JP4556202B2 - Method for producing polyester fiber material having improved adhesion to rubber - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はゴムとの接着性が改善されたゴム補強用ポリエステル繊維、特にゴム配合物中に埋め込まれた状態で長時間高温に曝露された場合の耐熱接着性が著しく改良されたゴム補強用ポリエステル繊維材料の製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】
ポリエチレンテレフタレートに代表されるポリエステル繊維は優れた力学特性、寸法安定性を有するが、ナイロン繊維に比べゴムとの接着性、特にゴム配合物中に埋め込まれた状態で長時間高温に曝露された場合の接着力低下が著しいという欠点を持つ。ゴム配合物中での接着力の低下の原因はゴム配合物中のアミンや水分の作用によるポリエステル繊維の劣化が原因であると言われており、この欠点を解消するため従来から多くの提案がなされてきた。例えば、特開昭51-70394号公報ではカルボキシル末端基量が10eq/106g 以下のポリエステル繊維にエポキシ化合物処理およびポリイソシアネート化合物処理および RFL処理を施す方法が提案されているが、ポリイソシアネート処理が有機溶剤系で行われることおよび3段ディップ処理であることなどで実用的でない。
特公昭60-31950号公報では少なくとも接着剤処理に先立って、キャリアー含有液による処理を行うことにより、ゴム中で長時間高温に曝露された場合の接着力低下が少ないポリエステル繊維材料の製造方法が提案されており、耐熱接着性に関しその効果を有するものの耐疲労性が悪化するという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は前記従来技術の問題点を解消するべくなされたものであり、耐疲労性を犠牲にすることなくゴム配合物中に埋め込まれた状態で長時間高温に曝露された場合の耐熱接着性が著しく改良されたゴム補強用ポリエステル繊維材料の製造方法を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための手段、即ち本発明の第1は、ポリエステル繊維材料にゴムとの接着性を付与するに際して、処理液として(A) キャリアーを含む処理液、(B) 水溶性ブロックドイソシアネート水溶液、(C) エポキシ樹脂の分散液および(D) レゾルシン−ホルムアルデヒド−ラテックス(RFL)混合液の4者を組み合わせて、2段以上の多段処理により、該ポリエステル繊維に処理を施し、かつ第1段の処理浴には少なくとも前記処理液(A) および処理液(B) を、最終段の処理浴には少なくとも前記処理液(D) を含ませることを特徴とするゴムとの接着性の改善されたポリエステル繊維材料の製造方法であり、第2は多段処理の処理段数が2段でありかつ、第1段処理浴が処理液(A) および処理液(B) を、第2段処理浴が処理液(B) 、処理液(C) および処理液(D) を含有する第1に記載のポリエステル繊維材料の製造方法であり、第3はポリエステル繊維材料が紡糸または延伸工程で2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物で処理した後 150℃〜260 ℃で熱処理して得られた糸条、これを撚糸したコード、またはこれを製織した織物である第1又は第2に記載のポリエステル繊維材料の製造方法であり、第4はキャリアーが、o-フェニルフェノール、p-クロルフェノール等のフェノール誘導体、モノクロルベンゼン、トリクロルベンゼン等のハロゲン化ベンゼン類およびレゾルシンとp-クロルフェノールとホルムアルデヒドの反応生成物から選ばれたものである第1又は第2に記載のポリエステル繊維材料の製造方法であり、第5は水溶性ブロックドイソシアネートのブロック剤成分の熱解離温度が 100℃〜200℃である特許請求項1又は2に記載のポリエステル繊維材料の製造方法である。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明で用いられるポリエステル繊維材料は、ポリエチレンテレフタレートまたは少量の第3成分を共重合したポリエチレンテレフタレートを溶融紡糸して得られる未延伸糸、それを延伸した延伸糸、それを数本撚り合わせた撚糸コード、あるいはそれを製織した織物である。該ポリエステル繊維材料は特公昭47-49768号公報で示されるような、未延伸糸条あるいは延伸糸条の段階でエポキシ化合物またはイソシアネート化合物などで表面活性化したポリエステル繊維よりなるものであってもよく、特に該ポリエステル繊維材料が紡糸または延伸工程で2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物で処理した後 150℃〜260 ℃で熱処理して得られた糸条、それを数本撚り合わせた撚糸コード、あるいはそれを製織した織物である場合には極めて優れた効果が得られる。
【0006】
本発明の第1段処理浴の処理液(A) と処理液(B) の固形分重量比は処理液(A) /処理液(B)=0.02/1〜0.50/1、更には0.04/1〜0.20/1が好ましい。
また繊維に対する処理液 (A)〜(D) 合計の樹脂付着率は3〜15重量%が好ましい。付着率が3重量%より低いと十分な接着力が得られず、15重量%より多いと接着がむしろ低下する場合があることや、ディップ粕付着等品位の点からも好ましくない。
【0007】
本発明のキャリアーを含む処理液(A) とは、キャリアーを水に溶解、分散または乳化せしめたものであり、その中にはキャリアー以外の溶剤、分散液、乳化剤あるいは安定剤等の助剤や紡糸油剤等が含有されていてもよい。
【0008】
ここで言うキャリアーとは、その作用は十分明らかではないが、ポリエステル繊維内部に浸入拡散し、ポリエステル繊維の膨潤を高め、繊維内部構造を接着剤分子が入りやすいよう変化せしめる物質である。つまり、キャリアー作用を活用してブロックドイソシアネート水溶液、エポキシ樹脂の分散液およびRFL 溶液をポリエステル繊維により強固に結合させ耐熱接着性を向上させようとするものである。キャリアーとして好ましいものはp-クロルフェノール、o-フェニルフェノール等のフェノール誘導体類、モノクロルベンゼン、トリクロルベンゼン等のハロゲン化ベンゼン類およびレゾルシンとp-クロルフェノールとホルムアルデヒドとの反応生成物等が上げられる。好ましい例のうち特に好ましい例はでレゾルシンとp-クロルフェノールとホルムアルデヒドとの反応生成物である。
【0009】
処理液(D)RFLはレゾルシンとホルマリンを酸またはアルカリ触媒下で反応させて得られる初期縮合物とスチレンブタジエンラテックス、カルボキシル基含有スチレンブタジエンラテックス、スチレンブタジエンビニルピリジンラテックス、アクリロニトリルブタジエンラテックス、ポリクロロプレンラテックス、天然ゴムラテックス等の1種または2種以上との混合水溶液であり、レゾルシン、ホルマリン、ラテックスの配合比率は公知技術のいづれを適用してもよい。
【0010】
特公昭60-31950号公報ではキャリアー、RFL 以外の成分としてブロックドイソシアネートおよび/またはエポキシの分散液が用いられるが、本発明者が鋭意検討した結果、処理液(B) ブロックドイソシアネートとして水溶性かつブロック剤成分の熱解離温度が 100℃〜200 ℃のものを用いることによりゴム中で長時間高温に曝露された場合の耐熱性が更に改善されるだけでなく、驚くべきことに耐疲労性が向上することを見いだした。ブロックドイソシアネートの成分は特に限定されないが、イソシアネート成分としてトリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等のポリイソシアネート類、ブロック剤成分としてフェノール類、アルコール類、オキシム類、ラクタム類など、また水溶化させるための親水成分はカルボキシル基(またはその塩)、スルホン酸基(またはその塩)水酸基、アミド基などが適用される。
【0011】
耐熱接着性向上の作用は水溶性ブロックドイソシアネートを用いることでキャリアーによるイソシアネートの繊維内部への浸入拡散がより均一なものとなり、イソシアネートが耐熱接着力の低下の原因となるゴム配合物中のアミンの捕獲剤としてより有効に作用したものと考えられる。このことは過加硫後の強力保持率が極めて優れていることからも示唆される。また、ブロック剤成分の熱解離温度が 100℃〜200 ℃のときこの効果は顕著となる。つまり、熱解離温度が 100℃より低いと乾燥段階でイソシアネートの架橋反応が開始し、繊維内部への浸入が不均一なものとなる。一方、200 ℃より高いと充分な架橋反応が得られず、いづれも耐熱接着性は低下する。
【0012】
耐疲労性向上の作用については明らかでないが、特公昭60-31950号公報記載の処方よりガーレー式評価での曲げ硬さが更に硬くなるにもかかわらず屈曲に対して樹脂層のキンクが観察されないことから、強固でありかつ靱性にも優れた樹脂架橋構造が形成されているものと予想される。処理液(D) エポキシ樹脂は特に限定されないが好ましくは2官能以上の多官能エポキシを用いることで樹脂の架橋密度が高くなり耐熱接着力の低下の原因となるゴム配合物中のアミンのバリア性が向上することにより、優れた耐熱接着性が得られる。好ましい例として脂肪族多価アルコールのポリグリシジルエーテル化合物が優れた性能を示す。かくして得られる本発明のポリエステル繊維材料は耐疲労性を犠牲にすることなくゴム配合物中に埋め込まれた状態で長時間高温に曝露された場合の耐熱接着性が著しく改良された画期的なものである。
【0013】
[実施例]
以下実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお各物性値は下記の方法により測定したものである。
(接着)
JIS-L1017 のTテスト(A法)を改良したHテストで評価した。
処理コードをゴム中に1cmの長さ埋め込み、 140℃×40min 、 170℃で60min および 170℃で180min加硫した後、ゴムからコードを300mm/min で引き抜くのに要する力をkg/cm で表したもの。
(耐疲労性)
JIS-L1017 のディスク疲労強さ(グッドリッチ法)で評価した。
処理コードを2本をゴム中に埋め込み、 140℃×40min 、加硫してゴムコンポジットを作成する。この試験片を圧縮12.5%、伸張6.3 %の変形を回転数2600rpm で50時間与えた後、ゴムからコードを取り出して疲労後強力を測定し、疲労前との保持率で表したもの。
(ゴム中強力劣化)
処理コードを中に埋め込み、 170℃で60min および 170℃で180min加硫した後、ゴムからコードを取り出して加硫後強力を測定し、加硫前との保持率で表したもの。
(コード硬さ)
ガーレー式柔軟度測定機を用いコード長 1.5inchに対する曲げ応力を測定したもので、値を指数で表す。値が大きいほど硬いことを示す。
【0014】
[実施例1]
通常の方法より得られた1500デニール、190 フィラメントのポリエチレンテレフタレート糸条(固有粘度0.88dl/g、強度9.5g/d)を2本撚り合わせ、撚数39×39(t/10cm)の双糸コードを得た。このコードを第1処理液に浸漬させ処理液の付いたコードを圧力を調整した絞りコールで絞り余剰な液を削除する。処理液を付与させたコードは次いで、 120℃のオーブンで56秒間乾燥させた後、235 ℃のオーブンで1.6kg/cordの張力下で45秒間熱処理させた。引き続きを第2処理液中にコードを浸漬させエアーにより余剰な液を削除する。次いで、第1処理と同様 120℃オーブンで56秒乾燥させた後、 235℃のオーブンで1.0kg/cordの張力下で45秒熱処理させた。こうして得られたディップ処理コードの全樹脂付着率は8.0 重量%であった。実施例1で用いた処理液組成を表1に示す。
【0015】
【表1】
【0016】
[実施例2]
原糸に公知の方法より得られたエポキシ化合物で表面活性化した1500デニール、190 フィラメントのポリエチレンテレフタレート糸条(固有粘度0.88dl/g、強度9.5g/d)を用い、それ以外は実施例1と同様のディップ処理を施した。処理コードの全樹脂付着率は8.2重量%であった。
【0017】
[比較例1]
実施例1の処理液において、第1処理液および第2処理液中のブロックドイソシアネートを水分散性のブロックドイソシアネートとしてジフェニルメタンビス(4.4'- カルバモイル- εカプロラクタム)を用い、それ以外は実施例1と同様のディップ処理を施した。処理コードの全樹脂付着率は 7.9重量%であった。
【0018】
[比較例2]
原糸に実施例2と同様のエポキシ化合物で表面活性化したポリエチレンテレフタレート糸条を用い、比較例1と同様の水分散性のブロックドイソシアネートを用い、それ以外は実施例1と同様のディップ処理を施した。処理コードの全樹脂付着率は 8.1重量%であった。
【0019】
[比較例3]
実施例1の処理液において第1処理液にキャリアーを加えずブロックドイソシアネートのみとし、それ以外は実施例1と同様のディップ処理を施した。処理コードの全樹脂付着率は 7.3重量%であった。
【0020】
[比較例4]
ブロックドイソシアネート、エポキシを含まない、キャリアー+RFL 処方の代表例として表2に示す処理液を用い、それ以外は実施例1と同様のディップ処理を施した。処理コードの全樹脂付着率は 6.5重量%であった。
【0021】
【表2】
【0022】
実施例1〜比較例4の処理条件とコード物性を表3にまとめて示す。本発明の実施例1および2が比較例1〜4に対して過加硫での接着力、ゴム中強力劣化に優れることは明らかであり、コードの化学的劣化が抑制されていることが判る。
またコードが硬いにもかかわらず、比較例4と同等レベルの耐疲労性を維持していることは比較例1〜3の従来技術では予想できなかった本発明の新規な事項である。
【0023】
【表3】
【0024】
【発明の効果】
本発明によれば、耐疲労性を犠牲にすることなくゴム配合物中に埋め込まれた状態で長時間高温に曝露された場合の耐熱接着性が著しく改良されたゴム補強用ポリエステル繊維材料の製造方法が提供される。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a polyester fiber for reinforcing rubber having improved adhesion to rubber, and particularly to a polyester for reinforcing rubber having significantly improved heat-resistant adhesion when exposed to high temperatures for a long time when embedded in a rubber compound. The present invention relates to a method for manufacturing a fiber material.
[0002]
[Prior art]
Polyester fibers represented by polyethylene terephthalate have excellent mechanical properties and dimensional stability, but have better adhesion to rubber than nylon fibers, especially when exposed to high temperatures for a long time when embedded in rubber compounds. There is a disadvantage that the adhesive strength is significantly reduced. The cause of the decrease in adhesive strength in rubber compounds is said to be due to the degradation of polyester fibers due to the action of amines and moisture in the rubber compound, and many proposals have been made to eliminate this drawback. Has been made. For example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 51-70394 proposes a method in which a polyester fiber having a carboxyl end group amount of 10 eq / 106 g or less is subjected to an epoxy compound treatment, a polyisocyanate compound treatment and an RFL treatment. It is not practical because it is carried out in a solvent system and is a three-stage dip treatment.
In Japanese Patent Publication No. 60-31950, there is a method for producing a polyester fiber material that causes a decrease in adhesive strength when exposed to a high temperature in rubber for a long time by performing a treatment with a carrier-containing liquid at least prior to the adhesive treatment. Although it has been proposed and has the effect on heat-resistant adhesiveness, there is a problem that fatigue resistance deteriorates.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made to solve the above-mentioned problems of the prior art, and is resistant to heat when exposed to a high temperature for a long time in an embedded state in a rubber compound without sacrificing fatigue resistance. It is an object of the present invention to provide a method for producing a polyester fiber material for rubber reinforcement that is remarkably improved.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
Means for solving the above-mentioned problem, that is, the first aspect of the present invention is to provide (A) a treatment liquid containing a carrier as a treatment liquid, and (B) a water-soluble blocked block. The polyester fiber is treated by a multi-stage treatment of two or more stages by combining four solutions of an aqueous isocyanate solution, (C) an epoxy resin dispersion, and (D) a resorcin-formaldehyde-latex (RFL) mixed solution. The first treatment bath contains at least the treatment solution (A ) and the treatment solution (B), and the last treatment bath contains at least the treatment solution (D). This is an improved method for producing polyester fiber material. Second, the number of treatment stages in the multistage treatment is two, and the first stage treatment bath is used to treat the treatment liquid (A) and the treatment liquid (B). The bath is treated liquid (B), treated liquid (C) and treated. Process for the manufacture of polyester fiber material according to the first you containing liquid (D), third 0.99 ° C. After the polyester fiber material treated with an epoxy compound having 2 or more epoxy groups in spinning or stretching step to 260 ° C. in yarns obtained by heat treatment, is this twisted the code or its first or Ru fabrics der that weaving a process for producing a polyester fiber material according to the second, fourth carrier but, o- phenylphenol, p- chlorophenol derivatives such as phenol, monochlorobenzene, first Ru der those selected from the reaction product of the halogenated benzenes and resorcin and p- chlorophenol and formaldehyde, such as trichlorobenzene or a process for producing a polyester fiber material according to the second, fifth thermal dissociation temperature of the block component of the water-soluble blocked isocyanate Natick DOO There is a method for producing a polyester fiber material as claimed in claims 1 or 2, which is 100 ° C. to 200 DEG ° C..
[0005]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The polyester fiber material used in the present invention comprises unstretched yarn obtained by melt spinning polyethylene terephthalate or polyethylene terephthalate copolymerized with a small amount of a third component, stretched yarn obtained by stretching it, and twisted yarn obtained by twisting several strands Cord or woven fabric. The polyester fiber material may be composed of polyester fiber surface-activated with an epoxy compound or an isocyanate compound at the stage of undrawn yarn or drawn yarn, as shown in Japanese Patent Publication No. 47-49768. In particular, a yarn obtained by treating the polyester fiber material with an epoxy compound having two or more epoxy groups in the spinning or drawing process and then heat-treating at 150 ° C. to 260 ° C., and a twisted cord obtained by twisting several yarns In the case of a woven fabric obtained by weaving it, an extremely excellent effect can be obtained.
[0006]
The solid content weight ratio of the treatment liquid (A) and the treatment liquid (B) in the first-stage treatment bath of the present invention is as follows: treatment liquid (A) / treatment liquid (B) = 0.02 / 1 to 0.50 / 1, further 0.04 / 1 to 0.20 / 1 is preferable.
The total resin adhesion rate of the treatment liquids (A) to (D) to the fibers is preferably 3 to 15% by weight. If the adhesion rate is less than 3% by weight, sufficient adhesion cannot be obtained, and if it is more than 15% by weight, the adhesion may rather decrease, and it is not preferable from the viewpoint of quality such as dip soot adhesion.
[0007]
The treatment liquid (A) containing the carrier of the present invention is a solution obtained by dissolving, dispersing or emulsifying the carrier in water. Among them, auxiliary agents such as solvents, dispersions, emulsifiers or stabilizers other than the carrier, A spinning oil or the like may be contained.
[0008]
The carrier as used herein is a substance whose action is not sufficiently clear, but penetrates and diffuses inside the polyester fiber, enhances the swelling of the polyester fiber, and changes the internal structure of the fiber so that adhesive molecules can easily enter. In other words, the carrier action is used to firmly bond the blocked isocyanate aqueous solution, the epoxy resin dispersion and the RFL solution to the polyester fiber to improve heat-resistant adhesion. Preferred examples of the carrier include phenol derivatives such as p-chlorophenol and o-phenylphenol, halogenated benzenes such as monochlorobenzene and trichlorobenzene, and a reaction product of resorcin, p-chlorophenol and formaldehyde. Among the preferred examples, a particularly preferred example is a reaction product of resorcin, p-chlorophenol and formaldehyde.
[0009]
Treatment liquid (D) RFL is an initial condensate obtained by reacting resorcin and formalin in the presence of an acid or alkali catalyst, styrene butadiene latex, carboxyl group-containing styrene butadiene latex, styrene butadiene vinyl pyridine latex, acrylonitrile butadiene latex, polychloroprene latex. Any one of known techniques may be applied to the mixing ratio of resorcin, formalin, and latex.
[0010]
In JP-B-60-31950, a dispersion of blocked isocyanate and / or epoxy is used as a component other than the carrier and RFL. As a result of intensive studies by the present inventors, the treatment liquid (B) is water-soluble as blocked isocyanate. In addition, the heat dissociation temperature of the block agent component of 100 ° C to 200 ° C not only further improves the heat resistance when exposed to high temperatures in rubber for a long time, but also surprisingly fatigue resistance. Found to improve. The components of the blocked isocyanate are not particularly limited, but polyisocyanates such as tolylene diisocyanate, diphenylmethane diisocyanate and hexamethylene diisocyanate as the isocyanate component, phenols, alcohols, oximes, lactams as the blocking agent component, and water-solubilization As the hydrophilic component, a carboxyl group (or a salt thereof), a sulfonic acid group (or a salt thereof) hydroxyl group, an amide group, or the like is applied.
[0011]
The effect of improving heat-resistant adhesion is that the use of water-soluble blocked isocyanate makes the infiltration and diffusion of isocyanate into the fiber more uniform by the carrier, and the isocyanate in the rubber compound causes the decrease in heat-resistant adhesion. It is thought that it acted more effectively as a capture agent. This is also suggested by the excellent strength retention after overvulcanization. Moreover, this effect becomes remarkable when the thermal dissociation temperature of the blocking agent component is 100 ° C to 200 ° C. That is, when the thermal dissociation temperature is lower than 100 ° C., the crosslinking reaction of isocyanate starts in the drying stage, and the infiltration into the fiber becomes uneven. On the other hand, when the temperature is higher than 200 ° C., a sufficient crosslinking reaction cannot be obtained, and in any case, the heat resistant adhesiveness is lowered.
[0012]
Although the effect of improving fatigue resistance is not clear, the kink of the resin layer is not observed against bending even though the bending hardness in the Gurley evaluation is further harder than the prescription described in JP-B-60-31950 Therefore, it is expected that a resin cross-linked structure that is strong and excellent in toughness is formed. Treatment liquid (D) Epoxy resin is not particularly limited, but it is preferable to use a polyfunctional epoxy having two or more functional groups to increase the crosslink density of the resin and cause a decrease in heat-resistant adhesive strength. As a result of the improvement, excellent heat-resistant adhesiveness can be obtained. As a preferred example, a polyglycidyl ether compound of an aliphatic polyhydric alcohol exhibits excellent performance. The polyester fiber material of the present invention thus obtained has an epoch-making improvement in heat-resistant adhesion when exposed to high temperatures for a long time in an embedded state in a rubber compound without sacrificing fatigue resistance. Is.
[0013]
[Example]
EXAMPLES Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to examples, but the present invention is not limited thereto. Each physical property value is measured by the following method.
(Adhesion)
The JIS-L1017 T test (A method) was evaluated by an improved H test.
The processing cord is embedded in rubber 1 cm long, vulcanized at 140 ° C for 40 min, 170 ° C for 60 min and 170 ° C for 180 min, and the force required to pull the cord from the rubber at 300 mm / min is expressed in kg / cm What you did.
(Fatigue resistance)
The disk fatigue strength (Goodrich method) of JIS-L1017 was evaluated.
Two treatment cords are embedded in rubber and vulcanized at 140 ° C for 40 min to create a rubber composite. This test piece was subjected to a compression of 12.5% and deformation of 6.3% at 50 rpm for 50 hours, and then the cord was taken out of the rubber and the strength after fatigue was measured.
(Strong deterioration in rubber)
The treatment cord is embedded inside, vulcanized for 60 min at 170 ° C and 180 min at 170 ° C, then the cord is taken out from the rubber, the strength is measured after vulcanization, and the retention rate before vulcanization is expressed.
(Cord hardness)
Bending stress is measured for a cord length of 1.5 inches using a Gurley type flexibility measuring machine, and the value is expressed as an index. It shows that it is so hard that a value is large.
[0014]
[Example 1]
Two twisted yarns of 39 × 39 (t / 10cm) are obtained by twisting two 1500 denier, 190 filament polyethylene terephthalate yarns (inherent viscosity 0.88dl / g, strength 9.5g / d) Got the code. This cord is immersed in the first treatment liquid, and the cord with the treatment liquid is squeezed with a throttling call whose pressure is adjusted to remove excess liquid. The cord to which the treatment liquid was applied was then dried in an oven at 120 ° C. for 56 seconds and then heat treated in an oven at 235 ° C. under a tension of 1.6 kg / cord for 45 seconds. Subsequently, the cord is immersed in the second treatment liquid, and excess liquid is removed by air. Next, after drying for 56 seconds in an oven at 120 ° C. as in the first treatment, heat treatment was performed in an oven at 235 ° C. under a tension of 1.0 kg / cord for 45 seconds. The total resin adhesion rate of the dip-treated cord thus obtained was 8.0% by weight. The treatment liquid composition used in Example 1 is shown in Table 1.
[0015]
[Table 1]
[0016]
[Example 2]
Example 1 was used except that a 1500 denier, 190 filament polyethylene terephthalate yarn (intrinsic viscosity 0.88 dl / g, strength 9.5 g / d) surface-activated with an epoxy compound obtained by a known method was used for the raw yarn. The same dip treatment was applied. The total resin adhesion rate of the treated cord was 8.2% by weight.
[0017]
[Comparative Example 1]
In the treatment liquid of Example 1, diphenylmethane bis (4.4′-carbamoyl-εcaprolactam) was used as the water-dispersible blocked isocyanate for the blocked isocyanate in the first treatment liquid and the second treatment liquid. 1 was applied. The total resin adhesion rate of the treated cord was 7.9% by weight.
[0018]
[Comparative Example 2]
Using the polyethylene terephthalate yarn surface-activated with the same epoxy compound as in Example 2 as the raw yarn, using the same water-dispersible blocked isocyanate as in Comparative Example 1, and otherwise dipping treatment as in Example 1 Was given. The total resin adhesion rate of the treated cord was 8.1% by weight.
[0019]
[Comparative Example 3]
In the treatment liquid of Example 1, the carrier was not added to the first treatment liquid, but only blocked isocyanate was used. Otherwise, the dip treatment was performed in the same manner as in Example 1. The total resin adhesion rate of the treated cord was 7.3% by weight.
[0020]
[Comparative Example 4]
The treatment liquid shown in Table 2 was used as a representative example of the carrier + RFL formulation containing no blocked isocyanate and epoxy, and the dip treatment was performed in the same manner as in Example 1 except that. The total resin adhesion rate of the treated cord was 6.5% by weight.
[0021]
[Table 2]
[0022]
Table 3 summarizes the processing conditions and code properties of Example 1 to Comparative Example 4. It is clear that Examples 1 and 2 of the present invention are superior to Comparative Examples 1 to 4 in adhesive strength in overvulcanization and strength deterioration in rubber, and the chemical deterioration of the cord is suppressed. .
In addition, the fact that the fatigue resistance of the same level as that of Comparative Example 4 is maintained despite the fact that the cord is hard is a novel matter of the present invention that could not be predicted by the prior arts of Comparative Examples 1 to 3.
[0023]
[Table 3]
[0024]
【The invention's effect】
According to the present invention, production of a polyester fiber material for rubber reinforcement with significantly improved heat-resistant adhesion when exposed to a high temperature for a long time in an embedded state in a rubber compound without sacrificing fatigue resistance. A method is provided.
Claims (5)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16981998A JP4556202B2 (en) | 1998-06-17 | 1998-06-17 | Method for producing polyester fiber material having improved adhesion to rubber |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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