JP4551088B2 - 薄型心臓弁縫合リング - Google Patents

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Description

(発明の分野)
本発明はおおむね医療装置に関し、特に、より大型の弁開口を利用可能とする薄型縫合リングを有する心臓代用弁に関する。
(発明の背景)
心臓代用弁は、損傷もしくは病変した心臓弁の代替として使用する。脊椎動物では、心臓は、左右の心房および左右の心室の4つのポンプ室を有する中空の筋器官であり、それぞれに一方向弁を備えている。生まれつき、心臓弁は、大動脈弁、僧帽弁(もしくは二尖弁)、三尖弁、および肺動脈弁として同定される。心臓代用弁は、これら生まれつきの心臓弁のいずれの代替としても使用できるが、大動脈弁または僧帽弁は、圧が最も高い心臓の左側に位置するため、それらの修理または代替として使用するのが最も一般的ではある。
心臓弁の代替もしくは代用弁としては、主に二種類が知られている。その一つは、ボール及びケージ装置、もしくは、旋回型機械的クロージャを使用して一方向に血液を流す機械型臓弁である。別の一つは、組織型、または「生態補綴」と呼ばれ、互いに密閉することによって一方向の血流を確保する可撓性の心臓弁の弁尖の自然の動作を模倣した、自然の人間の心臓弁と非常に類似した機能を果たす天然組織弁の弁尖から構成されるものである。これら代用弁の両方の型は、弁体(機械的)もしくはステント(組織型)の生物学的適合性の組織によって覆われた縫合、もしくは縫製リングまたはカフスにより、置換する特定の弁の弁輪に弁を取り付けるための取り付け部を設ける。
心臓弁は内部の室を区分し、それぞれがその間の弁輪に取り付けられている。弁輪は、心房および心室の筋繊維に直接または間接的に取り付けた密度の高いファブリックのリングから構成される。弁置換手術においては、損傷を受けた弁尖を切除し、弁輪を彫って代用弁を受容する。弁輪は、取り除いた弁によって残された開口の中に突出する均一の出っ張りの中に外科医が形成することができる比較的健康な組織であるのが理想である。しかし、手術の時間及び空間的な制限により、形成された弁輪の形状が縫合リングを取り付けるのに完璧なものとはなりえないこともしばしばある。さらに、弁輪は、弁尖と同様に自石灰化し、完璧な弁輪のデブリードメント、または硬化組織の除去により、開口が大きくなってしまい、縫合リングを取り付けるための環状突起の規定が十分でない場合もある。要するに、自然の弁を切除した後の弁輪の外郭には、大きいばらつきが発生する。
従来の弁の設置は、弁輪の最も狭い部分の奥深くに弁体を位置させて、縫合リング/縫合糸の組み合わせにより密閉度を高めると共に弁の周囲からの漏洩の可能性を低減する、イントラアニュラである。外科医の報告によると、漏洩を防ぐには少なくとも30の単純な縫合法、もしくは20のマットレス型縫合法を行う。マットレス型縫合法は時間がかかり、本質的に組織に針を2回通して結び目を一つ作るというものである。
当然、機械的弁または生態学的補綴弁(すなわち、「組織」弁)のいずれかの補綴弁の移植は、生まれつきの心臓組織が繊細な性質であること、手術現場の空間的制限があること、そして確実で信頼性のある移植を達成する重要性から、高度な技術と集中力を必要とする。弁自体が弁の寿命の長期化を促進し、心臓の環境の生理学的構造への影響を最小限とする特徴を有することも同様に重要である。
上記の状況を鑑み、現存の縫合リングにおいて明白な欠点に取り組んだ改良された縫合リングが必要であり、望まれることは明らかである。すなわち、弁の開口領域を増加すると同時に製造工程及び移植工程を容易に行うことが可能な縫合リングが必要である。
(発明の要旨)
本発明は心臓弁の製造と移植を容易に行うことが可能な改良された縫合リングおよび縫合リング/ステントのアッセンブリを提供する。縫合リングは、ステントから旋回または外方に移動可能であるように適合され、従って、外科医が移植作業中に縫合リングを生まれつきの組織に抗して、また、ステントや組織の弁尖から離れる方向により容易に隔離するのを可能にする。従って、外科医が弁尖に穴を開けてしまう可能性が低くなる。さらに、縫合リングの整合性またはリングのステントから離れる方向への旋回能力により、縫合リングの径方向の寸法を縮小することができ、よって、全体的な弁の開口寸法を大きくすることが可能となる。さらに、ステントの周りの各領域が見やすく、可動縫合リングによってアクセスしやすいので、製造方法を簡素化することができる。
一つの局面によると、本発明は、心臓弁のほぼ環状の周囲に取り付ける縫合リングを提供する。縫合リングは、心臓弁の周囲に取り付ける縫合糸通過型リングを備え、その周囲に実質的に隣接した第1の位置から、第1の位置から外方の第2の位置へ旋回するように構成されている。縫合リングは、望ましくは縫合糸通過型挿入リングとファブリックカバーを備える。挿入リングは、実質的に平坦でよい。挿入リングをカバーするファブリックはまた、望ましくは、心臓弁の一部もカバーする。さらに、挿入リングと心臓弁の一部の両方をカバーするファブリックは、好ましくは、リングを心臓弁の周囲に接続する。縫合リングが第1と第2の位置の間の縫合部の周りで旋回するように縫合部が備えられ得る。一実施形態では第1と第2の位置は固定されており、よって縫合リングが双安定状態となる。
さらなる局面では、ほぼ環状のステントと、その周囲に取り付けた縫合糸通過型縫合リングを備えた流入端と流出端を有する心臓弁が提供される。縫合リングは、二つの位置の間を移動可能であり、第1の位置では、縫合リングはほぼ弁の流出端に向かって延在し、第2の位置では、縫合リングは、ほぼ弁の流入端に向かって延在する。縫合リングは、挿入リングとファブリックカバーを備え得、挿入リングをカバーするファブリックもまた、ステントの一部をカバーし得る。好ましい実施形態では縫合リングは、縫合リングの一部もまたカバーするファブリックの一部のみにステントを取り付けている。縫合部は、望ましくは、ファブリックの縫合リングとステントの間の取り付け線に設けられ、縫合リングが第1と第2の位置の間の縫合部の周りで旋回する。第1と第2の位置は、固定され得、挿入リングは円錐台形状であり得、第1の位置においてリングが流出端に向かって延在し、第2の位置では、リングが流入端に向かって延在する。さらに、挿入リングは、径方向に厚い部と薄い部を交互に設けてもよく、あるいは、径方向に波形状として第1と第2の位置の間を移動しやすくしてもよい。
別の局面において、本発明は、外周面を有するほぼ環状のステントと、筒状のファブリックと、ステント外周面と少なくとも同じ寸法の、ほぼ環状の縫合糸通過型インサートを備える心臓弁を提供する。ステントとインサートは、ステントに対してインサートが相対的に外方に旋回できるようにファブリックの一部にのみ相互接続する。好ましい実施形態では、ファブリックは、ステントとインサート両方の少なくとも一部を覆う。縫合部は、ファブリックのインサートとステントの間の取り付け線の位置に設けられ、不連続の旋回線を設けてもよい。好ましい実施形態では、筒状のファブリックは、心臓弁の組み立ての前には、1片であり、望ましくは、ステントとインサートの両方を包囲する。ステントは、交互に交連と咬頭を有する波形の流出側縁部を備え得、ここで、ファブリックは。流出側縁部を覆っている。インサートは、望ましくは、ステントの周りに配置され、その外表面の周りで旋回し、波形の流出側縁部に沿った縫合タブをステントに直接望ましく縫合してインサートの旋回時にファブリックが相対的に移動するのを防ぐ。
さらなる実施形態では、心臓弁を宿主組織(すなわち大動脈の弁輪)に移植する方法を提供している。心臓弁は、流入端と流出端を有し、縫合リングがその周囲に取り付けられている。この方法は、縫合リングを、ほぼ弁の流入端に向かって延在するように位置決めする工程と、縫合リングを宿主組織に取り付ける工程と、弁の取り付けた縫合リングに対する弁の位置を、縫合リングがほぼ弁の流出端に向けて延在するように再配置する工程とを包含する。この取り付ける方法は、縫合する工程を包含することが好ましい。また、この方法は、ステントと、それによって支持された複数の弁尖と、ほぼ弁の流入端に向かって延在する際に弁に実質的に隣接して位置する縫合リングを有する心臓弁を提供する工程も含む。よって、再配置する方法は弁に実質的に隣接した位置から外方に旋回させることによって縫合リングを反転させる工程を包含し得る。1つの実施形態では、縫合リングは二つの位置の間で双安定状態となるように構成され、ステントに取り付けられている。
さらに、本発明は、外周面を有するほぼ環状のステントと、筒状ファブリックと、少なくともステントの外周面と同じ寸法のほぼ環状の縫合糸通過型挿入リングを提供する工程を含む、心臓弁を組み立てる方法を提供する。この方法は、ステントと挿入リングを、ファブリックで覆われた挿入リングがステントに対して相対的に外方に旋回できるようにファブリックと連結する工程を包含する。この方法は、挿入リングをファブリックに連結する前に筒状ファブリックでステントを完全に覆う工程を包含し得る。さらに、筒状ファブリックは、好ましくは一片で構成され、この方法は、ステントと挿入リングの両方をその一片で覆う工程を包含する。この方法は、さらに、組み立て固定具を使用して環状のステントに対して筒状のファブリックの一部を保持する工程を包含し得る。組み立て固定具は、望ましくは環状部材を備え、組み立てハンドルの周りで回転するように取り付けられる。このハンドルは細長グリップを有し、組み立て固定具の回転軸は、グリップに対して角度をなす。
本発明の本質と利点のさらなる理解は、本明細書の残りの部分と図面を参照することによって明らかになる。
(好ましい実施形態の説明)
本発明は、弁の外径全体を増加せずに弁の有効開口寸法を増加することができる改良された心臓弁縫合リングを提供する。本明細書中において、僧帽弁と大動脈弁用の縫合リングについて説明されているが、当業者は、発明の概念の多くが肺または3尖弁の弁位置にある心臓弁に適用可能であることが理解できよう。より詳細には、僧帽弁および3尖弁の位置の弁輪は、ほぼ平坦であり、波形ではなく、一方、大動脈および肺静脈の位置にある弁輪は、ほぼ波形もしくは波状(すなわち)である。よって、本明細書中で開示される特定の縫合リングの形状は、平坦または波形の弁輪に概ね適したものであればよい。さらに、特定の形状は特に、僧帽(平坦な弁輪)弁または大動脈(波形弁輪)弁のいずれかに適したものとして説明するが、他の構成を有するこれらの形状は、両方の弁設計に適用可能である。最後に、本明細書中において様々な材料および寸法について好ましいものとして説明しているが、その他の材料および寸法も同等に十分であり、必ずしも排除されるものではない。
本発明はまた、本発明の縫合リングを形成する、心臓弁の組み立て方法における様々な工程を説明する。組み立て工程は、異なる順に行うことも可能であり、本発明による組み立て方法は、本明細書中で記載および説明するすべての工程を含んでいなくてもよいことが理解されるべきである。さらに、組み立て方法において、特に開示された工程以外の付加的工程を含むこともできる。
図1および2は、非波形弁輪(すなわち、僧帽または3尖)に使用する、本発明の組織型心臓弁の二つの構成要素を示す。特に図1は、環状の、可撓性を有する内側部材22と、この内側部材と比較して可撓性の低い環状の外側部材24を備えるステントアッセンブリ20を示す。内側部材22および外側部材24は、望ましくは、共に対向する面において互いに接触する薄壁の帯状部として形成されている。内側部材22は、曲線咬頭28と立設された交連30との間に交互に並んだ流出側縁部26を有する。
ステントアッセンブリ20は、3弁尖心臓弁の構成において使用されるものであり、3枚の生態補綴弁尖が弁の開口内部に垂下されており、内側部材22の流出側縁部26にほぼ沿った弁の周囲に取り付けられる。本発明に従って構成可能な他の弁において、3弁尖より多いもしくは少ないものも利用可能であり、咬頭28と交連30の数は、それに従って変化する。
外側部材24はまた、内側部材22の咬頭28と隣接した曲線咬頭32を備えた流出端を有する。しかし、交連で上方に連接する代わりに、外側部材24は、内側部材22の交連30を支持せずに直線縁部34で終端を形成しており、よって高い可撓性を提供する。好ましい実施形態では、内側部材22は、重合体、好ましくはMYLARから形成され、外側部材24は、比較的剛性の高くかつ生物学的適合性を有する金属、例えばELGILOYなどであり得る。
内側部材22は、複数の貫通孔36と取り付け縫合38を介して外側部材24に固定されている。他の実施形態では、ステントアッセンブリ20は単一の部材から構成されていてもよく、また、複数の部材22、24を接着剤または他の適した手段を使用して互いに固定され得る。
図2は、本発明の僧帽弁の構成に使用する模範的縫合糸通過型縫合リングインサート40を示す。インサート40は、ほぼ環状であり、固体で好ましくは曲線を描く流入面42と、固体でほぼ筒状の内壁44と、蜂の巣状流出面(open−celled outflow face)46を有する。インサート40はシリコーンゴムのような生物学的適合性を有する材料の成形体でもよく、複数の内側リブ48を備えて複数の空間50を間で規定し、蜂の巣状の構成となっている。流出面46の外縁52は、望ましくは円形であり、一面では、(内壁44の流出側縁部によって形成される)内縁54は、一連の、さらに詳しくは、図示の心臓弁の3弁尖設計に応じた3箇所の凹部56を有する。凹部56は、心臓弁のワイヤ形状の咬頭部を受容し、ワイヤ形状と弁尖が縫合リングに対して軸方向に動くのを防止する。このような構成は、1999年7月27日に発行の米国特許第5,928,281号に示し説明されており、この開示を、本明細書において明示的に参考として援用する。縫合リングインサート40が有効となるバルブ位置は非波形であるため、インサート40は実質的に平坦である。さらに、非均一形状も可能ではあるが、模範的なインサート40は、その周の厚みが均一である。
図3A〜3Cは、本発明による僧帽弁の組み立て方法の初期工程を示すものであり、筒状のファブリックカバー60はステントアッセンブリ20上に垂下して掛けてある。ファブリックカバー60は、各種の材料から構成できるが、典型的にはポリエチレンテレフタレートなどのポリエステルである。図3Aでは、筒状のファブリックカバー60はステントアッセンブリ20の外側周辺を示しており、上縁部62が、交連30の上端の径方向内側にくるように下方内側に折りたたまれている。折り返し線64は交連30の先端から距離Aだけ上方に配置されており、この距離は、望ましくは約1mmである。複数のピン66または他の同様な一次固定装置を使ってこの折りたたみ形状のファブリックカバー60の相対位置を維持する。
図3Bおよび3Cは、ステントアッセンブリ20とファブリックカバー60の取り付けのその後の工程を示しており、図3Aに示す下縁68を内側に折りたたみ、ステントアッセンブリの中央を通って上方に引き上げ、折り返し線64の上方に配置する。よってファブリックカバー60の下縁は、ステントアッセンブリ20の下方に間隔を空けて配置した第2の折り返し線70によって規定される。ここでも、複数のピン72を使用してステントアッセンブリ20とファブリックカバー60の相対位置を一時的に保持し得る。
この段階では図4Aおよび4Bからわかるように、ステントアッセンブリ20の下方で返し縫い部74をし、ファブリックカバー60の内側筒状部および外側筒状部を結合する。返し縫い部74は図5Bの断面図にわかりやすく示している。図4Aおよび4Bは、ファブリックカバー60の上部に対し、ステントアッセンブリ20の上縁に沿って巻回したファブリック縫合タブ76を形成するための、従来の仕上げおよび縫合の方法を略図で示すものである。特に、縫合タブ76は、ステントアッセンブリ20からほぼ外方に延在し、共に巻回し、図4Aおよび4Bに示すステッチ78などにより定位置に縫合して設けた数層のファブリックカバー60を備える。簡潔化のため、縫合タブ76の形成方法についての詳細は、省略するが、当業者は、このようなタブは、様々な方法で形成できることは理解できよう。
この段階では、図5Aおよび5Bからわかるように、ファブリックカバー60の返し縫い部74の下方に相当する下側の長さは、折り返し線70(図3C)において第1の外側筒状部82と、第2の内側筒状部84を形成する。下記に説明するように、筒状部82,84は、最終的にリング状インサート40の周りを包んで心臓弁の縫合リングを形成するものである。この点から、外側筒状部82は、まず、その下方の位置から内側筒状部84を巻き込みながら反転させ、図5Aに示す上方向に延在し、ファブリックで覆われたステント80を取り巻いている状態にする。さらに、返し縫い部74は、縫合リングの旋回中心となる円形の線を規定する。
図6A−6Bを参照すると、上記のリング状インサート40がファブリックで覆われたステント80の周りに位置しており、上側筒状ファブリック部82が、リング状インサート40と上側筒状ファブリック部82との間に介在している状態を示している。上述のように、リング状インサート40は、複数の内側リブ48を有しており、それらのうちの一部は径方向に延在する。図6Bに示す断面図は、これらの径方向リブ48のうちの一つであり、ステントアッセンブリ20の外側部材24に実質的に隣接して平行に配設された、軸方向に延在する内側壁44の一部を示す(図1に戻る)。ステント24の内側部材22はまた、外側部材24に当接した状態で示されている。よって、インサート40は、その間に配置されたファブリックカバー60の2層とともにステントアッセンブリ20から、ほぼ径方向外方に延在する。前記2層のファブリックカバー(一方はステントアッセンブリ20を囲むファブリックカバーの一部であり、もう一方は上部筒状部82である)は、ステントアッセンブリ20とインサート40との間の軸方向の空間では接続されていないことに留意すべきである。その代わり、2層のファブリックカバーはステントアッセンブリ20の下に延在し、返し縫い部74で互いに結合されている。
図6Aおよび6Bもまた、筒状軸方向壁92と、そこから外方に延在する径方向フランジ94を有する環状組み立て固定具90を示す。壁92は、ファブリックで覆われたステント80の内壁に近接して適合する寸法であるが、フランジ94は、ステントアッセンブリ20とインサート40両方のすぐ真下に位置しており、ファブリックカバー60の一以上の層は、これらの間に配置される。固定具90により、ファブリックカバー60の内側筒状部84は返し縫い部74において外方に屈曲し、ほぼ整列したステントアッセンブリ20とインサート40の下側に押し付けられる。実際は、縫合タブ76と固定具90の組み合わせにより、インサート40がステントアッセンブリ20に対して軸方向に位置するようになる。組み立てている間に、リング状インサート40は、縫合タブ76に向けて上方向に押し上げられ、固定具90を追加して、インサートを好ましい位置に保持する。ファブリックカバー60の内側筒状部82と外側筒状部84を合わせた長さは、下記に説明するように、インサート40を包囲するのに十分である。
図7Aおよび7Bを参照すると、平坦な縫合糸通過型リング100を心臓弁のアッセンブリに取り付けるさらなる工程を示す。まず、内側筒状部82を外方に折り曲げてインサート40の流出面46(図2)を覆い、切断してインサートの円形外縁52に縁部102を形成する。次いで、縫合糸通過型リング100を、筒状部材82の頂部に配置し、縫合固定具104を、要素を平坦に押圧するために使用する。縫合糸通過型リング100は、インサート40を硬化させる。すなわち、好ましい実施形態では、インサート40は、シリコーンゴムであり、リング100は、硬い繊維製品であり、好ましくは不織ポリエステルである。特に好ましい材料の一つは、Old Hickory、TNのRemay社の製品である商標REMAYという名で販売されているものである。
図7Aは、縫合固定具104の斜視図であり、複数のアパーチャ106を示しており、この複数のアパーチャ106は、そこから突出するファブリックで覆われたステント80の交連部を受容する。アパーチャ106は、ファブリックで覆われたステント80とインサート40に対して環状縫合固定具104を中心合わせする役割を果たす。図7Bに示すように、縫合固定部104は、アッセンブリ固定具90の軸方向の壁92のすぐ内側に適合する内側軸方向に延在する壁108と、そこから外方に延在する径方向フランジ110とを備える。径方向フランジ110は、縫合糸通過型リング100の外縁より短いテーパ状の外縁112を有する。図示するように、リング100は、外縁が挿入縁部52と筒状部82の縁部102と並ぶような寸法となっている。その結果、ステッチ114は、インサート40の周囲を通って、そのインサートと、各外縁において、筒状部82と縫合糸通過型リング100の両方に結合している。テーパ状の外縁112は、明白な円形の誘導手段となるため、縫合固定具104は、ステッチ作業が容易となる。すなわち、縫合固定具110は、(組み立て固定具90に連動して)それぞれの要素を共に挟んだ状態を維持し、リング100の周囲部分をほんの少しだけ露出し、そこを通って縫合者が縫い針を通すのである。この手術の後、縫合固定具104を取り除く。
図7Bはまた、交連領域における、ステントアッセンブリ20とインサート40両者の周りの、ファブリックカバー60の配置を示す。特に、ファブリックの最初の一片がステントアッセンブリ20を完全に包囲しており、部分的にインサート40を包囲している状態を示す。
図8Aおよび8Bは、完成したステント/縫合リングのサブアッセンブリ120を示し、このサブアッセンブリ120は、クロスで覆われたインサート40、もしくは縫合リング122に取り付けたクロスで覆われたステント80を備えている。クロスカバーの内側筒状部84が、縫合糸通過型リング100の内側縁部124の周囲の上方および内方を包んでいる。筒状部84の終縁は、折りたたまれるか、あるいはインサート40の凹型リブ48によって形成された凹部の内部に配設される。縫合リング122を完成させるため、筒状部84、リング100の内縁、インサート40、および外側筒状部82を通してステッチ126を円形の線が提供される。ここでも、縫合リング122は、クロスカバー60を使用してファブリックで覆われたステント80にのみ取り付けており、具体的には、これら二つの構成要素は返し縫い部74の周りを互いに相対的に旋回する。サブアッセンブリ120が完成してもアッセンブリ固定具90は次の組み立て工程のために定位置に残ったままであることを留意すべきである。
ワイヤーフォームと組織弁尖をステント/縫合リングのサブアッセンブリ120に取り付ける前に、アッセンブリハンドル130を図9Aおよび9Bに示すように導入する。ハンドル130は、ほぼ細長のグリップ132および一端の周りに回転可能に配置した弁座134を備える。弁座134は、細長グリップ132の長手の軸に対して角度をなす軸136の周りを回転するように取り付けられる。弁座134は、基部フランジ138と起立シリンダー140とを有する段付き形状を有する。弁座134の段付き形状は、図9Bに示すようにアッセンブリ固定具90に密接して適合する寸法にされる。その結果、ステント/縫合リングのサブアッセンブリ120は、ハンドル130の一端の周りにグリップ132に対して角度をなして回転可能に取り付けられ得る。
図10は、さらなる組み立て工程を示し、ここで、ワイヤーフォームサブアッセンブリ140と複数の弁尖142は、ステント/縫合リングのサブアッセンブリ120に取り付けられる。特に、縫合者は、矢印144で示すように、ハンドル130を握り、糸148を取り付けた針146を操作しやすいように縫合リング122をファブリックで覆われたステント80から径方向外方に旋回させることができる。針146は、ワイヤーフォームサブアッセンブリ140をファブリックで覆われたステント80、特に巻回したファブリックタブ76に結合するステッチライン(図示せず)を形成するために使用される。弁尖142の外縁は、ステント80とワイヤーフォームサブアッセンブリ140の間に位置させ、ステッチラインもまたそこを通過するようにする。可撓性を有する弁尖は、共に弁の閉塞面を提供する。
ステント/縫合リングのサブアッセンブリ120は、角度をなしたハンドル130のまわりを回転し得るので、縫合リング122を外方に旋回させてステッチラインの形成を容易にする同様の操作は、心臓弁の全周に渡って容易に行うことができる。縫合リング122を外方に旋回させることにより、ステッチラインが形成される領域をより見やすくし、心臓弁の構成要素に対し、意図したもの以外の孔を誤って開けてしまう可能性を低減することができる。
図11A−11Cは、本発明の代替のステント/縫合リングのサブアッセンブリ150を示し、縫合リング152がステント154から外方に延在しており、サブアッセンブリ(図11C)の流入端にほぼ対向する位置から流出端(図11A)に概ね対向する位置に向けて反転させることができる様子を示す。前述の実施形態と同様に、ステント/縫合リングのサブアッセンブリ150は、下記に説明するように、筒状ファブリックの一片から望ましく形成されたファブリックカバーを含む。ステント154は、流入端に向けて凸型に湾曲した咬頭領域158によって区分された流出端に向けて延在する複数の起立した交連ポスト156を含む。図11A−11Cには示していないが、ワイヤーフォームと協働してステント154は、これらの間の複数の可撓性弁尖を支持する。可撓性の弁尖は、共に弁の閉塞面を提供し、好ましい実施形態においては、ウシの心膜組織から形成する。
ステント/縫合リングのサブアッセンブリ150は、心臓内の様々な位置に使用され得るが、特に、波形の三次元形状を有する大動脈の位置において有用である。大動脈弁は、心室と上行大動脈との間の、左心室の流出側に位置する。補綴の大動脈弁は、典型的には、不具合のホスト弁を切除した後に残った弁輪組織に縫合する(もしくは他の手段で取り付ける)。弁輪組織は、周囲の生体組織から内側に延在して、ほぼ円形の開口を、心室と上行大動脈との間に規定する丈夫な繊維の出っ張りを形成する。大動脈弁に対する例示的な移植位置を図11Aに示し、同図においてホスト弁輪160を破線で示す。ステント/縫合リングのサブアッセンブリ150は、波形状である肺の位置に移植するのにも適しているが、このような弁置換手順はあまり一般的ではない。
典型的な移植法は、弁を送達する前に複数の縫合糸を、調製された弁輪に通す工程を包含する。縫合糸の長さは、外科的範囲および身体から延び、よって縫合リング上の対応する位置を容易に通過することができ、よって、弁を弁輪に「取り付ける」ことができる。その後、弁をゆっくりと縫合糸の列に沿って弁輪と接触する位置に下に下げる。そして、各対の縫合糸を結んで縫合リングに複数の結び目を形成する。ほぼ弁の流入端に向けて延在する縫合リング152を図11Cに示す位置に反転できるため、縫合リングをステント154と、それによって支持する弁尖からある程度分離させることができる。よって、図11Cに示すような、反転させた縫合リング152を備える弁を、脆い組織の弁尖に孔を開けてしまう危険性を低減して、ホスト弁輪に「取り付ける」ことができる。すなわち、縫合リングは、旋回して弁体および弁尖から離れて延びることが可能であるため、縫合糸を縫合リングに通す作業が単純化される。弁輪160と接触する前後において、図11Bに示すように、縫合リング152は、図11Aの移植位置に反転され得る。大動脈弁にかかる最大の軸方向の力は、弁の流出側に集中した圧力からの弛緩期であるので、弁は、弁輪160に対して押し付けられ、縫合リング152は、図11Aの位置のままである。
図12A−12Dおよび13A−13Bは、ステント/縫合リングのアッセンブリ150の様々な詳細を示しており、特に、縫合リング152とステント154との間の取り付け構成を示す。図12A−12Dは、ファブリックカバー162(図13A−13B)と共に縫合リング152を規定するリング状インサート160の種々の図である。
図12Aの平面図に見られるように、インサート160は、円形外縁164と内縁166を備え、これらによって形成された縫合リング152の咬頭と交連領域にそれぞれ対応して、径方向に厚い領域(168)と薄い領域(170)の交互の領域を有している。図12Bおよび12Cの断面図を参照すると、インサート160は、外方に角度をなして円錐台形状を形成する帯状体によって主に規定される。帯状体172の外方角θは、好ましくは約20°から45°の範囲内であり、さらに好ましくは約30°である。帯状体172は、インサート160の全周にわたって延在し、複数の円形リブ174がその外面上に設けられている。図12Cは、曲線形状の下部176と複数の起立した壁178によって縫合リング152の咬頭に形成された厚い領域168を示す。径方向に厚い領域(168)と薄い領域(170)により、縫合リング152が弁のほぼ流出端に向かって延在する方向からほぼ流入端に向かって延在する方向へ反転するのを助ける。壁178は、図12Aの平面図に示されており、蜂の巣構造を規定する。好ましい実施形態では、インサート160はシリコーンゴムから成形する。
インサート160は、ここでは二つの形状で示される。第1の形状は、図12Cおよび12Dに示されており、内部強化部材180が帯状体172の内部および厚い領域168に埋め込まれている。第2の形状では、図13Aおよび13Bに示すように、インサート160から分離した強化部材182が提供され、ファブリックカバー162を使用してインサートに取り付けられる。埋め込まれた強化部材180と分離強化部材182は共に同じ目的を果たすものであり、すなわち、比較的軟質で可撓性を有するインサート160を強化する。強化部材180または182は、インサート160の材料よりも比較的硬く、不織ポリエステルから作製され得る。
ステント/縫合リングのサブアッセンブリ150を使用して構成した心臓弁の他の主要構成要素を、図13Aおよび13Bに断面図で示す。弁は、図1に示す部材22および24によく似た、内側ステント部材192と外側ステント部材194の組み合わせによって形成されたステントアッセンブリ190を含む。ステントアッセンブリ190は、ファブリックカバー、好ましくは縫合リング152の周りのファブリックカバー162の延長部によって包囲されている。複数の組織弁尖196が、ワイヤーフォームサブアッセンブリ198を使用してステント154の流出端に固定される。図11A−11Cからわかるように、心臓弁の全体形状は、前述の実施形態に類似している。
前述の実施形態のように、ファブリックカバー162は、望ましくは、一片の筒状ファブリックから形成される。組み立て工程は、第1の実施形態について上記の工程と類似しており、この工程は、ステントアッセンブリ190の周りを筒状ファブリックで包み、その自由端を、巻回した縫合タブ200の中に共に合体し得ることを含む。前述の実施形態とは対照的に、ステントアッセンブリ190は、縫合タブ200をステントアッセンブリに取り付けるステッチライン204が通過できるようにその流出側縁部に近接した線上に点在する複数の貫通孔202を備える。特に、内側部材192と外側部材194の両方は、この目的のために並べられる複数の貫通孔を有する。この付加的ステッチライン204の有用性は、以下で明らかになる。
第1の実施形態のように、筒状ファブリックが、インサート160(また、提供される場合、分離強化部材182)の周囲を包んで縫合リング152を形成する二つの筒状部を規定する役割を果たす。特に、内側筒状部210は、インサート160の流入側の周りに延在し、外側筒状部212は、流出側の周りに延在する。外側筒状部212は、インサート160の流出面を覆い、円形外縁164の214で切断される。分離強化部材182が使用される場合には、図13Aおよび13Bに示すように、ステッチライン216はそれをインサート160と外側筒状部212の外縁に固定する。そうでない場合は、ステッチライン216は、外側筒状部212をインサート160に固定するだけである。内側筒状部210は、外縁164の周りに延在し、外側筒状部212およびインサート160の両方の、縫合リングの流出面のいずれかの位置に固定する。例示される実施形態では、分離強化部材182を使用する場合には、内側筒状部210で強化部材の周りを包み、自由端218を強化部材と外側筒状部212の間で留め、その位置にステッチ220ラインを使って固定する。
縫合リング152は、図13Aに示すステント154にほぼ隣接する位置から外方に向けて図13Bに示す位置まで旋回する。図13Aに示す位置は、縫合リング152が弁のほぼ流出端に向けて延在する図11Aに相当し、一方、図13Bに示す位置は、縫合リングがほぼ流入端に向けて延在している図11Cに示す位置に相当する。
縫合リング152とステント154との間の唯一の接続は、ファブリックカバー162(インサート160とステントアッセンブリ190またはその上のファブリックカバーとの間にはステッチラインはない)によって提供される。ファブリックカバー162の縫合リング152とステント154の周りの部分は、縫合リングに不連続の旋回線(断面では点)を提供する縫い目222で区別される。縫い目222は、前述の実施形態(図8B参照)の場合でそうであったように、ステント154の、外側のステントの流入端とは反対に位置する。よって、縫合リング152は、ステント154の外周面の周りを旋回する。
巻回した縫合タブ200をステントアッセンブリ190に接続するステッチライン204の有用性はこれで明らかである。縫合リング152が図13Aに示す位置と図13Bに示す位置の間を旋回すると、ステントアッセンブリ190の周りでカバーを斜視図から時計回りに回転させようとする引っ張り力がファブリックカバー162に付与される。ステッチライン204は、ステント154の流出端における巻回した縫合タブ200の位置を維持し、ステントアッセンブリ190の周りを回転しようとする傾向に対抗する。
縫合リング152とステント154との間を新たに接続したため、図11A/13Aと11C/13Bに示す二つの位置は双安定状態となる。特にインサート160の帯状体172は、流出端と流入端に向かって延びる方向間に反転され得るほぼ円錐台形の縫合リング152を作製する。インサート160の弾性とは、外側円形縁部164が延伸され、引っ張った状態で二つの位置の間を通過するように配置され、よって、インサートに対して一方向もしくは他方向にバイアスがかかることを意味する。この双安定形状は、前述のように、製造工程中および移植手順の両方の間で大いに役立つ。製造中、ファブリックで覆われたステント/縫合リングのアッセンブリ150が構成され、組織弁尖196とワイヤーフォームアッセンブリ198が追加される。縫合リング152はステント154から離れる方向に旋回可能であるため、弁尖196とワイヤーフォームアッセンブリ198の取り付けは、単純化される。すなわち、縫合リング154を邪魔にならない位置に置き換える場合、縫合針は、種々の構成要素を通過してステッチライン230をより容易に形成できる。第1の実施形態に関して上記したように、種々の固定具を組み立て工程中に使用することができる。
上記のように、インサート160の特定形状により、縫合リング152を二つの安定位置の間でさらに反転しやすくなる。図12Aに戻って見ると、交互に並ぶ径方向に厚い領域(168)と薄い領域(170)により、インサート160に曲げ強度が異なる領域が提供される。その結果、曲げに対する抵抗が比較的小さい交連の薄い領域170により、円錐台帯状体172の咬頭領域がより簡単に外方に旋回され得る。逆に、厚い領域168により、インサート160が二つの安定位置の間でスナップ留めする傾向にある。すなわち、厚い領域168により、構造にある程度の剛性が与えられる。
図14は、本発明のさらなる模範的ステント/縫合リングのサブアッセンブリ250を示す図であり、縫合リング252がステント254から外方に延在し、サブアッセンブリの流入端にほぼ面する位置から流出端にほぼ面する、図示の位置まで反転することができる。前述の実施形態の場合のように、ステント/縫合リングのサブアッセンブリ250は、望ましくは一片の筒状ファブリックから形成されたファブリックカバーを備える。ステント254は、流入端に向かって凸型に湾曲した咬頭領域258によって分離された、流出端に向かって延在する複数の起立した交連ポスト256を備える。図14には示していないが、ステント254はワイヤーフォームと協働してそれらの間で可撓性を有する複数の弁尖に対する支持を提供する。可撓性を有する弁尖は、協働して弁の閉塞面を提供する。好ましい実施形態では、可撓性を有する弁尖は、ウシの心嚢組織から形成される。
ステント/縫合リングのサブアッセンブリ250は、多くの意味で図11〜13に示すサブアッセンブリ150と類似しているが、明確な利点を提供する小型縫合リングインサート260を有するものである。図15A〜15Cを参照すると、サブアッセンブリ250に組み込む前に見られるように、インサート260は、波形の外縁264と波形の内縁266を備える。図15Cの交連領域に沿って切った断面図を参照すると、インサート260は円錐台形状を形成するために外方に角度をつけた帯状体270と複数の外方に延在するリブ272によって規定されている。後に説明するほんのわずかな痕跡を除き、前述の実施形態のような蜂の巣状の壁はなく、径方向の寸法は、図12A〜12Cに示したものよりも小さい。ここでも、帯状体270の外方に形成する角度は好ましくは約20°〜45°の間、さらに好ましくは約30°である。帯状体270は、インサート260の全周にわたり連続的な様式で延在する。内側強化部材274を、必要に応じて、帯状体270の中に埋め込んでもよい。好ましい実施形態では、インサート260は、シリコーンゴムから成形される。
外縁264および内縁266は、隣接して波形に形成されており、三つの咬頭領域278から径方向外方に延在するとともにそれらによって分離された三つの交連領域276を形成している。流入方向および流出方向の間で操作する間の安定性を確保するために小さい補強リブ279を咬頭領域278の内側表面に設けてもよいが、模範的なインサート260の径方向の寸法は、その周にわたってほぼ一定である。厚みが変化する前述の実施形態の場合のように、インサート260の波形形状により、旋回反転が容易にできるようになり、また、それにより、形成された縫合リング252が、図14に示すような波形(scalloped)(波形(undulating))形状に適合するようになる。
インサート260は、図16Bおよび17Bに断面図で示すように、ステント/縫合リングのサブアッセンブリ250を有する弁280に組み込まれる。図16Bは、ほぼ弁の流入端に向かって延在する縫合リング252を示し、図17Bは、ほぼ弁の流出端に向かって延在する縫合リング252を示す。これらの二つの位置は、バルブ移植手順の二つの工程を示す図16Aと17Aの立面図に反映されている。
しかし、使用について述べる前に、ステント/縫合リングのサブアッセンブリ250の構成を図11〜13に示すものに少々変更を加えた。特に図13Aおよび図13Bを参照すると、ステント154は、弁の流入側の縫合リングの下に延在しているのがわかる。この配置は、弁輪間配置に適しているが(例えば、弁の一部が弁輪内に適切にある場合)、弁のどの部分も弁輪の中に位置しない超弁輪配置には適さない。先に説明した実施形態とは異なり、弁280は、ステント254の流入端の全周にわたって取り付けられた縫合リング252を備える。前に示すように、縫合リング252をステント254にこの流入端の縫合線282で取り付ける。その結果、縫合リング252は、ステント254の周りで縫合線282に沿って旋回する(図16Bおよび17Bを参照のこと)。
ステント/縫合リングのサブアッセンブリ250を有する弁280は心臓の様々な位置に使用することができるが、波形立体形状を有する大動脈または肺動脈の位置のいずれかにおいて特に有用である。縫合リングの利点を示す移植配列における二つの工程を図16Aおよび17Aに示す。ここでも、これら二つの工程における縫合リング252の位置を図16Bおよび17Bの弁の断面図に示す。
典型的に、複数の縫合糸290を弁輪組織292に通し、外科的患部(そして通常は患者の体外も含む)から引き出す。縫合糸は、実際は縫合リングで結んで止める断続的な対のグループに分けられている。各対の縫合糸を図示の如く縫合リングを外側に向けて旋回させた状態で縫合リング252に通す。このように、外科医は、縫合リング252によりアクセスしやすくなるため、弁尖や他の繊細な弁構造に孔を開けてしまう機会が減ることになる。弁280は、送達ハンドル296の遠位端に設けた従来のホルダ294に取り付けてあるのが分かる。
その後、図17Aに示すように、弁を、縫合リング252が弁輪に接触して着座するまで対の縫合糸のアレイに沿ってゆっくりと誘導する。図示の実施の形態では、縫合糸は、弁280が弁輪そのものの内部ではなく、超弁輪位置に着座するように位置づけされる。弁280が弁輪組織292に適合する前もしくは適合すると、縫合リング252は、ほぼ弁の流出端に向けて延在する図14および17Bに示す位置に旋回もしくは転換する。すると、縫合糸290の対は、298で示すように縫合リング252上で結ぶ。ここでも逆流力が単純に弁を弁輪に押し付けるだけなので、縫合糸に対して過度の応力がかかり、縫合リング252を元の移植方向に戻すことはない。
ステント/縫合リングのサブアッセンブリ250の利点の詳しい例として、直径21mmの弁に使用する寸法に変形したインサート260を有する縫合リング252を23mmの弁と結合することができる。換言すれば、縫合リング252の旋回動作により、従来の大型縫合リングで得られるであろう効果と同等の効果を得られる特定の弁寸法を有する、より小型の縫合リングを使用できるようになる。さらに、弁の開口は、弁を横切る圧力が低いほど大きくなり、小型の縫合リング252が、超弁輪位置においてしばしば懸念されているような、冠状動脈口の閉塞を起こすことはない。
本発明の縫合リングのそれぞれのステントから外方に旋回するという機能により、得られる心臓弁の開口は、同じ外径を有する以前の弁と比較すると大きくすることができる。これは、縫合リングを移植している間に外方に旋回または反転させることができる機能である。この特徴により、外科医は、縫合リングをステントから容易に隔離することができるとともに、例えば、組織の弁尖の一つに誤って孔を開けてしまう可能性が低くなる。よって、縫合リングは、ステントから外方に向けて旋回できなかった以前の縫合リングに比較して径方向の寸法を小さくすることができる。従って、このような以前の縫合リングは、外科医が組織の弁尖から離れた位置に十分な大きさの縫合用プラットフォームを提供するためにやや大きくしなければならなかった。本発明の縫合リングは小型にすることができるため、同じ外径の弁に対してより大きい弁開口を使用できる。
さらに、本発明の縫合リングをステントから離れる方向に旋回できる機能により、図10に明白に示すように、製造が容易となる。すなわち、最小の弁は、直径が約19mmであり、読者は、そのような小型の弁に対する縫合方法が非常に骨の折れる作業であると共に時間がかかるということを理解できよう。実際は、ステッチングは典型的に拡大鏡を使って行われる。本発明は、このような詳細の組み立て工程に伴う緊張を緩和することができる。縫合リングをステントから有効に分離させる機能により、例えば、巻回した縫合タブのアクセス性と可視性を大幅に高めることができる。
最後に、本発明は、非常に簡素化した心臓弁構造を提供している。すなわち、1片の筒状ファブリックを使用してステントと縫合リングの両方を包囲している。同じ筒状ファブリックが二つの構成要素の間の唯一の接続部を形成する。さらに、以前の弁とは対照的に、最低数のステッチラインで済む。図8Bを参照すると、第1の実施形態は、ステントと縫合リングの両方を包囲するのに合計4本のステッチラインを必要とする。第2の実施形態では、図13Aで示すように、クロスがステントアッセンブリ190の周りを相対的に移動するのを防止するための、望ましい第5のステッチライン204に加えて、やはり合計4本のステッチラインを必要とする。以前の組織心臓弁では、追加のステッチラインが必要であり、よって、組み立て時間と同時に費用が増加する。
本発明の好ましい実施形態の完全な記述をこれまで説明してきたが、種々の変形物、改変物および等価物が使用され得る。さらに、その他の特定の改変物は、添付の特許請求の範囲の範囲内で実施され得ることが明らかである。
図1は、本発明の模範的な僧帽弁または肺動脈弁に使用するステントアッセンブリの斜視図である。 図2は、本発明の模範的な僧帽弁または肺動脈弁縫合リングの縫合糸通過型インサートの斜視図である。 図3Aおよび図3Bは、本発明の心臓弁の組み立て方法における初期工程であり、筒状ファブリックカバーで図1のステントアッセンブリの周りを覆った状態を示す斜視図である。 図3Cは、図3Bの線3C−3Cに沿って切った断面図である。 図4Aおよび4Bは、心臓弁組み立て方法のさらなる工程を示す斜視図であり、ファブリックカバーをステントアッセンブリの流出端に沿って取り付けた状態を示す。 図5Aは、心臓弁組み立て方法のさらなる工程を示す斜視図であり、筒状ファブリックカバーの自由端が、図2に示すインサートを追加するための準備用に作製されている。 図5Bは、図5Aの線5B−5Bに沿って切った断面図である。 図6Aは、心臓弁組み立て方法のさらなる工程を示す斜視図であり、図2のインサートを、その間をファブリックで覆って、組み立て固定具を利用して図1のステントアッセンブリの周りに位置させた状態を示す。 図6Bは、図6Aの線6B−6Bに沿って切った断面図である。 図7Aは、心臓弁組み立て方法におけるさらなる工程を示す斜視図であり、縫合糸通過型インサートの流出部を縫合固定具によって覆った状態を示す。 図7Bは、図7Aの線7B−7Bに沿って切った断面図である。 図8Aは、ファブリックで覆われたステントアッセンブリと縫合リングを含む本発明の心臓弁のサブアッセンブリの斜視図である。 図8Bは、図8Aの線8B−8Bに沿って切った断面図である。 図9Aは、本発明の最終組み立てハンドルに取り付けた図8Aのサブアッセンブリの斜視図である。 図9Bは、図9Aの線9B−9Bに沿って切ったサブアッセンブリの一部断面図であり、最終組み立てハンドル上に取り付けた状態を示す。 図10は、最終組み立て方法の一工程を示す一部断面図であり、本発明の縫合リングをステントアッセンブリから離れる方向に旋回させて組織弁の弁尖とワイヤ型サブアッセンブリをそこに縫合しやすくしている状態を示す。 図11A〜11Cは、模範的な本発明の僧帽弁または肺動脈弁のステント/縫合リングのサブアッセンブリの立面図であり、二つの双安定位置の間における縫合リングの変換を示す。 図12A〜12Cは、図11A−11Cの模範的心臓弁のサブアッセンブリの縫合リング用の縫合糸通過型インサートを様々な方向から見た図である。 図13Aおよび13Bは、図11A〜11Cのステント/縫合リングのサブアッセンブリの断面図であり、双安定位置にある縫合リングをさらに詳細に示す。 図14は、本発明のさらに模範的な僧帽弁もしくは肺動脈弁のステント/縫合リングのサブアッセンブリの立面図であり、縫合リングが弁移植位置にある状態を示す。 図15A−15Cは、図14に示すサブアッセンブリの縫合リング用の縫合糸通過型インサートを様々な方向から見た図である。 図16Aおよび16Bは、それぞれ、移植の取り付け工程の間の図14のステント/縫合リングのサブアッセンブリを有する弁の立面図および断面図である。 図17Aおよび17Bは、それぞれ、移植の配置工程の間の図14のステント/縫合リングのサブアッセンブリを有する弁の立面図および断面図である。

Claims (21)

  1. 流入端と流出端を有する補綴心臓弁のほぼ環状の周囲に取り付けられた縫合リングであって、以下:
    該心臓弁の周囲に取り付けられ、かつほぼ該弁の流出端に向けて延在した第1の位置から、ほぼ該弁の流入端に向けて延在する第2の位置へ旋回するように構成された縫合糸通過型リングを備え、該第1の位置および第2の位置は、該縫合リングが双安定状態となるように安定である、縫合リング。
  2. 前記縫合リングが、縫合糸通過型挿入リングとファブリックカバーとを備える、請求項1に記載の縫合リング。
  3. 前記挿入リングが、実質的に平坦である、請求項2に記載の縫合リング。
  4. 前記挿入リングを覆うファブリックが、前記心臓弁の一部も覆う、請求項2に記載の縫合リング。
  5. 前記挿入リングと心臓弁の一部の両方を覆うファブリックが、縫合部にて、該リングを該心臓弁の周囲にもまた連結し、該縫合部の周りで、前記縫合リングが前記第1の位置と前記第2の位置の間を旋回する、請求項4に記載の縫合リング。
  6. 前記縫合糸通過型リングが、線に沿って、前記心臓弁の周囲に取り付けられ、該線の周りで、前記縫合リングが前記第1の位置と前記第2の位置の間を旋回する、請求項1に記載の縫合リング。
  7. 前記縫合リングは、縫合糸通過型挿入リングとファブリックカバーを備え、該ファブリックは、該挿入リングを覆い、該挿入リングを、縫合部にて前記心臓弁の周囲に連結し、該縫合部が、該縫合リングの旋回の中心となる線を形成する、請求項6に記載の縫合リング。
  8. 前記縫合リングが、前記縫合糸通過型のほぼ円錐台形状の挿入リングを備え、前記第1の位置と前記第2の位置は、外周面から外方に軸方向両側に向けて延在する該円錐台形挿入リングに対応する、請求項に記載の縫合リング。
  9. 前記挿入リングが交互に並ぶ径方向に厚い領域と薄い領域を備え、前記縫合リングが前記第1の位置と前記第2の位置の間を旋回しやすくなっている、請求項に記載の縫合リング。
  10. 前記挿入リングは径方向に波形形状であり、前記縫合リングが前記第1の位置と前記第2の位置の間を旋回しやすくなっている、請求項に記載の縫合リング。
  11. 流入端と流出端を有する心臓弁であって、以下:
    ほぼ環状のステントと、
    該ステントの外周面に、二つの位置の間を移動可能に取り付けられた縫合糸通過型縫合リングとを備え、
    ここで、第1の位置では、縫合リングは、ほぼ該弁の流出端に向けて延在し、第2の位置では、該縫合リングは、ほぼ該弁の流入端に向けて延在し、該第1の位置と該第2の位置が、該縫合リングが双安定状態となるように安定している、心臓弁。
  12. 前記縫合リングは、縫合糸通過型挿入リングとファブリックカバーとを備える、請求項11に記載の心臓弁。
  13. 前記挿入リングを覆うファブリックが、前記ステントの一部も覆う、請求項12に記載の心臓弁。
  14. 一片のファブリックが、前記挿入リングと前記ステントとを完璧に覆うために使用される、請求項13に記載の心臓弁。
  15. 前記縫合リングが前記縫合リングの少なくとも一部も覆うファブリックの一部のみで前記ステントに取り付けられている、請求項11に記載の心臓弁。
  16. 縫合部が前記ファブリックに設けられ、前記縫合リングと前記ステントとの間を取り付ける線を規定し、該縫合リングが前記第1の位置と前記第2の位置の間で該縫合部の周りで旋回する、請求項15に記載の心臓弁。
  17. 前記縫合糸通過型縫合リングが線に沿って前記ステント外周面に取り付けられ、前記縫合リングが前記線の周りで前記第1の位置と前記第2の位置の間を旋回する、請求項11に記載の心臓弁。
  18. 前記縫合リングが縫合糸通過型挿入リングとファブリックカバーとを備え、該ファブリックが該挿入リングを覆い、該挿入リングを、縫合部にて前記ステントの外周面に接続し、該縫合部は、該縫合リングの旋回の中心となる線を規定する、請求項17に記載の心臓弁。
  19. 前記縫合リングが縫合糸通過型でほぼ円錐台形状の挿入リングを備え、前記第1の位置と前記第2の位置が、それぞれ、前記弁の流出端と流入端に向かって延在する該円錐台形状の挿入リングに対応する、請求項11に記載の心臓弁。
  20. 前記挿入リングが交互に並ぶ径方向に厚い領域と薄い領域を備え、前記縫合リングが前記第1の位置と前記第2の位置の間を移動しやすくなっている、請求項19に記載の心臓弁。
  21. 前記挿入リングが径方向に波形形状を有し、前記縫合リングが前記第1の位置と前記第2の位置の間を旋回しやすくなっている、請求項19に記載の心臓弁。
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