JP4526069B2 - 画情報の算術符号化装置及び画情報の算術復号化装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像を扱う装置、特にディジタル複写機、ファクシミリ、ファイリング装置に好適な画情報の算術符号化装置及び画情報の算術復号化装置に関する。
近年、ディジタル複写機やファクシミリに代表されるディジタル画像を扱う機器では、解像度の向上や1画素あたりの情報量の増大により扱う情報量が増えてきており、必然的にデータ処理の高速化が進んできている。データ処理の高速化は、処理自体の高速化も重要であるが、加えて、それら大容量データの受け渡しに費やす時間を短縮することも重要である。特に後者は近年重要になってきており、その1つとして注目されているのが、データ自体を効率良く圧縮して転送データ量を減らす方法である。
またデータ圧縮方式として有名なものには、従来からファクシミリで使われているMH、MR、MMR符号化方式がある。これらはいずれもテキスト画像においては高い圧縮率で符号化が可能であるが、写真画像のような中間調処理した画像においてはほとんど圧縮できないという問題がある。
これに対し、どんな画像に対しても効率良く圧縮できる符号化方式として、算術符号化方式に代表されるエントロピー符号化方式がある。算術符号化方式の代表例としてはファクシミリの通信規格を決定しているITU−T及び国際標準化機構であるISOで標準化されたJBIG方式があり、ほぼ理論的に圧縮できる限界値に近い圧縮率で符号化が可能である。
JBIGで採用されている算術符号化方式はQM−Coderと呼ばれるもので、代表的な減算型算術符号化方式である。算術符号化方式は注目画素を予測して符号化するものであり、予測的中率が高いと圧縮率も向上する。しかし、その反面、予測的中率が悪いと圧縮率は低下する。
予測的中率を左右するのは算術符号化方式においてはテンプレートと呼ばれる予測器であり、通常、論理的なものをベースとして実験で最適化していく。テンプレートは対象となる画像の性質を反映して決定するので、対象画像の性質が変わった場合には、変更する必要があり、それを行わないと、圧縮率が低下するという問題が発生する。
JBIG方式に採用されているQM−Coderに代表される算術符号化方式は、画素が優勢シンボルまたは劣性シンボルであるかを判定して符号化を行う。その際、注目シンボル(シンボル:画像の場合には画素と同等)を予測し、予測したシンボルの出現確率を利用する。これらは符号化を行いながら統計的な情報を元に適応的に変化(更新)させ、より正確な予測シンボル、出現確率に近似させる(いわば学習しているようなもの)。
算術符号に関した従来技術として例えば以下の特許文献1がある。
特開平1−222576号公報
予測シンボル及び出現確率を求める際に使用されるのがテンプレートと呼ばれる周囲画素情報を利用した情報列である。テンプレートは周囲画素の相関を利用したものであるため、画像の属性、特に解像度の影響を受けやすい。
例えば、300dpi画像に対して作成されたテンプレートを600dpi画像に適用すると、相対的に参照できる画素間の距離が変わるために、期待したとおりの性能を出せなくなってしまう問題がある。特に高解像度画像において顕著となる。これを解決するためにはテンプレートの形状を変更して周囲画素の参照位置を変更することが考えられるが、参照画素数が多い場合には非常に複雑になってしまうという問題につながる。
本発明は、上記問題を解決するもので、入力される画像の特性を利用して、入力画像の縦横比を変更する解像度変換を行い、水平方向、垂直方向のどちらか一方向の参照画素間距離をテンプレートの想定画素間距離(設計値)と同じにすることとし、テンプレートの参照画素位置を変更することなく、同じ符号化方式を適用できる画情報の算術符号化装置を提供することを第1の目的とする。
また、上記の画情報の算術符号化装置で符号化された符号列から正確に元の画像を再現することが可能な画情報の算術復号化装置を提供することを第2の目的とする。
上記第1の目的を達成するために、請求項1記載の発明の提供する画情報の算術符号化装置は、入力画像に対し縦横比を変更する解像度変換を行う縦横比変更手段と、前記縦横比変更手段による解像度変換後の画像における注目画素の周囲画素情報を抽出する周囲画素情報決定手段と、前記周囲画素情報決定手段により抽出された周囲画素情報毎に注目画素の予測画素を記憶し、周囲画素情報に対応する予測画素を出力する予測画素記憶手段と、前記周囲画素情報決定手段により抽出された周囲画素情報毎に予測画素の出現確率を記憶し、周囲画素情報に対応する予測画素の出現確率を出力する予測確率記憶手段と、前記予測画素記憶手段より出力された予測画素、前記予測確率記憶手段より出力された予測画素の出現確率、及び、注目画素を元に算術符号化を行う算術符号化手段と有し、前記縦横比変更手段により、入力画像の縦横比を変更する解像度変換をして、解像度変換後の画像の水平方向、垂直方向のどちらか一方向についての参照画素間距離を、前記周囲画素情報決定手段で使用されるテンプレートの想定画素間距離と同じにすることを特徴とする。
請求項2記載の発明の提供する画情報の算術符号化装置は、入力画像に対し縦横比を変更する解像度変換を行う縦横比変更手段と、該縦横比変更手段による解像度変換後の画像における注目画素の周囲画素情報を抽出する周囲画素情報決定手段と、該周囲画素情報決定手段で抽出された周囲画素情報毎に注目画素の予測画素を記憶し、周囲画素情報に対応する予測画素を出力する予測画素記憶手段と、前記周囲画素情報決定手段で抽出された周囲画素情報毎に予測画素の出現確率を記憶し、周囲画素情報に対応する予測画素の出現確率を出力する予測確率記憶手段と、前記予測画素記憶手段より出力された予測画素、前記予測確率記憶手段より出力された予測画素の出現確率、及び、注目画素を元に算術符号化を行う算術符号化手段と、前記予測画素記憶手段より出力された予測画素と注目画素とを元に前記予測画素記憶手段で記憶されている予測画素を変更制御する予測画素制御手段と、前記予測画素記憶手段より出力された予測画素と注目画素とを元に前記予測確率記憶手段で記憶されている予測確率を変更制御する予測確率制御手段とを有し、前記縦横比変更手段により、入力画像の縦横比を変更する解像度変換をして、解像度変換後の画像の水平方向、垂直方向のどちらか一方向についての参照画素間距離を、前記周囲画素情報決定手段で使用されるテンプレートの想定画素間距離と同じにすることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又はに記載の画情報の算術符号化装置において、前記縦横比変更手段は、縦横比を変更する解像度変換で、水平方向サンプル数を増加させ、垂直方向サンプル数を減少させることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項3の画情報の算術符号化装置において、前記縦横比変更手段は、縦横比を変更する解像度変換で、前記周囲画素情報決定手段で使用されるテンプレートの想定した解像度mと入力画像の解像度nとの比(n/m)に最も近い整数をkとして、水平方向のサンプル数を元のサンプル数のk倍にし、垂直方向のサンプル数を元のサンプル数の(1/k)倍にすることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の画情報の算術符号化装置において、作成される符号に縦横比に関する情報が挿入されることを特徴とする。
上記第2の目的を達成するために、請求項6記載の発明の提供する画情報の算術復号化装置は、請求項1又は2に記載の画情報の算術符号化装置で作成され符号を与えられ、該与えられた符号を復号して画像を再生する画情報の算術復号化装置であって、注目画素の周囲画素情報を抽出する周囲画素情報決定手段と、該周囲画素情報決定手段で抽出された周囲画素情報毎に注目画素の予測画素を記憶し、周囲画素情報に対応する予測画素を出力する予測画素記憶手段と、前記周囲画素情報決定手段で抽出された周囲画素情報毎に予測画素の出現確率を記憶し、周囲画素情報に対応する予測画素の出現確率を出力する予測確率記憶手段と、前記予測画素記憶手段より出力された予測画素と前記予測確率記憶手段より出力された予測画素の出現確率とを元に、与えられた符号の算術復号を行う算術復号手段と、前記予測画素記憶手段より出力された予測画素と復号された注目画素とを元に前記予測画素記憶手段に記憶されている予測画素を変更制御する予測画素制御手段と、前記予測画素記憶手段より出力された予測画素と復号された注目画素とを元に前記予測確率記憶手段に記憶されている予測確率を変更制御する予測確率制御手段と、与えられた符号中に挿入されている縦横比に関する情報に基づいて、復号画像に対し縦横比を変更する解像度変換を行う縦横比変更手段とを有する、ことを特徴とする。
請求項1,2に記載の発明によれば入力画像の縦横比を変更する解像度変換をして、水平方向、垂直方向のどちらか一方向の参照画素間距離をテンプレートの想定画素間距離(設計値)と同じにすることができるので、テンプレートの参照画素位置を変更することなく簡単で高効率な符号化が可能となる。
また、請求項3記載の発明によれば、縦横比を変更する解像度変換で、水平方向サンプル数を増加させ、垂直方向サンプル数を減少させるので、データ並べ替え等の複雑な処理を必要とすることなく、垂直方向の参照画素間距離をテンプレートの想定画素間距離(設計値)と同じにすることができ、簡単で高効率な符号化が可能となる。
また、請求項4記載の発明によれば、解像度を変更する解像度変換で、テンプレートの想定した解像度と実際に入力される画像の解像度との比に最も近い整数kを求め、水平方向のサンプル数を元のサンプル数のk倍にし、垂直方向のサンプル数を元のサンプル数の(1/k)倍にするので、複雑な処理が必要でなく、垂直方向の参照画素間距離をテンプレートの想定画素間距離(設計値)と同じにすることができ、簡単で高効率な符号化が可能となる。
また、請求項5記載の発明によれば、作成される符号中に縦横比に関する情報(例えば、元の解像度情報と変更後の解像度情報、もしくは元の縦横比と変更後の縦横比、等)を挿入するので、復号側で誤り無く画像の再生が可能になる。
また、請求項6記載の発明によれば、請求項1,2に記載の発明の画情報の算術符号化装置で符号化された符号列から正確に元の画像を再現することが可能となる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は本発明に係る画情報の算術符号化装置及び画情報の算術復号化装置を適用したファクシミリのブロック図である。
送信(符号化)側において、画像読取部101でCCDイメージセンサ等を用いて原稿を読み取り、続く画像処理部102で送信データを適切なデータにするために処理を行い、最後に符号化部103において符号化を行って生成された符号を伝送路へ送出する。一方、受信(復号)側で画像を再生するときは、符号化データを復号部104により復号し、画像処理部105で出力装置に適した画像処理を行い、プロッター等の画像出力部106に出力することでハードコピーを得る。なお、画像処理部102、105で行われる処理の例としては、2値画像においては解像度変換、サイズ変換等があり、カラーを含めた多値画像においては色(色成分)変換、解像度変換、サイズ変換等が挙げられる。
符号化部103、復号部104で使われる符号化方式の例として、2値画像を対象とするものではファクシミリで使われているMH、MR、MMR方式や算術符号を用いたJBIG方式があり、多値画像を対象とするものでは適応離散コサイン変換を用いたJPEG方式、Wavelet変換を用いたJPEG2000方式がある。
図2は算術符号化方式の1つであるQM−Coderの基本ブロック図である。なお、QM−CoderはJBIG方式で採用されている算術符号化方式である。
QM−Coderはまずテンプレート201で符号化対象となる画素の周囲画素情報を作成し、その後テンプレート201で作成された周囲画素情報から注目画素の予測確率を確率評価器202で決定し、決定された予測確率を元に算術符号器203で算術符号化を行う。なお、確率評価器202では予測確率をより正確なものにするために算術符号器203からの情報を元に確率を更新する処理を行う。
図3は本発明の実施の形態に係る画情報の算術符号化装置のブロック図である。本画情報の算術符号化装置は、入力する画像の水平方向と垂直方向の比(縦横比)を変更する解像度変換を行う縦横比変更手段301、縦横比変更手段301で解像度変換された画像における注目画素の周囲画素情報を抽出する周囲画素情報決定手段302、周囲画素情報決定手段302で抽出された周囲画素情報毎に注目画素の予測画素を記憶し、周囲画素情報に対応する予測画素を出力する予測画素記憶手段303を備える。
また、本画情報の算術符号化装置は、周囲画素情報決定手段302で抽出された周囲画素情報毎に予測画素の出現確率を記憶し、周囲画素情報に対応する予測画素の出現確率を出力する予測確率記憶手段304、予測画素記憶手段303より出力された予測画素と注目画素、予測確率記憶手段304より出力された予測画素の出現確率を元に算術符号化を行う算術符号化手段305を備える。
また、本画情報の算術符号化装置は、予測画素記憶手段303より出力された予測画素と注目画素とを元に予測画素記憶手段303で記憶されている予測画素を変更制御する予測画素制御手段306、予測画素記憶手段303で決定された予測画素と注目画素とを元に予測確率記憶手段304で記憶されている予測画素の出現確率を変更制御する予測確率制御手段307を備える。
次にその動作について説明する。まず縦横比変更手段301によって、入力画像の特性を利用して、入力画像の縦横比を変更する解像度変換をするか否かを判断する。その判断の一例としては、周囲画素情報決定手段302で使用するテンプレート想定している入力画像であるかどうかが挙げられる。想定している入力画像でない場合には、想定している入力画像に近くなるように、縦横比を変更する解像度変換を行う
縦横比を変更する解像度変換がなされた画像(解像度変換がなされない場合もある)に対して、注目画素が周囲画素情報決定手段302に入力され、すでに記憶している周囲画素情報と注目画素との位置関係から、注目画素の周囲画素情報が決定される。周囲画素情報の作成例としては図4に示すように、‘×’で表される注目画素に対して‘○’で表される周囲画素の状態を情報とする方法が挙げられる。
周囲画素情報が作成されると、続いてその周囲画素情報に対応した注目画素の予測画素値及び予測登場確率(予測画素の出現確率)が各々予測画素記憶手段303及び予測確率記憶手段304から導き出される。予測画素値、予測登場確率、注目画素値が決定すると、それらは算術符号化手段305に入力され、算術符号化を行って符号が作成され、出力される。注目画素の符号化が完了すると、予測画素制御手段306、予測確率制御手段307によって、必要であれば予測画素及び予測登場確率の変更を行う。
予測画素の変更方法の一例としては、予測画素と注目画素が一定回数以上、不一致が起こった際に予測画素を変更する方法が挙げられる。同様に、予測登場確率の変更方法の一例としては、予測画素と注目画素が不一致の場合には、予測登場確率を低く、そうでない場合には高くする方法が挙げられる。
ここで算術符号化方式について簡単に触れておく。算術符号化方式は、従来のランレン
グス符号化方式(MH、MR)よりは一般的に符号化効率が良いものである。その符号化法は、[0、1]の数直線上の対応区間(2進小数で[0.0・・・・0,0.1・・・・1])を各シンボルの生起確率に応じて不等長に分割していき、対象シンボル系列を対応する部分区間に割り当て、再帰的に分割を繰り返していくことにより得られた区間内に含まれる点の座標を、少なくとも他の区間と区別できる2進小数で表現してそのまま符号とするものである。
シンボル系列‘0100’を例に、図5を使って算術符号化の概念を説明する。まず第1シンボルの符号化時には全区間が‘0’と‘1’のシンボル生起確率の比に従ってA(0)とA(1)に分割され、‘0’の発生により区間A(0)が選択される。
次に、第2シンボルの符号化の際にはその状態における両シンボルの生起確率比によってA(0)がさらに分割され、発生シンボル系列に対応する区間としてA(01)が選択される。このような分割と選択の処理の繰り返しにより符号化が進んでいくものである。一方、復号では符号化と全く逆の処理を行い、符号が示す2進小数を元にシンボルを再生するものである。
ここで重要なのは、シンボルの符号化を行う際の数直線の幅であり、この数直線の幅が符号化開始時と復号化開始時とで一致しないとシンボルを正確に再現できなくなってしまうということである。普通はこの数直線の幅を符号化側と復号側で1としている。
請求項1、2の発明によれば、周囲画素情報を利用するテンプレートに対し、入力される画像が想定された特性のものでない場合でも、縦横比を変更する解像度変換をして、想定している入力特性に近づけることができるので(解像度変換後の画像の水平方向、垂直方向のどちらか一方向についての参照画素間距離を、テンプレートの想定画素間距離と同じにすることができるので)、符号化効率を落とすことなく符号化が可能となる。この際、縦横比を変更する解像度変換という簡単な作業だけで済むので、処理も複雑になることはない。縦横比を変更する解像度変換の仕方であるが、入力画像がライン順次の画素並びになっている場合においては、請求項3に示す発明のように、水平方向サンプル数を大きく、垂直方向サンプル数を少なくする変更であれば、データを並べ替えのための作業領域を必要とすることなく、簡単に縦横比を変更する解像度変換が可能になる(図6参照)。
また、請求項4に示す発明では、周囲画素情報決定手段で想定した解像度m(参照画素間距離)と、実際に入力される画像の解像度nとの比(n/m)に最も近い整数kを求め、水平方向サンプル数を元のサンプル数のk倍に、垂直方向サンプル数を元のサンプル数の(1/k)倍にすることで、縦横比を変更する解像度変換を行うが、水平方向サンプル数を元のサンプル数の整数倍とするので、複雑な処理必要とせずに、垂直方向の参照画素間距離をテンプレートの想定画素間距離(設計値)と同じにすることができる。テンプレートは周囲画素の相関を利用したものであるため、特に解像度の影響を受けやすい。
図7に示すように、例えば、300dpi画像におけるa、bの位置の画素は、600dpi画像では(a+b)/2、(c+d)/2の位置の画素に相当する。よって、本来のテンプレートが持っているb位置の意味がなくなってしまう。しかし、請求項4の発明を適用すれば、この問題も解決できる。
請求項に示す発明における算術符号化装置が出力する符号の一例について図8のブロック図を用いて説明する。本発明の算術符号化装置で出力する符号には、縦横比を変更した識別情報を、画像の属性を表す領域に挿入する。これにより、復号側で変更された縦横比を認識することができるため、正確な画像再生を保証できる。なお、例では画像の属性情報中に識別符号を挿入してあるが、符号情報中であっても構わない。
図9は本発明の実施の形態に係る画情報の算術復号化装置のブロック図である。この画情報の算術復号化装置は、復号対象画素の周囲画素情報を抽出する周囲画素情報決定手段901、周囲画素情報決定手段901で抽出された周囲画素情報毎に注目画素の予測画素を記憶し、周囲画素情報に対応する予測画素を出力する予測画素記憶手段902を備える。
また、本画情報の算術復号化装置は、周囲画素情報決定手段901で決定された周囲画素情報毎に予測画素の出現確率を記憶し、周囲画素情報に対応する予測画素の出現確率を出力する予測確率記憶手段903、予測画素の出現確率(予測登場確率)と予測画素とを
元に算術復号を行う算術復号手段904を備える。
また、この画情報の算術復号化装置は、予測画素記憶手段902より出力された予測画素と復号された注目画素とを元に予測画素記憶手段902で記憶されている予測画素を変更制御する予測画素制御手段905、予測画素記憶手段902より出力された予測画素と復号された注目画素とを元に予測確率記憶手段903に記憶されている予測登場確率を変更制御する予測確率制御手段906、復号された画像の水平方向と垂直方向の比(縦横比)を変更する解像度変換をして画像を出力する縦横比変更手段907を備える。
次にその動作について説明する。まず復号される注目画素位置の情報が周囲画素情報決定手段901に入力され、注目画素位置の周囲画素情報が作成される。周囲画素情報が作成されると、続いてその周囲画素情報に対応した注目画素の予測画素値及び予測登場確率が各々予測画素記憶手段902、予測確率記憶手段903から導き出される。それら予測画素値と予測登場確率、入力される符号情報を利用して、算術復号手段904で復号を行い、画情報を再生する。
画情報の復号後、必要であれば予測画素制御手段905及び予測確率制御手段906により、各々、予測画素値及び予測登場確率の変更が行われる。変更方法は符号化時と同様である必要があり、その例としては、請求項1、2の発明で説明した通りである。復号後の画像に対し、縦横比変更手段907によって、符号中に挿入された縦横比に関する情報を元に縦横比を変更する解像度変換を行うことにより元の画像を再現する。
本発明によれば、符号化側で任意に縦横比を変更しても、符号中からそれを判断して復号後の画像の縦横比を変更できるので、誤り無く画像の再生が可能となる。
本発明に係る画情報の算術符号化装置及び画情報の算術復号化装置を適用したファクシミリのブロック図である。 算術符号化方式の1つであるQM−Coderの基本ブロック図である。 本発明の実施の形態に係る画情報の算術符号化装置のブロック図である。 周囲画素情報の作成例を示す図である。 算術符号化の概念を示す図である。 入力する画像の縦横比を変更する様子を示す図である。 解像度が異なる場合のa、bの画素位置に関する説明図である。 出力する符号の一例を示す図である。 本発明の実施の形態に係る画情報の算術復号化装置のブロック図である。
301 縦横比変更手段
302 周囲画素情報決定手段
303 予測画素記憶手段
304 予測確率記憶手段
305 算術符号化手段
306 予測画素制御手段
307 予測確率制御手段

Claims (6)

  1. 入力画像に対し縦横比を変更する解像度変換を行う縦横比変更手段と、前記縦横比変更手段による解像度変換後の画像における注目画素の周囲画素情報を抽出する周囲画素情報決定手段と、前記周囲画素情報決定手段により抽出された周囲画素情報毎に注目画素の予測画素を記憶し、周囲画素情報に対応する予測画素を出力する予測画素記憶手段と、前記周囲画素情報決定手段により抽出された周囲画素情報毎に予測画素の出現確率を記憶し、周囲画素情報に対応する予測画素の出現確率を出力する予測確率記憶手段と、前記予測画素記憶手段より出力された予測画素、前記予測確率記憶手段より出力された予測画素の出現確率、及び、注目画素を元に算術符号化を行う算術符号化手段と有し、
    前記縦横比変更手段により、入力画像の縦横比を変更する解像度変換をして、解像度変換後の画像の水平方向、垂直方向のどちらか一方向についての参照画素間距離を、前記周囲画素情報決定手段で使用されるテンプレートの想定画素間距離と同じにすることを特徴とする画情報の算術符号化装置。
  2. 入力画像に対し縦横比を変更する解像度変換を行う縦横比変更手段と、該縦横比変更手段による解像度変換後の画像における注目画素の周囲画素情報を抽出する周囲画素情報決定手段と、該周囲画素情報決定手段で抽出された周囲画素情報毎に注目画素の予測画素を記憶し、周囲画素情報に対応する予測画素を出力する予測画素記憶手段と、前記周囲画素情報決定手段で抽出された周囲画素情報毎に予測画素の出現確率を記憶し、周囲画素情報に対応する予測画素の出現確率を出力する予測確率記憶手段と、前記予測画素記憶手段より出力された予測画素、前記予測確率記憶手段より出力された予測画素の出現確率、及び、注目画素を元に算術符号化を行う算術符号化手段と、前記予測画素記憶手段より出力された予測画素と注目画素とを元に前記予測画素記憶手段で記憶されている予測画素を変更制御する予測画素制御手段と、前記予測画素記憶手段より出力された予測画素と注目画素とを元に前記予測確率記憶手段で記憶されている予測確率を変更制御する予測確率制御手段とを有し、
    前記縦横比変更手段により、入力画像の縦横比を変更する解像度変換をして、解像度変換後の画像の水平方向、垂直方向のどちらか一方向についての参照画素間距離を、前記周囲画素情報決定手段で使用されるテンプレートの想定画素間距離と同じにすることを特徴とする画情報の算術符号化装置。
  3. 請求項1又は2に記載の画情報の算術符号化装置において、前記縦横比変更手段は、縦横比を変更する解像度変換で、水平方向サンプル数を増加させ、垂直方向サンプル数を減少させることを特徴とする画情報の算術符号化装置。
  4. 請求項3の画情報の算術符号化装置において、前記縦横比変更手段は、縦横比を変更する解像度変換で、前記周囲画素情報決定手段で使用されるテンプレートの想定した解像度mと入力画像の解像度nとの比(n/m)に最も近い整数をkとして、水平方向のサンプル数を元のサンプル数のk倍にし、垂直方向のサンプル数を元のサンプル数の(1/k)倍にすることを特徴とする画情報の算術符号化装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の画情報の算術符号化装置において、作成される符号に縦横比に関する情報が挿入されることを特徴とする画情報の算術符号化装置。
  6. 請求項1又は2に記載の画情報の算術符号化装置で作成され符号を与えられ、該与えられた符号を復号して画像を再生する画情報の算術復号化装置であって、
    注目画素の周囲画素情報を抽出する周囲画素情報決定手段と、該周囲画素情報決定手段で抽出された周囲画素情報毎に注目画素の予測画素を記憶し、周囲画素情報に対応する予測画素を出力する予測画素記憶手段と、前記周囲画素情報決定手段で抽出された周囲画素情報毎に予測画素の出現確率を記憶し、周囲画素情報に対応する予測画素の出現確率を出力する予測確率記憶手段と、前記予測画素記憶手段より出力された予測画素と前記予測確率記憶手段より出力された予測画素の出現確率とを元に、与えられた符号の算術復号を行う算術復号手段と、前記予測画素記憶手段より出力された予測画素と復号された注目画素とを元に前記予測画素記憶手段に記憶されている予測画素を変更制御する予測画素制御手段と、前記予測画素記憶手段より出力された予測画素と復号された注目画素とを元に前記予測確率記憶手段に記憶されている予測確率を変更制御する予測確率制御手段と、与えられた符号中に挿入されている縦横比に関する情報に基づいて、復号画像に対し縦横比を変更する解像度変換を行う縦横比変更手段とを有することを特徴とする画情報の算術復号化装置。
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