JP4544565B2 - クラッド材の製造方法 - Google Patents
クラッド材の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4544565B2 JP4544565B2 JP2001257695A JP2001257695A JP4544565B2 JP 4544565 B2 JP4544565 B2 JP 4544565B2 JP 2001257695 A JP2001257695 A JP 2001257695A JP 2001257695 A JP2001257695 A JP 2001257695A JP 4544565 B2 JP4544565 B2 JP 4544565B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- extruded
- aluminum
- clad
- temperature
- pressurization
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Metal Rolling (AREA)
- Extrusion Of Metal (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルミニウムの押出材にアルミニウムろう材が部分的にクラッドされたクラッド材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
アルミニウム材に、ろう材などの異種材料を部分的にクラッドする方法としては、押出機のコンテナと押出ダイスの間に配設した中空プレート内に、例えば、Si、Alを含むろう材粉末とフラックス粉末との加圧成形体からなるろう材などの異種材料を配置し、コンテナに装入したアルミニウム母材のビレットに押出力を作用させ、押出ダイスを通過する際にアルミニウム母材と異種材料とを圧着させる方法が提案されている(特開平11−285727号公報)。
【0003】
また、中空アルミニウム母材に異種材料をクラッドする方法として、押出ダイスの雄型と雌型の間に中空プレートを配置し、雄型、雌型および中空プレートにより形成される異種材料用通路孔内に、押出機を用いて、圧縮成形された異種材料の粉末成形体を充填配置し、コンテナに装入したアルミニウム母材のビレットに押出力を作用させ、押出ダイスを通過する際にアルミニウム母材と異種材料とを圧着させる手法も提案されている(特開2000−135511号公報)が、これら中空プレートを用いる方法では、配置された異種材料が無くなるまでの一定長さのクラッド材しか得ることができず、ビレットを継ぎ足しによる連続押出ができないという難点がある。
【0004】
アルミニウム母材と異種材料からなる複合ビレットをポートホールダイスを用いて押し出し、中空アルミニウム母材の表面に異種材料を部分的に形成させる方法も提案されているが、この方法においても、母材と異種材料とでは、押出工具面を摺動する際の摩擦係数が異なることや、押出ダイスを通過する際に両材料の間に断面内流速差が必然的に生じるため、クラッド率が安定しないという問題点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、アルミニウムの押出材の所定個所にアルミニウムろう材をクラッドする場合において、上記従来の問題を解消した方法を得るためになされたものであり、その目的は、安定したクラッド率が得られ、ビレットの継ぎ足しによる連続押出を可能とするクラッド材の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための本発明の請求項1によるクラッド材の製造方法は、押出ダイスから押し出されたアルミニウムの押出材の所定個所にアルミニウムろう材を供給し、両者をロールで加圧して圧着することによりクラッド材を製造する方法であって、加圧時の押出材の温度を560〜580℃、加圧力を押出材の加圧時の温度での耐力の0.5〜1倍とすることを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明においては、図1に示すように、押出ダイス4から押し出された高温のアルミニウム押出材5の表面の所定個所に、所定の厚さと幅を有する板状のアルミニウムろう材6を供給し、両者を押出機1の後方に配置したロール7の間を通してロール7により加圧力Pで加圧し、互いに圧着させる。図1において、Bはアルミニウムのビレット、2はビレットBを装入するコンテナ、3はビレットBに矢印方向に押出力を附加するステムである。
【0008】
この場合、加圧時、すなわちアルミニウムの押出材5がロール7に到達した時点での押出材の表面温度を560〜580℃に制御することが必要である。この温度制御は、ビレットBの加熱温度(押出温度)、押出速度、加工度などを調整することにより行われる。
【0009】
押出材の温度が560℃未満では、切削加工した場合にアルミニウムろう材が剥離し易く、580℃を越える温度では、アルミニウムろう材に局部溶融が生じる。
【0010】
また、ロール7による加圧力は、押出材5の加圧時の温度での耐力の0.5〜1倍とするのが好ましく、0.5倍未満ではアルミニウムろう材6の側端部が押出材5の表面に密着し難く、1倍を越える加圧力では、クラッドされた製品が変形し易くなる。
【0011】
【実施例】
以下、本発明の実施例を比較例と対比して説明する。なお、この実施例は、本発明の一実施態様を示すものであり、本発明はこれに限定されるものではない。
【0012】
実施例1
A3003合金のビレットを断面楕円状のパイプ状に押し出し、楕円状のパイプの平坦面に、幅16mm、厚さ0.15mmの4343合金の板状ろう材を供給し、図1に示すように、加圧、圧着させ、クラッド材を得た。
【0013】
得られたクラッド材(試験材)のクラッド部を切削加工して、ろう材の密着性を評価した。各試験材についてのビレット温度、押出速度、加圧時の押出材の温度、加圧力(加圧力と押出材の加圧時の温度での耐力の比(加圧力/耐力))、ろう材の密着性、クラッドされた製品の寸法精度を表1に示す。
【0014】
表1にみられるように、本発明に従う試験材はいずれも、ろう材の密着性が良好で、切削加工してもろう材が剥離することはなく、クラッドされた製品にも変形がなく、寸法精度に優れたものであった。
【0015】
【表1】
【0016】
比較例1
A3003合金のビレットを断面楕円状のパイプ状に押し出し、楕円状のパイプの平坦面に、幅16mm、厚さ0.15mmの4343合金の板状ろう材を供給し、実施例1と同様にして加圧、圧着させ、クラッド材を得た。
【0017】
実施例1と同様、得られたクラッド材(試験材)のクラッド部を切削加工して、ろう材の密着性を評価した。各試験材についてのビレット温度、押出速度、加圧時の押出材の温度、加圧力(加圧力と押出材の加圧時の温度での耐力の比(加圧力/耐力))、ろう材の密着性、クラッドされた製品の寸法精度を表2に示す。
【0018】
【表2】
【0019】
表2に示すように、試験材No.9はロールによる加圧時の押出材の温度が低いため、また、試験材No.10はロールによる加圧力が小さいため、いずれもろう材の密着性が劣っている。
【0020】
試験材No.11およびNo.12は加圧力が大きいため、クラッドされた製品に変形が生じ、試験材No.13は、加圧時の押出材の温度が高いため、ろう材に局部溶融が生じ、クラッドされた製品が変形した。
【0021】
【発明の効果】
本発明によれば、押出ダイスから押し出された高温のアルミニウム押出材の表面の所定個所にアルミニウムろう材を供給し、両者をロールにより加圧し、互いに圧着させるようにしたから、安定したクラッド率を有するクラッド材を得ることができるとともに、ビレットの継ぎ足しによる連続押出が可能となり、工業生産上有利となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す略式断面図である。
【符号の説明】
1 押出機
2 コンテナ
3 ステム
4 押出ダイス
5 押出材
6 アルミニウムろう材
7 (加圧)ロール
B ビレット
Claims (1)
- 押出ダイスから押し出されたアルミニウム(アルミニウム合金を含む、以下同じ)の押出材の所定個所にアルミニウムろう材を供給し、両者をロールで加圧して圧着することによりクラッド材を製造する方法であって、加圧時の押出材の温度を560〜580℃、加圧力を押出材の加圧時の温度での耐力の0.5〜1倍とすることを特徴とするクラッド材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001257695A JP4544565B2 (ja) | 2001-08-28 | 2001-08-28 | クラッド材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001257695A JP4544565B2 (ja) | 2001-08-28 | 2001-08-28 | クラッド材の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003062603A JP2003062603A (ja) | 2003-03-05 |
JP4544565B2 true JP4544565B2 (ja) | 2010-09-15 |
Family
ID=19085317
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001257695A Expired - Fee Related JP4544565B2 (ja) | 2001-08-28 | 2001-08-28 | クラッド材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4544565B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013116482A (ja) * | 2011-12-02 | 2013-06-13 | Furukawa-Sky Aluminum Corp | アルミニウム合金クラッド材およびその製造方法 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61103684A (ja) * | 1984-10-24 | 1986-05-22 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | 金属の接合方法 |
JPH0696754B2 (ja) * | 1988-07-18 | 1994-11-30 | 古河アルミニウム工業株式会社 | アルミニウムブレージングシートの製造方法 |
JPH03485A (ja) * | 1989-05-30 | 1991-01-07 | Calsonic Corp | アルミニウム複合材料の製造方法 |
-
2001
- 2001-08-28 JP JP2001257695A patent/JP4544565B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2003062603A (ja) | 2003-03-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TWI481453B (zh) | 金屬板或金屬棒之端部分割方法、使用該端部分割方法製造之金屬零件及其接合方法 | |
US4167866A (en) | Process and device for manufacturing composite sections and similar products | |
JPH11314131A (ja) | 高フィン密度の押出し成形ヒートシンクの製造方法 | |
CN101972889B (zh) | 一种用于变形锌铝合金线材的冷压焊接工艺 | |
CA2912867C (en) | Method and system for producing metal sheets | |
JP2007167952A (ja) | ナノサイズ/サブミクロン均質粒状組織を有する構造構成部品を形成する方法 | |
JP4544565B2 (ja) | クラッド材の製造方法 | |
SE531264C2 (sv) | Ett sammansatt göt och metod för att reducera skär-och klippförluster vid valsning av sådant göt, san band tillverkat av götet och användning av bandet i en värmeväxlare | |
Compston et al. | Comparison of surface strain for stamp formed aluminum and an aluminum-polypropylene laminate. | |
CN110665989B (zh) | 一种侧面复合铜铝复合带的制备方法 | |
WO1988007932A1 (en) | Plymetal brazing strip | |
CN101486048A (zh) | 金属基层状复合板的复合成形方法及其挤压成形模具 | |
CN100509249C (zh) | 使用可活动嵌入模块的扩散结合和超塑成形设备 | |
JP2006320931A (ja) | ろう付け方法およびろう付け製品 | |
CA2197154A1 (en) | Composite section of two different metals, in particular for use as a conductor rail, and process for the manufacture thereof | |
JP2001179467A5 (ja) | ||
CN208800561U (zh) | 一种双杆双坯料熔化焊合双金属板挤压模具 | |
JPH081268A (ja) | 傾斜機能を有する鍛造用工具及びその製造方法 | |
US20240024938A1 (en) | Method and device for producing an extruded product | |
US20240208164A1 (en) | Textured Approach for Joining a Fiber Reinforced Polymer (FRP) to a Base Material | |
JPS6072610A (ja) | 金属張合わせ中空製品を製造する方法 | |
JP5637100B2 (ja) | 異種材料の結合形材の製作方法 | |
SE445897B (sv) | Forfarande for framstellning av ihaliga, pleterade alster | |
RU2574948C1 (ru) | Способ производства биметаллического проката на основе низкоуглеродистой стали и алюминиевого сплава | |
JP2024101905A (ja) | 異種非鉄金属接合材の試験方法、および、異種非鉄金属接合材の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080703 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20100611 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20100624 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20100625 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130709 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 4544565 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |