JP4551282B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池システムに関する。
従来、燃料電池システムとしては、燃料ガスや酸化剤ガスといった反応ガスが供給されて発電を行う燃料電池と、反応ガスを蓄積する反応ガスタンクと、この反応ガスタンクから燃料電池に供給される反応ガスの圧力を調整するレギュレータとを備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。このような燃料電池システムでは、燃料電池に供給される反応ガスの圧力が、予め設定された所定圧力の範囲内となるように調節されることによって、燃料電池に不具合を発生させることなく発電を行うことができる。
一方、このような燃料電池システムが搭載された車両では、例えば、レギュレータの故障等によってその圧力調整機能が失われた場合に、反応ガスの圧力調整が困難となって燃料電池に不具合を発生するおそれがある。そのため、従来の燃料電池システムでは、レギュレータの圧力調整機能が失われたときに、発電不能になったとみなしてその運転が停止するようになっていた。
特開2002−373682号公報(段落0013〜段落0016、図1)
しかしながら、燃料電池システムの運転が停止すると、車両は走行し続けることができない。したがって、レギュレータの圧力調整機能が失われたとしても、例えば、車両を路肩に幅寄せしたり、あるいは最寄りの修理工場まで車両の走行が行える程度に運転が可能であり、しかも、そのように運転を継続したとしても燃料電池に不具合を発生させない燃料電池システムが望まれている。
そこで、本発明は、レギュレータの圧力調整機能が失われたとしても燃料電池に不具合を発生させることなく運転の継続が可能な燃料電池システムを提供することを課題とする。
前記課題を解決する本発明の燃料電池システムは、反応ガスが供給されて発電を行う燃料電池と、前記反応ガスを蓄積する反応ガスタンクと、前記反応ガスタンクから排出される前記反応ガスを遮断する遮断弁と、前記遮断弁の下流側に配置されて前記燃料電池に供給される前記反応ガスの圧力を調整するレギュレータと、前記レギュレータの圧力調整機能の不備を検知する不備検知手段と、前記不備検知手段が前記レギュレータの圧力調整機能の不備を検知したときに、前記遮断弁の開閉の制御を行うことで反応ガスの圧力調整を行い、前記燃料電池の運転を継続させる制御装置とを備えることを特徴とする。
この燃料電池システムでは、遮断弁が開かれることによって反応ガスがレギュレータに送り込まれる。レギュレータは、その開度が調節されることによって燃料電池に供給する反応ガスの圧力調整を行う。そして、反応ガスが送り込まれた燃料電池は発電を行う。
その一方で、レギュレータの故障等によって反応ガスの圧力調整が適正に行えなくなった場合、つまりレギュレータの圧力調整機能に不備が生じた場合に、この燃料電池システムでは、不備検知手段がその不備を検知する。そして、制御装置は、不備検知手段がその不備を検知したときに、遮断弁の開閉の制御を行う。その結果、燃料電池システムは、レギュレータが故障したとしても、遮断弁がその開閉によって反応ガスの圧力調整を行うので、燃料電池に不具合を発生させることなく運転を継続することができる。
また、このような燃料電池システムにおいては、前記制御装置が、前記燃料電池のアノード圧、アノード圧とカソード圧との差圧、又はアノード圧とクーラント圧との差圧が、これらの圧力及び差圧について予め定められた前記燃料電池の各保護圧力の範囲内となるように前記遮断弁の開閉の制御を行うものが望ましい。
この燃料電池システムでは、遮断弁の開閉によって燃料電池の保護圧力の範囲内となるように反応ガスの圧力が制御されるので、燃料電池の不具合の発生は、より確実に避けられる。
また、このような燃料電池システムにおいては、前記制御装置が、前記レギュレータによる前記反応ガスの目標圧力制御値に基づいて前記遮断弁の開閉の制御を行うものが望ましい。
この燃料電池システムでは、遮断弁がレギュレータの目標圧力制御値に基づいて燃料電池に反応ガスを供給するので、燃料電池に反応ガスが不必要に供給されることが回避される。その結果、反応ガスの消費量が低減される。
請求項1に記載の燃料電池システムによれば、レギュレータの圧力調整機能が失われたとしても燃料電池に不具合を発生させることなく運転を継続することができる。
請求項2に記載の燃料電池システムによれば、燃料電池の不具合の発生を、より確実に避けることができる。
次に、本発明の燃料電池システムの実施形態について適宜図面を参照しながら詳細に説明する。参照する図面において、図1は、本実施形態に係る燃料電池システムが搭載された燃料電池自動車の平面図、図2は、本実施形態に係る燃料電池システムの構成説明図、図3は、メインレギュレータの構成説明図である。まず、本発明に係る燃料電池システムの説明に先立って、この燃料電池システムを搭載した燃料電池自動車(以下、「車両」という)の概略について説明する。
図1に示すように、車両Vは、燃料電池システムSで得られた電力がモータ等の電動機Mに供給されることによって走行する電気自動車であり、その略中央部の床下には、燃料電池システムSを収納するシステムボックスBが配置されている。
燃料電池システムSは、図2に示すように、燃料電池1と、高圧の水素ガス(反応ガス)を蓄積する水素ガスタンク2(反応ガスタンク)と、水素ガスタンク2から排出される水素ガスを遮断する遮断弁3と、燃料電池1に供給される水素ガスの圧力調整を行うメインレギュレータ4と、燃料電池1に送り込む空気(反応ガス)の量を調整可能なコンプレッサ5と、ECU(Electronic Control Unit)6とを備えている。なお、メインレギュレータ4は、特許請求の範囲にいう「レギュレータ」に相当し、ECU6は、「制御装置」に相当する。
燃料電池1は、公知の構造を有しており、例えば陽イオン交換膜等からなる固体高分子電解質膜を燃料極と酸化剤極とで挟持した電解質膜電極構造体を、さらに一対のセパレータで挟持してなる単セル(図示せず)を多数組積層して構成されたスタックからなる。そして、この燃料電池1では、燃料極に水素ガスが供給されるとともに、酸化剤極に空気が供給されることによって発電が行われるようになっている。
遮断弁3は、水素ガスタンク2に取り付けられた電磁式開閉弁であり、配管L1によって燃料電池1の燃料極側の図示しない水素ガス供給口と繋げられている。そして、この遮断弁3は、後記するECU6によって開閉が制御されるようになっている。
メインレギュレータ4としては、例えば、公知の空気式の比例圧力制御弁を使用することができる。このメインレギュレータ4は、後記する配管L7内の空気の圧力を信号圧として開度が制御されるようになっている。具体的には、例えば、図3に示すように、配管L7(図2参照)と配管L8を介して接続される第1室4aと、この第1室4aとダイヤフラム4bで隔てられた第2室4cと、ダイヤフラム4bを第2室4c側に付勢するように第1室4a内に設けられたバネ4dと、第2室4c側に形成された、配管L1に連通するガス流路4eと、ダイヤフラム4bからガス流路4e側に延びるステム4gの先端部に形成されてガス流路4eの開度を調節可能な弁体4hとを備えたメインレギュレータ4が挙げられる。ちなみに、本実施形態では、メインレギュレータ4の下流側の配管L1内における水素ガスの圧力が、燃料電池1の酸化剤極における空気の圧力(以下、「カソード圧」という)にほぼ等しい配管L7内における空気の圧力の数倍程度になるようにメインレギュレータ4の開度が調節されるようになっている。
図2に示すように、コンプレッサ5は、配管L5によって燃料電池1の酸化剤極側の図示しない空気供給口と繋げられている。この配管L5には、燃料電池1に送り込まれる空気を加湿するための加湿器7が配置されている。そして、燃料電池1には、配管L6が酸化剤極側の図示しない空気排出口に接続されており、この配管L6には、燃料電池1の酸化剤極における空気の圧力を所定値に設定する背圧弁8が配置されている。この背圧弁8からは空気オフガスが排出されるようになっている。
コンプレッサ5と加湿器7との間の配管L5からは、配管L7が分岐しており、配管L7の先端部側には、エア放出弁9が配置されている。このエア放出弁9は、電磁式の流量調整弁であり、後記するECU6によって開度が制御されて、配管L7内の空気の圧力を調節するようになっている。また、この配管L7からは、配管L8が分岐しており、その先端部は、前記したメインレギュレータ4の開度を調節するために、メインレギュレータ4の第1室4a(図3参照)と接続されている。
この燃料電池システムSは、エゼクタ11をさらに備えている。このエゼクタ11は、メインレギュレータ4と燃料電池1との間の配管L1に配置されており、メインレギュレータ4によって圧力調整された水素ガスを燃料電池1に送り込むようになっている。そして、燃料電池1には、配管L2が酸化剤極側の図示しない水素ガス排出口に接続されており、その先端部はエゼクタ11と接続されている。つまり、配管L2は、燃料電池1から排出された未反応の水素ガスをエゼクタ11に還流させることによって、エゼクタ11と燃料電池1との間における水素ガスの循環経路を形成している。そして、配管L2には、循環経路に流通する水素ガスに不純物が蓄積した際に、水素ガスを循環経路から排出するためのパージ弁12が取り付けられている。
メインレギュレータ4とエゼクタ11との間の配管L1からは、配管L4が分岐するとともに、この配管L4の先端部は、エゼクタ11と燃料電池1との間の配管L1に合流している。この配管L4は、エゼクタ11を迂回するバイパス経路を形成している。この配管L4には、バイパスレギュレータ13が配置されている。このバイパスレギュレータ13は、燃料電池1の燃料極における水素ガスの圧力(以下、「アノード圧」という)を、前記したカソード圧に対して大きく設定するものであり、本実施形態では、アノード圧とカソード圧との差圧が、所定圧(例えば、50kPa)になるように設定されている。そして、バイパスレギュレータ13は、アノード圧がカソード圧よりも低下することを防止している。本実施形態でのバイパスレギュレータ13は、メインレギュレータ4と同様の空気式の比例圧力制御弁が使用されており、配管L7から分岐した配管L9の先端部が接続されている。つまり、バイパスレギュレータ13は、カソード圧にほぼ等しい配管L7内の空気の圧力と、メインレギュレータ4と同様のバネ4d(図3参照)の付勢力とで開度が調節されており、このことによって、アノード圧とカソード圧との差圧が、前記した範囲になるように調整している。そして、このバイパスレギュレータ13における水素ガスの圧力調整の範囲は、メインレギュレータ4における圧力調整の範囲と比較して狭くなっている。ちなみに、本実施形態でのバイパスレギュレータ13では、図3に示すメインレギュレータ4と比較して、そのダイヤフラム4bの変位幅や、バネ4dの付勢力が調節されることによって、圧力調整の範囲が狭くなるように設定されている。
また、この燃料電池システムSでは、燃料電池1を冷却するクーラントを循環させるための配管L10が燃料電池1に接続されており、この配管L10には、クーラントを循環輸送するポンプ15が配置されている。なお、本実施形態での燃料電池1内におけるクーラントの圧力(以下、「クーラント圧」という)は、前記したカソード圧と等しくなるように設定されている。
また、この燃料電池システムSでは、配管L4が配管L1に合流する位置の下流側の配管L1に圧力計14aが取り付けられており、加湿器7と燃料電池1との間の配管L5に圧力計14bが取り付けられており、配管L10に圧力計14cが取り付けられている。なお、これらの圧力計14a,14b,14cは、特許請求の範囲にいう「不備検知手段」に相当する。そして、圧力計14aは、アノード圧を検出し、圧力計14bは、カソード圧を検出し、圧力計14cは、クーラント圧を検出するようになっている。
ECU6は、図2に示す配管L7内の空気の圧力が予め設定された所定値となるように、エア放出弁9の開度を制御するとともに、圧力計14a,14b,14cが検出した圧力値に基づいて、後記する手順で遮断弁3の開閉を制御するようになっている。
次に、本実施形態に係る燃料電池システムSの動作について適宜図面を参照しながら説明する。参照する図面において、図4および図5は、ECUが遮断弁の開閉を制御する手順を示すフローチャートである。
まず、主に図2を参照しながら燃料電池システムSの動作について説明する。車両V(図1参照)の図示しないイグニッションスイッチがオンになることによって、燃料電池システムSが起動する。つまり、ECU6は、遮断弁3を開くことによって水素ガスタンク2内の高圧の水素ガスを配管L1内に放出する。そして、水素ガスは、後記するようにメインレギュレータ4によって水素ガスの圧力を低減するとともに、エゼクタ11を通って燃料電池1の燃料極に供給される。また、配管L4に入ってエゼクタ11を迂回する水素ガスは、後記するように、バイパスレギュレータ13で圧力が低減されるとともに、再び配管L1に合流して燃料電池1の燃料極に供給される。
燃料電池1の燃料極側から排出された水素ガスは、配管L2を介してエゼクタ11に戻される。その結果、水素ガスは、エゼクタ11と燃料電池1との間を循環する。そして、循環する水素ガス中に不純物が蓄積してくると、パージ弁12は、循環する水素ガスを排出する。
その一方で、コンプレッサ5によって配管L5内に送り込まれた空気は、加湿器7で加湿された後に燃料電池1の酸化剤極に供給される。そして、燃料電池1の酸化剤極側から配管L6内に排出された空気は、背圧弁8を介して配管L6から排出される。
また、配管L5から配管7内に入り込んだ空気は、エア放出弁9を介して配管7から排出される。このときECU6は、配管L7内の空気の圧力が予め設定された所定値となるように、エア放出弁9の開度を制御する。その結果、配管L7と配管8を介して接続されているメインレギュレータ4の第1室4a(図3参照)内の圧力は、配管L7の圧力と等しくなる。そして、この圧力とバネ4d(図3参照)の付勢力とによってダイヤフラム4b(図3参照)が押し下げられて、弁体4h(図3参照)がメインレギュレータ4の下流側の配管L1(図3参照)内における水素ガスの圧力を低減する。
バイパスレギュレータ13は、メインレギュレータ4と同様にして配管L7内の空気の圧力によって、バイパスレギュレータ13の下流側の配管L4(図2参照)内における水素ガスの圧力を低減する。このときバイパスレギュレータ13の圧力調整の範囲は、メインレギュレータ4の圧力調整の範囲に対して狭く設定されているので、燃料電池1に供給される反応ガスの圧力は、バイパスレギュレータ13によって、より細やかに調整される。
ポンプ15は、水素ガスと空気が供給されて燃料電池1が発電を行う際に、クーラントを燃料電池1に循環輸送する。その結果、燃料電池1は、発電時に所定の温度に維持される。
そして、この燃料電池システムSでは、ECU6が、エア放出弁9の開度の制御を行うとともに、次に説明する手順で、圧力計14aで検出されるアノード圧P1、圧力計14bで検出されるカソード圧P2、および圧力計14cで検出されるクーラント圧P3に基づいて、遮断弁3の開閉の制御を行う。
ECU6は、燃料電池システムSが起動した際に、図4に示すように、遮断弁3の制御をスタートする。そして、メインレギュレータ4の故障判定のサブルーチンが実行される(ステップS1)。図5に示すように、この故障判定のサブルーチンがスタートすると、ECU6は、このECU6に予め設定されたメインレギュレータ4の故障判定閾値を参照するとともに、アノード圧P1、アノード圧P1とカソード圧P2との差圧(P1−P2)、およびアノード圧P1とクーラント圧P3との差圧(P1−P3)のそれぞれを、故障判定閾値と比較することによって、アノード圧P1が故障判定閾値を超えているか否か、差圧(P1−P2)が故障判定閾値を超えているか否か、差圧(P1−P3)が故障判定閾値を超えているか否かを判定する(ステップS2)。ちなみに、本実施形態では、前記したようにカソード圧P2とクーラント圧P3が、ほぼ同じ圧力値になるように設定されているので、差圧(P1−P2)と、差圧(P1−P3)とは、ほぼ等しくなっている。なお、故障判定閾値とは、メインレギュレータ4における圧力調整の範囲を規定する上限値を超えるように設定される。つまり、メインレギュレータ4の圧力調整機能が不備となって、水素ガスタンク2(遮断弁3)から排出される水素ガスの圧力が低減されなくなった場合を判定するために予め設定された基準圧力値であって、アノード圧P1、差圧(P1−P2)、および差圧(P1−P3)のそれぞれについて個別に設定されている。また、上限値PBについても、アノード圧P1、差圧(P1−P2)、および差圧(P1−P3)のそれぞれについて個別に設定されている。
以下の記載において、アノード圧P1とカソード圧P2との差圧(P1−P2)は、単に「差圧(P1−P2)」と記し、アノード圧P1とクーラント圧P3との差圧(P1−P3)は、単に「差圧(P1−P3)」と記す場合がある。
次に、ECU6は、アノード圧P1、差圧(P1−P2)、および差圧(P1−P3)の少なくともいずれかが、故障判定閾値を超えている場合(ステップS2のYes)には、メインレギュレータ4の圧力調整機能が不備となっているとして、メインレギュレータ4が故障であると判定する(ステップS3)。また、アノード圧P1、差圧(P1−P2)、および差圧(P1−P3)のいずれもが、故障判定閾値を超えていない場合(ステップS2のNo)には、メインレギュレータ4が正常であると判定する(ステップS4)。
そして、図4に示すように、メインレギュレータ4が故障でないと判定された場合(ステップS5のNo)には、ステップS1に戻って、メインレギュレータ4の故障判定のサブルーチンが繰り返されることとなる。
その一方で、ECU6は、メインレギュレータ4が故障であると判定した場合(ステップS5のYes)に、次のステップS6を実行する。このステップS6においては、ECU6は、このECU6に予め設定された保護圧力上限閾値を参照するとともに、アノード圧P1、アノード圧P1とカソード圧P2との差圧(P1−P2)、およびアノード圧P1とクーラント圧P3との差圧(P1−P3)のそれぞれを、保護圧力上限閾値と比較することによって、アノード圧P1が保護圧力上限閾値を超えているか否か、差圧(P1−P2)が保護圧力上限閾値を超えているか否か、差圧(P1−P3)が保護圧力上限閾値を超えているか否かを判定する。ちなみに、本実施形態では、保護圧力上限閾値が前記した故障判定閾値と同じ圧力値に設定されている。そして、ECU6は、アノード圧P1、差圧(P1−P2)、および差圧(P1−P3)の少なくともいずれかが、保護圧力上限閾値を超えている場合(ステップS6のYes)には、遮断弁3を閉じる(ステップS10a)。次いで、ECU6は、ステップS10aを実行した後に、再びステップS6に戻って、アノード圧P1、差圧(P1−P2)、および差圧(P1−P3)のそれぞれが、保護圧力上限閾値を超えているか否かを判定する。
また、ECU6は、ステップS6において、アノード圧P1、差圧(P1−P2)、および差圧(P1−P3)のいずれもが、保護圧力上限閾値を超えていない場合(ステップS6のNo)には、次のステップS7を実行する。
このステップS7においては、ECU6は、このECU6に予め設定された保護圧力下限閾値を参照するとともに、アノード圧P1、差圧(P1−P2)、および差圧(P1−P3)のそれぞれを、保護圧力下限閾値と比較することによって、アノード圧P1が保護圧力下限閾値を下回っているか否か、差圧(P1−P2)が保護圧力下限閾値を下回っているか否か、差圧(P1−P3)が保護圧力下限閾値を下回っているか否かを判定する。ちなみに、本実施形態での保護圧力下限閾値は、燃料電池1の不具合の発生を回避するために予め設定された下限の基準圧力であり、アノード圧P1、差圧(P1−P2)、および差圧(P1−P3)のそれぞれについて個別に設定されている。そして、アノード圧P1、差圧(P1−P2)、および差圧(P1−P3)のいずれもが、保護圧力下限閾値を下回っていない場合(ステップS7のNo)には、次のステップSを実行する。
ステップS8においては、ECU6は、アノード圧P1、差圧(P1−P2)、および差圧(P1−P3)のいずれかが、バイパスレギュレータ13の圧力調整の範囲外であると判定した場合(ステップS8のNo)に、ECU6は、ステップS9を実行する。
このステップS9においては、ECU6は、アノード圧P1、差圧(P1−P2)、および差圧(P1−P3)のいずれかが、制御目標値を超えたか否かを判定する。この「制御目標値」は、正常な状態のメインレギュレータ4によるアノード圧P1、差圧(P1−P2)、および差圧(P1−P3)のそれぞれの目標値である。なお、以下の説明では、各制御目標値を、単に「目標値」と記す場合がある。
そして、ECU6は、アノード圧P1、差圧(P1−P2)、および差圧(P1−P3)のいずれかが、目標値を超えている場合(ステップS9のYes)に、遮断弁3を閉じる(ステップS10a)。次いで、ECU6は、ステップS8を実行した後に、再びステップS6に戻って、アノード圧P1、差圧(P1−P2)、および差圧(P1−P3)のそれぞれが、保護圧力上限閾値を超えているか否かを判定する。
その一方で、ステップS7において、アノード圧P1、差圧(P1−P2)、および差圧(P1−P3)のいずれかが、保護圧力下限閾値を下回っている場合(ステップS7のYes)、ステップS8において、アノード圧P1、差圧(P1−P2)、および差圧(P1−P3)のいずれかが、バイパスレギュレータ13の圧力調整の範囲内である場合(ステップS8のYes)、ステップS9において、アノード圧P1、差圧(P1−P2)、および差圧(P1−P3)のいずれかが制御目標値を超えていない場合(ステップS9のNo)には、ECU6は、ステップS10bを実行することによって、遮断弁3を開ける。そして、ECU6は、ステップS10bを実行した後に、再びステップS6に戻って、アノード圧P1、差圧(P1−P2)、および差圧(P1−P3)のそれぞれが、保護圧力上限閾値を超えているか否かを判定する。
そして、図4に示すように、ECU6は、前記したと同様に、ステップS6乃至ステップS9を実行しつつ、差圧(P1−P2)、アノード圧P1、または差圧(P1−P3)が、保護圧力下限閾値を下回ったときに、遮断弁3を開くとともに、差圧(P1−P2)、アノード圧P1、または差圧(P1−P3)が、目標値を超えたときに、遮断弁3を閉じる。その結果、差圧(P1−P2)、アノード圧P1、または差圧(P1−P3)が、保護圧力下限閾値と目標値との間を上下しながら推移する。
なお、本実施形態において、保護圧力上限閾値は、実質的な保護圧力上限値よりも、小さく設定され、保護圧力下限閾値は、実質的な保護圧力下限値よりも、大きく設定されている。
以上のような燃料電池システムSでは、メインレギュレータ4の故障等によって水素ガスの圧力調整が適正に行えなくなった場合に、ECU6が、圧力計14a,14b,14cで検出されるアノード圧P1、差圧(P1−P2)、および差圧(P1−P3)に基づいて、遮断弁3の開閉の制御を行う。その結果、燃料電池システムSは、メインレギュレータ4が故障したとしても、遮断弁3がその開閉によって水素ガスの圧力調整を行うので、燃料電池1に不具合を発生させることなく運転を継続することができる。
また、この燃料電池システムSでは、遮断弁3の開閉によって燃料電池1の保護圧力の範囲内となるように水素ガスの圧力が制御されるので、燃料電池1の不具合の発生は、より確実に避けられる。
また、この燃料電池システムSでは、メインレギュレータ4の故障等によって水素ガスの圧力調整が適正に行えなくなった場合に、メインレギュレータ4による圧力調整を行うことができないが、ECU6が遮断弁3の開閉の制御を行ことによって、バイパスレギュレータ13を使用した水素ガスの圧力調整が可能となる。
また、この燃料電池システムSでは、遮断弁3がメインレギュレータ4によるアノード圧P1の目標値に基づいて燃料電池1に水素ガスを供給するので、燃料電池1に水素ガスが不必要に供給されることが回避される。その結果、水素ガスの消費量が低減される。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されることなく、様々な形態で実施される。
前記実施形態では、コンプレッサ5を使用して空気(反応ガス)を燃料電池1に供給しているが、本発明は、コンプレッサ5に代えて、高圧の酸素や空気が充填された反応ガスタンクを使用したものであってもよい。そして、この燃料電池システムは、前記実施形態と同様に、反応ガスタンクから排出される酸素や空気の圧力を調整するメインレギュレータが故障した際に、ECU6が、反応ガスタンクに取り付けられた遮断弁3の開閉の制御を行うことによって、燃料電池1に供給される酸素や空気の圧力調整を行うように構成されたものであってもよい。
また、前記実施形態では、空気式の比例圧力制御弁がメインレギュレータ4およびバイパスレギュレータ13として使用されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ECU6によって開度が調節される電磁式の流量調整弁であってもよい。
また、前記実施形態では、メインレギュレータ4およびバイパスレギュレータ13が、配管L5から分岐する1本の配管L7に接続されているが、本発明はこれに限定されることなく、配管L5から分岐する2本の配管L7,L7にメインレギュレータ4およびバイパスレギュレータ13のそれぞれが個別に接続されるようにしてもよい。この際、各配管L7,L7のそれぞれにエア放出弁9,9が取り付けられることは言うまでもない。
また、前記実施形態では、エゼクタ11のエゼクタ流路が一つであるものを想定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、径が異なる複数のエゼクタ流路を有しており、各エゼクタ流路が切り替え可能なエゼクタを使用するものであってもよい。この燃料電池システムでは、メインレギュレータ4が故障して、バイパスレギュレータ13によってアノード圧P1の圧力調整を行う場合に、より径の小さいエゼクタ流路を選択することによって、より細やかにアノード圧P1の圧力調整を行うことができる。
また、前記実施形態では、車両を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、家庭用などの定置式の燃料電池システムに適用してもよい。
実施形態に係る燃料電池システムが搭載された燃料電池自動車の平面図である。 実施形態に係る燃料電池システムの構成説明図である。 メインレギュレータの構成説明図である。 ECUが遮断弁の開閉を制御する手順を示すフローチャートである。 ECUが遮断弁の開閉を制御する手順を示すフローチャートである。
1 燃料電池
2 水素ガスタンク(反応ガスタンク)
3 遮断弁
4 メインレギュレータ(レギュレータ)
6 ECU(制御装置)
13 バイパスレギュレータ
14a 圧力計(不備検知手段)
14b 圧力計(不備検知手段)
14c 圧力計(不備検知手段)
S 燃料電池システム
V 車両

Claims (2)

  1. 反応ガスが供給されて発電を行う燃料電池と、
    前記反応ガスを蓄積する反応ガスタンクと、
    前記反応ガスタンクから排出される前記反応ガスを遮断する遮断弁と、
    前記遮断弁の下流側に配置されて前記燃料電池に供給される前記反応ガスの圧力を調整するレギュレータと、
    前記レギュレータの圧力調整機能の不備を検知する不備検知手段と、
    前記不備検知手段が前記レギュレータの圧力調整機能の不備を検知したときに、前記遮断弁の開閉の制御を行うことで反応ガスの圧力調整を行い、前記燃料電池の運転を継続させる制御装置と、
    を備えることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記制御装置が、前記燃料電池のアノード圧、アノード圧とカソード圧との差圧、又はアノード圧とクーラント圧との差圧が、これらの圧力及び差圧について予め定められた前記燃料電池の保護圧力の範囲内となるように前記遮断弁の開閉の制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
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