JP4034694B2 - X-ray tube target and method of manufacturing the same - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、X線管の回転陽極に用いられるX線管用ターゲットおよびその製造方法に係り、特に1600℃以上の高温度使用条件下においても接合強度の低下が少なく、安価に製造することが可能なX線管用ターゲットおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
X線の透過力を利用して人体などの被検体内部の状況を把握するX線CT装置などの医療機器および構造物内部の欠陥等を検出する非破壊検査用の分析機器にX線管が使用されている。
【0003】
このX線管は、一般にガラスバルブ、金属またはセラミックス製容器内に対向するように配置された一対の陰極および陽極(ターゲット)を有し、陰極はタングステンフィラメント等で構成された電子放出源であり、陽極はタングステン(W),モリブデン(Mo)またはその合金で形成されている。
【0004】
そして、陰極であるタングステンフィラメントを加熱することによって、電子放出源から放出された電子ビームは、陽陰極間に印加した高電圧によって加速され、大きな運転エネルギーをもって陽極に衝突する。この際、大部分の運転エネルギーは、熱となって失われるが、一部のエネルギーがX線となって所定方向に放出される。
【0005】
ところで、近年、検査技術のさらなる高度化に対応して、より強力なX線を発生させるX線管が開発実用化されている。この高出力用のX線管では、電子ビームの衝突によって発生する高熱によって陽極(ターゲット)が溶解することを防止するために、陽極(ターゲット)を円板状に形成し、約10000rpm程度の高速度で回転させて、電子照射焦点面が常に変化するように構成している。
【0006】
上記X線管用ターゲットの電子照射面には、タングステン、モリブデンまたはその合金材が最も一般的に用いられている。図2はWやMoの単体材から成る従来の単体ターゲット20の形状例を示す断面図である。この単体ターゲット20の電子照射面が受ける電子衝撃は非常に高エネルギーである。そこで、この電子衝撃によるターゲットの損傷を緩和するために、例えばタングステンにレニウムを3〜10質量%添加したRe−W合金から成るX線管用ターゲットも製品化されている。
【0007】
また、タングステン(比重19.1)またはモリブデン(比重10.2)などの高融点金属材料はいずれも高比重であり、これらの高比重金属材料のみでターゲットを作製するとターゲット全体が高重量化し過ぎて、高速回転性能が低下する難点があり、また付帯設備の構造強度を高めたりする必要がある。
【0008】
すなわち、X線管とした時に高速回転するターゲットの保持機構や回転機構、その他の付帯装置全体の補強が必要となり、製造コストが大幅に高騰する難点がある。その弊害を解消するために、例えばターゲットの電子照射焦点面となる部分のみを高比重のタングステンで形成する一方、それ以外の部分はタングステンよりも低比重の材料で形成された複合ターゲットも実用化されている。
【0009】
このようなターゲットの一例として、例えば図3に示すようなタングステン−モリブデン−グラファイト系の三層構造からなる複合ターゲット21も使用されている。この複合ターゲット21は、電子照射焦点面となる部分を構成するタングステン(W)合金層22と、そのW合金層22と一体に形成されたモリブデン(Mo)合金層23と、このMo合金層23に一体に接合されたグラファイト材24とから構成され、上記Mo合金層23とグラファイト材24とは、Pt系接合材またはV,Ta,Zr系接合材から成る接合層25を介して一体に拡散接合されている。
【0010】
この複合ターゲット21に要求される技術特性としては、X線発生能力が優れていることは当然のこととして、
1)異質な材料間の接合強度が十分であり、ターゲット使用中に構成材料の剥離が発生しないこと、
2)電子ビーム照射面における亀裂の伝播によるX線出力の低下を防止するため、また常温で行うロータとの固定作業時に発生する応力やターゲット使用中に発生する回転応力や熱応力に充分耐え、クラック等を発生しないような構造強度を有していること、
3)X線管の運転時にCOやCO2などのガスが放出されると、X線管内の真空度が低下し、ターゲット表面において異常放電が頻発し易く、X線撮像にノイズを出現せしめ、X線検査精度を大幅に低下させることになるので、ターゲットの組み立て工程中における脱ガス特性が良好であること、あるいは使用中におけるターゲットからの揮散ガスの発生量が少ないこと、
などが上げられる。
【0011】
上記高温度および高真空の使用条件下でのガス放出に起因する耐電圧不良および異常放電等の不安定さは、1400〜1600℃の高温度および10−3Pa以下の高真空中においてターゲット構成材を長時間に渡って真空脱ガス処理を実施することによってある程度は解消できることは知られている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、長時間に渡る真空脱ガス処理が必須と成るため、X線管の製造原価を大幅に増大させる問題があった。
【0013】
特に問題となるのは、モリブデン合金層とグラファイト材との接合強度が未だ不十分であるという問題点である。従来は、モリブデン合金層とグラファイト材との接合材としては、ZrとMoとの共晶合金が広く用いられていた。しかし、その接合材の融点が1550℃と低いために、温度が1350℃以上となるような高出力運転を実施すると接合強度が低下してしまう結果、運転使用条件が規制されるという問題があった。
【0014】
また、グラファイト材はガスを吸着する性質が顕著であることから、前処理として真空脱ガス処理が必須であるが、上記接合層の融点との関係から温度1350℃以上での真空脱ガス処理が不可能であるため、ガス放出による耐電圧不良およびX線出力の不安定化が問題となっていた。
【0015】
これらの問題点を解決するために、より融点が高いPt系接合材を使用した接合処理や、V、Ta、Zr系接合材を使用した接合処理等が試行されているが、これらの貴金属や希少金属は非常に高価であり、ターゲット自体の製造コストを高騰させるという問題点もあった。
【0016】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、特に1600℃以上の高温度使用条件下においても接合強度および構造強度の低下が少なく、安価に製造することが可能なX線管用ターゲットおよびその製造方法を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明者は、Mo合金基材とグラファイト材とを接合する接合層の成分や組織形態を種々変化させてターゲットを調製し、その成分種類や組織形態がターゲットの接合強度や構造強度に及ぼす影響を実験により比較検討した。その結果、特に接合材成分としてチタン(Ti)およびニオブ(Nb)を用い、所定の温度範囲で接合処理を実施した時に、Mo合金基材からモリブデン成分が接合層側に充分に拡散する一方、グラファイト材から炭素成分が接合層側に充分に拡散し、TiおよびNbの炭化物層とTi、NbおよびMoを含有する合金層とから成る融点が高い接合層が形成されると共に、接合強度が高く構成部材の剥離が少なく、また過酷なヒートサイクルを作用させた場合においても、クラックや亀裂の発生が少なく耐久性に優れたX線管用ターゲットが効率的に得られるという知見を得た。本発明は上記知見に基づいて完成されたものである。
【0018】
すなわち、本発明に係るX線管用ターゲットは、Mo合金基材とグラファイト材とを接合層を介して一体に接合したX線管用ターゲットにおいて、上記接合層がTiおよびNbの炭化物層とTi、NbおよびMoを含有する合金層とからなることを特徴とする。
【0019】
上記Mo合金基材は電子ビーム照射面を構成し、所定の特性X線を発生させる材料であると共に、ターゲット全体の構造強度を与える材料である。しかし、このMo合金基材の電子ビーム照射面のみをタングステン合金材で構成することもできる。
【0020】
またMo材やW材などの高融点金属材と比較して低比重であるグラファイト材(比重1.8)を組み合わせることにより、ターゲット全体の重量を軽減できるため、ターゲットの高速回転性能を高め、高速回転するターゲットの保持機構などの付帯設備を簡素化できる。
【0021】
上記接合層がTiおよびNbの炭化物層とTi、NbおよびMoを含有する合金層とから構成されることにより、融点が高い接合層が形成されると共に、接合強度が高く構成部材の剥離が少なく、また過酷なヒートサイクルを作用させた場合においても、クラックや亀裂の発生が少なく耐久性に優れたターゲットが得られる。
【0022】
上記X線管用ターゲットにおいて、前記接合層の厚さが0.2〜1mmの範囲であることが好ましい。この接合層の厚さが0.2mm未満と過度に薄くなると、炭化物が過度に生成するため、Mo合金部に接合しない部分が発生し、接合強度およびターゲットの構造強度が低下する。一方、接合層の厚さが1mmを超えるように過大になると熱膨張差による応力が増大化し、ターゲットとして使用した際にヒートサイクルでクラックが発生し易くなる。
【0023】
また、図1に示すように上記Mo合金基材2とグラファイト材3とを接合層4を介して一体に接合したX線管用ターゲット1において、TiおよびNbの炭化物層5は、グラファイト材3表面に固着するように形成された基底層6と、この基底層6からMo合金基材2方向に向かって延びるように形成された柱状層7とから成ることが好ましい。ここで図1に示すように、上記TiおよびNbの炭化物層5の一部を構成する基底層6は、グラファイト材3表面に平行で緻密な層として形成される一方、上記柱状層7は基底層6からMo合金基材2方向に向かってデンドライト(樹枝状晶)状に部分的に延びるように形成される。この基底層6は、グラファイト材3との接合強度を向上させる作用を発揮する。一方、柱状層7は、Mo合金基材2側とろう材層としての接合層4との接合強度を向上させる働きを有する。
【0024】
さらに、上記X線管用ターゲットにおいて、前記基底層の厚さが0.02〜0.15mmの範囲内であり、前記基底層と柱状層との合計厚さが、接合層全体の厚さの90%以下であることが好ましい。
【0025】
すなわち、図1に示すように、基底層6の厚さALが、0.02mm未満と過度に薄くなると、グラファイト材3部分で剥離が生じ易くなる。一方基底層6の厚さALが0.15mmを超えるように過大になると、熱膨張差による応力が増大化し、ターゲットとして使用した際に作用するヒートサイクルでクラックが発生し易くなる。
【0026】
また、基底層6の厚さALと柱状層7との合計厚さ、すなわちグラファイト材3上端部から測定した柱状層7上端までの厚さBLは、接合層4全体の厚さをDLとした場合、関係式BL≦0.9×DLを満足することが望ましい。この理由は、柱状層7を含む炭化物層5の厚さBLが、接合層4の厚さDLに0.9を掛けた厚さを超えるように過大になると、Mo合金基材2とろう材としての接合層4との接合が阻害され、接合強度が低下するためである。
【0027】
また、本発明に係るX線管用ターゲットの製造方法は、Mo合金基材とグラファイト材との間に接合層を形成するための接合材として、TiおよびNbから成る板またはTiおよびNbを含有する合金板を介装し、上記Mo合金基材と接合材とグラファイト材とを押圧した状態で真空雰囲気中または不活性ガス雰囲気中において温度1800〜1950℃に加熱して、5〜30分間保持することにより接合層を形成することを特徴とする。
【0028】
上記製造方法において接合層を形成するための接合材としては、Ti、Nbの板またはTi,Nbの合金板を使用できる。ここでターゲットの構成材を積層する具体的な順序としては下記のような積層構成が採用できる。
【0029】
(1)Mo合金基材/Ti板/Nb板/Ti板/グラファイト材、
(2)Mo合金基材/Nb板/Ti板/Nb板/Ti板/Nb板/グラファイト材、
(3)Mo合金基材/Ti−Nb合金板/グラファイト材
等の各種組み合わせが採用できる。
【0030】
上記Mo合金基材と接合材とグラファイト材とを押圧した状態で真空雰囲気中または不活性ガス雰囲気中において温度1800〜1950℃に加熱して、5〜30分間保持することにより融点が高い接合層が形成される。同時に、Mo合金基材からモリブデン成分が接合層側に充分に拡散する一方、グラファイト材3から炭素成分が接合層4側に充分に拡散し、TiおよびNbの炭化物層5とTi、NbおよびMoを含有する合金層8とから成る接合層4が形成され、接合強度が高く構成部材の剥離が少なく、また過酷なヒートサイクルを作用させた場合においても、クラックや亀裂の発生が少なく耐久性に優れたX線管用ターゲットが得られる。
【0031】
上記製造方法において、接合温度としては、Mo、Cの拡散が十分に起こる1800℃〜1950℃の範囲が好ましい。この接合温度が1800℃未満と低くなると、これらMo、C成分の拡散が不十分となり、高い融点と接合強度を与える接合層が得られない。一方、接合温度が1950℃を越えるように過度に高くなると、Mo合金基材自体の構造強度が劣化する。そのため接合温度は上記範囲が好ましい。また、接合処理の保持時間としては5〜30分間が好ましい。この保持時間が5分未満となると、前述のグラファイト側に平行な基底層と、この基底層からMo合金基材に向かって延びる柱状層が十分に形成されず、所定の接合層組織が得られない。一方、保持時間が30分間を超えるように過長になると、これら基底層と柱状層との2つの層から成る炭化物層が発達しすぎるため、所要の特性が得られない。したがって、上記の保持時間範囲が好ましい。
【0032】
上記構成に係るX線管用ターゲットおよびその製造方法によれば、接合材成分としてチタン(Ti)およびニオブ(Nb)を用い、所定の温度範囲で接合処理を実施しているため、Mo合金基材からモリブデン成分が接合層側に充分に拡散する一方、グラファイト材から炭素成分が接合層側に充分に拡散し、TiおよびNbの炭化物層とTi、NbおよびMoを含有する合金層とから成る融点が高い接合層が形成され、高温度での脱ガス処理が可能になると共に、接合強度が高く構成部材の剥離が少なく、また過酷なヒートサイクルを作用させた場合においても、クラックや亀裂の発生が少なく耐久性に優れたX線管用ターゲットが効率的かつ安価に製造できる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について以下の実施例に基づいて具体的に説明する。
【0034】
純度が99.95%以上であり平均粒径が2μmのタングステン粉末と、純度が99.95%以上であり平均粒径が1μmのレニウム粉末とを組成が10質量%Re−Wになるように配合しボールミルにより混合してRe−W粉末を調製した。
【0035】
一方、平均粒径が4μmであり純度が99.95%以上であるMo粉末に、平均粒径が1μmのTi粉末を0.5質量%と、Zr粉末を0.07質量%と、C粉末を0.1質量%とを配合しボールミルにより混合してMo合金粉末を作製した。
【0036】
続いて、ターゲットとした場合の電子線照射部にRe−W粉末が配置されるように、成形用缶体に上記Re−W粉末とMo合金粉末とを積層充填した後に、冷間静水圧プレス(CIP)成形法により196MPaの成形圧力で成形用缶体を等方的に加圧し積層成形体を作成した。この際の成形体の形状は、直径120mm×厚さ30mmであった。得られた成形体を真空雰囲気で焼結処理を実施し、得られた焼結体を加工率30%で鍛造加工後に機械加工を施し、直径100mm×厚さ25mmに仕上げることにより、多数のMo合金基材を調製した。
【0037】
一方、直径100mm×厚さ25mmのグラファイト材を多数用意した。
【0038】
一方、接合層を形成するための接合材(ろう材)として種々の厚さを有するTi板、Nb板、10%Nb−Ti合金板、30%Nb−Ti合金板、50%Nb−Ti合金板、70%Nb−Ti合金板、90%Nb−Ti合金板、30%Zr−Mo合金板をそれぞれ用意した。
【0039】
次に上記のように調製したMo合金基材とグラファイト材との間に、表1左欄に示すような積層方法および厚さで1枚以上の板状の接合材を介装して各ターゲット積層体を調製した。次に各ターゲット積層体を厚さ方向に加圧しながら密着せしめ、窒素ガス雰囲気中で表1に示す接合温度・時間条件で接合処理を実施することにより、接合材を介してMo合金基材とグラファイト材とを拡散接合せしめて、それぞれ各実施例および比較例に係るX線管用ターゲットを製造した。
【0040】
実施例1に係るX線管用ターゲット1の接合部の断面構造を図1に示す。このX線管用ターゲット1は、Mo合金基材2とグラファイト材3とが接合層4を介して一体に拡散接合されている。また、上記接合層4はTiおよびNbの炭化物層5とTi、NbおよびMoを含有する合金層8とから構成され、さらにTiおよびNbの炭化物層5は、グラファイト材3表面に固着するように形成された基底層6と、この基底層6からMo合金基材2方向に向かって延びるように形成された柱状層7とから構成されている。
【0041】
上記のように調製した各実施例および比較例に係るX線管用ターゲットについて、接合層4を構成する基底層6および炭化物層5の厚さを断面組織観察により測定した。さらに、各ターゲットの耐クラック性を評価するために、下記のようなヒートサイクル試験を実施した。すなわち、各ターゲットを室温(25℃)から1600℃に加熱して30分間保持した後に室温まで冷却する加熱・冷却サイクルを10回繰り返し、構成材に剥離やクラックが発生するか否かを調査した。さらに、剥離やクラックを発生しなかったターゲットについては、接合部を含む5×5×40mmの曲げ試験片を切り出し、4点曲げ試験法により曲げ強さを測定評価した。測定評価結果を下記表1に示す。
【0042】
【表1】
【0043】
上記表1に示す結果から明らかなように、TiおよびNbの炭化物層とTi、NbおよびMoを含有する合金層とから成る接合層を形成した各実施例1,3〜12のターゲットにおいては、過酷なヒートサイクルを作用させた場合においても、クラックや亀裂または剥離の発生がなく耐久性(ヒートサイクル特性)に優れたX線管用ターゲットが得られることが判明した。またヒートサイクル付加後の4点曲げ強度も高く、優れた構造強度を有することも確認できた。
【0044】
一方、接合層の厚さが1mmを超えるように過大に設定した実施例2に係るターゲットにおいては、熱膨張差による応力が増大化し、1回目の加熱操作だけでクラックが発生した。
【0045】
一方、従来のZr−Mo系接合材を使用して調製した比較例1に係るターゲットにおいては、ZrとMoとの共晶合金が接合層として形成されているが、この融点が1550℃と低いため、接合強度が低下し、1回目の加熱操作だけでクラックが発生した。
【0046】
また、接合材としてNb板のみを使用した比較例2に係るターゲットにおいては、所定の接合層の組織が形成されず、耐クラック性が欠落していることが判明した。
【0047】
さらに、接合層の厚さが過度に薄い実施例3、炭化物層を構成する基底層の厚さが過度に薄い実施例4、基底層の厚さが過度に厚い実施例5、基底層および柱状層の厚さが共に過大な実施例6のターゲットにおいては、いずれも他の実施例と比較して4点曲げ強度が相対的に低く、構造強度が1/4程度に低下することも確認できた。
【0048】
なお、本発明はMoなどの高融点金属材とグラファイト材とを一体に接合したX線管用ターゲットを例にとって説明したが、高融点金属材とグラファイト材と接合した部材であれば、同様に本発明の接合構造を適用できる。たとえば、核融合装置のビーム加速器用受熱板としても適用可能である。
【0049】
【発明の効果】
以上説明のとおり、本発明に係るX線管用ターゲットおよびその製造方法によれば、接合材成分としてチタン(Ti)およびニオブ(Nb)を用い、所定の温度範囲で接合処理を実施しているため、Mo合金基材からモリブデン成分が接合層側に充分に拡散する一方、グラファイト材から炭素成分が接合層側に充分に拡散し、TiおよびNbの炭化物層とTi、NbおよびMoを含有する合金層とから成る融点が高い接合層が形成され、高温度での脱ガス処理が可能になると共に、接合強度が高く構成部材の剥離が少なく、また過酷なヒートサイクルを作用させた場合においても、クラックや亀裂の発生が少なく耐久性に優れたX線管用ターゲットが効率的かつ安価に製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るX線管用ターゲットの一実施例の接合要部を示す断面図。
【図2】WやMoの単体材から成る従来の単体ターゲットの形状例を示す断面図。
【図3】従来の複合ターゲットの構成例を示す断面図。
【符号の説明】
1 X線管用ターゲット
2 Mo合金基材
3 グラファイト材
4 接合層
5 Ti−Nb炭化物層
6 基底層
7 柱状層
8 Ti−Nb−Mo合金層
20 単体ターゲット
21 複合ターゲット
22 タングステン(W)合金層
23 モリブデン(Mo)合金層
24 グラファイト材
25 接合層[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a target for an X-ray tube used for a rotating anode of an X-ray tube and a method for manufacturing the target, and in particular, it can be manufactured at a low cost with little reduction in bonding strength even under high temperature use conditions of 1600 ° C. The present invention relates to a target for an X-ray tube and a manufacturing method thereof.
[0002]
[Prior art]
An X-ray tube is used in medical equipment such as an X-ray CT apparatus that uses the X-ray transmission power to grasp the state of the inside of a subject such as a human body and analytical equipment for nondestructive inspection that detects defects in the structure. in use.
[0003]
This X-ray tube generally has a pair of cathode and anode (target) disposed so as to face each other in a glass bulb, metal or ceramic container, and the cathode is an electron emission source composed of a tungsten filament or the like. The anode is made of tungsten (W), molybdenum (Mo) or an alloy thereof.
[0004]
Then, by heating the tungsten filament as the cathode, the electron beam emitted from the electron emission source is accelerated by the high voltage applied between the positive and negative electrodes and collides with the anode with a large operating energy. At this time, most of the operating energy is lost as heat, but part of the energy is released as X-rays in a predetermined direction.
[0005]
Incidentally, in recent years, X-ray tubes that generate stronger X-rays have been developed and put into practical use in response to further advancement of inspection technology. In this high-power X-ray tube, in order to prevent the anode (target) from being melted by the high heat generated by the collision of the electron beam, the anode (target) is formed in a disk shape and has a high speed of about 10,000 rpm. The electron irradiation focal plane is always changed by rotating at a speed.
[0006]
Tungsten, molybdenum, or an alloy material thereof is most commonly used for the electron irradiation surface of the X-ray tube target. FIG. 2 is a sectional view showing an example of the shape of a conventional
[0007]
In addition, any high melting point metal material such as tungsten (specific gravity 19.1) or molybdenum (specific gravity 10.2) has a high specific gravity, and if a target is produced using only these high specific gravity metal materials, the entire target becomes too heavy. Therefore, there is a problem that the high-speed rotation performance is lowered, and it is necessary to increase the structural strength of the incidental equipment.
[0008]
In other words, it is necessary to reinforce the holding mechanism and rotating mechanism of the target that rotates at high speed when the X-ray tube is used, and the other incidental devices as a whole, and there is a problem that the manufacturing cost increases significantly. In order to eliminate the adverse effects, for example, only the part that becomes the electron irradiation focal plane of the target is made of tungsten with a high specific gravity, while other parts are also put into practical use with a material with a lower specific gravity than tungsten. Has been.
[0009]
As an example of such a target, for example, a
[0010]
As a technical characteristic required for the
1) The bonding strength between different materials is sufficient, and the constituent materials do not peel off during use of the target.
2) In order to prevent a decrease in X-ray output due to the propagation of cracks on the electron beam irradiation surface, and sufficiently withstand the stress generated during fixing with the rotor at room temperature, the rotational stress and thermal stress generated during use of the target, Having a structural strength that does not cause cracks,
3) When a gas such as CO or CO 2 is released during operation of the X-ray tube, the degree of vacuum in the X-ray tube decreases, abnormal discharge tends to occur frequently on the target surface, and noise appears in X-ray imaging. Since X-ray inspection accuracy will be greatly reduced, the degassing characteristics during the assembly process of the target are good, or the generation amount of volatilized gas from the target during use is small.
Etc. are raised.
[0011]
Instability such as defective withstand voltage and abnormal discharge due to outgassing under the use conditions of the high temperature and high vacuum is a target constituent material at a high temperature of 1400 to 1600 ° C. and a high vacuum of 10 −3 Pa or less. It is known that this can be solved to some extent by performing vacuum degassing for a long time.
[0012]
[Problems to be solved by the invention]
However, since vacuum degassing for a long time is essential, there has been a problem of greatly increasing the manufacturing cost of the X-ray tube.
[0013]
Particularly problematic is the problem that the bonding strength between the molybdenum alloy layer and the graphite material is still insufficient. Conventionally, a eutectic alloy of Zr and Mo has been widely used as a bonding material between a molybdenum alloy layer and a graphite material. However, since the melting point of the bonding material is as low as 1550 ° C., a high output operation in which the temperature is 1350 ° C. or higher results in a decrease in bonding strength, resulting in a problem that operating conditions are restricted. It was.
[0014]
In addition, since the graphite material has a remarkable property of adsorbing gas, vacuum degassing treatment is essential as pretreatment. However, vacuum degassing treatment at a temperature of 1350 ° C. or higher is necessary in relation to the melting point of the bonding layer. Since this is impossible, there is a problem of withstand voltage failure due to outgassing and unstable X-ray output.
[0015]
In order to solve these problems, a bonding process using a Pt-based bonding material having a higher melting point and a bonding process using a V, Ta, Zr-based bonding material have been tried. Rare metals are very expensive, and there is a problem that the manufacturing cost of the target itself increases.
[0016]
The present invention has been made to solve the above-mentioned problems, and in particular, an X-ray tube target that can be manufactured at low cost with little reduction in bonding strength and structural strength even under high temperature use conditions of 1600 ° C. or higher. And it aims at providing the manufacturing method.
[0017]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the present inventor prepared various targets by changing the components and the structure of the bonding layer for bonding the Mo alloy base material and the graphite material. The effects on strength and structural strength were compared by experiments. As a result, particularly when titanium (Ti) and niobium (Nb) are used as the bonding material components, and when the bonding treatment is performed in a predetermined temperature range, the molybdenum component is sufficiently diffused from the Mo alloy base material to the bonding layer side, The carbon component is sufficiently diffused from the graphite material to the bonding layer side, and a bonding layer having a high melting point composed of a carbide layer of Ti and Nb and an alloy layer containing Ti, Nb and Mo is formed, and the bonding strength is high. It has been found that the X-ray tube target can be efficiently obtained with little occurrence of cracks and cracks and excellent durability even when there is little peeling of the constituent members and a severe heat cycle is applied. The present invention has been completed based on the above findings.
[0018]
That is, the X-ray tube target according to the present invention is an X-ray tube target in which a Mo alloy base material and a graphite material are integrally bonded via a bonding layer, wherein the bonding layer includes a carbide layer of Ti and Nb and Ti, Nb. And an alloy layer containing Mo.
[0019]
The Mo alloy base material constitutes an electron beam irradiation surface, generates a predetermined characteristic X-ray, and gives a structural strength of the entire target. However, only the electron beam irradiated surface of the Mo alloy base material can be made of a tungsten alloy material.
[0020]
In addition, by combining the graphite material (specific gravity 1.8), which has a low specific gravity compared to refractory metal materials such as Mo material and W material, the weight of the entire target can be reduced, so the high-speed rotation performance of the target is improved. Auxiliary equipment such as a holding mechanism for the target rotating at high speed can be simplified.
[0021]
When the bonding layer is composed of a carbide layer of Ti and Nb and an alloy layer containing Ti, Nb, and Mo, a bonding layer having a high melting point is formed, and bonding strength is high and peeling of components is small. In addition, even when a severe heat cycle is applied, it is possible to obtain a target having excellent durability with few cracks and cracks.
[0022]
In the X-ray tube target, the thickness of the bonding layer is preferably in the range of 0.2 to 1 mm. When the thickness of the bonding layer is excessively thin as less than 0.2 mm, carbides are excessively generated, so that a portion not bonded to the Mo alloy portion is generated, and the bonding strength and the structural strength of the target are lowered. On the other hand, if the thickness of the bonding layer exceeds 1 mm, the stress due to the difference in thermal expansion increases, and cracks are likely to occur in the heat cycle when used as a target.
[0023]
Further, in the
[0024]
Furthermore, in the X-ray tube target, the thickness of the base layer is in the range of 0.02 to 0.15 mm, and the total thickness of the base layer and the columnar layer is 90% of the total thickness of the bonding layer. % Or less is preferable.
[0025]
That is, as shown in FIG. 1, when the thickness AL of the
[0026]
Further, the total thickness of the
[0027]
Moreover, the manufacturing method of the target for X-ray tubes which concerns on this invention contains the board which consists of Ti and Nb, or Ti and Nb as a joining material for forming a joining layer between Mo alloy base material and a graphite material. An alloy plate is interposed, the Mo alloy base material, the bonding material, and the graphite material are pressed and heated to a temperature of 1800 to 1950 ° C. in a vacuum atmosphere or an inert gas atmosphere and held for 5 to 30 minutes. Thus, a bonding layer is formed.
[0028]
Ti and Nb plates or Ti and Nb alloy plates can be used as the bonding material for forming the bonding layer in the manufacturing method. Here, as a specific order of stacking the target constituent materials, the following stacked configuration can be adopted.
[0029]
(1) Mo alloy base material / Ti plate / Nb plate / Ti plate / graphite material,
(2) Mo alloy base material / Nb plate / Ti plate / Nb plate / Ti plate / Nb plate / graphite material,
(3) Various combinations of Mo alloy base material / Ti—Nb alloy plate / graphite material can be employed.
[0030]
A bonding layer having a high melting point by heating to a temperature of 1800 to 1950 ° C. in a vacuum atmosphere or an inert gas atmosphere while pressing the Mo alloy base material, the bonding material, and the graphite material, and holding for 5 to 30 minutes. Is formed. At the same time, the molybdenum component is sufficiently diffused from the Mo alloy substrate to the bonding layer side, while the carbon component is sufficiently diffused from the
[0031]
In the above manufacturing method, the bonding temperature is preferably in the range of 1800 ° C. to 1950 ° C. at which Mo and C are sufficiently diffused. When this bonding temperature is lowered to less than 1800 ° C., the diffusion of these Mo and C components becomes insufficient, and a bonding layer giving a high melting point and bonding strength cannot be obtained. On the other hand, when the bonding temperature is excessively high so as to exceed 1950 ° C., the structural strength of the Mo alloy base material itself deteriorates. Therefore, the bonding temperature is preferably in the above range. The holding time for the bonding treatment is preferably 5 to 30 minutes. When the holding time is less than 5 minutes, the base layer parallel to the graphite side and the columnar layer extending from the base layer toward the Mo alloy base are not sufficiently formed, and a predetermined bonding layer structure is obtained. Absent. On the other hand, if the holding time is too long so as to exceed 30 minutes, the carbide layer composed of the two layers of the base layer and the columnar layer develops too much, and thus the required characteristics cannot be obtained. Therefore, the above holding time range is preferable.
[0032]
According to the X-ray tube target and the method for manufacturing the same according to the above configuration, titanium (Ti) and niobium (Nb) are used as the bonding material components, and the bonding process is performed in a predetermined temperature range. Molybdenum component is sufficiently diffused from the graphite to the bonding layer side, while carbon component is sufficiently diffused from the graphite material to the bonding layer side, and a melting point comprising a carbide layer of Ti and Nb and an alloy layer containing Ti, Nb and Mo A high-bonding layer is formed, enabling degassing at high temperatures, high bonding strength, low peeling of components, and generation of cracks and cracks even under severe heat cycles Therefore, an X-ray tube target having a small amount and excellent durability can be manufactured efficiently and inexpensively.
[0033]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be specifically described based on the following examples.
[0034]
Tungsten powder having a purity of 99.95% or more and an average particle diameter of 2 μm and rhenium powder having a purity of 99.95% or more and an average particle diameter of 1 μm so that the composition becomes 10% by mass Re-W The Re-W powder was prepared by mixing and mixing with a ball mill.
[0035]
On the other hand, Mo powder having an average particle diameter of 4 μm and a purity of 99.95% or more, Ti powder having an average particle diameter of 1 μm, 0.5 mass%, Zr powder, 0.07 mass%, and C powder Was mixed with a ball mill to prepare a Mo alloy powder.
[0036]
Subsequently, the Re-W powder and the Mo alloy powder are stacked and filled in the molding can so that the Re-W powder is disposed in the electron beam irradiation portion when the target is used, and then cold isostatic pressing is performed. A can body for molding was pressed isotropically at a molding pressure of 196 MPa by a (CIP) molding method to produce a laminated molded body. The shape of the molded body at this time was 120 mm in diameter × 30 mm in thickness. The obtained molded body is sintered in a vacuum atmosphere, and the obtained sintered body is machined after forging at a processing rate of 30%, and finished to have a diameter of 100 mm and a thickness of 25 mm. An alloy substrate was prepared.
[0037]
On the other hand, many graphite materials having a diameter of 100 mm and a thickness of 25 mm were prepared.
[0038]
On the other hand, Ti plates, Nb plates, 10% Nb-Ti alloy plates, 30% Nb-Ti alloy plates, 50% Nb-Ti alloys having various thicknesses as bonding materials (brazing materials) for forming a bonding layer A plate, a 70% Nb—Ti alloy plate, a 90% Nb—Ti alloy plate, and a 30% Zr—Mo alloy plate were prepared.
[0039]
Next, between the Mo alloy base material prepared as described above and the graphite material, each target is interposed with a laminating method and a thickness of one or more plate-like bonding materials as shown in the left column of Table 1. A laminate was prepared. Next, the target laminated bodies are brought into close contact with each other while being pressed in the thickness direction, and a bonding process is performed in a nitrogen gas atmosphere under the bonding temperature and time conditions shown in Table 1, whereby the Mo alloy base material is bonded with the bonding material. X-ray tube targets according to Examples and Comparative Examples were manufactured by diffusion bonding with graphite materials.
[0040]
FIG. 1 shows a cross-sectional structure of the joint portion of the
[0041]
About the target for X-ray tubes which concerns on each Example and comparative example prepared as mentioned above, the thickness of the
[0042]
[Table 1]
[0043]
As is apparent from the results shown in Table 1 above, in the targets of Examples 1 to 3-12 in which a bonding layer composed of a carbide layer of Ti and Nb and an alloy layer containing Ti, Nb and Mo was formed, Even when a severe heat cycle is applied, it has been found that an X-ray tube target excellent in durability (heat cycle characteristics) can be obtained without generation of cracks, cracks or peeling. It was also confirmed that the four-point bending strength after addition of the heat cycle was high, and that it had excellent structural strength.
[0044]
On the other hand, in the target according to Example 2 in which the thickness of the bonding layer was set excessively so as to exceed 1 mm, the stress due to the difference in thermal expansion increased, and a crack was generated only by the first heating operation.
[0045]
On the other hand, in the target according to Comparative Example 1 prepared using a conventional Zr—Mo based bonding material, a eutectic alloy of Zr and Mo is formed as a bonding layer, but this melting point is as low as 1550 ° C. For this reason, the bonding strength was reduced, and cracks were generated only by the first heating operation.
[0046]
Moreover, in the target which concerns on the comparative example 2 which uses only a Nb board as a joining material, it turned out that the structure | tissue of a predetermined joining layer is not formed and crack resistance is missing.
[0047]
Further, Example 3 in which the thickness of the bonding layer is too thin, Example 4 in which the thickness of the base layer constituting the carbide layer is excessively thin, Example 5 in which the thickness of the base layer is excessively thick, Base layer and columnar shape In the target of Example 6 in which both layer thicknesses are excessive, it is also confirmed that the four-point bending strength is relatively low compared to the other examples, and the structural strength is reduced to about 1/4. It was.
[0048]
The present invention has been described by taking an example of an X-ray tube target in which a refractory metal material such as Mo and a graphite material are integrally joined. However, if the member is joined to a refractory metal material and a graphite material, the present invention is similarly applied. The joining structure of the invention can be applied. For example, it can be applied as a heat receiving plate for a beam accelerator of a nuclear fusion device.
[0049]
【The invention's effect】
As described above, according to the X-ray tube target and the method for manufacturing the same according to the present invention, titanium (Ti) and niobium (Nb) are used as the bonding material components, and the bonding process is performed in a predetermined temperature range. An alloy containing a molybdenum component sufficiently diffused from the Mo alloy substrate to the bonding layer side, while a carbon component from the graphite material sufficiently diffused to the bonding layer side, and a Ti and Nb carbide layer and Ti, Nb and Mo. A bonding layer with a high melting point consisting of a layer is formed, and degassing treatment at a high temperature is possible, and the bonding strength is high and there is little peeling of components, and even when a severe heat cycle is applied, An X-ray tube target having excellent durability and few cracks and cracks can be produced efficiently and inexpensively.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view showing a main part of an X-ray tube target according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a cross-sectional view showing an example of the shape of a conventional single target made of a single material of W or Mo.
FIG. 3 is a cross-sectional view showing a configuration example of a conventional composite target.
[Explanation of symbols]
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