JP4542696B2 - Rotating anode X-ray tube target and method for manufacturing the same - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転陽極X線管に用いられるターゲットおよびその製造方法に関するものである。より詳細には、本発明は、電子照射によってX線を発生する第1の構成部分と、この第1の構成部分とは異なる材料からなる第2の構成部分とを具備してなる回転陽極X線管用ターゲットおよびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
X線管用ターゲットの電子照射によってX線を発生する電子照射面には、タングステン系材料が最も一般的に用いられている。この電子照射面が受ける電子衝撃は非常に高エネルギーであることから、そこでこの損傷を緩和するために、タングステン(W)にレニウム(Re)を3〜10%程度添加したレニウム−タングステン(Re−W)合金が製品化されている。
【0003】
また、タングステンは高比重であることから、それ自体で回転陽極のターゲット全体を作製すると高重量化しすぎて、X線管としたときのターゲットの保持機構やその他の装置全体の補強が必要となる。そこで、一般に、回転陽極ターゲットは、焦点面となる電子照射面をRe−W合金等のタングステン系材料で構成し、電子照射されない他の部分(例えば、電子照射面の支持部材等)をタングステンよりも低比重の材料で構成することが行われている。即ち、電子照射によってX線を発生する第1の構成部分(電子照射面)と、この第1の構成部分とは異なる材料からなる第2の構成部分(電子照射されない他の部分)とを具備してなる回転陽極X線管用ターゲットが提案されている。
【0004】
このように電子線照射面がタングステン系材料で構成され、他の部分が低比重材料で構成されてなる回転陽極X線管用ターゲットとしては、例えばタングステン/モリブデン系ターゲットおよびタングステン/モリブデン/グラファイト系ターゲット等がある。このようなターゲットに必要な特性としては、X線発生能力が優れていることは当然のこととして、1)異質な材料を結合して構成するため、それらの材料間の接合強度が十分であること、2)ロータとの固定が焼ばめ等で行われるために、その固定時に発生する応力、使用中に発生する回転応力、熱応力に耐えうる強度を有していること、3)組み立て工程中の脱ガス特性が良いかあるいは使用中のガス発生が少ないこと、などを挙げることができる。
【0005】
特に、上記1)および2)の特性について、近年使用されるタングステン/モリブデン系ターゲットは、モリブデンの再結晶に伴う脆化が生じることから、モリブデンに0.5重量%程度のチタン、0.07重量%程度のジルコニウムおよび0.015重量%程度の炭素を添加した合金(TZM系合金)や、ニオブ等を添加した固溶型の合金が用いられている。これらの合金では、高温状態での高速回転という厳しい使用環境において、純モリブデンの再結晶脆化が防止されていることから、実用化されているターゲットのほとんどはこれらの合金で構成されている。
【0006】
また、上記3)の特性については、モリブデン合金からのガス放出によりターゲット自体の特性が大きく左右され、使用中のガス発生に起因する耐電圧不良を防止するため、次のような脱ガス処理処理を行っている。その処理とは、ターゲットを最終形状に機械加工等で仕上げた後、1400〜1800℃で1×10−3Pa以下の高温、高真空下で3〜5時間脱ガス処理を行い、次に、Al2O3、TiO2等の溶射膜をターゲット裏面に成形した後、再度前記と同様の脱ガス処理を行うといったものである。ターゲットは、このような長時間の処理を行ったあと初めて組み立て工程へ進むことになるが、組立後もさらに脱ガス処理を十分に行ったあとX線管となり、医療用等の様々なX線発生装置に用いられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
近年になり、さらにX線管の市場での不良率を下げるために、X線管内の部品からのガス放出をできるだけ少なくすることが求められている。特に回転陽極X線管用ターゲットは、最も高温になる部材であるため、その要求が強い。
【0008】
ここで、電子線照射面がタングステン系材料で構成され他の部分が低比重材料で構成されてなる回転陽極X線管用ターゲットにおいて、低比重の材料としてチタン−ジルコニウム−モリブデン系合金(以下、「TZM合金」という)を例にとると、チタン、ジルコニウムの多くはモリブデンと直接合金化していたり、結晶粒界や粒内に炭化チタン、炭化ジルコニウムあるいは酸化チタン、酸化ジルコニウムとして存在していることが観察されている。
【0009】
このようなTZM合金の製造方法は、Mo原料粉末にTi、Zrまたはその水素化物の粉末と炭素粉末を所定量混合し、水素雰囲気、不活性ガス雰囲気または真空雰囲気で焼結し、鍛造を行うのが一般的である。
【0010】
しかしながら、TZM合金におけるこれら添加剤(即ち、チタン、ジルコニウムおよび炭素等)は、炭化物と酸化物、あるいは炭化物と酸素、酸化物と炭素といった反応でCOガスやCO2ガスを発生させる原因となっている(例えば、3TiC+2TiO2→5Ti+CO2+2CO等)。このため、従来、高温かつ高真空下での脱ガス処理(例えば、上述のように1400〜1800℃、1×10−3Pa以下の高温・高真空下で、3〜5時間の脱ガス処理)を行っている。しかし、このような脱ガス処理後も、TZM合金中にはガス発生源となる添加剤が残存しているため、ターゲットとして使用されているときもガスの生成および放出がなされる結果、ターゲット、さらにはX線管そのものの特性を劣化させる要因となっている。
【0011】
また、TZM合金は、純Moに比べれば強度が高いが、これらの高温かつ長時間の脱ガス処理による強度低下は避けられず、場合によっては使用時に変形などが発生することがあった。
【0012】
本発明は、上記の問題点に解決するためになされたものであって、使用時におけるガス放出が低減され、かつ強度も良好なTZM合金を使用してなる回転陽極X線管用ターゲットおよびその製造方法を提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明による回転陽極X線管用ターゲットは、電子照射によってX線を発生する第1の構成部分とこの第1の構成部分とは異なる材料からなる第2の構成部分とを具備してなる回転陽極X線管用ターゲットであって、前記の第2の構成部分が、前記の第2の構成部分が、酸素を500〜2000ppm含有するチタン−ジルコニウム−モリブデン合金で構成され、このチタン−ジルコニウム−モリブデン合金中のチタン、ジルコニウムおよび酸素の少なくとも一部が複合酸化物の形で存在すること、を特徴とするものである。
【0014】
本発明の回転陽極X線管用ターゲットは、上記のようにチタン、ジルコニウムおよび酸素を複合酸化物の形態でTZM合金中に存在させることにより、従来のTZM合金中に存在するチタン、ジルコニウムの炭化物あるいは酸化物にし安定であり、使用時におけるガス発生を抑えることができる。
【0015】
さらに、本発明の回転陽極X線管用ターゲットの製造方法は、下記の工程(イ)〜(ホ)を含んでなることを特徴とする。
【0016】
工程(イ):第1の構成部分を形成する粉体材料を混合する工程、
工程(ロ):第2の構成部分を形成する、モリブデン粉体材料、チタン粉体材料およびジルコニウム粉体材料を、混合する工程、
工程(ハ):前記(イ)で得られた粉体材料混合物と、前記(ロ)で得られた粉体材料混合物とを、積層成形する工程、
工程(ニ):前記(ハ)で得られた積層成形物を焼結して、チタン、ジルコニウムおよび酸素からなる複合酸化物を形成させる工程、
工程(ホ):前記(ニ)で得られた焼結体を鍛造加工および機械加工を行い、ターゲット形状とする工程。
上記本発明の製造方法を採用することにより、使用時におけるガス発生を抑えることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による回転陽極X線管用ターゲットを、必要に応じて図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明による回転陽極X線管用ターゲットの一実施態様の構造を示す断面図である。この図1に示される回転陽極X線管用ターゲット3は、電子照射によってX線を発生する第1の構成部分1と、この第1の構成部分とは異なる材料からなる第2の構成部分2とを具備してなるものである。第2の構成部分2は、主として、前記の第1の構成部分1を支持するとともに、電子照射で加熱された第1の構成部分1を冷却し、かつその熱を回転陽極X線管用ターゲット3の外部へ放出する作用を有するものである。電子照射によって第1の構成部分1が発生する熱量は非常に大きいものであり、従って第2の構成部分2も非常に高温度条件下に置かれることになる。
【0018】
この第2の構成部分2は、通常、円盤形状をしており、その中心部の貫通穴4には回転シャフト(図示せず)が焼ばめ等の手段により接続されて、この回転シャフトによって回転陽極X線管用ターゲット3が回転するように構成されている。
【0019】
なお、本発明は、第1の構成部分1、第2の構成部分2およびこれらから構成される回転陽極X線管用ターゲット3の外形形状ないし機械的構造に特徴があるものではない。よって、本発明において、各構成部分および回転陽極X線管用ターゲットの外形形状ないし機械的構造は、図1に具体的に記載されたもののみに限定されず、それぞれこの種の回転陽極X線管用ターゲットにおいて用いられる任意の形状、機械的構造のものでありうる。
【0020】
本発明による回転陽極X線管用ターゲットの第1の構成部分は、電子照射によってX線を発生する材料からなっている。このようなX線を発生する材料としては、従来から回転陽極X線管用ターゲットにおいて用いられているものを本発明においても用いることができる。本発明では、例えばタングステン系合金、好ましくはレニウム−タングステン合金、特に好ましくはレニウム3〜10重量%、残部タングステンからなるレニウム−タングステン合金を、第1の構成部分とすることができる。
【0021】
第1の構成部分として特に好ましいレニウム−タングステン合金は、例えば純度99.95%以上で平均粒径2〜4μmのタングステン粉末と、純度99.95%以上の平均粒径1〜4μmのレニウム粉末との混合粉末から得ることができる。混合はボールミル等によって行うことができる。不純物としては、従来のこの種の回転陽極X線管用ターゲット用レニウム−タングステン合金において存在しているもの、例えばMo、Fe、Ni、O2、C、N、Si、KおよびAl等を挙げることができる。
【0022】
本発明による回転陽極X線管用ターゲットの第2の構成部分は、酸素を500〜2000ppm含有するチタン−ジルコニウム−モリブデン合金で構成され、このチタン−ジルコニウム−モリブデン合金中のチタン、ジルコニウムおよび酸素の少なくとも一部が複合酸化物の形で存在しているものである。
【0023】
本発明においては、上記のようにチタン、ジルコニウムおよび酸素を複合酸化物の形態でTZM合金中に存在させることにより、従来のTZM合金中に存在するチタン、ジルコニウムの炭化物あるいは酸化物にし安定であり、使用時におけるガス発生を抑えることができるのである。さらに、この複合酸化物がチタン−ジルコニウム−モリブデン合金中に分散させることにより分散強化の効果により、その強度を向上することができる。そのため、本発明においては前記合金中の酸素量を500〜2000ppmと規定したのである。
【0024】
酸素量が500ppmよりも少なくなると、チタン−ジルコニウム−モリブデン合金中の複合酸化物における酸素組成が低くなるため、複合酸化物の分散強化効果が弱まり、合金の強度が劣化してしまう。また、酸素量が2000ppmよりも多くなると、複合酸化物における酸素組成が高くなるため、不純物として存在する炭素との反応によるガス放出が多くなってしまうため、好ましくない。より好ましい酸素量は700〜1500ppmであり、さらに好ましくは700〜900ppmである。
【0025】
本発明では、チタンを0.1〜1.5重量%、ジルコニウムを0.01〜0.5重量%含むモリブデン合金が好ましく、チタンを0.4〜1.2重量%、ジルコニウムを0.05〜0.3重量%含むものがさらに好ましい。チタンが0.1重量%未満、ジルコニウムが0.01重量%未満であると、チタン−ジルコニウム−モリブデン合金の強度は著しく劣化する。また、チタンが1.5重量%超過、ジルコニウムが0.01重量%超過であると、チタン−ジルコニウム−モリブデン合金を鍛造する際の塑性加工性が劣化してしまう。
【0026】
また、本発明におけるチタン−ジルコニウム−モリブデン合金は、炭素含有量が50ppm未満のもの、特に20ppm以下、さらには10ppm以下のもの、が好ましい。これは炭素含有量が50ppm以上であると、特に問題となるCOガス放出量が多くなるため上記範囲が好ましい。
【0027】
本発明の複合酸化物としては、チタン20〜30重量%、ジルコニウム40〜60重量%、残部が実質的に酸素である組成のもの、特にチタン23〜27重量%、ジルコニウム45〜55重量%、残部が酸素である組成のもの、が好ましい。チタンが20重量%未満あるいはジルコニウムが40重量%未満であると、複合酸化物が残留成分である炭素と反応しやすくなり、ガス放出の原因となりやすい。また、チタンが30重量%あるいはジルコニウムが60重量%を超えるようになると、複合酸化物の分散強化が低下して、チタン−ジルコニウム−モリブデン合金の強度が低下してしまうため上記範囲が好ましい。
【0028】
また、本発明では、上記の複合酸化物が、チタン−ジルコニウム−モリブデン合金中に平均粒径20μm以下、好ましくは10〜15μm、さらに好ましくは5〜10μm、の粒子状で存在するものが好ましい。
【0029】
これは、複合酸化物の平均粒径があまり大きくなると、複合酸化物そのものが欠陥となり強度を低下する要因となり、分散強化により強度が低下してしまうために上記値以下とした。
【0030】
上記の第1の構成部分とこの第1の構成部分とは異なる材料からなる第2の構成部分とを具備してなる本発明による回転陽極X線管用ターゲットは、好ましくは下記の方法によって製造することができる。
【0031】
即ち、本発明による回転陽極X線管用ターゲットの製造方法は、電子照射によってX線を発生する第1の構成部分とこの第1の構成部分とは異なる材料からなる第2の構成部分とを具備してなる本発明で規定する回転陽極X線管用ターゲットの製造方法であって、下記の工程(イ)〜(ホ)を含んでなること、を特徴とするものである。
【0032】
工程(イ):前記第1の構成部分を形成する粉体材料を混合する工程、
工程(ロ):前記第2の構成部分を形成する、モリブデン粉体材料、チタン粉体材料およびジルコニウム粉体材料を、混合する工程、
工程(ハ):前記(イ)で得られた粉体材料混合物と、前記(ロ)で得られた粉体材料混合物とを、積層成形する工程、
工程(ニ):前記(ハ)で得られた積層成形物を焼結して、チタン、ジルコニウムおよび酸素からなる複合酸化物を形成させる工程。
工程(ホ):前記(ニ)で得られた焼結体を鍛造加工および機械加工を行い、ターゲット形状とする工程。
【0033】
工程(イ)は、前記第1の構成部分を形成する粉体材料を混合する工程である。この工程では、例えば純度99.95%以上で平均粒径2〜4μmのタングステン粉末と、純度99.95%以上の平均粒径1〜4μmのレニウム粉末とを、レニウムが3〜10重量%となるように混合することによって行うことができる。両粉末の混合はボールミル等によって行うことができる。
【0034】
工程(ロ)は、前記第2の構成部分を形成する、モリブデン粉体材料、チタン粉体材料およびジルコニウム粉体材料を、混合する工程である。モリブデン粉体材料としては、一般に使用されている各種のモリブデン系合金製造用材料を使用することができる。本発明において適したモリブデン粉体材料は、酸化モリブデン、好ましくはMoO3を、高純度の水素により900〜1200℃、好ましくは1000〜1100℃の温度で還元することによって得られた、好ましくは純度が99.95%以上の、平均粒径が2〜5μmのものである。第2の構成部分が炭素含有量が50ppm以上であるとCOガス放出量が多くなることがあることから、この原料であるモリブデン粉体材料は炭素含有量が低いものである必要がある。炭素含有量が50ppm未満、特に20ppm未満、のものが本発明では好ましい。また、原料であるモリブデン粉体材料は、所定の焼結工程(工程(ニ))によって、所定の複合酸化物が生成されるような酸素含有量のものである。モリブデン粉体材料は、酸素を500〜2000ppm、特に700〜1800ppm、含むものが好ましい。
【0035】
これは、モリブデン粉体材料中の酸素量が、2000ppmを越えるとターゲット中の複合酸化物量が多くなり、不純物としての炭素との反応で使用時のガス発生が多くなり、一方500ppmより少なくなると、ターゲット中の複合酸化物を構成する酸素比率が低くなり、意図する分散強化による強度向上の効果が小さくなるため、上記範囲が好ましい。
【0036】
このようなモリブデン粉体材料に添加混合するチタン粉体材料およびジルコニウム粉体材料も一般的な任意のものを使用することができる。本発明において好ましいチタン粉体材料は純度が99.95%以上、平均粒径が1〜3μmのTiH2であり、本発明において好ましいジルコニウム粉体材料は純度が99.95%以上、平均粒径が1〜3μmのZrH2である。
【0037】
第2の構成部分であるチタン−ジルコニウム−モリブデン合金において、チタンが、好ましくは0.1〜1.5重量%、特に好ましくは0.4〜1.2重量%となるように、そして、ジルコニウムが、好ましくは0.01〜0.5重量%、特に好ましくは0.05〜0.3重量%となるように、チタン粉体材料およびジルコニウムチタン粉体材料を前記のモリブデン粉体材料に添加混合する。これは、上記各元素の添加量が多いと工程(ホ)での鍛造工程での塑性加工性が劣化し、一方その添加量が少ないとMo合金としての強度が低下するため、上記添加量が好ましい。
【0038】
上記のモリブデン粉体材料、チタン粉体材料およびジルコニウム粉体材料の混合はボールミル等によって行うことができる。この際、混合粉末の酸素量が増えないように、酸素不含の雰囲気、例えばArやN2雰囲気で混合することが望ましい。
【0039】
工程(ハ)は、前記(イ)で得られた粉体材料混合物と、前記(ロ)で得られた粉体材料混合物とを、積層成形する工程である。この工程は、例えば冷間静水圧成形(CIP)装置を使用することによって行うことができる。成形圧力は150〜300Mpaの範囲が適当である。成形圧力が150Mpaよりも低くなると焼結時の密度が低くなり、一方300Mpaよりも高くなると成形体にクラックが入りやすくなるため上記範囲が好ましい。
【0040】
この工程(ハ)によって得られた成形体は、そのまま工程(ニ)に付すことも場合により可能であるが、工程(ニ)に付す前に、チタン粉体材料としてTiH2を、ジルコニウム粉体材料としてのZrH2を使用した場合にはこれらの脱水素のための熱処理工程を行うことができる。例えば、この工程(ハ)によって得られた成形体を、好ましくは真空雰囲気中で350〜450℃の温度で0.5〜2時間保持することによって、先ずTi、Zrの水素化物を分解してH2を放出させる。
【0041】
このようにして得られた成形体は、工程(ニ)に付すことによって焼成して、チタン、ジルコニウムおよび酸素からなる複合酸化物を形成させると共に高密度化して焼結体を製造する。即ち、本発明による工程(ニ)は、前記(ハ)で得られた積層成形物を焼成して、チタン、ジルコニウムおよび酸素からなる複合酸化物を形成させる工程である。この工程では、好ましくはチタン20〜30重量%、ジルコニウム40〜60重量%、残部が実質的に酸素である組成の複合酸化物を生成させる。前記のように、チタンが20重量%未満、ジルコニウムが40重量%未満であると、複合酸化物が残留成分である炭素と反応しやすくなり、ガス放出の原因となりやすい。一方、チタンが30重量%、ジルコニウムが60重量%を超えるようになると、複合酸化物の分散強化が低下し、チタン−ジルコニウム−モリブデン合金の強度が低下してしまうため上記範囲が好ましい。
【0042】
この工程(ニ)では、1900〜2000℃で、6〜15時間、特に8〜13時間、焼結処理を行うのが好ましい。焼結温度が2000℃を超えるようになると、合金中の複合酸化物が20μmを超えるようになり、合金の分散強化による強度が低下してしまう。一方、1900℃よりも低くなると高密度化が不十分となる場合がある。好ましい焼成温度は1900〜2000℃であり、さらに好ましくは1950〜2000℃である。また、その焼成時間が15時間を超えるとRe−W、Mo合金部の結晶成長による塑性加工性の低下があり、一方、その時間が6時間より短いとRe−W、Mo部が十分な密度を得ることができない。好ましい焼成時間は8〜13時間であり、さらに好ましくは9〜11時間である。
【0043】
この工程(ニ)では、上記1900〜2000℃の温度で6〜15時間保持する前に、工程(ハ)で得られた積層成形物を1700〜1800℃の温度で1〜15時間保持し予め複合酸化物を形成することが好ましい。
【0044】
これは、1700〜1800℃での熱処理のみで高密度化と併せて複合酸化物を形成する場合に比較し、より安定して複合酸化物を形成できる。この高密度化前の複合酸化物形成の熱処理において、その温度が1800℃を越えると複合酸化物が安定して得られ難くなり、一方、その温度が1700℃よりも低くなると複合酸化物が生成されなくなる。好ましい複合酸化物形成の温度は1700〜1800℃であり、さらに好ましくは1730〜1770℃である。また、その熱処理時間が5時間を超えると複合酸化物が粗大化しやすくなり強度が低下し、一方その時間が1時間より短いと複合酸化物が十分生成されなくなる。好ましい複合酸化物形成の時間は2〜4時間であり、さらに好ましくは2.5〜3.5時間である。
【0045】
さらにこの工程(ニ)では、上記のような積層成形物を1700〜1800℃の温度で1〜5時間保持し予め複合酸化物を形成する熱処理の前に、前記(ハ)で得られた積層成形物を1400〜1600℃の温度で3〜7時間保持し脱ガスすることが好ましい。
【0046】
これは、上記条件で加熱保持することにより、微量の炭素をCOガスとして放出させることが可能となり、使用時のターゲットからのガス放出をさらに抑えることができるのである。この脱ガスのために熱処理において、その温度が1600℃を越えるとMoからCOガスが抜け難くなり、一方、その温度が1400℃よりも低くなるとCOガス生成が不十分で脱ガスの効果が少なくなる。好ましい脱ガス温度は1450〜1550℃であり、さらに好ましくは1480〜1520℃である。また、その熱処理時間が7時間を超えると生産性の点から工業上好ましくなく、一方、その時間が3時間より短いと脱ガス(炭素低減)の効果が小さくなる。好ましい脱ガスの時間は4〜6時間であり、さらに好ましくは4.5〜5.5時間である。
【0047】
次に工程(ホ)は、前記工程(ニ)で得られた焼結体を鍛造加工および機械加工を行い、ターゲット形状とする工程である。ここで、鍛造加工は、例えば1500〜1600℃の温度で、加工率20〜50%で熱間鍛造加工されることが好ましい。この鍛造加工の温度は1530〜1570℃がさらに好ましく、加工率は30〜40%がさらに好ましい。
以上の通りにして、本発明による回転陽極X線管用ターゲットを製造することができる。
【0048】
なお、本発明による回転陽極X線管用ターゲットにおいて、第2の構成部分であるチタン−ジルコニウム−モリブデン合金中に存在する複合酸化物の組成の同定方法としては、例えば次のような方法がある。
まず、ターゲットのモリブデン部分を組織観察できる程度に研磨した後、EPMAによる定量分析(ZAF法)により、スポット径10〜50ミクロン、加速電圧15〜20kV、加速電流5×10−8Aで同定を行い、組成を得る方法である。
【0049】
複合酸化物の粒径は、本発明では、SEMにより3000倍にしたときの拡大写真で50×50mm内にある複合酸化物の平均粒径として測定を行った。
また、本発明では、チタン−ジルコニウム−モリブデン合金中のチタン量、ジルコニウム量はICP発光分光法(装置名:セイコー電子工業社製 SPS1200AR)により定量した。酸素は不活性ガス融解−赤外線吸収法(装置名:LECO社製 TC436)、炭素は高周波燃焼−赤外線吸収法(装置名:LECO社製 CS−444LS)により定量を行った。
以上の評価は、10試料を測定した結果の平均とする。
【0050】
【実施例】
純度99.95%以上で平均粒径2μmのタングステン粉末と、純度99.95%以上で平均粒径1μmのレニウム粉末とを10wt%Re−Wになるようにボールミルにより混合した。
【0051】
続いて、MoO3原料を還元温度、水素露点を変更することで、純度99.95%、平均粒径3μmで酸素量、炭素量の種々違うモリブデン粉末を作製した。続いて、添加材として純度が99.95%以上で平均粒径1μmのTiH2粉末およびZrH2粉末を用い、上記モリブデン粉末に対して種々添加量が異なる粉末をN2雰囲気のボールミルで作製した。
【0052】
続いて、上記Re−W粉末とモリブデン合金粉末をCIP成形で196MPaの成形圧力で図1に示す形状の積層成形体を作成した。この際の成形体の形状は、直径84mm×最大厚さ20mmであった。
得られた成形体を真空雰囲気で焼結を行った。なお、原料粉末や焼結体の焼結条件を種々、変更して、複合酸化物の組成の異なるものも準備した。
得られた焼結体を加工率30%で鍛造加工、さらに機械加工し、図1に示す形状の直径74mm×最大厚さ10mmのターゲットを試作した。
【0053】
得られたターゲットにおける、チタン−ジルコニウム−モリブデン合金中のチタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、酸素(O)、炭素(C)量及び複合酸化物中のTi及びZr量、さらに複合酸化物の平均粒径を測定した。その結果を表1に示す。また、このターゲットの曲げ強さ、ガス放出量及び到達真空度を測定した。その結果を併せて表1に示す。
【0054】
チタン−ジルコニウム−モリブデン合金中のチタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)量は、ICP発光分光法(装置名:セイコー電子工業社製 SPS1200AR)により、酸素は不活性ガス融解−赤外線吸収法(装置名:LECO社製TC436)により、炭素は高周波燃焼−赤外線吸収法(装置名:LECO社製 CS−444LS)により定量した。
【0055】
Mo合金(即ち、チタン−ジルコニウム−モリブデン合金)中に存在する複合酸化物の組成は、EPMAによる定量分析(ZAF法)により、スポット径10μm、加速電圧15kV、加速電流5×10−8Aで同定を行った。
複合酸化物の平均粒径は、SEMにより3000倍にしたときの拡大写真で50×50mm内にある複合酸化物の平均粒径を測定した。
また、ターゲットのガス放出および到達真空度は、加熱室の後に置かれたオリフィス前後の真空度を測定するオリフス流量法により1500℃で3時間試料を高周波により加熱した時のガス放出量と、ポンプ側の最終的に到達した真空度で評価を行った。
【0056】
さらにMo部の曲げ強度は、Mo部から幅5mm×高さ5mm×長さ40mmの試験片を切り出し、3点曲げ試験をスパン30mm、クロスヘッドスピートを0.3mm/分の条件により測定を行った。
これらの結果を表1に示す。
【0057】
【表1】
表1より明らかなように、本発明で規定する酸素含有量でかつ複合酸化物を有するターゲットは、ガス放出量が極めて少なくかつ高強度である。特に本発明で規定する全ての請求項を満足する構成を有する試料は、されに優れた特性を有している。
【0058】
【発明の効果】
本発明によれば、使用に際して、ガス放出量が極めて少なくかつ高強度の回転陽極X線管用ターゲットを得ることができる。従って、本発明によれば、従来行われていたような脱ガス処理を省略し、かつ脱ガス工程を行わなくても従来よりもガス放出が低減された回転陽極X線管用ターゲットを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による回転陽極X線管用ターゲットの好ましい実施態様の構造を示す断面図
【符号の説明】
1 回転陽極X線管用ターゲット
2 第1の構成部分
3 第2の構成部分
4 貫通穴[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a target used for a rotary anode X-ray tube and a manufacturing method thereof. More specifically, the present invention relates to a rotary anode X comprising a first component part that generates X-rays by electron irradiation and a second component part made of a material different from the first component part. The present invention relates to a target for a tube and a manufacturing method thereof.
[0002]
[Prior art]
A tungsten-based material is most commonly used for an electron irradiation surface that generates X-rays by electron irradiation of an X-ray tube target. Since the electron impact received by the electron irradiation surface is very high energy, in order to mitigate this damage, rhenium-tungsten (Re-) in which about 3 to 10% of rhenium (Re) is added to tungsten (W). W) Alloys have been commercialized.
[0003]
In addition, since tungsten has a high specific gravity, if the entire target of the rotating anode is manufactured by itself, the target becomes too heavy, and the target holding mechanism and other devices as a whole are required to be reinforced. . Therefore, in general, in the rotating anode target, the electron irradiation surface to be a focal plane is made of a tungsten-based material such as a Re-W alloy, and other portions (for example, a support member for the electron irradiation surface) that are not irradiated with electrons are made of tungsten. Is also made of a material having a low specific gravity. That is, a first component (electron irradiation surface) that generates X-rays by electron irradiation and a second component (other portion not irradiated with electrons) made of a material different from the first component are provided. Thus, a target for a rotating anode X-ray tube has been proposed.
[0004]
As the target for the rotary anode X-ray tube in which the electron beam irradiation surface is made of a tungsten material and the other part is made of a low specific gravity material, for example, a tungsten / molybdenum target and a tungsten / molybdenum / graphite target Etc. As a characteristic required for such a target, it is a matter of course that X-ray generation capability is excellent. 1) Since different materials are combined, the bonding strength between these materials is sufficient. 2) Since fixing to the rotor is performed by shrink fitting or the like, it has strength to withstand stress generated during the fixing, rotational stress generated during use, and thermal stress. 3) Assembly The degassing characteristics during the process are good or the generation of gas during use is small.
[0005]
In particular, with respect to the characteristics 1) and 2) above, tungsten / molybdenum-based targets used in recent years cause embrittlement caused by recrystallization of molybdenum. An alloy (TZM alloy) added with about 1 wt% zirconium and about 0.015 wt% carbon, or a solid solution type alloy added with niobium or the like is used. In these alloys, since recrystallization embrittlement of pure molybdenum is prevented in a severe use environment of high-speed rotation in a high temperature state, most of the practical targets are composed of these alloys.
[0006]
In addition, with respect to the above characteristic 3), the characteristics of the target itself are greatly affected by the release of gas from the molybdenum alloy, and the following degassing treatment treatment is performed in order to prevent a withstand voltage failure due to gas generation during use. It is carried out. The treatment is 1 × 10 at 1400 to 1800 ° C. after finishing the target into a final shape by machining or the like. -3 Degassing is performed for 3 to 5 hours under high temperature and high vacuum of Pa or less, and then Al 2 O 3 TiO 2 After a sprayed film such as the above is formed on the back surface of the target, the same degassing process as described above is performed again. The target goes to the assembly process for the first time after such a long process, but after the assembly is further degassed sufficiently, it becomes an X-ray tube, and various X-rays for medical use, etc. Used in generators.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
In recent years, in order to further reduce the defective rate in the X-ray tube market, it has been demanded to reduce gas emission from the components in the X-ray tube as much as possible. In particular, since the target for the rotary anode X-ray tube is a member having the highest temperature, the demand is strong.
[0008]
Here, in a rotary anode X-ray tube target in which the electron beam irradiation surface is made of a tungsten-based material and the other part is made of a low-specific gravity material, a titanium-zirconium-molybdenum alloy (hereinafter, “ Taking TZM alloy) as an example, most of titanium and zirconium are directly alloyed with molybdenum, or exist as titanium carbide, zirconium carbide, titanium oxide, or zirconium oxide in the grain boundaries and grains. Has been observed.
[0009]
In such a method for producing a TZM alloy, Mo raw material powder is mixed with a predetermined amount of Ti, Zr or hydride powder and carbon powder, and sintered in a hydrogen atmosphere, an inert gas atmosphere or a vacuum atmosphere, and forged. It is common.
[0010]
However, these additives in TZM alloys (ie, titanium, zirconium, carbon, etc.) are produced by the reaction of carbide and oxide, or carbide and oxygen, or oxide and carbon. 2 Causing gas to be generated (for example, 3TiC + 2TiO 2 → 5Ti + CO 2 + 2CO, etc.). For this reason, conventionally, degassing treatment under high temperature and high vacuum (for example, as described above, 1400 to 1800 ° C., 1 × 10 -3 Degassing treatment is performed for 3 to 5 hours under a high temperature and high vacuum of Pa or less. However, even after such degassing treatment, since the additive serving as a gas generation source remains in the TZM alloy, gas is generated and released even when used as a target. Furthermore, it is a factor that degrades the characteristics of the X-ray tube itself.
[0011]
Moreover, although the strength of TZM alloy is higher than that of pure Mo, a decrease in strength due to the high temperature and long time degassing treatment is inevitable, and in some cases, deformation or the like may occur during use.
[0012]
The present invention has been made to solve the above problems, and a rotary anode X-ray tube target using a TZM alloy with reduced gas emission during use and good strength, and its manufacture A method is provided.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
A target for a rotary anode X-ray tube according to the present invention includes a first component that generates X-rays by electron irradiation and a second component made of a material different from the first component. An X-ray tube target, wherein the second constituent part is constituted by a titanium-zirconium-molybdenum alloy containing 500 to 2000 ppm of oxygen, and the titanium-zirconium-molybdenum alloy. It is characterized in that at least a part of titanium, zirconium and oxygen therein are present in the form of a complex oxide.
[0014]
The target for a rotary anode X-ray tube of the present invention is obtained by allowing titanium, zirconium and oxygen to be present in a TZM alloy in the form of a composite oxide as described above, so that the carbide of titanium or zirconium present in a conventional TZM alloy or Oxide is stable and gas generation during use can be suppressed.
[0015]
Furthermore, the method for manufacturing a target for a rotary anode X-ray tube according to the present invention includes the following steps (A) to (E).
[0016]
Step (a): A step of mixing the powder material forming the first component,
Step (b): A step of mixing the molybdenum powder material, the titanium powder material, and the zirconium powder material, which form the second component.
Step (c): A step of laminating the powder material mixture obtained in (a) above and the powder material mixture obtained in (b) above,
Step (d): Sintering the laminated molded product obtained in (c) above to form a composite oxide comprising titanium, zirconium and oxygen,
Step (e): A step of subjecting the sintered body obtained in (d) above to forging and machining to obtain a target shape.
By employing the manufacturing method of the present invention, gas generation during use can be suppressed.
[0017]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the target for rotary anode X-ray tubes by this invention is demonstrated, referring drawings if needed.
FIG. 1 is a sectional view showing the structure of an embodiment of a target for a rotary anode X-ray tube according to the present invention. The rotary anode
[0018]
The second component 2 is usually in the shape of a disk, and a rotary shaft (not shown) is connected to the through
[0019]
The present invention is not characterized by the outer shape or mechanical structure of the first component 1, the second component 2, and the rotary anode
[0020]
The first constituent part of the target for a rotary anode X-ray tube according to the present invention is made of a material that generates X-rays by electron irradiation. As materials for generating such X-rays, materials conventionally used in targets for rotary anode X-ray tubes can also be used in the present invention. In the present invention, for example, a tungsten alloy, preferably a rhenium-tungsten alloy, particularly preferably a rhenium-tungsten alloy composed of 3 to 10% by weight of rhenium and the remaining tungsten can be used as the first component.
[0021]
A particularly preferred rhenium-tungsten alloy as the first component includes, for example, a tungsten powder having a purity of 99.95% or more and an average particle diameter of 2 to 4 μm, and a rhenium powder having a purity of 99.95% or more and an average particle diameter of 1 to 4 μm. From the mixed powder. Mixing can be performed by a ball mill or the like. As impurities, those existing in this type of conventional rhenium-tungsten alloy for rotary anode X-ray tubes, such as Mo, Fe, Ni, O 2 , C, N, Si, K, and Al.
[0022]
The second constituent part of the target for the rotary anode X-ray tube according to the present invention is composed of a titanium-zirconium-molybdenum alloy containing 500 to 2000 ppm of oxygen, and at least titanium, zirconium and oxygen in the titanium-zirconium-molybdenum alloy. Some are present in the form of complex oxides.
[0023]
In the present invention, as described above, titanium, zirconium, and oxygen are present in the TZM alloy in the form of a composite oxide, so that the titanium or zirconium carbide or oxide existing in the conventional TZM alloy is stable. Therefore, gas generation during use can be suppressed. Further, when the composite oxide is dispersed in the titanium-zirconium-molybdenum alloy, the strength can be improved by the effect of dispersion strengthening. Therefore, in the present invention, the amount of oxygen in the alloy is defined as 500 to 2000 ppm.
[0024]
When the amount of oxygen is less than 500 ppm, the oxygen composition in the composite oxide in the titanium-zirconium-molybdenum alloy is lowered, so that the dispersion strengthening effect of the composite oxide is weakened and the strength of the alloy is deteriorated. On the other hand, when the oxygen amount exceeds 2000 ppm, the oxygen composition in the composite oxide becomes high, so that gas emission due to reaction with carbon existing as impurities increases, which is not preferable. A more preferable oxygen amount is 700 to 1500 ppm, and further preferably 700 to 900 ppm.
[0025]
In the present invention, a molybdenum alloy containing 0.1 to 1.5% by weight of titanium and 0.01 to 0.5% by weight of zirconium is preferable, 0.4 to 1.2% by weight of titanium, and 0.05% of zirconium. More preferably, it contains ˜0.3% by weight. If the titanium is less than 0.1% by weight and the zirconium is less than 0.01% by weight, the strength of the titanium-zirconium-molybdenum alloy is significantly deteriorated. On the other hand, if the titanium content exceeds 1.5% by weight and the zirconium content exceeds 0.01% by weight, the plastic workability during forging of the titanium-zirconium-molybdenum alloy will deteriorate.
[0026]
The titanium-zirconium-molybdenum alloy in the present invention preferably has a carbon content of less than 50 ppm, particularly 20 ppm or less, more preferably 10 ppm or less. When the carbon content is 50 ppm or more, the amount of CO gas emission that is a problem in particular increases, so the above range is preferable.
[0027]
As the composite oxide of the present invention, titanium having a composition of 20 to 30% by weight, zirconium of 40 to 60% by weight, and the balance being substantially oxygen, particularly titanium of 23 to 27% by weight, zirconium of 45 to 55% by weight, A composition with the balance being oxygen is preferred. When the titanium content is less than 20% by weight or the zirconium content is less than 40% by weight, the composite oxide tends to react with carbon as a residual component, which tends to cause gas emission. Further, when the titanium content exceeds 30% by weight or the zirconium content exceeds 60% by weight, the dispersion strengthening of the composite oxide decreases and the strength of the titanium-zirconium-molybdenum alloy decreases, so the above range is preferable.
[0028]
In the present invention, the composite oxide is preferably present in a titanium-zirconium-molybdenum alloy in the form of particles having an average particle size of 20 μm or less, preferably 10 to 15 μm, more preferably 5 to 10 μm.
[0029]
When the average particle size of the composite oxide becomes too large, the composite oxide itself becomes a defect and causes a decrease in strength, and the strength decreases due to dispersion strengthening.
[0030]
A target for a rotary anode X-ray tube according to the present invention comprising the first component and the second component made of a material different from the first component is preferably manufactured by the following method. be able to.
[0031]
That is, the method for manufacturing a target for a rotary anode X-ray tube according to the present invention includes a first component that generates X-rays by electron irradiation and a second component made of a material different from the first component. A method for producing a target for a rotary anode X-ray tube as defined in the present invention, comprising the following steps (a) to (e).
[0032]
Step (a): A step of mixing the powder material forming the first component,
Step (b): A step of mixing the molybdenum powder material, the titanium powder material, and the zirconium powder material that form the second component.
Step (c): A step of laminating the powder material mixture obtained in (a) above and the powder material mixture obtained in (b) above,
Step (d): A step of sintering the laminated molded product obtained in the step (c) to form a composite oxide composed of titanium, zirconium and oxygen.
Step (e): A step of subjecting the sintered body obtained in (d) above to forging and machining to obtain a target shape.
[0033]
Step (a) is a step of mixing the powder material forming the first component. In this step, for example, a tungsten powder having a purity of 99.95% or more and an average particle diameter of 2 to 4 μm, and a rhenium powder having an purity of 99.95% or more and an average particle diameter of 1 to 4 μm, This can be done by mixing. Both powders can be mixed by a ball mill or the like.
[0034]
Step (b) is a step of mixing the molybdenum powder material, the titanium powder material, and the zirconium powder material that form the second component. As the molybdenum powder material, various commonly used molybdenum-based alloy manufacturing materials can be used. The molybdenum powder material suitable in the present invention is molybdenum oxide, preferably MoO. 3 Obtained by reduction at a temperature of 900 to 1200 ° C., preferably 1000 to 1100 ° C. with high-purity hydrogen, preferably having a purity of 99.95% or more and an average particle size of 2 to 5 μm. is there. If the carbon content of the second constituent part is 50 ppm or more, the amount of CO gas released may increase. Therefore, the molybdenum powder material as the raw material needs to have a low carbon content. A carbon content of less than 50 ppm, particularly less than 20 ppm, is preferred in the present invention. Moreover, the molybdenum powder material as a raw material has an oxygen content such that a predetermined composite oxide is generated by a predetermined sintering process (process (d)). The molybdenum powder material preferably contains 500 to 2000 ppm, particularly 700 to 1800 ppm of oxygen.
[0035]
This is because when the amount of oxygen in the molybdenum powder material exceeds 2000 ppm, the amount of complex oxide in the target increases, and gas generation during use increases due to reaction with carbon as an impurity, whereas when the amount of oxygen decreases below 500 ppm, The above range is preferable because the oxygen ratio constituting the composite oxide in the target is reduced and the effect of improving the strength by the intended dispersion strengthening is reduced.
[0036]
As the titanium powder material and the zirconium powder material to be added to and mixed with such a molybdenum powder material, general arbitrary materials can be used. A preferred titanium powder material in the present invention is TiH having a purity of 99.95% or more and an average particle diameter of 1 to 3 μm. 2 ZrH having a purity of 99.95% or more and an average particle diameter of 1 to 3 μm is preferable in the present invention. 2 It is.
[0037]
In the second component titanium-zirconium-molybdenum alloy, titanium is preferably 0.1 to 1.5% by weight, particularly preferably 0.4 to 1.2% by weight, and zirconium However, it is preferable to add titanium powder material and zirconium titanium powder material to the molybdenum powder material so that the content is preferably 0.01 to 0.5% by weight, particularly preferably 0.05 to 0.3% by weight. Mix. This is because if the added amount of each element is large, the plastic workability in the forging process in the step (e) is deteriorated. On the other hand, if the added amount is small, the strength as the Mo alloy is lowered. preferable.
[0038]
The above-mentioned molybdenum powder material, titanium powder material and zirconium powder material can be mixed by a ball mill or the like. At this time, in order not to increase the amount of oxygen in the mixed powder, an oxygen-free atmosphere, for example, Ar or N 2 It is desirable to mix in an atmosphere.
[0039]
Step (C) is a step of laminating the powder material mixture obtained in (a) above and the powder material mixture obtained in (b) above. This step can be performed, for example, by using a cold isostatic pressing (CIP) apparatus. The molding pressure is suitably in the range of 150 to 300 MPa. When the molding pressure is lower than 150 Mpa, the density during sintering is reduced. On the other hand, when the molding pressure is higher than 300 Mpa, cracks are easily generated in the molded body, so the above range is preferable.
[0040]
The formed body obtained in this step (c) can be directly applied to the step (d) as it is, but before being subjected to the step (d), TiH can be used as a titanium powder material. 2 ZrH as zirconium powder material 2 When is used, these heat treatment steps for dehydrogenation can be performed. For example, the hydride of Ti and Zr is first decomposed by holding the molded body obtained in this step (c), preferably in a vacuum atmosphere at a temperature of 350 to 450 ° C. for 0.5 to 2 hours. H 2 To release.
[0041]
The molded body thus obtained is fired by subjecting it to the step (d) to form a composite oxide composed of titanium, zirconium and oxygen and to increase the density to produce a sintered body. That is, step (d) according to the present invention is a step of firing the laminated molded product obtained in (c) above to form a composite oxide composed of titanium, zirconium and oxygen. In this step, a composite oxide having a composition of preferably 20 to 30% by weight of titanium, 40 to 60% by weight of zirconium, and the balance being substantially oxygen is formed. As described above, when the titanium content is less than 20% by weight and the zirconium content is less than 40% by weight, the composite oxide tends to react with carbon which is a residual component, which tends to cause gas emission. On the other hand, when titanium exceeds 30% by weight and zirconium exceeds 60% by weight, the dispersion strengthening of the composite oxide decreases, and the strength of the titanium-zirconium-molybdenum alloy decreases, so the above range is preferable.
[0042]
In this step (d), it is preferable to perform the sintering treatment at 1900 to 2000 ° C. for 6 to 15 hours, particularly 8 to 13 hours. When the sintering temperature exceeds 2000 ° C., the composite oxide in the alloy exceeds 20 μm, and the strength due to dispersion strengthening of the alloy decreases. On the other hand, if the temperature is lower than 1900 ° C., the densification may be insufficient. A preferable firing temperature is 1900 to 2000 ° C, and more preferably 1950 to 2000 ° C. Also, if the firing time exceeds 15 hours, there is a decrease in plastic workability due to crystal growth of Re-W and Mo alloy parts, while if the time is shorter than 6 hours, the Re-W and Mo parts have sufficient density. Can't get. A preferable firing time is 8 to 13 hours, and more preferably 9 to 11 hours.
[0043]
In this step (d), the laminate molded product obtained in step (c) is held at a temperature of 1700-1800 ° C. for 1-15 hours before holding at the temperature of 1900-2000 ° C. for 6-15 hours. It is preferable to form a composite oxide.
[0044]
This can form the composite oxide more stably as compared with the case where the composite oxide is formed in combination with the densification only by heat treatment at 1700 to 1800 ° C. In the heat treatment for forming the complex oxide before densification, if the temperature exceeds 1800 ° C., it is difficult to stably obtain the complex oxide. On the other hand, if the temperature is lower than 1700 ° C., the complex oxide is formed. It will not be done. The temperature for forming the complex oxide is preferably 1700 to 1800 ° C, more preferably 1730 to 1770 ° C. On the other hand, if the heat treatment time exceeds 5 hours, the composite oxide tends to be coarsened and the strength is lowered. On the other hand, if the time is shorter than 1 hour, the composite oxide is not sufficiently formed. The time for forming the complex oxide is preferably 2 to 4 hours, and more preferably 2.5 to 3.5 hours.
[0045]
Further, in this step (d), the laminated product obtained in the above (c) is held before the heat treatment for holding the laminated molded product as described above at a temperature of 1700 to 1800 ° C. for 1 to 5 hours to previously form a composite oxide. It is preferable to degas by holding the molded product at a temperature of 1400 to 1600 ° C. for 3 to 7 hours.
[0046]
This is because heating and holding under the above conditions makes it possible to release a small amount of carbon as CO gas, and further suppress gas emission from the target during use. In the heat treatment for this degassing, if the temperature exceeds 1600 ° C., it is difficult for the CO gas to escape from Mo. On the other hand, if the temperature is lower than 1400 ° C., the generation of CO gas is insufficient and the effect of degassing is small. Become. A preferable degassing temperature is 1450 to 1550 ° C, and more preferably 1480 to 1520 ° C. Further, if the heat treatment time exceeds 7 hours, it is not industrially preferable from the viewpoint of productivity, while if the time is shorter than 3 hours, the effect of degassing (carbon reduction) becomes small. The degassing time is preferably 4 to 6 hours, more preferably 4.5 to 5.5 hours.
[0047]
Next, the step (e) is a step in which the sintered body obtained in the step (d) is subjected to forging and machining to obtain a target shape. Here, the forging is preferably performed by hot forging at a temperature of 1500 to 1600 ° C. and a processing rate of 20 to 50%. The forging temperature is more preferably 1530 to 1570 ° C., and the processing rate is further preferably 30 to 40%.
As described above, the target for the rotary anode X-ray tube according to the present invention can be manufactured.
[0048]
In addition, in the target for rotary anode X-ray tubes according to the present invention, as a method for identifying the composition of the complex oxide present in the titanium-zirconium-molybdenum alloy as the second component, for example, the following method is available.
First, after polishing the molybdenum part of the target to such an extent that the structure can be observed, the spot diameter is 10 to 50 microns, the acceleration voltage is 15 to 20 kV, and the acceleration current is 5 × 10 by quantitative analysis with EPMA (ZAF method). -8 In this method, identification is performed with A to obtain a composition.
[0049]
In the present invention, the particle size of the composite oxide was measured as the average particle size of the composite oxide within 50 × 50 mm in an enlarged photograph when the magnification was 3000 times by SEM.
In the present invention, the amount of titanium and the amount of zirconium in the titanium-zirconium-molybdenum alloy were quantified by ICP emission spectroscopy (device name: SPS1200AR manufactured by Seiko Denshi Kogyo Co., Ltd.). Oxygen was determined by an inert gas melting-infrared absorption method (device name: TC436 manufactured by LECO), and carbon was determined by a high-frequency combustion-infrared absorption method (device name: CS-444LS manufactured by LECO).
The above evaluation is the average of the results of measuring 10 samples.
[0050]
【Example】
A tungsten powder having a purity of 99.95% or more and an average particle diameter of 2 μm and a rhenium powder having a purity of 99.95% or more and an average particle diameter of 1 μm were mixed by a ball mill so as to be 10 wt% Re-W.
[0051]
Next, MoO 3 Molybdenum powders with a purity of 99.95%, an average particle size of 3 μm, and different amounts of oxygen and carbon were prepared by changing the reduction temperature and hydrogen dew point of the raw materials. Subsequently, as an additive, TiH having a purity of 99.95% or more and an average particle diameter of 1 μm 2 Powder and ZrH 2 Powder is used, and powders with different addition amounts are added to the molybdenum powder. 2 It was produced with an atmospheric ball mill.
[0052]
Subsequently, the Re-W powder and the molybdenum alloy powder were formed by CIP molding at a molding pressure of 196 MPa to form a laminated molded body having the shape shown in FIG. The shape of the molded body at this time was 84 mm in diameter × 20 mm in maximum thickness.
The obtained molded body was sintered in a vacuum atmosphere. Various materials having different compositions of composite oxides were prepared by changing the sintering conditions of the raw material powder and the sintered body.
The obtained sintered body was forged and machined at a processing rate of 30%, and a target having a diameter of 74 mm and a maximum thickness of 10 mm having a shape shown in FIG.
[0053]
In the obtained target, the amount of titanium (Ti), zirconium (Zr), oxygen (O), carbon (C) in the titanium-zirconium-molybdenum alloy, the amount of Ti and Zr in the composite oxide, and the composite oxide The average particle size was measured. The results are shown in Table 1. Further, the bending strength, gas release amount, and ultimate vacuum degree of this target were measured. The results are also shown in Table 1.
[0054]
The amount of titanium (Ti) and zirconium (Zr) in the titanium-zirconium-molybdenum alloy is determined by ICP emission spectroscopy (device name: SPS1200AR, manufactured by Seiko Denshi Kogyo Co., Ltd.). The carbon was quantified by a high frequency combustion-infrared absorption method (device name: CS-444LS manufactured by LECO) by LECO TC436).
[0055]
The composition of the composite oxide present in the Mo alloy (that is, titanium-zirconium-molybdenum alloy) was determined by EPMA quantitative analysis (ZAF method), spot diameter 10 μm, acceleration voltage 15 kV, acceleration current 5 × 10. -8 Identification was performed with A.
The average particle diameter of the composite oxide was measured by an enlarged photograph when it was increased by 3000 times with SEM, and the average particle diameter of the composite oxide within 50 × 50 mm was measured.
The target gas release and ultimate vacuum were determined by the amount of gas released when the sample was heated at a high frequency at 1500 ° C. for 3 hours by the orifice flow method for measuring the degree of vacuum before and after the orifice placed after the heating chamber, and the pump The evaluation was performed with the degree of vacuum finally reached on the side.
[0056]
Furthermore, the bending strength of the Mo part was measured by cutting a test piece measuring 5 mm in width x 5 mm in height x 40 mm in length from the Mo part under a three-point bending test with a span of 30 mm and a crosshead speed of 0.3 mm / min. It was.
These results are shown in Table 1.
[0057]
[Table 1]
As is apparent from Table 1, the target having the oxygen content and the composite oxide defined in the present invention has a very low gas release amount and high strength. In particular, a sample having a configuration that satisfies all the claims defined in the present invention has excellent characteristics.
[0058]
【The invention's effect】
According to the present invention, in use, a target for a rotary anode X-ray tube having a very small gas emission amount and high strength can be obtained. Therefore, according to the present invention, it is possible to obtain a target for a rotary anode X-ray tube that omits the degassing treatment that has been conventionally performed and that has a reduced gas emission compared to the prior art without performing a degassing step. it can.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a sectional view showing the structure of a preferred embodiment of a target for a rotary anode X-ray tube according to the present invention.
[Explanation of symbols]
1 Target for rotating anode X-ray tube
2 First component
3 Second component
4 Through hole
Claims (10)
工程(イ):前記第1の構成部分を形成する粉体材料を混合する工程、
工程(ロ):前記第2の構成部分を形成する、モリブデン粉体材料、チタン粉体材料およびジルコニウム粉体材料を、混合する工程、
工程(ハ):前記(イ)で得られた粉体材料混合物と、前記(ロ)で得られた粉体材料混合物とを、積層成形する工程、
工程(ニ):前記(ハ)で得られた積層成形物を焼結して、チタン、ジルコニウムおよび酸素からなる複合酸化物を形成させる工程、
工程(ホ):前記(ニ)で得られた焼結体を鍛造加工および機械加工を行い、ターゲット形状とする工程。The first component part that generates X-rays by electron irradiation and the second component part made of a material different from the first component part are provided. A method for producing a target for a rotary anode X-ray tube, comprising the following steps (a) to (e).
Step (a): A step of mixing the powder material forming the first component,
Step (b): A step of mixing the molybdenum powder material, the titanium powder material, and the zirconium powder material that form the second component.
Step (c): A step of laminating the powder material mixture obtained in (a) above and the powder material mixture obtained in (b) above,
Step (d): Sintering the laminated molded product obtained in (c) above to form a composite oxide comprising titanium, zirconium and oxygen,
Step (e): A step of subjecting the sintered body obtained in (d) above to forging and machining to obtain a target shape.
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