JP4531876B2 - Vehicle shift control device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動変速機構を搭載した車輌の変速制御装置に係り、詳しくはナビゲーション装置により認知される道路状況(特にカーブ及びコーナ)に適合するように上記自動変速機構を制御するナビ変速制御手段に関する。
【0002】
なお、上記自動変速機構は、内燃エンジン又は電気モータ等の駆動源と共に用いられるベルト式及びトロイダル式等の無段変速機(以下、CVTという)が好ましいが、有段自動変速機(オートマチックトランスミッション;AT)でもよく、更に内燃エンジンと電気モータを有するハイブリット車輌又は電気自動車に用いられ、モータジェネレータを制御することにより無段変速を出力する電気制御装置をも含むものである。
【0003】
【従来の技術】
従来、特公平6−58141号公報に示されるように、車輌の現在位置の周囲に関するナビゲーション装置の道路情報に応じて、自動変速機の制御パターンを変更する自動変速機の制御装置が案出されている。このものは、高地走行時には、高出力要求モード(いわゆるパワーモード又はスポーツモード)の変速線図が選択され、またカーブ走行中では変速(特にアップシフト)が禁止され、更に低μ路走行時には、2段のシフトダウン制御が禁止されて、車輌の駆動力における急激なトルク変動が防止される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の技術は、車両前方道路がカーブ路であることを認知した場合、自動変速機の変速を禁止するものであって、カーブの曲率半径によっては、カーブ進入路の変速段が該カーブ曲率半径に必ずしも適合したものとはならず、適正な道路状況(カーブ曲率半径)に応じた変速制御を行うことができず、かつ該変速段に固定される関係上、運転者の意思に反した違和感のある制御になってしまう。
【0005】
そこで、本発明は、車輌が進入しようとする道路のカーブ曲率半径等の道路状況に適合する車速を満足する最適変速比を設定し、かつ該最適変速比に運転者の意思を反映して変速比を設定すると共に運転者の意思により作動するようにして、精度の高いかつ違和感の少ない変速制御装置を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、駆動源から駆動車輪へ変速比を変更して駆動力を伝達する自動変速機構(9,20)と、
道路情報を有しかつ車輌現在位置を検出するナビゲーション装置(3)と、を備え、
前記ナビゲーション装置からの情報に基づき、前記自動変速機構を制御してなる車輌の変速制御装置において、
前記道路情報から得られる車輌進行方向前方の道路状況に基づき設定される該道路上特定位置(例えばノード)の推奨車速(Vr)と、現在の車速(Vo)と、車輌現在位置から上記特定位置までの距離(L1,L2…)と、を少なくとも含む所定値により上記特定位置までの必要減速度(d)を算出し、該減速度を得るために最適な変速比を算出する変速比演算手段(10a)と、
運転者の減速操作により作動し、該減速操作の種類に基づき前記変速比演算手段にて算出された最適変速比を補正して変速比を設定するコーナ進入制御手段(10b)と、を備え、
前記コーナ進入制御手段にて設定された変速比となるように前記自動変速機構を制御することを特徴とする車輌の変速制御装置にある。
【0007】
そして(図8参照)、前記減速操作は、アクセルペダルのオンからオフへの切換え(S20)、アクセルペダルのオフ状態保持(S22)、及びブレーキペダルの作動方向操作(S24)を有し、
前記アクセルペダルのオンからオフへの切換えにより、前記変速比を前記最適変速比に設定し(S21)、
前記アクセルペダルのオフ状態保持により、前記変速比を、前記最適変速比に1より小さい所定係数(例えば0.8)を乗じた値に設定し(S23)、
前記ブレーキペダルの作動方向の操作により、前記変速比を、前記最適変速比に1より大きい所定係数(例えば1.2)を乗じた値に設定してなる(S25)。
【0008】
好ましくは(図2,図5,図6,図7参照)、前記自動変速機構は、前記駆動源と駆動車輪との間に介在する無段変速機(9,20)であり、
前記最適変速比は、前記必要減速度(d)を得るための最適変速比(Ipx)であり、
前記変速比は、前記無段変速機の変速比(Ip)である。
【0009】
また、前記自動変速機構は、前記駆動源と駆動車輪との間に介在する有段自動変速機であり、
前記最適変速比は、前記必要減速度を得るための最適変速比であり、
前記変速比は、前記最適変速比に最も近い前記有段自動変速機の変速段である。
【0011】
[作用]
以上構成に基づき、ナビゲーション装置(3)の道路情報により、車輌進行方向前方にカーブ道路が認識されると、上記道路情報から、これから進入しようとする道路の特定点のカーブ曲率半径等の道路状況に適合する推奨車速(Vr)が算出され、更に上記推奨車速を満足するのに必要な減速度(d)が、少なくとも、上記推奨車速(Vr)、現在の車速(Vo)及び現在車輌位置から上記特定点までの距離(L1,L2…)に基づき算定され、そして該必要減速度を得るために最適な変速比(Ipx)が算出される。
【0012】
そして、この状態で、運転者が減速操作、例えばアクセルペダルをオンからオフへ切換え(アクセルオフイベント)、アクセルペダルをオフに維持又はブレーキペダルをオンする等の作動方向への操作を行うと、コーナ進入制御手段(10b)が作動して、上記最適変速比を、運転者の減速意思を反映した上記減速操作の種類により補正して変速比を設定し、該変速比になるように自動変速機構(例えばCVT)を制御する。
【0013】
なお、上記カッコ内の符号及び参照図面は、図面と対照するためのものであるが、これは、理解を容易にするための便宜的なものであり、本発明の構成を何等限定するものではない。
【0014】
【発明の効果】
請求項1に係る本発明によると、コーナ進入制御手段は、運転者の減速操作により作動するので、運転者に違和感を感じさせることなく、かつ車輌が進入しようとする道路状況、例えば曲率半径等に適合する推奨車速を満足する必要減速度を算出し、該必要減速度を得るための最適変速比を設定し、更に該最適変速比に、運転者の減速操作の種数に応じた係数を乗じて補正した変速比を設定するので、道路状況に基づく最適変速比に運転者の意思が反映されて、精度が高く、安全でかつ効率的で、更に違和感を感じることの少ない車輌の変速制御を行うことができる。
【0015】
更に、アクセルペダルのオンからオフへの切換えにより、運転者が最適な変速比による減速走行を望んでいるものと判断して、道路状況に適合する最適変速比を設定し、またアクセルペダルのオフ状態保持により、運転者がより弱い減速走行を望んでいるものと判断して、1より小さい所定係数を乗じて、比較的小さい変速比を設定し、更にブレーキペダルを作動方向に操作した場合(OFFからONの切換え、ON状態の検知、ブレーキペダルの踏圧力の増大等)、運転者が更に強い減速走行を望んでいると判断して、1より大きい所定係数を乗じて、比較的大きい変速比を設定し、これにより運転者の意思に応じた適正な変速比に設定することができる。
【0016】
請求項2に係る本発明によると、エンジン等の駆動源と駆動車輪との間に無段変速機(CVT)を介在した車輌に適用し、該無段変速機の変速比を適正な値に自動的に設定して、精度の高い車輌変速制御装置を得ることができる。
【0017】
請求項3に係る本発明によると、駆動源と駆動車輪との間に有段自動変速機を介在した車輌、即ち通常のオートマチックトランスミッション(AT)を搭載した車輌に適用して、最適変速比に近い変速段を設定することにより、自動的に道路状況に応じた安全性の高い車輌速度制御装置を得ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面に沿って、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明を適用した車輌用変速制御装置のシステム全体を示すブロック図であり、車輌状態検出手段2、ナビゲーション装置3、エンジン用制御部(ENG.ECU)5、無段変速機用制御部(CVT・ECU)6、エンジン操作手段7、CVT操作手段9、そしてナビ変速制御手段10を有する。
【0020】
車輌状態検出手段2は、車輌の走行状態及び運転者の意思を検出する手段であり、具体的には、アクセルペダルのオン・オフ及びアクセル開度量(踏込み量)を検出するアクセルセンサ2a、ブレーキペダルの操作及び非操作を検出するブレーキセンサ2b、CVTの出力部の回転数を検出する車速センサ2c、スロットル開度を検出するスロットル開度センサ2d、ステアリングの回動角(操舵角)を検出するステアリングセンサ2e及びエンジン回転数センサ2f等を有している。
【0021】
ナビゲーション装置3は、公知の構成からなるものであって、GPSレシーバ、地磁気センサ、距離センサ、ジャイロセンサ等からなる現在位置検出部3a、CD−ROM、MO等の地図情報を記憶した道路情報記憶部3b、操作ボタン、タッチセンサパネル又は音声入力装置等からなる入力部3c、及びCRT又はLCパネル等の表示部3dを有しており、車輌の現在位置を検出すると共に、運転者により入力された目的地までの経路検索や案内、並びに車輌の進行方向に位置する道路の情報、例えばカーブ、交差点、所定区間内におけるノードやカーブ曲率半径、現在位置から交差点、カーブ区間までの距離等が検出される。
【0022】
エンジン用制御部5は、コンピュータユニットからなり、運転者が操作したアクセル開度、即ち実際のスロットル開度及び無段変速機用制御部6からの変速比等の各信号を入力して演算し、所定出力信号をインジェクタ等のエンジン操作手段7に出力する。
【0023】
無段変速機用制御部6は、エンジン回転数センサ2f、車速センサ2c及びモード選択部11からの信号を入力して、該モード選択部で選択された最良燃費特性又は最大動力特性になるように変速比を設定する通常走行制御手段6aと、ナビ変速制御手段10からの信号を入力して道路状況に適合した変速比を設定するナビ情報走行制御手段6bとを有しており、これら制御手段からの信号を油圧アクチュエータ等のCVT操作手段9に出力する。
【0024】
そして、ナビ変速制御手段10は、ナビゲーション装置3から得られる車輌進行方向前方の道路状況に適合する最適変速比を演算する変速比演算手段10aと、上記最適変速比に基づき、車輌が進行しようとする道路状況に対応する変速比を設定するコーナ進入制御手段10bと、車輌が所定量以上の走行方向の変更を必要とするコーナ中にあることを検出し、該コーナ中に車輌が位置する際に適正な変速比を設定するコーナ中制御手段10cと、前記車輌がコーナ中から脱出状態にあることを検出して、車輌がコーナを脱出する際に適正な変速比を設定するコーナ出口制御手段10dと、前記コーナ進入制御手段、前記コーナ中制御手段及び前記コーナ出口制御手段により設定された各変速比の中で、最大変速比を選択する選択制御手段10eとを有しており、該選択制御手段に選択された変速比を上記CVT用制御部6のナビ情報走行制御手段6bにそのフラグと共に出力する。
【0025】
なお、上記ナビ変速制御手段10は、一般に、ナビゲーション装置3に内蔵されている制御部に格納されているが、これに限らず、CVT用制御部に格納してもよく、更に車輌用制御部として、上記ENG.ECU5、CVT・ECU6及びナビゲーション装置制御部を統合した制御部内に格納してもよい。
【0026】
ついで、図2に沿って、本発明に適応し得る無段変速機構の一例としてのベルト式無段変速機(CVT)について説明する。CVT20は、発進装置としてのロックアップクラッチCL 付きトルクコンバータ21と、正逆転装置を構成するデュアルピニオンプラネタリギヤ22と、ベルト式無段変速装置23と、ディファレンシャル装置25とを備え、これら各装置が分割された一体ケースに収納されている。
【0027】
上記プラネタリギヤ22は、サンギヤ22S、リングギヤ22R、これらギヤにそれぞれ噛合する2個のピニオン22P1,22P2を支持するキャリヤ22Cを有しており、サンギヤ22Sがトルクコンバータ21からの入力軸26に連結され、かつキャリヤ22Cが無段変速装置23のプライマリプーリ27に連結されている。そして、該キャリヤ22Cとリングギヤ22Rとの間に直結クラッチCが介在し、また前記リングギヤ22Rとケース29との間に逆転用ブレーキBが介在している。
【0028】
ベルト式無段変速装置23は、プライマリプーリ27、セカンダリプーリ30及びこれら両プーリに巻掛けられる金属製等のベルト(若しくはチェーン)34を有しており、かつ前記両プーリは、それぞれ固定シーブ27a,30a及び可動シーブ27b,30bからなる。プライマリ側可動シーブ27bの背面にはダブルチャンバ31a,31bを有する油圧サーボ31が配設されており、またセカンダリ側可動シーブ30bの背面にはプーリロード用スプリング32及びシングルチャンバ33aを有する油圧サーボ33が配設されている。そして、これら油圧サーボ31,33には、負荷トルクに対応するベルト挟圧力を付与すると共に、所定変速比になるように油圧が供給される。該油圧は、図示しない油圧回路におけるリニアソレノイド弁(前記CVT操作部9に相当)が、前記CVT・ECU6からの信号を入力して適宜調圧されると共に、切換え弁等により切換えられる。
【0029】
更に、前記セカンダリプーリ30は、カウンタギヤ35を介してディファレンシャル装置25のリングギヤ25aに連結されており、該プーリの回転が減速してディファレンシャル装置25に伝達される。該ディファレンシャル装置25は、上記リングギヤ25aの回転をデフキャリヤ25bを介して左右サイドギヤ25c,25dにその負荷に応じて伝達し、これらサイドギヤは、それぞれ左右車軸36l,36rを介して駆動車軸に連結されている。
【0030】
なお、図2中、37は、エンジンクランクシャフト39に連結しているトルクコンバータハウジング21aに臨んで配置され、エンジン回転数を検出するセンサであり、また40は、プライマリ固定シーブ27aに臨んで配置され、プライマリプーリ27の回転数を検出する入力回転センサであり、更に41は、セカンダリ固定シーブ30aに臨んで配置され、セカンダリプーリ30の回転数を検出する車速センサであり、これらプライマリ及びセカンダリ回転センサ40,41からの信号に基づき、ベルト式無段変速装置23従って無段変速機20の実際の変速比が検出される。
【0031】
また、本発明は、上記ベルト式無段変速機に限らず、例えば特開平8−261303号公報に示される出力が0となる状態に自己収束する無段変速機(IVT)、トロイダル式無段変速機、静油圧式無段変速機(HST)等の他の無段変速機に同様に適用し得ることは勿論、電気モータを駆動源とする電気自動車並びに電気モータ及び内燃エンジンを駆動源とするハイブリット自動車における上記モータジェネレータによる駆動力制御装置等、車輪への駆動トルクを無段に制御し得るものにも同様に適用し得る。更に、有段自動変速機(オートマッチクトランスミッション)を搭載した車輌にも、最適変速比に最も近い変速段を設定することにより、同様に適用可能である。
【0032】
ついで、図3ないし図15に沿って、本発明に係るナビゲーション装置から道路情報に基づく変速制御について説明する。図3は、上記変速制御(ナビCVT)の全体を示すフローチャートであり、ナビゲーション装置3の道路情報記憶部(道路データファイル)3bに基づき算出された、車輌現在位置から進行方向所定範囲の道路情報、例えばカーブの曲率半径等及び現在の車輌位置から上記カーブのコーナまでの距離、道路の勾配等が入力され(S1)、またアクセルセンサ2a、ブレーキセンサ2b、車速センサ2c等の車輌状態検出手段2からの車輌情報、例えば、アクセルペダル、ブレーキペダルの運転者のイベント情報(減速操作情報)、車速、CVT変速比等が入力される(S2)。
【0033】
具体的には、ナビゲーション装置3の道路情報記憶部12には、図4に示すように、道路データがノード及びノード間を結び線として格納されている。即ち、図4中、実線Rは道路の形状を示しているが、ここで、道路は、ノードN1,N2,N3…N12と、前記各ノード間を結ぶ線分であるリンクによって表現されており、各ノードは、絶対座標である緯度及び経度等の座標により定義されている。更に、道路形状は、上記ノードやリンクのみならず、標高によっても定義されている。標高データは、左右上下所定間隔(例えば250m)のマトリクス状の各点において保持されており、例えば図中11−11の地点で標高24m、11−12の地点で標高28mというデータを有しており、各ノードの標高は、上記各マトリクス地点の標高から線間補完して求められる。また、前記リンクは、その道路がどのような特性を有するかを示す道路属性データ及び道路種別データ等により更に定義されている。ここで、道路属性データは、道路の車線数、一方通行の有無、交差点の有無、交差点の分岐数、距離、幅員、カント、バンク等であり、また道路種別データは、高速道路、国道、一般道等の道路の種類である。
【0034】
そして、上記ノードの位置と、各ノードの位置関係と、該ノードを取り囲む各標高データとの位置関係によって、平均曲率、道路勾配、標高変化率、カーブの曲率半径等が求められる。即ち、3個のノード位置、例えばN1,N2,N3から該N1〜N3区間の道路の曲率半径が求められ、更にN2,N3,N4から該N2〜N4区間の道路の曲率半径が、ついでN3,N4,N5から該N3〜N5区間の道路の曲率半径が、次々と求められ、前記標高データと相俟って、上記道路の状況が正確に求められる。なお、データ量を小さくするため、マトリクス状に標高点を保持している、ノード毎に標高データを持つことも可能であり、また道路の区間毎に、例えばリンク毎に勾配値を予め持つようにして、これを用いることも可能である。
【0035】
また、車輌が進行するであろう予定走行経路が設定されており、該予定走行経路とは、ナビゲーション装置において目的地までの走行経路が予め設定されている場合は、その設定された経路であり、設定されていない場合は、例えば車輌が自然に進行する場合に通過することが予想される経路(道路種別、道路属性が現在走行している種別と同じ経路)とすることができる。そして、現在位置検出部3aからの信号に基づき、上記道路上の車輌現在位置が求められ、現在位置を含むその進行方向前方における所定範囲(例えば現在位置から1km)における上記カーブ等の道路状況及び現在位置からそこまで(例えば各ノード)の距離が求められ、ナビ変速制御手段の変速比演算手段10a(図1)に入力される。なお、上記道路状況は、図4に示すようにカーブに限らず、交差点及びT字路等でも同様に求められ、本発明を適用し得る。
【0036】
ついで、ステップS3(図3)にて、上記入力された道路情報及び車輌情報により推奨車速Vrが算出される。図5に示すように、推奨車速データテーブル(マップ)が用意されており、推奨車速Vrは、前記道路情報から各ノードに基づき求められたカーブ(コーナ)の曲率半径Rにより定められ、即ち該曲率半径が大きくなるに従って推奨車速が低くなるように設定されており、各ノード地点毎の通過推奨車速Vrが設定される。なお、該推奨速度Vrは、そのカーブ(コーナ)を通過するのに安定して通過できる速度をいう。また、該推奨車速Vrは、上記各ノード毎に設定するものに限らず、前記リンクを等間隔に分割した一定距離毎に仮のノード点(補完点)を設定してもよい。該補完点を設定することにより、道路の形状(カーブ、コーナ)を詳細に判断できるので、より道路状況に適合した推奨車速(駆動力)を設定することができる。
【0037】
そして、ステップS4(図3)にて、各ノードにおける推奨車速Vrになるように必要減速度が算出される。図6に示すように、車輌現在位置における車速(現在車速)Voと、車輌現在位置から進行方向前方所定範囲(例えば200m)内における各ノードN1,N2,N3…の前記推奨速度Vr1,Vr2,Vr3と、現在位置から各ノードN1,N2,N3までの距離L1,L2,L3とから、前記各ノードにおける推奨速度となる点P1,P2,P3に滑らかになるように、所定マップ又は所定式により必要減速度(減速加速度)が算出される。即ち、現在点Poから各点P1,P2,P3に至る曲線上の接線の勾配が求められ、該勾配が各ノードの推奨速度を満足するための必要減速度となる。
【0038】
なお、上記説明は、3個のノードN1,N2,N3について説明したが、隣接する前後のノードにより所定ノード(例えばN1,N2,N3からN2のノード)地点での曲率半径が順次入力され、現在位置から所定範囲内のすべての各ノードN1 ,N2 …Nn に対して推奨車速Vr1,Vr2…Vrnが算出され、更に各ノードまでの距離L1 ,L2 …Ln とから点P1,P2…Pnが求められて、すべてのノードに対する減速する度合い、即ち減速度dが算出される。
【0039】
また、上記説明は、平坦地について説明してあるが、例えば道路勾配に対応する複数のマップを用意するか、又は勾配データにより上記平地用のマップ又は式を補正する等により、道路勾配を考慮して上記減速度dを算出することが好ましい。更に、1名乗車と4名乗車等の車輌重量を、例えば特定の出力軸トルクが発生している場合の加速度によって算出して、該車輌重量を考慮して上記減速度dを補正してもよい。
【0040】
ついで、ステップS5(図3)にて、上記必要減速度dに基づくCVT20の最適変速比Ipを算出する。予め車輌重量等の慣性力が解っている関係上、制御を行う車輌特性から、図7に示すように、CVTの変速比Ipをパラメータとした車速と減速度との関係のマップを用意することができる。そして、現在車速Voと前記各ノードに係る必要減速度dから、その交点Ipxが求められ、該交点Ipxを、パラメータである変速比Ipから線間補完して変速比(プーリ比)が求められる。なお、該必要減速度を満足するための最適変速比Ipxは、上記マップに限らず、数種のプーリ比における特性を数式化して、これらを算出補完することによっても求められる。即ち、本ナビ変速制御にあっては、カーブ等の減速を必要とする制御である関係上、一般に、アクセルペダルはOFFの状態にあり、車輪からエンジン方向へ動力が伝達される負駆動力状態(いわゆるエンジンブレーキ状態)にあって、エンジンは、上記車輪慣性トルクを吸収するものとして機能し、上記必要減速度からCVTの最適変速比が設定される。なお、上記図7に示すマップは、走行抵抗等の環境的な因子をも考慮して作られることが望ましい。
【0041】
また、上記最適変速比Ipxは、各種駆動系に対し、目標となったノードで推奨車速と自車速を一致させるため、減速させるのに必要な駆動力、即ち減速トルクを算出することにより求めてもよい。即ち、車輌を減速させるのに必要な駆動力Fは、F=mdで算出される。ここで、mは、車輌質量であり、前述したように乗員の人数等により補正することが可能であり、dは前記ステップS4にて算出された減速度(減速加速度)である。更に、この駆動力Fから、F=KTなる式に基づき、減速に必要なトルク(減速トルク)Tが算出される。ここで、Kは車輌特性を示す因子であり、車輌特有のタイヤ径や減速比等に応じて決定される値である。そして、該減速トルクに基づき、例えば図7の必要減速度の代りに該減速トルクを置いたマップ又は式により、最適変速比が決定される。なお、該減速トルクは、電気自動車又はハイブリット車輌にあって、直接駆動力制御を行う場合に有用である。
【0042】
なお、上述実施の形態は、CVTの最適変速比の算出について説明したが、多段式自動変速機(いわゆるオートマチックトランスミッション;AT)に適用することも可能であり、この場合、上記ステップS5にて求められた最適変速比に最も近い変速段を最適変速比とし採用する。また、電気モータ又はモータジェネレータにより駆動力制御を行う場合、上記減速トルクを出力するように上記電気モータ又はモータジェネレータを制御する。即ち、車輪から駆動源方向の負トルクが上記減速トルクとなるが、電気モータの場合、回生ブレーキとして上記減速トルクに相当するように制御し、ハイブリット車輌の場合、内燃エンジン出力に上記減速トルクを加えたトルクを、モータジェネレータにて発電するように制御することが考えられる。
【0043】
ついで、ステップS6(図3)にて、コーナ進入制御が行なわれる。該コーナ進入制御は、図8に示す通り、まず、運転者の減速操作として、アクセルセンサ2aに基づきアクセルペダルがONからOFFへの変化があったか判断される(S20)。なお、このように運転者が何らかの操作した時にある変化があった瞬間をイベントと称し、上記ステップS20はアクセルイベントと呼ぶ。上記アクセルペダルのON→OFFへの切換え(YES)は、運転者が減速をしようとする意思があるものと判断し、前記ステップS5にて算出した最適変速比を推奨変速比と設定して、該推奨変速比がコーナ進入制御にて設定されたことを示すフラグを立てる(S21)。
【0044】
前記アクセルペダルのON→OFF切換えがない場合(NO)、運転者の減速操作としてアクセルペダルがOFF状態にあるか否か判断される(S22)。そして、アクセルOFF状態にある場合(YES)、前記算出した最適変速比に0.8を乗じた値を推奨変速比に設定して、上記ステップS21と同様にフラグを立てる(S23)。該アクセルOFFが所定時間連続している状態は、運転者は、少なくとも現状以上に減速度(減速加速)を大きくする意思がない状態、例えば定速状態(コースト状態)を維持するものと判断して、最適変速比よりも弱い減速を達成するため、1より小さい係数(例えば0.8)を乗じて前記最適変速比より僅かにアップシフト側にシフトした変速比を推奨変速比として設定する。
【0045】
前記アクセルペダルがOFF状態でない場合(NO)、運転者の減速操作としてブレーキセンサ2bに基づきブレーキペダルが踏まれているか否か判断される(S24)。ブレーキが作動しているON状態の場合(YES)、前記最適変速比に1より大きい係数(例えば1.2)を乗じた値を推奨変速比に設定して、上記ステップS21と同様にフラグを立てる(S25)。該ブレーキON状態は、運転者は、大きく減速する意思があるものと判断して、最適変速比よりも強い減速が作用するように、1より大きい係数(例えば1.2)を乗じて前記最適変速比より所定量ダウンシフト側にシフトした変速比を推奨変速比として設定する。
【0046】
他の実施の形態として、ブレーキペダルのOFFからONへの変化があったか(ブレーキイベントがあったか)に応じて上記ステップS24の判断をしてもよい。また、図示しないブレーキ踏圧力センサを設け、運転者により踏まれたブレーキペダルの踏圧力の大小により、上記ステップS24の判断をしてもよく、更には最適変速比に乗ずる係数を更に細かく設定してもよい。
【0047】
前記ブレーキON状態でない場合(NO)、アクセルペダルがON状態にありかつブレーキが作動していない状態であり、この場合、CVT制御部(ECU)6は、ナビ変速制御手段10からの変速比指令より優先して、通常制御走行手段6aにより車速及びスロットル開度に基づく最良燃費特性又は最大動力特性に応じた所定変速比が設定される(S26)。この場合、一般に運転者による減速は要求されていないので、小さい変速比(例えばIp=0.5)に設定される。
【0048】
なお、上記コーナ進入制御は、コーナ箇所等の道路状況(カーブ状況)に拘らず、各ノードN1 ,N2 …Nn 毎にそれぞれ設定される最適変速比に基づき順次行なわれる。即ち、図4にあって、コーナN4に対してノードN1,N2,N3がコーナ進入路であり、コーナN7に対してノードN5,N6がコーナ進入路に相当するとしても、現実の道路状況によるコーナ進入路に拘りなく、すべてのノードN1 ,N2 …N4 …N7 …Nn に対して、上記コーナ進入制御が順次行なわれる。
【0049】
ついで、ステップS7(図3)にて、コーナ中制御が行なわれる。該コーナ中制御が作動するコーナ中か否かの判定は、一例として図9に示すように、ナビゲーション装置の道路データベースに基づき行なわれる。図9において、まずステップS30により、GPSレシーバ等の現在位置検出部3aに基づく車輌現在位置が判定され、該現在位置における前記ステップS3に基づく推奨車速、厳密には現在位置と最も近いノードにおける推奨車速Vrが求められ、該推奨車速が所定速度α[km/h]、例えば40[km/h]と比較される(S31)。推奨車速Vrは、前記ステップS3にて求めたものであり、各ノードにおける道路のカーブ曲率半径等により算出され、従って推奨車速Vrが所定値以下であるきついカーブの場合(YES)、コーナ中と判定される(S32)。また、推奨車速が所定速度以上の場合(NO)、コーナ中でないと判定される(S33)。
【0050】
そして、前記ステップS32でコーナ中と判定された場合、現在車輌はコーナ中を走行していると判断して、コーナ中判定フラグを立て、アップシフトを禁止すると共に、ダウンシフトを制限する(S34)。該ステップS34のコーナ中制御は、図12にて後述するが、一般に、車輌がコーナ(所定曲率半径以上のきついカーブ)を走行する場合、車速が高すぎると、サイドフォースにエネルギが喰われるため、該コーナの曲率半径に適合した変速比、即ち該曲率半径に対応した車輌に作用する遠心力よりも接線方向の力が大きくなる変速比(車速)を維持して走行することが望まれる。また、コーナ走行中に急激に減速すると、駆動力がタイヤの摩擦力の限界に近い(又は越える)値にあり、車輌の挙動の安定感が損なわれる。
【0051】
従って、前記ステップS6にて示したコーナ進入制御にて、運転者が減速意思を示さずに(即ちステップS26;指令なし)、コーナの中に入って来た場合、2つの問題を生じる。1つ目は、アクセルペダルの踏込みを緩めると、CVTはその変速特性からアップシフト側(変速比が小さくなる方向)に変速されてしまう(オフアップ)ことであり、その2つ目は、コーナ中において一番減速を必要とされる箇所(曲率半径が一番きついノードに対応)に対応するように減速(ダウンシフト)させる際、通常と同じ変速操作では、減速度(減速加速度)が大きく、車輌の挙動に影響を与える虞れがあることである。
【0052】
そこで、コーナ中と判定された時の変速比から、アップシフトを許可しないように設定し、かつ一番減速が必要とされる箇所までの減速する際、CVTの変速ゲインを変更して、減速度を小さく、即ち目標変速比になるまでの時間を通常の場合より大きく設定して、ゆっくりと変速する(S34)。なお、ステップS33にてコーナ中でないと判断した場合、CVT・ECU6に対しての指令値を設定せず、従ってCVTは、コーナ進入制御手段10b又は通常制御手段6aにて制御されることになり、かつ前記ステップS32で立てられたコーナ中判定フラグをクリアする。
【0053】
図10は、コーナ中制御の他の実施例を示すフローチャートで、ナビゲーション装置3に配設されているジャイロセンサに基づく制御を示す。図中S30は、図9と同様に、車輌の現在位置を判定するステップである。そして、ガスレートジャイロ、振動ジャイロ等のジャイロセンサにより車輌の回転角加速度、即ち現在の旋回横加速度Gを算出し、該旋回横加速度Gと予め設定されている所定値β[m/s2 ]と比較する(S35)。上記横加速度Gが所定値β以上である場合(NO)、図9と同様に、コーナ中と判定してコーナ中判定フラグを立て(S33)、アップシフトを禁止すると共に、ダウンシフトを制限し(S34)、また上記横加速度Gが所定値β以下である場合(YES)、コーナ中でないと判定し(S33)、変速指令を発信しないと共に上記コーナ中判定フラグをクリアする。
【0054】
図11は、コーナ中制御の更に変更した実施例を示すフローチャートで、車輌検知手段(車輌センサ)に基づく制御を示す。なお、図中においてステップS30,S32,S33,S34については、図9及び図10のものと同様なので説明を省略する。ステップS36において、ステアリングセンサ2eからの操舵角が、直進に対して所定値γ[rad]以下にあるか、又は左右輪(駆動輪及び非駆動輪のどちらかでもよい)の回転数を検出してその回転数差が所定値δ[rpm]以下か、又はVSC(Vehicle Stability Control)システムからの情報、即ち車輌が急ハンドル操作等により横滑りすることを防止するシステムから得られるVSC所定レベル(車輌横滑り発生判定レベル)が所定値ε以下か、を判断する。なお、車輌情報(操舵角、左右輪回転数差、VSC判定レベル)は、そのいずれか1個を採用すれば足りるが、その内の複数を検出して、コーナ中の判定をより正確にしてもよいことは勿論である。そして、上記操舵角が所定値γ以上の場合、左右輪回転数差が所定値δ以上の場合、VSC判定レベルが所定値ε以上の場合、コーナ中と判定し(S32)、また各車輌情報が所定値以下の場合、コーナ中でないと判定する(S33)。
【0055】
ついで、図12に沿って、前記ステップS34のサブルーチンについて説明する。まず、ステップS40において、前記ステップS32にてコーナ中判定フラグが立った時の、CVT・ECU6が指令している現在のCVT操作部9への変速比指令値を基準値として、記憶・保持する。そして、前記図8に示すコーナ進入制御において算出した各ノードでの推奨変速比(S21,S23,S25参照)と上記基準値として保持される実際の変速比とを比較する(S41)。上記推奨変速比が基準値より大きい場合(YES)、即ち実際の変速比がカーブ曲率半径に対応した推奨変速比に対して高速側にある場合、減速指令が充分でないとして前記推奨変速比を指令値と設定すると共にコーナ中制御での指令値である旨のフラグを立て(S42)、更に、該カーブ曲率半径に対応する推奨変速比を基準値として設定・変更する(S43)。この際、後述するように、コーナ中である旨のフラグ(信号)に基づき、CVT・ECU6が変速指令を行う際に、前記推奨変速比を目標値とするCVTの変速ゲインを変更して、ゆっくりとした操作速度で目標値となるようにして、急激なダウンシフトを防止する。
【0056】
一方、ステップS41にてNOの場合、即ち実際の変速比が推奨変速比に対して低速側にある場合、既に充分な減速指令状態にあって安全性が高いと判断して、上記ステップS40で保持されている実際の変速比を指令値として設定する。これにより、コーナ中制御が選択された場合、アップシフトが禁止され、例えオフアップ状態となったとしても、CVTは、現在の変速比に保持される。
【0057】
上述したコーナ中制御も、前記コーナ進入制御と同様に、順次刻々と行なわれる。前記コーナ進入制御において、例えば運転者がアクセルペダルをOFFせずに、軽く踏んだ状態で上記コーナ中制御に入ると、ステップS26にて指令なし状態にあって、この場合、一般に、トルクが要求されていないので、後述するCVT・ECU6(通常走行制御手段)の判断結果に基づき、CVT変速比は最高速位置(例えばIp=0.5)又はそれに近い位置にあり、この状態でコーナ中制御に入ると、カーブ曲率半径に応じた推奨変速比が指令されるが、その際の変速ゲインは、後に詳述するように、滑らかな減速操作変速にて行なわれる。また、前記コーナ進入制御からコーナ中制御にかけて、運転者がブレーキペダルを踏んで低速にした状態からアクセルペダルを踏込んで加速しようとする場合、コーナ中制御において、実際の基準値が推奨変速比より低速側となるが、この場合、アクセルペダルを緩めて又はOFFするなどして、通常アップシフト側に変速比が変更される状況になっても、該アップシフトは禁止されて、前記基準値にホールドされる。
【0058】
ついで、ステップS8(図3)にてコーナ出口制御が行なわれる。車輌がコーナを脱出する場合、道路の状況と運転者の脱出意思(加速意思)を考慮して、車速をスムーズに上昇させることが望ましい。従って、従来の技術で述べたように、道路状況(カーブ及び低摩擦係数(μ)道路)によってのみ変速段をホールドすると、運転者がアップシフトを望んでも、変速段がホールドされたままの場合もあり、運転者の脱出意思と一致せず、違和感につながる。
【0059】
図13は、上記ステップS8(図3)のコーナ出口制御のサブルーチンを示す図であり、アクセル開度に基づき運転者の意思を判定するものである。まず、前記ステップS32(図9,図10,図11)にて述べたコーナ中判定フラグが立っているか否かによりコーナ中制御有りか否かを判断し(S50)、コーナ中制御有りの場合(YES)、アクセルペダルがOFFからONへの変化(イベント)があったか否かを判断する(S51)。即ち、コーナ中制御が有ってコーナを車輌が走行した状態で、アクセルのオンイベントがある場合、運転者は、コーナを脱出する意思があると判断し、脱出開始フラグを立てる(S52)。一方、コーナ中制御がない場合、即ちステップS32でのコーナ中判定フラグが立っていない場合、又はコーナ中制御が有っても、アクセルのオンイベントがない場合(NO)、コーナ脱出意思なしとして脱出判定なしと判断し、上記脱出開始フラグが立っている場合はこれをクリアする(S53)。
【0060】
ついで、上記アクセルペダルのOFFからONへの操作に際した後、アクセル開度変化率、即ち運転者が行うアクセルペダルの操作速度(開度/時間)が所定値θより大きいか否か判断する(S54)。そして、アクセル開度変化率(戻し側)が所定値θより小さい場合(NO)、即ち運転者が、アクセルペダルを踏んだ後、その状態で大きく移動しない場合、運転者は加速を要求し続けていると判断し、車速が増加して、例え通常制御ではアップシフトする状態となっても、アップシフトが禁止され、前記コーナ中制御にて設定された比較的大きい値である低速側変速比(ステップS43又はS44にて設定される基準値)にホールドされ、該大きい変速比により運転者の加速意思に沿って車輌を加速する(S55)。
【0061】
また、ステップS54にてアクセル開度変化率(戻し側)が所定値θ以上の場合(YES)、即ち運転者が、充分に加速されたと判断してアクセルペダルを所定速度以上で戻した場合、運転者に加速意思がないと判断して、上記ステップS55でのアップシフト禁止を解除すると共に、前記ステップS32でのコーナ中判定フラグをクリアし、かつ通常走行制御手段6aのマップに沿って、上記アクセル開度及び車速に基づき変速比をアップシフトすることを許可する(S56)。なお、上記ステップS55を経由してリターン(S57)した場合、ステップS56でコーナ中判定フラグがクリアしていない以上、コーナ中制御有り(S50;YES)であり、かつ該この状態で既にアクセルOFF→ONのイベントがあるので(S51;YES)、何サイクルでも繰返してステップS54にてアクセル開度変化率が判断される。
【0062】
図14は、コーナ出口制御の他の実施例によるサブルーチンを示す図で有り、車速に基づき判定するものである。なお、本実施例にあっても、図13にて説明したステップS50,S51,S52,S53,S55,S56は同様なので、説明を省略する。コーナ中判定フラグが立っているコーナ中制御有りであり(S50;YES)、かつアクセルペダルのOFFからONへのイベントがある場合(S51;YES)、脱出開始と判定されてフラグが立てられる(S58)。更に、該判定時点での車速が基準車速Voとして記憶・決定されると共に、タイマにより所定時間(4〜16[ms])保持・遅延される(S59)。そして、該所定時間が経過すると、該所定時間経過時点での現在の車速Vと上記記憶されている基準車速Voとの差(V−Vo)が所定値λと比較され、該差が所定値λよりも大きい場合(YES)、車輌は実際に加速状態にあって運転者は加速意思があると判断して、ステップS55に進みアップシフトが禁止される。また、上記差が所定値λよりも小さい場合、例えば何回目かのサイクルで、運転者の意図する車速に達して、運転者がアクセルペダルを緩める等により定速状態にすると、ステップS59で決定された基準車速Voと、それよりも所定時間経過した現在車速Vとが略々同じになる場合(V≒Vo)、ステップS56に進み、ステップS55のアップシフト禁止が解除されると共に通常走行制御手段により変速比が設定される。なお、上記所定値λは、正の値であり、例えば基準車速Voの1割程度とする定率値でも、また5[km/h)等の定数値でも、更にはこれらを組合わせた値でもよい。
【0063】
なお、アップシフト禁止及び許可の判断は、上記ステップS54によるアクセル開度変化率及びステップS60による車速差に限らず、例えばスロットル開度変化率に基づくエンジン出力トルクの変化又はCVT入力回転軸の回転変化等によっても、同様に運転者の加速意思を判断できる。
【0064】
ついで、ステップS9(図3)にて、上記コーナ進入制御、コーナ中制御及びコーナ出口制御においてそれぞれ設定された変速比の中から最も大きい変速比が選択される。即ち、コーナ進入制御において、カーブの曲率半径等のナビゲーション装置から得られる道路情報に対応する最適変速比に基づき設定される変速比(S21,S23,S25参照)と、コーナ中制御において、ホールド又は変更された基準値(ステップS44,S43参照)と、コーナ出口制御においてアップシフト禁止された変速比又は許可された変速比(S55,S56参照)との中で最も大きい変速比(低速側変速比)が選択される。
【0065】
図3のメインフローに示すように、コーナ進入制御、コーナ中制御、コーナ出口制御が連続して一連に実行されており、山道や首都高速道路等のカーブが連続している場合(一方向に曲率の異なるカーブが連続している場合及び方向が異なるカーブが連続している場合を含む)、現在車輌がカーブのどの状態にあるのか不明であっても、各制御が同時に変速比を設定し、その中から最も大きい変速比を選択する(S9)。例えば、コーナ進入制御において、運転者がアクセルオフ(オフイベント)して、これから進入する前方カーブ曲率半径に対応する推奨車速になるべく算出された最適変速比が設定され(S21参照)、また同時に、現在車輌がコーナ中にあると判定された状態(ステップS32)にあると、車輌が位置するカーブ曲率半径に対応する推奨変速比が設定され(S42,S43参照)、これらコーナ進入制御による最適変速比とコーナ中制御による推奨変速比のうちの大きい変速比が選択される。従って、次のカーブの曲率がきつくなるカーブ道路、即ちコーナ中制御中である車輌現在位置のカーブ半径に比し、次に進入しようとする車輌前方道路のカーブ半径が小さい場合、一般に、カーブ進入制御による推奨変速比が採用され、反対に次のカーブの曲率が緩くなるカーブ道路の場合、一般に、カーブ中制御による推奨変速比が採用される。
【0066】
更に、コーナ出口制御のステップS55により設定される変速比が、上記コーナ進入制御及びコーナ中制御にて設定された変速比と比較される。即ち、コーナ中制御があって、アクセルオンのイベントがあり、脱出開始と判定された場合(S52参照)、コーナ出口制御にて設定されるアップシフト禁止された変速比が比較される。一般には、ステップS55では、コーナ中制御により設定された比較的大きい変速比に保持されるが、例えば運転者がコーナ出口制御にあってアクセルペダルを急激に踏込むことにより(いわゆるキックダウン)、変速比のダウンシフトが要求されると、該ダウンシフトされた変速比が、上記コーナ進入制御及びコーナ中制御の推奨変速比よりも大きくなり、該出口制御における変速比が採用される。
【0067】
なお、上記コーナ進入制御は、ナビ変速制御がONである場合、常に作動して採用可能であるが、コーナ中制御は、ステップS32にてコーナ中判定フラグが立っている場合にのみ作動状態にあって採用可能となるものであり、該コーナ中フラグは、ステップS33によるコーナ中でないとの判定又はステップS56によるアップシフト許可判定によりクリアされる。更に、コーナ出口制御は、コーナ中フラグが立っている場合で(S50参照)かつアクセルOFF→ONのイベントがある場合(S51参照)に、ステップS52にて脱出開始判定フラグが立ち、該フラグが立っている場合にのみ作動状態にあって採用可能となるものであり、該脱出開始判定フラグは、ステップS53の脱出なし判定又はステップS56のアップシフト許可判定によりクリアされる。
【0068】
ついで、ステップS10(図3)にて、前記ステップS9にて選択された各制御のステップ(コーナ進入制御のS21,S23,S25,コーナ中制御のS44,S42(S43)、コーナ出口制御のS55)に基づく信号、即ち各選択されたステップの内容である変速比指令値が、当該ステップにて選択された値である旨のフラグ(各ステップで立てられている)と共に、CVT・ECU6に送信される。これにより、CVT・ECU6において、ナビ情報走行制御手段6bによりコーナ進入制御が採用されている場合、図8に示すように、アクセルペダルのON→OFFイベント、アクセルOFF、ブレーキONの運転者の各減速操作により、カーブ曲率半径等に対応する最適変速比に基づく推奨変速比がCVTの変速目標値として、各ステップS21,S23,S25のフラグと共に選択される。また、コーナ中制御が採用されている場合、図12に示すように、実際の変速比と上記推奨変速比と比較されて、現在の変速比(基準値)又は推奨変速比が変速目標値として、各ステップS44,S42のフラグと共に選択される。更に、コーナ出口制御が採用されている場合、図13又は図14に示すように、アクセル開度変化率、車速差(V−Vo)によりアップシフトが禁止された変速比が変速目標値として、ステップS55のフラグと共に選択される。
【0069】
上記ステップS42で立てられたフラグを検出することにより、コーナ中制御にあって推奨変速比を目標値としてダウンシフトする際、変速ゲイン(スイープゲイン)が変更されてゆっくりと変速操作される。即ち、通常の変速制御にあっては、図15(a) に示すように、目標値に対し、最大変化量及び最大変化速度を制御して、急激な実変速比の変化を抑えつつ、最適に目標値に近づくように、適正な変速ゲインが設定されているが、上記コーナ中制御の変速制御にあっては、図15(b) に示すように、目標値に対して、実際の変速比がゆっくりと滑らかに変化するように、変速ゲインが変更される。
【0070】
ついで、ステップS11(図3)にて、通常走行制御手段6aに基づく変速比判定値(通常車輌判定値)と、上述したナビゲーション変速手段10から送信されているナビ判定値とが比較され、変速比の大きい方が選択され、該選択された変速比になるように、CVTのアクチュエータ9が操作される。
【0071】
ついで、図16及び図17に沿って一部変更した実施の形態について説明する。前記実施の形態にあっては、ステップS9(図3)において、コーナ進入制御、コーナ中制御及びコーナ出口制御にて設定された変速比の中で最も大きい変速比を選択しているが、本実施の形態にあっては、図16のステップS12に示すように、走行状態の適合性を判断して、各制御の実施を選択する。なお、他の点においては、先の実施の形態と同様なので説明を省略する。
【0072】
図17に示すように、まず、前記コーナ中制御においてステップS32(図9,図10,図11参照)にて立てられたコーナ中フラグがON(立てられている)か否かが判断される(S70)。該フラグが立てられていない場合(NO)、図8に示す通常のコーナ進入制御が実施され、運転者の減速操作に基づき作動し、これから進入しようとするカーブ(コーナ)の曲率半径等に適合した最適変速比に上記減速操作の種類に基づく係数を乗じた変速比を満足するように、現在の変速比が設定される。
【0073】
前記ステップS70にて、コーナ中フラグが立っていると判断される場合(YES)、更にステップS52,S58(図13,図14参照)にて立てられた脱出開始フラグがON(立てられている)か否かが判断される(S72)。該脱出開始フラグがOFFの場合、即ちコーナ中フラグがONで脱出判定がOFFの場合、図12に示すコーナ中制御が実施される。
【0074】
具体的には、現在の車両の状況を優先し、コーナ進入制御にて算出された、現在車輌が位置するコーナ地点での推奨変速比(目標値)と実際の車輌の変速目標値である基準値とが比較され(S74)(前記図12のステップS41と同様)、現在の目標値に比して、推奨変速比(目標値)が大きい場合、スイープゲインを下げて、即ち前記図15(b) で示すように変速操作速度を遅くして、ゆっくりとコーナ進入制御で算出された推奨変速比になるように変速比制御が実施される(S75)。また、現在の目標値が、前記推奨変速比(目標値)に比して既に大きい場合(NO)、該現在の目標値に変速比をホールドする制御が実施される(S76)。
【0075】
また、前記ステップS72で脱出判定がONの場合(YES)、図13に示すコーナ出口制御(脱出制御)が実施される。具体的には、コーナ中制御後の運転者の加速意思を見て作動し、加速意思が継続している間は、アップシフトを禁止して、比較的大きい変速比にて加速を確保し、運転者の加速状態の停止意思に基づき、アップシフトを許可する。
【0076】
なお、上記実施の形態は、カーブ道路について説明したが、交差点、T字路等の車輌の操舵を必要とする道路には同様に適用することができ、またナビゲーション装置からの道路情報としては主にカーブ曲率半径について説明したが、道路勾配、道路の摩擦係数、道路幅等の他の道路情報をも加味して変速比を設定してもよいことは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車輌変速制御を示す機能ブロック図。
【図2】本発明に適用し得るベルト式無段変速機(CVT)を示す正面断面図。
【図3】ナビ変速制御の全体を示すメインフローチャート。
【図4】道路データの内容を例示する図。
【図5】推奨車速を求めるためのマップを示す図。
【図6】推奨車速から必要減速度を求める図。
【図7】必要減速度から無段変速機の変速比を求めるためのマップを示す図。
【図8】コーナ進入制御のサブルーチンを示すフローチャート。
【図9】コーナ中制御のサブルーチンに係り、道路情報に基づく制御を示すフローチャート。
【図10】コーナ中制御のサブルーチンに係り、ジャイロに基づく制御を示すフローチャート。
【図11】コーナ中制御のサブルーチンに係り、車輌センサに基づく制御を示すフローチャート。
【図12】コーナ中制御に係る変速比の決定を示すフローチャート。
【図13】コーナ出口制御のサブルーチンに係り、アクセル開度に基づく判定を示すフローチャート。
【図14】コーナ出口制御のサブルーチンに係り、車速に基づく判定を示すフローチャート。
【図15】変速比の制御を示すタイムチャートで、(a) は、通常の変速ゲインによる制御を示し、(b) は、変速ゲインを変更した制御を示す図。
【図16】一部変更したナビ変速制御全体を示すメインフローチャート。
【図17】上記変更したメインフローチャートの走行状態の適合性判断を示すサブルーチンを示すフローチャート。
【符号の説明】
2 車輌状態検出手段
3 ナビゲーション装置
6 無段変速機制御部(CVT・ECU)
9,20 自動変速機構(CVT操作部、無段変速機)
10 ナビ変速制御手段
10a 変速比演算手段
10b コーナ進入制御手段[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a shift control device for a vehicle equipped with an automatic transmission mechanism, and more specifically, a navigation shift control means for controlling the automatic transmission mechanism so as to be adapted to road conditions (particularly curves and corners) recognized by the navigation device. About.
[0002]
The automatic transmission mechanism is preferably a belt-type or toroidal-type continuously variable transmission (hereinafter referred to as CVT) used with a drive source such as an internal combustion engine or an electric motor, but a stepped automatic transmission (automatic transmission; AT) may also be used for a hybrid vehicle or an electric vehicle having an internal combustion engine and an electric motor, and includes an electric control device that outputs a continuously variable transmission by controlling a motor generator.
[0003]
[Prior art]
Conventionally, as disclosed in Japanese Patent Publication No. 6-58141, an automatic transmission control device has been devised that changes the control pattern of an automatic transmission according to road information of a navigation device around the current position of a vehicle. ing. This is a high power demand mode (so-called power mode or sports mode) shift diagram is selected when traveling on high altitude, shifting (especially upshift) is prohibited during curve traveling, and when traveling on low μ road, Two-stage downshift control is prohibited, and sudden torque fluctuations in the driving force of the vehicle are prevented.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
The conventional technology described above prohibits the shift of the automatic transmission when it recognizes that the road ahead of the vehicle is a curved road. Depending on the curvature radius of the curve, the shift stage of the curve approach road may change the curve curvature. It does not necessarily conform to the radius, cannot perform shift control according to the appropriate road conditions (curve curvature radius), and is against the driver's intention because of being fixed to the shift stage The control becomes uncomfortable.
[0005]
Therefore, the present invention satisfies a vehicle speed suitable for a road condition such as a curve curvature radius of a road on which the vehicle is to enter.The mostSuitable speed changeRatioSet and optimalGear ratioTo reflect the driver ’s intentionStrangeSpeedRatioIt is an object of the present invention to provide a shift control device that is highly accurate and less discomfort by setting and operating according to the driver's intention.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
BookThe invention includes an automatic transmission mechanism (9, 20) that transmits a driving force by changing a gear ratio from a driving source to a driving wheel;
A navigation device (3) having road information and detecting the current position of the vehicle,
In a vehicle shift control device that controls the automatic transmission mechanism based on information from the navigation device,
The specific position is determined from the recommended vehicle speed (Vr) of the specific position on the road (for example, a node), the current vehicle speed (Vo), and the current vehicle position, which are set based on the road condition ahead of the vehicle traveling direction obtained from the road information. A speed ratio calculating means for calculating a necessary deceleration (d) to the specific position from a predetermined value including at least the distances (L1, L2,...) And calculating an optimal speed ratio to obtain the deceleration (10a),
Corner approach control means (10b) that is operated by a driver's deceleration operation, corrects the optimum speed ratio calculated by the speed ratio calculation means based on the type of the speed reduction operation, and sets the speed ratio;
The automatic transmission mechanism is controlled such that the gear ratio set by the corner approach control means is obtained.
[0007]
And(See FIG. 8), the deceleration operation includes switching from the accelerator pedal on to off (S20), maintaining the accelerator pedal in an off state (S22), and operating the brake pedal in the direction of operation (S24).
By switching the accelerator pedal from on to off, the gear ratio is set to the optimum gear ratio (S21),
By maintaining the accelerator pedal in the off state, the gear ratio is set to a value obtained by multiplying the optimum gear ratio by a predetermined coefficient (for example, 0.8) smaller than 1 (S23),
By operating the brake pedal in the operating direction, the speed ratio is set to a value obtained by multiplying the optimum speed ratio by a predetermined coefficient (for example, 1.2) greater than 1 (S25)..
[0008]
Preferably(See FIGS. 2, 5, 6, and 7), the automatic transmission mechanism is a continuously variable transmission (9, 20) interposed between the drive source and the drive wheel,
The optimum gear ratio is an optimum gear ratio (Ipx) for obtaining the required deceleration (d),
The gear ratio is a gear ratio (Ip) of the continuously variable transmission..
[0009]
AlsoThe automatic transmission mechanism includes the drive source and the drive vehicle.ringIs a stepped automatic transmission interposed between
The optimum speed ratio is an optimum speed ratio for obtaining the required deceleration.
The gear ratio is the stepped portion closest to the optimum gear ratio.AutomaticIt is the gear position of the transmission.
[0011]
[Action]
Based on the above configuration, when a curved road is recognized ahead of the vehicle traveling direction based on the road information of the navigation device (3), the road information such as the curve curvature radius of a specific point of the road to be approached from the road information. The recommended vehicle speed (Vr) conforming to the vehicle speed is calculated, and the deceleration (d) required to satisfy the recommended vehicle speed is calculated from at least the recommended vehicle speed (Vr), the current vehicle speed (Vo), and the current vehicle position. Calculated based on the distance (L1, L2...) To the specific point and optimal for obtaining the necessary decelerationGear ratio (Ipx) is calculated.
[0012]
Then, in this state, when the driver performs a deceleration operation, for example, switching the accelerator pedal from on to off (accelerator off event), performing an operation in the operation direction such as keeping the accelerator pedal off or turning on the brake pedal, The corner approach control means (10b) is operated to set the gear ratio by correcting the optimum gear ratio according to the type of the deceleration operation reflecting the driver's intention to decelerate, and automatically shifts to the gear ratio. Control the mechanism (eg CVT).
[0013]
Note that the reference numerals in the parentheses and the reference drawings are for comparison with the drawings, but this is for convenience of understanding and does not limit the configuration of the present invention. Absent.
[0014]
【The invention's effect】
According to the first aspect of the present invention, the corner entry control means is operated by the driver's deceleration operation, so that the road condition in which the vehicle is about to enter without causing the driver to feel uncomfortable, such as a curvature radius, etc. Calculate the necessary deceleration that satisfies the recommended vehicle speed that conforms toAppropriate changeSpeedRatioSet and further the optimalGear ratioMultiplied by a factor according to the number of genres of the driver's deceleration operationGear ratioIs optimal, based on road conditionsGear ratioThe intention of the driver is reflected in the vehicle, so that it is possible to perform the shift control of the vehicle that is highly accurate, safe and efficient, and less uncomfortable.
[0015]
MoreWhen the accelerator pedal is switched from on to off, it is determined that the driver wants to drive at the optimum gear ratio, and the optimum gear ratio that matches the road conditions is set. By holding, it is determined that the driver desires weaker deceleration traveling, a relatively small gear ratio is set by multiplying by a predetermined coefficient smaller than 1, and the brake pedal is operated in the operating direction (OFF) Switch from ON to ON, detection of ON state, increase in brake pedal pressure, etc.), determine that the driver wants a stronger deceleration, and multiply by a predetermined coefficient greater than 1, and a relatively large gear ratio Thus, it is possible to set an appropriate gear ratio according to the driver's intention.
[0016]
Claim2According to the present invention, the present invention is applied to a vehicle in which a continuously variable transmission (CVT) is interposed between a driving source such as an engine and driving wheels, and the gear ratio of the continuously variable transmission is automatically set to an appropriate value. By setting, it is possible to obtain a highly accurate vehicle transmission control device.
[0017]
Claim3According to the present invention, the present invention is applied to a vehicle in which a stepped automatic transmission is interposed between a drive source and a drive wheel, that is, a vehicle equipped with a normal automatic transmission (AT), and a gear stage close to the optimum gear ratio is applied. By setting this, it is possible to automatically obtain a highly safe vehicle speed control device according to road conditions.
[0019]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings. FIG. 1 is a block diagram showing the entire system of a vehicle transmission control device to which the present invention is applied. The vehicle state detection means 2, the
[0020]
The vehicle state detection means 2 is a means for detecting the traveling state of the vehicle and the driver's intention, and specifically, an
[0021]
The
[0022]
The
[0023]
The continuously variable
[0024]
The navigation shift control means 10 is adapted to the road conditions ahead of the vehicle traveling direction obtained from the navigation device 3.The mostSuitable speed changeRatioCalculateStrangeSpeedSpecial performanceA calculation means 10a, a corner approach control means 10b for setting a speed ratio corresponding to a road condition where the vehicle is to travel based on the optimum speed ratio, and a corner in which the vehicle requires a change in the traveling direction by a predetermined amount or more. A corner control means 10c for setting an appropriate gear ratio when the vehicle is positioned in the corner, and detecting that the vehicle is in an escape state from the corner. Of the gear ratios set by the corner outlet control means 10d for setting an appropriate gear ratio when exiting the corner, the corner entry control means, the corner control means, and the corner outlet control means, the maximum gear ratio is set. And a selection control means 10e for selecting a ratio, and the gear ratio selected by the selection control means is output to the navigation information travel control means 6b of the
[0025]
The navigation shift control means 10 is generally stored in a control unit built in the
[0026]
Next, a belt type continuously variable transmission (CVT) as an example of a continuously variable transmission mechanism that can be applied to the present invention will be described with reference to FIG. CVT20 is a lock-up clutch C as a starting deviceL Provided with a
[0027]
The
[0028]
The belt type continuously
[0029]
Further, the
[0030]
In FIG. 2, 37 is a sensor that is disposed facing the
[0031]
Further, the present invention is not limited to the belt type continuously variable transmission described above, and is, for example, a continuously variable transmission (IVT) that self-converges to a state in which the output is zero as disclosed in JP-A-8-261303, a toroidal continuously variable transmission. Of course, the present invention can be applied to other continuously variable transmissions such as a transmission and a hydrostatic continuously variable transmission (HST) as well as an electric vehicle using an electric motor as a driving source, and an electric motor and an internal combustion engine as a driving source. The present invention can be similarly applied to a device capable of continuously controlling the driving torque to the wheels, such as a driving force control device using the motor generator in a hybrid vehicle. Furthermore, the present invention can be similarly applied to a vehicle equipped with a stepped automatic transmission (automatic transmission) by setting a gear position closest to the optimum gear ratio.
[0032]
Next, shift control based on road information from the navigation device according to the present invention will be described with reference to FIGS. FIG. 3 is a flowchart showing the entire shift control (navigation CVT). The road information within a predetermined range in the traveling direction from the current vehicle position calculated based on the road information storage unit (road data file) 3b of the
[0033]
Specifically, as shown in FIG. 4, road data is stored in the road
[0034]
The average curvature, road gradient, elevation change rate, curve radius of curvature, and the like are obtained from the position of the node, the positional relationship between the nodes, and the elevational data surrounding the nodes. That is, the curvature radius of the road in the section N1 to N3 is obtained from three node positions, for example, N1, N2, and N3, and further, the curvature radius of the road in the section N2 to N4 from N2, N3, and N4 is calculated. , N4, N5, the radius of curvature of the road from N3 to N5 is obtained one after another, and the road condition is accurately obtained in combination with the altitude data. In order to reduce the amount of data, it is possible to have elevation data for each node that holds elevation points in a matrix, and for each road section, for example, to have a gradient value for each link in advance. It is also possible to use this.
[0035]
Further, a planned travel route on which the vehicle will travel is set, and the planned travel route is the set route when a travel route to the destination is preset in the navigation device. If not set, for example, a route that is expected to pass when the vehicle travels naturally (a route type and a route having the same road attribute as the type in which the road attribute is currently traveling) can be used. Then, based on the signal from the current position detection unit 3a, the vehicle current position on the road is obtained, and the road condition such as the curve in the predetermined range (for example, 1 km from the current position) in the traveling direction including the current position, and The distance from the current position to there (for example, each node) is obtained and input to the gear ratio calculation means 10a (FIG. 1) of the navigation speed change control means. In addition, the said road condition is calculated | required similarly not only at a curve as shown in FIG. 4 but at an intersection, a T-shaped road, etc., and this invention can be applied.
[0036]
In step S3 (FIG. 3), a recommended vehicle speed Vr is calculated from the input road information and vehicle information. As shown in FIG. 5, a recommended vehicle speed data table (map) is prepared, and the recommended vehicle speed Vr is determined by a curvature radius R of a curve (corner) obtained based on each node from the road information. Radius of curvaturebigThe recommended vehicle speed is set to be lower as the vehicle travels, and the recommended vehicle speed Vr for each node point is set. Note that the recommended speed Vr is a speed at which the recommended speed Vr can stably pass through the curve (corner). In addition, the recommended vehicle speed Vr is not limited to that set for each of the above nodes, and temporary node points (complementary points) may be set for every fixed distance obtained by dividing the link at equal intervals. By setting the complementary points, the shape of the road (curve, corner) can be determined in detail, so that the recommended vehicle speed (driving force) more suitable for the road condition can be set.
[0037]
In step S4 (FIG. 3), the necessary deceleration is calculated so as to be the recommended vehicle speed Vr at each node. As shown in FIG. 6, the vehicle speed (current vehicle speed) Vo at the current vehicle position, and the recommended speeds Vr1, Vr2, and the like of the nodes N1, N2, N3... Within a predetermined range in the forward direction (eg, 200 m) from the current vehicle position. From Vr3 and distances L1, L2, and L3 from the current position to each of the nodes N1, N2, and N3, a predetermined map or a predetermined formula is used so as to be smooth to the points P1, P2, and P3 that are recommended speeds at the nodes. Thus, the required deceleration (deceleration acceleration) is calculated. That is, the gradient of the tangent line on the curve from the current point Po to each of the points P1, P2, and P3 is obtained, and the gradient is a necessary deceleration for satisfying the recommended speed of each node.
[0038]
In the above description, the three nodes N1, N2, and N3 have been described. However, the curvature radius at a predetermined node (for example, the nodes N1, N2, and N3 to N2) is sequentially input by adjacent nodes before and after, All nodes N within a predetermined range from the current position1 , N2 ... Nn , The recommended vehicle speeds Vr1, Vr2,... Vrn are calculated, and the distance L to each node is calculated.1 , L2 ... Ln Then, points P1, P2,... Pn are obtained, and the degree of deceleration, that is, the deceleration d for all the nodes is calculated.
[0039]
Moreover, although the said description has demonstrated the flat land, the road gradient is considered, for example, by preparing a plurality of maps corresponding to the road gradient, or by correcting the map or formula for the above-mentioned flat land with the gradient data. Thus, it is preferable to calculate the deceleration d. Further, the vehicle weight of one passenger and four passengers can be calculated by, for example, acceleration when a specific output shaft torque is generated, and the deceleration d can be corrected in consideration of the vehicle weight. Good.
[0040]
Next, in step S5 (FIG. 3), the optimum gear ratio Ip of the
[0041]
Further, the optimum speed ratio Ipx is obtained by calculating the driving force necessary for decelerating, that is, the decelerating torque, in order to make the recommended vehicle speed coincide with the own vehicle speed at the target node for various drive systems. Also good. That is, the driving force F necessary for decelerating the vehicle is calculated by F = md. Here, m is the vehicle mass and can be corrected by the number of passengers as described above, and d is the deceleration (deceleration acceleration) calculated in step S4. Further, from this driving force F, a torque (deceleration torque) T required for deceleration is calculated based on the equation F = KT. Here, K is a factor indicating vehicle characteristics, and is a value determined according to a tire diameter or a reduction ratio specific to the vehicle. Then, based on the deceleration torque, for example, the optimum gear ratio is determined by a map or expression in which the deceleration torque is placed instead of the necessary deceleration in FIG. The deceleration torque is useful for direct drive force control in an electric vehicle or a hybrid vehicle.
[0042]
In the above-described embodiment, the calculation of the optimum transmission ratio of CVT has been described. However, the present invention can also be applied to a multi-stage automatic transmission (so-called automatic transmission; AT). In this case, the calculation is performed in step S5. The gear position closest to the optimum gear ratio is adopted as the optimum gear ratio. When the driving force is controlled by the electric motor or motor generator, the electric motor or motor generator is controlled so as to output the deceleration torque. That is, the negative torque in the direction of the drive source from the wheel is the deceleration torque. In the case of an electric motor, the regenerative brake is controlled to correspond to the deceleration torque. In the case of a hybrid vehicle, the deceleration torque is applied to the internal combustion engine output. It is conceivable to control the applied torque so that the motor generator generates power.
[0043]
Next, corner entry control is performed in step S6 (FIG. 3). In the corner approach control, as shown in FIG. 8, it is first determined as a driver's deceleration operation whether the accelerator pedal has changed from ON to OFF based on the
[0044]
If the accelerator pedal is not switched from ON to OFF (NO), it is determined whether or not the accelerator pedal is in an OFF state as a driver's deceleration operation (S22). If the accelerator is in an OFF state (YES), a value obtained by multiplying the calculated optimum gear ratio by 0.8 is set as a recommended gear ratio, and a flag is set as in step S21 (S23). When the accelerator is OFF for a predetermined time, it is determined that the driver maintains a state where he / she does not intend to increase the deceleration (deceleration / acceleration) at least more than the current state, for example, a constant speed state (coast state). Thus, in order to achieve deceleration that is weaker than the optimum gear ratio, a gear ratio slightly shifted to the upshift side from the optimum gear ratio by multiplying by a coefficient smaller than 1 (for example, 0.8) is set as the recommended gear ratio.
[0045]
When the accelerator pedal is not in the OFF state (NO), it is determined whether or not the brake pedal is depressed based on the brake sensor 2b as the driver's deceleration operation (S24). In the ON state where the brake is operating (YES), a value obtained by multiplying the optimum gear ratio by a coefficient (for example, 1.2) larger than 1 is set as the recommended gear ratio, and the flag is set in the same manner as in step S21. Stand up (S25). In the brake-on state, the driver determines that he / she intends to decelerate a lot and multiplies the optimum value by multiplying by a coefficient (for example, 1.2) larger than 1 so that a deceleration stronger than the optimum gear ratio acts. A gear ratio shifted to the downshift side by a predetermined amount from the gear ratio is set as a recommended gear ratio.
[0046]
As another embodiment, the determination in step S24 may be made according to whether the brake pedal has changed from OFF to ON (whether there has been a brake event). In addition, a brake pedal pressure sensor (not shown) may be provided, and the determination in step S24 may be made based on the magnitude of the brake pedal pressure depressed by the driver, and the coefficient for multiplying the optimum gear ratio is set more finely. May be.
[0047]
When the brake is not on (NO), the accelerator pedal is on and the brake is not activated. In this case, the CVT control unit (ECU) 6 sends a gear ratio command from the navigation shift control means 10. More preferentially, the normal control traveling means 6a sets a predetermined gear ratio according to the best fuel consumption characteristic or maximum power characteristic based on the vehicle speed and the throttle opening (S26). In this case, generally, deceleration by the driver is not required, so a small gear ratio (for example, Ip = 0.5) is set.
[0048]
The above corner approach control is performed for each node N regardless of road conditions (curve conditions) such as corner locations.1 , N2 ... Nn This is performed sequentially based on the optimum gear ratio set for each. That is, in FIG. 4, even if the nodes N1, N2, and N3 correspond to the corner approach road with respect to the corner N4, and the nodes N5 and N6 correspond to the corner approach path with respect to the corner N7, it depends on the actual road condition. All nodes N regardless of corner approach1 , N2 ... NFour ... N7 ... Nn On the other hand, the corner approach control is sequentially performed.
[0049]
In step S7 (FIG. 3), corner control is performed. As an example, as shown in FIG. 9, the determination as to whether the corner control is in effect is performed based on the road database of the navigation device. In FIG. 9, first, at step S30, the vehicle current position based on the current position detection unit 3a such as a GPS receiver is determined, and the recommended vehicle speed based on the step S3 at the current position, strictly speaking, at the node closest to the current position. The vehicle speed Vr is obtained, and the recommended vehicle speed is compared with a predetermined speed α [km / h], for example, 40 [km / h] (S31). The recommended vehicle speed Vr is obtained in step S3 and is calculated based on the curve curvature radius of the road at each node. Therefore, in the case of a tight curve where the recommended vehicle speed Vr is a predetermined value or less (YES), It is determined (S32). If the recommended vehicle speed is equal to or higher than the predetermined speed (NO), it is determined that the vehicle is not cornering (S33).
[0050]
If it is determined in step S32 that the vehicle is cornering, it is determined that the vehicle is currently traveling in the corner, a corner determination flag is set, upshifting is prohibited, and downshifting is restricted (S34). ). The corner control in step S34 will be described later with reference to FIG.more thanIf the vehicle speed is too high, energy will be consumed by the side force, so that the gear ratio that matches the radius of curvature of the corner, that is, the centrifugal force that acts on the vehicle that corresponds to the radius of curvature. It is desired to travel while maintaining a gear ratio (vehicle speed) at which the tangential force increases. In addition, if the vehicle decelerates rapidly during cornering, the driving force is close to (or exceeds) the limit of the frictional force of the tire, and the stability of the behavior of the vehicle is impaired.
[0051]
Therefore, in the corner approach control shown in step S6, when the driver enters the corner without showing the intention to decelerate (that is, step S26; no command), two problems arise. The first is that when the accelerator pedal is released, the CVT shifts to the upshift side (the direction in which the gear ratio decreases) due to its gear shift characteristics (off-up), and the second is the corner. When decelerating (downshifting) so as to correspond to the point where the most deceleration is required (the radius of curvature corresponds to the tightest node), the deceleration (deceleration acceleration) is large with the same shifting operation as usual. There is a possibility of affecting the behavior of the vehicle.
[0052]
Therefore, from the gear ratio when it is determined that the vehicle is in a corner, it is set not to allow upshifts, and when the vehicle decelerates to the point where the most deceleration is required, the CVT gear gain is changed to reduce The speed is reduced, that is, the time until the target speed ratio is reached is set longer than usual, and the speed is changed slowly (S34). If it is determined in step S33 that the vehicle is not cornering, the command value for the CVT /
[0053]
FIG. 10 is a flowchart showing another embodiment of corner control, and shows control based on a gyro sensor arranged in the
[0054]
FIG. 11 is a flowchart showing a further modified embodiment of the mid-corner control, and shows control based on vehicle detection means (vehicle sensor). In the figure, steps S30, S32, S33, and S34 are the same as those in FIGS. In step S36, the steering angle from the
[0055]
Next, the subroutine of step S34 will be described with reference to FIG. First, in step S40, when the mid-corner determination flag is set in step S32, the current transmission ratio command value to the
[0056]
On the other hand, if NO in step S41, that is, if the actual gear ratio is on the low speed side with respect to the recommended gear ratio, it is determined that there is already a sufficient deceleration command state and safety is high, and in step S40 above The actual transmission ratio held is set as a command value. As a result, when the mid-corner control is selected, the upshift is prohibited, and the CVT is maintained at the current gear ratio even if the off-up state is entered.
[0057]
The mid-corner control described above is also sequentially performed in the same manner as the corner approach control. In the corner approach control, for example, when the driver enters the corner control without turning off the accelerator pedal and enters the corner control, there is no command in step S26. In this case, generally, a torque is required. Therefore, the CVT gear ratio is at the maximum speed position (for example, Ip = 0.5) or a position close thereto based on the determination result of CVT • ECU 6 (normal travel control means) described later. Then, a recommended speed ratio corresponding to the radius of curvature of the curve is commanded, and the speed change gain at that time is performed by a smooth deceleration operation speed change, as will be described in detail later. In addition, when the driver tries to accelerate by depressing the accelerator pedal from a state where the driver depresses the brake pedal from the corner approach control to the mid-corner control, the actual reference value is smaller than the recommended gear ratio in the mid-corner control. In this case, even if the gear ratio is changed to the normal upshift side by loosening or turning off the accelerator pedal, the upshift is prohibited and the reference value is not reached. Hold.
[0058]
Next, corner exit control is performed in step S8 (FIG. 3). When the vehicle exits the corner, it is desirable to increase the vehicle speed smoothly in consideration of the road conditions and the driver's intention to escape (acceleration intention). Therefore, as described in the prior art, when the shift stage is held only by road conditions (curve and low friction coefficient (μ) road), the shift stage is held even if the driver desires an upshift. This is not consistent with the driver's intention to escape, leading to a sense of incongruity.
[0059]
FIG. 13 is a diagram showing a subroutine of corner exit control in step S8 (FIG. 3), and determines the driver's intention based on the accelerator opening. First, it is determined whether or not there is corner control based on whether or not the corner determination flag described in step S32 (FIGS. 9, 10, and 11) is set (S50). (YES), it is determined whether or not the accelerator pedal has changed (event) from OFF to ON (S51). In other words, when there is an in-corner control and the vehicle travels in the corner and there is an accelerator on event, the driver determines that he is willing to escape from the corner and sets an escape start flag (S52). On the other hand, if there is no corner control, that is, if the corner determination flag in step S32 is not set, or if there is no accelerator on-event even if the corner control is present (NO), it means that there is no intention to escape the corner. If it is determined that there is no escape determination, and the escape start flag is set, it is cleared (S53).
[0060]
Next, after the accelerator pedal is operated from OFF to ON, it is determined whether or not the accelerator opening change rate, that is, the accelerator pedal operation speed (opening / time) performed by the driver is greater than a predetermined value θ (see FIG. S54). If the accelerator opening change rate (return side) is smaller than the predetermined value θ (NO), that is, if the driver does not move greatly in that state after stepping on the accelerator pedal, the driver continues to request acceleration. Even if the vehicle speed increases and an upshift occurs in normal control, the upshift is prohibited, and the low speed side gear ratio that is a relatively large value set in the corner control (Reference value set in step S43 or S44) is held, and the vehicle is accelerated in accordance with the driver's intention to accelerate with the large gear ratio (S55).
[0061]
Further, when the accelerator opening change rate (return side) is greater than or equal to a predetermined value θ in step S54 (YES), that is, when the driver determines that the accelerator is sufficiently accelerated and returns the accelerator pedal at a predetermined speed or higher, It is determined that the driver does not intend to accelerate, the prohibition of upshifting in step S55 is canceled, the corner determination flag in step S32 is cleared, and along the map of the normal travel control means 6a, An upshift of the gear ratio is permitted based on the accelerator opening and the vehicle speed (S56). If the process returns via step S55 (S57), the corner determination flag is not cleared in step S56, the corner control is present (S50; YES), and the accelerator is already OFF in this state. → Since there is an ON event (S51; YES), the accelerator opening change rate is determined in step S54 by repeating any number of cycles.
[0062]
FIG. 14 is a diagram showing a subroutine according to another embodiment of the corner exit control, which is determined based on the vehicle speed. Even in this embodiment, steps S50, S51, S52, S53, S55, and S56 described with reference to FIG. When the corner determination flag is set and the corner control is being performed (S50; YES), and there is an event from the accelerator pedal OFF to ON (S51; YES), it is determined that the escape has started and the flag is set ( S58). Further, the vehicle speed at the time of the determination is stored and determined as the reference vehicle speed Vo, and is held and delayed for a predetermined time (4 to 16 [ms]) by the timer (S59). When the predetermined time elapses, the difference (V−Vo) between the current vehicle speed V and the stored reference vehicle speed Vo at the time when the predetermined time elapses is compared with a predetermined value λ, and the difference is a predetermined value. If it is greater than λ (YES), it is determined that the vehicle is actually in an accelerating state and the driver intends to accelerate, and the process proceeds to step S55 where upshifting is prohibited. If the difference is smaller than the predetermined value λ, for example, when the vehicle speed reached by the driver is reached in some cycles, and the driver makes a constant speed state by loosening the accelerator pedal or the like, the determination is made in step S59. If the determined reference vehicle speed Vo and the current vehicle speed V after a predetermined time have become substantially the same (V≈Vo), the process proceeds to step S56, where the prohibition of upshifting in step S55 is canceled and normal travel control is performed. The gear ratio is set by the means. The predetermined value λ is a positive value, for example, a constant value that is about 10% of the reference vehicle speed Vo, a constant value such as 5 [km / h], or a combination of these values. Good.
[0063]
The determination of prohibition and permission of upshifting is not limited to the accelerator opening change rate in step S54 and the vehicle speed difference in step S60. For example, the engine output torque change based on the throttle opening change rate or the rotation of the CVT input rotary shaft The driver's intention to accelerate can be similarly determined by a change or the like.
[0064]
Next, in step S9 (FIG. 3), the largest speed ratio is selected from the speed ratios set in the corner approach control, the mid-corner control, and the corner exit control. That is, in corner approach control, a gear ratio (see S21, S23, S25) set based on an optimum gear ratio corresponding to road information obtained from a navigation device such as a curvature radius of a curve, The largest speed ratio (low speed side speed ratio) among the changed reference value (see steps S44 and S43) and the speed ratio prohibited or upshifted in the corner exit control (see S55 and S56). ) Is selected.
[0065]
As shown in the main flow of FIG. 3, corner entry control, mid-corner control, and corner exit control are continuously executed in a series, and when curves such as mountain roads and capital expressways are continuous (in one direction (Including the case where curves with different curvatures are continuous and curves with different directions are continuous), each control sets the gear ratio at the same time, even if it is unknown what state the vehicle is currently in. Then, the largest gear ratio is selected (S9). For example, in the corner approach control, the optimal gear ratio calculated to become the recommended vehicle speed corresponding to the forward curve curvature radius that the driver enters after the accelerator is turned off (off event) is set (see S21). If it is determined that the vehicle is currently in the corner (step S32), a recommended gear ratio corresponding to the curve curvature radius where the vehicle is located is set (see S42 and S43), and the optimum gear shift by the corner approach control is set. A large gear ratio is selected from the ratio and the recommended gear ratio by the mid-corner control. Therefore, if the curve radius of the next road ahead of the vehicle is small compared to the curve road where the curvature of the next curve is tight, that is, the current vehicle position being controlled during cornering, the curve approach In the case of a curve road where the recommended speed ratio by control is adopted and the curvature of the next curve becomes gentle, the recommended speed ratio by the mid-curve control is generally adopted.
[0066]
Further, the gear ratio set in step S55 of the corner exit control is compared with the gear ratio set in the corner entry control and the mid-corner control. That is, when there is a mid-corner control, there is an accelerator-on event, and it is determined that the escape has started (see S52), the up-shift prohibited gear ratio set in the corner exit control is compared. Generally, in step S55, the gear ratio is maintained at a relatively large speed ratio set by the mid-corner control. For example, when the driver is in the corner exit control and suddenly depresses the accelerator pedal (so-called kick down), When a downshift of the gear ratio is required, the downshifted gear ratio becomes larger than the recommended gear ratio of the corner entry control and the mid-corner control, and the gear ratio in the outlet control is adopted.
[0067]
The corner approach control can always be operated and adopted when the navigation shift control is ON. However, the corner control is activated only when the corner determination flag is set in step S32. The corner flag is cleared by the determination that the corner is not in step S33 or the upshift permission determination in step S56. Further, when the corner exit flag is set (see S50) and there is an accelerator OFF → ON event (see S51), the escape start determination flag is set in step S52, and the flag is set. It can be employed only when standing, and the escape start determination flag is cleared by the determination of no escape in step S53 or the upshift permission determination in step S56.
[0068]
Then, in step S10 (FIG. 3), the control steps selected in step S9 (S21, S23, S25 for corner entry control, S44, S42 (S43) for corner control, and S55 for corner exit control). ), That is, the gear ratio command value, which is the content of each selected step, is transmitted to the CVT /
[0069]
By detecting the flag set in step S42, the shift gain (sweep gain) is changed and the gear shift operation is performed slowly when downshifting with the recommended gear ratio as the target value in the mid-corner control. That is, in the normal speed change control, as shown in FIG. 15 (a), the maximum change amount and the maximum change speed are controlled with respect to the target value, while suppressing a sudden change in the actual speed ratio, Although an appropriate shift gain is set so as to be closer to the target value, in the shift control of the above-mentioned control during cornering, as shown in FIG. The shift gain is changed so that the ratio changes slowly and smoothly.
[0070]
Next, in step S11 (FIG. 3), the speed ratio determination value (normal vehicle determination value) based on the normal travel control means 6a is compared with the navigation determination value transmitted from the navigation speed change means 10 described above to change the speed change. The one with the larger ratio is selected, and the
[0071]
Next, an embodiment that is partially changed along FIGS. 16 and 17 will be described. In the above embodiment, in step S9 (FIG. 3), the largest speed ratio is selected from the speed ratios set in the corner entry control, the corner control, and the corner exit control. In the embodiment, as shown in step S <b> 12 of FIG. 16, the suitability of the running state is determined, and execution of each control is selected. The other points are the same as those of the previous embodiment, and the description thereof is omitted.
[0072]
As shown in FIG. 17, it is first determined whether or not the corner flag set in step S32 (see FIGS. 9, 10, and 11) in the corner control is ON (set). (S70). When the flag is not set (NO), the normal corner approach control shown in FIG. 8 is performed, the driver operates based on the deceleration operation of the driver, and conforms to the curvature radius of the curve (corner) to be approached from now on. The current gear ratio is set so as to satisfy the gear ratio obtained by multiplying the optimum gear ratio by the coefficient based on the type of the deceleration operation.
[0073]
If it is determined in step S70 that the corner flag is set (YES), a further stepS52,It is determined whether or not the escape start flag set in S58 (see FIGS. 13 and 14) is ON (set).(S72). When the escape start flag is OFF, that is, when the corner flag is ON and the escape determination is OFF, the corner control shown in FIG. 12 is performed.
[0074]
Specifically, giving priority to the current vehicle situation, the recommended gear ratio (target value) at the corner point where the current vehicle is located, calculated by corner approach control, and the standard that is the actual gear shift target value When the recommended gear ratio (target value) is larger than the current target value, the sweep gain is reduced, that is, FIG. As shown in b), the gear ratio control is performed so that the gear shift operation speed is reduced and the recommended gear ratio calculated by the corner approach control is slowly obtained (S75). If the current target value is already larger than the recommended gear ratio (target value) (NO), control for holding the gear ratio at the current target value is performed (S76).
[0075]
When the escape determination is ON in step S72 (YES), corner exit control (escape control) shown in FIG. 13 is performed. Specifically, it operates by looking at the driver's intention to accelerate after mid-corner control, and while the intention to accelerate continues, prohibiting upshifts to ensure acceleration at a relatively large gear ratio, The upshift is permitted based on the driver's intention to stop the acceleration state.
[0076]
In the above embodiment, a curved road has been described. However, the present invention can be similarly applied to a road that requires steering of a vehicle such as an intersection or a T-junction, and road information from a navigation device is mainly used. Although the curve curvature radius has been described above, it is a matter of course that the gear ratio may be set in consideration of other road information such as road gradient, road friction coefficient, road width and the like.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a functional block diagram showing vehicle shift control according to the present invention.
FIG. 2 is a front sectional view showing a belt type continuously variable transmission (CVT) applicable to the present invention.
FIG. 3 is a main flowchart showing the entire navigation shift control.
FIG. 4 is a diagram illustrating the contents of road data.
FIG. 5 is a diagram showing a map for obtaining a recommended vehicle speed.
FIG. 6 is a diagram for obtaining a required deceleration from a recommended vehicle speed.
FIG. 7 is a diagram showing a map for obtaining a gear ratio of a continuously variable transmission from necessary deceleration.
FIG. 8 is a flowchart showing a subroutine for corner entry control.
FIG. 9 is a flowchart showing control based on road information in a corner control subroutine.
FIG. 10 is a flowchart showing control based on a gyro in a corner control subroutine.
FIG. 11 is a flowchart showing control based on vehicle sensors in a subroutine for corner control.
FIG. 12 is a flowchart showing determination of a gear ratio according to corner control.
FIG. 13 is a flowchart showing determination based on the accelerator opening degree in a subroutine of corner exit control.
FIG. 14 is a flowchart showing determination based on vehicle speed in a corner exit control subroutine;
FIGS. 15A and 15B are time charts showing the control of the gear ratio, wherein FIG. 15A shows a control by a normal gear gain, and FIG. 15B shows a control by changing the gear gain;
FIG. 16 is a main flowchart showing the entire navigation shift control with partial changes;
FIG. 17 is a flowchart showing a subroutine showing the suitability determination of the running state of the modified main flowchart.
[Explanation of symbols]
2 Vehicle state detection means
3 Navigation device
6 Continuously variable transmission control unit (CVT / ECU)
9,20 Automatic transmission mechanism (CVT operation unit, continuously variable transmission)
10 Navi shift control means
10aStrangeSpeedSpecial performanceCalculation means
10b Corner entry control means
Claims (3)
道路情報を有しかつ車輌現在位置を検出するナビゲーション装置と、を備え、
前記ナビゲーション装置からの情報に基づき、前記自動変速機構を制御してなる車輌の変速制御装置において、
前記道路情報から得られる車輌進行方向前方の道路状況に基づき設定される該道路上特定位置の推奨車速と、現在の車速と、車輌現在位置から上記特定位置までの距離と、を少なくとも含む所定値により上記特定位置までの必要減速度を算出し、該減速度を得るために最適な変速比を算出する変速比演算手段と、
運転者の減速操作により作動し、該減速操作の種類に基づき前記変速比演算手段にて算出された最適変速比を補正して変速比を設定するコーナ進入制御手段と、を備え、
前記コーナ進入制御手段にて設定された変速比となるように前記自動変速機構を制御し、
前記減速操作は、アクセルペダルのオンからオフへの切換え、アクセルペダルのオフ状態保持、及びブレーキペダルの作動方向操作を有し、
前記アクセルペダルのオンからオフへの切換えにより、前記変速比を前記最適変速比に設定し、
前記アクセルペダルのオフ状態保持により、前記変速比を、前記最適変速比に1より小さい所定係数を乗じた値に設定し、
前記ブレーキペダルの作動方向の操作により、前記変速比を、前記最適変速比に1より大きい所定係数を乗じた値に設定してなる、
ことを特徴とする車輌の変速制御装置。An automatic transmission mechanism that transmits a driving force by changing a gear ratio from a driving source to a driving wheel;
A navigation device having road information and detecting a vehicle current position,
In a vehicle shift control device that controls the automatic transmission mechanism based on information from the navigation device,
A predetermined value including at least the recommended vehicle speed of the specific position on the road set based on the road situation ahead of the vehicle traveling direction obtained from the road information, the current vehicle speed, and the distance from the current vehicle position to the specific position. A speed ratio calculating means for calculating a required deceleration to the specific position and calculating an optimal speed ratio to obtain the deceleration;
A corner approach control means that is operated by a driver's deceleration operation, corrects the optimum speed ratio calculated by the speed ratio calculation means based on the type of the speed reduction operation, and sets the speed ratio;
Controlling the automatic transmission mechanism so as to have a gear ratio set by the corner entry control means ;
The deceleration operation includes switching the accelerator pedal from on to off, maintaining the off state of the accelerator pedal, and operating the brake pedal in the direction of operation,
By switching the accelerator pedal from on to off, the gear ratio is set to the optimum gear ratio,
By maintaining the accelerator pedal in the off state, the speed ratio is set to a value obtained by multiplying the optimum speed ratio by a predetermined coefficient smaller than 1,
By operating the brake pedal in the operating direction, the gear ratio is set to a value obtained by multiplying the optimum gear ratio by a predetermined coefficient greater than 1.
A vehicle speed change control device.
前記最適変速比は、前記必要減速度を得るための最適変速比であり、
前記変速比は、前記無段変速機の変速比である、
請求項1記載の車輌の変速制御装置。The automatic transmission mechanism is a continuously variable transmission interposed between the drive source and drive wheels,
The optimum speed ratio is an optimum speed ratio for obtaining the required deceleration.
The gear ratio is a gear ratio of the continuously variable transmission.
The vehicle shift control device according to claim 1 .
前記最適変速比は、前記必要減速度を得るための最適変速比であり、
前記変速比は、前記最適変速比に最も近い前記有段自動変速機の変速段である、
請求項1記載の車輌の変速制御装置。Said automatic transmission mechanism is a stepped automatic transmission interposed between said driving source and the driving wheel wheel,
The optimum speed ratio is an optimum speed ratio for obtaining the required deceleration.
The gear ratio is a gear position of the stepped automatic transmission that is closest to the optimum gear ratio.
The vehicle shift control device according to claim 1 .
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