JP4536874B2 - 自動化調整増幅器回路 - Google Patents

自動化調整増幅器回路 Download PDF

Info

Publication number
JP4536874B2
JP4536874B2 JP2000171840A JP2000171840A JP4536874B2 JP 4536874 B2 JP4536874 B2 JP 4536874B2 JP 2000171840 A JP2000171840 A JP 2000171840A JP 2000171840 A JP2000171840 A JP 2000171840A JP 4536874 B2 JP4536874 B2 JP 4536874B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
output
input
circuit
amplifier circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000171840A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001036355A5 (ja
JP2001036355A (ja
Inventor
ホフマン シュロモ
フィリップ ベラ−コレイロ ジョージ
Original Assignee
アルカテル−ルーセント ユーエスエー インコーポレーテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by アルカテル−ルーセント ユーエスエー インコーポレーテッド filed Critical アルカテル−ルーセント ユーエスエー インコーポレーテッド
Publication of JP2001036355A publication Critical patent/JP2001036355A/ja
Publication of JP2001036355A5 publication Critical patent/JP2001036355A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4536874B2 publication Critical patent/JP4536874B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03GCONTROL OF AMPLIFICATION
    • H03G1/00Details of arrangements for controlling amplification
    • H03G1/04Modifications of control circuit to reduce distortion caused by control
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03FAMPLIFIERS
    • H03F1/00Details of amplifiers with only discharge tubes, only semiconductor devices or only unspecified devices as amplifying elements
    • H03F1/32Modifications of amplifiers to reduce non-linear distortion
    • H03F1/3223Modifications of amplifiers to reduce non-linear distortion using feed-forward
    • H03F1/3229Modifications of amplifiers to reduce non-linear distortion using feed-forward using a loop for error extraction and another loop for error subtraction
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03FAMPLIFIERS
    • H03F2201/00Indexing scheme relating to details of amplifiers with only discharge tubes, only semiconductor devices or only unspecified devices as amplifying elements covered by H03F1/00
    • H03F2201/32Indexing scheme relating to modifications of amplifiers to reduce non-linear distortion
    • H03F2201/3233Adaptive predistortion using lookup table, e.g. memory, RAM, ROM, LUT, to generate the predistortion

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Nonlinear Science (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Amplifiers (AREA)
  • Control Of Amplification And Gain Control (AREA)
  • Transmitters (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、低歪み高周波増幅器の分野に関し、特に、低歪み高周波増幅器のための統合オンボード自動化調整回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
ワイヤレス通信アプリケーションにある信号のようなマルチトーン高周波入力信号の増幅においては、通常、好ましくない(不要な)相互変調周波数が生成されることにより、出力信号(例えば、入力信号を増幅した信号)の歪みが生じる。結果として生じる歪み(通常、相互変調歪み(IMD:intermodulation distortion)という)は好ましくないため、歪みのない出力信号を得るためには、除去しなければならない。最近、IMD問題に対処するため、出力信号の相互変調歪みをほぼ除去しながらマルチトーン信号を増幅することが可能な低歪み増幅器が開発されている。
【0003】
図1に、出力信号RF_Outの相互変調歪みをほぼ最小にしながらマルチトーン入力信号RF_Inを増幅することが可能な低歪み増幅器回路10を示す。回路10は、第1の減衰器32、移相器34および増幅器36を有する第1増幅器回路30と、第2の減衰器22、移相器24および増幅器26を有する第2増幅器回路20とを含む。また、回路10は、第3減衰器12、第4減衰器44、第3移相器46、4個のカプラ14、18、42、52、および、2個の遅延回路16、48を有する。
【0004】
第3減衰器12の入力は、入力信号RF_Inを受け取るように接続される。第3減衰器は、回路10の全利得を調節する(図3〜図5を参照して後述する)ために使用可能な制御変数AttInを有する。第3減衰器12の出力は、第1カプラ14の入力ポートに接続される。第1カプラ14は、10dBパワースプリッタとして構成される。カプラ14は通常、カプラ14の直通ポートおよび結合ポートからパワーを取り出す従来の並列カプラライン型である。カプラ14の直通ポートは、第1遅延回路16の入力に接続される。カプラ14の結合ポートは、第1増幅器回路30の第1減衰器32の入力に接続される。第1遅延回路16の出力は、第2カプラ18の入力ポートに接続される。第2カプラ18は、10dB減算デバイス(すなわち、後で詳細に説明するように、信号S2から信号S5を減算する)として構成される。第3カプラ18は、通常、従来の並列カプラライン型カプラである。カプラ18の直通ポートは、第2増幅器回路20の第2減衰器22の入力に接続される。
【0005】
第2減衰器22の出力は、第2移相器24の入力に接続される。第2移相器24の出力は、第2増幅器26の入力に接続される。増幅器26は、通常、A級、AB級またはB級で動作する従来の高周波増幅器であり、50W程度の出力パワーを生成するために30dB程度の利得GainAを有する。第2増幅器26の出力は、第4カプラ52の結合ポートに接続される。第4カプラは、3dBコンバイナとして構成される。第4カプラ52は、適当な位相調節をした従来のウィルキンソンカプラとすることが可能である。
【0006】
第1減衰器32の出力は、第2移相器34の入力に接続される。第1移相器34の出力は、第1増幅器36の入力に接続される。第1増幅器36は、通常、A級、AB級またはB級で動作する従来の高周波増幅器であり、50W程度の出力パワーを生成するために30dB程度の利得GainBを有する。第1増幅器36の出力は、第3カプラ42の入力ポートに接続される。第3カプラ42は、従来の30dBスプリッタとして構成される。第3カプラ42の直通ポートは、第2遅延回路48の入力に接続される。第2遅延回路48の出力は、第4カプラ52の直通ポートに接続される。第3カプラ42の結合ポートは、第4減衰器44の入力に接続される。第4減衰器44の出力は、第3移相器46の入力に接続される。第3移相器46の出力は、第2カプラ18の結合ポートに接続される。
【0007】
動作時において、入力信号RF_Inは、第3減衰器12により減衰された後、第1カプラ14により2つの信号S1、S2に分割される。通常、RF_Inは、第1基本周波数と、第1基本周波数より高い第2基本周波数の正弦波成分からなるマルチトーン高周波信号である。しかし、いずれの周波数も、標準的なワイヤレス通信周波数帯域内(例えば、800MHz〜960MHz)にある。ただし、回路10は、より低い、または、より高い、周波数帯域の他のアプリケーションでも使用可能である。
【0008】
信号S1は、第1増幅器回路30に入力され、そこで増幅されて、第1増幅器36の出力において増幅信号S3となる。信号S3は、信号の所望のRF部分と同相の好ましくない相互変調歪み成分(IMD)を含む。その後、信号S3は、第3カプラ42に入力される。第3カプラ42は、増幅信号S3を表す2つの信号S4、S8を出力する。信号S4は、第4減衰器44により減衰され、第3移相器46により180度移相されて信号S5となる。信号S5は、遅延信号S2(後述)と180度位相がずれているが、RF部分の振幅は小さい。信号S5は、第2カプラ18に入力される。信号S8は、第2遅延回路48に入力される。第2遅延回路48は、時間遅延を導入することにより、S8を遅延した信号を第4カプラ52に出力する。信号S8は、所望のRF部分および好ましくないIMD部分を含む。
【0009】
信号S2は、第1遅延回路16に入力される。第1遅延回路16は、時間遅延を導入することにより、S2を遅延した信号を第2カプラ18に出力する。この遅延は、信号S2およびS5が第2カプラ18に同時に到達することを保証する。第2カプラ18の出力(信号S6)は、信号S5を信号S2から差し引いた信号を表す。ここで、信号S5の小さいRF部分のみが第2カプラ18により差し引かれる。S6のRF部分は、信号S1のRF部分と、振幅はほぼ等しいが、位相は180度ずれている。また、S6は、信号S5からのIMD部分をも含む。信号S2はIMDを含まず、相殺が起こらないからである。S6は、第2増幅器回路20により増幅されて信号S7となり、第4カプラ52に入力される。信号S6のIMD部分は、第2増幅器26により導入された新たなIMD部分により減衰される。こうして、信号S7のIMD部分は、信号S8のIMD部分と、振幅は等しいが、位相は180度ずれることになる。しかし、信号S7のRF部分は、信号S8のRF部分と同相である。
【0010】
第4カプラ52に存在する2つの信号S8およびS7の所望のRF信号部分は、互いに同相であるため、第4カプラ52で足し合わされて高利得(入力RF_Inに比べて)のRF_Outとなる。信号S8のIMD部分は、信号S7のIMD部分と振幅が等しくなるが、互いに位相が180度ずれるため、IMDはほぼ打ち消し合う。このようにして、回路10は、相互変調歪みをほぼ最小化しながら大出力パワー利得を有する。
【0011】
回路10が正しく動作するためには、減衰器22、32、44および移相器24、34、46が適切にバランスがとれていなければならない。各減衰器22、32、44はそれぞれ、システムユーザにより設定可能な制御変数AttA、AttB、AttFを有する。同様に、各移相器24、34、46はそれぞれ、同じくシステムユーザにより設定可能な制御変数PhaseA、PhaseB、PhaseFを有する。これらの変数の適切な設定を見つけるには、実験室でオフラインで、または生産ラインで実行される特別の調整手続きが必要である。生産時間を短縮するため、この調整は通常、1つの周波数および1つの温度で実行される。得られた変数は、ルックアップテーブルに入れられ、回路の動作範囲の残りの部分に対する回路性能を得るために推定が行われる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このアプローチは、増幅器回路20、30の不均一な利得、IMD性能および温度応答のようないくつかの要因による不正確な予測を生成することがある。さらに、減衰器および移相器の「二重作用」(すなわち、減衰器は、しばしば減衰とともに位相シフトを導入し、一方、移相器は、位相シフト中に挿入遅延を変える。いずれも、これらの制御変数の関数として生じる)が、不正確な補償を導入することにより、低歪み増幅器回路の動作の効率が悪くなる傾向がある。このように、低歪み高周波増幅器のための連続自動化調整機構が必要とされている。
【0013】
さらに、調整機構を増幅器とオンボードで統合し、調整が、実験室や生産ラインで実行されるのではなく、増幅器の通常動作中に現場で行われることが可能であるのが好ましい。このように、低歪み高周波増幅器の統合オンボード調整機構が必要とされている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、低歪み高周波増幅器の連続自動化調整機構を提供する。
【0015】
また、本発明は、低歪み高周波増幅器の統合オンボード調整機構を提供する。
【0016】
本発明の上記およびその他の特徴および利点は、低歪み増幅器を、増幅器の自動化調整を実行する最適化回路と統合することによって達成される。最適化回路は、現在の動作条件下での増幅器の動作を示すさまざまな信号を抽出するように設計された抽出回路を有する。抽出回路から受け取った情報を使用する制御回路が、現在の動作条件に対する増幅器の主要コンポーネントの適当な制御設定を決定する。最適化回路は、すべての動作条件下で出力の相互変調歪みが最小化または除去されることを保証しながら、増幅器出力が所望の信号レベルを有することを保証する。
【0017】
【発明の実施の形態】
図2に、本発明により構成された、オンボード自動化調整を有する低歪み増幅器回路100を示す。回路100は、図1の回路を修正したもの(10′で示す)、指標抽出回路101および制御回路200を有する。制御回路200および抽出回路101は、最適化回路を形成する。最適化回路は、以下で説明するように、増幅器回路10′の自動化調整を実行することにより、すべての動作条件下で出力の相互変調歪みが最小化または除去されることを保証しながら、回路100の出力RF_Outが所望の信号レベルを有することを保証する。
【0018】
回路10′は、2つの小さい例外を除いて、図1を参照して前述した回路10と本質的に同じである。第1に、第3減衰器12の入力は、入力信号RF_Inに直接に接続される代わりに、第5カプラ102からの信号IN1出力に接続される。第5カプラ102は、10dBスプリッタとして構成され、入力信号RF_Inを2つの信号IN1およびIN2に分割する。第2に、第4カプラ52の孤立ポート(図1の回路10では使用されていない)からの信号S10出力は、回路100の最適化(詳細は後述)を助けるために、抽出回路101によって使用される。こうして、回路10′は、入力信号IN1の一部を受け取り、(図1を参照して前述したように)相互変調歪みが最小化または除去された所望の出力RF_Outを生成する。
【0019】
抽出回路101は、第5カプラ102、第6カプラ120、遅延回路104、増幅器106、4個のダイオード110、124、132、142、4個のアナログ−ディジタル変換器(ADC)112、126、134、144、減衰器128、サンプリング抵抗150、5個のシャント抵抗122、130、140、152、108およびパワー分割器回路154を有する。
【0020】
第5カプラ102の入力は、入力信号RF_Inを受け取るように接続される。第5カプラ102は、10dBパワースプリッタとして構成される。カプラ102は、従来の並列カプラライン型カプラとすることが可能である。カプラ102の直通ポートは、増幅器回路10′の減衰器12の入力に接続される。第5カプラ102の結合ポートは、第3遅延回路104の入力に接続される。
【0021】
遅延回路104の出力は、第3増幅器106の入力に接続される。増幅器106の出力は、抵抗108および第1ダイオード110の並列結合に接続される。また、増幅器106の出力は、第6カプラ120の結合ポートにも接続される。第6カプラ120は、3dBコンバイナとして構成される。ダイオード110の出力は、ADC112の入力に接続される。ADC112の出力は、制御回路200の入力に接続される。
【0022】
回路10′の第4カプラ52の孤立ポートは、第2ダイオード132に接続される。第2ダイオード132の出力は、第2ADC134の入力に接続される。また、シャント抵抗130が、接地電位と、第2ダイオード132の入力の間に接続される。ADC134の出力は、制御回路200の入力に接続される。
【0023】
サンプリング抵抗150は、第5カプラ52の出力ポートRF_Outと、パワー分割器回路154の入力の間に接続される。サンプリング抵抗150は、出力伝送線にとって透過的な値を有する。サンプリング抵抗150の値の一例は、約1キロオームである。シャント抵抗152は、サンプリング抵抗150に比べて非常に小さい値を有し、サンプリング抵抗150と接地電位の間に接続される。例えば、サンプリング抵抗150の値が1キロオームである場合、シャント抵抗152の値は約50オームである。パワー分割器回路154は、単純な抵抗ネットワークパワー分割器であることが可能であり、あるいは、3dBカプラとすることも可能である。
【0024】
パワー分割器回路154の第1の出力は、第3ダイオード142の入力に接続される。第3ダイオード142の出力は、第3ADC144の入力に接続される。また、シャント抵抗140が、接地電位と、第3ダイオード142の入力の間に接続される。ADC144の出力は、制御回路200の入力に接続される。
【0025】
パワー分割器回路154の第2の出力は、第5減衰器128の入力に接続される。第5減衰器128の出力は、カプラ120の直通ポートに接続される。カプラ120の入力ポートは、第4ダイオード124に直接接続される。ダイオード124の出力は、第4ADC126の入力に接続される。また、シャント抵抗122が、接地電位と、第4ダイオード124の入力の間に接続される。ADC126の出力は、制御回路200の入力に接続される。
【0026】
動作時において、入力信号RF_Inは、第5カプラ102の入力に入力される。第5カプラ102は、増幅器回路10′の第3減衰器12に信号IN1を出力し、第3遅延回路104に信号IN2を出力する。第1の信号IN1は、図1を参照して前述したように、増幅器回路10′により増幅され、所望の出力RF_Outを得る。RF_Outは、サンプリング抵抗150によりサンプリングされる。サンプリング抵抗150は、シャント抵抗152に接続されると、22dB減衰器として作用し、信号S11を生成する。信号S11は、パワー分割器回路154に入力され、2つの信号PS1およびPS2に分割される。PS1およびPS2はいずれも、RF_Out信号をサンプリングした信号を表す。
【0027】
PS2出力信号は、(ダイオード142を介して)第3ADC144に入力される。第3ADC144は、PS2信号を信号A/D3へとディジタル化し、この信号は制御回路200に送られる。A/D3信号は、回路100の出力信号RF_Outの現在のRF値のディジタル表現であり、制御変数AttA、AttB、AttF、PhaseA、PhaseB、PhaseFを適当に設定するために、制御回路200によって使用される。パワー分割器回路154の他方の出力(すなわち、信号PS1)は、(減衰器128を介して)カプラ120の直通ポートに入力される。カプラ120は、3dBコンバイナとして作用する。
【0028】
信号IN2(入力信号RF_Inを表す)は、第3遅延回路104により遅延され、増幅器106により増幅されて信号S14となる。信号S14は、カプラ120の結合ポートに入力される。信号S14とPS1の位相が正しいと仮定すると、これらの信号は打ち消し合うはずである。カプラ120からの出力信号S13は、増幅器回路10′の全IMDを表す。信号S13は、(ダイオード124を介して)第4ADC126に入力される。第4ADC126は、S13信号を信号A/D1へとディジタル化し、この信号は制御回路200に送られる。A/D1信号は、入力信号RF_Inがマルチトーン信号である場合には、回路10′の出力IMDの現在のRF値のディジタル表現であり、入力信号RF_InがCDMA信号である場合には、スペクトル再生(Spectral Regrowth)である。A/D1は、制御変数AttA、AttB、AttF、PhaseA、PhaseB、PhaseFを適当に設定するために、制御回路200によって使用される。
【0029】
信号S10(第4カプラ52の孤立ポートからの出力)は、第1および第2の増幅器回路20、30における利得が等しいことの指標として作用する。すなわち、第1および第2の増幅器回路20、30がいずれも同じ利得を有する場合、信号S10は最小になる。また、第1および第2の増幅器回路20、30の利得の差が増大すると、信号S10は最大値に近づく。信号S10は、(ダイオード132を介して)第2ADC134に入力される。第2ADC134は、S10信号を信号A/D2へとディジタル化し、この信号は制御回路200に送られる。A/D2信号は、第1および第2の増幅器回路20、30の「等利得」指標のディジタル表現である。前述のように、信号A/D2は、これらの利得が等しいときに最小になる。A/D2は、制御変数AttA、AttB、AttF、PhaseA、PhaseB、PhaseFを適当に設定するために、制御回路200によって使用される。
【0030】
また、信号S14は、(ダイオード110を介して)第1ADC112に入力される。第1ADC112は、S14信号を信号A/D4へとディジタル化し、この信号は制御回路200に送られる。A/D4信号は、入力信号RF_Inの現在のRF値のディジタル表現であり、制御変数AttInを適当に設定するために、制御回路200によって使用される。
【0031】
制御回路200は、メモリ回路202に接続された、または、メモリ回路202を有する、プロセッサ204とすることが可能である。制御回路200は、抽出回路101から入力信号A/D1、A/D2、A/D3およびA/D4を受け取り、すべての動作条件下で出力の相互変調歪みが最小化または除去されることを保証しながら、回路100の出力が所望の信号レベルを有することを保証するように(詳細は、図3〜図5を参照して後述)、増幅器回路10′のさまざまな制御変数AttIn、AttA、AttB、AttF、PhaseA、PhaseB、PhaseFを設定するために、制御信号CONTROLを出力する。認識されるように、制御回路200は、ハードウェアもしくは特定用途向け集積回路(ASIC)またはハードウェアとソフトウェアの組合せとして実現可能である。
【0032】
図3〜図5に、オンボード自動化調整を有する低歪み増幅器回路100(図2)を調整するための例示的な自動化方法300の流れ図を示す。以下で説明するように、方法300は、信号A/D1(出力IMDを表す)およびA/D2(第1および第2の増幅器回路20、30の等利得を表す)の値をモニタして、回路100(図2)の適当な調整を決定する。適当な調整は、信号A/D1、A/D2が所定の最小値にあるときに達成される。信号A/D3は、出力パワーを固定レベルに調節して、不十分な出力パワーにより引き起こされる偽のIMDが起こらないことを保証するために使用される。信号A/D3およびA/D4は、最終的には、回路100(図2)の最終利得設定を調節(第3減衰器12のAttIn制御設定を介して)するために使用されることになる。すなわち、A/D3からA/D4を引いたものが、回路100の現在の利得となり、これを所望の利得と比較することができる。所望の利得を達成するのに必要な調節は、AttInを調節することによりなされる。
【0033】
方法300は、さまざまな制御設定を適当に調節するために、修正単体法を利用するのが好ましい。略言すれば、当業者に周知のように、単体法は、変数(例えば、回路100の制御変数設定)を調節して、システムの可能な最良の結果を達成する変数の設定(例えば、第1および第2増幅器回路の利得が等しく、出力信号RF_OutのIMDが最小という適当な増幅)を求めるものである。単体法は、多くの変数を扱うことができる。図2の回路100の場合、変数は、制御変数AttA、AttB、AttF、PhaseA、PhaseB、およびPhaseFの一部または全部を含むことが可能である。
【0034】
当業者に周知のように、単体法は、最初のV+1個のテスト(試行)から開始する。ただし、Vは、可能な最良の結果を達成するために調節される変数の個数を表す。すなわち、2個の変数を調節しようとする場合、3個の初期テストがある。各テストは、変数のうちの少なくとも1つに対する相異なる設定を含む。初期テストが、大きい設定の範囲を含むように、各テストの設定は、互いに十分に離れているべきである。初期テストは「単体」を形成する。
【0035】
初期テストを実行し、結果を分析した後、最も不利な結果を有するテストを却下し、異なる変数設定を有する新たなテストで置き換える。従って、常にV+1個のテスト結果がある。新たなテストの変数は、もとの単体への「リフレクション」により計算されるが、通常、好ましくない結果につながる変数の逆になるように選択される。新たなテストを実行し、新たな最も不利な結果を判定し、V+1個のテストのうちの1つを次の新たなテストで置き換える。この手続きを、所望の結果が達成されるまで続ける。所望の結果が達成されたら、単体法は終了し、所望の結果を生じた変数設定は、保存された後、システムによって使用される。
【0036】
図3〜図5に、低歪み増幅器回路100(図2)を調整する例示的な自動化方法300を示す。方法300は、制御回路200(図2)によって実行されるのが好ましい。制御回路200が、メモリ回路202と通信するプロセッサ204として実現される場合、方法300は、プロセッサ204により実行されるソフトウェアプログラムとして実現され、方法300のプログラムおよび結果はメモリ回路202に格納される。しかし、認識されるように、方法300は、制御回路200とともに、ハードウェア、ASICまたはハードウェアとソフトウェアの任意の組合せとしても実現可能であり、本発明の方法300は、ソフトウェアを実行するマイクロプロセッサに限定されるものではない。方法300は、回路100が現在の動作条件に対して調整されるように現場で実行されることも可能である。この場合、動作温度のような因子は、方法300の実行中に考慮される。
【0037】
この例示的な方法300では、説明の目的のために、制御変数PhaseA、PhaseBおよびAttFのみを使用する。認識されるように、制御変数AttA、AttB、AttF、PhaseA、PhaseB、およびPhaseFの任意の組合せを方法300により処理することが可能である。方法300によって処理されない制御変数は、過去の調整(すなわち、経験)に基づいて、デフォルト値に設定される。ここでは、変数PhaseA、PhaseBおよびAttFをまとめてVと表す。ステップ302で、回路100が動作するように、選択された制御変数PhaseA、PhaseBおよびAttFを初期値に初期設定する。これらの初期値は、例えば、各変数の変域の中間の値とすることも可能であり、あるいは、過去の調整(すなわち、経験)に基づいて選択された他の値とすることも可能である。PhaseAおよびPhaseBに対する設定は、度/ボルトを単位とし、AttFに対する設定は利得/ボルトを単位とする。ステップ304で、方法300が、各変数の変域内の値のみを選択するように、制御変数Vの変域を設定する。制御変数Vの変域をまとめてVrで表す。
【0038】
ステップ306で、所望の(しきい値)パワーPtおよび所望の(しきい値)IMD PtImdを選択する。しきい値パワーPtは、増幅器20および30(図2)の「等利得」に対する最小の所望の値を表す。すなわち、しきい値パワーPtは、第1および第2の増幅器20、30の利得がほぼ等しくなるような値に設定される。上記のように、信号A/D2は、第1および第2の増幅器回路20、30の等利得を表し、信号A/D2が最小になるときを決定するためにPtと比較される。しきい値IMD PtImdは、出力IMDが最小となるような値に設定される。上記のように、信号A/D1は、回路100の出力IMDを表し、信号A/D1が最小になるときを決定するためにPtImdと比較される。
【0039】
ステップ308で、実行されるテスト数を表すテストカウンタCtを0に初期化する。テストは、増幅器回路10′(図2)を変数セットにロードした後、A/D3またはA/D1のパワー値をしきい値PtまたはPtImd(ステップ320で後述)と比較することを表す。ループカウンタCLも0に初期化される。ステップ310で、ループ回数限界Cnが、方法300によって実行されるべきテストループの最大数に設定される。この限界Cnは、所望のA/D1およびA/D2信号が達成されない場合に方法300が無限にループしないようにする。
【0040】
ステップ312で、最初のK個のテストを作成し実行する。ただし、K=V+1(Vは変数の個数を表す)である。3個の変数Vが調節されるため、4個の初期テストがあることになる。4個の初期テストは、4個の異なる変数のセットによって表され、それぞれset1、set2、set3およびset4とラベルされる。set1は、変数PhaseA、PhaseBおよびAttFのそれぞれに対する設定PhA1、PhB1、AtF1を含む。同様に、set2は、設定PhA2、PhB2、AtF2を含み、set3は、設定PhA3、PhB3、AtF3を含み、set4は、設定PhA4、PhB4、AtF4を含む。これらのテスト設定をまとめて、テスト設定PhA、PhBおよびAtFと表す。
【0041】
制御回路200が、(図2の制御信号CONTROLを介して)制御変数PhaseA、PhaseBおよびAttFをテストセットのうちの1つのセット内の値に設定すると、それぞれのテストが実行される。すなわち、例えばset1に基づいて第1のテストを実行するには、PhaseAをPhA1に設定し、PhaseBをPhB1に設定し、AttFをAtF1に設定する。抽出される信号A/D1、A/D2、A/D3、A/D4は、テストで使用された制御設定に基づいた増幅器回路100(図2)の性能を示すことになる。V+1個のテストのそれぞれを実行した後、抽出信号A/D1、A/D2、A/D3、A/D4のセットがV+1個あることになる。
【0042】
この時点で、テストカウンタCtをインクリメントすることができる(ステップ314)。Ctの現在の値はV+1であり、今の例では4である。ステップ316〜318で、抽出信号の4個のセットから最良のパワーPb(すなわち、最小の値の信号A/D2)を選択し、テストする(すなわち、しきい値パワーPtと比較する)。ステップ320で、最良パワーPbがしきい値パワーPt(これは、図2の増幅器20および30の「等利得」に対する最小の所望の値を表す)以下であるかどうかを判断する。選択された最良パワーPbがしきい値パワーPt以下である場合、方法300はステップ324に進み、この最良パワーPbを有するテストに対応する抽出されたIMD(すなわち、信号A/D1)をテストする(すなわち、しきい値IMD PtImdと比較する)。この抽出されたIMDを以下PbImdで表す。PbImdがPtImd以下である場合、方法300は、本発明の低歪み増幅器回路を適当に調整したことになる。この場合、テストで使用された制御変数の値は、ステップ330〜334で格納され、方法300は終了する。この時点で、他の抽出信号A/D3およびA/D4を用いて、回路100が所望の利得を有することを確かめることができる。すなわち、A/D3からA/D4を引いたものは、回路100の現在の利得を表し、これを所望の利得と比較することができる。所望の利得を達成するのに必要な調節は、第3減衰器12(図2)のAttInを調節することによってなされる。
【0043】
PbImdがPtImdより大きいか(ステップ326)、または、最良パワーPbがしきい値パワーPtより大きい(ステップ320)場合、方法300はステップ322に進み、方法300が次のテストループを実行すべきかどうかを判断する。すなわち、ステップ322で、ループカウンタCLがループ限界Cn以上であるかどうかを判断する。ループカウンタCLがループ限界Cn以上である場合、方法300は終了する。この時点では、所望の出力パワーおよびIMDのレベルは見つからず、方法300を再実行しなければならない。
【0044】
ループカウンタCLがループ限界Cnより小さい場合(ステップ322)、方法300はステップ340に進み、最悪のパワーのテストセットが選択される。このセットを以下ではセットWという。セットWは、{W1,W2,W3}を含み、これらはそれぞれ、最悪のパワーを生じたテスト設定PhA、PhBおよびAtFを表す。
【0045】
この時点で、方法300は、通常の単体法処理を実行して、最悪の場合のセットWを、新たなテストセットで置き換える。ステップ342で、重心セットCを計算する。重心セットCは、{C1,C2,C3}を含み、テストで使用されたそれぞれのテスト設定PhA、PhBおよびAtFの重心を表す。C1は、テスト設定PhAの重心を表し、Σx=1 4PhAx/4と設定される。C2は、テスト設定PhBの重心を表し、Σx=1 4PhBx/4と設定される。C3は、テスト設定AtFの重心を表し、Σx=1 4AtFx/4と設定される。
【0046】
重心Cを計算した後、ステップ344で、リフレクションセットRを計算する。リフレクションRは、C+α×(C−W)に等しい。ただし、α=1である。リフレクションセットRは、{R1,R2,R3}を含む。R1は、第1のテスト設定PhAのリフレクションを表し、C1+(C1−W1)に等しい。R2は、第2のテスト設定PhBのリフレクションを表し、C2+(C2−W2)に等しい。R3は、第3のテスト設定AtFのリフレクションを表し、C3+(C3−W3)に等しい。その後、リフレクションRを、リフレクション変域Vrと比較する(ステップ346)。
【0047】
ステップ346で、リフレクションRがVrで定義される最小値以下である場合、リフレクションRを最小値Vminに設定し(ステップ348)、方法300はステップ360に進む。ステップ346で、リフレクションRがリフレクション変域より大きいと判断された場合、方法はステップ350に進み、リフレクションRが変域Vrの最大値以上であるかどうかを判断する。ステップ350で、リフレクションRが変域Vrの最大値以上であると判断された場合、リフレクションRは最大値Vmaxに設定され(ステップ352)、方法300はステップ360に進む。ステップ350で、リフレクションRが変域Vrの最大値より小さいと判断された場合、方法300はステップ360に進む。
【0048】
ステップ360で、リフレクションRを新たなテストとして使用する。この新たなテストは、制御変数PhaseA、PhaseBおよびAttFをそれぞれ表すPhAR、PhBRおよびAtFRを含むセットを有する。この新たなテストは、制御回路200が、制御変数PhaseA、PhaseBおよびAttFを(図2の制御信号CONTROLを介して)PhAR、PhBRおよびAtFRの値に設定すると、実行される。抽出信号A/D1、A/D2、A/D3、A/D4は、新たなテストで使用された制御設定に基づく増幅器回路100(図2)の性能を示す。リフレクションテスト設定を利用したテストを実行した後には、抽出信号A/D1、A/D2、A/D3、A/D4の新たなセットがある。この時点で、テストカウンタCtをインクリメントすることができる(ステップ364)。
【0049】
ステップ366で、リフレクションRのテストに対応する信号A/D2、Pr、を最悪の場合のパワーPwと比較する。ステップ366で、リフレクションパワーPrが最悪の場合のパワーPwより小さいと判断された場合、方法はステップ368に進み、そこで、リフレクションパワーPrが最悪の場合のパワーPwより「極端に小さい」かどうかを判断する。「極端に小さい」という用語は、リフレクションパワーPrと最悪の場合のパワーPwの差が所定の差しきい値(これは、単体法での過去の調整および経験に基づいて設定される)より大きいことを意味する。リフレクションパワーPrが最悪の場合のパワーPwより極端に小さい場合、このリフレクションは捨てられ、方法300はステップ410に進む。ステップ368で、リフレクションRが最悪の場合のパワーPwより極端に小さいのではない場合、方法300はステップ370に進む。この時点で、リフレクションテストセットRは、最悪の場合のセットWを置き換え、V+1個のテストの一部となる。
【0050】
ステップ370で、古い最悪の場合のパワーPwが、現在のリフレクションすなわち新しいテストパワーPrに設定される。テストカウンタCtをインクリメントし(ステップ372)、新たな最良のパワーPbを、V+1個のテストから決定する(ステップ374)。新たな最良のパワーPbが決定された後、方法300はステップ318に進み、そこでテストされる(すなわち、上記のように、しきい値パワーPtと比較される)。
【0051】
ステップ368で、リフレクションPrが最悪の場合のパワーPwより極端に小さいと判断された場合、方法300はステップ410に進む。ステップ410で、リフレクションRを捨てる。ステップ412で、拡大セットErを計算する。Erは、C+γ×(C−W)に等しい。ただし、γは2に等しい。拡大セットErは、{Er1,Er2,Er3}を含む。Er1は、第1のテスト設定PhAの拡大を表し、C1+2×(C1−W1)に等しい。Er2は、第2のテスト設定PhBの拡大を表し、C2+2×(C2−W2)に等しい。Er3は、第3のテスト設定AtFの拡大を表し、C3+2×(C3−W3)に等しい。
【0052】
ステップ414で、拡大Erを新たなテストとして使用する。この新たなテストは、制御変数PhaseA、PhaseBおよびAttFをそれぞれ表すPhAEr、PhBErおよびAtFErを含むセットを有する。この拡大セットは、V+1個のテストの一部となる。この新たなテストは、制御回路200が、制御変数PhaseA、PhaseBおよびAttFを(図2の制御信号CONTROLを介して)PhAEr、PhBErおよびAtFErの値に設定すると、実行される。抽出信号A/D1、A/D2、A/D3、A/D4は、新たなテスト(PhAEr、PhBErおよびAtFErに基づく)で使用された制御設定に基づく増幅器回路100(図2)の性能を示す。拡大テスト設定を利用したテストを実行した後には、抽出信号A/D1、A/D2、A/D3、A/D4の新たなセットがある。この時点で、テストカウンタCtをインクリメントすることができ(ステップ418)、方法はステップ370に進み、そこで、古い最悪の場合のパワーPwは、新しい拡大テストパワーPrに設定される。
【0053】
ステップ366で、リフレクションパワーPrが最悪の場合のパワーPwより大きいと判断された場合、方法はステップ380に進む。ステップ380で、リフレクションRを捨てる。ステップ382で、新たな縮小リフレクションRcを計算する。リフレクションRcは、C+α×(C−W)に等しい。ただし、α=0.50である。リフレクションセットRcは、{Rc1,Rc2,Rc3}を含む。この新たなリフレクションセットRcは、V+1個のテストの一部となる。Rc1は、第1のテスト設定PhAの新たなリフレクションを表し、C1+0.50×(C1−W1)に等しい。Rc2は、第2のテスト設定PhBの新たなリフレクションを表し、C2+0.50×(C2−W2)に等しい。Rc3は、第3のテスト設定AtFの新たなリフレクションを表し、C3+0.50×(C3−W3)に等しい。ステップ384で、新たなリフレクションRcを新たなテストとして使用する。この新たなテストは、制御変数PhaseA、PhaseBおよびAttFをそれぞれ表すPhARc、PhBRcおよびAtFRcを含むセットを有する。この新たなテストは、制御回路200が、制御変数PhaseA、PhaseBおよびAttFを(図2の制御信号CONTROLを介して)PhARc、PhBRcおよびAtFRcの値に設定すると、実行される。抽出信号A/D1、A/D2、A/D3、A/D4は、新たなテストで使用された制御設定に基づく増幅器回路100(図2)の性能を示す。新たなリフレクションテストセットを利用したテストを実行した後には、抽出信号A/D1、A/D2、A/D3、A/D4の新たなセットがある。この時点で、テストカウンタCtをインクリメントすることができる(ステップ388)。
【0054】
ステップ390で、新たなリフレクションRcのテストに対応する信号A/D2、Pr、を最悪の場合のパワーPwと比較する。ステップ390で、新たなリフレクションパワーPrが最悪の場合のパワーPwより小さいと判断された場合、方法はステップ370に進み、そこで、古い最悪の場合のパワーPwが、新たな拡大テストパワーPrに設定される。
【0055】
ステップ390で、新たなリフレクションパワーPrが最悪の場合のパワーPwより小さくないと判断された場合、方法はステップ392に進む。ステップ392で、新たなリフレクションRcを捨てる。ステップ394で、コントラクション(収縮)セットCrを計算する。Crは、C+β×(C−W)に等しい。ただし、βは−0.50に等しい。コントラクションセットCrは、{Cr1,Cr2,Cr3}を含む。Cr1は、第1のテスト設定PhAのコントラクションを表し、C1−0.50×(C1−W1)に等しい。Cr2は、第2のテスト設定PhBのコントラクションを表し、C2−0.50×(C2−W2)に等しい。Cr3は、第3のテスト設定AtFのコントラクションを表し、C3−0.50×(C3−W3)に等しい。
【0056】
ステップ394で、コントラクションCrを新たなテストとして使用する。この新たなテストは、制御変数PhaseA、PhaseBおよびAttFをそれぞれ表すPhACr、PhBCrおよびAtFCrを含むセットを有する。このコントラクションセットは、V+1個のテストの一部となる。この新たなテストは、制御回路200が、制御変数PhaseA、PhaseBおよびAttFを(図2の制御信号CONTROLを介して)PhACr、PhBCrおよびAtFCrの値に設定すると、実行される。抽出信号A/D1、A/D2、A/D3、A/D4は、新たなテスト(PhACr、PhBCrおよびAtFCrに基づく)で使用された制御設定に基づく増幅器回路100(図2)の性能を示す。コントラクションテストセットを利用したテストを実行した後には、抽出信号A/D1、A/D2、A/D3、A/D4の新たなセットがある。この時点で、テストカウンタCtをインクリメントすることができ(ステップ400)、方法はステップ370に進み、そこで、古い最悪の場合のパワーPwが、新たな拡大テストパワーPrに設定される。
【0057】
前述のように、方法300は、しきい値パワーPt以下の選択された最良のパワーPbがあって(ステップ320)IMD PbImdがしきい値IMD PtImd以下になる(ステップ326)まで、または、ループカウンタCLがループ限界Cnを超える(ステップ322)まで、継続される。最良のパワーPbがしきい値パワーPt以下で、対応するIMDがしきい値IMD Imdt以下であるような最良のパワーPbが見つかった場合、方法300は、本発明の低歪み増幅器回路を適当に調整したことになる。
【0058】
図6は、オンボード自動化調整を有する低歪み増幅器回路100(図2)を利用した例示的なシステム400の高水準ブロック図である。システム400は、任意のワイヤレス通信システムであることが可能であるが、好ましくは、TDMAまたはCDMAシステムである。システム400は、送信機(XMTR)回路402、低歪み増幅器回路100およびアンテナ404を有する。例えばワイヤレス受信機へ送信すべき情報を含む入力信号が、XMTR402によって受け取られる。XMTR402は、受信機と通信するのに必要な信号の変換および処理を実行し、RF信号RF_Inを増幅器回路100に出力する。上記のように、適当に調整された増幅器回路100は、RF信号RF_Outをアンテナ404に出力する。アンテナ404は、RF_Out信号を送信する。
【0059】
【発明の効果】
以上述べたごとく、本発明によれば、低歪み高周波増幅器の連続自動化調整機構が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】低歪み増幅器回路の回路図である。
【図2】本発明により構成された、オンボード自動化調整を有する低歪み増幅器回路の回路図である。
【図3】図2の低歪み増幅器回路を調整する例示的な自動化方法の流れ図である。
【図4】図2の低歪み増幅器回路を調整する例示的な自動化方法の流れ図である。
【図5】図2の低歪み増幅器回路を調整する例示的な自動化方法の流れ図である。
【図6】図2の低歪み増幅器回路を利用した例示的なシステムの高水準ブロック図である。
【符号の説明】
10 低歪み増幅器回路
12 第3減衰器
14 第1カプラ
16 第1遅延回路
18 第2カプラ
20 第2増幅器回路
22 第2減衰器
24 第2移相器
26 第2増幅器
30 第1増幅器回路
32 第1減衰器
34 第1移相器
36 第1増幅器
42 第3カプラ
44 第4減衰器
46 第3移相器
48 第2遅延回路
52 第4カプラ
100 低歪み増幅器回路
101 抽出回路
102 第5カプラ
104 第3遅延回路
106 第3増幅器
108 シャント抵抗
110 第1ダイオード
112 第1ADC
120 第6カプラ
122 シャント抵抗
124 第4ダイオード
126 第4ADC
128 減衰器
130 シャント抵抗
132 第2ダイオード
134 第2ADC
140 シャント抵抗
142 第3ダイオード
144 第3ADC
150 サンプリング抵抗
152 シャント抵抗
154 パワー分割器回路
200 制御回路
202 メモリ回路
204 プロセッサ
402 送信機(XMTR)回路
404 アンテナ

Claims (5)

  1. 自動化調整増幅器回路(100)であって、
    増幅回路(10’)を含み、前記増幅回路は、入力と、該入力に存在する信号を増幅した信号を出力する第1出力と、前記増幅回路の調指標信号を出力する第2出力とを有し、さらに、
    前記第1および第2出力ならびに前記入力に存在する信号を用いて複数の前記調整指標信号を抽出する、前記第1および第2出力ならびに前記入力に接続された抽出回路(101)を含み、前記複数の調整指標信号は前記増幅回路の等利得指標と相互変調歪み指標とを含むものであり、さらに、
    前記複数の調整指標信号の入力に応答して、前記増幅回路の制御変数を調節する少なくとも1つの制御信号を出力する、前記増幅回路に接続された制御回路(200)を含み、
    前記増幅回路は、
    前記入力に存在する前記信号を第1および第2入力信号部分に分割する第1カプラ(14)と、
    前記第1入力信号部分を増幅して、所望信号部分および不要信号部分を有する第1の増幅された信号を生成する第1増幅器(30)と、
    前記第1の増幅された信号の位相をシフトして第2信号を形成する移相回路(46)と、
    前記第2入力信号部分を前記第2信号と足し合わせて第3信号を形成する第2カプラ(18)と、
    前記第3信号を増幅して、所望信号部分および不要信号部分を有する第2の増幅された信号を生成する第2増幅器(20)と、
    前記第1および第2の増幅された信号の不要信号部分を実質的に相殺するとともに、前記第1および第2の増幅された信号の所望信号部分を足し合わせて第4信号を形成して前記第1出力に出力するコンバイナ(52)とを含み、前記コンバイナが、前記第1および第2増幅器がいずれも同じ利得を有する場合に最小となり、前記第1および第2増幅器の利得の差が増大すると最大値に近づく信号を形成し、形成された前記信号が前記第2出力に出力されることを特徴とする自動化調整増幅器回路。
  2. 前記制御回路は、前記増幅回路の利得を調節することを特徴とする請求項1に記載の増幅器回路。
  3. 前記制御回路は、前記第1出力において出力される信号の相互変調歪みを最小にすることを特徴とする請求項2に記載の増幅器回路。
  4. 前記制御回路は、前記第1出力において出力される信号のスペクトル再生を最小にすることを特徴とする請求項2に記載の増幅器回路。
  5. ワイヤレス通信システム用の送信機であって、
    キャリア成分を有する入力信号を受け取るように接続された、第1出力を有する送信機回路(102)と、
    増幅器回路(100)とを含み、前記増幅器回路(100)は、
    増幅回路(10’)を含み、前記増幅回路は、前記第1出力に接続された入力と、該入力に存在する信号を増幅した信号を出力する第2出力と、前記増幅回路の調指標信号を出力する第3出力とを有し、さらに、
    前記第2および第3出力ならびに前記入力に存在する信号を用いて複数の前記調整指標信号を抽出する、前記第2および第3出力ならびに前記入力に接続された抽出回路(101)を含み、前記複数の調整指標信号は前記増幅回路の等利得指標と相互変調歪み指標とを含むものであり、さらに、
    前記複数の調整指標信号の入力に応答して、前記増幅回路の制御変数を調節する少なくとも1つの制御信号を出力する、前記増幅回路に接続された制御回路(200)を含み、前記送信機はさらに、
    前記第2出力に現れる信号を送信するアンテナ(404)を含み、
    前記増幅回路は、
    前記入力に存在する前記信号を第1および第2入力信号部分に分割する第1カプラ(14)と、
    前記第1入力信号部分を増幅して、所望信号部分および不要信号部分を有する第1の増幅された信号を生成する第1増幅器(30)と、
    前記第1の増幅された信号の位相をシフトして第2信号を形成する移相回路(46)と、
    前記第2入力信号部分を前記第2信号と足し合わせて第3信号を形成する第2カプラ(18)と、
    前記第3信号を増幅して、所望信号部分および不要信号部分を有する第2の増幅された信号を生成する第2増幅器(20)と、
    前記第1および第2の増幅された信号の不要信号部分を実質的に相殺するとともに、前記第1および第2の増幅された信号の所望信号部分を足し合わせて第4信号を形成して前記第2出力に出力するコンバイナ(52)とを含み、前記コンバイナが、前記第1および第2増幅器がいずれも同じ利得を有する場合に最小となり、前記第1および第2増幅器の利得の差が増大すると最大値に近づく信号を形成し、形成された前記信号が前記第3出力に出力されることを特徴とする送信機。
JP2000171840A 1999-06-08 2000-06-08 自動化調整増幅器回路 Expired - Fee Related JP4536874B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US09/327538 1999-06-08
US09/327,538 US6236286B1 (en) 1999-06-08 1999-06-08 Integrated on-board automated alignment for a low distortion amplifier

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2001036355A JP2001036355A (ja) 2001-02-09
JP2001036355A5 JP2001036355A5 (ja) 2004-09-09
JP4536874B2 true JP4536874B2 (ja) 2010-09-01

Family

ID=23276957

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000171840A Expired - Fee Related JP4536874B2 (ja) 1999-06-08 2000-06-08 自動化調整増幅器回路

Country Status (8)

Country Link
US (1) US6236286B1 (ja)
EP (1) EP1059728A3 (ja)
JP (1) JP4536874B2 (ja)
KR (1) KR100643663B1 (ja)
CN (1) CN1183660C (ja)
AU (1) AU3786000A (ja)
BR (1) BR0003101A (ja)
CA (1) CA2310344C (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20180092474A (ko) * 2017-02-09 2018-08-20 전자부품연구원 광대역 다중 입출력 rf 변조기

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3876408B2 (ja) * 2001-10-31 2007-01-31 富士通株式会社 歪補償装置及び歪補償方法
US7126421B2 (en) * 2003-09-23 2006-10-24 Powerwave Technologies, Inc. Method for aligning feed forward loops
US7876867B2 (en) * 2006-08-08 2011-01-25 Qualcomm Incorporated Intermodulation distortion detection and mitigation
CN101697477B (zh) * 2009-10-28 2011-12-28 深圳市云海通讯股份有限公司 调整功放电路输出信号线性度的系统、方法及功放电路
US9203348B2 (en) 2012-01-27 2015-12-01 Freescale Semiconductor, Inc. Adjustable power splitters and corresponding methods and apparatus
US8514007B1 (en) * 2012-01-27 2013-08-20 Freescale Semiconductor, Inc. Adjustable power splitter and corresponding methods and apparatus
US9225291B2 (en) 2013-10-29 2015-12-29 Freescale Semiconductor, Inc. Adaptive adjustment of power splitter
US9774299B2 (en) 2014-09-29 2017-09-26 Nxp Usa, Inc. Modifiable signal adjustment devices for power amplifiers and corresponding methods and apparatus
US9647611B1 (en) 2015-10-28 2017-05-09 Nxp Usa, Inc. Reconfigurable power splitters and amplifiers, and corresponding methods
US10606723B2 (en) * 2015-12-18 2020-03-31 Texas Instruments Incorporated Systems and methods for optimal trim calibrations in integrated circuits

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4926134A (en) * 1988-12-29 1990-05-15 Westinghouse Electric Corp. Gain monitoring of distortion cancellation amplifiers in a feedforward linear amplifier
US5386198A (en) * 1993-01-28 1995-01-31 Telefonaktiebolaget L M Ericsson Linear amplifier control
US5304945A (en) * 1993-04-19 1994-04-19 At&T Bell Laboratories Low-distortion feed-forward amplifier
US5365187A (en) * 1993-10-29 1994-11-15 Hewlett-Packard Company Power amplifier utilizing the vector addition of two constant envelope carriers
US5489875A (en) * 1994-09-21 1996-02-06 Simon Fraser University Adaptive feedforward linearizer for RF power amplifiers
US5528196A (en) * 1995-01-06 1996-06-18 Spectrian, Inc. Linear RF amplifier having reduced intermodulation distortion
JP3361657B2 (ja) * 1995-07-20 2003-01-07 松下電器産業株式会社 フィードフォワード増幅器の制御装置および制御方法
RU2142670C1 (ru) * 1995-11-16 1999-12-10 Самсунг Электроникс Ко., Лтд. Устройство линейного усиления мощности
US5831478A (en) * 1997-09-30 1998-11-03 Motorola, Inc. Feedforward amplifier

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20180092474A (ko) * 2017-02-09 2018-08-20 전자부품연구원 광대역 다중 입출력 rf 변조기
KR102317936B1 (ko) * 2017-02-09 2021-10-27 한국전자기술연구원 광대역 다중 입출력 rf 변조기

Also Published As

Publication number Publication date
AU3786000A (en) 2000-12-14
CA2310344A1 (en) 2000-12-08
JP2001036355A (ja) 2001-02-09
EP1059728A3 (en) 2003-08-20
US6236286B1 (en) 2001-05-22
CA2310344C (en) 2002-10-22
BR0003101A (pt) 2001-01-30
CN1183660C (zh) 2005-01-05
EP1059728A2 (en) 2000-12-13
CN1283894A (zh) 2001-02-14
KR20010014999A (ko) 2001-02-26
KR100643663B1 (ko) 2006-11-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3805221B2 (ja) 歪み補償装置
JP3393650B2 (ja) 適応型アンプ歪補償回路
JP4536874B2 (ja) 自動化調整増幅器回路
US5789976A (en) Digital adaptive control of feedforward amplifier using frequency domain cancellation
US5119040A (en) Method and apparatus for optimizing the performance of a power amplifier circuit
US8417194B2 (en) Compensation device applied to power amplifier, method for determining pre-distortion of power amplifier, and method for compensating linearity of power amplifier thereof
JP3303141B2 (ja) 無線周波数通信システムにおいて使用する増幅回路および増幅器の制御方法
US6275105B1 (en) Adaptive linearization of a feedforward amplifier by complex gain stabilization of the error amplifier
US5977825A (en) Electronic circuit for linearization of an amplifier
JP3967530B2 (ja) 適応性ゲイン及び/又は位相調節制御方法
EP1003278A2 (en) Nested feed forward distortion reduction system
US20030001669A1 (en) Balanced distortion reduction circuit
JP2001036355A5 (ja)
EP0986168A2 (en) Pilotless feed forward distortion reduction system
US6392480B1 (en) Alternating gain and phase control system and method
US6198346B1 (en) Adaptive linear amplifier without output power loss
JP3186113B2 (ja) 電力増幅器
JP2009284192A (ja) 利得温度補償回路
JP3586033B2 (ja) ディジタルフィルタシステム
JP4558155B2 (ja) 増幅装置
JP3709345B2 (ja) ダイバーシティ受信機
JP3160081B2 (ja) 歪み補償回路
JP2022017742A (ja) 送信機用出力電力制御機構
KR101148003B1 (ko) 단측파대 변조 장치 및 방법
JP2005073061A (ja) 利得制御方法、利得制御回路、無線送信装置、無線受信装置及び無線計測装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060830

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20061130

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20061205

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070221

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070322

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20100316

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20100323

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100415

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20100415

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100617

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130625

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees