JP4537487B2 - 信号伝送回路 - Google Patents

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Description

本発明は、伝送路を介して信号伝送をする信号伝送回路に関する。
双方向伝送路に使用される信号伝送回路において、一方の送受信装置が送信状態の場合には、他方の送受信装置を受信状態に設定することにより、伝送特性の劣化を防止する方法がある(たとえば特許文献1)。
具体的には、伝送路の両端に一対の送受信装置が接続された構成で、伝送路の両端と終端電圧源との間にスイッチと終端抵抗を設ける。送受信装置が送信状態の場合にはスイッチをオフ、受信状態の場合にはスイッチをオンとすることで、常に遠端終端を実現し、波形歪を低減させることができる。
特開平07−107020号公報
しかしながら、上記のような従来のものでは、1対1通信で送信状態となる送受信装置が常に1つである構成が前提となっており、さらに送信状態となる送受信装置が認識された上で、受信状態となる送受信装置を終端している。そのため、大規模なネットワークやマルチマスタ方式のネットワークでは、送受信状態となる送受信装置が不明確な場合は適用できない。また、伝送路中にインピーダンスの不整合点が存在し反射波が生じた場合、送信端が不整合なため波形歪が増大してしまう。さらに、受信状態となる送受信装置が複数存在する場合、有効となる終端抵抗が複数となりインピーダンスの合成値が低下し、ハイレベル「H」の信号電圧が低下してしまう不具合があった。
本発明は上記事情を考慮してなされたもので、その目的は、信号伝送における通信波形歪を低減することができるようにした信号伝送回路を提供することにある。
請求項1に記載の信号伝送回路によれば、デジタル出力信号が与えられると出力バッファはその出力データ値に対応する状態を保持し、出力インピーダンス部は、信号線に接続される側のインピーダンスを変化させ、出力データ値がハイレベルのときには所定のインピーダンスに設定し、出力データがロウレベルに変化するとハイインピーダンスに設定される。このとき、インピーダンス制御部は、出力データ値がハイレベルからロウレベルへ変化したことを検出すると所定期間だけインピーダンス可変部のインピーダンスを信号線の特性インピーダンスに近い値となるように制御するので、信号線に出力した信号が反射して戻った場合でも、再び反射することなく終端することができ、これによって、信号伝送における通信波形歪を低減することができるようになる。
請求項2に記載の信号伝送回路によれば、同様にして、第1及び第2の信号線が存在する場合でも、デジタル出力信号が与えられると第1及び第2の出力バッファはその出力データ値に対応する状態を保持し、第1及び第2の出力インピーダンス部は、それぞれ第1及び第2の信号線に接続される側のインピーダンスを変化させ、出力データ値がハイレベルのときには所定のインピーダンスに設定し、出力データがロウレベルに変化するとハイインピーダンスに設定される。このとき、インピーダンス制御部は、出力データ値がハイレベルからロウレベルへ変化したことを検出すると所定期間だけインピーダンス可変部のインピーダンスを第1及び第2の信号線の間の差動インピーダンスに近い値となるように制御するので、信号線に出力した信号が反射して戻った場合でも、再び反射することなく終端することができ、これによって、信号伝送における通信波形歪を低減することができるようになる。
請求項3に記載の信号伝送回路によれば、上記請求項1または2の発明において、インピーダンス可変部を、スイッチング素子とこのスイッチング素子により接続可能な所定のインピーダンスを有するインピーダンス素子とを備える構成としているので、インピーダンス可変部の制御を行うのにインピーダンス制御部によりスイッチング素子をオンオフ制御することで実施できるようになる。
請求項4に記載の信号伝送回路によれば、前記請求項1または2の発明において、インピーダンス可変部を、トランジスタとこのトランジスタに直列に接続され所定のインピーダンスを有するインピーダンス素子とを備える構成としているので、インピーダンス可変部の制御を行うのにインピーダンス制御部によりバイポーラトランジスタやFETなどのトランジスタをオンオフ制御することで実施できるようになる。
請求項5に記載の信号伝送回路によれば、請求項3または4の発明において、インピーダンス可変部のインピーダンス素子を抵抗素子としているので、信号線の終端を抵抗素子によるインピーダンスで簡単に行うことができる。
請求項6に記載の信号伝送回路によれば、請求項3または4の発明において、インピーダンス可変部のインピーダンス素子を、信号線を伝送する信号に発生する波形歪に対して支配的な周波数帯域を整合する特性を有するフィルタ回路で構成したので、波形歪を起こしやすい周波数帯域を選択的に終端させることで信号線への反射や波形歪の悪影響を効果的に防止することができる。
請求項7に記載の信号伝送回路によれば、上記各発明において、デジタル出力信号がCAN(controller area network)プロトコルに基づいている場合に、インピーダンス制御部により、インピーダンス可変部のインピーダンスを信号線の特性インピーダンスあるいは第1及び第2の信号線の間の差動インピーダンスに近い値となるように制御する所定期間として、デジタル出力信号の出力データ値がハイレベルからロウレベルへ変化したことを検出した時点からサンプリングポイントよりも前でデータのサンプリング時に必要な電圧を確保可能な時間を確保した時点までを設定するので、CANプロトコルで使用する場合でも、サンプリングに悪影響を与えることなく確実に波形歪を低減した信号伝送を行うことができる。
請求項8に記載の信号伝送回路によれば、請求項1ないし6の発明において、デジタル出力信号がFlexRayプロトコルに基づいている場合に、インピーダンス制御部により、インピーダンス可変部のインピーダンスを信号線の特性インピーダンスあるいは第1及び第2の信号線の間の差動インピーダンスに近い値となるように制御する所定期間として、デジタル出力信号のスタティックスロットにおいてはアイドル期間中で同期誤差分を差し引いた期間として設定するので、FlexRayプロトコルで使用する場合でも、アイドル期間中を利用することでデータ送信期間で悪影響が発生することなく実施できるようになる。
請求項9の発明によれば、信号線の経路中に複数のインピーダンス不整合点が存在する場合に、インピーダンス制御部において、インピーダンス可変部のインピーダンスを信号線の特性インピーダンスに近い値となるように制御する所定期間として、出力信号のデータ値がハイレベルからロウレベルへ変化したことを検出した時点から複数のインピーダンス不整合点のうちの主要な点からの反射波が戻ってくる時点までの期間を設定するので、信号線経路の近い位置に存在する分岐点やノードなどの主要な反射点からの反射波による悪影響を抑制して確実に通信を行うことができるようになる。
請求項10の発明によれば、回路の構成要素としてCMOS回路を用いた構成としているので、低消費電力で動作する構成を実現できる。
請求項11の発明によれば、回路を構成する要素を集積化して1チップの半導体基板に形成したので、デジタル出力信号の出力部と信号線との間に1チップの半導体基板に形成されたICを介在させるだけの簡単な構成とすることができる。
請求項12の発明によれば、半導体基板を、SOI基板を用いることで形成するので、回路を構成する各素子のリーク電流や相互間の影響などを確実に抑制することができる。
請求項13の発明によれば、回路を構成する要素として、バイポーラトランジスタ、パワーMOSトランジスタ、CMOS回路、抵抗、キャパシタ、メモリ素子などが混在した複合ICとして構成しているので、回路の特性に適した回路素子を用いた構成とすることができ、SOI基板を用いているので素子間の絶縁分離も確実に行える。
本発明の第1の実施形態を示す電気的なブロック構成図 各部の制御状態を示すタイミングチャート 本発明の第2の実施形態を示す図1相当図 図2相当図 シミュレーションモデルの信号線への接続状態を示す図 シミュレーション結果を示す図 本発明の第3の実施形態を示す図1相当図 本発明の第4の実施形態を示す図1相当図 インピーダンス可変部のインピーダンスの周波数特性 本発明の第5の実施形態を示す図2相当図 本発明の第6の実施形態を示す図2相当図 本発明の第7の実施形態を示す図5相当図 図2相当図 本発明の第8の実施形態を示す図3相当図 出力インピーダンス部あるいはインピーダンス可変部の回路図 インピーダンス制御部の回路図 インピーダンス制御部の等価回路図 インピーダンス制御部の動作説明図 図4相当図 本発明の第9の実施形態を示す出力インピーダンス部あるいはインピーダンス可変部の模式的な断面図 本発明の第10の実施形態を示す回路構成の模式的な断面図 本発明の第11の実施形態を示す図21相当図
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態について図1および図2を参照しながら説明する。
図1は本実施形態の信号伝送回路1を示すもので、端子Aは図示しない信号出力回路から送信すべきデータとして出力されるデジタル出力信号が与えられるもので、出力バッファ回路2の入力端子に接続されている。出力バッファ回路2の出力端子は出力インピーダンス部3を介して信号線4に接続されている。
出力インピーダンス部3は、出力バッファ回路2から与えられる信号がハイレベル(H)に変化すると信号線4に対するインピーダンスを所定のインピーダンス(XΩ)になるように設定し、ロウレベル(L)に変化すると信号線4に対するインピーダンスをハイインピーダンス状態として、例えばオープン状態として無限大のインピーダンス(∞Ω)に設定するように構成されている。
また、端子Aはインピーダンス制御部5にも接続されている。信号線4にはインピーダンス可変部6がグランド端子(GND)との間に接続されており、その可変インピーダンス部6はインピーダンス制御部5により信号線4を終端するインピーダンスの値が制御される。インピーダンス制御部5は端子Aに与えられる出力データの値に応じてインピーダンス可変部6に対してインピーダンスを変化させるように制御する。インピーダンス可変部6は、例えば2つのレベルでインピーダンスが変化するように設けられ、ハイインピーダンス(∞Ω)の状態と、ロウインピーダンス(ZΩ)の状態であり、ロウインピーダンスの状態では例えば信号線4の特性インピーダンスに近い値に設定される。
次に、図2を参照して作用の説明をする。
図2(a)は端子Aに与えられる出力データの時間的推移を示すもので、図示のように、ハイレベル「H」から時刻t0でロウレベル「L」に変化し、時刻t1を経て時刻t2で再びハイレベル「H」に変化する信号を示している。出力バッファ回路2は、出力データがハイレベルのときには例えば電圧2Vの信号を出力し、ロウレベルのときには電圧0Vとなる。
これに対して、図2(b)は出力インピーダンス部3のインピーダンスの変化状態を示しており、出力データがハイレベル「H」のときにはロウインピーダンス(XΩ)であり、ロウレベルに変化するとこれに対応してハイインピーダンス(∞Ω)に変化する。これにより、出力データに対応する電圧信号が信号線4に出力される。
そして、上記のように出力インピーダンス部3がデジタル出力信号の出力データに対応してインピーダンスを変化させると、インピーダンス制御部5は、信号線4の終端インピーダンスを制御する。インピーダンス制御部5は、デジタル出力信号のレベルがハイレベル「H」からロウレベル「L」に変化したときに、インピーダンス可変部6に対して、図2(c)に示すように、ハイインピーダンス(∞Ω)状態であったのを一定時間だけロウインピーダンス(ZΩ)となるように制御する。
出力データがハイレベル「H」からロウレベル「L」に変化する時刻t0で、インピーダンス可変部6は、インピーダンスがロウインピーダンスのZΩすなわち信号線4の特性インピーダンスと等しくなるように制御される。これにより、このタイミングで信号線4から信号が入射してもこれを反射することを抑制し、信号レベルの歪が発生するのを防止できる。
そして、インピーダンス可変部6は、このロウインピーダンスに制御された状態が一定時間T(インピーダンス整合期間)経過した時点t1で再びハイインピーダンスとなるように制御される。このとき、出力データはまだロウレベル「L」の状態が保持されている。この後、出力データがハイレベル「H」に変化すると、出力インピーダンス部3のインピーダンスもロウインピーダンスに変化する。
この結果、出力データがハイレベルからロウレベルに変化してから一定時間T(t0からt1間の時間)だけインピーダンスが信号線4の特性インピーダンスZΩに設定されるので、出力データが立ち下がる一定の期間で送信端のみインピーダンス整合がなされるようになり、信号線4に多数の送受信装置が接続されている場合や信号線4中にインピーダンス不整合が存在する場合でも、出力データの波形歪を低減することができるようになる。
なお、上記実施形態において、インピーダンス制御部5およびインピーダンス可変部6による、インピーダンスの整合を図る期間Tは、これに限らず適宜の時間に設定することができる。
(第2の実施形態)
図3〜図6は本発明の第2の実施形態を示すもので、第1の実施形態と異なるところは、信号線が2本設けられた構成とした信号伝送回路21を設けたところである。以下、第1の実施形態と異なる部分について説明する。
図3は信号伝送回路21の回路構成を示すもので、第1の実施形態における出力バッファ回路2、出力インピーダンス部3に加えて、同じ構成で出力バッファ回路7、出力インピーダンス部8を有すると共に、信号線5に加えて信号線9が設けられる構成である。インピーダンス制御部5およびインピーダンス可変部6はそのまま設けられる構成であるが、インピーダンス可変部6は、信号線5と9との間の終端インピーダンスを変化可能に設けられる構成である。
上記構成において、出力バッファ回路2は、第1の出力バッファに相当し、出力データとしてハイレベル「H」の信号が与えられるときには、たとえば+2Vの信号を出力し、ロウレベル「L」の信号が与えられるときには出力が0Vとなるように設定されている。一方、出力バッファ回路7は、第2の出力バッファに相当し、出力データがハイレベル「H」で−2V、ロウレベル「L」で0Vとなるように設定されている。
また、出力インピーダンス部3,8は、それぞれ第1,第2の出力インピーダンス部に相当し、前述同様に出力データがハイレベルのときにロウインピーダンス状態となり、出力データがロウレベルに変化するとハイインピーダンス状態に変化する。この場合、出力インピーダンス部3,8は、ロウインピーダンス状態では、それぞれたとえばXΩ,YΩに設定される。
さらに、インピーダンス可変部6のインピーダンスは、出力データがロウレベル「L」に変化したときに、インピーダンス制御部5により切り替え設定され、ハイインピーダンス状態から所定のインピーダンス状態に変更設定される。このときのインピーダンスは、信号線4と9の間の差動インピーダンスに近い値(ZΩ)となるように設定される。
上記構成において、図4(a)に示すように、第1の実施形態と同様にして出力データがハイレベルからロウレベルに変化すると、図4(b)、(c)に示すように、各出力インピーダンス部3、8のインピーダンスがハイインピーダンス状態となる。そして、このときインピーダンス可変部6は、図4(d)に示すように、出力インピーダンス部3、8がハイインピーダンス状態に変化したタイミングで、インピーダンス制御部5によりハイインピーダンス状態から一定期間Tの間ロウインピーダンス状態に切り替えられ差動インピーダンス(ZΩ)に設定される。
これにより、出力データが立ち下がってからの一定の期間T(インピーダンス整合期間)で送信端のみインピーダンス整合がなされるようになり、信号線4、9に多数の送受信装置が接続されている場合や信号線4、9にインピーダンス不整合が存在する場合でも、出力データの波形歪を低減することができるようになる。
なお、上記実施形態において、インピーダンス可変部6によるインピーダンス整合期間Tの設定は、出力データがロウレベルに変化している期間中でできるだけ長く設定することが好ましい。しかし、出力データがハイレベルに切り替わるタイミングや、データの受信が確実になされるためには適切な時間に設定することが好ましい。
図5及び図6は、このインピーダンス整合期間Tの設定時間と信号線の送信端で発生する反射に起因した波形歪との相関関係をシミュレーションした結果を示している。図5は、シミュレーションに用いた回路がネットワークに接続された状態のモデルを示している。信号線の終端部にそれぞれ2個の送受信装置が接続されると共に、ネットワークの中央のノードで出力データを送受信する送受信装置を接続したモデルであり、中央のノードで送信し中央のノードで受信したときのシミュレーションをしている。
上記の条件を基にしてシミュレーションを行なったところ、図6に示す結果が得られた。すなわち、中央ノードの送受信装置における受信信号の電圧の時間変化は、対策前の状態が最も変動が激しく、インピーダンス整合期間Tを50nsから100nsに長くすると振動が減衰するのに要する時間が短くなっているのがわかる。つまり、信号線における信号の反射がインピーダンス整合期間Tが長くなるほど少なくなり、電圧変動の少ない状態を得ることができるのである。
このシミュレーション結果では、例えばインピーダンス整合期間Tが100nsのとき最も波形歪が少なくなっていることがわかった。しかし、実際には出力データの繰り返し周波数の制約から、インピーダンス整合期間Tを設定可能な上限値があるので、適切なインピーダンス整合期間Tの設定はネットワークの形態に依存することになる。
以上のシミュレーション結果からも、出力データがロウレベルとなるタイミングから所定のインピーダンス整合期間Tが経過するまでの間、インピーダンス可変部6により終端インピーダンスを差動インピーダンスとなるように制御することで、信号歪が低減できていることが分かる。また、そのインピーダンス整合期間Tは、信号伝達の制約の範囲内でできるだけ長い時間に設定することが好ましいことが分かった。
(第3の実施形態)
図7は本発明の第3の実施形態を示すもので、第2の実施形態において示したインピーダンス可変部6を具体的に示した信号伝送回路31としたものである。この実施形態では、信号伝送回路31には、インピーダンス可変部61を設け、その構成をnpn型のバイポーラ型トランジスタ10とインピーダンスとしての抵抗11との直列回路としている。抵抗11の抵抗値は信号線4および9の間の差動インピーダンスに相当する値が設定されている。トランジスタ10はインピーダンス制御部5からオンオフの制御信号が与えられ、オン状態で信号線4と9との間を抵抗11で終端する。
このような第3の実施形態によれば、第2の実施形態と同様の作用効果を得ることができると共に、簡単な構成でインピーダンス可変部61を実現することができ、しかもインピーダンス制御部5の構成もトランジスタ10をオンオフする制御を行う構成とするだけで良くなる。
(第4の実施形態)
図8および図9は本発明の第4の実施形態を示すもので、第3の実施形態と同様に、第2の実施形態において示したインピーダンス可変部6を具体的に示した信号伝送回路41としたものである。この実施形態では、信号伝送回路41には、インピーダンス可変部62を設け、その構成をnpn型のトランジスタ10に直列に接続するインピーダンス回路として、抵抗11およびコイル12を並列に接続したものとしている。
そして、抵抗11およびコイル12によるインピーダンス回路のインピーダンスは、図9に示すように、周波数が低い範囲ではコイル12のインピーダンスが小さいことから全体のインピーダンスが小さく、周波数が大きくなるに従ってコイル12のインピーダンスが大きくなり、結果として抵抗11のインピーダンスに近くなるように、インピーダンス値Zが大きくなっていく。そして、高い周波数側で設定されるインピーダンス値Zが信号線4、9で発生する波形歪に対して支配的な周波数領域とよく整合するように構成されている。
このような第4の実施形態によれば簡単な構成でインピーダンス可変部62を実現することができ、しかも波形歪に対して支配的な周波数帯域に適したインピーダンス値Zを設定することができるので、損失を低減して効果的なインピーダンス整合を行うことができるようになる。
(第5の実施形態)
図10は本発明の第5の実施形態を示すもので、この実施形態では、第2の実施形態あるいは第3、第4の実施形態を適用する対象としてCANプロトコルを使用する伝送系統としたところである。この実施形態では、インピーダンス整合期間Tの設定を効果的に行えるようにしたものである。
CANプロトコルは、図10にも示しているように、1ビットのデータを送るサイクル中に、4つのセグメントSS(シンクロナイゼーションセグメント),PTS(プロパゲーションタイムセグメント),PBS1(フェーズバッファセグメント1),PBS2(フェーズバッファセグメント2)が設定されている。
CANプロトコルにおいては、衝突・調停機能を正常に動作させる必要があり、このため、これらの動作に悪影響を与えないようにしてインピーダンス整合期間Tを設定する必要がある。
まず、CANプロトコルでは、出力データがロウレベル「L」(レセッシブ)からハイレベル「H」(ドミナント)への立ち上がりエッジをノード間の同期処理に用いるため、正確に認識する必要がある。そのため、前のビットがロウレベル「L」の場合、次のビットでトランシーバのインピーダンスを調整すると、立ち上がりエッジを認識できない恐れがあるため、ハイレベル「H」からロウレベル「L」への立ち下がり時の期間のみでインピーダンスの整合を取る。このとき、他のノードがハイレベル「H」の信号を出力しても、ハイレベル「H」からハイレベル「H」なので立ち上がりエッジは生じず、同期処理に悪影響はない。
ここで、ハイレベルあるいはロウレベルのビット判定は、サンプリングポイントでの電圧レベルで実施する。ネットワーク中にインピーダンスを調整するトランシーバが多数存在すると、ネットワーク全体のインピーダンスが低下し、他のノードがハイレベル「H」すなわち(ドミナント)レベルの信号を出力してもサンプリングポイントまでに必要な電位を確保できない可能性がある。
そのため、歪の収束時間、立ち上がり時間、ノード間の誤差等を考慮した時間Mだけ手前でインピーダンス整合期間Tを終了し、ネットワークのインピーダンスを通常の状態に戻すことで、ビット判定を正常に機能させるようにしている。以上のようにインピーダンス整合期間Tを設定することで、再同期処理と衝突・調停機能を正常に動作させることができるようになる。
(第6の実施形態)
図11は本発明の第6の実施形態を示すもので、この実施形態では、第2の実施形態あるいは第3、第4の実施形態を適用する対象としてFlexRayプロトコルを使用する伝送系統としたところである。この実施形態では、インピーダンス整合期間Tの設定を効果的に行えるようにしたものである。
FlexRayプロトコルは、時分割多重プロトコルであり、特にスタティックスロットでは、割り当てられた領域内で通信を終了させる必要がある。図11にも示しているように、スタティックスロットには、データ部分の後に、ノード間の誤差を補正するためのアイドル期間が設定されている。
データ送信後大きな波形歪が生じると、アイドルの認識時刻が遅れ、スタティックスロットの領域を超えたと認識し、エラーが生じる。そこで、データ送信後のアイドル期間で整合を取り、エラーの発生を防ぐ。
なお、アイドル期間はノード間の同期誤差等で異なる可能性があり、あるノードにとってのアイドル期間の前後は他のノードのデータ送信期間の可能性もある。そのため、インピーダンス整合期間Tはそれらの誤差を考慮した期間に設定している。
(第7の実施形態)
図12及び図13は本発明の第7の実施形態を示すもので、第2の実施形態においてシミュレーションの結果に基づいて設定したインピーダンス整合期間Tについて、その必要な時間をより具体的な条件に基づいて設定するようにしたところである。
図12は図5で示したと同様の構成を示す図で、信号線に接続される送信ノードや他のノードが複数存在すると共に、各ノードに至る経路は信号線が分岐している。図示の構成で、たとえば送信ノードの直近に位置する分岐点Aは、送信ノードから距離aの位置に設けられ、ここから隣接する分岐点Bまで距離bだけ離れているとする。この構成においては、これら分岐点A,Bの位置においてインピーダンス不整合が発生しており、送信ノードから見た主要な反射点として影響を及ぼすことがある。したがって、これら反射点やノードなどの主要な反射点からの反射波が到達するまでの時間を、図13に示すように、インピーダンス整合期間Tとして設定することで歪抑制効果を高めることができる。
具体的には、たとえば距離aが1mであり、距離bが3mである場合に、送信ノードに対して最初の分岐点Aでは、分岐点からみた各分岐のインピーダンスが等しいものとすると、送信信号の3分の1が負の反射をし、往復時間10ns(=1m×2×5ns/m)後に送信ノードに戻ってくる。つまり、送信ノードからの信号の送信後、10ns以上をインピーダンス整合期間Tとして設定すれば分岐点Aでの反射による歪の抑制効果を高めることができる。
また、送信ノードに対して2番目の分岐点Bからの反射波も影響を及ぼす場合には、分岐点Aで分岐して到達した信号が同様にしてその3分の1が反射するので、往復時間40ns(=(1m+3m)×2×5ns/m)となるから、40ns以上の時間をインピーダンス整合期間Tとして設定すれば歪抑制効果を高めることができる。また、ここでは、分岐点Bまでとしたが、さらに先の分岐点あるいはノードにおいて反射波が影響を及ぼす場合には、それらも主要な反射点となるので、同様にしてインピーダンス整合期間Tを算出して設定することができる。
なお、上記した主要な反射点からの反射波が到達するまでの期間をインピーダンス整合期間Tとして設定するのは、ビットの誤判定を防止するのに必要な最小限の期間であり、可能であればより長いインピーダンス整合期間Tを設定することが歪抑制効果を高めるものである。
(第8の実施形態)
図14〜図17は本発明の第8の実施形態を示すもので、第2の実施形態と異なるところは、バイポーラトランジスタ10に代えて、CMOS回路により構成したところである。すなわち、図14は図3に対応する構成を示すもので、入力端子Aに出力データが与えられると、インピーダンス制御部5は入力端子C0に信号が入力され、出力端子C1、C3から出力インピーダンス部3、8に動作制御信号を出力し、且つ出力端子C2からインピーダンス可変部6に動作制御信号を与えるように構成されている。
出力インピーダンス部3、8およびインピーダンス可変部6は、いずれも図15に示すCMOS回路で構成されている。出力インピーダンス部3(出力インピーダンス部8、インピーダンス可変部6)においては、出力バッファ回路2(出力バッファ回路7、信号線4側)から与えられる出力データ信号は入力端子I1(I2、I3)に入力され、トランスファーゲート71を介してインピーダンス素子である抵抗X(Y、Z)を介して信号線4(信号線9、信号線9)への出力端子O1(O2、O3)に至る。
トランスファーゲート71は、p−MOSトランジスタ71a、n−MOSトランジスタ71bから構成され、p−MOSトランジスタ71aのゲートにはインバータ回路72を介して入力端子C1(C2、C3)(インピーダンス制御部5の出力端子)から出力データ信号が与えられ、n−MOSトランジスタのゲートには入力端子C1(C2、C3)から直接出力データ信号が与えられる。インバータ回路72は、p−MOSトランジスタ72a、n−MOSトランジスタ72bから構成される。
出力インピーダンス部3(出力インピーダンス部8、インピーダンス可変部6)においては、入力端子C1、C2、C3にロウレベルの信号「L」(出力データ「0」)が与えられている状態では、インバータ回路72の出力がハイレベル「H」であるから、トランスファーゲート71はオフ状態に保持され、入力端子I1(I2、I3)と出力端子O1(O2、O3)との間はオフ状態であり、インピーダンスは無限大「∞」である。
そして、入力端子C1、C2、C3にハイレベルの信号「H」(出力データ「1」)が与えられると、トランスファーゲート71がオンするので、入力端子I1(I2、I3)と出力端子O1(O2、O3)との間が導通状態となりインピーダンス素子である抵抗X(Y、Z)で接続された状態となる。これによって、出力データの変化によりインピーダンス(抵抗値)が変化する。
インピーダンス制御部5は図16に示すCMOS回路で構成されている。出力バッファ回路2から与えられる出力データ信号は入力端子C0に入力され、その信号はそのまま出力端子C1、C3(可変インピーダンス部3および8の各入力端子)に出力すると共に、NAND回路73に入力される。NAND回路73は、2個のp−MOSトランジスタ73a、73bおよび2個のn−MOSトランジスタ73c、73dからなる。NAND回路73の2つの入力端子の一方に入力端子C0が接続されている。
NAND回路73の出力端子は時定数回路74を介してインバータ回路75の入力端子に接続されている。時定数回路74は、コンデンサ74aと抵抗74bから構成され、NAND回路73のハイレベル「H」の出力信号を所定の保持時間Tの期間中ハイレベル「H」に保持する機能を有する。この保持時間Tはインピーダンス整合期間Tに対応する。
インバータ回路75は、p−MOSトランジスタ75aおよびn−MOSトランジスタ75bからなり、出力端子はNAND回路73の他方の入力端子に接続されると共にインバータ回路76の入力端子に接続されている。インバータ回路76は、p−MOSトランジスタ76aおよびn−MOSトランジスタ76bからなり、出力端子はインピーダンス可変部6の入力端子C2に接続されている。
次に、インピーダンス制御部5の動作について図17の等価回路、図18の真理値表および図19の波形図を参照して説明する。図17にも示すように、NAND回路73の入力はC0とインバータ回路75の出力であるP1、NAND回路73の出力はP2、時定数回路74の出力すなわちインバータ回路75の入力をP3、出力をP4(=P1)、インバータ回路76の出力をP5(=C2)とする。
出力データがハイレベル「H」の状態では、入力C0がハイレベル「H」である。時定数回路74はNAND回路73の出力に関わらず時間が経過している状態では出力がロウレベル「L」(P3=L)となっているから、インバータ回路75の出力P4つまりNAND回路73の他の入力P1はハイレベル「H」である。したがって、NAND回路73の出力はロウレベル「L」となっていて安定している。そして、この状態では、インバータ回路76の出力P5すなわちインピーダンス可変部6の入力端子C2はロウレベル「L」である。
したがって、出力データがハイレベル「H」の状態では、インピーダンス可変部6はトランスファーゲート71がオフとなっており、インピーダンスは無限大(=∞)である。また、出力インピーダンス部3および8の入力端子C1、C3はハイレベル「H」であるから、トランスファーゲート71がオンとなっており、インピーダンスはそれぞれX、Yに設定された状態となっている。
上記の状態から出力データがロウレベル「L」に変化すると、出力インピーダンス部3、8の入力端子C1、C3はロウレベル「L」に変化するから、インピーダンスはいずれも無限大(=∞)となる。また、インピーダンス制御部5においては、NAND回路73の一方の入力がロウレベル「L」に変化すると、出力P2はハイレベル「H」に変化する。このとき、時定数回路74はコンデンサ74aを介してP3の出力が一旦ハイレベル「H」に変化してインバータ回路75の出力も一旦ロウレベル「L」に変化する。この後、コンデンサ74aは、抵抗74bを介して充電が進み、出力P3はロウレベル「L」に移行する。これに伴いインバータ回路75の出力もロウレベル「L」からハイレベル「H」に変化する。このときのコンデンサ74aの充電に伴う時間を、出力P3をロウレベルに保持している時間つまりインピーダンス整合期間Tとして設定する。
この結果、インピーダンス可変部5は、出力データがロウレベル「L」に変化した時点からインピーダンス整合期間TのまだけインピーダンスがZに設定され、その後は再び無限大(=∞)となるように設定される。
なお、インバータ回路75の出力P4(=P1)がハイレベル「H」に変化した後は、NAND回路73の他方の入力端子がハイレベル「H」となるが、出力データがロウレベル「L」の期間中はNAND回路73の出力P2は変化しない。そして、出力データがハイレベルに変化するとNAND回路73の出力P2はロウレベル「L」に変化してコンデンサ74aの電荷も放電され時定数回路74の出力P3はロウレベル「L」が保持される。
このような第8の実施形態によれば、出力インピーダンス部3、8、可変インピーダンス部6、およびインピーダンス制御部5をCMOS回路により構成すると共に、インピーダンス整合期間Tを設定するための時定数回路74を設けることで上記各実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
(第9の実施形態)
図20は本発明の第9の実施形態を示すもので、第8の実施形態において、CMOS回路により構成した出力インピーダンス部3、8やインピーダンス可変部6(図15参照)について、これらをSOI(silicon on insulator)基板を用いて集積化して構成したものである。
図20は例えば出力インピーダンス部3をSOI基板81を用いて各トランジスタなどの素子を分離形成した構成の模式的な断面を示している。SOI基板81は、支持基板81aにシリコン酸化膜などからなる絶縁膜81bを介してN型の単結晶のシリコン膜81cが積層形成されたものである。このシリコン膜81cに各素子を形成する領域を区画するように溝を形成してシリコン酸化膜82を埋め込むことにより、素子分離がなされている。
分離形成された各素子形成領域のうち、p−MOSトランジスタ71a、72aを形成する領域にはp型のソース/ドレイン領域が形成され、絶縁膜を介してゲート電極Gが形成されている。また、n−MOSトランジスタ71b、72bを形成する領域にはp型のウェルが形成され、そのp型のウェル内にn型のソース/ドレイン領域が形成され、絶縁膜を介してゲート電極が形成されている。また、インピーダンスとしての抵抗X、Y、Zは、素子形成領域の上面に形成した絶縁膜上に薄膜抵抗体により形成されている。これらは配線パターンにより接続され出力インピーダンス部3、8あるいはインピーダンス可変部6として形成されている。なお、電源端子H1、H2は同じ電位に設定しても良いし、H1の方を高い電位に設定しても良い。また、グランド端子L1、L2は同じグランド電位に設定しても良いし、L2をグランド電位、L1を負電位に設定しても良い。
このような第9の実施形態によれば、SOI基板81を用いて回路を集積化するので、素子間を確実に絶縁分離して回路を形成できるので、素子間の相互作用や漏れ電流などを極力抑制し、低消費電力で且つ確実な動作を行なわせることができる。
なお、上記構成では、出力インピーダンス部3、8やインピーダンス可変部6をSOI基板81を用いた集積回路で構成した場合で示したが、信号伝送回路全体をCMOS回路で構成してSOI基板81に作り込む構成としても良い。
(第10の実施形態)
図21は本発明の第10の実施形態を示すもので、第9の実施形態と異なるところは、回路構成をCMOS回路を含む複合ICとして形成したところである。複合ICは、前述したCMOS回路に加えて、バイポーラトランジスタ、パワーMOSトランジスタなどを複合的に含んで構成されるもので、このほかに抵抗やコンデンサなどを一体に含む構成とすることもできる。
図21に示す構成では、SOI基板83のN型の単結晶のシリコン膜83aにトレンチが形成され、そのトレンチ内にシリコン酸化膜などの絶縁膜84が埋め込み形成され、複数の素子形成領域85〜88が形成された状態を示している。例えば、素子形成領域85〜88のそれぞれには、バイポーラトランジスタ89、n−MOSトランジスタ90、p−MOSトランジスタ91、パワーMOSFET92が形成されている。
バイポーラトランジスタ89は、素子形成領域85をコレクタ領域として表層部にP型のベース領域89aが形成され、そのベース領域89a内にN型のエミッタ領域89bが形成されている。素子形成領域85にはベース領域89aと離間した位置に高濃度のN型領域がコレクタコンタクト領域89dとして形成されている。ベース領域89a、エミッタ領域89b、コレクタ領域89cのそれぞれには電極89dが形成されている。
n−MOSトランジスタ90は、素子形成領域86にP型のウェル90aが形成され、その90a内にソース領域90b、ドレイン領域90cが形成されている。これらソース領域90b、ドレイン領域90cには電極90dが形成されている。素子形成領域86の上面にはゲート絶縁膜を介してゲート電極90eが形成されている。p−MOSトランジスタ91は、素子形成領域87にソース領域91a、ドレイン領域91bが形成されている。これらソース領域91a、ドレイン領域91bには電極91cが形成されている。素子形成領域87の上面にはゲート絶縁膜を介してゲート電極91dが形成されている。n−MOSトランジスタ90およびp−MOSトランジスタ91によりCMOS回路を構成している。
パワーMOSFET92は、LD(lateral double diffused)構造で形成されており、素子形成領域88がドレイン領域とされ、P型のチャンネル領域92aが二重拡散により形成されると共に、その領域内にN型のソース領域92bおよびP型のチャンネルコンタクト領域92cが形成されている。ソース領域92bおよびチャンネルコンタクト領域92cの上部にはソース電極92dが形成されている。チャンネル領域92aの上面にゲート絶縁膜を介してゲート電極92eが形成されている。素子形成領域88にはチャンネル領域92aと離間した位置に高濃度のN型領域がドレインコンタクト領域92fとして形成され、これには電極92gが形成されている。
上記構成において、各素子89〜92の間の配線を示していないが、これらが第1の実施形態に示した出力インピーダンス部3、8、インピーダンス可変部6、インピーダンス制御部5あるいは出力バッファ回路2、7などを構成する集積回路の素子として構成され、全体として複合ICを形成するものである。
このような本実施形態によれば、SOI基板83をトレンチにより分離し、CMOS回路に加えて、バイポーラトランジスタ、パワーMOSトランジスタ、あるいは抵抗やコンデンサ、メモリ素子などを複合的に含んで構成し、アナログ処理、デジタル処理およびパワー部を混載した1チップのICとして構成したので、各回路に適した回路素子を用い、且つ耐ノイズ性や耐サージ性に優れたものとすることができる。
(第11の実施形態)
図22は本発明の第11の実施形態を示すもので、第9の実施形態と異なることろは、回路構成をSOI基板ではなく通常のシリコン基板93を用いるICとして形成したところである。
P型のシリコン基板93には、素子形成領域としてのN型のウェル93aが形成され、そのウェル93a内にn−MOSトランジスタに対応してP型ウェル93bが形成されている。図示の構成では、2個のp−MOSトランジスタ94a、94bがN型のウェル93a内に形成され、2個のn−MOSトランジスタ95a、95bが各P型ウェル93b内に形成されている。p−MOSトランジスタ94a、94bは、それぞれソース領域96a、ドレイン領域96bが形成されると共に、ゲート電極96cが形成されている。n−MOSトランジスタ95a、95bは、それぞれソース領域97a、ドレイン領域97bが形成されると共にゲート電極97cが形成されている。
上記構成においては、p−MOSトランジスタ94a、n−MOSトランジスタ95aのペアと、p−MOSトランジスタ94b、n−MOSトランジスタ95bがそれぞれCMOS回路を構成しており、図示しない他のMOSトランジスタなどを組み合わせることで前述と同様の回路が形成されている。
このような第11の実施形態によっても、第10の実施形態と同様にして集積回路を形成できる。また、SOI基板を用いない一般的な製造プロセスにて製造することができるものである。
(他の実施形態)
本発明は、上記実施例にのみ限定されるものではなく、次のように変形または拡張できる。
インピーダンス可変部による信号線の終端のインピーダンスの設定は信号線の特性インピーダンスや、信号線間の差動インピーダンスに限らず、他のインピーダンス値に設定することができる。
インピーダンス可変部によるインピーダンスは、抵抗11やコイル12以外のインピーダンス素子を直列や並列などに接続したり複合的に組み合わせたものとすることもできる。
インピーダンス可変部のインピーダンス切り替えのためのスイッチング素子は、npn型のバイポーラトランジスタに限らず、pnp型のトランジスタでも良いし、FETや他のスイッチング素子を用いても良い。
インピーダンス整合期間Tの設定は適宜変更することができる。
図面中、1,21,31,41は信号伝送回路、2,7は出力バッファ回路、3,8は出力インピーダンス部、4,9は信号線、5はインピーダンス制御部、6,61,62はインピーダンス可変部、71はトランスファーゲート、72、75、76はインバータ回路、73はNAND回路、74は時定数回路、81、83はSOI基板、89はバイポーラトランジスタ、90はn−MOSトランジスタ、91はp−MOSトランジスタ、92はパワーMOSFET,93はシリコン基板である。

Claims (13)

  1. デジタル出力信号の出力データ値に応じた信号を信号線に出力する信号伝送回路において、
    前記デジタル出力信号が与えられるとその出力データ値に応じた出力状態を保持する出力バッファと、
    前記出力バッファと前記信号線との間に設けられ、前記信号線に接続される側のインピーダンスを、前記出力バッファの出力状態が示す出力データ値がハイレベルのときには所定のインピーダンスに変化させ、前記出力データ値がロウレベルのときにはハイインピーダンスに変化させる出力インピーダンス部と、
    前記信号線を終端するインピーダンスを変更設定可能なインピーダンス可変部と、
    前記デジタル出力信号の出力データ値がハイレベルからロウレベルへ変化したことを検出すると所定期間だけ前記インピーダンス可変部のインピーダンスを前記信号線の特性インピーダンスに近い値となるように制御するインピーダンス制御部と
    を備えたことを特徴とする信号伝送回路。
  2. デジタル出力信号を第1及び第2の信号線に出力する信号伝送回路において、
    前記デジタル出力信号が与えられるとその出力データ値に応じた出力状態を保持する第1及び第2の出力バッファと、
    前記第1の出力バッファ回路と前記第1の信号線との間、前記第2の出力バッファ回路と前記第2の信号線との間にそれぞれ設けられ、前記第1及び第2の信号線に接続される側のインピーダンスを、前記第1及び第2の出力バッファ回路の各出力状態が示す出力データ値がハイレベルのときに所定のインピーダンスに変化させ、前記出力データ値がロウレベルのときにハイインピーダンスに変化させる第1及び第2の出力インピーダンス部と、
    前記第1及び第2の信号線の間を終端するインピーダンスを変更設定可能なインピーダンス可変部と、
    前記デジタル出力信号の出力データ値がハイレベルからロウレベルへ変化したことを検出すると所定期間だけ前記インピーダンス可変部のインピーダンスを前記第1及び第2の信号線の間の差動インピーダンスに近い値となるように制御するインピーダンス制御部と
    を備えたことを特徴とする信号伝送回路。
  3. 請求項1または2に記載の信号伝送回路において、
    前記インピーダンス可変部は、スイッチング素子とこのスイッチング素子により接続可能な所定のインピーダンスを有するインピーダンス素子とを備えていることを特徴とする信号伝送回路。
  4. 請求項1または2に記載の信号伝送回路において、
    前記インピーダンス可変部は、トランジスタとこのトランジスタに直列に接続され所定のインピーダンスを有するインピーダンス素子とを備えていることを特徴とする信号伝送回路。
  5. 請求項3または4に記載の信号伝送回路において、
    前記インピーダンス可変部のインピーダンス素子は、抵抗素子であることを特徴とする信号伝送回路。
  6. 請求項3または4に記載の信号伝送回路において、
    前記インピーダンス可変部のインピーダンス素子は、前記信号線を伝送する信号に発生する波形歪に対して支配的な周波数帯域を整合する特性を有するフィルタ回路であることを特徴とする信号伝送回路。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の信号伝送回路において、
    前記出力信号がCAN(controller area network)プロトコルに基づいている場合に、
    前記インピーダンス制御部は、前記インピーダンス可変部のインピーダンスを前記信号線の特性インピーダンスに近い値となるように制御する所定期間として、前記出力信号のデータ値がハイレベルからロウレベルへ変化したことを検出した時点からサンプリングポイントよりも前でデータのサンプリング時に必要な電圧を確保可能な時間を確保した時点までを設定することを特徴とする信号伝送回路。
  8. 請求項1ないし6のいずれかに記載の信号伝送回路において、
    前記出力信号がFlexRayプロトコルに基づいている場合に、
    前記インピーダンス制御部は、前記インピーダンス可変部のインピーダンスを前記信号線の特性インピーダンスに近い値となるように制御する所定期間として、前記出力信号のスタティックスロットにおいてはアイドル期間中で同期誤差分を差し引いた期間として設定することを特徴とする信号伝送回路。
  9. 請求項1ないし6のいずれかに記載の信号伝送回路において、
    前記信号線は、経路中に複数のインピーダンス不整合点を有しており、
    前記インピーダンス制御部は、前記インピーダンス可変部のインピーダンスを前記信号線の特性インピーダンスに近い値となるように制御する所定期間として、前記出力信号のデータ値がハイレベルからロウレベルへ変化したことを検出した時点から前記複数のインピーダンス不整合点のうちの主要な点からの反射波が戻ってくる時点までの期間を設定することを特徴とする信号伝送回路。
  10. 請求項1ないし9のいずれかに記載の信号伝送回路において、
    回路を構成する要素として、CMOS回路を含んだ構成とされていることを特徴とする信号伝送回路。
  11. 請求項1ないし10のいずれかに記載の信号伝送回路において、
    前記回路を構成する要素は、集積化して1チップの半導体基板に形成されていることを特徴とする信号伝送回路。
  12. 請求項11に記載の信号伝送回路において、
    前記半導体基板は、SOI(silicon on insulator)基板であることを特徴とする信号伝送回路。
  13. 請求項12に記載の信号伝送回路において、
    回路を構成する要素として、バイポーラトランジスタ、パワーMOSトランジスタ、CMOS回路、抵抗、キャパシタ、メモリ素子などが混在した複合ICとして構成とされていることを特徴とする信号伝送回路。
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