JP4547492B2 - アトピー素因を規定する遺伝子の検出方法 - Google Patents
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Description
このように、アレルギー(アトピー)性疾患の発症要素として、アレルゲンは最も本質的なものであり、例えば、アトピー性喘息のアレルゲンは、ハウスダスト、ダニ、カンジダ等である場合が多く、アレルギー性鼻炎では、スギやブタクサの花粉である場合が多い。また、食物性アレルゲンとしては、鶏卵、ミルク、大豆等が挙げられる。
アレルギー(アトピー)性疾患の発症には、まず、生体に、アレルギー(アトピー)の素因が存在することが前提となり、その生体が、アレルゲンと接触することにより、様々な要因によって、アレルギー(アトピー)性疾患が発症する。例えば、上記のI型アレルギーは、即時型アレルギーとして知られており、アレルゲンが、アレルギー(アトピー)の素因を有する生体内に侵入することにより、IgE抗体が産生される。このIgE抗体はFceレセプターを介してマスト細胞や好塩基球上に結合する。ここにアレルゲンが結合することにより、2分子のIgE抗体が架橋し、その結果、細胞内顆粒に貯蔵されているヒスタミン、セロトニン、ヘパリン、アリルサルファターゼ、NCF(neutrophil chmotactic factor)、ECP(eosinophil cationic protein)などが脱顆粒により放出される。さらに、アラキドン酸から新たに産生されるロイコトリエンB4、C4、D4、プロスタグランジンE2、F2α、I2、トロンボキサンA2や、血小板活性化因子(PAF)などの化学伝達物質が放出される。これら放出されたヒスタミンやロイコトリエンなどの化学伝達物質は、好酸球、好中球、リンパ球、単球、マクロファージなどの炎症細胞を刺激し、平滑筋の収縮、血管透過性の亢進、粘液分泌亢進などを引き起こし、アレルギーが発症する。
このように、アレルギー(アトピー)性疾患の発症に際しては、まず、アレルギー(アトピー)の素因が必要であり、この素因を有する生体が、アレルゲンに感作されて免疫アレルギー反応が惹起され、さらに種々の要因が加わり、はじめてアレルギー(アトピー)性疾患が発症し、さらに増悪因子によっても影響されるものと考えられている。
上述したように、IgEは、アレルギーを規定する、最も基本的で、かつ、重要な蛋白質である。
本発明の目的は、このIgEの産生に関連する遺伝子とアレルギー(アトピー)の素因とを関連づける要素を見い出して、これを利用した、アレルギー(アトピー)の素因の解析手段を提供することで、アレルギー(アトピー)性疾患の発症の予防や、アレルギー(アトピー)性疾患の治療に寄与する途を提供することにある。
一方、このIL−4によるB細胞からのIgE産生は、T細胞(TH1)より分泌されるインターフェロンγ(INF−γ)を中心とする情報伝達により制御され、INF−γ産生は、その情報伝達の上流で、さらにインターロイキン12(IL−12)やインターロイキン18(IL−18)等の、サイトカインによるT細胞への刺激により、その産生が誘導される。
このように、アレルギー反応の主役であるIgEの産生は、IL−4による産生誘導と、INF−γによる産生抑制とのバランスによってコントロールされており、このバランスが崩れることによって、IgEの産生のバランスも崩れることとなる。IgE産生促進系のシステムは、IL−4が、そのレセプターであるIL−4レセプター(IL−4R)に結合することによりIgE産生が促されるシステムであり、IgE産生抑制系のシステムは、IL−12あるいはIL−18が、それぞれのレセプターであるIL−12レセプター(IL−12R)あるいはIL−18レセプター(IL−18R)に結合することによりINF−γが分泌され、IgE産生が抑制されるシステムである。
本発明者らは、このIgEの産生システムに関連する遺伝子について着目することで、目的とするアレルギー(アトピー)の素因を遺伝子レベルで特定できるのではないか、と考えた。
本発明者の一人は、アレルギー疾患においては、家族的、あるいは、遺伝的集積があると考えられていることから、患者のIgE産生量を測定し、その結果、両親のいずれかに血清IgE値が高値であるほど、発端者のIgEが高値である結果を得た(近藤直実、他.アトピー性皮膚炎とIL−12レセプター遺伝子変異.臨床免疫36:535−540,2001)。また、患者末梢血単核球(PBMCs)を分離し、マイトゲンあるいは抗原刺激により産生される、培養上清中のINF−γとIL−4量を測定したところ、IgE高値の患者においてIgE値と産生IL−4量は正相関を示すよりは、むしろ、INF−γと負の相関を示すことが明らかになった(Teramoto T.et al.,Clin Exp Allergy,28:74−82,1998)。さらに、卵に過敏性のある患者では、オブアルブミン刺激後の、培養上清中のIL−4量と血清IgE値に、有意な(p〈0.01)正相関が認められ、INF−γ量と血清IgE値においては、有意な(p〈0.05)逆相関が認められた(Kuwabara N,et al.,J Investig Allergol Clin Immunol 5:198−204,1995)。また、IL−4とポークウィードマイトゲンで刺激した、PBMCsのIgE産生が、リコンビナントINF−γにより抑制される(Kuwabara N,et al.,J Investig Allergol Clin Immunol 5:198−204,1995)ことから、INF−γが、IL−4により誘導されるIgE産生を抑制していることと、INF−γの産生が低下していると、IgE産生が亢進することが示唆された。さらに、INF−γのmRNAを定量したところ、INF−γの産生量は、INF−γのmRNA量と強い正相関(r=0.947,n=8)を示すことから、上記INF−γの産生低下は、INF−γのmRNA発現低下によることが明らかになった(Teramoto T.et al.,Clin Exp Allergy,28:74−82,1998)。
このような研究成果を基に、アレルギーのIgE産生過剰におけるINF−γ産生不全と考えられる病態に関して、さらに情報伝達の上位でINF−γの産生誘導するIL−12とIL−18について検討した。IL−12は、分子サイズ75kDで、35kD(p35)と40kD(p40)のサブユニットとからなるヘテロダイマーの蛋白質である。IL−12レセプター(IL−12R)は、β1鎖とβ2鎖からなり、β2鎖は細胞内ドメインに3ケ所のチロシン残基を有する。
IL−12Rは、IL−12のシグナルカスケードの初発ステップである。患者由来PBMCsを、IL−12、あるいは、IL−18で刺激した際の培養上清中のINF−γ産生量を測定した結果、両者それぞれの刺激で産生されるINF−γ産生量は、正相関を示した。しかしながら、両者の刺激によるINF−γ産生に乖離する症例が認められた。
このような結果は、PBMCsを、IL−12刺激、フィトヘマアグラチニン(PHA)刺激した際のINF−γ産生量にも同様に認められた。これらのINF−γ産生量に乖離が認められた症例について、それぞれのレセプターを含む情報伝達系の異常を検索した。
このような結果に基づき、遺伝子解析を行った結果、アレルギー(アトピー)の素因に関連する、複数の遺伝子多型が認められた(後述する)。
これらの遺伝子多型は、IgEの産生バランスに深く関わっており、これらの遺伝子多型についての解析を行うことにより、被験者のアレルギー(アトピー)の素因を検出することが可能であることを、本発明者は見い出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、後述する1〜13で示される遺伝子多型からなる群から選ばれる1種以上の遺伝子多型を検出することにより、被験者のアレルギー素因を検出する、遺伝子の検出方法(以下、本遺伝子検出方法ともいう)を提供する発明である。
なお、「遺伝子多型」とは、遺伝子が、その塩基配列において、個体毎に異なる特異的な部位を保有していることを意味する。遺伝子多型は、第1に、特定の遺伝子のコーディング領域の多型で、当該コーディング領域によりコードされるアミノ酸残基の多型として規定される多型を含む。このタイプの多型には、ゲノムDNAにおいては認められず、ゲノムDNAから、mRNA前駆体を経て、mRNAになる過程(主に、mRNA前駆体のスプライシングの過程)で生ずる多型(この多型は、主にcDNAにおける多型として特定され得る)も、含まれる。また、第2に、遺伝子多型には、特定の遺伝子の非コーディング領域(典型的には、プロモーター領域、イントロン領域等)の塩基における多型も含まれる。この場合の多型は、主に、ゲノムDNAにおいて規定される多型である。遺伝子多型は、その遺伝子の多型頻度、そのmRNAの発現量、蛋白発現量、あるいは蛋白の機能等の多角的な解析により、同定される。
また、本明細書において、「野生型」とは、遺伝子多型が認められる塩基またはアミノ酸残基において、具体的には、データベース等において公開されている遺伝子の塩基配列に基づく塩基またはアミノ酸残基である。また、多型塩基または多型アミノ酸残基とは、多型が認められる塩基またはアミノ酸残基における、野生型の塩基またはアミノ酸残基以外の塩基またはアミノ酸残基である。
また、「遺伝子多型の検出」とは、被験者の検体において、遺伝子多型が認められる塩基またはアミノ酸残基が、野生型塩基またはアミノ酸残基であるか、あるいは、多型塩基またはアミノ酸残基塩基であるかを検出することを意味することとする。
ところで、本明細書におけるアミノ酸の表記方法は、三文字法及び一文字法による。念のために、かかる表記内容をここに記載する。
『アラニン〔Ala(三文字法、以下同様)、A(一文字法、以下同様)〕バリン〔Val、V〕、ロイシン〔Leu、L〕、イソロイシン〔Ile、I〕、プロリン〔Pro、P〕、フェニルアラニン〔Phe、F〕、トリプトファン〔Trp、W〕、メチオニン〔Met、M〕、グリシン〔Gly、G〕、セリン〔Ser S〕、スレオニン〔Thr、T〕、システイン〔Cys、C〕、グルタミン〔Gln、Q〕、アスパラギン〔Asn、N〕、チロシン〔Tyr、Y〕、リジン〔Lys、K〕、アルギニン〔Arg、R〕、ヒスチジン〔His、H〕、アスパラギン酸〔Asp、D〕、グルタミン酸〔Glu、E〕』
また、本明細書中のアミノ酸残基についての表記で、例えば、「A100V」とは、「対象となるペプチドのアミノ酸配列における100番目の、野生型のアミノ酸残基であるアラニンと、多型アミノ酸残基であるバリンにより規定される、遺伝子多型」を示すこととする。
また、同じく本明細書中の遺伝子の塩基配列についての表記で、例えば、「1000C/T」とは、「対象となる遺伝子の塩基配列における1000番目の、野生型の塩基であるシトシンと、多型塩基であるチミンにより規定される、遺伝子多型」を示すこととする。
また、後述する1〜9において表される遺伝子多型を特定する基となる、野生型の遺伝子配列における配列表記は、特に断らない限り、全て、cDNAの塩基配列番号である。よって、1〜9の遺伝子多型は、全て、少なくともcDNAにおいて認められる多型であるが、かかるcDNAの多型に対応するゲノムDNAにおける多型や、mRNAにおける多型、に基づくアレルギー素因の検出にかかわる遺伝子の検出方法も、本遺伝子検出方法の技術的範囲に包含されるものである。
さらに、後述する10〜13において表される遺伝子多型を特定する基となる、野生型の遺伝子配列における配列表記は、インターロイキン12・p40サブユニット遺伝子の配列として、公開データベースにおいて登録されている配列(Gene Bank Accession Number:AY008847)に基づいて行うこととする。
第2図は、遺伝子多型1にかかわる、塩基配列と電気泳動図、および、その解析内容を示した図面である。
第3図は、遺伝子多型2にかかわる、塩基配列と電気泳動図、および、その解析内容を示した図面である。
第4図は、遺伝子多型3にかかわる、塩基配列と電気泳動図、および、その解析内容を示した図面である。
第5図は、遺伝子多型4にかかわる、塩基配列と電気泳動図、および、その解析内容を示した図面である。
第6図は、遺伝子多型1〜4にかかわる被験者の、培養末梢血単核球が分泌したIgE量を示す図面である。
第7図は、遺伝子多型5にかかわる、塩基配列と電気泳動図、および、その解析内容を示した図面である。
第8図は、遺伝子多型6にかかわる、塩基配列と電気泳動図、および、その解析内容を示した図面である。
第9図は、遺伝子多型7にかかわる、塩基配列と電気泳動図、および、その解析内容を示した図面である。
第10図は、遺伝子多型8にかかわる、塩基配列と電気泳動図、および、その解析内容を示した図面である。
第11図は、遺伝子多型8にかかわる、培養末梢血単核球が分泌したIgE量を示す図面である。
第12図は、遺伝子多型9にかかわる、塩基配列と電気泳動図、および、その解析内容を示した図面である。
第13図は、遺伝子多型9が認められる被験者の家系解析の結果を示す図面である。
第14図は、遺伝子多型10と11が存在する部分を、その近傍の塩基配列と共に示した図面である。
第15図は、遺伝子多型12が存在する部分を、その近傍の塩基配列と共に示した図面である。
第16図は、遺伝子多型13が存在する部分を、その近傍の塩基配列と共に示した図面である。
上述したように、本発明は、アレルギー(アトピー)の素因に関連する遺伝子である、インターロイキン12レセプター(IL−12R)β2鎖およびβ1鎖遺伝子と、インターロイキン18レセプター(IL−18R)α鎖遺伝子と、インターフェロンγレセプター(INFyR)1鎖遺伝子と、インターロイキン12(IL−12)・p40サブユニット遺伝子における遺伝子多型を検出することで、アレルギー(アトピー)の素因を検出する、遺伝子多型の検出方法である。
IL−12Rβ2鎖遺伝子と、これがコードするIL−12Rβ2鎖蛋白質については、すでに解析がなされている(Presky D,et al.,Proc Natl Acad Sci,93:14002−14007,1996)。このIL−12Rβ2鎖遺伝子のcDNAの塩基配列と、それに対応するアミノ酸配列は、配列番号1に示した(Gene Bank Accession Number:U64198)。IL−12Rβ1鎖遺伝子と、これがコードするIL−12Rβ1鎖蛋白質についても解析がなされている(Chua A,et al.,J Immun,153:128−136,1994)。このIL−12Rβ1鎖遺伝子のcDNAの塩基配列と、それに対応するアミノ酸配列は、配列番号2に示した(Gene Bank Accession Number:U03187)。また、INFγR1鎖遺伝子と、これがコードするINFγR1鎖蛋白質については、すでに解析がなされている(Aguet M,Cell,55:273−280,1988)。このINFγR1鎖遺伝子のcDNAの塩基配列と、それに対応するアミノ酸配列は、配列番号3に示した(Gene Bank Accession Number:J03143)。また、IL−18Rα鎖遺伝子と、これがコードするIL−18Rα鎖蛋白質については、すでに解析がなされている(Parnet P,J Biol Chem,271:3967−3970,1996)。このIL−18Rα鎖遺伝子cDNAの塩基配列と、それに対応するアミノ酸配列は、配列番号4に示した(Gene Bank Accession Number:U43672)。また、上述のように、IL−12・p40サブユニット遺伝子のゲノムDNAの塩基配列は、すでに解析がなされている(Gene Bank Accession Number:AY008847)。
特定の遺伝子の多型と、これらの多型遺伝子がコードして産生される多型蛋白質により惹起されると考えられる現象、すなわち、種々のアレルギー性疾患(例えば、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、食物アレルギー等)との関係を具体的に解析することにより、本遺伝子検出方法において利用し得る、IL−12Rβ2鎖遺伝子と、IL−12Rβ1鎖遺伝子と、IL−18Rα鎖遺伝子と、INFγR1鎖遺伝子と、IL−12・p40サブユニット遺伝子における遺伝子多型を見い出すことができる。すなわち、アレルギー(アトピー)性疾患と健常人等の組み合わせにおいて、IL−12Rβ2鎖遺伝子と、IL−12Rβ1鎖遺伝子と、IL−18Rα鎖遺伝子と、INFγR1鎖遺伝子と、IL−12・p40サブユニット遺伝子の多型部位と多型頻度、あるいは、その多型により生ずる蛋白の機能を解析することにより、所望する遺伝子多型を見出すことができる。かかる作業の実際については、後述する実施例において、具体的に記載する。
本発明者は、前述したように、現在までに、IL−12Rβ2鎖遺伝子と、IL−12Rβ1鎖遺伝子と、IL−18Rα鎖遺伝子と、INFγR1鎖遺伝子と、IL−12・p40サブユニット遺伝子において見い出され、アレルギー素因と関連が認められる遺伝子多型として、
1.IL−12Rβ2鎖遺伝子によってコードされるIL−12Rβ2鎖蛋白質の313番目のアルギニンをコードする部位の遺伝子多型[例えば、IL−12Rβ2鎖遺伝子の937番目の塩基がアデニンまたはグアニン(多型塩基)であることにより、上記の313番目の多型アミノ酸残基がグリシンとして規定される遺伝子多型等]。
2.IL−12Rβ2鎖遺伝子によってコードされるIL−12Rβ2鎖蛋白質の604番目のアラニンをコードする部位の遺伝子多型[例えば、IL−12Rβ2鎖遺伝子の1811番目の塩基がシトシンまたはチミン(多型塩基)であることにより、上記の604番目の多型アミノ酸残基がバリンとして規定される遺伝子多型等]。
3.IL−12Rβ2鎖遺伝子によってコードされるIL−12Rβ2鎖蛋白質の619番目のグリシン以降のアミノ酸をコードする部位が欠失するか否かで規定される遺伝子多型(例えば、IL−12Rβ2鎖遺伝子の1856〜1946番目の塩基が欠失するか否かにより規定される遺伝子多型等)
4.IL−12Rβ2鎖遺伝子によってコードされるIL−12Rβ2鎖蛋白質の720番目のヒスチジンをコードする部位の遺伝子多型[例えば、IL−12Rβ2鎖遺伝子の2159番目の塩基がアデニンまたはグアニン(多型塩基)であることにより、上記の720番目の多型アミノ酸残基がアルギニンとして規定される遺伝子多型等]。
5.IL−12Rβ1鎖遺伝子によってコードされるIL−12Rβ1鎖蛋白質の361番目のアルギニンをコードする部位の遺伝子多型[例えば、IL−12Rβ1鎖遺伝子の1081番目の塩基がシトシンまたはチミン(多型塩基)であることにより、上記の361番目の多型アミノ酸残基がトリプトファンとして規定される遺伝子多型等]。
6.IL−12Rβ1鎖遺伝子によってコードされるIL−12Rβ1鎖蛋白質の365番目のメチオニンをコードする部位の遺伝子多型[例えば、IL−12Rβ1鎖遺伝子の1094番目の塩基がチミンまたはシトシン(多型塩基)であることにより、上記の365番目の多型アミノ酸残基がスレオニンとして規定される遺伝子多型等]。
7.IL−12Rβ1鎖遺伝子によってコードされるIL−12Rβ1鎖蛋白質の378番目のグリシンをコードする部位の遺伝子多型[例えば、IL−12Rβ1鎖遺伝子の1132番目の塩基がグアニンまたはシトシン(多型塩基)であることにより、上記の378番目の多型アミノ酸残基がアルギニンとして規定される遺伝子多型等]。
8.IL−18Rα鎖遺伝子によってコードされるIL−18Rα鎖蛋白質の317番目のアラニンが欠失しているか否かで規定される遺伝子多型(例えば、IL−18Rα鎖遺伝子の950〜952番目の塩基が欠失するか否かにより規定される遺伝子多型等)。
9.INF−γR1鎖遺伝子によってコードされるINF−γR1鎖蛋白質の467番目のロイシンをコードする部位の遺伝子多型[例えば、INF−γR1鎖遺伝子の1400番目の塩基がチミンまたはシトシン(多型塩基)であることにより、上記の467番目の多型アミノ酸残基がプロリンとして規定される遺伝子多型等]。
10.IL−12・p40サブユニット遺伝子のイントロン1の3696番目のグアニンと他塩基との置換として規定される遺伝子多型(例えば、当該3696番目の多型塩基がアデニンである遺伝子多型等)。
11.IL−12・p40サブユニット遺伝子のイントロン1の3757番目のシトシンと他塩基との置換として規定される遺伝子多型(例えば、当該3757番目の多型塩基がチミンである遺伝子多型等)。
12.IL−12・p40サブユニット遺伝子のイントロン4の12359番目のチミンと他塩基との置換として規定される遺伝子多型(例えば、当該12359番目の多型塩基がグアニンである遺伝子多型等)。
13.IL−12・p40サブユニット遺伝子のイントロン6の16078番目のシトシンと他塩基との置換として規定される遺伝子多型(例えば、当該16078番目の多型塩基がチミンである遺伝子多型等)。
が挙げられる。
なお、後述するように、IL−12・p40サブユニット遺伝子のイントロン1における上記10と11の遺伝子多型は、互いに連鎖平行の関係にあり、本遺伝子検出方法を、当該イントロン1に対して行うに際して、上記10と11の遺伝子多型のいずれかを検出することが効率的である。また、同様に、IL−12・p40サブユニット遺伝子のイントロン4における上記12と、イントロン6における上記13の遺伝子多型は、互いに平行連鎖の関係にあり、本遺伝子検出方法を、当該イントロン4または6に対して行うに際して、上記12と13の遺伝子多型のいずれかを検出することが効率的である。
遺伝子多型部位における遺伝子多型の検出方法としては、通常公知の方法、例えば、サザンブロット法を用いたRFLP法や、PCR−RFLP法、HET(hetero duplex analysis)法、DGGE法(denaturing gradient gel electrophoresis)法、DS(direct sequence)法、CCM(chemical cleavage mismatch)法、CDI(carbodiimid modification)法、さらにはPCR法を用いた一本鎖DNA高次構造多型解析法〔PCR−SSCP(single−stranded conformation polymorphism)法、以下、本明細書においてはSSCP法という〕、PCR/GC−clamp法、インベーダー・アッセイ法〔Third Wave Technologies社(米国)〕等を用いることができる〔例えば、バイオマニュアルシリーズ1,遺伝子工学の基礎技術,山本 雅編,羊土社(1993)等を参照のこと、特に、PCR/GC−clamp法については、Myers,R.M.,Shefield,V.,and Cox,D.R.(1988)in Genomic Analysis:A Practical Approach.K.Davies,ed.IRL Press Limited,Oxford,pp.95−139等を参照のこと〕が、簡便かつ正確に遺伝子多型を特定し得るという点において、インベーダー・アッセイ法を選択することが好ましい。
第1図は、このインベーダー・アッセイ法のあらましを略図化した図面である。
第1図において、鋳型ヌクレオチド鎖11[野生型遺伝子(ゲノムDNAの塩基配列であっても、cDNAの塩基配列であってもよい)]に対して、まず、第1のヌクレオチド鎖12をハイブリダイズさせる。
第1のヌクレオチド鎖12は、鋳型ヌクレオチド鎖11における、多型検出対象塩基〔本図では、野生型がT(チミン)〕に相補的な塩基〔本図では、A(アデニン)〕が3’末端に位置する、鋳型ヌクレオチド鎖11に対して相補的なヌクレオチド鎖である(なお、この例では、第1のヌクレオチド鎖12の3’末端の塩基は、多型検出対象塩基に対して相補的であるが、たとえ相補的塩基ではなくても、その塩基が、多型検出対象塩基と第2のヌクレオチド鎖の会合反応に干渉することにより、部分的三重鎖構造が形成され得る)。
次いで、この鋳型ヌクレオチド鎖11と第1のヌクレオチド鎖12との部分的2本鎖に対して、さらに、第2のヌクレオチド鎖13をハイブリダイズさせる。
第2のヌクレオチド鎖13は、鋳型ヌクレオチド鎖11に対して相補的な「相補的部分」131が、3’側にあり、これと連続して、検出要素が設けられた、鋳型ヌクレオチド鎖に対して非相補的な「検出用部分」132が、5’側にある、複合的ヌクレオチド鎖であり、「相補的部分」131の最も5’側の塩基は、多型検出対象塩基(T)に対して相補的な塩基(A)となっている。
この第2のハイブリダイズ反応によって、鋳型ヌクレオチド鎖11の多型検出対象塩基部分(T)は、第1のヌクレオチド鎖12の3’末端塩基と、第2のヌクレオチド鎖の「相補的部分」131の最も5’側の塩基(A)との、部分的三重鎖構造が形成されることとなる。
次いで、この部分的三重鎖構造を、その3’側で特異的に切断する活性を有するヌクレアーゼ14を作用させて、このヌクレアーゼにより切断された、第2のヌクレオチド鎖13の検出用部分132’〔3’末端が、多型検出対象塩基(T)に対して相補的塩基(A)となっている〕を検出することにより、鋳型ヌクレオチド鎖11が、野生型であることを検出することができる。
本図においては、5’末端近傍に蛍光色素151とその3’側の近傍に蛍光消光物質(クエンチャー)152を標識した、ヘアピン型プローブ(ヌクレオチド鎖)15を、上記のハイブリダイズ系と共存させることにより、上記の野生型の検出が可能である。
ヘアピン型プローブ15の3’側の一本鎖部分は、第2のヌクレオチド鎖13の検出用部分132に対して相補的に設計されており、かつ、かかる一本鎖部分の最も5’側の塩基に隣合うさらに5’側の一塩基は、多型検出対象塩基(T)となっている。そして、検出用部分132’が、ヘアピン型プローブ15の一本鎖部分とハイブリダイズすると、検出用部分132’の3’末端の塩基(A)が、ヘアピン型プローブ15の二本鎖部分の先端において、再び、部分的三重鎖構造を形成する。これに対し、再度、ヌクレアーゼ14が作用して、ヘアピン型プローブ15における、蛍光色素151と蛍光消光物質152の間が切断され、蛍光色素151が遊離し、蛍光消光物質152による蛍光消光作用から開放されて、本来の蛍光が検出可能な状態となる。この蛍光を検出することにより、鋳型ヌクレオチド鎖11が、多型検出対象塩基において多型塩基が認められない野生型遺伝子であることを検出することができる。
これに対して、鋳型ヌクレオチド11の多型検出対象塩基が、野生型の塩基(T)ではなく、例えば、G(グアニン)であるSNP塩基であり、これをポジティブに検出する場合には、第1のヌクレオチド鎖12と第2のヌクレオチド鎖13における、相補的塩基を、上記のAから、Gに相補的なC(シトシン)として、さらに、ヘアピン型プローブ15における蛍光色素151と蛍光消光物質152を、上記の系とは異なる蛍光を発色する蛍光色素と、これに対する蛍光消光物質とすることにより、鋳型ヌクレオチド鎖11におけるSNPsを、異なる蛍光色素の蛍光によって検出することが可能である。
また、鋳型ヌクレオチド11が、野生型塩基と多型塩基を有するものが、混在する場合(ヘテロ型)は、上記の2種類の蛍光の混合型蛍光として、ポジティブに検出することも可能である。
なお、ここには、ヘアピン型プローブを用いた検出システムを例示したが、これ以外にも、例えば、検出用部分132に、直接、蛍光標識やアイソトープ標識を行って、直接、検出用部分を検出することにより、遺伝子多型を検出することも可能である。さらに、ここでは、多型塩基を有する場合も、そうでない場合も、ポジティブに検出する例を示したが、いずれかの場合においては、蛍光等の標識が検出されない、ネガティブな検出を行うことも可能である。
上述したインベーダー・アッセイ法は、技術的には、反応の進行に伴い、部分的三重鎖構造を特異的に切断するヌクレアーゼが、第2のヌクレオチド鎖の「検出用部分」を切り出す段階において(ヘアピン型プローブを用いる場合には、標識された蛍光物質を蛍光消光物質と切り離す段階においても)、連続的に働くため、蛍光等の、インベーダー・アッセイ法において用いる標識が増感される、極めて鋭敏な液相反応である。
PCR/GC−clamp法は、DGGE法(DNA変性剤の直線的な濃度勾配をつけたポリアクリルアミドゲルにおける、塩基置換を含む二本鎖DNA断片と含まない二本鎖DNA断片の、DNAを変性させるべきDNA変性剤濃度の相違に基づく移動度の差異を利用して、DNAの塩基置換を検出する方法)の変法であり、DGGE法における、「複数の塩基置換がある場合に、ポリアクリルアミドゲルにおいて、最後に融解するドメインの塩基置換を検出することができない」という欠点を、GC含量の高い領域(GC−clamp)を、塩基置換の検出対象であるDNA断片につなげることにより克服した方法である〔Shefield,V.C.et al.(1989)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 86:232−236等を参照のこと〕。
よって、PCR/GC−clamp法の基本的操作等は、DGGE法に準ずるが、塩基置換検出の対象となるDNA断片に、GC−clampを付加する工程が必要となる。
本遺伝子検出方法における、IL−12Rβ2鎖遺伝子と、IL−12Rβ1鎖遺伝子と、IL−18Rα鎖遺伝子と、INFγR1鎖遺伝子と、IL−12・p40サブユニット遺伝子の多型の検出の対象となるDNAの出所は、特に限定されるべきものではなく、被験者の体細胞であれば、特に限定されない。例えば、末梢血や白血球等の血液検体を、本発明において好適に選択することができる。
すなわち、被験者の検体細胞(分離後、培養したものを用いることもできる)から、公知の方法を用いてゲノムDNAを抽出し、このゲノムDNAにおいて、特定の遺伝子部位における遺伝子多型(具体的には、特定の遺伝子部位における塩基の置換、欠失、挿入等)を検出することができる。また、被験者の検体細胞(分離後、培養したものを用いることもできる)から、公知の方法を用いて、mRNAを抽出し、このmRNAを鋳型として得られるcDNAにおける多型を検出することも可能である。
そして、この検出作業の結果、上述した特定の遺伝子部位に多型塩基が認められた場合、この遺伝子部位の変化と、アレルギー(アトピー)の素因と関連付けて、被験者が発症する蓋然性の高いアレルギー(アトピー)疾患の種類や、現に発症しているアレルギー(アトピー)疾患の原因を特定することができる。
本遺伝子検出方法を行う態様は、特に限定されず、選択する遺伝子、多型の検出方法に応じて適宜選択することができる。典型的には、本遺伝子検出方法を行うための要素が備わっている、遺伝子多型検出用キットを用いて行うことが可能である。具体的には、例えば、ウエルが設けられているマイクロプレートの個々のウエルに、本遺伝子検出方法を行うために必要な材料や試薬を組み合わせて、遺伝子多型の検出反応を行い、かかる検出反応により、所望する遺伝子多型を検出することができる。また、マイクロプレートに代えて、いわゆるマイクロアレイを用いて、遺伝子多型の検出を、さらに集約的に行うことも可能である。このように、この遺伝子多型検出用キットは、マイクロプレートやマイクロアレイ等の遺伝子検出を行う器具、試薬、希釈液等を、必要に応じて組み合わせて、その構成要素とすることができる。
本遺伝子検出方法を行うことによって、例えば、特定の遺伝子部位に多型塩基またはアミノ酸残基が認められる場合には、被験者において、アレルギー(アトピー)の素因が認められ、現時点で、被験者に異常がなくても、アレルギー(アトピー)疾患を発症するリスクが高いことを明らかにすることができる。このような場合、環境因子対策(例えば、ハウスダスト対策や、非アレルゲン食物の摂取等)を行うことによって、アレルギー(アトピー)疾患の発症を予防することが可能である。
また、例えば、既に、アレルギー(アトピー)疾患を発症している被験者に対して、本遺伝子検出方法を行うことにより、その疾患に対する原因を遺伝子レベルで、高い確度で推定することが可能である。このような場合、特定された遺伝子異常に対応した治療方法を選択することにより、より効果的なアレルギー(アトピー)疾患の治療を行うことができる。
さらに、原因遺伝子異常がアレルギー(アトピー)疾患を惹起するメカニズムを明らかにすることにより、かかるメカニズムに対応した、アレルギー(アトピー)の治療薬の開発の途を提供することも可能である。
[遺伝子の解析法]
末梢血単核球の分離および培養
末梢血単核球は静脈より血液を5mlヘパリン採血し、ヘパリン血をFicoll(シグマ社製)に重層し、比重遠心により分離した。分離した単核球は10%ウシ胎児血清、2mmol/l L−グルタミン、100U/mlペニシリン、および100U/mlストレプトマイシン含有RPMI1640培地にて細胞数1x106個/mlの濃度にして、5%CO2存在下で培養した。単核球の刺激は、10μg/mlフィトヘマアグラチニン(PHA、Gibco BRL社製)、あるいは5IU/ml IL−12(R&D社製)、あるいは400IU/ml IL−18(MLB社製)を培地に添加し、行なった。
サイトカインの定量
刺激した単核球は、24時間培養後、回収し、遠心により細胞画分を取り除き、培養上清を得た。得られた培養上清中のINF−γ量は、ELISAキット(大塚アッセイ社製)を用いて測定した。
BNA抽出およびRT−PCR
RNAは、24時間PHA刺激した培養単核球を回収し、Isogenキット(日本ジーン社製)を用いて抽出し、さらに、これを用いて、常法により、cDNAの合成を行った。IL−12Rβ1鎖、IL−12Rβ2鎖、IL−18Rα鎖、およびINF−γR1鎖の、それぞれのcDNAのRT−PCR増幅は、それぞれ、特異的なプライマーセット(下記第1表)を、用いて行なった。PCR反応は94℃で1分間、54℃で1分間、72℃で1分間のサイクルで、40サイクル行なった。
塩基配列の決定
それぞれのPCR産物はT−vector(Novagen社製)に組み込み、組み込まれたベクターを大腸菌(JM109株)に導入し、琳入大腸菌株をクローニングした。クローニングした大腸菌よりプラスミドを抽出し、ダイレクトシーケンス等により、フラグメントの塩基配列を決定した。
ゲノムDNAの抽出とPCR
ゲノムDNAは、末梢血リンパ球より、常法に従って抽出した。このゲノムDNAを鋳型として、第2表に示した配列のPCRプライマーを用いて、IL−12・p40サブユニット遺伝子のイントロン1と、イントロン4と、イントロン6の領域を、上述したRT−PCRと同様の条件で増幅し、ダイレクトシーケンスにより、フラグメントの塩基配列を確認した。
[臨床における解析]
アレルギー(アトピー)疾患の患者75名(以下、アレルギー(アトピー)疾患の患者の抽出集団を「アレルギー群」ともいう)について、非アレルギー(アトピー)疾患の健常者62名(以下、非アレルギー(アトピー)疾患の健常者の抽出集団を「非アレルギー群」ともいう)を対照として、末梢血単核球を分離し、IL−12、あるいはPHA刺激したときのINF−γ産生量を測定した。
PHA刺激によるINF−γ産生量は、非アレルギー群において116〜10338pg/ml(平均2886pg/ml)であるのに対し、アレルギー群においては、46〜10000pg/ml(平均1324pg/ml)と低下していた。また、IL−12刺激におけるINF−γ産生量は、非アレルギー群が、55〜10000pg/ml(平均971pg/ml)、アレルギー群が、検出限界以下から1130pg/ml(平均145pg/ml)と有意に低下が認められた。アレルギー(アトピー)疾患の患者75名のうち、24名は、IL−12刺激によるINF−γ産生量が、検出限界以下であった。このINF−γ産生量が、検出限界以下を呈したアレルギー(アトピー)疾患例について、IL−12Rβ2鎖の遺伝子を検索した。その結果、下記の遺伝子多型が特定された。
遺伝子多型1(第2図参照)
第2図に示す、塩基配列と電気泳動図、および、その解析内容からわかるように、この遺伝子多型は、IL−12Rβ2鎖遺伝子の937番目の野生型塩基Aが、Gに置換しており、この塩基置換により、IL−12Rβ2鎖蛋白質の313番目の野生型アミノ酸残基Arg(AGA)が、Gly(GGA)に置換する多型であった(R313G多型)。
後述するように、この例のような、IL−12Rβ2鎖遺伝子によってコードされるIL−12Rβ2鎖蛋白質の313番目のArgをコードする部位の多型は、被験者のアレルギー素因と関連する遺伝子多型であることが明らかになった。
遺伝子多型2(第3図参照)
第3図に示す、塩基配列と電気泳動図、および、その解析内容からわかるように、この遺伝子多型は、IL−12Rβ2鎖遺伝子の1811番目の野生型塩基Cが、Tに置換しており、この塩基置換により、IL−12Rβ2鎖蛋白質の604番目の野生型アミノ酸残基Ala(GCT)が、Val(GTT)に置換する多型であった(A604V多型)。
後述するように、この例のような、IL−12Rβ2鎖遺伝子によってコードされるIL−12Rβ2鎖蛋白質の604番目のAlaをコードする部位の多型は、被験者のアレルギー素因と関連する遺伝子多型であることが明らかになった。
遺伝子多型3(第4図参照)
第4図に示す、塩基配列と電気泳動図、および、その解析内容からわかるように、この遺伝子多型は、野生型IL−12Rβ2鎖遺伝子の1856番目から1946番目の91塩基が欠失することによるフレームシフトにより、欠失部位下流45番目のアミノ酸残基が、ストップコドン(TAG)に置換することにより規定されるものであった。この91塩基の欠失により、アミノ酸残基623個の異常なIL−12Rβ2鎖蛋白質が産生されることが予想される(1856del91多型)。
後述するように、この例のような、IL−12Rβ2鎖遺伝子によってコードされるIL−12Rβ2鎖蛋白質の619番目のグリシン以降のアミノ酸残基の欠失により規定される多型は、被験者のアレルギー素因と関連する遺伝子多型であることが明らかになった。
遺伝子多型4(第5図参照)
第5図に示す、塩基配列と電気泳動図、および、その解析内容からわかるように、この遺伝子多型は、IL−12Rβ2鎖遺伝子の2159番目の野生型塩基Aが、Gに置換しており、この塩基置換によりIL−12Rβ2鎖蛋白質の720番目の野生型アミノ酸残基His(CAT)がArg(CGT)に置換する多型であった(H720R多型)。
後述するように、この例のような、IL−12Rβ2鎖遺伝子によってコードされるIL−12Rβ2鎖蛋白質の720番目のHisをコードする部位の多型は、被験者のアレルギー素因と関連する遺伝子多型であることが明らかになった。
これらの遺伝子多型1〜4が認められた被験者より、上述のごとく末梢血単核球を分離し、IL−4、INF−γ、およびIL−12存在下にて細胞を培養し、培養上清中に分泌されたIgE量を測定した。その結果、このような多型塩基またはアミノ酸残基が認められないアレルギー(アトピー)疾患の患者に由来する単核球においては、IL−4により惹起されるIgE産生が、INF−γ、あるいはIL−12共存下においてに抑制されたのに対し、これらの多型塩基またはアミノ酸残基を有するアレルギー(アトピー)疾患の患者に由来する単核球においては、INF−γ共存下において、IgE産生が抑制されたが、IL−12共存下においてはその抑制が認められなかった(第6図)。このことは、IL−12を介したINF−γ産生系の情報伝達における過程において異常が生じ、INF−γが産生されていないことを意味し、IL−12Rに機能的異常が存在することを示している。
以上の結果より、遺伝子多型1〜4により、IL−12Rに異常が生じ、その結果、INF−γの産生が出来ず、INF−γによるIgE産生が、十分に抑制されないことが示された。また、遺伝子多型1〜4は、アレルギー(アトピー)疾患の症例において、有意(P=0.0179)に高い頻度で出現していることが示された。
さらに、IL−12Rβ2鎖遺伝子における多型1、3、4は、IL−12刺激によるINF−γ産生量が、検出限界以下であったアレルギー(アトピー)疾患の症例24名のうち、10名(1856del91多型8名、R313G多型1名、H720R多型1名)に検出されたが、健常者72名にはいずれの多型塩基またはアミノ酸残基も検出されなかった(第3表)。同様に、A604V多型出現頻度は、アレルギー(アトピー)疾患の症例において有意(P<0.001)に高いことが示された(第4表)。
さらに下記のIL−12Rβ1鎖遺伝子の多型5〜7の存在が明らかになった(第5表参照)。
遺伝子多型5(第7図参照)
第7図に示す、塩基配列と電気泳動図、および、その解析内容からわかるように、この遺伝子多型は、IL−12Rβ1鎖遺伝子の1081番目の野生型塩基CがTに置換しており、この塩基置換により、IL−12Rβ1鎖蛋白質の361番目の野生型アミノ酸残基Arg(CGG)が、Trp(TGG)に置換する多型であった(R361W多型)。
後述するように、この例のような、IL−12Rβ1鎖遺伝子によってコードされるIL−12Rβ1蛋白質の361番目のArgをコードする部位の多型は、被験者のアレルギー素因と関連する遺伝子多型であることが明らかになった。
遺伝子多型6(第8図参照)
第8図に示す、塩基配列と電気泳動図、および、その解析内容からわかるように、この遺伝子多型は、IL−12Rβ1鎖遺伝子の1094番目の野生型塩基TがCに置換しており、この塩基置換によりIL−12Rβ1鎖蛋白質の365番目の野生型アミノ酸残基Met(ATG)がThr(ACG)に置換する多型であった(M365T多型)。
後述するように、この例のような、IL−12Rβ1鎖遺伝子によってコードされるIL−12Rβ1鎖蛋白質の365番目のメチオニンをコードする部位の多型は、被験者のアレルギー素因と関連する遺伝子多型であることが明らかになった。
遺伝子多型7(第9図参照)
第9図に示す、塩基配列と電気泳動図、および、その解析内容からわかるように、この遺伝子多型は、IL−12Rβ1鎖遺伝子の1132番目の野生型塩基GがCに置換しており、この塩基置換によりIL−12Rβ1鎖蛋白質の378番目の野生型アミノ酸残基Gly(GGG)がArg(CGG)に置換する多型であった(G378R多型)。
後述するように、この例のような、IL−12Rβ1鎖遺伝子によってコードされるIL−12Rβ1鎖蛋白質の378番目のグリシンをコードする部位の多型は、被験者のアレルギー素因と関連する遺伝子多型であることが明らかになった。
第5表に、上記の3種類の、IL−12Rβ1鎖遺伝子の多型の頻度を示した。アレルギー(アトピー)疾患の患者では、健常者に比べて、いずれも高頻度に多型塩基またはアミノ酸残基が認められた。
さらに、IL−18Rα鎖遺伝子の多型について解析を行ったところ、アレルギー素因と関連する、下記の新たな遺伝子多型が認められた。
遺伝子多型8(第10図参照)
第10図に示す、塩基配列と電気泳動図、および、その解析内容からわかるように、この遺伝子多型は、野生型IL−18Rα鎖遺伝子の950番目から952番目の3塩基CAGが欠失しており(950del3)、野生型IL−18Rα鎖蛋白質の317番目のアミノ酸残基Ala1個を欠いた、540個のアミノ酸残基からなる異常な蛋白質の合成が認められる多型であると考えられる。また、この多型は、ゲノムDNAの塩基配列には検出されないことから、オルターネイティブスプライシングによって生じるものと考えられた。
本多型8の多型塩基またはアミノ酸残基を有するアレルギー(アトピー)疾患患者、および、本多型8の多型塩基またはアミノ酸残基が認められないアレルギー(アトピー)疾患患者より、上述のごとく末梢血単核球を分離し、IL−4、およびIL−18存在下にて細胞を培養し、培養上清中に分泌されたIgE量を測定した。その結果、本多型8の多型塩基またはアミノ酸残基が認められないアレルギー(アトピー)疾患患者に由来する単核球においては、IL−4により惹起されるIgE産生がIL−18濃度依存的に抑制されるのに対して、本多型8の多型塩基またはアミノ酸残基を有する患者由来単核球においてはIL−18共存による抑制が認められなかった(第11図)。
このことは、本多型8の多型塩基またはアミノ酸残基が認められる者は、IL−18を介する情報伝達により産生されるINF−γによる抑制がなされていないことを表し、IL−18Rに機能的異常が存在することを示している。この結果より、本遺伝子多型8の多型塩基またはアミノ酸残基により、IL−18Rに異常を生じ、INF−γの産生が出来ず、INF−γによるIgE産生の抑制が機能しないことが示された。また、本多型は、アレルギー(アトピー)疾患症例において有意(P=0.0179)に高い頻度で出現していることが示された(第6表)。
さらに、INF−γR1鎖遺伝子の多型について解析を行ったところ、アレルギー素因と関連する、下記の新たな多型が認められた。
遺伝子多型9(第12図参照)
第12図に示す、塩基配列と電気泳動図、および、その解析内容からわかるように、この遺伝子多型は、INF−γR1鎖遺伝子の1400番目の野生型塩基Tが、Cに置換しており、この塩基置換により、INF−γR1鎖蛋白質の467番目の野生型アミノ酸残基Leu(CTT)がPro(CCT)に置換していた(L467P多型)。このL467P多型はSTAT1結合部の近傍に生じていることから、本多型9の多型塩基またはアミノ酸残基の存在により、重要な情報伝達分子である、STAT1が結合できなくなり、シグナルの伝達が抑制されるものと考えられる。
また、本多型9についての家系解析より、本多型9の多型塩基またはアミノ酸残基は、気管支喘息、あるいはアトピー性皮膚炎の疾患を有する家族にのみ認められることから、このL467P多型に代表される、INF−γR1鎖蛋白質の467番目のロイシンをコードする部位の多型は、気管支喘息、あるいはアトピー性皮膚炎に特徴的な遺伝子多型であると考えられる(第13図:図中、BAは、気管支喘息を表し、ARは、アレルギー性鼻炎を表す)。さらに、アレルギー(アトピー)疾患症例114名と非アレルギー(アトピー)群102名を対象に、L467P多型について検討したところ、本多型9は、アレルギー(アトピー)疾患症例6名(2.8%)にのみ多型塩基またはアミノ酸残基が検出された。
この結果より、L467P多型は、アレルギー(アトピー)性疾患の原因の一つであることが示された(第7表)。
遺伝子多型10・11(第13図参照)
遺伝子多型10は、IL−12p40をコードするゲノム遺伝子配列のイントロン1の3696番目の野生型塩基であるグアニンと、多型塩基であるアデニンで規定される遺伝子多型(3696G/A)である。また、遺伝子多型11は、同イントロン1の3757番目の野生型塩基であるシトシンと、多型塩基であるチミンで規定される遺伝子多型(3757C/T)である。
これらの遺伝子多型について、それぞれ、アレルギー群(33名)と、非アレルギー群(33名)における頻度を検討したところ、第8表に示したように、遺伝子多型10におけるアレルギー群は、Aアレルの出現頻度が有意に(P=0.0146)高いことが判明した。
また、第9表に示したように、遺伝子多型11におけるアレルギー群は、Aアレルの出現頻度が有意に(P=0.0146)高いことが判明した。
また、遺伝子多型10と11の解析結果が同一であったことから、これらの遺伝子多型は、互いに連鎖平行の関係にあることが示された。
遺伝子多型12・13[第14図(多型12)、第15図(多型13)参照]
遺伝子多型12は、IL−12p40をコードするゲノム遺伝子配列のイントロン4の12359番目の野生型塩基であるチミンと、多型塩基であるグアニンで規定される遺伝子多型(12359T/G)である。また、遺伝子多型13は、同イントロン6の16078番目の野生型塩基であるシトシンと、多型塩基であるチミンで規定される遺伝子多型(16078C/T)である。
これらの遺伝子多型について、それぞれ、アレルギー群(41名)と、非アレルギー群(57名)における頻度を検討したところ、第10表に示したように、遺伝子多型12におけるアレルギー群は、Gアレルの出現頻度が非常に高い傾向である(P=0.06495)ことが判明した。
また、第11表に示したように、遺伝子多型13におけるアレルギー群は、Tアレルの出現頻度が非常に高い傾向である(P=0.06495)ことが判明した。
また、遺伝子多型12と13の解析結果が同一であったことから、これらの遺伝子多型は、互いに連鎖平行の関係にあることが示された。
Claims (4)
- 下記1及び2で示される遺伝子多型からなる群から選ばれる1種又は2種の遺伝子多型を検出することにより、被験者のアトピー素因を検出する、遺伝子の検出方法。
1.インターロイキン12・p40サブユニット遺伝子のイントロン1の3696番目のグアニンとアデニンとの置換として規定される多型。
2.インターロイキン12・p40サブユニット遺伝子のイントロン1の3757番目のシトシンとチミンとの置換として規定される多型。 - 前記の検出方法が、インベーダー・アッセイ法を行って遺伝子多型を検出する方法である、請求項1に記載の遺伝子の検出方法。
- 下記1及び2で示される遺伝子多型からなる群から選ばれる1種又は2種の遺伝子多型を検出するための要素が備わっている、請求項1又は2に記載の検出方法を行うための遺伝子検出用キット。
1.インターロイキン12・p40サブユニット遺伝子のイントロン1の3696番目のグアニンとアデニンとの置換として規定される多型。
2.インターロイキン12・p40サブユニット遺伝子のイントロン1の3757番目のシトシンとチミンとの置換として規定される多型。 - 前記のキットが、インベーダー・アッセイ法を行って、遺伝子多型を検出するキットである、請求項3に記載の遺伝子検出用キット。
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