JP4542642B2 - 医用画像診断装置 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、オペレータや装置側で作業完了までに多くの作業をこなさなければならない医用画像診断装置、医用画像処理装置、治療装置及び医用ワークステーションに関する。
【０００２】
【従来の技術】
例えば、超音波診断装置、Ｘ線診断装置、Ｘ線撮像装置、内視鏡撮像表示装置、核磁気共鳴イメージ診断装置、Ｘ線コンピュータ断層撮影装置等の画像診断装置で画像診断（検査）を行う場合、オペレータ及び装置側で行う作業としては、準備作業と画像収集作業と後処理との３段階に大きく分けられる。準備作業としては例えば患者情報の入力とか画像収集条件の設定等が含まれ、また後処理には画像データの保存作業とかレポート作成編集作業とかが含まれる。
【０００３】
ところで近年の医用画像診断装置等では多機能化がすさまじい速さで進んでいる。この多機能化に伴って、必要な作業数は増加し、しかも複雑化している。例えば、画像収集条件は、検査の目的にあった条件の適正範囲が項目毎に決められており、装置の取り扱い説明書や取り扱いの教育等で得た知識を駆使して、この適正範囲内で操作者が自身でその目的や患者の状況から判断して設定し、又は選択していた。
【０００４】
さらに、画像処理でも、診断上必要な生理学的な患者のパラメータを取得するようなプログラムソフトも多様化、専門化してきており、これらソフトの取り扱い説明書や取り扱いの教育等で事前に十分な知識を取得しておかなければ、操作者は最適な条件を設定できないこともあった。
【０００５】
このため操作や検査をスムーズに行うためには熟練を要するため訓練が必要であった。近年、検査内容や装置が複雑化し、検査件数が増大するなかで、初心者等の熟練者でない定期的に勤務が交代するような操作者が検査手順や処理手順など多岐にわたる手順を理解し、精度良く、過不足なく必要な処理等をこなすことが望まれているが、簡便な実現は難しいという問題があった。すなわち操作者の能力（熟練度）の違いが検査結果に影響するという問題があった。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、初心者等の熟練者でない者であっても、必要な作業を手順通りに手際よく過不足なく進めることのできる医用画像診断装置、医用画像処理装置、治療装置及び医用ワークステーションを提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明は、検体に関する医用画像を収集し、表示する医用画像診断装置において、複数の検査項目に関連付けられている、前記医用画像の収集及び表示に関わる準備から終了までの一連の作業手順を表す複数種類のワークフローチャートのデータを複数の検査カテゴリーに分類して記憶する記憶部と、操作者が所望の検査カテゴリーと所望の検査項目とを入力操作するための操作部と、表示部と、前記操作部を介して前記所望の検査カテゴリーが入力されたとき、前記入力された所望の検査カテゴリーに分類されている検査項目のリストを前記表示部に表示させ、前記リストから前記所望の検査項目が入力されたとき、前記記憶されている複数種類のワークフローチャートから前記入力された検査カテゴリーと検査項目とに対応するワークフローチャートのデータを前記記憶部から選択的に読み出し、前記表示部に表示させる制御部とを具備する。
【００１５】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明を好ましい実施形態により詳細に説明する。図１に示すように、符号１は、医用画像診断装置本体、医用画像処理装置本体又は治療装置本体であり、医用ワークステーション２を含めてそれぞれ医用画像診断装置、医用画像処理装置又は治療装置を構成している。医用画像診断装置とは、医用画像を収集、表示する機能を持った例えば超音波診断装置、Ｘ線診断装置、Ｘ線撮像装置、内視鏡撮像表示装置、核磁気共鳴イメージ診断装置又はＸ線コンピュータ断層撮影装置である。また、医用画像処理装置とは、上記様々な医用画像診断装置で収集した医用画像データに対して、診断を支援する情報を提供するために特徴抽出や輪郭抽出や３次元画像構築等の一次処理装置だけでなく、その結果に基づいて自動診断支援や手術シュミレーションを行う２次処理装置も含むものとして定義される。また、治療装置とは、患者の患部を超音波や放射線等を使って治療する装置として定義される。
【００１６】
また、医用画像診断装置本体とは、医用画像診断装置にとって医用画像を収集して、表示するという中心的な機能を果たす部分であり、同様に、医用画像処理装置本体は医用画像処理装置にとって医用画像データを処理して、表示するという中心的な機能を果たす部分であり、さらに治療装置本体とは治療装置にとって超音波等を発生して患者に照射しその患部を治療するという中心的な機能を果たす部分である。なお、ここでは、符号１は、医用画像診断装置本体を例に説明するものとする。
【００１７】
この本体１には、インタフェース３を介して医用ワークステーション２が接続されている。この医用ワークステーション２は、本体１とユーザとの間をつなぐようなユーザインタフェース機能を持った装置として定義付けられるものであり、医用画像診断、医用画像処理及び治療に関わる準備から終了までの一連の作業手順、つまり医用画像診断であれば医用画像の収集及び表示に関わる準備から終了までの一連の作業手順、医用画像処理であれば画像の処理及び表示に関わる準備から終了までの一連の作業手順、さらに治療装置であれば治療に関わる準備から治療終了までの一連の作業手順をワークフローチャートでグラフィカルに表示したり、操作者が条件設定等の操作を行ったりといった本発明で重要な機能を有する部分である。
【００１８】
この機能に関して、図２を参照しながら、以下に詳細に説明する。医用ワークステーション２は、ＣＰＵ４を中心として、グラフィックプロセッサ５、グラフィックメモリ６、操作パネル７、ディスプレイ８を備えている。グラフィックメモリ６には、様々な検査項目に関連する複数種類のワークフローチャートに関するワークフローチャートデータが、心臓、頭部、胸部、腹部といった検査カテゴリーで分類され記憶されている。このＣＰＵ４は、図示しないハードディスク等にインストールされているプログラムコードに従って以下に説明する動作を実行するようになっている。
【００１９】
まず、ステップＳ１において操作者が操作パネル７を介して検査カテゴリーとして例えば心臓を入力すると、ステップＳ２において、その心臓カテゴリーに分類されている検査項目のリストがディスプレイ８に表示される。次のステップＳ３で、操作者が例えば心筋梗塞という検査項目を選ぶと、選択された検査項目（心筋梗塞）に関連付けられているワークフローチャートデータがグラフィックメモリ６から選択的に読み出され、グラフィックプロセッサ５に送られる（ステップＳ４）。
【００２０】
次に、ステップＳ５において、グラフィックプロセッサ５では、送られてきたワークフローチャートデータに基づいてワークフローチャートのグラフィックデータが作成され、操作／画像表示ウインドウデータと共に１画面分のフレームデータに構成される。このワークフローチャートのグラフィックデータは、ディスプレイ８に、図３に示すように、操作／画像表示ウインドウの隣りに表示される（ステップＳ６）。
【００２１】
このワークフローチャートとしては、図４（ａ）や図４（ｂ）に示すように、当該検査項目の開始から完了するまでに必要とされる全ての作業に対してボックスが個々に対応付けられており、これらボックスはその作業の手順に従って順番に例えば縦並びで配列されている。そして、ボックス間には、その順序を表す矢印が付記される。さらに、各ボックス内には、それぞれの作業内容の表題（タイトル）が、例えば“患者情報登録”、“画像収集条件設定”と書き込まれている。このような表示されたワークフローチャートにより、操作者は、目的とする検査項目にとって必要とされる全ての作業と、その流れの概要とを把握することができる。さらに、たとえ初心者等の必要な知識の少ない者が操作する場合であっても、このワークフローチャートの支援を受けることで、必要な作業を適当な順番で漏れなく進めていくことができる。
【００２２】
さらに、このワークフローチャートは、図５に示すように、操作者がそのワークフローチャートを見ながら作業を進めていく過程において、１つ（１単位）の作業が終了するごとに、そのボックスの表示態様が、ボックス内が暗くなる、ボックス内の色が変わる、ボックスの枠線の色が変わる、ボックスの枠線の形態が変わる等で変化して、未だ終了していない作業のボックスと識別できるようになっている（ステップＳ７，ステップＳ８）。このように表示態様が変化することにより、操作者は、どの作業まで終了して、どの作業が終了していないか、現在どの作業を実行中であるのか等の情報を把握することができる。
【００２３】
なお、図３において、操作／画像表示ウインドウには、例えば患者情報登録作業では患者氏名、年齢、性別、既往症といった情報の入力画面が表示され、同様に画像収集情報設定作業では視野深度、視野角、動作モード（Ｂ、ドプラスペクトラム、カラードプラ等）、送信周波数といった条件の設定面画が表示されるようになっている。つまり、併記されるワークフローチャートにおいて、作業中のボックスに対応する操作画面が操作／画像表示ウインドウに表示される。この操作／画像表示ウインドウを使って情報入力等の作業を行っているとき、ワークフローチャートが非表示になり、操作／画像表示ウインドウが前画面に表示され、作業終了後にワークフローチャートが表示される状態に自動復帰するように指定することができる。
【００２４】
また、この操作／画像表示ウインドウには、これら情報入力或いは設定に必要な情報だけでなく、例えば画像収集中には、その収集作業の進捗状況がバーグラフやパーセンテージ表示等で表示されたり、プリンタ等の周辺機器の接続状態、入力や設定時の注意事項、その他、様々な情報が表示されるようになっている。
【００２５】
ここで、作業の手順としては、ワークフローチャートの順番に完全に従う必要はなく、例えば患者情報登録作業の前に、画像収集情報設定作業を実行しても良く、例えば、カーソル等で画像収集情報設定作業のボックスをクリックすることで、その作業モードが起動して、操作／画像表示ウインドウが画像収集情報設定画面になるようになっている。
【００２６】
以上の説明では、主に画像収集を伴う検査作業を例に説明したが、画像処理、治療等の他の作業にも適用できる。画像処理や治療では、作業内容やその手順が上述とは若干異なり、画像処理には例えば処理対象画像の選択、処理プロトコルの選択、処理パラメータの設定、画像処理作業、処理画像の表示、保存、プリントアウト等の作業が含まれ、また治療には例えば患者情報の入力、治療条件の設定、治療スケジュールの設定、治療作業、治療結果の表示等の作業が含まれ、これら作業が上述と同様にワークフローチャートとして表示されるようになっているものである。もちろん、処理画像等の画像データは、操作／画像表示ウインドウに表示される。
【００２７】
このように本実施形態によれば、初心者等の熟練者でない者であっても、必要な作業を手順通りに手際よく過不足なく進めることのがきるようになる。しかも、超音波診断装置やＸ線診断装置等の様々なモダリティーで、操作を統一することができ、手順操作性の向上を図ることができる。
【００２８】
本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、種々変形して実施可能である。
【００２９】
【発明の効果】
本発明によれば、作業手順が表示されるので、初心者等であっても、この表示に従って作業を進めていけば、検査手順や処理手順など多岐にわたる手順をすべて理解していなくても、必要な作業を手順通りに手際よく過不足なく進めていくことができる。また、操作者間の作業手順の違いや作業品質の差を無くし又は少なくとも減らすことができる。
【００３０】
さらに、この作業手順をワークフローチャートでグラフィカルに表示すれば、検査手順、処理手順、作業内容などがさらに分かり易くなり、作業品質の向上を図ることができる。
【００３１】
また、作業終了するとその作業ボックスの表示態様が変わるので、手順や現在の進行状況、途中経過等を確認できるので、操作者に安心感を与え、作業に集中することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施形態に係る医用画像診断装置本体、医用画像処理装置本体、治療装置又は医用ワークステーションの構成を示すブロック図。
【図２】本実施形態の動作の流れを示す流れ図。
【図３】図２のステップＳ６に対応するワークフローチャートの表示例を示す図。
【図４】図３のワークフローチャートの詳細を示す図。
【図５】図２のステップＳ８に対応するボックスの表示態様の変化を示す図。
【符号の説明】
１…医用画像診断装置本体、医用画像処理装置本体、又は治療装置本体、
２…作業支援装置（医用ワークステーション）、
３…インタフェース、
４…ＣＰＵ、
５…グラフィックプロセッサ、
６…グラフィックメモリ、
７…操作パネル、
８…ディスプレイ。
【発明の属する技術分野】
本発明は、オペレータや装置側で作業完了までに多くの作業をこなさなければならない医用画像診断装置、医用画像処理装置、治療装置及び医用ワークステーションに関する。
【０００２】
【従来の技術】
例えば、超音波診断装置、Ｘ線診断装置、Ｘ線撮像装置、内視鏡撮像表示装置、核磁気共鳴イメージ診断装置、Ｘ線コンピュータ断層撮影装置等の画像診断装置で画像診断（検査）を行う場合、オペレータ及び装置側で行う作業としては、準備作業と画像収集作業と後処理との３段階に大きく分けられる。準備作業としては例えば患者情報の入力とか画像収集条件の設定等が含まれ、また後処理には画像データの保存作業とかレポート作成編集作業とかが含まれる。
【０００３】
ところで近年の医用画像診断装置等では多機能化がすさまじい速さで進んでいる。この多機能化に伴って、必要な作業数は増加し、しかも複雑化している。例えば、画像収集条件は、検査の目的にあった条件の適正範囲が項目毎に決められており、装置の取り扱い説明書や取り扱いの教育等で得た知識を駆使して、この適正範囲内で操作者が自身でその目的や患者の状況から判断して設定し、又は選択していた。
【０００４】
さらに、画像処理でも、診断上必要な生理学的な患者のパラメータを取得するようなプログラムソフトも多様化、専門化してきており、これらソフトの取り扱い説明書や取り扱いの教育等で事前に十分な知識を取得しておかなければ、操作者は最適な条件を設定できないこともあった。
【０００５】
このため操作や検査をスムーズに行うためには熟練を要するため訓練が必要であった。近年、検査内容や装置が複雑化し、検査件数が増大するなかで、初心者等の熟練者でない定期的に勤務が交代するような操作者が検査手順や処理手順など多岐にわたる手順を理解し、精度良く、過不足なく必要な処理等をこなすことが望まれているが、簡便な実現は難しいという問題があった。すなわち操作者の能力（熟練度）の違いが検査結果に影響するという問題があった。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、初心者等の熟練者でない者であっても、必要な作業を手順通りに手際よく過不足なく進めることのできる医用画像診断装置、医用画像処理装置、治療装置及び医用ワークステーションを提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明は、検体に関する医用画像を収集し、表示する医用画像診断装置において、複数の検査項目に関連付けられている、前記医用画像の収集及び表示に関わる準備から終了までの一連の作業手順を表す複数種類のワークフローチャートのデータを複数の検査カテゴリーに分類して記憶する記憶部と、操作者が所望の検査カテゴリーと所望の検査項目とを入力操作するための操作部と、表示部と、前記操作部を介して前記所望の検査カテゴリーが入力されたとき、前記入力された所望の検査カテゴリーに分類されている検査項目のリストを前記表示部に表示させ、前記リストから前記所望の検査項目が入力されたとき、前記記憶されている複数種類のワークフローチャートから前記入力された検査カテゴリーと検査項目とに対応するワークフローチャートのデータを前記記憶部から選択的に読み出し、前記表示部に表示させる制御部とを具備する。
【００１５】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明を好ましい実施形態により詳細に説明する。図１に示すように、符号１は、医用画像診断装置本体、医用画像処理装置本体又は治療装置本体であり、医用ワークステーション２を含めてそれぞれ医用画像診断装置、医用画像処理装置又は治療装置を構成している。医用画像診断装置とは、医用画像を収集、表示する機能を持った例えば超音波診断装置、Ｘ線診断装置、Ｘ線撮像装置、内視鏡撮像表示装置、核磁気共鳴イメージ診断装置又はＸ線コンピュータ断層撮影装置である。また、医用画像処理装置とは、上記様々な医用画像診断装置で収集した医用画像データに対して、診断を支援する情報を提供するために特徴抽出や輪郭抽出や３次元画像構築等の一次処理装置だけでなく、その結果に基づいて自動診断支援や手術シュミレーションを行う２次処理装置も含むものとして定義される。また、治療装置とは、患者の患部を超音波や放射線等を使って治療する装置として定義される。
【００１６】
また、医用画像診断装置本体とは、医用画像診断装置にとって医用画像を収集して、表示するという中心的な機能を果たす部分であり、同様に、医用画像処理装置本体は医用画像処理装置にとって医用画像データを処理して、表示するという中心的な機能を果たす部分であり、さらに治療装置本体とは治療装置にとって超音波等を発生して患者に照射しその患部を治療するという中心的な機能を果たす部分である。なお、ここでは、符号１は、医用画像診断装置本体を例に説明するものとする。
【００１７】
この本体１には、インタフェース３を介して医用ワークステーション２が接続されている。この医用ワークステーション２は、本体１とユーザとの間をつなぐようなユーザインタフェース機能を持った装置として定義付けられるものであり、医用画像診断、医用画像処理及び治療に関わる準備から終了までの一連の作業手順、つまり医用画像診断であれば医用画像の収集及び表示に関わる準備から終了までの一連の作業手順、医用画像処理であれば画像の処理及び表示に関わる準備から終了までの一連の作業手順、さらに治療装置であれば治療に関わる準備から治療終了までの一連の作業手順をワークフローチャートでグラフィカルに表示したり、操作者が条件設定等の操作を行ったりといった本発明で重要な機能を有する部分である。
【００１８】
この機能に関して、図２を参照しながら、以下に詳細に説明する。医用ワークステーション２は、ＣＰＵ４を中心として、グラフィックプロセッサ５、グラフィックメモリ６、操作パネル７、ディスプレイ８を備えている。グラフィックメモリ６には、様々な検査項目に関連する複数種類のワークフローチャートに関するワークフローチャートデータが、心臓、頭部、胸部、腹部といった検査カテゴリーで分類され記憶されている。このＣＰＵ４は、図示しないハードディスク等にインストールされているプログラムコードに従って以下に説明する動作を実行するようになっている。
【００１９】
まず、ステップＳ１において操作者が操作パネル７を介して検査カテゴリーとして例えば心臓を入力すると、ステップＳ２において、その心臓カテゴリーに分類されている検査項目のリストがディスプレイ８に表示される。次のステップＳ３で、操作者が例えば心筋梗塞という検査項目を選ぶと、選択された検査項目（心筋梗塞）に関連付けられているワークフローチャートデータがグラフィックメモリ６から選択的に読み出され、グラフィックプロセッサ５に送られる（ステップＳ４）。
【００２０】
次に、ステップＳ５において、グラフィックプロセッサ５では、送られてきたワークフローチャートデータに基づいてワークフローチャートのグラフィックデータが作成され、操作／画像表示ウインドウデータと共に１画面分のフレームデータに構成される。このワークフローチャートのグラフィックデータは、ディスプレイ８に、図３に示すように、操作／画像表示ウインドウの隣りに表示される（ステップＳ６）。
【００２１】
このワークフローチャートとしては、図４（ａ）や図４（ｂ）に示すように、当該検査項目の開始から完了するまでに必要とされる全ての作業に対してボックスが個々に対応付けられており、これらボックスはその作業の手順に従って順番に例えば縦並びで配列されている。そして、ボックス間には、その順序を表す矢印が付記される。さらに、各ボックス内には、それぞれの作業内容の表題（タイトル）が、例えば“患者情報登録”、“画像収集条件設定”と書き込まれている。このような表示されたワークフローチャートにより、操作者は、目的とする検査項目にとって必要とされる全ての作業と、その流れの概要とを把握することができる。さらに、たとえ初心者等の必要な知識の少ない者が操作する場合であっても、このワークフローチャートの支援を受けることで、必要な作業を適当な順番で漏れなく進めていくことができる。
【００２２】
さらに、このワークフローチャートは、図５に示すように、操作者がそのワークフローチャートを見ながら作業を進めていく過程において、１つ（１単位）の作業が終了するごとに、そのボックスの表示態様が、ボックス内が暗くなる、ボックス内の色が変わる、ボックスの枠線の色が変わる、ボックスの枠線の形態が変わる等で変化して、未だ終了していない作業のボックスと識別できるようになっている（ステップＳ７，ステップＳ８）。このように表示態様が変化することにより、操作者は、どの作業まで終了して、どの作業が終了していないか、現在どの作業を実行中であるのか等の情報を把握することができる。
【００２３】
なお、図３において、操作／画像表示ウインドウには、例えば患者情報登録作業では患者氏名、年齢、性別、既往症といった情報の入力画面が表示され、同様に画像収集情報設定作業では視野深度、視野角、動作モード（Ｂ、ドプラスペクトラム、カラードプラ等）、送信周波数といった条件の設定面画が表示されるようになっている。つまり、併記されるワークフローチャートにおいて、作業中のボックスに対応する操作画面が操作／画像表示ウインドウに表示される。この操作／画像表示ウインドウを使って情報入力等の作業を行っているとき、ワークフローチャートが非表示になり、操作／画像表示ウインドウが前画面に表示され、作業終了後にワークフローチャートが表示される状態に自動復帰するように指定することができる。
【００２４】
また、この操作／画像表示ウインドウには、これら情報入力或いは設定に必要な情報だけでなく、例えば画像収集中には、その収集作業の進捗状況がバーグラフやパーセンテージ表示等で表示されたり、プリンタ等の周辺機器の接続状態、入力や設定時の注意事項、その他、様々な情報が表示されるようになっている。
【００２５】
ここで、作業の手順としては、ワークフローチャートの順番に完全に従う必要はなく、例えば患者情報登録作業の前に、画像収集情報設定作業を実行しても良く、例えば、カーソル等で画像収集情報設定作業のボックスをクリックすることで、その作業モードが起動して、操作／画像表示ウインドウが画像収集情報設定画面になるようになっている。
【００２６】
以上の説明では、主に画像収集を伴う検査作業を例に説明したが、画像処理、治療等の他の作業にも適用できる。画像処理や治療では、作業内容やその手順が上述とは若干異なり、画像処理には例えば処理対象画像の選択、処理プロトコルの選択、処理パラメータの設定、画像処理作業、処理画像の表示、保存、プリントアウト等の作業が含まれ、また治療には例えば患者情報の入力、治療条件の設定、治療スケジュールの設定、治療作業、治療結果の表示等の作業が含まれ、これら作業が上述と同様にワークフローチャートとして表示されるようになっているものである。もちろん、処理画像等の画像データは、操作／画像表示ウインドウに表示される。
【００２７】
このように本実施形態によれば、初心者等の熟練者でない者であっても、必要な作業を手順通りに手際よく過不足なく進めることのがきるようになる。しかも、超音波診断装置やＸ線診断装置等の様々なモダリティーで、操作を統一することができ、手順操作性の向上を図ることができる。
【００２８】
本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、種々変形して実施可能である。
【００２９】
【発明の効果】
本発明によれば、作業手順が表示されるので、初心者等であっても、この表示に従って作業を進めていけば、検査手順や処理手順など多岐にわたる手順をすべて理解していなくても、必要な作業を手順通りに手際よく過不足なく進めていくことができる。また、操作者間の作業手順の違いや作業品質の差を無くし又は少なくとも減らすことができる。
【００３０】
さらに、この作業手順をワークフローチャートでグラフィカルに表示すれば、検査手順、処理手順、作業内容などがさらに分かり易くなり、作業品質の向上を図ることができる。
【００３１】
また、作業終了するとその作業ボックスの表示態様が変わるので、手順や現在の進行状況、途中経過等を確認できるので、操作者に安心感を与え、作業に集中することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施形態に係る医用画像診断装置本体、医用画像処理装置本体、治療装置又は医用ワークステーションの構成を示すブロック図。
【図２】本実施形態の動作の流れを示す流れ図。
【図３】図２のステップＳ６に対応するワークフローチャートの表示例を示す図。
【図４】図３のワークフローチャートの詳細を示す図。
【図５】図２のステップＳ８に対応するボックスの表示態様の変化を示す図。
【符号の説明】
１…医用画像診断装置本体、医用画像処理装置本体、又は治療装置本体、
２…作業支援装置（医用ワークステーション）、
３…インタフェース、
４…ＣＰＵ、
５…グラフィックプロセッサ、
６…グラフィックメモリ、
７…操作パネル、
８…ディスプレイ。
Claims (3)
- 被検体に関する医用画像を収集し、表示する医用画像診断装置において、
複数の検査項目に関連付けられている、前記医用画像の収集及び表示に関わる準備から終了までの一連の作業手順を表す複数種類のワークフローチャートのデータを複数の検査カテゴリーに分類して記憶する記憶部と、
操作者が所望の検査カテゴリーと所望の検査項目とを入力操作するための操作部と、
表示部と、
前記操作部を介して前記所望の検査カテゴリーが入力されたとき、前記入力された所望の検査カテゴリーに分類されている検査項目のリストを前記表示部に表示させ、前記リストから前記所望の検査項目が入力されたとき、前記記憶されている複数種類のワークフローチャートから前記入力された検査カテゴリーと検査項目とに対応するワークフローチャートのデータを前記記憶部から選択的に読み出し、前記表示部に表示させる制御部とを具備することを特徴とする医用画像診断装置。 - 前記ワークフローチャートにおける作業終了済みのボックスの表示態様を、未作業のボックスと相違させる機能をさらに有することを特徴とする請求項１記載の医用画像診断装置。
- 前記制御部は、前記ワークフローチャートにおける指定されたボックスの作業詳細、作業結果又は作業経過をウインドウで前記表示部に表示させることを特徴とする請求項１記載の医用画像診断装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17845999A JP4542642B2 (ja) | 1999-06-24 | 1999-06-24 | 医用画像診断装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17845999A JP4542642B2 (ja) | 1999-06-24 | 1999-06-24 | 医用画像診断装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
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