JP4523720B2 - 斜板式ピストンポンプ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、可変容量形の斜板式ピストンポンプの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
斜板式ピストンポンプの出力を一定に制御するため、斜板の傾転角を油圧制御する出力制御装置が知られている。
【0003】
従来、この種の出力制御装置として、例えば特開平6−28269号公報に開示されたものは、油圧により斜板を傾転させる傾転アクチュエータと、この傾転アクチュエータに導かれる油圧を調節するレギュレータと、レギュレータを斜板の傾転角度に応じて作動させるリンク機構とを備えている。このリンク機構はポンプハウジングの外部に設けられ、斜板のトラニオン軸の回転をレギュレータに伝えるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の斜板式ピストンポンプにあっては、斜板のトラニオン軸の回転がリンク機構を介してレギュレータに伝えられる構成のため、リンク機構のガタツキ等に起因して、斜板の動きをレギュレータに正確に伝えることが難しいという問題点があった。
【0005】
また、リンク機構およびレギュレータはポンプハウジングの外部に設けられるため、装置の大型化を招いた。
【0006】
本発明は上記の問題点を鑑みてなされたものであり、斜板の動きをレギュレータに正確に伝えられ、装置のコンパクト化がはかれる斜板式ピストンポンプを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、ピストンを収装するシリンダを有するシリンダブロックと、シリンダブロックの回転に伴ってシリンダの容積室を拡縮するようにピストンを往復動させる斜板と、流体圧により斜板を傾転させる傾転アクチュエータと、傾転アクチュエータに導かれる流体圧を調節するレギュレータとを備える斜板式ピストンポンプに適用する。
【0008】
そして、斜板に追従してシリンダブロックの回転軸と略平行に変位するフィードバックピンを備え、レギュレータはフィードバックピンを介して斜板の傾転角に応じて傾転アクチュエータに導かれる流体圧を調節する構成し、傾転アクチュエータは、流体圧により斜板を傾転角が小さくなる方向に駆動する大径ピストンと、流体圧により斜板を傾転角が大きくなる方向に駆動する小径ピストンとを備え、シリンダブロックを収装するポンプハウジングと、斜板を傾転角が大きくなる方向に付勢する傾転スプリングとを備え、ポンプハウジング内に傾転スプリングおよび小径ピストンと略平行に並んでフィードバックピンを配置し、フィードバックピンはポンプハウジングの穴に摺動可能に支持され、斜板はフィードバックピンと傾転スプリングと小径ピストンとをそれぞれ追従させる延長部を有したことを特徴とするものとした。
【0010】
第2の発明は、第1の発明において、レギュレータはフィードバックピンを斜板側に押し付ける制御スプリングと、傾転アクチュエータに導かれる流体圧を制御する制御スプールとを備え、ポンプ吐出圧によって制御スプールを制御スプリングに抗して駆動する構成とし、フィードバックピンと制御スプリングおよび制御スプールを直列に配置したことを特徴とするものとした。
【0011】
第3の発明は、第1または第2の発明において、斜板の傾転角が小さくなるのに伴って制御スプリングの弾性復元力が段階的に大きくなる構成としたことを特徴とするものとした。
【0012】
第4の発明は、第1から第3のいずれか一つの発明において、そしてレギュレータは流体圧により制御スプールを制御スプリングに抗して駆動する制御ピストンとを備え、制御ピストンは複数の受圧面を有し、少なくとも一方の受圧面に導かれる流体圧が調節される構成としたことを特徴とするものとした。
【0013】
【発明の作用および効果】
第1の発明によると、フィードバックピンをシリンダブロックの回転軸と略平行に配置することにより、フィードバックピンを斜板に当接させて斜板の傾転動作に追従して変位させることが可能となる。
【0014】
レギュレータがフィードバックピンを介して斜板の傾転角を直接検出するため、従来装置のようにトラニオン軸の回転動作に連動するリンク機構を廃止してこれに起因した追従性の悪化を回避し、斜板の動きが制御スプリングを介して制御スプールへと正確に伝えられる。
【0015】
そして、フィードバックピンを傾転スプリングと並んでポンプハウジング内に配置することにより、ポンプハウジングが大型化することを避けられ、ピストンポンプの搭載スペースを大きくしないで済む。
【0016】
また、従来装置のようにトラニオン軸の回転動作に連動するリンク機構を廃止して構造の簡素化がはかれ、製品のコストダウンがはかれる。
【0017】
第2の発明によると、レギュレータは傾転スプリングと並んでフィードバックピンと制御スプリングおよび制御スプールが直列に配置されることにより、レギュレータを収装するスペースによってポンプハウジングが大型化することを避けられ、ピストンポンプの搭載スペースを大きくしないで済む。
【0018】
第3の発明によると、斜板の傾転角が小さくなるのに伴って制御スプリングの弾性復元力が段階的に大きくなることにより、ピストンポンプの吐出圧と吐出流量の関係を示す特性をピストンポンプの出力が一定値となる双曲線に近似して設定することが可能となる。
【0019】
第4の発明によると、制御ピストンはその受圧面に導かれる駆動圧が高められることにより、制御スプールを押す力が増し、ピストンポンプの出力が高められる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0021】
図2、図3に示すように、回転斜板式のピストンポンプ1は、ポンプハウジング2とカバー10とにより形成される内部空間にシリンダブロック3および斜板4が収装される。
【0022】
シリンダブロック3はシャフト5を介して回転駆動される。シャフト5は、その一端がポンプハウジング2にベアリング12を介して支持され、その途中がカバー10にベアリング11を介して支持される。シャフト5はカバー10から外部へ突出されるその一端に動力源として図示しないエンジンから回転が伝達される。
【0023】
シリンダブロック3には複数本のシリンダ6がその回転軸Oと略平行に、かつその回転軸Oを中心とする略同一円周上に一定の間隔を持って並んで配置される。
【0024】
各シリンダ6にはピストン8がそれぞれ挿入され、両者の間に容積室7が画成される。各ピストン8の一端側はシリンダブロック3から突出され、斜板4に接するシュー9を介して支持される。シリンダブロック3が回転すると、各ピストン8は斜板4との間で往復動し、シリンダ6の容積室7を拡縮させる。
【0025】
図4に示すように、ポンプハウジング2にはシシリンダブロック3が摺接するポートプレート15を介して各容積室7に連通する吸込ポート13と吐出ポート14が形成される。シリンダブロック3の回転に伴い図示しないタンクからの作動油が図示しない配管を介して吸込ポート13から各容積室7に吸込まれる一方、各容積室7から吐出ポート14へと吐出される作動油は図示しない配管を介して油圧機器へと導かれる。
【0026】
ピストンポンプ1の吐出量を可変とするため、斜板4は図示しないトラニオン軸を介してポンプハウジング2に傾転可能に支持される。ポンプハウジング2内には斜板4を傾転角が大きくなる方向に付勢する傾転スプリング21を備える。
【0027】
斜板4の傾転角を変える傾転アクチュエータとして、傾転スプリング21と共に斜板4を傾転角が大きくなる方向に駆動する小径ピストン22と、傾転スプリング21に抗して斜板4を傾転角が小さくなる方向に駆動する大径ピストン23とを備える。大径ピストン23は小径ピストン22より大きな受圧面積を有し、これらに導かれる油圧が高まると傾転スプリング21に抗して斜板4が傾転角が小さくなる方向に駆動される。
【0028】
筒状の大径ピストン23はポンプハウジング2に固定されたガイドスリーブ24を介して回転軸Oと略平行に摺動可能に支持される。大径ピストン23はその球面状の先端23aが斜板4の延長部4bに当接し、圧力室28に導かれる油圧により斜板4を傾転角が小さくなる方向に駆動する。
【0029】
円柱状の小径ピストン22はポンプハウジング2に固定されたガイドスリーブ25を介して回転軸Oと略平行に摺動可能に支持される。小径ピストン22はその円盤状のつば部22aの端面が斜板4の延長部4aに固定された球面座26に当接し、圧力室27に導かれる油圧により斜板4を傾転角が大きくなる方向に駆動する。
【0030】
小径ピストン22の端面に当接するストッパ16が設けられる。ストッパ16はナット18,19を介してポンプハウジング2に締結され、ナット18に対する螺合位置を変えることにより、小径ピストン22のストローク範囲を調整できる。
【0031】
コイル状の傾転スプリング21は小径ピストン22と同軸上に配置され、ガイドスリーブ25の外側に介装される。傾転スプリング21は小径ピストン22のつば部22aとポンプハウジング2の間に圧縮して介装される。
【0032】
そして本発明の要旨とするところであるが、ポンプハウジング2内には、斜板4に追従してシリンダブロック3の回転軸Oと略平行に変位するフィードバックピン32と、このフィードバックピン32に連動して大径ピストン23に導かれる油圧を調節するレギュレータ30とを備える。
【0033】
図1に示すように、フィードバックピン32およびレギュレータ30は傾転スプリング21および小径ピストン22と並んで回転軸Oと略平行な軸L上に配置される。
【0034】
フィードバックピン32はポンプハウジング2の穴41に摺動可能に支持される。この穴41はシリンダブロック3の回転軸Oと略平行な軸Lを中心して形成される。斜板4の延長部4aに球31が埋め込まれる。フィードバックピン32はその端面32aが球31に当接し、斜板4が傾転するのに追従して軸L方向に変位する。つまり、フィードバックピン32は斜板4の傾転角を直接検出する構成となっている。
【0035】
レギュレータ30は斜板4の傾転角とポンプ吐出圧に応じて大径ピストン23に導かれる油圧を調節してピストンポンプ1の出力を制御する。具体的に、レギュレータ30は、フィードバックピン32を斜板4側に押し付ける制御スプリング33,34と、大径ピストン23の圧力室28に導かれる油圧を制御する制御スプール35と、制御スプール35を駆動する制御ピストン36とを備え、これらが軸L上に直列に配置される。
【0036】
コイル状の制御スプリング33,34は、フィードバックピン32の球面状の端部32bに係合するリテーナ37と、制御スプール35に一体形成されたつば部35aの間に介装される。制御スプリング33,34は、線材の巻径が異なり、巻径の大きい制御スプリング33の内側に巻径の小さい制御スプリング34が配置される。図のように斜板4の傾転角が最大になった状態で、巻径の大きい制御スプリング33はリテーナ37とつば部35aの間に圧縮された状態で介装される一方、巻径の小さい制御スプリング34はその一端がリテーナ35aまたはつば部35aから離れた状態で介装されている。これにより、斜板4が所定角度を超えて傾転するのに伴って制御スプール34の両端がリテーナ35aおよびつば部35aに当接して圧縮され、フィードバックピン32を介して斜板4に付与される制御スプリング33,34のバネ力が段階的に高まる構成となっている。
【0037】
制御スプール35は筒状のバルブハウジング42に摺動可能に収装され、バルブハウジング42はポンプハウジング2に螺合し、ナット40を介して締結され、その螺合位置を調整できる。
【0038】
バルブハウジング42の外周には2つのグルーブ43,44が形成される。グルーブ43は通孔52と圧力室27および通孔53を介して吐出ポート14に連通している。グルーブ44は通孔54、リリーフバルブユニット55内の通路、通孔56を介して大径ピストン23の圧力室28に連通する。
【0039】
制御スプール35は軸方向に摺動することにより開ポジションと、図のように閉ポジションに切換わる。すなわち、制御スプール35は開ポジションでグルーブ43と44を連通して大径ピストン23の圧力室28にポンプ吐出圧を導く一方、閉ポジションでグルーブ43と44の連通を遮断して大径ピストン23の圧力室28にスプール内孔45を介してポンプハウジング2内のタンク圧を導く。
【0040】
円柱状の制御ピストン36はガイド部材38を介して摺動可能に支持され、グルーブ43から圧力室51に導かれるポンプ吐出圧によって制御スプール35を軸方向に押す。制御スプール34は制御ピストン36にかかる油圧力が制御スプリング33,34の弾性復元力を超えて高まると、制御スプリング33,34を圧縮しながら軸方向に摺動し、閉ポジションから開ポジションに切換わる。逆に、制御スプール34は制御ピストン36にかかる油圧力が制御スプリング33,34の弾性復元力より低下すると、制御スプリング33,34が伸張しながら軸方向に摺動し、開ポジションから閉ポジションに切換わる。
【0041】
以上のように構成される本発明の実施の形態につき、次に作用を説明する。
【0042】
シリンダブロック3の1回転につき、各ピストン8がシリンダ6を1回往復動する。シリンダ6の容積室7が拡張する吸込行程では、作動油を吸込ポート13から容積室7に吸い込む。シリンダ6の容積室7が収縮する吐出行程では、作動油を容積室7から吐出ポート14へと吐出する。
【0043】
斜板4は傾転スプリング21および小径ピストン22からの力と大径ピストン23の力が釣り合う傾転角度に保持される。レギュレータ30は斜板4の傾転角とポンプ吐出圧に応じて大径ピストン23に導かれる油圧を調節し、ピストンポンプ1の出力を制御する。これを詳述すると、吐出ポート14のポンプ吐出圧が傾転角に応じた設定値より減少した場合、制御ピストン36が圧力室51側に変位し、制御スプール35が閉ポジションに切換わり、スプール内孔45、グルーブ44を介して大径ピストン23にタンク圧を導く。これにより、大径ピストン23は斜板4をその傾転角を大きくする方向に傾転させ、ポンプ吐出量が増大し、ポンプ吐出圧が高まる。
【0044】
一方、吐出ポート14のポンプ吐出圧が傾転角に応じた設定値を超えて高まった場合、この吐出圧が制御ピストン36を制御スプリング33,34に抗して制御スプール35側に押し、制御スプール35を開ポジションに切換えてポンプ吐出圧をグルーブ43,44を介して大径ピストン23に導く。これにより、大径ピストン23は斜板4をその傾転角を小さくする方向に傾転させるが、これに伴ってフィードバックピン32が斜板4に追従して制御スプリング33,34を圧縮する方向に変位し、制御スプール35が制御ピストン36に抗して閉ポジションに切換わり、大径ピストン23へのポンプ吐出圧の導入を止め、斜板4の傾転が止まる。
【0045】
このようにして制御スプリング33,34の弾性復元力と制御ピストン36に働くポンプ吐出圧とがバランスするところで制御スプール34は開閉作動することにより、ピストンポンプ1の吐出圧と吐出流量は逆比例の関係をもって増減する。
【0046】
図6はピストンポンプ1の吐出圧と吐出流量(押しのけ容積)の関係を示す特性図である。図において、目標特性▲1▼はピストンポンプ1の出力が45kWの一定値となる双曲線であり、ピストンポンプ1の吐出圧と吐出流量の積が一定となるように設定されている。実際の設定特性▲1▼はこの目標特性▲1▼に近似して設定されるもので、目標特性▲1▼に点Bで接する線分ACと、目標特性▲1▼に点Dで接する線分CEとで構成される。点Aでは斜板4の傾転角が最大となり、点Aから点Cの間では制御スプリング33のみがフィードバックピン32を介して圧縮される。点Cから点Eの間では制御スプリング33と34の両方が圧縮される。すなわち、線分ACの特性は制御スプリング33のみの弾性復元力によって定まり、線分CEの特性は制御スプリング33と34の弾性復元力を合わせた力によって定まる。
【0047】
フィードバックピン32およびレギュレータ30をシリンダブロック3の回転軸Oと略平行な軸L上に配置することにより、レギュレータ30をポンプハウジング2内に収装することが可能となる。
【0048】
レギュレータ30を小径ピストン22および傾転スプリング21と並んでポンプハウジング2内に配置することにより、レギュレータ30を収装するスペースによってポンプハウジング2が大型化することを避けられ、ピストンポンプ1を搭載するのに必要なスペースを拡大せずに済む。
【0049】
そして、レギュレータ30をシリンダブロック3の回転軸Oと略平行な軸L上に配置することにより、斜板4に追従して変位するフィードバックピン32を介して斜板4の傾転角を直接検出することが可能となる。すなわち、フィードバックピン32が斜板4に当接しその傾転動作に追従するため、従来装置のようにトラニオン軸の回転動作に連動するリンク機構を廃止してこれに起因した追従性の悪化を回避し、斜板4の動きが制御スプリング33,34を介して制御スプール35へと正確に伝えられる。
【0050】
次に図7に示す他の実施の形態を説明する。なお、前記実施の形態と同一構成部には同一符号を付す。
【0051】
円柱状の制御ピストン61は小径部66および大径部67を有する段付き形状をしており、2つの受圧面62,63を有する。
【0052】
制御ピストン61は円柱状のスライド部材69に摺動可能に収装され、このスライド部材69はバルブハウジング42に摺動可能に収装される。制御ピストン61は、その一端がプラグ67に当接し、スライド部材69に押し出されることにより、スライド部材69がプラグ71から離れる方向に摺動し、制御スプール35を制御スプリング33,34に抗して摺動させるようになっている。
【0053】
バルブハウジング42の外周には3つのグルーブ43,44,70が形成される。グルーブ44は大径ピストンの圧力室に連通し、制御スプール35を介してグルーブ43に連通する。グルーブ43は吐出ポート14に連通し、ポンプ吐出圧を制御スプール35と制御ピストン61の受圧面62に導く。グルーブ70には図示しない切換弁等を介して駆動圧が導かれようになっており、この駆動圧が制御スプール35と制御ピストン61の受圧面63に導かれる。
【0054】
以上のように構成され、制御ピストン61の受圧面63に導かれる駆動圧が高められることにより、制御ピストン61がスライド部材69を介して制御スプール35を押す力が増し、ピストンポンプ1の出力が高められる。
【0055】
図6において、制御ピストン61の受圧面63に導かれる駆動圧が高められることにより、設定特性▲1▼から設定特性▲2▼に切換えられる。目標特性▲2▼はピストンポンプ1の出力が60kWの一定値となる双曲線である。実際の設定特性▲2▼はこの目標特性▲2▼に近似して設定されるもので、目標特性▲2▼に点Fで接する線分FGと、線分FGから曲折して延びる線分GHとで構成される。点Fでは斜板4の傾転角が最大となり、点Fから点Gの間では制御スプリング33のみがフィードバックピン32を介して圧縮される。点Gから点Hの間では制御スプリング33と34の両方が圧縮される。すなわち、線分FGの特性は制御スプリング33のみの弾性復元力によって定まり、線分GHの特性は制御スプリング33と34の弾性復元力を合わせた力によって定まる。
【0056】
本発明は上記の実施の形態に限定されずに、例えば制御ピストンを廃止して、制御スプールに駆動油圧を導くように構成してもよく、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す斜板式ピストンポンプの断面図。
【図2】同じく断面図。
【図3】同じく断面図。
【図4】同じくポンプハウジングの平面図。
【図5】同じくレギュレータの断面図。
【図6】同じくピストンポンプの吐出圧と吐出流量の関係を示す特性図。
【図7】他の実施の形態を示すレギュレータの断面図。
【符号の説明】
1 ピストンポンプ
2 ポンプハウジング
3 シリンダブロック
4 斜板
6 シリンダ
7 容積室
8 ピストン
21 傾転スプリング
22 小径ピストン
23 大径ピストン
30 レギュレータ
32 フィードバックピン
33 制御スプリング
34 制御スプリング
35 制御スプール
36 制御ピストン
61 制御ピストン
62 受圧面
63 受圧面
Claims (4)
- ピストンを収装するシリンダを有するシリンダブロックと、前記シリンダブロックの回転に伴って前記シリンダの容積室を拡縮するように前記ピストンを往復動させる斜板と、流体圧により前記斜板を傾転させる傾転アクチュエータと、前記傾転アクチュエータに導かれる流体圧を調節するレギュレータと、を備える斜板式ピストンポンプにおいて、前記斜板に追従して前記シリンダブロックの回転軸と略平行に変位するフィードバックピンを備え、前記レギュレータは前記フィードバックピンを介して前記斜板の傾転角に応じて傾転アクチュエータに導かれる流体圧を調節する構成とし、前記傾転アクチュエータは、流体圧により前記斜板を傾転角が小さくなる方向に駆動する大径ピストンと、流体圧により前記斜板を傾転角が大きくなる方向に駆動する小径ピストンとを備え、前記シリンダブロックを収装するポンプハウジングと、前記斜板を傾転角が大きくなる方向に付勢する傾転スプリングとを備え、前記ポンプハウジング内に前記傾転スプリングおよび小径ピストンと略平行に並んで前記フィードバックピンを配置し、前記フィードバックピンは前記ポンプハウジングの穴に摺動可能に支持され、前記斜板は前記フィードバックピンと前記傾転スプリングと小径ピストンとをそれぞれ追従させる延長部を有したことを特徴とする斜板式ピストンポンプ。
- 前記レギュレータは前記フィードバックピンを斜板側に押し付ける制御スプリングと、前記傾転アクチュエータに導かれる流体圧を制御する制御スプールとを備え、ポンプ吐出圧によって前記制御スプールを前記制御スプリングに抗して駆動する構成とし、前記フィードバックピンと前記制御スプリングおよび前記制御スプールを直列に配置したことを特徴とする請求項1に記載の斜板式ピストンポンプ。
- 前記斜板の傾転角が小さくなるのに伴って前記制御スプリングの弾性復元力が段階的に大きくなる構成としたことを特徴とする請求項1または2に記載の斜板式ピストンポンプ。
- 前記レギュレータは流体圧により前記制御スプールを前記制御スプリングに抗して駆動する制御ピストンとを備え、前記制御ピストンは複数の受圧面を有し、少なくとも一方の受圧面に導かれる流体圧が調節される構成としたことを特徴とする請求項1からから3のいずれか一つに記載の斜板式ピストンポンプ。
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