JP4537507B2 - Monoclonal antibody against connective tissue growth factor and pharmaceutical use thereof - Google Patents

Monoclonal antibody against connective tissue growth factor and pharmaceutical use thereof Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、哺乳動物の結合組織増殖因子(Connective Tissue Growth Factor、CTGF)に反応性を有するモノクローナル抗体若しくはその一部、該モノクローナル抗体を産生する細胞、該モノクローナル抗体若しくはその一部を固定化してなる抗体固定化不溶性担体、該モノクローナル抗体を標識物質で標識してなる標識抗体、哺乳動物のCTGFの検出、定量、分離または精製に用いられるキット、哺乳動物のCTGFを検出、定量、分離または精製する方法、該モノクローナル抗体を含んでなる医薬組成物、ヒトCTGF遺伝子導入トランスジェニックマウス、ラットのCTGFポリペプチド、ラットのCTGFをコードするDNA、及びラットのCTGFに反応性を有する抗体に関する。
【0002】
【従来の技術】
組織傷害における組織の再生は、傷害部位に移入したマクロファージ等の貪食細胞等による不用の組織片や細胞片あるいは細菌等の除去、血管系の復元、並びにそれに続く新しい組織との置換を経て行われる。この組織の再生、修復の過程においては、該再生・修復の過程で出現するマクロファージや好中球が産生するトランスフォーミング増殖因子β(Transforming Growth Factor β (TGF-β))が最初の調節因子として働くことが明らかとなってきている。
TGF−βの機能は多彩であり、間葉細胞の増殖誘導、血管内皮細胞及び上皮細胞の増殖抑制だけでなく、結合組織細胞からの細胞外マトリックス(Extracellular Matrix (ECM))の産生を調節する機能を有することが知られている。
【0003】
前記TGF−βで刺激し増殖誘導が見られる間葉細胞の培養上清においては、血小板由来増殖因子(Platelet-derived Growth Factor (PDGF))や結合組織成長因子(Connective Tissue Growth Factor (CTGF);Hcs24とも呼ぶ)の産生の増加が観察されることから、TGF−βによる細胞増殖誘導活性は、それらの他の制御因子により間接的に発揮されるものであると考えられている。
【0004】
CTGFについては、ヒト及びマウスのCTGFが既に同定されており(なお、ラットのCTGFの同定については、未だ何ら報告されていない。)、それらの物理化学的及び生物学的性状の解析が進められてきている([ヒトCTGF]J. Cell Biology, Vol.114, No.6, p.1285-1294, 1991;Int. J. Biochem. Cell Biol., Vol.29, No.1, p.153-161, 1997;Circulation, Vol.95, No.4, p.831-839, 1997;Cell Growth Differ., Vol.7, No.4, p.469-480, 1996;J. Invest. Dermatol., Vol.106, No.4, p.729-733, 1996;J. Invest. Dermatol., Vol.105, No.2, p.280-284, 1995;J. Invest. Dermatol., Vol.105, No.1, p.128-132, 1995;及び国際特許出願公開WO96/38172号公報。[マウスCTGF(Fisp12)]特開平5-255397号公報、Cell Growth Differ., Vol.2, No.5, p.225-233, 1991;FEBS Letters, Vol.327, No.2, p.125-130, 1993;及びDNA Cell Biol., Vol.10, No.4, p.293-300, 1991)。
【0005】
CTGFは、分子量約38kDを有するシステイン残基に富んだ分泌型糖タンパクであり、その生合成及び分泌はTGF−βより誘導されることが明らかにされている。CTGFは、TGF−βによる産生誘導を受ける点、PDGF受容体に結合する点、間葉細胞系の増殖を誘導する点、線維芽細胞や上皮細胞から産生されるという点等でPDGFと類似の性質を有するが、アミノ酸配列相同性はほとんど有さない全く異なる分子である(The Journal of Cell Biology, Vol.114, No.6, p.1287-1294, 1991及びMolecular Biology of the Cell, Vol.4, p.637-645, 1993)。
また、最近の研究により、ヒト及びマウス繊維芽細胞の培養上清中、並びにブタの子宮由来分泌液中には、38kDaのCTGFの分解物と考えられる生物学的に活性な分子量約10乃至12kDaの低分子量CTGFが同定されている(Growth Factors, Vol.15, No.3, p.199-213, 1998;J. Biol. Chem., Vol.272, No.32, p.20275-20282, 1997)。
【0006】
CTGFの生理学的機能及び疾患との関連性についての詳細は未だ完全に明らかにされてはいないものの、CTGFのTGFβによる産生誘導、種々の疾患患者の組織及び細胞におけるCTGFのmRNAの有意な発現(Int. J. Biochem. Cell. Biol., Vol.29, No.1, p.153-161, 1997;Circulation, Vol.95, No.4, p.831-839, 1997;J. Invest. Dermatol., Vol.106, No.4, p.729-733, 1996;J. Invest. Dermatol., Vol.105, No.2, p.128-132, 1995;J. Cell Physiol., Vol.165, No.3, p.556-565, 1995及びKidney Int., Vol.48, No.2, p.5001-5009, 1995など)、並びにCTGFの血管内皮細胞の遊走及び増殖の促進に関する知見(J. Cell. Biol., Vol.114, No.6, p.1285-1294, 1991;Exp. Cell Res., Vol.233, p.63-77, 1997;歯科基礎医学会誌、第38巻、増刊、第463頁、PD0187、1996及び第69回日本生化学会要旨、第683頁、1P0535、1996など)等から、CTGFが種々疾患の発症及び/または進行に関与する可能性が示唆され初めてきている。
【0007】
具体的疾患の特定については、今後の研究展開及び研究結果を待たなければならないが、CTGFは、例えば、癌、動脈硬化症、皮膚疾患(例えば、乾癬、強皮症、アトピー、ケロイド)、腎疾患、関節炎(例えば、慢性関節リウマチ)、各種線維症(動脈硬化、肝硬変、関節炎、強皮症、ケロイド、腎線維化、及び肺線維症等で見られる組織線維化)等の幅広い範囲の疾患の発症及び/または進行に関与するのではないかと推測される。
【0008】
このような各種疾患とCTGFとの係わりの解明においては、種々の疾患に罹患している患者及び疾患哺乳動物の体液(血清など)中に含まれるCTGF及び/またはその断片を検出及び定量し、その値を、正常な生体(健常人、正常マウス、正常ラット、及び正常ウサギ等の哺乳動物)における測定値と比較することが、有効な一般的な手段である。
CTGFのような分泌性タンパクの検出あるいは定量には、検出しようとする分泌性タンパクに対する抗体(特には、モノクローナル抗体)を用いた抗原抗体反応に基づく免疫学的測定方法、具体的には、ラジオイムノアッセイ(RIA)あるいはエンザイムイムノアッセイ(EIA、ELISA)等のイムノアッセイが、最も簡便で有用な方法として汎用されている。
【0009】
同様に、CTGFの検出及び定量においても、このようなイムノアッセイによる検出方法及び定量方法、該定量方法の確立に必要とされるCTGFに対するモノクローナル抗体の作製、開発が必要となる。しかしながら、CTGFに対する抗体については、抗血清の作製についての報告はあるものの(Exp. Cell Res., Vol.233, p.63-77, 1997;Cell Growth Differ., Vol.8, No.1, p.61-68, 1997;及び第69回日本生化学会要旨、第683頁、1P0534、1996)、モノクローナル抗体、とりわけCTGFに対する高い親和性及び/またはCTGFの活性を中和する能力を有する機能的なモノクローナル抗体については未だ報告されておらず、イムノアッセイによるCTGFの定量系も全く提供されていない。
また、前記のようなCTGFの活性を中和する能力を有するモノクローナル抗体は、そのようなイムノアッセイにおける構成要素としてだけでなく、前述のようなCTGFの分泌に起因する各種疾患の治療及び/または予防における抗体医薬品として有用であるが、該抗体医薬品として使用可能なモノクローナル抗体についても、全く報告されていない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
従って、前記のような種々疾患の発症及び/または進行に関連する可能性を有するCTGFの生物学的機能及び該CTGFと各種疾患との因果関係の解明、並びにCTGFに起因する疾患の治療及び予防における医薬品の有効成分として使用可能な、ヒト、マウス、ラット及びウサギ等の各種哺乳動物のCTGFに反応性を有するモノクローナル抗体の開発が望まれている。特に、CTGFの機能及びCTGFと各種疾患との関係の解明において必要な手段であるCTGFのイムノアッセイにおいて用いられるモノクローナル抗体としては、該CTGFに対する所望の親和性、CTGFの生物学的活性を中和する能力、及び/または種々の哺乳動物に対する所望の交叉反応性(cross reactivity)を有するモノクローナル抗体の開発が求められている。
さらに、該種々疾患に罹患している患者の治療及び/または予防に用いられるモノクローナル抗体としては、該中和活性に加え、該患者に対する抗原性を低減または消失させたモノクローナル抗体の開発が求められている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上述のような社会的ニーズを満たすために、各種哺乳動物のCTGFに対するモノクローナル抗体に関して鋭意研究した結果、種々の哺乳動物に由来するCTGFを免疫原として用いることにより、抗原特異性、抗原親和性、中和活性、及び交叉反応性等の性質の点で、各々異なる特性を有する種々の哺乳動物のCTGFに対する種々のモノクローナル抗体を作製することに成功した。
また、遺伝子組換え技術を用いてヒトの抗体を産生するように作製したトランスジェニックマウスをヒトのCTGFで免疫することによって、ヒトCTGFに対する種々のヒトモノクローナル抗体を作製することに世界に先んじて初めて成功した。
【0012】
さらに、前者の種々のモノクローナル抗体を用いて構築した種々のイムノアッセイ系により、種々哺乳動物(ヒト、マウス、ラット及びウサギ等)の体液(血清等)中のCTGFを、インタクトな状態で簡便かつ高感度で定量できることを見出し本発明を完成するに到った。
また、後者のヒト抗体が、ヒトCTGFの活性を有意に中和するのみならず、例えば、組織繊維症(例えば、腎繊維症など)の治療効果を有することを見出し、本願発明を完成するに到った。これらのヒト抗体は、マウス由来の抗体等の非ヒト哺乳動物由来の抗体からなる抗体医薬品の治療上の大きな問題点(副作用)であったヒトに対する抗原性を全く有しないことから、抗体の医薬品としての価値を劇的に増大させるものである。
【0013】
即ち、本発明は、患者の治療及び予防における医薬品として、またヒト、マウス及びラット等の各種哺乳動物の体液中に含まれるCTGFを検出及び定量するためのイムノアッセイにおける構成要素として有用な種々の特性を有する各種哺乳動物に対するモノクローナル抗体を、本発明の分野において初めて提供するものである。
さらに、本発明は、そのようなCTGFに対する種々のモノクローナル抗体を用いることによるCTGFのイムノアッセイ方法及びアッセイキットを初めて提供するものである。
【0014】
本発明のヒトCTGFに対するモノクローナル抗体は、ヒトに対する抗原性を惹起することなく、CTGFに起因する種々の疾患の治療及び予防するための医薬品として極めて有用である。
また、本発明のモノクローナル抗体を用いたイムノアッセイにより、ヒトは勿論、種々哺乳動物(ヒト、マウス、ラット及びウサギなど)の正常な生体並びに疾患に罹患している生体の体液中に存在するCTGFを、インタクト(intact)な状態で簡便かつ高感度で検出及び定量できる。
【0015】
即ち、本発明の下記のとおりの発明である。
(1) 下記の(a)乃至(g)のいずれかに記載の性質を有することを特徴とするモノクローナル抗体またはその一部:
(a)ヒト、マウス及びラットの結合組織増殖因子(CTGF)のいずれにも反応性を有する;
(b)ヒト及びマウスのCTGFのいずれにも反応性を有し、且つラットのCTGFに反応性を有しない;
(c)マウス及びラットのCTGFのいずれにも反応性を有し、且つヒトのCTGFに反応性を有しない;
(d)ヒト腎臓由来線維芽細胞株293-T(ATCC CRL-1573)とヒトのCTGFとの結合、または該細胞株293-TとマウスのCTGFとの結合を阻害する;
(e)ラット腎臓由来線維芽細胞株NRK-49F(ATCC CRL-1570)、ヒト骨肉腫由来細胞株MG-63(ATCC CRL-1427)またはヒト肺由来繊維芽細胞のいずれかとヒトのCTGFとの結合を阻害する;
(f)ヒトのCTGFまたはマウスのCTGFの刺激によるラット腎臓由来線維芽NRK-49F(ATCC CRL-1570)の細胞増殖を阻害する;または
(g)ヒドロシキプロリンの生成が上昇的傾向を示している腎臓における該ヒドロキシプロリンの上昇を抑制する。
(2) モノクローナル抗体が、下記の(a)乃至(c)のいずれかに記載の性質を有することを特徴とする前記(1)に記載のモノクローナル抗体またはその一部:
(a)ヒトのCTGFまたはその一部をマウスに免疫して得られるモノクローナル抗体またはその一部であって、ヒト、マウス及びラットのCTGFのいずれにも反応性を有する;
(b)マウスのCTGFまたはその一部をハムスターに免疫して得られるモノクローナル抗体またはその一部であって、ヒト、マウス及びラットのCTGFのいずれにも反応性を有する;または
(c)マウスのCTGFまたはその一部をラットに免疫して得られるモノクローナル抗体またはその一部であって、ヒト、マウス及びラットのCTGFのいずれにも反応性を有する。
(3) モノクローナル抗体が、下記の(a)乃至(c)のいずれかに記載の性質を有することを特徴とする前記(1)に記載のモノクローナル抗体またはその一部:
(a)ヒトのCTGFまたはその一部をマウスに免疫して得られるモノクローナル抗体であって、ヒト、マウス及びラットのCTGFのいずれにも反応性を有し、且つヒト腎臓由来線維芽細胞株293-T(ATCC CRL-1573)とヒトのCTGFとの結合を阻害する;
(b)マウスのCTGFまたはその一部をラットに免疫して得られるモノクローナル抗体であって、ヒト、マウス及びラットのCTGFのいずれにも反応性を有し、且つヒト腎臓由来線維芽細胞株293-T(ATCC CRL-1573)とマウスのCTGFとの結合を阻害する;または
(c)マウスのCTGFまたはその一部をハムスターに免疫して得られるモノクローナル抗体であって、ヒト、マウス及びラットのCTGFのいずれにも反応性を有し、且つヒト腎臓由来線維芽細胞株293-T(ATCC CRL-1573)とマウスのCTGFとの結合を阻害する
(4) 該モノクローナル抗体が、国際寄託番号FERM BP-6208で識別される融合細胞から産生されるモノクローナル抗体であることを特徴とする前記(1)に記載のモノクローナル抗体またはその一部。
(5) 該モノクローナル抗体が、国際寄託番号FERM BP-6208で識別される融合細胞から産生されるモノクローナル抗体と実質的に同一の性質を有するモノクローナル抗体であることを特徴とする前記(1)に記載のモノクローナル抗体またはその一部。
(6) 該モノクローナル抗体が、国際寄託番号FERM BP-6209で識別される融合細胞から産生されるモノクローナル抗体であることを特徴とする前記(1)に記載のモノクローナル抗体またはその一部。
(7) 該モノクローナル抗体が、国際寄託番号FERM BP-6209で識別される融合細胞から産生されるモノクローナル抗体と実質的に同一の性質を有するモノクローナル抗体であることを特徴とする前記(1)に記載のモノクローナル抗体またはその一部。
(8) ヒト、マウス、またはラットのCTGFのいずれかに反応性を有するヒトモノクローナル抗体またはその一部。
(9) ヒトモノクローナル抗体が、ヒトのCTGFに反応性を有するモノクローナル抗体であることを特徴とする前記(8)に記載のヒトモノクローナル抗体またはその一部。
(10) 下記の(a)乃至(d)のいずれかに記載の性質を有するヒトのCTGFに反応性を有するヒトモノクローナル抗体またはその一部:
(a)ヒト腎臓由来線維芽細胞株293-T(ATCC CRL-1573)とヒトのCTGFとの結合を阻害する;
(b)ラット腎臓由来線維芽細胞株NRK-49F(ATCC CRL-1570)、ヒト骨肉腫由来細胞株MG-63(ATCC CRL-1427)またはヒト肺由来繊維芽細胞のいずれかとヒトのCTGFとの結合を阻害する;
(c)ヒトのCTGFまたはマウスのCTGFの刺激によるラット腎臓由来線維芽NRK-49F(ATCC CRL-1570)の細胞増殖を阻害する;または
(d)ヒドロシキプロリンの生成が上昇的傾向を示している腎臓における該ヒドロキシプロリンの上昇を抑制する。
(11) ヒトモノクローナル抗体が、ヒト抗体を産生する能力を有するトランスジェニック非ヒト哺乳動物に由来するモノクローナル抗体であることを特徴とする前記(8)乃至前記(10)のいずれかに記載のヒトモノクローナル抗体またはその一部。
(12) ヒトモノクローナル抗体が、ヒトのCTGFを、ヒト抗体を産生する能力を有するトランスジェニック非ヒト哺乳動物に免疫することにより得られるモノクローナル抗体であることを特徴とする前記(11)に記載のヒトモノクローナル抗体またはその一部。
(13) トランスジェニック非ヒト哺乳動物が、トランスジェニックマウスであることを特徴とする前記(8)乃至前記(12)のいずれかに記載のヒトモノクローナル抗体またはその一部。
(14) 該ヒトモノクローナル抗体の重鎖可変領域をコードするV領域のDNAが、DP-5、DP-38、DP-65及びDP-75からなる群がら選ばれるいずれかの遺伝子セグメントに由来することを特徴とする前記(8)乃至前記(13)のいずれかに記載のヒトモノクローナル抗体またはその一部。
(15) 該ヒトモノクローナル抗体の軽鎖可変領域をコードするV領域のDNAが、DPK1、DPK9、DPK12及びDPK24からなる群がら選ばれるいずれかの遺伝子セグメントに由来することを特徴とする前記(8)乃至前記(13)のいずれかに記載のヒトモノクローナル抗体またはその一部。
(16) 該ヒトモノクローナル抗体の重鎖可変領域をコードするV領域のDNAが、DP-5、DP-38、DP-65及びDP-75からなる群がら選ばれるいずれかの遺伝子セグメントに由来し、且つ該ヒトモノクローナル抗体の軽鎖可変領域をコードするV領域のDNAが、DPK1、DPK9、DPK12及びDPK24からなる群がら選ばれるいずれかの遺伝子セグメントに由来することを特徴とする前記(8)乃至前記(15)のいずれかに記載のヒトモノクローナル抗体またはその一部。
(17) 該ヒトモノクローナルの重鎖可変領域が、下記(a)乃至(j)のいずれかのアミノ酸配列を含むアミノ酸を有することを特徴とする前記(9)に記載のヒトモノクローナル抗体またはその一部:
(a)配列番号6に記載されるアミノ酸配列のアミノ酸番号21乃至120番目のアミノ酸配列;
(b)配列番号6に記載されるアミノ酸配列のアミノ酸番号21乃至120番目のアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入若しくは付加されたアミノ酸配列;
(c)配列番号8に記載されるアミノ酸配列のアミノ酸番号21乃至118番目のアミノ酸配列;
(d)配列番号8に記載されるアミノ酸配列のアミノ酸番号21乃至118番目のアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入若しくは付加されたアミノ酸配列;
(e)配列番号10に記載されるアミノ酸配列のアミノ酸番号21乃至116番目のアミノ酸配列;
(f)配列番号10に記載されるアミノ酸配列のアミノ酸番号21乃至116番目のアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入若しくは付加されたアミノ酸配列;
(g)配列番号12に記載されるアミノ酸配列のアミノ酸番号21乃至116番目のアミノ酸配列;
(h)配列番号12に記載されるアミノ酸配列のアミノ酸番号21乃至116番目のアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入若しくは付加されたアミノ酸配列;
(i)配列番号14に記載されるアミノ酸配列のアミノ酸番号21乃至117番目のアミノ酸配列;または
(j)配列番号14に記載されるアミノ酸配列のアミノ酸番号21乃至117番目のアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入若しくは付加されたアミノ酸配列。
(18) 該ヒトモノクローナルの軽鎖可変領域が、下記(a)乃至(j)のいずれかのアミノ酸配列を含むアミノ酸を有することを特徴とする前記(9)に記載のヒトモノクローナル抗体またはその一部:
(a)配列番号16に記載されるアミノ酸配列のアミノ酸番号21乃至120番目のアミノ酸配列;
(b)配列番号16に記載されるアミノ酸配列のアミノ酸番号21乃至120番目のアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入若しくは付加されたアミノ酸配列;
(c)配列番号18に記載されるアミノ酸配列のアミノ酸番号21乃至121番目のアミノ酸配列;
(d)配列番号18に記載されるアミノ酸配列のアミノ酸番号21乃至121番目のアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入若しくは付加されたアミノ酸配列;
(e)配列番号20に記載されるアミノ酸配列のアミノ酸番号23乃至117番目のアミノ酸配列;
(f)配列番号20に記載されるアミノ酸配列のアミノ酸番号23乃至117番目のアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入若しくは付加されたアミノ酸配列;
(g)配列番号22に記載されるアミノ酸配列のアミノ酸番号17乃至111番目のアミノ酸配列;
(h)配列番号22に記載されるアミノ酸配列のアミノ酸番号17乃至111番目のアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入若しくは付加されたアミノ酸配列;
(i)配列番号24に記載されるアミノ酸配列のアミノ酸番号23乃至118番目のアミノ酸配列;または
(j)配列番号24に記載されるアミノ酸配列のアミノ酸番号23乃至118番目のアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換、挿入若しくは付加されたアミノ酸配列。
(19) ヒトのCTGFに反応性を有するモノクローナル抗体であって、国際寄託番号FERM BP-6535で識別される融合細胞から産生されるモノクローナル抗体またはその一部。
(20) ヒトのCTGFに反応性を有するモノクローナル抗体であって、国際寄託番号FERM BP-6535で識別される融合細胞から産生されるモノクローナル抗体と実質的に同一の性質を有するモノクローナル抗体またはその一部。
(21) ヒトのCTGFに反応性を有するモノクローナル抗体であって、国際寄託番号FERM BP-6598で識別される融合細胞から産生されるモノクローナル抗体またはその一部。
(22) ヒトのCTGFに反応性を有するモノクローナル抗体であって、国際寄託番号FERM BP-6598で識別される融合細胞から産生されるモノクローナル抗体と実質的に同一の性質を有するモノクローナル抗体またはその一部。
(23) ヒトのCTGFに反応性を有するモノクローナル抗体であって、国際寄託番号FERM BP-6599で識別される融合細胞から産生されるモノクローナル抗体またはその一部。
(24) ヒトのCTGFに反応性を有するモノクローナル抗体であって、国際寄託番号FERM BP-6599で識別される融合細胞から産生されるモノクローナル抗体と実質的に同一の性質を有するモノクローナル抗体またはその一部。
(25) ヒトのCTGFに反応性を有するモノクローナル抗体であって、国際寄託番号FERM BP-6600で識別される融合細胞から産生されるモノクローナル抗体またはその一部。
(26) ヒトのCTGFに反応性を有するモノクローナル抗体であって、国際寄託番号FERM BP-6600で識別される融合細胞から産生されるモノクローナル抗体と実質的に同一の性質を有するモノクローナル抗体またはその一部。
(27) ヒトのCTGFに反応性を有するモノクローナル抗体またはその一部であって、該モノクローナル抗体が、該モノクローナル抗体をヒトのCTGFに反応性を有する前記(17)若しくは前記(18)に記載のいずれかのモノクローナル抗体とヒトのCTGFからなる抗原抗体複合体に反応させた時、該抗原抗体複合体に反応性を有しないことを特徴とするモノクローナル抗体またはその一部。
(28) 該モノクローナル抗体が、ヒトモノクローナル抗体であることを特徴とする前記(27)に記載のモノクローナル抗体またはその一部。
(29) ラットのCTGFに反応性を有するモノクローナル抗体またはその一部。
(30) 可変領域が前記(2)乃至前記(7)、前記(27)または前記(29)のいずれかに記載のモノクローナル抗体由来の可変領域であり、かつ定常領域がヒトイムノグロブリン由来の定常領域であることを特徴とするヒトのCTGFに反応性を有する組換えキメラモノクローナル抗体。
(31) 超可変領域の相補性決定領域の一部または全部が前記(2)乃至前記(7)、前記(27)または前記(29)のいずれかに記載のモノクローナル抗体由来の相補性決定領域であり、超可変領域の枠組領域がヒトイムノグロブリン由来の枠組領域であり、かつ定常領域がヒトイムノグロブリン由来の定常領域であることを特徴とするヒトのCTGFに反応性を有する組換えヒト型モノクローナル抗体。
(32) 前記(1)乃至前記(29)のいずれかに記載のモノクローナル抗体を産生する細胞。
(33) 前記(30)または前記(31)に記載の組換えモノクローナル抗体を産生する細胞。
(34) 該細胞が、該モノクローナル抗体を産生する能力を哺乳動物由来のB細胞と哺乳動物由来のミエローマ細胞とを融合して得られる融合細胞であることを特徴とする前記(32)に記載の細胞。
(35) 該細胞が、該モノクローナル抗体の重鎖をコードするDNA若しくはその軽鎖をコードするDNAのいずれか一方のDNA、または両方のDNAが細胞内に導入されることにより形質転換された遺伝子組換え細胞であることを特徴とする前記(32)または前記(33)に記載の細胞。
(36) 該融合細胞が、国際寄託番号FERM BP-6535で識別される融合細胞であることを特徴とする前記(34)に記載の融合細胞。
(37) 該融合細胞が、国際寄託番号FERM BP-6598で識別される融合細胞であることを特徴とする前記(34)に記載の融合細胞。
(38) 該融合細胞が、国際寄託番号FERM BP-6599で識別される融合細胞であることを特徴とする前記(34)に記載の融合細胞。
(39) 該融合細胞が、国際寄託番号FERM BP-6600で識別される融合細胞であることを特徴とする前記(34)に記載の融合細胞。
(40) 該融合細胞が、国際寄託番号FERM BP-6208で識別される融合細胞であることを特徴とする前記(34)に記載の融合細胞。
(41) 該融合細胞が、国際寄託番号FERM BP-6209で識別される融合細胞であることを特徴とする前記(34)に記載の融合細胞。
(42) 前記(1)乃至前記(31)のいずれかに記載のモノクローナル抗体が固定化されていることを特徴とする抗体固定化不溶性担体。
(43) 不溶性担体が、プレート、試験管、チューブ、ビーズ、ボール、フィルター及びメンブレンからなる群から選ばれる不溶性担体であることを特徴とする前記(42)に記載の抗体固定化不溶性担体。
(44) 不溶性担体が、フィルター若しくはメンブレン、またはアフィニティーカラムクロマトグラフィーに用いられる不溶性担体であることを特徴とする前記(42)に記載の抗体固定化不溶性担体。
(45) 前記(1)乃至前記(31)のいずれかに記載のモノクローナル抗体を、単独でまたは他の物質と反応することにより検出可能なシグナルをもたらすことができる標識物質で標識してなる標識抗体。
(46) 標識物質が、酵素、蛍光物質、化学発光物質、ビオチン、アビジン、または放射性同位体であることを特徴とする前記(45)に記載の標識抗体。
(47) 前記(1)乃至前記(31)のいずれかに記載のモノクローナル抗体、前記(42)若しくは前記(43)に記載の抗体固定化不溶性担体、及び前記(45)若しくは前記(46)に記載の標識抗体からなる群から選ばれる少なくともいずれか1つのモノクローナル抗体、抗体固定化不溶性担体または標識抗体を含んでなることを特徴とする哺乳動物のCTGFの検出または定量に用いられるキット。
(48) 前記(42)若しくは前記(43)に記載の抗体固定化不溶性担体、及び前記(45)若しくは前記(46)に記載の標識抗体を含んでなることを特徴とする前記(47)に記載の哺乳動物のCTGFの検出または定量に用いられるキット。
(49) 前記(1)乃至前記(31)のいずれかに記載のモノクローナル抗体、前記(42)若しくは前記(43)に記載の抗体固定化不溶性担体、及び前記(45)若しくは前記(46)に記載の標識抗体からなる群から選ばれる少なくともいずれか1つのモノクローナル抗体、抗体固定化不溶性担体、または標識抗体を用いることを特徴とするイムノアッセイにより哺乳動物のCTGFを検出または定量する方法。
(50) 少なくとも下記(a)及び(b)の工程を含むイムノアッセイにより哺乳動物のCTGFを検出または定量する前記(49)に記載の方法:
(a)前記(42)または前記(43)に記載の抗体固定化不溶性担体に、試料を反応せしめる工程;及び
(b)該抗体固定化不溶性担体と該試料中に含まれる哺乳動物のCTGFとの結合により形成される抗原抗体複合体に、前記(45)または前記(46)に記載の標識抗体を反応せしめる工程。
(51) 少なくとも下記(a)及び(b)の工程を含むイムノアッセイにより哺乳動物のCTGFを検出または定量する前記(49)に記載の方法:
(a)前記(45)または前記(46)に記載の標識抗体と、試料を反応せしめる工程;及び
(b)該標識抗体と試料中に含まれる哺乳動物のCTGFとの結合により形成される抗原抗体複合体に、前記(42)または前記(43)に記載の抗体固定化不溶性担体を反応せしめる工程。
(52) 少なくとも下記(a)の工程を含むイムノアッセイにより哺乳動物のCTGFを検出または定量する前記(49)に記載の方法:
(a)前記(42)若しくは前記(43)に記載の抗体固定化不溶性担体、前記(45)若しくは前記(46)に記載の標識抗体、及び試料を含む混合物を反応せしめる工程。
(53) 少なくとも下記(a)の工程を含むイムノアッセイにより哺乳動物のCTGFを検出または定量する前記(49)に記載の方法:
(a)前記(42)または前記(43)に記載の抗体固定化不溶性担体に、試料、並びに単独でまたは他の物質と反応することにより検出可能なシグナルをもたらすことができる標識物質で標識された哺乳動物のCTGFの標準物質を反応せしめる工程。
(54) 少なくとも下記(a)及び(b)の工程を含むイムノアッセイにより哺乳動物のCTGFを検出または定量する前記(49)に記載の方法:
(a)試料、並びに単独でまたは他の物質と反応することにより検出可能なシグナルをもたらすことができる標識物質で標識された哺乳動物のCTGFの標準物質との混合物に、前記(1)乃至前記(31)のいずれかに記載のモノクローナル抗体を反応せしめる工程;及び
(b)該試料中に含まれる哺乳動物のCTGF若しくは該標識された哺乳動物のCTGFの標準物質と、該モノクローナル抗体との結合により形成される抗原抗体複合体に、該モノクローナル抗体に反応性を有する哺乳動物由来の抗血清を反応せしめる工程。
(55) 少なくとも下記(a)乃至(c)の工程を含むイムノアッセイにより哺乳動物のCTGFを検出または定量する前記(49)に記載の方法:
(a)試料に、前記(1)乃至前記(31)のいずれかに記載のモノクローナル抗体を反応せしめる工程;
(b)(a)の工程を行った反応系に、単独でまたは他の物質と反応することにより検出可能なシグナルをもたらすことができる標識物質で標識された哺乳動物のCTGFの標準物質を反応せしめる工程;及び
(c)該試料中に含まれる哺乳動物のCTGF若しくは該標識された哺乳動物のCTGFの標準物質と、該モノクローナル抗体との結合により形成される抗原抗体複合体に、該モノクローナル抗体に反応性を有する哺乳動物由来の抗血清を反応せしめる工程。
(56) 前記(42)または前記(44)に記載の抗体固定化不溶性担体を含んでなる哺乳動物のCTGFの分離または精製に用いられるキット。
(57) 前記(42)または前記(44)に記載の抗体固定化不溶性担体を用いたアフィニティークロマトグラフィーを用いることを特徴とする哺乳動物のCTGFを分離または精製する方法。
(58) アフィニティクロマトグラフィーがアフィニティーカラムクロマトグラフィーである前記(57)に記載の哺乳動物のCTGFの精製方法。
(59) ヒトのCTGFをコードするDNAが、内在性遺伝子座に組み込まれていることを特徴とするトランスジェニックマウス。
(60) 配列番号2に記載されるアミノ酸配列または該アミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列を有するラットのCTGF。
(61) 配列番号2に記載されるアミノ酸配列を有するラットのCTGFをコードするDNA。
(62) DNAが、配列番号1に記載される塩基配列中の塩基番号213乃至1256迄の塩基配列を含むことを特徴とする前記(61)に記載のDNA。
(63) 前記(2)乃至前記(31)のいずれかに記載のモノクローナル抗体若しくはその一部、及び薬学的に許容されうる担体とを含んでなる医薬組成物。
(64) 前記(9)乃至前記(18)または前記(28)のいずれかに記載されるヒトモノクローナル抗体若しくはその一部、及び薬学的に許容され得る担体とを含んでなる医薬組成物。
(65) 前記(14)乃至前記(18)または前記(28)のいずれかに記載されるヒトモノクローナル抗体若しくはその一部を含んでなる医薬組成物。
(66) 該医薬組成物が、CTGFの刺激により増殖する能力を有する細胞の増殖を抑制するために用いられることを特徴とする前記(63)乃至前記(65)のいずれかに記載の医薬組成物。
(67) 該医薬組成物が、CTGFの刺激により増殖する能力を有する細胞の増殖を伴う疾患を治療または予防するための前記(63)乃至前記(65)のいずれかに記載の医薬組成物。
(68) 該細胞の増殖が、脳、頚部、肺、心臓、肝臓、膵臓、腎臓、胃、大腸、小腸、十二指腸、骨髄、子宮、卵巣、精巣、前立腺、皮膚、口腔、舌、及び血管からなる群から選ばれる組織における細胞の増殖であることを特徴とする前記(66)または前記(67)に記載の医薬組成物。
(69) 該組織が、肺、肝臓、腎臓、または皮膚であることを特徴とする前記(68)に記載の医薬組成物。
(70) 該組織が、腎臓であることを特徴とする前記(69)に記載の医薬組成物。
(71) 該疾患が、さらに組織の繊維化を伴う疾患であることを特徴とする前記(67)に記載の医薬組成物。
(72) 該組織の繊維化が、肺、肝臓、腎臓または皮膚における繊維化であることを特徴とする前記(71)に記載の医薬組成物。
(73) 該組織の繊維化が、腎臓における繊維化であることを特徴とする前記(72)に記載の医薬組成物。
(74) CTGF阻害剤またはCTGF産生阻害剤、並びに薬学的に許容され得る担体とを含んでなり、腎臓における疾患を治療または予防するための医薬組成物。
(75) 該阻害剤が、CTGFに反応性を有するモノクローナル抗体であることを特徴とする前記(74)に記載の医薬組成物。
(76) 該阻害剤が、前記(9)乃至前記(31)のいずれかに記載のモノクローナル抗体であることを特徴とする前記(74)に記載の医薬組成物。
(77) 該阻害剤が、前記(14)乃至前記(18)または前記(28)のいずれかに記載のヒトモノクローナル抗体であることを特徴とする前記(76)に記載の医薬組成物。
(78) 該疾患が、組織の繊維化と伴う疾患であることを特徴とする前記(74)乃至前記(77)のいずれかに記載の医薬組成物。
(79) CTGFの刺激により増殖する能力を有する細胞のCTGFの刺激による増殖を抑制する能力を有する物質、及び薬学的に許容され得る担体とを含んでなり、腎臓における該細胞の増殖を抑制するための医薬組成物。
(80) 該物質が、CTGFに反応性を有するモノクローナル抗体であることを特徴とする前記(79)に記載の医薬組成物。
(81) 該阻害剤が、前記(9)乃至前記(31)のいずれかに記載のモノクローナル抗体であることを特徴とする前記(79)に記載の医薬組成物。
(82) 該阻害剤が、前記(14)乃至前記(18)または前記(28)のいずれかに記載のヒトモノクローナル抗体であることを特徴とする前記(81)に記載の医薬組成物。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明で用いる語句の意味を明らかにすることにより、本発明を詳細に説明する。
本発明における「哺乳動物」とは、ヒト、ウシ、ヤギ、ウサギ、マウス、ラット、ハムスター、及びモルモット等を意味し、好ましくは、ヒト、ウサギ、ラット、ハムスターまたはマウスであり、特に好ましくは、ヒト、ラット、ハムスターまたはマウスである。
本発明で用いられる「ヒト以外の哺乳動物」及び「非ヒト哺乳動物」なる用語は各々同義であり、前述に定義した哺乳動物におけるヒト以外のあらゆる哺乳動物を意味する。
【0017】
本発明において用いられる「アミノ酸」とは、自然界に存在するあらゆるアミノ酸を意味し、好ましくは、アミノ酸を表記するために用いられるアルファベットの三文字表記法または一文字表記法に従って各々下記のように表されるアミノ酸を意味する。
グリシン(Gly/G)、アラニン(Ala/A)、バリン(Val/V)、ロイシン(Leu/L)、イソロイシン(Ile/I)、セリン(Ser/S)、スレオニン(Thr/T)、アスパラギン酸(Asp/D)、グルタミン酸(Glu/E)、アスパラギン(Asn/N)、グルタミン(Glu/Q)、リジン(Lys/K)、アルギニン(Arg/R)、システイン(Cys/C)、メチオニン(Met/M)、フェニルアラニン(Phe/F)、チロシン(Tyr/Y)、トリプトファン(Trp/W)、ヒスチジン(His/H)、プロリン(Pro/P)。
【0018】
本発明でいう「結合組織増殖因子(Connective Tissue Growth Factor (CTGF))」とは、前記哺乳動物のCTGFであり、例えば、前述に記載したとおりの既報に報告される構造及び機能を有するヒト及びマウスのCTGFを包含する(例えば、The Journal of Cell Biology, Vol.114, No.6, p.1287-1294, 1991、Molecular Biology of the Cell, Vol.4, p.637-645, 1993、及びBiochem. Biophys. Res. Comm., Vol.234, p.206-210, 1997など)。また、本願発明の1つであるラットのCTGFも包含することは言うまでもない。
【0019】
また、本発明で言う結合組織増殖因子には、当該文献に記載された分子量約38kDaのCTGF(例えば、ヒトCTGF)はもちろんのこと、当該分子量約38kDaの全長CTGF(例えば、ヒトCTGF)の分解物と考えられる分子量約10乃至12kDaの低分子量CTGF蛋白をも包含する(Growth Factors, Vol.15, No.3, p.199-213, 1998;J. Biol. Chem., Vol.272, No.32, p.20275-20282, 1997)。この低分子量CTGFの構造は未だ明らかにされていないものの、ヒトCTGFにあっては、349アミノ酸からなる全長ヒトCTGFの246番目のロイシン(Leu246)と247番目のグルタミン酸(Glu247)の間で切断されることにより生ずると考えられる103個のアミノ酸からなるC末端蛋白(分子量:約11,800Da)、あるいは、同全長ヒトCTGFの247番目のグルタミン酸(Glu247)と248番目のグルタミン酸(Glu248)との間で切断されることにより生ずると考えられる102個のアミノ酸からなるC末端蛋白(分子量:約11,671Da)である可能性を有する。
さらに、後述する本願発明に係る「モノクローナル抗体」が天然型のタンパク一次構造(アミノ酸配列)を有するCTGF(特には、ヒトCTGF)またはその一部に反応性を有する限り、本発明でいう該CTGFには、該天然型のタンパクまたはその一部のアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列を有するCTGFも包含する。
【0020】
本発明において使用される、「実質的に同一のアミノ酸配列を有する」なる用語は、天然型のCTGFと実質的に同等の生物学的性質を有する限り、該アミノ酸配列中の複数個のアミノ酸、好ましくは1乃至10個のアミノ酸、特に好ましくは1乃至5個のアミノ酸が置換、欠失及び/または修飾されているアミノ酸配列を有するタンパク、並びに該アミノ酸配列に、複数個のアミノ酸、好ましくは1乃至10個のアミノ酸、特に好ましくは1乃至5個のアミノ酸が付加されたアミノ酸配列を有するタンパクをも包含することを意味する。さらに、そのような置換、欠失、修飾及び付加の複数の組み合わせの場合であってもよい。
本発明におけるCTGFは、遺伝子組換え技術のほか、化学的合成法、細胞培養方法等のような当該技術的分野において知られる公知の方法あるいはその修飾方法を適宜用いることにより製造することができる。
【0021】
また、本発明におけるCTGFには、該CTGFの「一部」も包含される。ここで「CTGFの一部」とは、前記に定義したCTGF(前述の分子量約10乃至12kDaの低分子量CTGFを含む)のアミノ酸配列中の任意の部分配列を含むポリペプチドを意味し、具体的には5乃至100アミノ酸残基を有するCTGFペプチドフラグメント(例えば、C末端側)、より具体的には5乃至50アミノ酸残基を有するCTGFペプチドフラグメント、さらに具体的には5乃至30アミノ酸残基を有するペプチドフラグメントが包含される。好ましくは、CTGFがその受容体と結合若しくは相互作用する部位(受容体結合部位など)またはCTGFがその生物学的機能を発揮するために必要な部位(活性部位など)を含むCTGFの部分構造である。
これらのポリペプチド(部分構造、フラグメント)は、後述する当該技術的分野において知られる公知の方法あるいはその修飾方法に従って、遺伝子組換え技術または化学的合成法により製造することもできるし、また細胞培養方法により単離したCTGFをタンパク分解酵素等を用いて適切に切断することにより製造することができる。
【0022】
本発明における「モノクローナル抗体」とは、哺乳動物の結合組織増殖因子(CTGF)またはその一部に反応性を有するモノクローナル抗体である。具体的には、前記発明(1)乃至前記発明(31)のいずれかに記載される特徴を有するモノクローナル抗体である。さらに具体的には、後述の実施例並びに図面に記載されるような様々な特性及び産業上の有用性を有する各種のモノクローナル抗体である。
【0023】
本発明のモノクローナル抗体における好ましい態様としては、例えば、下記(イ)乃至(ニ)のモノクローナル抗体が挙げられる。
(イ) 前記(1)に記載のモノクローナル抗体における(d)乃至(g)のいずれかの性質を有するモノクローナル抗体。
(ロ) 前記(2)に記載のモノクローナル抗体。
(ハ) 前記(4)乃至前記(7)のいずれかに記載されるモノクローナル抗体。
(ニ) 前記(9)乃至前記(31)のいずれかに記載されるモノクローナル抗体。
本態様において、種々疾患の治療または予防、即ち医薬品としての適用の目的における使用においては、上記(イ)乃至(ニ)に記載のモノクローナル抗体に包含されるヒトモノクローナル抗体が好ましい。
本態様において、本願発明の別の主題である哺乳動物のCTGFの定量、検出、分離または精製の目的における使用においては、上記(イ)乃至(ニ)に記載のいずれのモノクローナル抗体をも使用し得る。
【0024】
本願発明のモノクローナル抗体のさらに好ましい態様としては、例えば、下記(ホ)または(ヘ)のモノクローナル抗体が挙げられる。
(ホ) 前記(1)に記載のモノクローナル抗体における(d)乃至(g)のいずれかの性質を有するモノクローナル抗体。
(ヘ) 前記(4)乃至前記(7)のいずれかに記載されるモノクローナル抗体。
ト) 前記(10)、前記(14)乃至前記(28)のいずれかに記載されるモノクローナル抗体。
本態様において、種々疾患の治療または予防、即ち医薬品としての適用の目的における使用においては、上記(ホ)乃至(ヘ)に記載のモノクローナル抗体に包含されるヒトモノクローナル抗体が好ましい。
本態様において、本願発明の別の主題である哺乳動物のCTGFの定量、検出、分離または精製の目的における使用においては、上記(ホ)乃至(ヘ)に記載のいずれのモノクローナル抗体をも使用し得る。
【0025】
本願発明のモノクローナル抗体の特に好ましい態様としては、例えば、下記(ト)または(チ)のモノクローナル抗体を挙げることができる。
(ト) 前記(ニ)乃至(ト)に記載のモノクローナル抗体。
(チ) 前記(14)乃至(26)または前記(28)のいずれかに記載のモノクローナル抗体。
本態様において、種々疾患の治療または予防、即ち医薬品としての適用の目的における使用においては、上記(チ)に記載のモノクローナル抗体が好ましい。
本態様において、本願発明の別の主題である哺乳動物のCTGFの定量、検出、分離または精製の目的における使用においては、上記(ト)乃至(チ)に記載のいずれのモノクローナル抗体をも使用し得る。
【0026】
本願発明のモノクローナル抗体のとりわけ好ましい態様としては、例えば、下記(リ)乃至(カ)のモノクローナル抗体を挙げることができる。
(リ) 前記(4)または(6)に記載のモノクローナル抗体。
(ヌ) 前記(14)乃至前記(16)のいずれかに記載のモノクローナル抗体。
(ル) 前記(17)に記載のモノクローナル抗体における(a)、(c)、(e)、(g)または(i)に記載の特徴を有するモノクローナル抗体。
(ヲ) 前記(18)に記載のモノクローナル抗体における(a)、(c)、(e)、(g)または(i)に記載の特徴を有するモノクローナル抗体。
(ワ) 前記(19)、前記(21)、前記(23)または前記(25)のいずれかに記載のモノクローナル抗体。
(カ) 前記(28)に記載のモノクローナル抗体。
本態様において、種々疾患の治療または予防、即ち医薬品としての適用の目的における使用においては、上記(ヌ)乃至(カ)のいずれかに記載のモノクローナル抗体が好ましい。
本態様において、本願発明の別の主題である哺乳動物のCTGFの定量、検出、分離または精製の目的における使用においては、上記(リ)乃至(カ)に記載のいずれのモノクローナル抗体をも使用し得るが、特には上記(リ)に記載のモノクローナル抗体が好ましい。
【0027】
本発明の「モノクローナル抗体」は、前記に定義した結合組織増殖因子(天然体、組換え体、合成物、細胞培養上清を含む)若しくはその一部を抗原(免疫源)として用い、マウス、ラット、ハムスター、モルモットあるいはウサギ等の哺乳動物に免疫して得られる天然型抗体、遺伝子組換え技術を用いて製造され得るキメラ抗体及びヒト型抗体(CDR-grafted抗体)、並びに例えば、ヒト抗体産生トランスジェニック動物等を用いて製造され得るヒトモノクローナル抗体も包含する。
さらには。後述する本発明の「組換えモノクローナル抗体を産生する細胞」から産生されるような、遺伝子組換えモノクローナル抗体も本発明のモノクローナル抗体に包含される。
またモノクローナル抗体の場合には、IgG、IgM、IgA(IgA1、IgA2)、IgDあるいはIgE等のいずれのアイソタイプを有するモノクローナル抗体をも包含する。好ましくは、IgG(IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、好ましくはIgG2またはIgG4)またはIgMであり、さらに好ましくはIgGである。。
【0028】
本発明で言うポリクローナル抗体(抗血清)あるいはモノクローナル抗体は、既存の一般的な製造方法によって製造することができる。即ち、例えば、抗原を、必要に応じてフロイントアジュバント(Freund's Adjuvant)とともに、哺乳動物(後述するヒト抗体産生トランスジェニックマウスのような他の動物由来の抗体を産生するように作出されたトランスジェニック動物を含む)、好ましくは、マウス、ラット、ハムスター、モルモット、ウサギ、ネコ、イヌ、ブタ、ヤギ、ウマあるいはウシ、より好ましくはマウス、ラット、ハムスター、モルモットまたはウサギに免疫する。ポリクローナル抗体は、該免疫感作動物から得た血清から取得することができる。またモノクローナル抗体は、該免疫感作動物から得た該抗体産生細胞と自己抗体産生能のない骨髄腫系細胞(ミエローマ細胞)から融合細胞(ハイブリドーマ)を調製し、該ハイブリドーマをクローン化し、哺乳動物の免疫に用いた抗原に対して特異的親和性を示すモノクローナル抗体を産生するクローンを選択することによって製造される。
また、後述する本発明の「組換えモノクローナル抗体を産生する細胞」によっても製造できる。
【0029】
モノクローナル抗体は、具体的には下記のようにして製造することができる。
即ち、前述の結合組織増殖因子(CTGF;天然体、組換え体、合成物、細胞培養上清を含む)若しくはその一部を免疫原として、該免疫原を、必要に応じてフロイントアジュバント(Freund's Adjuvant)とともに、非ヒト哺乳動物、具体的には、マウス、ラット、ハムスター、モルモットあるいはウサギ、好ましくはマウス、ラットあるいはハムスター(後述するヒト抗体産生トランスジェニックマウスのような他の動物由来の抗体を産生するように作出されたトランスジェニック動物を含む)の皮下内、筋肉内、静脈内、フッドパッド内あるいは腹腔内に1乃至数回注射するかあるいは移植することにより免疫感作を施す。通常、初回免疫から約1乃至14日毎に1乃至4回免疫を行って、最終免疫より約1乃至5日後に免疫感作された該哺乳動物から抗体産生細胞が取得される。免疫を施す回数及び時間的インターバルは、使用する免疫原の性質などにより、適宜変更することができる。
【0030】
モノクローナル抗体を分泌する融合細胞(ハイブリドーマ)の調製は、ケーラー及びミルシュタインらの方法(ネイチャー(Nature)、第256巻、第495〜第497頁、1975年)及びそれに準じる修飾方法に従って行うことができる。即ち、前述の如く免疫感作された非ヒト哺乳動物から取得される脾臓、リンパ節、骨髄あるいは扁桃等、好ましくは脾臓に含まれる抗体産生細胞と、好ましくはマウス、ラット、モルモット、ハムスター、ウサギまたはヒト等の哺乳動物、より好ましくはマウス、ラットまたはヒト由来の自己抗体産生能のないミエローマ細胞との細胞融合させることにより調製される。
【0031】
細胞融合に用いられるミエローマ細胞としては、例えばマウス由来ミエローマP3/X63-AG8.653(ATCC No. CRL-1580)、P3/NSI/1-Ag4-1(NS−1)、P3/X63-Ag8.U1(P3U1)、SP2/0-Ag14(Sp2/O,Sp2)、PAI、F0あるいはBW5147、ラット由来ミエローマ210RCY3-Ag.2.3.、ヒト由来ミエローマU-266AR1、GM1500-6TG-A1-2、UC729-6、CEM-AGR、D1R11あるいはCEM-T15を使用することができる。
モノクローナル抗体を産生する細胞(例えば、ハイブリドーマ)のスクリーニングは、該細胞を、例えばマイクロタイタープレート中で培養し、増殖の見られたウェルの培養上清の前述のマウス免疫感作で用いた免疫抗原に対する反応性を、例えばRIAやELISA等の酵素免疫測定法によって測定することにより行なうことができる。
【0032】
ハイブリドーマからのモノクローナル抗体の製造は、ハイブリドーマをインビトロ、またはマウス、ラット、モルモット、ハムスターまたはウサギ等、好ましくはマウスまたはラット、より好ましくはマウスの腹水中等でのインビボで行い、得られた培養上清、または哺乳動物の腹水から単離することにより行うことができる。
また、該ハイブリドーマあるいは後述する本発明の「組換えモノクローナル抗体を産生する細胞」からモノクローナル抗体をコードする遺伝子をクローニングし、トランスジェニック動物作製技術を用いて当該遺伝子が内在性遺伝子に組み込まれたトランスジェニックなウシ、ヤギ、ヒツジまたはブタを作製し、当該トランスジェニック動物のミルク中から当該抗体遺伝子に由来するモノクローナル抗体を大量に取得することも可能である(日系サイエンス、1997年4月号、第78頁乃至84頁)。
該細胞をインビトロで培養する場合には、培養する細胞種の特性、試験研究の目的及び培養方法等の種々条件に合わせて、ハイブリドーマを増殖、維持及び保存させ、培養上清中にモノクローナル抗体を産生させるために用いられるような既知栄養培地あるいは既知の基本培地から誘導調製されるあらゆる栄養培地を用いて実施することが可能である。
【0033】
基本培地としては、例えば、Ham'F12培地、MCDB153培地あるいは低カルシウムMEM培地等の低カルシウム培地及びMCDB104培地、MEM培地、D-MEM培地、RPMI1640培地、ASF104培地あるいはRD培地等の高カルシウム培地等が挙げられ、該基本培地は、目的に応じて、例えば血清、ホルモン、サイトカイン及び/または種々無機あるいは有機物質等を含有することができる。
モノクローナル抗体の単離、精製は、上述の培養上清あるいは腹水を、飽和硫酸アンモニウム、ユーグロブリン沈澱法、カプロイン酸法、カプリル酸法、イオン交換クロマトグラフィー(DEAEまたはDE52等)、抗イムノグロブリンカラムあるいはプロテインAカラム等のアフィニティカラムクロマトグラフィーに供すること等により行うことができる。
【0034】
本発明のモノクローナル抗体には、該抗体を構成する重鎖及び/または軽鎖の各々のアミノ酸配列において、1または数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列を有する重鎖及び/または軽鎖からなるモノクローナル抗体も包含されるが、ここで、「数個のアミノ酸」とは、複数個のアミノ酸を意味し、具体的には1乃至10個のアミノ酸であり、好ましくは1乃至5個のアミノ酸である。
本発明のモノクローナル抗体のアミノ酸配列中に、前記のようなアミノ酸の部分的改変(欠失、置換、挿入、付加)は、該アミノ酸配列をコードする塩基配列を部分的に改変することにより導入することができる。この塩基配列の部分的改変は、既知の部位特異的変異導入法(Site specific mutagenesis )を用いて常法により導入することができる(Proc. Natl. Acsd. Sci. USA, Vol.81, p.5662-5666, 1984)。
【0035】
本発明における「ヒトモノクローナル抗体」とは、前記に定義したような哺乳動物のCTGF(好ましくはヒトのCTGF)に反応性を有するヒトモノクローナル抗体である。例えば、後述の実施例及び図面に記載されるような様々な特性を有する各種のヒトモノクローナル抗体を挙げることができる。
具体的には、イムノグロブリンを構成する重鎖(H鎖)の可変領域(Variable region)及びH鎖の定常領域(Constant Region)並びに軽鎖(L鎖)の可変領域及びL鎖の定常領域を含む全ての領域がヒトイムノグロブリンをコードする遺伝子に由来するヒトイムノグロブリンである。L鎖としては、ヒトκ鎖またはヒトλ鎖が挙げられる。
【0036】
本発明のヒトモノクローナル抗体は、例えば、既報の方法に従って製造することができる「ヒト抗体を産生する能力を有するトランスジェニックマウス」に代表されるような「ヒト抗体を産生する能力を有するトランスジェニック非ヒト哺乳動物」を、前記に定義した哺乳動物のCTGFで免疫することによって製造することができる。当該非ヒト哺乳動物への免疫及び抗体産生融合細胞(ハイブリドーマ)の製造及びスクリーニング、並びに当該ヒトモノクローナル抗体の大量調製は、前述の一般的な方法を用いて実施することができる(Nature Genetics, Vol.7, p.13-21, 1994;Nature Genetics, Vol.15, p.146-156, 1997;特表平4-504365号公報;特表平7-509137号公報;日経サイエンス、6月号、第40〜第50頁、1995年;国際出願公開WO94/25585号公報;Nature, Vol.368, p.856-859, 1994;及び特表平6−500233号公報など)。
該ヒト抗体産生トランスジェニックマウスは、具体的には、例えば下記の工程からなる手法を用いることにより作製できる。他のヒト抗体産生トランスジェニック非ヒト哺乳動物も同様にして製造することができる。
【0037】
(1)マウス内在性イムノグロブリン重鎖遺伝子座の少なくとも一部を相同組換えにより薬剤耐性マーカー遺伝子(ネオマイシン耐性遺伝子など)で置換することにより該マウス内在性イムノグロブリン重鎖遺伝子が機能的に不活性化されたノックアウトマウスを作製する工程。
(2)マウス内在性イムノグロブリン軽鎖遺伝子座の少なくとも一部を相同組換えにより薬剤耐性マーカー遺伝子(ネオマイシン耐性遺伝子など)で置換することにより該マウス内在性イムノグロブリン軽鎖遺伝子(特にκ鎖遺伝子)が機能的に不活性化されたノックアウトマウスを作製する工程。
(3)酵母人工染色体(Yeast artificial chromosome, YAC)ベクター等に代表されるような巨大遺伝子を運搬可能なベクターを用いて、ヒト免疫グロブリン重鎖遺伝子座の所望の領域がマウス染色体中に組み込まれたトランスジェニックマウスを作製する工程。
(4)YAC等に代表されるような巨大遺伝子を運搬可能なベクターを用いて、ヒト免疫グロブリン軽鎖(特にκ鎖)遺伝子座の所望の領域がマウス染色体中に組み込まれたトランスジェニックマウスを作製する工程。
(5)前記(1)乃至(4)のノックアウトマウス及びトランスジェニックマウスを任意の順序で交配することにより、マウス内在性免疫グロブリン重鎖遺伝子座及びマウス内在性免疫グロブリン軽鎖遺伝子座がともに機能的に不活性化され、且つヒト免疫グロブリン重鎖遺伝子座の所望の領域及ヒト免疫グロブリン軽鎖遺伝子座の所望の領域がともにマウス染色体上に組み込まれたトランスジェニックマウスを作製する工程。
【0038】
前記ノックアウトマウスは、マウス内在性イムノグロブリン遺伝子座の適当な領域を外来性マーカー遺伝子(ネオマイシン耐性遺伝子など)で相同組換えにより置換することにより該遺伝子座が再構成(リアレンジメント)できないように不活性化することにより作製できる。該相同組換えを用いた不活性化には、例えば、ポジティブ・ネガティブ・セレクション(Positive Negative Selection; PNS)と呼称される方法を用いることができる(日経サイエンス, 5月号, p.52-62, 1994)。
イムノグロブリン重鎖遺伝子座の機能的不活性化には、例えば、J領域またはC領域(例えばCμ領域)の一部に障害を導入することにより達成できる。またイムノグロブリン軽鎖(例えばκ鎖)に機能的不活性化は、例えば、J領域若しくはC領域の一部、またはJ領域及びC領域にまたがる領域を含む領域に障害を導入することにより達成可能である。
【0039】
トランスジェニックマウスは、トランスジェニック動物の製造において通常使用されるような常法(例えば、最新動物細胞実験マニュアル、エル・アイ・シー発行、第7章、第361〜第408頁、1990年を参照)に従って作製することが可能である。具体的には、例えば、正常マウス胚盤胞(blastcyst)に由来するHPRT陰性(ヒポキサンチングアニン・フォスフォリボシルトランスフェラーゼ遺伝子を欠いている)ES細胞(embryonic stem cell)を、該ヒトイムノグロブリン重鎖遺伝子座または軽鎖遺伝子座をコードする遺伝子またはその一部並びにHPRT遺伝子が挿入されたYACベクターを含む酵母とスフェロプラスト融合法により融合する。該外来性遺伝子がマウス内在性遺伝子上にインテグレートされたES細胞をHATセレクション法により選別する。次いで、選別したES細胞を、別の正常マウスから取得した受精卵(胚盤胞)にマイクロインジェクションする(Proc. Natl. Acad. Sci. USA, Vol.77, No.12, pp.7380-7384, 1980;米国特許第4,873,191号公報)。該胚盤胞を仮親としての別の正常マウスの子宮に移植する。そうして該仮親マウスから、キメラトランスジェニックマウスが生まれる。該キメラトランスジェニックマウスを正常マウスと交配させることによりヘテロトランスジェニックマウスを得る。該ヘテロ(heterogeneic)トランスジェニックマウス同士を交配することにより、メンデルの法則に従って、ホモ(homogeneic)トランスジェニックマウスが得られる。
【0040】
本発明における「キメラモノクローナル抗体」は、遺伝子工学的に作製されるモノクローナル抗体であって、具体的には、その可変領域が、非ヒト哺乳動物(マウス、ラット、ハムスターなど)のイムノグロブリン由来の可変領域であり、かつその定常領域がヒトイムノグロブリン由来の定常領域であることを特徴とするマウス/ヒトキメラモノクローナル抗体等のキメラモノクローナル抗体を意味する。
ヒトイムノグロブリン由来の定常領域は、IgG(IgG1, IgG2, IgG3, IgG4)、IgM、IgA、IgD及びIgE等のアイソタイプにより各々固有のアミノ酸配列を有するが、本発明における組換えキメラモノクローナル抗体の定常領域はいずれのアイソタイプに属するヒトイムノグログリンの定常領域であってもよい。好ましくは、ヒトIgGの定常領域である。
【0041】
本発明におけるキメラモノクローナル抗体は、例えば以下のようにして製造することができる。しかしながら、そのような製造方法に限定されるものでないことは言うまでもない。
例えば、マウス/ヒトキメラモノクローナル抗体は、実験医学(臨時増刊号)、第1.6巻、第10号、1988年及び特公平3−73280号公報等を参照しながら作製することができる。即ち、マウスモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマから単離した該マウスモノクローナル抗体をコードするDNAから取得した活性なVH遺伝子(H鎖可変領域をコードする再配列されたVDJ遺伝子)の下流に、ヒトイムノグロムリンをコードするDNAから取得したCH遺伝子(H鎖定常領域をコードするC遺伝子)を、また該ハイブリドーマから単離したマウスモノクローナル抗体をコードするDNAから取得した活性なVL遺伝子(L鎖可変領域をコードする再配列されたVJ遺伝子)の下流にヒトイムノグロムリンをコードするDNAから取得したCL遺伝子(L鎖定常領域をコードするC遺伝子)を、各々発現可能なように配列して1つ又は別々の発現ベクターに挿入し、該発現ベクターで宿主細胞を形質転換し、該形質転換細胞を培養することにより作製することができる。
【0042】
具体的には、まず、マウスモノクローナル抗体産生ハイブリドーマから常法によりDNAを抽出後、該DNAを適切な制限酵素(例えばEcoRI、HindIII等)を用いて消化し、電気泳動に付して(例えば0.7%アガロースゲル使用)サザンブロット法を行う。泳動したゲルを例えばエチジウムブロマイド等で染色し、写真撮影後、マーカーの位置を付し、ゲルを2回水洗し、0.25M HCl溶液に15分間浸す。次いで、0.4NのNaOH溶液に10分間浸し、その間緩やかに振盪する。常法により、フィルターに移し、4時間後フィルターを回収して2×SSCで2回洗浄する。フィルターを十分乾燥した後、ベイキング(75℃、3時間)を行う。ベイキング終了後に、該フィルターを0.1×SSC/0.1%SDS溶液に入れ、65℃で30分間処理する。次いで、3×SSC/0.1%SDS溶液に浸す。得られたフィルターをプレハイブリダイゼーション液と共にビニール袋に入れ、65℃で3〜4時間処理する。
【0043】
次に、この中に32P標識したプローブDNA及びハイブリダイゼーション液を入れ、65℃で12時間程度反応させる。ハイブリダイゼーション終了後、適切な塩濃度、反応温度および時間(例えば、2×SSC−0.1%SDS溶液、室温、10分間)のもとで、フィルターを洗う。該フィルターをビニール袋に入れ、2×SSCを少量加え、密封し、オートラジオグラフィーを行う。
上記サザンブロット法により、マウスモノクローナル抗体のH鎖及びL鎖を各々コードする再配列されたVDJ遺伝子及びVJ遺伝子を同定する。同定したDNA断片を含む領域をショ糖密度勾配遠心にて分画し、ファージベクター(例えば、Charon 4A、Charon 28、λEMBL3、λEMBL4等)に組み込み、該ファージベクターで大腸菌(例えば、LE392、NM539等)を形質転換し、ゲノムライブラリーを作製する。そのゲノムライブラリーを適当なプローブ(H鎖J遺伝子、L鎖(κ)J遺伝子等)を用いて、例えばベントンデイビス法(サイエンス(Science)、第196巻、第180〜第182頁、1977年)に従って、プラークハイブリダイゼーションを行い、再配列されたVDJ遺伝子あるいはVJ遺伝子を各々含むポジティブクローンを得る。得られたクローンの制限酵素地図を作製し、塩基配列を決定し、目的とする再配列されたVH(VDJ)遺伝子あるいはVL(VJ)遺伝子を含む遺伝子が得られていることを確認する。
【0044】
一方、キメラ化に用いるヒトCH遺伝子及びヒトCL遺伝子を別に単離する。例えば、ヒトIgG1とのキメラ抗体を作製する場合には、CH遺伝子であるCγ1遺伝子とCL遺伝子であるCκ遺伝子を単離する。これらの遺伝子はマウス免疫グロブリン遺伝子とヒト免疫グロブリン遺伝子の塩基配列の高い相同性を利用してヒトCγ1遺伝子及びヒトCκ遺伝子に相当するマウスCγ1遺伝子及びマウスCκ遺伝子をプローブとして用い、ヒトゲノムライブラリーから単離することによって得ることができる。
【0045】
具体的には、例えば、クローンIg146(プロシーディングスナショナルアカデミーオブサイエンス(Proc. Natl. Acad. Sci. USA)、第75巻、第4709〜第4713頁、1978年)からの3kbのHindIII−BamHI断片とクローンMEP10(プロシーディングスナショナルアカデミーオブサイエンス(Proc. Natl. Acad. Sci. USA)、第78巻、第474〜第478頁、1981年)からの6.8kbのEcoRI断片をプローブとして用い、ヒトのラムダCharon 4AのHaeIII−AluIゲノムライブラリー(セル(Cell)、第15巻、第1157〜第1174頁、1978年)中から、ヒトCκ遺伝子を含み、エンハンサー領域を保持しているDNA断片を単離する。また、ヒトCγ1遺伝子は、例えばヒト胎児肝細胞DNAをHindIIIで切断し、アガロースゲル電気泳動で分画した後、5.9Kbのバンドをλ778に挿入し、前記のプローブを用いて単離する。
【0046】
このようにして単離されたマウスVH遺伝子とマウスVL遺伝子、及びヒトCH遺伝子とヒトCL遺伝子を用いて、プロモーター領域及びエンハンサー領域などを考慮しながらマウスVH遺伝子の下流にヒトCH遺伝子を、またマウスVL遺伝子の下流にヒトCL遺伝子を、適切な制限酵素及びDNAリガーゼを用いて、例えばpSV2gptあるいはpSV2neo等の発現ベクターに常法に従って組み込む。この際、マウスVH遺伝子/ヒトCH遺伝子とマウスVL遺伝子/ヒトCL遺伝子のキメラ遺伝子は、一つの発現ベクターに同時に配置されてもよいし、各々別個の発現ベクターに配置することもできる。
【0047】
このようにして作製したキメラ遺伝子挿入発現ベクターを、例えばP3X63・Ag8・653細胞あるいはSP210細胞といった、自らは抗体を産生していない骨髄腫細胞にプロトプラスト融合法、DEAE−デキストラン法、リン酸カルシウム法あるいは電気穿孔法等により導入する。形質転換細胞は、発現ベクターに導入された薬物耐性遺伝子に対応する薬物含有培地中での培養により選別し、目的とするキメラモノクローナル抗体産生細胞を取得する。
このようにして選別された抗体産生細胞の培養上清中から目的のキメラモノクローナル抗体を取得する。
【0048】
本発明における「ヒト型モノクローナル抗体(CDR-grafted抗体)」は、遺伝子工学的に作製されるモノクローナル抗体であって、具体的には、その超可変領域の相補性決定領域の一部または全部が非ヒト哺乳動物(マウス、ラット、ハムスターなど)のモノクローナル抗体に由来する超可変領域の相補性決定領域であり、その可変領域の枠組領域がヒトイムノグロブリン由来の可変領域の枠組領域であり、かつその定常領域がヒトイムノグロブリン由来の定常領域であることを特徴とするヒト型モノクローナル抗体を意味する。
【0049】
ここで、超可変領域の相補性決定領域とは、抗体の可変領域中の超可変領域に存在し、抗原と相補的に直接結合する部位である3つの領域(Complementarity-determining residue;CDR1、CDR2、CDR3)を指し、また可変領域の枠組領域とは、該3つ相補性決定領域の前後に介在する比較的保存された4つの領域(Framework;FR1、FR2、FR3、FR4)を指す。
換言すれば、非ヒト哺乳動物由来のモノクローナル抗体の超可変領域の相補性決定領域の一部または全部以外の全ての領域が、ヒトイムノグロブリンの対応領域と置き代わったモノクローナル抗体を意味する。
ヒトイムノグロブリン由来の定常領域は、IgG(IgG1,IgG2,IgG3,IgG4)、IgM、IgA、IgD及びIgE等のアイソタイプにより各々固有のアミノ酸配列を有するが、本発明におけるヒト型モノクローナル抗体の定常領域はいずれのアイソタイプに属するヒトイムノグログリンの定常領域であってもよい。好ましくは、ヒトIgGの定常領域である。また、ヒトイムノグロブリン由来の可変領域の枠組領域についても限定されるものではない。
【0050】
本発明におけるヒト型モノクローナル抗体は、例えば以下のようにして製造することができる。しかしながら、そのような製造方法に限定されるものでないことは言うまでもない。
例えば、マウスモノクローナル抗体に由来する組換えヒト型モノクローナル抗体は、特表平4−506458号公報及び特開昭62−296890号公報等を参照して、遺伝子工学的に作製することができる。即ち、マウスモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマから、少なくとも1つのマウスH鎖CDR遺伝子と該マウスH鎖CDR遺伝子に対応する少なくとも1つのマウスL鎖CDR遺伝子を単離し、またヒトイムノグロブリン遺伝子から前記マウスH鎖CDRに対応するヒトH鎖CDR以外の全領域をコードするヒトH鎖遺伝子と、前マウスL鎖CDRに対応するヒトL鎖CDR以外の全領域をコードするヒトL鎖遺伝子を単離する。
【0051】
単離した該マウスH鎖CDR遺伝子と該ヒトH鎖遺伝子を発現可能なように適当な発現ベクターに導入し、同様に該マウスL鎖CDR遺伝子と該ヒトL鎖遺伝子を発現可能なように適当なもう1つの発現ベクターに導入する。または、該マウスH鎖CDR遺伝子/ヒトH鎖遺伝子とマウスL鎖CDR遺伝子/ヒトL鎖遺伝子を同一の発現ベクターに発現可能なように導入することもできる。このようにして作製された発現ベクターで宿主細胞を形質転換することによりヒト型モノクローナル抗体産生形質転換細胞を得、該形質転換細胞を培養することにより培養上清中から目的のヒト型モノクローナル抗体を得る。
【0052】
本発明における「モノクローナル抗体」には、該モノクローナル抗体の「一部」も包含される。該「モノクローナル抗体の一部」とは、前述の本発明におけるモノクローナル抗体の一部分の領域を意味し、具体的にはF(ab')2、Fab'、Fab、Fv(variable fragment of antibody)、sFv、dsFv(disulphide stabilised Fv)あるいはdAb(single domain antibody)である(エキスパート・オピニオン・オン・テラピューティック・パテンツ(Exp. Opin. Ther. Patents),第6巻,第5号,第441〜456頁,1996年)。
【0053】
ここで、「F(ab')2」及び「Fab'」とは、イムノグロブリン(モノクローナル抗体)を、蛋白分解酵素であるペプシンあるいはパパイン等で処理することにより製造され、ヒンジ領域中の2本のH鎖間に存在するジスルフィド結合の前後で消化されて生成される抗体フラグメントを意味する。例えば、IgGをパパインで処理すると、ヒンジ領域中の2本のH鎖間に存在するジスルフィド結合の上流で切断されてVL(L鎖可変領域)とCL(L鎖定常領域)からなるL鎖、及びVH(H鎖可変領域)とCHγ1(H鎖定常領域中のγ1領域)とからなるH鎖フラグメントがC末端領域でジスルフィド結合により結合した相同な2つの抗体フラグメントを製造することができる。これら2つの相同な抗体フラグメントを各々Fab'という。またIgGをペプシンで処理すると、ヒンジ領域中の2本のH鎖間に存在するジスルフィド結合の下流で切断されて前記2つのFab'がヒンジ領域でつながったものよりやや大きい抗体フラグメントを製造することができる。この抗体フラグメントをF(ab')2という。
【0054】
本発明の「モノクローナル抗体を産生する細胞」あるいは「組換えモノクローナル抗体を産生する細胞」とは、前述した本発明のモノクローナル抗体を産生する任意の細胞を意味する。具体的には、例えば、下記(1)乃至(3)のいずれかに記載される細胞を挙げることができる。
(1)前記で定義した哺乳動物のCTGF(好ましくはヒトのCTGF)若しくはその一部または該CTGFを分泌する細胞等で、前述のヒト以外の哺乳動物または前述のヒト抗体を産生する能力を有するトランスジェニックマウス(若しくは他のトランスジェニック非ヒト哺乳動物)を免疫することにより得られ、該CTGFに反応性を有するモノクローナル抗体を産生する該動物から採取され得るモノクローナル抗体産生B細胞。
(2)そのようにして得られた抗体産生B細胞を哺乳動物由来のミエローマ細胞と細胞融合して得られる前述の融合細胞(ハイブリドーマ)。
(3)該モノクローナル抗体産生B細胞またはモノクローナル抗体産生融合細胞(ハイブリドーマ)から単離される該モノクローナル抗体をコードする遺伝子(重鎖をコードする遺伝子若しくは軽鎖をコードする遺伝子のいずれか一方、または両方の遺伝子)で、該B細胞及びハイブリドーマ以外の細胞(例えば、CHO(Chinese hamster ovarian)細胞)、BHK(Baby hamster kydney)細胞など)を形質転換して得られるモノクローナル抗体産生形質転換細胞(遺伝子組換え細胞)。
ここで、前記(3)に記載のモノクローナル抗体産生形質転換細胞(遺伝子組換え細胞)は、即ち、前記(1)のB細胞または(2)のハイブリドーマが産生するモノクローナル抗体の遺伝子組換え体を産生する遺伝子組換え細胞を意味する。これらの抗体産生形質転換細胞は、前述のキメラモノクローナル抗体及びヒト型モノクローナル抗体の製造において用いられる一般的遺伝子組換え技術を用いて製造することができる。
【0055】
本発明における「実質的に同一の性質を有するモノクローナル抗体」とは、当該モノクローナル抗体の生物学的性質が、他のモノクローナル抗体の生物学的性質と比較した場合に、少なくとも下記の点で有意な差を有しないことを意味する。
(1)当該モノクローナル抗体を作製するために、非ヒト哺乳動物の免疫に用いた特定の動物由来のCTGFに対する反応性。
(2)当該特定の動物種のCTGFに対応する他の動物種のCTGFに対する反応性(所謂、交叉反応性)。
(3)後述の実施例に記載される種々の試験により求められる特性。
【0056】
本発明における「哺乳動物由来の抗血清」とは、該本発明のモノクローナル抗体またはその一部に反応性を有する抗体を含む血清を意味する。該抗血清は、例えば、マウス、ラット、モルモット、ウサギ、ヤギ、ブタあるいはウシ等の哺乳動物、好ましくはラット、モルモット、ウサギあるいはヤギに、前記本発明のモノクローナル抗体あるいはその一部を、前述モノクローナル抗体の製造方法で述べたような方法で免疫して製造することができる。
【0057】
本発明における「不溶性担体」とは、本発明のモノクローナル抗体若しくはその一部(抗体フラグメント)、または試料(例えば、血漿等の体液試料、培養上清あるいは遠心上清等)中に含まれるCTGFを物理学的吸着あるいは化学的結合等によって坦持させるための支持体を意味する。
例えば、下記(A)並びに(B)などを挙げることができる。
(A)ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコン樹脂あるいはナイロン樹脂等からなるプラスチックや、ガラス等に代表されるような水に不溶性の物質からなるプレート、試験管若しくはチューブ等の内容積を有するもの、ビーズ(特には、マイクロビーズ)、ボール、フィルター、あるいはメンブレン等。
(B)セルロース系担体、アガロース系担体、ポリアクリルアミド系担体、デキストラン系担体、ポリスチレン系担体、ポリビニルアルコール系担体、ポリアミノ酸系担体あるいは多孔性シリカ系担体等のようなアフィニティークロマトグラフィーに用いられる不溶性担体を挙げることができる。
【0058】
本発明の「抗体固定化不溶性担体」とは、前記のような不溶性担体上に、本発明のモノクローナル抗体(または該抗体の一部、即ち抗体フラグメント)が、物理的吸着あるいは化学的結合等によって坦持された状態にある不溶性担体を意味する。これらの抗体固定化不溶性担体は、試料(例えば、血清や血漿等の体液試料、培養上清あるいは遠心上清等)中に含まれるCTGFを検出、定量、分離または精製するために用いることができる。
該検出または定量の目的においては、前記(A)に例示した不溶性担体を用いることができ、とりわけ定量に用いる不溶性担体としては、操作の簡便性及び多数検体の同時処理の観点を考慮すると、例えば96穴マイクロタイタープレートあるいは48穴マイクロタイタープレート等の多数のウェル(Well、穴)を有するプラスチック等で作製されたマルチウェルマイクロタイタープレートを用いるのが好ましい。また、該分離または精製の目的においては、前記(A)に例示したフィルター若しくはメンブレンまたは前記(B)に例示した不溶性担体を用いることができる。
【0059】
本発明における「単独でまたは他の物質と反応することにより検出可能なシグナルをもたらすことができる標識物質」とは、それらを、前述のようなモノクローナル抗体若しくはその一部(抗体フラグメント)、あるいはCTGFの標準物質に物理化学的結合等により結合させることによりそれらの存在を検出可能にするために用いられる物質を意味する。
具体的には、酵素、蛍光物質、化学発光物質、ビオチン、アビジンあるいは放射性同位体等であり、さらに具体的には、ペルオキシダーゼ(例えば、horseradish peroxidase)、アルカリフォスファターゼ、β−D−ガラクトシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、グルコ−ス−6−ホスフェートデヒドロゲナーゼ、アルコール脱水素酵素、リンゴ酸脱水素酵素、ペニシリナーゼ、カタラーゼ、アポグルコースオキシダーゼ、ウレアーゼ、ルシフェラーゼ若しくはアセチルコリンエステラーゼ等の酵素、フルオレスセインイソチオシアネート、フィコビリタンパク、希土類金属キレート、ダンシルクロライド若しくはテトラメチルローダミンイソチオシアネート等の蛍光物質、3H、14C、125I若しくは131I等の放射性同位体、ビオチン、アビジン、または化学発光物質が挙げられる。
【0060】
ここで、放射性同位体及び蛍光物質は、単独で検出可能なシグナルをもたらすことができる。一方、酵素、化学発光物質、ビオチン及びアビジンは、単独では検出可能なシグナルをもたらすことができないため、さらに1種以上の他の物質と反応することにより検出可能なシグナルをもたらす。例えば、酵素の場合には少なくとも基質が必要であり、酵素活性を測定する方法(比色法、蛍光法、生物発光法あるいは化学発光法等)に依存して種々の基質が用いられる。例えば、ペルオキシダーゼの場合には、基質として過酸化水素を用いる。また、ビオチンの場合には少なくともアビジンあるいは酵素修飾アビジンを反応させるのが一般的であるが、この限りではない。必要に応じてさらに該基質に依存する種々の発色物質が用いられる。
【0061】
本発明における「標識抗体」及び「標識された哺乳動物のCTGFの標準物質」とは、各々前記のような種々標準物質で標識されたモノクローナル抗体(または抗体フラグメント)及びCTGFを意味する。これらの標識抗体及び標識標準物質は、試料(例えば、血清や血漿等の体液試料、培養上清あるいは遠心上清等)中に含まれるCTGFを検出、定量、分離または精製するために用いることができる。本発明においては、上記のいずれの標識物質をも使用可能であるが、検出感度あるいは定量感度の高さ及び操作の利便性の点を考慮すると、ペルオキシダーゼ等の酵素あるいはビオチンで標識するのが好ましい。
【0062】
ここで「CTGFの標準物質」とは、試料中に含まれる濃度(含量)未知のCTGFと対照的に、あらかじめ単離されているCTGFを意味し、アッセイの目的に応じて自由にその濃度をコントロールすることができる標品(スタンダード)を意味する。該標準物質は、例えば、検量線の作成に用いることができる。
【0063】
本発明における「イムノアッセイ」とは、抗原抗体反応の原理に基づき、試料(例えば、血漿等の体液試料、培養上清あるいは遠心上清等)中に含まれる抗原の検出あるいは定量を行う方法を意味し、本発明においては、該抗原抗体反応における抗体が、本発明の哺乳動物のCTGFに反応性を有する前記のようなモノクローナル抗体(若しくはその抗体のフラグメント)、前記のような抗体固定化不溶性担体(若しくは抗体フラグメント固定化不溶性担体)、または前記のような標識抗体(若しくは標識抗体フラグメント)から選ばれる一つ以上の該モノクローナル抗体(または抗体フラグメント)をであること、及び抗原が哺乳動物のCTGFであること以外は、これまでに知られているイムノアッセイをも適用することができる。
【0064】
具体的には、酵素免疫測定法(第3版、石川榮治ら編集、医学書院発行、1987年)に記載されているような、例えば、一抗体固相法、二抗体液相法、二抗体固相法、サンドイッチ法、EMIT法(Enzyme multiplied immunoassay technique)、エンザイムチャネリングアッセイ(Enzyme channeling immunoassay)、酵素活性修飾物質標識イムノアッセイ(Enzyme modulator mediated enzyme immunoassay、EMMIA)、酵素阻害物質標識イムノアッセイ(Enzyme inhibitor immunoassay)、イムノエンザイムメトリックアッセイ(Immunoenzymometric assay)、酵素活性増強イムノアッセイ(Enzyme enhanced immunoassay)あるいはプロキシマールリンケージイムノアッセイ(Proximal linkage immunoassay)等、さらには、特公平2−39747号公報に記載されているようなワンポット法を挙げることができる。
【0065】
本発明においては、このようなイムノアッセイを、目的に応じて適宜選択して用いることができるが、操作上の簡便性及び/または経済的な利便性、とりわけ臨床上での汎用性の点を考慮すると、サンドイッチ法、ワンポット法、一抗体固相法または二抗体液相法を用いるのが好ましく、より好ましくは、サンドイッチ法またはワンポット法である。特に好ましくは、本発明のモノクローナル抗体を、96穴マイクロプレートに代表されるような多数のウェルを有するマルチウェルマイクロプレートに固定化した抗体固定化不溶性担体と、酵素あるいはビオチンにより標識された標識抗体とを用いるサンドイッチ法、あるいは本発明のモノクローナル抗体を、マイクロビーズ等のビーズまたは微小なボールに固定化した抗体固定化不溶性担体と、酵素あるいはビオチンにより標識された標識抗体とを用いるワンポット法である。
【0066】
特に好ましい態様において具体的な一例を挙げるならば、図1に記載のモノクローナル抗体である「8-64-6」または「13-51-2」をマイクロプレートまたはマイクロビーズに固定化した抗体固定化不溶性担体と、図1に記載されるモノクローナル抗体である「8-86-2」を酵素またはビオチンで標識した標識抗体との組合わせによるサンドイッチ法またはワンポット法である。
「8-64-6」を固定化した抗体固定化不溶性担体と、「8-86-2」を酵素またはビオチンで標識した標識抗体との組合わせによるイムノアッセイでは、ヒト及びマウスのCTGFを高感度で検出、定量することができる。また、「13-51-2」を固定化した抗体固定化不溶性担体と、「8-86-2」を酵素またはビオチンで標識した標識抗体との組合わせによるイムノアッセイでは、ラット(本願において初めて開示される)及びマウスのCTGFを高感度で検出、定量することができる。
【0067】
以下に、サンドイッチ法、ワンポット法、一抗体固相法及び二抗体液相法について詳述する。
サンドイッチ法は、前述の本発明の前記(50)で述べた方法、即ち、少なくとも下記(a)及び(b)の工程を含むイムノアッセイ法である。
(a)本発明の抗体固定化不溶性担体に、試料を反応せしめる工程;及び
(b)該抗体固定化不溶性担体と該試料中に含まれる哺乳動物のCTGFとの結合により形成される抗原抗体複合体に、本発明の標識抗体を反応せしめる工程。
【0068】
本発明に即して、「抗体固定化不溶性担体」として図1に記載のモノクローナル抗体「8-64-6」をマイクロプレートに固定化した「抗体固定化マイクロプレート」を用い、また「標識抗体」として図1に記載のモノクローナル抗体「8-86-2」をペルオキシダーゼ等の酵素あるいはビオチンで標識した「標識抗体」を用いて、ヒトまたはマウスのCTGFを定量する方法について具体的に説明すると、例えば下記のような工程により構成されるが、該具体例のみに限定されるものではない。
また、「抗体固定化不溶性担体」として図1に記載のモノクローナル抗体「13-51-2」をマイクロプレートに固定化した「抗体固定化マイクロプレート」を用い、また「標識抗体」として図1に記載のモノクローナル抗体「8-86-2」をペルオキシダーゼ等の酵素あるいはビオチンで標識した「標識抗体」を用いて下記と同様に操作することによって、マウスのCTGFだけでなくラット(本願において初めて開示される)のCTGFも定量することができる。
【0069】
(工程1)本発明のモノクローナル抗体「8-64-6」をマイクロプレートに固定化し、抗体固定化マイクロプレートを作製する工程;
(工程2)該抗体固定化マイクロプレートにヒトまたはマウスの血清等の試料を加え、該マイクロプレート上に固定化されているモノクローナル抗体と試料とを反応させる工程;
(工程3)該マイクロプレートを洗浄し未反応の試料を該マイクロプレートから取り除く工程;
(工程4)本発明のモノクローナル抗体「8-86-2」をビオチンあるいはペルオキシダーゼ等の酵素により標識し、標識抗体を作製する工程;
(工程5)工程3で洗浄されたマイクロプレートに、該標識抗体を加え、該マイクロプレート上に固定化されたモノクローナル抗体と試料中に含まれるヒトまたはマウスのCTGFとが反応して形成される抗原抗体複合体に該標識抗体を反応させる工程;
【0070】
(工程6)マイクロプレートを洗浄し、未反応の標識抗体を、該マイクロプレートから取り除く工程;
(工程7)工程6で洗浄されたマイクロプレートに、必要に応じて発色物質と共に、用いた酵素の種類に依存して種々の基質(但し、工程5でペルオキシダーゼ等の酵素で標識した標識抗体を用いた場合)またはアビジンあるいは酵素修飾アビジン(但し、工程5でビオチンで標識した標識抗体を用いた場合)を加え、該基質、アビジンまたは酵素修飾アビジンと標識抗体上の標識物質とを反応させる工程;
(工程8)工程7で酵素修飾アビジンを加えた場合には、該修飾に用いた酵素の種類に依存して種々の基質を加え、アビジンに結合した酵素と基質を反応させる工程;
(工程9)マイクロプレートに反応停止液を加え、酵素反応及び発色反応を停止させる工程;及び
(工程10)比色強度、蛍光強度あるいは発光強度を測定する工程。
【0071】
ワンポット法は、前述の本発明の(50)、(51)または(52)で各々述べた方法である。
即ち、第1は、少なくとも下記(a)及び(b)の工程を含むイムノアッセイ法である。
(a)本発明の抗体固定化不溶性担体に、試料を反応せしめる工程;及び
(b)該抗体固定化不溶性担体と該試料中に含まれる哺乳動物のCTGFとの結合により形成される抗原抗体複合体に、本発明の標識抗体を反応せしめる工程。
【0072】
第2は、少なくとも下記(a)及び(b)の工程を含むイムノアッセイ法である。
(a)本発明の標識抗体と、試料を反応せしめる工程;及び
(b)該標識抗体と試料中に含まれる哺乳動物のCTGFとの結合により形成される抗原抗体複合体に、本発明の抗体固定化不溶性担体を反応せしめる工程。
【0073】
第3は、少なくとも下記(a)の工程を含むイムノアッセイ法である。
(a)本発明の抗体固定化不溶性担体、本発明の標識抗体、及び試料を含む混合物を反応せしめる工程。
本発明に即して、「抗体固定化不溶性担体」として図1に記載のモノクローナル抗体「8-64-6」をマイクロビーズに固定化した「抗体固定化マイクロビーズ」を用い、また「標識抗体」として図1に記載のモノクローナル抗体「8-86-2」をペルオキシダーゼ等の酵素あるいはビオチンで標識した「標識抗体」を用いて、ヒトまたはマウスのCTGFを定量する方法について具体的に説明すると、例えば下記のような工程により構成されるが、該具体例のみに限定されるものではない。
【0074】
また、「抗体固定化不溶性担体」として図1に記載のモノクローナル抗体「13-51-2」をマイクロビーズに固定化した「抗体固定化マイクロビーズ」を用い、また「標識抗体」として図1に記載のモノクローナル抗体「8-86-2」をペルオキシダーゼ等の酵素あるいはビオチンで標識した「標識抗体」を用いて下記と同様に操作することによって、マウスのCTGFだけでなくラット(本願において初めて開示される)のCTGFも定量することができる。
【0075】
第1の方法は、下記のような工程から構成される。
(工程1)本発明のモノクローナル抗体「8-64-6」をマイクロビーズに固定化し、抗体固定化マイクロビーズを作製する工程;
(工程2)試験管、マイクロプレートあるいはチューブ等のような内容積を有する容器に緩衝液とともに該抗体固定化マイクロビーズとヒトまたはマウスの血清等の試料を加え、該マイクロビーズ上に固定化されたモノクローナル抗体と試料とを反応させる工程;
(工程3)容器中の内溶液を除去し、ビーズを洗浄する工程;
(工程4)本発明のモノクローナル抗体「8-86-2」をビオチンあるいはペルオキシダーゼ等の酵素により標識し、標識抗体を作製する工程;
(工程5)工程3で洗浄されたビーズを含有する容器に該標識抗体を加え、該ビーズ上に固定化されたモノクローナル抗体と試料中に含まれるヒトまたはマウスのCTGFとが反応して形成される抗原抗体複合体に該標識抗体を反応させる工程;
【0076】
(工程6)容器中の内溶液の除去し、ビーズを洗浄することにより、未反応の標識抗体を取り除く工程;
(工程7)工程6で洗浄されたビーズを含む容器に、必要に応じて発色物質と共に、用いた酵素の種類に依存して種々の基質(但し、工程5でペルオキシダーゼ等の酵素で標識した標識抗体を用いた場合)またはアビジンあるいは酵素修飾アビジン(但し、工程5でビオチンで標識した標識抗体を用いた場合)を加え、該基質、アビジンまたは酵素修飾アビジンと標識抗体上の標識物質とを反応させる工程;
(工程8)工程7で酵素修飾アビジンを加えた場合には、該修飾に用いた酵素の種類に依存して種々の基質を加え、アビジンに結合した酵素と基質を反応させる工程;
(工程9)工程7または工程8の反応系に反応停止液を加え、酵素反応及び発色反応を停止させる工程;及び
(工程10)比色強度、蛍光強度あるいは発光強度を測定する工程。
【0077】
第2の方法は、下記のような工程から構成される。
(工程1)本発明のモノクローナル抗体「8-86-2」をビオチンあるいはペルオキシダーゼ等の酵素により標識し、標識抗体を作製する工程;
(工程2)試験管、マイクロプレートあるいはチューブ等のような内容積を有する容器に緩衝液とともに該標識抗体とヒトまたはマウスの血清等の試料を加え、該標識抗体と試料とを反応させる工程;
(工程3)本発明のモノクローナル抗体「8-64-6」をマイクロビーズに固定化し、抗体固定化マイクロビーズを作製する工程;
(工程4)工程2の反応系に、該ビーズを加え、標識抗体と試料中に含まれるヒトまたはマウスのCTGFとが反応して形成される抗原抗体複合体と、該ビーズ上に固定化されたモノクローナル抗体とを反応させる工程;
(工程5)容器中の内溶液の除去し、ビーズを洗浄することにより、未反応の標識抗体を取り除く工程;
【0078】
(工程6)工程5で洗浄されたビーズを含む容器に、必要に応じて発色物質と共に、用いた酵素の種類に依存して種々の基質(但し、工程2でペルオキシダーゼ等の酵素で標識した標識抗体を用いた場合)またはアビジンあるいは酵素修飾アビジン(但し、工程2でビオチンで標識した標識抗体を用いた場合)を加え、該基質、アビジンまたは酵素修飾アビジンと標識抗体上の標識物質とを反応させる工程;
(工程7)工程6で酵素修飾アビジンを加えた場合には、該修飾に用いた酵素の種類に依存して種々の基質を加え、アビジンに結合した酵素と基質を反応させる工程;
(工程8)工程6または工程7の反応系に反応停止液を加え、酵素反応及び発色反応を停止させる工程;及び
(工程9)比色強度、蛍光強度あるいは発光強度を測定する工程。
【0079】
第3の方法は、下記のような工程から構成される。
(工程1)本発明のモノクローナル抗体「8-64-6」をマイクロビーズに固定化し、抗体固定化マイクロビーズを作製する工程;
(工程2)本発明のモノクローナル抗体「8-86-2」をビオチンあるいはペルオキシダーゼ等の酵素により標識し、標識抗体を作製する工程;
(工程3)試験管、プレートあるいはチューブ等のような内容積を有する容器に緩衝液とともに、工程1で作製された抗体固定化マイクロビーズ、工程2で作製された標識抗体、及びヒトまたはマウスの血清等の試料を加え、該ビーズ上に固定化されたモノクローナル抗体、標識抗体、及び試料を同時に反応させる工程;
(工程4)容器中の内溶液を除去し、該ビーズを洗浄することにより、未反応の標識抗体を取り除く工程;
【0080】
(工程5)工程4で洗浄されたビーズを含む容器に、必要に応じて発色物質と共に、用いた酵素の種類に依存して種々の基質(但し、工程3でペルオキシダーゼ等の酵素で標識した標識抗体を用いた場合)またはアビジンあるいは酵素修飾アビジン(但し、工程3でビオチンで標識した標識抗体を用いた場合)を加え、該基質、アビジンまたは酵素修飾アビジンと標識抗体上の標識物質とを反応させる工程;
(工程6)工程5で酵素修飾アビジンを加えた場合には、該修飾に用いた酵素の種類に依存して種々の基質を加え、アビジンに結合した酵素と基質を反応させる工程;
(工程7)工程5または工程6の反応系に反応停止液を加え、酵素反応及び発色反応を停止させる工程;及び
(工程8)比色強度、蛍光強度あるいは発光強度を測定する工程。
【0081】
一抗体固相法は、前述の本発明の(53)で述べた方法、即ち、少なくとも下記(a)の工程を含むイムノアッセイ法である。
(a)本発明の抗体固定化不溶性担体に、試料、並びに単独でまたは他の物質と反応することにより検出可能なシグナルをもたらすことができる標識物質で標識された哺乳動物のCTGFの標準物質を反応せしめる工程。
【0082】
本発明に即して、「抗体固定化不溶性担体」として図1に記載のモノクローナル抗体「8-64-6」をマイクロプレートに固定化した「抗体固定化マイクロプレート」を用い、また「標識物質」として、特に一般的であるペルオキシダーゼ等の酵素あるいはビオチンを用いて、ヒトまたはマウスのCTGFを定量する方法について具体的に説明すると、例えば下記のような工程により構成されるが、該具体例のみに限定されるものではない。
また、「抗体固定化不溶性担体」として図1に記載のモノクローナル抗体「13-51-2」をマイクロプレートに固定化した「抗体固定化マイクロプレート」を用い、また「標識物質」として、特に一般的であるペルオキシダーゼ等の酵素あるいはビオチンを用いて下記と同様に操作することによって、マウスのCTGFだけでなくラット(本願において初めて開示される)のCTGFも定量することができる。
【0083】
(工程1)本発明のモノクローナル抗体「8-64-6」をマイクロプレートに固定化し、抗体固定化マイクロプレートを作製する工程;
(工程2)ヒトまたはマウスのCTGFの標準物質をビオチンあるいはペルオキシダーゼ等の酵素により標識し、標識CTGF標準物質を作製する工程;
(工程3)該マイクロプレートにヒトまたはマウスの血清等の試料及び該標識CTGF標準物質を加え、該試料と標識標準物質とを、該マイクロプレート上に固定化されたモノクローナル抗体と競合的に反応させる工程;
(工程4)マイクロプレートを洗浄し、未反応の標識標準物質を、マイクロプレートから取り除く工程;
【0084】
(工程5)工程4で洗浄されたマイクロプレートに、必要に応じて発色物質と共に、用いた酵素の種類に依存して種々の基質(但し、工程3でペルオキシダーゼ等の酵素で標識した標識標準物質を用いた場合)またはアビジンあるいは酵素修飾アビジン(但し、工程3でビオチンで標識した標識標準物質を用いた場合)を加え、該基質、アビジンまたは酵素修飾アビジンと標識標準物質上の標識物質とを反応させる工程;
(工程6)工程5で酵素修飾アビジンを加えた場合には、該修飾に用いた酵素の種類に依存して種々の基質を加え、アビジンに結合した酵素と基質を反応させる工程;
(工程7)マイクロプレートに反応停止液を加え、酵素反応及び発色反応を停止させる工程;及び
(工程8)比色強度、蛍光強度あるいは発光強度を測定する工程。
【0085】
二抗体液相法は、前述の本発明の(54)及び(55)に記載した方法である。
即ち、第一は、少なくとも下記(a)及び(b)の工程を含むイムノアッセイ法である。
(a)試料、並びに単独でまたは他の物質と反応することにより検出可能なシグナルをもたらすことができる標識物質で標識された哺乳動物のCTGFの標準物質との混合物に、本発明のモノクローナル抗体を反応せしめる工程;及び
(b)該試料中に含まれる哺乳動物のCTGF若しくは該標識された哺乳動物のCTGFの標準物質と、該モノクローナル抗体との結合により形成される抗原抗体複合体に、該モノクローナル抗体に反応性を有する哺乳動物由来の抗血清を反応せしめる工程。
【0086】
第2は、少なくとも下記(a)乃至(c)の工程を含むイムノアッセイ法である。
(a)試料に、本発明のモノクローナル抗体を反応せしめる工程;
(b)(a)の工程を行った反応系に、単独でまたは他の物質と反応することにより検出可能なシグナルをもたらすことができる標識物質で標識された哺乳動物のCTGFの標準物質を反応せしめる工程;及び
(c)該試料中に含まれる哺乳動物のCTGF若しくは該標識された哺乳動物のCTGFの標準物質と、該モノクローナル抗体との結合により形成される抗原抗体複合体に、該モノクローナル抗体に反応性を有する哺乳動物由来の抗血清を反応せしめる工程。
【0087】
本発明に即して、「モノクローナル抗体」として図1に記載のモノクローナル抗体「8-64-6」または「8-86-2」を用い、また「標識物質」として、特に一般的であるペルオキシダーゼ等の酵素またはビオチンを用いて、ヒトまたはマウスのCTGFを定量する方法について具体的に説明すると、例えば下記のような工程により構成されるが、該具体例のみに限定されるものではない。
また、「モノクローナル抗体」として図1に記載のモノクローナル抗体「13-51-2」を用い、また「標識物質」としてペルオキシダーゼ等の酵素またはビオチンを用いて下記と同様に操作することによって、マウスのCTGFだけでなくラット(本願において初めて開示される)のCTGFも定量することができる。
【0088】
第1の方法は、下記のような工程から構成される。
(工程1)ヒトまたはマウスのCTGFの標準物質をビオチンあるいはペルオキシダーゼ等の酵素により標識し、標識CTGF標準物質を作製する工程;
(工程2)試験管、プレートあるいはチューブ等のような内容積を有する容器に、マウスまたはヒトの血清等の試料と工程1で作製された標識CTGF標準物質との混合物を加え、次いで本発明のモノクローナル抗体「8-64-6」または「8-86-2」を加え、該試料と標識CTGF標準物質とを競合的に該モノクローナル抗体と反応させる工程;
(工程3)ヤギ抗マウスγグロブリン血清等のようなマウス由来のモノクローナル抗体に反応性を有するマウス以外の動物由来の抗血清を加え、工程2において形成される試料中に含まれる哺乳動物CTGF若しくは標識CTGF標準物質と該モノクローナル抗体との抗原抗体複合体に該抗血清を反応させ、該複合体と抗血清とからなる複合凝集物を凝集沈殿させる工程;
(工程4)工程3の反応系を遠心分離して凝集沈殿した複合体を分離する工程;
【0089】
(工程5)工程4で分離された複合凝集物に、必要に応じて発色物質と共に、用いた酵素の種類に依存して種々の基質(但し、工程2でペルオキシダーゼ等の酵素で標識した標識標準物質を用いた場合)またはアビジンあるいは酵素修飾アビジン(但し、工程2でビオチンで標識した標識標準物質を用いた場合)を加え、該基質、アビジンまたは酵素修飾アビジンと標識標準物質上の標識物質とを反応させる工程;
(工程6)工程5で酵素修飾アビジンを加えた場合には、該修飾に用いた酵素の種類に依存して種々の基質を加え、アビジンに結合した酵素と基質を反応させる工程;
(工程7)工程5乃至工程6の反応系に反応停止液を加え、酵素反応及び発色反応を停止させる工程;及び
(工程8)比色強度、蛍光強度あるいは発光強度を測定する工程。
【0090】
第2の方法は、下記のような工程から構成される。
(工程1)ヒトまたはマウスのCTGFの標準物質をビオチンあるいはペルオキシダーゼ等の酵素により標識し、標識CTGF標準物質を作製する工程;
(工程2)試験管、プレートあるいはチューブ等のような内容積を有する容器にヒトまたはマウスの血清等の試料を加え、次いで本発明のモノクローナル抗体「8-64-6」または「8-86-2」を加え、該試料と該モノクローナル抗体とを反応させる工程;
(工程3)工程2の反応系に、工程1で作製した標識CTGF標準物質を加え、該標識CTGF標準物質と、工程2で試料と未反応であった残余のモノクローナル抗体とを反応させる工程;
(工程4)ヤギ抗マウスγグロブリン血清等のようなマウス由来のモノクローナル抗体に反応性を有するマウス以外の動物由来の抗血清を加え、工程2において形成される試料中に含まれる哺乳動物CTGFと該モノクローナル抗体との抗原抗体複合体、及び/または工程3において形成される標識CTGF標準物質と該モノクローナル抗体との抗原抗体複合体に、該抗血清を反応させ、該複合体と抗血清とからなる複合凝集物を凝集沈殿させる工程;
(工程5)工程4の反応系を遠心分離して凝集沈殿した複合体を分離する工程;
【0091】
(工程6)工程5で分離された複合凝集物に、必要に応じて発色物質と共に、用いた酵素の種類に依存して種々の基質(但し、工程3でペルオキシダーゼ等の酵素で標識した標識標準物質を用いた場合)またはアビジンあるいは酵素修飾アビジン(但し、工程3でビオチンで標識した標識標準物質を用いた場合)を加え、該基質、アビジンまたは酵素修飾アビジンと標識標準物質上の標識物質とを反応させる工程;
(工程7)工程6で酵素修飾アビジンを加えた場合には、該修飾に用いた酵素の種類に依存して種々の基質を加え、アビジンに結合した酵素と基質を反応させる工程;
(工程8)工程6乃至工程7の反応系に反応停止液を加え、酵素反応及び発色反応を停止させる工程;及び
(工程9)比色強度、蛍光強度あるいは発光強度を測定する工程。
【0092】
本発明における「アフィニティークロマトグラフィー」とは、抗原と抗体、酵素と基質、あるいは受容体とリガンドといった物質間の相互作用(親和性)を利用することにより試料(例えば、血清及び血漿等の体液試料、培養上清あるいは遠心上清等)中に含まれる目的物質を分離または精製する方法を意味する。
本発明発明の方法は、抗原抗体反応、即ち、抗原としての哺乳動物のCTGFと、哺乳動物のCTGFに反応性を有する本発明のモノクローナル抗体との親和性を利用することにより、試料(例えば、血清及び血漿等の体液試料、培養上清あるいは遠心上清等)中に含まれるCTGFを分離または精製する方法を意味する。
【0093】
具体的には、(1)前述のような不溶性担体であるフィルターあるいはメンブレン等に哺乳動物のCTGFに反応性を有する本発明のモノクローナル抗体(あるいは抗体フラグメント)を固定化した後、該フィルターあるいはメンブレンに試料を接触させることにより該試料中に含まれるCTGFを分離する方法、及び(2)前述のようなセルロース系担体、アガロース系担体、ポリアクリルアミド系担体、デキストラン系担体、ポリスチレン系担体、ポリビニルアルコール系担体、ポリアミノ酸系担体あるいは多孔性シリカ系担体等のような不溶性担体上に本発明の哺乳動物のCTGFに反応性を有するモノクローナル抗体(あるいは抗体フラグメント)を常法により固定化(物理的吸着、架橋による高分子化、マトリックス中への封印あるいは非共有結合等による固定化)し、該不溶性担体をガラス製、プラスチック製あるいはステンレス製等のカラムに充填し、該カラム(例えば、円柱状カラム)に、試料(例えば、血清若しくは血漿等の体液試料、培養上清あるいは遠心上清等)を通じて溶出させることにより、該試料中に含まれるCTGFを分離あるいは精製する方法である。後者(2)の方法を特にアフィニティーカラムクロマトグラフィーという。
【0094】
該アフィニティーカラムクロマトグラフィーに用いられる前記不溶性担体としては、本発明のモノクローナル抗体(あるいは抗体フラグメント)を固定化でき得るものであればどのような不溶性担体でも使用できるが、例えば、市販品である、ファルマシア(Pharmacia)社製のSepharose 2B、Sepharose 4B、Sepharose 6B、CNBr-activated Sepharose 4B、AH-Sepharose 4B、CH-Sepharose 4B、Activated CH-Sepharose 4B、Epoxy-activated Sepharose 6B、Activated thiol-Sepharose 4B、Sephadex、CM-Sephadex、ECH-Sepharose 4B、EAH-Sepharose 4B、NHS-activated SepharoseあるいはThiopropyl Sepharose 6B等、バイオラッド(Bio-Rad)社製のBio-Gel A、Cellex、Cellex AE、Cellex-CM、Cellex PAB、Bio-Gel P、Hydrazide Bio-Gel P、Aminoethyl Bio-Gel P、Bio-Gel CM、Affi-Gel 10、Affi-Gel 15、Affi-Prep 10、Affi-Gel Hz、Affi-Prep Hz、Affi-Gel 102、CM Bio-Gel A、Affi-Gel heparin、Affi-Gel 501あるいはAffi-Gel 601等、和光純薬工業社製のクロマゲルA、クロマゲルP、エンザフィックス P-HZ、エンザフィックスP-SHあるいはエンザフィックスP-AB等、セルバ(Serva)社製のAE-Cellurose、CM-CelluroseあるいはPAB Cellurose等を挙げることができる。
【0095】
本発明における「医薬組成物」は、有効成分としての本発明のモノクローナル抗体若しくはその一部、後述の「CTGF阻害剤」、「CTGF産生抑制剤」または「CTGFの刺激の刺激により増殖する能力を有する細胞のCTGFの刺激による増殖を抑制する能力を有する物質」のいずれかと「薬学的に許容され得る担体」とからなる医薬品として有用な組成物である。
ここで「薬学的に許容され得る担体」とは、賦形剤、希釈剤、増量剤、崩壊剤、安定剤、保存剤、緩衝剤、乳化剤、芳香剤、着色剤、甘味剤、粘稠剤、矯味剤、溶解補助剤あるいはその他の添加剤等が挙げられる。
そのような担体の一つ以上を用いることにより、錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤、注射剤、液剤、カプセル剤、トロー剤、エリキシル剤、懸濁剤、乳剤あるいはシロップ剤等の形態の医薬組成物を調製することができる。
これらの医薬組成物は、経口あるいは非経口的に投与することができる。非経口投与のためのその他の形態としては、一つまたはそれ以上の活性物質を含み、常法により処方される外用液剤、腸溶内投与のための坐剤およびペッサリーなどが含まれる。
【0096】
投与量は、患者の年齢、性別、体重及び症状、治療効果、投与方法、処理時間、あるいは該医薬組成物に含有される活性成分(前記タンパクや抗体など)の種類などにより異なるが、通常成人一人当たり、一回につき10μgから1000mg(あるいは10μgから500mg)の範囲で投与することができる。しかしながら、投与量は種々の条件により変動するため、上記投与量より少ない量で十分な場合もあり、また上記の範囲を越える投与量が必要な場合もある。
とりわけ注射剤の場合には、例えば生理食塩水あるいは市販の注射用蒸留水等の非毒性の薬学的に許容され得る担体中に0.1μg抗体/ml担体〜10mg抗体/ml担体の濃度となるように溶解または懸濁することにより製造することができる。
【0097】
このようにして製造された注射剤は、処置を必要とするヒト患者に対し、1回の投与において1kg体重あたり、1μg〜100mgの割合で、好ましくは50μg〜50mgの割合で、1日あたり1回〜数回投与することができる。投与の形態としては、静脈内注射、皮下注射、皮内注射、筋肉内注射あるいは腹腔内注射のような医療上適当な投与形態が例示できる。好ましくは静脈内注射である。
また、注射剤は、場合により、非水性の希釈剤(例えばプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、オリーブ油のような植物油、エタノールのようなアルコール類など)、懸濁剤あるいは乳濁剤として調製することもできる。
そのような注射剤の無菌化は、バクテリア保留フィルターを通す濾過滅菌、殺菌剤の配合または照射により行うことができる。注射剤は、用時調製の形態として製造することができる。即ち、凍結乾燥法などによって無菌の固体組成物とし、使用前に無菌の注射用蒸留水または他の溶媒に溶解して使用することができる。
【0098】
本発明の医薬組成物は、生体の種々の組織に由来するCTGFの刺激により増殖する能力を有する細胞(例えば、種々の繊維芽細胞、種々の血管内皮細胞、種々の細胞など)の増殖を抑制するために有用である。該組織としては、例えば、脳、頚部、肺、心臓、肝臓、膵臓、腎臓、胃、大腸、小腸、十二指腸、骨髄、子宮、卵巣、精巣、前立腺、皮膚、口腔、舌、及び血管が挙げられる。好ましくは、肺、肝臓、腎臓または皮膚を挙げることができる。
上述したとおり、本発明の医薬組成物は、上記のようなCTGFの刺激により増殖する能力を有する細胞の増殖を抑制できることから、本発明の医薬組成物は、また、上記のような種々の組織における該細胞の増殖を伴う種々の疾患の治療または予防のための医薬品として有用である。当該疾患における細胞増殖を伴う組織としては、例えば、脳、頚部、肺、心臓、肝臓、膵臓、腎臓、胃、大腸、小腸、十二指腸、骨髄、子宮、卵巣、精巣、前立腺、皮膚、口腔、舌、及び血管が挙げられる。好ましくは、肺、肝臓、腎臓または皮膚を挙げることができる。
【0099】
該疾患としては、例えば、種々組織における繊維症(腎繊維症、肺繊維症、肝臓における繊維症、皮膚における繊維症など)、腎臓疾患(例えば、腎繊維症、腎炎、腎不全など)、肺における疾患(例えば、肺繊維症、肺炎など)、皮膚疾患(例えば、乾癬、強皮症、アトピー、ケロイドなど)、肝臓疾患(例えば、肝臓での繊維症、肝炎、肝硬変など)、関節炎(例えば、慢性関節リウマチ)、種々の癌、あるいは動脈硬化症等の治療または予防への適用が可能である。
好ましくは、腎臓疾患(例えば、腎繊維症、腎炎、腎不全など)、肺における疾患(例えば、肺繊維症、肺炎など)、皮膚疾患(例えば、乾癬、強皮症、アトピー、ケロイドなど)、あるいは肝臓疾患(例えば、肝臓での繊維症、肝炎、肝硬変など)を挙げることができる。
さらに好ましくは、腎臓疾患(例えば、腎繊維症、腎炎、腎不全など)をあげることができる。
【0100】
また、本発明の医薬組成物には、「CTGF阻害剤」、「CTGF産生阻害剤」、あるいは「CTGFの刺激の刺激により増殖する能力を有する細胞のCTGFの刺激による増殖を抑制する能力を有する物質」を含んでなる医薬組成物も包含される。
ここで、該「CTGF阻害剤」、該「CTGF産生阻害剤」あるいは該「物質」とは、CTGFの生物学的機能を抑制または阻害する活性を有する物質または各種細胞からのCTGFの産生を抑制若しくは阻害する活性を有する物質を意味する。例えば下記のいずれかの活性を有する物質を挙げることができる。
(1)ヒト腎臓由来繊維芽細胞(例えば、細胞株293-T(ATCC CRL-1573))とヒトのCTGFとの結合、または該細胞とマウスのCTGFとの結合を抑制若しくは阻害する。
(2)ラット腎臓由来繊維芽細胞株(例えば、細胞株NRK-49F(ATCC CRL-1570))、ヒト骨肉腫由来細胞株MG-63(ATCC CRL-1427)またはヒト肺由来繊維芽細胞のいずれかとヒトのCTGFとの結合を抑制若しくは阻害する。
(3)ヒトのCTGFまたはマウスのCTGFの刺激によるラット腎臓由来繊維芽細胞株(例えば、細胞株NRK-49F(ATCC CRL-1570))の細胞増殖を抑制若しくは阻害する。
(4)ヒドロキシプロリンの生成が上昇傾向を示している腎臓における該ヒドロキシプロリンの生成の上昇を抑制若しくは阻害する。
【0101】
上述の「物質」は具体的には、例えば下記のような物質を挙げることができる。
(a)前述した本発明のモノクローナル抗体(天然由来の抗体若しくは組換え抗体に限らない。)または該抗体の一部。
(b)アンチセンスDNA。
(c)アンチセンスRNA。
(d)上記(a)乃至(c)以外の低分子化学物質(化学的合成物または天然物)。
【0102】
本発明におけるアンチセンスDNAとは、哺乳動物(好ましくはヒト)のCTGFタンパクをコードするDNAの塩基配列中の部分塩基配列を含むDNA若しくは該DNAの一部が化学修飾されているDNA、または該部分塩基配列に相補的な塩基配列を含むDNA若しくは該DNAの一部が化学修飾されているDNAをあげることができる。
【0103】
ここで、「部分塩基配列」とは、哺乳動物(好ましくはヒト)のCTGFタンパクをコードするDNAの塩基配列中に含まれる任意の部位における任意の数の塩基からなる部分塩基配列を意味する。
該DNAは、該タンパクコードするDNAまたはRNAにハイブリダイズすることにより、該DNAのmRNAへの転写あるいは該mRNAのタンパクへの翻訳を阻害することにより、CTGFタンパクの産生を阻害することができる。
【0104】
該部分塩基配列としては、連続した5乃至100塩基の部分塩基配列が挙げられ、好ましくは、連続した5乃至70塩基の部分塩基配列、さらに好ましくは連続した5乃至50塩基の部分塩基配列、より好ましくは連続した5乃至30塩基の部分塩基配列が挙げられる。
また、このDNAをアンチセンス医薬として用いる場合には、該DNAが患者の体内に投与された場合の血中半減期の増大(安定性)、細胞内膜の透過性の増大、あるいは経口投与の場合の消化器官での分解耐性の増大若しくは吸収の増大などの目的のために、該DNAの塩基配列の一部に化学修飾を施すことが可能である。化学修飾としては、例えば、オリゴヌクレオチドの構造中のリン酸結合、リボース、核酸塩基、糖部位、3’及び/または5’末端等の化学修飾が挙げられる。
【0105】
リン酸結合の修飾としては、1以上の該結合を、ホスホジエステル結合(D-オリゴ)、ホスホロチオエート結合、ホスホロジチオエート結合(S-オリゴ)、メチルホスホネート結合(MP-オリゴ)、ホスホロアミデート結合、非リン酸結合及びメチルホスホノチオエート結合のいずれかまたはそれらの組み合わせへの変更を挙げることができる。リボースの修飾としては、2'-フルオロリボースあるいは2'-O-メチルリボースへなどへの変更を挙げることができる。核酸塩基の修飾としては、5-プロピニルウラシルまたは2-アミノアデニンなどへの変更が挙げられる。
【0106】
本発明におけるアンチセンスRNAとは、哺乳動物(好ましくはヒト)のCTGFタンパクをコードするRNAの塩基配列中の部分塩基配列を含むRNA若しくは該RNAの一部が化学修飾されているRNA、または該部分塩基配列に相補的な塩基配列を含むRNA若しくは該RNAの一部が化学修飾されているRNAをあげることができる。
【0107】
ここで、「部分塩基配列」とは、哺乳動物(好ましくはヒト)のCTGFタンパクをコードするRNAの塩基配列中に含まれる任意の部位における任意の数の塩基からなる部分塩基配列を意味する。
該RNAは、該タンパクコードするDNAまたはRNAにハイブリダイズすることにより、該DNAのmRNAへの転写あるいは該mRNAのタンパクへの翻訳を阻害することにより、CTGFタンパクの産生を阻害することができる。
【0108】
該部分塩基配列としては、連続した5乃至100塩基の部分塩基配列が挙げられ、好ましくは、連続した5乃至70塩基の部分塩基配列、さらに好ましくは連続した5乃至50塩基の部分塩基配列、より好ましくは連続した5乃至30塩基の部分塩基配列が挙げられる。
また、このRNAをアンチセンス医薬として用いる場合には、該RNAが患者の体内に投与された場合の血中半減期の増大(安定性)、細胞内膜の透過性の増大、あるいは経口投与の場合の消化器官での分解耐性の増大若しくは吸収の増大などの目的のために、該RNAの塩基配列の一部に化学修飾を施すことが可能である。化学修飾としては、例えば、オリゴヌクレオチドの構造中のリン酸結合、リボース、核酸塩基、糖部位、3’及び/または5’末端等の化学修飾が挙げられる。
【0109】
リン酸結合の修飾としては、1以上の該結合を、ホスホジエステル結合(D-オリゴ)、ホスホロチオエート結合、ホスホロジチオエート結合(S-オリゴ)、メチルホスホネート結合(MP-オリゴ)、ホスホロアミデート結合、非リン酸結合及びメチルホスホノチオエート結合のいずれかまたはそれらの組み合わせへの変更を挙げることができる。リボースの修飾としては、2'-フルオロリボースあるいは2'-O-メチルリボースへなどへの変更を挙げることができる。核酸塩基の修飾としては、5-プロピニルウラシルまたは2-アミノアデニンなどへの変更が挙げられる。
【0110】
また、本発明の医薬組成物の種々疾患症状の治療効果については、常法に従って、既知の疾患モデル動物に投与することにより試験、検討することができる。
例えば、組織繊維症の一つであり、また腎臓疾患の1つでもある腎繊維症の治療効果の検討の場合には、マウスの一方の尿管を結紮し腎臓の血液等のろ過機能を停止させることにより腎機能不全を惹起させたモデルマウス(UUOモデル、Unilateral ureteral obstruction)に、本発明の医薬組成物を投与し、該腎機能不全により惹起される腎炎及び腎繊維症の発症の指標であるヒドロキシプロリンの生成の上昇を抑制する程度を測定する方法を用いることができる。該ヒドロキシプロリンの濃度の低減は、該医薬組成物が該腎臓疾患の治療に有効であることを示すものである。
【0111】
腎疾患、例えば、微小糸球体異常(例えば、ネフローゼ型微小変化群(MCNS))、巣状糸球体硬化症(FGS)、膜性糸球体腎炎(膜性腎症、MN)、IgA腎症、メサンギウム増殖性腎炎、溶連菌感染後急性糸球体腎炎(APSGN)、半月体形成性(管外性)腎炎、間質性腎炎、あるいは急性腎不全などについては、既報に詳述されるモデル動物を用いることができる(「疾患別モデル動物の作製と新薬開発のための試験・実験法」、p.34-46、1993、技術情報協会(発行))。
皮膚疾患、例えば、創傷、ケロイド、アトピー、皮膚炎、強皮症あるいは乾癬などについては、既報に詳述されるモデル動物を用いることができる(「疾患別モデル動物の作製と新薬開発のための試験・実験法」、p.229-235、1993、技術情報協会(発行))。
【0112】
肝臓疾患、例えば、肝炎(例えば、ウイルス性肝炎(A型、B型、C型、E型など)など)、肝硬変あるいは薬物肝障害などについては、既報に詳述されるモデル動物を用いることができる(「疾患別モデル動物の作製と新薬開発のための試験・実験法」、p.119-129及びp.349-358、1993、技術情報協会(発行))。
例えば、動脈硬化症及び再狭窄への効果の検討の場合には、ラット大動脈にバルーンカテーテルを挿入しPTCAを施し疑似的に作成した再狭窄モデルを使用することができる。
【0113】
例えば、腫瘍の増殖及び転移への効果の確認の場合には、Balb/cマウス等の正常マウス、ヌードマウスもしくはSCIDマウス等のモデルマウス等の市販のマウスの例えば皮下、尾静脈、脾臓内、腎被膜下、腹腔内あるいは盲腸壁内等に、癌細胞を移植することにより作製した癌転移モデルを用いることができる。
【0114】
本発明の「ラットのCTGF」(具体的には、配列番号2に記載されるアミノ酸配列または該アミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列を有する)及び「ラットのCTGFをコードするDNA」(具体的には、配列番号1に記載される塩基配列中の塩基番号213乃至1256迄の塩基配列を含むDNA)は、下記のような意味を以て定義されるとともに、下記に述べるような常法に従って製造することができる。
【0115】
なお、「実質的に同一」なる用語は前述のとおりの意味を有する。
本発明の「ラットのCTGF」は、後述するような遺伝子組換え技術のほか、化学的合成法、細胞培養方法等のような当該技術的分野において知られる公知の方法あるいはその修飾方法を適宜用いることにより製造することができる。
本発明の「DNA」は、本発明のラットのCTGFをコードするDNAであって、本発明のラットのCTGFをコードし得るいかなる塩基配列をも包含する。
具体的には、配列番号2に記載されるアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードするDNAが挙げられる。好適な態様としては、配列番号1に記載される塩基配列中の塩基番号213乃至1256迄の塩基配列を含むDNA(例えば、配列番号1に記載の塩基配列を有するDNA)が挙げられる。
【0116】
本発明におけるラットのCTGFをコードするDNAとしては、cDNA及びゲノミックDNAのいずれをも包含する。
本発明においては、同一のアミノ酸をコードするコドンであればどのようなコドンから構成されるDNAを含む。
また、本発明のDNAは、いかなる方法で得られるものであってもよい。例えばmRNAから調製される相補DNA(cDNA)、ゲノムDNAから調製されるDNA、化学合成によって得られるDNA、RNAまたはDNAを鋳型としてPCR法で増幅させて得られるDNAおよびこれらの方法を適当に組み合わせて構築されるDNAをも全て包含するものである。
【0117】
本発明におけるラットのCTGFをコードするDNAは、常法に従って、該ラットのCTGFをコードするmRNAからcDNAをクローン化する方法、ゲノムDNAを単離してスプライシング処理する方法、該cDNA配列若しくはmRNA配列を鋳型としてPCRにより調製する方法、または化学合成する方法等により取得することができる。
本発明のラットのCTGFをコードするDNAは、そのようにして調製した該ラットのCTGFをコードする各々のDNAを適切な制限酵素による切断(消化)し、得られたDNA断片を、必要に応じてリンカーDNAあるいはタグ(Tag)と共に、適切なDNAポリメラーゼ等を用いて連結することにより調製することができる。
【0118】
該ラットのCTGF(以下、目的蛋白という)をコードするcDNAをmRNAからクローン化する方法としては、以下の方法が例示される。
まず、目的蛋白を発現・産生する組織あるいは細胞(例えば、ラット線維芽細胞など)から目的蛋白をコードするmRNAを調製する。mRNAの調製は、例えばグアニジンチオシアネート法(チャーグウィン(Chirgwin)ら、バイオケミストリー(Biochemistry)、第18巻、第5294頁、1979年)、熱フェノール法もしくはAGPC法等の公知の方法を用いて調製した全RNAをオリゴ(dT)セルロースやポリU−セファロース等によるアフィニティクロマトグラフィーにかけることによって行うことができる。
次いで得られたmRNAを鋳型として、例えば逆転写酵素を用いる等の公知の方法、例えばオカヤマらの方法(モレキュラーセルバイオロジー(Mol. Cell. Biol.)、第2巻、第161頁、1982年及び同誌 第3巻、第280頁、1983年)やホフマン(Hoffman)らの方法(ジーン(Gene)、第25巻、第263頁、1983年)等によりcDNA鎖を合成し、cDNAの二本鎖cDNAへの変換を行う。このcDNAをプラスミドベクター、ファージベクターまたはコスミドベクターに組み込み、大腸菌を形質転換して、あるいはインビトロパッケージング後、大腸菌に形質移入(トランスフェクト)することによりcDNAライブラリーを作製する。
【0119】
ここで用いられるプラスミドベクターとしては、宿主内で複製保持されるものであれば特に制限されず、また用いられるファージベクターとしても宿主内で増殖できるものであれば良い。常法的に用いられるクローニング用ベクターとしてpUC19、λgt10、λgt11等が例示される。ただし、後述の免疫学的スクリーニングに供する場合は、宿主内で目的蛋白をコードする遺伝子を発現させうるプロモーターを有したベクターであることが好ましい。
プラスミドにcDNAを組み込む方法としては、例えばマニアティス(Maniatis)らの方法(モレキュラークローニング、ア・ラボラトリー・マニュアル(Molecular Cloning, A Laboratory Manual, second edition)、コールドスプリングハーバーラボラトリー(Cold Spring Harbor Laboratory)、第1.53頁、1989年)に記載の方法などが挙げられる。また、ファージベクターにcDNAを組み込む方法としては、ヒュン(Hyunh)らの方法(DNAクローニング、プラクティカルアプローチ(DNA Cloning, a practical approach)、第1巻、第49頁、1985年)などが挙げられる。簡便には、市販のクローニングキット(例えば、宝酒造社製等)を用いることもできる。このようにして得られる組換えプラスミドやファージベクターは、原核細胞(例えば、E.coli:HB101、DH5α、Y1090、DH10BまたはMC1061/P3等)等の適当な宿主に導入する。
【0120】
プラスミドを宿主に導入する方法としては、(モレキュラークローニング、ア・ラボラトリー・マニュアル(Molecular Cloning, A Laboratory Manual, second edition)、コールドスプリングハーバーラボラトリー(Cold Spring Harbor Laboratory)、第1.74頁、1989年)に記載の塩化カルシウム法または塩化カルシウム/塩化ルビジウム法、エレクトロポレーション法等が挙げられる。また、ファージベクターを宿主に導入する方法としてはファージDNAをインビトロパッケージングした後、増殖させた宿主に導入する方法等が例示される。インビトロパッケージングは、市販のインビトロパッケージングキット(例えば、ストラタジーン社製、アマシャム社製等)を用いることによって簡便に行うことができる。
上記の方法によって作製されたcDNAライブラリーから、目的蛋白をコードするcDNAを単離する方法は、一般的なcDNAスクリーニング法を組み合わせることによって行うことができる。
【0121】
例えば、別個に目的蛋白のアミノ酸配列に対応すると考えられるオリゴヌクレオチドを化学合成したのち、これを32Pでラベルしてプローブとなし、公知のコロニーハイブリダイゼーション法(クランシュタイン(Crunstein)ら、プロシーディングスオブナショナルアカデミーオブサイエンス(Proc. Natl. Acid. Sci. USA)、第72巻、第3961頁、1975年)またはプラークハイブリダイゼーション法(Molecular Cloning, A Laboratory Manual, second edition , Cold Spring Harbor Laboratory、第2.108 頁、1989年)により、目的のcDNAを含有するクローンをスクリーニングする方法、PCRプライマーを作製し目的蛋白の特定領域をPCR法により増幅し、該領域をコードするDNA断片を有するクローンを選択する方法等が挙げられる。
【0122】
また、cDNAを発現しうるベクター(例えば、λgt11等のファージベクター)を用いて作製したcDNAライブラリーを用いる場合には、目的蛋白に反応性を有する抗体を用いる抗原抗体反応を利用して、目的のクローンを選択することができる。大量にクローンを処理する場合には、PCR法を利用したスクリーニング法を用いることが好ましい。
この様にして得られたDNAの塩基配列はマキサム・ギルバート法(マキサム(Maxam)ら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA.、第74巻、第560頁、1977年)あるいはファージM13を用いたジデオキシヌクレオチド合成鎖停止の方法(サンガー(Sanger)ら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA.、第74巻、第546 3〜5467頁、1977年)によって決定することができる。目的蛋白をコードする遺伝子は、その全部または一部を上記のようにして得られるクローンから制限酵素等により切り出すことにより取得できる。
【0123】
また、前述のような目的蛋白を発現する細胞に由来するゲノムDNAから目的蛋白をコードするDNAを単離することによる調製方法としては、例えば以下の方法が例示される。
該細胞を好ましくはSDSまたはプロテナーゼK等を用いて溶解し、フェノールによる抽出を反復してDNAの脱蛋白質を行う。RNAを好ましくはリボヌクレアーゼにより消化する。得られるDNAを適当な制限酵素により部分消化し、得られるDNA断片を適当なファージまたはコスミドで増幅しライブラリーを作成する。そして目的の配列を有するクローンを、例えば放射性標識されたDNAプローブを用いる方法等により検出し、該クローンから目的蛋白をコードする遺伝子の全部または一部を制限酵素等により切り出し取得する。
【0124】
目的蛋白をコードするDNAのPCRによる調製は、該目的蛋白の既知のmRNAまたはcDNA等を鋳型として常法により調製することができる(「遺伝子増幅PCR法・基礎と新しい展開」、共立出版株式会社発行、1992年など)。
また、化学的合成による目的蛋白をコードするDNAの製造は、目的蛋白の塩基配列をもとにして、常法に従って行うことができる。
【0125】
本発明のラットのCTGFは、上述に例示した方法を用いて調製したラットのCTGFをコードするDNA(cDNAあるいはイントロンを含むゲノミックDNA)を、各々適切な制限酵素で切断することにより、該ラットのCTGFコードするDNA断片を得、それらの断片を、必要に応じてリンカーDNAあるいはタグ(Tag)と共に、適切なDNAポリメラーゼ等を用いて連結させて得たDNAを用いて、慣用される遺伝子組換え技術を用いて、常法により組換え蛋白として調製することができる。
具体的には下記の例示されるとおりである。即ち、上述のようにして調製したDNAを、下記に詳述するようなベクターに挿入して発現ベクターを作成し、該発現ベクターで後述するような宿主細胞を形質転換して形質転換体を得る。該形質転換体を培養することにより、培養上清中に該目的蛋白を産生させる。培養上清中の該目的蛋白は、カラムクロマトグラフィー等を用いて容易に精製することができる。
【0126】
本発明は、また本発明のラットCTGFをコードするDNAを含有する発現ベクターに関する。本発明の発現ベクターとしては、原核細胞及び/または真核細胞の各種の宿主内で複製保持または自己増殖できるものであれば特に制限されず、プラスミドベクターおよびファージベクターが包含される(Cloning Vectors: A Laboratory Manual, エルスビュ−社、ニューヨーク、1985年)。
当該発現ベクターは、簡便には当業界において入手可能な組換え用ベクター(プラスミドDNAおよびバクテリアファージDNA)に本発明のラットCTGFをコードするDNAを常法により連結することによって調製することができる。
用いられる組換え用ベクターとして具体的には、大腸菌由来のプラスミドとして例えばpBR322、pBR325、pUC12、pUC13、pUC19など、酵母由来プラスミドとして例えばpSH19、pSH15など、枯草菌由来プラスミドとして例えばpUB110、pTP5、pC194などが例示される。また、ファージとしては、λファージなどのバクテリオファージが、さらにレトロウイルス、ワクシニヤウイルス、核多角体ウイルスなどの動物や昆虫のウイルス(pVL1393、インビトロゲン社製)が例示される。
【0127】
本発明のラットCTGFをコードするDNAを発現させ該ラットCTGFを生産させる目的においては、プラスミドベクターが有用である。プラスミドベクターとしては、原核細胞および/または真核細胞の各種の宿主細胞中で該ラットCTGFをコードする遺伝子を発現し、これらのポリペプチドを生産する機能を有するものであれば特に制限されない。例えば、pMAL C2、pcDNA3.1(-)、pEF-BOS(ヌクレイックアシッドリサーチ(Nucleic Acid Research)、第18巻、第5322頁、1990年等)あるいはpME18S(実験医学別冊「遺伝子工学ハンドブック」、1992年等)等を挙げることができる。
【0128】
宿主細胞として細菌、特に大腸菌を用いる場合、一般に発現ベクターは少なくともプロモーター−オペレーター領域、開始コドン、本発明のタンパクをコードするDNA、終止コドン、ターミネーター領域および複製可能単位から構成される。
宿主として酵母、動物細胞または昆虫細胞を用いる場合、発現ベクターは少なくともプロモーター、開始コドン、本発明のラットCTGFをコードするDNA、終止コドンを含んでいることが好ましい。またシグナルペプチドをコードするDNA、エンハンサー配列、本発明のラットCTGFをコードする遺伝子の5’側および3’側の非翻訳領域、スプライシング接合部、ポリアデニレーション部位、選択マーカー領域または複製可能単位などを含んでいてもよい。また、目的に応じて通常用いられる遺伝子増幅遺伝子(マーカー)を含んでいてもよい。
【0129】
細菌中で本発明のラットCTGFを発現させるためのプロモーター−オペレータ−領域は、プロモーター、オペレーターおよびShine-Dalgarno(SD)配列(例えば、AAGGなど)を含むものである。例えば宿主がエシェリキア属菌の場合、好適にはTrpプロモーター、lacプロモーター、recAプロモーター、λPLプロモーター、lppプロモーター、tacプロモーターなどを含むものが例示される。
酵母中で本発明のラットCTGFを発現させるためのプロモーターとしては、PH05プロモーター、PGKプロモーター、GAPプロモーター、ADHプロモーターが挙げられ、宿主がバチルス属菌の場合は、SL01プロモーター、SP02プロモーター、penPプロモーターなどが挙げられる。
また、宿主が哺乳動物細胞等の真核細胞である場合、SV40由来のプロモーター、レトロウイルスのプロモーター、ヒートショックプロモーターなどが挙げられる。好ましくは、SV−40、レトロウイルスである。しかし、特にこれらに限定されるものではない。また、発現にはエンハンサーの利用も効果的な方法である。
【0130】
好適な開始コドンとしては、メチオニンコドン(ATG)が例示される。
終止コドンとしては、常用の終止コドン(例えば、TAG、TAA、TGA)が例示される。
ターミネーター領域としては、通常用いられる天然または合成のターミネーターを用いることができる。
複製可能単位とは、宿主細胞中でその全DNA配列を複製することができる能力をもつDNAを言い、天然のプラスミド、人工的に修飾されたプラスミド(天然のプラスミドから調製されたDNAフラグメント)および合成プラスミド等が含まれる。好適なプラスミドとしては、E.coliではプラスミドpBR322、もしくはその人工的修飾物(pBR322を適当な制限酵素で処理して得られるDNAフラグメント)が、酵母では酵母2μプラスミド、もしくは酵母染色体DNAが、また哺乳動物細胞ではプラスミドpRSVneo ATCC 37198、プラスミドpSV2dhfr ATCC 37145、プラスミドpdBPV-MMTneo ATCC 37224、プラスミドpSV2neo ATCC 37149、プラスミドpSV2bsr等があげられる。
エンハンサー配列、ポリアデニレーション部位およびスプライシング接合部位については、例えばそれぞれSV40に由来するもの等、当業者において通常使用されるものを用いることができる。
【0131】
選択マーカーとしては、通常使用されるものを常法により用いることができる。例えばテトラサイクリン、アンピシリン、またはカナマイシン等の抗生物質耐性遺伝子等が例示される。
遺伝子増幅遺伝子としては、ジヒドロ葉酸レダクターゼ(DHFR)遺伝子、チミジンキナーゼ遺伝子、ネオマイシン耐性遺伝子、グルタミン酸合成酵素遺伝子、アデノシンデアミナーゼ遺伝子、オルニチンデカルボキシラーゼ遺伝子、ヒグロマイシン−B−ホスホトランスフェラーゼ遺伝子、アスパルラートトランスカルバミラーゼ遺伝子等を例示することができる。
【0132】
本発明の発現ベクターは、少なくとも、上述のプロモーター、開始コドン、本発明のタンパクをコードするDNA、終止コドンおよびターミネーター領域を連続的かつ環状に適当な複製可能単位に連結することによって調製することができる。またこの際、所望により制限酵素での消化やT4DNAリガーゼを用いるライゲーション等の常法により適当なDNAフラグメント(例えば、リンカー、他のリストリクションサイトなど)を用いることができる。
本発明の形質転換細胞は、上述の発現ベクターを宿主細胞に導入することにより調製することができる。
【0133】
本発明で用いられる宿主細胞としては、前記の発現ベクターに適合し、形質転換されうるものであれば特に限定されず、本発明の技術分野において通常使用される天然細胞あるいは人工的に樹立された組換え細胞など種々の細胞(例えば、細菌(エシェリキア属菌、バチルス属菌)、酵母(サッカロマイセス属、ピキア属など)、動物細胞または昆虫細胞など)が例示される。
好ましくは大腸菌あるいは動物細胞であり、具体的には大腸菌(DH5α、DH10B、TB1、HB101、XL-2Blue等)、マウス由来細胞(COP、L、C127、Sp2/0、NS-1またはNIH3T3等)、ラット由来細胞、ハムスター由来細胞(BHKおよびCHO等)、サル由来細胞(COS1、COS3、COS7、CV1及びVelo等)およびヒト由来細胞(Hela、2倍体線維芽細胞に由来する細胞、ミエローマ細胞およびNamalwa等)などが例示される。
発現ベクターの宿主細胞への導入(形質転換(形質移入))は従来公知の方法を用いて行うことができる。
【0134】
例えば、細菌(E.coli、Bacillus subtilis等)の場合は、例えばCohenらの方法(Proc. Natl. Acad. Sci. USA.、第69巻、第2110頁、1972年)、プロトプラスト法(Mol. Gen. Genet.、第168巻、第111頁、1979年)やコンピテント法(ジャーナルオブモレキュラーバイオロジー(J. Mol. Biol.)、第56巻、第209頁、1971年)によって、Saccharomyces cerevisiaeの場合は、例えばハイネン(Hinnen)らの方法(Proc. Natl. Acad. Sci. USA.、第75巻、第1927頁、1978年)やリチウム法(J. Bacteriol.、第153巻、第163頁、1983年)によって、動物細胞の場合は、例えばグラハム(Graham)の方法(バイロロジー(Virology)、第52巻、第456頁、1973年)、昆虫細胞の場合は、例えばサマーズ(Summers)らの方法(Mol. Cell. Biol.、第3巻、第2156〜第2165頁、1983年)によってそれぞれ形質転換することができる。
【0135】
本発明のラットCTGFは、上記の如く調製される発現ベクターを含む形質転換細胞(以下、形質移入体を包含する意味で使用する。)を栄養培地で培養することによって製造することができる。
栄養培地は、宿主細胞(形質転換体)の生育に必要な炭素源、無機窒素源もしくは有機窒素源を含でいることが好ましい。炭素源としては、例えばグルコース、デキストラン、可溶性デンプン、ショ糖などが、無機窒素源もしくは有機窒素源としては、例えばアンモニウム塩類、硝酸塩類、アミノ酸、コーンスチープ・リカー、ペプトン、カゼイン、肉エキス、大豆粕、バレイショ抽出液などが例示される。また所望により他の栄養素(例えば、無機塩(例えば塩化カルシウム、リン酸二水素ナトリウム、塩化マグネシウム)、ビタミン類、抗生物質(例えばテトラサイクリン、ネオマイシン、アンピシリン、カナマイシン等)など)を含んでいてもよい。
培養は当業界において知られている方法により行われる。培養条件、例えば温度、培地のpHおよび培養時間は、本発明のタンパクが大量に生産されるように適宜選択される。
【0136】
なお、下記に宿主細胞に応じて用いられる具体的な培地および培養条件を例示するが、何らこれらに限定されるものではない。
宿主が細菌、放線菌、酵母、糸状菌である場合、例えば上記栄養源を含有する液体培地が適当である。好ましくは、pHが5〜8である培地である。
宿主がE.coliの場合、好ましい培地としてLB培地、M9培地(ミラー(Miller)ら、Exp. Mol. Genet、Cold Spring Harbor Laboratory、第431頁、1972年)、YT培地等が例示される。かかる場合、培養は、必要により通気、撹拌しながら、通常14〜43℃、約3〜24時間行うことができる。
【0137】
宿主がBacillus属菌の場合、必要により通気、撹拌をしながら、通常30〜40℃、約16〜96時間行うことができる。
宿主が酵母である場合、培地として、例えばBurkholder最小培(ボスチアン(Bostian)、Proc. Natl. Acad. Sci. USA、第77巻、第4505頁、1980年)が挙げられ、pHは5〜8であることが望ましい。培養は通常約20〜35℃で約14〜144時間行なわれ、必要により通気や撹拌を行うこともできる。
宿主が動物細胞の場合、培地として例えば約5〜20%の胎児牛血清を含むMEM培地(サイエンス(Science)、第122巻、第501頁、1952年)、DMEM培地(バイロロジー(Virology)、第8巻、第396頁、1959年)、RPMI1640培地(J. Am. Med. Assoc.、第199巻、第519頁、1967年)、199培地(proc. Soc. Exp. Biol. Med.、第73巻、第1頁、1950年)、HamF12培地等を用いることができる。培地のpHは約6〜8であるのが好ましく、培養は通常約30〜40℃で約15〜72時間行なわれ、必要により通気や撹拌を行うこともできる。
【0138】
宿主が昆虫細胞の場合、例えば胎児牛血清を含むGrace's培地(Proc. Natl. Acad. Sci. USA、第82巻、第8404頁、1985年)等が挙げられ、そのpHは約5〜8であるのが好ましい。培養は通常約20〜40℃で15〜100時間行なわれ、必要により通気や撹拌を行うこともできる。
本発明のラットCTGFは、上述のような形質転換細胞(特に動物細胞または大腸菌)を培養することにより、培養上清中に分泌させることにより製造することができる。即ち、得られた培養物を濾過または遠心分離等の方法で培養濾液(上清)を得、該培養濾液から天然または合成蛋白質を精製並びに単離するために一般に用いられる常法に従って該本発明のラットCTGFを精製、単離する。
【0139】
単離、精製方法としては、例えばアフィニティーカラムクロマトグラフィーなどの特異的親和性を利用する方法、塩析、溶媒沈澱法等の溶解度を利用する方法、透析、限外濾過、ゲル濾過、ドデシル硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミドゲル電気泳動など分子量の差を利用する方法、イオン交換クロマトグラフィーやヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィーなどの荷電を利用する方法、逆相高速液体クロマトグラフィーなどの疎水性の差を利用する方法、等電点電気泳動などの等電点の差を利用する方法などが挙げられる。
【0140】
一方、本発明のラットCTGFが培養された形質転換体のペリプラズムまたは細胞質内に存在する場合は、培養物を濾過または遠心分離などの常法に付して菌体あるいは細胞を集め、適当な緩衝液に懸濁し、例えば超音波やリゾチーム及び凍結融解などの方法で細胞等の細胞壁および/または細胞膜を破壊した後、遠心分離やろ過などの方法で本発明のラットCTGFを含有する膜画分を得る。該膜画分をトライトン−X100等の界面活性剤を用いて可溶化して粗溶液を得る。
そして、当該粗溶液を先に例示したような常法を用いることにより、単離、精製することができる。
【0141】
本発明における「トランスジェニックマウス」は、上述のような方法に従って調製できるヒトCTGFをコードするDNA(cDNAまたはゲノミックDNA)がマウスの内在性遺伝子座上にインテグレート(integrate)されているトランスジェニックマウスマウスであり、該トランスジェニックマウスは、体内にヒトCTGFを発現、分泌する。
【0142】
該トランスジェニックマウスは、前述したようなトランスジェニック動物の製造において通常使用されるような常法(例えば、最新動物細胞実験マニュアル、エル・アイ・シー発行、第7章、第361〜第408頁、1990年を参照)に従って作製することが可能である。具体的には、例えば、正常マウス胚盤胞(blastcyst)のから取得したES細胞(embryonic stem cell)を、該ヒトCTGFをコードする遺伝子が発現可能なように挿入された発現ベクターで形質転換する。ヒトCTGFをコードする遺伝子が内在性遺伝子上にインテグレートされたES細胞を常法により選別する。次いで、選別したES細胞を、別の正常マウスから取得した受精卵(肺盤胞)にマイクロインジェクションする(Proc. Natl. Acad. Sci. USA, Vol.77, No.12, pp.7380-7384, 1980;米国特許第4,873,191号公報)。該胚盤胞を仮親としての別の正常マウスの子宮に移植する。そうして該仮親マウスから、キメラトランスジェニックマウスが生まれる。該キメラトランスジェニックマウスを正常マウスと交配させることによりヘテロトランスジェニックマウスを得る。該ヘテロ(heterogeneic)トランスジェニックマウス同士を交配することにより、メンデルの法則に従って、ホモ(homogeneic)トランスジェニックマウスが得られる。
【0143】
【実施例】
以下、実施例を以て本発明をさらに詳細に説明するが、本発明が該実施例に記載される態様のみに限定されるものではないことは言うまでもない。
【0144】
実施例1 ヒトCTGFに対するポリクローナル抗体の調製
ヒトCTGFの第242乃至第252番目のアミノ酸配列(Cys-Glu-Ala-Asp-Leu-Glu-Glu-Asn-Ile-Lys)にあたるペプチドを、ペプチドシンセサイザー(Applied Biosystems社製)を用いて常法に従って合成した。免疫感作抗原としては、該ペプチドをフロインド完全アジュバント(Freuind's complete adjuvant)とともにエマルジョン化したものを用いた。該ペプチド(0.32mg/kg)を、ニュジーランドホワイトウサギ(NZW、Simunek, Inc.製)の皮下に1日目(0.8mg)、14日目(0.8mg)、35日目(0.8mg)及び49日目(0.8mg)という間隔及び量で投与した。該ペプチドを用いて、適宜、血清中の抗体価を測定した。次いで、常法により血清を取得し、該ペプチドをカップリングさせたアガロースを用いたアフィニティークロマトグラフィーにより該血清から、ヒトCTGFに対するポリクローナル抗体(IgG)を精製した。ヒトCTGFに対する反応性を、ELISA(Enzyme-linked immunosorbent assay)及びウェスタンブロッティングにより確認した。
【0145】
実施例2 組換えヒトCTGFの調製
<2−1>ヒト腎臓由来線維芽細胞株293での一過性発現
ヒトCTGFをコードするcDNAをPCR法を用いて常法により調製した。
具体的には、ヒト軟骨腫細胞株HCS2/8から調製したcDNAを鋳型とし、ヒトCTGFのcDNA(The Journal of Cell Biology, Vol.114, No.6, p.1287-1294, 1991)を基に設計したプライマーを用いて合成した。得られた翻訳領域を含むヒトCTGFのcDNAをプラスミドpcDNA3.1(-)(Invitrogen社製)に挿入し発現ベクターを作成し、エレクトロポレ−ションにより、該ベクターでヒト腎臓由来線維芽細胞株293-T(ATCC CRL-1573)を形質転換した。形質転換細胞を、無血清培地ASF104(味の素社製)中で3日間培養し、組換えヒトCTGFを一過性に発現させた。ヒトCTGFの発現を、実施例1で調製したポリクローナル抗体を用いたウェスタンブロッティングにより確認した。
培養上清を回収し、硫酸アンモニウム沈澱法に供した後、ヘパリンカラムクロマトグラフィーに供し、0.3MのNaCl/PBSで洗浄した後、0.5MのNaCl/PBSで溶出し、部分精製ヒトCTGF画分を得た。
【0146】
<2−2>ヒト上皮様細胞株Helaでの安定発現
実施例<2−1>と同様の方法により、ヒトCTGFをコードするcDNAをPCR法を用いて常法により調製した。得られた翻訳領域を含むヒトCTGFのcDNAをプラスミドpcDNA3.1(-)(Invitrogen社製)に挿入し発現ベクターを作成し、エレクトロポレ−ションにより、該ベクターでヒト上皮様細胞株Hela(ATCC CCL-2)を形質転換した。形質転換細胞を、Geneticin(0.8mg/ml;GIBCO-BRL社製)及び10%ウシ胎児血清(fetal calf serum)を含有するRPMI1640培地中で約2週間培養することにより、Geneticin耐性形質転換細胞クローンを選別した。選別された形質転換細胞を、無血清培地ASF104(味の素社製)中で培養し、組換えヒトCTGFをに発現させた。ヒトCTGFの発現を、実施例1で調製したポリクローナル抗体を用いたウェスタンブロッティングにより確認した。
培養上清を回収し、硫酸アンモニウム沈澱法に供した後、ヘパリンカラムクロマトグラフィーに供し、0.3MのNaCl/PBSで洗浄した後、0.5MのNaCl/PBSで溶出し、部分精製ヒトCTGF画分を得た。
【0147】
実施例3 組換えマウスCTGFの調製
既報のマウスCTGFをコードするcDNA配列(特開平5-255397号公報、Cell Growth Differ., Vol.2, No.5, p.225-233, 1991;FEBS Letters, Vol.327, No.2, p.125-130, 1993;及びDNA Cell Biol., Vol.10, No.4, p.293-300, 1991を参照。)に基づき、実施例2と同様にして部分精製組換えマウスCTGFを調製した。
【0148】
実施例4 抗ヒトCTGFモノクローナル抗体並びに抗マウスCTGFモノクローナル抗体の調製
本実施例におけるモノクローナル抗体の作製は、実験医学(別冊)細胞工学ハンドブック(黒木登志夫ら編集、羊土社発行、第66〜第74頁、1992年)及び単クローン抗体実験操作入門(安東民衛ら著作、講談社発行、1991年)等に記載されるような一般的方法に従って調製した。
免疫原としてのヒトCTGFは、実施例2で2種類の方法を用いて調製した組換えヒトCTGFのいずれか、またはそれらの混合物を用いた。またマウスCTGFは、実施例3で調製した組換えマウスCTGFを用いた。
被免疫動物としては、▲1▼正常マウス(BALB/cマウス、雌、4〜5週齢、静岡研究動物センター(製))、▲2▼正常ラット(Wistarラット、雌、4〜5週齢、静岡研究動物センター(製))、▲3▼正常ハムスター(Armenianハムスター、雄、4〜5週齢、オリエンタル酵母(製))並びに▲4▼前述の方法を用いて製造したヒト抗体産生トランスジェニックマウス(Nature Genetics, Vol.7, p.13-21, 1994;Nature Genetics, Vol.15, p.146-156, 1997;特表平4-504365号公報;特表平7-509137号公報;日経サイエンス、6月号、第40〜第50頁、1995年等に記載の方法に従って作製した。)を用いた。
特に断わりのない限り、いずれの動物を用いた場合のモノクローナル抗体の作製も同一の方法を用いた。また、細胞培養操作は、マルチウェルマイクロプレートを用いて行った。
【0149】
<4−1> 抗ヒトCTGFモノクローナル抗体産生ハイブリドーマの調製
前記の正常マウス及びヒト抗体産生トランスジェニックマウスの各々に、実施例2で調製した部分精製組換えヒトCTGF(1μg/匹)を、完全フロインドアジュバント(Complete Freund's Adjuvant)とともにフッドパッド内注射することにより初回(0日)免疫した。初回免疫から1週間毎に同組換えヒトCTGFをフッドパッド内注射により4回以上追加免疫し、さらに以下に述べるリンパ節細胞の取得の前々日にも同様にして最終免疫した。
各々の動物から採取したリンパ節細胞とマウスミエローマ細胞とを5:1で混合し、融合剤としてポリエチレングリコール4000またはポリエチレングリコール1500(GIBCO社製)を用いて細胞融合させることによりハイブリドーマを作製した。なお、正常マウスのリンパ節細胞の細胞融合は、マウスミエローマPAI(JCR No.B0113;Res. Disclosure Vol. 217, p.155, 1982)を用い、ヒト抗体産生トランスジェニックマウスのリンパ節細胞の細胞融合は、マウスミエローマP3/X63-AG8.653(ATCC No.: CRL-1580)を用いた。
ハイブリドーマの選択は、10%のウシ胎児血清(Fetal Calf Serum、FCS)とアミノプテリンを含有するHAT含有ASF104培地(味の素(製))中で培養することにより行った。
各々のハイブリドーマクローンの培養上清の、免疫原として用いた組換えヒトCTGFに対する反応性を、後述するELISAにより測定することにより各々の動物種について多数の抗体産生ハイブリドーマを得た。
【0150】
正常マウス(マウス抗ヒトCTGFモノクローナル抗体)については、8-64-6、8-86-2、8-97-3、8-149-3及び15-38-1と命名したクローンを得た(図1)。
ハイブリドーマクローン8-86-2及び8-64-6は共に、平成9年12月18日付で通商産業省工業技術院生命工学工業技術研究所(日本国茨城県つくば市東一丁目1番3号)に国際寄託した(クローン8-86-2:国際寄託番号FERM BP-6208;クローン8-64-6:国際寄託番号FERM BP-6209)。
ヒト抗体産生トランスジェニックマウス(ヒト抗ヒトCTGFモノクローナル抗体)については、A4.3、A11.1、A15.1、A29.6、B13.7、B22.2、B29.6、B35.1、C2.1、C26.11、C59.1、C114.4、M32.2、M33.3、M84.4、M107.2、M122、M124,6、M194.2、M244、M255、M268.1、M288.5、M291.2、M295.2、M315、M320.2、N45.2、N50.1及びN60.1と命名したクローンを得た(図1及び図2)。
【0151】
ハイブリドーマクローンA11.1は、平成10年9月25日付で通商産業省工業技術院生命工学工業技術研究所(日本国茨城県つくば市東一丁目1番3号)に国際寄託した(国際寄託番号FERM BP-6535)。
また、ハイブリドーマクローンB22.2、M84.4及びM320.2は共に、平成10年12月15日付で通商産業省工業技術院生命工学工業技術研究所(日本国茨城県つくば市東一丁目1番3号)に国際寄託した(クローンB22.2:国際寄託番号FERM BP-6598; クローンM84.4:国際寄託番号FERM BP-6599; クローンM320.2:国際寄託番号FERM BP-6600)。
なお、上記に示したとおり、本実施例を含め以下のいずれの実施例中、並びに当該実施例における試験結果として示した図面または表中においては、本発明のヒトモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマクローンを、記号を用いて命名した。
当該記号中のピリオド記号より前に記載したアルファベットと数字は合わせて親クローンの名前を表す。また、上記各々の親クローンからサブクローニングされたハイブリドーマクローンは、その親クローン名の直後のピリオド記号の次にさらなる番号を付加することによって命名した。
なお、本実施例を含め以下のいずれの実施例中、並びに当該実施例における試験結果として示した図面または表中においては、当該サブクローニングによる番号を省略して記載する場合があるが、それらのいずれも図1または図2に記載したクローンと同一の細胞である。
【0152】
<4−2> 抗マウスCTGFモノクローナル抗体産生ハイブリドーマの調製
前記の正常ラット及び正常ハムスターに、実施例3で調製した部分精製組換えマウスCTGF(2μg/匹)を、完全フロインドアジュバント(Complete Freund's Adjuvant)とともにフッドパッド内注射することにより初回(0日)免疫した。初回免疫から一週間毎に4回以上同組換えマウスCTGFをフッドパッド内注射により追加免疫し、さらに以下に述べるリンパ節細胞の取得の前々日にも同様にして最終免疫した。
各々の免疫感作動物の膝窩リンパ節細胞を常法に従って外科手術により採取した。
各々の動物から採取したリンパ節細胞とマウスミエローマ細胞PAI(JCR No.B0113;Res. Disclosure Vol. 217, p.155, 1982)とを5:1で混合し、融合剤としてポリエチレングリコール4000またはポリエチレングリコール1500(GIBCO社製)を用いて細胞融合させることによりハイブリドーマを作製した。
ハイブリドーマの選択は、10%のウシ胎児血清(Fetal Calf Serum、FCS)とアミノプテリンを含有するHAT含有ASF104培地(味の素(製))中で培養することにより行った。
【0153】
各々のハイブリドーマクローンの培養上清の、免疫原として用いた組換えマウスCTGFに対する反応性を、後述するELISAにより測定することにより各々の動物種について多数の抗体産生ハイブリドーマを得た。
正常ラット(ラット抗マウスCTGFモノクローナル抗体)については、13-51-2、17-132、23-96、24-53、24-67、25-91、25-101、25-256、25-338、25-410及び25-463と命名したクローンを得た(図1)。
正常ハムスター(ハムスター抗マウスCTGFモノクローナル抗体)については、2-228-1と命名したクローンを得た(図1)。
【0154】
<4−3> モノクローナル抗体産生ハイブリドーマのELISAによるスクリーニング
実施例<4−1>及び<4−2>で行ったELISAは、下記のとおりである。
実施例2で調製した組換えヒトCTGF(0.2μg/ウェル)または実施例3で調製した組換えマウスCTGF(0.2μg/ウェル)を、ELISA用96穴マイクロプレート(コーニング(Corning)社製)の各ウェルに加え、室温で2時間インキュベートし、組換えヒトCTGFまたは組換えマウスCTGFをマイクロプレートに吸着させた。次いで、上清を捨て、各ウェルに、ブロッキング試薬(200μl、3%BSA含有リン酸緩衝液)を加え室温で2時間インキュベートし、CTGFが結合していない部位をブロックした。各ウェルを、0.1%のTween20を含有するリン酸緩衝液200μlで3回洗浄した。このようにして、各ウェルを組換えヒトCTGFまたは組換えマウスCTGFでコーティングしたマイクロプレートを作製した。
各ウェルに、各々のハイブリドーマの培養上清(100μl)を加え、40分間反応させた後、各ウェルを、0.1%のTween20を含有するリン酸緩衝液200μlで3回洗浄した。
【0155】
次いで、正常マウス由来のモノクローナル抗体産生ハイブリドーマの培養上清を加えたウェルにはビオチンで標識したヒツジ抗マウスイムノグロブリン抗体(50μl、アマシャム社製)を、正常ラット由来のモノクローナル抗体産生ハイブリドーマの培養上清を加えたウェルにはビオチンで標識したヒツジ抗ラットイムノグロブリン抗体(50μl、アマシャム社製)を、正常ハムスター由来のモノクローナル抗体産生ハイブリドーマの培養上清を加えたウェルにはビオチンで標識したヤギ抗ハムスターイムノグロブリン抗体(50μl、Cedarlane社製)を、またヒト抗体産生トランスジェニックマウス由来のモノクローナル抗体産生ハイブリドーマの培養上清を加えたウェルにはビオチンで標識したヤギ抗ヒトイムノグロブリン抗体(50μl、アメリカンコーレックス社製)を加え、室温下で1時間インキュベートした。
【0156】
マイクロプレートを、0.1%Tween20を含有するリン酸緩衝液で洗浄後、ウシ血清アルブミン(BSA、1mg/ml)を含有する0.5MのNaClと20mMのHEPESからなる溶液(pH7.0)で1000倍に希釈したストレプトアビジン−β−ガラクトシダーゼ(Streptoavidin-β-galactosidase、50μl、Gibco BRL社製))を各ウェルに加え、室温下で30分間インキュベートした。
次いで、マイクロプレートを、0.1%Tween20を含有するリン酸緩衝液で洗浄後、1mg/mlのBSAを含有する100mMのNaCl、1mMのMgCl2及び10mMのリン酸緩衝液からなる溶液(pH7.0)で希釈した1%の4−メチル−ウンベリフェリル−β−D−ガラクトシド(4-Methyl-umbelliferyl-β-D-galactoside、50μl、シグマ(Sigma)社製)を各ウェルに加え、室温下で10分間インキュベートした。各ウェルに、1MのNa2CO3(100μl)を加え、反応を止めた。波長460nm(励起:355nm)での蛍光強度をフルオロスキャンIIマイクロプレートフルオロメーター(Fluoroscan II microplate fluorometer、フロー研究所(Flow Laboratories Inc.)(製))で測定した。
【0157】
<4−4> モノクローナル抗体の大量調製
ICRヌードマウス(雌、7〜8週齢、チャールズリバー社製)に、前記の各々のハイブリドーマクローン(各々106〜107個/0.5ml/マウス)を、腹腔内注射した。10〜20日後、マウスを麻酔下で開腹し、常法により採取した腹水から各々のモノクローナル抗体を大量に調製した。
【0158】
<4−5> モノクローナル抗体の精製
前記<4−4>で取得した各々のモノクローナル抗体腹水を遠心して得た遠心上清を、0.06Mの酢酸緩衝液(pH4.0)で3倍に希釈し、1Nの塩酸を加えpHを4.8に調整した。次いで、カプリル酸(Caprylic acid、和光純薬工業製)を、腹水1mlに対して0.033mlになるように室温下で撹拌しながら少しずつ加え、撹拌しながら30分間反応させた。次いで、遠心分離(10,000rpm、20分間)し、抗体以外の蛋白を沈殿させた。遠心上清を回収し、フィルター(ミリポア社製)で濾過し、白沈を除いた。得られた濾液を、リン酸緩衝液で透析(2時間)した。
透析後、硫酸アンモニウム(26.2g/100ml)を撹拌しながら少しずつ加え、撹拌しながら4℃で120分間反応させた。次いで、遠心分離(10,000rpm、20分間)して、沈殿物を回収した。回収した沈殿物に、リン酸緩衝液を加え、リン酸緩衝液で透析(4℃、24時間)し、各々の精製モノクローナル抗体を得た。
【0159】
<4−6> アイソタイプの決定
マウスモノクロ−ナル抗体アイソタイプ決定用キット(アマシャム社製)を用い、該キットに添付の実験操作プロトコールに従って操作を行い、前述の正常マウス由来の抗ヒトCTGFモノクローナル抗体(8-64-6、8-86-2、8-97-3、8-149-3及び15-38-1)の各々のアイソタイプを決定した。いずれもIgG1/κであることが確認された(図1)。
ヒトモノクロ−ナル抗体アイソタイプ決定用キット(アメリカン・コーレックス社製)を用い、該キットに添付の実験操作プロトコールに従って操作を行い、前述のヒト抗体産生トランスジェニックマウス由来のヒト抗ヒトCTGFモノクローナル抗体(A4.3、A11.1、A15.1、A29.6、B13.7、B22.2、B29.6、B35.1、C2.1、C26.11、C59.1、C114.4、M32.2、M33.3、M84.4、M107.2、M122、M124,6、M194.2、M244、M255、M268.1、M288.5、M291.2、M295.2、M315、M320.2、N45.2、N50.1及びN60.1)の各々のアイソタイプを決定した。いずれもIgG2/κであることが確認された(図1及び図2)。
【0160】
<4−7> アフィニティーカラムの作製
NHS活性化ハイトラップカラム(HiTrap-NHS-activated Sepharose HP、5ml、ファルマシアバイオテク社製)を用い、添付のプロトコールに従ってアフィニティーカラムを作製した。具体的には、下記のとおりである。
0.5MのNaClを含有する0.2Mの炭酸水素ナトリウム溶液(pH8.3)中に溶解した実施例<4−5>で調製したモノクローナル抗体8-86-2(10mg/mlセファロース)を、NHS活性化ハイトラップカラムに注入した。20℃で45分間反応させ、モノクローナル抗体8-86-2をNHS活性化セファロースに固定化した。
モノクローナル抗体8-86-2は、ヒトCTGF、マウスCTGF及びラットCTGFのいずれにも高い反応性を有するため、この抗体を用いたアフィニティーカラムを作製することにより、ヒトCTGF、マウスCTGF及びラットCTGFのいずれも精製することが可能である。
【0161】
<4−8> アフィニティークロマトグラフィーによる哺乳動物CTGFの精製ヒトCTGFを発現する形質転換Hela細胞(実施例<2−2>)、マウスCTGFを発現する形質転換Hela細胞(実施例3)及びラットCTGFを発現する形質転換Hela細胞(実施例<11−2>)の各々の培養上清を回収し、ヘパリンカラムクロマトグラフィーに供し、0.3MのNaCl/PBSで洗浄した後、0.7MのNaCl/PBSで溶出し、ヒト、マウス及びラットのCTGF各々の粗精製画分を得た。
各々の粗精製物を、実施例<4−7>で作製した抗CTGF抗体8-86-2を固定化したアフィニティーカラムに加え、リン酸緩衝液で洗浄した後、0.1Mのグリシン緩衝液(pH2.5)で溶出し、0.75MのTris緩衝液(pH9.0)で中和した。集めた溶出物をリン酸緩衝液で透析し、高純度精製された組換えヒトCTGF、マウスCTGF及びラットCTGFを得た。
各々の精製組換えCTGFを、10乃至20%の濃度勾配のドデシル硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミドゲルを用いて電気泳動した。分離したバンドを銀染色した結果、ヒト、マウス及びラットのCTGFのいずれについても約38kDa付近にバンドが検出された(図3)。
【0162】
<4−9> 精製CTGFの細胞増殖促進活性の試験
実施例<4−8>で精製した各種組換えCTGFが生物活性を保持しているか否かを確認するため、各々の精製CTGFの細胞増殖促進活性を調べた。
96マイクロプレートを用いて、ラット腎臓線維芽細胞NRK-49F(ATCC CRL-1570;2×103/ウェル)を、10%ウシ胎児血清(FCS)含有DMEM培地中で3日間培養した。培養上清を取り除き、DMEM培地で1回洗浄後、DMEM培地中で1日培養した。次いで、各々の培養系に各種濃度(100、50、25、12.5、6.3及び3.1ng/ml)の精製組換えCTGFを添加して2日間培養した後、[3H]-Thymidine(3.7kBq/ウェル)を添加してさらに6時間培養した。細胞を回収(ハーベスト)して、細胞内に取り込まれた[3H]-Thymidineの量を液体シンチレーションカウンター(ベックマン社製)にて測定した。なお、対照として、CTGFを添加せず同様にして培養した場合の[3H]-Thymidineの取込みを測定した。
結果を図4に示す。ヒト、マウス及びラットのいずれの精製組換えCTGFも、濃度依存的な細胞増殖促進活性を示し、いずれの組換えCTGFも生物学的機能を保持していることが示された。
【0163】
<4−10> 交叉反応性
前述のようにして調製した種々の抗ヒトCTGFモノクローナル抗体(10μg/ml)及び抗マウスCTGFモノクローナル抗体(10μg/ml)のヒトCTGF、マウスCTGF及びラットCTGFの各々に対する反応性を、実施例<4−3>に述べたELISAと同様にして調べた。
なお、本試験では、実施例<4−7>で作製したアフィニティーカラムを用いて精製したヒト、マウス及びラットの精製組換えCTGFの各々を、(A)100、30及び10ng/well、または(B)100、10及び1ng/wellの濃度でコーティングしたマクロプレートを用いた。
なお、(B)の試験においては、陰性対照試験として、前述したヒト抗体産生トランスジェニックマウスに、KLH(keyhole limpet hemocyanin、ピアース(PIERCE)社製)を免疫して調製した抗KLHヒトモノクローナル抗体を用いて、前記と同様にして試験を行った。
濃度(A)での試験結果を図5乃至図7に、また濃度(B)での試験結果を図8乃至図10に示す。
また、図5乃至図10に示した結果を、図1及び図2の「交叉反応性」の欄に簡略化して示した。
図1の「交叉反応性」の欄においては、左から順に、コーティング濃度が、100、30及び10ng/wellでの結果を示す。各濃度における反応性は、蛍光強度が1000以上の場合は「○」を、500以上1000未満の場合は「△」を、また500未満の場合は「×」を付した。
図2の「交叉反応性」の欄においては、左から順に、コーティング濃度が、100、10及び1ng/wellでの結果を示す。各濃度における反応性は、蛍光強度が1000以上の場合は「○」を、500以上1000未満の場合は「△」を、また500未満の場合は「×」を付した。
本発明のモノクローナル抗体は、様々な交叉反応性の特徴を有することが示された。
【0164】
<4−11> CTGFと種々細胞との結合の阻害活性
最近の研究によりCTGFが細胞接着に関与することが明らかになっている(Exp. Cell. Res., Vol.233, p.63-77, 1997)。そこで、前記のようにして調製した種々のモノクローナル抗体がCTGFの機能を阻害する活性(中和活性)を有するか否かを、CTGFが媒介する細胞接着作用に対する阻害効果を指標に調べた。試験は下記<4-11-1>乃至<4-11-3>に記載する3種類の方法を用いた。
【0165】
<4-11-1> ヒト腎臓由来線維芽細胞株293-Tとの結合の阻害
実施例<4−3>と同様にして作製した組換えヒトCTGF固定化マイクロプレート(コ−ティング濃度:0.5μg/well)の各ウェルに、前記のようにして調製したヒトCTGFに反応性を有する各種のモノクローナル抗体(0.5μg/well)を加えた。また、実施例<4−3>と同様にして作製した組換えマウスCTGF固定化マイクロプレート(コ−ティング濃度:0.5μg/well)の各ウェルに、前記のようにして調製したマウスCTGFに反応性を有する各種のモノクローナル抗体(0.5μg/well)を加えた。
【0166】
各プレートの上清を除いた後、各ウェルにBCECF(2',7'-bis(2-carboxyethyl)-5(6)-carboxyfluorescein tetraacetoxymethyl ester、モレキュラープローブ社)で標識したヒト腎臓由来線維芽細胞株293-T(ATCC CRL-1573)(5×104/ウェル)を加え、4℃で1時間静置した。
浮遊細胞を除去し、1%NP-40含有リン酸緩衝液(100μl)を加えて、プレートに接着している細胞を可溶化した。細胞溶解により培養上清中に放出されるBCECFの蛍光強度をフルオロスキャンIIマイクロプレートフルオロメーター(Fluoroscan II microplate fluorometer、フロー研究所(Flow Laboratories Inc.)(製))を用いて測定した。
なお、対照試験として、いずれの抗体も加えないで上記と同様にして試験を行った。
結果を図11に示す。また、図11の結果を図1の「293細胞の結合阻害活性」の欄に簡略化して示した。図1の当該欄においては、「○」は有意差をもって細胞の接着を阻害する活性を示したこと示し、また「×」印は、該活性を示さなかったことを示す。
【0167】
<4-11-2> ラット腎臓由来線維芽細胞株NRK-49Fとの結合の阻害
実施例<4−3>と同様にして作製した組換えヒトCTGF固定化マイクロプレート(コ−ティング濃度:1μg/well)の各ウェルに、前記のようにして調製したヒトCTGFに反応性を有する各種のヒトモノクローナル抗体(最終濃度:20、6または2μg/ml)を加えた。
次いで、各ウェルにBCECF(2',7'-bis(2-carboxyethyl)-5(6)-carboxyfluorescein tetraacetoxymethyl ester、モレキュラープローブ社)で標識したラット腎臓由来線維芽細胞株NRK-49F(ATCC CRL-1570)(1×104/ウェル)を加え、4℃で1時間静置した。
浮遊細胞を除去し、1%NP-40含有リン酸緩衝液(100μl)を加えて、プレートに接着している細胞を可溶化した。細胞溶解により培養上清中に放出されるBCECFの蛍光強度をフルオロスキャンIIマイクロプレートフルオロメーター(Fluoroscan II microplate fluorometer、フロー研究所(Flow Laboratories Inc.)(製))を用いて測定した。
なお、対照試験として、いずれの抗体も加えないで上記と同様にして試験を行った。陰性対照試験として、前述したヒト抗体産生トランスジェニックマウスに、KLH(keyhole limpet hemocyanin、ピアース(PIERCE)社製)を免疫して調製した抗KLHヒトモノクローナル抗体を用いて、前記と同様にして試験を行った。
また、別の対照試験として、CTGFをコーティングしないマイクロプレートウェルを用いて、且ついずれの抗体も加えないで前記と同様にして試験を行った。
結果を図12に示す。なお、結果は、求められた蛍光強度の値を基に、細胞の結合率(%)に換算して示した。
また、図12の結果を図2の「NRK-49F細胞の結合阻害活性」の欄に簡略化して示した。図2の当該欄における「○」印は、有意差をもって細胞の接着を阻害したことを示し、「×」印は、当該阻害活性が弱いかまたは阻害活性を示さなかったことを示す。
【0168】
<4-11-3> 種々細胞との結合の阻害
実施例<4−3>と同様にして作製した組換えヒトCTGF固定化マイクロプレート(コ−ティング濃度:1μg/well)の各ウェルに、前記のようにして調製したヒトCTGFに反応性を有する各種のヒトモノクローナル抗体(最終濃度:20μg/ml)を加えた。
60分静置後、各プレートの上清を除いた後、各ウェルにBCECF(2',7'-bis(2-carboxyethyl)-5(6)-carboxyfluorescein tetraacetoxymethyl ester、モレキュラープローブ社)で標識した下記細胞(各々1×104/ウェル)を加え、4℃で1時間静置した。細胞は下記を用いた。
(1)ヒト肺由来繊維芽細胞(NHLF2837;Clonetics製)。
(2)ヒト骨肉腫由来細胞株MG-63(ATCC CRL-1427)。
(3)ラット腎臓由来線維芽細胞株NRK-49F(ATCC CRL-1570)。
浮遊細胞を除去し、1%NP-40含有リン酸緩衝液(100μl)を加えて、プレートに接着している細胞を可溶化した。細胞溶解により培養上清中に放出されるBCECFの蛍光強度をフルオロスキャンIIマイクロプレートフルオロメーター(Fluoroscan II microplate fluorometer、フロー研究所(Flow Laboratories Inc.)(製))を用いて測定した。
なお、対照試験として、いずれの抗体も加えないで上記と同様にして試験を行った。陰性対照試験として、前述したヒト抗体産生トランスジェニックマウスに、KLH(keyhole limpet hemocyanin、ピアース(PIERCE)社製)を免疫して調製した抗KLHヒトモノクローナル抗体を用いて、前記と同様にして試験を行った。
また、別の対照試験として、CTGFをコーティングしないマイクロプレートウェルを用いて、且ついずれの抗体も加えないで前記と同様にして試験を行った。
結果を図13に示す。なお、結果は、求められた蛍光強度の値を基に、細胞の結合率(%)に換算して示した。
【0169】
<4−12> ウサギ組織への交叉反応性
高脂血症モデルウサギWHHL(オリエンタル酵母社製)の動脈硬化巣を外科的手術により採取し、常法により動脈硬化症部位の動脈の凍結切片を調製した。
各切片を、下記に述べるようにベクタステインエリート(Vectastain Elite)ABCキット(フナコシ株式会社製)を用いて染色した。
該切片をアセトンで1〜2分間固定し、乾燥後、希釈血清(PBS(10ml)/血清(150μl))で30分間湿潤させた。各切片をPBSで洗浄後、1次抗体として前述のようにして調製した正常マウス由来の抗ヒトCTGFモノクローナル抗体(クローン:8-86-2及び8-149-3)、正常ラット由来の抗マウスCTGFモノクローナル抗体(クローン:13-51-2)またはヒト抗体産生トランスジェニックマウス由来の抗ヒトCTGFモノクローナル抗体(クローン:A4.3、A11.1、A29.6、B29.6、B35.1、C26.11及びC114.4)(各々10μg/mlあるいはハイブリドーマ培養上清)を加え、40分間静置した。
【0170】
次いで、PBSで洗浄し、ビオチン化二次抗体溶液(100μl)を加え、30分間静置した。なお、一次抗体として正常マウス由来の抗ヒトCTGFモノクローナル抗体を用いた場合は、ビオチン標識ウマ抗マウスイムノグロブリン抗体を、一次抗体として正常ラット由来の抗マウスCTGFモノクローナル抗体を用いた場合は、ビオチン標識ウサギ抗ラットイムノグロブリン抗体を、また一次抗体としてヒト抗体産生トランスジェニックマウス由来の抗ヒトCTGFモノクローナル抗体を用いた場合にはビオチン標識ヤギ抗ヒトイムノグロブリン抗体を用いた。
各切片を、メタノ−ル中に溶解した3%過酸化水素溶液中で10分間静置し、PBSで洗浄した後、100μlのアビジン−ペルオキシダ−ゼ溶液(PBS(5ml)/ペルオキシダ−ゼ標識アビジンDH(100μl)/ビオチン化過酸化水素H(100μl))を加え30分間静置した。
【0171】
PBSで洗浄後、DAB溶液(水(5ml)/緩衝溶液(100μl)/DAB(ジアミノベンジジンテトラヒドロクロライド)溶液(200μl)/過酸化水素溶液(100μl))を加え、2〜10分間静置した。
冷水で5分間洗浄した後、ギムザ(Giemsa)染色法に供し封入処理を行った。
なお、1次抗体として、CTGFに対する反応性を有さず、且つアイソタイプの一致したモノクローナル抗体を用いて前記と同様に染色したものを対照とした。染色、封入された各組織切片を100及び200倍の倍率にて顕鏡し、結果を図14に示した。また、図14の結果を図1の「WHHLウサギの動脈硬化巣組織への反応性」の欄に簡略化して示した。図1の当該欄においては、組織切片が染色された場合は「○」を、組織切片の染色が弱いかまたは染色されなかった場合は「×」を付した。
ヒト抗体産生トランスジェニックマウス由来の抗ヒトCTGFヒトモノクローナル抗体であるクローンA4.3、A11.1、A29.6、C26.11及びC114.4、並びに正常ラット由来の抗マウスCTGFモノクローナル抗体であるクローン13-51-2は、ウサギの動脈硬化巣組織に反応性を示した。
【0172】
<4−13> CTGF刺激による細胞増殖の阻害活性
前記実施例<4−9>の試験で示されたように、CTGFは、各種細胞(例えば、腎臓や肺等の種々組織に由来する繊維芽細胞、各種腫瘍細胞、及び血管内皮細胞など)の細胞増殖を誘導する。
本試験では、本発明のモノクローナル抗体の、そのようなCTGFの刺激による細胞増殖に対する阻害効果を下記のようにして調べた。
【0173】
<4-13-1> CTGFを含む細胞培養液の調製
ヒト胎児皮膚由来繊維芽細胞(Neonatal human dermal fibroblast, NHDF;Becton Dickinson製)をシャーレで培養し、ウシ胎児血清(FCS)を含まないDMEM培養液で2回洗浄後、ヒトTGF-β(Transforming growth factor;1ng/ml,R&D Systems製)を含有するDMEM培地を加えさらに1日培養した。
培養上清を回収し、ヘパリンカラム(HiTrap、Pharmacia Biotech製)に添加した。カラムを0.2MのNaCl/PBSで洗浄後、0.6MのNaCl/PBSでカラムにトラップされた因子を溶出させた。溶出液をPBSで透析し、以下の細胞増殖アッセイに用いた。
CTGFはヘパリン結合性であることから、ヘパリンカラムを用いることによりCTGFを部分精製することができる。実施例1で調製したヒトCTGFに対するウサギポリクローナル抗体を用いて、常法に従ってウェスタンブロッティングを行い、上記で得たサンプル中にCTGFが含まれていることを確認した。
なお、対照試験には、ヒトCTGFで免疫する前に取得したウサギ(実施例1に同じ)の血清を用いた。
結果を図24に示す。
【0174】
<4-13-3> 精製CTGFによる細胞増殖促進活性
96穴マイクロタータープレートにラット腎臓由来繊維芽細胞株NRK-49F(ATCC CRL-1570、1×104個/well)を加え、1日培養した。次いで、プレートをFCSを含まないDMEM培地で2回洗浄した後、さらに1日培養した。次いで、前記<4-13-1>で調製したCTGFサンプル(0.6MのNaClによる溶出画分のDMEM培地による20倍希釈物)を各ウェルに加え18時間培養した。次いで、各ウェルに、[3H]-Thymidine(3.7kBq/ウェル)を添加してさらに6時間培養した。細胞を回収(ハーベスト)して、細胞内に取り込まれた[3H]-Thymidineの量を液体シンチレーションカウンター(ベックマン社製)にて測定した。
なお、陽性対照試験として、精製CTGFの代りにPDGF(血小板由来増殖因子)を用いて上記と同様にして試験を行った。また、陰性対照試験として、CTGFサンプルを添加せず上記と同様にして試験を行った。
結果を図25に示す。
前記で得た精製CTGFがラット腎臓由来繊維芽細胞株NRK-49Fの増殖を濃度依存的に促進することが示された。
【0175】
<4-13-3> 細胞増殖の阻害活性
96穴マイクロタータープレートにラット腎臓由来繊維芽細胞株NRK-49F(ATCC CRL-1570、1×104個/well)を加え、1日培養した。次いで、プレートをFCSを含まないDMEM培地で2回洗浄した後、さらに1日培養した。次いで、前記<4-13-1>で調製したCTGFサンプル(0.6MのNaClによる溶出画分のDMEM培地による20倍希釈物)及び前記で調製した本発明の抗ヒトCTGFヒトモノクローナル抗体(最終濃度:20、2または0.2μg/ml)とを30分間反応させた混合物を各ウェルに加え18時間培養した。次いで、各ウェルに、[3H]-Thymidine(3.7kBq/ウェル)を添加してさらに6時間培養した。細胞を回収(ハーベスト)して、細胞内に取り込まれた[3H]-Thymidineの量を液体シンチレーションカウンター(ベックマン社製)にて測定した。
なお、陽性対照試験として、いずれの抗体も加えないで上記と同様にして試験を行った。また、陰性対照試験として、CTGFサンプル及びいずれの抗体をも添加せず上記と同様にして試験を行った。
結果を図15及び図16に示す。
また、前記と同様の複数回の試験を行った結果(図15及び図16に示した本試験の結果を含む)を、図2の「NRK-49F細胞の増殖阻害活性」の欄に簡略化して示した。図2の当該欄における「○」は、有意差をもって細胞の増殖を阻害する活性を示したことを意味する。
本発明の抗ヒトCTGFヒトモノクローナル抗体は、ヒト繊維芽細胞の増殖を有意に抑制または阻害することが示された。
【0176】
<4−14> エピトープマッピング
本発明の抗ヒトCTGFヒトモノクローナル抗体が特異的に結合するヒトCTGFの構造中の部位(エピトープ)を解析する目的で下記の試験を行った。
本試験は、後述の実施例5に詳述する2種類のモノクローナル抗体を用いた本発明のサンドイッチELISAを用いて行った。具体的には下記の工程に従った。
(工程1)
後述の実施例<5-1>と同様にして図2に記載される各々の抗ヒトCTGFヒトモノクローナル抗体(0.3μg/50μl/well)が固定化された抗体固定化マイクロプレートを作製した。
【0177】
(工程2)
後述の実施例<5-2>と同様にして下記A乃至Dの各々の本発明のモノクローナル抗体を標識し、標識モノクローナル抗体を作製した。
[抗体A]
ヒトCTGFに反応性を有するマウスモノクローナル抗体8-64-6(国際寄託番号 FERM BP-6209で識別されるハイブリドーマに由来する。)
[抗体B]
抗ヒトCTGFヒトモノクローナル抗体A11.1(国際寄託番号 FERM BP-6535で識別されるハイブリドーマに由来する。)
[抗体C]
抗ヒトCTGFヒトモノクローナル抗体C26.11(配列番号8に記載されるアミノ酸配列を含むアミノ酸配列を有する重鎖、並びに配列番号18に記載されるアミノ酸配列を含むアミノ酸配列を有する軽鎖とからなる。)
[抗体D]
抗ヒトCTGFヒトモノクローナル抗体C59.1(配列番号10に記載されるアミノ酸配列を含むアミノ酸配列を有する重鎖、並びに配列番号20に記載されるアミノ酸配列を含むアミノ酸配列を有する軽鎖とからなる。)
(工程3)
後述の実施例<5-3>と同様にしてELISAを行った。即ち、工程1で作製した抗体固定化マイクロプレートの各々に、前記実施例で調製した精製組換えヒトCTGF(15ng/well)を加えて抗原抗体反応を進めた後、工程2で調製した各々の標識モノクローナル抗体(0.1μl/50μl/well)を加えて反応させた。後述の実施例<5-3>に記載の同様の操作の後、各ウェルに反応停止液を加えて反応を停止させ、波長460nm(励起:355nm)での蛍光強度をフルオロメーターにより測定した。
【0178】
求められる蛍光強度の値は、マイクロプレートに固定化したモノクローナル抗体が結合するヒトCTGF上の部位(エピトープ)と標識されたモノクローナル抗体が結合するヒトCTGF上の部位(エピトープ)の異同に依存して、下記(1)乃至(3)のような結果になるものと考えられた。
(1) マイクロプレートに固定化したモノクローナル抗体が結合するヒトCTGF上の部位(エピトープ)と標識されたモノクローナル抗体が結合するヒトCTGF上の部位(エピトープ)が同一であるならば、マイクロプレートに固定化したモノクローナル抗体とヒトCTGFとで形成される抗原抗体複合体に、後に加えた標識モノクローナル抗体が結合し得ないことから、工程3で測定される蛍光強度の値は極めてゼロに近いこととなる。
(2) マイクロプレートに固定化したモノクローナル抗体が結合するヒトCTGF上の部位(エピトープ)と標識されたモノクローナル抗体が結合するヒトCTGF上の部位(エピトープ)が近い位置に存在するならば、マイクロプレートに固定化したモノクローナル抗体とヒトCTGFとで形成される抗原抗体複合体への、後に加えた標識モノクローナル抗体の結合が多少の立体障害を受けることから、工程3で測定される蛍光強度の値は低いこととなる。
(3) マイクロプレートに固定化したモノクローナル抗体が結合するヒトCTGF上の部位(エピトープ)と標識されたモノクローナル抗体が結合するヒトCTGF上の部位(エピトープ)が異なるならば、マイクロプレートに固定化したモノクローナル抗体とヒトCTGFとで形成される抗原抗体複合体に、後に加えた標識モノクローナル抗体が結合し得えることから、工程3で測定される蛍光強度の値は有意に高い値となる。
【0179】
本試験の結果は、上記の推定に合致するものであった。結果を図2の「エピトープマッピング」の欄に示した。
なお、以下に図2における当該欄に示した各々のアルファベットの意味を例示的に示す。
「(A)」:前記で標識抗体として用いた「抗体A」であることを意味する。
「(B)」:前記で標識抗体として用いた「抗体B」であることを意味する。
「(C)」:前記で標識抗体として用いた「抗体C」であることを意味する。
「(D)」:前記で標識抗体として用いた「抗体D」であることを意味する。
「A」:「抗体A」のエピトープと同一またはほぼ同一のエピトープであることを意味する。
「B」:「抗体B」のエピトープと同一またはほぼ同一のエピトープであることを意味する。
「C」:「抗体C」のエピトープと同一またはほぼ同一のエピトープであることを意味する。
「D」:「抗体D」のエピトープと同一またはほぼ同一のエピトープであることを意味する。
「−」:「抗体A」、「抗体B」、「抗体C」または「抗体D」のいずれ抗体のエピトープとも異なるエピトープであることを意味する。
「B/C」:「抗体B」のエピトープ及び/または「抗体C」のエピトープと同一またはほぼ同一のエピトープであることを意味する。
「A-/B」:「抗体A」のエピトープに近い位置のエピトープであり、且つ「抗体B」のエピトープと同一またはほぼ同一のエピトープであることを意味する。
上記以外の記載方法も、上記と同様な意味を有するものである。
【0180】
<4−15> 腎臓疾患及び組織繊維症に対する治療効果
本発明の抗ヒトCTGFヒトモノクローナル抗体の各種疾患に対する治療効果を当該疾患のマウスモデルを用いて調べた。
本試験で用いたマウスモデルは、下記の疾患あるいは病的状態のいずれにおいても見られる病理学的特徴の一部または臨床所見の一部を呈する疾患モデルであることから、本試験で得られる治療効果は、下記全ての疾患または病的状態の治療効果を代表するものである。
腎臓疾患(腎不全、腎炎、腎繊維症など)、各種組織繊維症(腎繊維症、肺繊維症、肝臓組織での繊維症、皮膚組織での繊維症など、関節リウマチに伴う滑膜組織での繊維症、各種癌に伴う繊維症)、皮膚疾患(強皮症、乾癬、アトピーなど)、肝臓疾患(肝硬変、肝臓組織での繊維症、肝炎など)、肺疾患(肺繊維症、肺炎など)、関節リウマチ、及び動脈硬化症など。
【0181】
<4-15-1> 疾患マウスモデルの作製
B6C3F1マウス(雄、7週齢、各群6匹、SLC製)を、ペントバルビタール(Pentobarbital、50mg/kg)による麻酔下で外科手術により左脇腹を開腹した。次いで、左腎から伸びる尿管の2箇所を縫合糸で結紮し、当該2箇所の結紮部位の間の尿管を切断した(UUO、Unilateral ureteral obstruction)。当該処置の後、開腹部を縫合した。この手術により、当該左腎は、正常な腎臓の最も重要な機能である血液等の体液のろ過機能を失い、種々の腎疾患に見られる様々な病理的症状を発現するようになる。
【0182】
<4-15-2> 抗CTGFモノクローナル抗体による治療効果
上記で作製した各々のモデルマウスに、リン酸緩衝液に溶解した抗ヒトCTGFヒトモノクローナル抗体M84またはM320(前記実施例で調製、各々5mg/kg)を腹腔内投与した。当該抗体投与は、上記手術完了直後に初回投与し、さらに初回投与から3日おきに合計4回行った。最終投与の後(当該手術完了から14日目)、各々のマウスから当該左腎を外科手術により摘出した。摘出した腎臓をアセトンで脱脂及び脱水した後、6N塩酸でタンパクを加水分解した。次いで、当該サンプルを温暖な条件下で窒素ガスを当て乾燥させたた後、精製水に溶解して定量用のサンプルとした。得られた腎臓組織サンプル中のヒドロキシプロリン(OH-Proline)の濃度を既報の方法に従って測定した(Analytical Biochemistry, Vol.55, p.288-291, 1973; Kidney Int., Vol.54, No.1, p.99-109, 1998)。
該ヒドロキシプロリンの生成の上昇は、腎機能不全により惹起される腎炎及び腎繊維症の発症の指標であり、ヒドロキシプロリン濃度の低減は、該モノクローナル抗体が該腎臓疾患の治療に有効であることを示すものである。
【0183】
なお、前記と同様にして下記の対照実験を行った。
(1)上述のUUO(尿管結紮処置)を施したマウスにリン酸緩衝液のみ(いずれの抗体も含まない)を前記と同様にして腹腔内投与した。
(2)開腹のみ行いUUOを施さずに開腹部を縫合した正常マウスの場合。
(3)UUOを施さない正常マウスの場合。
(4)前記抗体の代わりに腎繊維症などの繊維症治療薬として臨床試験中のPirfenidone(Kidney Int., Vol.54, No.1, p.99-109, 1998)(約500mg/kg)を餌に混入させて与えた場合(陽性対照試験)。
結果を、図17に示した。
この結果、本発明のモノクローナル抗体が、腎臓疾患並びに組織繊維症に対して有意な抑制及び治療効果を有していることが示された。
また驚くべきことに、本発明のモノクローナル抗体による有効性は、極めて高用量で投与した陽性対照薬(例えば、50kgの患者への4回投与の場合に換算すると約100g)の有効性と同様であった。
【0184】
<4−16> 抗ヒトCTGFヒトモノクローナル抗体の遺伝子配列及びアミノ酸配列の決定及び解析
前記実施例で作製された種々のヒトCTGFに対するヒトモノクローナル抗体を構成する重鎖(Heavy Chain)の可変領域をコードするcDNA配列、並びに軽鎖(Light Chain)の可変領域及び定常領域をコードするcDNA配列を下記のようにして決定するとともに、該遺伝子の構造的特徴を解析した。本実施例における配列解析の手順を図18に模式的に示した。
前記実施例で作製したヒトCTGFに対するヒトモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ(クローン:A29、C26、C59、C114及びM295; 各々約5×107細胞)を培養後、遠心分離し、沈殿物を回収し、後述するPolyA+RNAの抽出時まで−80℃で保存した。
【0185】
各々のハイブリドーマからのPolyA+RNAの抽出、精製は、市販のFastTrack2.0kit(INVITROGEN製)を用いて次のようにしてした。前記各々の凍結細胞を、細胞溶解緩衝液(Lysis Buffer)に溶解し、POLYTRONにより細胞を破壊し、可溶化させた。該可溶化物を45℃でインキュベーションした後、Oligo(dT) celluloseを加え約1時間緩やかに振盪した。次いで、Oligo(dT) celluloseを洗浄後、PolyA+RNAをEllution Bufferで溶出させた。溶出したPolyA+RNAをエタノール沈殿させ、20μlのTris-EDTA緩衝液に溶解した。得られたPolyA+RNAの濃度を、260nmの波長での吸光度を測定することにより決定した。
【0186】
得られたPolyA+RNAを鋳型とし、市販のMarathon cDNA Amplification Kit(CLONTECH製)を用いたRACE-PCR法により常法によりcDNAを合成した(「遺伝子増幅PCR法・基礎と新しい展開」、1992年第2刷、共立出版株式会社発行、p.13-15)。即ち、各々のハイブリドーマから精製したPolyA+RNA(1乃至5μg)を鋳型として、1st strand cDNA及び2nd strand cDNAを順次合成した。該cDNAを、フェノール/クロロホルム/イソアミノアルコール並びにクロロホルムを用いて各々1回ずつ抽出に供した。次いで、cDNAをエタノール沈殿させ、アダプターDNA(配列番号25)に連結させた。得られたDNA反応物を1/250に希釈したものを鋳型とし、合成プライマーを用いて常法によりPCRを行い抗体重鎖及び抗体軽鎖を各々コードするcDNAを調製した。抗体重鎖に係るPCRには、配列番号26に記載のプライマーを用いた。抗体軽鎖に係るPCRには、配列番号27に記載のプライマーを用いた。
【0187】
各々のPCR産物をアガロースゲル電気泳動で分画し、DNAを回収した。得られた各々のcDNAの塩基配列の決定を、市販のDyeTerminator Cycle Sequencing FS Kit(PE-Applied Biosystems製)及びPRISM377 DNA Sequencer(PE-Applied Biosystems製)を用いて行った。なお、本配列決定のためのSequencing Primerは、前述のPCRにおいて使用したプライマーを使用した。さらに、得られた配列から適切なSequencing Primerを作成しさらに反応を実施した。
前記の各々のハイブリドーマが産生するヒトCTGFに対するヒトモノクローナル抗体の重鎖の可変領域をコードするcDNA配列、軽鎖(Light Chain)の可変領域をコードするcDNA配列、並びに該各々のcDNA配列から演繹されるアミノ酸配列を下記のとおり配列表に示した。
【0188】
<クローンA29>
(重鎖の可変領域)
DNA配列 :配列番号5(シグナル配列:塩基番号1乃至57、V領域:塩基番号58乃至363)
アミノ酸配列:配列番号6(シグナル配列:アミノ酸番号1乃至19、可変領域:アミノ酸番号21乃至120を含む)
(軽鎖の可変領域)
DNA配列 :配列番号15(シグナル配列:塩基番号1乃至60、V領域:塩基番号61乃至365)
アミノ酸配列:配列番号16(シグナル配列:アミノ酸番号1乃至20、可変領域:アミノ酸番号21乃至120を含む)
【0189】
<クローンC26>
(重鎖の可変領域)
DNA配列 :配列番号7(シグナル配列:塩基番号1乃至57、V領域:塩基番号58乃至357)
アミノ酸配列:配列番号8(シグナル配列:アミノ酸番号1乃至19、可変領域:アミノ酸番号21乃至118を含む)
(軽鎖の可変領域)
DNA配列 :配列番号17(シグナル配列:塩基番号1乃至60、V領域:塩基番号61乃至364)
アミノ酸配列:配列番号18(シグナル配列:アミノ酸番号1乃至20、可変領域:アミノ酸番号21乃至121を含む)
【0190】
<クローンC59>
(重鎖の可変領域)
DNA配列 :配列番号9(シグナル配列:塩基番号1乃至57、V領域:塩基番号58乃至350)
アミノ酸配列:配列番号10(シグナル配列:アミノ酸番号1乃至19、可変領域:アミノ酸番号21乃至116を含む)
(軽鎖の可変領域)
DNA配列 :配列番号19(シグナル配列:塩基番号1乃至66、V領域:塩基番号67乃至353)
アミノ酸配列:配列番号20(シグナル配列:アミノ酸番号1乃至22、可変領域:アミノ酸番号23乃至117を含む)
【0191】
<クローンC114>
(重鎖の可変領域)
DNA配列 :配列番号11(シグナル配列:塩基番号1乃至57、V領域:塩基番号58乃至350)
アミノ酸配列:配列番号12(シグナル配列:アミノ酸番号1乃至19、可変領域:アミノ酸番号21乃至116を含む)
(軽鎖の可変領域)
DNA配列 :配列番号21(シグナル配列:塩基番号1乃至47を含む、V領域:塩基番号48乃至335)
アミノ酸配列:配列番号22(シグナル配列:アミノ酸番号1乃至16を含む、可変領域:アミノ酸番号17乃至111を含む)
【0192】
<クローンM295>
(重鎖の可変領域)
DNA配列 :配列番号13(シグナル配列:塩基番号1乃至58、V領域:塩基番号59乃至353)
アミノ酸配列:配列番号14(シグナル配列:アミノ酸番号1乃至19、可変領域:アミノ酸番号21乃至117を含む)
(軽鎖の可変領域)
DNA配列 :配列番号23(シグナル配列:塩基番号1乃至66、V領域:塩基番号67乃至356)
アミノ酸配列:配列番号24(シグナル配列:アミノ酸番号1乃至22、可変領域:アミノ酸番号23乃至118を含む)
【0193】
決定された各々のDNA配列を基に、遺伝子配列解析ソフトウェアーを用いて、Tomlinsonらにより作成されたヒトイムノグロブリンの可変領域遺伝子のライブラリーV BASE Sequence(Immunol. Today, Vol.16, No.5, p.237-242, 1995)を検索した。
その結果、上記ヒトモノクローナル抗体の重鎖及び軽鎖の各々のV領域遺伝子は、各々下記のセグメントから構成されていることが分かった。
<重鎖V領域遺伝子>
クローンA29: DP-38
クローンC26: DP-75
クローンC59: DP-5
クローンC114: DP-5
クローンM295: DP-65
<軽鎖V領域遺伝子>
クローンA29: DPK24
クローンC26: DPK12
クローンC59: DPK1
クローンC114: DPK1
クローンM295: DPK9
なお、上記ヒトモノクローナル抗体の重鎖をコードするcDNA配列には、V領域と下流のD領域の間、並びにD領域とさらに下流のJ領域の間にN領域(N-addition)を有しているものと考えられた。
【0194】
実施例5 ヒトCTGF及びマウスCTGFの定量のためのサンドイッチELISA系確立
<5−1> 抗体固定化マイクロプレートの作製
本実施例においてマイクロプレートに固定化するモノクローナル抗体は、前述のようにして調製した正常マウス由来のモノクローナル抗体8-64-6(国際寄託番号FERM BP-6209で識別されるハイブリドーマに由来する)を用いた。このモノクローナル抗体は、ヒトCTGFに高い反応性を有するとともに、マウスCTGFにも交叉反応性を示す。
モノクローナル抗体8-64-6をリン酸緩衝液で希釈し、1μg/50μl/ウェルの濃度で、ELISA用96穴マイクロプレート(コーニング(Corning)社製)の各ウェルに加え、室温で1時間インキュベートし、モノクローナル抗体8-64-6をマイクロプレートに吸着させた。
次いで、プレ−トをリン酸緩衝液で洗浄した後、各ウェルに3%のウシ血清アルブミン(BSA; Bovine serum albumin)を含有するリン酸緩衝液(200μl/ウェル)を加え、室温で2時間インキュベーションすることにより抗体が結合していない部位をブロックした。次いで、プレートをリン酸緩衝液で3回洗浄した。
【0195】
<5−2> 標識モノクローナル抗体の作製
本実施例において標識されるモノクローナル抗体は、前述のようにして調製した正常マウス由来のモノクローナル抗体8-86-2(国際寄託番号FERM BP-6208で識別されるハイブリドーマに由来する)を用いた。このモノクローナル抗体は、ヒトCTGF、マウスCTGF及びラットCTGFのいずれにも高い反応性を有する。
モノクローナル抗体8-86-2(20mg/mlを1ml)を、0.1MのNaHCO3(pH8.2〜8.3)溶液で、透析(4℃、24時間)した。次いで、NHS−ビオチン(2mg/mlを100μl、ピアス社製)を加え、激しく撹拌した後、室温下で30分インキュベートした。次いで、リン酸緩衝液で透析(4℃、24時間)した。
【0196】
<5−3> サンドイッチELISAによる定量法の確立
本発明で確立されたヒトCTGF及びマウスCTGFの定量のためのサンドイッチELISA系は以下の通りである。
実施例<5−1>で作製した抗体固定化マイクロプレートの各ウェルに、測定試料(50μl/ウェル)を加え、室温で1時間インキュベートした。マイクロプレートを、0.1% Tween20を含有するリン酸緩衝液で3回洗浄後、各ウェルに、1% BSA、0.1% Tween20を含有するリン酸緩衝液で希釈した実施例<5−2>で作製したビオチン標識モノクローナル抗体(0.3μl/50μl/ウェル)を加え、室温下で1時間インキュベートした。
マイクロプレートを、0.1% Tween20を含有するリン酸緩衝液で3回洗浄後、0.5MのNaClと20mMのHEPESからなる溶液(BSA(1mg/ml)を含有、pH7.0)で1000倍に希釈したストレプトアビジン−β−ガラクトシダーゼ(Streptoavidin-β-galactosidase、50μl、ギブコ(Gibco BRL)社製)を各ウェルに加え、室温下で30分間インキュベートした。
【0197】
マイクロプレートを、0.1% Tween20を含有するリン酸緩衝液で3回洗浄後、100mMのNaCl、1mMのMgCl2及び10mMのリン酸緩衝液(Na及びKを含有)からなる溶液(BSA(1mg/ml))を含有、pH7.0)で希釈した1%の4−メチル−ウンベリフェリル−β−D−ガラクトシド(4-Methyl-umbelliferyl-β-D-galactoside、50μl、シグマ(Sigma)社製)を各ウェルに加え、室温下で10分間インキュベートした。
各ウェルに、1MのNa2CO3(100μl)を加え、反応を止めた。波長460nm(励起:355nm)での蛍光強度をフルオロスキャンIIマイクロプレートフルオロメーター(Fluoroscan II microplate fluorometer、フロー研究所(Flow Laboratories Inc.)(製))で測定した。測定試料中のヒトCTGFまたはマウスCTGF量は、下記実施例で作成した検量線から求めた。
【0198】
<5−4> 検量線の作成
実施例<4−8>で調製したアフィニティー精製した組換えヒトCTGFまたは組換えマウスCTGFをCTGF標準物質(スタンダード)として用い、実施例<5−3>で確立したサンドイッチELISAを用いて検量線を作成した。結果を図19に示す。
ヒトCTGFについては、極めて低濃度である3ng/ml〜1000ng/mlの濃度範囲で有意差を持った検量線が得られた。マウスCTGFについては、30ng/ml〜1000ng/mlの濃度範囲で有意差を持った検量線が得られた。しかしながら、実施例<5−3>で確立したサンドイッチELISA系では、ラットCTGFは定量できなかった。
【0199】
実施例6 マウスCTGF及びラットCTGFの定量のためのサンドイッチELISA系確立
<6−1> 抗体固定化マイクロプレートの作製
本実施例においてマイクロプレートに固定化するモノクローナル抗体は、前述のようにして調製した正常ラット由来のモノクローナル抗体13-51-2を用いた。このモノクローナル抗体は、マウスCTGFに高い反応性を有するとともに、ラットCTGFにも交叉反応性を示す。
モノクローナル抗体13-51-2をリン酸緩衝液(PBS)で希釈し、1μg/50μl/ウェルの濃度で、ELISA用96穴マイクロプレート(コーニング(Corning)社製)の各ウェルに加え、室温で1時間インキュベートし、モノクローナル抗体13-51-2をマイクロプレートに吸着させた。
次いで、プレ−トをリン酸緩衝液で洗浄した後、各ウェルに3%のウシ血清アルブミン(BSA; Bovine serum albumin)を含有するリン酸緩衝液(200μl/ウェル)を加え、室温で2時間インキュベーションすることにより抗体が結合していない部位をブロックした。次いで、プレートをリン酸緩衝液で3回洗浄した。
【0200】
<6−2> 標識モノクローナル抗体の作製
実施例<5−2>で作製したビオチン標識モノクローナル抗体、即ち、ヒトCTGF、マウスCTGF及びラットCTGFのいずれにも高い反応性を有するモノクローナル抗体8-86-2(国際寄託番号FERM BP-6208で識別されるハイブリドーマに由来する)をビオチンで標識した標識モノクローナル抗体を用いた。
【0201】
<6−3> サンドイッチELISAによる定量法の確立
本発明で確立されたマウスCTGF及びラットCTGFの定量のためのサンドイッチELISA系は以下の通りである。
実施例<6−1>で作製した抗体固定化マイクロプレートの各ウェルに、測定試料(50μl/ウェル)を加え、室温で1時間インキュベートした。マイクロプレートを、0.1% Tween20を含有するリン酸緩衝液で3回洗浄後、各ウェルに、1% BSA、0.1% Tween20を含有するリン酸緩衝液で希釈した実施例<6−2>で作製したビオチン標識モノクローナル抗体(0.3μl/50μl/ウェル)を加え、室温下で1時間インキュベートした。
マイクロプレートを、0.1% Tween20を含有するリン酸緩衝液で3回洗浄後、0.5MのNaClと20mMのHEPESからなる溶液(BSA(1mg/ml)を含有、pH7.0)で1000倍に希釈したストレプトアビジン−β−ガラクトシダーゼ(Streptoavidin-β-galactosidase、50μl、ギブコ(Gibco BRL)社製)を各ウェルに加え、室温下で30分間インキュベートした。
【0202】
マイクロプレートを、0.1% Tween20を含有するリン酸緩衝液で3回洗浄後、100mMのNaCl、1mMのMgCl2及び10mMのリン酸緩衝液(Na及びKを含有)からなる溶液(BSA(1mg/ml))を含有、pH7.0)で希釈した1%の4−メチル−ウンベリフェリル−β−D−ガラクトシド(4-Methyl-umbelliferyl-β-D-galactoside、50μl、シグマ(Sigma)社製)を各ウェルに加え、室温下で10分間インキュベートした。
各ウェルに、1MのNa2CO3(100μl)を加え、反応を止めた。波長460nm(励起:355nm)での蛍光強度をフルオロスキャンIIマイクロプレートフルオロメーター(Fluoroscan II microplate fluorometer、フロー研究所(Flow Laboratories Inc.)(製))で測定した。測定試料中のマウスCTGFまたはラットCTGF量は、下記実施例で作成した検量線から求めた。
【0203】
<6−4> 検量線の作成
実施例<4−8>で調製したアフィニティー精製した組換えマウスCTGFまたは組換えラットCTGFをCTGF標準物質(スタンダード)として用い、実施例<6−3>で確立したサンドイッチELISAを用いて検量線を作成した。結果を図20に示す。
マウスCTGFについては、極めて低濃度である1ng/ml〜1000ng/mlの濃度範囲で有意差を持った検量線が得られた。ラットCTGFについては、10ng/ml〜1000ng/mlの濃度範囲で有意差を持った検量線が得られた。しかしながら、実施例<6−3>で確立したサンドイッチELISA系では、ヒトCTGFは定量できなかった。
【0204】
実施例7 各種疾患に罹患している患者の血清中のCTGFの定量
実施例<5−3>で確立されたサンドイッチELISAによる定量法を用いて各種患者の血清中のCTGFを定量した。
【0205】
<7−1>胆道閉鎖症、リウマチ性血管炎、悪性慢性関節リウマチ、乾癬及びアトピー性皮膚炎
本試験で用いたヒト血清は、健常人(33検体)、胆道閉鎖症に罹患し、外科手術を受けた患者の術後サンプル(<第1群>臨床所見は正常な患者(17検体)、<第2群>症状進行中の患者(14検体)、及び<第3群>肝臓移植を必要とする重症患者(8検体))、リウマチ性血管炎に罹患している患者(10検体)、悪性慢性関節リウマチ(Malignant rheumatoid arthritis,MRA)に罹患している患者(17検体)、乾癬に罹患に罹患している患者(24検体)、及びアトピー性皮膚炎に罹患している患者(34検体)の各々から採取した血清である。
結果を図21(胆道閉鎖症)及び図22(リウマチ性血管炎、悪性慢性関節リウマチ、乾癬及びアトピー性皮膚炎)に示す。
胆道閉鎖症患者では、CTGFが第2群(症状進行期)で有意な発現することが明らかとなった。また、リウマチ性血管炎、悪性慢性関節リウマチでは、健常人に比べ有意に多くのCTGFを発現していることが明らかとなった。
【0206】
<7−2> 慢性関節リウマチ及び変形性関節症
本試験で用いたヒト血清は、慢性関節リウマチ(Rheumatoid arthritis,RA)に罹患に罹患している患者(36名)及び変形性関節症(Osteoarthritis, OA)に罹患している患者(19名)の各々から採取した関節液である。
結果を図23に示す。
慢性関節リウマチ患者の関節液中のCTGF濃度は、変形性関節症のそれに比べ有意に高いことが明らかとなった。
この結果から、本発明のアッセイ系は、健常人のみならず種々の疾患患者でのCTGFの発現状態を高感度で定量することができ、その病状の進行程度を的確に把握するための臨床診断薬としての有用性を有していると言うことができる。
【0207】
実施例8 抗体フラグメントF(ab')2及びFabの調製
前述のようにして調製した各種モノクローナル抗体の抗体フラグメントF(ab')2及びFabは、下記のようにして調製する。
モノクローナル抗体(5mg/ml)を、20mMの酢酸ナトリウム緩衝液(pH3.5)に加え、37℃で30分間インキュベートする。次いで、不溶化ペプシン(1ml、ピアス社製)を加え、ローテーターで回転させながら37℃で12時間インキュベートする。反応液を回収し、遠心分離(3000rpm、10分間)し、上清を回収する。
プロテインAアフィニティークロマトグラフィーを、プロテインAカラムキット(アマシャム社製)のプロトコールに従って以下のようにして行う。遠心沈殿物に結合緩衝液を加え、遠心分離(3000rpm、10分間)し、上清を回収する。2回の遠心分離で回収した上清を集め、等量の結合緩衝液を加え、さらに1Nの水酸化ナトリウムを加えてpH8.9に調整する。該混合溶液を、該結合緩衝液で平衡化した該プロテインAカラムに添加した後、該結合緩衝液(5ml)で2回洗浄し、溶出分画を回収する。得られた溶出分画を、5mMのリン酸緩衝液(2L、pH6.8)で透析(4℃、24時間)する。
【0208】
さらなる精製のためヒドロキシアパタイトカラム(バイオラッド社製)を用いて、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を行う。透析により得られる溶液を、該ヒドロキシアパタイトカラムに添加し、5mMのリン酸緩衝液を15分間流した後、5mM〜0.4Mのリン酸緩衝液で直線濃度勾配溶出させる。溶出液をフラクションコレクターで分取し、280nmでの吸光度を測定し、F(ab')2を含む分画を回収する。得られた分画をリン酸緩衝液(2L)で透析(4℃、24時間)し、モノクローナル抗体の精製F(ab')2を得る。
【0209】
実施例9 ヒトCTGF発現トランスジェニックマウスの作製
実施例2で取得したヒトCTGFをコードするcDNAを、ニワトリβアクチンプローモーターを有する発現ベクターpCAGGS(Gene, Vol.108, p.193-200, 1991)に、DNA末端平滑化キット(タカラ社製)を用いて挿入し、プラスミドphCTGFを得た。エレクトロポレーション法により、phCTGFでヒト腎臓由来線維芽細胞株293-T(ATCC CRL-1573)を形質転換した。実施例5で確立したサンドイッチELISAにより、得られた形質転換細胞が培養上清中にヒトCTGFを発現、分泌していることを確認した。
トランスジェニックマウス作製のために、phCTGFを制限酵素処理して直鎖状にした。
【0210】
仮親マウスには、白色ICRマウス(雌、日本エスエルシー社製)と精管結紮した白色ICRマウス(雄、日本エスエルシー社製)とを交配して得られたプラグ(または腟栓)を有する雌ICRマウスを用いた。また、ヒトCTGF遺伝子を導入するための受精卵を得るための採卵用マウスは、PEAMEX(5ユニット、三共ゾーキ社製)及びプレグニール(5ユニット、オルガノン社製)を投与することにより過剰排卵させたBDF-1マウス(雌、日本エスエルシー社製)をBDF-1マウス(雄、日本エスエルシー社製)と交配させて作製した。交配後、BDF-1マウス(雌)から卵管部を摘出し、ヒアルロニダーゼ処理により受精卵のみを得、培地中で保存した。
【0211】
受精卵へのヒトCTGF遺伝子の導入は、顕微鏡下でマニピュレーターを用いて常法により行った。受精卵を保定針で固定し、37℃条件下、トリスEDTA緩衝液で希釈したヒトCTGFの前記直鎖状遺伝子を含有する溶液を、DNA導入針を用いて受精卵の雄性前核内に注入した。
遺伝子導入後、正常な状態を保持する受精卵のみを選別し、仮親マウス(白色ICRマウス)の卵巣内にある卵管采に、ヒトCTGF遺伝子導入受精卵を挿入した。
仮親から生まれた子マウス(キメラマウス)の尾を切取りゲノム遺伝子を回収し、PCRによりマウスゲノム内にヒトCTGF遺伝子が導入されていることを確認した。また、実施例5で確立したサンドイッチELISAにより、該マウスの血清中にヒトCTGFが発現、分泌されていることを確認した。次いで、このキメラマウスを正常マウスと交配させることによりヒトCTGF高発現ヘテロトランスジェニックマウスを作製した。該ヘテロマウス同士を掛け合わせることによりホモマウスを作製した。
【0212】
実施例11 ラットCTGFの調製
<11−1> cDNAのクローニング
(1)ラットcDNAライブラリー及びプローブの作製
ラット腎臓由来線維芽細胞株NRK-49F(ATCC CRL-1570、約1×106/ml)を遠心(2,000×g、5分間、4℃)して、沈殿した細胞をISOGEN(ニッポンジーン社製)を用いて懸濁させた後、クロロホルムで振とう抽出して上清を回収した。得られた上清にイソプロパノールを添加して室温で10分間放置した後、遠心(12,000×g、10分間、4℃)し、RNAを沈殿させた。沈殿したRNAをエタノールで洗浄した後、TE緩衝液に溶解した。得られた全RNAから、mRNA Purification Kit(Pharmacia社製)を用いてpoly(A)+RNAを精製した。
【0213】
poly(A)+RNA(5μg)を鋳型とし、Superscript l system for cDNA Synthesis Kit(GIBCO-BRL社製)を用いてcDNAを合成した。スクリーニングの効率を上げるため、NotI切断部位を有するoligo dTプライマー(GIBCO-BRL社製)を用いた。SalIアダプター付加した後NotI消化を行い、単一方向性を有するcDNAを得た。さらにcDNAサイズ分画カラム(cDNA size fractionation column、GIBCO-BRL社製)を用いてサイズ分画を行った。
実施例2で取得したヒト及びマウスCTGFをコードするcDNA塩基配列を比較しヒト・マウス間で相同性の高い領域を利用して5'プライマー(配列番号3)及び3'プライマー(配列番号4)を設計し、合成した。
【0214】
上記のようにして作製したcDNAライブラリーを鋳型とし、前記両プライマー及びEx Taq DNAポリメラーゼ(宝酒造社製)を用いてPCR(Polymerase Chain Reaction)を行った。反応は、DNAサーマルサイクラー(Perkin Elmer Cetus社製)を用いて、プライマー終濃度が0.4μM及びMg2+濃度が1.5mMの条件下で、94℃で1分、55℃で1分及び72℃で1分の反応を1サイクルとして合計35サイクル行った。増幅されたDNAを、アガロースゲル電気泳動した後、QUIAEX DNA抽出キット(QUIAEX DNA Extraction Kit、QUIAGEN社製)を用いて精製した。
【0215】
回収したDNA断片をTAクローニングキット(Invitrogen社製)を用いてベクターpCRII(Invitrogen社製)に連結した後、オートリードシークエンシングキット(Auto Read Sequencing Kit、Pharmacia社製)及びA.L.F.DNAシークエンサー(Pharmacia社製)を用いてジデオキシ法により塩基配列を決定した。得られたcDNA断片の塩基配列を、実施例2及び実施例3で各々取得したヒト及びマウスのCTGFの塩基配列と比較した結果、当該cDNA断片はヒト及びマウスのCTGFのラットホモログ(ラットCTGF)をコードする領域を含んでいることが確認された。
該cDNA断片(約0.8kb)を、ECLランダムプライムラベリングキット(ECL random prime labelling system、Amersham社製)を用いてFITC標識し、プラークハイブリダイゼーション用プローブとして使用した。
【0216】
(2)cDNAライブラリーのベクターへの組み込み及びパッケージング
前記(1)で得られたcDNA断片を、ベクターlZipLox NotI-SalI arm(GIBCO-BRL社製)に連結した。連結反応にはDNAライゲーションキット(DNA ligation Kit、宝酒造社製)を用いた。次いで、GIGA PACK II GOLD(Stratagene社製)を用いてインビトロパッケージングした後、得られたファージ粒子を用いて、大腸菌Y1090(GIBCO-BRL社製)を宿主として、組み換えファージを含有するプラークからなるcDNAライブラリーを作製した。
【0217】
(3)cDNAライブラリーのスクリーニング
ラピッドハイブリダイゼーション緩衝液(Rapid hybridization buffer、Amersham社製)を用いたプラークハイブリダイゼーション法(マニアティス(Maniatis)ら、Molecular Cloning: A Labolatory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory, Cold Spring Harbor, New York)に従い、前記(2)で調製したcDNAライブラリーのスクリーニングを下記のようにして行った。
前記(2)で得られたライブラリー(1×104個プラーク)を寒天プレートに蒔き、ハイボンド-N ナイロンメンブラン(Hybond-N nylon menbrane、Amersham社製)を用いてレプリカを作製した。このレプリカと前記(1)で作製したFITC標識プローブを用いて、ラピッドハイブリダイゼーション緩衝液(Rapid hybridization buffer、Amersham社製)中でプラークハイブリダイゼーションを行った。1次スクリーニング及び2次スクリーニングを行い、13個のポジティブ・クローンを得た。各クローンをシングルプラークで単離した後、GIBCO-BRL社のマニュアルに従ってインビボエクサイジョン(in vivo Excision)に供し、13クローンをプラスミドDNAとして回収した。
【0218】
(4)塩基配列決定
13個のクローンについてオートリードシークエンシングキット(Auto Read Sequencing Kit、Pharmacia社製)とA.L.F.DNAシークエンサー(Pharmacia社製)を用いてジデオキシ法により塩基配列を決定した。13個のクローンはすべて同じ塩基配列を含んでいた。ヒト及びマウスCTGFのcDNA配列と比較した結果、得られたクローンr311にはラットCTGFの全長をコードするcDNA領域を含まれることが確認された。なお、得られらラットCTGFの全長cDNA配列(5’及び3’末端塩基配列を含む)を配列番号1に、またその配列から演繹されるアミノ酸配列を配列番号2に示す。
【0219】
<11−2> 組換えラットCTGFの調製
実施例<11−1>で取得したラットCTGFをコードするcDNAを含むクローンr311をSalI-DraIで消化して、ラットCTGFをコードするcDNAを含むDNA断片を切りだした。該DNA断片をプラスミドpcDNA3.1(-)(Invitrogen社製)に挿入し発現ベクターを作成した。エレクトロポレ−ションにより、該ベクターでヒト上皮様細胞株Hela(ATCC CCL-2)を形質転換した。形質転換細胞を、Geneticin(0.8mg/ml;GIBCO-BRL社製)及び10%ウシ胎児血清(fetal calf serum)を含有するRPMI1640培地中で約2週間培養することにより、Geneticin耐性形質転換細胞クローンを選別した。選別された形質転換細胞を、無血清培地ASF104(味の素社製)中培養し、組換えラットCTGFを発現させた。ラットCTGFの発現を、前記実施例4で調製したラットCTGFに交叉反応性を有するモノクローナル抗体を用いたウェスタンブロッティングにより確認した。
培養培養上清を回収し、硫化アンモニウム沈澱法に供した後、ヘパリンカラムクロマトグラフィーに供し、0.3MのNaCl/PBSで洗浄した後、0.5MのNaCl/PBSで溶出し、部分精製ラットCTGF画分を得た。
【0220】
【発明の効果】
本発明は、未だ提供されていない、ヒト、マウス、ラット及びウサギ等の種々の哺乳動物のCTGFに対して、抗原特異性、抗原親和性、中和活性、及び交叉反応性等の性質の点で、異なる特性を有する種々の哺乳動物由来の種々のモノクローナル抗体を提供するものである。特に、遺伝子組換え技術を用いてヒトの抗体を産生するように作製したトランスジェニックマウスを免疫動物として用いることにより、ヒトCTGFに対する種々のヒトモノクローナル抗体を世界に先んじて初めて提供するものである。
【0221】
本発明のモノクローナル抗体の内、ヒトCTGFに対するモノクローナル抗体及びその医薬組成物は、その発症がCTGFに起因することが予測される可能性を有するような種々の疾患症状、例えば、腎疾患(腎繊維症、腎炎、腎不全など)、肺疾患(例えば、肺線維症、肺炎など)、肝臓疾患(例えば、肝臓組織繊維症、肝硬変、肝炎など)、皮膚疾患(例えば、創傷、強皮症、、乾癬、ケロイドなど)、関節炎(例えば、慢性関節リウマチ、変形性関節症など)、血管疾患(例えば、リウマチ性血管炎など)、各種癌で併発する組織繊維症、及び動脈硬化症(特にい、併発する組織繊維症)などの発症及び/または進行を抑制、阻止し、該疾患を治療または予防するための医薬品として有用である。
特に、ヒトモノクローナル抗体及びその医薬組成物は、マウス由来の抗体等の非ヒト哺乳動物由来の抗体からなる抗体医薬品の治療上の大きな問題点(副作用)であったヒトに対する抗原性を全く有しないことから、医薬品としての価値を劇的に増大させるものである。
【0222】
さらに、本発明の種々のモノクローナル抗体を用いることにより、種々哺乳動物(ヒト、マウス、ラット及びウサギ等)の体液(血清等)中のCTGFを、インタクトな状態で簡便かつ高感度で定量できる種々のイムノアッセイ系(方法及びキット)を提供することができる。また、該モノクローナル抗体を不溶性担体の固定化したアフィニティーカラムを作製することにより、種々の哺乳動物のCTGFを高純度で容易に精製することが可能となる。
【0223】
また、本発明のヒトCTGFを発現するトランスジェニック非ヒト哺乳動物(タランスジェニックマウス等)は、ヒトCTGFの生理学的機能を解明するためのモデル動物として有用であるだけでなく、ヒトCTGFの機能を制御(阻害、抑制、活性化、刺激など)する可能性を種々の医薬(低分子化合物、抗体、アンチセンス、ヒトCTGF以外のポリペプチドなど)をスクリーニングするためのツールといして極めて有用である。即ち、そのような薬剤を該トランスジェニック非ヒト哺乳動物に投与し、該動物中でのヒトCTGFの発現の程度を、本発明のアッセイ系(サンドイイッチELISAなど)を用いて定量することにより、投与された薬剤のヒトCTGFに対する効果を評価することが可能である。
【0224】
【配列表】

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【0225】
「配列表フリーテキスト」
配列番号:3
他の情報:人工配列についての記載:人工的に合成したプライマー配列。
配列番号:4
他の情報:人工配列についての記載:人工的に合成したプライマー配列。
配列番号:21
他の情報:開始コドン及びシグナル配列の一部が欠けている。
配列番号:25
他の情報:人工配列についての記載:人工的に合成したアダプター配列。
配列番号:26
他の情報:人工配列についての記載:人工的に合成したプライマー配列。
配列番号:27
他の情報:人工配列についての記載:人工的に合成したプライマー配列。
【0226】
【図面の簡単な説明】
【図1】ヒトCTGFまたはマウスCTGFを各種哺乳動物に免疫して調製した各種のモノクローナル抗体の特性を示す図。
【図2】ヒトCTGFをヒト抗体産生トランスジェニックマウスに免疫して調製した各種のヒトモノクローナル抗体の特性を示す図。
【図3】ヒト、マウス及びラットのいずれのCTGFにも反応性を有するモノクローナル抗体8-86-2を吸着させたアフィニティーカラムを用いて精製した組換えヒトCTGF、組換えマウスCTGF及び組換えラットCTGFのSDSポリアクリルアミドゲルでの電気泳動の状態を示す図。
【図4】ヒト、マウス及びラットのいずれのCTGFにも反応性を有するモノクローナル抗体8-86-2を吸着させたアフィニティーカラムを用いて精製した組換えヒトCTGF、組換えマウスCTGF及び組換えラットCTGFの、ラット腎臓由来線維芽細胞NRK-49Fの細胞増殖促進活性を示す図。縦軸は細胞増殖促進活性の強弱の指標としての[3H]チミジンの細胞内への取込み量を示し、横軸は各々の組換えCTGFの濃度を示す。
【図5】ヒトCTGFまたはマウスCTGFを各種哺乳動物に免疫して調製した各種のモノクローナル抗体のヒトCTGFに対する反応性を示す図。縦軸は抗体の反応性の指標となる蛍光強度を示し、横軸は各種濃度のヒトCTGFにおけるELISAで試験したモノクローナル抗体のクローン名を示す。
【図6】ヒトCTGFまたはマウスCTGFを各種哺乳動物に免疫して調製した各種のモノクローナル抗体のマウスCTGFに対する反応性を示す図。縦軸は抗体の反応性の指標となる蛍光強度を示し、横軸は各種濃度のマウスCTGFにおけるELISAで試験したモノクローナル抗体のクローン名を示す。
【図7】ヒトCTGFまたはマウスCTGFを各種哺乳動物に免疫して調製した各種のモノクローナル抗体のラットCTGFに対する反応性を示す図。縦軸は抗体の反応性の指標となる蛍光強度を示し、横軸は各種濃度のラットCTGFにおけるELISAで試験したモノクローナル抗体のクローン名を示す。
【図8】ヒトCTGFをヒト抗体産生トランスジェニックマウスに免疫して調製した各種のヒトモノクローナル抗体のヒトCTGFに対する反応性を示す図。縦軸は抗体の反応性の指標となる蛍光強度を示し、横軸は各種濃度のヒトCTGFにおけるELISAで試験したヒトモノクローナル抗体のクローン名を示す。
【図9】ヒトCTGFをヒト抗体産生トランスジェニックマウスに免疫して調製した各種のヒトモノクローナル抗体のマウスCTGFに対する反応性を示す図。縦軸は抗体の反応性の指標となる蛍光強度を示し、横軸は各種濃度のマウスCTGFにおけるELISAで試験したヒトモノクローナル抗体のクローン名を示す。
【図10】ヒトCTGFをヒト抗体産生トランスジェニックマウスに免疫して調製した各種のヒトモノクローナル抗体のラットCTGFに対する反応性を示す図。縦軸は抗体の反応性の指標となる蛍光強度を示し、横軸は各種濃度のラットCTGFにおけるELISAで試験したヒトモノクローナル抗体のクローン名を示す。
【図11】ヒト腎臓由来線維芽細胞株293-TとヒトCTGFまたはマウスCTGFとの接着に対する、ヒトCTGFまたはマウスCTGFを各種哺乳動物に免疫して調製した各種のモノクローナル抗体の阻害活性を示す図。縦軸は阻害活性の指標となる蛍光強度を示し、横軸は試験した各種モノクローナル抗体のクローン名を示す。
【図12】ラット腎臓由来線維芽細胞株NRK-49FとヒトCTGFの接着に対する、ヒトCTGFをヒト抗体産生トランスジェニックマウスに免疫して調製した各種のヒトモノクローナル抗体の阻害活性を示す図。縦軸は細胞結合率(%)を示し、横軸は試験した各種モノクローナル抗体のクローン名を示す。なお、加えた細胞の総数を100%とした。
【図13】ラット腎臓由来線維芽細胞株NRK-49F、ヒト骨肉腫由来細胞株MG-63またはヒト肺由来繊維芽細胞の各々とヒトCTGFの接着に対する、ヒトCTGFをヒト抗体産生トランスジェニックマウスに免疫して調製した各種のヒトモノクローナル抗体の阻害活性を示す図。縦軸は細胞結合率(%)を示し、横軸は試験した各種モノクローナル抗体のクローン名を示す。なお、加えた細胞の総数を100%とした。
【図14】ヒトCTGFまたはマウスCTGFを各種哺乳動物に免疫して調製した各種のモノクローナル抗体の動脈硬化症モデルウサギWHHLの動脈硬化巣組織切片への反応性を示す該組織の染色状態を示す図。分図(a)は対照試験での染色状態を示し、分図(b)はモノクローナル抗体B35.1での試験での染色状態を示し、分図(c)はモノクローナル抗体B29.6での試験での染色状態を示し、分図(d)はモノクローナル抗体13-51-2での試験での染色状態を示し、分図(e)はモノクローナル抗体A4.3での試験での染色状態を示し、分図(f)はモノクローナル抗体C114.4での試験での染色状態を示し、分図(g)はモノクローナル抗体A11.1での試験での染色状態を示し、分図(h)はモノクローナル抗体A29.6での試験での染色状態を示し、また分図(i)はモノクローナル抗体C26.11での試験での染色状態を示す。
【図15】精製ヒトCTGFの刺激によるラット腎臓由来繊維芽細胞株NRK-49Fの細胞増殖に対する、ヒトCTGFをヒト抗体産生トランスジェニックマウスに免疫して調製した各種のヒトモノクローナル抗体の阻害活性を示す図。縦軸は細胞増殖促進活性の強弱の指標としての[3H]チミジンの細胞内への取込み量を示し、横軸は各種濃度の精製ヒトCTGFを用いて試験したヒトモノクローナル抗体のクローン名を示す。
【図16】精製ヒトCTGFの刺激によるラット腎臓由来繊維芽細胞株NRK-49Fの細胞増殖に対する、ヒトCTGFをヒト抗体産生トランスジェニックマウスに免疫して調製した各種のヒトモノクローナル抗体の阻害活性を示す図。縦軸は細胞増殖促進活性の強弱の指標としての[3H]チミジンの細胞内への取込み量を示し、横軸は各種濃度の精製ヒトCTGFを用いて試験したヒトモノクローナル抗体のクローン名を示す。
【図17】ヒトCTGFをヒト抗体産生トランスジェニックマウスに免疫して調製した各種のヒトモノクローナル抗体の、腎臓疾患及び組織繊維症に対する治療効果を示す図。縦軸は、疾患症状の進行の指標となるヒドキシプロリンの濃度を示し、横軸は投与したヒトモノクローナル抗体のクローン名を示す。脚注のSham groupなる用語は、正常マウス(開腹のみ実施群)を意味し、またVehicle groupなる用語は、PBS投与群を意味する。
【図18】抗ヒトCTGFヒトモノクローナル抗体の重鎖及び軽鎖の各々をコードするDNA配列の決定の手順を模式的に示す図。
【図19】モノクローナル抗体8-64-6及び8-86-2を用いたサンドイッチELISAにより定量した標準ヒトCTGF、標準マウスCTGF及び標準ラットCTGFの検量線を示す図。縦軸は蛍光強度を示し、横軸は標準CTGFの濃度を示す。
【図20】モノクローナル抗体13-51-2及び8-86-2を用いたサンドイッチELISAにより定量した標準ヒトCTGF、標準マウスCTGF及び標準ラットCTGFの検量線を示す図。縦軸は蛍光強度を示し、横軸は標準CTGFの濃度を示す。
【図21】モノクローナル抗体8-64-6及び8-86-2を用いたサンドイッチELISAにより定量した胆道閉鎖症患者の各種血清検体中に含まれるCTGF濃度を示す図。縦軸は定量値(CTGF含量)を示し、横軸は試験した検体群の種類を示す。なお、第1群(I)は臨床所見は正常な患者の検体であり、第2群(II)は症状進行中の患者の検体であり、また第3群(III)は肝臓移植を必要とする重症患者の検体である。
【図22】モノクローナル抗体8-64-6及び8-86-2を用いたサンドイッチELISAにより定量した各種患者の血清検体中に含まれるCTGF濃度を示す図。縦軸は定量値(CTGF含量)を示し、横軸は試験した検体を採取した患者が罹患している疾患名を示す。
【図23】モノクローナル抗体8-64-6及び8-86-2を用いたサンドイッチELISAにより定量した慢性関節リウマチ患者及び変形性関節症患者の関節液検体中に含まれるCTGF濃度を示す図。縦軸は定量値(CTGF含量)を示し、横軸は試験した検体を採取した患者が罹患している疾患名を示す。
【図24】ウェスタンブロッティング試験によるヒト胎児皮膚由来繊維芽細胞から精製したヒトCTGFのSDSポリアクリルアミドゲルでの電気泳動の状態を示す図。レーン1、2及び3は、各々0.2、0.6及び2.0MのNaClでの溶出画分をプレイミューン抗体(ヒトCTGFで免疫する前の正常ウサギの血清)を用いた場合の試験結果を示し、レーン4、5及び6は、各々0.2、0.6及び2.0MのNaClでの溶出画分をウサギ抗ヒトCTGFポリクローナル抗体を用いた場合の試験結果を示す。
【図25】種々濃度の精製ヒトCTGFの、ラット腎臓由来繊維芽細胞株NRK-49Fの細胞増殖に対する細胞増殖促進活性を示す図。縦軸は細胞増殖促進活性の強弱の指標としての[3H]チミジンの細胞内への取込み量を示し、横軸は精製ヒトCTGFの濃度(希釈倍率)を示す。NCは、精製CTGFを加えない場合の陰性対照(ネガティブコントロール)試験の結果を示す。 PDGFは、精製CTGFの代りにPDGF(血小板由来増殖因子)を用いた場合の陽性対照(ポジティブコントロール)試験の結果を示す。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a monoclonal antibody or a part thereof having reactivity with a mammalian connective tissue growth factor (CTGF), a cell producing the monoclonal antibody, the monoclonal antibody or a part thereof being immobilized. Antibody-immobilized insoluble carrier, labeled antibody formed by labeling the monoclonal antibody with a labeling substance, kit used for detection, quantification, separation or purification of mammalian CTGF, detection, quantification, separation or purification of mammalian CTGF And a pharmaceutical composition comprising the monoclonal antibody, a human CTGF transgenic mouse, a rat CTGF polypeptide, a DNA encoding rat CTGF, and an antibody reactive to rat CTGF.
[0002]
[Prior art]
Tissue regeneration in tissue injury is performed through removal of unnecessary tissue fragments, cell fragments, bacteria, etc. by phagocytic cells such as macrophages transferred to the injury site, restoration of the vascular system, and subsequent replacement with new tissue . In the process of tissue regeneration and repair, transforming growth factor β (TGF-β) produced by macrophages and neutrophils that appear during the regeneration and repair process is the first regulator. It has become clear that it works.
The function of TGF-β is diverse and regulates the production of extracellular matrix (ECM) from connective tissue cells as well as the induction of proliferation of mesenchymal cells and the suppression of proliferation of vascular endothelial cells and epithelial cells It is known to have a function.
[0003]
In the culture supernatant of mesenchymal cells stimulated with TGF-β and seen to induce proliferation, platelet-derived growth factor (PDGF) or connective tissue growth factor (CTGF); Since the increase in production of Hcs24) is observed, it is considered that the cell proliferation inducing activity by TGF-β is indirectly exerted by these other regulatory factors.
[0004]
Regarding CTGF, human and mouse CTGF have already been identified (no identification of rat CTGF has been reported yet), and analysis of their physicochemical and biological properties has been advanced. ([Human CTGF] J. Cell Biology, Vol. 114, No. 6, p. 1285-1294, 1991; Int. J. Biochem. Cell Biol., Vol. 29, No. 1, p. 153 -161, 1997; Circulation, Vol.95, No.4, p.831-839, 1997; Cell Growth Differ., Vol.7, No.4, p.469-480, 1996; J. Invest. Dermatol. , Vol.106, No.4, p.729-733, 1996; J. Invest. Dermatol., Vol.105, No.2, p.280-284, 1995; J. Invest. Dermatol., Vol.105 No. 1, p.128-132, 1995; and International Patent Application Publication No. WO96 / 38172 [Mouse CTGF (Fisp12)] Japanese Patent Application Laid-Open No. 5-255397, Cell Growth Differ., Vol. 5, p.225-233, 1991; FEBS Letters, Vol.327, No.2, p.125-130, 1993; and DNA Cell Biol., Vol.10, No.4, p.293-300, 1991 ).
[0005]
CTGF is a secreted glycoprotein rich in cysteine residues having a molecular weight of about 38 kD, and its biosynthesis and secretion have been shown to be derived from TGF-β. CTGF is similar to PDGF in that it is induced by TGF-β, binds to the PDGF receptor, induces mesenchymal cell line proliferation, and is produced from fibroblasts and epithelial cells. It is a completely different molecule with properties but little amino acid sequence homology (The Journal of Cell Biology, Vol. 114, No. 6, p.1287-1294, 1991 and Molecular Biology of the Cell, Vol. 4, p. 637-645, 1993).
Also, according to recent studies, in biological supernatants of human and mouse fibroblasts and in the secretions of porcine uterus, a biologically active molecular weight of about 10 to 12 kDa, which is considered to be a degradation product of 38 kDa CTGF. Low molecular weight CTGF has been identified (Growth Factors, Vol. 15, No. 3, p.199-213, 1998; J. Biol. Chem., Vol.272, No.32, p.20275-20282, 1997).
[0006]
Although details on the physiological function of CTGF and its relevance to the disease have not been fully elucidated, induction of CTGF production by TGFβ, significant expression of CTGF mRNA in tissues and cells of patients with various diseases ( Int. J. Biochem. Cell. Biol., Vol.29, No.1, p.153-161, 1997; Circulation, Vol.95, No.4, p.831-839, 1997; J. Invest. Dermatol , Vol.106, No.4, p.729-733, 1996; J. Invest. Dermatol., Vol.105, No.2, p.128-132, 1995; J. Cell Physiol., Vol.165 , No.3, p.556-565, 1995 and Kidney Int., Vol.48, No.2, p.5001-5009, 1995, etc.), and findings regarding the promotion of migration and proliferation of vascular endothelial cells of CTGF ( J. Cell. Biol., Vol. 114, No. 6, p. 1285-1294, 1991; Exp. Cell Res., Vol. 233, p. 63-77, 1997; From the special issue, page 463, PD0187, 1996 and the 69th Annual Meeting of the Japanese Biochemical Society, page 683, 1P0535, 1996, etc.) Likely to be involved in the onset and / or progression of which comes first suggested.
[0007]
For specific disease identification, future research development and research results must be awaited, but CTGF is, for example, cancer, arteriosclerosis, skin disease (eg, psoriasis, scleroderma, atopy, keloid), kidney A wide range of diseases such as diseases, arthritis (eg, rheumatoid arthritis), various fibrosis (tissue fibrosis seen in arteriosclerosis, cirrhosis, arthritis, scleroderma, keloid, renal fibrosis, and pulmonary fibrosis) It is speculated that it may be involved in the onset and / or progression.
[0008]
In elucidating the relationship between such various diseases and CTGF, CTGF and / or fragments thereof contained in body fluids (such as serum) of patients suffering from various diseases and diseased mammals are detected and quantified, It is an effective general means to compare the value with the measured value in a normal living body (mammals such as healthy persons, normal mice, normal rats, and normal rabbits).
For the detection or quantification of secretory proteins such as CTGF, an immunological measurement method based on an antigen-antibody reaction using an antibody (particularly a monoclonal antibody) against the secretory protein to be detected, specifically, radio Immunoassays such as immunoassay (RIA) and enzyme immunoassay (EIA, ELISA) are widely used as the most convenient and useful methods.
[0009]
Similarly, in the detection and quantification of CTGF, it is necessary to prepare and develop a monoclonal antibody against CTGF, which is required for the detection method and quantification method by such immunoassay, and establishment of the quantification method. However, regarding antibodies against CTGF, although there are reports on the production of antisera (Exp. Cell Res., Vol.233, p.63-77, 1997; Cell Growth Differ., Vol.8, No.1, p. 61-68, 1997; and the 69th Annual Meeting of the Japanese Biochemical Society, page 683, 1P0534, 1996), monoclonal antibodies, especially high affinity for CTGF and / or functional ability to neutralize the activity of CTGF No new monoclonal antibody has been reported yet, and no CTGF quantification system using immunoassay has been provided.
In addition, the monoclonal antibody having the ability to neutralize the activity of CTGF as described above is used not only as a component in such an immunoassay but also for the treatment and / or prevention of various diseases caused by the secretion of CTGF as described above. However, no monoclonal antibody that can be used as the antibody drug has been reported.
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
Therefore, elucidation of the biological function of CTGF having the possibility of being related to the onset and / or progression of various diseases as described above and the causal relationship between the CTGF and various diseases, and the treatment and prevention of diseases caused by CTGF. Development of monoclonal antibodies reactive to CTGF of various mammals such as humans, mice, rats, and rabbits that can be used as active ingredients of pharmaceuticals in Japan is desired. In particular, the monoclonal antibody used in the CTGF immunoassay, which is a means necessary for elucidating the relationship between CTGF function and CTGF and various diseases, neutralizes the desired affinity for CTGF and the biological activity of CTGF. There is a need to develop monoclonal antibodies that have the ability and / or the desired cross-reactivity to various mammals.
Furthermore, as a monoclonal antibody used for the treatment and / or prevention of patients suffering from the various diseases, in addition to the neutralizing activity, the development of a monoclonal antibody with reduced or eliminated antigenicity to the patient is required. ing.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
In order to satisfy the above-mentioned social needs, the present inventors have conducted extensive research on monoclonal antibodies against CTGF of various mammals. As a result, by using CTGF derived from various mammals as an immunogen, The inventors have succeeded in producing various monoclonal antibodies against various mammalian CTGFs, each having different properties in terms of properties such as sex, antigen affinity, neutralizing activity, and cross-reactivity.
It is also the first in the world to produce various human monoclonal antibodies against human CTGF by immunizing transgenic mice prepared to produce human antibodies using gene recombination technology with human CTGF. Successful.
[0012]
Furthermore, CTGF in body fluids (serums, etc.) of various mammals (humans, mice, rats, rabbits, etc.) can be easily and easily increased in an intact state by various immunoassay systems constructed using the various monoclonal antibodies. The inventors have found that it is possible to quantify with sensitivity and have completed the present invention.
In addition, the latter human antibody not only significantly neutralizes human CTGF activity, but also has a therapeutic effect on, for example, tissue fibrosis (eg, renal fibrosis), thereby completing the present invention. Arrived. Since these human antibodies have no antigenicity against humans, which is a major problem (side effect) in the treatment of antibody drugs consisting of antibodies derived from non-human mammals such as antibodies derived from mice, antibody drugs As a result, it will dramatically increase its value.
[0013]
That is, the present invention provides various characteristics useful as pharmaceuticals in the treatment and prevention of patients and as components in immunoassays for detecting and quantifying CTGF contained in body fluids of various mammals such as humans, mice and rats. Monoclonal antibodies against various mammals having the above are provided for the first time in the field of the present invention.
Furthermore, the present invention provides for the first time an immunoassay method and assay kit for CTGF by using various monoclonal antibodies against such CTGF.
[0014]
The monoclonal antibody against human CTGF of the present invention is extremely useful as a pharmaceutical product for treating and preventing various diseases caused by CTGF without causing antigenicity against humans.
In addition, by immunoassay using the monoclonal antibody of the present invention, CTGF present in body fluids of normal living bodies of various mammals (human, mouse, rat, rabbit, etc.) and living bodies suffering from diseases can be obtained. It can be detected and quantified easily and with high sensitivity in an intact state.
[0015]
That is, the present invention is as follows.
(1) A monoclonal antibody having a property described in any of (a) to (g) below or a part thereof:
(A) reactive to any of human, mouse and rat connective tissue growth factor (CTGF);
(B) reactive to both human and mouse CTGF and not reactive to rat CTGF;
(C) reactive to both mouse and rat CTGF and not reactive to human CTGF;
(D) inhibiting the binding of human kidney-derived fibroblast cell line 293-T (ATCC CRL-1573) to human CTGF, or binding of the cell line 293-T to mouse CTGF;
(E) A rat kidney-derived fibroblast cell line NRK-49F (ATCC CRL-1570), a human osteosarcoma-derived cell line MG-63 (ATCC CRL-1427), or human lung-derived fibroblasts and human CTGF Inhibit binding;
(F) inhibits cell proliferation of rat kidney-derived fibroblast NRK-49F (ATCC CRL-1570) upon stimulation of human CTGF or mouse CTGF; or
(G) Suppressing the increase in hydroxyproline in the kidney where the production of hydroxyproline is showing an upward trend.
(2) The monoclonal antibody or a part thereof according to (1) above, wherein the monoclonal antibody has the properties described in any of the following (a) to (c):
(A) a monoclonal antibody or a part thereof obtained by immunizing a mouse with human CTGF or a part thereof, and having reactivity with any of human, mouse and rat CTGF;
(B) a monoclonal antibody or a part thereof obtained by immunizing mouse CTGF or a part thereof with a hamster, and reactive to any of human, mouse and rat CTGF; or
(C) A monoclonal antibody or part thereof obtained by immunizing a rat with mouse CTGF or a part thereof, and has reactivity with any of human, mouse and rat CTGF.
(3) The monoclonal antibody or a part thereof according to (1) above, wherein the monoclonal antibody has the properties described in any of (a) to (c) below:
(A) a monoclonal antibody obtained by immunizing a mouse with human CTGF or a part thereof, having reactivity with human, mouse and rat CTGF, and a human kidney-derived fibroblast cell line 293 Inhibits binding of -T (ATCC CRL-1573) to human CTGF;
(B) A monoclonal antibody obtained by immunizing a rat with mouse CTGF or a part thereof, having reactivity with human, mouse and rat CTGF, and human kidney-derived fibroblast cell line 293 Inhibits binding of -T (ATCC CRL-1573) to mouse CTGF; or
(C) Monoclonal antibody obtained by immunizing mouse CTGF or a part thereof with hamster, having reactivity with human, mouse and rat CTGF, and human kidney-derived fibroblast cell line 293 -T (ATCC CRL-1573) inhibits mouse CTGF binding
(4) The monoclonal antibody according to (1) or a part thereof, wherein the monoclonal antibody is a monoclonal antibody produced from a fused cell identified by International Deposit Number FERM BP-6208.
(5) In the above (1), the monoclonal antibody is a monoclonal antibody having substantially the same properties as a monoclonal antibody produced from a fusion cell identified by International Deposit Number FERM BP-6208 The described monoclonal antibody or a part thereof.
(6) The monoclonal antibody according to (1) or a part thereof, wherein the monoclonal antibody is a monoclonal antibody produced from a fused cell identified by International Deposit Number FERM BP-6209.
(7) In the above (1), the monoclonal antibody is a monoclonal antibody having substantially the same properties as a monoclonal antibody produced from a fusion cell identified by International Deposit Number FERM BP-6209 The described monoclonal antibody or a part thereof.
(8) A human monoclonal antibody or a part thereof having reactivity with human, mouse, or rat CTGF.
(9) The human monoclonal antibody or a part thereof according to (8), wherein the human monoclonal antibody is a monoclonal antibody having reactivity with human CTGF.
(10) A human monoclonal antibody having reactivity to human CTGF having the properties described in any of (a) to (d) below or a part thereof:
(A) inhibits the binding of human kidney-derived fibroblast cell line 293-T (ATCC CRL-1573) and human CTGF;
(B) either rat rat-derived fibroblast cell line NRK-49F (ATCC CRL-1570), human osteosarcoma cell line MG-63 (ATCC CRL-1427) or human lung-derived fibroblasts and human CTGF Inhibit binding;
(C) inhibits cell proliferation of rat kidney-derived fibroblast NRK-49F (ATCC CRL-1570) upon stimulation with human CTGF or mouse CTGF; or
(D) Suppressing the increase in hydroxyproline in the kidney where the production of hydroxyproline shows a rising tendency.
(11) The human monoclonal antibody according to any one of (8) to (10) above, wherein the human monoclonal antibody is a monoclonal antibody derived from a transgenic non-human mammal having the ability to produce a human antibody. Monoclonal antibody or part thereof.
(12) The human monoclonal antibody is a monoclonal antibody obtained by immunizing human CTGF with a transgenic non-human mammal having the ability to produce a human antibody. Human monoclonal antibody or part thereof.
(13) The human monoclonal antibody or a part thereof according to any one of (8) to (12) above, wherein the transgenic non-human mammal is a transgenic mouse.
(14) The V region DNA encoding the heavy chain variable region of the human monoclonal antibody is derived from any gene segment selected from the group consisting of DP-5, DP-38, DP-65 and DP-75. The human monoclonal antibody or a part thereof according to any one of (8) to (13) above,
(15) The V region DNA encoding the light chain variable region of the human monoclonal antibody is derived from any gene segment selected from the group consisting of DPK1, DPK9, DPK12 and DPK24 (8) Thru | or the human monoclonal antibody in any one of said (13), or its part.
(16) The V region DNA encoding the heavy chain variable region of the human monoclonal antibody is derived from any gene segment selected from the group consisting of DP-5, DP-38, DP-65 and DP-75, The V region DNA encoding the light chain variable region of the human monoclonal antibody is derived from any gene segment selected from the group consisting of DPK1, DPK9, DPK12, and DPK24. (15) The human monoclonal antibody or a part thereof according to any one of (15).
(17) The human monoclonal antibody or the one thereof according to (9), wherein the heavy chain variable region of the human monoclonal has an amino acid comprising any one of the following amino acid sequences (a) to (j): Division:
(A) the amino acid sequence of amino acid numbers 21 to 120 of the amino acid sequence set forth in SEQ ID NO: 6;
(B) an amino acid sequence in which one or several amino acids are deleted, substituted, inserted or added in the amino acid sequence of amino acid numbers 21 to 120 of the amino acid sequence set forth in SEQ ID NO: 6;
(C) the amino acid sequence of amino acid numbers 21 to 118 of the amino acid sequence set forth in SEQ ID NO: 8;
(D) an amino acid sequence in which one or several amino acids are deleted, substituted, inserted or added in the amino acid sequence of amino acid numbers 21 to 118 of the amino acid sequence set forth in SEQ ID NO: 8;
(E) the amino acid sequence of amino acid numbers 21 to 116 of the amino acid sequence set forth in SEQ ID NO: 10;
(F) an amino acid sequence in which one or several amino acids are deleted, substituted, inserted or added in the amino acid sequence of amino acid numbers 21 to 116 of the amino acid sequence set forth in SEQ ID NO: 10;
(G) the amino acid sequence of amino acid numbers 21 to 116 of the amino acid sequence set forth in SEQ ID NO: 12;
(H) an amino acid sequence in which one or several amino acids are deleted, substituted, inserted or added in the amino acid sequence of amino acid numbers 21 to 116 of the amino acid sequence set forth in SEQ ID NO: 12;
(I) the amino acid sequence of amino acid numbers 21 to 117 of the amino acid sequence set forth in SEQ ID NO: 14; or
(J) An amino acid sequence in which one or several amino acids are deleted, substituted, inserted or added in the amino acid sequence of amino acid numbers 21 to 117 of the amino acid sequence described in SEQ ID NO: 14.
(18) The human monoclonal antibody according to (9) or the one thereof, wherein the human monoclonal light chain variable region has an amino acid comprising any one of the following amino acid sequences (a) to (j): Division:
(A) the amino acid sequence of amino acid numbers 21 to 120 of the amino acid sequence set forth in SEQ ID NO: 16;
(B) an amino acid sequence in which one or several amino acids are deleted, substituted, inserted or added in the amino acid sequence of amino acid numbers 21 to 120 of the amino acid sequence set forth in SEQ ID NO: 16;
(C) the amino acid sequence of amino acid numbers 21 to 121 of the amino acid sequence set forth in SEQ ID NO: 18;
(D) an amino acid sequence in which one or several amino acids are deleted, substituted, inserted or added in the amino acid sequence of amino acid numbers 21 to 121 of the amino acid sequence set forth in SEQ ID NO: 18;
(E) the amino acid sequence of amino acid numbers 23 to 117 of the amino acid sequence set forth in SEQ ID NO: 20;
(F) an amino acid sequence in which one or several amino acids are deleted, substituted, inserted or added in the amino acid sequence of amino acid numbers 23 to 117 of the amino acid sequence set forth in SEQ ID NO: 20;
(G) the amino acid sequence of amino acid numbers 17 to 111 of the amino acid sequence set forth in SEQ ID NO: 22;
(H) an amino acid sequence in which one or several amino acids are deleted, substituted, inserted or added in the amino acid sequence of amino acid numbers 17 to 111 of the amino acid sequence set forth in SEQ ID NO: 22;
(I) the amino acid sequence of amino acid numbers 23 to 118 of the amino acid sequence set forth in SEQ ID NO: 24; or
(J) an amino acid sequence in which one or several amino acids have been deleted, substituted, inserted or added in the amino acid sequence of amino acid numbers 23 to 118 of the amino acid sequence set forth in SEQ ID NO: 24;
(19) A monoclonal antibody having reactivity with human CTGF, or a monoclonal antibody produced from a fusion cell identified by International Deposit No. FERM BP-6535 or a part thereof.
(20) A monoclonal antibody having reactivity substantially with human CTGF, or a monoclonal antibody having substantially the same properties as a monoclonal antibody produced from a fusion cell identified by International Deposit No. FERM BP-6535, or one of them Department.
(21) A monoclonal antibody having reactivity with human CTGF, or a monoclonal antibody produced from a fusion cell identified by International Deposit Number FERM BP-6598 or a part thereof.
(22) a monoclonal antibody having reactivity with human CTGF, or a monoclonal antibody having substantially the same properties as a monoclonal antibody produced from a fusion cell identified by International Deposit No. FERM BP-6598, or one of them Department.
(23) A monoclonal antibody having reactivity with human CTGF, which is produced from a fusion cell identified by International Deposit No. FERM BP-6599 or a part thereof.
(24) A monoclonal antibody having reactivity to human CTGF, or a monoclonal antibody having substantially the same properties as a monoclonal antibody produced from a fusion cell identified by International Deposit No. FERM BP-6599, or one of them Department.
(25) A monoclonal antibody reactive with human CTGF, which is produced from a fusion cell identified by International Deposit Number FERM BP-6600 or a part thereof.
(26) A monoclonal antibody reactive with human CTGF, or a monoclonal antibody having substantially the same properties as a monoclonal antibody produced from a fusion cell identified by International Deposit No. FERM BP-6600, or one of the monoclonal antibodies Department.
(27) The monoclonal antibody reactive with human CTGF or a part thereof, wherein the monoclonal antibody is reactive with human CTGF according to (17) or (18) above A monoclonal antibody or a part thereof, which has no reactivity to an antigen-antibody complex when reacted with an antigen-antibody complex comprising any monoclonal antibody and human CTGF.
(28) The monoclonal antibody or a part thereof according to (27), wherein the monoclonal antibody is a human monoclonal antibody.
(29) A monoclonal antibody or a part thereof having reactivity with rat CTGF.
(30) The variable region is a variable region derived from the monoclonal antibody according to any one of (2) to (7), (27) or (29) above, and the constant region is a constant derived from human immunoglobulin. A recombinant chimeric monoclonal antibody having reactivity with human CTGF, characterized by being a region.
(31) The complementarity determining region derived from the monoclonal antibody according to any one of (2) to (7), (27) or (29) above, wherein a part or all of the complementarity determining region of the hypervariable region is A recombinant human type having reactivity to human CTGF, wherein the framework region of the hypervariable region is a framework region derived from human immunoglobulin and the constant region is a constant region derived from human immunoglobulin Monoclonal antibody.
(32) A cell that produces the monoclonal antibody according to any one of (1) to (29).
(33) A cell that produces the recombinant monoclonal antibody according to (30) or (31).
(34) The cell according to (32), wherein the cell is a fusion cell obtained by fusing a mammal-derived B cell and a mammal-derived myeloma cell with the ability to produce the monoclonal antibody. Cells.
(35) A gene in which the cell is transformed by introducing either the DNA encoding the heavy chain of the monoclonal antibody or the DNA encoding the light chain thereof, or both DNAs into the cell. The cell according to (32) or (33) above, which is a recombinant cell.
(36) The fused cell according to (34) above, wherein the fused cell is a fused cell identified by International Deposit Number FERM BP-6535.
(37) The fused cell according to (34), wherein the fused cell is a fused cell identified by International Deposit Number FERM BP-6598.
(38) The fused cell according to (34), wherein the fused cell is a fused cell identified by International Deposit Number FERM BP-6599.
(39) The fused cell according to (34), wherein the fused cell is a fused cell identified by International Deposit Number FERM BP-6600.
(40) The fused cell according to (34) above, wherein the fused cell is a fused cell identified by International Deposit Number FERM BP-6208.
(41) The fused cell according to (34), wherein the fused cell is a fused cell identified by International Deposit Number FERM BP-6209.
(42) An antibody-immobilized insoluble carrier, wherein the monoclonal antibody according to any one of (1) to (31) is immobilized.
(43) The antibody-immobilized insoluble carrier according to (42), wherein the insoluble carrier is an insoluble carrier selected from the group consisting of plates, test tubes, tubes, beads, balls, filters, and membranes.
(44) The antibody-immobilized insoluble carrier according to the above (42), wherein the insoluble carrier is a filter, a membrane, or an insoluble carrier used for affinity column chromatography.
(45) A label formed by labeling the monoclonal antibody according to any one of (1) to (31) with a labeling substance capable of providing a detectable signal alone or by reacting with another substance antibody.
(46) The labeled antibody according to (45), wherein the labeling substance is an enzyme, a fluorescent substance, a chemiluminescent substance, biotin, avidin, or a radioisotope.
(47) The monoclonal antibody according to any one of (1) to (31) above, the antibody-immobilized insoluble carrier according to (42) or (43) above, and (45) or (46) above A kit used for detection or quantification of mammalian CTGF, comprising at least one monoclonal antibody selected from the group consisting of the labeled antibodies described above, an antibody-immobilized insoluble carrier or a labeled antibody.
(48) The above (47), comprising the antibody-immobilized insoluble carrier according to (42) or (43) and the labeled antibody according to (45) or (46). A kit for use in detection or quantification of the described mammalian CTGF.
(49) The monoclonal antibody according to any one of (1) to (31) above, the antibody-immobilized insoluble carrier according to (42) or (43) above, and (45) or (46) above A method for detecting or quantifying mammalian CTGF by immunoassay, wherein at least one monoclonal antibody selected from the group consisting of the labeled antibodies described above, an antibody-immobilized insoluble carrier, or a labeled antibody is used.
(50) The method according to (49) above, wherein the CTGF of a mammal is detected or quantified by an immunoassay including at least the following steps (a) and (b):
(A) reacting the sample with the antibody-immobilized insoluble carrier according to (42) or (43); and
(B) reacting the labeled antibody according to (45) or (46) above with an antigen-antibody complex formed by binding of the antibody-immobilized insoluble carrier and mammalian CTGF contained in the sample Process.
(51) The method according to (49) above, wherein the CTGF of a mammal is detected or quantified by an immunoassay including at least the following steps (a) and (b):
(A) reacting the labeled antibody according to (45) or (46) with a sample; and
(B) reacting the antibody-immobilized insoluble carrier according to (42) or (43) above with an antigen-antibody complex formed by binding of the labeled antibody to mammalian CTGF contained in a sample. .
(52) The method according to (49) above, wherein the CTGF of a mammal is detected or quantified by an immunoassay including at least the following step (a):
(A) reacting the antibody-immobilized insoluble carrier according to (42) or (43) above, the labeled antibody according to (45) or (46) above, and a mixture containing a sample.
(53) The method according to (49) above, wherein the CTGF of a mammal is detected or quantified by an immunoassay including at least the following step (a):
(A) The antibody-immobilized insoluble carrier according to (42) or (43) is labeled with a sample and a labeling substance capable of providing a detectable signal by reacting alone or with another substance. Reacting a CTGF reference material of a mammal.
(54) The method according to (49) above, wherein the CTGF of a mammal is detected or quantified by an immunoassay including at least the following steps (a) and (b):
(A) a mixture of a sample and a mammalian CTGF standard labeled with a labeled substance capable of producing a detectable signal either alone or by reacting with another substance; A step of reacting the monoclonal antibody according to any of (31); and
(B) the antigen-antibody complex formed by the binding of the monoclonal antibody to the mammalian CTGF or the labeled mammalian CTGF standard contained in the sample, and the reactivity of the monoclonal antibody; A step of reacting a mammal-derived antiserum having the reaction.
(55) The method according to (49) above, wherein the CTGF of a mammal is detected or quantified by an immunoassay including at least the following steps (a) to (c):
(A) reacting the monoclonal antibody according to any one of (1) to (31) with a sample;
(B) Reaction of a mammalian CTGF standard labeled with a labeling substance capable of providing a detectable signal alone or by reacting with another substance into the reaction system in which the step of (a) has been performed. Caging process; and
(C) Reactivity of the monoclonal antibody to the antigen-antibody complex formed by the binding of the monoclonal antibody with the mammalian CTGF or the labeled mammalian CTGF standard contained in the sample. A step of reacting a mammal-derived antiserum having the reaction.
(56) A kit used for separation or purification of mammalian CTGF, comprising the antibody-immobilized insoluble carrier according to (42) or (44).
(57) A method for separating or purifying mammalian CTGF, which comprises using affinity chromatography using the antibody-immobilized insoluble carrier according to (42) or (44).
(58) The method for purifying mammalian CTGF according to (57), wherein the affinity chromatography is affinity column chromatography.
(59) A transgenic mouse, wherein DNA encoding human CTGF is incorporated into an endogenous locus.
(60) A rat CTGF having the amino acid sequence set forth in SEQ ID NO: 2 or an amino acid sequence substantially identical to the amino acid sequence.
(61) A DNA encoding rat CTGF having the amino acid sequence set forth in SEQ ID NO: 2.
(62) The DNA according to (61) above, wherein the DNA comprises a base sequence from base numbers 213 to 1256 in the base sequence described in SEQ ID NO: 1.
(63) A pharmaceutical composition comprising the monoclonal antibody or a part thereof according to any one of (2) to (31), and a pharmaceutically acceptable carrier.
(64) A pharmaceutical composition comprising the human monoclonal antibody or a part thereof described in any of (9) to (18) or (28) above, and a pharmaceutically acceptable carrier.
(65) A pharmaceutical composition comprising the human monoclonal antibody or a part thereof according to any one of (14) to (18) or (28).
(66) The pharmaceutical composition according to any one of (63) to (65), wherein the pharmaceutical composition is used for suppressing the growth of cells having the ability to proliferate upon stimulation with CTGF. object.
(67) The pharmaceutical composition according to any one of (63) to (65) above, wherein the pharmaceutical composition is for treating or preventing a disease associated with proliferation of cells capable of growing by stimulation with CTGF.
(68) proliferation of the cells from brain, cervix, lung, heart, liver, pancreas, kidney, stomach, large intestine, small intestine, duodenum, bone marrow, uterus, ovary, testis, prostate, skin, oral cavity, tongue, and blood vessels The pharmaceutical composition according to (66) or (67) above, which is cell proliferation in a tissue selected from the group consisting of:
(69) The pharmaceutical composition according to (68), wherein the tissue is lung, liver, kidney or skin.
(70) The pharmaceutical composition according to (69), wherein the tissue is a kidney.
(71) The pharmaceutical composition according to (67), wherein the disease is a disease accompanied by tissue fibrosis.
(72) The pharmaceutical composition according to the above (71), wherein the tissue fibrosis is fibrosis in lung, liver, kidney or skin.
(73) The pharmaceutical composition according to the above (72), wherein the tissue fibrosis is fibrosis in the kidney.
(74) A pharmaceutical composition for treating or preventing a disease in the kidney, comprising a CTGF inhibitor or a CTGF production inhibitor and a pharmaceutically acceptable carrier.
(75) The pharmaceutical composition according to the above (74), wherein the inhibitor is a monoclonal antibody having reactivity with CTGF.
(76) The pharmaceutical composition according to (74), wherein the inhibitor is the monoclonal antibody according to any one of (9) to (31).
(77) The pharmaceutical composition according to (76), wherein the inhibitor is the human monoclonal antibody according to any one of (14) to (18) or (28).
(78) The pharmaceutical composition according to any of (74) to (77), wherein the disease is a disease associated with tissue fibrosis.
(79) It comprises a substance having the ability to inhibit the proliferation of CTGF-stimulated cells having the ability to grow by CTGF stimulation, and a pharmaceutically acceptable carrier, and inhibits the proliferation of the cells in the kidney Pharmaceutical composition for
(80) The pharmaceutical composition according to (79), wherein the substance is a monoclonal antibody having reactivity with CTGF.
(81) The pharmaceutical composition according to (79), wherein the inhibitor is the monoclonal antibody according to any one of (9) to (31).
(82) The pharmaceutical composition according to (81), wherein the inhibitor is the human monoclonal antibody according to any one of (14) to (18) or (28).
[0016]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail by clarifying the meaning of the words used in the present invention.
The “mammal” in the present invention means human, cow, goat, rabbit, mouse, rat, hamster, guinea pig and the like, preferably human, rabbit, rat, hamster or mouse, particularly preferably Human, rat, hamster or mouse.
The terms “mammal other than human” and “non-human mammal” used in the present invention are synonymous with each other and mean any mammal other than a human in the mammals defined above.
[0017]
The term “amino acid” used in the present invention means any amino acid that exists in nature, and is preferably represented as follows according to the three-letter code or the one-letter code of the alphabet used to represent the amino acid. Means an amino acid.
Glycine (Gly / G), Alanine (Ala / A), Valine (Val / V), Leucine (Leu / L), Isoleucine (Ile / I), Serine (Ser / S), Threonine (Thr / T), Asparagine Acid (Asp / D), glutamic acid (Glu / E), asparagine (Asn / N), glutamine (Glu / Q), lysine (Lys / K), arginine (Arg / R), cysteine (Cys / C), methionine (Met / M), phenylalanine (Phe / F), tyrosine (Tyr / Y), tryptophan (Trp / W), histidine (His / H), proline (Pro / P).
[0018]
The term “Connective Tissue Growth Factor (CTGF)” in the present invention is the CTGF of the mammal, for example, a human having the structure and function reported in the previous report as described above, and Includes mouse CTGF (eg, The Journal of Cell Biology, Vol. 114, No. 6, p. 1287-1294, 1991, Molecular Biology of the Cell, Vol. 4, p. 637-645, 1993, and Biochem. Biophys. Res. Comm., Vol.234, p.206-210, 1997). In addition, it goes without saying that rat CTGF, which is one of the present invention, is also included.
[0019]
In addition, the connective tissue growth factor referred to in the present invention includes the degradation of full-length CTGF (eg, human CTGF) having a molecular weight of about 38 kDa, as well as CTGF (eg, human CTGF) having a molecular weight of about 38 kDa described in the literature. It also includes low molecular weight CTGF protein with a molecular weight of about 10-12 kDa, which is considered to be a product (Growth Factors, Vol.15, No.3, p.199-213, 1998; J. Biol. Chem., Vol.272, No. 32, p.20275-20282, 1997). Although the structure of this low molecular weight CTGF has not yet been clarified, human CTGF is cleaved between 246th leucine (Leu246) and 247th glutamic acid (Glu247) of full-length human CTGF consisting of 349 amino acids. C-terminal protein consisting of 103 amino acids (molecular weight: about 11,800 Da), or between the 247th glutamic acid (Glu247) and the 248th glutamic acid (Glu248) of the same full-length human CTGF There is a possibility that it is a C-terminal protein (molecular weight: about 11,671 Da) consisting of 102 amino acids thought to be generated by cleavage.
Furthermore, as long as the “monoclonal antibody” according to the present invention to be described later has reactivity with CTGF (particularly, human CTGF) having a primary protein primary structure (amino acid sequence) or a part thereof, the CTGF as referred to in the present invention is used. Includes CTGF having an amino acid sequence substantially identical to the amino acid sequence of the natural protein or a part thereof.
[0020]
The term “having substantially the same amino acid sequence” as used in the present invention means that a plurality of amino acids in the amino acid sequence, as long as it has a biological property substantially equivalent to that of natural CTGF, A protein having an amino acid sequence in which preferably 1 to 10 amino acids, particularly preferably 1 to 5 amino acids are substituted, deleted and / or modified, and a plurality of amino acids, preferably 1 It is meant to include a protein having an amino acid sequence to which 10 to 10 amino acids, particularly preferably 1 to 5 amino acids are added. Furthermore, it may be the case of multiple combinations of such substitutions, deletions, modifications and additions.
CTGF in the present invention can be produced by appropriately using a known method known in the technical field such as a chemical synthesis method, a cell culture method or the like, or a modification method thereof, in addition to a gene recombination technique.
[0021]
The CTGF in the present invention also includes “a part” of the CTGF. Here, “part of CTGF” means a polypeptide containing an arbitrary partial sequence in the amino acid sequence of CTGF (including low molecular weight CTGF having a molecular weight of about 10 to 12 kDa) as defined above. Includes a CTGF peptide fragment having 5 to 100 amino acid residues (eg, C-terminal side), more specifically a CTGF peptide fragment having 5 to 50 amino acid residues, and more specifically 5 to 30 amino acid residues. Peptide fragments having are included. Preferably, it is a partial structure of CTGF containing a site where CTGF binds or interacts with its receptor (such as a receptor binding site) or a site necessary for CTGF to exert its biological function (such as an active site). is there.
These polypeptides (partial structures, fragments) can be produced by a gene recombination technique or a chemical synthesis method according to a known method known in the technical field described later or a modification method thereof, and cell culture. The CTGF isolated by the method can be produced by appropriately cleaving using a proteolytic enzyme or the like.
[0022]
The “monoclonal antibody” in the present invention is a monoclonal antibody having reactivity with mammalian connective tissue growth factor (CTGF) or a part thereof. Specifically, it is a monoclonal antibody having the characteristics described in any of the invention (1) to the invention (31). More specifically, they are various monoclonal antibodies having various characteristics and industrial utility as described in the examples and drawings below.
[0023]
Preferred embodiments of the monoclonal antibody of the present invention include, for example, the following monoclonal antibodies (a) to (d).
(A) A monoclonal antibody having any of the properties (d) to (g) in the monoclonal antibody according to (1).
(B) The monoclonal antibody according to (2) above.
(C) The monoclonal antibody according to any one of (4) to (7).
(D) The monoclonal antibody according to any one of (9) to (31).
In this embodiment, human monoclonal antibodies included in the monoclonal antibodies described in (a) to (d) above are preferred for use in the treatment or prevention of various diseases, that is, for the purpose of application as pharmaceuticals.
In this embodiment, any of the monoclonal antibodies described in (a) to (d) above are used for the purpose of quantification, detection, separation or purification of mammalian CTGF, which is another subject of the present invention. obtain.
[0024]
More preferable embodiments of the monoclonal antibody of the present invention include, for example, the following (e) or (f) monoclonal antibody.
(E) A monoclonal antibody having any of the properties (d) to (g) in the monoclonal antibody according to (1).
(F) The monoclonal antibody according to any one of (4) to (7).
G) The monoclonal antibody according to any one of (10) and (14) to (28).
In this embodiment, human monoclonal antibodies included in the monoclonal antibodies described in the above (e) to (f) are preferred for use in the treatment or prevention of various diseases, that is, for the purpose of application as pharmaceuticals.
In this embodiment, any of the monoclonal antibodies described in (e) to (f) above are used for the purpose of quantification, detection, separation or purification of mammalian CTGF, which is another subject of the present invention. obtain.
[0025]
As a particularly preferred embodiment of the monoclonal antibody of the present invention, for example, the following monoclonal antibodies (G) and (H) can be mentioned.
(G) The monoclonal antibody according to the above (d) to (g).
(H) The monoclonal antibody according to any one of (14) to (26) or (28).
In this embodiment, the monoclonal antibody described in (h) above is preferred for use in the treatment or prevention of various diseases, that is, for the purpose of application as a pharmaceutical.
In this embodiment, any of the monoclonal antibodies described in (g) to (h) above are used for the purpose of quantification, detection, separation or purification of mammalian CTGF, which is another subject of the present invention. obtain.
[0026]
Particularly preferable embodiments of the monoclonal antibody of the present invention include, for example, the following monoclonal antibodies (i) to (f).
(Li) The monoclonal antibody according to (4) or (6).
(Nu) The monoclonal antibody according to any one of (14) to (16).
(L) A monoclonal antibody having the characteristics according to (a), (c), (e), (g) or (i) in the monoclonal antibody according to (17).
(W) A monoclonal antibody having the characteristics described in (a), (c), (e), (g) or (i) in the monoclonal antibody described in (18).
(W) The monoclonal antibody according to any one of (19), (21), (23) and (25).
(F) The monoclonal antibody according to (28).
In this embodiment, the monoclonal antibody according to any one of the above (nu) to (f) is preferred for use in the treatment or prevention of various diseases, that is, for the purpose of application as a pharmaceutical.
In this embodiment, any of the monoclonal antibodies described in (i) to (f) above is used for the purpose of quantifying, detecting, separating or purifying mammalian CTGF, which is another subject of the present invention. In particular, the monoclonal antibodies described in (i) above are preferred.
[0027]
The “monoclonal antibody” of the present invention uses a connective tissue growth factor (including a natural body, a recombinant body, a synthetic body, and a cell culture supernatant) as defined above or a part thereof as an antigen (immunogen), Natural antibodies obtained by immunizing mammals such as rats, hamsters, guinea pigs or rabbits, chimeric antibodies and human antibodies (CDR-grafted antibodies) that can be produced using genetic recombination techniques, and human antibody production, for example Also included are human monoclonal antibodies that can be produced using transgenic animals and the like.
Moreover. Recombinant monoclonal antibodies as produced from “cells producing recombinant monoclonal antibodies” of the present invention described later are also encompassed by the monoclonal antibodies of the present invention.
In the case of a monoclonal antibody, a monoclonal antibody having any isotype such as IgG, IgM, IgA (IgA1, IgA2), IgD, or IgE is also included. Preferably, it is IgG (IgG1, IgG2, IgG3, IgG4, preferably IgG2 or IgG4) or IgM, and more preferably IgG. .
[0028]
The polyclonal antibody (antiserum) or monoclonal antibody referred to in the present invention can be produced by an existing general production method. That is, for example, a transgenic animal produced so as to produce antibodies from other animals such as mammals (human antibody-producing transgenic mice described later) together with Freund's Adjuvant as necessary, for example, an antigen. And preferably immunize mice, rats, hamsters, guinea pigs, rabbits, cats, dogs, pigs, goats, horses or cows, more preferably mice, rats, hamsters, guinea pigs or rabbits. Polyclonal antibodies can be obtained from serum obtained from the immunized animal. A monoclonal antibody is prepared by preparing a fused cell (hybridoma) from the antibody-producing cell obtained from the immunized animal and a myeloma cell (myeloma cell) having no autoantibody-producing ability, cloning the hybridoma, This is produced by selecting a clone that produces a monoclonal antibody having a specific affinity for the antigen used for immunization.
It can also be produced by the “cell producing a recombinant monoclonal antibody” of the present invention described later.
[0029]
Specifically, the monoclonal antibody can be produced as follows.
That is, the aforementioned connective tissue growth factor (CTGF; including natural, recombinant, synthetic, cell culture supernatant) or a part thereof is used as an immunogen, and the immunogen is optionally added to Freund's adjuvant (Freund's Adjuvant) and non-human mammals, specifically mice, rats, hamsters, guinea pigs or rabbits, preferably mice, rats or hamsters (antibodies derived from other animals such as human antibody-producing transgenic mice described below). Immunization is carried out by injection or implantation one to several times subcutaneously, intramuscularly, intravenously, in a food pad, or intraperitoneally, including transgenic animals produced to produce. Usually, immunization is carried out 1 to 4 times about every 1 to 14 days from the initial immunization, and antibody producing cells are obtained from the immunized mammal about 1 to 5 days after the final immunization. The number of times of immunization and the time interval can be appropriately changed depending on the nature of the immunogen used.
[0030]
Fusion cells (hybridomas) secreting monoclonal antibodies can be prepared according to the method of Köhler and Milstein et al. (Nature, Vol. 256, pages 495-497, 1975) and modifications according thereto. it can. That is, antibody-producing cells contained in a spleen, lymph node, bone marrow, tonsil, etc., preferably from a spleen obtained from a non-human mammal immunized as described above, and preferably a mouse, rat, guinea pig, hamster, rabbit Alternatively, it is prepared by cell fusion with a myeloma cell having no autoantibody-producing ability derived from a mammal such as a human, more preferably a mouse, rat or human.
[0031]
Examples of myeloma cells used for cell fusion include mouse-derived myeloma P3 / X63-AG8.653 (ATCC No. CRL-1580), P3 / NSI / 1-Ag4-1 (NS-1), P3 / X63-Ag8 .U1 (P3U1), SP2 / 0-Ag14 (Sp2 / O, Sp2), PAI, F0 or BW5147, rat-derived myeloma 210RCY3-Ag.2.3., Human-derived myeloma U-266AR1, GM1500-6TG-A1-2, UC729-6, CEM-AGR, D1R11 or CEM-T15 can be used.
Screening of a cell producing a monoclonal antibody (for example, a hybridoma) is carried out by culturing the cell in, for example, a microtiter plate, and using the immune antigen used in the above-described mouse immunization of the culture supernatant of a well in which proliferation has been observed. The reactivity to can be measured by, for example, an enzyme immunoassay such as RIA or ELISA.
[0032]
Production of monoclonal antibodies from hybridomas is carried out in vitro or in vivo in mice, rats, guinea pigs, hamsters or rabbits, preferably mice or rats, more preferably mice ascites, and the resulting culture supernatant. Or by isolation from ascites of mammals.
In addition, a gene encoding a monoclonal antibody is cloned from the hybridoma or a “cell producing a recombinant monoclonal antibody” of the present invention, which will be described later, and the gene is incorporated into an endogenous gene using a transgenic animal production technique. It is also possible to produce a generous bovine, goat, sheep or pig and obtain a large amount of monoclonal antibody derived from the antibody gene from the milk of the transgenic animal (Nikkei Science, April 1997, No. 1). 78 to 84).
When culturing the cells in vitro, the hybridoma is grown, maintained and stored in accordance with various conditions such as the characteristics of the cell type to be cultured, the purpose of the test study and the culture method, and the monoclonal antibody is added to the culture supernatant. It can be carried out using any nutrient medium derived from a known nutrient medium or a known basal medium as used for production.
[0033]
Examples of the basic medium include a low calcium medium such as Ham'F12 medium, MCDB153 medium or low calcium MEM medium, and a high calcium medium such as MCDB104 medium, MEM medium, D-MEM medium, RPMI1640 medium, ASF104 medium or RD medium. The basic medium can contain, for example, serum, hormones, cytokines and / or various inorganic or organic substances depending on the purpose.
Isolation and purification of the monoclonal antibody can be carried out by using the above-mentioned culture supernatant or ascites, saturated ammonium sulfate, euglobulin precipitation method, caproic acid method, caprylic acid method, ion exchange chromatography (DEAE or DE52 etc.), anti-immunoglobulin column or It can be performed by subjecting to affinity column chromatography such as a protein A column.
[0034]
The monoclonal antibody of the present invention comprises a heavy chain having an amino acid sequence in which one or several amino acids have been deleted, substituted or added in each amino acid sequence of the heavy chain and / or light chain constituting the antibody. Alternatively, a monoclonal antibody comprising a light chain is also included, where “several amino acids” means a plurality of amino acids, specifically 1 to 10 amino acids, preferably 1 to 5 amino acids.
The amino acid partial modification (deletion, substitution, insertion, addition) as described above is introduced into the amino acid sequence of the monoclonal antibody of the present invention by partially modifying the base sequence encoding the amino acid sequence. be able to. This partial modification of the base sequence can be introduced by a conventional method using a known site-specific mutagenesis method (Proc. Natl. Acsd. Sci. USA, Vol. 81, p. 5662-5666, 1984).
[0035]
The “human monoclonal antibody” in the present invention is a human monoclonal antibody having reactivity to mammalian CTGF (preferably human CTGF) as defined above. For example, various human monoclonal antibodies having various characteristics as described in the examples and drawings described below can be mentioned.
Specifically, the variable region of the heavy chain (H chain) and the constant region of the heavy chain (Constant Region), the variable region of the light chain (L chain), and the constant region of the L chain constituting the immunoglobulin All regions including human immunoglobulin are derived from genes encoding human immunoglobulins. Examples of the L chain include human κ chain and human λ chain.
[0036]
The human monoclonal antibody of the present invention is, for example, a “transgenic non-human antibody capable of producing a human antibody” as typified by “transgenic mouse capable of producing a human antibody” which can be produced according to a previously reported method. A “human mammal” can be produced by immunizing with mammalian CTGF as defined above. Production and screening of immunity and antibody-producing fusion cells (hybridoma) to the non-human mammal and mass preparation of the human monoclonal antibody can be performed using the general methods described above (Nature Genetics, Vol. .7, p.13-21, 1994; Nature Genetics, Vol.15, p.146-156, 1997; Tokuhei Hei 4-504365 Publication; Tokuhei Hei 7-509137 Publication; Nikkei Science, June 40 to 50, 1995; International Application Publication No. WO 94/25585; Nature, Vol. 368, p. 856-859, 1994;
Specifically, the human antibody-producing transgenic mouse can be produced, for example, by using a technique comprising the following steps. Other human antibody-producing transgenic non-human mammals can be produced in the same manner.
[0037]
(1) By replacing at least part of the mouse endogenous immunoglobulin heavy chain gene locus with a drug resistance marker gene (such as a neomycin resistance gene) by homologous recombination, the mouse endogenous immunoglobulin heavy chain gene is functionally disabled. Producing an activated knockout mouse.
(2) By replacing at least a part of the mouse endogenous immunoglobulin light chain locus with a drug resistance marker gene (such as a neomycin resistance gene) by homologous recombination, the mouse endogenous immunoglobulin light chain gene (especially the kappa chain gene) ) Is a step of producing a functionally inactivated knockout mouse.
(3) A desired region of a human immunoglobulin heavy chain locus is incorporated into a mouse chromosome using a vector capable of carrying a large gene, such as a yeast artificial chromosome (YAC) vector. Producing a transgenic mouse.
(4) A transgenic mouse in which a desired region of a human immunoglobulin light chain (especially κ chain) locus is integrated into a mouse chromosome using a vector capable of carrying a large gene such as YAC. Manufacturing step.
(5) By crossing the knockout mouse and the transgenic mouse of (1) to (4) in any order, both the mouse endogenous immunoglobulin heavy chain locus and the mouse endogenous immunoglobulin light chain locus function. Producing a transgenic mouse that is inactivated and has both the desired region of the human immunoglobulin heavy chain locus and the desired region of the human immunoglobulin light chain locus integrated on the mouse chromosome.
[0038]
The knockout mouse can be used to prevent rearrangement of the locus by replacing an appropriate region of the mouse endogenous immunoglobulin locus with a foreign marker gene (such as a neomycin resistance gene) by homologous recombination. It can be produced by activation. For inactivation using the homologous recombination, for example, a method called positive negative selection (PNS) can be used (Nikkei Science, May, p.52-62). , 1994).
Functional inactivation of an immunoglobulin heavy chain locus can be achieved, for example, by introducing a disorder into part of the J region or C region (eg, Cμ region). In addition, functional inactivation of immunoglobulin light chain (for example, κ chain) can be achieved by introducing a disorder into a region including, for example, a part of J region or C region, or a region spanning J region and C region. It is.
[0039]
Transgenic mice can be obtained by conventional methods commonly used in the production of transgenic animals (see, for example, the latest animal cell experiment manual, published by L.I.C., Chapters 361 to 408, 1990). ). Specifically, for example, an HPRT-negative (hypoxanthating aniline phosphoribosyltransferase gene-deficient) ES cell (embryonic stem cell) derived from a normal mouse blastcyst is used as the human immunoglobulin heavy chain. It fuses by the spheroplast fusion method with the yeast containing the YAC vector in which the gene coding for the locus or the light chain locus or a part thereof and the HPRT gene is inserted. ES cells in which the exogenous gene is integrated on the mouse endogenous gene are selected by the HAT selection method. Subsequently, the selected ES cells are microinjected into a fertilized egg (blastocyst) obtained from another normal mouse (Proc. Natl. Acad. Sci. USA, Vol. 77, No. 12, pp. 7380-7384). , 1980; U.S. Pat. No. 4,873,191). The blastocyst is transplanted into the uterus of another normal mouse as a foster parent. Thus, a chimeric transgenic mouse is born from the temporary parent mouse. A heterotransgenic mouse is obtained by crossing the chimeric transgenic mouse with a normal mouse. By crossing the heterogeneic transgenic mice, homogeneic transgenic mice can be obtained according to Mendel's law.
[0040]
The “chimeric monoclonal antibody” in the present invention is a monoclonal antibody produced by genetic engineering. Specifically, the variable region is derived from an immunoglobulin of a non-human mammal (mouse, rat, hamster, etc.). It means a chimeric monoclonal antibody such as a mouse / human chimeric monoclonal antibody, which is a variable region and whose constant region is a constant region derived from human immunoglobulin.
The constant regions derived from human immunoglobulin each have a unique amino acid sequence depending on isotypes such as IgG (IgG1, IgG2, IgG3, IgG4), IgM, IgA, IgD, and IgE. The region may be a constant region of human immunoglobulin belonging to any isotype. Preferably, it is a constant region of human IgG.
[0041]
The chimeric monoclonal antibody in the present invention can be produced, for example, as follows. However, it goes without saying that it is not limited to such a manufacturing method.
For example, a mouse / human chimeric monoclonal antibody can be prepared with reference to experimental medicine (special issue), Vol. 1.6, No. 10, 1988, and Japanese Patent Publication No. 3-73280. That is, active V obtained from DNA encoding the mouse monoclonal antibody isolated from the hybridoma producing the mouse monoclonal antibody. H C obtained from DNA encoding human immunoglobulin downstream of the gene (rearranged VDJ gene encoding heavy chain variable region) H An active V gene obtained from DNA encoding a mouse monoclonal antibody isolated from the hybridoma (gene C encoding the heavy chain constant region); L C obtained from DNA encoding human immunoglobulin downstream of the gene (rearranged VJ gene encoding L chain variable region) L A gene (C gene encoding an L chain constant region) is arranged so that each can be expressed, inserted into one or a separate expression vector, a host cell is transformed with the expression vector, and the transformed cell is It can be prepared by culturing.
[0042]
Specifically, first, DNA is extracted from a mouse monoclonal antibody-producing hybridoma by a conventional method, and then the DNA is digested with an appropriate restriction enzyme (for example, EcoRI, HindIII, etc.) and subjected to electrophoresis (for example, 0.7 Perform Southern blotting using% agarose gel. The electrophoresed gel is stained with, for example, ethidium bromide, and after taking a photograph, the marker is marked, the gel is washed twice and immersed in a 0.25M HCl solution for 15 minutes. It is then immersed in a 0.4N NaOH solution for 10 minutes while gently shaking. Transfer to a filter by a conventional method, collect the filter after 4 hours, and wash twice with 2 × SSC. After the filter is sufficiently dried, baking (75 ° C., 3 hours) is performed. After baking, the filter is placed in a 0.1 × SSC / 0.1% SDS solution and treated at 65 ° C. for 30 minutes. Then, immerse in 3 × SSC / 0.1% SDS solution. The obtained filter is put into a plastic bag together with the prehybridization solution and treated at 65 ° C. for 3 to 4 hours.
[0043]
Then in this 32 P-labeled probe DNA and hybridization solution are added and reacted at 65 ° C. for about 12 hours. After completion of hybridization, the filter is washed under an appropriate salt concentration, reaction temperature and time (for example, 2 × SSC-0.1% SDS solution, room temperature, 10 minutes). Put the filter in a plastic bag, add a small amount of 2 × SSC, seal, and perform autoradiography.
By the Southern blotting method, rearranged VDJ gene and VJ gene encoding the H chain and L chain of mouse monoclonal antibody, respectively, are identified. The region containing the identified DNA fragment is fractionated by sucrose density gradient centrifugation and incorporated into a phage vector (for example, Charon 4A, Charon 28, λEMBL3, λEMBL4, etc.), and E. coli (for example, LE392, NM539, etc.) is used with the phage vector. ) To produce a genomic library. For example, the Benton Davis method (Science, Vol. 196, pp. 180-182, 1977) can be obtained by using an appropriate probe (H chain J gene, L chain (κ) J gene, etc.). ), Plaque hybridization is performed to obtain positive clones each containing the rearranged VDJ gene or VJ gene. A restriction enzyme map of the obtained clone was prepared, the nucleotide sequence was determined, and the desired rearranged V H (VDJ) gene or V L (VJ) Confirm that the gene containing the gene is obtained.
[0044]
On the other hand, human C used for chimerization H Gene and human C L Separate genes separately. For example, when preparing a chimeric antibody with human IgG1, C H Cγ is a gene 1 Gene and C L The Cκ gene, which is a gene, is isolated. These genes utilize the high homology of the nucleotide sequences of the mouse immunoglobulin gene and the human immunoglobulin gene to make human Cγ 1 Mouse Cγ corresponding to the gene and human Cκ gene 1 The gene and mouse Cκ gene can be used as probes and obtained by isolation from a human genomic library.
[0045]
Specifically, for example, a 3 kb HindIII-BamHI fragment from clone Ig146 (Procedural National Academy of Science (Proc. Natl. Acad. Sci. USA), 75, 4709-4713, 1978). And a 6.8 kb EcoRI fragment from clone MEP10 (Proc. Natl. Acad. Sci. USA, Vol. 78, pp. 474-478, 1981) From a lambda Charon 4A HaeIII-AluI genomic library (Cell, Vol. 15, pp. 1157 to 1174, 1978), a single DNA fragment containing the human Cκ gene and retaining the enhancer region was isolated. Release. In addition, human Cγ 1 For example, human fetal liver cell DNA is cleaved with HindIII and fractionated by agarose gel electrophoresis, and then a 5.9 Kb band is inserted into λ778 and the gene is isolated using the above probe.
[0046]
Mouse V isolated in this way H Gene and mouse V L Gene and human C H Gene and human C L Using the gene, mouse V while considering the promoter region and enhancer region H Human C downstream of the gene H Gene, mouse V L Human C downstream of the gene L The gene is incorporated into an expression vector such as pSV2gpt or pSV2neo according to a conventional method using an appropriate restriction enzyme and DNA ligase. At this time, mouse V H Gene / human C H Gene and mouse V L Gene / human C L The chimeric genes of the genes may be placed simultaneously on one expression vector, or may be placed on separate expression vectors.
[0047]
The chimeric gene insertion expression vector thus prepared was used for the protoplast fusion method, the DEAE-dextran method, the calcium phosphate method or the electrolysis method to myeloma cells that do not produce antibodies themselves, such as P3X63 / Ag8 / 653 cells or SP210 cells. Introduced by drilling method. The transformed cells are selected by culturing in a drug-containing medium corresponding to the drug resistance gene introduced into the expression vector to obtain the desired chimeric monoclonal antibody-producing cells.
The target chimeric monoclonal antibody is obtained from the culture supernatant of the antibody-producing cells thus selected.
[0048]
The “human monoclonal antibody (CDR-grafted antibody)” in the present invention is a monoclonal antibody produced by genetic engineering, and specifically, a part or all of the complementarity determining region of the hypervariable region thereof. A complementarity determining region of a hypervariable region derived from a monoclonal antibody of a non-human mammal (mouse, rat, hamster, etc.), the framework region of the variable region being a framework region of a variable region derived from human immunoglobulin, and It means a human monoclonal antibody characterized in that the constant region is a constant region derived from human immunoglobulin.
[0049]
Here, the complementarity-determining regions of the hypervariable regions are the three regions (Complementarity-determining residues; CDR1, CDR2) that are present in the hypervariable region of the variable region of the antibody and that directly complementarily bind to the antigen , CDR3), and the framework region of the variable region refers to four relatively conserved regions (Framework: FR1, FR2, FR3, FR4) interposed before and after the three complementarity determining regions.
In other words, it means a monoclonal antibody in which all regions other than part or all of the complementarity determining region of the hypervariable region of a monoclonal antibody derived from a non-human mammal are replaced with the corresponding region of human immunoglobulin.
The constant region derived from human immunoglobulin has a unique amino acid sequence depending on isotypes such as IgG (IgG1, IgG2, IgG3, IgG4), IgM, IgA, IgD and IgE, but the constant region of the human monoclonal antibody in the present invention May be the constant region of human immunoglobulin belonging to any isotype. Preferably, it is a constant region of human IgG. Further, the framework region of the variable region derived from human immunoglobulin is not limited.
[0050]
The human monoclonal antibody in the present invention can be produced, for example, as follows. However, it goes without saying that it is not limited to such a manufacturing method.
For example, a recombinant human monoclonal antibody derived from a mouse monoclonal antibody can be prepared by genetic engineering with reference to JP-T-4-506458 and JP-A-62-296890. That is, from a hybridoma producing a mouse monoclonal antibody, at least one mouse H chain CDR gene and at least one mouse L chain CDR gene corresponding to the mouse H chain CDR gene are isolated, and the mouse H chain CDR gene is isolated from a human immunoglobulin gene. A human H chain gene encoding the entire region other than the human H chain CDR corresponding to the chain CDR and a human L chain gene encoding the entire region other than the human L chain CDR corresponding to the pre-mouse L chain CDR are isolated.
[0051]
The isolated mouse H chain CDR gene and the human H chain gene are introduced into an appropriate expression vector so that they can be expressed, and similarly, the mouse L chain CDR gene and the human L chain gene are also expressed appropriately. Into another expression vector. Alternatively, the mouse H chain CDR gene / human H chain gene and the mouse L chain CDR gene / human L chain gene can also be introduced so that they can be expressed in the same expression vector. By transforming host cells with the expression vector thus prepared, human-type monoclonal antibody-producing transformed cells are obtained, and by culturing the transformed cells, the desired human-type monoclonal antibody is obtained from the culture supernatant. obtain.
[0052]
The “monoclonal antibody” in the present invention includes “a part” of the monoclonal antibody. The “part of the monoclonal antibody” means a partial region of the monoclonal antibody in the present invention described above, specifically, F (ab ′) 2 Fab ', Fab, Fv (variable fragment of antibody), sFv, dsFv (disulphide stabilized Fv) or dAb (single domain antibody) (Expert Opin. Ther. Patents), Vol. 6, No. 5, pp. 441-456, 1996).
[0053]
Where `` F (ab ') 2 "And" Fab '"are produced by treating an immunoglobulin (monoclonal antibody) with a proteolytic enzyme such as pepsin or papain, and the disulfide bond existing between two H chains in the hinge region. It means an antibody fragment produced by digestion before and after. For example, when IgG is treated with papain, it is cleaved upstream of the disulfide bond existing between the two heavy chains in the hinge region, resulting in V L (L chain variable region) and C L L chain consisting of (L chain constant region), and V H (H chain variable region) and C H Two homologous antibody fragments in which an H chain fragment consisting of γ1 (γ1 region in the H chain constant region) is bound by a disulfide bond at the C-terminal region can be produced. Each of these two homologous antibody fragments is called Fab ′. In addition, when IgG is treated with pepsin, an antibody fragment that is cleaved downstream of the disulfide bond existing between the two heavy chains in the hinge region to produce an antibody fragment that is slightly larger than the two Fab's connected in the hinge region is produced. Can do. F (ab ') this antibody fragment 2 That's it.
[0054]
The “cell producing the monoclonal antibody” or the “cell producing the recombinant monoclonal antibody” of the present invention means any cell that produces the above-described monoclonal antibody of the present invention. Specifically, for example, the cells described in any of (1) to (3) below can be mentioned.
(1) The above-described mammalian CTGF (preferably human CTGF) or a part thereof or a cell or the like secreting the CTGF has the ability to produce the aforementioned non-human mammal or the aforementioned human antibody. A monoclonal antibody-producing B cell obtained by immunizing a transgenic mouse (or other transgenic non-human mammal) and collected from the animal that produces a monoclonal antibody reactive with the CTGF.
(2) The aforementioned fused cell (hybridoma) obtained by cell fusion of the antibody-producing B cell thus obtained with a myeloma cell derived from a mammal.
(3) A gene encoding the monoclonal antibody isolated from the monoclonal antibody-producing B cell or the monoclonal antibody-producing fusion cell (hybridoma) (either a gene encoding a heavy chain or a gene encoding a light chain, or both) And a non-hybridoma cell (eg, CHO (Chinese hamster ovarian) cell), BHK (Baby hamster kydney) cell, etc.) Replacement cells).
Here, the monoclonal antibody-producing transformed cell (gene recombinant cell) described in the above (3) is a monoclonal antibody gene recombinant produced by the B cell of (1) or the hybridoma of (2). It means a transgenic cell to be produced. These antibody-producing transformed cells can be produced using a general gene recombination technique used in the production of the above-described chimeric monoclonal antibody and human monoclonal antibody.
[0055]
The “monoclonal antibody having substantially the same properties” in the present invention means that the biological properties of the monoclonal antibody are significant at least in the following points when compared with the biological properties of other monoclonal antibodies. It means no difference.
(1) Reactivity to CTGF derived from a specific animal used for immunization of a non-human mammal to produce the monoclonal antibody.
(2) Reactivity to CTGF of other animal species corresponding to CTGF of the specific animal species (so-called cross-reactivity).
(3) Characteristics required by various tests described in Examples described later.
[0056]
The “mammal-derived antiserum” in the present invention means a serum containing an antibody reactive to the monoclonal antibody of the present invention or a part thereof. The antiserum can be used, for example, to a mammal such as mouse, rat, guinea pig, rabbit, goat, pig or cow, preferably rat, guinea pig, rabbit or goat. It can be produced by immunization by the method described in the antibody production method.
[0057]
The “insoluble carrier” in the present invention means the CTGF contained in the monoclonal antibody of the present invention or a part thereof (antibody fragment), or a sample (for example, a body fluid sample such as plasma, a culture supernatant or a centrifugal supernatant). It means a support for supporting by physical adsorption or chemical bonding.
For example, the following (A) and (B) can be mentioned.
(A) Plastics made of polystyrene resin, polycarbonate resin, silicon resin, nylon resin, etc., plates made of water-insoluble substances such as glass, test tubes or tubes, etc., having beads, beads (Especially microbeads), balls, filters, membranes, etc.
(B) Insoluble used in affinity chromatography such as cellulose carrier, agarose carrier, polyacrylamide carrier, dextran carrier, polystyrene carrier, polyvinyl alcohol carrier, polyamino acid carrier or porous silica carrier. A carrier can be mentioned.
[0058]
The “antibody immobilized insoluble carrier” of the present invention means that the monoclonal antibody of the present invention (or a part of the antibody, that is, an antibody fragment) is formed on the above insoluble carrier by physical adsorption or chemical binding. It means an insoluble carrier in a supported state. These antibody-immobilized insoluble carriers can be used for detecting, quantifying, separating or purifying CTGF contained in a sample (for example, a body fluid sample such as serum or plasma, a culture supernatant or a centrifugal supernatant). .
For the purpose of the detection or quantification, the insoluble carrier exemplified in the above (A) can be used. In particular, the insoluble carrier used for quantification is, for example, in view of the convenience of operation and the simultaneous processing of a large number of specimens. It is preferable to use a multiwell microtiter plate made of a plastic having a large number of wells (well, holes) such as a 96-well microtiter plate or a 48-well microtiter plate. For the purpose of the separation or purification, the filter or membrane exemplified in (A) above or the insoluble carrier exemplified in (B) above can be used.
[0059]
In the present invention, “a labeling substance capable of producing a detectable signal by reacting alone or with another substance” refers to a monoclonal antibody as described above or a part thereof (antibody fragment), or CTGF. Means a substance used to detect the presence thereof by binding to a standard substance by physicochemical bonding or the like.
Specifically, it is an enzyme, a fluorescent substance, a chemiluminescent substance, biotin, avidin or a radioisotope, and more specifically, peroxidase (for example, horseradish peroxidase), alkaline phosphatase, β-D-galactosidase, glucose oxidase. , Glucose-6-phosphate dehydrogenase, alcohol dehydrogenase, malate dehydrogenase, penicillinase, catalase, apoglucose oxidase, urease, luciferase or acetylcholinesterase, fluorescein isothiocyanate, phycobiliprotein, rare earth Fluorescent materials such as metal chelates, dansyl chloride or tetramethylrhodamine isothiocyanate, Three H, 14 C, 125 I or 131 A radioisotope such as I, biotin, avidin, or a chemiluminescent substance.
[0060]
Here, the radioisotope and the fluorescent substance can provide a detectable signal alone. On the other hand, enzymes, chemiluminescent substances, biotin, and avidin alone cannot produce a detectable signal, and thus, react with one or more other substances to produce a detectable signal. For example, in the case of an enzyme, at least a substrate is required, and various substrates are used depending on a method for measuring enzyme activity (colorimetric method, fluorescence method, bioluminescence method, chemiluminescence method, etc.). For example, in the case of peroxidase, hydrogen peroxide is used as a substrate. In the case of biotin, at least avidin or enzyme-modified avidin is generally reacted, but not limited thereto. Various color-developing substances depending on the substrate are used as necessary.
[0061]
The “labeled antibody” and “labeled mammalian CTGF standard” in the present invention mean monoclonal antibodies (or antibody fragments) and CTGF labeled with various standard materials as described above, respectively. These labeled antibodies and labeled standard substances are used for detecting, quantifying, separating or purifying CTGF contained in a sample (for example, a body fluid sample such as serum or plasma, a culture supernatant or a centrifugal supernatant). it can. In the present invention, any of the above-mentioned labeling substances can be used, but in view of the high detection sensitivity or quantitative sensitivity and the convenience of operation, it is preferable to label with an enzyme such as peroxidase or biotin. .
[0062]
Here, “CTGF standard substance” means CTGF isolated in advance, in contrast to CTGF whose concentration (content) is unknown in the sample, and its concentration can be freely determined according to the purpose of the assay. A standard that can be controlled. The standard substance can be used, for example, for preparing a calibration curve.
[0063]
The “immunoassay” in the present invention means a method for detecting or quantifying an antigen contained in a sample (for example, a body fluid sample such as plasma, a culture supernatant or a centrifugal supernatant) based on the principle of an antigen-antibody reaction. In the present invention, the antibody in the antigen-antibody reaction is a monoclonal antibody (or a fragment of the antibody) as described above having reactivity with the CTGF of the mammal of the present invention, or an antibody-immobilized insoluble carrier as described above. (Or antibody fragment-immobilized insoluble carrier), or one or more monoclonal antibodies (or antibody fragments) selected from the above-mentioned labeled antibodies (or labeled antibody fragments), and the antigen is mammalian CTGF Other than that, the immunoassay known so far can also be applied.
[0064]
Specifically, for example, one-antibody solid-phase method, two-antibody liquid-phase method, two-antibody as described in enzyme immunoassay (3rd edition, edited by Shinji Ishikawa et al., Published by Medical School, 1987) Solid phase method, Sandwich method, EMIT method (Enzyme multiplied immunoassay technique), Enzyme channeling immunoassay, Enzyme modulator mediated enzyme immunoassay (EMMIA), Enzyme inhibitor immunoassay (Enzyme inhibitor immunoassay) ), Immunoenzymometric assay, Enzyme enhanced immunoassay, Proximal linkage immunoassay, etc., and one pot as described in JP-B-2-39747 Can law .
[0065]
In the present invention, such an immunoassay can be appropriately selected and used depending on the purpose. However, in view of convenience in operation and / or economic convenience, particularly in terms of clinical versatility. Then, it is preferable to use a sandwich method, a one-pot method, a one-antibody solid phase method or a two-antibody liquid phase method, and more preferably a sandwich method or a one-pot method. Particularly preferably, the antibody-immobilized insoluble carrier in which the monoclonal antibody of the present invention is immobilized on a multiwell microplate having a large number of wells as represented by a 96-well microplate, and a labeled antibody labeled with an enzyme or biotin Or a one-pot method using an antibody-immobilized insoluble carrier in which the monoclonal antibody of the present invention is immobilized on beads such as microbeads or minute balls, and a labeled antibody labeled with an enzyme or biotin. .
[0066]
As a specific example in a particularly preferred embodiment, antibody immobilization in which “8-64-6” or “13-51-2”, which is the monoclonal antibody shown in FIG. 1, is immobilized on a microplate or microbeads. The sandwich method or one-pot method is a combination of an insoluble carrier and a labeled antibody obtained by labeling the monoclonal antibody “8-86-2” shown in FIG. 1 with an enzyme or biotin.
In an immunoassay consisting of an antibody-immobilized insoluble carrier with “8-64-6” immobilized and a labeled antibody labeled with “8-86-2” with an enzyme or biotin, human and mouse CTGF are highly sensitive. Can be detected and quantified. In addition, in an immunoassay comprising a combination of an antibody-immobilized insoluble carrier on which “13-51-2” is immobilized and a labeled antibody in which “8-86-2” is labeled with an enzyme or biotin, And mouse CTGF can be detected and quantified with high sensitivity.
[0067]
The sandwich method, one-pot method, one-antibody solid phase method and two-antibody liquid phase method will be described in detail below.
The sandwich method is the method described in the above (50) of the present invention, that is, an immunoassay method including at least the following steps (a) and (b).
(A) reacting a sample with the antibody-immobilized insoluble carrier of the present invention; and
(B) A step of reacting the labeled antibody of the present invention with an antigen-antibody complex formed by binding of the antibody-immobilized insoluble carrier and mammalian CTGF contained in the sample.
[0068]
In accordance with the present invention, an “antibody-immobilized microplate” in which the monoclonal antibody “8-64-6” shown in FIG. 1 is immobilized on a microplate is used as an “antibody-immobilized insoluble carrier”. The method for quantifying human or mouse CTGF using a “labeled antibody” obtained by labeling the monoclonal antibody “8-86-2” shown in FIG. 1 with an enzyme such as peroxidase or biotin as For example, it is configured by the following steps, but is not limited to the specific example.
In addition, an “antibody-immobilized microplate” in which the monoclonal antibody “13-51-2” shown in FIG. 1 is immobilized on a microplate is used as an “antibody-immobilized insoluble carrier”, and a “labeled antibody” is shown in FIG. The described monoclonal antibody “8-86-2” is operated in the same manner as described below using an enzyme such as peroxidase or a “labeled antibody” labeled with biotin, so that not only mouse CTGF but also rat (first disclosed in this application). ) CTGF can also be quantified.
[0069]
(Step 1) A step of immobilizing the monoclonal antibody “8-64-6” of the present invention on a microplate to produce an antibody-immobilized microplate;
(Step 2) adding a sample such as human or mouse serum to the antibody-immobilized microplate, and reacting the sample with the monoclonal antibody immobilized on the microplate;
(Step 3) washing the microplate and removing unreacted sample from the microplate;
(Step 4) A step of producing a labeled antibody by labeling the monoclonal antibody “8-86-2” of the present invention with an enzyme such as biotin or peroxidase;
(Step 5) The labeled antibody is added to the microplate washed in Step 3, and the monoclonal antibody immobilized on the microplate reacts with human or mouse CTGF contained in the sample. Reacting the labeled antibody with an antigen-antibody complex;
[0070]
(Step 6) washing the microplate and removing unreacted labeled antibody from the microplate;
(Step 7) To the microplate washed in Step 6, together with a coloring substance as necessary, various substrates depending on the type of enzyme used (however, labeled antibodies labeled with an enzyme such as peroxidase in Step 5) Or avidin or enzyme-modified avidin (provided that the labeled antibody labeled with biotin in Step 5 is used) and reacting the substrate, avidin or enzyme-modified avidin with the labeling substance on the labeled antibody ;
(Step 8) When enzyme-modified avidin is added in step 7, various substrates are added depending on the type of enzyme used for the modification, and the substrate is reacted with the enzyme bound to avidin;
(Step 9) adding a reaction stop solution to the microplate to stop the enzyme reaction and the color reaction; and
(Step 10) A step of measuring the colorimetric intensity, fluorescence intensity or emission intensity.
[0071]
The one-pot method is the method described in (50), (51) or (52) of the present invention.
That is, the first is an immunoassay method including at least the following steps (a) and (b).
(A) reacting a sample with the antibody-immobilized insoluble carrier of the present invention; and
(B) A step of reacting the labeled antibody of the present invention with an antigen-antibody complex formed by binding of the antibody-immobilized insoluble carrier and mammalian CTGF contained in the sample.
[0072]
The second is an immunoassay method including at least the following steps (a) and (b).
(A) reacting the labeled antibody of the present invention with a sample; and
(B) A step of reacting the antibody-immobilized insoluble carrier of the present invention with an antigen-antibody complex formed by binding of the labeled antibody to mammalian CTGF contained in a sample.
[0073]
The third is an immunoassay method including at least the following step (a).
(A) A step of reacting a mixture containing the antibody-immobilized insoluble carrier of the present invention, the labeled antibody of the present invention, and a sample.
In accordance with the present invention, “antibody-immobilized microbeads” in which the monoclonal antibody “8-64-6” shown in FIG. 1 is immobilized on microbeads as “antibody-immobilized insoluble carrier” are used. The method for quantifying human or mouse CTGF using a “labeled antibody” obtained by labeling the monoclonal antibody “8-86-2” shown in FIG. 1 with an enzyme such as peroxidase or biotin as For example, it is configured by the following steps, but is not limited to the specific example.
[0074]
Further, “antibody-immobilized insoluble carrier” is “antibody-immobilized microbead” obtained by immobilizing monoclonal antibody “13-51-2” shown in FIG. 1 on microbeads, and “labeled antibody” is shown in FIG. The described monoclonal antibody “8-86-2” is operated in the same manner as described below using an enzyme such as peroxidase or a “labeled antibody” labeled with biotin, so that not only mouse CTGF but also rat (first disclosed in this application). ) CTGF can also be quantified.
[0075]
The first method includes the following steps.
(Step 1) Immobilizing the monoclonal antibody “8-64-6” of the present invention on microbeads to produce antibody-immobilized microbeads;
(Step 2) The antibody-immobilized microbead and a sample such as human or mouse serum are added to a container having an internal volume such as a test tube, a microplate or a tube together with a buffer, and the sample is immobilized on the microbead. Reacting the monoclonal antibody with the sample;
(Step 3) removing the inner solution in the container and washing the beads;
(Step 4) A step of producing a labeled antibody by labeling the monoclonal antibody “8-86-2” of the present invention with an enzyme such as biotin or peroxidase;
(Step 5) The labeled antibody is added to the container containing the beads washed in Step 3, and the monoclonal antibody immobilized on the beads reacts with human or mouse CTGF contained in the sample. Reacting the labeled antibody with an antigen-antibody complex;
[0076]
(Step 6) removing the unreacted labeled antibody by removing the inner solution in the container and washing the beads;
(Step 7) In the container containing the beads washed in Step 6, various substrates depending on the type of enzyme used (if necessary, labeled with an enzyme such as peroxidase etc. in Step 5) When using an antibody) or avidin or enzyme-modified avidin (however, when using a labeled antibody labeled with biotin in Step 5), react the substrate, avidin or enzyme-modified avidin with the labeling substance on the labeled antibody. The step of causing;
(Step 8) When enzyme-modified avidin is added in step 7, various substrates are added depending on the type of enzyme used for the modification, and the substrate is reacted with the enzyme bound to avidin;
(Step 9) A step of adding a reaction stop solution to the reaction system of Step 7 or Step 8 to stop the enzyme reaction and the color development reaction; and
(Step 10) A step of measuring the colorimetric intensity, fluorescence intensity or emission intensity.
[0077]
The second method includes the following steps.
(Step 1) A step of producing a labeled antibody by labeling the monoclonal antibody “8-86-2” of the present invention with an enzyme such as biotin or peroxidase;
(Step 2) A step of adding the labeled antibody and a sample of human or mouse serum together with a buffer to a container having an internal volume such as a test tube, a microplate or a tube, and reacting the labeled antibody with the sample;
(Step 3) Step of immobilizing the monoclonal antibody “8-64-6” of the present invention on microbeads to produce antibody-immobilized microbeads;
(Step 4) The beads are added to the reaction system of Step 2, and the antigen-antibody complex formed by reacting the labeled antibody with human or mouse CTGF contained in the sample is immobilized on the beads. Reacting with a monoclonal antibody;
(Step 5) removing the unreacted labeled antibody by removing the inner solution in the container and washing the beads;
[0078]
(Step 6) In the container containing the beads washed in Step 5, various substrates depending on the type of enzyme used together with a coloring substance as necessary (however, labels labeled with an enzyme such as peroxidase in Step 2) When using an antibody) or avidin or enzyme-modified avidin (however, when using a labeled antibody labeled with biotin in Step 2), react the substrate, avidin or enzyme-modified avidin with the labeled substance on the labeled antibody. The step of causing;
(Step 7) When enzyme-modified avidin is added in step 6, depending on the type of enzyme used for the modification, various substrates are added, and the enzyme bound to avidin is reacted with the substrate;
(Step 8) A step of adding a reaction stop solution to the reaction system of Step 6 or Step 7 to stop the enzyme reaction and the color development reaction; and
(Step 9) A step of measuring the colorimetric intensity, fluorescence intensity or emission intensity.
[0079]
The third method includes the following steps.
(Step 1) Immobilizing the monoclonal antibody “8-64-6” of the present invention on microbeads to produce antibody-immobilized microbeads;
(Step 2) A step of producing a labeled antibody by labeling the monoclonal antibody “8-86-2” of the present invention with an enzyme such as biotin or peroxidase;
(Step 3) The antibody-immobilized microbeads produced in Step 1, the labeled antibody produced in Step 2, and the human or mouse Adding a sample such as serum and reacting the monoclonal antibody immobilized on the beads, the labeled antibody, and the sample simultaneously;
(Step 4) removing the unreacted labeled antibody by removing the inner solution in the container and washing the beads;
[0080]
(Step 5) In the container containing the beads washed in Step 4, various substrates depending on the type of enzyme used together with a coloring material as necessary (however, labels labeled with an enzyme such as peroxidase in Step 3) When using an antibody) or avidin or enzyme-modified avidin (however, when using a labeled antibody labeled with biotin in Step 3), react the substrate, avidin or enzyme-modified avidin with the labeled substance on the labeled antibody. The step of causing;
(Step 6) When enzyme-modified avidin is added in step 5, depending on the type of enzyme used for the modification, various substrates are added, and the enzyme bound to avidin is reacted with the substrate;
(Step 7) A step of adding a reaction stop solution to the reaction system of Step 5 or Step 6 to stop the enzyme reaction and the color development reaction; and
(Step 8) A step of measuring the colorimetric intensity, fluorescence intensity or emission intensity.
[0081]
The one-antibody solid phase method is the method described in the above (53) of the present invention, that is, an immunoassay method including at least the following step (a).
(A) A standard substance of mammalian CTGF labeled with a sample and a labeling substance capable of producing a detectable signal by reacting alone or with another substance on the antibody-immobilized insoluble carrier of the present invention. The process of reacting.
[0082]
In accordance with the present invention, an “antibody-immobilized microplate” in which the monoclonal antibody “8-64-6” shown in FIG. 1 is immobilized on a microplate is used as an “antibody-immobilized insoluble carrier”. The method for quantifying human or mouse CTGF using an enzyme such as peroxidase or biotin, which is particularly common, is described in the following steps, for example. It is not limited to.
In addition, an “antibody-immobilized microplate” in which the monoclonal antibody “13-51-2” shown in FIG. 1 is immobilized on a microplate is used as the “antibody-immobilized insoluble carrier”. By operating in the same manner as described below using a target enzyme such as peroxidase or biotin, not only mouse CTGF but also rat CTGF (disclosed for the first time in the present application) can be quantified.
[0083]
(Step 1) A step of immobilizing the monoclonal antibody “8-64-6” of the present invention on a microplate to produce an antibody-immobilized microplate;
(Step 2) a step of labeling a human or mouse CTGF standard with an enzyme such as biotin or peroxidase to produce a labeled CTGF standard;
(Step 3) A sample such as human or mouse serum and the labeled CTGF standard are added to the microplate, and the sample and the labeled standard are reacted competitively with the monoclonal antibody immobilized on the microplate. The step of causing;
(Step 4) washing the microplate and removing unreacted labeled standard from the microplate;
[0084]
(Step 5) On the microplate washed in Step 4, various substrates depending on the type of enzyme used (if necessary, labeled standard substances labeled with an enzyme such as peroxidase in Step 3) ) Or avidin or enzyme-modified avidin (when the labeled standard substance labeled with biotin in Step 3 is used), and the substrate, avidin or enzyme-modified avidin and the labeled substance on the labeled standard substance are added. Reacting;
(Step 6) When enzyme-modified avidin is added in step 5, depending on the type of enzyme used for the modification, various substrates are added, and the enzyme bound to avidin is reacted with the substrate;
(Step 7) adding a reaction stop solution to the microplate to stop the enzyme reaction and the color reaction; and
(Step 8) A step of measuring the colorimetric intensity, fluorescence intensity or emission intensity.
[0085]
The two-antibody liquid phase method is the method described in the above (54) and (55) of the present invention.
That is, the first is an immunoassay method including at least the following steps (a) and (b).
(A) a monoclonal antibody of the present invention in a mixture of a sample and a mammalian CTGF standard labeled with a labeling substance capable of producing a detectable signal either alone or by reacting with another substance Reacting; and
(B) the antigen-antibody complex formed by the binding of the monoclonal antibody to the mammalian CTGF or the labeled mammalian CTGF standard contained in the sample, and the reactivity of the monoclonal antibody; A step of reacting a mammal-derived antiserum having the reaction.
[0086]
The second is an immunoassay method including at least the following steps (a) to (c).
(A) reacting the sample with the monoclonal antibody of the present invention;
(B) Reaction of a mammalian CTGF standard labeled with a labeling substance capable of providing a detectable signal alone or by reacting with another substance into the reaction system in which the step of (a) has been performed. Caging process; and
(C) Reactivity of the monoclonal antibody to the antigen-antibody complex formed by the binding of the monoclonal antibody with the mammalian CTGF or the labeled mammalian CTGF standard contained in the sample. A step of reacting a mammal-derived antiserum having the reaction.
[0087]
In accordance with the present invention, the monoclonal antibody “8-64-6” or “8-86-2” shown in FIG. 1 is used as the “monoclonal antibody”, and the peroxidase which is particularly common as the “labeling substance” The method for quantifying human or mouse CTGF using an enzyme such as the above or biotin will be specifically described. For example, the method includes the following steps, but is not limited to the specific example.
Further, by using the monoclonal antibody “13-51-2” shown in FIG. 1 as the “monoclonal antibody” and using the enzyme such as peroxidase or biotin as the “labeling substance” in the same manner as described below, Not only CTGF but also rat CTGF (disclosed for the first time in this application) can be quantified.
[0088]
The first method includes the following steps.
(Step 1) A step of producing a labeled CTGF standard by labeling a human or mouse CTGF standard with an enzyme such as biotin or peroxidase;
(Step 2) A mixture of a sample such as mouse or human serum and the labeled CTGF standard prepared in Step 1 is added to a container having an internal volume such as a test tube, plate or tube, and then the Adding a monoclonal antibody “8-64-6” or “8-86-2” and reacting the sample and labeled CTGF standard with the monoclonal antibody competitively;
(Step 3) An antiserum derived from an animal other than a mouse having reactivity with a mouse-derived monoclonal antibody such as a goat anti-mouse γ-globulin serum, Reacting the antiserum with an antigen-antibody complex of a labeled CTGF standard substance and the monoclonal antibody, and aggregating and precipitating a complex aggregate comprising the complex and the antiserum;
(Step 4) A step of centrifuging the reaction system of Step 3 to separate the aggregated and precipitated complex;
[0089]
(Step 5) The complex aggregate separated in Step 4 is labeled with various substrates depending on the type of enzyme used together with a coloring substance as necessary (however, labeled standards labeled with an enzyme such as peroxidase in Step 2) A substance) or avidin or enzyme-modified avidin (provided that a labeled standard substance labeled with biotin in Step 2 is used), and the substrate, avidin or enzyme-modified avidin and the labeled substance on the labeled standard substance Reacting;
(Step 6) When enzyme-modified avidin is added in step 5, depending on the type of enzyme used for the modification, various substrates are added, and the enzyme bound to avidin is reacted with the substrate;
(Step 7) Step of adding a reaction stop solution to the reaction system of Step 5 to Step 6 to stop the enzyme reaction and the color reaction; and
(Step 8) A step of measuring the colorimetric intensity, fluorescence intensity or emission intensity.
[0090]
The second method includes the following steps.
(Step 1) A step of producing a labeled CTGF standard by labeling a human or mouse CTGF standard with an enzyme such as biotin or peroxidase;
(Step 2) A sample such as human or mouse serum is added to a container having an internal volume such as a test tube, plate or tube, and then the monoclonal antibody “8-64-6” or “8-86- 2 "and reacting the sample with the monoclonal antibody;
(Step 3) A step of adding the labeled CTGF standard prepared in Step 1 to the reaction system of Step 2 and reacting the labeled CTGF standard with the remaining monoclonal antibody that has not reacted with the sample in Step 2;
(Step 4) Addition of an antiserum derived from an animal other than a mouse having reactivity to a mouse-derived monoclonal antibody such as goat anti-mouse γ-globulin serum, and a mammalian CTGF contained in the sample formed in Step 2 The antiserum is reacted with the antigen-antibody complex with the monoclonal antibody and / or the antigen-antibody complex with the labeled CTGF standard formed in Step 3 and the monoclonal antibody, and the complex and the antiserum are used. Coagulating and precipitating the composite aggregate comprising:
(Step 5) A step of centrifuging the reaction system of Step 4 to separate the aggregated and precipitated complex;
[0091]
(Step 6) Depending on the type of enzyme used, the complex aggregate separated in Step 5 may be labeled with various substrates depending on the type of enzyme used (however, labeled standards labeled with an enzyme such as peroxidase in Step 3) Or avidin or enzyme-modified avidin (when using a labeled standard substance labeled with biotin in Step 3), and the substrate, avidin or enzyme-modified avidin and the labeled substance on the labeled standard substance Reacting;
(Step 7) When enzyme-modified avidin is added in step 6, depending on the type of enzyme used for the modification, various substrates are added, and the enzyme bound to avidin is reacted with the substrate;
(Step 8) A step of adding a reaction stop solution to the reaction system of Step 6 to Step 7 to stop the enzyme reaction and the color development reaction; and
(Step 9) A step of measuring the colorimetric intensity, fluorescence intensity or emission intensity.
[0092]
In the present invention, “affinity chromatography” refers to a sample (for example, a body fluid sample such as serum and plasma) by utilizing the interaction (affinity) between substances such as antigen and antibody, enzyme and substrate, or receptor and ligand. Means a method for separating or purifying a target substance contained in a culture supernatant or a centrifugal supernatant).
The method of the present invention utilizes an antigen-antibody reaction, that is, the affinity between mammalian CTGF as an antigen and the monoclonal antibody of the present invention that is reactive with mammalian CTGF, as a sample (for example, It means a method for separating or purifying CTGF contained in body fluid samples such as serum and plasma, culture supernatant or centrifugal supernatant.
[0093]
Specifically, (1) after immobilizing the monoclonal antibody (or antibody fragment) of the present invention reactive with mammalian CTGF on a filter or membrane which is an insoluble carrier as described above, the filter or membrane A method of separating CTGF contained in the sample by bringing the sample into contact with the sample, and (2) a cellulose carrier, agarose carrier, polyacrylamide carrier, dextran carrier, polystyrene carrier, polyvinyl alcohol as described above A monoclonal antibody (or antibody fragment) having reactivity with the CTGF of the mammal of the present invention is immobilized on an insoluble carrier such as a carrier based on a carrier, a polyamino acid carrier or a porous silica carrier by a conventional method (physical adsorption) , Polymerizing by cross-linking, sealing in matrix Or immobilization by non-covalent bond, etc., and the insoluble carrier is packed into a glass, plastic, or stainless steel column, and a sample (eg, serum or plasma) is placed in the column (eg, a cylindrical column). In which the CTGF contained in the sample is separated or purified. The latter method (2) is particularly called affinity column chromatography.
[0094]
As the insoluble carrier used in the affinity column chromatography, any insoluble carrier can be used as long as it can immobilize the monoclonal antibody (or antibody fragment) of the present invention. For example, it is a commercially available product. Sepharose 2B, Sepharose 4B, Sepharose 6B, CNBr-activated Sepharose 4B, AH-Sepharose 4B, CH-Sepharose 4B, Activated CH-Sepharose 4B, Epoxy-activated Sepharose 6B, Activated thiol-Sepharose 4B, manufactured by Pharmacia Sephadex, CM-Sephadex, ECH-Sepharose 4B, EAH-Sepharose 4B, NHS-activated Sepharose or Thiopropyl Sepharose 6B, Bio-Rad Bio-Gel A, Cellex, Cellex AE, Cellex-CM, Cellex PAB, Bio-Gel P, Hydrozide Bio-Gel P, Aminoethyl Bio-Gel P, Bio-Gel CM, Affi-Gel 10, Affi-Gel 15, Affi-Prep 10, Affi-Gel Hz, Affi-Prep Hz, Affi-Gel 102, CM Bio-Gel A, Affi-Gel heparin, Affi-Gel 501 Affi-Gel 601 etc., Chromagel A, Chromagel P, Enzafix P-HZ, Enzafix P-SH, Enzafix P-AB, etc. made by Wako Pure Chemical Industries, AE-Cellurose, CM made by Selva -Cellurose or PAB Cellurose.
[0095]
The “pharmaceutical composition” in the present invention has the ability to proliferate upon stimulation of stimulation of CTGF, the monoclonal antibody of the present invention as an active ingredient, or a part thereof, “CTGF inhibitor”, “CTGF production inhibitor” described later. It is a composition useful as a pharmaceutical comprising any one of “a substance having an ability to suppress the proliferation of cells possessed by CTGF stimulation” and a “pharmaceutically acceptable carrier”.
As used herein, “pharmaceutically acceptable carrier” refers to excipients, diluents, extenders, disintegrants, stabilizers, preservatives, buffers, emulsifiers, fragrances, colorants, sweeteners, thickeners. , Flavoring agents, solubilizers or other additives.
By using one or more of such carriers, pharmaceuticals in the form of tablets, pills, powders, granules, injections, solutions, capsules, trowels, elixirs, suspensions, emulsions or syrups, etc. A composition can be prepared.
These pharmaceutical compositions can be administered orally or parenterally. Other forms for parenteral administration include topical solutions containing one or more active substances and prescribed by conventional methods, suppositories for enteric administration, pessaries, and the like.
[0096]
The dose varies depending on the patient's age, sex, weight and symptoms, therapeutic effect, administration method, treatment time, type of active ingredient (such as the above-mentioned protein or antibody) contained in the pharmaceutical composition, etc. The dose can be administered in a range of 10 μg to 1000 mg (or 10 μg to 500 mg) per person. However, since the dose varies depending on various conditions, a dose smaller than the above dose may be sufficient, or a dose exceeding the above range may be required.
In particular, in the case of injections, the concentration is 0.1 μg antibody / ml carrier to 10 mg antibody / ml carrier in a non-toxic pharmaceutically acceptable carrier such as physiological saline or commercially available distilled water for injection. It can be produced by dissolving or suspending in the solution.
[0097]
The thus-prepared injection is administered to a human patient in need of treatment at a rate of 1 μg to 100 mg per kg body weight in a single administration, preferably at a rate of 50 μg to 50 mg per day. Can be administered several times to several times. Examples of administration forms include medically suitable administration forms such as intravenous injection, subcutaneous injection, intradermal injection, intramuscular injection, or intraperitoneal injection. Intravenous injection is preferred.
In addition, injections can be prepared as non-aqueous diluents (for example, propylene glycol, polyethylene glycol, vegetable oils such as olive oil, alcohols such as ethanol, etc.), suspensions or emulsions. .
Such sterilization of the injection can be performed by filtration sterilization through a bacteria-retaining filter, blending of a bactericide, or irradiation. The injection can be produced as a form prepared at the time of use. That is, it can be used as a sterile solid composition by lyophilization, etc., and dissolved in sterile water for injection or other solvents before use.
[0098]
The pharmaceutical composition of the present invention suppresses the proliferation of cells (for example, various fibroblasts, various vascular endothelial cells, various cells, etc.) having the ability to proliferate upon stimulation with CTGF derived from various tissues of the living body. Useful to do. Examples of the tissue include brain, cervix, lung, heart, liver, pancreas, kidney, stomach, large intestine, small intestine, duodenum, bone marrow, uterus, ovary, testis, prostate, skin, oral cavity, tongue, and blood vessel. . Preferably, lung, liver, kidney or skin can be mentioned.
As described above, since the pharmaceutical composition of the present invention can suppress the growth of cells having the ability to proliferate by the stimulation of CTGF as described above, the pharmaceutical composition of the present invention also has various tissues as described above. It is useful as a pharmaceutical for the treatment or prevention of various diseases associated with the proliferation of the cells. Examples of tissues associated with cell proliferation in the disease include brain, cervix, lung, heart, liver, pancreas, kidney, stomach, large intestine, small intestine, duodenum, bone marrow, uterus, ovary, testis, prostate, skin, oral cavity, tongue And blood vessels. Preferably, lung, liver, kidney or skin can be mentioned.
[0099]
Examples of the disease include fibrosis in various tissues (renal fibrosis, pulmonary fibrosis, fibrosis in the liver, fibrosis in the skin, etc.), kidney disease (eg, renal fibrosis, nephritis, renal failure, etc.), lung Diseases (eg, pulmonary fibrosis, pneumonia, etc.), skin diseases (eg, psoriasis, scleroderma, atopy, keloid, etc.), liver diseases (eg, fibrosis in the liver, hepatitis, cirrhosis, etc.), arthritis (eg, Rheumatoid arthritis), various cancers, or arteriosclerosis can be applied to treatment or prevention.
Preferably, kidney diseases (eg, renal fibrosis, nephritis, renal failure, etc.), diseases in the lung (eg, pulmonary fibrosis, pneumonia, etc.), skin diseases (eg, psoriasis, scleroderma, atopy, keloid, etc.), Or a liver disease (For example, fibrosis in the liver, hepatitis, cirrhosis etc.) can be mentioned.
More preferable examples include kidney diseases (for example, renal fibrosis, nephritis, renal failure, etc.).
[0100]
In addition, the pharmaceutical composition of the present invention has the ability to suppress the proliferation of CTGF-stimulated cells having the ability to proliferate by stimulation with CTGF stimulation, or “CTGF inhibitor”, or “CTGF production inhibitor” Also included are pharmaceutical compositions comprising "substances".
Here, the “CTGF inhibitor”, the “CTGF production inhibitor” or the “substance” refers to a substance having an activity of suppressing or inhibiting the biological function of CTGF or the production of CTGF from various cells. Or the substance which has the activity which inhibits is meant. Examples thereof include substances having any of the following activities.
(1) Suppressing or inhibiting the binding of human kidney-derived fibroblasts (for example, cell line 293-T (ATCC CRL-1573)) to human CTGF, or the binding of the cells to mouse CTGF.
(2) Rat kidney-derived fibroblast cell line (for example, cell line NRK-49F (ATCC CRL-1570)), human osteosarcoma-derived cell line MG-63 (ATCC CRL-1427) or human lung-derived fibroblast Suppresses or inhibits binding between human and CTGF.
(3) Suppressing or inhibiting cell growth of rat kidney-derived fibroblast cell line (for example, cell line NRK-49F (ATCC CRL-1570)) by stimulation with human CTGF or mouse CTGF.
(4) Suppressing or inhibiting the increase in the production of hydroxyproline in the kidney where the production of hydroxyproline shows an increasing tendency.
[0101]
Specific examples of the “substance” described above include the following substances.
(A) The aforementioned monoclonal antibody of the present invention (not limited to a naturally occurring antibody or recombinant antibody) or a part of the antibody.
(B) Antisense DNA.
(C) Antisense RNA.
(D) Low molecular chemical substances (chemically synthesized products or natural products) other than the above (a) to (c).
[0102]
The antisense DNA in the present invention is a DNA containing a partial base sequence in the base sequence of DNA encoding a mammalian (preferably human) CTGF protein, a DNA in which a part of the DNA is chemically modified, Examples thereof include DNA containing a base sequence complementary to the partial base sequence, or DNA in which a part of the DNA is chemically modified.
[0103]
Here, the “partial base sequence” means a partial base sequence composed of an arbitrary number of bases at an arbitrary site included in the base sequence of DNA encoding a mammalian (preferably human) CTGF protein.
The DNA can inhibit the production of CTGF protein by hybridizing to the protein-encoding DNA or RNA, thereby inhibiting transcription of the DNA into mRNA or translation of the mRNA into protein.
[0104]
Examples of the partial base sequence include a continuous partial base sequence of 5 to 100 bases, preferably a continuous partial base sequence of 5 to 70 bases, more preferably a continuous partial base sequence of 5 to 50 bases, and more. A continuous partial base sequence of 5 to 30 bases is preferable.
In addition, when this DNA is used as an antisense drug, it increases blood half-life (stability) when the DNA is administered into a patient's body, increases the permeability of an intracellular membrane, or is administered orally. For the purpose of increasing degradation resistance in the digestive organs or increasing absorption in some cases, it is possible to chemically modify a part of the base sequence of the DNA. Examples of the chemical modification include chemical modifications such as phosphate bond, ribose, nucleobase, sugar moiety, 3 ′ and / or 5 ′ end in the oligonucleotide structure.
[0105]
Phosphate bond modifications include one or more of these bonds, phosphodiester bonds (D-oligos), phosphorothioate bonds, phosphorodithioate bonds (S-oligos), methylphosphonate bonds (MP-oligos), phosphoramidos. Mention may be made of any of the date bonds, non-phosphate bonds and methylphosphonothioate bonds or combinations thereof. Examples of the modification of ribose include a change to 2′-fluororibose or 2′-O-methylribose. Nucleobase modifications include changes to 5-propynyluracil or 2-aminoadenine.
[0106]
Antisense RNA in the present invention refers to RNA containing a partial base sequence in the base sequence of RNA encoding mammalian (preferably human) CTGF protein, RNA in which a part of the RNA is chemically modified, or the An RNA containing a base sequence complementary to a partial base sequence or an RNA in which a part of the RNA is chemically modified can be mentioned.
[0107]
Here, the “partial base sequence” means a partial base sequence composed of an arbitrary number of bases at an arbitrary site included in the base sequence of RNA encoding a mammalian (preferably human) CTGF protein.
The RNA can inhibit the production of CTGF protein by hybridizing to DNA or RNA encoding the protein, thereby inhibiting transcription of the DNA into mRNA or translation of the mRNA into protein.
[0108]
Examples of the partial base sequence include a continuous partial base sequence of 5 to 100 bases, preferably a continuous partial base sequence of 5 to 70 bases, more preferably a continuous partial base sequence of 5 to 50 bases, and more. A continuous partial base sequence of 5 to 30 bases is preferable.
In addition, when this RNA is used as an antisense drug, it increases blood half-life (stability) when the RNA is administered to a patient's body, increases the permeability of an intracellular membrane, or is administered orally. For the purpose of increasing degradation resistance in the digestive organs or increasing absorption in some cases, it is possible to chemically modify a part of the base sequence of the RNA. Examples of the chemical modification include chemical modifications such as phosphate bond, ribose, nucleobase, sugar moiety, 3 ′ and / or 5 ′ end in the oligonucleotide structure.
[0109]
Phosphate bond modifications include one or more of these bonds, phosphodiester bonds (D-oligos), phosphorothioate bonds, phosphorodithioate bonds (S-oligos), methylphosphonate bonds (MP-oligos), phosphoramidos. Mention may be made of any of the date bonds, non-phosphate bonds and methylphosphonothioate bonds or combinations thereof. Examples of the modification of ribose include a change to 2′-fluororibose or 2′-O-methylribose. Nucleobase modifications include changes to 5-propynyluracil or 2-aminoadenine.
[0110]
Moreover, the therapeutic effect of various disease symptoms of the pharmaceutical composition of the present invention can be tested and examined by administering to a known disease model animal according to a conventional method.
For example, when examining the therapeutic effects of renal fibrosis, which is one of tissue fibrosis and one of the kidney diseases, one of the ureters of the mouse is ligated to stop the filtering function of kidney blood and the like. The pharmaceutical composition of the present invention is administered to a model mouse (UUO model, Unilateral ureteral obstruction) in which renal dysfunction has been induced by the above, and is used as an indicator of the onset of nephritis and renal fibrosis caused by the renal dysfunction A method for measuring the degree to which the increase in the production of a certain hydroxyproline is suppressed can be used. A decrease in the concentration of the hydroxyproline indicates that the pharmaceutical composition is effective in treating the kidney disease.
[0111]
Kidney diseases such as microglomerular abnormalities (eg, nephrotic microchange group (MCNS)), focal glomerulosclerosis (FGS), membranous glomerulonephritis (membrane nephropathy, MN), IgA nephropathy, For mesangial proliferative nephritis, post-streptococcal acute glomerulonephritis (APSGN), crescent-forming (extravascular) nephritis, interstitial nephritis, or acute renal failure, use model animals detailed in previous reports (“Development of disease-specific model animals and test / experiment methods for new drug development”, p.34-46, 1993, Technical Information Association (published))
For skin diseases such as wounds, keloids, atopy, dermatitis, scleroderma or psoriasis, the model animals described in detail in the previous report can be used (“Development of disease-specific model animals and development of new drugs”). "Testing and Experimental Methods", p.229-235, 1993, Technical Information Association (issued)).
[0112]
For liver diseases such as hepatitis (for example, viral hepatitis (A type, B type, C type, E type, etc.)), cirrhosis or drug liver disorder, it is necessary to use model animals detailed in the previous report. Yes, “Production of disease-specific model animals and test / experimental methods for new drug development”, p.119-129 and p.349-358, 1993, Technical Information Association (issued).
For example, in the case of examining the effect on arteriosclerosis and restenosis, a restenosis model created by inserting a balloon catheter into a rat aorta and applying PTCA can be used.
[0113]
For example, in the case of confirming the effect on tumor growth and metastasis, normal mice such as Balb / c mice, commercially available mice such as nude mice or model mice such as SCID mice, such as subcutaneous, tail vein, spleen, A cancer metastasis model prepared by transplanting cancer cells under the kidney capsule, intraperitoneally, or in the cecal wall can be used.
[0114]
“Rat CTGF” of the present invention (specifically, having the amino acid sequence set forth in SEQ ID NO: 2 or an amino acid sequence substantially identical to the amino acid sequence) and “DNA encoding rat CTGF” (specifically Specifically, a DNA comprising the nucleotide sequence of nucleotide numbers 213 to 1256 in the nucleotide sequence set forth in SEQ ID NO: 1 is defined with the following meanings and manufactured according to a conventional method as described below: can do.
[0115]
The term “substantially the same” has the meaning as described above.
The “rat CTGF” of the present invention appropriately employs a known method known in the technical field such as a chemical synthesis method or a cell culture method, or a modification method thereof, in addition to a gene recombination technique described later. Can be manufactured.
The “DNA” of the present invention is a DNA encoding the rat CTGF of the present invention, and includes any nucleotide sequence capable of encoding the rat CTGF of the present invention.
Specific examples include DNA encoding a polypeptide having the amino acid sequence set forth in SEQ ID NO: 2. A preferred embodiment includes DNA containing the nucleotide sequence of nucleotide numbers 213 to 1256 in the nucleotide sequence set forth in SEQ ID NO: 1 (for example, DNA having the nucleotide sequence set forth in SEQ ID NO: 1).
[0116]
The DNA encoding rat CTGF in the present invention includes both cDNA and genomic DNA.
In the present invention, DNA comprising any codon is included as long as it is a codon encoding the same amino acid.
Moreover, the DNA of the present invention may be obtained by any method. For example, complementary DNA (cDNA) prepared from mRNA, DNA prepared from genomic DNA, DNA obtained by chemical synthesis, DNA obtained by amplifying by PCR using RNA or DNA as a template, and appropriate combinations of these methods All DNAs constructed in this way are also included.
[0117]
According to the present invention, the DNA encoding rat CTGF is obtained by cloning cDNA from mRNA encoding rat CTGF according to conventional methods, isolating genomic DNA and performing splicing, and the cDNA sequence or mRNA sequence. It can be obtained by a method prepared by PCR as a template, a chemical synthesis method, or the like.
The DNA encoding the rat CTGF of the present invention is prepared by cleaving (digesting) each of the rat-encoded DNA encoding CTGF with an appropriate restriction enzyme, and the resulting DNA fragment is used as necessary. Then, it can be prepared by ligating together with linker DNA or tag (Tag) using an appropriate DNA polymerase or the like.
[0118]
Examples of the method for cloning cDNA encoding rat CTGF (hereinafter referred to as target protein) from mRNA include the following methods.
First, mRNA encoding the target protein is prepared from a tissue or cell (for example, rat fibroblast) that expresses and produces the target protein. The mRNA is prepared using a known method such as the guanidine thiocyanate method (Chirgwin et al., Biochemistry, Vol. 18, p. 5294, 1979), the hot phenol method or the AGPC method. The obtained total RNA can be subjected to affinity chromatography using oligo (dT) cellulose, poly U-sepharose or the like.
Then, using the obtained mRNA as a template, a known method such as using reverse transcriptase, for example, the method of Okayama et al. (Mol. Cell. Biol., Volume 2, page 161, 1982) And the same magazine, Vol. 3, 280, 1983) and the method of Hoffman et al. (Gene, Vol. 25, 263, 1983). Conversion to strand cDNA is performed. This cDNA is incorporated into a plasmid vector, phage vector or cosmid vector, and transformed into E. coli, or after in vitro packaging, a cDNA library is prepared by transfecting E. coli.
[0119]
The plasmid vector used here is not particularly limited as long as it can be replicated and retained in the host, and any phage vector that can be propagated in the host may be used. Examples of commonly used cloning vectors include pUC19, λgt10, λgt11, and the like. However, when subjected to immunological screening described later, a vector having a promoter capable of expressing a gene encoding a target protein in a host is preferable.
Examples of methods for incorporating cDNA into a plasmid include the method of Maniatis et al. (Molecular Cloning, A Laboratory Manual, Second Edition), Cold Spring Harbor Laboratory (Cold Spring Harbor Laboratory), 1.53, 1989). Examples of a method for incorporating cDNA into a phage vector include the method of Hyunh et al. (DNA cloning, DNA Cloning, a practical approach, Vol. 1, page 49, 1985). . For convenience, a commercially available cloning kit (for example, manufactured by Takara Shuzo Co., Ltd.) can also be used. The recombinant plasmid and phage vector thus obtained are introduced into an appropriate host such as a prokaryotic cell (for example, E. coli: HB101, DH5α, Y1090, DH10B, MC1061 / P3, etc.).
[0120]
As a method for introducing a plasmid into a host, (Molecular Cloning, A Laboratory Manual (second edition), Cold Spring Harbor Laboratory, page 1.74, 1989) Examples include the calcium chloride method, calcium chloride / rubidium chloride method, electroporation method and the like. Examples of a method for introducing a phage vector into a host include a method for introducing phage DNA into an expanded host after in vitro packaging. In vitro packaging can be performed conveniently by using a commercially available in vitro packaging kit (for example, manufactured by Stratagene, Amersham, etc.).
The method for isolating cDNA encoding the target protein from the cDNA library prepared by the above method can be performed by combining general cDNA screening methods.
[0121]
For example, after chemically synthesizing oligonucleotides that are thought to correspond to the amino acid sequence of the target protein separately, 32 Labeled with P as a probe, known colony hybridization method (Crunstein et al., Proc. Natl. Acid. Sci. USA), Volume 72, page 3961, 1975) or plaque hybridization method (Molecular Cloning, A Laboratory Manual, second edition, Cold Spring Harbor Laboratory, p. 2.108, 1989), a method for screening a clone containing a cDNA of interest, and a PCR primer. Examples include a method of amplifying a specific region of a target protein by PCR and selecting a clone having a DNA fragment encoding the region.
[0122]
In addition, when a cDNA library prepared using a vector capable of expressing cDNA (for example, a phage vector such as λgt11) is used, an antigen-antibody reaction using an antibody reactive to the target protein is used. Clones can be selected. When a large number of clones are processed, it is preferable to use a screening method using the PCR method.
The base sequence of the DNA thus obtained uses the Maxam-Gilbert method (Maxam et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA., 74, 560, 1977) or phage M13. The dideoxynucleotide synthesis chain termination method (Sanger et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA., 74, 5463-5467, 1977). The gene encoding the target protein can be obtained by cutting out all or part of the gene from the clone obtained as described above with a restriction enzyme or the like.
[0123]
Moreover, as a preparation method by isolating DNA which codes a target protein from the genomic DNA derived from the cell which expresses the target protein as mentioned above, the following method is illustrated, for example.
The cells are preferably lysed using SDS or proteinase K or the like, and extraction with phenol is repeated to deproteinize DNA. RNA is preferably digested with ribonuclease. The obtained DNA is partially digested with an appropriate restriction enzyme, and the obtained DNA fragment is amplified with an appropriate phage or cosmid to prepare a library. Then, a clone having the target sequence is detected by, for example, a method using a radiolabeled DNA probe, and all or part of the gene encoding the target protein is cut out from the clone with a restriction enzyme or the like.
[0124]
Preparation of DNA encoding the target protein by PCR can be performed by a conventional method using known mRNA or cDNA of the target protein as a template ("gene amplification PCR method: basic and new development", Kyoritsu Shuppan Co., Ltd.) Issue, 1992, etc.).
In addition, production of DNA encoding the target protein by chemical synthesis can be performed according to a conventional method based on the base sequence of the target protein.
[0125]
The rat CTGF of the present invention can be obtained by cleaving DNA (genomic DNA containing cDNA or intron) encoding rat CTGF prepared using the method exemplified above with appropriate restriction enzymes. Commonly used genetic recombination using DNA obtained by ligating CTGF-encoding DNA fragments and linking these fragments together with linker DNA or tag (Tag), if necessary, using an appropriate DNA polymerase or the like Using techniques, it can be prepared as a recombinant protein by conventional methods.
Specifically, it is as illustrated below. That is, the DNA prepared as described above is inserted into a vector as described in detail below to prepare an expression vector, and a host cell as described later is transformed with the expression vector to obtain a transformant. . The target protein is produced in the culture supernatant by culturing the transformant. The target protein in the culture supernatant can be easily purified using column chromatography or the like.
[0126]
The present invention also relates to an expression vector containing DNA encoding rat CTGF of the present invention. The expression vector of the present invention is not particularly limited as long as it can be retained or replicated in various prokaryotic and / or eukaryotic hosts, and includes plasmid vectors and phage vectors (Cloning Vectors: A Laboratory Manual, Elsby, New York, 1985).
The expression vector can be conveniently prepared by ligating DNA encoding the rat CTGF of the present invention to a recombination vector (plasmid DNA and bacterial phage DNA) available in the art by a conventional method.
Specific examples of the recombination vector used include plasmids derived from E. coli such as pBR322, pBR325, pUC12, pUC13 and pUC19, yeast derived plasmids such as pSH19 and pSH15, and Bacillus subtilis derived plasmids such as pUB110, pTP5 and pC194. Etc. are exemplified. Examples of the phage include bacteriophages such as λ phage, and animal and insect viruses (pVL1393, manufactured by Invitrogen) such as retrovirus, vaccinia virus, and nuclear polyhedrosis virus.
[0127]
For the purpose of expressing DNA encoding rat CTGF of the present invention and producing the rat CTGF, a plasmid vector is useful. The plasmid vector is not particularly limited as long as it has a function of expressing the gene encoding the rat CTGF in various prokaryotic and / or eukaryotic host cells and producing these polypeptides. For example, pMAL C2, pcDNA3.1 (−), pEF-BOS (Nucleic Acid Research, Vol. 18, p. 5322, 1990, etc.) or pME18S (Experimental Medicine separate volume “Gene Engineering Handbook”, 1992).
[0128]
When bacteria, particularly Escherichia coli, is used as a host cell, an expression vector generally comprises at least a promoter-operator region, a start codon, DNA encoding the protein of the present invention, a stop codon, a terminator region, and a replicable unit.
When yeast, animal cells or insect cells are used as the host, the expression vector preferably contains at least a promoter, a start codon, DNA encoding rat CTGF of the present invention, and a stop codon. DNA encoding signal peptide, enhancer sequence, 5 ′ and 3 ′ untranslated regions of gene encoding rat CTGF of the present invention, splicing junction, polyadenylation site, selectable marker region or replicable unit, etc. May be included. Moreover, the gene amplification gene (marker) normally used according to the objective may be included.
[0129]
The promoter-operator-region for expressing the rat CTGF of the present invention in bacteria contains a promoter, an operator, and a Shine-Dalgarno (SD) sequence (for example, AAGG). For example, when the host is an Escherichia genus, preferred examples include those containing Trp promoter, lac promoter, recA promoter, λPL promoter, lpp promoter, tac promoter and the like.
Examples of promoters for expressing the rat CTGF of the present invention in yeast include PH05 promoter, PGK promoter, GAP promoter, and ADH promoter. When the host is Bacillus, SL01 promoter, SP02 promoter, penP promoter, etc. Is mentioned.
When the host is a eukaryotic cell such as a mammalian cell, examples include SV40-derived promoters, retroviral promoters, heat shock promoters, and the like. SV-40 and retrovirus are preferred. However, it is not particularly limited to these. In addition, the use of an enhancer is an effective method for expression.
[0130]
A suitable initiation codon is exemplified by methionine codon (ATG).
Examples of stop codons include commonly used stop codons (eg, TAG, TAA, TGA).
As the terminator region, a commonly used natural or synthetic terminator can be used.
A replicable unit refers to a DNA that has the ability to replicate its entire DNA sequence in a host cell, a natural plasmid, an artificially modified plasmid (a DNA fragment prepared from a natural plasmid) and Synthetic plasmids and the like are included. Suitable plasmids include plasmid pBR322 or an artificial modification thereof (DNA fragment obtained by treating pBR322 with an appropriate restriction enzyme) in E. coli, yeast 2μ plasmid, or yeast chromosomal DNA in yeast, Examples of mammalian cells include plasmid pRSVneo ATCC 37198, plasmid pSV2dhfr ATCC 37145, plasmid pdBPV-MMTneo ATCC 37224, plasmid pSV2neo ATCC 37149, plasmid pSV2bsr and the like.
As the enhancer sequence, polyadenylation site and splicing junction site, those commonly used by those skilled in the art, such as those derived from SV40, respectively, can be used.
[0131]
As the selection marker, a commonly used marker can be used by a conventional method. Examples thereof include antibiotic resistance genes such as tetracycline, ampicillin, and kanamycin.
The gene amplification gene includes dihydrofolate reductase (DHFR) gene, thymidine kinase gene, neomycin resistance gene, glutamate synthase gene, adenosine deaminase gene, ornithine decarboxylase gene, hygromycin-B-phosphotransferase gene, aspartate transcarbamylase gene Etc. can be illustrated.
[0132]
The expression vector of the present invention can be prepared by linking at least the above promoter, start codon, DNA encoding the protein of the present invention, stop codon and terminator region continuously and circularly to suitable replicable units. it can. At this time, an appropriate DNA fragment (for example, a linker, other restriction sites, etc.) can be used by a conventional method such as digestion with a restriction enzyme or ligation using T4 DNA ligase, if desired.
The transformed cell of the present invention can be prepared by introducing the above expression vector into a host cell.
[0133]
The host cell used in the present invention is not particularly limited as long as it is compatible with the above-described expression vector and can be transformed, and is a natural cell or artificially established usually used in the technical field of the present invention. Examples include various cells such as recombinant cells (for example, bacteria (Escherichia, Bacillus), yeasts (Saccharomyces, Pichia, etc.), animal cells or insect cells).
Preferred are E. coli or animal cells, specifically E. coli (DH5α, DH10B, TB1, HB101, XL-2Blue, etc.), mouse-derived cells (COP, L, C127, Sp2 / 0, NS-1 or NIH3T3, etc.) , Rat-derived cells, hamster-derived cells (BHK, CHO, etc.), monkey-derived cells (COS1, COS3, COS7, CV1, Velo, etc.) and human-derived cells (Hela, diploid fibroblast-derived cells, myeloma cells And Namalwa et al.).
Introduction (transformation (transfection)) of an expression vector into a host cell can be carried out using a conventionally known method.
[0134]
For example, in the case of bacteria (E. coli, Bacillus subtilis, etc.), for example, the method of Cohen et al. (Proc. Natl. Acad. Sci. USA., 69, 2110, 1972), protoplast method (Mol. Gen. Genet., 168, 111, 1979) and the competent method (J. Mol. Biol., 56, 209, 1971), Saccharomyces cerevisiae In the case of, for example, the method of Hinnen et al. (Proc. Natl. Acad. Sci. USA., 75, 1927, 1978) or the lithium method (J. Bacteriol., 153, 163) 1983), for example in the case of animal cells, eg Graham's method (Virology, 52, 456, 1973), in the case of insect cells, eg Summers et al. (Mol. Cell. Biol., Volume 3) The 2156~ pp 2165, can be respectively transformed by 1983).
[0135]
The rat CTGF of the present invention can be produced by culturing a transformed cell containing the expression vector prepared as described above (hereinafter used to include a transfectant) in a nutrient medium.
The nutrient medium preferably contains a carbon source, an inorganic nitrogen source or an organic nitrogen source necessary for the growth of the host cell (transformant). Examples of the carbon source include glucose, dextran, soluble starch, and sucrose. Examples of the inorganic or organic nitrogen source include ammonium salts, nitrates, amino acids, corn steep liquor, peptone, casein, meat extract, large extract, and the like. Examples include soybean cake, potato extract and the like. In addition, other nutrients (for example, inorganic salts (for example, calcium chloride, sodium dihydrogen phosphate, magnesium chloride), vitamins, antibiotics (for example, tetracycline, neomycin, ampicillin, kanamycin, etc.)) may be included as desired. .
Culturing is performed by methods known in the art. Culture conditions such as temperature, medium pH and culture time are appropriately selected so that the protein of the present invention is produced in large quantities.
[0136]
In addition, although the specific culture medium and culture | cultivation conditions used according to a host cell below are illustrated, it is not limited to these at all.
When the host is a bacterium, actinomycetes, yeast or filamentous fungus, for example, a liquid medium containing the above nutrient source is suitable. Preferably, the medium has a pH of 5-8.
When the host is E. coli, preferred media include LB medium, M9 medium (Miller et al., Exp. Mol. Genet, Cold Spring Harbor Laboratory, page 431, 1972), YT medium, and the like. In such a case, the culture can be performed usually at 14 to 43 ° C. for about 3 to 24 hours with aeration and agitation as necessary.
[0137]
When the host is Bacillus genus, the treatment can be performed usually at 30 to 40 ° C. for about 16 to 96 hours with aeration and stirring as necessary.
When the host is yeast, examples of the medium include Burkholder's minimum culture (Bostian, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, Vol. 77, page 4505, 1980), and the pH is 5-8. It is desirable that The culture is usually performed at about 20 to 35 ° C. for about 14 to 144 hours, and if necessary, aeration and agitation can be performed.
When the host is an animal cell, for example, a MEM medium (Science, Vol. 122, p. 501, 1952) containing about 5 to 20% fetal bovine serum, DMEM medium (Virology, 8, 396, 1959), RPMI 1640 medium (J. Am. Med. Assoc., 199, 519, 1967), 199 medium (proc. Soc. Exp. Biol. Med., 73, 1st page, 1950), HamF12 medium and the like can be used. The pH of the medium is preferably about 6 to 8, and the culture is usually performed at about 30 to 40 ° C. for about 15 to 72 hours, and if necessary, aeration and agitation can be performed.
[0138]
When the host is an insect cell, for example, Grace's medium containing fetal bovine serum (Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 82, 8404, 1985) and the like can be mentioned, and its pH is about 5-8. Preferably there is. The culture is usually performed at about 20 to 40 ° C. for 15 to 100 hours, and aeration and agitation can be performed as necessary.
The rat CTGF of the present invention can be produced by culturing transformed cells as described above (particularly animal cells or E. coli) and secreting them into the culture supernatant. That is, a culture filtrate (supernatant) is obtained from the obtained culture by a method such as filtration or centrifugation, and the present invention is used according to a conventional method generally used for purifying and isolating natural or synthetic proteins from the culture filtrate. Rat CTGF is purified and isolated.
[0139]
Isolation and purification methods include, for example, a method utilizing specific affinity such as affinity column chromatography, a method utilizing solubility such as salting out and solvent precipitation, dialysis, ultrafiltration, gel filtration, sodium dodecyl sulfate. -Methods using molecular weight differences such as polyacrylamide gel electrophoresis, methods using charges such as ion exchange chromatography and hydroxylapatite chromatography, methods using hydrophobic differences such as reverse phase high performance liquid chromatography, etc. Examples thereof include a method using the difference in isoelectric point such as electric point electrophoresis.
[0140]
On the other hand, if the rat CTGF of the present invention is present in the periplasm or cytoplasm of the cultured transformant, the culture is subjected to a conventional method such as filtration or centrifugation to collect the cells or cells, and an appropriate buffer. After suspending in a liquid and destroying cell walls and / or cell membranes such as cells by a method such as ultrasonic wave, lysozyme, and freeze-thawing, a membrane fraction containing the rat CTGF of the present invention is obtained by a method such as centrifugation or filtration. obtain. The membrane fraction is solubilized using a surfactant such as Triton-X100 to obtain a crude solution.
The crude solution can be isolated and purified by using a conventional method as exemplified above.
[0141]
The “transgenic mouse” in the present invention is a transgenic mouse mouse in which DNA (cDNA or genomic DNA) encoding human CTGF, which can be prepared according to the method as described above, is integrated on the endogenous locus of the mouse. The transgenic mouse expresses and secretes human CTGF in the body.
[0142]
The transgenic mouse can be obtained by a conventional method (for example, the latest animal cell experiment manual, published by L.I.C., Chapter 7, pages 361 to 408) as commonly used in the production of transgenic animals as described above. , 1990). Specifically, for example, an ES cell (embryonic stem cell) obtained from a normal mouse blastcyst is transformed with an expression vector inserted so that the gene encoding the human CTGF can be expressed. . ES cells in which a gene encoding human CTGF is integrated on an endogenous gene are selected by a conventional method. Next, the selected ES cells are microinjected into fertilized eggs (alveolar vesicles) obtained from another normal mouse (Proc. Natl. Acad. Sci. USA, Vol. 77, No. 12, pp. 7380-7384). , 1980; U.S. Pat. No. 4,873,191). The blastocyst is transplanted into the uterus of another normal mouse as a foster parent. Thus, a chimeric transgenic mouse is born from the temporary parent mouse. A heterotransgenic mouse is obtained by crossing the chimeric transgenic mouse with a normal mouse. By crossing the heterogeneic transgenic mice, homogeneic transgenic mice can be obtained according to Mendel's law.
[0143]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to examples, but it goes without saying that the present invention is not limited only to the embodiments described in the examples.
[0144]
Example 1 Preparation of polyclonal antibody against human CTGF
A peptide corresponding to the amino acid sequence (Cys-Glu-Ala-Asp-Leu-Glu-Glu-Asn-Ile-Lys) of human CTGF is synthesized by a conventional method using a peptide synthesizer (Applied Biosystems). Was synthesized according to As the immunization antigen, an emulsion obtained by emulsifying the peptide with Freuind's complete adjuvant was used. The peptide (0.32 mg / kg) was subcutaneously administered to New Zealand white rabbits (NZW, manufactured by Simunek, Inc.) on day 1 (0.8 mg), day 14 (0.8 mg), day 35 (0.8 mg) and 49 The doses were administered at intervals and amounts of day (0.8 mg). Using the peptide, the antibody titer in the serum was appropriately measured. Next, serum was obtained by a conventional method, and a polyclonal antibody (IgG) against human CTGF was purified from the serum by affinity chromatography using agarose to which the peptide was coupled. The reactivity to human CTGF was confirmed by ELISA (Enzyme-linked immunosorbent assay) and Western blotting.
[0145]
Example 2 Preparation of recombinant human CTGF
<2-1> Transient expression in human kidney-derived fibroblast cell line 293
CDNA encoding human CTGF was prepared by a conventional method using the PCR method.
Specifically, cDNA prepared from human chondroma cell line HCS2 / 8 is used as a template, and based on cDNA of human CTGF (The Journal of Cell Biology, Vol. 114, No. 6, p. 1287-1294, 1991). Synthesis was performed using the primers designed in the above. The human CTGF cDNA containing the translation region thus obtained was inserted into a plasmid pcDNA3.1 (-) (manufactured by Invitrogen) to prepare an expression vector, and the human kidney-derived fibroblast cell line 293 was obtained using the vector by electroporation. -T (ATCC CRL-1573) was transformed. The transformed cells were cultured in serum-free medium ASF104 (Ajinomoto Co., Inc.) for 3 days to transiently express recombinant human CTGF. The expression of human CTGF was confirmed by Western blotting using the polyclonal antibody prepared in Example 1.
The culture supernatant is collected, subjected to ammonium sulfate precipitation, then subjected to heparin column chromatography, washed with 0.3 M NaCl / PBS, and then eluted with 0.5 M NaCl / PBS. Obtained.
[0146]
<2-2> Stable expression in human epithelial cell line Hela
In the same manner as in Example <2-1>, cDNA encoding human CTGF was prepared by a conventional method using the PCR method. The human CTGF cDNA containing the translation region thus obtained was inserted into a plasmid pcDNA3.1 (-) (manufactured by Invitrogen) to prepare an expression vector, and by electroporation, the human epithelial cell line Hela (ATCC CCL-2) was transformed. Geneticin-resistant transformed cell clones are cultured for about 2 weeks in RPMI1640 medium containing Geneticin (0.8 mg / ml; GIBCO-BRL) and 10% fetal calf serum. Sorted out. The selected transformed cells were cultured in a serum-free medium ASF104 (manufactured by Ajinomoto Co.) to express recombinant human CTGF. The expression of human CTGF was confirmed by Western blotting using the polyclonal antibody prepared in Example 1.
The culture supernatant is collected, subjected to ammonium sulfate precipitation, then subjected to heparin column chromatography, washed with 0.3 M NaCl / PBS, and then eluted with 0.5 M NaCl / PBS. Obtained.
[0147]
Example 3 Preparation of recombinant mouse CTGF
Previously published cDNA sequence encoding mouse CTGF (Japanese Patent Laid-Open No. 5-255397, Cell Growth Differ., Vol.2, No.5, p.225-233, 1991; FEBS Letters, Vol.327, No.2, p.125-130, 1993; and DNA Cell Biol., Vol.10, No.4, p.293-300, 1991), and partially purified recombinant mouse CTGF in the same manner as in Example 2. Prepared.
[0148]
Example 4 Preparation of anti-human CTGF monoclonal antibody and anti-mouse CTGF monoclonal antibody
Preparation of monoclonal antibodies in this example was carried out using experimental medicine (separate volume), cell engineering handbook (edited by Toshio Kuroki et al., Published by Yodosha, pages 66-74, 1992) and an introduction to monoclonal antibody experimentation (Minbei Ando). Et al., Published by Kodansha, 1991) and the like.
As the human CTGF as an immunogen, any one of the recombinant human CTGF prepared by using two kinds of methods in Example 2 or a mixture thereof was used. As mouse CTGF, the recombinant mouse CTGF prepared in Example 3 was used.
As immunized animals, (1) normal mice (BALB / c mice, female, 4-5 weeks old, Shizuoka Research Animal Center (manufactured)), (2) normal rats (Wistar rats, female, 4-5 weeks old) , Shizuoka Research Animal Center (manufactured)), (3) normal hamster (Armenian hamster, male, 4-5 weeks old, oriental yeast (manufactured)) and (4) human antibody-producing transgenic produced using the method described above Mouse (Nature Genetics, Vol.7, p.13-21, 1994; Nature Genetics, Vol.15, p.146-156, 1997; JP-T 4-504365 Publication; JP-T 7-509137 Publication; It was prepared according to the method described in Nikkei Science, June issue, pages 40 to 50, 1995, etc.).
Unless otherwise noted, the same method was used for the production of monoclonal antibodies when any animal was used. The cell culture operation was performed using a multiwell microplate.
[0149]
<4-1> Preparation of anti-human CTGF monoclonal antibody-producing hybridoma
By injecting the partially purified recombinant human CTGF (1 μg / animal) prepared in Example 2 into a normal pad and a human antibody-producing transgenic mouse together with Complete Freund's Adjuvant in a Hood pad. Immunized for the first time (day 0). Each week after the initial immunization, the same recombinant human CTGF was boosted 4 times or more by intra-hood pad injection, and the final immunization was performed in the same manner the day before the lymph node cells described below.
Lymph node cells collected from each animal and mouse myeloma cells were mixed at a ratio of 5: 1, and hybridomas were prepared by cell fusion using polyethylene glycol 4000 or polyethylene glycol 1500 (GIBCO) as a fusion agent. In addition, cell fusion of lymph node cells of normal mice was performed using mouse myeloma PAI (JCR No. B0113; Res. Disclosure Vol. 217, p.155, 1982), and lymph node cells of human antibody-producing transgenic mice. For fusion, mouse myeloma P3 / X63-AG8.653 (ATCC No .: CRL-1580) was used.
Hybridomas were selected by culturing in a HAT-containing ASF104 medium (Ajinomoto Co., Inc.) containing 10% fetal calf serum (FCS) and aminopterin.
The reactivity of the culture supernatant of each hybridoma clone to the recombinant human CTGF used as an immunogen was measured by ELISA described below to obtain a large number of antibody-producing hybridomas for each animal species.
[0150]
For normal mice (mouse anti-human CTGF monoclonal antibody), clones named 8-64-6, 8-86-2, 8-97-3, 8-149-3 and 15-38-1 were obtained ( FIG. 1).
Both hybridoma clones 8-86-2 and 8-64-6 were dated December 18, 1997, Ministry of International Trade and Industry, Institute of Industrial Science, Biotechnology Research Institute (1-3 Higashi 1-chome, Tsukuba, Ibaraki, Japan) (Clone 8-86-2: international deposit number FERM BP-6208; clone 8-64-6: international deposit number FERM BP-6209).
For human antibody-producing transgenic mice (human anti-human CTGF monoclonal antibody), A4.3, A11.1, A15.1, A29.6, B13.7, B22.2, B29.6, B35.1, C2 .1, C26.11, C59.1, C114.4, M32.2, M33.3, M84.4, M107.2, M122, M124,6, M194.2, M244, M255, M268.1, M288 The clones designated as .5, M291.2, M295.2, M315, M320.2, N45.2, N50.1 and N60.1 were obtained (FIGS. 1 and 2).
[0151]
Hybridoma clone A11.1 was internationally deposited on September 25, 1998 at the Institute of Biotechnology, Institute of Industrial Science and Technology, Ministry of International Trade and Industry (1-3 Higashi 1-chome, Tsukuba, Ibaraki, Japan). BP-6535).
The hybridoma clones B22.2, M84.4 and M320.2 were all issued on December 15, 1998 at the Institute of Biotechnology, Institute of Industrial Technology, Ministry of International Trade and Industry (1-3 Higashi 1-chome, Tsukuba, Ibaraki, Japan). (Clone B22.2: international deposit number FERM BP-6598; clone M84.4: international deposit number FERM BP-6599; clone M320.2: international deposit number FERM BP-6600).
In addition, as shown above, in any of the following examples including this example, as well as in the drawings or tables shown as the test results in the examples, the hybridoma clones producing the human monoclonal antibody of the present invention are shown. Named using symbols.
The alphabet and number described before the period symbol in the symbol together represent the name of the parent clone. Moreover, the hybridoma clones subcloned from each of the above parent clones were named by adding an additional number after the period symbol immediately after the parent clone name.
In addition, in any of the following examples including this example, as well as in the drawings or tables shown as the test results in the examples, the numbers by the subcloning may be omitted and described. Is the same cell as the clone described in FIG. 1 or FIG.
[0152]
<4-2> Preparation of anti-mouse CTGF monoclonal antibody-producing hybridoma
The normal rat and normal hamster are immunized for the first time (day 0) by injecting the partially purified recombinant mouse CTGF (2 μg / mouse) prepared in Example 3 together with Complete Freund's Adjuvant into the Hood pad. did. The recombinant mouse CTGF was boosted 4 times or more per week from the initial immunization by intra-hood pad injection, and the final immunization was performed in the same manner on the day before the acquisition of lymph node cells described below.
Popliteal lymph node cells of each immunized animal were collected by surgery according to conventional methods.
Lymph node cells collected from each animal and mouse myeloma cell PAI (JCR No. B0113; Res. Disclosure Vol. 217, p.155, 1982) were mixed at 5: 1, and polyethylene glycol 4000 or polyethylene was used as a fusing agent. Hybridomas were prepared by cell fusion using glycol 1500 (manufactured by GIBCO).
Hybridomas were selected by culturing in a HAT-containing ASF104 medium (Ajinomoto Co., Inc.) containing 10% fetal calf serum (FCS) and aminopterin.
[0153]
The reactivity of the culture supernatant of each hybridoma clone to the recombinant mouse CTGF used as an immunogen was measured by ELISA, which will be described later, to obtain a large number of antibody-producing hybridomas for each animal species.
For normal rats (rat anti-mouse CTGF monoclonal antibody), 13-51-2, 17-132, 23-96, 24-53, 24-67, 25-91, 25-101, 25-256, 25-338 25-410 and 25-463 were obtained (FIG. 1).
For a normal hamster (hamster anti-mouse CTGF monoclonal antibody), a clone named 2-228-1 was obtained (FIG. 1).
[0154]
<4-3> ELISA screening of monoclonal antibody-producing hybridomas
The ELISA performed in Examples <4-1> and <4-2> is as follows.
Recombinant human CTGF (0.2 μg / well) prepared in Example 2 or recombinant mouse CTGF (0.2 μg / well) prepared in Example 3 was added to an ELISA 96-well microplate (manufactured by Corning). In addition to each well and incubated for 2 hours at room temperature, recombinant human CTGF or recombinant mouse CTGF was adsorbed to the microplate. Next, the supernatant was discarded, and a blocking reagent (200 μl, 3% BSA-containing phosphate buffer) was added to each well and incubated at room temperature for 2 hours to block the sites where CTGF did not bind. Each well was washed 3 times with 200 μl of phosphate buffer containing 0.1% Tween20. In this way, microplates were prepared in which each well was coated with recombinant human CTGF or recombinant mouse CTGF.
Each hybridoma culture supernatant (100 μl) was added to each well and allowed to react for 40 minutes, and then each well was washed three times with 200 μl of a phosphate buffer containing 0.1% Tween20.
[0155]
Next, a biotin-labeled sheep anti-mouse immunoglobulin antibody (50 μl, manufactured by Amersham) was added to the wells to which normal mouse-derived monoclonal antibody-producing hybridoma culture supernatant was added. Biotin-labeled sheep anti-rat immunoglobulin antibody (50 μl, manufactured by Amersham) was added to the wells to which clear was added. A hamster immunoglobulin antibody (50 μl, manufactured by Cedarlane) and a culture supernatant of a monoclonal antibody-producing hybridoma derived from a human antibody-producing transgenic mouse were added to biotin-labeled goat anti-human immunoglobulin antibody (50 μl, American Co Rex Corp.) were added and incubated for 1 hour at room temperature.
[0156]
The microplate was washed with a phosphate buffer containing 0.1% Tween 20, and then 1000 times with a solution (pH 7.0) consisting of 0.5 M NaCl and 20 mM HEPES containing bovine serum albumin (BSA, 1 mg / ml). Streptoavidin-β-galactosidase (Streptoavidin-β-galactosidase, 50 μl, manufactured by Gibco BRL)) was added to each well and incubated at room temperature for 30 minutes.
The microplate is then washed with phosphate buffer containing 0.1% Tween 20, followed by 100 mM NaCl, 1 mM MgCl containing 1 mg / ml BSA. 2 And 1% 4-methyl-umbelliferyl-β-D-galactoside, 50 μl, sigma diluted with a solution (pH 7.0) consisting of 10 mM phosphate buffer (Sigma) was added to each well and incubated at room temperature for 10 minutes. In each well, 1M Na 2 CO Three (100 μl) was added to stop the reaction. The fluorescence intensity at a wavelength of 460 nm (excitation: 355 nm) was measured with a Fluoroscan II microplate fluorometer (Flow Laboratories Inc.).
[0157]
<4-4> Large-scale preparation of monoclonal antibodies
ICR nude mice (female, 7-8 weeks old, manufactured by Charles River Co.) were used with each of the hybridoma clones (10 for each). 6 -10 7 Per 0.5 ml / mouse) was injected intraperitoneally. After 10 to 20 days, the mouse was opened under anesthesia, and a large amount of each monoclonal antibody was prepared from ascites collected by a conventional method.
[0158]
<4-5> Purification of monoclonal antibody
Centrifugal supernatant obtained by centrifuging each monoclonal antibody ascites obtained in the above <4-4> was diluted 3-fold with 0.06 M acetate buffer (pH 4.0), and 1N hydrochloric acid was added to adjust the pH to 4.8. Adjusted. Next, caprylic acid (Caprylic acid, manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) was added little by little at room temperature with stirring so as to be 0.033 ml per 1 ml of ascites, and reacted for 30 minutes with stirring. Subsequently, centrifugation (10,000 rpm, 20 minutes) was carried out to precipitate proteins other than antibodies. Centrifugal supernatant was collected and filtered through a filter (Millipore) to remove white sediment. The obtained filtrate was dialyzed against a phosphate buffer (2 hours).
After dialysis, ammonium sulfate (26.2 g / 100 ml) was added little by little with stirring, and reacted at 4 ° C. for 120 minutes with stirring. Subsequently, the precipitate was collected by centrifugation (10,000 rpm, 20 minutes). A phosphate buffer solution was added to the collected precipitate and dialyzed with a phosphate buffer solution (4 ° C., 24 hours) to obtain each purified monoclonal antibody.
[0159]
<4-6> Isotype determination
Using a mouse monoclonal antibody isotype determination kit (manufactured by Amersham) according to the experimental operation protocol attached to the kit, the above-mentioned normal mouse-derived anti-human CTGF monoclonal antibodies (8-64-6, 8- The isotypes of 86-2, 8-97-3, 8-149-3 and 15-38-1) were determined. Both were confirmed to be IgG1 / κ (FIG. 1).
Using a human monoclonal antibody isotype determination kit (manufactured by American Corex) according to the experimental operation protocol attached to the kit, human anti-human CTGF monoclonal antibody derived from the aforementioned human antibody-producing transgenic mouse ( A4.3, A11.1, A15.1, A29.6, B13.7, B22.2, B29.6, B35.1, C2.1, C26.11, C59.1, C114.4, M32. 2, M33.3, M84.4, M107.2, M122, M124,6, M194.2, M244, M255, M268.1, M288.5, M291.2, M295.2, M315, M320.2, N45.2, N50.1 and N60.1) of each isotype was determined. Both were confirmed to be IgG2 / κ (FIGS. 1 and 2).
[0160]
<4-7> Preparation of affinity column
Using an NHS activated high trap column (HiTrap-NHS-activated Sepharose HP, 5 ml, manufactured by Pharmacia Biotech), an affinity column was prepared according to the attached protocol. Specifically, it is as follows.
Monoclonal antibody 8-86-2 (10 mg / ml Sepharose) prepared in Example <4-5> dissolved in 0.2 M sodium bicarbonate solution (pH 8.3) containing 0.5 M NaCl was treated with NHS activity. Was injected into a high trap column. The mixture was reacted at 20 ° C. for 45 minutes to immobilize monoclonal antibody 8-86-2 on NHS-activated Sepharose.
Since the monoclonal antibody 8-86-2 has high reactivity with any of human CTGF, mouse CTGF and rat CTGF, by preparing an affinity column using this antibody, human CTGF, mouse CTGF and rat CTGF Any of them can be purified.
[0161]
<4-8> Purification of mammalian CTGF by affinity chromatography Transformed Hela cells expressing human CTGF (Example <2-2>), transformed Hela cells expressing mouse CTGF (Example 3), and rat CTGF The culture supernatant of each transformed Hela cell (Example <11-2>) that expresses is collected, subjected to heparin column chromatography, washed with 0.3 M NaCl / PBS, and then 0.7 M NaCl / PBS. The crude purified fractions of human, mouse and rat CTGF were obtained.
Each crude product was added to an affinity column on which the anti-CTGF antibody 8-86-2 prepared in Example <4-7> was immobilized, washed with a phosphate buffer, and then 0.1 M glycine buffer ( elution with pH 2.5) and neutralization with 0.75 M Tris buffer (pH 9.0). The collected eluate was dialyzed with a phosphate buffer to obtain highly purified recombinant human CTGF, mouse CTGF and rat CTGF.
Each purified recombinant CTGF was electrophoresed using a 10-20% gradient sodium dodecyl sulfate-polyacrylamide gel. As a result of silver staining of the separated band, a band was detected in the vicinity of about 38 kDa for all human, mouse and rat CTGF (FIG. 3).
[0162]
<4-9> Test of cell growth promoting activity of purified CTGF
In order to confirm whether or not the various recombinant CTGF purified in Example <4-8> retain biological activity, the cell growth promoting activity of each purified CTGF was examined.
Using 96 microplates, rat kidney fibroblasts NRK-49F (ATCC CRL-1570; 2 × 10 Three / Well) was cultured in DMEM medium containing 10% fetal calf serum (FCS) for 3 days. The culture supernatant was removed, washed once with DMEM medium, and cultured in DMEM medium for 1 day. Subsequently, purified recombinant CTGF at various concentrations (100, 50, 25, 12.5, 6.3 and 3.1 ng / ml) was added to each culture system and cultured for 2 days. Three H] -Thymidine (3.7 kBq / well) was added and further cultured for 6 hours. Cells were harvested (harvested) and taken into cells [ Three The amount of H] -Thymidine was measured with a liquid scintillation counter (manufactured by Beckman). As a control, when CTGF was cultured in the same manner without adding CTGF, Three The uptake of H] -Thymidine was measured.
The results are shown in FIG. All purified recombinant CTGF from human, mouse and rat exhibited concentration-dependent cell growth promoting activity, indicating that all recombinant CTGF retained biological functions.
[0163]
<4-10> Cross reactivity
The reactivity of various anti-human CTGF monoclonal antibodies (10 μg / ml) and anti-mouse CTGF monoclonal antibody (10 μg / ml) prepared as described above with respect to each of human CTGF, mouse CTGF, and rat CTGF is shown in Example <4. -3> was examined in the same manner as ELISA described above.
In this test, each of purified human, mouse and rat purified recombinant CTGF purified using the affinity column prepared in Example <4-7> was used as (A) 100, 30 and 10 ng / well, or ( B) Macroplates coated at concentrations of 100, 10 and 1 ng / well were used.
In the test of (B), as a negative control test, an anti-KLH human monoclonal antibody prepared by immunizing the above-described human antibody-producing transgenic mouse with KLH (keyhole limpet hemocyanin, manufactured by Pierce) was used. And tested as described above.
The test results at the concentration (A) are shown in FIGS. 5 to 7, and the test results at the concentration (B) are shown in FIGS.
Further, the results shown in FIGS. 5 to 10 are shown in a simplified manner in the “cross-reactivity” column of FIGS.
In the column “Cross-reactivity” in FIG. 1, the results at coating concentrations of 100, 30 and 10 ng / well are shown in order from the left. The reactivity at each concentration is indicated by “◯” when the fluorescence intensity is 1000 or more, “Δ” when it is 500 or more and less than 1000, and “X” when it is less than 500.
In the column of “Cross-reactivity” in FIG. 2, the results are shown in order from the left when the coating concentration is 100, 10 and 1 ng / well. The reactivity at each concentration is indicated by “◯” when the fluorescence intensity is 1000 or more, “Δ” when it is 500 or more and less than 1000, and “X” when it is less than 500.
The monoclonal antibodies of the present invention have been shown to have various cross-reactivity characteristics.
[0164]
<4-11> Inhibitory activity of binding between CTGF and various cells
Recent studies have revealed that CTGF is involved in cell adhesion (Exp. Cell. Res., Vol.233, p.63-77, 1997). Therefore, whether or not the various monoclonal antibodies prepared as described above have an activity (neutralizing activity) that inhibits the function of CTGF was examined using the inhibitory effect on cell adhesion mediated by CTGF as an index. The test is below <4-11-1> to Three methods described in <4-11-3> were used.
[0165]
<4-11-1> Inhibition of binding to human kidney-derived fibroblast cell line 293-T
In each well of a recombinant human CTGF-immobilized microplate prepared in the same manner as in Example <4-3> (coating concentration: 0.5 μg / well), the reactivity of human CTGF prepared as described above was changed. Various monoclonal antibodies (0.5 μg / well) were added. In addition, each well of a recombinant mouse CTGF-immobilized microplate prepared as in Example <4-3> (coating concentration: 0.5 μg / well) was reacted with the mouse CTGF prepared as described above. Various monoclonal antibodies (0.5 μg / well) were added.
[0166]
Human kidney-derived fibroblasts labeled with BCECF (2 ', 7'-bis (2-carboxyethyl) -5 (6) -carboxyfluorescein tetraacetoxymethyl ester, Molecular Probe) after removing the supernatant from each plate Strain 293-T (ATCC CRL-1573) (5 × 10 Four / Well) was added and allowed to stand at 4 ° C. for 1 hour.
The floating cells were removed, and 1% NP-40-containing phosphate buffer (100 μl) was added to solubilize the cells adhering to the plate. The fluorescence intensity of BCECF released into the culture supernatant by cell lysis was measured using a Fluoroscan II microplate fluorometer (Flow Laboratories Inc.).
As a control test, a test was performed in the same manner as described above without adding any antibody.
The results are shown in FIG. Further, the results of FIG. 11 are shown in a simplified manner in the column of “293 cell binding inhibitory activity” in FIG. In the relevant column of FIG. 1, “◯” indicates that the activity of inhibiting cell adhesion was significantly different, and “X” indicates that the activity was not exhibited.
[0167]
<4-11-2> Inhibition of binding to rat kidney-derived fibroblast cell line NRK-49F
Each well of a recombinant human CTGF-immobilized microplate (coating concentration: 1 μg / well) prepared in the same manner as in Example <4-3> has reactivity with human CTGF prepared as described above. Various human monoclonal antibodies (final concentration: 20, 6 or 2 μg / ml) were added.
Subsequently, rat kidney-derived fibroblast cell line NRK-49F (ATCC CRL-) labeled with BCECF (2 ′, 7′-bis (2-carboxyethyl) -5 (6) -carboxyfluorescein tetraacetoxymethyl ester, Molecular Probe Co., Ltd.) in each well. 1570) (1 × 10 Four / Well) was added and allowed to stand at 4 ° C. for 1 hour.
The floating cells were removed, and 1% NP-40-containing phosphate buffer (100 μl) was added to solubilize the cells adhering to the plate. The fluorescence intensity of BCECF released into the culture supernatant by cell lysis was measured using a Fluoroscan II microplate fluorometer (Flow Laboratories Inc.).
As a control test, a test was performed in the same manner as described above without adding any antibody. As a negative control test, an anti-KLH human monoclonal antibody prepared by immunizing human antibody-producing transgenic mice with KLH (keyhole limpet hemocyanin, manufactured by Pierce) was used in the same manner as described above. went.
As another control test, a test was performed in the same manner as described above, using a microplate well not coated with CTGF and without adding any antibody.
The results are shown in FIG. The results are shown in terms of cell binding rate (%) based on the obtained fluorescence intensity value.
Further, the results of FIG. 12 are shown in a simplified form in the column “NRK-49F cell binding inhibitory activity” in FIG. The symbol “◯” in the column of FIG. 2 indicates that the cell adhesion was inhibited with a significant difference, and the symbol “X” indicates that the inhibitory activity was weak or did not show the inhibitory activity.
[0168]
<4-11-3> Inhibition of binding to various cells
Each well of a recombinant human CTGF-immobilized microplate (coating concentration: 1 μg / well) prepared in the same manner as in Example <4-3> has reactivity with human CTGF prepared as described above. Various human monoclonal antibodies (final concentration: 20 μg / ml) were added.
After leaving for 60 minutes, the supernatant of each plate was removed, and each well was labeled with BCECF (2 ', 7'-bis (2-carboxyethyl) -5 (6) -carboxyfluorescein tetraacetoxymethyl ester, Molecular Probe). The following cells (each 1 × 10 Four / Well) was added and allowed to stand at 4 ° C. for 1 hour. The following cells were used.
(1) Human lung-derived fibroblasts (NHLF2837; manufactured by Clonetics).
(2) Human osteosarcoma-derived cell line MG-63 (ATCC CRL-1427).
(3) Rat kidney-derived fibroblast cell line NRK-49F (ATCC CRL-1570).
The floating cells were removed, and 1% NP-40-containing phosphate buffer (100 μl) was added to solubilize the cells adhering to the plate. The fluorescence intensity of BCECF released into the culture supernatant by cell lysis was measured using a Fluoroscan II microplate fluorometer (Flow Laboratories Inc.).
As a control test, a test was performed in the same manner as described above without adding any antibody. As a negative control test, an anti-KLH human monoclonal antibody prepared by immunizing human antibody-producing transgenic mice with KLH (keyhole limpet hemocyanin, manufactured by Pierce) was used in the same manner as described above. went.
As another control test, a test was performed in the same manner as described above, using a microplate well not coated with CTGF and without adding any antibody.
The results are shown in FIG. The results are shown in terms of cell binding rate (%) based on the obtained fluorescence intensity value.
[0169]
<4-12> Cross reactivity to rabbit tissue
Arteriosclerotic lesions of hyperlipidemic model rabbit WHHL (manufactured by Oriental Yeast Co., Ltd.) were collected by surgery, and frozen sections of arteriosclerotic arteries were prepared by conventional methods.
Each section was stained using a Vectastain Elite ABC kit (Funakoshi Co., Ltd.) as described below.
The sections were fixed with acetone for 1 to 2 minutes, dried, and then wetted with diluted serum (PBS (10 ml) / serum (150 μl)) for 30 minutes. After washing each section with PBS, anti-human CTGF monoclonal antibodies derived from normal mice (clone: 8-86-2 and 8-149-3) prepared as described above as primary antibodies, anti-mouses derived from normal rats CTGF monoclonal antibody (clone: 13-51-2) or anti-human CTGF monoclonal antibody derived from human antibody-producing transgenic mice (clone: A4.3, A11.1, A29.6, B29.6, B35.1, C26) .11 and C114.4) (each 10 μg / ml or hybridoma culture supernatant) were added and allowed to stand for 40 minutes.
[0170]
Subsequently, it was washed with PBS, a biotinylated secondary antibody solution (100 μl) was added, and the mixture was allowed to stand for 30 minutes. When a normal mouse-derived anti-human CTGF monoclonal antibody is used as a primary antibody, a biotin-labeled horse anti-mouse immunoglobulin antibody is used as a primary antibody. When a normal rat-derived anti-mouse CTGF monoclonal antibody is used as a primary antibody, a biotin-labeled antibody is used. In the case of using a rabbit anti-rat immunoglobulin antibody or an anti-human CTGF monoclonal antibody derived from a human antibody-producing transgenic mouse as a primary antibody, a biotin-labeled goat anti-human immunoglobulin antibody was used.
Each section was allowed to stand in a 3% hydrogen peroxide solution dissolved in methanol for 10 minutes, washed with PBS, and then 100 μl of avidin-peroxidase solution (PBS (5 ml) / peroxidase-labeled avidin). DH (100 μl) / biotinylated hydrogen peroxide H (100 μl)) was added and allowed to stand for 30 minutes.
[0171]
After washing with PBS, a DAB solution (water (5 ml) / buffer solution (100 μl) / DAB (diaminobenzidine tetrahydrochloride) solution (200 μl) / hydrogen peroxide solution (100 μl)) was added and allowed to stand for 2 to 10 minutes.
After being washed with cold water for 5 minutes, it was subjected to an encapsulation treatment using the Giemsa staining method.
As a control, a primary antibody that had no reactivity to CTGF and was stained in the same manner as described above using a monoclonal antibody having an isotype match was used as a control. The stained and encapsulated tissue sections were microscopically examined at 100 and 200 times magnification, and the results are shown in FIG. The results of FIG. 14 are shown in a simplified manner in the column “Reactivity of WHHL rabbits to arteriosclerotic lesion tissue” in FIG. In the relevant column of FIG. 1, “◯” is attached when the tissue section is stained, and “X” is attached when the tissue section is weakly stained or not stained.
Clones A4.3, A11.1, A29.6, C26.11 and C114.4 which are anti-human CTGF human monoclonal antibodies derived from human antibody-producing transgenic mice, and clones which are anti-mouse CTGF monoclonal antibodies derived from normal rats 13-51-2 showed reactivity to rabbit arteriosclerotic tissue.
[0172]
<4-13> Inhibitory activity of cell proliferation by CTGF stimulation
As shown in the test of Example <4-9>, CTGF is a component of various cells (for example, fibroblasts derived from various tissues such as kidney and lung, various tumor cells, and vascular endothelial cells). Induces cell proliferation.
In this test, the inhibitory effect of the monoclonal antibody of the present invention on cell proliferation by stimulation with CTGF was examined as follows.
[0173]
<4-13-1> Preparation of cell culture medium containing CTGF
Human fetal skin-derived fibroblasts (Neonatal human dermal fibroblast, NHDF; manufactured by Becton Dickinson) are cultured in a petri dish, washed twice with DMEM medium without fetal calf serum (FCS), and then human TGF-β (Transforming growth) factor; 1 ng / ml, manufactured by R & D Systems) was added and further cultured for 1 day.
The culture supernatant was collected and added to a heparin column (HiTrap, manufactured by Pharmacia Biotech). After washing the column with 0.2 M NaCl / PBS, the factor trapped on the column was eluted with 0.6 M NaCl / PBS. The eluate was dialyzed against PBS and used for the following cell proliferation assay.
Since CTGF is heparin-binding, CTGF can be partially purified by using a heparin column. Using the rabbit polyclonal antibody against human CTGF prepared in Example 1, Western blotting was performed according to a conventional method, and it was confirmed that CTGF was contained in the sample obtained above.
In the control test, rabbit serum (same as in Example 1) obtained before immunization with human CTGF was used.
The results are shown in FIG.
[0174]
<4-13-3> Cell growth promotion activity by purified CTGF
Rat kidney-derived fibroblast cell line NRK-49F (ATCC CRL-1570, 1 × 10 Four Per well) and cultured for 1 day. The plate was then washed twice with DMEM medium without FCS and further cultured for 1 day. Then said The CTGF sample prepared in <4-13-1> (20-fold diluted with DMEM medium of the eluted fraction with 0.6 M NaCl) was added to each well and cultured for 18 hours. Then, in each well, [ Three H] -Thymidine (3.7 kBq / well) was added and further cultured for 6 hours. Cells were harvested (harvested) and taken into cells [ Three The amount of H] -Thymidine was measured with a liquid scintillation counter (manufactured by Beckman).
As a positive control test, PDGF (platelet-derived growth factor) was used instead of purified CTGF, and the test was performed in the same manner as described above. As a negative control test, the test was performed in the same manner as described above without adding the CTGF sample.
The results are shown in FIG.
It was shown that the purified CTGF obtained above promotes the growth of rat kidney-derived fibroblast cell line NRK-49F in a concentration-dependent manner.
[0175]
<4-13-3> Cell growth inhibitory activity
Rat kidney-derived fibroblast cell line NRK-49F (ATCC CRL-1570, 1 × 10 Four Per well) and cultured for 1 day. The plate was then washed twice with DMEM medium without FCS and further cultured for 1 day. Then said CTGF sample prepared in <4-13-1> (20-fold diluted with DMEM medium of fraction eluted with 0.6 M NaCl) and anti-human CTGF human monoclonal antibody of the present invention prepared above (final concentration: 20, 2 or 0.2 μg / ml) was added to each well and incubated for 18 hours. Then, in each well, [ Three H] -Thymidine (3.7 kBq / well) was added and further cultured for 6 hours. Cells were harvested (harvested) and taken into cells [ Three The amount of H] -Thymidine was measured with a liquid scintillation counter (manufactured by Beckman).
As a positive control test, a test was performed in the same manner as described above without adding any antibody. Moreover, as a negative control test, the test was performed in the same manner as described above without adding any CTGF sample and any antibody.
The results are shown in FIGS.
In addition, the results of a plurality of tests similar to those described above (including the results of this test shown in FIGS. 15 and 16) are simplified in the column of “NRK-49F cell growth inhibitory activity” in FIG. Showed. “◯” in the relevant column in FIG. 2 means that the activity of inhibiting cell proliferation was shown with a significant difference.
The anti-human CTGF human monoclonal antibody of the present invention has been shown to significantly suppress or inhibit the proliferation of human fibroblasts.
[0176]
<4-14> Epitope mapping
The following test was conducted for the purpose of analyzing a site (epitope) in the structure of human CTGF to which the anti-human CTGF human monoclonal antibody of the present invention specifically binds.
This test was performed using the sandwich ELISA of the present invention using two types of monoclonal antibodies described in detail in Example 5 below. Specifically, the following steps were followed.
(Process 1)
Examples described later In the same manner as in <5-1>, an antibody-immobilized microplate on which each anti-human CTGF human monoclonal antibody (0.3 μg / 50 μl / well) described in FIG. 2 was immobilized was prepared.
[0177]
(Process 2)
Examples described later In the same manner as in <5-2>, the following monoclonal antibodies of the present invention A to D were labeled to prepare labeled monoclonal antibodies.
[Antibody A]
Mouse monoclonal antibody 8-64-6 reactive to human CTGF (derived from a hybridoma identified by international deposit number FERM BP-6209)
[Antibody B]
Anti-human CTGF human monoclonal antibody A11.1 (derived from a hybridoma identified by international deposit number FERM BP-6535)
[Antibody C]
Anti-human CTGF human monoclonal antibody C26.11 (consisting of a heavy chain having an amino acid sequence containing the amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 8 and a light chain having an amino acid sequence containing the amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 18. )
[Antibody D]
Anti-human CTGF human monoclonal antibody C59.1 (consisting of a heavy chain having an amino acid sequence containing the amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 10 and a light chain having an amino acid sequence containing the amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 20. )
(Process 3)
Examples described later ELISA was performed in the same manner as in <5-3>. That is, to each of the antibody-immobilized microplates prepared in Step 1, the purified recombinant human CTGF (15 ng / well) prepared in the above Example was added to advance the antigen-antibody reaction. A labeled monoclonal antibody (0.1 μl / 50 μl / well) was added and allowed to react. Examples described later After the same operation as described in <5-3>, a reaction stop solution was added to each well to stop the reaction, and the fluorescence intensity at a wavelength of 460 nm (excitation: 355 nm) was measured with a fluorometer.
[0178]
The required fluorescence intensity value depends on the difference between the site (epitope) on the human CTGF to which the monoclonal antibody immobilized on the microplate binds and the site (epitope) on the human CTGF to which the labeled monoclonal antibody binds. It was considered that the following results (1) to (3) were obtained.
(1) If the site (epitope) on human CTGF to which the monoclonal antibody immobilized on the microplate binds and the site (epitope) on human CTGF to which the labeled monoclonal antibody binds are the same, immobilize on the microplate Since the labeled monoclonal antibody added later cannot bind to the antigen-antibody complex formed by the conjugated monoclonal antibody and human CTGF, the fluorescence intensity value measured in Step 3 is extremely close to zero. .
(2) If the site on the human CTGF (epitope) to which the monoclonal antibody immobilized on the microplate binds and the site on the human CTGF (epitope) to which the labeled monoclonal antibody binds are close to each other, the microplate Since the binding of the labeled monoclonal antibody added later to the antigen-antibody complex formed by the monoclonal antibody immobilized on the human CTGF and the human CTGF is subject to some steric hindrance, the value of the fluorescence intensity measured in Step 3 is It will be low.
(3) If the site (epitope) on human CTGF to which the monoclonal antibody immobilized on the microplate binds is different from the site (epitope) on human CTGF to which the labeled monoclonal antibody binds, it was immobilized on the microplate. Since the labeled monoclonal antibody added later can bind to the antigen-antibody complex formed by the monoclonal antibody and human CTGF, the fluorescence intensity value measured in Step 3 is significantly high.
[0179]
The results of this study were consistent with the above estimates. The results are shown in the column “Epitope Mapping” in FIG.
In addition, the meaning of each alphabet shown in the said column in FIG. 2 is shown exemplarily below.
“(A)” means “antibody A” used as a labeled antibody in the above.
“(B)”: means “antibody B” used as the labeled antibody above.
“(C)” means “antibody C” used as the labeled antibody above.
“(D)” means “antibody D” used as a labeled antibody in the above.
“A”: means the same or almost the same epitope as that of “antibody A”.
“B”: means the same or almost the same epitope as that of “antibody B”.
“C”: means the same or almost the same epitope as that of “antibody C”.
“D”: means the same or almost the same epitope as that of “antibody D”.
“-”: Means an epitope different from the epitope of any antibody of “antibody A”, “antibody B”, “antibody C” or “antibody D”.
“B / C” means that the epitope is the same or almost the same as the epitope of “antibody B” and / or the epitope of “antibody C”.
“A− / B” means an epitope located near the epitope of “antibody A” and the same or almost the same epitope as that of “antibody B”.
Description methods other than the above also have the same meaning as described above.
[0180]
<4-15> Therapeutic effect on kidney disease and tissue fibrosis
The therapeutic effect of the anti-human CTGF human monoclonal antibody of the present invention on various diseases was examined using a mouse model of the disease.
The mouse model used in this study is a disease model that exhibits some of the pathological features or clinical findings seen in any of the following diseases or pathological conditions. The effect is representative of the therapeutic effect of all the following diseases or pathological conditions.
In synovial tissue associated with rheumatoid arthritis such as kidney disease (renal failure, nephritis, renal fibrosis, etc.), various tissue fibrosis (renal fibrosis, pulmonary fibrosis, fibrosis in liver tissue, fibrosis in skin tissue, etc.) Fibrosis, fibrosis associated with various cancers), skin diseases (scleroderma, psoriasis, atopy, etc.), liver diseases (cirrhosis, fibrosis in liver tissue, hepatitis, etc.), lung diseases (pulmonary fibrosis, pneumonia, etc.) ), Rheumatoid arthritis, and arteriosclerosis.
[0181]
<4-15-1> Preparation of disease mouse model
B6C3F1 mice (male, 7 weeks old, 6 mice per group, manufactured by SLC) were laparotomized by surgery under anesthesia with pentobarbital (Pentobarbital, 50 mg / kg). Next, two ureters extending from the left kidney were ligated with sutures, and the ureters between the two ligation sites were cut (UUO, Unilateral ureteral obstruction). After the treatment, the laparotomy was sutured. By this operation, the left kidney loses the filtration function of body fluid such as blood, which is the most important function of the normal kidney, and develops various pathological symptoms found in various kidney diseases.
[0182]
<4-15-2> Therapeutic effect of anti-CTGF monoclonal antibody
Each model mouse prepared above was intraperitoneally administered with anti-human CTGF human monoclonal antibody M84 or M320 (prepared in the above example, 5 mg / kg each) dissolved in phosphate buffer. The antibody was administered for the first time immediately after the completion of the surgery, and was further performed 4 times in total every 3 days from the first administration. After the final administration (14 days after completion of the operation), the left kidney was removed from each mouse by surgery. The extracted kidney was degreased and dehydrated with acetone, and then the protein was hydrolyzed with 6N hydrochloric acid. Next, the sample was dried by applying nitrogen gas under warm conditions, and then dissolved in purified water to obtain a sample for quantification. The concentration of hydroxyproline (OH-Proline) in the obtained kidney tissue sample was measured according to a previously reported method (Analytical Biochemistry, Vol.55, p.288-291, 1973; Kidney Int., Vol.54, No. 1, p. 99-109, 1998).
The increase in the production of hydroxyproline is an indicator of the onset of nephritis and renal fibrosis caused by renal dysfunction, and the reduction in the concentration of hydroxyproline indicates that the monoclonal antibody is effective in treating the kidney disease. It is shown.
[0183]
The following control experiment was performed in the same manner as described above.
(1) A phosphate buffer solution (not including any antibody) was intraperitoneally administered to mice subjected to the above UUO (ureter ligation treatment) in the same manner as described above.
(2) In a normal mouse in which only the laparotomy is performed and the laparotomy part is sutured without applying UUO.
(3) For normal mice without UUO.
(4) Pirfenidone (Kidney Int., Vol. 54, No. 1, p. 99-109, 1998) (about 500 mg / kg) in clinical trials as a therapeutic agent for fibrosis such as renal fibrosis instead of the antibody In a feed (positive control test).
The results are shown in FIG.
As a result, it was shown that the monoclonal antibody of the present invention has significant inhibitory and therapeutic effects on kidney disease and tissue fibrosis.
Surprisingly, the effectiveness of the monoclonal antibody of the present invention is similar to that of a positive control drug administered at a very high dose (for example, about 100 g when converted to 4 doses to a 50 kg patient). there were.
[0184]
<4-16> Determination and analysis of gene sequence and amino acid sequence of anti-human CTGF human monoclonal antibody
CDNA sequences encoding heavy chain variable regions constituting human monoclonal antibodies against various human CTGF prepared in the above examples, and light chain (Light Chain) variable regions and cDNAs encoding constant regions The sequence was determined as follows and the structural features of the gene were analyzed. The sequence analysis procedure in this example is schematically shown in FIG.
Hybridomas (clone: A29, C26, C59, C114 and M295; each producing about 5 × 10 6) that produce human monoclonal antibodies against human CTGF prepared in the above examples 7 Cell), and then centrifuged to collect the precipitate, and PolyA described later + Stored at −80 ° C. until RNA extraction.
[0185]
PolyA from each hybridoma + RNA extraction and purification were performed as follows using a commercially available FastTrack 2.0 kit (INVITROGEN). Each of the frozen cells was dissolved in a cell lysis buffer (Lysis Buffer), and the cells were disrupted with POLYTRON and solubilized. The solubilized product was incubated at 45 ° C., Oligo (dT) cellulose was added, and the mixture was gently shaken for about 1 hour. Next, after washing Oligo (dT) cellulose, PolyA + RNA was eluted with Ellution Buffer. Eluted PolyA + RNA was ethanol precipitated and dissolved in 20 μl Tris-EDTA buffer. Obtained PolyA + The concentration of RNA was determined by measuring the absorbance at a wavelength of 260 nm.
[0186]
Obtained PolyA + Using RNA as a template, cDNA was synthesized by the RACE-PCR method using a commercially available Marathon cDNA Amplification Kit (manufactured by CLONTECH) ("Gene Amplification PCR Method: Fundamentals and New Developments", 1992, 2nd edition, Kyoritsu) Publishing Co., Ltd., p.13-15). That is, PolyA purified from each hybridoma + 1st strand cDNA and 2nd strand cDNA were sequentially synthesized using RNA (1 to 5 μg) as a template. The cDNA was subjected to extraction once each using phenol / chloroform / isoamino alcohol and chloroform. The cDNA was then ethanol precipitated and ligated to adapter DNA (SEQ ID NO: 25). The obtained DNA reaction product diluted 1/250 was used as a template, and PCR was performed by a conventional method using synthetic primers to prepare cDNAs encoding the antibody heavy chain and the antibody light chain, respectively. The primer set forth in SEQ ID NO: 26 was used for PCR involving the antibody heavy chain. The primer set forth in SEQ ID NO: 27 was used for PCR involving the antibody light chain.
[0187]
Each PCR product was fractionated by agarose gel electrophoresis, and DNA was recovered. The nucleotide sequence of each obtained cDNA was determined using a commercially available DyeTerminator Cycle Sequencing FS Kit (manufactured by PE-Applied Biosystems) and PRISM377 DNA Sequencer (manufactured by PE-Applied Biosystems). In addition, the sequencing primer for this sequencing used the primer used in the above-mentioned PCR. Furthermore, an appropriate sequencing primer was prepared from the obtained sequence, and further reaction was performed.
It is deduced from the cDNA sequence encoding the variable region of the heavy chain of the human monoclonal antibody against human CTGF produced by each of the hybridomas, the cDNA sequence encoding the variable region of the light chain, and each cDNA sequence. The amino acid sequences are shown in the sequence listing as follows.
[0188]
<Clone A29>
(Variable region of heavy chain)
DNA sequence: SEQ ID NO: 5 (signal sequence: base numbers 1 to 57, V region: base numbers 58 to 363)
Amino acid sequence: SEQ ID NO: 6 (including signal sequence: amino acid numbers 1 to 19, variable region: amino acid numbers 21 to 120)
(Light chain variable region)
DNA sequence: SEQ ID NO: 15 (signal sequence: base numbers 1 to 60, V region: base numbers 61 to 365)
Amino acid sequence: SEQ ID NO: 16 (signal sequence: including amino acid numbers 1 to 20, variable region: including amino acid numbers 21 to 120)
[0189]
<Clone C26>
(Variable region of heavy chain)
DNA sequence: SEQ ID NO: 7 (signal sequence: base numbers 1 to 57, V region: base numbers 58 to 357)
Amino acid sequence: SEQ ID NO: 8 (including signal sequence: amino acid numbers 1 to 19, variable region: amino acid numbers 21 to 118)
(Light chain variable region)
DNA sequence: SEQ ID NO: 17 (signal sequence: base numbers 1 to 60, V region: base numbers 61 to 364)
Amino acid sequence: SEQ ID NO: 18 (signal sequence: amino acid numbers 1 to 20, variable region: including amino acid numbers 21 to 121)
[0190]
<Clone C59>
(Variable region of heavy chain)
DNA sequence: SEQ ID NO: 9 (signal sequence: base numbers 1 to 57, V region: base numbers 58 to 350)
Amino acid sequence: SEQ ID NO: 10 (including signal sequence: amino acid numbers 1 to 19, variable region: amino acid numbers 21 to 116)
(Light chain variable region)
DNA sequence: SEQ ID NO: 19 (signal sequence: base numbers 1 to 66, V region: base numbers 67 to 353)
Amino acid sequence: SEQ ID NO: 20 (including signal sequence: amino acid numbers 1 to 22, variable region: amino acid numbers 23 to 117)
[0191]
<Clone C114>
(Variable region of heavy chain)
DNA sequence: SEQ ID NO: 11 (signal sequence: base numbers 1 to 57, V region: base numbers 58 to 350)
Amino acid sequence: SEQ ID NO: 12 (including signal sequence: amino acid numbers 1 to 19, variable region: amino acid numbers 21 to 116)
(Light chain variable region)
DNA sequence: SEQ ID NO: 21 (signal sequence: including base numbers 1 to 47, V region: base numbers 48 to 335)
Amino acid sequence: SEQ ID NO: 22 (signal sequence: including amino acid numbers 1 to 16, variable region: including amino acid numbers 17 to 111)
[0192]
<Clone M295>
(Variable region of heavy chain)
DNA sequence: SEQ ID NO: 13 (signal sequence: base numbers 1 to 58, V region: base numbers 59 to 353)
Amino acid sequence: SEQ ID NO: 14 (signal sequence: amino acid numbers 1 to 19, variable region: including amino acid numbers 21 to 117)
(Light chain variable region)
DNA sequence: SEQ ID NO: 23 (signal sequence: base numbers 1 to 66, V region: base numbers 67 to 356)
Amino acid sequence: SEQ ID NO: 24 (including signal sequence: amino acid numbers 1 to 22, variable region: amino acid numbers 23 to 118)
[0193]
Based on each determined DNA sequence, a library of human immunoglobulin variable region genes V BASE Sequence (Immunol. Today, Vol. 16, No. 16) prepared by Tomlinson et al. Using gene sequence analysis software. 5, p.237-242, 1995).
As a result, it was found that each V region gene of the heavy chain and light chain of the human monoclonal antibody was composed of the following segments.
<Heavy chain V region gene>
Clone A29: DP-38
Clone C26: DP-75
Clone C59: DP-5
Clone C114: DP-5
Clone M295: DP-65
<Light chain V region gene>
Clone A29: DPK24
Clone C26: DPK12
Clone C59: DPK1
Clone C114: DPK1
Clone M295: DPK9
The cDNA sequence encoding the heavy chain of the human monoclonal antibody has an N region (N-addition) between the V region and the downstream D region, and between the D region and the further downstream J region. It was thought that there was.
[0194]
Example 5 Establishment of sandwich ELISA system for quantification of human CTGF and mouse CTGF
<5-1> Preparation of antibody-immobilized microplate
The monoclonal antibody immobilized on the microplate in this example is a normal mouse-derived monoclonal antibody 8-64-6 (derived from a hybridoma identified by international deposit number FERM BP-6209) prepared as described above. Using. This monoclonal antibody has high reactivity with human CTGF and also shows cross-reactivity with mouse CTGF.
Monoclonal antibody 8-64-6 is diluted with phosphate buffer and added to each well of a 96-well microplate for ELISA (Corning) at a concentration of 1 μg / 50 μl / well and incubated at room temperature for 1 hour. Then, monoclonal antibody 8-64-6 was adsorbed on the microplate.
Next, after washing the plate with a phosphate buffer, a phosphate buffer solution (200 μl / well) containing 3% bovine serum albumin (BSA) was added to each well, and the plate was washed at room temperature for 2 hours. Incubation blocked the sites where antibodies were not bound. The plate was then washed 3 times with phosphate buffer.
[0195]
<5-2> Preparation of labeled monoclonal antibody
The monoclonal antibody labeled in this example was a normal mouse-derived monoclonal antibody 8-86-2 (derived from a hybridoma identified by International Deposit Number FERM BP-6208) prepared as described above. This monoclonal antibody has high reactivity with any of human CTGF, mouse CTGF and rat CTGF.
Monoclonal antibody 8-86-2 (1 ml of 20 mg / ml) was added to 0.1M NaHCO Three Dialysis (4 ° C., 24 hours) with a solution (pH 8.2 to 8.3). Subsequently, NHS-biotin (2 μg / ml, 100 μl, manufactured by Pierce) was added, vigorously stirred, and then incubated at room temperature for 30 minutes. Subsequently, it was dialyzed (4 ° C., 24 hours) against a phosphate buffer.
[0196]
<5-3> Establishment of a quantitative method by sandwich ELISA
The sandwich ELISA system for quantification of human CTGF and mouse CTGF established in the present invention is as follows.
A measurement sample (50 μl / well) was added to each well of the antibody-immobilized microplate prepared in Example <5-1>, and incubated at room temperature for 1 hour. The microplate was washed three times with a phosphate buffer containing 0.1% Tween20, and then diluted in a phosphate buffer containing 1% BSA and 0.1% Tween20 in each well. The biotin-labeled monoclonal antibody (0.3 μl / 50 μl / well) was added and incubated at room temperature for 1 hour.
The microplate was washed 3 times with phosphate buffer containing 0.1% Tween20, and diluted 1000 times with a solution of 0.5M NaCl and 20mM HEPES (containing BSA (1mg / ml), pH 7.0). Streptavidin-β-galactosidase (Streptoavidin-β-galactosidase, 50 μl, manufactured by Gibco BRL) was added to each well and incubated at room temperature for 30 minutes.
[0197]
After washing the microplate 3 times with phosphate buffer containing 0.1% Tween20, 100 mM NaCl, 1 mM MgCl 2 And 1% 4-methyl-umbelliferyl-β-D- diluted with a solution (containing BSA (1 mg / ml)) (pH 7.0) consisting of 10 mM phosphate buffer (containing Na and K) Galactoside (4-Methyl-umbelliferyl-β-D-galactoside, 50 μl, Sigma) was added to each well and incubated at room temperature for 10 minutes.
In each well, 1M Na 2 CO Three (100 μl) was added to stop the reaction. The fluorescence intensity at a wavelength of 460 nm (excitation: 355 nm) was measured with a Fluoroscan II microplate fluorometer (Flow Laboratories Inc.). The amount of human CTGF or mouse CTGF in the measurement sample was determined from the calibration curve prepared in the following examples.
[0198]
<5-4> Creating a calibration curve
Using the affinity purified recombinant human CTGF or recombinant mouse CTGF prepared in Example <4-8> as a CTGF standard (standard), a calibration curve was prepared using the sandwich ELISA established in Example <5-3>. Created. The results are shown in FIG.
For human CTGF, a calibration curve having a significant difference was obtained in the concentration range of 3 ng / ml to 1000 ng / ml, which is a very low concentration. For mouse CTGF, a calibration curve having a significant difference was obtained in the concentration range of 30 ng / ml to 1000 ng / ml. However, in the sandwich ELISA system established in Example <5-3>, rat CTGF could not be quantified.
[0199]
Example 6 Establishment of sandwich ELISA system for quantification of mouse CTGF and rat CTGF
<6-1> Preparation of antibody-immobilized microplate
In this example, the monoclonal antibody 13-51-2 derived from normal rats prepared as described above was used as the monoclonal antibody immobilized on the microplate. This monoclonal antibody is highly reactive to mouse CTGF and also cross-reactive to rat CTGF.
Monoclonal antibody 13-51-2 was diluted with phosphate buffer (PBS) and added to each well of an ELISA 96-well microplate (Corning) at a concentration of 1 μg / 50 μl / well at room temperature. After incubating for 1 hour, the monoclonal antibody 13-51-2 was adsorbed on the microplate.
Next, after washing the plate with a phosphate buffer, a phosphate buffer solution (200 μl / well) containing 3% bovine serum albumin (BSA) was added to each well, and the plate was washed at room temperature for 2 hours. Incubation blocked the sites where antibodies were not bound. The plate was then washed 3 times with phosphate buffer.
[0200]
<6-2> Preparation of labeled monoclonal antibody
Biotin-labeled monoclonal antibody prepared in Example <5-2>, that is, monoclonal antibody 8-86-2 having high reactivity with any of human CTGF, mouse CTGF, and rat CTGF (according to international deposit number FERM BP-6208) A labeled monoclonal antibody obtained by labeling with biotin (derived from a hybridoma to be identified) was used.
[0201]
<6-3> Establishment of a quantitative method by sandwich ELISA
The sandwich ELISA system for quantification of mouse CTGF and rat CTGF established in the present invention is as follows.
A measurement sample (50 μl / well) was added to each well of the antibody-immobilized microplate prepared in Example <6-1> and incubated at room temperature for 1 hour. The microplate was washed three times with a phosphate buffer containing 0.1% Tween 20, and then diluted with a phosphate buffer containing 1% BSA and 0.1% Tween 20 in each well. The biotin-labeled monoclonal antibody (0.3 μl / 50 μl / well) was added and incubated at room temperature for 1 hour.
The microplate was washed 3 times with phosphate buffer containing 0.1% Tween20, and diluted 1000 times with a solution of 0.5M NaCl and 20mM HEPES (containing BSA (1mg / ml), pH 7.0). Streptavidin-β-galactosidase (Streptoavidin-β-galactosidase, 50 μl, manufactured by Gibco BRL) was added to each well and incubated at room temperature for 30 minutes.
[0202]
After washing the microplate 3 times with phosphate buffer containing 0.1% Tween20, 100 mM NaCl, 1 mM MgCl 2 And 1% 4-methyl-umbelliferyl-β-D- diluted with a solution (containing BSA (1 mg / ml)) (pH 7.0) consisting of 10 mM phosphate buffer (containing Na and K) Galactoside (4-Methyl-umbelliferyl-β-D-galactoside, 50 μl, Sigma) was added to each well and incubated at room temperature for 10 minutes.
In each well, 1M Na 2 CO Three (100 μl) was added to stop the reaction. The fluorescence intensity at a wavelength of 460 nm (excitation: 355 nm) was measured with a Fluoroscan II microplate fluorometer (Flow Laboratories Inc.). The amount of mouse CTGF or rat CTGF in the measurement sample was determined from the calibration curve prepared in the following examples.
[0203]
<6-4> Creating a calibration curve
Using the affinity purified recombinant mouse CTGF or recombinant rat CTGF prepared in Example <4-8> as a CTGF standard (standard), a calibration curve was prepared using the sandwich ELISA established in Example <6-3>. Created. The results are shown in FIG.
For mouse CTGF, a calibration curve having a significant difference was obtained in the concentration range of 1 ng / ml to 1000 ng / ml, which is a very low concentration. For rat CTGF, a calibration curve having a significant difference was obtained in the concentration range of 10 ng / ml to 1000 ng / ml. However, human CTGF could not be quantified in the sandwich ELISA system established in Example <6-3>.
[0204]
Example 7 Quantification of CTGF in serum of patients suffering from various diseases
CTGF in the sera of various patients was quantified using the quantification method by sandwich ELISA established in Example <5-3>.
[0205]
<7-1> Biliary atresia, rheumatic vasculitis, malignant rheumatoid arthritis, psoriasis and atopic dermatitis
The human serum used in this study was a healthy person (33 samples), a postoperative sample of patients suffering from biliary atresia and undergoing surgery (<Group 1> patients with normal clinical findings (17 samples), <Group 2> Patients with ongoing symptoms (14 samples), <Group 3> Severe patients (8 samples) requiring liver transplantation), Patients with rheumatic vasculitis (10 samples), Patients suffering from malignant rheumatoid arthritis (MRA) (17 specimens), patients suffering from psoriasis (24 specimens), and patients suffering from atopic dermatitis (34 specimens) ) Serum collected from each of the above.
The results are shown in FIG. 21 (biliary atresia) and FIG. 22 (rheumatic vasculitis, malignant rheumatoid arthritis, psoriasis and atopic dermatitis).
In patients with biliary atresia, it was revealed that CTGF was significantly expressed in the second group (symptom progression stage). In addition, in rheumatic vasculitis and malignant rheumatoid arthritis, it was revealed that significantly more CTGF was expressed than in healthy individuals.
[0206]
<7-2> Rheumatoid arthritis and osteoarthritis
Human sera used in this study were patients suffering from rheumatoid arthritis (RA) (36 patients) and patients suffering from osteoarthritis (OA) (19 patients) The joint fluid collected from each of the above.
The results are shown in FIG.
The CTGF concentration in the synovial fluid of patients with rheumatoid arthritis was found to be significantly higher than that of osteoarthritis.
From this result, the assay system of the present invention can quantitate the expression state of CTGF not only in healthy individuals but also in various disease patients with high sensitivity, and clinical diagnosis for accurately grasping the degree of progression of the disease state. It can be said that it has utility as a medicine.
[0207]
Example 8 Antibody Fragment F (ab ′) 2 And Fab preparation
Antibody fragments F (ab ') of various monoclonal antibodies prepared as described above 2 And Fab are prepared as follows.
Monoclonal antibody (5 mg / ml) is added to 20 mM sodium acetate buffer (pH 3.5) and incubated at 37 ° C. for 30 minutes. Subsequently, insolubilized pepsin (1 ml, manufactured by Pierce) is added, and incubated at 37 ° C. for 12 hours while rotating with a rotator. The reaction solution is collected, centrifuged (3000 rpm, 10 minutes), and the supernatant is collected.
Protein A affinity chromatography is performed as follows according to the protocol of the Protein A column kit (manufactured by Amersham). The binding buffer is added to the centrifugal precipitate, centrifuged (3000 rpm, 10 minutes), and the supernatant is recovered. The supernatant collected by two centrifugations is collected, an equal volume of binding buffer is added, and 1N sodium hydroxide is added to adjust the pH to 8.9. The mixed solution is added to the protein A column equilibrated with the binding buffer, and then washed twice with the binding buffer (5 ml) to collect the eluted fraction. The obtained elution fraction is dialyzed (4 ° C., 24 hours) against 5 mM phosphate buffer (2 L, pH 6.8).
[0208]
For further purification, high performance liquid chromatography (HPLC) is performed using a hydroxyapatite column (Bio-Rad). The solution obtained by dialysis is added to the hydroxyapatite column, and 5 mM phosphate buffer is allowed to flow for 15 minutes, followed by elution with a linear concentration gradient using 5 mM to 0.4 M phosphate buffer. The eluate is fractionated with a fraction collector, and the absorbance at 280 nm is measured, and F (ab ') 2 Collect the fraction containing. The obtained fraction was dialyzed against phosphate buffer (2 L) (4 ° C., 24 hours) to purify monoclonal antibody F (ab ′) 2 Get.
[0209]
Example 9 Production of transgenic mouse expressing human CTGF
The cDNA encoding human CTGF obtained in Example 2 was added to an expression vector pCAGGS (Gene, Vol. 108, p.193-200, 1991) having a chicken β-actin promoter, and a DNA terminal blunting kit (manufactured by Takara). ) To obtain plasmid phCTGF. The human kidney-derived fibroblast cell line 293-T (ATCC CRL-1573) was transformed with phCTGF by electroporation. It was confirmed by sandwich ELISA established in Example 5 that the obtained transformed cells expressed and secreted human CTGF in the culture supernatant.
In order to produce a transgenic mouse, phCTGF was linearized by restriction enzyme treatment.
[0210]
The temporary parent mouse has a plug (or spigot) obtained by mating a white ICR mouse (female, manufactured by Japan SLC) with a white ICR mouse (male, manufactured by SLC). Female ICR mice were used. Moreover, the mouse for egg collection for obtaining a fertilized egg for introducing the human CTGF gene was excessively ovulated by administering PEAMEX (5 units, manufactured by Sankyo Zoki Co., Ltd.) and Pregnir (5 units, manufactured by Organon Co., Ltd.). A BDF-1 mouse (female, manufactured by SLC Japan) was crossed with a BDF-1 mouse (male, manufactured by SLC Japan). After mating, the oviduct part was extracted from BDF-1 mice (female), and only fertilized eggs were obtained by hyaluronidase treatment and stored in the medium.
[0211]
The human CTGF gene was introduced into the fertilized egg by a conventional method using a manipulator under a microscope. A fertilized egg is fixed with a holding needle, and a solution containing the linear gene of human CTGF diluted with Tris EDTA buffer is injected into the male pronucleus of the fertilized egg using a DNA introduction needle at 37 ° C. did.
After the gene introduction, only fertilized eggs that maintain a normal state were selected, and human CTGF gene-introduced fertilized eggs were inserted into the oviducts in the ovaries of temporary parent mice (white ICR mice).
The tail of a child mouse (chimeric mouse) born from a foster parent was cut out and the genomic gene was recovered, and it was confirmed by PCR that the human CTGF gene was introduced into the mouse genome. Moreover, it was confirmed by sandwich ELISA established in Example 5 that human CTGF was expressed and secreted in the serum of the mouse. Subsequently, this chimeric mouse was crossed with a normal mouse to produce a heterotransgenic mouse highly expressing human CTGF. Homo mice were produced by crossing the hetero mice together.
[0212]
Example 11 Preparation of rat CTGF
<11-1> Cloning of cDNA
(1) Preparation of rat cDNA library and probe
Rat kidney-derived fibroblast cell line NRK-49F (ATCC CRL-1570, approximately 1 × 10 6 / ml) was centrifuged (2,000 × g, 5 minutes, 4 ° C.), and the precipitated cells were suspended using ISOGEN (manufactured by Nippon Gene) and then extracted by shaking with chloroform to recover the supernatant. . Isopropanol was added to the resulting supernatant and allowed to stand at room temperature for 10 minutes, followed by centrifugation (12,000 × g, 10 minutes, 4 ° C.) to precipitate RNA. The precipitated RNA was washed with ethanol and then dissolved in TE buffer. From the obtained total RNA, poly (A) using mRNA Purification Kit (Pharmacia) + RNA was purified.
[0213]
poly (A) + Using RNA (5 μg) as a template, cDNA was synthesized using Superscript system for cDNA Synthesis Kit (GIBCO-BRL). In order to increase the efficiency of screening, an oligo dT primer (GIBCO-BRL) having a NotI cleavage site was used. After adding the SalI adapter, NotI digestion was performed to obtain a unidirectional cDNA. Furthermore, size fractionation was performed using a cDNA size fractionation column (cDNA size fractionation column, manufactured by GIBCO-BRL).
The cDNA base sequences encoding human and mouse CTGF obtained in Example 2 were compared, and 5 ′ primer (SEQ ID NO: 3) and 3 ′ primer (SEQ ID NO: 4) were utilized using a region having high homology between human and mouse. Was designed and synthesized.
[0214]
Using the cDNA library prepared as described above as a template, PCR (Polymerase Chain Reaction) was performed using both primers and Ex Taq DNA polymerase (Takara Shuzo). The reaction was performed using a DNA thermal cycler (Perkin Elmer Cetus), with a primer final concentration of 0.4 μM and Mg. 2+ Under the condition of a concentration of 1.5 mM, a total of 35 cycles were carried out with a reaction of 94 ° C. for 1 minute, 55 ° C. for 1 minute and 72 ° C. for 1 minute. The amplified DNA was subjected to agarose gel electrophoresis and then purified using a QUIAEX DNA extraction kit (QUIAEX DNA Extraction Kit, manufactured by QUIAGEN).
[0215]
The recovered DNA fragment was ligated to a vector pCRII (Invitrogen) using a TA cloning kit (Invitrogen), and then an autoread sequencing kit (Auto Read Sequencing Kit, Pharmacia) and an ALF DNA sequencer (Pharmacia) The base sequence was determined by the dideoxy method. As a result of comparing the base sequence of the obtained cDNA fragment with the base sequence of human and mouse CTGF obtained in Example 2 and Example 3, respectively, the cDNA fragment was a rat homologue of human and mouse CTGF (rat CTGF). It was confirmed that it contains a region that encodes.
The cDNA fragment (about 0.8 kb) was FITC-labeled using an ECL random prime labeling kit (Amersham) and used as a probe for plaque hybridization.
[0216]
(2) Integration and packaging of cDNA library into vector
The cDNA fragment obtained in (1) above was ligated to the vector lZipLox NotI-SalI arm (GIBCO-BRL). A DNA ligation kit (manufactured by Takara Shuzo Co., Ltd.) was used for the ligation reaction. Next, after in vitro packaging using GIGA PACK II GOLD (manufactured by Stratagene), the resulting phage particles are used to comprise plaques containing recombinant phage using Escherichia coli Y1090 (manufactured by GIBCO-BRL) as a host. A cDNA library was prepared.
[0217]
(3) Screening of cDNA library
In accordance with a plaque hybridization method using rapid hybridization buffer (Rapid hybridization buffer, manufactured by Amersham) (Maniatis et al., Molecular Cloning: A Labolatory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory, Cold Spring Harbor, New York) Screening of the cDNA library prepared in (2) was performed as follows.
Library obtained in (2) above (1 × 10 Four Each plaque was spread on an agar plate, and a replica was prepared using Hybond-N nylon menbrane (manufactured by Amersham). Using this replica and the FITC-labeled probe prepared in (1) above, plaque hybridization was performed in a rapid hybridization buffer (Rapid hybridization buffer, manufactured by Amersham). Primary screening and secondary screening were performed to obtain 13 positive clones. Each clone was isolated with a single plaque and then subjected to in vivo excision according to the manual of GIBCO-BRL, and 13 clones were recovered as plasmid DNA.
[0218]
(4) Base sequence determination
The base sequence of 13 clones was determined by the dideoxy method using an Auto Read Sequencing Kit (Pharmacia) and an ALF DNA sequencer (Pharmacia). All 13 clones contained the same base sequence. As a result of comparison with the cDNA sequences of human and mouse CTGF, it was confirmed that the obtained clone r311 contained a cDNA region encoding the full length of rat CTGF. The obtained rat CTGF full-length cDNA sequence (including 5 ′ and 3 ′ terminal nucleotide sequences) is shown in SEQ ID NO: 1, and the amino acid sequence deduced from the sequence is shown in SEQ ID NO: 2.
[0219]
<11-2> Preparation of recombinant rat CTGF
Clone r311 containing cDNA encoding rat CTGF obtained in Example <11-1> was digested with SalI-DraI to cut out a DNA fragment containing cDNA encoding rat CTGF. The DNA fragment was inserted into a plasmid pcDNA3.1 (-) (manufactured by Invitrogen) to prepare an expression vector. The epithelial cell line Hela (ATCC CCL-2) was transformed with the vector by electroporation. Geneticin-resistant transformed cell clones are cultured for about 2 weeks in RPMI1640 medium containing Geneticin (0.8 mg / ml; GIBCO-BRL) and 10% fetal calf serum. Sorted out. The selected transformed cells were cultured in a serum-free medium ASF104 (manufactured by Ajinomoto Co.) to express recombinant rat CTGF. The expression of rat CTGF was confirmed by Western blotting using a monoclonal antibody having cross-reactivity with rat CTGF prepared in Example 4 above.
The culture culture supernatant is collected, subjected to ammonium sulfide precipitation, then subjected to heparin column chromatography, washed with 0.3 M NaCl / PBS, and then eluted with 0.5 M NaCl / PBS. Got the minute.
[0220]
【The invention's effect】
The present invention has not yet been provided for properties such as antigen specificity, antigen affinity, neutralizing activity, and cross-reactivity with respect to CTGF of various mammals such as humans, mice, rats, and rabbits. Thus, various monoclonal antibodies derived from various mammals having different characteristics are provided. In particular, the present invention provides for the first time in the world various human monoclonal antibodies against human CTGF by using, as an immunized animal, a transgenic mouse prepared so as to produce a human antibody using gene recombination technology.
[0221]
Among the monoclonal antibodies of the present invention, monoclonal antibodies against human CTGF and pharmaceutical compositions thereof have various disease symptoms such as kidney disease (renal fibers) that have the possibility that their onset is predicted to be caused by CTGF. Disease, nephritis, renal failure, etc.), lung disease (eg, pulmonary fibrosis, pneumonia, etc.), liver disease (eg, liver tissue fibrosis, cirrhosis, hepatitis, etc.), skin disease (eg, wound, scleroderma, Psoriasis, keloids, etc.), arthritis (eg, rheumatoid arthritis, osteoarthritis, etc.), vascular diseases (eg, rheumatoid vasculitis, etc.), tissue fibrosis associated with various cancers, and arteriosclerosis (especially, It is useful as a pharmaceutical product for suppressing or preventing the onset and / or progression of (such as concurrent tissue fibrosis) and treating or preventing the disease.
In particular, human monoclonal antibodies and pharmaceutical compositions thereof have no antigenicity to humans, which is a major problem (side effect) in the treatment of antibody drugs comprising antibodies derived from non-human mammals such as antibodies derived from mice. Therefore, the value as a medicine is dramatically increased.
[0222]
Further, by using various monoclonal antibodies of the present invention, CTGF in body fluids (serums, etc.) of various mammals (human, mouse, rat, rabbit, etc.) can be quantified simply and with high sensitivity in an intact state. Immunoassay systems (methods and kits) can be provided. In addition, by preparing an affinity column in which the monoclonal antibody is immobilized on an insoluble carrier, it is possible to easily purify various mammalian CTGFs with high purity.
[0223]
In addition, the transgenic non-human mammals (such as taransgenic mice) that express human CTGF of the present invention are not only useful as model animals for elucidating the physiological functions of human CTGF, but also have functions of human CTGF. It is extremely useful as a tool for screening various drugs (low molecular compounds, antibodies, antisense, polypeptides other than human CTGF, etc.) with the possibility of controlling (inhibiting, suppressing, activating, stimulating, etc.) . That is, by administering such a drug to the transgenic non-human mammal and quantifying the degree of expression of human CTGF in the animal using the assay system of the present invention (such as a Sandwich ELISA), It is possible to evaluate the effect of the administered drug on human CTGF.
[0224]
[Sequence Listing]
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[0225]
"Sequence Listing Free Text"
SEQ ID NO: 3
Other information: Description of artificial sequence: Artificially synthesized primer sequence.
SEQ ID NO: 4
Other information: Description of artificial sequence: Artificially synthesized primer sequence.
SEQ ID NO: 21
Other information: The start codon and part of the signal sequence are missing.
SEQ ID NO: 25
Other information: Description of artificial sequences: Artificially synthesized adapter sequences.
SEQ ID NO: 26
Other information: Description of artificial sequence: Artificially synthesized primer sequence.
SEQ ID NO: 27
Other information: Description of artificial sequence: Artificially synthesized primer sequence.
[0226]
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a graph showing the characteristics of various monoclonal antibodies prepared by immunizing various mammals with human CTGF or mouse CTGF.
FIG. 2 is a graph showing the characteristics of various human monoclonal antibodies prepared by immunizing human CTGF into human antibody-producing transgenic mice.
[Fig. 3] Recombinant human CTGF, recombinant mouse CTGF and recombinant rat purified using an affinity column adsorbed with monoclonal antibody 8-86-2 reactive to human, mouse and rat CTGF. The figure which shows the state of the electrophoresis in SDS polyacrylamide gel of CTGF.
[FIG. 4] Recombinant human CTGF, recombinant mouse CTGF and recombinant rat purified using an affinity column adsorbed with monoclonal antibody 8-86-2 reactive to human, mouse and rat CTGF. The figure which shows the cell growth promotion activity of rat kidney origin fibroblast NRK-49F of CTGF. The vertical axis is an index of the strength of cell growth promoting activity [ Three H] thymidine incorporation into the cells is shown, and the horizontal axis represents the concentration of each recombinant CTGF.
FIG. 5 shows the reactivity of various monoclonal antibodies prepared by immunizing various mammals with human CTGF or mouse CTGF to human CTGF. The vertical axis indicates the fluorescence intensity as an index of antibody reactivity, and the horizontal axis indicates the names of monoclonal antibody clones tested by ELISA in various concentrations of human CTGF.
FIG. 6 shows the reactivity of various monoclonal antibodies prepared by immunizing various mammals with human CTGF or mouse CTGF to mouse CTGF. The vertical axis indicates the fluorescence intensity as an index of antibody reactivity, and the horizontal axis indicates the names of monoclonal antibody clones tested by ELISA in various concentrations of mouse CTGF.
FIG. 7 shows the reactivity of various monoclonal antibodies prepared by immunizing various mammals with human CTGF or mouse CTGF to rat CTGF. The vertical axis indicates the fluorescence intensity as an index of antibody reactivity, and the horizontal axis indicates the names of monoclonal antibody clones tested by ELISA in various concentrations of rat CTGF.
FIG. 8 shows the reactivity of various human monoclonal antibodies prepared by immunizing human antibody-producing transgenic mice with human CTGF to human CTGF. The vertical axis indicates the fluorescence intensity that serves as an index of antibody reactivity, and the horizontal axis indicates the names of human monoclonal antibody clones tested by ELISA in various concentrations of human CTGF.
FIG. 9 shows the reactivity of various human monoclonal antibodies prepared by immunizing human antibody-producing transgenic mice with human CTGF to mouse CTGF. The vertical axis indicates the fluorescence intensity as an index of antibody reactivity, and the horizontal axis indicates the names of human monoclonal antibody clones tested by ELISA in various concentrations of mouse CTGF.
FIG. 10 shows the reactivity of various human monoclonal antibodies prepared by immunizing human antibody-producing transgenic mice with human CTGF to rat CTGF. The vertical axis indicates the fluorescence intensity that serves as an index of antibody reactivity, and the horizontal axis indicates the names of human monoclonal antibody clones tested by ELISA in various concentrations of rat CTGF.
FIG. 11 is a graph showing the inhibitory activity of various monoclonal antibodies prepared by immunizing various mammals with human CTGF or mouse CTGF against the adhesion between human kidney-derived fibroblast cell line 293-T and human CTGF or mouse CTGF. . The vertical axis indicates the fluorescence intensity that serves as an index of the inhibitory activity, and the horizontal axis indicates the clone names of various monoclonal antibodies tested.
FIG. 12 is a graph showing the inhibitory activity of various human monoclonal antibodies prepared by immunizing human antibody-producing transgenic mice with human CTGF against the adhesion between rat kidney-derived fibroblast cell line NRK-49F and human CTGF. The vertical axis represents the cell binding rate (%), and the horizontal axis represents the clone names of the various monoclonal antibodies tested. The total number of added cells was 100%.
FIG. 13 shows human CTGF for human antibody-producing transgenic mice for adhesion of human CTGF to rat kidney-derived fibroblast cell line NRK-49F, human osteosarcoma-derived cell line MG-63 or human lung-derived fibroblasts. The figure which shows the inhibitory activity of various human monoclonal antibodies prepared by immunization. The vertical axis represents the cell binding rate (%), and the horizontal axis represents the clone names of the various monoclonal antibodies tested. The total number of added cells was 100%.
FIG. 14 is a diagram showing the state of staining of the tissues showing the reactivity of various monoclonal antibodies prepared by immunizing various mammals with human CTGF or mouse CTGF to arteriosclerosis model rabbit WHHL arteriosclerotic lesion tissue sections. . (A) shows the staining state in the control test, (b) shows the staining state in the test with monoclonal antibody B35.1, and (c) shows the test in monoclonal antibody B29.6. (D) shows the staining state in the test with monoclonal antibody 13-51-2, and (e) shows the staining state in the test with monoclonal antibody A4.3. The fraction (f) shows the staining state in the test with the monoclonal antibody C114.4, the fraction (g) shows the staining state in the test with the monoclonal antibody A11.1, and the fraction (h) shows the monoclonal state. The staining state in the test with the antibody A29.6 is shown, and the fraction (i) shows the staining state in the test with the monoclonal antibody C26.11.
FIG. 15 shows the inhibitory activity of various human monoclonal antibodies prepared by immunizing human antibody-producing transgenic mice with human CTGF against cell growth of rat kidney-derived fibroblast cell line NRK-49F by stimulation with purified human CTGF. Figure. The vertical axis is an index of the strength of cell growth promoting activity [ Three H] thymidine uptake into cells is shown, and the horizontal axis represents the names of human monoclonal antibody clones tested using various concentrations of purified human CTGF.
FIG. 16 shows the inhibitory activity of various human monoclonal antibodies prepared by immunizing human antibody-producing transgenic mice with human CTGF against cell growth of rat kidney-derived fibroblast cell line NRK-49F by stimulation with purified human CTGF. Figure. The vertical axis is an index of the strength of cell growth promoting activity [ Three H] thymidine uptake into cells is shown, and the horizontal axis represents the names of human monoclonal antibody clones tested using various concentrations of purified human CTGF.
FIG. 17 is a graph showing the therapeutic effects on kidney disease and tissue fibrosis of various human monoclonal antibodies prepared by immunizing human antibody-producing transgenic mice with human CTGF. The vertical axis indicates the concentration of hydroxyproline that serves as an indicator of progression of disease symptoms, and the horizontal axis indicates the clone name of the administered human monoclonal antibody. In the footnote, the term “Sham group” means a normal mouse (group in which only laparotomy is performed), and the term “vehicle group” means a PBS-administered group.
FIG. 18 is a diagram schematically showing a procedure for determining a DNA sequence encoding each of a heavy chain and a light chain of an anti-human CTGF human monoclonal antibody.
FIG. 19 shows calibration curves of standard human CTGF, standard mouse CTGF, and standard rat CTGF quantified by sandwich ELISA using monoclonal antibodies 8-64-6 and 8-86-2. The vertical axis indicates the fluorescence intensity, and the horizontal axis indicates the concentration of standard CTGF.
FIG. 20 shows calibration curves of standard human CTGF, standard mouse CTGF, and standard rat CTGF quantified by sandwich ELISA using monoclonal antibodies 13-51-2 and 8-86-2. The vertical axis indicates the fluorescence intensity, and the horizontal axis indicates the concentration of standard CTGF.
FIG. 21 is a graph showing CTGF concentrations contained in various serum samples of patients with biliary atresia quantified by sandwich ELISA using monoclonal antibodies 8-64-6 and 8-86-2. The vertical axis represents the quantitative value (CTGF content), and the horizontal axis represents the type of specimen group tested. Group 1 (I) is a sample of patients with normal clinical findings, Group 2 (II) is a sample of patients with ongoing symptoms, and Group 3 (III) requires liver transplantation. It is a sample of a serious patient.
FIG. 22 is a graph showing CTGF concentrations contained in serum samples of various patients quantified by sandwich ELISA using monoclonal antibodies 8-64-6 and 8-86-2. The vertical axis represents the quantitative value (CTGF content), and the horizontal axis represents the name of the disease affected by the patient from whom the tested specimen was collected.
FIG. 23 is a graph showing CTGF concentrations contained in synovial fluid samples of rheumatoid arthritis patients and osteoarthritis patients quantified by sandwich ELISA using monoclonal antibodies 8-64-6 and 8-86-2. The vertical axis represents the quantitative value (CTGF content), and the horizontal axis represents the name of the disease affected by the patient from whom the tested specimen was collected.
FIG. 24 is a diagram showing the state of electrophoresis of human CTGF purified on SDS polyacrylamide gel from human fetal skin-derived fibroblasts by Western blotting test. Lanes 1, 2 and 3 show the test results when using premun antibodies (normal rabbit sera before immunization with human CTGF) for fractions eluted with 0.2, 0.6 and 2.0 M NaCl, respectively. 4, 5 and 6 show the test results when the rabbit anti-human CTGF polyclonal antibody was used for the fractions eluted with 0.2, 0.6 and 2.0 M NaCl, respectively.
FIG. 25 is a graph showing cell growth promoting activity of various concentrations of purified human CTGF on cell growth of rat kidney-derived fibroblast cell line NRK-49F. The vertical axis is an index of the strength of cell growth promoting activity [ Three H] thymidine uptake into cells is shown, and the horizontal axis represents the concentration (dilution ratio) of purified human CTGF. NC indicates the result of a negative control test in which no purified CTGF was added. PDGF shows the result of a positive control test when PDGF (platelet-derived growth factor) is used instead of purified CTGF.

Claims (4)

ヒトのCTGFに反応性を有する、国際寄託番号FERM BP-6599で識別される融合細胞から産生されるヒトモノクローナル抗体またはF(ab')2、Fab'、Fab、Fv、sFv、dsFv及びdAbからなる群から選ばれる該モノクローナル抗体の一部。Human monoclonal antibody or F (ab ′) 2 , Fab ′, Fab, Fv, sFv, dsFv and dAb produced from a fusion cell identified by International Deposit Number FERM BP-6599, which is reactive to human CTGF A part of the monoclonal antibody selected from the group consisting of: ヒトのCTGFに反応性を有する、国際寄託番号FERM BP-6600で識別される融合細胞から産生されるヒトモノクローナル抗体またはF(ab')2、Fab'、Fab、Fv、sFv、dsFv及びdAbからなる群から選ばれる該モノクローナル抗体の一部。Human monoclonal antibodies produced from fusion cells identified by International Deposit Number FERM BP-6600 that are reactive to human CTGF or from F (ab ′) 2 , Fab ′, Fab, Fv, sFv, dsFv and dAb A part of the monoclonal antibody selected from the group consisting of: 際寄託番号FERM BP-6599で識別される融合細胞 Fusion cells to be identified by the accession number FERM BP-6599 when the country. 際寄託番号FERM BP-6600で識別される融合細胞 Fusion cells to be identified by the accession number FERM BP-6600 when the country.
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