JP4542657B2 - 多置換インデン誘導体およびその製造方法 - Google Patents

多置換インデン誘導体およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多置換インデン誘導体およびその製造方法に関するものである。多置換インデン誘導体はポリオレフィンなど高分子合成触媒の配位子、医薬品や農薬、電子材料の合成中間体として有用な物質である。
【0002】
【従来の技術】
インデンは、ベンゼン環の6員環部分とシクロペンタジエニル環の5員環部分とが縮合してなる。インデン誘導体を遷移金属に配位させて配位子として利用するときは、一般的にはこの5員環部分で配位する。従って5員環部分に置換基があると立体障害の為、インデン誘導体の配位能力が低下し、錯体の活性を維持できないことが多い。それに対して、ベンゼン環の部分に置換基を導入することは、立体障害によるインデンの金属への配位を妨げることなく、錯体の有機溶媒への溶解性を向上させるとともに、錯体の性質を自由にコントロールできるメリットがある。インデン誘導体の5員環部分は非常に反応性が高く、通常の有機合成手法で容易に置換基を導入することができる。しかしながらベンゼン環に置換基を導入することは非常に難しく、とくに4つの炭素全部に任意の置換基を導入することは困難であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記実情を鑑み鋭意努力して達成されたもので、その目的はインデン誘導体のベンゼン環部分に任意の置換基を導入することを目的とする。遷移金属に配している、アセチレン誘導体2分子に起因する配子と、シクロペンタジエニル配子とを金属塩等の金属化合物の存在下、カップリングすることにより、目的とするインデン誘導体を得ることができる。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記一般式(2)で表される置換基を有していてもよいシクロペンタジエニル基を配位子として持つメタラシクロペンタジエン誘導体に塩化チタン(IV)を反応させることを特徴とする下記一般式(1)で表される多置換インデン誘導体の製造方法に関する。
【0005】
【化2】
Figure 0004542657
【0006】
(一般式(1)中、R、R、R及びRは、それぞれ、同一又は異なって、炭素数が1−20であるアルキル基を表す。R、R、R及びRの任意の二つの基が互いに架橋してインデン部分にさらに別個のC 〜C 10 の飽和又は不飽和環を形成していてもよく、該別個の環は、酸素原子または式−N(R )−で示される基(式中、R は、水素原子又はC 〜C アルキル基である。)で中断されていてもよい。
、R、及びRは、それぞれ、同一又は異なって、水素原子又は炭素数が1−20であるアルキル基を表す。R、R、及びRの任意の二つの基が互いに架橋してインデン部分にさらに別個のC 〜C 10 の飽和又は不飽和環を形成していてもよく、該別個の環は、酸素原子または式−N(R )−で示される基(式中、R は、水素原子又はC 〜C アルキル基である。)で中断されていてもよい。
一般式(2)中、Mはチタン、ジルコニウム又はハフニウムから選択される遷移金属、Lはシクロペンタジエニル基、メチルシクロペンタジエニル基、エチルシクロペンタジエニル基、イソプロピルシクロペンタジエニル基、t−ブチルシクロペンタジエニル基、ジメチルシクロペンタジエニル基、ジエチルシクロペンタジエニル基、ジイソプロピルシクロペンタジエニル基、ジ−t−ブチルシクロペンタジエニル基又はテトラメチルシクロペンタジエニル基、nは1を表す。)
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。まず、下記一般式(1)で表されるインデン誘導体について説明する。
【0008】
【化4】
Figure 0004542657
【0009】
一般式(1)のR1−R7の具体例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロオクチル等のアルキル基、ビニル、アリル、1−プロペニル、1、2又は3−ブテニル、ヘキセニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロオクテニル等のアルケニル基、フェニル、ナフチル、トリル、キシリル、チエニル等の芳香族基、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリメトキシシリル、トリエトキシシリル、ジフェニルメチルシリル、ジメチルフェニルシリル、トリフェニルシリル等のシリル基、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、t−ブトキシなどのアルコキシ基、フェノキシ、ナフトキシ等のアリロキシ基、メチルカルボキシレート、エチルカルボキシレート、プロピルカルボキシレート、イソプロピルカルボキシレート、ブチルカルボキシレート、イソブチルカルボキシレート、t−ブチルカルボキシレート、フェニルカルボキシレート等のエステル基、ニトロ基、ニトリル基、アシル基、カルボキシル基、カルバモイル基、アミノ基、ホルミル基、イソシアノ基、イソシアナト基、チオシアナト基、又は、イソチオシアナト基が挙げられる。
アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、芳香族基、シリル基、アルコキシ基、アリロキシ基、エステル基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、芳香族基、シリル基、アルコキシ基、アリロキシ基、エステル基の場合等には、1〜20の炭素原子を有することが好ましく、2以上の炭素原子を有することがさらに好ましく、3以上の炭素原子を有していても良い。また、1〜15の炭素原子を有していてもよく、12以下の炭素原子を有していても良い。
1、R2、R3及びR4に含まれる炭素原子の合計が2〜80であることが好ましく、4〜60であることがさらに好ましく、8〜60であることがさらになお好ましい。
5、R6、及びR7のうち少なくとも1つ以上が水素原子であることが好ましく、2つ又は3つが水素原子であってもよい。
上記一般式(1)で表されるインデン誘導体は、R1、R2、R3及びR4の任意の二つの基が互いに架橋していてもよく、R5、R6、及びR7の任意の二つの基が互いに架橋していてもよい。このように二つの基が架橋している場合には、インデン部分にさらに別個の環が縮合していることになる。この別個の環は、たとえば、C4〜C20飽和又は不飽和環であり、酸素原子、式−N(R8)−で示される基(式中、R8は、水素原子又はC1〜C6アルキル基であり、好ましくは水素原子又はC1〜C3アルキル基である。)で中断されていてもよい。この別個の環は、C4〜C10飽和又は不飽和環であることが好ましく、C5〜C8飽和又は不飽和環であることがさらに好ましい。
インデンそのものは、ベンゼン環の6員環部分とシクロペンタジエニル環の5員環部分とが縮合してなり、2環系である。しかし、本発明では、インデン誘導体は、広義に解され、2環系に限られず、3環系、4環系であってもよい。
【0010】
次に下記一般式(2)で表されるメタラシクロペンタジエン誘導体について説明する。
【0011】
【化5】
Figure 0004542657
【0012】
一般式(2)中、Mは遷移金属を表す。遷移金属は周期律表上の3−10族の金属を意味する。遷移金属としては、特に制限されないが、好ましくは3−6族の遷移金属、更に好ましくは、チタン、ジルコニウム、ハフニウム等の4族の遷移金属およびバナジウム、ニオブ、タンタル等の5族の遷移金属である。
【0013】
一般式(2)中、Lは配位子を表し、その具体例としては、シクロペンタジエニル基、インデニル基、フルオレニル基、アズレニル基、炭化水素原子オキシ基、アミド基アセチルアセトナート基、カルボキシ基、ホスフィン配位子、アミン配位子、エーテル配位子、及びこれらが適当な架橋基により、連結した配位子、を有する化合物が挙げられる。なお、上記の各基は、いずれも、置換基を有していてもよい。Lの具体例としては、さらに、メチルシクロペンタジエニル、エチルシクロペンタジエニル、イソプロピルシクロペンタジエニル、t−ブチルシクロペンタジエニル、ジメチルシクロペンタジエニル、ジエチルシクロペンタジエニル、ジイソプロピルシクロペンタジエニル、ジ−t−ブチルシクロペンタジエニル、テトラメチルシクロペンタジエニル、インデニル基、2−メチルインデニル基、2−メチル−4−フェニルインデニル基、テトラヒドロインデニル基、ベンゾインデニル基、フルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、テトラヒドロフルオレニル基及びオクタヒドロフルオレニル基等が挙げられる。
また、一般式()中、nは0−8、好ましくは1−4の整数を表す。そして、nが2以上の場合における各配位子は、同一であっても異なっていてもよい。
【0014】
一般式(2)中、R1−R7は一般式(1)中のR1−R7と同義である。
一般式(2)で表されるメタラシクロペンタジエン誘導体では、メタラシクロペンタジエン部分が特異な反応性を示すことに鑑み、特に、メタラシクロペンタジエン部分が一般式(III)で示される金属化合物と共奏的に特異な反応を示すことに鑑み、メタラシクロペンタジエン部分とシクロペンタジエニル部分とのカップリング反応が進行すると思われる。R1−R7は、このカップリング反応に対して、電子的にも立体的にも影響を及ぼし難く、幅広い範囲のR1−R7についてカップリング反応が進行すると思われる。
【0015】
一般式(2)で表されるメタラシクロペンタジエンは、対応する遷移金属化合物と2分子のアルキンまたは1分子のジインとの反応で得ることができる。メタラシクロペンタジエン誘導体の生成については、例えば、T. Takahashi et al. J. Org. Chem. 1995, 60, 4444 に記載されている。
【0016】
次に下記一般式(3)で表される金属化合物について説明する。
【0017】
【化6】
Figure 0004542657
【0018】
M’は遷移金属又は典型金属を表す。遷移金属は周期律表上の3−10族の金属を意味する。遷移金属としては、特に制限されないが、好ましくは3−10族の遷移金属、更に好ましくは、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル等の4−5族の遷移金属化合物又は鉄、ニッケル、パラジウム等の8〜10族の遷移金属である。
また典型金属として特に制限されないが、好ましくは亜鉛、カドミウム、水銀、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、インジウム、ケイ素、ゲルマニウム、スズ、ビスマス、などの金属化合物である。金属化合物としては好ましくはこれら金属のハロゲン化物である。
一般式(3)で表される金属化合物としては、例えば、周期表第4〜15族の金属化合物が用いられる。金属化合物は、例えば、CuX、FeX3、NiX2、BiX3(式中、Xは、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子を示す。)のような金属塩が用いられる。あるいは、ニッケル錯体を用いてもよい。
本明細書では、ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素を示し、特に、塩素、臭素又はヨウ素を示す。
【0019】
用いるこれらの金属化合物の量は0.0001−20当量で、好ましくは0.1−8当量である。
【0020】
一般式(3)中、L2は配位子を表し、その具体例としては、ホスフィン配位子、アミン配位子、エーテル配位子、一酸化炭素、ニトリル、シクロペンタジエニル基、インデニル基、フルオレニル基、アズレニル基、炭化水素原子オキシ基、アミド基アセチルアセトナート基、カルボキシ基、及びこれらが適当な架橋基により、連結した配位子、を有する化合物が挙げられる。
【0021】
なお、上記の各基は、いずれも、置換基を有していてもよい。また、一般式(3)中、mは0−8、好ましくは0−6の整数を表す。そして、mが2以上の場合における各配位子は、同一であっても異なっていてもよい。
mが0の場合には、配意子Lが存在しないということである。一般式(3)で表される遷移金属化合物としては、たとえば、ハロゲン化チタン(IV)、ハロゲン化鉄(III)、ハロゲン化亜鉛(II)、ハロゲン化ビスマス(III)のような遷移金属の塩が挙げられる。
一方、mが0でない場合には、周期表3〜11族の中心金属、好ましくは周期表6〜11族の中心金属に、ホスフィン;ピリジン、ビピリジン等の芳香族アミン、ハロゲン原子等の配位子が配位している有機金属錯体が好ましく用いられる。中心金属は、いわゆる4〜6配位であることが好ましく、周期表10族の金属が更に好ましい。ホスフィンとしては、トリフェニルホスフィン、メチルジフェニルホスフィン等、制限がない。
たとえば、ビス(トリフェニルホスフィン)ジクロロニッケル、ジクロロ(2,2‘−ビピリジン)ニッケル、PdCl2(2,2'- ビピリジン)等の有機金属錯体の触媒を用いることができる。比較的温和な条件で重合が進行するからである。更に、ビピリジン等の含窒素有機化合物、ホスフィン等の含リン有機化合物が助触媒として共存していてもよい。
このようなニッケル触媒は、T. Kanbara, T. Kushida, N. Saito, I. Kuwajima, K. Kubota,and T. Yamamoto, Chemistry Letters, 1992, 583〜586 頁又は米国特許第5,227,457号若しくは米国特許第5,241,044号に記載されているように、カップリング反応に好適に用いられる。
【0022】
一般式(3)中、Xはハロゲン化物イオン、アルキル基、アルケニル基、芳香族基、シリル基、アルコキシ基、アリロキシ基、エステル基を表す。但し、yが2以上の場合は、同一であっても異なっていてもよい。これらの基は、炭素数が0−20であり、かつ置換基を有していてもよい。また2つが架橋していてもよい。
【0023】
各工程は非プロトン性溶媒の存在下、窒素やアルゴン等の不活性ガス下で行うのが好ましい。非プロトンの溶媒としては、例えば、トルエンのような炭化水素原子溶媒、クロロベンゼン、メチレンクロリドのようなハロゲン化炭化水素原子溶媒、エチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシメタンのようなエーテル系溶媒、アセトニトリル等が挙げられる。これらの中で好ましくはテトラヒドロフランを用いるのがよい。
反応は好ましくは−80℃乃至300℃の温度範囲で行われ、特に好ましくは−80℃乃至50℃の温度範囲で行われる。圧力は0.1バール乃至2500バールの範囲内で、好ましくは0.5バール乃至10バールの範囲内である。一般式(2)で示されるメタラシクロペンタジエン誘導体を in situで合成し、分離することなく、反応を進行させることが好ましい。
【0024】
【実施例】
以下、実施例により、本発明の内容を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるべきものではない。
【0025】
実施例1
テトラヒドロフラン中チタノセンジクロリド(1mmol)と2当量のn−ブチルリチウム(2mmol)および、2当量の2ーブチンから合成したチタナシクロペンタジエン溶液をそのまま-10℃を保ちながら、塩化チタン(IV) (0.44ml, 4mmol) をゆっくり滴下させた。激しく反応し、黄色いガスと緑色の沈殿を生じ、反応溶液は赤くなった。滴下後、温度を室温まで上昇させ、1時間後に3N HClを用いて反応を終了させる。反応終了後は素早く単離の操作を行なった。このとき目的とする4,5,6,7−テトラメチルインデンが収率82%で生成していることを確認できた。ヘキサンで抽出し、塩化アンモニウムで中和して、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させる。この乾燥も短時間で済ませた後、ろ過、溶媒を取り除き、トリエチルアミンで中和させたカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=99:1)を用いて化合物を単離精製し、目的とする4,5,6,7−テトラメチルインデンを得た。
1H NMR (CDCl3, Me4Si):δ 2.25 (s, 6H), 2.29 (s, 3H), 2.37 (s, 3H), 3.31 (m, 2H), 6.45-6.95 (m, 1H), 6.98-7.00 (m, 1H); 13C NMR (CDCl3, Me4Si):δ 16.0 (2C), 16.2, 16.6, 38.9, 126.2, 128.8, 131.1, 131.5, 132.2, 133.1, 139.8, 141.0,; HRMS calcd for C13H16 172.1252; 実験値172.1251.
【0026】
実施例2
4,5,6,7−テトラエチルインデン
実施例1と同様に実験を行い、2ーブチンの代わりに3ーヘキシンを用い、目的とする4,5,6,7−テトラエチルインデンを得た。
1H NMR (CDCl3, Me4Si):δ 1.18-1.24 (m, 12H), 2.70-2.73 (m, 6H), 2.80 (q, 2H, J = 7.6 Hz) , 3.33 (m, 2H), 6.46-6.49 (m, 1H), 6.96-6.98 (m, 1H); 13C NMR (CDCl3, Me4Si):δ 14.7, 16.2 (3H), 21.9, 23.0, 23.6, 38.2, 130.9, 132.8,132.9, 135.2, 136.5, 138.0, 140.1, 141.4. HRMS calcd for C17H24 228.1878; 実験値228.1878
【0027】
実施例3
4,5,6,7−テトラプロピルインデン
実施例1と同様に行った。2ーブチンの代わりに4−オクチンを用い、目的とする4,5,6,7−テトラプロピルインデンを得た。
1H NMR (CDCl3, Me4Si):δ 1.01-1.07 (m, 12H), 1.51-1.62 (m, 8H), 2.58-2.73 (m, 6H), 2.69-2.73 (m, 2H), 6.41-6.44 (m, 1H), 6.92-6.94 (m, 1H); 13C NMR (CDCl3, Me4Si):δ 14.7, 15.0(2H), 15.1, 23.8, 25.2, 25.3 (2H), 31.8 (2H), 32.4, 33.2, 38.4, 131.1, 131.6, 132.2, 134.0, 135.7, 137.2, 140.2,
141.6.
【0028】
実施例4
4,9−ジメチル−5,6,7,8−テトラヒドロベンゾインデン
実施例1と同様にして実験を行ったが、2ーブチン2mmolの代わりに1mmolの2,8ーデカジインを用いて行ったところ、目的とする4,9−ジメチル−5,6,7,8−テトラヒドロベンゾインデンを得た。
1H NMR (CDCl3, Me4Si):δ 1.80-1.83 (m, 4H), 2.23 (s, 1H), 2.31 (s, 1H), 2.70-2.72(m, 4H), 3.32 (m, 1H), 6.46-6.48 (m, 1H), 6.99-7.01 (m, 1H); 13C NMR (CDCl3, Me4Si):δ14.7, 16.2, 21.9, 23.0, 23.6, 38.2, 130.9, 132.8,132.9, 135.2, 136.5, 138.0, 140.1, 141.4. ;HRMS calcd for C15H18 198.1409; 実験値198.1406.
【0029】
実施例5
4,9−ジエチル−5,6,7,8−テトラヒドロベンゾインデン
実施例1と同様にして実験を行ったが、2ーブチン2mmolの代わりに1mmolの3,9−ドデカジインを用いて行ったところ、目的とする4,9−ジエチル−5,6,7,8−テトラヒドロベンゾインデンを得た。
1H NMR (CDCl3, Me4Si):δ 1.11-1.19 (m, 6H), 1.79-1.83 (m, 4H), 2.69 (q, J = 7.5 Hz), 2.74-2.81 (m, 6H), 3.34 (m, 2H), 6.46-6.48 (m, 1H), 6.97-6.99(m,1H); 13C NMR (CDCl3, Me4Si):δ 13.6, 14.9, 22.4, 23.1, 23.3 (2C), 26.6 (2C), 37.9, 130.7, 131.6, 132.4 , 132.7, 133.0, 135.1, 139.4, 140.7;
HRMS calcd for 226.1721; 実験値226.1724.
【0030】
実施例6
2−オキサ−1,3−ジヒドロ−4,8−ジプロプル−s−インダセン
2ーブチン2mmolの代わりに1mmolのジ−2−ヘキシニルエーテルを用いて行ったところ、目的とする2−オキサ−1,3−ジヒドロ−4,8−ジプロプル−s−インダセンを得た。
1H NMR (CDCl3, Me4Si):δ 0.92-1.04 (m, 6H), 1.54-1.68 (m, 4H), 2.52-2.64 (m, 4H), 3.34 (m, 2H), 5.17 (s, 4H), 6.53-6.55 (m, 1H), 6.96-6.99 (m, 1H); 13C NMR (CDCl3, Me4Si);δ 14.2, 14.5, 22.6, 23.8, 32.7, 33.2, 37.5, 73.2(2C), 126.1, 128.8, 130.2, 133.3, 134.7, 136.4, 142.2, 143.4; HRMS calcd for C17H22O 242.1671; 実験値242.1684.
【0031】
実施例7
2,4,5,6,7−ペンタメチルインデン
実施例1と同様に実験を行ったが、チタノセンジクロリドの代わりにメチルビスシクロペンタジエニルチタノセンジクロリドを用いて行うと目的とする2,4,5,6,7−ペンタメチルインデンを1mmHg、150℃で減圧蒸留して単離収率26%で得ることができた。
1H NMR (CDCl3, Me4Si) d 2.13-2.31 (m, 15H), 3.19 (s, 2H), 6.57 (s, 1H); 13C NMR (CDCl3, Me4Si) d 15.9, 16.0, 16.1, 16.5, 16.9, 42.6, 125.0, 126.2, 128.5, 130.3, 132.9, 139.4, 141.9, 143.8;HRMS calcd for C14H18 186.1409; 実験値186.1416.
【0032】
実施例1−7を下記の表1に示す。
【0033】
【表1】
Figure 0004542657
aNMR収率。単離された収率はかっこ内に記載されている。
【0034】
【発明の効果】
本発明は2分子のアルキン類やジイン類から容易に合成できるメタラシクロペンタジエンとシクロペンタジエニル基とのカップリングによりインデン誘導体を合成するもので、通常困難であるベンゼン環のすべてに置換基をもつインデン誘導体を提供することができる。

Claims (1)

  1. 下記一般式(2)で表される置換基を有していてもよいシクロペンタジエニル基を配位子として持つメタラシクロペンタジエン誘導体に塩化チタン(IV)を反応させることを特徴とする下記一般式(1)で表される多置換インデン誘導体の製造方法。
    Figure 0004542657
    (一般式(1)中、R、R、R及びRは、それぞれ、同一又は異なって、炭素数が1−20であるアルキル基を表す。R、R、R及びRの任意の二つの基が互いに架橋してインデン部分にさらに別個のC 〜C 10 の飽和又は不飽和環を形成していてもよく、該別個の環は、酸素原子または式−N(R )−で示される基(式中、R は、水素原子又はC 〜C アルキル基である。)で中断されていてもよい。
    、R、及びRは、それぞれ、同一又は異なって、水素原子又は炭素数が1−20であるアルキル基を表す。R、R、及びRの任意の二つの基が互いに架橋してインデン部分にさらに別個のC 〜C 10 の飽和又は不飽和環を形成していてもよく、該別個の環は、酸素原子または式−N(R )−で示される基(式中、R は、水素原子又はC 〜C アルキル基である。)で中断されていてもよい。
    一般式(2)中、Mはチタン、ジルコニウム又はハフニウムから選択される遷移金属、Lはシクロペンタジエニル基、メチルシクロペンタジエニル基、エチルシクロペンタジエニル基、イソプロピルシクロペンタジエニル基、t−ブチルシクロペンタジエニル基、ジメチルシクロペンタジエニル基、ジエチルシクロペンタジエニル基、ジイソプロピルシクロペンタジエニル基、ジ−t−ブチルシクロペンタジエニル基又はテトラメチルシクロペンタジエニル基、nは1を表す。)
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