JP4539085B2 - 車両用ナビゲーション装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の乗員に各種の情報を提示する車載用ナビゲーション装置および車載用ナビゲーション装置の地図情報表示方法に関する。
従来のナビゲーション装置として、非特許文献1の新型車解説書(F−99、F101項)に記載されたものがある。これは現在位置表示、経路表示、経路案内表示、空調表示、オーディオ表示や各種表示、操作を単一のシステムコントロールユニットによって管理するものである。
新型車解説書 NISSAN シーマ F50型系車の紹介 日産自動車株式会社著 2001年1月
しかしながら、このような従来のナビゲーション装置において、システムコントロールユニットに複数の車載電装機器の操作制御機能を付加するので、システムコントロールユニットのソフトウェアの規模が大きくなり、ソフトウェアの動作確認作業に長期間を要し、ナビゲーション装置の開発効率が悪化するといった問題があった。
そこで本発明はこのような問題点に鑑み、開発効率のよいナビゲーション装置を提供することを目的とする。
本発明は、操作部から操作指令が指示された場合に、主処理部は、前記操作指令にもとづいて副処理部が処理した処理結果を取得し、主処理部の第1の描画部が該取得した処理結果にもとづいて地図情報の画像データを作成し、表示部に地図情報を表示し、副処理部は、地図情報の地図表示方式を記憶する副処理記憶部と、第1の描画部が行う地図情報の地図表示方式とは異なる地図情報の地図表示方式を主処理部に送信する地図表示方式送信部とを備え、主処理部は、地図表示方式送信部から送信された地図情報の地図表示方式を記憶する主処理記憶部と、主処理記憶部に記憶された地図情報の地図表示方式で地図情報の画像データ作成を行う第2の描画部とを備え、地図表示方式送信部は、副処理記憶部に記憶された地図情報の地図表示方式のうち、第1の描画部が行う地図情報の地図表示方式とは異なる地図情報の地図表示方式を主処理部に送信し、操作部から主処理部に入力された操作指令における地図表示方式にもとづいて、第1の描画部または第2の描画部が地図情報の画像データ作成を行うものとした。
本発明によれば、操作指令の受付、地図情報の画像処理を主処理部が行い、ナビゲーション処理は副処理部が行う。よって表示部に表示する地図表示方式や操作方式の異なるナビゲーション装置を開発、または異なるナビゲーション処理を行うナビゲーション装置を開発する場合には、主処理部または副処理部のいずれか一方を各仕様に合わせて変更するだけでよく、他方は共通して用いることができるので、ナビゲーション装置の開発効率が向上する。
次に本発明の実施の形態を実施例により説明する。
本実施例は、ナビゲーション機能とオーディオ機能とが統合されたナビゲーション装置である。
図1にナビゲーション装置の全体構成を示す。
ナビゲーション装置1の制御部としてのシステムマスタ部10が、従属部としてのナビゲーションエンジン部20およびオーディオ部30と接続されている。
システムマスタ部10とオーディオ部30とはシステム内通信(LAN)3によって接続され、システムマスタ部10とナビゲーションエンジン部20とはシステム内通信3よりも高速にデータ通信を行うことが可能な高速通信2によって接続されている。
またシステムマスタ部10には、表示部50と操作部60とがシステム内通信3によって接続され、システムマスタ部10は表示部50に対してRGB映像信号を送信して表示部50に映像を表示させ、また操作部60に入力されたユーザからの操作指示を受け付ける。
システムマスタ部10は車両LAN4に接続され、車両の走行状態などの各種の車両情報が入力される。
オーディオ部30は、スピーカ40に接続され、スピーカ40はオーディオ部30から入力された音声信号をもとに音声を出力する。
次にシステムマスタ部の内部構成について説明する。
図2はシステムマスタ部内部のハードウェア構成を示す図である。
システムマスタ部10は内部にマイクロプロセッサ101を備え、マイクロプロセッサ101はFlashROM106に格納されたプログラムを実行して各種の処理を行う。このときの処理の作業空間としてSDRAM107が使用される。
システムマスタ部10は、車両LAN4を通じて行われるデータの送受信を制御するCANコントローラ105と、高速通信2を通じて行われるナビゲーションエンジン部20とのデータの送受信を制御するIEEE1394コントローラ104と、システム内通信3を通じて行われる表示部50およびオーディオ部30とのデータの送受信を制御するCANコントローラ103とを備え、さらに車両の主電源から電力が供給され、システムマスタ部10内の各部に電力を供給する電源回路部102を備える。
本実施例では、システム内通信3および車両LAN4をCAN通信、システムマスタ部10とナビゲーションエンジン部20との接続インターフェースをIEEE1394としている。
車両LAN4からシステムマスタ部10に、何らかのデータが入力された場合に電源回路部102が起動する。電源回路部102は、マイクロプロセッサ101などシステムマスタ部10内のデバイス等に電力を供給し、各部を起動させる。
マイクロプロセッサ101の起動後、マイクロプロセッサ101は、車両LAN4を介して入力されたデータが、キーがアクセサリポジションになったなどナビゲーション装置1の起動条件に合致するものであるかどうかを判断し、起動条件に合致する場合には、電源回路部102に対し、従属部を起動させる旨の指示を行う。
電源回路部102は、各従属部に対して各部の起動を指示する電源制御信号を、システム内通信3および高速通信2を通じて送信する。
一方、車両LAN4から入力されたデータが、マイクロプロセッサ101によってナビゲーション装置1の起動条件に合致しないものであると判断された場合には、電源回路部102に対し、従属部の動作を停止させる旨の指示を行う。
電源回路部102は、各従属部に対して各部の停止を指示する電源制御信号を、システム内通信3および高速通信2を通じて送信する。
またナビゲーション装置1の動作中において、マイクロプロセッサ101は、車両LAN4から入力されたデータがキーポジションがOFFになったなどナビゲーション装置1の動作終了条件に合致するものであるかどうかを判断し、動作終了条件に合致するものである場合には、電源回路部102に対して従属部の動作を終了させる旨の指示を行い、その後電源回路部102に対して自身の動作も終了させる旨の指示を行う。
システムマスタ部10は内部に画像データを作成するグラフィックスコントローラ108を備える。グラフィックスコントローラ108によって作成された画像データはインターフェース109によってRGB映像信号に変換され、CANコントローラ103を介してシステム内通信3を通じて表示部50へ出力される。
マイクロプロセッサ101がプログラムを実行することによって生成された音声データは、DAコンバータ110によってアナログ信号に変換され、変換後の信号がアンプ111で増幅されてCANコントローラ103を介してシステム内通信3を通じてオーディオ部30へ出力される。
オーディオ部30はFM受信機能を備え、FM多重方式で提供される交通情報を受信し、受信データをFM・VICS復調信号に復調してシステムマスタ部10に入力する。
システムマスタ部10は入力された復調信号をCANコントローラ103を介して受信し、インターフェース112によって入力された復調信号をデコードして、交通情報に復元する。
マイクロプロセッサ101は、車両LAN4を通じて、車両の走行速度などの情報を取得する。
システムマスタ部10は、操作部60から入力されたユーザ操作に対する動作や、車速などの車両の状況に応じた動作に対応して表示用の画像データを作成し、RGB映像信号として表示部50に出力する。
またオーディオ関係の表示は、オーディオ部30からシステム内通信3を介して送受信した情報を用いて画像データを作成するが、これらを実現するためのプログラムは、あらかじめシステムマスタ部10内のFlashROM106に格納されている。
ルートガイドなどのナビゲーション機能で音声を発声させる場合は、発声内容の音素列はナビゲーションエンジン部20で作成されるが、その音素列をシステムマスタ部10が音声信号に変換し、アナログ信号としてオーディオ部30に出力する。
またシステムマスタ部10は最初にナビゲーションエンジン部20と接続されたときに、システムマスタ部10が有する仕様と異なる地図表示JAVA(登録商標)プログラムをナビゲーションエンジン部20に要求して受信し、受信したプログラムをFlashROM106に格納する。この受信したプログラムを実行することによってシステムマスタ部10があらかじめ持っていた地図表示方式と異なる方式で地図データの作成を行うことができる。
次にナビゲーションエンジン部の内部構成について説明する。
図3はナビゲーションエンジン部内部のハードウェア構成を示す図である。
ナビゲーションエンジン部20は、車両の主電源から電力が供給されナビゲーションエンジン部20内の各部に電力を供給する電源回路部202を備える。
電源回路部202は、システムマスタ部10から高速通信2を通じて送信された電源制御信号にもとづき、ナビゲーションエンジン部20内の各部を起動させる。
またナビゲーションエンジン部20の動作終了を指示する電源制御信号が電源回路部202に入力された場合には、電源回路部202はマイクロプロセッサ201に対して動作の終了を指示する。マイクロプロセッサ201は最終動作状態の保存などを行い、自身の終了処理が終了次第、電源回路部202に電源遮断を指示する。これにより電源回路部202はナビゲーションエンジン部20内の各部への電源供給を停止し、ナビゲーションエンジン部20の動作が終了する。
マイクロプロセッサ201には、GPS受信機206、振動ジャイロ208、ハードディスクドライブ209の制御を行うIOASIC207が接続されている。
またマイクロプロセッサ201にはIEEE1394コントローラ203が接続され、マイクロプロセッサ201はIEEE1394コントローラ203を介して高速通信2を通じてシステムマスタ部10とデータ交換を行うことができる。
マイクロプロセッサ201はFlashROM204に格納されたプログラムを実行して各種のナビゲーション処理を行う。このときの処理の作業空間としてSDRAM205が使用される。
ハードディスクドライブ209は、ナビゲーションの各種機能を実行するためのデータが格納されている。
GPS受信機206は、アンテナ210によってGPS衛星からの電波を受信し、受信地点の位置、移動方位、移動速度などを算出する。
振動ジャイロ208は、車両の旋回角速度を検出するセンサである。
また、基本的な地図表示のプログラムはシステムマスタ部10が持ち、該プログラムを実行することによって地図表示用の画像データが作成されるが、システムマスタ部10が有するプログラムと異なる地図表示方式のプログラムをナビゲーションエンジン部20が持っている場合には、該プログラムをシステムマスタ部10に送信し、システムマスタ部10は受信した新たなプログラムを実行することで、システムマスタ部10があらかじめ持っていた地図表示方式と異なる地図表示方式の画像データを作成することができる。
なお、ナビゲーションエンジン部20が送信するプログラムはシステムマスタ部10が実行可能なJAVAプログラムである。
次にナビゲーション機能を実現するためマイクロプロセッサが行う処理について説明する。
図4にシステムマスタ部とナビゲーションエンジン部の機能構成を示す。
ナビゲーションエンジン部20の基本機能は、ルート探索と、ルートガイドと、現在位置検出である。
ナビゲーションエンジン部20内の現在位置を検出する現在位置検出部223と、ルートガイドを行うルートガイド部222と、ルート探索を行うルート探索部221は、データの取得制御を行うデータハンドラ部220を介して地図データ格納部224に格納された地図データを取得する。
ナビゲーションエンジン部20は、システムマスタ部10が画像データの作成を行う際に用いる地図表示JAVAプログラムを格納する地図表示JAVAプログラム格納部225を備え、JAVAプログラム送信部226によって地図表示JAVAプログラムがシステムマスタ部10へ送信される。
なおJAVAプログラム送信部226は、システムマスタ部10の地図表示ネイティブプログラム実行部120の地図表示方式と異なる地図表示方式の地図表示JAVAプログラムを送信する。
また地図データ格納部224、地図表示JAVAプログラム格納部225はハードディスクドライブ209内に構築されている。
現在位置検出部223による現在位置検出は、システムマスタ部10が車両LAN4から取得してナビゲーションエンジン部20に送信された車両速度と振動ジャイロ208が測定した車両旋回角速度とを用いて行う自立航法に、GPSによる測位結果および地図データ224から読み込む周辺道路形状を用いたマップマッチング結果を加味することによって行う。
ルート探索部221によるルート探索は、現在位置検出部223によって検出された現在位置から、ユーザが表示部50の表示を操作部60で操作することにより決定された目的地までの推奨ルートを探索する機能である。また車両がもともと探索していた推奨ルートから逸脱した場合や、渋滞など交通状況が変化した場合に、自動でルートの再探索を行う機能も有する。
ここで交通状況は、オーディオ部30によって受信されたFM多重方式で提供される交通情報を用いる。
ルートガイド部222によるルートガイドは、ルート探索部221により探索された推奨ルートにもとづき、車両の推奨ルート走破状況に応じて、ガイドタイミングおよびその時点でのガイド内容を作成する。
システムマスタ部10は、地図表示用の画像データの作成処理を行う地図表示ネイティブプログラム実行部120と、目的地設定操作のメニュー表示処理を行うメニュー表示ネイティブプログラム実行部121を備える。
またシステムマスタ部10は、ナビゲーションエンジン部20のJAVAプログラム送信部226から送信された地図表示JAVAプログラムを格納する地図表示JAVAプログラム格納部227を備え、さらに地図表示JAVAプログラム格納部227に格納されたJAVAプログラムを用いて画像データの作成を行うJAVAプログラム実行部122とを備える。
なお地図表示JAVAプログラム格納部227は、システムマスタ部10内のFlashROM106内に構築されている。
地図表示ネイティブプログラム実行部120が、現在位置を表示する際に、現在位置検出部223から現在位置座標情報(緯度、経度情報)を取得し、地図表示の基準位置(たとえば、画面の中心に現在位置を表示する場合には、画面の中心の座標)として、データハンドラ部220を介して地図データ格納部224から地図データを取得して地図表示用の画像データの作成を行う。
また選択された地点の表示を行う際には、後述するメニュー表示ネイティブプログラム実行部121によって決定されたユーザが選択した地点の座標を、地図データ格納部224から読み込み、その座標を地図表示の基準位置として、画像データの作成を行う。
なお、ユーザが操作部60を操作することによって現在表示している位置から他の位置へ地図のスクロール操作を指示した場合には、表示していたもとの地点からの変化量に応じて逐次表示の基準位置を更新して、画像データの作成を行う。
次に図5を用いて、地図表示ネイティブプログラム実行部が地図表示用の画像データを作成する手順について説明する。
地図表示ネイティブプログラム実行部120は、地図データ格納部224から取得した地図データ305を表示するだけでなく、地図の方角を示すマークや、自車位置マークなどを地図に重ねて表示するものである。
地図表示ネイティブプログラム実行部120は、表示する地図範囲を示す表示位置決定枠300を地図データ305に重ねて、現在位置検出部223から取得した現在位置情報にもとづき自車両の現在位置を示す自車位置マーク301を地図データ305に重ねる。また地図表示ネイティブプログラム実行部120にあらかじめプログラムされた情報にもとづいて地図の北方向を示すマークや、表示縮尺を示すマークなどの付属表示物302を地図データ305に重ねる。
また、ルートガイド部222から通知される情報にもとづいて、ガイド対象となる交差点を示すマークや、次のガイド地点までの残距離、次のガイド地点でのガイド内容などのルートガイド関連表示物303を地図データ305に重ねる。
さらにルート探索部221より取得した探索ルート304を地図データ305に重ねる。
これにより、地図表示ネイティブプログラム実行部120によって表示地図306に示すナビゲーション用の画像データが作成される。
次にシステムマスタ部のメニュー表示ネイティブプログラム実行部が行うメニュー項目設定の実現方法について、ユーザが目的地を設定する場合を例に説明する。
図6にメニュー表示ネイティブプログラム実行部121が有する選択項目配列を示す。
メニュー表示ネイティブプログラム実行部121は、各選択項目の概要とその階層配列のみを認識している。
ユーザによって操作部60が操作されて目的地設定処理が開始すると、メニュー表示ネイティブプログラム実行部121は、表示部50に選択項目A1の「登録地から」、選択項目A2の「施設から」などを表示する。
操作部60が操作されて選択項目A1がユーザによって選択されると、メニュー表示ネイティブプログラム実行部121はナビゲーションエンジン部20内のデータハンドラ部220に、地図データ格納部224に記憶された登録地のリストを要求する。メニュー表示ネイティブプログラム実行部121は要求した登録地のリストを受信すると、表示部50に該登録地を選択項目B1として表示する。
なおこの登録地は、あらかじめユーザによって登録され、地図データ格納部224に記憶されているものとする。
また選択項目A2の「施設から」が選択されると、選択項目B2の「宿泊施設」、選択項目B3の「交通機関」を表示部50に表示する。ユーザによって選択項目B2が選択されると、メニュー表示ネイティブプログラム実行部121はナビゲーションエンジン部20内のデータハンドラ部220に、ハードディスクドライブ209に記憶された宿泊施設のリストを要求する。メニュー表示ネイティブプログラム実行部121は要求した宿泊施設のリストを受信すると、表示部50に該宿泊施設を選択項目C1として表示する。
このようにメニュー表示ネイティブプログラム実行部121は、選択項目配列のみを記憶し、ユーザの操作に応じて地名などの固有名称をナビゲーションエンジン部20から取得して、目的地設定などのナビゲーション機能を実現する。
次に、システムマスタ部10にあらかじめ設定された地図表示方式と異なる地図表示方式のプログラムをナビゲーションエンジン部20からダウンロードする処理のながれについて説明する。
システムマスタ部10がナビゲーションエンジン部20に接続され、システムマスタ部10から最初に何かしらのデータ入力があった場合に、ナビゲーションエンジン部20はシステムマスタ部10に対し、自身が何種類の地図表示方式を持ち、それぞれが何という機能名称(たとえば「立体バードビュー」)なのかを通知する。
システムマスタ部10は、地図表示方式を追加可能であり、ナビゲーションエンジン部20から通知された地図表示方式をユーザが操作部60を操作することによって選択可能となるように、地図表示方式の切り替え動作を変更する。
この地図表示方式の切り替え動作の変更は、たとえばシステムマスタ部10はあらかじめ「平面地図」と「バードビュー」の2モードの表示方式を持っているものとし、ナビゲーションエンジン部20が「立体バードビュー」という表示方式を通知してきた場合には、システムマスタ部10は操作部60が操作されて地図表示方式の切り替えを行う際に、「平面地図」、「バードビュー」、「立体バードビュー」の3モードを順に切り替え可能とするものである。
また図4に示すように、ナビゲーションエンジン部20内のJAVAプログラム送信部226はシステムマスタ部10に対し、システムマスタ部10があらかじめ有していない地図表示方式を実現するための地図表示JAVAプログラム225を高速通信2を通じて送信する。システムマスタ部10は送信された地図表示JAVAプログラム225をシステムマスタ部10のFlashROM106に格納する。
以降、ユーザによってシステムマスタ部10があらかじめ有していない地図表示プログラムが選択された場合には、システムマスタ部10内のJAVAプログラム実行部122がFlashROM106に格納された該地図表示用プログラムを実行する。
このようにシステムマスタ部10はナビゲーションエンジン部20から地図表示JAVAプログラム225を受信することにより、新たな地図表示方式を用いた地図表示を行うことができる。
なお本実施例において、システムマスタ部10が本発明における主処理部を構成し、ナビゲーションエンジン部20が本発明における副処理部を構成する。また地図データ格納部224および地図表示JAVAプログラム格納部225が本発明における副処理記憶部を構成し、JAVAプログラム送信部226が地図表示方式送信部を構成する。さらに地図表示JAVAプログラム格納部227が本発明における主処理記憶部を構成し、JAVAプログラム実行部122が本発明における第2の描画部を構成する。地図表示ネイティブプログラム実行部120が本発明における第1の描画部を構成し、メニュー表示ネイティブプログラム実行部121が本発明における項目選択部を構成する。
本実施例は以上のように構成され、操作部60から入力される操作指令の受付や、表示部50に表示する表示映像の画像処理をシステムマスタ部10が行い、ルート探索などのナビゲーション機能をナビゲーションエンジン部20が行う。
このように操作指令の受付や表示映像の画像処理と、ナビゲーション機能とを個別のユニットで行うことにより、表示部に表示する地図表示方式や操作方式の異なるナビゲーション装置を開発、または異なるナビゲーション処理を行うナビゲーション装置を開発する場合には、システムマスタ部10またはナビゲーションエンジン部20のいずれか一方を各仕様に合わせて変更するだけでよく、他方は共通して用いることができる。
よってナビゲーション装置1の開発効率が向上し、コスト上昇を抑えつつ、競争力、品質の確保を行うことができる。
またシステムマスタ部10にJAVAプログラム実行部122を備え、JAVAプログラム実行部122がナビゲーションエンジン部20から送信された地図表示JAVAプログラムを実行可能とする。これにより、システムマスタ部10の地図表示ネイティブプログラム実行部120にあらかじめ設定された地図表示方式とは異なる地図表示方式で地図表示を行うことができ、システムマスタ部10の地図表示ネイティブプログラム実行部120にあらかじめ設定された地図表示方式以外の方式で地図表示を行う際にも、ナビゲーションエンジン部20側の地図表示JAVAプログラムを変更するだけで、システムマスタ部10を共用して用いることができる。
またメニュー表示ネイティブプログラム実行部121は各選択項目の概要とその配列のみを認識し、ユーザの操作に応じて、選択項目として表示する地名などの固有名称をナビゲーションエンジン部20から取得して表示部50に表示することにより、選択項目のデータベースとなるナビゲーションエンジン部20のみを交換することにより、異なる選択項目の表示を行うことができ、容易に仕様変更を行うことができる。
なお、システム内通信が十分に高速通信が可能な場合には、システムマスタ10とナビゲーションエンジン部20とをシステム内通信によって接続することもできる。
またナビゲーションエンジン部20が交通状況を取得する際に、オーディオ部30によって受信されたFM多重方式で提供される交通情報を用いるものとしたが、システム内通信3にビーコン受信機を接続し、ビーコン受信機によって受信される路上ビーコンからの交通情報を利用することもできる。
本実施例においてはシステムマスタ部10とナビゲーションエンジン部20とをIEEE1394を用いた高速通信2によって接続するものとしたが、変形例としてPCM−CIAインターフェースによって接続する構成を説明する。
図7に本変形例における全体構成を示し、図8に本変形例における各部の機能構成について説明する。
システムマスタ部10はナビゲーションデッキ70に搭載される。
またナビゲーションエンジン部20の地図データ格納部224、地図表示JAVAプログラム格納部225は、PCカード80に接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)90に搭載され、他のナビゲーションエンジン部20の構成部はPCカード80に搭載される。
PCカード80をナビゲーションデッキ70に設けられたカード差込口71に差し込むことによって、ナビゲーションエンジン部20とシステムマスタ部10とをPCM−CIAインタフェースによって接続することができる。
またコンパクトフラッシュ90をPCカード80のメモリ差込口81に差し込むことによって、PCカード80とコンパクトフラッシュ90とがコンパクトフラッシュインタフェースによって接続される。
また、ナビゲーションデッキ70に搭載されたシステムマスタ部10内に、GPS受信機206と振動ジャイロ208を搭載することで、ナビゲーションエンジン部20の集積度を下げる。
本変形例は以上のように構成され、ナビゲーションエンジン部20とシステムマスタ部10とをPCM−CIAインターフェースによって接続することにより、システムマスタ部10とナビゲーションエンジン部20とのデータ交換をより安価に実現することができる。
地図データ格納部224や地図表示JAVAプログラム格納部225をコンパクトフラッシュ90に格納し、他のナビゲーションエンジン部20の構成部を、コンパクトフラッシュ・PCM−CIA変換アダプタとしてのPCカード80に構築するので、コンパクトフラッシュ90に格納されたデータを読み込み可能なアプリケーションソフトウェアがインストールされたパソコンなどで、コンパクトフラッシュ90に格納されたデータを共有することができる。
また、コンパクトフラッシュ90を差し替えることで、地図データ格納部224に格納された地図データおよび地図表示JAVAプログラム格納部225に格納された地図表示JAVAプログラムの書き換えを容易に行うことができる。
本実施例におけるナビゲーション装置の全体構成を示す図である。 システムマスタ部内部のハードウェア構成を示す図である。 ナビゲーションエンジン部内部のハードウェア構成を示す図である。 システムマスタ部とナビゲーションエンジン部の機能構成を示す図である。 地図表示ネイティブプログラム実行部が表示地図を作成する手順を示す図である。 メニュー表示ネイティブプログラム実行部が有する選択項目配列を示す図である。 本変形例における全体構成を示す図である。 各部の機能構成を示す図である。
符号の説明
1 ナビゲーション装置
2 高速通信
3 システム内通信
4 車両LAN
10 システムマスタ部
20 ナビゲーションエンジン部
30 オーディオ部
40 スピーカ
50 表示部
60 操作部
70 ナビゲーションデッキ
71 カード差込口
80 PCカード
81 メモリ差込口
90 コンパクトフラッシュ
101 マイクロプロセッサ
102 電源回路部
103 CANコントローラ
104 IEEE1394コントローラ
105 CANコントローラ
106 FlashROM
107 SDRAM
108 グラフィックスコントローラ
109 インターフェース
110 DAコンバータ
111 アンプ
112 インターフェース
120 地図表示ネイティブプログラム実行部
121 メニュー表示ネイティブプログラム実行部
122 JAVAプログラム実行部
201 マイクロプロセッサ
202 電源回路部
203 IEEE1394コントローラ
204 FlashROM
205 SDRAM
206 GPS受信機
207 IOASIC
208 振動ジャイロ
209 ハードディスクドライブ
210 アンテナ
220 データハンドラ部
221 ルート探索部
222 ルートガイド部
223 現在位置検出部
224 地図データ格納部
225 地図表示JAVAプログラム格納部
226 JAVAプログラム送信部
227 地図表示JAVAプログラム格納部
300 表示位置決定枠
301 自車位置マーク
302 付属表示物
303 ルートガイド関連表示物
304 探索ルート
305 地図データ
306 表示地図

Claims (3)

  1. 地図情報の画像データ作成を行う第1の描画部を有する主処理部と、
    該主処理部に接続され、各種のナビゲーション処理を行う副処理部と、
    操作指令を指示する操作部と、
    情報を表示する表示部とを備え、
    前記操作部から前記主処理部に操作指令が指示された場合に、前記主処理部は、前記操作指令にもとづいて前記副処理部が処理した処理結果を取得し、前記第1の描画部が該取得した処理結果にもとづいて地図情報の画像データを作成し、前記表示部に該地図情報を表示し、前記副処理部は、地図情報の地図表示方式を記憶する副処理記憶部と、前記第1の描画部が行う地図情報の地図表示方式とは異なる地図情報の地図表示方式を前記主処理部に送信する地図表示方式送信部とを備え、
    前記主処理部は、前記地図表示方式送信部から送信された地図情報の地図表示方式を記憶する主処理記憶部と、
    該主処理記憶部に記憶された地図情報の地図表示方式で地図情報の画像データ作成を行う第2の描画部とを備え、
    前記地図表示方式送信部は、前記副処理記憶部に記憶された地図情報の地図表示方式のうち、前記第1の描画部が行う地図情報の地図表示方式とは異なる地図情報の地図表示方式を前記主処理部に送信し、
    前記操作部から前記主処理部に入力された操作指令における地図表示方式にもとづいて、前記第1の描画部または第2の描画部が地図情報の画像データ作成を行うことを特徴とする車両用ナビゲーション装置。
  2. 前記副処理部は、
    車両の現在位置を検出する現在位置検出部、
    車両の現在位置から目的地までの経路を探索するルート探索部、
    該ルート探索部により探索された経路にもとづいて経路案内を行うルートガイド部のうち少なくともいずれか1つを備えることを特徴とする請求項1記載の車両用ナビゲーション装置。
  3. 前記主処理部は、前記操作部を用いて選択可能なように前記表示部に項目を表示する項目選択部を備え、
    前記副処理記憶部は、前記項目選択部が表示する項目の項目名を記憶し、
    前記項目選択部は、前記副処理記憶部に備えられた項目名を取得して前記表示部に表示することを特徴とする請求項1または2に記載の車両用ナビゲーション装置。
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