JP4553412B2 - マイコプラズマ・ニューモニエ(Mycoplasmapneumoniae)の増幅、検出および型別のためのプライマーおよびプローブ - Google Patents

マイコプラズマ・ニューモニエ(Mycoplasmapneumoniae)の増幅、検出および型別のためのプライマーおよびプローブ Download PDF

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Description

本発明は、マイコプラズマ・ニューモニエの16S rRNAの領域を増幅するプライマーとして用いることのできるオリゴヌクレオチドに関する。増幅されたRNAは、M.ニューモニエに対する公知のプローブを用いて検出することができる。しかしながら、本発明による特異的プローブを用いることにより、増幅されたRNAの検出のみならず、M.ニューモニエ菌株の型別に関して更なる特徴付けも可能である。
プライマー、プローブ、方法およびキットは、M.ニューモニエの診断における補助として特に有用である。
マイコプラズマ・ニューモニエは、原発性非定型肺炎の原因物質であり、気管支炎、細気管支炎、咽頭炎、クループおよび、学童の間で最も高く発生するそれほど重症でない上気道感染のような呼吸器症候群の原因でもある。
M.ニューモニエの現在の診断方法としては、複合培地上でこの微生物の単離または感染の回復期中のセロコンバージョンの実証(Leith等,J.Exp.Med.157:502-514(1983))が挙げられる。マイコプラズマ・ニューモニエのようなマイコプラズマは、ペプトン、酵母エキス、高価な動物血清、およびステロールを含有する複合培養培地を必要とする要求の多い微生物である。成長は、比較的緩慢で、大部分の細菌に比較して低い細胞密度に達する。更に、細胞の成長の大気条件は、二酸化炭素の添加を必要とする。これらの理由により、多数の臨床実験室は、M.ニューモニエの培養単離を実施することができず、その結果、この重要な病原細菌の存在を診断する真の能力がないままの状態である。マイコプラズマには細胞壁がないことから、ペニシリンのように細菌の細胞壁を標的にする抗生物質は、抗−マイコプラズマ活性が全くない。結果的に、医師が、非定型肺炎の診断をし、適切な抗生物質を処方することが重要である。適切な治療の着手は、培養または血清学に基づくことができない。
ゲノミック配列の検出が、迅速且つ特異的代替法として提起されてきた。P1付着蛋白質をコードする遺伝子(Jensen等,Acta Pathol.Microbiol.Immunol.Scand.97:1046-1048(1989));Ursi等,Acta Pathol.Microbiol.Immunol.Scand.100: 635-639(1992)または16S rRNA遺伝子(van Kuppeveld等,Appl.Environ.Microbiol.58:2606-2615(1992))またはゲノミックライブラリーから選ばれたM.ニューモニエ特異的DNA配列(Bernet等,J.Clin.Microbiol.,27:2492-2496(1989))を標的として用いる、M.ニューモニエの検出のための異なるPCRが述べられてきた。
これらの方法は、培養および血清学よりも欠点が少ないが、慣例的診断用実験室で実施するには尚非常に複雑すぎる。偽陰性PCR結果は、臨床試料中のPCR反応の阻害物質のためむしろ普通であり、一方、偽陽性結果は、標的DNAの試薬への混入のため生じるかもしれない(Razin,Mol and Cell.Probes,8,497-511(1994))。
大多数の細胞付着因子遺伝子P1の配列の相違(Su等,Infect.Immun.58:2669-2674(1990))、ゲノミックDNAの制限酵素フィンガープリント法(Su等,J.Gen.Microbiol.137:2727-2732(1991);Su等,J.Clin.Microbiol.28:1538-1540(1990))、全蛋白質の二次元ゲル電気泳動およびPCRによるDNAフィンガープリント法(Ursi等,J.Clin.Microbiol.32:2873-2875(1994))に基づき、現在、僅か2つの型しか認識されておらず、種としてのM.ニューモニエは、遺伝学的に非常に安定であることを示している。
一方の型から他方への早晩の変換は、これら2つの型の一方に対する集団の免役状態により説明することができることが、Ursiおよび共同研究者等により示唆された。明瞭な特徴付けが、M.ニューモニエ菌株の更なる同定の基本であることから、M.ニューモニエの型別が、非常に重要である。一方の菌株と他方の菌株間の毒性の相違に基づく研究は、型特異性に基づくことができる。更に、型とマクロライド類およびテトラサイクリン類のような抗生物質に対する感受性との間に関係があるかもしれない。また、M.ニューモニエの伝播は、型の相違に基づいて研究することができる。両方の型の流行は、時間および地理に依存すると考えられる。
M.ニューモニエは、約720−750kbの非常に小さいゲノムを有する。マイコプラズマの16SリボソームRNAには、高度に保存された配列を有する領域および可変領域、即ちNeefs等(Nucleic Acids Res,18 suppl: 2237-2317(1990))の命名によるV1からV9がある。
リボソームは、細胞の蛋白質、生命の主要な構造および触媒要素への遺伝的情報を翻訳する唯一知られている手段として役立っていることから、全ての生物にとって非常に重要である。この重要性は、全ての細胞が、リボソームを有することが観察されることからも明らかである。
細菌のリボソームは、少なくとも大腸菌では、5S、16Sおよび23S rRNAと呼ばれる3種の異なるRNA分子を有する。真核生物では、一般に5S、18S、28S、および5.8Sと呼ばれる4種の異なるrRNAの種類が存在する。これらの名称は、歴史的には、沈降速度により決定されたように、RNA分子のサイズと関係する。しかしながら、現実には、リボソームRNA分子は、実質的に生物間でサイズが変化する。それでも尚、5S、16S、および23S rRNAは、マイコプラズマを含むいずれの細菌においても相同RNA分子の一般的名称として普通に用いられており、この慣例は、本明細書でも継続する。
PCR増幅システムに対し著しい有利性を有する増幅システムは、NASBA▲R▼(核酸配列に基づく増幅)と呼ばれる増幅システムである。NASBA▲R▼方法論は、ヨーロッパ特許0 329 822 B1に開示されている。PCRと比較した場合、NASBA▲R▼は、より少ないユーザーの労力並びにより少ない操作および工程しか必要としない。他の有利性は、NASBA▲R▼は、この方法で用いる酵素が活性を失わないことを保証するために比較的恒温で実施されるということである。最後に、NASBA▲R▼では、増幅プロセスの各サイクルで1つの基質から多数のRNAコピーが生じる。従って、順次核酸プローブを用いて検出することのできるマイコプラズマRNAを増幅するのにNASBA▲R▼システムを用いることが好ましいと考えられる。
NASBA▲R▼は、RNA増幅のための酵素的方法である。4種の酵素活性:RNA依存性DNAポリメラーゼ、DNA依存性DNAポリメラーゼ、リボヌクレアーゼHおよびDNA依存性RNAポリメラーゼを必要とする。初めの3種の活性は、逆転写酵素(好ましくはトリ筋芽細胞腫症ウィルス逆転写酵素(AMV−RT))により提供され、四番目のは、好ましくは、T7RNAポリメラーゼにより提供されてもよい。最適な増幅には、AMV−RTにより提供されるものより高いリボヌクレアーゼH活性が望ましく、その場合、更なる酵素(例えば、大腸菌リボヌクレアーゼH)を反応物に加えることができる。NASBA▲R▼の最初の工程は、RNA標的へのDNAプライマーの特異的ハイブリダイゼーションに続くRTによるcDNA合成から成る。リボヌクレアーゼH活性および第二プライマーのアニーリングは、二重鎖DNAの合成を可能にする。一方(または両方)のプライマーは、標的特異的ハイブリダイゼーション配列に加え、RNAポリメラーゼプロモーター配列(好ましくは、T7RNAポリメラーゼ用)を有する。二重鎖RNAポリメラーゼプロモーターの形成は、RNAポリメラーゼによる転写を開始するのに十分であり、相補的RNA配列(元のRNA配列に対して相補的)の多数のコピーに帰し、これは、順次、NASBA▲R▼増幅の新ラウンドの標的として役立つことができる。
NASBA▲R▼法の変形も、本発明の範囲内に入ると考えられる。例えば、1994年に公開されたヨーロッパ特許出願第92.202.564.8に開示されたイノシン三燐酸のような‘脱安定化’ヌクレオチド三燐酸を用いることができる。更に、Sambrook等,Molecular Cloning(1993)により開示されたように、逆転写酵素それ自体が、適切な条件下でリボヌクレアーゼH活性を有することが当業界で公知であることから、NASBA▲R▼反応に単独の酵素としてリボヌクレアーゼHを用いる必要が無い。他の変形例は、当業者等に明白であろう。
供されたNASBA▲R▼技法の後に、合衆国特許第5,482,832に開示された酵素結合ゲル測定法(ELGA)の‘溶解状態’でのハイブリダイゼーションのような検出法を続けることができる。しかしながら、他の方法も供することができる。
いずれの増幅システムにおける場合も、目的の配列を増幅するのに好適なプライマーを見つける必要がある。従って、増幅および引き続くマイコプラズマ、特にマイコプラズマ・ニューモニエの検出に用いることのできるプライマーセットおよびハイブリダイゼーションプローブに対する要求が存する。
本発明は、好ましくはNASBA▲R▼システムによるM.ニューモニエ16SリボソームRNAの増幅用プライマーとして用いるオリゴヌクレオチドに関する。化学的組成および構造により完全に説明することのできるこれらのプライマーは、一本鎖DNAである。個々のプライマーがそれぞれ新規である一対のプライマーを、NASBA▲R▼システムに必要とする。
M.ニューモニエ核酸配列検出の感受性および信頼度は、M.ニューモニエの菌株間に配列の変化があることから、プライマー選択に大きく依存する。理想的には、プライマー選択は、候補となるプライマー配列の菌株間変動およびプライマー部位でのミスマッチングという結果の知識(Chou S.,J.of Clin.Microbiol.,2307-2310(1992))に基づくべきである。
従って、増幅および引き続くM.ニューモニエの全ての菌株変種の検出のためのプライマーおよびハイブリダイゼーションプローブとして用いることのできる核酸配列を含む適切なオリゴヌクレオチドに対する要求が存する。
本発明による好ましいプライマーの結合部位は、16SリボソームRNAの高度に保存された領域および可変領域(V2)に位置する。
本発明の目的は、
(P1)5′AGG TCC TTT CAA CTT TGA TTC A 3′、
(P2)5′GAT CCT GGC TCA GGA TTA A 3′、または
その相補的配列
から成る群から選ばれる配列の少なくとも10個のヌクレオチドの1断片を含んで成る、鎖長10−35個のヌクレオチドのオリゴヌクレオチドである。
本発明によるオリゴヌクレオチドの好ましい態様は、配列5′AAT TCT AAT ACG ACT CAC TAT AGG G 3′を有するT7 RNAポリメラーゼのようなプロモーター核酸配列に使用可能に結合したオリゴヌクレオチドである。
本発明の別の目的は、プロモーター核酸配列に任意に結合した本質的に以下の核酸配列:
(P1)5′AGG TCC TTT CAA CTT TGA TTC A 3′、
(P2)5′GAT CCT GGC TCA GGA TTA A 3′、
から成るオリゴヌクレオチドを含んで成る、マイコプラズマ・ニューモニエ核酸の増幅のための1対のオリゴヌクレオチドプライマーである。
本明細書で用いる゛オリゴヌクレオチド゛とは、プライマーおよびプローブのような2個以上のデオキシリボヌクレオチドまたはリボヌクレオチドを含んで成る分子を指す。
本発明によるオリゴヌクレオチドは、マイコプラズマ核酸の増幅のための増幅反応のプライマーとしての用途および引き続く検出に非常に好適である。
本明細書で用いる゛プライマー゛とは、DNA依存またはRNA依存ポリメラーゼのような核酸重合用ヌクレオチドおよび試薬の存在下、適切な条件下(例えば、バッファー、塩、温度およびpH)に置いた場合、核酸鎖(鋳型または標的配列)に相補的であるプライマー伸長生成物の合成の開始点として作用することのできる、天然に存在するか(例えば、制限断片のような)または合成により得られるかのいずれかのオリゴヌクレオチドを指す。プライマーは、重合用試薬の存在下、伸長生成物の合成をプライムするのに十分長くなければならない。代表的プライマーは、標的配列に実質的に相補的(P1)または相同(P2)な配列の少なくとも約10個のヌクレオチドの鎖長を有するが、いくぶん長めのプライマーが好ましい。プライマーは、通常、約15−26個のヌクレオチドを有するが、より長い35個までのヌクレオチドのプライマーも用いることができる。
通常、1セットのプライマーは、増幅物(amplificate)(これらのプライマーを用いて増幅される配列)を共に規定する少なくとも2種のプライマー、即ち1つの‘上流’および1つの‘下流’プライマーから成る。
上流プライマー(P1)は、それがアニールすることのできる標的配列に実質的に相補的な配列を常に有する。下流プライマー(P2)は、標的配列に実質的に相同な配列を有する。
プライマーは、任意に、プロモーター配列を含んで成ることもできる。゛プロモーター配列゛とは、認識された配列に結合してRNA転写物を生産する転写のプロセスを開始するRNAポリメラーゼにより特異的に認識される核酸配列の領域を規定する。原則として、開始配列を認識することのできる公知且つ入手可能なポリメラーゼが存在するいずれのプロモーター配列も用いることができる。公知且つ有用なプロモーターは、バクテリオファージT3、T7またはSP6のような特定のバクテリオファージRNAポリメラーゼにより認識されるものである。
本発明の配列から成る核酸プライマーが、核酸塩基の小さな欠失、付加および/または置換を、このような変化が収率または得られた生成物に顕著な程度にマイナスに影響しない限り、有することができることは、当然のことである。
核酸を増幅する種々の技法は、当業界で公知である。DNA標的セグメントの増幅技術の1つの例は、いわゆる゛ポリメラーゼ連鎖反応法゛(PCR)である。PCR技法を用い、特定の標的セグメントのコピー数を、多数のサイクルで、べき指数的に増加させる。各サイクルにおいて、DNAプライマーは、二重鎖DNA−標的配列の各鎖の3´側にアニールする。プライマーは、種々のモノヌクレオチドの存在下、DNAポリメラーゼで伸長する。伸長生成物を、熱変性により一本鎖にし、各鎖は、次のサイクルにおけるプライマーアニーリングおよび引き続く伸長の鋳型として役立つことができる。PCR法は、Saiki等(Science 230,135(1985))ならびにヨーロッパ特許第EP 0 200 362およびEP 0 201 184に記載されている。
別の核酸増幅技法は、いわゆる転写に基づく増幅システム(TAS)である。TASは、標的のそれに相補的な配列を有するRNAのセグメントから転写することができるように、標的配列およびプロモーターのセグメントを含むように合成されたDNAからのRNA−転写物−製造工程を用いる。転写工程で作製されるRNAが、同様に転写可能なDNAを製造する鋳型として役立つことができることから、多数のサイクルを実施することができ、これは、順次、更なるRNAを得るために転写することができる。TAS法は、国際特許出願第WO 88/10315に述べられている。
更に別の核酸増幅法は、ヨーロッパ特許第0329822B1に述べられているような核酸配列に基づく増幅法(゛NASBA▲R▼゛)である。TASと同様、NASBA▲R▼は、T7プロモーター配列を含むDNA鋳型からRNAの多数のコピーを転写するためのT7 RNAポリメラーゼを用いるRNA−転写物生産工程を含む。
増幅は、図1に概ね具体的に説明したものに加えて又は代えてのいずれかで別のプロセスを含むことができることが考えられる。本発明によるオリゴヌクレオチドを用いた、そのいくつかを上述した、これらの別の方法は、本発明の範囲内に入る。
増幅システムにおけるプライマー対の有用性を予見する先験的な公知の方法は存在しない。プライマーの化学組成および構造の知識は、NASBA▲R▼を含む増幅システムにおけるそれらの有用性の予見を可能にするのに十分ではない。
本発明の目的は、NASBA▲R▼によるM.ニューモニエ16S rRNA配列の増幅に有用である、プライマーの組み合わせP1(例えば、P1は、T7RNAポリメラーゼプロモーター配列(小文字)を含む)およびP2に関する。
P1(OT2157):5′aat tct aat acg act cac tat agg gAG GTC CTT TCA ACT TTG ATT CA 3′
P2(OT2156):5′GAT CCT GGC TCA GGA TTA A 3′
P1プライマー(OT2157)は、初めにRNA鋳型にハイブリダイズし、最初の鎖cDNA合成を開始する逆転写酵素用プライマーとして役立つ。増幅しようとするRNA配列の相補的鎖にハイブリダイズする単一領域から成るP2プライマー(OT2156)。二番目の鎖合成後、完全なcDNAは、P1プライマー由来のT7 RNAポリメラーゼプロモーター部位を有する。T7 RNAポリメラーゼは、結合してNASBA▲R▼反応の増幅期であるRNA合成を開始することができる。
上記で示した用に一旦プライマー対を用いてRNAを増幅したならば、増幅物またはアンプリコン(amplicon)の検出を、特異的プローブを用いて行うことができる。
このプライマーセットを用いて得られる増幅物の検出に用いることのできるプローブは、
5′TCG ATC GGA AGT AGT AAT ACT TTA 3′(OT2207)
5′TCG ATC GAA AGT AGT AAT ACT TTA 3′(pd95)
から成る群から選ばれる配列、少なくとも10個のヌクレオチドの1断片を含んで成る10−35個のヌクレオチドの鎖長のオリゴヌクレオチドを含んで成ることができる。
この配列を含んで成るプローブも又本発明の一部である。
これらの好ましい型特異的プローブは、16SリボソームRNAの可変領域(V1)に相補的である。驚くべきことには、これらのプローブが型特異的であることを見い出した。OT2207−プローブは、M.ニューモニエ1型特異的であり、pd 95−プローブは、M.ニューモニエ2型特異的である。
2種のM.ニューモニエ菌株のヌクレオチド配列は、M.ニューモニエ1および2型間に16S rRNA水準で1点の相違を示した。可変領域V1におけるこの1塩基の相違は、M.ニューモニエ2型のアデニン塩基によるM.ニューモニエ1型のグアニン塩基の交換にあり、それは、71(Weisburg等J.Bacteriol.171:6455-6467(1989)による番号付け)の位置に存在した。
本発明は、型特異的例としてのみ提供する上記のプローブに制限されるわけではない。普通の(非型特異的)マイコプラズマの16S rRNAプローブは、公知であり、それらが、増幅したRNAに結合することができる限り、M.ニューモニエ感染の検出に有用であるとして含まれる。
検出プローブとして用いられるオリゴヌクレオチド配列は、検出可能な部分で標識することができる。種々の標識部分が、当業界で公知である。この部分は、例えば、放射性化合物、検出可能な酵素(例えば、西洋わさびペルオキシダーゼ(HRP))または比色、蛍光、化学発光もしくは電気−化学発光シグナルのような検出可能なシグナルを生じさせることのできる他のいずれの部分のいずれかであってもよい。
このような検出プローブは、試料から直接抽出した及び/又は培養した(試料由来)M.ニューモニエから抽出したM.ニューモニエRNA、好ましくは16S rRNAの検出法および型別に用いることができる。
本発明の目的は、
(a)ポリメラーゼプロモーター核酸配列および配列(P1)5′AGG TCC TTT CAA CTT TGA TTC A 3′を有するプライマーを一本鎖リボソームRNAにハイブリダイズし;
(b)逆転写酵素を用いてこの第一プライマーを伸長することによりRNA−DNAハイブリッドを得、このRNA−DNAハイブリッドから一本鎖DNAを作製し;
(c)この一本鎖DNAに核酸配列(P2)5′GAT CCT GGC TCA GGA TTA A 3′から成る第二プライマーをハイブリダイズし、この第二プライマーを伸長することにより機能的ポリメラーゼプロモーターを有する二重鎖DNA鋳型を得;そして
(d)RNAポリメラーゼを用いて、工程(c)のこの二重鎖DNAを鋳型として用い一本鎖RNAの多数のコピーを得る工程を含んで成る、マイコプラズマ・ニューモニエのRNAの標的リボ核酸を増幅する方法に関する。
本発明の好ましい態様は、工程(d)で得られた一本鎖RNAが、逆の順序でプライマーがアニーリングする、工程(a)から(c)による(部分的)二重鎖DNAの合成用鋳型として働き、それにより、増幅の循環相(図1参照)を確立する上記方法に関する。
本発明の別の好ましい態様は、工程(b)でリボヌクレアーゼH活性を用いてRNA−DNAハイブリッドから一本鎖DNAを作製する上記方法に関する。
本発明の別の目的は、
(a)ポリメラーゼプロモーター核酸配列および配列(P1)5′AGG TCC TTT CAA CTT TGA TTC A 3′を有するプライマーを一本鎖リボソームRNAにハイブリダイズし;
(b)逆転写酵素を用いてこの第一プライマーを伸長することによりRNA−DNAハイブリッドを得、このRNA−DNAハイブリッドから一本鎖DNAを作製し;
(c)この一本鎖DNAに本質的に核酸配列(P2)5′GAT CCT GGC TCA GGA TTA A 3′から成る第二プライマーをハイブリダイズし、この第二プライマーを伸長することにより機能的ポリメラーゼプロモーターを有する二重鎖DNA鋳型を得;
(d)RNAポリメラーゼを用いて、工程(c)のこの二重鎖DNAを鋳型として用い一本鎖RNAの多数のコピーを得;
(e)このように増幅したRNAを配列特異的オリゴヌクレオチドプローブとハイブリダイズし;そして
(f)この核酸及びこのプローブ間で形成されたハイブリッドを検出する
工程を含んで成る、試料中のマイコプラズマ・ニューモニエの検出法に関する。
好ましい態様は、工程(e)の配列特異的オリゴヌクレオチドプローブが、型特異的である、上記方法に関する。
別の好ましい態様は、この型特異的オリゴヌクレオチドプローブが、鎖長10−35個のヌクレオチドであり、
5′TCG ATC GGA AGT AGT AAT ACT TTA 3′(1型)、または
5′TCG ATC GAA AGT AGT AAT ACT TTA 3′(2型)、またはその相補的配列
から成る配列の少なくとも10個のヌクレオチドの1断片を含んで成る上記方法に関する。
本発明の別の目的は、
(a)試料および/または培養した試料由来のM.ニューモニエから抽出したRNAと1種以上の配列特異的プローブとをハイブリダイズし;そして
(b)この核酸とこのプローブ間で形成したハイブリッドを検出する
工程を含んで成る、試料中のマイコプラズマ・ニューモニエの検出法に関する。
臨床的試料中のM.ニューモニエの検出用検査キットも、本発明の一部である。本発明による検査キットは、本発明による1セットのプライマーおよび本発明によるプローブを含んで成ることができる。このような検査キットは、DNA及び又はRNAポリメラーゼおよびモノヌクレオチドのような適切な増幅試薬を更に含んで成ることができる。
本発明の目的は、試料中のマイコプラズマ・ニューモニエを検出および任意に同定するための検査キットに関し、ここで、本キットは、一対のプライマーを含んで成り、ここで、第一プライマーは、RNAポリメラーゼプロモーター配列および、鎖長10−35個のヌクレオチドであり且つ(P1)5′AGG TCC TTT CAA CTT TGA TTC A 3′から成る配列の少なくとも10個のヌクレオチドの1断片を含んで成るハイブリダイズする配列を含んで成り、第二プライマー配列は、鎖長10−35個のヌクレオチドであり且つ(P2)5′GAT CCT GGC TCA GGA TTA A 3′から成る配列の少なくとも10個のヌクレオチドの1断片を含んで成る。
このような検査キットは、第一プライマーおよび第二プライマーを用いて増幅したRNAの領域にハイブリダイズすることのできる核酸配列を有するオリゴヌクレオチドプローブを更に含んで成ることができる。
本発明の好ましい目的は、試料中のマイコプラズマ・ニューモニエ菌株を型別する検査キットに関し、ここで、本キットは、第一プライマーが、RNAポリメラーゼプロモーターおよび、鎖長10−35個のヌクレオチドであり且つ(P1)5′AGG TCC TTT CAA CTT TGA TTC A 3′から成る配列の少なくとも10個のヌクレオチドの1断片を含んで成るハイブリダイズする配列を含んで成り、第二プライマー配列が、鎖長10−35個のヌクレオチドであり且つ(P2)5′GAT CCT GGC TCA GGA TTA A 3′から成る配列の少なくとも10個のヌクレオチドの1断片を含んで成る一対のプライマーを含んで成り、更に、鎖長10−35個のヌクレオチドであり且つ第一プライマーおよび第二プライマーを用いて増幅したRNAの領域にハイブリダイズすることのできる5′TCG ATC GGA AGT AGT AAT ACT TTA 3′(1型)または5′TCG ATC GAA AGT AGT AAT ACT TTA 3′(2型)から成る配列の少なくとも10個のヌクレオチドの1断片を含んで成るオリゴヌクレオチドプローブを含んで成る。
本発明の別の目的は、試料中のマイコプラズマ・ニューモニエの検出用検査キットに関し、ここで、この検査キットは:
試料および/または培養した試料由来のM.ニューモニエから抽出したRNAにハイブリダイズすることのできる1種以上の配列特異的オリゴヌクレオチドプローブを含んで成る。
本発明を以下の実施例により更に例示する。
実施例:
実施例1:臨床的試料中のM.ニューモニエNAの分析。
細菌菌株
この研究で分析した24のM.ニューモニエ菌株を表1に掲載する。15株は1991年10月1日から1992年3月31日および1992年10月1日から1993年3月31日までの子供の気道感染の研究中にベルギーの大学病院UIA微生物研究室で15菌株を臨床試料から分離した(Ieven等,abstr.J127,p.116.Program and abstracts of the 34th Interscience Conference on Antimicrobial Agents and Chemotherapy.American Society for Microbiology,Washington(1994))。
この研究において、小児科の患者の鼻咽頭吸引液を、M.ニューモニエおよび呼吸器ウィルスの存在について調査した。M.ニューモニエの存在が、培養物およびP1遺伝子のPCR増幅部分(Ursi等,Acta Pathol.Microbiol.Immunol.Scand.100:635-639(1992))により検出された。菌株は、お互いに疫学的に関係のない15人の外来患者から分離した。3菌株は、1983年から1986年に英国で(M15/83、M414/86、およびM510/86)、3菌株は、1970から1987年にオランダで(P635、P71およびP84)分離した。3種のM.ニューモニエ比較菌株(FH、MAC、およびPI 1428)も含まれた。
全てのM.ニューモニエ菌株は、前に述べたような(Ursi等,J.Clin.Microbiol.32:2873-2875(1994))スピロプラズマ(SP4)ブロス中で培養した。
核酸の単離
細胞溶解および全核酸単離を、チオシアン酸グアニジニウムが介在する細胞溶解および核酸のシリカ粒子への吸着(Boom等,J.of Clin.Microbiology 28,495-503(1990))を用いて実施した。
100μlの細菌含有SP4ブロスを、900μlのチオシアン酸グアニジニウム(GuSCN)細胞溶解液(5.25MのGuSCN、50mMのトリス−HCl、pH6.4、20mMのEDTA、1.3%(w/v)のトリトンX−100)に加え、迅速に溶解するように激しく混合した。
次に、70μlの塩酸活性化二酸化珪素粒子[0.1Mの塩酸中の1mg/mlのサイズ選択懸濁液(シグマ社);参考文献Boom等,1990参照]を加え、懸濁液を、規則的に攪拌しながら室温で10分間インキュベートした。シリカに結合した核酸を、遠心分離により遠沈した。ペレット化シリカ粒子を、1mlのGuSCN洗浄バッファー[50mMのトリス−塩酸(pH6.4);5.25Mのチオシアン酸グアニジニウム]で2回洗浄し、続いて1mlの70%エタノールで2回の洗浄工程および1mlのアセトンで1回の洗浄工程を行った。各洗浄工程後、懸濁液を短時間遠心分離し、シリカペレットを、完全な混合により次の洗浄液に再懸濁した。アセトンの除去後、シリカ粒子を、10分間加熱ブロックで56℃でのインキュベーションにより乾燥した。100μlの蒸留水(リボヌクレアーゼ/デオキシリボヌクレアーゼ非含有H2O)中で56℃で10分間のインキュベーションにより核酸をシリカ粒子から溶出した。最後に、シリカ粒子を再度遠沈し、シリカが入るのを避けながら上澄をピペットで慎重に新たな反応チューブ内に移した。抽出した核酸試料を、使用するまで−70℃で貯蔵した。
プライマーおよびプローブ
用いたプライマーおよびプローブを、表2に掲載する。
プライマーおよびプローブの合成:
全てのオリゴヌクレオチドプライマーおよびプローブを、ホスホルアミダイト(phosphoramidite)生化学を用いPCR−MATE391DNAシンセサイザー(Applied Biosystems)により合成した。ELGA検出用オリゴヌクレオチド(下記参照)を、次の西洋わさびペルオキシダーゼ(HRP)のカップリング用5’−アミノリンク(Aminolink 2; Applied Biosystems)を用いて合成した。
20%ポリアクリルアミド/7M尿素スラブゲル上で粗製オリゴヌクレオチド溶液を電気泳動的に分離し、引き続き対応するゲルバンドから全鎖長のオリゴヌクレオチドを溶出することにより、増幅プライマーを精製した。ゲルスライスからの溶出およびエタノール沈殿による濃縮後、プライマーをMilli−Q水に溶解し、OD(260nm)測定により濃度を測定した。
架橋試薬SDPD(ファルマシア)およびEMCS(Fluka)を用いてオリゴヌクレオチドのアミノリンクに酵素を結合することにより、検出プローブをHRP(ベーリンガー)と共役させた。未結合のHRPをQiagen Tip−100カラム(Qiagen)上で除去した。ポリアクリルアミドゲル電気泳動および引き続く水中で一晩のインキュベーションによるゲルスライスからのHRP−オリゴヌクレオチドの溶出により、HRP−標識オリゴヌクレオチドを精製した。HRP−共役オリゴヌクレオチドの量を、OD(260nm)およびOD(400nm)測定により算定した。溶液を−70℃で貯蔵した。
プライマーおよびプローブの選択:
用いたプライマーおよびプローブ(表2)は、マイコプラズマ種の16S rRNA配列配置(Weisburg等,J.Bacteriol.171:6455-6467(1989))から選んだ。前方向プライマーOT2156は、高度に保存された領域から選び、一方、逆方向プライマーOT2157は、可変領域V2(Neefs等,Nucleic Acids Res,18 suppl: 2237-2317(1990))上に位置した。これらのプライマーは、190個の別個のヌクレオチドであると推定された。この鎖は、M.ニューモニエに特異的な配列を有する。16S rRNA遺伝子の可変領域V1に相補的な型特異的プローブを、M.ニューモニエ1型(OT2207)およびM.ニューモニエ2型(pd95)の同定のために合成した。
NASBA ▲R▼ 増幅
NASBA ▲R▼ 反応を、いくらか変形してKievits等(J.Virol.Methods.35:273-286(1991))により述べられたように実施した。反応混合液の最終容量は、20μlであった。初めに、40mMのトリス−HCl、pH8.5、12mMのMgCl2、70mMのKCl、5mMのDTT、1mMの各dNTP、2mMのATP、2mMのCTP、2mMのUTP、1.5mMのGTP、0.5mMのITP、15%(v/v)DMSOから成る10μl容量の前反応混合物に、0.2μMの各プライマーを加えた。5μlの標的RNAの添加後、チューブを65℃で5分間インキュベートして16S rRNAの三次および二次構造をほどいた。次いで、反応混合物を41℃に5分間移した。最後に、1.5Mのソルビトール、2.1μgのウシ血清アルブミン(ベーリンガーマンハイム)、32 UのT7 RNAポリメラーゼ(ファルマシア)、6.4UのAMV−RT(Seikagaku)、0.08Uのリボヌクレアーゼ−H(ファルマシア)を含有する5μlの酵素混合物を加えたので、20μlの最終容量に帰した。標的RNAの等温増幅を、41℃で1.5時間実施した。標的核酸を5μlのリボヌクレアーゼ−/デオキシリボヌクレアーゼ−非含有H2Oにより置き換えた反応混合物は、陰性の対照として役立った。増幅生成物を、ELGAにより直ちに処理した。
NASBA ▲R▼ 増幅生成物の分析(ELGA)
NASBA▲R▼生成物を、西洋わさびペルオキシダーゼ(HRP)で5’−標識した種特異的オリゴヌクレオチドプローブを用いた迅速な非放射性‘溶解状態’でのハイブリダイゼーション測定(ELGA)により同定した。NASBA▲R▼生成物は、一本鎖RNAであることから、予め変性させる必要がない。ハイブリダイゼーション後、垂直ゲル電気泳動によって過剰のハイブリダイズしていないELGAプローブを相同のハイブリダイズ生成物から分離し、HRP用基質溶液中でゲルをインキュベートすることによりアクリルアミドゲル中で可視化した。そのより低い移動度のため、相同のハイブリダイズ生成物は、ゲル中を遊離のELGAプローブより上に移動する。
1μlのNASBA▲R▼反応生成物を、4μlのハイブリダイゼーション溶液(この反応混合物の最終濃度は、1x SSC(0.15MのNaCl、0.015Mのクエン酸ナトリウム)、0.01%ブロモフェノールブルー、0.01%キシレンシアノールおよび6.1011分子のHRP−標識プローブであった)と混合し、50℃で15分間インキュベートした。ハイブリダイゼーション反応混合物(2.5μl)を、次いで、0.04%(w/v)硫酸デキストランを含有する7%アクリルアミドゲル上に供した。電気泳動後、ゲルを、40mlの基質溶液(ml当たり0.125mgの3,3’5,5’−テトラメチルベンジジン、0.1Mのクエン酸ナトリウム中の0.003%(v/v)H22、pH5.6)中で約5分間室温でインキュベートした。室温で一晩50%(v/v)メタノール中でインキュベートすることにより、ゲルを固定した。
NASBA ▲R▼ アンプリコンの配列決定
NASBA▲R▼アンプリコン(−RNA)の配列決定のために、プライマーおよび遊離のヌクレオチドから鋳型を分離した。これは、製造元の指示書に従いQIAquick−spinカラム(QIAquick-spin,PCR Purification Kit(250),Qiagen)上で10μlのアンプリコンを精製することにより行った。ヌクレオチド配列分析には、1/10の精製試料および1.6ピコモルの5’−末端32P−標識プライマー2(OT2156、表2)を用いた。ヌクレオチド配列分析は、RTおよびRNA鋳型の用途用に改変したジデオキシヌクレオチド−末端鎖伸長法(Lane等,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 82:6955-6959(1985))を用いて実施した。
Figure 0004553412
Figure 0004553412
図の簡単な説明:
図1:NASBA▲R▼増幅の原理
Figure 0004553412
図2:24のM.ニューモニエ菌株のコレクションを型別するためのELGAと組み合わせたNASBA▲R▼の特異性を示す。
プライマーOT2156およびOT2157を、NASBA▲R▼増幅に用いた。プローブOT2207およびpd 95を、24のM.ニューモニエ菌株の型別に用いた。
プローブOT2207(1型に特異的)は、24の菌株中の19株由来の増幅RNAとハイブリダイズし(図2a)、プローブpd 95(2型に特異的)は、残りの5菌株由来の増幅RNAとハイブリダイズした(図2b)(表1)。
配列表
総合情報:
(i)出願人:
(A)姓名:AKZO NOBEL N.V.
(B)街:Velperweg 76
(C)市:Arnhem
(E)国:オランダ
(F)郵便番号(ZIP):6824 BM
(ii)発明の名称:マイコプラズマ・ニューモニエ(Mycoplasma pneumoniae)の増幅、検出および型別のためのプライマーおよびプローブ
(iii)配列の数:4
(iv)コンピューターリーダブルフォーム:
(A)媒体型:フロッピーディスク
(B)コンピューター:IBM PCコンパチブル
(C)操作システム:PC−DOS/MS−DOS
(D)ソフトウェア:パテントインリリーズ#1.0、バージョン#1.30(EPO)
配列番号:1の情報:
(i)配列の特徴:
(A)長さ:22塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:未知
(ii)配列の種類:cDNAからrRNA
(vi)起源:
(A)微生物:マイコプラズマ・ニューモニエ
(xi)配列:配列番号:1:
Figure 0004553412
配列番号:2の情報:
(i)配列の特徴:
(A)長さ:19塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:未知
(ii)配列の種類:cDNAからrRNA
(vi)起源:
(A)微生物:マイコプラズマ・ニューモニエ
(xi)配列:配列番号:2:
Figure 0004553412
配列番号:3の情報:
(i)配列の特徴:
(A)長さ:24塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:未知
(ii)配列の種類:cDNAからrRNA
(vi)起源:
(A)微生物:マイコプラズマ・ニューモニエ
(xi)配列:配列番号:3:
Figure 0004553412
配列番号:4の情報:
(i)配列の特徴:
(A)長さ:24塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:未知
(ii)配列の種類:cDNAからrRNA
(vi)起源:
(A)微生物:マイコプラズマ・ニューモニエ
(xi)配列:配列番号:4:
Figure 0004553412

Claims (3)

  1. マイコプラズマ・ニューモニエ1型または2型を型別するための1型または2型特異的なオリゴヌクレオチドプローブであって、当該プローブは10〜35ヌクレオチドの長さを有し、5’ TCG ATC GGA AGT AGT AAT ACT TTA 3’(1型)もしくは5’ TCG ATC GAA AGT AGT AAT ACT TTA 3’(2型)から成る配列の1型または2型特異的な10ヌクレオチドの断片またはその相補体を少なくとも含み、ただし当該断片が上記の1型または2型に対する配列の8位のグアニンまたはアデニンをそれぞれ含んでいることを特徴とする前記プローブ。
  2. 試料中のマイコプラズマ・ニューモニエを1型または2型に型別する方法であって、
    (a)ポリメラーゼプロモーター核酸配列および配列(P1)5’ AGG TCC TTT CAA CTT TGA TTC A 3’を含むプライマーを一本鎖リボソームRNAにハイブリダイズし;
    (b)逆転写酵素を用いて当該第一プライマーを伸長することによりRNA−DNAハイブリッドを得、当該RNA−DNAハイブリッドから一本鎖DNAを作製し;
    (c)当該一本鎖DNAに核酸配列(P2)5’ GAT CCT GGC TCA GGA TTA A 3’から成る第二プライマーをハイブリダイズし、当該第二プライマーを伸長することにより機能的ポリメラーゼプロモーターを有する二重鎖DNA鋳型を得;
    (d)RNAポリメラーゼを用いて、工程(c)の当該二重鎖DNAを鋳型として用い一本鎖RNAの多数のコピーを得;
    (e)このように増幅したRNAをマイコプラズマ・ニューモニエ1型または2型を型別するための1型または2型特異的オリゴヌクレオチドプローブとハイブリダイズし;そして
    (f)当該核酸及び当該プローブ間で形成されたハイブリッドを検出する
    工程を含んで成り、当該型特異的オリゴヌクレオチドプローブが、鎖長10−35個のヌクレオチドであり、
    5’ TCG ATC GGA AGT AGT AAT ACT TTA 3’(1型)、または
    5’ TCG ATC GAA AGT AGT AAT ACT TTA 3’(2型)
    から成る配列の少なくとも10個のヌクレオチドの1断片またはその相補体を含んで成り、ただし当該断片が上記の1型または2型に対する配列の8位のグアニンまたはアデニンをそれぞれ含んでいることを特徴とする前記方法
  3. 試料中のマイコプラズマ・ニューモニエ菌株を1型または2型に型別するためのキットであって、ここで、本キットは、第一プライマーが、RNAポリメラーゼプロモーターおよび、(P1)5’ AGG TCC TTT CAA CTT TGA TTC A 3’から成るオリゴヌクレオチドの少なくとも10個のヌクレオチドの1断片を含んで成る鎖長10−35個のヌクレオチドを含んで成り、第二プライマーが、鎖長10−35個のヌクレオチドであり且つ(P2)5’ GAT CCT GGC TCA GGA TTA A 3’から成るオリゴヌクレオチドの少なくとも10個のヌクレオチドの1断片を含んで成る一対のプライマーを含んで成り、更に、鎖長10−35個のヌクレオチドであり且つ第一プライマーおよび第二プライマーを用いて増幅したRNAの領域にハイブリダイズすることのできる5’ TCG ATC GGA AGT AGT AAT ACT TTA 3’(1型)または5’ TCG ATC GAA AGT AGT AAT ACT TTA 3’(2型)から成るオリゴヌクレオチドの少なくとも10個のヌクレオチドの1断片を含んで成るオリゴヌクレオチドプローブであって、ただし上記の1型または2型に対する配列の8位のグアニンまたはアデニンをそれぞれ含んでいるプローブを含んで成る、前記キット。
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