JP4536709B2 - 無線装置、間欠受信方法、及び、間欠受信プログラム - Google Patents

無線装置、間欠受信方法、及び、間欠受信プログラム Download PDF

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Description

本発明は、多重無線通信のために時間的にチャネルを割り当てるTDMA(Time Division Multiple Access)方式の無線システムにおいて、主に無線装置、間欠受信方法、及び、間欠受信プログラムに関する。
PHS(Personal Handyphone System)、携帯電話、及び、無線呼出しシステムでは、端末局は基地局から送信される同期信号を所定の間隔で受信することにより、基地局と端末局との間の同期を確保し、基地局から割り当てられた自局のタイムスロットにおいて、データの送受信を行うとともに、通信網側からの着信を可能としている。受信機のデューティー、すなわち処理動作にかかる負荷を小さくし、端末の低消費電力化を図るために、しばしば、基地局と端末局との間で間欠受信制御技術が用いられている。
例えば、非特許文献1に示すように、無線呼出しシステムでは、時間軸を一定時間ごとのフレームとして区切り、端末局が予め割り振られたフレームにおいてのみ受信可能となり、このフレームのみについて、呼出し信号を受信する間欠受信方式の技術がある。
また、特許文献1に示すように、PHS通信端末において、予め設定した時間帯に応じて、二つの異なる受信周期を交互に切り替えることにより、端末局の低消費電力化をはかる技術がある。
また、特許文献2に示すように、基地局が端末局を呼び出す必要がある場合は、送信タイミングにおいて呼出し信号を送信し、端末局を呼び出す必要がない場合には送信タイミングでもデータを送信せず、一定期間呼出しがない場合には、同期をとるために基地局から同期信号を送信する、基地局主体で間欠受信制御を行う技術がある。
高度無線呼出システム標準規格、RCR STD−43A、社団法人電波産業会、平成8年6月25日 A改定 特開2001−53668号公報 特開平11−136181号公報
しかしながら、上述した従来技術では、端末局が有する自走クロックにより端末局の同期信号受信タイミングを管理することになるため、間欠受信周期の最大値である最大間欠受信周期は、実際のクロック誤差ではなく、最悪の場合を勘案し、クロック固有の最大誤差値に基づき決定される。特に、自走クロックとして、安価で低消費電力となる低精度、低速クロックを用いる場合には、誤差が大きく、受信機の最大間欠受信周期は著しく制限されてしまうため、間欠受信による端末局の低消費電力化に限界があるという問題があった。
また、従来の方法では、例えば湿度変化や気温変化といった端末局の設置環境の変化や、クロックの経年劣化あるいは振動などにより、クロック周波数が一定でないため、同期はずれを防ぐために、例えば温度補償回路など、何らかのクロック安定化手段が必要となり、端末局の低消費電力化、低コスト化の妨げとなっている問題があった。
上記問題に対し、間欠受信周期を大きくするために、図8に示すように、クロック固有の最大誤差値に基づき端末局における受信動作に時間的なオーバーヘッド、すなわち、複数フレームを必ず含む同期信号検出期間を設けることが考えられるが、同期信号を検出する期間を拡大、すなわち、長時間化することにより、誤同期の確率が高くなり、受信性能が劣化してしまう恐れがでてしまうという問題がある。また、同期信号検出期間の拡大に伴い受信機の駆動時間が長くなり、消費電力の増大を招くという問題がある。
本発明は、このような事情を考慮し、上記の問題を解決すべくなされたもので、その目的は、端末局が、端末局が有するクロックの誤差に応じて、無線通信システムにおける自局の間欠受信周期を自律的に変化させ、端末局のクロック精度の個体差、周囲環境の変化による変動、及び経年劣化を考慮した、間欠受信を可能とすることにより、端末局の待ち受け時、すなわち、受信待機時において、低消費電力化をはかり、低消費電力、かつ、端末局の低コスト化を実現することができる無線装置、間欠受信方法、及び、間欠受信プログラムを提供することにある。
上記問題を解決するために、本発明は、時分割多重接続による無線通信システムにおける間欠受信動作を行う無線装置であって、無線装置が、同期信号の検出開始命令信号の出力開始時を示すアパーチャ開口タイミングを計数する第1カウンタ(例えば、実施形態におけるカウンタ1)と、前記第1カウンタのカウンタ基準値を記憶するカウンタ基準値記憶手段(例えば、実施形態におけるカウンタ基準値記憶部63)と、同期信号間の時間を計数する第2カウンタ(例えば、実施形態におけるカウンタ2)と、前記第2カウンタが計数する第2カウント数を記憶するカウント数記憶手段(例えば、実施形態におけるカウント数記憶部64)と、間欠受信間隔(例えば、実施形態における間欠受信間隔T(x))、同期信号の検出開始命令信号を出力し続ける所定の時間幅を示すアパーチャ幅(例えば、実施形態におけるアパーチャ幅ta)、及び第2カウンタのカウント数(例えば、実施形態における実カウント数T2real(i))に基づき、第1カウンタのカウンタ基準値を算出し、再設定する再設定手段(例えば、実施形態におけるCPU3)と、前記第1カウンタと、前記第2カウンタとに同一のクロック信号を出力するクロック源(例えば、実施形態における低速クロック7)と、第1カウンタのカウント数が前記カウンタ基準値に達すると無線信号を受信する通信部(例えば、実施形態におけるRF部10)とを有することを特徴とする無線装置である。
また、本発明の無線装置は、前記第1カウンタにカウント開始命令信号を出力し、前記第2カウンタにカウント開始命令信号とカウント終了命令信号とを出力する制御手段(例えば、実施形態におけるカウンタ制御部31)と、前記カウンタ1の終了通知信号に基づき、前記通信部に受信開始信号を出力し、受信終了信号を出力する受信制御部(例えば、実施形態におけるアパーチャ制御部34)とをさらに備え、前記第1カウンタが、前記クロック源から入力される前記クロック信号をカウントし、カウントした第1カウント数と前記カウンタ基準値記憶手段が記憶するカウンタ基準値とを比較し、比較した結果が一致の場合に終了通知信号を出力し、前記第2カウンタが、前記クロック源から入力される前記クロック信号をカウントし、前記再設定手段が、前記通信部が第1同期信号を受信してから第2同期信号を受信するまでの時間幅を示す同期信号間欠受信時間幅と、前記アパーチャ幅と、前記第2カウント数とに基づき、新たなカウンタ基準値を算出し、算出した前記カウンタ基準値を前記カウンタ基準値記憶手段に書き込むことを特徴とする。
また、本発明の無線装置は、前記再設定手段が、前記同期信号間欠受信時間幅と、前記第2カウント数とに基づき、前記クロック源の周波数誤差を算出し、当該周波数誤差に基づき、第1カウンタの新たなカウンタ基準値を算出することを特徴とする。
また、本発明の無線装置は、前記再設定手段が、前記クロック源の前記周波数誤差を複数回について算出し、算出した複数の周波数誤差に基づき、第1カウンタの新たなカウンタ基準値を算出することを特徴とする。
また、本発明の無線装置は、前記再設定手段が、算出した前記クロック源の複数回の前記周波数誤差の変動量に応じて前記同期信号間欠受信時間幅を変化させることを特徴とする。
また、本発明の無線装置は、前記再設定手段が、前記変動量と所定の変動量とを比較し、比較した結果、前記変動量よりも前記所定の変動量が小さい場合には前記同期信号間欠受信時間幅を延長し、前記変動量が前記所定の変動量より大きい場合には、前記同期信号間欠受信時間幅を延長しないあるいは短縮することを特徴とする。
また、本発明の無線装置は、前記再設定手段が、前記同期信号間欠受信時間幅を所定の周期ごとに定期的に所定時間幅まで短縮し、前記クロック源の前記周波数誤差を算出することを特徴とする。
また、本発明の無線装置は、前記通信部が前記同期信号を所定回数以上連続して検出できなかった場合、あるいは所定確率以上で検出できなかった場合において、前記再設定手段が、前記同期信号間欠受信時間幅を所定時間幅まで短縮し、前記クロック源の前記周波数誤差を算出し、当該周波数誤差に基づき前記第1カウンタの前記カウンタ基準値あるいは前記同期信号間欠受信時間幅を算出することを特徴とする。
また、本発明の間欠受信方法は、時分割多重接続による無線通信システムにおけるクロック信号を出力するクロック源を有する間欠受信動作を行う無線装置の間欠受信方法であって、前記クロック源から入力される前記クロック信号をカウントする第1カウント過程と、前記第1カウント過程においてカウントした第1カウント数と、カウンタ基準値記憶手段が記憶するカウンタ基準値とを比較し、前記第1カウント数が前記カウンタ基準値に達した場合、カウントを終了し、カウント終了通知を出力するカウント終了通知過程と、前記カウント終了通知が入力されると、同期信号の受信開始命令信号を出力するとともに、当該同期信号の検出開始命令信号連続出力開始命令信号を出力する過程とを有する第1の過程と、入力された前記検出開始命令信号連続出力開始命令信号に基づき、同期信号の検出開始命令信号を出力し続ける所定の時間幅を示すアパーチャ幅の間において基地局から受信する同期信号の複数の検出開始命令信号を出力する検出開始命令信号連続出力過程と、前記検出開始命令信号に基づき同期信号を検出する同期信号検出過程と、第1同期信号の検出時に前記クロック源によるクロック信号の第2カウント開始命令信号を出力する第2カウント開始命令出力過程と、入力された前記第2カウント開始命令信号に基づき、前記クロック源から入力される前記クロック信号をカウントする第2カウント過程と、前記第1同期信号の次の第2同期信号の検出時に前記第2カウント過程の終了命令信号を出力する第2カウント終了命令出力過程と、入力された前記第2カウント終了命令信号に基づき、カウントを終了し、カウントしたカウント数をカウント数記憶手段に記憶するカウント数記憶過程と、第1同期信号から第2同期信号までの時間幅を示す同期信号間欠受信時間幅と、前記アパーチャ幅と、前記カウント数とに基づき、カウンタ基準値を算出する過程と、算出した前記カウンタ基準値を前記カウンタ基準値記憶手段に書き込む過程とを有する第2の過程と、前記第1の過程と前記第2の過程とによる間欠受信方法を繰り返す第3の過程とを有することを特徴とする。
また、本発明間欠受信プログラムは、時分割多重接続による無線通信システムにおけるクロック信号を出力するクロック源を有する間欠受信動作を行う無線装置に用いられるコンピュータの間欠受信プログラムであって、前記クロック源から入力される前記クロック信号をカウントする第1カウント手順と、前記第1カウント手順においてカウントした第1カウント数と、カウンタ基準値記憶手段が記憶するカウンタ基準値とを比較し、前記第1カウント数が前記カウンタ基準値に達した場合、カウントを終了し、カウント終了通知を出力するカウント終了通知手順と、前記カウント終了通知が入力されると、同期信号の受信開始命令信号を出力するとともに、当該同期信号の検出開始命令信号連続出力開始命令信号を出力する手順とを有する第1の手順と、入力された前記検出開始命令信号連続出力開始命令信号に基づき、同期信号の検出開始命令信号を出力し続ける所定の時間幅を示すアパーチャ幅の間において基地局から受信する同期信号の複数の検出開始命令信号を出力する検出開始命令信号連続出力手順と、前記検出開始命令信号に基づき同期信号を検出する同期信号検出手順と、第1同期信号の検出時に前記クロック源によるクロック信号の第2カウント開始命令信号を出力する第2カウント開始命令出力手順と、入力された前記第2カウント開始命令信号に基づき、前記クロック源から入力される前記クロック信号をカウントする第2カウント手順と、前記第1同期信号の次の第2同期信号の検出時に前記第2カウント手順の終了命令信号を出力する第2カウント終了命令出力手順と、入力された前記第2カウント終了命令信号に基づき、カウントを終了し、カウントしたカウント数をカウント数記憶手段に記憶するカウント数記憶手順と、第1同期信号から第2同期信号までの時間幅を示す同期信号間欠受信時間幅と、前記アパーチャ幅と、前記カウント数とに基づき、カウンタ基準値を算出する手順と、算出した前記カウンタ基準値を前記カウンタ基準値記憶手段に書き込む手順とを有する第2の手順と、前記第1の手順と前記第2の手順とによる間欠受信方法を繰り返す第3の手順とを実行させることを特徴とする。
本発明によれば、時分割多重接続による無線通信システムにおける無線装置が、通信部と、クロック源と、カウンタ基準値を記憶するカウンタ基準値記憶手段と、クロック源から入力されるクロック信号をカウントし、カウントした第1カウント数がカウンタ基準値に達すると終了通知信号を出力する第1カウンタと、終了通知信号に基づき、通信部に受信開始信号を出力し、受信終了信号を出力する受信制御部と、クロック源から入力されるクロック信号をカウントする第2カウンタと、第2カウンタが計数する第2カウント数を記憶するカウント数記憶手段と、第1同期信号の受信から第2同期信号を受信するまでの時間幅を示す同期信号間欠受信時間幅と、同期信号の検出開始命令信号を連続出力する時間幅である所定のアパーチャ幅と、第2カウント数とに基づき、新たなカウンタ基準値を算出し、算出したカウンタ基準値をカウンタ基準値記憶手段に書き込む再設定手段と、第1カウンタにカウント開始命令信号を出力し、第2カウンタにカウント開始命令信号とカウント終了命令信号とを出力する制御手段とを有することとした。
これにより、同期信号間欠受信時間幅と、同期信号の検出開始命令信号を連続出力する時間幅である所定のアパーチャ幅と、第2カウント数とに基づき通信部の受信開始タイミングを算出することが可能となるという効果がある。
また、この発明によれば、無線装置の再設定手段が、同期信号間欠受信時間幅と、第2カウント数とに基づき、クロック源の周波数誤差を算出し、周波数誤差に基づき、第1カウンタの新たなカウンタ基準値を算出することとした。
これにより、クロック源によるクロック周波数誤差に基づき、受信開始タイミングを算出することが可能となり、低速、低安定なクロック源を用いても、同期信号の受信ができ、受信性能を保ちながら、無線装置の低消費電力化及び低コスト化を実現することが可能となるという効果がある。
また、この発明によれば、無線装置の再設定手段が、前記クロック源の前記周波数誤差を複数回について算出し、算出した複数の周波数誤差に基づき、第1カウンタの新たなカウンタ基準値を算出することとした。
これにより、複数回算出したクロック源の周波数誤差を用いることで、クロック源のクロック周波数が一定とならない不安定な場合であっても、無線装置がクロック周波数誤差値をより正確に蓄積することができ、過度の応答を避けることが可能となり、カウンタ基準値をより正確に設定することが可能となるという効果がある。
また、この発明によれば、無線装置の再設定手段が、算出した前記クロック源の複数回の周波数誤差の変動量に応じて同期信号間欠受信時間幅を変化させることとした。
これにより、無線装置の周囲環境、例えば、温度や、湿度などの変化によってクロック源のクロック周波数が変化した場合であっても、その変動に応じて間欠受信周期を決定でき、同期信号の受信が安定的に可能となるという効果がある。
また、この発明によれば、無線装置の再設定手段が、変動量と所定の変動量とを比較し、比較した結果、変動量よりも所定の変動量が小さい場合には同期信号間欠受信時間幅を延長し、変動量が所定の変動量より大きい場合には、同期信号間欠受信時間幅を延長しないあるいは短縮することとした。
これにより、無線装置の周囲環境、例えば、温度や、湿度などの変化によってクロック源のクロック周波数が変化した場合であっても、その変動に応じて最適な間欠受信周期を決定でき、同期信号の受信が安定的に可能となるという効果がある。
また、この発明によれば、無線装置の再設定手段が、同期信号間欠受信時間幅を所定の周期ごとに定期的に所定時間幅まで短縮し、クロック源の前記周波数誤差を算出することとした。
これにより、クロック周波数誤差を定期的に算出することによる定期的な監視が可能となり、クロックの経年劣化を考慮した安定的な同期信号受信が可能となるという効果がある。
また、この発明によれば、前記通信部が前記同期信号を所定回数以上連続して検出できなかった場合、あるいは所定確率以上で検出できなかった場合において、無線装置の再設定手段が、同期信号間欠受信時間幅を所定時間幅まで短縮し、クロック源の周波数誤差を算出し、周波数誤差に基づき第1カウンタのカウンタ基準値あるいは同期信号間欠受信時間幅を算出することとした。
これにより、無線装置の周囲環境の急激な変化により、一時的にクロックの周波数が急激に変化し同期はずれの恐れがある場合であっても、最適な間欠受信周期を再算出することができ、安定した同期信号受信が可能となるという効果がある。
以下、本発明の実施形態による多重無線通信における間欠受信システムを図面を参照して説明する。なお、本実施形態において、多重無線通信の方式は、時間的にチャネルを割り当てるTDMA(Time Division Multiple Access)方式を例に説明する。
図1は、本実施形態における概略ブロック図である。間欠受信システムは、無線信号を送信する基地局200と、無線信号を送受信する無線装置100とからなる。
無線装置100は、例えば、PDA(Personal Digital Assistants:情報携帯端末)、携帯電話、無線通信機能を有するパーソナルコンピュータなどの無線通信可能な端末装置であり、アンテナ13、RF部10、BB部20、低速クロック7、高速クロック8を有する。
無線装置100において、アンテナ13は、基地局200との無線信号の送受信を行う。RF部10は、送信部11と受信部12とを有し、アンテナ13を介して無線信号の送受信を行う。送信部11は、アンテナ13を介して無線信号を送信し、受信部12は、アンテナ13を介して無線信号を受信する。
BB部20は、カウンタ1、カウンタ2、CPU3、TDMA制御部4、変復調部5、記憶部6を有する。
カウンタ1、及び、カウンタ2は、低速カウンタであり、クロック源から入力されるクロック信号の入力回数を計数する。カウンタ1は、カウンタ基準値までカウントすると、CPU3にカウント終了を通知する終了通知信号を出力する。
CPU3は、無線装置100全体の制御を行う。
TDMA制御部4は、TDMA方式の無線信号の送受信の開始信号、停止信号などの出力を行い、送受信制御を行う。
変復調部5は、受信部12が受信した無線信号の復調、及び、送信部11が送信する無線信号の変調を行う。
記憶部6は、ROM(read only memory)61と、RAM(random access memory)62とを有する記憶装置である。
また、無線装置100は、低速クロック7と高速クロック8との二つのクロック源を有する。一方の低速クロック7は、低消費電力であるが低精度の低速クロック源であり、カウンタ1及びカウンタ2にクロック信号を供給する。また、他方の高速クロック8は、低速クロック7よりも高消費電力であるが、高精度の高速クロック源であり、CPU3及びRF部10にクロック信号を供給する。
本実施形態において、低速クロック7は、例えば、クロック周波数が32kHz(キロヘルツ)、クロックの精度を示すクロック誤差率が±100ppm(parts per million)、消費電流1μA(マイクロアンペア)のクロック源とし、高速クロック8は、例えば、クロック周波数が12000kHz、すなわち、12MHz(メガヘルツ)、クロックの精度を示すクロック誤差率が±2ppm、消費電流2000μA、すなわち、2mA(ミリアンペア)のクロック源として、説明する。
次に、無線装置100のBB部20の内部構成について、図2を用いて説明する。
図2は、BB部20の構成を示すブロック図である。
BB部20において、CPU3は、カウンタ制御部31、カウンタ基準値算出部32、書込部33、アパーチャ制御部34を有する。
カウンタ制御部31は、カウンタ1及びカウンタ2に、所定のシーケンスに従ってカウント開始命令信号又は、カウント終了命令信号を出力する。
カウンタ基準値算出部32は、カウンタ2のカウント数と、同期信号の周期時間幅とに基づき、カウンタ2のクロック周波数の誤差値を算出し、カウンタ1がCPU3に終了通知信号を出力するタイミングを示すカウント数であるカウンタ基準値を算出する。
書込部33は、記憶部6にカウンタ基準値、クロック周波数の誤差率を示す誤差値を書き込む。
アパーチャ制御部34は、アパーチャの開口タイミングにアパーチャの開口命令信号をTDMA制御部4に出力し、アパーチャの閉口タイミングにアパーチャの閉口命令信号をTDMA制御部4に出力する。以下、無線装置100宛の無線信号に含まれる同期信号の検出開始命令信号をTDMA制御部4に出力し続ける状態を、アパーチャ開口状態と記載する。また、アパーチャの開口タイミングとは、同期信号の検出開始命令信号の出力開始時、閉口タイミングとは、同期信号の検出開始命令信号の出力終了時を示す。また、無線装置100が受信状態にあるときにアパーチャ開口状態であれば、TDMA制御部4が、同期信号を検出可能である。
また、アパーチャ制御部34は、アパーチャの閉口命令信号をTDMA制御部4に出力すると同時に、無線装置100をスリープ状態にする。ここで、スリープ状態とは、RF部10においては、無線装置100を有する利用者又は、BB部20から、送受信命令信号が入力されるまで、送受信を行わない状態を意味し、高速クロック8においては、クロック信号の供給を行わない状態を意味し、BB部20においては、低速クロック7からのクロック周波数の計数を行うカウンタ1及びカウンタ2を稼動させる最小限の動作のみを行い、その他の動作を行わない状態を意味する。ただし、RF部10が無線信号の送受信処理の動作を行っている場合には、処理が終了してから間欠受信無線装置100がスリープ状態に移行する。
記憶部6は、カウンタ基準値記憶部63、カウント数記憶部64、誤差値記憶部65を有する。カウンタ基準値記憶部63は、カウンタ基準値を記憶する。カウント数記憶部64は、カウンタ2がカウント終了命令信号が入力されるまでに計数したカウント数を記憶する。誤差値記憶部65は、カウンタ基準値算出部32が算出する低速クロック7のクロック周波数誤差を記憶する。
次に、本実施形態における無線信号の構成について、図面を用いて説明する。図3は、基地局200が送信するTDMA方式の無線信号の構成を示す概念図である。本実施形態において、基地局200は、無線装置100宛の無線信号のフレームを4フレームごとに送信する。フレームは、図4に示すように、同期信号部と、データ部とを含む無線信号であり、1フレームの無線信号長は1秒とする。また、同期信号部の無線信号長は、10ms(ミリセカンド)とする。したがって、無線装置100宛のフレームは、4秒を1周期として送信されている。
以下の説明では、基地局200が送信する無線信号のフレームの識別番号をフレーム番号Nとし、自局、すなわち、無線装置100宛の無線信号の送信周期の識別番号を自局宛信号周期番号Sとする。また、無線装置100は、全ての自局宛の無線信号を受信しなくてもよいため、実際に無線装置100が自局宛の無線信号の受信周期の識別番号を受信周期番号iとする。
図4は、基地局200が送信するAir信号(無線信号)と、アパーチャの開口状態と、カウンタ1、カウンタ2、受信部12の起動状態とのタイミングの対応関係を示す概念図である。
以下、同期信号の検出開始命令信号を出力し続ける所定の時間幅をアパーチャ幅として記載する。本実施形態において、例として、アパーチャ幅は、1ms(ミリ セカンド)として説明する。
次に、本実施形態による間欠受信システムの動作例について、図面を用いて説明する。本実施形態による動作例として、例えば、フレーム番号N=0において、基地局200と無線装置100とが同期を確立した後、無線装置100は、受信周期番号i=0、すなわち、フレーム番号N=0〜3までにおける低速クロックのクロック周波数の誤差値を算出する。無線装置100は、算出した誤差値に基づき、フレーム番号N=4以降において、16フレームごと、すなわち、自局宛信号周期番号Sの4周期ごとに無線信号を受信する場合の動作を説明する。
したがって、受信周期番号i=0は、自局宛信号周期番号S=1、フレーム番号N=0〜3に対応し、以降の受信周期番号i=1、2、3、・・・においては、自局宛信号周期番号S=(4×i−3)〜(4×i)、フレーム番号N={4×(4×i−3)}〜{{4×(4×i−3)}+15}に対応する。
図4に示すように、カウンタ1は、アパーチャが閉口してから受信部12における受信開始までの間、低速クロック7から入力されるクロック信号を計数する。
また、カウンタ2は、無線装置100が自局宛の同期信号の検出完了後から次の同期信号検出完了後までの間、低速クロック7から入力されるクロック信号を計数する。
また、CPU3のカウンタ基準値算出部32が内部に有する記憶部に、予め、例えば以下の(式1)を満たす間欠受信間隔T(0)が、間欠受信間隔の初期値として記憶されているものとする。
Figure 0004536709
ここで、Aは、低速クロック7のクロック周波数誤差率、taは、アパーチャ幅(例えば、ta=1ms=0.001s)、αmaxは、低速クロック7の最大位相誤差値である。αmaxは、低速クロック7の周波数f=32kHzの逆数である。
(式1)に記載の不等式を満たす最大の間欠受信間隔T(0)を間欠受信間隔の初期値とする。例えば、本実施形態においては、以下のように間欠受信間隔T(0)を算出する。
また、低速クロック7のクロック周波数誤差率Aは、例えば、以下の(式2)の値である。
Figure 0004536709
したがって、本実施形態においては、以下の(式3)、及び、(式3)を展開した(式4)に基づき、間欠受信間隔T(0)=4[s]となる。
Figure 0004536709
Figure 0004536709
<第1動作例>
<第1過程>
図5は、本実施形態における間欠受信システムの第1動作例を示すフローチャートである。
無線装置100において、受信部12は無線装置100宛の無線信号のフレームを所定時間連続受信し、予め定められた方式に従い同期信号を検出し、基地局200との同期を確立する(ステップS1)。ここで、同期確立の方式としては、同期信号を復調せずに相互相関検出する方式や、同期信号を復調してビット列に変換してから同期語パターンを検出する方式などがあるが、本実施形態においては、同期語パターンを検出する方式を例に挙げて説明する。同期確立の動作として、RF部10の受信部12は、受信した無線信号を変復調部5に出力する。変復調部5は、入力された無線信号を復調し、TDMA制御部4に復調した無線信号を出力する。TDMA制御部4は、復調された無線信号が入力されると、入力された無線信号の同期信号の検出を行う。
TDMA制御部4は、入力された無線信号に対し、アパーチャ制御部34による同期信号検出命令信号に応じて、同期信号SS(0)の検出を行い、同期信号SS(0)を検出した場合、CPU3に同期信号検出完了通知信号を出力する(ステップS2)。なお、以下において、同期信号SS(x)を受信周期番号i=xにおける同期信号を示すものとして記載する。
CPU3において、カウンタ制御部31は、TDMA制御部4から同期信号検出完了通知信号が入力されると、カウンタ2のカウンタをリセットし、カウント開始命令信号をカウンタ2に出力する。カウンタ2は、入力されたカウント開始命令信号に基づき、低速クロック7から入力されるクロック信号を計数する(ステップS3)。なお、カウンタ2が計数した値を0に書き変えることは、カウンタ2をリセットすることに対応する。
カウンタ制御部31は、下記の(式5)に基づき、カウンタ基準値T1(x)の初期値であるカウンタ基準値T1(0)を算出し、算出したカウンタ基準値T1(0)を記憶部6のカウンタ基準値記憶部63に書き込むことにより、カウンタ基準値T1(0)を設定する(ステップS4)。なお、以下において、カウンタ基準値T1(x)を、受信周期番号i=xにおけるカウンタ基準値として記載する。
Figure 0004536709
ここで、CPU3のアパーチャ制御部34は、同期信号検出命令信号の出力開始時から、アパーチャ幅taの時間が経過すると、アパーチャを閉口し、アパーチャ閉口通知信号をカウンタ制御部31に出力する。カウンタ制御部31は、アパーチャ閉口通知信号が入力されると、カウンタ1が計数した値を0に書き変えることによってカウンタ1をリセットする。カウンタ制御部31は、カウンタ基準値T1(0)を含むカウント開始命令信号をカウンタ1に出力する。また、同時に、アパーチャ制御部34は、RF部10、高速クロック8、BB部20をスリープ状態にする。
カウンタ1は、カウント開始命令信号に基づき、低速クロック7から入力されるクロック信号の計数を開始する(ステップS5)。
カウンタ1において、カウント開始命令信号のカウンタ基準値T1(0)にカウンタ1が計数したカウント数が到達すると(ステップS6)、CPU3にカウント満了を通知する終了通知信号を入力することにより、CPU3に割り込み入力を行う(ステップS7)。
CPU3のアパーチャ制御部34は、スリープ状態中にカウンタ1からカウント満了を通知する終了通知信号が入力されると、RF部10、高速クロック8、BB部20のスリープ状態を解除する。RF部10において、スリープ状態が解除されると、受信部12は無線信号の受信を開始する。受信部12が無線信号の受信を開始してからバッファ時間幅Lssの時間が経過すると、アパーチャ制御部34は、アパーチャの開口を行う(ステップS8)。これは、図4において、フレーム番号N=3に対応する。ここで、バッファ時間幅Lssとは、TDMA制御部4が内部にバッファ記憶領域を設けていることによって生じる遅延による時間幅であり、本実施形態において、例えば、受信部12が同期信号SS(x)全体を受信して同期信号検出が可能となるまでのバッファ時間幅Lss=10ms(ミリセカンド)として説明する。
TDMA制御部4は、ステップS2と同様に、アパーチャ制御部34から入力される同期信号検出命令信号に基づき、同期信号SS(1)の検出を行う。TDMA制御部4は、同期信号SS(1)を検出すると、CPU3に同期信号検出完了通知信号を出力する(ステップS9)。
次に、CPU3において、カウンタ制御部31は、TDMA制御部4から同期信号SS(1)の同期信号検出完了通知信号が入力されると、カウンタ2が計数したカウント数を読み出し、カウンタ2のカウンタをリセットするとともに、カウント開始命令信号をカウンタ2に出力する。カウンタ2は、入力されたカウント開始命令信号に基づき、低速クロック7から入力されるクロック信号を計数する。
カウンタ制御部31は、読み出したカウンタ2のカウント数であるカウント数T2real(0)をカウント数記憶部64に書き込む。なお、以下において、カウント数T2real(x)を受信周期番号i=xにおいてカウンタ2が実際に計数した低速クロック7のクロック信号のカウント数を示すものとして記載する。
カウンタ制御部31は、カウント数T2real(0)を含むカウンタ基準値算出命令信号をカウンタ基準値算出部32に出力する。
カウンタ基準値算出部32は、カウンタ2のカウント数が入力されると、低速クロック7のクロック周波数の誤差率α(0)を算出する(ステップS10)。なお、以下において、誤差率α(x)を、受信周期番号i=xにおける低速クロック7のクロック周波数の誤差率として記載する。
カウンタ基準値算出部32における誤差率α(0)の算出は、以下の手順によって行う。低速クロック7において、クロック周波数の誤差率α(0)=0と仮定した場合のカウンタ2のカウント数である推定カウント数T2est(0)を以下の(式6)に基づき算出する。
Figure 0004536709
ここで、M(0)は、受信周期番号i=0における自局宛信号周期番号Sの自局宛信号周期数である。なお、以下において、自局宛信号周期数M(x)を、受信周期番号i=xにおける自局宛信号周期数として記載する。例えば、自局宛信号周期数M(0)=1であり、受信周期番号i=1、2、3、・・・においては、自局宛信号周期数M(i)=4として説明する。
次に、算出した推定カウント数T2est(0)と、実カウント数T2real(0)との、カウント数の誤差を示すカウント誤差αc(0)を以下の(式7)に基づき、算出する。
Figure 0004536709
算出したカウント誤差αc(0)と、推定カウント数T2est(0)とを用い、低速クロック7のクロック誤差率α(0)を以下の(式8)に基づき、算出する。
Figure 0004536709
上記の手順に従って算出した誤差率α(0)を用い、カウンタ基準値算出部32は、以下の(式9)に基づき、受信周期番号i=1におけるカウンタ基準値T1(1)を算出する。ここで、間欠受信間隔T(1)は受信周期番号i=1における間欠受信間隔を示し、間欠受信間隔T(1)=T(0)×M(1)となる。なお、以下において、間欠受信間隔T(x)を受信周期番号i=xにおける間欠受信間隔を示すものとして記載し、間欠受信間隔T(x)=T(0)×M(x)となる。
Figure 0004536709
カウンタ基準値算出部32は、カウンタ基準値T1(1)を算出すると、算出したカウンタ基準値T1(1)を書込部33に出力する。書込部33は、入力されたカウンタ基準値T1(1)を記憶部6のカウンタ基準値記憶部63に書き込むことにより、カウンタ基準値T1(1)を設定する(ステップS11)。
CPU3のアパーチャ制御部34は、ステップS8の開口時から、アパーチャ幅taの時間が経過すると、アパーチャを閉口し、アパーチャ閉口通知信号をカウンタ制御部31に出力する。カウンタ制御部31は、アパーチャ閉口通知信号が入力されると、カウンタ1が計数した値を0に書き変えることによってカウンタ1をリセットする。カウンタ制御部31は、カウンタ基準値T1(1)を含むカウント開始命令信号をカウンタ1に出力する。また、同時に、アパーチャ制御部34は、RF部10、高速クロック8、BB部20をスリープ状態にする。
カウンタ1は、カウント開始命令信号に基づき、低速クロック7から入力されるクロック信号の計数を開始する(ステップS12)。
以上のステップS1からステップS12までの受信周期番号i=0の処理動作が第1過程となる。
<第2過程>
次に、受信周期番号iが1以上の場合における無線装置100の無線信号の受信動作の処理手順を説明する。以下において、受信周期番号i=kとして、説明する。
カウンタ1において、カウント開始命令信号のカウンタ基準値T1(k−1)にカウンタ1が計数したカウント数が到達すると(ステップS13)、CPU3にカウント満了を通知する終了通知信号を入力することにより、CPU3に割り込み入力を行う(ステップS14)。
CPU3のアパーチャ制御部34は、スリープ状態中にカウンタ1からカウント満了を通知する終了通知信号が入力されると、RF部10、高速クロック8、BB部20のスリープ状態を解除する。RF部10において、スリープ状態が解除されると、受信部12は無線信号の受信を開始する。受信部12が無線信号の受信を開始してからバッファ時間幅Lssの時間が経過すると、アパーチャ制御部34は、アパーチャの開口を行う(ステップS15)。
TDMA制御部4は、第1過程のステップS9と同様に、アパーチャ制御部34から入力される同期信号検出命令信号に基づき、同期信号SS(k)の検出を行う。TDMA制御部4は、同期信号SS(k)を検出すると、CPU3に同期信号検出完了通知信号を出力する(ステップS16)。
次に、CPU3において、カウンタ制御部31は、TDMA制御部4から同期信号SS(k)の同期信号検出完了通知信号が入力されると、カウンタ2が計数したカウント数を読み出し、カウンタ2のカウンタをリセットするとともに、カウント開始命令信号をカウンタ2に出力する。カウンタ2は、入力されたカウント開始命令信号に基づき、低速クロック7から入力されるクロック信号を計数する。
カウンタ制御部31は、読み出したカウンタ2のカウント数であるカウント数T2real(k−1)をカウント数記憶部64に書き込む。
カウンタ制御部31は、カウント数T2real(k−1)を含むカウンタ基準値算出命令信号をカウンタ基準値算出部32に出力する。
カウンタ基準値算出部32は、カウンタ2のカウント数が入力されると、低速クロック7のクロック周波数の誤差率α(k−1)を算出する(ステップS17)。
カウンタ基準値算出部32における誤差率α(k−1)の算出は、以下の手順によって行う。低速クロック7において、クロック周波数の誤差率α(k−1)を、受信周期番号i=(k−2)の誤差率α(k−2)である、すなわち、誤差率α(k−1)=α(k−2)と仮定した場合のカウンタ2のカウント数である推定カウント数T2est(k−1)を以下の(式10)に基づき算出する。
Figure 0004536709
ここで、M(k−1)は、受信周期番号i=(k−1)における自局宛信号周期番号Sの自局宛信号周期数である。次に、算出した推定カウント数T2est(k−1)と、実カウント数T2real(k−1)との、カウント数の誤差を示すカウント誤差αc(k−1)を以下の(式11)に基づき、算出する。
Figure 0004536709
算出したカウント誤差αc(k−1)と、推定カウント数T2est(k−1)とを用い、低速クロック7のクロック誤差率変化量Δα(k−1)を以下の(式12)に基づき、算出する。ここで、クロック誤差率変化量Δα(k−1)は、受信周期番号i=(k−2)における誤差率α(k−2)からの、受信周期番号i=(k−1)における誤差率α(k−1)の変化量を示す。
Figure 0004536709
したがって、誤差率α(k−1)をクロック誤差率変化量Δα(k−1)と、誤差率α(k−2)とを用いて、(式13)のように表すことができる。
Figure 0004536709
(式13)を整理すると、以下の(式14)となる。
Figure 0004536709
上記の手順に従って算出した誤差率α(k−1)を用い、カウンタ基準値算出部32は、以下の(式15)に基づき、受信周期番号i=kにおけるカウンタ基準値T1(k)を算出する。
Figure 0004536709
カウンタ基準値算出部32は、カウンタ基準値T1(k)を算出すると、算出したカウンタ基準値T1(k)を書込部33に出力する。書込部33は、入力されたカウンタ基準値T1(k)を記憶部6のカウンタ基準値記憶部63に書き込むことにより、カウンタ基準値T1(k)を設定する(ステップS18)。
CPU3のアパーチャ制御部34は、ステップS15の開口時から、アパーチャ幅taの時間が経過すると、アパーチャを閉口し、アパーチャ閉口通知信号をカウンタ制御部31に出力する。カウンタ制御部31は、アパーチャ閉口通知信号が入力されると、カウンタ1が計数した値を0に書き変えることによってカウンタ1をリセットする。カウンタ制御部31は、カウンタ基準値T1(k)を含むカウント開始命令信号をカウンタ1に出力する。また、同時に、アパーチャ制御部34は、RF部10、高速クロック8、BB部20をスリープ状態にする。
カウンタ1は、カウント開始命令信号に基づき、低速クロック7から入力されるクロック信号の計数を開始する(ステップS19)。
以上説明したステップS13からステップS19までの処理手順を、受信周期番号iが1以上において、繰り返す処理過程が第2過程である。
なお、ステップS18において、誤差率α(k−1)=誤差率α(k−2)と仮定して、誤差率α(k−1)の算出を行う方法を説明したが、誤差率α(k−1)=0と仮定して推定カウント数T2est2(k−1)を算出し、以下の(式16)及び(式17)に基づき誤差率α(k−1)を算出する方法を用いてもよい。
Figure 0004536709
Figure 0004536709
<第2動作例>
また、上述した第1動作例の第1過程において、誤差率α(0)を1受信周期のみで算出していたが、複数回について、誤差率αを算出し、その平均誤差率αave(0)に基づき、第2過程に用いるカウンタ基準値T1(k)を算出してもよい。平均誤差率αave(0)を算出する方法について第2動作例として、図を用いて説明する。
図6は、本実施形態における間欠受信システムの第2動作例を示すフローチャートである。なお、第2動作例において、上述した第1動作例における処理動作と同様の処理動作については、同一のステップ番号を付し、異なる処理動作について説明する。
予め、カウンタ基準値算出部32は、第2過程までにおいて受信する無線信号の所定の事前受信回数nをカウンタ基準値算出部32内部の記憶領域に記憶している。また、カウンタ基準値算出部32は、第1過程における自局宛の無線信号の受信回数Jを計数する。また、カウンタ基準値算出部32は、算出した誤差率誤差率αのばらつき度を示す標準偏差σを算出する。また、カウンタ基準値算出部32は、標準偏差σの閾値として、所定の規定値βを内部の記憶領域に記憶する。
また、無線装置100は、受信周期番号i=0〜(n−1)において、自局宛信号周期数M(i)=1、すなわち、4フレームごとに無線信号を受信する。
図5のステップS1からステップS10までと同様に、受信周期番号i=jにおける誤差率α0(j)を算出する。ここで、jは、第1過程における自局宛の無線信号の第1過程受信周期番号であり、j=0、1、2、・・・、(n−1)となる。
カウンタ基準値算出部32は、誤差率α0(j)を算出すると、記憶部6の誤差値記憶部65に算出した誤差率α0(j)を書き込む。また、カウンタ基準値算出部32は、受信回数Jと、事前受信回数nとを比較することにより、同期信号を所定回数受信したか否かの判定を行う(ステップS31)。
カウンタ基準値算出部32は、同期信号を所定回数受信していないと判定すると、図5のステップS11と同様に、誤差率α0(j)に基づき、カウンタ基準値T1(j)を算出し、算出したカウンタ基準値T1(j)を書込部33に出力する。書込部33は、入力されたカウンタ基準値T1(j)を記憶部6のカウンタ基準値記憶部63に書き込むことにより、カウンタ基準値T1(j)を設定する(ステップS37)。
CPU3のアパーチャ制御部34は、ステップS8の開口時から、アパーチャ幅taの時間が経過すると、アパーチャを閉口し、アパーチャ閉口通知信号をカウンタ制御部31に出力する。カウンタ制御部31は、アパーチャ閉口通知信号が入力されると、カウンタ1が計数した値を0に書き変えることによってカウンタ1をリセットする。カウンタ制御部31は、カウンタ基準値T1(j)を含むカウント開始命令信号をカウンタ1に出力する。また、同時に、アパーチャ制御部34は、RF部10、高速クロック8、BB部20をスリープ状態にする。
カウンタ1は、カウント開始命令信号に基づき、低速クロック7から入力されるクロック信号の計数を開始し(ステップS38)、ステップS6に戻る。
カウンタ基準値算出部32が、同期信号を所定回数受信したと判定するまで、ステップS6〜S10、S31、S37、S38を繰り返す。
カウンタ基準値算出部32は、同期信号を所定回数受信したと判定すると、受信回数Jを0に書き換えることにより、リセットし、記憶部6の誤差値記憶部65から、誤差率α0(0)〜誤差率α0(n−1)までを読み出す。カウンタ基準値算出部32は、誤差率α0(0)〜誤差率α0(n−1)のばらつき度を示す標準偏差σを算出する(ステップS32)。
カウンタ基準値算出部32は、算出した標準偏差σと、所定の規定値βとを比較し、標準偏差σが規定値βより小さい値であるか否かの判定を行う(ステップS33)。これにより、誤差のばらつきが大きい場合は、第2過程に移行せず、間欠受信間隔T(x)=4のままとなり、4フレームごとに無線信号を受信する状態に保たれる。よって、同期はずれを防ぐことが可能となる。
カウンタ基準値算出部32は、標準偏差σが規定値β以上の値であると判定した場合、ステップS37に戻り、再度、自局宛の無線信号をn回受信しなおす。
カウンタ基準値算出部32は、標準偏差σが規定値βより小さい値であると判定した場合、誤差率α0(0)〜誤差率α0(n−1)の平均値である平均誤差率αave(0)を算出する(ステップS34)。
ステップS11と同様に、カウンタ基準値算出部32は、平均誤差率αave(0)を誤差率α(0)として、カウンタ基準値T1(1)を算出し、算出したカウンタ基準値T1(1)を書込部33に出力する。書込部33は、入力されたカウンタ基準値T1(1)を記憶部6のカウンタ基準値記憶部63に書き込むことにより、カウンタ基準値T1(1)を設定する(ステップS35)。
CPU3のアパーチャ制御部34は、ステップS8の開口時から、アパーチャ幅taの時間が経過すると、アパーチャを閉口し、アパーチャ閉口通知信号をカウンタ制御部31に出力する。カウンタ制御部31は、アパーチャ閉口通知信号が入力されると、カウンタ1が計数した値を0に書き変えることによってカウンタ1をリセットする。カウンタ制御部31は、カウンタ基準値記憶部63からカウンタ基準値T1(1)を読み出し、読み出したカウンタ基準値T1(1)を含むカウント開始命令信号をカウンタ1に出力する。また、同時に、アパーチャ制御部34は、RF部10、高速クロック8、BB部20をスリープ状態にする。
カウンタ1は、カウント開始命令信号に基づき、低速クロック7から入力されるクロック信号の計数を開始し、図5の第2過程に移行する(ステップS36)。
以上説明した第2動作例によれば、誤差率αの平均値を算出することが可能となり、誤差率αをより正確に見積もることが可能となる。また、誤差率αの標準偏差σに基づき、16フレームごとの間欠受信間隔となる第2過程に移行することができるため、クロック誤差の実測値に基づき、間欠受信間隔を大きくすることが可能となる。
<第3動作例>
次に、本実施形態による第3動作例として、クロック誤差率変化量Δα(k)に応じて次の受信周期である受信周期番号i=k+1における自局宛信号周期数M(k+1)を変化させる場合の処理手順を図面を用いて説明する。
図7は、本実施形態における間欠受信システムの第3動作例を示すフローチャートである。なお、第3動作例において、上述した図5の第1動作例及び図6の第2動作例における処理動作と同様の処理動作については、同一のステップ番号を付し、異なる処理動作について説明する。
カウンタ基準値算出部32は、標準偏差σの閾値として、所定値である規定値γ1、規定値γ2を内部の記憶領域に記憶する。規定値γ2は、規定値γ1より大きな値とする(γ2>規定値γ1)。
図7において、カウンタ基準値算出部32は、ステップS32で算出した標準偏差σと規定値γ1とを比較し、標準偏差σが規定値γ1より小さい値であるか否かの判定を行う(ステップS60)。
カウンタ基準値算出部32は、標準偏差σが規定値γ1より小さい値であると判定した場合、後述する算出方法によって受信周期番号i=(k+1)における間欠受信間隔である自局宛信号周期数M(k+1)を算出する(ステップS61)。
次に、ステップS18と同様に、算出した自局宛信号周期数M(k+1)を用い、(式15)に基づき、受信周期番号i=(k+1)におけるカウンタ基準値T1(k+1)を算出する。
カウンタ基準値算出部32は、カウンタ基準値T1(k+1)を算出すると、算出したカウンタ基準値T1(k+1)を書込部33に出力する。書込部33は、入力されたカウンタ基準値T1(k+1)を記憶部6のカウンタ基準値記憶部63に書き込むことにより、カウンタ基準値T1(k+1)を設定する(ステップS62)。
カウンタ基準値算出部32は、ステップS60で標準偏差σが規定値γ1以上の値であると判定した場合、標準偏差σと規定値γ2とを比較し、標準偏差σが規定値γ2より大きい値であるか否かの判定を行う(ステップS72)。
カウンタ基準値算出部32は、標準偏差σが規定値γ2より大きい値であると判定した場合、ステップS61の処理を行う。また、カウンタ基準値算出部32は、標準偏差σが規定値γ2以下の値であると判定した場合、ステップS37の処理を行う。このとき、間欠受信間隔T(x)=4のまま変化させないこととなる。
間欠受信間隔の算出方法は、以下の手順によって行う。カウンタ基準値算出部32は、標準偏差σが規定値γ1より小さい値であると判定した場合、誤差率αの変動が小さいと判断し、例えば、自局宛信号周期数M(i)に1を加算して、加算した値を自局宛信号周期数M(i+1)とすることにより、間欠受信間隔Tを延長する。
また、カウンタ基準値算出部32は、標準偏差σが規定値γ1より大きく、規定値γ2より大きい値であると判定した場合、誤差率αの変動が大きいと判断し、例えば、自局宛信号周期数M(i)に1を減算して、減算した値を自局宛信号周期数M(i+1)とすることにより、間欠受信間隔Tを短縮する。
以上説明したように、第3動作例によれば、誤差率αの標準偏差σに応じて自局宛信号周期数Mを算出することとしたため、無線装置100の低速クロック7におけるクロック周波数の安定性を勘案した自局宛信号周期数Mを決定することが可能となるため、無線装置100の低速クロック7が安定したクロック周波数であれば、自局宛信号周期数Mを延長し、さらなる低消費電力化を実現することが可能となる効果がある。
また、第3動作例における間欠受信間隔T(i)の算出方法は、次の方法でもよい。
以下の(式18)に記載の不等式を満たす最大の間欠受信間隔T(i)を間欠受信間隔T(i)とする。
Figure 0004536709
例えば、標準偏差σ=5[ppm]、安全係数aは、1より小さい値、例えば安全係数a=0.9として間欠受信間隔T(i)を算出すると、(式19)に従って、最大の間欠受信間隔T(i)=43.4375[sec]となる。
つまり、間欠受信間隔T(i)=T(0)×M(i)≦43.4375より、自局宛信号周期数M(i)=10となり、間欠受信無線装置100は、40フレームごとに自局宛の無線信号の受信を行う。また、間欠受信無線装置100が基地局200との間で事前に情報交換し、自局宛フレームのタイミングを認識できていれば、間欠受信間隔T(i)は、特に、T(0)=4の倍数である必要は無く、自由な自然数の値、例えば、ここでは間欠受信間隔T(i)=43とすることが可能である。
Figure 0004536709
上述した第1動作例、第2動作例、第3動作例のいずれの間欠受信方法においても、無線装置100ごとに適したアパーチャ開口タイミング及び無線装置100のスリープを解除するタイミングを装置において設定することができるため、無線装置100が有する低速クロック7は、同一規格の部品である必要が無くなる。また、選別工程を経ていない、クロック周波数誤差等が不ぞろいの安価なクロック源を用いることができるため、無線装置100の低コスト化を図ることが可能となる効果がある。
また、無線装置100は、例えば、1時間ごとなど、定期的に自局宛信号周期数M=1として、自局宛の無線信号を受信するようにしてもよい。これにより、温度変化、経年劣化、振動劣化などによって、低速クロック7のクロック周波数が変動した場合であっても、アパーチャ開口タイミング及び無線装置100のスリープを解除するタイミングを装置において設定することが可能となり、クロック周波数の変動を定期的に検出し、同期はずれの確率を低減することが可能となる効果がある。
また、無線装置100において、同期信号を例えば3回以上など、所定回数以上連続して検出できなかった場合、同期はずれ状態である可能性が高いと判断して、例えば16フレームごとに受信することとなる自局宛信号周期数M(i)=4から、自局宛信号周期数M(i+1)=1として自局宛の信号を受信するようにしてもよい。
また、例えば、5%以上など、所定確率以上の確率で同期はずれが起こる場合、同様に自局宛信号周期数M(i+1)=1として自局宛の無線信号を受信するようにしてもよい。
これにより、同期はずれが起こった場合であっても、速やかに自局宛の無線信号を受信することが可能となる効果がある。
なお、本実施形態において、カウンタ2は、無線装置100が自局宛の同期信号の検出完了後から次の同期信号検出完了後までの間、低速クロック7から入力されるクロック信号を計数することとしたが、カウンタ2が計数するタイミングは、1つの自局宛の無線信号のフレームを受信し、次のフレームを受信するまで、すなわち、フレームの受信周期の時間幅の間であれば、いずれのタイミングで計数を開始し、終了することとしても適用可能である。例えば、受信する無線信号のフレームに含まれる同期信号受信開始時刻から、次のフレームの同期信号受信開始時刻までとしてもよいし、フレーム受信完了時から、次のフレームの同期信号受信完了時までとしてもよい。
また、RF部10のスリープ開始のタイミングは、以下に示すタイミングでもよい。無線信号のデータ部の先頭には、データ部に含まれる情報内容を示すヘッダ情報を含む情報が含まれるなどにより、データ部の先頭部分のデータが、受信部12においてデータ部の受信の要不要を判定することが可能な構成の場合について、図4を用いて説明する。間欠受信無線装置100において、自局宛の無線信号の同期信号部を受信後、この自局宛の無線信号のデータ部の先頭部分のデータに対し、受信部12が受信不要であることを示すデータであるとTDMA制御部4が判定すると、受信部12は、図4のフレーム番号N=20、すなわち、受信周期番号i=2の無線信号受信タイミングにおいて、受信部12のタイミングチャートに示すように、データ部を全て受信する前にスリープを開始する。これにより、データ部を全て受信する場合よりも、さらにRF部10において、駆動時間が短くなるため、より低消費電力化の効果がある。
また、本実施形態において、バッファ時間幅Lssは、同期信号SS(x)の時間幅として説明したが、同期信号SS(x)の時間幅以上であれば、バッファ記憶領域に記憶するデータ量に対応させて、変更可能である。
図8は、従来、及び、本発明の実施形態によるアパーチャの開口状態と、カウンタ1、カウンタ2、受信部12の起動状態とのタイミングの対応関係を示す概念図である。図8に示すように、従来法によるクロック源固有の最大誤差値に基づき、信号受信時に時間的なオーバーヘッドを設けることは、間欠受信無線装置100における受信機であるRF部10の受信部12の駆動時間が長くなり、消費電力が増大してしまうが、本実施形態によれば、アパーチャ開口タイミングを低速クロック7の周波数誤差に基づき変更することが可能となるため、低消費電力化が可能となる。
図9は、本実施形態における文字式の定義を示す表である。
なお、上述の無線装置100は、内部にコンピュータシステムを有している。そして、無線装置100のカウンタ制御部31、カウンタ基準値算出部32、書込部33、アパーチャ制御部34の動作の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータシステムが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでいうコンピュータシステムとは、CPU及び各種メモリやOS、周辺機器等のハードウェアを含むものである。
また、図5、図6、図6に示す各ステップを実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、また、図2に示すBB部20の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、無線装置100が無線信号を間欠受信する処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
本発明の一実施形態による間欠受信システムの全体構成を示すブロック図である。 同実施形態における間欠受信無線装置100のBB部20の内部構成を示すブロック図である。 同実施形態における無線信号の構成を示す概念図である 同実施形態におけるアパーチャの開口状態と、カウンタ1、カウンタ2、受信部12の起動状態とのタイミングの対応関係を示す概念図である。 同実施形態における第1動作例の動作フローを示す図である。 同実施形態における第2動作例の動作フローを示す図である。 同実施形態における第3動作例の動作フローを示す図である。 従来、及び、本発明の実施形態によるアパーチャの開口状態と、カウンタ1、カウンタ2、受信部12の起動状態とのタイミングの対応関係を示す概念図である。 同実施形態における数式に用いる文字式と、その文字式の示す値の意味との対応関係を示す表である。
符号の説明
1 カウンタ
2 カウンタ
3 CPU
4 TDMA制御部
5 変復調部
6 記憶部
7 低速クロック
8 高速クロック
10 RF部
11 送信部
12 受信部
13 アンテナ
20 BB部
61 ROM
62 RAM
63 カウンタ基準値記憶部
64 カウント数記憶部
65 誤差値記憶部
31 カウンタ制御部
32 カウンタ基準値算出部
33 書込部
34 アパーチャ制御部
100 無線装置
200 基地局

Claims (10)

  1. 時分割多重接続による無線通信システムにおける間欠受信動作を行う無線装置であって、
    同期信号の検出開始命令信号の出力開始時を示すアパーチャ開口タイミングを計数する第1カウンタと、
    前記第1カウンタのカウンタ基準値を記憶するカウンタ基準値記憶手段と、
    同期信号間の時間を計数する第2カウンタと、
    前記第2カウンタが計数する第2カウント数を記憶するカウント数記憶手段と、
    間欠受信間隔、同期信号の検出開始命令信号を出力し続ける所定の時間幅を示すアパーチャ幅、及び第2カウンタの第2カウント数に基づき、第1カウンタのカウンタ基準値を算出し、再設定する再設定手段と、
    前記第1カウンタと、前記第2カウンタとに同一のクロック信号を出力するクロック源と、
    第1カウンタのカウント数が前記カウンタ基準値に達すると無線信号を受信する通信部と
    を有することを特徴とする無線装置。
  2. 前記第1カウンタにカウント開始命令信号を出力し、前記第2カウンタにカウント開始命令信号とカウント終了命令信号とを出力する制御手段と、
    前記第1カウンタの終了通知信号に基づき、前記通信部に受信開始信号を出力し、受信終了信号を出力する受信制御部とをさらに備え、
    前記第1カウンタは、前記クロック源から入力される前記クロック信号をカウントし、カウントした第1カウント数と前記カウンタ基準値記憶手段が記憶するカウンタ基準値とを比較し、比較した結果が一致の場合に終了通知信号を出力し、
    前記第2カウンタは、前記クロック源から入力される前記クロック信号をカウントし、
    前記再設定手段は、前記通信部が第1同期信号を受信してから第2同期信号を受信するまでの時間幅を示す同期信号間欠受信時間幅と、前記アパーチャ幅と、前記第2カウント数とに基づき、新たなカウンタ基準値を算出し、算出した前記カウンタ基準値を前記カウンタ基準値記憶手段に書き込む
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線装置。
  3. 前記再設定手段は、
    前記同期信号間欠受信時間幅と、前記第2カウント数とに基づき、前記クロック源の周波数誤差を算出し、
    当該周波数誤差に基づき、第1カウンタの新たなカウンタ基準値を算出する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の無線装置。
  4. 前記再設定手段は、
    前記クロック源の前記周波数誤差を複数回について算出し、
    算出した複数の周波数誤差に基づき、第1カウンタの新たなカウンタ基準値を算出する
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の無線装置。
  5. 前記再設定手段は、
    算出した前記クロック源の複数回の前記周波数誤差の変動量に応じて前記同期信号間欠受信時間幅を変化させる
    ことを特徴とする請求項4に記載の無線装置。
  6. 前記再設定手段は、
    前記変動量と所定の変動量とを比較し、比較した結果、前記変動量よりも前記所定の変動量が小さい場合には前記同期信号間欠受信時間幅を延長し、前記変動量が前記所定の変動量より大きい場合には、前記同期信号間欠受信時間幅を延長しないあるいは短縮する
    ことを特徴とする請求項5に記載の無線装置。
  7. 前記再設定手段は、
    前記同期信号間欠受信時間幅を所定の周期ごとに定期的に所定時間幅まで短縮し、前記クロック源の前記周波数誤差を算出する
    ことを特徴とする請求項3から6のいずれかに記載の無線装置。
  8. 前記通信部が前記同期信号を所定回数以上連続して検出できなかった場合、あるいは所定確率以上で検出できなかった場合において、
    前記再設定手段は、
    前記同期信号間欠受信時間幅を所定時間幅まで短縮し、前記クロック源の前記周波数誤差を算出し、当該周波数誤差に基づき前記第1カウンタの前記カウンタ基準値あるいは前記同期信号間欠受信時間幅を算出する
    ことを特徴とする請求項3から7のいずれかに記載の無線装置。
  9. 時分割多重接続による無線通信システムにおけるクロック信号を出力するクロック源を有する間欠受信動作を行う無線装置の間欠受信方法であって、
    前記クロック源から入力される前記クロック信号をカウントする第1カウント過程と、
    前記第1カウント過程においてカウントした第1カウント数と、カウンタ基準値記憶手段が記憶するカウンタ基準値とを比較し、前記第1カウント数が前記カウンタ基準値に達した場合、カウントを終了し、カウント終了通知を出力するカウント終了通知過程と、
    前記カウント終了通知が入力されると、同期信号の受信開始命令信号を出力するとともに、当該同期信号の検出開始命令信号連続出力開始命令信号を出力する過程とを有する第1の過程と、
    入力された前記検出開始命令信号連続出力開始命令信号に基づき、同期信号の検出開始命令信号を出力し続ける所定の時間幅を示すアパーチャ幅の間において基地局から受信する同期信号の複数の検出開始命令信号を出力する検出開始命令信号連続出力過程と、
    前記検出開始命令信号に基づき同期信号を検出する同期信号検出過程と、
    第1同期信号の検出時に前記クロック源によるクロック信号の第2カウント開始命令信号を出力する第2カウント開始命令出力過程と、
    入力された前記第2カウント開始命令信号に基づき、前記クロック源から入力される前記クロック信号をカウントする第2カウント過程と、
    前記第1同期信号の次の第2同期信号の検出時に前記第2カウント過程の終了命令信号を出力する第2カウント終了命令出力過程と、
    入力された前記第2カウント終了命令信号に基づき、カウントを終了し、カウントしたカウント数をカウント数記憶手段に記憶するカウント数記憶過程と、
    第1同期信号から第2同期信号までの時間幅を示す同期信号間欠受信時間幅と、前記アパーチャ幅と、前記カウント数とに基づき、カウンタ基準値を算出する過程と、
    算出した前記カウンタ基準値を前記カウンタ基準値記憶手段に書き込む過程とを有する第2の過程と、
    前記第1の過程と前記第2の過程とによる間欠受信方法を繰り返す第3の過程と
    を有することを特徴とする間欠受信方法。
  10. 時分割多重接続による無線通信システムにおけるクロック信号を出力するクロック源を有する間欠受信動作を行う無線装置に用いられるコンピュータのプログラムであって、
    前記クロック源から入力される前記クロック信号をカウントする第1カウント手順と、
    前記第1カウント手順においてカウントした第1カウント数と、カウンタ基準値記憶手段が記憶するカウンタ基準値とを比較し、前記第1カウント数が前記カウンタ基準値に達した場合、カウントを終了し、カウント終了通知を出力するカウント終了通知手順と、
    前記カウント終了通知が入力されると、同期信号の受信開始命令信号を出力するとともに、当該同期信号の検出開始命令信号連続出力開始命令信号を出力する手順とを有する第1の手順と、
    入力された前記検出開始命令信号連続出力開始命令信号に基づき、同期信号の検出開始命令信号を出力し続ける所定の時間幅を示すアパーチャ幅の間において基地局から受信する同期信号の複数の検出開始命令信号を出力する検出開始命令信号連続出力手順と、
    前記検出開始命令信号に基づき同期信号を検出する同期信号検出手順と、
    第1同期信号の検出時に前記クロック源によるクロック信号の第2カウント開始命令信号を出力する第2カウント開始命令出力手順と、
    入力された前記第2カウント開始命令信号に基づき、前記クロック源から入力される前記クロック信号をカウントする第2カウント手順と、
    前記第1同期信号の次の第2同期信号の検出時に前記第2カウント手順の終了命令信号を出力する第2カウント終了命令出力手順と、
    入力された前記第2カウント終了命令信号に基づき、カウントを終了し、カウントしたカウント数をカウント数記憶手段に記憶するカウント数記憶手順と、
    第1同期信号から第2同期信号までの時間幅を示す同期信号間欠受信時間幅と、前記アパーチャ幅と、前記カウント数とに基づき、カウンタ基準値を算出する手順と、
    算出した前記カウンタ基準値を前記カウンタ基準値記憶手段に書き込む手順とを有する第2の手順と、
    前記第1の手順と前記第2の手順とによる間欠受信方法を繰り返す第3の手順と
    を実行させることを特徴とする間欠受信プログラム。
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