JP4535327B2 - 透明導電膜及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ディスプレイ画面の帯電防止処理や、各種製造工程における帯電防止処理などの用途に好適に適用される透明導電膜及びその製造方法に関する。
従来、導電性微粒子をフィラーとしてバインダマトリックスに分散した液を塗布することにより、透明でありながら導電性を発現する膜(以後、透明導電膜と呼ぶ)が作製されている。
透明導電膜の導電性は、導電性フィラーの充填率に依存し、充填率がある閾値を越えたときに飛躍的に高い値となる。この充填率は浸透閾値と呼ばれ、導電性フィラーの充填率がこの値を越えたときに、導電性フィラーは透明導電膜のマトリックスのなかで導電路を形成すると考えられている。従って、良好な導電性を得るためには、膜中に所定の比率以上の導電性フィラーを充填する必要がある。
しかしながら、一般に用いられる導電性フィラー、例えばアンチモン含有酸化スズ微粒子は、特定波長の可視光線を吸収する性質があり、しかも一般に用いられるバインダマトリックスに比較して屈折率が高いため、膜マトリックスのなかで光を吸収あるいは散乱して透明性を損なう原因となることから、高度の光学的特性を要求される用途に適用するのは難しい。
このため、透明導電膜の光学的特性を改良することを目的として、次のような提案がなされている。
例えば、特許文献1〜3には、分散性の良いアンチモン含有酸化スズ微粒子の作製方法が開示されている。特許文献4〜6には、アンチモン含有酸化スズ微粒子の鎖状または網目状凝集体を形成する技術に関する提案がなされている。
特開平2−105875号公報 特開平5−5069号公報 特開平8−27405号公報 特開平9−31238号公報 特開平11−343430号公報 特開2001−131485号公報
透明導電膜の適用分野のひとつである、家庭用薄型テレビや携帯電話ディスプレイの高性能化に伴い、透明導電膜に要求される特性は益々高くなる傾向にある。
従来の透明導電膜を用いた場合には、通常の測定装置では検出できない透明導電膜のわずかな曇りや着色が画質やデザイン性を損なうことがあり、問題とされている。とりわけ、3波長蛍光灯のように、演色性を改良した光源のもとにおいて透明導電膜のわずかな曇りが肉眼でも見え易くなり、これが不良の原因となることがある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、3波長蛍光灯のように演色性が良好な光源を用いた場合でも透明性に優れ、かつ導電性が良好な透明導電膜及びその製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、透明導電膜の構造と特性との関係について詳細に検討を行った結果、導電性微粒子がバインダマトリックス中で形成する構造体のフラクタル性、および導電性微粒子の配位数が、透明導電膜の透明性および導電性に大きな影響を及ぼすことを見出し、この知見に基づいて本発明を完成させた。
すなわち、本発明の透明導電膜は、樹脂バインダマトリックス中にアンチモン含有酸化スズ微粒子を含有した透明導電膜であって、前記アンチモン含有酸化スズ微粒子が構造体を形成し、該アンチモン含有酸化スズ微粒子の配位数が2以上3以下であり、前記構造体は、フラクタル性を有することを特徴とする。
前記構造体が、20nm以上100nm以下の範囲においてフラクタル性を有し、その断面フラクタル次元が1.25以上1.90以下であることが好ましい。
本発明の透明導電膜は、前記アンチモン含有酸化スズ微粒子と前記樹脂バインダマトリックスと溶媒を含む組成物を塗布することにより形成されたものであることが好ましい。
本発明の透明導電膜の製造方法は、上記透明導電膜を製造する方法であって、親水性アンチモン含有酸化スズ微粒子水溶性あるいは水分散性の樹脂バインダマトリックス極性溶媒を含む組成物を塗布することを特徴とする。
本発明によれば、アンチモン含有酸化スズ微粒子が構造体を形成し、該アンチモン含有酸化スズ微粒子の配位数が2以上3以下であり、前記構造体は、フラクタル性を有する構成としたことにより、アンチモン含有酸化スズ粒子からなる導電性微粒子の充填率が低い場合でも、透明性、導電性、機械的強度に優れた透明導電膜を得ることができる。特に、3波長蛍光灯のように演色性が良好な光源を用いた場合でも、散乱光に基づく白色の曇りが殆ど無い透明導電膜を提供することが可能となる。
更に、紫外線硬化樹脂をバインダマトリックスとして使用した場合にも、アンチモン含有酸化スズ粒子からなる導電性微粒子による紫外線の吸収あるいは散乱による硬化阻害を起こしにくいため、透明導電膜の硬度を高めることができる。従って、機械強度の点で優れた透明導電膜が得られる。
以下に説明する実施形態の透明導電膜は、バインダマトリックス中に導電性微粒子を含有している。バインダマトリックス中では、導電性微粒子が相互に接触した構造を有する構造体(クラスター)を形成する。
本発明の透明導電膜は、上記透明導電膜のうち、樹脂バインダマトリックス中にアンチモン含有酸化スズ微粒子を含有した透明導電膜であって、アンチモン含有酸化スズ微粒子が構造体を形成し、アンチモン含有酸化スズ微粒子の配位数が2以上3以下であり、構造体は、フラクタル性を有する構成のものである。
導電性微粒子は、スズとアンチモンのうち一方または両方を含有することが好ましい。特に、スズとアンチモンのうち一方または両方を含有する金属酸化物微粒子が好適である。例えば、アンチモン含有酸化スズ微粒子、酸化スズ微粒子、酸化アンチモン微粒子は、可視光線を透過する性質と導電性を併せ持つ金属酸化物であり、好適である。
このほか、導電性微粒子としては、インジウム、亜鉛、ガリウム、アルミニウムなどを含有する金属酸化物微粒子を挙げることができる。また、金、銀、ルテニウム、パラジウムなどを含有する金属微粒子も導電性微粒子として使用できる。
導電性微粒子は、微細であることが好ましい。この理由は、微細な粒子は光の散乱を起こしにくいことから、透明度が高い透明導電膜を形成する目的に適しているためである。また、導電性微粒子は微細であると、粒子の表面状態が良好になり、周囲のマトリックスとの相互作用により好ましい膜構造を形成することができる。
粒子径が小さすぎる場合には、粒子間の接触抵抗に起因する導電性不良が発生しやすくなる。このため、一次粒子径は3nm以上10nm以下であることが好ましい。
導電性微粒子の配合比率(充填率)は、浸透閾値の1倍以上20倍以下、好ましくは1.5倍以上10倍以下が好適である。
導電性微粒子の充填率が低すぎる場合には、十分な導電路が形成されにくくなる。また、導電性微粒子の充填率が高すぎる場合には透明性が低下する。
浸透閾値とは、導電性微粒子がフィラーとして分散した透明導電膜の導電性が飛躍的に高まるフィラー配合比率であり、導電性フィラーの配合比率がこの閾値以上となったとき、導電性フィラーはマトリックスのなかで相互に十分に接続され、導電路を形成する。
バインダマトリックスとしては、水系の自己エマルジョン型である紫外線硬化型樹脂を用いることが好ましい。また、この樹脂には水系溶媒を使用することが好ましい。この理由は、導電性微粒子の表面が親水性の場合、エマルジョン粒子の排除体積効果により導電性微粒子が水系エマルジョン粒子の間隙に存在する溶媒(分散媒)層に集積し、塗膜の乾燥過程で効率の良い導電路を形成するためである。自己エマルジョン型の紫外線硬化型樹脂は、紫外線のエネルギーにより硬化し、機械的強度の高い塗膜を形成するため好ましい。
その他、本発明に用いることができるバインダマトリックスとしては、水酸基、カルボキシル基などの極性基を有する、水溶性あるいは水分散性の樹脂を用いることができる。具体的には、ポリエステル成分を含む水溶性または水分散性の樹脂、例えばアクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、フッ素系樹脂、アルキド・ポリエステル樹脂を挙げることができる。また、シリコーン系などの無機系樹脂を用いることもできる。
本発明者らは、透明導電膜の構造と特性との関係について詳細な検討をおこなった。その結果、(1)膜構造を定量的に評価する方法、及び該方法により評価された好ましい膜構造の特徴、(2)好ましい構造を有する膜を作製する方法、を見出して本発明を完成するに至った。
(1)膜構造を評価する方法、及び好ましい膜構造
本発明者らは、透明導電膜の構造を評価する第1の方法として、バインダマトリックス中に含まれる導電性微粒子の配位数を測定する方法が有効であることを見出した。
配位数とは、バインダマトリックス中で導電性微粒子が形成する構造体において、1つの導電性微粒子に配位する導電性微粒子の数である。
図1(a)および図1(b)は、導電性微粒子構造体の例を模式的に示すものである。
図1(a)に示す例において、導電性微粒子1には導電性微粒子2のみが配位しているため、導電性微粒子1の配位数は1である。導電性微粒子2には導電性微粒子1、3が配位しているため、導電性微粒子2の配位数は2である。導電性微粒子3には導電性微粒子2のみが配位しているため、導電性微粒子3の配位数は1である。
図1(b)に示す例において、導電性微粒子5には導電性微粒子4、6、7が配位しているため、導電性微粒子5の配位数は3である。導電性微粒子4、6、7については、それぞれ導電性微粒子が1つ配位しているため、その配位数は1である。
導電性微粒子の配位数は、透明導電膜の一部を切り出した膜サンプルを透過型電子顕微鏡により観察することにより測定することができる。
本発明では、導電性微粒子が、バインダマトリックス中で配位数2以上3以下の構造体を形成することにより、透明性、導電性、および機械的強度に優れた透明導電膜が得られる。
導電性微粒子の配位数が上記範囲内にあることが好ましい理由は、配位数を上記範囲内とすることによって、導電性微粒子が相互に接続して有効な導電路を形成し、かつ、透明性を損なう粗大な凝集体を形成しないためである。配位数が小さすぎる場合には、十分な導電路が形成されにくくなる。配位数が大きすぎる場合には、膜の透明性が低くなる。
本発明では、すべての導電性微粒子が配位数2以上3以下でなくてもよく、導電性微粒子の半数以上(50%以上)が配位数2以上3以下であればよい。配位数2以上3以下である導電性微粒子の割合は、90%以上がさらに好ましい。
導電性微粒子の配位数を測定する具体的な手段としては、透明導電膜の一部を集束イオンビーム加工法によって処理して、厚さ30nm以上300nm以下、より好ましくは50nm以上150nm以下の膜サンプルを作製し、この膜サンプルを透過型電子顕微鏡により観察し、各導電性微粒子について配位数を測定する方法が好ましい。
配位数を測定するにあたっては、できるだけ多くの導電性微粒子について配位数を調べるのが好ましい。測定対象となる導電性微粒子の数は、例えば100以上とすることができる。
本発明では、塗布液中において凝集が起こりにくい導電性微粒子が好ましい。例えば、導電性微粒子は、塗布液中において単分散状態であるか、たとえ塗布液中で凝集体を生成した場合でも、その2次粒子径が100nm以下であることが好ましい。
導電性微粒子は、高濃度条件下に於いて微粒子が相互作用をもち、広義の自己組織化により秩序構造を形成するものであることが好ましい。
広義の自己組織化により秩序構造を形成する導電性微粒子は、ある固形分濃度範囲において、分散液がゾル状態からゲル状態に変化する性質を有することが好ましい。より好ましくは、導電性微粒子が表面親水性であり、導電性微粒子の水分散液が10%以上50%以下、より好ましくは20%以上40%以下の固形分濃度範囲でゾル状態からゲル状態に変化する性質、即ちゾルーゲル相転移を起こす性質を有することが好ましい。これは、機械的性質に変化を及ぼす微粒子濃度と、導電性に変化を及ぼす微粒子濃度の間に相関関係があるためである。
このような性質を備えた導電性微粒子を作製する方法としては、水熱合成法が好ましい。水熱合成法の加熱温度は、250℃以上400℃以下が好ましい。加熱温度が250℃未満である場合には、微粒子の組成が不均一となり、結晶性が低い金属酸化物が生成する。加熱温度が400℃を越える場合には、生産性が低くなるため好ましくない。
本発明者らは、膜の構造を評価する第2の方法として、前記構造体のフラクタル性を評価する方法が有効であり、上記課題を解決するために、フラクタル性を有する構造体が好ましいことを見出した。
本発明において「フラクタル性を有する構造体」とは、フラクタル性を評価したときに「フラクタル次元の値が決定される構造体」である。
フラクタル性とは、物体あるいは系の質量と相関する値Mと、大きさと相関する値Lとのあいだに、次に示す式(1)、(2)の関係が成立し、ある大きさ範囲内に於いて値Dが一定の値をもつ性質である。
M ∝ L …(1)
D ≠ d …(2)
ここで、値dは構造体が埋め込まれている空間の次元であり、値Dはフラクタル次元と呼ばれる。
フラクタル次元の値Dは、基準となる値に対し、±0.2の範囲内で定まることが好ましい。
なお、フラクタル次元の値が定まらない場合とは、例えば、所定の大きさ範囲内でフラクタル次元の値が大きく変化する場合、フラクタル次元の測定値にばらつきがある場合などである。
フラクタル次元の値を決定する方法としては、透明導電膜から膜サンプルを切り出して電子顕微鏡観察を行い、得られた2次元データをボックスカウント法によって解析する方法が有効である。
ボックスカウント法は、物体が埋め込まれている空間を等間隔δの格子状の領域(ボックス)に分割し、物体の一部を含んでいるボックスの数Nδを数え、δを変化させた場合に、Nδの自然対数とδの自然対数の比が常に一定であるとき、その構造がフラクタルであると評価し、フラクタル次元Dを式(3)で求める方法である。
D = −logNδ/log(δ/δ) …(3)
ここで、δはフラクタル構造物体の構成要素のサイズ程度の適当な長さであり、例えばδ=1nmとすることができる。
ボックスカウント法には、透明導電膜の一部を切り出した膜サンプルを透過型電子顕微鏡によって観察することによって得られる2次元データを用いることが好ましい。具体的には、透明導電膜の一部を集束イオンビーム加工法によって加工処理して、厚さ30nm以上300nm以下、好ましくは50nm以上150nm以下、さらに好ましくは100nmの膜断面サンプルを作製し、このサンプルの透過型電子顕微鏡観察像からフラクタル性を解析することが好ましい。この方法により測定されるフラクタル次元は、2次元データを解析することにより得られる2次元フラクタル次元である。以下、2次元フラクタル次元を断面フラクタル次元と呼ぶ。
ボックスカウント法によりフラクタル次元Dを求める方法としては、式(3)に示すlogNδとlog(δ/δ)の値をそれぞれX軸およびY軸とするグラフを作成して比例関係を調べ、比例関係が成立するときにその構造がフラクタル性を有すると評価し、グラフの傾きから値Dを求める方法がある。
断面フラクタル次元の値は1.25≦D≦1.90、より好ましくは1.30≦D≦1.90、さらには1.60≦D≦1.90が好ましい。断面フラクタル次元の値Dが小さすぎる場合には、透明導電膜の導電性が低下し、大きすぎる場合には、透明導電膜の透明性が低下する。
フラクタル構造体が等方的である場合には、2次元フラクタル次元の値Dと、構造体の3次元フラクタル次元(以下、バルクフラクタル次元と呼ぶ)の値D’との間には式(4)に示す関係がある。
D’= 3/2D …(4)
従って、構造体断面のフラクタル次元(2次元フラクタル次元)の値から計算される好ましい3次元フラクタル次元の値D’は、式(4)を用いた場合、1.88≦D’≦2.85、好ましくは1.95≦D’≦2.85である。さらには、2.4≦D’≦2.85が好ましい。
3次元フラクタル次元を求める際には、次元の差を考慮した式(5)を用いる場合もある。
D’= D+1 …(5)
フラクタル次元の値は、例えば、導電性微粒子の配合比率に応じて増減する。
フラクタル性を有する構造体は、3次元方向に等方的であることが好ましい。「3次元方向に等方的なフラクタル性を有する構造体」とは、構造体のフラクタル次元の値Dが、膜サンプルを切り出す場所あるいは方向によらず一定である構造体である。
上述したように、ボックスカウント法は、logNδとlog(δ/δ)との間に成り立つ関係を調べる方法である。フラクタル次元Dは、直線性が成り立つ範囲でその傾きとして得られる数値である。このとき、直線性が成り立つ範囲は一定の大きさ以上であることが好ましい。
構造体の大きさは特に限定されるものではないが、ボックスカウント法によりフラクタル性を評価したときに、20nm以上の大きさの範囲においてフラクタル性を有する部分があると、導電性を高めることができる。
ここで、「フラクタル性を有する大きさ範囲」は「ボックスカウント法において、空間を等間隔に分割した格子の大きさ(δ)を自然対数を用いて表したパラメータ「log(δ/δ)」により規定される。
20nm以上の大きさ範囲は、δ=1nmの場合、log(δ/δ)の値3.0以上に相当する。
フラクタル性を有する大きさの範囲を上記範囲とすることによって導電性を高めることができるのは、十分な導電路を形成することができるためであると推定される。
また、導電性微粒子が形成する構造体は、少なくとも大きさが100nmまでの範囲でフラクタル性を有する部分があると、導電性を高めることができるため好ましい。すなわち、大きさ20nm以上100nm以下の範囲においてフラクタル性を有する部分があることがさらに好ましい。
以上より、バインダマトリックス中で導電性微粒子が形成する構造体は、フラクタル性を有することが好ましく、その断面フラクタルが1.25≦D≦1.90であることが好ましく、1.30≦D≦1.90であることがより好ましい。さらには1.60≦D≦1.90が好ましい。
さらに、20nm以上の大きさの範囲において、フラクタル性を有する部分があることが好ましく、20nm以上100nm以下の範囲においてフラクタル性を有する部分があることがより好ましい。
また、フラクタル性を評価する方法としては、上記以外の方法を用いてもよく、例えば走査型電子顕微鏡、原子間力顕微鏡、光の回折や散乱を利用して解析データを得てもよい。また、スケール変換法、カバー法、視野拡大法、回転半径法、密度相関法を用いてもよい。
また、本発明による透明導電膜は、可視光線(例えば波長450nm以上750nm以下)の透過率を90%以上とすることができる。また、表面抵抗値を1011Ω/□以下とすることができる。
(2)好ましい構造を有する膜を作製する方法
本発明において、透明導電膜を製造する方法は特に限定されないが、以下、塗布法により透明導電膜を形成する方法を説明する。
塗布法は、少なくとも導電性微粒子、バインダマトリックス、および分散媒を含む塗布液を基板等に塗布して塗膜を形成する方法である。
塗布液は、導電性微粒子をフィラーとして、バインダマトリックスとともに分散媒に分散することにより調製することができる。
分散媒としては、水、アルコール、グリコールなどの極性溶媒が好ましい。
分散媒は、水を少なくとも80%含む水性分散媒であることが好ましい。この理由は、上述の方法によって作製した金属酸化物からなる導電性微粒子は表面親水性であり、極性分散媒のなかで良好な分散状態を保ち、膜形成過程で広義の自己組織化により秩序構造を形成し、最終的に好適な膜構造を得ることができるためである。
但し、分散媒中の水含有比率が高すぎる場合には、塗布液の表面張力が高くなり、塗布液が基板表面ではじかれて塗布しにくくなることがある。この場合には、塗布液に少量の低表面張力分散媒、あるいは界面活性剤などを加えることによって塗布しやすさを改善することができる。
上記塗布液を、ガラスやプラスチックなどからなる基板に塗布することによって、透明導電膜である塗膜を作製することができる。
本発明による透明導電膜では、浸透閾値の値を6質量%以下、塗布液の配合によっては0.6質量%以下とすることができる。
浸透閾値とは、導電性微粒子の添加量を徐々に増加させたときに、透明導電膜が導電性を発現し始める導電性微粒子の比率であり、透明導電膜の透明性を高めるためには、できるだけ低い値とすることが好ましい。
本発明による透明導電膜では、浸透閾値が極めて低い値であるため、要求される特性に応じて導電性微粒子の配合比率を広い範囲にわたり選択することができる。とりわけ、高度の透明性が要求される用途に応用する場合には、導電性微粒子の配合比率を浸透閾値の1倍以上10倍以下、より好ましくは1.5倍以上5倍以下とすることが好ましい。
上記配合比率範囲で導電性微粒子を配合した透明導電膜に顕著な特徴は、可視光線に対する透明性が極めて高く、演色性を改良した光源のもとでも曇りが生じないことである。導電性微粒子の充填率が低すぎる場合には、十分な導電路が形成されない。また、充填率が高すぎる場合には導電性微粒子が光の吸収と散乱を引き起こして透明導電膜の透明性が損なわれる。
演色性を改良した光源とは、例えば3波長型蛍光灯である。
例えば、30W程度の3波長型蛍光灯を光源とする照射光を、30cm程度の距離をおいてサンプルに照射し透明導電膜の曇りを目視で観察することによって、本発明の効果を確認することができる。
本発明によれば、導電性微粒子の充填率が低い場合でも、透明性、導電性、機械的強度に優れた透明導電膜を作製することが可能となる。特に、3波長蛍光灯のように演色性が良好な光源のもとにおいても、散乱光に基づく白色の曇りが殆ど無い透明導電膜を提供することが可能となる。
更に、紫外線硬化樹脂をバインダマトリックスとして使用した場合にも、導電性微粒子による紫外線の吸収あるいは散乱による硬化阻害を起こしにくいため、膜の硬度を高めることができる。従って、機械強度の点で優れた透明導電膜が得られる。
また、透明導電膜の膜厚は、優れた透明性と導電性を兼ね備える観点から、0.5〜8μmが好ましく、さらに1〜3μmが好ましい。
以下、本発明の内容を実施例により更に詳しく説明する。但し、本発明は以下の実施例によって限定されるものではない。
(膜構造及び膜特性評価方法)
(1)膜構造の評価方法
膜の一部を集束イオンビーム加工法によって処理して厚さ100nmの膜断面サンプルを作製し、このサンプルの透過型電子顕微鏡観察像(×20000〜200000)から、構造体(クラスター)を構成する導電性微粒子の配位数を求めた。また、この透過型電子顕微鏡観察像のデータから、ボックスカウント法による解析によって、フラクタルである領域の大きさ範囲、および断面フラクタル次元の値を求めた。この際、δ=1nmとした。
(2)膜特性の評価方法
膜の表面抵抗は表面抵抗計(ダイアインスツルメンツ製ハイレスタUP)を用いて測定した。透過率とヘイズはJIS K 7105に準じ、ヘーズメーター(東京電色社製 Automatic HazeMeter Model TC−H3DPK)を用いて未塗布基板をブランクとして測定した。肉眼による曇りの評価は、60Wの3波長型蛍光灯を30cmの距離を離して膜サンプルに照射し、透過光を観察して透明導電膜の曇りを肉眼で確認した。膜の表面硬度はJIS K 5400に準じて測定した。
(3)アンチモン含有酸化スズ微粒子の作製方法
670重量部のSnCl・5HOと、46.2重量部のSbClを3000重量部の6NのHCl水溶液に溶解した。この溶液を攪拌しながら200重量部の25%のアンモニア水溶液を加えて沈殿物を生成させた。得られた沈殿物を濾過洗浄して塩化アンモニウムを除去したのち、脱イオン水を加えて固形成分1質量%の濃度に調整して反応原料とした。
この反応原料に微量のアンモニアを添加してpHを調整した後、オートクレーブに入れて350℃で5時間加熱し、冷却後反応液を取り出した。この反応液をエバポレーターによって濃縮処理、脱アンモニア処理した後、再分散処理を施して、平均粒子径5nmの表面親水性アンチモン含有酸化スズ微粒子を得た。このアンチモン含有酸化スズ微粒子は分散性が高く、脱イオン水に容易に分散してほぼ単分散の分散液となることを確認した。また、このアンチモン含有酸化スズ微粒子分散液は分散濃度32.5質量%においてゾルーゲル相転移がおこることを確認した。
(実施例1)
(1)塗布液及び透明導電膜の作製
上述した方法により作製した表面親水性アンチモン含有酸化スズ微粒子を用いて塗布液を調製した。
具体的には、所定量のアンチモン含有酸化スズ微粒子、自己乳化型である水系UV硬化型ウレタンアクリレート樹脂(日本合成化学工業社製、UV−W101B)、アクリルモノマー(日本触媒社製、HPA)、光開始材(チバスペシャリティーケミカルズ社製)を、脱イオン水に混合し、機械的分散処理を加えて固形分濃度36質量%の塗布液とした。このとき、ウレタンアクリレート樹脂とアクリルモノマーと光開始材の配合比率(質量比)は38:57:5とした。
この塗布液を、バーコート法(#14)により基板(厚さ3mmの透明なアクリル樹脂板材(旭化成社製デラグラス))に塗布して塗膜を形成した。この後、80℃、5分間の条件で加熱して塗膜を乾燥した後、紫外線照射装置(アイグラフィックス社製)を用いて紫外線照射を行って透明導電膜を完成させた。
(2)膜構造の評価結果
膜構造および膜特性は、評価方法の項目に記載した方法に従って評価した。
図2〜4は、透明導電膜の透過型電子顕微鏡写真の例である。図2〜4は、それぞれアンチモン含有酸化スズ微粒子の配合比率(塗布液中の全固形分に対するアンチモン含有酸化スズ微粒子の割合)が、0.4質量%、1.0質量%、2.5質量%である例の膜断面を示す写真である。
膜中には構造体(クラスター)が形成されていることが確認された。無作為に抽出した100以上の導電性微粒子について配位数を調べ、配位数が2以上3以下である導電性微粒子の割合を算出した結果を表1に示す。
また、どの場合も構造体はフラクタル性を有し、20nmから100nmの大きさの範囲において、その断面フラクタル次元(2次元フラクタル次元)の値は、1.5〜1.9の範囲であった。
この値から算出したバルクフラクタル次元(3次元フラクタル次元)の値は、2.3〜2.9の範囲であった。
図5はアンチモン含有酸化スズ微粒子の配合比率0〜10質量%の範囲で、配合比率と導電性(透明導電膜の表面抵抗)との関係を示したものである。浸透閾値は0.3質量%であった。
Figure 0004535327
Figure 0004535327
表2に示すように、1.0質量%アンチモン含有酸化スズ微粒子(浸透閾値の3.3倍量)を含有する透明導電膜の特性を、他の実施例及び比較例の特性と比較した。膜の導電性の指標である表面抵抗値は2×1010Ω/□であった。
透明性の指標となる全光線透過率は99.3%、ヘイズ値は0.1%以下(測定範囲外)であった。また、60Wの3波長型蛍光灯を用いて透明導電膜に光を照射し、肉眼により観察したが膜の曇りは確認できなかった。また、鉛筆強度は4〜5Hであり、良好な導電性と透明性、機械的強度を発現することを確認した。
(実施例2)
実施例1に述べた方法に準じて、表面親水性アンチモン含有酸化スズ微粒子を含む塗布液を調製した。
具体的には、所定量のアンチモン含有酸化スズ微粒子、水系熱乾燥型であるポリエステル系エマルジョン樹脂(日本合成化学工業社製、WR−961)を、脱イオン水に混合し、機械的分散処理を加えて固形分濃度36質量%の塗布液とした。
この塗布液を、バーコート法(#14)により基板(厚さ3mmの透明なアクリル樹脂板材(旭化成社製デラグラス))に塗布して塗膜を形成した。最後に、80℃、30分間の条件で加熱して透明導電膜を完成させた。
膜構造および膜特性を、実施例1と同様にして評価した。
図6は、透明導電膜の透過型電子顕微鏡写真の例であり、アンチモン含有酸化スズ微粒子の配合比率(塗布液中の全固形分に対するアンチモン含有酸化スズ微粒子の割合)が、7.0質量%である例の膜断面を示す写真である。
この透明導電膜では、膜中に構造体(クラスター)が形成され、100以上の導電性微粒子について配位数を調べ、配位数が2以上3以下である導電性微粒子の割合を算出した結果を表1に示す。
この透明導電膜は、フラクタル性を有し、20nmから100nmの範囲において、断面フラクタル次元(2次元フラクタル次元)の値は1.6〜1.9の範囲であった。バルクフラクタル次元(3次元フラクタル次元)の値は2.4〜2.9の範囲であった。
実施例1と同様に、配合比率0.2〜30質量%の範囲で導電性を測定したところ、浸透閾値の値は、4.0質量%であった。
表2に示すように、7.0質量%アンチモン含有酸化スズ微粒子(浸透閾値の1.8倍量)を含有する透明導電膜の特性を、他の実施例及び比較例の特性と比較した。表面抵抗値は5×1010Ω/□であった。
全光線透過率は99.0%、ヘイズ値は0.1%以下であった。また、60Wの3波長型蛍光灯を用いて透明導電膜に光を照射し、肉眼により観察したが膜の曇りは確認できず、導電性と光学特性に優れた膜が得られたことを確認した。
(比較例)
所定量のアンチモン含有酸化スズのトルエン分散液(住友大阪セメント株式会社製)、メタアクリレート系紫外線硬化樹脂(大日精化工業社製セイカビームPC−D04)をメチルエチルケトンに混合し、サンドミルで2時間分散し固形分濃度36質量%の塗布液を得た。
この塗布液を、バーコート法(#14)により基板(厚さ3mmの透明なアクリル樹脂板材(旭化成社製デラグラス))に塗布して塗膜を形成した。この後、80℃、5分間の条件で加熱して塗膜を乾燥した後、紫外線照射装置(アイグラフィックス社製)を用いて紫外線照射を行って透明導電膜を完成させた。
図7は膜断面の透過型電子顕微鏡観察像の例であり、アンチモン含有酸化スズ微粒子の配合比率が37質量%である例の膜断面を示す写真である。
観察結果から、アンチモン含有酸化スズ微粒子よりなる凝集体が観察され、配位数が2以上3以下である導電性微粒子の割合は10%であった。また、20nmから100nmの範囲において、フラクタル性を評価した結果、明確なフラクタル性は確認できなかった。
実施例1と同様に、配合比率0〜60質量%の範囲で、導電性を測定したところ、浸透閾値は19質量%であった。
表2に示すように、37質量%(浸透閾値の1.9倍量)のアンチモン含有酸化スズ微粒子を含有する透明導電膜の特性を、実施例の特性と比較した。表面抵抗値は3×1010Ω/□と良好な値を示した。しかし、透明性の指標となる全光線透過率は96.0%、ヘイズ値は0.2%であった。また、60Wの3波長型蛍光灯を用いて透明導電膜に光を照射した結果、膜の曇りが確認された。
以上の結果より、比較例の透明導電膜は、導電性は高いものの、実施例に比較して光学特性に劣ると判断した。
本発明の透明導電膜に含まれる構造体の構造を示す模式図である。 透明導電膜の透過型電子顕微鏡写真の例である。 透明導電膜の透過型電子顕微鏡写真の例である。 透明導電膜の透過型電子顕微鏡写真の例である。 試験結果を示すグラフである。 透明導電膜の透過型電子顕微鏡写真の例である。 透明導電膜の透過型電子顕微鏡写真の例である。
符号の説明
1〜7…導電性微粒子

Claims (4)

  1. 樹脂バインダマトリックス中にアンチモン含有酸化スズ微粒子を含有した透明導電膜であって、
    前記アンチモン含有酸化スズ微粒子が構造体を形成し、該アンチモン含有酸化スズ微粒子の配位数が2以上3以下であり、前記構造体は、フラクタル性を有することを特徴とする透明導電膜。
  2. 前記構造体が、20nm以上100nm以下の範囲においてフラクタル性を有し、その断面フラクタル次元が1.25以上1.90以下であることを特徴とする請求項1に記載の透明導電膜。
  3. 前記アンチモン含有酸化スズ微粒子と前記樹脂バインダマトリックスと溶媒を含む組成物を塗布することにより形成されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の透明導電膜。
  4. 請求項1ないし3記載の透明導電膜を製造する方法であって、
    親水性アンチモン含有酸化スズ微粒子水溶性あるいは水分散性の樹脂バインダマトリックス極性溶媒を含む組成物を塗布することを特徴とする透明導電膜の製造方法。
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