内部電極6との距離が短くなり、給電が確実に行われ、更にはオーバーラップした分だけランプ全体の長さを短くすることができる。
【0022】
実施例にあっては高輝度放電ランプとして超高圧水銀ランプについて説明したが、本発明はメタルハライドランプやナトリウムランプ等にも適用することができる。また、左右の封止部の構造を同一にしたが、一方のみを本発明に係る構成とし、他方の封止部については従来のままとしてもよい。
【0023】
更に、クリップ状外部端子は、閉塞体に形成された段差部7に被冠したが、封止管部の内径を閉塞体外径及びクリップ状外部端子の肉厚を加えた分より大きく設定すれば、図4に示すように、閉塞体の外周部にクリップ状外部端子8を直接被冠してもよく、段差部は必ずしも必要ではない。ただし、段差部を設けることで、クリップ状外部端子8の位置決め、抜け防止には有効である。
【0024】
なお、図面では、閉塞体の傾斜方向を軸方向に形成したものを例示したが、閉塞中心に向かって絶縁材料の割合を徐々に大きくし円筒体の側面外周全てを絶縁材料にする径方向へ傾斜するものを利用してもよい。径方向へ傾斜する閉塞体の場合、クリップ状外部端子を被冠するため、導電性部分まで外周から切削する必要があるので、この場合には段差部は必要となる。径方向への傾斜材料の利用は、封止部と閉塞体が溶着シールされる部分が多くなるので、シールの信頼性が向上する。
【0025】
【発明の効果】
以上に説明したように本発明によれば、発光管部の両端の封止管部を閉塞する閉塞体を傾斜機能材料から構成し、この閉塞体の導電性部分の外周部に内部電極に給電するためのクリップ状外部端子を被冠せしめたので、閉塞体と外部端子とが略面一となり、全体を封止管部内に収めやすくなり気密性を高めることができる。
また、外部端子の抜けを防止するとともに接触面積が大きくなり、導通不良のない封止部が得られる。
【0026】
また、内部電極の外端部とクリップ状外部端子とを閉塞体の長さ方向を基準としてオーバーラップせしめることで、封止部の長さを短くすることができ、更なる小型化に応じることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る封止部構造を適用した超高圧水銀ランプの断面図
【図2】(a)〜(e)は同封止部構造の製作の工程を説明した図
【図3】別実施例を示す図
【図4】別実施例を示す図3と同様の図
【図5】従来の封止部構造を適用した超高圧水銀ランプの断面図
【図6】(a)〜(e)は従来の封止部構造の製作の工程を説明した図
【符号の説明】
1…超高圧水銀ランプ、2…発光管部、3…封止管部、4閉塞体、6…内部電極、7…段差部、8…クリップ状外部端子、9…給電用ワイヤ。
Claims (2)
- 発光管部の両端の封止管部を傾斜機能材料からなる閉塞体で閉塞し、この閉塞体にて内部電極を保持するとともに閉塞体を介して内部電極に給電を行うようにした高輝度放電ランプの封止部構造において、
前記閉塞体のうち少なくとも一方の閉塞体には、内部電極保持用の穴部が導電性部分に達する深さまで形成され、またこの閉塞体の導電性部分の外周部には、クリップ状外部端子が被冠され、また前記閉塞体は、封止管部よりも短く、クリップ状外部端子は封止管部の内周面に拘束されて固定されることを特徴とする高輝度放電ランプの封止部構造。 - 請求項1に記載の高輝度放電ランプの封止部構造において、前記内部電極保持用の穴部に装着された内部電極の外端部とクリップ状外部端子とは、閉塞体の長さ方向を基準としてオーバーラップしていることを特徴とする高輝度放電ランプの封止部構造。
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- 2001-05-24 JP JP2001155287A patent/JP4556347B2/ja not_active Expired - Lifetime
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