JP4545042B2 - 既設管の更生方法 - Google Patents

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Description

この発明は、地中に埋設されて老朽化した、又は破損した上水道や下水道、雨水排水路、農業用水路その他各種のボックスカルバートで成る矩形断面の排水管(以下、単に既設管とも云う。)を、その中へ少し径が小さい円形の新管(主としてコルゲートパイプ)を挿入し固定する、所謂パイプインパイプ工法で更生する方法の技術分野に属する。
従来、地中埋設の老朽既設管や破損管を、所謂パイプインパイプ工法で更生する方法が広く実用に供されている。
特許文献1には、図20に示すように、円形の排水管又はコルゲートパイプで成る既設管200の中に、径が少し小さい円形の管材又はコルゲートパイプで成る新管300を挿入して固定する構成であり、新管の中心を通る水平線より上方の位置で、且つ中心を通る垂直線から両側に30度ずつ傾いた左右2箇所の位置に、中込材の充填による浮き上がりを防止する浮き上がり防止具400、400が設置され、同防止具の押し板401が既設管200に密実に押し当てて固定及び位置決めを行う。また、新管300の前記浮き上がり防止具400よりも下方の位置に、中込材の充填による左右方向のへの横ぶれを防ぐぶれ止め具(図示省略)を左右2箇所設置してそれぞれの位置決めを行ない、中込材を充填する方法が開示されている。
特開2004−218827号公報
特許文献1の方法は、既設管200及び新管300ともに円形の管材又はコルゲートパイプ管であることを対象としており、浮き上がり防止具400は新管の中心を通る水平線より上方の位置で、且つ中心を通る垂直線の両側に30度ずつ傾いた左右2箇所に設置している。しかし、既設管200が矩形のボックスカルバートである場合、30度ずつ傾いて設置すると浮き上がり防止具400の押さえ板401が既設管200の内壁に密実に当たらず、一部が浮き上がってしまうので固定はおろか位置決めを行うこともできない。従って上記の従来技術をそのまま適用できない構成である。さらに、浮き上がり防止具400は管軸方向に多数設けられるので、部材数が多く作業性が悪くコストも嵩むという問題点があった。
本発明の目的は、地中に埋設されて老朽化した矩形断面のボックスカルバートで成る既設管の中に、新管としてコルゲートパイプを使用してパイプインパイプ工法で更生する方法、とりわけ新管の浮き上がり防止具、及び左右方向へのぶれ止めを確実に行い、作業性と経済性及び施工精度に優れた更生方法を提供することである。
上記従来技術の課題を解決するための手段として、請求項1記載の発明に係る既設管の更生方法は、
地中に埋設されたボックスカルバートで成る既設管の中へ新管を挿入し、前記既設管と新管の間へ中込材を充填して新管を固定する更生方法において、
新管の中心を通る垂直線上の頂部位置に、中込材の充填に伴う新管の浮き上がりを防止する浮き上がり防止具を垂直上向きに設置すると共に、新管のほぼ中心を通る水平線上の
左右両側の位置に、中込材の充填に伴う左右方向への横ぶれを防ぐぶれ止め具を水平方向外向きに設置すること、
既設管の底部に2本のレール材を管軸方向にほぼ平行に並べ、これを直角方向に配置した繋ぎ材で連結したレールを設置し、新管には、その底面位置にアングル材がその直角部を外向きとした配置で管軸方向に沿って接合し、前記アングル材の直角部を前記レール材の溝部内で滑走させる構成として、新管を既設管の中へ牽引手段で引き込み、所定位置まで挿入した後、前記浮き上がり防止具を上向きに突き出させて既設管に反力をとり新管の浮き上がり限度位置を設定すること、
前記ぶれ止め具を水平に突き出させて既設管に反力をとり新管の左右方向への位置決めを行うこと、
しかる後に、既設管とその中へ挿入した新管との隙間へ中込材を充填して新管を固定することを特徴とする。
請求項記載発明に係る既設管の更生方法
地中に埋設されたボックスカルバートで成る既設管の中へ新管を挿入し、前記既設管と新管の間へ中込材を充填して新管を固定する更生方法において、
新管の中心を通る垂直線上の頂部位置に、中込材の充填に伴う新管の浮き上がりを防止する浮き上がり防止具を垂直上向きに設置すると共に、新管のほぼ中心を通る水平線上の
左右両側の位置に、中込材の充填に伴う左右方向への横ぶれを防ぐぶれ止め具を水平方向外向きに設置すること、
数のセクションにより組み立てられたコルゲートパイプ材で成る新管の内側面の左右に引き金具をボルト止めにより取付け、前記引き金具に設けられた通し孔にシャックル等の固定材を取付け、且つロープ材の一端をそれぞれ連結し、前記二本のロープ材の他端は前記コルゲートパイプの前側に配置された天秤材の後面側の左右端に設けられた固定材と連結し、また天秤材の前面側の左右端に設けられた固定材にそれぞれロープ材の一端を連結し、前記二本のロープ材は中継ぎ材で一箇所に束ね、同中継ぎ材からは一本のロープ材を連結し、このロープ材と牽引装置とを連結して、既設管内へ牽引すること
所定位置まで挿入した後に、前記浮き上がり防止具を上向きに突き出させて既設管に反力をとり新管の浮き上がり限度位置を設定すること、
前記ぶれ止め具を水平に突き出させて既設管に反力をとり新管の左右方向への位置決めを行うこと、
しかる後に、既設管とその中へ挿入した新管との隙間へ中込材を充填して新管を固定することを特徴とする。
請求項1及び2に記載した発明に係る矩形の既設管の更生方法によれば、地中に埋設されて老朽化し又は破損したボックスカルバートで成る矩形断面の既設管2を、新管3に円形のコルゲートパイプを使用してパイプインパイプ工法で更生する方法であり、新管3の浮き上がりはその中心を通る垂直線Y上の頂部位置に既設管2の垂直な壁面に直角に押しつけ可能に設置した浮き上がり防止具4で限度位置を設定したので、簡単、確実であり飛躍的に作業性が向上する。のみならず、コストも大幅に低減させて経済的である。また、新管3のほぼ中心を通る水平線X上の左右両側のぶれ止め具5、5は、既設管2の垂直な両側壁に対し、直角に押しつけて反力をとるのでやはりぶれ止めを確実に行うことができる。
更に、前記浮き上がり防止具4及びぶれ止め具5は何れも既設管2を直角に押しつけるので曲げモーメントが作用せず、もっては施工精度に優れ且つ部材を小さくできるので経済的である。
本発明は、地中に埋設されたボックスカルバートで成る既設管2の中へ新管3を挿入し、前記既設管2と新管3の間へ中込材13を充填して新管3を固定する更生方法である。
新管3の中心を通る垂直線Y上の頂部位置に、中込材13の充填に伴う新管3の浮き上がりを防止する浮き上がり防止具4を垂直上向きに設置すると共に、新管3のほぼ中心を通る水平線X上の左右両側の位置に、中込材13の充填に伴う左右方向への横ぶれを防ぐぶれ止め具5を水平方向外向きに設置し、既設管2内へ新管3を挿入して、所定位置まで移動した後、前記浮き上がり防止具4を上向きに突き出させて既設管2に反力をとり新管3の浮き上がり限度位置を設定する。前記ぶれ止め具5を水平に突き出させて既設管2に反力をとり新管3の左右方向への位置決めを行う。しかる後に、既設管2とその中へ挿入した新管3との隙間へ中込材13を充填して新管3を固定する。
図1Aは、一例として道路1を構築する盛土の下部を貫通する矩形状の通称ボックスカルバートと称される既設管2が地中に埋設されており、これが老朽化し又は破損した場合に、同既設管2の中へコルゲートパイプによる新管3を挿入し、所謂パイプインパイプ工法で更生する方法の概念図を示している。図1Aはまた、新管3であるコルゲートパイプは、セクションの継ぎ目を互い違いに配置する形に組み立てたものであることを示す。そして、図1Aの右方の既設管2の外部に、コルゲートパイプの組み立て、及び接続の作業エリアが設けられていることを示している。本実施例の新管3は図1Bに示すように四つのセクションを連結して成る四分割型を使用している。
次に、既設管2の中へ挿入される新管3には、図2に示すように、その挿入作業に先立つ上記管組み立て工程の段階で、要所要所に、浮き上がり防止具4と左右方向へのぶれ止め具5が下記の構成と配置で設置される。
先ず、浮き上がり防止具4は、中込材13の充填に伴う新管3の浮き上がりを防止するべく新管3の中心を通る垂直線Y上の頂部位置に設置されている。前記設置位置を断面的に見ると頂部位置に一箇所のみの設置で長手方向に連続して設けられている。したがって、従来の二箇所設置することに比して面倒な取付作業を減らして作業効率が向上すると共にコストを低減する。符号40は既設管3の上面を押さえつける押さえ板である。この設置位置は、ボックスカルバートで成る既設管2のフラット(水平)な上面と浮き上がり防止具4の押さえ板40のフラット面とが押しつけられて密接に接触するので浮き上がり防止効果を最も発揮できる。
図3と図4は、浮き上がり防止具4の設置構造と使用状態を示している。コルゲートパイプを使用した新管3の中心を通る垂直線Yの頂部天井面に、新管3の管壁に沿って管軸方向に長い補強材6を取付け、中込材13の充填に伴う新管3の浮き上がり防止具4は前記補強材6を介して管軸方向に必要な間隔で複数設置されている。
本実施例の場合、補強材6にはアングル材が使用されている。この補強材6は、図5A、Bに示したように、1本の単位長さが1.8m程度で、その中央部位に1個の通孔が設けられ、該通孔と中心が一致するナット7が1個、溶接等の手段で固定されている。そして、前記ナット7の近傍の左右両側の位置に対称的な配置で2個ずつ計4個のボルト孔8が設けられ、更に両端部位にも1個ずつ、合計6個のボルト孔8が設けられている。更に、補強材6の両端部には直角に接合板6aが溶接で固定され、該接合板6aの中央部に1個のボルト孔6bが設けられている。
図4で明らかなように、補強材6は、前記の各ボルト孔8の位置をボルト9とナット10で新管3へ強固に取り付けられる。そして、新管3の挿入後に前記ナット7に、浮き上がり防止具4のネジ軸4a(以下、ボルト4aとも云う。)が内向きにねじ込んで突き出させて、同浮き上がり防止具4を既設管2の内面に押し当てて反力をとることにより、新管(コルゲートパイプ)3の浮き上がり限度位置が設定される。前記の位置設定において浮き上がり防止具4から新管3へ負荷される荷重は、補強材6から複数箇所の各ボルト止め位置(ボルト9、ナット10の位置)に分散して新管(コルゲートパイプ)3へ伝達されるので、コルゲートパイプは管軸方向の剛性が低いという性質を補強材6により補完される。補強材6を用いず直接コルゲートパイプに浮き上がり防止具4を取り付けると、コルゲートパイプは薄板構造のため、取り付け部が変形して不都合である。なお、符号Pはボルト、ナットに介在される中込材13の漏れ防止用パッキンである。
上記の補強材6は、新管3の管軸方向に複数本が長く一連に取り付けられ、浮き上がり防止具4の設置用に供される。但し、既設管2と新管3の管軸方向の芯合わせの自由度を確保するため、一連に配置される複数の補強材6、6相互間の突き合わせ端部は、連結しない場合もあるが、好ましくは端部の接合板6a同士を突き合わせて、そのボルト孔6bへ通したボルトで新管3の屈曲が可能な程度に連結した構成が好適に実施される。かくすると、補強材6が分割された箇所では新管3の屈曲変形の自由度が得られるからである。
浮き上がり防止具4による上記新管3の浮き上がり限度位置の設定作業を新管3の内側から行うために、補強材6の上記ナット7へ内向きにねじ込んだ浮き上がり防止具4のネジ軸4aの内端に、図3、図4、図6に示すように、袋ナット11が強固にねじ込まれている。該袋ナット11を介してネジ軸4aを回転することが可能であり、新管3の芯出し調整の作業を行える。
浮き上がり防止具4は、図7のような構成で実施することもできる。本実施例は、ナット7を具備する補強材6が新管3の外側面部に取り付けられた構成を特徴とする。なお、補強材6はアングルの限りではなく、他の形態の形鋼や板材などを適宜利用して実施することができる。
図2は更に、新管3(コルゲートパイプ)の中心を通る水平線X上の左右両側の位置に、当該新管3が中込材の充填によって左右方向へ変位する所謂「横ぶれ」を防ぐぶれ止め具5の構成と設置状況を示している。
このぶれ止め具5の構成は、例えば上記図3、4又は図7に示す浮き上がり防止具4と同様な構成で実施することが可能である。要するに、新管3の中心を通る水平線X上の左右両側のぶれ止め具5、5は既設管2の垂直な両側壁に対し、直角に押しつけて反力をとり、新管3(コルゲートパイプ)が中込材13の充填圧力で左右方向へずり動かない程度に位置決めを行うものだからである。但し、ぶれ止め具5は、新管3が左右方向へ動かない程度に位置決めできれば良く、浮き上がり防止具4に比して負担する荷重は遙かに小さいので、例えば補強材6が無用であるなど、更に簡素で小型の構成で実施することが可能である。
前記ぶれ止め具5は、例えばコルゲートパイプの新管3が大型の6分割型である場合、上記ぶれ止め具5の設置位置である中心を通る水平線X上の左右両側の位置はコルゲートパイプの繋ぎ目(ラップ位置)となってしまう。そこで、前記繋ぎ目の100mm〜200mm程度中心線から水平に上げた位置に取り付けることが好適に実施される。
なお、上記の浮き上がり防止具4及びぶれ止め具5は、新管3を既設管2の中の所定の埋設位置へ挿入するまでの間は、挿入作業の邪魔にならないように、例えば図3中に点線で図示したような位置へできるだけ引き込ませた状態としておく。そして、所定の埋設位置へ到達した段階で、前記袋ナット11を通じてネジ軸4aを回転する操作により、浮き上がり限度位置の設定、及び左右方向へのぶれ止め位置の設定又は調節を行う。
こうして既設管2に対する新管3の芯出しを行った後に、既設管2と、その中へ挿入した新管3との隙間へモルタル等の中込材(又は裏込め材とも言う。)13を密実に充填し、その硬化により新管3を固定する(図10を参照)。
次に、図8〜図10は、用済みとなった浮き上がり防止具4を、少なくとも新管3の内部に突出する構成要素は解体・撤去できる構成とした実施例を示している。その構成の大部分は、上記図3又は図7の実施例と類似している。
本実施例の浮き上がり防止具4は、新管3の内側面の指定位置、つまり中心を通る垂直線Y上の頂部位置であって、新管3の内面側にナット7を例えば溶接で固着した補強材6を、図9のように、上述した各ボルト孔8へ通したボルト9とナット10によるボルト止めにて取り付ける。そして、補強材6に固着された前記ナット7には、先に押さえ板40のナット41へ外端をねじ込んで止めたボルト4aを内向きにねじ込み、新管3の内側へ突き出た同ボルト4aの内端に袋ナット11をネジ止めした構成とされている。従って、前記袋ナット11を通じて前記ボルト4aを新管3の内側から回転して外方へ移動させ、既設管2の内面へ前記押さえ板40を押し当てて反力をとり、新管3の浮き上がり限度位置を設定することができる。
その後、図10のように中込材13を充填し、それがたれ落ちしない程度の固さの固化状態(つまり、未だボルト4aを回転可能な状態)において、前記袋ナット11を通じて前記ボルト4aを新管の内側から逆回転して、先ずは押さえ板40のナット41から抜き外し、更に新管3の内方側へ移動させて補強材6に固着されたナット7からも新管3の内方へ抜き外す。次いで補強材6をボルト止めしているナット10を緩めて外すことにより補強材6を撤去すると、図10の状態になる。要するに、図8の構造から図10の構造へと変化し、少なくとも新管3の内面側に突き出ていたボルト4aや補強材6等は残らず撤去される。なお、図8〜図10に示す符号12は、中込材13の中に埋まるボルト4aをアンボンド状態に保護する発泡プラスチック等による筒状のセパレータである。但し、このセパレータ12は必ずしも必要ではない。
上記ぶれ止め具5についても、図11に示すように、上記図8〜図10に示した浮き上がり防止具4と同様な構成を採用し、用済みとなったぶれ止め具5の構成要素のうち、少なくとも新管3の内部に突出する部材を解体・撤去できる構成で実施される。
但し、浮き上がり防止具4は、中込材13による浮力の作用を強く受け、これに対する強い抵抗力と位置決めの正確さが求められるため、上記したように新管3の長手方向におよそ1.8mに1個のピッチで多数設置される。しかし、ぶれ止め具5は、新管3の水平(横)方向への位置ズレを防止できれば足りるので、新管3の長手方向には一例として6mに1個程度のピッチで疎らに設置される。そのため補強材6は新管3とのボルト止めに必要最少限度の長さのものを使用することができる。内面側にナット7を溶接等で固着した補強材6は、新管3の内側面にボルト止め(図9のボルト9、ナット10を参照)にて取り付ける。この補強材6に固着された前記ナット7には、先に押さえ板50のナット51へ外端をねじ込んで止めたボルト5aを内向きにねじ込み、同ボルト5aの内端に袋ナット11をネジ止めした構成とされる。
次に、図12〜図14には、同じく用済みとなったぶれ止め具5の構成要素のうち、少なくとも新管3の内部に突出するボルト5a等を解体・撤去することが可能な構成の実施例を示している。
この実施例は、上記の補強材6を使用せず、図13に示す構成の胴筒30を使用したことが特徴である。新管3も指定位置に予め孔開け加工をして、その孔縁へ胴筒30(外径70mm、長さ80mm程度)を先行して内向きに溶接しておく。その後、この新管3を溶融メッキ処理した後に、前記胴筒30の外側面へ複数本のネジ棒31を図13A、Bのような配置で溶接により取り付ける。前記ネジ棒31のネジ山を溶融メッキで埋めないための措置である。しかる後に、予め前記の各ネジ棒31を通す配置に孔を開けると共に、ナット70を固定した蓋板33を、前記の各ネジ棒31へ当てがい、その各孔へ各ネジ棒31を通す。そして、各ネジ棒31へねじ込んだナット32で蓋板33を締め付け固定する。その後、蓋板33の前記ナット70へ、予め押さえ板50のナット51へ外端を強くねじ込んで止めたボルト5aを内向きにねじ込み、新管3の内側へ突き出た同ボルト5aの内端に袋ナット11をネジ止めする。したがって、前記袋ナット11を通じて前記ボルト5aを新管3の内側から回転して外方へ移動させ、既設管2の内面へ前記押さえ板50を押し当てて反力をとり、新管3の水平横方向への規制位置を設定することができる。
しかる後に既設管2と新管3との間に中込材13を充填し、それがたれ落ちしない程度の固さの固化状態になった時点で、前記袋ナット11を通じて前記ボルト5aを新管3の内側から逆回転して、先ずは押さえ板50のナット51から抜き外す。続いて新管3の内方側へ移動させて蓋板33に固着されたナット70からも新管3の内方へボルト5aを抜き外す。その結果、図14に示す解体状態となる。つまり、新管3の内方への突起物は、およそ胴筒30及びネジ棒31だけの小さなものとなる。
次に、上記の新管3を既設管2の中へ挿入する方法を説明する、図15と図16は、新管3の外面下部に、管軸方向に長くて既設管2の内面を円滑に滑るスキー板又はスケートエッジのような形態の滑走具14を取り付けて既設管2の中へ順次挿入する方法の実施例を概念的に示している。同新管3の挿入は、前方から引っ張る引き込み方式、又は後方から押す押し込み方式、又は両者の併用方式などが施工条件に応じて選択し実施される。その具体的手法については後述する。
この限りではなく、図2に示したように、既設管2の底部で且つ中心を通る垂直線から約15〜20度ずつ傾いた線上位置にH形鋼等によるレール15、15を敷設し、新管3は前記レール15、15の上を滑走させて既設管2の中へ挿入する方法も同様に実施可能である。
新管3をレールの上を滑走させて既設管2の中へ挿入する方法の実施にあたり、既設管2が地盤沈下や不陸などにより局部的な曲がり等を生じている場合には、上記H形鋼等によるレール15に比して可撓性に富み、せいが低いレールの使用が望まれる。そうした観点の実施例として、図17と図18に示したレール16は、本実施例では具体的にC型鋼と通称され多用されている2本のレール材160、160を例えば500mm程度の間隔をあけてほぼ平行に並べ、これを直角方向に配置した帯鋼板(厚さ3mm、幅32mm程度)による繋ぎ材161で梯子状に連結し、レール材160の両外壁面の四隅に備えられた固定材160aのボルト孔160bへアンカーボルトを通して既設管2の底面に固定される。C型鋼は長さが4m程度、外径が50mm、管厚3mm程度で軽量であるから、レール16は人手による取り扱いに便利である。前記レール16は管軸方向に4mピッチ程度に配置されている。繋ぎ材161はレール16の長手方向に例えば1mピッチ程度に配置されている。勿論、レール材160はC型鋼の限りではなく他の溝形状のものを使用しても良い。
そして、新管の底面位置に、中心を通る垂直線から約15〜20度ずつ傾いた線上に(C型鋼のレール材160の溝部内に収まる位置)アングル材162、162をその直角部を外向きになる配置で溶接等により取り付けられ、レール材160の溝部内を後述する牽引手段により滑走する構成で実施される。
最後に、新管3を既設管2の中へ引き込む牽引手段の実施例を、図19に基づいて説明する。
図1の右方の既設管の外側部位で新管3として使用するコルゲートパイプの組み立て及び接続の作業を行う場合、そうした新管3を既設管2の中へ引き込み挿入するには、図1の左方(呑込側)の既設管3の外側部位にウインチやレバーブロックを据え付け、そのドラムから巻き出したワイヤーを既設管2の中に通して、右側の作業エリア(吐口側)にまで到達させる。
一方、作業エリアで組み立て等された新管3のうち先頭のモジュールに図19に示す牽引手段21が連結される。
牽引手段21は、四つのセクションにより組み立てられたコルゲートパイプ材で成る新管3に、同新管3の内側面の中心を通る水平線Xより下方の左右のラップ位置R(斜線部)に引き金具170、170をボルト止めにより取付ける。つまり、ラップ位置Rでセクションの連結に使用されるボルト・ナットを兼用する構成である。前記引き金具170はアングル材であり、新管3の端部(後端)に設置される。この限りではなく、フランジを有するコルゲートI型においては、同フランジ部に引き金具170を連結することもなされる。
前記引き金具170、170は、その一方端(後端)に設けられた通し孔にシャックル等の固定材171,171を取付け、ロープ材18、18の一端を左右それぞれに連結する。前記二本のロープ材18、18の他端は前記新管3の前側に配置された天秤材172の後面側Aの左右端に設けられた固定材172A、172Aと連結される、また、天秤材172の前面側Bの左右端に設けられた固定材172B、172Bにロープ材19、19の一端がそれぞれ連結され、前記二本のロープ材19、19は中継ぎ材173で一箇所に束ねられ、同中継ぎ材173から一本のロープ材20が連結され、このロープ材20と図示では省略したが前記ウインチやレバーブロックと連結して引き込みを行うのである。前記各ロープ材18〜20はワイヤーである。
以上に実施形態を図面に基づいて説明したが、本発明は、図示例の実施形態の限りではなく、その技術的思想を逸脱しない範囲において、当業者が通常に行う設計変更、応用のバリエーションの範囲を含むことを念のために付言する
本発明に係る更生方法の実施要領を示した断面図である。 本発明に係る更正方法の概略を示した断面図である。 浮き上がり防止具の設置状態を拡大して示す側面図である。 浮き上がり防止具の設置状態を拡大して示す縦断面図である。 AとBは補強材の正面図と側面図である。 浮き上がり防止具と袋ナットの関係を示す立面図である。 浮き上がり防止具の異なる実施例を示す側面図である。 浮き上がり防止具の異なる実施例を示す側面図である。 前記浮き上がり防止具の管軸方向の断面図である。 中込材の充填後、浮き上がり防止具を解体した状態を示す部分図である。 ぶれ止め具の異なる実施例を示す部分図である。 ぶれ止め具の更に異なる実施例を示す側面図である。 A、Bは上記ぶれ止め具に使用する胴筒の正面図と側面図である。 中込材の充填後、ぶれ止め具を解体した状態を示す立面図である。 新管が滑走具を利用して挿入される状況を示す説明図である。 滑走具の一例を示した斜視図である。 新管の挿入方法の他の実施例を示した断面図である。 図17のレールを示した斜視図である。 新管の牽引手段の使用状態を示す斜視図である。 従来の既設管の更正方法を概略的に示した参考図である。
符号の説明
2 既設管(ボックスカルバート)
3 新管(コルゲートパイプ)
4 浮き上がり防止具
5 ぶれ止め具
6 補強材
13 中込材

Claims (2)

  1. 地中に埋設されたボックスカルバートで成る既設管の中へ新管を挿入し、前記既設管と新管の間へ中込材を充填して新管を固定する更生方法において、
    新管の中心を通る垂直線上の頂部位置に、中込材の充填に伴う新管の浮き上がりを防止する浮き上がり防止具を垂直上向きに設置すると共に、新管のほぼ中心を通る水平線上の
    左右両側の位置に、中込材の充填に伴う左右方向への横ぶれを防ぐぶれ止め具を水平方向外向きに設置すること、
    既設管の底部に2本のレール材を管軸方向にほぼ平行に並べ、これを直角方向に配置した繋ぎ材で連結したレールを設置し、新管には、その底面位置にアングル材がその直角部を外向きとした配置で管軸方向に沿って接合し、前記アングル材の直角部を前記レール材の溝部内で滑走させる構成として、新管を既設管の中へ牽引手段で引き込み、所定位置まで挿入した後、前記浮き上がり防止具を上向きに突き出させて既設管に反力をとり新管の浮き上がり限度位置を設定すること、
    前記ぶれ止め具を水平に突き出させて既設管に反力をとり新管の左右方向への位置決めを行うこと、
    しかる後に、既設管とその中へ挿入した新管との隙間へ中込材を充填して新管を固定することを特徴とする、既設管の更生方法。
  2. 地中に埋設されたボックスカルバートで成る既設管の中へ新管を挿入し、前記既設管と新管の間へ中込材を充填して新管を固定する更生方法において、
    新管の中心を通る垂直線上の頂部位置に、中込材の充填に伴う新管の浮き上がりを防止する浮き上がり防止具を垂直上向きに設置すると共に、新管のほぼ中心を通る水平線上の
    左右両側の位置に、中込材の充填に伴う左右方向への横ぶれを防ぐぶれ止め具を水平方向外向きに設置すること、
    数のセクションにより組み立てられたコルゲートパイプ材で成る新管の内側面の左右に引き金具をボルト止めにより取付け、前記引き金具に設けられた通し孔にシャックル等の固定材を取付け、且つロープ材の一端をそれぞれ連結し、前記二本のロープ材の他端は前記コルゲートパイプの前側に配置された天秤材の後面側の左右端に設けられた固定材と連結し、また天秤材の前面側の左右端に設けられた固定材にそれぞれロープ材の一端を連結し、前記二本のロープ材は中継ぎ材で一箇所に束ね、同中継ぎ材からは一本のロープ材を連結し、このロープ材と牽引装置とを連結して、既設管内へ牽引すること
    所定位置まで挿入した後に、前記浮き上がり防止具を上向きに突き出させて既設管に反力をとり新管の浮き上がり限度位置を設定すること、
    前記ぶれ止め具を水平に突き出させて既設管に反力をとり新管の左右方向への位置決めを行うこと、
    しかる後に、既設管とその中へ挿入した新管との隙間へ中込材を充填して新管を固定することを特徴とする、既設管の更生方法。
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